JP2004194123A - Lan中継装置およびその給電方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】LANケーブルに低電圧のテスト信号を印加することにより、受電不可端末に損傷を与えることなく、受電可端末を識別し、正規の電圧を供給することができる利便性の高いLAN中継装置を提供する。
【解決手段】端末機E11〜E1n(受電可端末)とLANケーブルCB11〜CB1nを介して接続するポートコネクタCx1〜Cxn、マイクロプロセッサを基本に各種演算機能、処理機能、直流電源等で構成し、制御手段7、切替手段8、テスト信号発生手段9、給電手段10、電流監視手段11、リンク検出手段12を有する給電判定手段5を備える。
【選択図】 図2
【解決手段】端末機E11〜E1n(受電可端末)とLANケーブルCB11〜CB1nを介して接続するポートコネクタCx1〜Cxn、マイクロプロセッサを基本に各種演算機能、処理機能、直流電源等で構成し、制御手段7、切替手段8、テスト信号発生手段9、給電手段10、電流監視手段11、リンク検出手段12を有する給電判定手段5を備える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポートを介して接続された端末機に電源を供給するLAN中継装置およびその給電方法に係り、特に端末機が受電可端末か受電不可端末を判断して電源を供給するLAN中継装置およびその給電方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
LANケーブルを用いて端末に給電を行う機能と、給電を受けることが可能な受電可端末と給電を受けることが不可能な受電不可端末の識別機能を有する従来の集電装置(LAN中継装置)は、「特許文献1」に開示されているように、端末に電源を供給する給電部と信号線を監視するリンク検出部を備え、給電部から給電線へ給電を行う状態で、給電線に流れる電流が受電可端末(電話端末)をLANケーブルに接続したときに流れるべき規定電流の範囲にあり、かつ、リンク検出部がリンク確立を確認できた時には、給電部が給電線へ給電を継続し、LANケーブルを介して受電可端末(電話端末)に給電するように構成されている。
【0003】
また、IEEE802.3 af「DTE POWER via MDI」において提案されている給電電圧は、48V(直流)が主流となっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−252148号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
「特許文献1」に記載された従来の集電装置(LAN中継装置)は、給電すべき電圧を給電線に供給し、給電線に流れる電流を監視し、受電可端末(例えば、電話端末)と受電不可端末(例えば、パーソナルコンピュータ)の識別を行うが、LANケーブルからの給電を想定していない受電不可端末(例えば、パーソナルコンピュータ)に、IEEE802.3 af「DTE POWER viaMDI」で推奨されている給電電圧48V(直流)を供給した場合には、過電圧によって端末(例えば、パーソナルコンピュータ)の誤動作や破壊が発生する虞がある。
【0006】
また、「特許文献1」に記載された従来の集電装置(LAN中継装置)は、給電線が2本必要とされるため、LANケーブルのコストアップが避けられない課題がある。
【0007】
この発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的はLANケーブルに低電圧のテスト信号を印加することにより、受電不可端末に損傷を与えることなく、受電可端末を識別し、正規の電圧を供給することができる利便性の高いLAN中継装置およびその給電方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためこの発明に係るLAN中継装置は、LAN(Local Area Network)上のデータを中継するとともに、ポートにLANケーブルを介して接続された端末機にLANケーブルを介して電源を供給するLAN中継装置であって、LANケーブルにパルス状のテスト信号を印加してテスト信号によって流れるテスト電流を監視し、テスト電流が規定範囲内の場合には、テスト信号を電源に切替えて供給し、電源供給してから一定時間以内にリンクパルスを検出したときに、LANケーブルに接続された端末機を受電可端末と判断し、電源供給を継続する給電判定手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
この発明に係るLAN中継装置は、LANケーブルにパルス状のテスト信号を印加してテスト信号によって流れるテスト電流を監視し、テスト電流が規定範囲内の場合には、テスト信号を電源に切替えて供給し、電源供給してから一定時間以内にリンクパルスを検出したときに、LANケーブルに接続された端末機を受電可端末と判断し、電源供給を継続する給電判定手段を備えたので、低電圧のテスト信号を印加することにより、受電不可端末を識別し、テスト信号によって流れるテスト電流から受電可端末を想定し、続いて正規の電圧を印加してリンク確立を検出することにより、受電可端末を正確に識別して正規の電圧を継続して供給することができ、単純な構成で利便性の向上を図ることができる。
【0010】
また、この発明に係る給電判定手段は、テスト信号を発生するテスト信号発生手段、テスト信号に応じて流れるテスト電流を監視する電流監視手段、電源を供給する給電手段、テスト信号発生手段と給電手段の接続を切替える切替手段、電源が供給された時、LANケーブルに接続された端末機がリンクを確立するか否かを判定するリンク検出手段、電流監視手段が規定範囲の電流を検出するとともに、リンク検出手段がリンク確立を検出する場合には給電手段から電源を継続して供給させる制御手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
この発明に係る給電判定手段は、テスト信号を発生するテスト信号発生手段、テスト信号に応じて流れるテスト電流を監視する電流監視手段、電源を供給する給電手段、テスト信号発生手段と給電手段の接続を切替える切替手段、電源が供給された時、LANケーブルに接続された端末機がリンクを確立するか否かを判定するリンク検出手段、電流監視手段が規定範囲の電流を検出するとともに、リンク検出手段がリンク確立を検出する場合には給電手段から電源を継続して供給させる制御手段を備えたので、LANケーブルに接続された端末機をテスト電流およびリンクの確立から受電可端末と識別することができ、正規の電圧(例えば、48V)を継続して供給することができる。
【0012】
さらに、この発明に係るテスト電流は、受電可端末のコンデンサに流れる充電電流であることを特徴とする。
【0013】
この発明に係るテスト電流は、受電可端末のコンデンサに流れる充電電流であるので、受電可端末には充電電流が流れ、受電不可端末には充電電流が流れないことから容易に両者を識別することができる。
【0014】
また、この発明に係る電流監視手段は、LANケーブルの長さに応じて変化するテスト電流の規定範囲を検出するウィンドコンパレータを備えたことを特徴とする。
【0015】
この発明に係る電流監視手段は、LANケーブルの長さに応じて変化するテスト電流の規定範囲を検出するウィンドコンパレータを備えたので、テスト電流(充電電流)を監視するという単純な方法で受電可端末を容易に識別することができる。
【0016】
さらに、この発明に係るLAN中継装置の給電方法は、LAN(Local Area Network)上のデータを中継するとともに、ポートにLANケーブルを介して接続された端末機に前記LANケーブルを介して電源を供給する給電方法であって、装置に電源が供給されるステップS1と、接続した端末機のリンクが確立しているか否かを判定するステップS2と、リンクが確立していない場合、テスト信号を供給するステップS3と、テスト電流を検出するステップS4と、テスト電流が規定範囲であるか否かを判定するステップS5と、規定範囲の場合、正規の電圧を一時給電するステップS6と、リンクが確立したか否かを判定するステップS7と、リンク確立の場合、給電を継続するステップS8とを備え、受電可端末に給電することを特徴とする。
【0017】
この発明に係るLAN中継装置の給電方法は、装置に電源が供給されるステップS1と、接続した端末機のリンクが確立しているか否かを判定するステップS2と、リンクが確立していない場合、テスト信号を供給するステップS3と、テスト電流を検出するステップS4と、テスト電流が規定範囲であるか否かを判定するステップS5と、規定範囲の場合、正規の電圧を一時給電するステップS6と、リンクが確立したか否かを判定するステップS7と、リンク確立の場合、給電を継続するステップS8とを備え、受電可端末に給電するので、受電可端末を正確に識別して正規の電圧を継続して供給することができ、単純な構成で利便性の向上を図ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1はこの発明に係るLAN中継装置が適用されるLANシステムの一実施の形態構成図である。図1において、LANシステム1は、サーバ2と、サーバ2とLANケーブルCBaを介して接続されたLAN中継装置3と、LAN中継装置3とLANケーブルCBbを介して接続されたLAN中継装置4と、LAN中継装置3にLANケーブルCB11〜LANケーブルCB1nを介して接続された端末機E11〜端末機E1nと、LAN中継装置4にLANケーブルCB21〜LANケーブルCB2kを介して接続された端末機E21〜E2kとから構成する。
