JP5582754B2 - X線管用ターゲットとその製造方法、およびそれを用いたx線管とx線検査装置 - Google Patents

X線管用ターゲットとその製造方法、およびそれを用いたx線管とx線検査装置 Download PDF

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Description

本発明はX線管用ターゲットとその製造方法、およびそれを用いたX線管とX線検査装置に関する。
X線CT装置や非破壊検査装置等のX線検査装置には、高出力化することが可能な回転陽極(ターゲット)型X線管が使用されている。回転陽極型X線管が用いたX線検査装置においては、X線画像の高精細化による解像力の向上、画像取得時間や検査時間の短縮等を実現するために、X線検出部に用いられるシンチレータの小型化とX線管のより一層の高出力化とが求められている。X線出力の高出力化を実現する上で、X線管に印加する電気的エネルギーの増加(印加電流の高電圧化や高電流化)や、それに伴うX線管ターゲットの劣化抑制ためにターゲットの高速回転化が進められている。
X線管用ターゲットは一般的にW、Mo等の高融点金属やその合金で形成されている。このような高質量材料のみで形成したターゲットを高速で回転させた場合、回転ターゲットの保持機構や回転機構に対する負担が増大するため、ターゲット全体として軽量化を図ることが求められる。ターゲット自体については、放出されるX線の持続性や連続性を確保する上で、熱容量の増大を図ることが求められる。このような要求を実現する上で、電子線が照射される部分をW、Mo等の高融点金属やその合金で作製し、電子線が照射されない部分に軽量で耐熱性に優れる炭素を適用した複合ターゲットが提案されている。
特許文献1,2には高融点金属で形成した円盤状の金属基材(X線放出部を含む)と円筒状の炭素材とを金属ろう材で接合した複合ターゲットが記載されている。WやMo等を使用した金属基材と炭素材とは熱膨張率が異なるため、これが様々な問題を引き起こす要因となっている。金属基材と炭素材とを金属ろう材で接合する場合、接合層を液相化するために高温での熱処理が適用される。高温での接合処理(熱処理)後に室温まで冷却する際に、金属基材と炭素材との熱膨張差に基づく応力で、金属基材と炭素材との接合層に剥離が生じたり、また炭素材の一部または全部が破壊するという問題がある。
複合ターゲットの製造時に接合面剥離や炭素材の破壊が生じないとしても、X線管として使用する際に間欠的に加えられる熱エネルギーによって、ターゲットには高温から室温までの温度サイクルが付加される。この温度サイクル毎に金属基材と炭素材には熱膨張差による応力が繰り返し加わることから、疲労等により接合面剥離や炭素材の破壊に至る場合がある。複合ターゲットの接合面の剥離や炭素材に破壊が生じると、ターゲットとそれを使用したX線管は使用不可になる。それだけでなく、ターゲットの回転中に剥離や破壊が起こると、X線管そのものの機械的破壊につながる場合もある。
X線管用ターゲットには、MoやMo合金からなる金属基材の電子線照射面にMoやMo合金より高融点のWやW合金からなるX線放射部を設けたものが使用されている。このようなターゲットでは金属基材とX線放射部との熱膨張率が一致しない場合が多い。金属基材とX線放射部との熱膨張差はバイメタル効果によって金属基材を変形させる。例えば、直径が100mmのMo製円盤からなる金属基材上にRe−W合金層からなるX線放射部を設けた場合、室温から接合温度やターゲットの使用温度への温度変化によって、Mo製円盤の内周側を基準として外周側では回転軸と垂直方向に百から数百μmも変形する。このような変形も複合ターゲットの接合面剥離や炭素材の破壊の要因となる。
上述したように、金属基材と炭素材との熱膨張差による温度サイクル時の変形量の差は過大な応力を発生させ、これによりターゲットを破壊したり、またX線管の温度サイクルに対する信頼性を低下させる要因となっている。熱膨張差に起因する応力は大形のターゲットほど大きくなるため、大形のターゲットを製造することが困難となる。MoやMo合金からなる金属基材にWやW合金からなるX線放射部を設けたターゲットでは、バイメタル効果による変形を抑制するために、X線放射部の厚さに対して金属基材の厚さを著しく厚くする必要があり、ターゲットの重さが過大になるという問題がある。
