JP5584592B2 - 発電システムの制御方法及びその制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一次巻線を備える固定子と二次巻線を備える回転子とを有する二次励磁誘導発電機と、前記回転子を駆動する駆動源と、交流側が前記一次巻線に接続された第一電力変換機と、交流側が前記二次巻線に接続された第二電力変換機と、前記第一電力変換機の直流側と前記第二電力変換機の直流側とを接続する直流部に接続された蓄電装置と、前記一次巻線と電力負荷とを選択的に接続する切替スイッチと、を備えた発電システムの制御方法及びその制御装置に関する。
従来から、風力発電や揚水式発電のような、発電機に入力される軸入力回転速度が変化する駆動源を、軸入力回転速度に対し出力電力の周波数を変化させることができる二次励磁誘導発電機とともに用いることで、出力電力の周波数を目標周波数(50〔Hz〕又は60〔Hz〕)に制御できる発電システムが提案されている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1では、二次励磁誘導発電機を風力発電や揚水式発電に用いる発電システムが開示されているだけであるが、例えば、二次励磁誘導発電機の回転子を駆動する駆動源としてエンジンを用いることができれば、出力電力の周波数を目標周波数(50〔Hz〕又は60〔Hz〕)に制御できながら、エンジンの回転速度を自由に選択でき、発電効率の向上を図ることができる。
一方、従来、発電機の駆動源をエンジンとする発電システムとして、発電機に同期発電機を用いたエンジンコージェネレーションシステムが知られている。
特開2009−27766号公報
同期発電機を用いたエンジンコージェネレーションシステムでは、出力電力の周波数が駆動源のエンジン回転速度に影響されるため、駆動源であるガスエンジンを電力系統の系統周波数に同期した一定の回転速度で運転する必要がある。例えば、系統周波数が60Hzのエリアでは、同期発電機の極数に応じて、60Hzの整数分の1である900rpm(15Hz)、1200rpm(20Hz)、1800rpm(30Hz)といった離散的な回転速度で運転する必要がある。従って、エンジンコージェネレーションシステムでは、同期発電機で目標周波数(50〔Hz〕又は60〔Hz〕)を出力するためのエンジンの回転速度が一定の回転速度に制約されるため、出力を定格から低下させる際に、発電効率が大きく低下することになる。
また、発電システムとして、エンジンコージェネレーションシステムを用いる場合には、電力系統から電力の供給を受けない状態においても、電力負荷に対して電力を供給自在とする非常用電源として自立運転できることが重要である。自立運転では、電力負荷に対して所望の目標周波数の出力電力を供給するために、エンジンを所定の目標回転速度で駆動させた後、電力負荷に接続して、電力負荷に目標周波数の出力電力を供給する。
ここで、エンジンコージェネレーションシステムを電力負荷に接続する場合、エンジンへの負荷が増大することから、一時的にエンジンの回転速度が低下する。そして、このようなエンジン回転速度の低下に伴い、出力電力の周波数が低下するという問題点があった。
図7及び図8を参照して、上記問題点を説明する。図7は、発電機を同期発電機とする従来の発電システムにおいて、自立運転状態の発電システムを電力負荷に接続したときのガスエンジンの回転速度の変動を示すグラフ図である。
図7(A)では、発電システムは、電力負荷に接続されておらず、且つ、自立運転を行っている、いわゆる無負荷状態にある。(A)では、ガスエンジンは目標回転速度(例えば定格回転速度)の1200rpmで駆動されている。(B)で発電システムを電力負荷に接続すると、エンジンの負荷の増大により、エンジン回転速度は一時的に1050rpmまで低下する。そしてその後、暫くの増減を経て、やがて目標回転速度に収束する(C)。
そして、図8が、発電機を同期発電機とする発電システムにおいて、エンジン回転速度が図7のように変動した場合の出力電力の周波数の変動を示すグラフ図である。
発電システムの出力電力の周波数は、発電機を駆動するエンジン回転速度の影響を受ける。ここで、図8に示すように、電力負荷接続前の(A)では、ガスエンジンが目標回転速度1200rpmで安定的に駆動されていることから、出力電力も目標周波数(60Hz)で安定的に供給することができる。しかし、(B)で電力負荷が接続され、エンジンへの負荷の増大により、エンジンの回転速度が低下すると、それに伴って出力電力の周波数も低下する。その後、ガスエンジンの回転速度が変動すると、出力電力の周波数も同様に変動する(C)。
上記のように出力電力の周波数が大きく変動することは、接続される電力負荷にとって好ましくないことから、発電システムに接続できる電力負荷の大きさ(以下「負荷投入量」とする)の上限が制限されてしまい、自立運転時に接続される電力負荷を大きくすることができず、非常用電源としての価値が低下することになる。一方、大きな電力負荷に接続できるようにするためには、発電システムとして、その電力負荷を賄うだけの過剰な容量を有するものとしなければならず、設備の大型化及び設備費用の増大が問題となる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、発電効率の低下を防止しながら、自立運転時に電力負荷に接続する際に、出力電力の周波数が低下するのを防止することが可能な発電システムの制御方法及び制御装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る発電システムの制御方法の第1特徴構成は、一次巻線を備える固定子と二次巻線を備える回転子とを有する二次励磁誘導発電機と、前記回転子を駆動する駆動源と、交流側が前記一次巻線に接続された第一電力変換機と、交流側が前記二次巻線に接続された第二電力変換機と、前記第一電力変換機の直流側と前記第二電力変換機の直流側とを接続する直流部に接続された蓄電装置と、前記一次巻線と電力負荷とを選択的に接続する切替スイッチと、を備えた発電システムの制御方法であって、前記駆動源として、回転速度を調整自在なエンジンが備えられ、前記エンジンを所定の目標回転速度で駆動するとともに、外部の電力系統からの電力の供給を受けることなく、前記蓄電装置からの電力供給により、前記電力負荷に所望の目標周波数の出力電力を供給する自立運転に関して、前記切替スイッチが開状態とされ前記一次巻線が前記電力負荷に接続されていない無負荷状態において前記エンジンにより前記回転子を駆動するとともに、前記第一電力変換機により前記一次巻線を励磁する一次側励磁工程と前記第二電力変換機により前記二次巻線を励磁する二次側励磁工程との双方を実行し、前記二次励磁誘導発電機の一次側に発生する一次側電圧を目標電圧値とする一次側電圧確立工程を実行し、前記一次側電圧確立工程では、前記一次側励磁工程として、前記第一電力変換機から前記一次巻線に無効電力を供給し、前記一次側電圧確立工程を行った後に、記無負荷状態で、前記エンジンを前記目標回転速度よりも速い無負荷時回転速度で駆動するとともに、前記一次巻線の出力電力を前記目標周波数の出力電力に制御する待機運転工程を実行し、その後、前記切替スイッチを閉状態として前記一次巻線を前記電力負荷に接続する負荷接続工程を実行する点にある。
また、上記目的を達成するための本発明に係る発電システムの制御装置の第1特徴構成は、一次巻線を備える固定子と二次巻線を備える回転子とを有する二次励磁誘導発電機と、前記回転子を駆動する駆動源と、交流側が前記一次巻線に接続された第一電力変換機と、交流側が前記二次巻線に接続された第二電力変換機と、前記第一電力変換機の直流側と前記第二電力変換機の直流側とを接続する直流部に接続された蓄電装置と、前記一次巻線と電力負荷とを選択的に接続する切替スイッチと、を備えた発電システムの制御装置であって、前記駆動源として、回転速度を調整自在なエンジンが備えられ、前記エンジンを所定の目標回転速度で駆動するとともに、外部の電力系統からの電力の供給を受けることなく、前記蓄電装置からの電力供給により、前記電力負荷に所望の目標周波数の出力電力を供給する自立運転を行う自立運転制御部が備えられ、前記自立運転制御部が、前記切替スイッチが開状態とされ前記一次巻線が前記電力負荷に接続されていない無負荷状態において前記エンジンにより前記回転子を駆動するとともに、前記第一電力変換機により前記一次巻線を励磁する一次側励磁工程と前記第二電力変換機により前記二次巻線を励磁する二次側励磁工程との双方を実行し、前記一次側励磁工程として、前記第一電力変換機から前記一次巻線に無効電力を供給し、前記二次励磁誘導発電機の一次側に発生する一次側電圧を目標電圧値とする一次側電圧確立工程を実行する一次側電圧確立部と、前記無負荷状態で、前記エンジンを前記目標回転速度よりも速い無負荷時回転速度で駆動するとともに、前記一次巻線の出力電力を前記目標周波数の出力電力に制御する待機運転工程を実行する待機運転制御部と、前記切替スイッチを閉状態として前記一次巻線を前記電力負荷に接続する負荷接続工程を実行する負荷接続制御部とを備える点にある。
