JP5578082B2 - 基地局、基地局の送信電力制御方法、処理装置、プログラム、及び通信システム - Google Patents

基地局、基地局の送信電力制御方法、処理装置、プログラム、及び通信システム Download PDF

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Description

本発明は、DC-HSDPA(Dual Cell-HSDPA operation)をサポートする基地局のように、周波数チャネルの異なる複数のセルを使用して1つの移動局に対するデータ送信を行う基地局の送信電力制御に関する。
3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、セル端の移動局の通信速度を高速化する技術の1つとして、既存のHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)を用いたDC-HSDPAが検討されている。DC-HSDPAは、同じ周波数バンドに含まれる2つの周波数チャネル(各々5MHz)を同時に使用することで、下り方向の高速化を図る。以下では、3GPPにおいて検討中のDC-HSDPAの概要について説明する。なお、現在提案されているDC-HSDPAの技術内容の詳細については、以下の非特許文献1〜3を参照されたい。
DC-HSDPAでは、第2のサービングHS-DSCHセルは、"セカンダリ・サービングHS-DSCHセル"と呼ばれる。また、第1のサービングHS-DSCHセルは、単に"サービングHS-DSCHセル"と呼ばれている。セカンダリ・サービングHS-DSCHセルは、サービングHS-DSCHセルの生成を条件として従属的に形成される。なお、サービングHS-DSCHセルは、"プライマリキャリア"又は"ベースキャリア"と呼ばれる場合がある。また、セカンダリ・サービングHS-DSCHセルは、"セカンダリキャリア"又は"エクステンディッドキャリア"と呼ばれる場合がある。
本明細書では、2つのサービングHS-DSCHセルの識別を明確にするため、第1のサービングHS-DSCHセルを"プライマリ・サービングHS-DSCHセル"と呼ぶ。また、以下では、プライマリ・サービングHS-DSCHセルを略して "プライマリセル"と呼び、セカンダリ・サービングHS-DSCHセルを略して"セカンダリセル"と呼ぶ場合がある。
図22は、DC-HSDPAをサポートする基地局(Node B)91と移動局92との間で、DC-HSDPAによるパケット通信を行うために使用される物理チャネルを示している。HS-PDSCHは、トランスポートチャネルHS-DSCHを転送するデータ送信用のダウンリンク物理チャネルである。HS-SCCHは、HS-DSCH転送に関するダウンリンクのシグナリング情報の送信に使用される。HS-DPCCHは、HS-DSCH転送に関するフィードバック情報を移動局92から基地局91に送信するために使用されるアップリンク物理チャネルである。当該フィードバック情報には、ハイブリッドARQ(Automatic repeat-request)に関するACK応答及びCQI(channel Quality Indication)が含まれる。アップリンクDPCH及びダウンリンクDPCHは、DC-HSDPAに関する制御情報の送受信に使用される。なお、プライマリセル及びセカンダリセルの生成に必須である他の共通物理チャネル(P-CPICH、SCH、P-CCPCH、S-CCPCHなど)も使用されることはもちろんである。以下に、省略表記された物理チャネル及びトランスポートチャネルの正式名称を示す。
P-CPICH:Primary Common Pilot Channel
DPCH:Dedicated Physical Channel
HS-DPCCH:Dedicated Physical Control Channel (uplink) for HS-DSCH
HS-DSCH:High Speed Downlink Shared Channel
HS-PDSCH:High Speed Physical Downlink Shared Channel
HS-SCCH:Shared Control Channel for HS-DSCH
P-CCPCH:Primary Common Control Physical Channel
S-CCPCH:Secondary Common Control Physical Channel
SCH:Synchronisation Channel
DC-HSDPAをサポートする基地局において2つのサービングHS-DSCHセルが設定されている場合、セカンダリ・サービングHS-DSCHセルの有効化(activation)と無効化(deactivation)は、基地局によって切り替えられる。セカンダリ・サービングHS-DSCHセルの有効化および無効化を基地局から移動局(UE)に指示するためのコマンド(HS-SCCH Oder)は、下り制御チャネルであるHS-SCCHを用いて移動局に送信される。
一方、携帯電話の普及による屋内での音声通信やデータ通信の需要の増大に伴い、利用者宅内、オフィス内などに設置可能な小型基地局の開発が進められている。この小型基地局は、例えば小型基地局の所有者によって宅内や小規模オフィス等に設置され、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)や光ファイバ回線を用いてコアネットワーク側の上位装置と接続される。3GPPは、このような小型基地局を"Home NodeB"及び"Home eNodeB"と定義して標準化作業を進めている(例えば非特許文献4を参照)。なお、"Home NodeB"はUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)向けの小型基地局であり、"Home eNodeB"はLTE(Long Term Evolution)向けの小型基地局である。本明細書では、このような小型基地局を"ホーム基地局"と呼び、ホーム基地局によって生成されるセルを"ホームセル"と呼ぶ。
3GPP, R1-084029, 25.211 CR0257R3 (Rel-8, B) "Introduction of Dual-Cell HSDPA Operation on Adjacent Carriers", 2008年10月 3GPP, R1-084030, 25.212 CR0267R3 (Rel-8, B) "Introduction of Dual-Cell HSDPA Operation on Adjacent Carriers", 2008年10月 3GPP, R1-084031, 25.214 CR0497R4 (Rel-8, B) "Introduction of Dual-Cell HSDPA Operation on Adjacent Carriers", 2008年10月 3GPP, TR25.820 V8.2.0, "3G Home NodeB Study Item Technical Report", 2008年9月
本願の発明者等は、ホーム基地局によるDC-HSDPAのサポートに関して実現妥当性の検討を行った。この結果、発明者等は、DC-HSDPAサポート時のホーム基地局の運用形態として、プライマリセル及びセカンダリセルに割り当てる周波数チャネルを予め固定的に定めておく運用形態を想定している。なぜなら、ホーム基地局に関しては、接続可能な移動局数が少数(例えば4台程度)に限定されることが予想されるためである。また、2つのサービングHS-DSCHセルに割り当てる周波数チャネルを移動局ごとに変えるためには、ホーム基地局に2つの送受信機を搭載する必要があり、加えて制御が複雑になることから、製造コストが上昇してしまうためである。
プライマリセル及びセカンダリセルに割り当てる周波数チャネルを予め固定的に定めておく利用形態を考える。この場合、セカンダリセルが有効化され、セカンダリセルでのHS-DSCH転送が行われている場合には、プライマリセル及びセカンダリセルの各々においてHSPDAに関する物理チャネル群の送信が行われる(図23Aを参照)。一方、セカンダリセルでのHS-DSCH転送が行われていない場合には、HSPDAに関する物理チャネル群の送信は停止されるが、セカンダリセル用として割り当てられた周波数チャネル上でのP-CPICH等の共通物理チャネルの送信は継続されている(図23Bを参照)。このため、セカンダリセルでのHS-DSCH転送が行われていない場合であっても、周辺に存在する他のマクロセル及びホームセルへの干渉が増大することが問題となる。ここで、マクロセルとは、既存の移動体通信網で使用される基地局によって形成されるセルである。
本発明は、上述した問題点を考慮してなされたものであって、DC-HSDPAのように周波数チャネルの異なる複数のセルを使用して1つの移動局に対するデータ送信を行う基地局から周辺セルに及ぶ干渉を抑制することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかる基地局は、無線通信部および電力比制御部を有する。前記無線通信部は、第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能である。また、前記電力比制御部は、予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させるよう前記無線通信部を制御する。