特許第3431652号公報 特開2004−355922号公報
本発明の目的は、金属基材と炭素材との熱膨張差に基づく接合面剥離や炭素材の破壊を再現性よく抑制することを可能にしたX線管用ターゲットとその製造方法、およびそれを用いたX線管とX線検査装置を提供することにある。
本発明の態様に係るX線管用ターゲットは、MoまたはMo合金からなる円盤状の金属基材と、前記金属基材の電子線照射面に設けられたX線放射部と、前記金属基材の前記電子線照射面とは反対側の面に接合層を介して接合された円筒状の炭素材とを具備し、前記炭素材は同心円状の複数の円筒部に分割され、前記炭素材の中心軸を含む断面において、前記金属基材の前記X線放射部が設けられた領域と対向する領域に、前記複数の円筒部が隣接する部分が位置し、前記複数の円筒部は最内に位置する円筒部より最外に位置する円筒部の半径方向の肉厚が小さいことを特徴としている。
本発明の態様に係るX線管用ターゲットの製造方法は、MoまたはMo合金からなり、かつ電子線照射面にX線放射部が設けられた円盤状の金属基材を用意する工程と、最内に位置する円筒部より最外に位置する円筒部の半径方向の肉厚が小さい同心円状の複数の円筒部を有する炭素材を用意する工程と、前記金属基材の前記電子線照射面とは反対側の面上に、前記金属基材の前記X線放射部が設けられた領域と対向する領域に前記複数の円筒部が隣接する部分が位置するように、金属ろう材を介して前記複数の円筒部を有する炭素材を配置する工程と、前記金属基材を下にした状態で加熱し、前記金属ろう材を溶融させて前記金属基材と前記複数の円筒部を有する炭素材とを接合する工程とを具備することを特徴としている。
本発明の態様に係るX線管は、本発明の態様に係るX線管用ターゲットと、前記ターゲットを回転させる回転駆動機構と、前記ターゲットの前記X線放射部に電子線を照射する電子線放出源と、前記ターゲットと前記電子線放出源とを収容する真空容器とを具備することを特徴としている。本発明の態様に係るX線検査装置は、本発明の態様に係るX線管を備え、被検査体に前記X線管から放射されるX線を照射するX線照射部と、前記被検査体を透過した前記X線を検出するX線検出部とを具備することを特徴としている。
本発明の態様に係るX線管用ターゲットとその製造方法においては、円筒状の炭素材を同心円状の複数の円筒部に分割しているため、金属基材と炭素材との熱膨張差に基づく金属基材の変形に炭素材を追従させることができる。これによって、金属基材と炭素材との接合面での剥離や炭素材の破壊を再現性よく抑制することが可能となる。このようなX線管用ターゲットを用いることによって、高性能化と高信頼性化とを両立させたX線管およびX線検査装置の提供することができる。
本発明の実施形態によるX線管用ターゲットを示す断面図である。 図1に示すターゲットの炭素材を示す平面図である。 本発明の他の実施形態によるX線管用ターゲットを示す断面図である。 図3に示すターゲットの炭素材を示す平面図である。 図1に示すターゲットの炭素材の他の構成を示す断面図である。 図1に示すターゲットの他の構成を示す断面図である。 図1に示すX線管用ターゲットの第1の変形例を示す断面図である。 図1に示すX線管用ターゲットの第2の変形例を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。図1は本発明の実施形態によるX線管用ターゲットの構成を示す図である。図1に示すX線管用ターゲット1は、円盤状の金属基材2と、金属基材2の電子線照射面(上面)2aに設けられたX線放射部3と、金属基材2の電子線照射面2aとは反対側の面(下面)2bに接合層(図示せず)を介して接合された円筒状の炭素材4とを具備している。