上記の特徴構成によれば、駆動源として、回転速度を調整自在なエンジンを備えているので、二次励磁誘導発電機を用いるとともに、その発電機の駆動源として、エンジンを用いるシステムとすることができる。したがって、第二電力変換機の作動等を制御することで、二次励磁誘導発電機の軸入力回転速度に対し出力電力の周波数を変化させることができるため、出力電力の周波数を目標周波数(50〔Hz〕又は60〔Hz〕)に制御しながら、エンジンの回転速度を自由に選択することができる。ひいては発電効率の向上を図ることができる。
また、上記の特徴構成によれば、自立運転において、まず一次側電圧確立工程、次に待機運転工程を行った後、負荷接続工程を行うので、一次巻線を電力負荷に接続する負荷接続工程を行う際には、エンジンの回転速度を目標回転速度よりも速い無負荷時回転速度に設定する(なお、発電機に二次励磁誘導発電機を採用しているため、二次側励磁工程により軸入力回転速度に対し出力電力の周波数を変化させることができ、エンジン回転速度を無負荷時回転速度に設定した場合でも、出力電力の周波数を所定の目標周波数に制御することができる)。そして、エンジン回転速度を無負荷時回転速度に設定し、エンジンのフライホイールに運動エネルギーを蓄えておくことで、電力負荷接続時のエンジン回転速度の大幅な低下を抑制し、出力電力の周波数の変動を抑えることができる。
すなわち、上記特徴構成によれば、二次励磁誘導発電機の特性を活用しながら、自立運転時において、電力負荷に接続する際の出力電力の周波数の低下を抑制できる。そして、この周波数の低下の抑制は、出力電力の周波数を短時間で目標周波数を収束させることに寄与する。その結果、発電効率の低下を防止しながら出力電力の周波数の低下を防止することが可能となるため、より大きな電力負荷に接続することが可能となり、非常用電源としての価値が向上する。
また上記の特徴構成によれば、発電システムの自立起動時において、二次励磁型誘導発電機を運転するのに必要な電力を、第二電力変換機だけでなく第一電力変換機からも無効電力として供給する。これにより、第一電力変換機から一次巻線に供給する無効電力の大きさに応じて、第二電力変換機から二次巻線に供給する電力を低減することができ、第二電力変換機から二次巻線に供給される電力が過大になることを抑制できる。
従って、過大な供給電力に耐え得る性能の素子や装置構成を採用する必要がなくなるため、発電システムの設備コストの増大や発電システムを構成する装置の大型化を抑制することができる
本発明に係る発電システムの制御方法の第2特徴構成は、前記制御方法の第1特徴構成において、前記一次側電圧確立工程は、前記二次側励磁工程により前記一次側電圧を前記目標電圧値まで昇圧させる昇圧工程を実行した後、前記一次側励磁工程を開始する、遅延型一次側電圧確立工程であり、前記遅延型一次側電圧確立工程では、前記昇圧工程の後、前記一次側電圧を前記目標電圧値に維持した状態で、前記第一電力変換機から前記一次巻線に供給される無効電力を増加させるとともに、前記第二電力変換機から前記二次巻線に供給される電力を減少させる点にある。
また本発明に係る発電システムの制御装置の第2特徴構成は、前記制御装置の第1特徴構成において、前記一次側電圧確立工程は、前記二次側励磁工程により前記一次側電圧を前記目標電圧値まで昇圧させる昇圧工程を実行した後、前記一次側励磁工程を開始する、遅延型一次側電圧確立工程であり、前記遅延型一次側電圧確立工程では、前記昇圧工程の後、前記一次側電圧を前記目標電圧値に維持した状態で、前記第一電力変換機から前記一次巻線に供給される無効電力を増加させるとともに、前記第二電力変換機から前記二次巻線に供給される電力を減少させる点にある。
上記の特徴構成によれば、発電システムの自立起動において、一次側電圧が目標電圧値に達した後に第一電力変換機による一次巻線の励磁が開始されるため、一次側電圧確立工程(一次側電圧確立処理)に要する時間の短縮を図ることができる。なお、一次側電圧が目標電圧値に達してから第一電力変換機による一次巻線の励磁が開始されるまでの間に、第二電力変換機から二次巻線に供給される電力が過大になる可能性がある。しかし、例え当該電力が過大になったとしても、第一電力変換機による一次巻線の励磁が開始されると、第一電力変換機から一次巻線に供給される無効電力の増加とともに第二電力変換機から二次巻線に供給される電力が減少されるため、そのような状態が長く続くことは回避される。よって、当該構成においても、第二電力変換機から二次巻線に供給される電力が過大になるのを抑制することができる。
本発明に係る発電システムの制御方法の第3特徴構成は、前記制御方法の第1又は第2特徴構成において、前記無負荷時回転速度が、前記エンジンの最大回転速度、又は、前記無負荷状態から前記切替スイッチを閉状態として前記電力負荷に接続した場合の出力電力の周波数の低下を目標の範囲に収めることが可能な回転速度以上かつ前記最大回転速度以下の回転速度、のいずれかに設定される点にある。
また、本発明に係る発電システムの制御装置の第3特徴構成は、前記制御装置の第1又は第2特徴構成において、前記待機運転制御部が、前記無負荷時回転速度を、前記エンジンの最大回転速度、又は、前記無負荷状態から前記切替スイッチを閉状態として前記電力負荷に接続した場合の出力電力の周波数の低下を目標の範囲に収めることが可能な回転速度以上かつ前記最大回転速度以下の回転速度、のいずれかに設定して前記待機運転工程を実行する点にある。
上記の特徴構成によれば、無負荷状態時(待機運転工程時)のエンジン回転速度を、エンジンの機械的制約を踏まえた上で、電力負荷接続時の出力電力の周波数の低下を抑制できる。或いは、電力負荷接続時の出力電力の周波数の低下を、できる限り目標の範囲に収めることが可能な回転速度に設定することができる。また、上記の設定によれば、待機運転工程で要求される無負荷時回転速度が過度に大きな速度とならないため、設備の大型化を極力抑えることができる。
本発明に係る発電システムの制御方法の第4特徴構成は、前記制御方法の第1〜第3特徴構成において、前記電力負荷にて消費する全電力に対して前記一次巻線に接続する前記電力負荷の接続負荷電力の割合である負荷率が設定負荷率未満の場合には、前記負荷率の増加に応じて速くなる回転速度に前記無負荷時回転速度を設定し、前記負荷率が前記設定負荷率以上の場合には、前記無負荷時回転速度を前記エンジンの最大回転速度に設定する点にある。
上記の特徴構成によれば、無負荷状態時(待機運転工程時)のエンジン回転速度を、接続する電力負荷の大きさに応じた適切な回転速度に設定することができる。
すなわち、前記電力負荷にて消費する全電力に対して前記一次巻線に接続する前記電力負荷の接続負荷電力の割合である負荷率が設定負荷率未満の場合には、エンジンの機械的制約である最大回転速度未満のエンジン回転速度で電力負荷接続時の出力電力の周波数の低下を目標の範囲に収めることできるため、無負荷時回転速度を当該回転速度に設定する。
一方、負荷率が設定負荷率以上の場合は、電力負荷接続時の出力電力の周波数の低下を目標の範囲に収めるためには最大回転速度以上の回転速度が要求されるため、エンジンの機械的制約を踏まえ、無負荷時回転速度を最大回転速度に設定する。
無負荷時回転速度の設定をこのように行うことで、発電システムの大型化を極力抑えつつ、電力負荷接続時の出力電力の周波数の低下を、できる限り目標の範囲に抑えることができる。
二次励磁誘導発電機を用いた発電システムの概略構成図 本発明に係る発電システムの制御装置の制御ブロック図 本発明に係る発電システムの自立運転の制御を示すフロー図 本発明に係る発電システムのガスエンジン回転速度の制御を示すグラフ図 本発明に係る発電システムの出力電力の周波数の変動を示すグラフ図 負荷率と好適なガスエンジンの無負荷時回転速度の関係を示すグラフ図 同期発電機を用いた発電システムのエンジン回転速度の変動を示すグラフ図 同期発電機を用いた発電システムの出力電力の周波数の変動を示すグラフ図
本発明に係る発電システムの制御装置(制御方法)の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下に説明する実施形態や図面に記載される構成に限定されるものではなく、同様の作用効果を奏する構成であれば種々の改変が可能である。