【0019】
LAN中継装置3と端末機E11の接続は、LANケーブルCB11の一端をLAN中継装置3のポートコネクタCx1に接続するとともに、LANケーブルCB11の他端を端末機E11の接続コネクタCyに接続する。
【0020】
同様に、端末機E12〜E1nもLAN中継装置3に接続し、端末機E21〜E2kもLAN中継装置4に接続する。
【0021】
また、端末機E11〜E1n,E21〜E2kは、IP電話機やパーソナルコンピュータなどで構成し、IP電話機はLAN中継装置3,4からLANケーブルを介して供給される電源(直流)で動作する受電可端末を構成し、パーソナルコンピュータは、自機に備えた電源で動作する受電不可端末を構成する。
【0022】
LAN中継装置3,4と端末機E11〜E1n,E21〜E2kとを接続するLANケーブルCB11〜CB1n,CB21〜CB2kは、接続する距離が、近距離(例えば、1m)から遠距離(例えば、100m)へと広範囲に変化する。
【0023】
LAN中継装置3,4は、LAN(Local Area Network)上のデータを中継するとともに、ポートにLANケーブルCB11〜CB1n,CB21〜CB2kを介して接続された端末機E11〜E1n,E21〜E2kが受電可端末か受電不可端末を識別し、受電可端末にLANケーブルを介して継続して電源(例えば、直流48V)を供給する機能を備え、LANケーブルにパルス状のテスト信号(ST)を印加してテスト信号(ST)によって流れるテスト電流(IT)を監視し、テスト電流(IT)が規定範囲内の場合には、テスト信号(ST)を電源(供給電源PW)に切替えて供給し、電源供給してから一定時間以内にリンクパルス(PL)を検出したときに、LANケーブルに接続された端末機を受電可端末と判断し、電源供給を継続する給電判定手段5を備える。
【0024】
給電判定手段5は、LANケーブルCB11〜CB1n,LANケーブルCB21〜CB2kを介して接続された端末機E11〜E1n,E21〜E2kが受電可端末か受電不可端末であるかを識別する場合、まず、受電不可端末が破損しない低電圧のパルス状のテスト信号(ST)をLANケーブルに印加し、テスト信号(ST)によってLANケーブルに流れるテスト電流(IT)を監視(測定)する。
【0025】
対象となる端末機にテスト電流(IT)が流れない場合、LAN中継装置3,4は、接続された端末機がパーソナルコンピュータなどの受電不可端末と判定し、これ以降の電源(供給電源PW)の印加を実行しない。
【0026】
一方、対象となる端末機にテスト電流(IT)が流れる際、LANケーブルのケーブル長(例えば、1m〜100m)によってテスト電流(IT)が異なるが、予め実験的に測定した電流の範囲(規定範囲)にある場合には、LAN中継装置3,4は、接続された端末機がIP電話機などの受電可端末であると想定し、一時的に電源(供給電源PW、例えば48V)を印加する。
【0027】
電源(供給電源PW、例えば48V)の印加後、一定時間以内に端末機からリンクパルス(PL)がLANケーブルを介して送信されてくる場合には、給電判定手段5は、正式に端末機が受電可端末であると判定し、電源(供給電源PW、例えば48V)を継続して供給することになる。
【0028】
つまり、給電判定手段5は、テスト信号(ST)の印加によって流れるテスト電流(IT)の検出、および一時的な電源(供給電源PW、例えば48V)の印加によって送信されてくるリンクパルス(PL)の検出の2条件により、LAN中継装置3,4に接続される端末機がIP電話機のような受電可端末であると識別し、識別後、受電可端末に電源(供給電源PW、例えば48V)を継続して供給する。
【0029】
このように、この発明に係るLAN中継装置3,4は、LANケーブルCB11〜CB1n,CB21〜CB2kにパルス状のテスト信号(ST)を印加してテスト信号(ST)によって流れるテスト電流(IT)を監視し、テスト電流(IT)が規定範囲内の場合には、テスト信号(ST)を電源(供給電源PW、例えば48V)に切替えて供給し、電源供給してから一定時間以内にリンクパルス(PL)を検出したときに、LANケーブルCB11〜CB1n,CB21〜CB2kに接続された端末機E11〜E1n,E21〜E2kを受電可端末と判断し、電源供給を継続する給電判定手段5を備えたので、低電圧のテスト信号(ST)を印加することにより、受電不可端末を識別し、テスト信号(ST)によって流れるテスト電流(IT)から受電可端末を想定し、続いて正規の電圧(例えば48V)を印加してリンク確立を検出することにより、受電可端末を正確に識別して正規の電圧を継続して供給することができ、単純な構成で利便性の向上を図ることができる。
【0030】
図2はこの発明に係るLAN中継装置の一実施の形態要部ブロック構成図である。なお、図2はLAN中継装置3と端末機E11(受電可端末)の接続状態についても示す。図2において、LAN中継装置3は、端末機E11〜端末機E1n(受電可端末)各々と対応し、LANケーブルCB11〜CB1nを介して接続する複数のポートコネクタCx1〜Cxnを有し、各々のポートコネクタ毎に接続される給電判定手段5、信号中継手段6を複数備える。また、各々の信号中継手段6から送出されるMACフレームをスイッチングするスイッチコントローラ15を備える。以下、LAN中継装置3と端末機E11との接続を例に説明を行う。
【0031】
給電判定手段5は、マイクロプロセッサを基本に各種演算機能、処理機能、直流電源等で構成し、制御手段7、切替手段8、テスト信号発生手段9、給電手段10、電流監視手段11、リンク検出手段12を備え、端末機E11が受電可端末であるか受電不可端末であるかの識別のため、テスト信号STをLANケーブルCB11に印加して流れるテスト電流ITの検出、および一時的な電源(供給電源PW、例えば48V)をLANケーブルCB11に印加し、一定時間以内に送信されてくるリンクパルスPLの検出を実行し、端末機E11が受電可端末であると識別した場合には、電源(供給電源PW、例えば48V)を継続して端末機E11に供給する。
【0032】
制御手段7は、端末機E11が接続されたLANケーブルCB11をポートコネクタCx1に接続した状態で、LAN中継装置3に電源が投入された場合、リンク検出手段12から供給されるリンク検出信号H02に基づいて端末機E11に電源が既に印加されて動作状態であるか否かを、リンクが確立しているか否かから判定する。
【0033】
リンク検出信号H02が、例えばHレベルの場合には、端末機E11に電源が既に印加されてリンクパルスPLが送信されてきている、つまりリンクが確立されていると判定する。
【0034】
一方、リンク検出信号H02が、例えばLレベルの場合には、端末機E11に電源が未だ印加されておらず、リンクパルスPLが送信されてきていない、つまりリンクが確立されていないと判定する。
【0035】
また、制御手段7は、テスト信号発生手段9に信号発生指令を提供し、テスト信号発生手段9にテスト信号STを発生させる制御を実行するとともに、切替手段8に切替指令を提供し、テスト信号発生手段9をポートコネクタCx1に接続切替えしてテスト信号STをLANケーブルCB11を介して端末機E11に供給するように制御する。
【0036】
さらに、制御手段7は、テスト信号STがLANケーブルCB11に供給(印加)された後、電流監視手段11から供給される電流検出信号H01に基づいて端末機E11が受電可端末(例えば、IP電話機)であるか受電不可端末(例えば、パーソナルコンピュータ)であるかを識別する。
【0037】
電流検出信号H01が、例えばHレベルの場合には、テスト信号STによって端末機E11に規定範囲のテスト電流ITが流れる、つまり端末機E11が受電可端末であると想定する。
【0038】
一方、電流検出信号H01が、例えばLレベルの場合には、テスト信号STによって端末機E11に規定範囲のテスト電流ITが流れない、つまり端末機E11が受電不可端末であると判定する。
【0039】
また、制御手段7は、端末機E11が受電可端末であると想定した後、切替手段8に切替指令を提供し、テスト信号発生手段9に代えて給電手段10をポートコネクタCx1に接続切替えするとともに、給電手段10に一時出力指令を提供し、給電手段10から供給電源PW(例えば48V)を一定時間だけ、ポートコネクタCx1を介して端末機E11に供給する。
【0040】
さらに、制御手段7は、端末機E11に供給電源PW(例えば48V)を供給後、リンク検出手段12から供給されるリンク検出信号H02を監視し、一定時間以内に、例えばHレベルのリンク検出信号H02を検出した場合には、端末機E11のリンクが確立している、つまり端末機E11が受電可端末であると判定する。
【0041】
一方、一定時間以内にHレベルのリンク検出信号H02を検出できない場合には、端末機E11のリンクが確立していない、つまり端末機E11が受電可端末であるが障害があるか、あるいは受電不可端末であると判定する。
【0042】
また、制御手段7は、端末機E11が受電可端末であると判定した後、給電手段10に継続指令を提供し、給電手段10から供給電源PW(例えば48V)を継続して端末機E11に供給するように制御する。
【0043】