金属基材2はMoやMo合金からなり、円盤形状を有している。金属基材2を構成するMo合金としては、例えばTi、Zr、Hf、Nb、Ta、V、Wおよび希土類元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素を0.01〜20質量%の範囲で含有するMo合金を用いることができる。Mo合金中の金属元素は炭化物や酸化物の形態で存在していてもよい。金属基材2の電子線照射面2aには、電子線(電子ビーム)の衝突エネルギーに基づいてX線を放射するX線放射部3が設けられている。
X線放射部3は電子衝撃による損傷を緩和することが可能な材料で構成されている。X線放射部3の構成材料には、一般的にWやW合金が用いられる。X線放射部3を構成するW合金としては、例えばReを3〜10質量%の範囲で含有するW合金(Re−W合金)が挙げられるが、これ以外のW合金でX線放射部3を構成することも可能である。図1に示すX線管用ターゲット1において、金属基材2は電子線照射面(上面)2aの一部を外周面側に傾斜させて削除し、電子線照射面2aに傾斜面5を設けた形状を有している。X線放射部3は電子線照射面2aの傾斜面5に設けられている。
金属基材2の下面2bには、図示を省略した接合層を介して円筒状の炭素材4が接合されている。金属基材2と炭素材4との接合材としては、例えばTi、Zr、Nb、TaおよびVから選ばれる少なくとも1種の元素を含む金属ろう材を用いることができる。これら金属ろう材を構成する金属は単独で用いてもよいし、あるいは複数の金属を合金化した状態や積層した状態で用いてもよい。金属ろう材として複数の金属を用いる場合には、金属基材2や炭素材4の構成材料等に応じて、合金の種類や複数の金属箔の積層状態等を適宜に選択して適用することが好ましい。
炭素材4は同心状の複数の円筒部に分割されている。図1および図2に示す炭素材4は2個の円筒部に分割されており、内側に位置する第1の円筒部6Aと外側に位置する第2の円筒部6Bとを有している。これらの円筒部6A、6Bは別体であり、それぞれ接合層を介して金属基材2に接合されている。このため、金属基材2と炭素材4との接合工程(熱処理工程)やX線管として用いた際の温度サイクルで金属基材2が変形しても、この変形に複数の円筒部6A、6Bが個々に追従する。従って、金属基材2の変形による金属基材2と炭素材4との接合面剥離や炭素材4の破壊を抑制することができる。
前述したように、金属基材と炭素材とを金属ろう材で接合する場合、金属ろう材を液相化するために高温での熱処理が必要とされる。高温での接合工程(熱処理工程)においては、金属基材と炭素材との熱膨張差に基づいて応力が発生する。炭素材はほとんど塑性変形しないため、熱応力で金属基材が反るように変形する。従来の単一構造の炭素材では、金属基材の変形に炭素材を追従させることができないため、金属基材と炭素材との接合面に剥離が生じたり、また炭素材の一部または全部に破壊が生じやすい。接合面剥離や炭素材の破壊は接合工程のみならず、X線管として使用する際に間欠的に加えられる熱エネルギーに基づく温度サイクルによっても生じるおそれがある。
上述したような点に対して、この実施形態では炭素材4を同心状の複数の円筒部6A、6Bに分割し、これら複数の円筒部6A、6Bをそれぞれ金属基材2に接合している。このように、複数の円筒部6A、6Bはそれぞれ独立しているため、金属基材2と炭素材4との接合工程やX線管として用いた際の温度サイクルに基づく金属基材2の変形、すなわち内周側に比べて外周側の板厚が大きく変動(減少方向の変動等)するような変形に対して、複数の円筒部6A、6Bが個々に追従する。従って、金属基材2の変形による金属基材2と炭素材4との接合面剥離や炭素材4の破壊を抑制することができる。
円筒状の炭素材4の分割数は2個に限られるものではなく、図3および図4に示すように3個に分割されていてもよく、さらにはそれ以上に分割されていてもよい。図3および図4に示す炭素材4は3個の円筒部(同心円状の円筒部)に分割されており、最内に位置する第1の円筒部6Aと最外に位置する第2の円筒部6Bと中間に位置する第3の円筒部6Cとを有している。これらの円筒部6A、6B、6Cは別体であり、それぞれ接合層を介して金属基材2に接合されている。4個もしくはそれ以上の同心円状の円筒部で炭素材4を構成する場合にも、同様な構成を適用することができる。