1.発電システムの全体構成
図1は、本実施形態に係る制御装置100(図2参照)の制御対象となる発電システム1を示す。この発電システム1は、二次励磁誘導発電機(二重給電巻線型誘導発電機)2と、ガスエンジン3と、第一電力変換機11と、第二電力変換機12と、蓄電装置5と、第一スイッチ21と、第二スイッチ22と、第三スイッチ23とを備えている。そして、二次励磁誘導発電機2は、電力系統(商用電力系統)4と同じ周波数(例えば、50[Hz]や60[Hz])の電力(三相の交流電力)を発電し、当該電力を、電力を消費する負荷7や電力系統4に供給することが可能に構成されている。なお、負荷7としては、例えば、冷暖房設備が備える室内機や室外機、或いは電灯等がある。本実施形態では、第三スイッチ23及び負荷7が、それぞれ、本発明における「切替スイッチ」及び「電力負荷」に相当する。
発電システム1は、電力系統4から電力の供給を受けた状態でシステムを起動することが可能であるとともに、電力系統4から電力の供給を受けていない状態(第二スイッチ22が開状態とされる状態)においても、蓄電装置5から供給される電力によりシステムを起動(自立起動)することが可能に構成されている。
二次励磁誘導発電機2は、一次巻線(図示せず)を備える固定子2b(ステータ)と、二次巻線(図示せず)を備える回転子2a(ロータ)と、を有している。固定子2bが備える一次巻線は、第一スイッチ21及び第二スイッチ22を介して電力系統4に接続されている。また、固定子2bが備える一次巻線は、第一スイッチ21及び第三スイッチ23を介して負荷7にも接続されている。一方、回転子2aが備える二次巻線は、フィルタ回路10、第二電力変換機12、直流部13、第一電力変換機11、フィルタ回路10、変圧器6、及び第二スイッチ22を介して電力系統4に接続されている。また、回転子2aが備える二次巻線は、フィルタ回路10、第二電力変換機12、直流部13、第一電力変換機11、フィルタ回路10、変圧器6、及び第三スイッチ23を介して負荷7にも接続されている。
以下の説明では、固定子2bが備える一次巻線側を「二次励磁誘導発電機の一次側」とし、回転子2aが備える二次巻線側を「二次励磁誘導発電機の二次側」とする。よって、二次励磁誘導発電機2の一次側に発生する電力(電圧、電流)の周波数が、負荷7や電力系統4に供給される電力の周波数となる。
ガスエンジン3は、二次励磁誘導発電機2の回転子2aに機械的に連結されており、当該回転子2aを回転駆動する。ガスエンジン3の出力軸は、本例では、回転子2aと一体回転するように直結されており、ガスエンジン3の回転速度と回転子2aの回転速度とは等しくなる。なお、ガスエンジン3の出力軸と回転子2aとの間に、歯車機構を設ける構成とすることもできる。ガスエンジン3は都市ガスを燃料とするエンジンであり、本例では、電力に加えて別途需要のある熱を並行して供給することができるコジェネレーション設備の一角を担っている。本発明では、このようなガスエンジン3として、例えば、定格出力が1[kW]、数十[kW]、或いは数[MW]等のものを採用することができる。
第一電力変換機11は、交流側(図1における右側)が第一スイッチ21を介して二次励磁誘導発電機2の固定子2b(一次巻線)に接続されているとともに、第二スイッチ22を介して電力系統4に接続されており、更に第三スイッチ23を介して負荷7に接続されている。また、第一電力変換機11は、直流側(図1における左側)が直流部13に接続されている。第二電力変換機12は、交流側(図1における左側)が二次励磁誘導発電機2の回転子2a(二次巻線)に接続されている。また、第二電力変換機12は、直流側(図1における右側)が直流部13に接続されている。そして、これらの第一電力変換機11及び第二電力変換機12のそれぞれは、直流側の直流電力を交流電力に変換(逆変換)して交流側に供給するインバータとしての機能と、交流側の交流電力を直流電力に変換(順変換)して直流側に供給するコンバータとしての機能と、の双方を果たすことが可能に構成されている。
このような第一電力変換機11や第二電力変換機12は、複数(例えば6個)のスイッチング素子を備えて構成される。スイッチング素子としては、MOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)やIGBT(insulated gate bipolar transistor)等の種々の構造のパワートランジスタを採用することができる。そして、第一電力変換機11や第二電力変換機12にはPWM(pulse width modulation:パルス幅変調)信号が入力され、当該PWM信号に基づきスイッチング素子がスイッチング動作(オンオフ動作)を行う。なお、第一電力変換機11や第二電力変換機12を作動させるためのPWM信号は、制御装置100により生成される(図2参照)。
図1に示すように、第一電力変換機11の交流側及び第二電力変換機12の交流側の双方には、インダクタンスとコンデンサとからなるフィルタ回路10が設けられている。このフィルタ回路10は、スイッチング素子のスイッチングにより発生した高周波成分を除去するフィルタであり、このフィルタ回路10により、第一電力変換機11や第二電力変換機12からの出力電圧波形が正弦波状に変換される。
また、図1に示すように、第一電力変換機11の交流側に設けられたフィルタ回路10より二次励磁誘導発電機2側(電力系統4側)には、変圧器6が設けられている。以下の説明では、「変圧器の一次側」は、変圧器6の第一電力変換機11側(図2における符号「#1」を付した側)を指し、「変圧器の二次側」は、変圧器6の二次励磁誘導発電機2側(電力系統4側、図2における符号「#2」を付した側)を指す。
直流部13は、第一電力変換機11の直流側と第二電力変換機12の直流側とを接続する部分である。直流部13にはキャパシタ8が備えられているとともに、蓄電装置5が接続されている。蓄電装置5は、発電システム1の自立起動時に必要となる電力を供給する。また、蓄電装置5を利用して、負荷7や電力系統4に供給される電力の変動を抑えることも可能である。蓄電装置5は、例えば、蓄電池や電気二重層キャパシタ等で構成され、直流部13に対して電力を供給して放電すること、及び直流部13から電力の供給を受けて充電することが可能に構成される。なお、蓄電装置5と直流部13との間にスイッチを介在させることもできる。
第一スイッチ21は、二次励磁誘導発電機2の固定子2b(一次巻線)と第一電力変換機11とを選択的に接続する。第二スイッチ22は、電力系統4と第一電力変換機11とを選択的に接続する。第一スイッチ21は、第二スイッチ22と協働して、二次励磁誘導発電機2の固定子2b(一次巻線)と電力系統4とを選択的に接続するとともに、第三スイッチ23と協働して、二次励磁誘導発電機2の固定子2b(一次巻線)と負荷7とを選択的に接続する。また、第二スイッチ22は、第三スイッチ23と協働して、電力系統4と負荷7とを選択的に接続する。
第一スイッチ21、第二スイッチ22、及び第三スイッチ23のそれぞれは、制御装置100のスイッチ制御部104(図示せず)が生成する開閉信号に基づき開閉制御される。これらのスイッチは、例えば、電磁石の動作によって開閉する電磁接触型のスイッチ等とすることができる。
以上のような構成を備えた発電システム1は、発電電力の周波数(電圧、電流の周波数)に関して自由度の高いシステムとなっている。詳細な説明は省略するが(詳細については、例えば上記特許文献1参照)、発電システム1の発電電力の出力電力の周波数(二次励磁誘導発電機2の一次側に誘起される一次側電圧v1(図4参照)の周波数)をf1とし、回転子2aの回転周波数をf0とし、回転子2aの二次巻線を励磁するために当該二次巻線に供給される交流電流(交流電圧)の周波数をf2とすると、「f1=f0+f2」となる。
ここで、回転子2aの回転周波数f0は、回転子2aの回転速度をm[rpm]とし、二次励磁誘導発電機2の磁極数をnとして、「f0=m×n/120」から求まる。
例えば、回転子2aの回転速度が1100[rpm]であり、二次励磁誘導発電機2の磁極数が「6」の場合には、回転子2aの回転周波数f0は55[Hz]となる。よって、この場合に、第二電力変換機12を制御して二次巻線に周波数が5[Hz]の交流電流(交流電圧)を供給すれば(f2=5[Hz])、周波数が目標周波数である60[Hz]の交流電力を得ることができる。また、逆に、第二電力変換機12を制御して二次巻線から周波数が5[Hz]の交流電流(交流電圧)を取り出せば(f2=−5[Hz])、周波数が目標周波数である50[Hz]の交流電力を得ることができる。なお、回転子2aの回転速度(すなわち、ガスエンジン3の回転速度)は、同期回転速度以外の任意の回転速度を選択することができる。なお、同期回転速度は、電力系統4の周波数が目標周波数である60[Hz]であり、二次励磁誘導発電機2の磁極数が「6」である場合には、1200[rpm]となる。