本発明の第2の態様にかかる方法は、第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能な基地局の送信電力の制御方法である。当該方法は、(a)予め定められた条件の成立を判定すること、及び、(b)前記予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させるよう送信電力制御を行うこと、を含む。
本発明の第3の態様は、第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能な基地局機器用の処理装置である。当該処理装置は、予め定められた条件の成立を判定する手段と、前記予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させるよう送信電力制御を行う制御手段とを有する。
本発明の第4の態様は、第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能な基地局機器に関する制御処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。ここで、前記制御処理は、(a)予め定められた条件の成立を判定すること、及び、(b)前記予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させるよう送信電力制御を行うこと、を含む。
本発明の第5の態様にかかる通信システムは、基地局装置及び移動局を含む。前記基地局装置は、第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能である。前記移動局は、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々で送信される前記データ送信用の物理チャネルを同時に受信可能である。さらに、前記基地局装置は、予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させる。
上述した本発明の第1〜第5の態様によれば、DC-HSDPAのように周波数チャネルの異なる複数のセルを使用して1つの移動局に対するデータ送信を行う基地局から周辺セルに及ぶ干渉を抑制することができる。
発明の実施の形態1にかかるホーム基地局を含む通信システムに関する図である。 発明の実施の形態1にかかるホーム基地局の構成例を示すブロック図である。 図1に示した移動局の構成例を示すブロック図である。 セカンダリセル送信電力を変更する手順の一例を示すシーケンス図である。 セカンダリセル送信電力を変更する手順の他の例を示すシーケンス図である。 発明の実施の形態1にかかるホーム基地局が実行するセカンダリセルの送信電力の変更制御に関するフローチャートである。 セカンダリセルの有効化/無効化の切り替えに伴う移動局の動作を示すフローチャートである。 発明の実施の形態2にかかるホーム基地局の構成例を示すブロック図である。 セカンダリセル送信電力を変更する手順の一例を示すシーケンス図である。 発明の実施の形態2にかかるホーム基地局が実行するセカンダリセルの送信電力の変更制御に関するフローチャートである。 発明の実施の形態3にかかるホーム基地局の構成例を示すブロック図である。 セカンダリセルの送信電力を変更する手順の一例を示すシーケンス図である。 発明の実施の形態3にかかるホーム基地局が実行するセカンダリセルの送信電力の変更制御に関するフローチャートである。 発明の実施の形態4にかかるホーム基地局の構成例を示すブロック図である。 セカンダリセルの送信電力を決定し、セカンダリセルでのデータ送信(HS-DSCH)転送を開始する手順を示すシーケンス図である。 発明の実施の形態4にかかるホーム基地局が実行するセカンダリセルの送信電力決定手順の一例を示すフローチャートである。 発明の実施の形態5にかかるホーム基地局の構成例を示すブロック図である。 セカンダリセルの利用停止と再開を行う手順の一例を示すシーケンス図である。 発明の実施の形態5にかかるホーム基地局によって実行されるセカンダリセルの利用停止/再開手順の一例を示すフローチャートである。 発明の実施の形態5にかかるホーム基地局によって実行されるセカンダリセルの利用停止/再開手順の一例を示すフローチャートである。 セカンダリセルの有効化/無効化の切り替えに伴う移動局の動作を示すフローチャートである。 DC-HSDPAによるパケット通信を行うために使用される物理チャネルを示す図である。 デュアルセル運用時に送信される下り物理チャネルを示す図である。 セカンダリセルが無効化されているときに送信される下り物理チャネルを示す図である。
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
<発明の実施の形態1>
図1は、本実施の形態にかかるホーム基地局1を含む無線通信システムの構成例を示す図である。なお、本実施の形態にかかる無線通信システムは、FDD(Frequency division Duplex)−CDMA、より具体的にはW−CDMA方式の無線通信システムであるとして説明を行う。
ホーム基地局1は、ホームゲートウェイ(ホームGW)7を介して移動体通信事業者のコアネットワーク8に接続されており、移動局6とコアネットワーク8との間でトラフィックを中継する。ホーム基地局1は、DC-HSDPAをサポートする基地局であり、周波数チャネルが互いに異なるプライマリセル及びセカンダリセルを生成する。ホーム基地局1は、プライマリセル及びセカンダリセルを形成するための共通物理チャネル(P-CPICH、SCH等)を送信するとともに、2つのサービングHS-DSCHセルの各々においてHS-DSCHを運ぶ物理チャネル(HS-PDSCH)を送信する。
また、ホーム基地局1は、セカンダリセルの送信電力をプライマリセルの送信電力に比べて増減することが可能である。ホーム基地局1は、コアネットワーク8からホームGW7を介して供給される電力比情報による指示に応じて、セカンダリセルとプライマリセルの送信電力比を変更する。以下では、ホーム基地局1の構成例と送信電力比の変更手順の詳細について順に説明する。
なお、図1では、1つのセカンダリセルのみを図示しているが、ホーム基地局1が形成するセカンダリセル数は2つ以上であってもよい。本実施の形態では、説明の便宜のためにホーム基地局1が形成するセカンダリセルの数が1つであるとして説明を行う。
図2は、ホーム基地局1の構成例を示すブロック図である。図2において、無線通信部11は、移動局6から送信されたアップリンク信号をアンテナ10を介して受信する。受信データ処理部12は、受信されたアップリンク信号の逆拡散、RAKE合成、デインタリービング、チャネル復号、エラー訂正等の各処理を行って受信データを復元する。得られた受信データは、有線通信部14を経由してホームGW7に転送される。なお、ホーム基地局による自律的な無線リソース制御のために、ホーム基地局にRNC機能を持たせることが検討されている。よって、ホーム基地局1にRNC機能を持たせてもよい。ホーム基地局1にRNC機能を持たせる場合、受信データ処理部12によって得られた受信データが移動局6−1の位置登録要求や無線チャネル確立要求であれば、これらの制御を実行するために当該受信データは、ホーム基地局1が有するRNC機能部(不図示)に送られる。
送信データ処理部13は、移動局6に向けて送信される送信データを有線通信部14から取得し、誤り訂正符号化、レートマッチング、インタリービング等を行なってトランスポートチャネルを生成する。さらに、送信データ処理部13は、トランスポートチャネルのデータ系列にTPC(Transmit Power Control)ビット等の制御情報を付加して無線フレームを生成する。また、送信データ処理部13は、拡散処理、シンボルマッピングを行って送信シンボル列を生成する。無線通信部11は、送信シンボル列の直交変調、周波数変換、信号増幅等の各処理を行ってダウンリンク信号を生成し、これを移動局6に送信する。
電力比制御部15は、コアネットワーク8から通知される電力比情報を有線通信部14を介して取得する。電力比制御部15は、取得した電力比情報に基づいて、セカンダリセルとプライマリセルの送信電力比の変更を無線通信部11に指示する。
図3は、移動局6の構成例を示すブロック図である。無線通信部61は、アンテナ60を介してダウンリンク信号を受信する。受信データ処理部62は受信されたダウンリンク信号から復元した受信データをバッファ部66に送る。バッファ部66に格納された受信データは読み出され、その目的に応じて利用される。また、送信データ処理部63及び無線通信部61は、バッファ部66に格納された送信データを用いてアップリンク信号を生成し、基地局1に向けて送信する。
受信制御部64は、DC-HSDPAに関する制御情報を受信データ処理部62から取得する。ここで、DC-HSDPAに関する制御情報には、セカンダリセルの有効化/無効化を示す情報が含まれる。上述したように、セカンダリセルの有効化/無効化は、HS-SCCHを用いて基地局1から指示される。受信制御部64は、セカンダリセルの有効化/無効化の設定に応じて、セカンダリセルの受信開始/停止を受信データ処理部62に指示する。また、受信制御部64は、セカンダリセルの有効化/無効化の設定に応じて、セカンダリセルに関するフィードバック情報(HARQ ACK応答、CQI)の送信開始/停止を送信データ制御部65に指示する。送信データ制御部65は、プライマリセル及びセカンダリセルによるHS-DSCHの受信状況を監視し、HS-DSCH転送に関するフィードバック情報を生成する。送信データ制御部65によって生成されたフィードバック情報は、HS-DPCCHを用いて基地局1に送信される。