さらに、制御手段7は、供給電源PW(例えば48V)の継続出力を制御した後、テスト信号発生手段9、電流監視手段11およびリンク検出手段12に停止指令を提供し、テスト信号発生手段9、電流監視手段11およびリンク検出手段12の動作を停止させる。
【0044】
切替手段8は、FET等の電子スイッチで構成し、制御手段7の制御によってポートコネクタCx1に接続するテスト信号発生手段9と給電手段10の切替えを実行する。
【0045】
テスト信号発生手段9は、パルス発生回路等で構成し、制御手段7の制御によって切替手段8およびLANケーブルCB11を介してテスト信号STを端末機E11に供給する。
【0046】
給電手段10は、電源供給回路(例えば、直流48V)で構成し、制御手段7の制御によって切替手段8およびLANケーブルCB11を介して直流電源(例えば、48V)を端末機E11に供給する。
【0047】
電流監視手段11は、電流検出回路、ピーク検出回路、ウィンドコンパレータ等を備え、テスト信号発生手段9からテスト信号STが端末機E11に供給される時に流れるテスト電流ITのピーク値を検出し、テスト電流ITのピーク値が予め設定した規定範囲にあるか否かを判定し、規定範囲内の場合には、例えばHレベルの電流検出信号H01を制御手段7に供給する。
【0048】
リンク検出手段12は、パルス検出回路等で構成し、端末機E11がリンク確立された時に、LANケーブルCB11を介して送信してくるリンクパルスPLを物理レイヤ13を介して検出し、例えばHレベルのリンク検出信号H02を制御手段7に供給する。
【0049】
図3はこの発明に係るテスト信号の一実施の形態波形図である。図3において、テスト信号発生手段9が発生するテスト信号STは、パルス幅が比較的短く(例えば、150ms)、周期が比較的長い(例えば、2s)、波高値が比較的低い(例えば、5V)のパルスで形成する。
【0050】
図4は受電可端末の受電部の構成図である。図4において、受電可端末を構成する端末機E11は、LANケーブルCB11と接続する入力端に、コンデンサC(例えば、2μF)とDC−DC変換器18を備える。DC−DC変換器18は、例えば、直流電圧8V以上で動作するように設定する。
【0051】
DC−DC変換器18が接続されるLANケーブルCB11のケーブル抵抗を2rとし、図3に示すテスト信号ST(パルス)が印加されると、ケーブル抵抗2rを介してコンデンサCが充電され、テスト電流(充電電流)ITが流れる。
【0052】
受電可端末を構成する端末機E11は、動作開始電圧が、例えば8V以上に設定されているので、テスト信号STの電圧(例えば、5V)に対して動作や電圧破壊の影響を受けず、コンデンサCにテスト電流(充電電流)ITが流れることになる。もとろん、パルス信号STが0Vの区間には、放電電流がコンデンサCからLANケーブルCB11側に流れる。
【0053】
図3に示すテスト信号STのパルス幅(5V区間)を、例えば150msとし、1周期(例えば、2s)の0V区間を長く(例えば、1850ms)に設定する理由は、テスト信号STによってコンデンサCに充電する電荷を、1周期で完全に放電させてしまうためである。なお、1周期の充放電は、LANケーブルCB11の長さが1m〜100mの抵抗2rに対しても充分余裕を持って完結させるようにする。
【0054】
一方、受電不可端末には、コンデンサCがないため、テスト信号STを印加しても、コンデンサCへの充電電流であるテスト電流ITが流れない。したがって、テスト信号STを端末機に供給し、テスト電流(充電電流)ITが検出できるか否かを判定することにより、対象となる端末機が受電可端末か受電不可端末かを識別することができる。
【0055】
また、対象となる端末機にテスト信号STを印加する際、パルス電圧を、例えば低電圧5Vにすることにより、受電可端末のテスト電流(充電電流)ITを検出できるととともに、受電不可端末(例えば、パーソナルコンピュータ)をパルス電圧で損傷または破壊することなく、受電可端末と受電不可端末を識別する。
【0056】
図5はこの発明に係るテスト電流の波形図である。図5において、テスト電流(充電電流)ITは、テスト信号STを印加した短い期間にピーク電流が流れ、コンデンサCが充電されて充電電圧が上昇するに伴って次第に減少し、充電電圧がパルス電圧(例えば、5V)に達すると、0になる。
【0057】
図6はこの発明に係るテスト電流の実験特性図である。なお、テスト電流ITは、図3に示すテスト信号STを印加し、図4に示す受電可端末を接続した場合の電流特性である。(a)図はLANケーブル長が1mの場合、(b)図はLANケーブル長が100mの場合を示す。(a)図において、テスト電流ITは、ピーク値860mAが流れ、100μsで0に達する。
【0058】
一方、(b)図において、テスト電流ITは、ピーク値280mAが流れ、100μsでほぼ0に達する。したがって、LAN中継装置3から端末機E11までのLANケーブルCB11の長さ1m〜100m(一般的なケーブル長)に対し、テスト電流ITの規定範囲は、280mA〜860mAに設定する。
【0059】
図7はこの発明に係るテスト電流の別実験特性図である。なお、テスト電流ITは、図3に示すテスト信号STを印加し、受電不可端末を接続、または端末を接続しない場合の電流特性である。(a)図はLANケーブル長が1mの場合、(b)図はLANケーブル長が100mの場合を示す。(a)および(b)図において、テスト信号STの印加に対し、テスト電流ITは流れず、0となる。
【0060】
このように、この発明に係るテスト電流ITは、受電可端末E11のコンデンサCに流れる充電電流であるので、受電可端末E11には充電電流が流れ、受電不可端末には充電電流が流れないことから容易に両者を識別することができる。
【0061】
図8はこの発明に係る電流監視手段の一実施の形態回路構成図である。(a)図に電流監視手段11の回路構成図、(b)図に電流監視手段11のテスト電流ITの検出規定範囲を示す。(a)図において、電流監視手段11は、演算増幅器OP1、演算増幅器OP2、論理積演算器ANDでウィンドコンパレータを構成する。
【0062】
テスト電流ITを電流検出抵抗器RDで検出電圧VDに変換し、検出電圧VDを演算増幅器OP1の非反転入力(+側)と、演算増幅器OP2の反転入力(−側)に入力する。一方、演算増幅器OP1の反転入力(−側)には図6の(b)図に示すテスト電流ITの規定範囲の下限値(280mA)に対応した基準電圧VLよりもわずかに小さな値VL1を入力し、演算増幅器OP2の非反転入力(+側)には図6の(a)図に示すテスト電流ITの規定範囲の上限値(860mA)に対応した基準電圧VUよりもわずかに大きな値VU1を入力する。演算増幅器OP1および演算増幅器OP2の出力は、論理積演算器ANDの入力に接続し、出力から電流検出信号H01を得る。なお、基準電圧VL1、VU1を設定する理由は、基準電圧にVL、VUを設定すると、検出電圧VD=基準電圧VLまたは検出電圧VD=基準電圧VUの場合、電流検出信号H01がLレベルとなり、規定範囲VL〜VUで電流検出信号H01がHレベルを満足しなくなるのを避けるためである。
【0063】
検出電圧VDが基準電圧VL1よりも小さい場合(VD<VL1)の場合、演算増幅器OP1の比較出力H1がLレベル、演算増幅器OP2の比較出力H2がHレベルとなり、論理積演算器ANDの電流検出信号H01は、Lレベルとなる。
【0064】
また、検出電圧VDが規定範囲(VL≦VD≦VU)の場合、演算増幅器OP1の比較出力H1および演算増幅器OP2の比較出力H2がHレベルとなり、論理積演算器ANDの電流検出信号H01もHレベルとなる。
【0065】
さらに、検出電圧VDが基準電圧VU1よりも大きな場合(VD>VU1)の場合、演算増幅器OP1の比較出力H1がHレベル、演算増幅器OP2の比較出力H2がLレベルとなり、論理積演算器ANDの電流検出信号H01は、Lレベルとなる。
【0066】
このように、この発明に係る電流監視手段11は、LANケーブルの長さに応じて変化するテスト電流ITの規定範囲を検出するウィンドコンパレータを備えたので、テスト電流IT(充電電流)を監視するという単純な方法で受電可端末を容易に識別することができる。
【0067】
また、この発明に係る給電判定手段5は、テスト信号STを発生するテスト信号発生手段9、テスト信号STに応じて流れるテスト電流ITを監視する電流監視手段11、電源(例えば、48V直流)を供給する給電手段10、テスト信号発生手段9と給電手段10の接続を切替える切替手段8、電源が供給された時、LANケーブルCB11に接続された端末機E11がリンクを確立するか否かを判定するリンク検出手段12、電流監視手段11が規定範囲の電流を検出するとともに、リンク検出手段がリンク確立を検出する場合には給電手段10から電源(例えば、直流48V)を継続して供給させる制御手段7を備えたので、LANケーブルCB11に接続された端末機E11をテスト電流ITおよびリンクの確立から受電可端末と識別することができ、正規の電圧(例えば、48V)を継続して供給することができる。
【0068】
図2に戻り、信号中継手段6は、物理レイヤ13、データリンクレイヤ14、スイッチコントローラ15を備え、端末機E11からE1nとのインタフェースを取る。
【0069】
物理レイヤ13は、端末機E11〜E1nより送信され、LANケーブルCB11〜CB1nを伝送されたために、外部ノイズなどによって歪んだ信号波形を受信し、波形整形を行い、パルスビット列としてデータリンクレイヤ14に伝える。また、端末機E11〜E1nとリンクが確立しているか否かを判断し、データリンクレイヤ14およびリンク検出手段12へその情報を伝える。