このように、回転子2aの回転速度(すなわち、ガスエンジン3の回転速度)が同一であっても、回転子2aの二次巻線に供給する交流電流の周波数f2(上記のように、当該二次巻線から交流電流を取り出す場合には負の値となる。)を変えることで出力電力の周波数f1を変化させることができる。よって、例えば、目標周波数が50[Hz]のエリアと60[Hz]のエリアとで同一の仕様のガスエンジン3を用いることができるという利点がある。また、ガスエンジン3の回転速度を電力負荷に応じて適切に選択することで、ガスエンジン3の部分負荷効率の向上を図ったり、ガスエンジン3の回転速度を増加させることで、発電システム1全体としての出力(定格出力)の増大を図ることができる。
2.制御装置の構成
次に、制御装置100の構成について、図2に基づいて詳細に説明する。ここで、図2に示すように、二次励磁誘導発電機2の一次側に発生する有効電力及び無効電力を、それぞれ、第一有効電力P1及び第一無効電力Q1とする。また、二次励磁誘導発電機2の二次側に供給される有効電力及び無効電力を、それぞれ、第二有効電力P2及び第二無効電力Q2とする。さらに、二次励磁誘導発電機2の一次側から第一電力変換機11側に供給される有効電力及び無効電力を、それぞれ、第三有効電力P3及び第三無効電力Q3とする。そして、図2におけるこれらの電力の流れを示す矢印は、当該電力の値が正の場合の流れ方向を示している。なお、本例では、無効電力の正負に関して、遅れ無効電力(遅れ位相の無効電力)が正の場合を正とし、遅れ無効電力が負の場合を負としている。ここで、「遅れ無効電力が正」とは、電流が電圧に対して位相が進んでいる場合を意味し、「遅れ無効電力が負」とは、電流が電圧に対して位相が遅れている場合を意味する。なお、抵抗成分が無視できる場合には、電流と電圧の位相差は90度となる。
図2に示すように、制御装置100は、第一電力変換機11の動作を制御する第一制御部101と、第二電力変換機12の動作を制御する第二制御部102と、第一スイッチ21、第二スイッチ22、及び第三スイッチ23の開閉状態を制御するスイッチ制御部104と、を備えている。これらの機能部は、互いに共通の或いはそれぞれ独立のCPU等の演算処理装置を中核部材として、入力されたデータに対して種々の処理を行うための機能部がハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により実装されて構成されている。また、これらの機能部は、デジタル転送バス等の通信線を介して互いに情報の受け渡しを行うことができるように構成されている。ここで、これらの機能部がソフトウェア(プログラム)により構成される場合には、当該ソフトウェアは、演算処理装置が参照可能なRAMやROM等の記憶手段に記憶される。本実施形態では、第一制御部101及び第二制御部102が、本発明における「一次側電圧確立工程を行う一次側電圧確立部」を構成している。
制御装置100は、第一制御部101及び第二制御部102を作動させて、電力系統4から電力の供給を受けていない状態(第二スイッチ22(図1参照)が開状態とされる状態)で、蓄電装置5から供給される電力によりシステムを起動(自立起動)することが可能に構成されている。以下、第二制御部102及び第一制御部101の構成について順に説明する。
2−1.第二制御部の構成
第二制御部102は、第二電力変換機12の動作(具体的には、第二電力変換機12が備えるスイッチング素子のスイッチング動作)を制御する機能部である。第二制御部102は、第二電力変換機12の動作を制御し、第二電力変換機12が発生した交流電力を回転子2aが備える二次巻線に供給することが可能に構成されている。すなわち、第二制御部102は、第二電力変換機12により回転子2aの二次巻線を励磁する工程(以下、「二次側励磁工程」という。)を実行する二次側励磁手段として機能する。
本実施形態では、第二制御部102は、二次側励磁工程として、一次側電圧v1に基づく電圧フィードバック制御を行う。そのため、発電システム1は、一次側電圧v1を検出する電圧センサ(図示せず)を備えている。そして、第二制御部102は、後述するように、発電システム1の自立起動時に、この電圧フィードバック制御を実行する。
具体的には、第二制御部102は、図2に示すような機能部を備えており、一次側電圧v1をフィードバック値とし、一次側電圧指令値V1*を指令値として、電圧フィードバック制御を実行する。なお、第二制御部102にて実行される電圧フィードバック制御処理の流れについては、図2に示すブロック図より明らかであるため、ここでは、その流れについて簡単に説明する。なお、以下の制御処理の説明においては、図2における各機能部に記載された文字を鉤括弧(「」)で囲んだもので、当該文字に対応する機能部を表す。本実施形態では、一次側電圧指令値V1*が、本発明における「目標電圧値」に相当する。
電圧センサにて検出された一次側電圧v1は、「PLL」に入力される。「PLL」は、PLL(Phase Locked Loop)処理を行うことで一次側電圧v1の角速度(角周波数)ω0を検出し、その情報を「1/s」に出力する。「1/s」は、「PLL」から送られてきた角速度を積分する積分処理を行い、三相二相変換の基準となる第一基準位相θ1を導出する。
電圧センサにて検出された一次側電圧v1は、「dq←abc」にも入力される。「dq←abc」では、第一基準位相θ1に基づき、一次側電圧v1を、三相(a相、b相、c相)の交流座標系(abc座標系)から二相の回転座標系(dq座標系)に変換して、一次側電圧v1のd軸成分v1d及びq軸成分v1qを導出する。なお、本例では、一次側電圧v1のq軸成分v1qがゼロとなるように第一基準位相θ1が設定されている。
そして、「dq←abc」にて求められた一次側電圧v1のd軸成分v1d及びq軸成分v1qが「v1dq=√(v1d2+v1q2)」に送られ、一次側電圧v1の振幅値v1dqが算出される。そして、この振幅値v1dqと、二次励磁誘導発電機2の出力電圧の指令値(目標値)であるV1*とが比較され、その差がゼロになるように「PI」にて比例積分制御演算(PI制御演算)が行われる。なお、一次側電圧指令値V1*は、必要に応じて(巻線の結線方法等に応じて)係数が乗算された後、振幅値v1dqとの比較が行われる。例えば、一次側電圧指令値V1*が線間電圧の実効値で表される場合に、当該係数を「√(2/3)」とすることができる。
「PI」は、PI制御演算を行い、電圧指令値のd軸成分urd及びq軸成分urqを導出する。そして、電圧指令値のd軸成分urd及びq軸成分urqは「dq→abc」に送られ、dq座標系からabc座標系への二相三相変換が実行される。なお、上記のように、本例では、一次側電圧v1のq軸成分v1qがゼロとなるように第一基準位相θ1が設定されているため、電圧指令値のq軸成分urqはゼロとなる。よって、本例では、「PI」は電圧指令値のd軸成分urdのみを求め、当該d軸成分urdが「dq→abc」に入力されるとともに、「dq→abc」には電圧指令値のq軸成分urqとして「0」が入力される。
また、一次側電圧v1の角速度ω0と回転子2aの角速度ωr(上記の回転周波数f0×2π)との差(ω0−ωr)に基づき「1/s」が第二基準位相θ2を導出する。なお、回転子2aの角速度ωrは、図示しない磁極位置センサ(レゾルバ等)により検出する構成とすることができる。そして、「dq→abc」は、この第二基準位相θ2に基づき、電圧指令値のd軸成分urd及びq軸成分urqに対して二相三相変換を実行し、実行結果を「PWM」に出力する。そして、「PWM」は、「dq→abc」から送られてきた三相の電圧指令値に基づき、第二電力変換機12が備えるスイッチング素子をスイッチング制御するためのPWM信号(ゲート駆動信号)を生成する。
以上が、第二制御部102が実行する電圧フィードバック制御の流れである。なお、詳細な説明は省略するが、発電システム1の通常運転時において、第二制御部102を、二次励磁誘導発電機2の一次側に発生する第一有効電力P1や第一無効電力Q1をフィードバック値としてフィードバック制御(電力フィードバック制御)を行うように構成することができる。このような構成では、抵抗成分が無視できる定常状態において、第一有効電力P1を、二次励磁誘導発電機2の二次側を流れる電流である二次側電流i2のd軸成分(二次側d軸電流)によって制御でき、第一無効電力Q1を、二次側電流i2のq軸成分(二次側q軸電流)によって制御できる。すなわち、第一有効電力P1及び第一無効電力Q1を互いに独立に制御することができる。