続いて以下では、セカンダリセル送信電力の変更手順の具体例について図4〜7を参照して説明する。図4は、デュアルセル運用中にセカンダリセル送信電力を変更する手順の一例を示すシーケンス図である。図4は、ホームGW7、ホーム基地局1及び移動局6の相互作用を示しており、図中の「GW」はホームGW7に対応し、「HNB」はホーム基地局1に対応し、「UE」は移動局6に対応する。
ステップS101及びS102では、プライマリセルのP-CPICH及びHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。図中の「HSDPA @ PRIMARY CELL」によって示される物理チャネル群には、ダウンリンクHS-SCCH、ダウンリンクHS-PDSCH、及びアップリンクHS-DPCCHが含まれる。ステップS103及びS104では、セカンダリセルのP-CPICH及びHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。図中の「HSDPA @ SECONDARY CELL」によって示される物理チャネル群には、ダウンリンクHS-SCCHおよびダウンリンクHS-PDSCHが含まれる。なお、ステップS101〜S104の記載順序は便宜的なものであり、これらの物理チャネルはSCHを基準とする所定のタイミング関係に従って送信される。
ステップS105では、ホームGW7からホーム基地局1へ新たな電力比情報が通知される。当該通知に応答して、ホーム基地局1は、電力比情報で示される送信電力比となるように、セカンダリセルの送信電力を変更する。電力比情報がセカンダリセルの送信電力の低下を示す場合、ホーム基地局1は、セカンダリセルの送信電力を低減する。ステップS107〜S110では、変更された送信電力比に従って、プライマリセル及びセカンダリセルにおける物理チャネルの送信が行われる。
図5は、セカンダリセルの送信電力を変更する手順の他の例を示すシーケンス図である。図5は、送信電力比をゼロとする場合、つまり、セカンダリセルの生成を停止する場合を示している。図5中のステップS101〜S104は、上述した図4と共通である。ステップS205では、電力比ゼロを示す電力比情報がホームGW7からホーム基地局1へ通知される。ステップS206では、ホーム基地局1が、セカンダリセルのHS-PDSCHによるデータ送信を停止する。ステップS207では、ホーム基地局1が移動局6にセカンダリセルの無効化(deactivation)を通知する。セカンダリセルの無効化および有効化は、例えばHS-SCCH ORDERを用いて通知すればよい。また、ホーム基地局1は、RRC MESSAGEを送信することによってセカンダリセルの無効化および有効化を移動局6に通知してもよい。RRC MESSAGEのメッセージ構造等の詳細については、3GPP TS 25.331 V8.4.0 (2008-09) "Radio Resource Control (RRC)"を参照されたい。ステップS208〜S209では、プライマリセルにてP-CPICH及びHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。
次に、ステップS210〜S216は、電力比をゼロ以外とする新たな電力比情報の受信に応じて、セカンダリセルによるHS-DSCH転送を再開する手順である。ステップS210では、電力比ゼロ以外を示す電力比情報がホームGW7からホーム基地局1へ通知される。ステップS211では、ホーム基地局1が、セカンダリセルのP-CPICHの送信を再開する。ステップS212〜S213では、プライマリセルのP-CPICH及びHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。ステップS214では、セカンダリセルのP-CPICHが送信される。セカンダリセルのP-CPICHの送信再開から所定時間(図5ではT1)経過した後に、電力比制御部15は、HS-SCCH ORDER又はRRC MESSAGEを用いて移動局6にセカンダリセルの有効化(activation)を通知する(ステップS215)。なお、セカンダリセルを有効化する時間情報をHS-SCCH ORDER又はRRC MESSAGEの中に含めて送信してもよい。ステップS216では、セカンダリセルにてHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。
図6は、ホーム基地局1が実行するセカンダリセルの送信電力の変更制御に関するフローチャートである。ステップS301では、電力比制御部15が、電力比情報の受信有無を判定する。ホームGW7から電力比情報を受信していない場合(S301でNO)、電力比制御部15はステップS301の判定を繰り返し実行する。一方、ホームGW7から電力比情報を受信した場合(S301でYES)、電力比制御部15は、電力比情報の内容が電力比ゼロを示すか否かを判定する(ステップS302)。電力比情報が電力比ゼロを示す場合(ステップS302でYES)、電力比制御部15は、セカンダリセルでのHS-PDSCHによるデータ送信を停止させる(ステップS303)。さらに、電力比制御部15は、セカンダリセルの無効化を移動局6に通知し(ステップS304)、セカンダリセルのP-CPICHの送信を停止させる(ステップS305)。
一方、電力比情報が示す電力比がゼロでない場合(ステップS302でNO)、電力比制御部15はデュアルセル運用中であるか否かを判定する(ステップS306)。デュアルセル運用中である場合(ステップS306でYES)、電力比制御部15は、送信電力の更新値を無線通信部11に通知し、セカンダリセルの送信電力を変更させる(ステップS307)。デュアルセル運用中でない場合(ステップS306でNO)、電力比制御部15は、セカンダリセルのP-CPICHの送信を開始させ、セカンダリセルの有効化を移動局6に通知し、セカンダリセルのHS-PDSCHを用いたデータ送信を開始させる(ステップS308〜310)。
図7は、セカンダリセルの有効化/無効化の切り替えに伴う移動局6の動作を示すフローチャートである。ステップS401では、受信制御部64が、セカンダリセルに関する制御情報の受信有無を判定する。セカンダリセルの「無効化」を示す制御情報を受信した場合、受信制御部64は、受信データ処理部12によるセカンダリセルの受信を停止させる(ステップS402)。一方、セカンダリセルの「有効化」を示す制御情報を受信した場合、受信制御部64は、受信データ処理部12によるセカンダリセルの受信を開始させる(ステップS403)。
上述したように、本実施の形態にかかるホーム基地局1は、コアネットワーク8からの送信電力比の指示に応じて、セカンダリセルの送信電力を変更可能である。このため、セカンダリセルから周辺セルへの干渉を抑制する必要がある場合に、セカンダリセルの送信電力を低下させることができる。
ところで、上述した電力比制御部15が行う電力比変更処理は、ASIC、DSP等の半導体処理装置を用いて実現してもよい。また、電力比制御部15が行う電力比変更処理は、図6を用いて説明した変更手順を記述した制御プログラムをマイクロプロセッサ等のコンピュータに実行させることによって実現してもよい。この制御プログラムは、様々な種類の記憶媒体に格納することが可能であり、また、通信媒体を介して伝達されることが可能である。ここで、記憶媒体には、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等が含まれる。また、通信媒体には、電話回線等の有線通信媒体、マイクロ波回線等の無線通信媒体等が含まれ、インターネットも含まれる。
<発明の実施の形態2>
本実施の形態では、発明の実施の形態1で述べたホーム基地局1による電力比変更処理の変形例について説明する。本実施の形態にかかるホーム基地局2は、移動局6への送信データ量が少ない場合に、セカンダリセルを用いたHS-DSCH転送を停止し、セカンダリセルの送信電力を低下させる。
図8は、ホーム基地局2の構成例を示すブロック図である。図8中のアンテナ10、無線通信部11、受信データ処理部12、有線通信部14の機能及び動作は、図2に示した対応する構成要素と同様とすればよい。
送信データ処理部23は、上述した送信データ処理部13が行う信号処理に加えて、送信バッファ(不図示)に蓄積された送信データ量を電力比制御部25に通知する。電力比制御部25は、送信データ処理部23から通知される送信データ量に基づいて、セカンダリセルとプライマリセルの送信電力比の変更を判定する。具体的には、電力比制御部25は、送信データ量が予め定められた閾値を下回る場合に、セカンダリセルによるHS-DSCH転送の停止を決定し、セカンダリセルの送信電力を低下させればよい。
図9は、デュアルセル運用中にセカンダリセルの送信電力を変更する手順の一例を示すシーケンス図である。ステップS501〜S504は、上述した図4のステップS101〜104と同様である。ステップS505では、電力比制御部25が送信データ量を測定する。
ステップS506は、送信データ量が閾値を下回る場合を示している。すなわち、電力比制御部25は、セカンダリセルでのデータ送信(HS-DSCH転送)の停止を判定する。ステップS507では、電力比制御部25が、HS-SCCH ORDER又はRRC MESSAGEを用いて移動局6にセカンダリセルの無効化(deactivation)を通知する。ステップS508〜S509では、プライマリセルにてP-CPICH及びHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。ステップS510では、送信電力を低下させたP-CPICHがセカンダリセルにて送信される。なお、電力比設定がゼロである場には、セカンダリセルのP-CPICHの送信も停止すればよい。セカンダリセルでのデータ送信(HS-DSCH転送)を停止する際のセカンダリセルとプライマリセルとの電力比を定める情報は、ホーム基地局2に予め保持させてもよいし、ホームGW7を経由してコアネットワーク8からホーム基地局2に供給されてもよい。