金属基材2の変形に円筒部6を個々に追従させるにあたって、複数の円筒部6A、6B…が隣接する部分(分割された領域)には隙間Gを生じさせておくことが好ましい。この分割領域の隙間Gは、複数の円筒部6A、6B…が一体物として挙動しない程度の隙間であればよい。具体的には、円筒部6を個々にスライド(円筒部6の軸方向へのスライド)させることが可能な程度の隙間が分割領域に設けられていればよい。分割領域の隙間Gは、複数の円筒部6A、6B…間が完全に離間した隙間に限られるものではなく、円筒部6を個々にスライドさせることが可能であれば、複数の円筒部6A、6B…間が一部接触しているような隙間(円筒部6間に部分的に存在する隙間)であってもよい。
金属基材2の変形に対する円筒部6の追従性を高めるためには、複数の円筒部6A、6B…が隣接する部分(分割領域)に50μm以上の隙間Gを設けることが好ましい。ただし、隙間Gが大きくなりすぎると金属基材2から炭素材4への放熱性が低下したり、また大きな隙間Gに基づいて金属基材2から炭素材4への温度勾配が不均一になる。これはX線管用ターゲット1の特性(X線放射特性)を低下させる要因となる。このため、分割領域の隙間Gは金属基材2の最大厚さTの20%以下であることが好ましい。分割領域の隙間Gが金属基材2の最大厚さTの20%を超えると、放熱性の低下や温度勾配の不均一性が顕著になって特性が低下する。分割領域の隙間Gは、具体的には0.2mm以下とすることが好ましく、さらには0.1mm以下とすることがより好ましい。
複数の円筒部6A、6B…間に隙間Gを設けた場合、これらを金属基材2の下面2bに接合する際に複数の円筒部6A、6B…の中心軸がずれるおそれがある。複数の円筒部6A、6B…の同心性が損なわれると、ターゲット1の高速回転性(回転速度等)に問題が生じたり、またターゲット1の回転軸に対する負荷が増大するおそれがある。このような点に対しては、例えば図5や図6に示すような位置決め機構を適用することが好ましい。図5に示す炭素材4は、内周側の円筒部6Aの外周面に設けられた突起7と、外周側の円筒部6Bの内周面に設けられた溝8とで構成された位置決め機構9を備えている。
図5に示す位置決め機構9において、突起7と溝8とは嵌め合うことが可能な対応した形状を有している。円筒部6A、6B間に隙間Gを設ける場合には、溝8の深さに隙間Gの間隔を加味した大きさを有する突起7を適用する。さらに、突起7と溝8とを有する位置決め機構9は3箇所に設けられており、これら位置決め機構9は円筒部6A、6Bの円周方向に対して均等(位置決め機構9間の角度がそれぞれ120°)に配置されている。このような位置決め機構9を適用することによって、円筒部6A、6B間の隙間Gを維持しつつ、各円筒部6A、6Bの中心軸のずれを抑制することができる。
突起7および溝8の形成位置は反対でもよい。内周側の円筒部6Aの外周面に溝を設け、外周側の円筒部6Bの内周面に突起を設けてもよい。突起7や溝8はそれらを嵌め合わせて位置決めに適用するだけでなく、予め金属基材2の下面2bに設けた位置決めマークとの位置合せ用に使用することも可能である。この場合には突起7および溝8の一方が使用される。3個(もしくはそれ以上)の円筒部6A、6B、6Cを使用する場合にも、同様な位置決め部や位置決め機構を適用することができる。
このように、複数の円筒部6A、6B…はその内周面および外周面の少なくとも一方に設けられ、突起7および溝8から選ばれる少なくとも1つの位置決め部を複数個、特に3個以上有することが好ましい。位置決め機構9や位置決め部(7、8)を3箇所以上に設置する場合には、それらの設置間隔(角度)は均等±10°とすることが好ましい。このような設置間隔(角度)で位置決め機構9や位置決め部(7、8)を設けることによって、複数の円筒部6A、6B…の中心ずれを効果的に抑制することができる。