2−2.第一制御部の構成
第一制御部101は、第一電力変換機11の動作(具体的には、第一電力変換機11が備えるスイッチング素子のスイッチング動作)を制御する機能部である。第一制御部101は、第一電力変換機11の動作を制御し、第一電力変換機11が発生した交流電力を、固定子2bが備える一次巻線に供給することが可能に構成されている。すなわち、第一制御部101は、第一電力変換機11により固定子2bの一次巻線を励磁する工程(以下、「一次側励磁工程」という。)を実行する一次側励磁手段として機能する。
本実施形態では、第一制御部101は、一次側励磁工程として、第一電力変換機11の交流側に流れる電流(本例では、変圧器二次側電流ig)に基づく電流フィードバック制御を行う。そのため、発電システム1は、変圧器二次側電流igを検出する電流センサ30を備えている。そして、第一制御部101は、後述するように、発電システム1の自立起動時に、この電流フィードバック制御を実行する。
具体的には、第一制御部101は、図2に示すような機能部を備えており、変圧器二次側電流igをフィードバック値とし、電流指令値Ig*を指令値として、電流フィードバック制御を実行する。なお、第一制御部101にて実行される電流フィードバック制御処理の流れについては、図2に示すブロック図より明らかであるため、ここでは、その流れについて簡単に説明する。なお、以下の制御処理の説明においては、上記第二制御部102の説明と同様、図2における各機能部に記載された文字を鉤括弧で囲んだもので、当該文字に対応する機能部を表す。
電流センサ30にて検出された変圧器二次側電流igは、「dq←abc」に入力される。「dq←abc」には、上記の第一基準位相θ1も入力される。そして、「dq←abc」は、当該第一基準位相θ1に基づき、変圧器二次側電流igに対して三相二相変換を実行し、変圧器二次側電流igのd軸成分igd及びq軸成分igqを導出する。
そして、変圧器二次側電流igのd軸成分igdと、電流指令値Ig*のd軸成分Igd*とが比較され、その差がゼロになるように「PI」にてPI制御演算が実行され、その結果に対して制御性向上のための非干渉制御が実行される。具体的には、「PI」の出力に(−1)を乗じたものとω0×Lg×igqとの和を導出する。そして、この導出結果に対して一次側電圧v1のd軸成分v1dを加算し、電圧指令値のd軸成分ugdが導出される。ここで、Lgは、変圧器6の正相リアクタンスを二次側換算して求めたインダクタンスである。
同様に、変圧器二次側電流igのq軸成分igqと、電流指令値Ig*のq軸成分Igq*とが比較され、その差がゼロになるように「PI」にてPI制御演算が実行され、その結果に対して制御性向上のための非干渉制御が実行される。具体的には、「PI」の出力に(−1)を乗じたものからω0×Lg×igdを減算したものを導出する。そして、この導出結果に対して一次側電圧v1のq軸成分v1q(本例では「0」)を加算し、電圧指令値のq軸成分ugqが導出される。
「abc←dq」は、第一基準位相θ1に基づき、電圧指令値のd軸成分ugd及びq軸成分ugqに対して二相三相変換を実行し、実行結果を「PWM」に出力する。そして、「PWM」は、「abc←dq」から送られてきた三相の電圧指令値に基づき、第一電力変換機11が備えるスイッチング素子をスイッチング制御するためのPWM信号(ゲート駆動信号)を生成する。
以上が、第一制御部101が実行する電流フィードバック制御の流れである。なお、後述するように、発電システム1の自立起動時には、第一制御部101は、第三無効電力Q3を制御する。そして、本例では、上記のように、一次側電圧v1のq軸成分v1qはゼロとなる。よって、第三無効電力Q3は、変圧器二次側電流igのq軸成分igqにより制御することができる。この場合、電流指令値Ig*は、少なくともそのq軸成分Igq*を有する。一方、第三有効電力P3は、変圧器二次側電流igのd軸成分igdにより制御することができるため、第三有効電力P3を積極的に制御する場合には、電流指令値Ig*は、d軸成分Igd*を有する。
また、詳細な説明は省略するが、発電システム1の通常運転時において、第一制御部101を、直流部13の電圧Vdcをフィードバック値として、当該電圧Vdcが一定になるようにフィードバック制御を行うように構成することができる。
3.自立運転の制御
自立運転とは、ガスエンジン3を目標回転速度(例えば定格回転速度)で駆動するとともに、電力系統4からの電力の供給を受けることなく、蓄電装置5からの電力供給により、負荷7に目標周波数(50〔Hz〕又は60〔Hz〕)の出力電力を供給するための運転である。この自立運転については、自立運転制御部としての制御装置100が行うように構成されている。
以下では、図3を参照して、本実施形態に係る制御装置100において実行される発電システム1の自立起動から電力負荷に接続するまでの制御(自立運転の制御)について説明する。以下に説明する自立運転の制御は、制御装置100の各機能部を構成するハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により実行される。これらの各機能部がプログラムにより構成される場合には、制御装置100が有する演算処理装置が、各機能部を構成するプログラムを実行するコンピュータとして動作する。
なお、図3は、ガスエンジン3により回転子2aが駆動されているとともに第三スイッチ23が開状態とされる無負荷状態において、第一スイッチ21が閉状態とされるとともに第二スイッチ22が開状態とされる状態から、発電システム1(二次励磁誘導発電機2)を自立起動し、負荷7に電力を供給するまでの処理の流れを示している。なお、第二スイッチ22が開状態ではなく閉状態とされているが、電力系統4から電力が供給できない状態にある場合も、ここで説明する処理を同様に行うことができる。ガスエンジン3は、例えばセルモータで起動された後に、電力負荷(回転子2aを回転するのに必要なエネルギを除く)に接続されていない状態で所定回転速度(例えば、ガスエンジン3の効率が高い回転速度、定格回転速度等)まで加速され、電力負荷に接続されていない無負荷状態では、当該所定回転速度で安定しているとする。また、発電システム1の自立起動時には、蓄電装置5は直流部13に電力を供給可能な状態とされ、自立起動のための電力を、必要に応じて、回転子2aが備える二次巻線や固定子2bが備える一次巻線に供給する。
3−1.自立起動(昇圧工程、一次側励磁工程)
図3に示すように、制御装置100は、第一電力変換機11及び第二電力変換機12の内の第二電力変換機12のみを第二制御部102により作動させ、昇圧工程を実行する(ステップ#1)。ここで、「昇圧工程」とは、二次側励磁工程により一次側電圧v1を一次側電圧指令値V1*まで昇圧させる昇圧処理を行う工程である。すなわち、「昇圧工程」の実行後に、一次側電圧v1と一次側電圧指令値V1*とが等しくなる。この昇圧工程において、第二制御部102は、上述した電圧フィードバック制御を実行する。
ここで、一次側電圧指令値V1*は、上記のように、二次励磁誘導発電機2の出力電圧(一次側電圧v1)を定める電圧であり、線間電圧の実効値換算で、例えば、200[V]、3300[V]、6600[V]等に設定することができる。なお、一次側電圧指令値V1*は、設定値に向ってスロープ状に上昇させる構成とし(ソフトスタート)、一次側電圧v1の振幅をスロープ状に増加させるのが安定性の観点から好適である。例えば、線間電圧の実効値換算で、400[V/sec]の割合で一次側電圧指令値V1*を設定値まで上昇させることができる。
なお、一次側電圧v1を相電圧(例えばa相の相電圧)で表した場合の振幅の最大値(ピーク値)をv1am(単位[V])とし、一次側電圧指令値V1*が線間電圧の実効値(単位[V])であるとすると、本実施形態では、v1am=V1*×√(2/3)となった状態が、一次側電圧v1と一次側電圧指令値V1*とが等しくなった状態である。このように、「一次側電圧v1が一次側電圧指令値V1*まで昇圧した状態」及び「一次側電圧v1と一次側電圧指令値V1*とが等しい状態」、並びにこれらと同義の文言は、必要に応じて(巻線の結線方法等に応じて)係数を乗じるなどした後に、v1の値とV1*の値とが互いに等しくなった状態を意味する。