ステップS511では、電力比制御部25が送信データ量を測定する。ステップS512は、送信データ量が閾値を上回る場合を示している。すなわち、電力比制御部25は、セカンダリセルでのデータ送信(HS-DSCH転送)の開始を判定する。ステップS513〜S514では、プライマリセルのP-CPICH及びHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。ステップS515では、送信電力を増大させたセカンダリセルのP-CPICHが送信される。P-CPICHの送信再開から所定時間(図9ではT1)経過した後に、電力比制御部25は、HS-SCCH ORDER又はRRC MESSAGEを用いて移動局6にセカンダリセルの有効化(activation)を通知する(ステップS516)。ステップS517では、セカンダリセルにてHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。なお、ステップS507での送信停止判定に用いる閾値と、ステップS512での送信開始判定に用いる閾値は異なる値であってもよい。
図10は、ホーム基地局2が実行するセカンダリセルの送信電力の変更制御に関するフローチャートである。ステップS601では、電力比制御部25は、HS-PDSCHで送信される送信データ量D_TXを測定する。ステップS602では、電力比制御部25は、送信データ量D_TXが閾値D_THを下回るか否かを判定する。送信データ量D_TXが閾値D_THを下回る場合(ステップS602でYES)、電力比制御部25は、セカンダリセルでのHS-PDSCHによるデータ送信を停止する(ステップS603)。さらに、電力比制御部25は、セカンダリセルの無効化を移動局6に通知し(ステップS604)、セカンダリセルのP-CPICHの送信電力を減少させる(ステップS605)。
一方、送信データ量D_TXが閾値D_THを上回る場合(ステップS602でNO)、電力比制御部25はデュアルセル運用中であるか否かを判定する(ステップS606)。デュアルセル運用中である場合(ステップS606でYES)、電力比制御部25は、ステップS601に戻る。デュアルセル運用中でない場合(ステップS606でNO)、電力比制御部25は、セカンダリセルのP-CPICHの送信電力を増加させ、セカンダリセルの有効化を移動局6に通知し、セカンダリセルのHS-PDSCHを用いたデータ送信を開始する(ステップS607〜S609)。
上述したように、本実施の形態にかかるホーム基地局2は、送信データ量に応じて、セカンダリセルの送信電力を変更可能である。このため、送信データ量が少ない場合にセカンダリセルの運用を停止し、周辺セルへの干渉を抑制でき、ホーム基地局2の消費電力を抑制できる。
なお、発明の実施の形態1で述べたのと同様に、電力比制御部25が行う電力比変更処理は、ASIC、DSP、マイクロプロセッサ等を用いて実現してもよい。
<発明の実施の形態3>
本実施の形態にかかるホーム基地局3は、セカンダリセル用に割り当てられた周波数チャネルの周辺セルでの使用状況を測定する。そして、基地局3は、周辺セルの使用状況が高い場合に、セカンダリセルを用いたHS-DSCH転送を停止し、セカンダリセルの送信電力を低下させる。
図11は、ホーム基地局3の構成例を示すブロック図である。図11中のアンテナ10、無線通信部11、受信データ処理部12、送信データ処理部13、有線通信部14の機能及び動作は、図2に示した対応する構成要素と同様とすればよい。
移動局モード受信部36は、周辺セルを形成する他の基地局から送信される無線信号を受信する。なお、移動局モード受信部36の受信回路は、無線通信部11の受信回路と兼用されてもよい。測定情報処理部37は、移動局モード受信部36による受信結果を用いて、セカンダリセル用に割り当てられた周波数チャネルの周辺セルでの使用状況を評価するための計測値を算出する。例えば、測定情報処理部37は、セカンダリセル用に割り当てられた周波数チャネルのRSSI(Received signal strength indicator)と、他セルからのP-CPICHのRSCP(Received Signal Code Power)を求めればよい。また、RSSI及びRSCPからEc/Io等の他の計測値を計算してもよい。RSSI及びRSCP等を計測するためには、ホーム基地局3の送信動作を間欠的に停止させ、ホーム基地局3による送信が行われていない時間帯において移動局モード受信部36が選択的に受信動作を行えばよい。
電力比制御部35は、測定情報処理部37によって得られたRSCP、RSSI、Ec/Io等の計測値を用いて、セカンダリセル用に割り当てられた周波数チャネルの周辺セルでの使用状況を評価する。そして、電力比制御部35は、周辺セルでの使用状況が基準値を超える場合に、セカンダリセルによるHS-DSCH転送の停止を決定し、セカンダリセルの送信電力を低下させる。セカンダリセル用に割り当てられた周波数チャネルの周辺セルでの使用状況が基準値を超える場合にセカンダリセルでのHSDPAの提供を続けると、周辺セルに属する移動局の干渉レベルが増大し、受信品質が低下するおそれがあるためである。ホーム基地局3は、周辺セル及びプライマリセルに比べて相対的に優先度の低いセカンダリセルの送信電力を低下させることで、周辺セルに属する移動局の干渉レベルの増大を抑制する。
RSCP、RSSI、Ec/Io等の計測値を参照してセカンダリセルの送信電力を低下させる判定条件の一例を以下に示す。例えば、以下の(1)式に示す条件が成立する場合に、セカンダリセルによるHS-DSCH転送を停止し、送信電力を低下させればよい。
RSSI − α×RSCP > β ・・・・・(1)
ここで、α及びβは正の値である。α及びβは、コアネットワーク8から供給されてもよいし、ホーム基地局3に予め保持させてもよい。(1)式の左辺(RSSI − α×RSCP)は、周辺セルに多くの移動局が接続している場合や、周辺セルにおいて拡散コードの使用率の高い高速通信サービス(HSDPA等)が提供されている場合に大きくなる。つまり、(RSSI − α×RSCP)は、周辺セルに属する移動局が受信するダウンリンク信号の干渉レベルを示す量である。言い換えると、(RSSI − α×RSCP)は、周辺セルにおける周波数チャネルの使用状況の大きさを表している。
図12は、デュアルセル運用中にセカンダリセルの送信電力を変更する手順の一例を示すシーケンス図である。ステップS701〜S704は、上述した図4のステップS101〜104と同様である。ステップS705では、移動局モード受信部36が周辺セルからの信号を受信する。
ステップS706は、セカンダリセル用に割り当てられた周波数チャネルの周辺セルでの使用状況が基準値を超える場合を示している。すなわち、電力比制御部35は、セカンダリセルでのデータ送信(HS−DSCH転送)の停止を判定する。ステップS707では、電力比制御部35が、HS-SCCH ORDER又はRRC MESSAGEを用いて移動局6にセカンダリセルの無効化(deactivation)を通知する。ステップS708〜S709では、プライマリセルにてP-CPICH及びHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。ステップS710では、送信電力を低下させたP-CPICHがセカンダリセルにて送信される。なお、電力比設定がゼロである場には、セカンダリセルのP-CPICHの送信も停止すればよい。セカンダリセルでのデータ送信(HS−DSCH転送)を停止する際のセカンダリセルとプライマリセルとの電力比情報は、ホーム基地局3に予め保持させてもよいし、ホームGW7を経由してコアネットワーク8からホーム基地局3に供給されてもよい。
ステップS711では、移動局モード受信部36が周辺セルからの信号を受信する。ステップS712は、セカンダリセル用に割り当てられた周波数チャネルの周辺セルでの使用状況が基準値を下回る場合を示している。すなわち、電力比制御部35は、セカンダリセルでのデータ送信(HS−DSCH転送)の開始を判定する。ステップS713〜S714では、プライマリセルのP-CPICH及びHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。ステップS715では、送信電力を増大させたセカンダリセルのP-CPICHが送信される。セカンダリセルのP-CPICHの送信再開から所定時間(図12ではT1)経過した後に、電力比制御部35は、HS-SCCH ORDER又はRRC MESSAGEを用いて移動局6にセカンダリセルの有効化(activation)を通知する(ステップS716)。ステップS717では、セカンダリセルにてHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。
図13は、ホーム基地局3が実行するセカンダリセルの送信電力の変更制御に関するフローチャートである。ステップS801では、移動局モード受信部36及び測定情報処理部37が、セカンダリセル用に割り当てられた周波数チャネルの周辺セルでの使用状況を計測する。ステップS802では、周辺セルによる使用状況が基準を超えるか否かを判定する。周辺セルによる使用状況が基準を超える場合、電力比制御部35は、セカンダリセルでのHS-PDSCHによるデータ送信を停止する(ステップS803)。さらに、電力比制御部35は、セカンダリセルの無効化を移動局6に通知し(ステップS804)、セカンダリセルのP-CPICHの送信電力を減少させる(ステップS805)。なお、周辺セルによる使用状況が基準を超える場合に、セカンダリセルでのHS-PDSCHによるデータ送信を継続させてもよい。この場合、ステップS803及びS804を省略し、セカンダリセルのP-CPICHの送信電力の低下(ステップS805)を行えばよい。