【0070】
データリンクレイヤ14は、物理レイヤ13から受信したパルスビット列からIEEE802.3で規定されるMACフレームを検出し、スイッチコントローラ15への伝送、およびMACフレームの誤り検出を行う。
【0071】
スイッチコントローラ15は、MACフレームから送信先MACアドレスを抽出し、そのMACアドレスに該当する端末機E11〜E1nが接続されたデータリンクレイヤ14へMACフレームを送出する。
【0072】
なお、本実施の形態では、LAN中継装置3と端末機E11の関係について説明したが、LAN中継装置3と端末機E11〜E1nとの関係、およびLAN中継装置4と端末機E21〜E2kの関係についても同様である。
【0073】
次に、この発明に係るLAN中継装置の給電方法について説明する。図9はこの発明に係るLAN中継装置の給電方法の一実施の形態要部動作フロー図である。なお、動作フローは図2を参照にする。
【0074】
まず、ステップS1では、装置に電源が供給される。なお、ステップS1の動作は、制御手段7が認識する。
【0075】
ステップS2では、接続した端末機のリンクが確立しているか否かを判定する。リンクが確立している場合には、端末機が受電不可端末で既に電源が供給されていると判定し、処理を終了する。一方、リンクが確立していない場合には、ステップS3に移行する。なお、ステップS2の動作は、制御手段7およびリンク検出手段12が実行する。
【0076】
ステップS3では、テスト信号を供給する。なお、ステップS3の動作は、制御手段7、切替手段8およびテスト信号発生手段9が実行する。
【0077】
ステップS4で、テスト電流を検出し、ステップS5では、テスト電流が規定範囲であるか否かを判定し、規定範囲にある場合にはステップS6に移行する。一方、規定範囲にない場合には受電不可端末と判定し、処理を終了する。なお、ステップS4およびステップS5の動作は、制御手段7および電流監視手段11が実行する。
【0078】
ステップS6では、受電可端末と想定し、正規の電圧を一時給電する。なお、ステップS6の動作は、制御手段7、切替手段8および給電手段10が実行する。
【0079】
ステップS7では、リンクが確立したか否かを判定し、リンクが確立した場合にはステップS8に移行する。一方、リンクが確立しない場合には受電不可端末と判定し、処理を終了する。なお、ステップS7の動作は、制御手段7およびリンク検出手段12が実行する。
【0080】
ステップS8では、受電可端末であると識別し、給電を継続する。なお、ステップS8の動作は、制御手段7および給電手段10が実行する。
【0081】
このように、この発明に係るLAN中継装置の給電方法は、装置に電源が供給されるステップS1と、接続した端末機のリンクが確立しているか否かを判定するステップS2と、リンクが確立していない場合、テスト信号を供給するステップS3と、テスト電流を検出するステップS4と、テスト電流が規定範囲であるか否かを判定するステップS5と、規定範囲の場合、正規の電圧を一時給電するステップS6と、リンクが確立したか否かを判定するステップS7と、リンク確立の場合、給電を継続するステップS8とを備え、受電可端末に給電するので、受電可端末を正確に識別して正規の電圧を継続して供給することができ、単純な構成で利便性の向上を図ることができる。
【0082】
なお、図9のステップS1(装置への電源供給)後にLANケーブルを介して端末を接続する場合には、ステップS2からのフローで端末機が受電可端末か受電不可端末かを識別し、受電可端末に給電するようにすることができる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るLAN中継装置は、LANケーブルにパルス状のテスト信号を印加してテスト信号によって流れるテスト電流を監視し、テスト電流が規定範囲内の場合には、テスト信号を電源に切替えて供給し、電源供給してから一定時間以内にリンクパルスを検出したときに、LANケーブルに接続された端末機を受電可端末と判断し、電源供給を継続する給電判定手段を備えたので、低電圧のテスト信号を印加することにより、受電不可端末を識別し、テスト信号によって流れるテスト電流から受電可端末を想定し、続いて正規の電圧を印加してリンク確立を検出することにより、受電可端末を正確に識別して正規の電圧を継続して供給することができ、単純な構成で利便性の向上を図ることができる。
【0084】
また、この発明に係る給電判定手段は、テスト信号を発生するテスト信号発生手段、テスト信号に応じて流れるテスト電流を監視する電流監視手段、電源を供給する給電手段、テスト信号発生手段と給電手段の接続を切替える切替手段、電源が供給された時、LANケーブルに接続された端末機がリンクを確立するか否かを判定するリンク検出手段、電流監視手段が規定範囲の電流を検出するとともに、リンク検出手段がリンク確立を検出する場合には給電手段から電源を継続して供給させる制御手段を備えたので、LANケーブルに接続された端末機をテスト電流およびリンクの確立から受電可端末と識別することができ、正規の電圧(例えば、48V)を継続して供給することができる。
【0085】
さらに、この発明に係るテスト電流は、受電可端末のコンデンサに流れる充電電流であるので、受電可端末には充電電流が流れ、受電不可端末には充電電流が流れないことから容易に両者を識別することができる。
【0086】
また、この発明に係る電流監視手段は、LANケーブルの長さに応じて変化するテスト電流の規定範囲を検出するウィンドコンパレータを備えたので、テスト電流(充電電流)を監視するという単純な方法で受電可端末を容易に識別することができる。
【0087】
さらに、この発明に係るLAN中継装置の給電方法は、装置に電源が供給されるステップS1と、接続した端末機のリンクが確立しているか否かを判定するステップS2と、リンクが確立していない場合、テスト信号を供給するステップS3と、テスト電流を検出するステップS4と、テスト電流が規定範囲であるか否かを判定するステップS5と、規定範囲の場合、正規の電圧を一時給電するステップS6と、リンクが確立したか否かを判定するステップS7と、リンク確立の場合、給電を継続するステップS8とを備え、受電可端末に給電するので、受電可端末を正確に識別して正規の電圧を継続して供給することができ、単純な構成で利便性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るLAN中継装置が適用されるLANシステムの一実施の形態構成図
【図2】この発明に係るLAN中継装置の一実施の形態要部ブロック構成図
【図3】この発明に係るテスト信号の一実施の形態波形図
【図4】受電可端末の受電部の構成図
【図5】この発明に係るテスト電流の波形図
【図6】この発明に係るテスト電流の実験特性図
【図7】この発明に係るテスト電流の別実験特性図
【図8】この発明に係る電流監視手段の一実施の形態回路構成図
【図9】この発明に係るLAN中継装置の給電方法の一実施の形態要部動作フロー図
【符号の説明】
1 LANシステム
2 サーバ
3,4 LAN中継装置
5 給電判定手段
6 信号中継手段
7 制御手段
8 切替手段
9 テスト信号発生手段
10 給電手段
11 電流監視手段
12 リンク検出手段
13 物理レイヤ
14 データリンクレイヤ
15 スイッチコントローラ
16 受電部
17 端末機能部
18 DC−DC変換器
OP1,OP2 演算増幅器
AND 論理積演算器
E11〜E1n,E21〜E2k 端末機
E11 受電可端末
CBa,CBb,CBc,CB11〜CB1n,CB21〜CB2k LANケーブル
Cx ポートコネクタ
Cy 接続コネクタ
C コンデンサ
r,RD 抵抗器
ST テスト信号
IT テスト電流(充電電流)
PL リンクパルス
PW 供給電源
H01 電流検出信号
H02 リンク検出信号
【発明の属する技術分野】
本発明はポートを介して接続された端末機に電源を供給するLAN中継装置およびその給電方法に係り、特に端末機が受電可端末か受電不可端末を判断して電源を供給するLAN中継装置およびその給電方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
LANケーブルを用いて端末に給電を行う機能と、給電を受けることが可能な受電可端末と給電を受けることが不可能な受電不可端末の識別機能を有する従来の集電装置(LAN中継装置)は、「特許文献1」に開示されているように、端末に電源を供給する給電部と信号線を監視するリンク検出部を備え、給電部から給電線へ給電を行う状態で、給電線に流れる電流が受電可端末(電話端末)をLANケーブルに接続したときに流れるべき規定電流の範囲にあり、かつ、リンク検出部がリンク確立を確認できた時には、給電部が給電線へ給電を継続し、LANケーブルを介して受電可端末(電話端末)に給電するように構成されている。
【0003】
また、IEEE802.3 af「DTE POWER via MDI」において提案されている給電電圧は、48V(直流)が主流となっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−252148号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