図6に示す金属基材2の下面2bには、複数の円筒部6A、6Bの各外形に応じた内径を有する段穴10が設けられている。段穴10における内側の段部10aの内径は内周側の円筒部6Aの外形に対応しており、外側の段部10bの内径は外周側の円筒部6Bの外形に対応している。このような段穴10を使用することによって、複数の円筒部6A、6Bを各段部10a、10bをそれぞれ外径基準で位置合わせすることができる。従って、円筒部6A、6B間の隙間Gを維持しつつ、各円筒部6A、6Bの中心軸のずれを抑制することができる。3個(もしくはそれ以上)の円筒部6A、6B、6Cを使用する場合にも、同様な位置決め機構を適用することができる。
金属基材2と炭素材4との熱膨張差に基づく金属基材2の変形は、その外径が大きいほど顕著となる。このため、X線管用ターゲット1は直径が80mm以上の金属基材2を適用する場合に好適に使用される。金属基材2の直径の上限は必ずしも限定されるものではないが、実用的には300mm以下とすることが好ましい。また、金属基材2と炭素材4との熱膨張差に基づく金属基材2の変形量は、内周側に比べて外周側の方が大きくなる。このため、炭素材4を構成する複数の円筒部6A、6B…は外周側に位置する円筒部6Bの肉厚を内周側に位置する円筒部6Aの肉厚より小さくすることが好ましい。
このように、外周側に位置する円筒部6Bの肉厚を小さくすることによって、外周側における金属基材2の大きな変形量(変形曲線)に対する炭素材4の追従性を高めることができる。図1および図2に示す2個の円筒部6A、6Bで構成した炭素材4では、各円筒部6A、6Bの半径方向の肉厚をW1、W2としたとき、第1の円筒部6Aの肉厚W1より第2の円筒部6Bの肉厚W2を小さくする(W1>W2)ことが好ましい。
図3および図4に示す3個の円筒部6A、6B、6Cで構成した炭素材4では、各円筒部6A、6B、6Cの半径方向の肉厚をW1、W2、W3としたとき、少なくとも最内に位置する第1の円筒部6Aの肉厚W1より最外に位置する第2の円筒部6Bの肉厚W2を小さくする(W1>W2)ことが好ましく、さらには第1の円筒部6Aの肉厚W1、第3の円筒部6Cの肉厚W3、第2の円筒部6Bの肉厚W2を順に小さくする(W1>W3>W2)ことがより好ましい。4個もしくはそれ以上の円筒部で炭素材4を構成する場合にも、3個の円筒部6A、6B、6Cと同様な構成を適用することが好ましい。
温度サイクルに起因する金属基材2の変形量は、X線放射部3を設けた領域が他の領域に比べて大きくなる。すなわち、MoやMo合金等からなる金属基材2にWやW合金等からなるX線放射部3を設けた場合、金属基材2とX線放射部3との熱膨張差に基づくバイメタル効果で金属基材2に変形が生じる。このようなバイメタル効果に基づく金属基材2の変形は炭素材4の剥離や破壊等の要因となる。
そこで、2個の円筒部6A、6Bが隣接する部分(分割領域)は、炭素材4の中心軸を含むターゲット1の断面において、金属基材2のX線放射部3が設けられた領域Xと対向する領域(金属基材2の下面2bにおける領域Xと対向する領域)に位置させることが好ましい。3個以上の円筒部6A、6B…を有する場合には、少なくとも1つの分割領域(2個の円筒部が隣接する部分)が領域Xと対向する領域に位置することが好ましい。このような構成を適用することによって、バイメタル効果による金属基材2の変形に対して炭素材4(複数の円筒部6A、6B…)を良好に追従させることができる。
金属基材2とX線放射部3とのバイメタル効果に関しては、X線放射部3の厚さに対する金属基材2の厚さの比率を大きくすることで、バイメタル効果による変形量を抑制することができる。このため、X線放射部3の最大厚さをt1、金属基材2のX線放射部3が設けられた領域Xの最大厚さtaと最小厚さtbとの平均厚さ((ta+tb)/2)をt2としたとき、X線放射部3の最大厚さt1に対する金属基材2の平均厚さt2の比(t2/t1)を2以上とすることが好ましい。これによって、バイメタル効果に基づく金属基材2の変形量が抑制される。ただし、t2/t1比を大きくしすぎるとターゲット1の重さが過大になるため、t2/t1比は20以下とすることが好ましい。