一方、周辺セルによる使用状況が基準を下回る場合(ステップS802でNO)、電力比制御部35はデュアルセル運用中であるか否かを判定する(ステップS806)。デュアルセル運用中である場合(ステップS806でYES)、電力比制御部35は、ステップS801に戻る。デュアルセル運用中でない場合(ステップS806でNO)、電力比制御部35は、セカンダリセルのP-CPICHの送信電力を増加させ、セカンダリセルの有効化を移動局6に通知し、セカンダリセルのHS-PDSCHを用いたデータ送信を開始する(ステップS807〜S809)。
上述したように、本実施の形態にかかるホーム基地局3は、セカンダリセル用に割り当てられた周波数チャネルの周辺セルでの使用状況が基準を超える場合に、セカンダリセルの送信電力を低下させる。このため、ホーム基地局3は、周辺セル及びプライマリセルに比べて相対的に優先度の低いセカンダリセルの送信電力を低下させることで、周辺セルに属する移動局の干渉レベルの増大を抑制することができる。
なお、発明の実施の形態1で述べたのと同様に、電力比制御部35が行う電力比変更処理は、ASIC、DSP、マイクロプロセッサ等を用いて実現してもよい。
<発明の実施の形態4>
本実施の形態にかかるホーム基地局4は、屋外から構造物を透過してホーム基地局4の設置場所に到達する無線信号の透過損失量に基づいて、セカンダリセルの送信電力を決定する。屋外から構造物を透過して到達する無線信号の一例は、GPS(Global Positioning System)衛星から送信されるGPS信号である。
図14は、ホーム基地局4の構成例を示すブロック図である。図14中のアンテナ10、無線通信部11、受信データ処理部12、送信データ処理部13、有線通信部14の機能及び動作は、図2に示した対応する構成要素と同様とすればよい。
移動局モード受信部46は、周辺セルを形成する基地局から送信されているP-CPICHの受信電力Pmacroを測定する。また、GPS受信部47は、GPS信号の受信電力Pgpsを測定する。
送信電力決定部48は、移動局モード受信部46が測定したPmacroの通知を受け取ると共に、GPS受信部47が測定したPgpsの通知を受け取り、セカンダリセルの送信電力を決定し、これを電力比制御部45に通知する。
電力比制御部45は、送信電力決定部48により決定されたセカンダリセルの送信電力を無線通信部11に通知する。
図15は、セカンダリセルの送信電力を決定し、セカンダリセルでのデータ送信(HS-DSCH)転送を開始する手順を示すシーケンス図である。ステップS901では、GPS信号受信部901がGPS信号の受信電力Pgpsを測定する。これと並行して、移動局モード受信部46は、周辺セルを形成する基地局から送信されているP-CPICHの受信電力Pmacroを測定する。
ステップS902では、送信電力決定部48が、Pgps及びPmacroを用いてセカンダリセルの送信電力を決定する。
ステップS903では、電力比制御部45が、HS-SCCH ORDER又はRRC MESSAGEを用いて移動局6にセカンダリセルの有効化(activation)を通知する。ステップS904〜S907では、プライマリセルのP-CPICH及びHSDPAに関する物理チャネル群、並びにセカンダリセルのP-CPICH及びHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。
図16は、セカンダリセルの送信電力決定手順の一例を示すフローチャートである。ステップS1001では、移動局モード受信部46が、周辺セルからのP-CPICHの受信電力Pmacroを測定する。ホーム基地局4は、Pmacroの測定を実施するときには、全ての無線信号の送信を停止し、周辺セルから送信されるP-CPICHを受信する移動局モードとなる。なお、このフロー図でのPmacroなどの記号は全てデシベル値である。
ステップS1002では、GPS信号の受信電力Pgpsを測定する。なお、図16では、便宜上、ステップS1001及びS1002の実行順序を定めているが、これらの実行順序は、特に制約されるものではない。つまり、ホーム基地局4は、ステップS1002をS1001の前に行っても良いし、ステップS1001及びS1002を並行して実行しても良い。
ステップS1003では、Pmacroの測定結果及びPgpsの測定結果に基づいてセカンダリセルのP-CPICH送信電力Ptxを決定する。Ptxの計算式の具体例を以下の(2)式に示す。
Ptx = Median( Pmacro + Poffset + K1(Pgps_outdoor - Pgps),
Ptx_max, Ptx_min ) ・・・(2)
である。ここで、関数Median(A, B, C)は、引数に指定された3つの値A、B及びCの中で中央値を求める関数である。
(2)式中のPtx_maxはPtxの最大値である。Ptx_minは、Ptxの最小値である。Poffsetは、予め定められたオフセット値である。K1は所定の正数である。また、Pgps_outdoorの値は、GPS信号の受信電力を屋外で測定した場合の値である。したがって、(2)式に現れる(Pgps_outdoor - Pgps)は、ホーム基地局4が設置された建物によるGPS信号の透過損失の推定値である。なお、Pgps_outdoorの値は、ホーム基地局4が設置される地域内の地上かつ屋外であれば場所に拠らずほぼ一定である。Ptx_max、Ptx_min、Poffset、K1、及びPgps_outdoorの値は、コアネットワーク8からホーム基地局4に供給されてもよい。また、これらの値は、ホーム基地局4に予め保持されてもよい。
また、上記の(2)式において、K1の値を2としてもよい。これにより、GPS信号の周波数とホーム基地局4が送信するP-CPICHの周波数がほぼ同じで、これらの信号の建物透過損失がほぼ同じであると考えられるときは、ホーム基地局4から建物外に漏洩する電力はほぼ一定となる。その理由を以下に示す。建物透過損失L=Pgps_outdoor - Pgpsとし、建物が存在しない場合のPmacroをPmacro_outdoorとすると、Pmacro = Pmacro_outdoor - Lである。これにより、Ptxの最大値、最小値を無視して計算すると、Ptx = Pmacro + Poffset + 2L = Pmacro_outdoor + Poffset + Lとなる。そして、ホーム基地局4のP-CPICHが建物外に漏洩するときには、建物透過損失Lだけ減衰するため、漏洩する電力は、Pmacro_outdoor + Poffsetによって決まる。つまり、ホーム基地局4が設置された建物外へのP-CPICHの漏洩電力は、Lに関係なく一定となる。
なお、GPS衛星の送信信号の周波数とホーム基地局4のダウンリンク周波数が大きく異なり、それによってこれらの信号の建物透過損失が異なる場合には、建物透過損失の差を考慮してK1を設定すればよい。
上述したように、本実施の形態にかかるホーム基地局4は、ホーム基地局4が設置されている建物の建物透過損失が大きいほどGPS信号の受信電力が小さくなることを利用して、建物透過損失の大きさに応じてセカンダリセルのP-CPICHの送信電力を決定する。これにより、ホーム基地局4は、建物外に漏洩する干渉を増加させずに、建物内で良好な通信品質を提供できる。
なお、上述した説明では、セカンダリセルのP-CPICH送信電力をGPS信号の受信電力Pgpsを用いて決定する例を示した。しかしながら、GPS信号の受信電力を直接的に測定することなく、GPS信号の受信電力を間接的に評価し、建物透過損失を推定することも可能である。以下では、GPSによる位置計測に要する時間、又はGPSによる位置計測誤差を用いてGPS信号の受信電力を間接的に評価し、建物透過損失を推定する例について説明する。
(GPSの位置計測時間を用いた変形例)
当該変形例では、ホーム基地局4が有するGPS受信部47は、GPS信号からの信号を受信して位置計測を実行する。上述した(2)式は、以下の(3)式のように変形すればよい。(3)式は、Pgps_outdoor - Pgpsの項が他の項L(T)で置換されている。L(T)は、GPS受信部47が位置計測に要する時間を反映して値が決定されるパラメータである。
Ptx = Median( Pmacro + Poffset + K1×L(T), Ptx_max, Ptx_min ) ・・・(3)
GPS受信部47は、送信電力決定部48から位置計測の指示を受けると、複数のGPS衛星から送信される複数のGPS信号(ビット系列)を受信して、GPS衛星間のビット系列の受信タイミング差を計算する。このとき、GPS信号の受信電力が小さい場合には、GPS受信部47は、長時間にわたって受信信号を積算し、所定の信頼度が得られた段階で受信タイミング差を計算し、それに基づいて位置を計測する。GPS受信部47は、計測した位置情報を送信電力決定部48に通知する。送信電力決定部48は、位置計測の指示から位置情報の通知を受けるまでに要した時間Tを計測し、その時間の長さに応じてL(T)を決定する。例えば、Tが3秒未満のときはL(T) = 0 [dB]、Tが3秒以上7秒未満のときはL(T) = 5 [dB]、Tが7秒以上のときはL(T) = 10 [dB]とする。