「特許文献1」に記載された従来の集電装置(LAN中継装置)は、給電すべき電圧を給電線に供給し、給電線に流れる電流を監視し、受電可端末(例えば、電話端末)と受電不可端末(例えば、パーソナルコンピュータ)の識別を行うが、LANケーブルからの給電を想定していない受電不可端末(例えば、パーソナルコンピュータ)に、IEEE802.3 af「DTE POWER viaMDI」で推奨されている給電電圧48V(直流)を供給した場合には、過電圧によって端末(例えば、パーソナルコンピュータ)の誤動作や破壊が発生する虞がある。
【0006】
また、「特許文献1」に記載された従来の集電装置(LAN中継装置)は、給電線が2本必要とされるため、LANケーブルのコストアップが避けられない課題がある。
【0007】
この発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的はLANケーブルに低電圧のテスト信号を印加することにより、受電不可端末に損傷を与えることなく、受電可端末を識別し、正規の電圧を供給することができる利便性の高いLAN中継装置およびその給電方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためこの発明に係るLAN中継装置は、LAN(Local Area Network)上のデータを中継するとともに、ポートにLANケーブルを介して接続された端末機にLANケーブルを介して電源を供給するLAN中継装置であって、LANケーブルにパルス状のテスト信号を印加してテスト信号によって流れるテスト電流を監視し、テスト電流が規定範囲内の場合には、テスト信号を電源に切替えて供給し、電源供給してから一定時間以内にリンクパルスを検出したときに、LANケーブルに接続された端末機を受電可端末と判断し、電源供給を継続する給電判定手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
この発明に係るLAN中継装置は、LANケーブルにパルス状のテスト信号を印加してテスト信号によって流れるテスト電流を監視し、テスト電流が規定範囲内の場合には、テスト信号を電源に切替えて供給し、電源供給してから一定時間以内にリンクパルスを検出したときに、LANケーブルに接続された端末機を受電可端末と判断し、電源供給を継続する給電判定手段を備えたので、低電圧のテスト信号を印加することにより、受電不可端末を識別し、テスト信号によって流れるテスト電流から受電可端末を想定し、続いて正規の電圧を印加してリンク確立を検出することにより、受電可端末を正確に識別して正規の電圧を継続して供給することができ、単純な構成で利便性の向上を図ることができる。
【0010】
また、この発明に係る給電判定手段は、テスト信号を発生するテスト信号発生手段、テスト信号に応じて流れるテスト電流を監視する電流監視手段、電源を供給する給電手段、テスト信号発生手段と給電手段の接続を切替える切替手段、電源が供給された時、LANケーブルに接続された端末機がリンクを確立するか否かを判定するリンク検出手段、電流監視手段が規定範囲の電流を検出するとともに、リンク検出手段がリンク確立を検出する場合には給電手段から電源を継続して供給させる制御手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
この発明に係る給電判定手段は、テスト信号を発生するテスト信号発生手段、テスト信号に応じて流れるテスト電流を監視する電流監視手段、電源を供給する給電手段、テスト信号発生手段と給電手段の接続を切替える切替手段、電源が供給された時、LANケーブルに接続された端末機がリンクを確立するか否かを判定するリンク検出手段、電流監視手段が規定範囲の電流を検出するとともに、リンク検出手段がリンク確立を検出する場合には給電手段から電源を継続して供給させる制御手段を備えたので、LANケーブルに接続された端末機をテスト電流およびリンクの確立から受電可端末と識別することができ、正規の電圧(例えば、48V)を継続して供給することができる。
【0012】
さらに、この発明に係るテスト電流は、受電可端末のコンデンサに流れる充電電流であることを特徴とする。
【0013】
この発明に係るテスト電流は、受電可端末のコンデンサに流れる充電電流であるので、受電可端末には充電電流が流れ、受電不可端末には充電電流が流れないことから容易に両者を識別することができる。
【0014】
また、この発明に係る電流監視手段は、LANケーブルの長さに応じて変化するテスト電流の規定範囲を検出するウィンドコンパレータを備えたことを特徴とする。
【0015】
この発明に係る電流監視手段は、LANケーブルの長さに応じて変化するテスト電流の規定範囲を検出するウィンドコンパレータを備えたので、テスト電流(充電電流)を監視するという単純な方法で受電可端末を容易に識別することができる。
【0016】
さらに、この発明に係るLAN中継装置の給電方法は、LAN(Local Area Network)上のデータを中継するとともに、ポートにLANケーブルを介して接続された端末機に前記LANケーブルを介して電源を供給する給電方法であって、装置に電源が供給されるステップS1と、接続した端末機のリンクが確立しているか否かを判定するステップS2と、リンクが確立していない場合、テスト信号を供給するステップS3と、テスト電流を検出するステップS4と、テスト電流が規定範囲であるか否かを判定するステップS5と、規定範囲の場合、正規の電圧を一時給電するステップS6と、リンクが確立したか否かを判定するステップS7と、リンク確立の場合、給電を継続するステップS8とを備え、受電可端末に給電することを特徴とする。
【0017】
この発明に係るLAN中継装置の給電方法は、装置に電源が供給されるステップS1と、接続した端末機のリンクが確立しているか否かを判定するステップS2と、リンクが確立していない場合、テスト信号を供給するステップS3と、テスト電流を検出するステップS4と、テスト電流が規定範囲であるか否かを判定するステップS5と、規定範囲の場合、正規の電圧を一時給電するステップS6と、リンクが確立したか否かを判定するステップS7と、リンク確立の場合、給電を継続するステップS8とを備え、受電可端末に給電するので、受電可端末を正確に識別して正規の電圧を継続して供給することができ、単純な構成で利便性の向上を図ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1はこの発明に係るLAN中継装置が適用されるLANシステムの一実施の形態構成図である。図1において、LANシステム1は、サーバ2と、サーバ2とLANケーブルCBaを介して接続されたLAN中継装置3と、LAN中継装置3とLANケーブルCBbを介して接続されたLAN中継装置4と、LAN中継装置3にLANケーブルCB11〜LANケーブルCB1nを介して接続された端末機E11〜端末機E1nと、LAN中継装置4にLANケーブルCB21〜LANケーブルCB2kを介して接続された端末機E21〜E2kとから構成する。
【0019】
LAN中継装置3と端末機E11の接続は、LANケーブルCB11の一端をLAN中継装置3のポートコネクタCx1に接続するとともに、LANケーブルCB11の他端を端末機E11の接続コネクタCyに接続する。
【0020】
同様に、端末機E12〜E1nもLAN中継装置3に接続し、端末機E21〜E2kもLAN中継装置4に接続する。
【0021】
また、端末機E11〜E1n,E21〜E2kは、IP電話機やパーソナルコンピュータなどで構成し、IP電話機はLAN中継装置3,4からLANケーブルを介して供給される電源(直流)で動作する受電可端末を構成し、パーソナルコンピュータは、自機に備えた電源で動作する受電不可端末を構成する。
【0022】
LAN中継装置3,4と端末機E11〜E1n,E21〜E2kとを接続するLANケーブルCB11〜CB1n,CB21〜CB2kは、接続する距離が、近距離(例えば、1m)から遠距離(例えば、100m)へと広範囲に変化する。
【0023】
LAN中継装置3,4は、LAN(Local Area Network)上のデータを中継するとともに、ポートにLANケーブルCB11〜CB1n,CB21〜CB2kを介して接続された端末機E11〜E1n,E21〜E2kが受電可端末か受電不可端末を識別し、受電可端末にLANケーブルを介して継続して電源(例えば、直流48V)を供給する機能を備え、LANケーブルにパルス状のテスト信号(ST)を印加してテスト信号(ST)によって流れるテスト電流(IT)を監視し、テスト電流(IT)が規定範囲内の場合には、テスト信号(ST)を電源(供給電源PW)に切替えて供給し、電源供給してから一定時間以内にリンクパルス(PL)を検出したときに、LANケーブルに接続された端末機を受電可端末と判断し、電源供給を継続する給電判定手段5を備える。
【0024】
給電判定手段5は、LANケーブルCB11〜CB1n,LANケーブルCB21〜CB2kを介して接続された端末機E11〜E1n,E21〜E2kが受電可端末か受電不可端末であるかを識別する場合、まず、受電不可端末が破損しない低電圧のパルス状のテスト信号(ST)をLANケーブルに印加し、テスト信号(ST)によってLANケーブルに流れるテスト電流(IT)を監視(測定)する。
【0025】
対象となる端末機にテスト電流(IT)が流れない場合、LAN中継装置3,4は、接続された端末機がパーソナルコンピュータなどの受電不可端末と判定し、これ以降の電源(供給電源PW)の印加を実行しない。