なお、炭素材4の外形は図1や図3に示した形状に限られるものでない。例えば、図7に示すように外周面(最外に位置する円筒部6Bの外周面)を内側に向けて傾斜させた形状や、図8に示すように外周面(最外に位置する円筒部6Bの外周面)を外側に向けて傾斜させた形状を有する炭素材4を使用することも可能である。金属基材2の形状についても、円盤状の回転体としての機能を損なわない範囲で各種の変形が可能である。
この実施形態のX線管用ターゲットは、例えば以下のようにして作製される。すなわち、まず電子線照射面(上面)2aにX線放射部3が設けられた円盤状の金属基材2と、同心円状の複数の円筒部6A、6B…を有する炭素材4とを用意する。金属基材2の下面2b上に、金属ろう材を介して複数の円筒部6A、6B…を有する炭素材4を配置する。そして、金属基材2を下にした状態で加熱し、金属ろう材を溶融させて金属基材2と複数の円筒部6A、6B…を有する炭素材4とを接合する。加熱温度(接合温度)としては金属ろう材に応じた温度が適用される。
金属基材2と炭素材4とを接合する際に、金属基材2を下にした状態で熱処理することによって、多量の金属ろう材が複数の円筒部6A、6B…の隙間Gに入り込むことを抑制することができる。多量の金属ろう材が隙間Gに入り込むと、複数の円筒部6A、6B…の独立性が損なわれるおそれがある。不要なろう材を収容する溝を金属基材2に予め設けておくことも有効である。ろう材を収容する溝は複数の円筒部6A、6B…の分割領域に対応させて形成しておくことが好ましい。ただし、金属ろう材の一部を僅かに複数の円筒部6A、6B…の隙間Gに入り込ませることによって、複数に分割した炭素材4の金属基材2に対する接合強度を高めることができる。
上述した実施形態のX線管用ターゲットは、回転陽極(ターゲット)型X線管に適用されるものである。この実施形態のX線管はX線管用ターゲット1を具備するものであり、さらにターゲット1を回転させる回転駆動機構と、ターゲット1のX線放射部3に電子線を照射する電子線放出源と、ターゲット1と電子線放出源とを収容する真空容器とを具備している。ターゲット1以外については、各種公知の構成を適用することができる。
このようなX線管はX線CT装置や非破壊検査装置(荷物検査装置等)のようなX線検査装置に好適に適用される。X線検査装置は、この実施形態のX線管を備え、被検査体にX線管から放射されるX線を照射するX線照射部と、検査体を透過したX線を検出するX線検出部とを具備するものである。X線照射部のX線管以外の部分やX線検出部には、各種公知の構成を適用することができる。
次に、本発明の具体的な実施例およびその評価結果について述べる。
(実施例1)
まず、10質量%Re−W合金からなるX線放射部を有する円盤状のMo基材を用意した。X線放射部の厚さt1は1mmであり、Mo基材の直径は100mm、最大厚さTは20mmである。Mo基材のX線放射部を設けた領域Xの幅は20mm、領域Xの最大厚さtaは15mm、最小厚さtbは5mm、平均厚さt2は10mmである。
また、炭素材として同心円状の2個のグラファイト製円筒部を用意した。内周側の円筒部は外径が69.8mm、内径が19.8mm、肉厚W1が25mmの形状を有し、外周側の円筒部は外径が90mm、内径が70mm、肉厚W2が10mmの形状を有する。これら2個の円筒部を隙間が0.1mmとなるように同心状に重ね合わせた状態で、Mo基材の下面上に金属ろう材を介して配置した。金属ろう材としては、Mo基材側から40質量%Ti−Ta合金箔とTa箔とZr箔とを順に積層した3層積層ろう材を使用した。
上記したMo基材と炭素材(2個のグラファイト製円筒部)との積層体を、炭素材上から荷重を加えた状態で窒素雰囲気中にて1600℃×0.5時間の条件で熱処理することによって、目的とするX線管用ターゲットを作製した。2個の円筒部の分割領域はX線放射部が設けられた領域と対向している。このようなX線管用ターゲットを100個作製して歩留りを調べた。ターゲットの歩留りは熱処理工程後の接合面剥離や炭素材破壊等による不良品を除いた良品率を示すものである。ターゲットの構成を表1に、またターゲットの歩留りとターゲットを使用したX線管の信頼性を表3に示す。