このように、所定の信頼度で位置情報を得るために要する時間Tは、GPS信号の受信電力の大小によって変動する傾向がある。つまり、GPS信号の受信電力が大きければ時間Tは短くなり、GPS信号の受信電力が小さければ時間Tは長くなる傾向がある。したがって、GPS信号の受信電力を直接測定するのに代えて、GPS信号の受信電力が反映された時間Tを用いることによっても、ホーム基地局4が設置された建物の透過損失を間接的に推定することができる。よって(3)式を用いてセカンダリセルのP-CPICH送信電力を決定することで、建物外に漏洩する干渉を増加させずに、良好な通信品質を提供できる。
(GPS位置計測誤差を用いた変形例)
次に、(2)式中のPgps_outdoor - Pgpsの項をL(E)によって置換した以下の(4)式を用いる例について説明する。L(E)は、GPS受信部47により計測された位置情報の誤差を反映して値が決定されるパラメータである。
Ptx = Median( Pmacro + Poffset + K1×L(E), Ptx_max, Ptx_min ) ・・・(4)
GPS受信部47は、一定時間内での位置計測の指示を送信電力決定部48から受けると、指示された時間内で受信信号を積算し、計測された位置情報とその誤差情報を出力する。計測された位置情報及び誤差情報は、送信電力決定部48に通知される。送信電力決定部48は、その誤差情報に応じてL(E)を設定する。例えば、誤差Eが3メートル未満のときはL(E) = 0 [dB]、Eが3メートル以上30メートル秒未満のときはL(E) = 5 [dB]、Eが30メートル以上のときはL(E) = 10 [dB]とする。
このように、予め定められた一定時間内で計測可能な位置情報の精度は、GPS信号の受信電力の大小によって変動する傾向がある。つまり、GPS信号の受信電力が大きければ位置情報の精度が向上し、GPS信号の受信電力が小さければ精度が低下する。したがって、GPS信号の受信電力を直接測定するのに代えて、GPS信号の受信電力が反映された位置計測の誤差情報を用いることによっても、ホーム基地局4が設置された建物の透過損失を間接的に推定することができる。よって(4)式を用いてセカンダリセルのP-CPICH送信電力を決定することで、建物外に漏洩する干渉を増加させずに、良好な通信品質を提供できる。
ところで、ホーム基地局4が受信する無線信号は、GPS信号に限られない。ホーム基地局4は、ホーム基地局4が設置される地域内(例えば、特定国の国内等)の地上かつ屋外であれば場所に拠らず受信電力がほぼ一定とみなされる他の無線信号を受信してもよい。例えば、ホーム基地局4は、GPS衛星以外の他の人工衛星から送信される信号を受信してもよい。
また、発明の実施の形態1で述べたのと同様に、電力比制御部45が行う電力比変更処理は、ASIC、DSP、マイクロプロセッサ等を用いて実現してもよい。また、送信電力決定部48が行うセカンダリセルの送信電力を決定する処理も、ASIC、DSP、マイクロプロセッサ等を用いて実現すればよい。
<発明の実施の形態5>
本実施の形態にかかるホーム基地局5は、セカンダリセルでの信号送信を開始する際に、セカンダリセルに用いる周波数チャネルを選択する。周波数チャネルの選択は、周辺セルからの信号受信結果に基づいて行われる。
図17は、ホーム基地局5の構成例を示すブロック図である。図17の構成例は、上述したホーム基地局2の変形例である。図17中のアンテナ10、無線通信部11、受信データ処理部12、有線通信部14の機能及び動作は、図2に示した対応する構成要素と同様とすればよい。送信データ処理部23は、上述した送信データ処理部13が行う信号処理に加えて、送信バッファ(不図示)に蓄積された送信データ量を電力比制御部55に通知する。
移動局モード受信部36及び測定情報処理部37の機能及び動作は、発明の実施の形態3で述べたのと同様である。ただし、移動局モード受信部36及び測定情報処理部37は、セカンダリセル用に割り当て可能な複数の周波数チャネル候補について計測可能である。すなわち、移動局モード受信部36は、周辺セルを形成する他の基地局から送信される無線信号を受信する。また、測定情報処理部37は、移動局モード受信部36による受信結果を用いて、複数の周波数チャネル候補について周辺セルでの使用状況を評価するための計測値を算出する。
周波数チャネル決定部58は、測定情報処理部37によって得られたRSCP、RSSI、Ec/Io等の計測値を用いて、各周波数チャネル候補の周辺セルでの使用状況を評価する。そして、周波数チャネル決定部58は、セカンダリセル用に割り当て可能な複数の周波数チャネル候補のうち、最も使用状況の低い周波数チャネル候補をセカンダリセル用として決定する。最も使用状況の低い周波数チャネル候補は、例えば、(RSSI − α×RSCP)の大きさが最も小さい周波数チャネルを選択すればよい。また、Ec/Io又はRSCP/RSSIが最も大きい周波数チャネルを選択してもよい。
電力比制御部55は、送信データ処理部23から通知される送信データ量に基づいて、セカンダリセルの運用の停止/開始を判定する。具体的には、電力比制御部25は、送信データ量が予め定められた閾値を下回る場合に、セカンダリセルによるHS-DSCH転送の停止を決定し、セカンダリセルのP-CPICH送信を停止する。また、電力比制御部55は、セカンダリセルの運用を再開する際に、周波数チャネル決定部58によって決定された周波数チャネルを使用する。
図18は、デュアルセル運用中にセカンダリセルの利用停止と再開を行う手順の一例を示すシーケンス図である。ステップS1101〜S1104は、上述した図4のステップS101〜104と同様である。ステップS1105では、電力比制御部55が送信データ量を測定する。
ステップS1106は、送信データ量が閾値を下回る場合を示している。すなわち、電力比制御部55は、セカンダリセルでのデータ送信(HS-DSCH転送)の停止を判定する。ステップS1107では、電力比制御部55が、HS-SCCH ORDER又はRRC MESSAGEを用いて移動局6にセカンダリセルの無効化(deactivation)を通知する。その後、電力比制御部55は、セカンダリセルのP-CPICHの送信を停止させる。ステップS1108〜S1109では、プライマリセルにてP-CPICH及びHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。
ステップS1110では、電力比制御部55が送信データ量を測定する。ステップS1111は、送信データ量が閾値を上回る場合を示している。すなわち、電力比制御部55は、セカンダリセルでのデータ送信(HS-DSCH転送)の開始を判定する。ステップS1112では、移動局モード受信部36が周辺セルからの信号を受信する。ステップS1113では、周波数チャネル決定部58が、周辺セルでの使用状況が最も低い周波数チャネル候補をセカンダリセル用として決定する。
ステップS1114〜S1115では、プライマリセルのP-CPICH及びHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。ステップS1116では、新たに決定された周波数チャネルを用いてセカンダリセルのP-CPICHが送信される。セカンダリセルのP-CPICHの送信再開から所定時間(図18ではT1)経過した後に、電力比制御部55は、RCC MESSAGE (Secondary cell Configuration)を用いて、周波数チャネルの変更を含む新たな構成情報を送信する(ステップS1117)。ここで、RCC MESSAGEは、ホーム基地局1から移動局6に、セカンダリセルの構成情報を通知するために使用されるコマンドである。なお、新たに決定されたセカンダリセル用の周波数チャネルが、セカンダリセルの運用停止前に使用されていた周波数チャネルと同一である場合には、RCC MESSAGEを用いることなく、HS-SCCH ORDERでセカンダリセルの有効化を移動局6に通知すればよい。
最後に、ステップS1118では、セカンダリセルにてHSDPAに関する物理チャネル群が送信される。
図19及び20は、ホーム基地局5によって実行されるセカンダリセルの利用停止/再開手順の一例を示すフローチャートである。ステップS1201では、電力比制御部55は、HS-PDSCHで送信される送信データ量D_TXを測定する。ステップS1102では、電力比制御部55は、送信データ量D_TXが閾値D_THを下回るか否かを判定する。送信データ量D_TXが閾値D_THを下回る場合、電力比制御部55は、セカンダリセルでのHS-PDSCHによるデータ送信を停止する(ステップS1203)。さらに、電力比制御部55は、セカンダリセルの無効化を移動局6に通知し(ステップS1204)、セカンダリセルのP-CPICH送信を停止する(ステップS1205)。
一方、送信データ量D_TXが閾値D_THを上回る場合(ステップS1202でNO)、電力比制御部55はデュアルセル運用中であるか否かを判定する(ステップS1206)。デュアルセル運用中である場合(ステップS1206でYES)、電力比制御部55は、ステップS1201に戻る。
デュアルセル運用中でない場合(ステップS1206でNO)、移動局モード受信部36は、周辺セルからの信号を受信する(ステップS1207)。ステップS1208では、周波数チャネル決定部58は、使用状況の最も低い周波数チャネルをセカンダリセル用として選択する。