【0026】
一方、対象となる端末機にテスト電流(IT)が流れる際、LANケーブルのケーブル長(例えば、1m〜100m)によってテスト電流(IT)が異なるが、予め実験的に測定した電流の範囲(規定範囲)にある場合には、LAN中継装置3,4は、接続された端末機がIP電話機などの受電可端末であると想定し、一時的に電源(供給電源PW、例えば48V)を印加する。
【0027】
電源(供給電源PW、例えば48V)の印加後、一定時間以内に端末機からリンクパルス(PL)がLANケーブルを介して送信されてくる場合には、給電判定手段5は、正式に端末機が受電可端末であると判定し、電源(供給電源PW、例えば48V)を継続して供給することになる。
【0028】
つまり、給電判定手段5は、テスト信号(ST)の印加によって流れるテスト電流(IT)の検出、および一時的な電源(供給電源PW、例えば48V)の印加によって送信されてくるリンクパルス(PL)の検出の2条件により、LAN中継装置3,4に接続される端末機がIP電話機のような受電可端末であると識別し、識別後、受電可端末に電源(供給電源PW、例えば48V)を継続して供給する。
【0029】
このように、この発明に係るLAN中継装置3,4は、LANケーブルCB11〜CB1n,CB21〜CB2kにパルス状のテスト信号(ST)を印加してテスト信号(ST)によって流れるテスト電流(IT)を監視し、テスト電流(IT)が規定範囲内の場合には、テスト信号(ST)を電源(供給電源PW、例えば48V)に切替えて供給し、電源供給してから一定時間以内にリンクパルス(PL)を検出したときに、LANケーブルCB11〜CB1n,CB21〜CB2kに接続された端末機E11〜E1n,E21〜E2kを受電可端末と判断し、電源供給を継続する給電判定手段5を備えたので、低電圧のテスト信号(ST)を印加することにより、受電不可端末を識別し、テスト信号(ST)によって流れるテスト電流(IT)から受電可端末を想定し、続いて正規の電圧(例えば48V)を印加してリンク確立を検出することにより、受電可端末を正確に識別して正規の電圧を継続して供給することができ、単純な構成で利便性の向上を図ることができる。
【0030】
図2はこの発明に係るLAN中継装置の一実施の形態要部ブロック構成図である。なお、図2はLAN中継装置3と端末機E11(受電可端末)の接続状態についても示す。図2において、LAN中継装置3は、端末機E11〜端末機E1n(受電可端末)各々と対応し、LANケーブルCB11〜CB1nを介して接続する複数のポートコネクタCx1〜Cxnを有し、各々のポートコネクタ毎に接続される給電判定手段5、信号中継手段6を複数備える。また、各々の信号中継手段6から送出されるMACフレームをスイッチングするスイッチコントローラ15を備える。以下、LAN中継装置3と端末機E11との接続を例に説明を行う。
【0031】
給電判定手段5は、マイクロプロセッサを基本に各種演算機能、処理機能、直流電源等で構成し、制御手段7、切替手段8、テスト信号発生手段9、給電手段10、電流監視手段11、リンク検出手段12を備え、端末機E11が受電可端末であるか受電不可端末であるかの識別のため、テスト信号STをLANケーブルCB11に印加して流れるテスト電流ITの検出、および一時的な電源(供給電源PW、例えば48V)をLANケーブルCB11に印加し、一定時間以内に送信されてくるリンクパルスPLの検出を実行し、端末機E11が受電可端末であると識別した場合には、電源(供給電源PW、例えば48V)を継続して端末機E11に供給する。
【0032】
制御手段7は、端末機E11が接続されたLANケーブルCB11をポートコネクタCx1に接続した状態で、LAN中継装置3に電源が投入された場合、リンク検出手段12から供給されるリンク検出信号H02に基づいて端末機E11に電源が既に印加されて動作状態であるか否かを、リンクが確立しているか否かから判定する。
【0033】
リンク検出信号H02が、例えばHレベルの場合には、端末機E11に電源が既に印加されてリンクパルスPLが送信されてきている、つまりリンクが確立されていると判定する。
【0034】
一方、リンク検出信号H02が、例えばLレベルの場合には、端末機E11に電源が未だ印加されておらず、リンクパルスPLが送信されてきていない、つまりリンクが確立されていないと判定する。
【0035】
また、制御手段7は、テスト信号発生手段9に信号発生指令を提供し、テスト信号発生手段9にテスト信号STを発生させる制御を実行するとともに、切替手段8に切替指令を提供し、テスト信号発生手段9をポートコネクタCx1に接続切替えしてテスト信号STをLANケーブルCB11を介して端末機E11に供給するように制御する。
【0036】
さらに、制御手段7は、テスト信号STがLANケーブルCB11に供給(印加)された後、電流監視手段11から供給される電流検出信号H01に基づいて端末機E11が受電可端末(例えば、IP電話機)であるか受電不可端末(例えば、パーソナルコンピュータ)であるかを識別する。
【0037】
電流検出信号H01が、例えばHレベルの場合には、テスト信号STによって端末機E11に規定範囲のテスト電流ITが流れる、つまり端末機E11が受電可端末であると想定する。
【0038】
一方、電流検出信号H01が、例えばLレベルの場合には、テスト信号STによって端末機E11に規定範囲のテスト電流ITが流れない、つまり端末機E11が受電不可端末であると判定する。
【0039】
また、制御手段7は、端末機E11が受電可端末であると想定した後、切替手段8に切替指令を提供し、テスト信号発生手段9に代えて給電手段10をポートコネクタCx1に接続切替えするとともに、給電手段10に一時出力指令を提供し、給電手段10から供給電源PW(例えば48V)を一定時間だけ、ポートコネクタCx1を介して端末機E11に供給する。
【0040】
さらに、制御手段7は、端末機E11に供給電源PW(例えば48V)を供給後、リンク検出手段12から供給されるリンク検出信号H02を監視し、一定時間以内に、例えばHレベルのリンク検出信号H02を検出した場合には、端末機E11のリンクが確立している、つまり端末機E11が受電可端末であると判定する。
【0041】
一方、一定時間以内にHレベルのリンク検出信号H02を検出できない場合には、端末機E11のリンクが確立していない、つまり端末機E11が受電可端末であるが障害があるか、あるいは受電不可端末であると判定する。
【0042】
また、制御手段7は、端末機E11が受電可端末であると判定した後、給電手段10に継続指令を提供し、給電手段10から供給電源PW(例えば48V)を継続して端末機E11に供給するように制御する。
【0043】
さらに、制御手段7は、供給電源PW(例えば48V)の継続出力を制御した後、テスト信号発生手段9、電流監視手段11およびリンク検出手段12に停止指令を提供し、テスト信号発生手段9、電流監視手段11およびリンク検出手段12の動作を停止させる。
【0044】
切替手段8は、FET等の電子スイッチで構成し、制御手段7の制御によってポートコネクタCx1に接続するテスト信号発生手段9と給電手段10の切替えを実行する。
【0045】
テスト信号発生手段9は、パルス発生回路等で構成し、制御手段7の制御によって切替手段8およびLANケーブルCB11を介してテスト信号STを端末機E11に供給する。
【0046】
給電手段10は、電源供給回路(例えば、直流48V)で構成し、制御手段7の制御によって切替手段8およびLANケーブルCB11を介して直流電源(例えば、48V)を端末機E11に供給する。
【0047】
電流監視手段11は、電流検出回路、ピーク検出回路、ウィンドコンパレータ等を備え、テスト信号発生手段9からテスト信号STが端末機E11に供給される時に流れるテスト電流ITのピーク値を検出し、テスト電流ITのピーク値が予め設定した規定範囲にあるか否かを判定し、規定範囲内の場合には、例えばHレベルの電流検出信号H01を制御手段7に供給する。
【0048】
リンク検出手段12は、パルス検出回路等で構成し、端末機E11がリンク確立された時に、LANケーブルCB11を介して送信してくるリンクパルスPLを物理レイヤ13を介して検出し、例えばHレベルのリンク検出信号H02を制御手段7に供給する。
【0049】
図3はこの発明に係るテスト信号の一実施の形態波形図である。図3において、テスト信号発生手段9が発生するテスト信号STは、パルス幅が比較的短く(例えば、150ms)、周期が比較的長い(例えば、2s)、波高値が比較的低い(例えば、5V)のパルスで形成する。
【0050】
図4は受電可端末の受電部の構成図である。図4において、受電可端末を構成する端末機E11は、LANケーブルCB11と接続する入力端に、コンデンサC(例えば、2μF)とDC−DC変換器18を備える。DC−DC変換器18は、例えば、直流電圧8V以上で動作するように設定する。
【0051】
DC−DC変換器18が接続されるLANケーブルCB11のケーブル抵抗を2rとし、図3に示すテスト信号ST(パルス)が印加されると、ケーブル抵抗2rを介してコンデンサCが充電され、テスト電流(充電電流)ITが流れる。
【0052】
受電可端末を構成する端末機E11は、動作開始電圧が、例えば8V以上に設定されているので、テスト信号STの電圧(例えば、5V)に対して動作や電圧破壊の影響を受けず、コンデンサCにテスト電流(充電電流)ITが流れることになる。もとろん、パルス信号STが0Vの区間には、放電電流がコンデンサCからLANケーブルCB11側に流れる。