(実施例2〜5)
表1に示す形状(半径方向の肉厚)と隙間とを有する2個のグラファイト製円筒部を用いる以外は、実施例1と同様にしてX線管用ターゲットを作製した。これら各X線管用ターゲットについて、実施例1と同様にしてターゲットの歩留りとX線管の信頼性を評価した。それらの結果を表3に示す。なお、実施例3の隙間を示す「実質的に零」とは、円筒部同士が密着しているようなものではなく、スライドが可能な範囲で円筒部同士が一部接触しているような状態を示すものである。
(実施例6)
炭素材として同心円状の3個のグラファイト製円筒部を用意した。3個のグラファイト製円筒部のうち、最内の円筒部は外径が59.6mm、内径が19.6mm、肉厚W1が20mmの形状を有し、中間の円筒部は外径が79.8mm、内径が59.8mm、肉厚W3が10mmの形状を有し、最外の円筒部は外径が90mm、内径が80mm、肉厚W2が5mmの形状を有する。このような3個の円筒部を隙間が0.1mmとなるように同心状に重ね合わせ、この状態で実施例1と同様にしてMo基材と接合してX線管用ターゲットを作製した。このX線管用ターゲットについて、実施例1と同様にしてターゲットの歩留りとX線管の信頼性を評価した。それらの結果を表3に示す。
(実施例7)
表2に示す形状(半径方向の肉厚)と隙間とを有する3個のグラファイト製円筒部を用いる以外は、実施例1と同様にしてX線管用ターゲットを作製した。これら各X線管用ターゲットについて、実施例1と同様にしてターゲットの歩留りとX線管の信頼性を評価した。それらの結果を表3に示す。
(比較例1)
外径が90mm、内径が20mm、肉厚が35mmの形状を有する1個のグラファイト製円筒部を炭素基材として用いる以外は、実施例1と同様にしてX線管用ターゲットを作製した。これら各X線管用ターゲットについて、実施例1と同様にしてターゲットの歩留りとX線管の信頼性を評価した。それらの結果を表3に示す。
Figure 0005582754
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表3におけるX線管の信頼性試験は、各ターゲットを用いてX線管を作製し、これらをX線CT装置に搭載して10万回のX線曝射試験を行った。10万回のX線曝射後においても使用可能であるものを良好とし、使用不可であったものを不良とした。表3から明らかなように、各実施例のX線管用ターゲットは歩留りに優れ、さらにX線管の信頼性の向上にも寄与することが分かる。各実施例のX線管用ターゲットは熱処理時のMo基材の反りと反り戻しに複数の円筒部が追従するため、接合不良、接合面剥離、炭素基材破壊等の発生率が低く、良好な歩留りを得ることができた。一方、比較例では熱処理工程で接合不良、接合面剥離、炭素基材破壊等が生じやすく、低い歩留りしか得られなかった。
(実施例9〜15)
表4に形状を示すMo基材(X線放射部を備える)と表5に形状を示す炭基材とを用いる以外は、実施例1と同様にしてX線管用ターゲットを作製した。なお、最外円筒部の外径はそれぞれMo基材の直径より約10mm小さいサイズとした。これら各X線管用ターゲットについて、実施例1と同様にしてターゲットの歩留りとX線管の信頼性を評価した。それらの結果を表6に示す。表6から明らかなように、直径が80mm以上の各種形状のX線管用ターゲットで良好な結果を得ることが可能であった。
Figure 0005582754
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1…X線管用ターゲット、2…金属基材、3…X線放射部、4…炭素材、6A,6B,6C…円筒部、7…突起、8…溝、9…位置決め機構、10…段穴、G…隙間。

Claims (11)

  1. MoまたはMo合金からなる円盤状の金属基材と、
    前記金属基材の電子線照射面に設けられたX線放射部と、
    前記金属基材の前記電子線照射面とは反対側の面に接合層を介して接合された円筒状の炭素材とを具備し、