ステップS1209では、電力比制御部55は、周波数チャネル決定部58から通知された周波数チャネルがセカンダリセル運用停止前の周波数チャネルと同一であるか否かを判定する。セカンダリセルの運用停止前後の周波数チャネルが同一である場合(ステップSS1209でYES)、電力比制御部55は、セカンダリセルのP-CPICHの送信を開始させ、セカンダリセルの有効化をHS-SCCH ORDER又はRRC MESSAGEを用いて移動局6に通知し、セカンダリセルのHS-PDSCHを用いたデータ送信を開始させる(ステップS1210〜S1212)。セカンダリセルの運用停止前後の周波数チャネルが同一でない場合(ステップSS1209でNO)、電力比制御部55は、セカンダリセルのP-CPICHの送信を開始させ、セカンダリセルの有効化及び周波数チャネル変更をRRC MESSAGEを用いて移動局6に通知し、セカンダリセルのHS-PDSCHを用いたデータ送信を開始させる(ステップS1213〜S1215)。
図21は、セカンダリセルの有効化/無効化の切り替えに伴う移動局6の動作を示すフローチャートである。ステップS1301では、受信制御部64が、セカンダリセルに関する制御情報の受信有無を判定する。セカンダリセルの「無効化」を示す制御情報を受信した場合、受信制御部64は、受信データ処理部12によるセカンダリセルの受信を停止させる(ステップS1302)。一方、セカンダリセルの「有効化」を示す制御情報を受信した場合、受信制御部64は、セカンダリセルの周波数チャネルの変更有無を判定する(ステップS1303)。セカンダリセルの周波数チャネルの変更有無は、ホーム基地局5から受信したコマンドが、RRC MESSAGE (secondary cell configuration)であるか、又はHS-SCCH ORDER (activation)若しくはRRC MESSAGE (activation)であるかによって判定可能である。受信制御部64は、ホーム基地局5の指示に対応した周波数チャネル設定を用いて受信データ処理部12にセカンダリセルの受信を開始させる(ステップS1304又はS1305)。
上述したように、本実施の形態にかかるホーム基地局5は、セカンダリセルの運用を再開する際に、利用可能な周波数チャネル候補の中で周辺セルでの使用状況が最も低い1つの候補を探索し、これをセカンダリセル用の周波数チャネルとして使用する。このため、セカンダリセルから周辺セルへの干渉によって周辺セルの通信品質が低下することを抑制できる。
なお、発明の実施の形態1で述べたのと同様に、電力比制御部55が行う電力比変更処理は、ASIC、DSP、マイクロプロセッサ等を用いて実現してもよい。また、周波数チャネル決定部58が行うセカンダリセル用の周波数チャネルを決定する処理も、ASIC、DSP、マイクロプロセッサ等を用いて実現すればよい。
<その他の実施の形態>
上述した発明の実施の形態1〜5では、ホーム基地局1〜5が形成するセカンダリセルの数が1つであるとして説明を行った。しかしながら、ホーム基地局1〜5は複数のセカンダリセルを形成してもよい。ホーム基地局1〜5は、少なくとも1つのセカンダリセルを形成し、少なくとも1つのセカンダリセルに含まれる少なくとも1つのセルとプライマリセルとの送信電力比を変更可能であればよい。
上述した発明の実施の形態1〜5では、W−CDMA方式のDC−HSDPAをサポートする基地局に本発明を適用する場合について説明した。しかしながら、本発明の適用先は、W−CDMA方式のDC−HSDPAをサポートする基地局に限定されるものではない。つまり、周波数チャネルの異なる少なくとも2つのセルを使用し、2つのセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信することで移動局と通信を行う基地局であれば、下りチャネルの多重アクセス方式がCDMAであるか否かにかかわらず、本発明は適用可能である。上述したW−CDMA方式のDC−HSDPAであれば、データ送信用の各物理チャネルは直交コード(チャネライゼイションコード)の違いによって識別される。一方、WiMAX及びLTEのように下りチャネルの多重アクセス方式にOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)を採用する基地局であれば、データ送信用の各物理チャネルはトーン(サブキャリア)の違いによって識別される。
また、発明の実施の形態1〜5は、適宜組み合わせることも可能である。さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
この出願は、2008年11月26日に出願された日本出願特願2008−300875を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1、2、3、4、5 ホーム基地局
6 移動局
7 ホームゲートウェイ(ホームGW)
8 コアネットワーク
10 アンテナ
11 無線通信部
12 受信データ処理部
13、23 送信データ処理部
14 有線通信部
15、25、35、45、55 電力比制御部
36、46 移動局モード受信部
37 測定情報処理部
47 GPS受信部
48 送信電力決定部
58 周波数チャネル決定部
60 アンテナ
61 無線通信部
62 受信データ処理部
63 送信データ処理部
64 受信制御部
65 送信データ制御部

Claims (30)

  1. 第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能な無線通信手段と、
    周辺基地局から送信される無線信号を受信する受信手段と、
    前記無線信号の受信結果を用いて、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルに割り当てられた周波数チャネルの前記周辺基地局による使用状況を推定する手段と、
    前記使用状況に関する予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させるよう前記無線通信手段を制御する電力比制御手段と、
    を備える基地局。
  2. 前記電力比制御手段は、前記周波数チャネルの前記周辺基地局による使用状況が所定の基準を超える場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を低下させる、請求項1に記載の基地局。
  3. 基地局であって、
    第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能な無線通信手段と、
    予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させるよう前記無線通信手段を制御する電力比制御手段と、
    を備え、
    前記予め定められた条件は、構造物を透過して前記基地局の設置場所に到達する無線信号の透過損失量に関し、
    前記電力比制御手段は、前記透過損失量の推定値が所定値を下回る場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を低下させる、
    基地局
  4. 基地局であって、
    第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能な無線通信手段と、
    予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させるよう前記無線通信手段を制御する電力比制御手段と、
    を備え、
    前記予め定められた条件は、構造物を透過して前記基地局の設置場所に到達する無線信号の透過損失量に関し、
    前記電力比制御手段は、前記透過損失量に応じて、前記少なくとも1つのセルと前記第1のセルとの送信電力比を変更する、
    基地局
  5. 前記無線信号を受信する受信手段をさらに備え、
    前記電力比制御手段は、前記無線信号の地上かつ屋外における受信電力の基準値を予め保持し、前記基準値と前記無線信号の受信電力レベルとの差に基づいて前記透過損失量を推定する、請求項又はに記載の基地局。
  6. 前記電力比制御手段は、前記構造物の外側に漏洩する前記少なくとも1つのセルの漏洩電力が実質的に一定となるように、前記少なくとも1つのセルの送信電力を制御する請求項のいずれか1項に記載の基地局。
  7. 前記電力比制御手段は、前記少なくとも1つのセルの送信電力を低下させる際に、前記少なくとも1つのセルにおける前記データ送信用の物理チャネルを用いたデータ送信を停止させる、請求項1〜のいずれか1項に記載の基地局。
  8. 前記電力比制御手段は、前記データ送信用の物理チャネルを用いた前記少なくとも1つのセルでのデータ送信を再開する場合に、送信を再開する所定時間前に前記少なくとも1つのセルの送信電力を増大させる、請求項に記載の基地局。
  9. 前記電力比制御手段は、前記データ送信用の物理チャネルを用いた前記少なくとも1つのセルでのデータ送信を再開する場合に、送信停止前に前記少なくとも1つのセルのために使用されていた周波数チャネルとは異なる周波数チャネルを用いる、請求項又はに記載の基地局。
  10. 前記少なくとも1つのセルと前記第1のセルとの送信電力比は、通信網を介して接続された外部の装置から供給される、請求項1〜のいずれか1項に記載の基地局。
  11. 前記少なくとも1つのセルは、前記第1のセルに接続済みの移動局のみが接続可能なセルである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の基地局。
  12. 前記基地局は、前記2つのセルで同時に高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)の提供を行うデュアルセルHSDPA(DC-HSDPA)をサポートした基地局であって、