第二制御部102による昇圧工程の実行後、すなわち、一次側電圧v1が一次側電圧指令値V1*まで昇圧された後、制御装置100の第一制御部101は、第一電力変換機11を作動させ、一次側励磁工程を実行する(ステップ#2)。なお、第一制御部101は、一次側励磁工程として、上述した電流フィードバック制御を実行する。具体的には、第一制御部101は、第一電力変換機11を、第一電力変換機11が無効電力(本例では、正の遅れ無効電力)を発生するように制御する。この場合、第三無効電力Q3は負の値となり、第三スイッチ23が開状態とされているため、第一無効電力Q1も負の値(第三無効電力Q3とほぼ等しい値)となる。これにより、第一電力変換機11から二次励磁誘導発電機2の固定子2bが備える一次巻線に、正の遅れ無効電力が供給される。すなわち、第一制御部101は、一次側励磁工程として、第一電力変換機11から一次巻線に無効電力(本例では、正の遅れ無効電力)を供給する制御を行う。
第一制御部101は、一次側励磁工程を行うに際し、所望の遅れ無効電力(第三無効電力Q3)の大きさに応じた電流指令値Ig*を設定する。なお、上記のように、本例では、第三無効電力Q3は、変圧器二次側電流igのq軸成分igqにより制御することができる。よって、第一制御部101は、電流指令値Ig*として、少なくともq軸成分Igq*がゼロ以外の値を持つものを設定する。なお、第一電力変換機11に、正の遅れ無効電力とともに有効電力も積極的に発生させる場合には、電流指令値Ig*として、d軸成分Igd*もゼロ以外の値を持つものを設定する。
なお、電流指令値Ig*は、設定値に向ってスロープ状に上昇させる構成とし(ソフトスタート)、変圧器二次側電流igの振幅をスロープ状に増加させるのが、安定性の観点から好適である。例えば、電流指令値Ig*が、変圧器二次側電流igのある相(例えばa相)の線電流igaの振幅の最大値(単位[V])に、√(3/2)を乗じたものである場合に、電流指令値Ig*を、6[V/sec]の割合で設定値まで上昇させることができる。
なお、第二制御部102は、一次側電圧v1が一次側電圧指令値V1*まで昇圧された後も二次側励磁工程を実行し、一次側電圧v1を一次側電圧指令値V1*に維持するように第二電力変換機12を制御する。すなわち、ステップ#2においては、第一制御部101が電流フィードバック制御を実行しているとともに、第二制御部102が電圧フィードバック制御を実行している。そして、この状態では、二次励磁誘導発電機2が必要とする電力の一部が第一電力変換機11から無効電力として供給されるため、一次側電圧v1を一次側電圧指令値V1*に維持するために二次巻線に供給する必要がある電力(少なくとも第二無効電力Q2)は、昇圧工程(ステップ#1)の完了時よりも少なくなる。よって、第一電力変換機11から一次巻線に供給される正の遅れ無効電力の増加に合わせて、第二電力変換機12が発生する電力(第二電力変換機12から二次巻線に供給される電力)が減少するように、第二制御部102が第二電力変換機12を制御する。このような構成とすることで、第二電力変換機12から二次巻線に供給される電力が過大になるのを抑制することが可能となっている。
なお、本例では、第一電力変換機11から一次巻線に供給される正の遅れ無効電力の増加に合わせて第二電力変換機12から二次巻線に供給される電力を減少させるに際し、二次巻線に流れる電流(二次側電流i2)を減少させるように構成されている。なお、二次側電流i2の減少とともに、二次励磁誘導発電機2の二次側に誘起される電圧である二次側電圧v2も減少させる構成とすることもできる。
一次側励磁工程(ステップ#2)の実行後においては、一次側電圧v1が一次側電圧指令値V1*とされているとともに、二次励磁誘導発電機2の一次巻線に供給される無効電力や、二次励磁誘導発電機2の二次巻線に供給される電力が、所望の値となっている。この状態が、負荷7との接続が可能になった一次側電圧確立状態である。
以上のように、制御装置100(第一制御部101及び第二制御部102)は、無負荷状態で、一次側励磁工程と二次側励磁工程との双方を実行して、言い換えれば、第一電力変換機11及び第二電力変換機12の双方を作動させて、二次励磁誘導発電機2の一次側に発生する一次側電圧v1を一次側電圧指令値V1*とする一次側電圧確立工程(一次側電圧確立処理)を実行する。そして、本例では、上記のように、昇圧工程の後、一次側電圧v1を一次側電圧指令値V1*に維持した状態で、第一電力変換機11から一次巻線に供給される正の遅れ無効電力を増加させるとともに、第二電力変換機12から二次巻線に供給される電力を減少させるように構成されている。すなわち、本例では、一次側電圧確立工程は、昇圧工程を実行した後に一次側励磁工程を開始する、遅延型一次側電圧確立工程(遅延型一次側電圧確立処理)とされている。
3−2.待機運転及び電力負荷への接続(待機運転工程、負荷接続工程)
制御装置100は、遅延型一次側電圧確立工程(ステップ#1及びステップ#2)の実行によって一次側電圧v1が確立され、自立運転状態になると、第三スイッチ23が開状態で負荷7に接続されていない無負荷状態で、ガスエンジン3を目標回転速度よりも速い無負荷時回転速度で駆動するとともに、二次励磁誘導発電機2の一次巻線の出力電力を目標周波数の出力電力に制御する待機運転工程を実行する(ステップ#3)。制御装置100には、ガスエンジン3の回転速度を制御する回転速度制御部103を備えており、その回転速度制御部103、第一制御部101、及び、第二制御部102を備えた制御装置100により、待機運転工程を実行するように構成されている。
そして、待機運転工程(ステップ#3)の実行後、第三スイッチ23を閉状態として
一次巻線を負荷7に接続する負荷接続工程を実行する(ステップ#4)。上述の如く、制御装置100には、第三スイッチ23の開閉状態を制御するスイッチ制御部104を備えており、そのスイッチ制御部104、第一制御部101、及び、第二制御部102を備えた制御装置100により、負荷接続工程を実行するように構成されている。これにより、二次励磁誘導発電機2で発電した電力が、電力を必要とする負荷7に供給される。このような自立運転が実行可能となることで、電力系統4から切り離された状態でも、発電システム1から重要負荷(負荷7)に給電することが可能となり、停電時の非常用電源としての役割を担うことが可能となる。
以下、図4及び図5により、待機運転工程(ステップ#3)における制御及び当該制御による効果を説明する。
図4は、発電システム1におけるガスエンジン3の回転速度の制御を示すグラフ図である。図4では、発電システム1におけるガスエンジン3の回転速度の制御の様子を実線で、従来技術の同期発電機を発電機として用いた場合の制御の様子を破線で示している。図4のガスエンジン3の目標回転速度は1200[rpm]であるところ、本実施形態に係る発電システム1では、自立運転状態かつ無負荷状態の待機運転工程である図4(A)の範囲では、ガスエンジン3を目標回転速度1200[rpm]より高い1500[rpm](無負荷時回転速度)で運転する。
そして、図4(B)において、第三スイッチ23を閉状態とし、発電システム1を定格負荷の30%の負荷7に接続している。図4(C)に見られるように、負荷7への接続により、本実施形態においてもガスエンジン3の回転速度は低下するが(実線)、エンジン回転速度の時間当たりの低下は従来技術(破線)に比べて緩やかである。
ガスエンジン3の回転速度を図4のように制御した場合の発電システム1の出力電力の周波数f1の変化を、図5に示す。図5(A)(B)(C)は夫々、図4(A)(B)(C)のタイミングに対応している。
図5において、負荷7への接続以前の(A)の範囲では、図4(A)に示したように、ガスエンジン3を目標回転速度1200[rpm]より高い無負荷時回転速度1500[rpm]で駆動している。この図5(A)の範囲では、制御装置100により二次励磁誘導発電機2を制御することで、発電システム1の出力電力の周波数f1を目標周波数の60[Hz]に安定させている。すなわち、回転子2aの回転周波数f0に基づいて回転子2aの二次巻線を励磁するために当該二次巻線に供給される交流電流の周波数f2を制御装置100により制御することで、出力電力の周波数f1を目標周波数の60[Hz]に安定させている。
図5(B)で負荷7に接続されると、従来技術(破線)と同様に、本実施形態(実線)においても、発電システム1の出力電力の周波数f1は一旦低下する(図5(C))。しかし、本実施形態(実線)における出力電力の周波数f1の低下は、従来技術(破線)に比べて小さい。すなわち、図4(C)に見られるように、負荷7への接続直後は、ガスエンジン3の回転速度の変化が大きいため、本実施形態においても出力電力の周波数f1はわずかに低下するが、本実施形態において、その後のガスエンジン3の回転速度の変化は従来技術に比べて緩やかであるため、電力負荷接続時の出力電力の周波数f1の変動を抑えることができ、図5(C)のように、目標周波数である60[Hz]で一定に制御することができる。