    前記炭素材は同心円状の複数の円筒部に分割され
    前記炭素材の中心軸を含む断面において、前記金属基材の前記X線放射部が設けられた領域と対向する領域に、前記複数の円筒部が隣接する部分が位置し、
    前記複数の円筒部は最内に位置する円筒部より最外に位置する円筒部の半径方向の肉厚が小さいことを特徴とするX線管用ターゲット。
  2. 請求項1記載のX線管用ターゲットにおいて、
    前記複数の円筒部が隣接する部分に前記金属基材の最大厚さの20%以下の隙間が存在することを特徴とするX線管用ターゲット。
  3. 請求項1記載のX線管用ターゲットにおいて、
    前記複数の円筒部が隣接する部分に50μm以上0.2mm以下の隙間が存在することを特徴とするX線管用ターゲット。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれか1項記載のX線管用ターゲットにおいて、
    前記複数の円筒部は、3個以上の前記円筒部を有し、前記最内に位置する円筒部から前記最外に位置する円筒部に向けて前記円筒部の半径方向の肉厚が順に小さくなっていることを特徴とするX線管用ターゲット。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれか1項記載のX線管用ターゲットにおいて、
    前記X線放射部の最大厚さをt1、前記金属基材の前記X線放射部が設けられた領域の最大厚さtaと最小厚さtbとの平均厚さ((ta+tb)/2)をt2としたとき、前記X線放射部の最大厚さt1に対する前記金属基材の平均厚さt2の比(t2/t1)が2以上であることを特徴とするX線管用ターゲット。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれか1項記載のX線管用ターゲットにおいて、
    前記金属基材の直径が80mm以上であることを特徴とするX線管用ターゲット。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれか1項記載のX線管用ターゲットにおいて、
    前記X線放射部はWまたはW合金からなることを特徴とするX線管用ターゲット。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれか1項記載のX線管用ターゲットにおいて、
    前記複数の円筒部は、その内周面および外周面の少なくとも一方に設けられ、突起および溝から選ばれる少なくとも1つの位置決め部を複数有することを特徴とするX線管用ターゲット。
  9. MoまたはMo合金からなり、かつ電子線照射面にX線放射部が設けられた円盤状の金属基材を用意する工程と、
    最内に位置する円筒部より最外に位置する円筒部の半径方向の肉厚が小さい同心円状の複数の円筒部を有する炭素材を用意する工程と、
    前記金属基材の前記電子線照射面とは反対側の面上に、前記金属基材の前記X線放射部が設けられた領域と対向する領域に前記複数の円筒部が隣接する部分が位置するように、金属ろう材を介して前記複数の円筒部を有する炭素材を配置する工程と、
    前記金属基材を下にした状態で加熱し、前記金属ろう材を溶融させて前記金属基材と前記複数の円筒部を有する炭素材とを接合する工程と
    を具備することを特徴とするX線管用ターゲットの製造方法。
  10. 請求項1ないし請求項のいずれか1項記載のX線管用ターゲットと、
    前記ターゲットを回転させる回転駆動機構と、
    前記ターゲットの前記X線放射部に電子線を照射する電子線放出源と、
    前記ターゲットと前記電子線放出源とを収容する真空容器と
    を具備することを特徴とするX線管。
  11. 請求項1記載のX線管を備え、被検査体に前記X線管から放射されるX線を照射するX線照射部と、
    前記被検査体を透過した前記X線を検出するX線検出部と
    を具備することを特徴とするX線検査装置。
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