【0053】
図3に示すテスト信号STのパルス幅(5V区間)を、例えば150msとし、1周期(例えば、2s)の0V区間を長く(例えば、1850ms)に設定する理由は、テスト信号STによってコンデンサCに充電する電荷を、1周期で完全に放電させてしまうためである。なお、1周期の充放電は、LANケーブルCB11の長さが1m〜100mの抵抗2rに対しても充分余裕を持って完結させるようにする。
【0054】
一方、受電不可端末には、コンデンサCがないため、テスト信号STを印加しても、コンデンサCへの充電電流であるテスト電流ITが流れない。したがって、テスト信号STを端末機に供給し、テスト電流(充電電流)ITが検出できるか否かを判定することにより、対象となる端末機が受電可端末か受電不可端末かを識別することができる。
【0055】
また、対象となる端末機にテスト信号STを印加する際、パルス電圧を、例えば低電圧5Vにすることにより、受電可端末のテスト電流(充電電流)ITを検出できるととともに、受電不可端末(例えば、パーソナルコンピュータ)をパルス電圧で損傷または破壊することなく、受電可端末と受電不可端末を識別する。
【0056】
図5はこの発明に係るテスト電流の波形図である。図5において、テスト電流(充電電流)ITは、テスト信号STを印加した短い期間にピーク電流が流れ、コンデンサCが充電されて充電電圧が上昇するに伴って次第に減少し、充電電圧がパルス電圧(例えば、5V)に達すると、0になる。
【0057】
図6はこの発明に係るテスト電流の実験特性図である。なお、テスト電流ITは、図3に示すテスト信号STを印加し、図4に示す受電可端末を接続した場合の電流特性である。(a)図はLANケーブル長が1mの場合、(b)図はLANケーブル長が100mの場合を示す。(a)図において、テスト電流ITは、ピーク値860mAが流れ、100μsで0に達する。
【0058】
一方、(b)図において、テスト電流ITは、ピーク値280mAが流れ、100μsでほぼ0に達する。したがって、LAN中継装置3から端末機E11までのLANケーブルCB11の長さ1m〜100m(一般的なケーブル長)に対し、テスト電流ITの規定範囲は、280mA〜860mAに設定する。
【0059】
図7はこの発明に係るテスト電流の別実験特性図である。なお、テスト電流ITは、図3に示すテスト信号STを印加し、受電不可端末を接続、または端末を接続しない場合の電流特性である。(a)図はLANケーブル長が1mの場合、(b)図はLANケーブル長が100mの場合を示す。(a)および(b)図において、テスト信号STの印加に対し、テスト電流ITは流れず、0となる。
【0060】
このように、この発明に係るテスト電流ITは、受電可端末E11のコンデンサCに流れる充電電流であるので、受電可端末E11には充電電流が流れ、受電不可端末には充電電流が流れないことから容易に両者を識別することができる。
【0061】
図8はこの発明に係る電流監視手段の一実施の形態回路構成図である。(a)図に電流監視手段11の回路構成図、(b)図に電流監視手段11のテスト電流ITの検出規定範囲を示す。(a)図において、電流監視手段11は、演算増幅器OP1、演算増幅器OP2、論理積演算器ANDでウィンドコンパレータを構成する。
【0062】
テスト電流ITを電流検出抵抗器RDで検出電圧VDに変換し、検出電圧VDを演算増幅器OP1の非反転入力(+側)と、演算増幅器OP2の反転入力(−側)に入力する。一方、演算増幅器OP1の反転入力(−側)には図6の(b)図に示すテスト電流ITの規定範囲の下限値(280mA)に対応した基準電圧VLよりもわずかに小さな値VL1を入力し、演算増幅器OP2の非反転入力(+側)には図6の(a)図に示すテスト電流ITの規定範囲の上限値(860mA)に対応した基準電圧VUよりもわずかに大きな値VU1を入力する。演算増幅器OP1および演算増幅器OP2の出力は、論理積演算器ANDの入力に接続し、出力から電流検出信号H01を得る。なお、基準電圧VL1、VU1を設定する理由は、基準電圧にVL、VUを設定すると、検出電圧VD=基準電圧VLまたは検出電圧VD=基準電圧VUの場合、電流検出信号H01がLレベルとなり、規定範囲VL〜VUで電流検出信号H01がHレベルを満足しなくなるのを避けるためである。
【0063】
検出電圧VDが基準電圧VL1よりも小さい場合(VD<VL1)の場合、演算増幅器OP1の比較出力H1がLレベル、演算増幅器OP2の比較出力H2がHレベルとなり、論理積演算器ANDの電流検出信号H01は、Lレベルとなる。
【0064】
また、検出電圧VDが規定範囲(VL≦VD≦VU)の場合、演算増幅器OP1の比較出力H1および演算増幅器OP2の比較出力H2がHレベルとなり、論理積演算器ANDの電流検出信号H01もHレベルとなる。
【0065】
さらに、検出電圧VDが基準電圧VU1よりも大きな場合(VD>VU1)の場合、演算増幅器OP1の比較出力H1がHレベル、演算増幅器OP2の比較出力H2がLレベルとなり、論理積演算器ANDの電流検出信号H01は、Lレベルとなる。
【0066】
このように、この発明に係る電流監視手段11は、LANケーブルの長さに応じて変化するテスト電流ITの規定範囲を検出するウィンドコンパレータを備えたので、テスト電流IT(充電電流)を監視するという単純な方法で受電可端末を容易に識別することができる。
【0067】
また、この発明に係る給電判定手段5は、テスト信号STを発生するテスト信号発生手段9、テスト信号STに応じて流れるテスト電流ITを監視する電流監視手段11、電源(例えば、48V直流)を供給する給電手段10、テスト信号発生手段9と給電手段10の接続を切替える切替手段8、電源が供給された時、LANケーブルCB11に接続された端末機E11がリンクを確立するか否かを判定するリンク検出手段12、電流監視手段11が規定範囲の電流を検出するとともに、リンク検出手段がリンク確立を検出する場合には給電手段10から電源(例えば、直流48V)を継続して供給させる制御手段7を備えたので、LANケーブルCB11に接続された端末機E11をテスト電流ITおよびリンクの確立から受電可端末と識別することができ、正規の電圧(例えば、48V)を継続して供給することができる。
【0068】
図2に戻り、信号中継手段6は、物理レイヤ13、データリンクレイヤ14、スイッチコントローラ15を備え、端末機E11からE1nとのインタフェースを取る。
【0069】
物理レイヤ13は、端末機E11〜E1nより送信され、LANケーブルCB11〜CB1nを伝送されたために、外部ノイズなどによって歪んだ信号波形を受信し、波形整形を行い、パルスビット列としてデータリンクレイヤ14に伝える。また、端末機E11〜E1nとリンクが確立しているか否かを判断し、データリンクレイヤ14およびリンク検出手段12へその情報を伝える。
【0070】
データリンクレイヤ14は、物理レイヤ13から受信したパルスビット列からIEEE802.3で規定されるMACフレームを検出し、スイッチコントローラ15への伝送、およびMACフレームの誤り検出を行う。
【0071】
スイッチコントローラ15は、MACフレームから送信先MACアドレスを抽出し、そのMACアドレスに該当する端末機E11〜E1nが接続されたデータリンクレイヤ14へMACフレームを送出する。
【0072】
なお、本実施の形態では、LAN中継装置3と端末機E11の関係について説明したが、LAN中継装置3と端末機E11〜E1nとの関係、およびLAN中継装置4と端末機E21〜E2kの関係についても同様である。
【0073】
次に、この発明に係るLAN中継装置の給電方法について説明する。図9はこの発明に係るLAN中継装置の給電方法の一実施の形態要部動作フロー図である。なお、動作フローは図2を参照にする。
【0074】
まず、ステップS1では、装置に電源が供給される。なお、ステップS1の動作は、制御手段7が認識する。
【0075】
ステップS2では、接続した端末機のリンクが確立しているか否かを判定する。リンクが確立している場合には、端末機が受電不可端末で既に電源が供給されていると判定し、処理を終了する。一方、リンクが確立していない場合には、ステップS3に移行する。なお、ステップS2の動作は、制御手段7およびリンク検出手段12が実行する。
【0076】
ステップS3では、テスト信号を供給する。なお、ステップS3の動作は、制御手段7、切替手段8およびテスト信号発生手段9が実行する。
【0077】
ステップS4で、テスト電流を検出し、ステップS5では、テスト電流が規定範囲であるか否かを判定し、規定範囲にある場合にはステップS6に移行する。一方、規定範囲にない場合には受電不可端末と判定し、処理を終了する。なお、ステップS4およびステップS5の動作は、制御手段7および電流監視手段11が実行する。
【0078】
ステップS6では、受電可端末と想定し、正規の電圧を一時給電する。なお、ステップS6の動作は、制御手段7、切替手段8および給電手段10が実行する。
【0079】
ステップS7では、リンクが確立したか否かを判定し、リンクが確立した場合にはステップS8に移行する。一方、リンクが確立しない場合には受電不可端末と判定し、処理を終了する。なお、ステップS7の動作は、制御手段7およびリンク検出手段12が実行する。
【0080】