このように、本発明に係る発電システムの制御方法及び制御装置によれば、従来の制御方法及び制御装置を用いた場合に比べて電力負荷接続時の出力電力の周波数の低下を抑えることができるため、より大きい電力負荷に接続することが可能となる。
なお、図4(C)では、負荷7への接続後に、目標回転速度1200[rpm]とは異なる、目標回転速度の近傍の回転速度1250[rpm]になるようにガスエンジン3の回転速度を制御しているが、これは、第二電力変換機12により二次巻線に供給する周波数の制御を常時行いながら、負荷7に目標周波数の電力を供給する例を示した一例にすぎない。従って、エンジン回転速度は必ずしも上記のように制御する必要はなく、負荷7への接続後は上記の周波数制御を行わず、エンジン回転速度を目標回転速度1200[rpm]とする構成としてもよい。
3−3.待機運転工程における好適な無負荷時回転速度の設定
図6を用いて、待機運転工程における好適な無負荷時回転速度の設定について説明する。図6は、電力負荷接続時の発電システム1の出力電力の周波数f1の低下を5%以内に収めることを目標とした場合の、好適なガスエンジン3の無負荷時回転速度を示すグラフ図である。なお、図6に係る発電システム1において、ガスエンジン3の最大回転速度は1500[rpm]である。
電力負荷にて消費する全電力に対して一次巻線に接続する負荷7の接続負荷電力の割合である負荷率が30%以下の図6(i)の範囲では、負荷率が0%の場合の回転速度1250[rpm]に始まり、負荷率が30%の場合の回転速度1500[rpm]までの間では、ガスエンジン3の最大回転速度である1500[rpm]以下の回転速度で、電力負荷接続時の発電システム1の出力電力の周波数f1の低下を、目標の範囲である5%以内に収めることができる。従って、図6(i)の範囲では、無負荷時回転速度は、負荷率(接続される負荷7の大きさ)の増加に応じて速くなる、負荷に接続した場合の出力電力の周波数f1の低下を目標の範囲である5%以内に収めることが可能な回転速度に設定するのが好適である。
一方、負荷率が定格負荷の30%〜60%である図6(iii)の範囲では、電力負荷接続時の発電システム1の出力電力の周波数f1の低下を5%以内に抑えるためには、ガスエンジン3を最大回転速度1500[rpm]を超える回転速度で駆動することが必要となる。しかし、機械的な制約上、ガスエンジン3を、最大回転速度1500[rpm]を超える回転速度で駆動することはできない。従って、図6(iii)の範囲では、電力負荷接続時の発電システム1の出力電力の周波数f1の低下をできる限り抑えるためには、無負荷時回転速度をガスエンジン3の最大回転速度である1500[rpm]に設定するのが好適である。
以上のように、発電システム1の大型化を極力抑えつつ、電力負荷接続時の発電システム1の出力電力の周波数f1の低下をできる限り目標の範囲に抑えるためには、無負荷時回転速度は、接続する負荷7の大きさ(負荷率)に応じて、負荷7に接続した場合の出力電力の周波数f1の低下を目標の範囲に収めることが可能な回転速度以上かつ前記最大回転速度以下の回転速度、又は、ガスエンジン3の最大回転速度、のいずれかに設定するのが好適である。
また、上記のように、無負荷時回転速度を負荷率に応じて設定することで、発電システムの大型化を極力抑えつつ、電力負荷接続時の出力電力の周波数の低下をできる限り目標の範囲に抑えることができる、好適な無負荷時回転速度を設定することができる。
なお、負荷率の増加に応じて無負荷時回転速度を速く設定することが好適な図6(i)の負荷率の範囲と、負荷率の増加によらず無負荷時回転速度を一定の値(最大回転速度)に設定することが好適な図6(iii)の負荷率の範囲との境界となる図6(ii)の負荷率を、無負荷時回転速度の設定方法を切り替える基準値である設定負荷率として設定することで、制御装置100は、好適な無負荷時回転速度の設定を行うことができる。
なお、図6(iv)は、発電システム1に接続できる電力負荷の限界を示す負荷率である。接続される電力負荷にとって、供給される電力の周波数f1が大きく変動することは好ましくない。従って、発電システム1に接続できる負荷7の上限は、当該負荷7を接続した場合の発電システム1の出力電力の周波数f1の低下度合いにより、許容限界が設定される。
図6において、機械的な制約により回転速度が制限される図6(iii)の範囲では、電力負荷接続時の発電システム1の出力電力の周波数f1は、負荷率の増加に伴って、目標の範囲(5%)を超えて低下する。
そして、負荷率が60%となる図6(iv)において、電力負荷接続時の発電システム1の出力電力の周波数f1の低下は、許容限界である15%に達する。このため、発電システム1では、負荷率が60%を超える電力負荷の接続は認めない。従って、図6(iv)を超える範囲では、回転速度は記されておらず(図6(v))、境界となる図6(iv)が、発電システム1に接続できる電力負荷の限界を示す負荷率となる。
4.その他の実施形態
最後に、本発明に係るその他の実施形態を説明する。なお、以下の各々の実施形態で開示される特徴は、その実施形態でのみ利用できるものではなく、矛盾が生じない限り、別の実施形態にも適用可能である。
(1)上記の実施形態では、好適な自立運転時の無負荷時回転速度の設定として、図6では、電力負荷接続時の発電システム1の出力電力の周波数f1の低下を5%に収めることを目標とした場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものでなく、接続される負荷7の性質に応じて、出力電力の周波数f1の低下の目標の範囲を、例えば3%や10%とすることもできる。また、図6では、接続できる電力負荷の限界として、出力電力の周波数が15%低下する電力負荷を、接続できる電力負荷の限界とする場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものでなく、接続される負荷7の性質に応じて、接続できる電力負荷の限界を、例えば出力電力の周波数が10%や20%低下する電力負荷とすることもできる。
(2)上記の実施形態では、一次側電圧確立工程が、遅延型一次側電圧確立工程である構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、二次側励磁工程による昇圧工程が終了する前に、一次側励磁工程を開始する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。すなわち、一次側励磁工程と二次側励磁工程とを同時に並行して実行しながら、一次側電圧v1を一次側電圧指令値V1*まで昇圧させ、一次側電圧v1の確立を行う構成とすることができる。この場合において、一次側励磁工程と二次側励磁工程とを同時或いはほぼ同時に開始する構成とすることができる。このように一次側励磁工程と二次側励磁工程とを並行して実行して一次側電圧v1を一次側電圧指令値V1*まで昇圧させる構成では、上記実施形態に比べ、二次側電流i2の最大値をより低く抑えたり、二次側電流i2が過大な状態とされる時間をより短く抑えたりすることが可能となる。
(3)上記の実施形態では、一次側励磁工程では、変圧器二次側電流igに基づき電流フィードバック制御を実行する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、一次側励磁工程で、変圧器6の一次側の電流や図2における電流センサ30よりも固定子2b側における電流に基づき電流フィードバック制御を実行する構成とすることもできる。
(4)上記の実施形態では、第一制御部101による電流フィードバック制御、及び第二制御部102による電圧フィードバック制御の双方が、比例積分制御演算(PI制御演算)に基づくものである構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、比例積分制御演算に代えて比例積分微分制御演算(PID制御演算)を実行する構成とすることもできる。
(5)上記の実施形態では、一次側励磁工程では、第一電力変換機11の交流側に流れる電流(変圧器二次側電流ig)に基づき電流フィードバック制御を行い、二次側励磁工程では、一次側電圧v1に基づき電圧フィードバック制御を行う構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、一次側励磁工程及び二次側励磁工程の少なくとも何れかを、フィードバック制御以外の制御方法(例えば、フィードフォワード制御等)にて巻線の励磁を行う工程とすることも可能である。