    前記データ送信用の物理チャネルは、高速物理ダウンリンク共有チャネル(HS-PDSCH)であり、
    前記第1のセルは、サービングHS-DSCHセルであり、
    前記少なくとも1つのセルは、セカンダリ・サービングHS-DSCHセルである、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の基地局。
  13. 前記第1のセルと前記少なくとも1つの第2のセルとは、互いに異なる無線通信方式を用いて形成される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の基地局。
  14. 前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々に用いられる無線通信方式は、W-CDMA、モバイルWiMAX、およびLTE(Long Term Evolution)のいずれかである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の基地局。
  15. 第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能な基地局の送信電力の制御方法であって、
    周辺基地局から送信される無線信号を受信すること、
    前記無線信号の受信結果を用いて、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルに割り当てられた周波数チャネルの前記周辺基地局による使用状況を推定すること、
    前記使用状況に関する予め定められた条件の成立を判定すること、及び、
    前記予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させるよう送信電力制御を行うこと、
    を含む基地局の送信電力制御方法。
  16. 前記送信電力制御では、前記周波数チャネルの前記周辺基地局による使用状況が所定の基準を超える場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を低下させる、請求項15に記載の方法。
  17. 第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能な基地局の送信電力の制御方法であって、
    予め定められた条件の成立を判定すること、及び、
    前記予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させるよう送信電力制御を行うこと、
    を備え、
    前記予め定められた条件は、構造物を透過して前記基地局の設置場所に到達する無線信号の透過損失量に関し、
    前記送信電力制御では、前記透過損失量の推定値が所定値を下回る場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を低下させる、
    基地局の送信電力制御方法。
  18. 前記無線信号の地上かつ屋外における受信電力の基準値と前記無線信号の受信電力レベルとの差に基づいて前記透過損失量を推定することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記送信電力制御では、前記少なくとも1つのセルの送信電力を低下させる際に、前記少なくとも1つのセルにおける前記データ送信用の物理チャネルを用いたデータ送信を停止させる、請求項1518のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記データ送信用の物理チャネルを用いた前記少なくとも1つのセルでのデータ送信を再開する場合に、送信停止前に前記少なくとも1つのセルのために使用されていた周波数チャネルとは異なる周波数チャネルを用いる、請求項19に記載の方法。
  21. 第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能な基地局機器用の処理装置であって、
    周辺基地局から送信される無線信号の前記基地局機器における受信結果を用いて、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルに割り当てられた周波数チャネルの前記周辺基地局による使用状況を推定する手段と、
    前記使用状況に関する予め定められた条件の成立を判定する手段と、
    前記予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させるよう送信電力制御を行う制御手段と、
    を備える処理装置。
  22. 前記制御手段は、前記周波数チャネルの前記周辺基地局による使用状況が所定の基準を超える場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を低下させる、請求項21に記載の処理装置。
  23. 第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能な基地局機器用の処理装置であって、
    予め定められた条件の成立を判定する手段と、
    前記予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させるよう送信電力制御を行う制御手段と、
    を備え、
    前記予め定められた条件は、構造物を透過して前記基地局機器の設置場所に到達する無線信号の透過損失量に関し、
    前記制御手段は、前記透過損失量の推定値が所定値を下回る場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を低下させる、
    処理装置
  24. 前記制御手段は、前記無線信号の地上かつ屋外における受信電力の基準値と前記無線信号の受信電力レベルとの差に基づいて前記透過損失量を推定する、請求項23に記載の処理装置。
  25. 第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能な基地局機器に関する制御処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記制御処理は、
    周辺基地局から送信される無線信号の前記基地局機器における受信結果を用いて、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルに割り当てられた周波数チャネルの前記周辺基地局による使用状況を推定すること、
    前記使用状況に関する予め定められた条件の成立を判定すること、及び、
    前記予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させるよう送信電力制御を行うこと、
    を含むプログラム。
  26. 前記送信電力制御では、前記周波数チャネルの前記周辺基地局による使用状況が所定の基準を超える場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を低下させる、請求項25に記載のプログラム。
  27. 第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能な基地局機器に関する制御処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記制御処理は、
    め定められた条件の成立を判定すること、及び、
    前記予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させるよう送信電力制御を行うこと、
    を含み、
    前記予め定められた条件は、構造物を透過して前記基地局機器の設置場所に到達する無線信号の透過損失量に関し、
    前記送信電力制御では、前記透過損失量の推定値が所定値を下回る場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を低下させる、
    プログラム
  28. 前記制御処理は、前記無線信号の地上かつ屋外における受信電力の基準値と前記無線信号の受信電力レベルとの差に基づいて前記透過損失量を推定することをさらに含む、請求項27に記載のプログラム。
  29. 第1のセル及び前記第1のセルとは異なる周波数チャネルを用いて前記第1のセルの形成を条件として従属的に形成される少なくとも1つの第2のセルを形成するとともに、前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々でデータ送信用の物理チャネルを送信可能な基地局装置と、
    前記第1のセル及び前記少なくとも1つの第2のセルの各々で送信される前記データ送信用の物理チャネルを同時に受信可能な移動局とを備え、
    前記基地局装置は、周辺基地局から送信される無線信号を受信し、前記少なくとも1つの第2のセルに含まれる少なくとも1つのセルに割り当てられた周波数チャネルの前記周辺基地局による使用状況を前記無線信号の受信結果を用いて推定するとともに、前記使用状況に関する予め定められた条件が成立する場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を前記第1のセルの送信電力に比べて低下させる、通信システム。
  30. 前記基地局装置は、前記周波数チャネルの前記周辺基地局による使用状況が所定の基準を超える場合に、前記少なくとも1つのセルの送信電力を低下させる、請求項29に記載の通信システム。
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