ステップS8では、受電可端末であると識別し、給電を継続する。なお、ステップS8の動作は、制御手段7および給電手段10が実行する。
【0081】
このように、この発明に係るLAN中継装置の給電方法は、装置に電源が供給されるステップS1と、接続した端末機のリンクが確立しているか否かを判定するステップS2と、リンクが確立していない場合、テスト信号を供給するステップS3と、テスト電流を検出するステップS4と、テスト電流が規定範囲であるか否かを判定するステップS5と、規定範囲の場合、正規の電圧を一時給電するステップS6と、リンクが確立したか否かを判定するステップS7と、リンク確立の場合、給電を継続するステップS8とを備え、受電可端末に給電するので、受電可端末を正確に識別して正規の電圧を継続して供給することができ、単純な構成で利便性の向上を図ることができる。
【0082】
なお、図9のステップS1(装置への電源供給)後にLANケーブルを介して端末を接続する場合には、ステップS2からのフローで端末機が受電可端末か受電不可端末かを識別し、受電可端末に給電するようにすることができる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るLAN中継装置は、LANケーブルにパルス状のテスト信号を印加してテスト信号によって流れるテスト電流を監視し、テスト電流が規定範囲内の場合には、テスト信号を電源に切替えて供給し、電源供給してから一定時間以内にリンクパルスを検出したときに、LANケーブルに接続された端末機を受電可端末と判断し、電源供給を継続する給電判定手段を備えたので、低電圧のテスト信号を印加することにより、受電不可端末を識別し、テスト信号によって流れるテスト電流から受電可端末を想定し、続いて正規の電圧を印加してリンク確立を検出することにより、受電可端末を正確に識別して正規の電圧を継続して供給することができ、単純な構成で利便性の向上を図ることができる。
【0084】
また、この発明に係る給電判定手段は、テスト信号を発生するテスト信号発生手段、テスト信号に応じて流れるテスト電流を監視する電流監視手段、電源を供給する給電手段、テスト信号発生手段と給電手段の接続を切替える切替手段、電源が供給された時、LANケーブルに接続された端末機がリンクを確立するか否かを判定するリンク検出手段、電流監視手段が規定範囲の電流を検出するとともに、リンク検出手段がリンク確立を検出する場合には給電手段から電源を継続して供給させる制御手段を備えたので、LANケーブルに接続された端末機をテスト電流およびリンクの確立から受電可端末と識別することができ、正規の電圧(例えば、48V)を継続して供給することができる。
【0085】
さらに、この発明に係るテスト電流は、受電可端末のコンデンサに流れる充電電流であるので、受電可端末には充電電流が流れ、受電不可端末には充電電流が流れないことから容易に両者を識別することができる。
【0086】
また、この発明に係る電流監視手段は、LANケーブルの長さに応じて変化するテスト電流の規定範囲を検出するウィンドコンパレータを備えたので、テスト電流(充電電流)を監視するという単純な方法で受電可端末を容易に識別することができる。
【0087】
さらに、この発明に係るLAN中継装置の給電方法は、装置に電源が供給されるステップS1と、接続した端末機のリンクが確立しているか否かを判定するステップS2と、リンクが確立していない場合、テスト信号を供給するステップS3と、テスト電流を検出するステップS4と、テスト電流が規定範囲であるか否かを判定するステップS5と、規定範囲の場合、正規の電圧を一時給電するステップS6と、リンクが確立したか否かを判定するステップS7と、リンク確立の場合、給電を継続するステップS8とを備え、受電可端末に給電するので、受電可端末を正確に識別して正規の電圧を継続して供給することができ、単純な構成で利便性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るLAN中継装置が適用されるLANシステムの一実施の形態構成図
【図2】この発明に係るLAN中継装置の一実施の形態要部ブロック構成図
【図3】この発明に係るテスト信号の一実施の形態波形図
【図4】受電可端末の受電部の構成図
【図5】この発明に係るテスト電流の波形図
【図6】この発明に係るテスト電流の実験特性図
【図7】この発明に係るテスト電流の別実験特性図
【図8】この発明に係る電流監視手段の一実施の形態回路構成図
【図9】この発明に係るLAN中継装置の給電方法の一実施の形態要部動作フロー図
【符号の説明】
1 LANシステム
2 サーバ
3,4 LAN中継装置
5 給電判定手段
6 信号中継手段
7 制御手段
8 切替手段
9 テスト信号発生手段
10 給電手段
11 電流監視手段
12 リンク検出手段
13 物理レイヤ
14 データリンクレイヤ
15 スイッチコントローラ
16 受電部
17 端末機能部
18 DC−DC変換器
OP1,OP2 演算増幅器
AND 論理積演算器
E11〜E1n,E21〜E2k 端末機
E11 受電可端末
CBa,CBb,CBc,CB11〜CB1n,CB21〜CB2k LANケーブル
Cx ポートコネクタ
Cy 接続コネクタ
C コンデンサ
r,RD 抵抗器
ST テスト信号
IT テスト電流(充電電流)
PL リンクパルス
PW 供給電源
H01 電流検出信号
H02 リンク検出信号
Claims (5)
- LAN(Local Area Network)上のデータを中継するとともに、ポートにLANケーブルを介して接続された端末機に前記LANケーブルを介して電源を供給するLAN中継装置であって、
前記LANケーブルにパルス状のテスト信号を印加してテスト信号によって流れるテスト電流を監視し、テスト電流が規定範囲内の場合には、テスト信号を電源に切替えて供給し、電源供給してから一定時間以内にリンクパルスを検出したときに、前記LANケーブルに接続された前記端末機を受電可端末と判断し、電源供給を継続する給電判定手段を備えたことを特徴とするLAN中継装置。 - 前記給電判定手段は、テスト信号を発生するテスト信号発生手段、テスト信号に応じて流れるテスト電流を監視する電流監視手段、電源を供給する給電手段、前記テスト信号発生手段と前記給電手段の接続を切替える切替手段、電源が供給された時、LANケーブルに接続された前記端末機がリンクを確立するか否かを判定するリンク検出手段、前記電流監視手段が規定範囲の電流を検出するとともに、前記リンク検出手段がリンク確立を検出する場合には前記給電手段から電源を継続して供給させる制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のLAN中継装置。
- 前記テスト電流は、前記受電可端末のコンデンサに流れる充電電流であることを特徴とする請求項1記載のLAN中継装置。
- 前記電流監視手段は、前記LANケーブルの長さに応じて変化する前記テスト電流の規定範囲を検出するウィンドコンパレータを備えたことを特徴とする請求項2または請求項3記載のLAN中継装置。
- LAN(Local Area Network)上のデータを中継するとともに、ポートにLANケーブルを介して接続された端末機に前記LANケーブルを介して電源を供給するLAN中継装置の給電方法であって、
装置に電源が供給されるステップS1と、
接続した端末機のリンクが確立しているか否かを判定するステップS2と、
リンクが確立していない場合、テスト信号を供給するステップS3と、
テスト電流を検出するステップS4と、
テスト電流が規定範囲であるか否かを判定するステップS5と、
規定範囲の場合、正規の電圧を一時給電するステップS6と、
リンクが確立したか否かを判定するステップS7と、
リンク確立の場合、給電を継続するステップS8と、
を備え、受電可端末に給電することを特徴とするLAN中継装置の給電方法。
Priority Applications (1)
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JP2002361367A JP2004194123A (ja) | 2002-12-12 | 2002-12-12 | Lan中継装置およびその給電方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007259302A (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Fujitsu Ltd | 給電ライン監視装置 |
JP2008529461A (ja) * | 2005-01-25 | 2008-07-31 | リニアー テクノロジー コーポレイション | 検出および分類モード中に受電側機器に送出される電力の利用 |
JP2009260407A (ja) * | 2008-04-11 | 2009-11-05 | Mitsubishi Electric Corp | 受給電装置 |
CN102246568A (zh) * | 2008-11-26 | 2011-11-16 | 日本电气株式会社 | 基站、用于基站的传输功率控制方法、处理装置、存储程序的存储介质以及通信系统 |
-
2002
- 2002-12-12 JP JP2002361367A patent/JP2004194123A/ja active Pending
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