(6)上記の実施形態では、一次側電圧確立工程において、第二電力変換機12から二次巻線に供給される電力を減少させるに際し、二次巻線に流れる電流(二次側電流i2)を減少させる構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、二次巻線に流れる電流(二次側電流i2)を減少させずに二次側電圧v2のみを減少させる構成とすることも可能である。
(7)上記の実施形態では、第一制御部101が第一電力変換機11の制御に用いる基準位相が、第二制御部102が導出する第一基準位相θ1とされる構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、第一制御部101がPLL機能部を備え、第一電力変換機11の制御に用いる基準位相を、例えば、変圧器6の二次側の電圧に基づきPLL処理で求める構成とすることができる。この場合、第一制御部101は、変圧器二次側電圧を基準としたdq座標系で制御を行う構成となる。
(8)上記の実施形態では、一次側励磁工程において、第一電力変換機11に正の遅れ無効電力を発生させ、第一電力変換機11から一次巻線に正の遅れ無効電力を供給する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、二次励磁誘導発電機2や発電システム1全体の構成によっては、一次側励磁工程において、第一電力変換機11に負の遅れ無効電力を発生させ、第一電力変換機11から一次巻線に負の遅れ無効電力を供給する構成とすることも可能である。
(9)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、本願の特許請求の範囲に記載された構成及びこれと均等な構成を備えている限り、特許請求の範囲に記載されていない構成の一部を適宜改変した構成も、当然に本発明の技術的範囲に属する。
1 発電システム
2 二次励磁誘導発電機
2a 回転子
2b 固定子
3 ガスエンジン
4 電力系統
5 蓄電装置
7 電力負荷
11 第一電力変換機
12 第二電力変換機
13 直流部
23 第三スイッチ(切替スイッチ)
100 制御装置
f1 出力電力の周波数
v1 一次側電圧
v2 二次側電圧

Claims (7)

  1. 一次巻線を備える固定子と二次巻線を備える回転子とを有する二次励磁誘導発電機と、
    前記回転子を駆動する駆動源と、
    交流側が前記一次巻線に接続された第一電力変換機と、
    交流側が前記二次巻線に接続された第二電力変換機と、
    前記第一電力変換機の直流側と前記第二電力変換機の直流側とを接続する直流部に接続された蓄電装置と、
    前記一次巻線と電力負荷とを選択的に接続する切替スイッチと、を備えた発電システムの制御方法であって、
    前記駆動源として、回転速度を調整自在なエンジンが備えられ、
    前記エンジンを所定の目標回転速度で駆動するとともに、外部の電力系統からの電力の供給を受けることなく、前記蓄電装置からの電力供給により、前記電力負荷に所望の目標周波数の出力電力を供給する自立運転に関して、
    前記切替スイッチが開状態とされ前記一次巻線が前記電力負荷に接続されていない無負荷状態において前記エンジンにより前記回転子を駆動するとともに、前記第一電力変換機により前記一次巻線を励磁する一次側励磁工程と前記第二電力変換機により前記二次巻線を励磁する二次側励磁工程との双方を実行し、前記二次励磁誘導発電機の一次側に発生する一次側電圧を目標電圧値とする一次側電圧確立工程を実行し、前記一次側電圧確立工程では、前記一次側励磁工程として、前記第一電力変換機から前記一次巻線に無効電力を供給し、
    前記一次側電圧確立工程を行った後に、記無負荷状態で、前記エンジンを前記目標回転速度よりも速い無負荷時回転速度で駆動するとともに、前記一次巻線の出力電力を前記目標周波数の出力電力に制御する待機運転工程を実行し、
    その後、前記切替スイッチを閉状態として前記一次巻線を前記電力負荷に接続する負荷接続工程を実行する発電システムの制御方法。
  2. 前記一次側電圧確立工程は、前記二次側励磁工程により前記一次側電圧を前記目標電圧値まで昇圧させる昇圧工程を実行した後、前記一次側励磁工程を開始する、遅延型一次側電圧確立工程であり、
    前記遅延型一次側電圧確立工程では、前記昇圧工程の後、前記一次側電圧を前記目標電圧値に維持した状態で、前記第一電力変換機から前記一次巻線に供給される無効電力を増加させるとともに、前記第二電力変換機から前記二次巻線に供給される電力を減少させる請求項1記載の発電システムの制御方法。
  3. 前記無負荷時回転速度が、前記エンジンの最大回転速度、又は、前記無負荷状態から前記切替スイッチを閉状態として前記電力負荷に接続した場合の出力電力の周波数の低下を目標の範囲に収めることが可能な回転速度以上かつ前記最大回転速度以下の回転速度、のいずれかに設定される請求項1又は2に記載の発電システムの制御方法。
  4. 前記電力負荷にて消費する全電力に対して前記一次巻線に接続する前記電力負荷の接続負荷電力の割合である負荷率が設定負荷率未満の場合には、前記負荷率の増加に応じて速くなる回転速度に前記無負荷時回転速度を設定し、前記負荷率が前記設定負荷率以上の場合には、前記無負荷時回転速度を前記エンジンの最大回転速度に設定する請求項1〜3のいずれか一項に記載の発電システムの制御方法。
  5. 一次巻線を備える固定子と二次巻線を備える回転子とを有する二次励磁誘導発電機と、
    前記回転子を駆動する駆動源と、
    交流側が前記一次巻線に接続された第一電力変換機と、
    交流側が前記二次巻線に接続された第二電力変換機と、
    前記第一電力変換機の直流側と前記第二電力変換機の直流側とを接続する直流部に接続された蓄電装置と、
    前記一次巻線と電力負荷とを選択的に接続する切替スイッチと、を備えた発電システムの制御装置であって、
    前記駆動源として、回転速度を調整自在なエンジンが備えられ、
    前記エンジンを所定の目標回転速度で駆動するとともに、外部の電力系統からの電力の供給を受けることなく、前記蓄電装置からの電力供給により、前記電力負荷に所望の目標周波数の出力電力を供給する自立運転を行う自立運転制御部が備えられ
    前記自立運転制御部が、
    前記切替スイッチが開状態とされ前記一次巻線が前記電力負荷に接続されていない無負荷状態において前記エンジンにより前記回転子を駆動するとともに、前記第一電力変換機により前記一次巻線を励磁する一次側励磁工程と前記第二電力変換機により前記二次巻線を励磁する二次側励磁工程との双方を実行し、前記一次側励磁工程として、前記第一電力変換機から前記一次巻線に無効電力を供給し、前記二次励磁誘導発電機の一次側に発生する一次側電圧を目標電圧値とする一次側電圧確立工程を実行する一次側電圧確立部と、
    記無負荷状態で、前記エンジンを前記目標回転速度よりも速い無負荷時回転速度で駆動するとともに、前記一次巻線の出力電力を前記目標周波数の出力電力に制御する待機運転工程を実行する待機運転制御部と、
    前記切替スイッチを閉状態として前記一次巻線を前記電力負荷に接続する負荷接続工程を実行する負荷接続制御部とを備える発電システムの制御装置。
  6. 前記一次側電圧確立部が実行する一次側電圧確立工程は、前記二次側励磁工程により前記一次側電圧を前記目標電圧値まで昇圧させる昇圧工程を実行した後、前記一次側励磁工程を開始する、遅延型一次側電圧確立工程であり、
    前記遅延型一次側電圧確立工程では、前記昇圧工程の後、前記一次側電圧を前記目標電圧値に維持した状態で、前記第一電力変換機から前記一次巻線に供給される無効電力を増加させるとともに、前記第二電力変換機から前記二次巻線に供給される電力を減少させる、請求項5記載の発電システムの制御装置。
  7. 前記待機運転制御部が、前記無負荷時回転速度を、前記エンジンの最大回転速度、又は、前記無負荷状態から前記切替スイッチを閉状態として前記電力負荷に接続した場合の出力電力の周波数の低下を目標の範囲に収めることが可能な回転速度以上かつ前記最大回転速度以下の回転速度、のいずれかに設定して前記待機運転工程を実行する請求項5又は6に記載の発電システムの制御装置。
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