以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は遊技場用システムの全体構成を概略的に示している。遊技場にはパチンコ遊技機(以下、遊技機と称する)1に対応して貸出機2(本発明でいう操作手段)及び各台計数機(台毎端末)3(本発明でいう計数手段、景品ストック手段、景品払出手段、受信手段、遊技情報特定手段、補充景品数特定手段)が設置されており、2台の遊技機1、2台の貸出機2及び2台の各台計数機3は中継装置4に接続されている。中継装置4はLAN5を介して例えば管理室に設置されている管理装置6(本発明でいう設定手段、管理手段、グループ設定手段、抑制手段、占有情報特定手段)及び景品カウンタに設置されている交換装置7に接続されている。
管理装置6は、遊技機1側(遊技機1、貸出機2及び各台計数機3等)から出力された遊技信号を中継装置4を介して受信する。尚、図1では省略しているが、数100台の遊技機1が管理装置6の管理対象となる。そして、管理装置6は、遊技者が獲得した持玉を遊技場に預ける所謂貯玉等の管理機能を備え、会員となった遊技者に与えられる会員ID(会員カードID等)に対応付けて、対応する貯玉数やポイント数を特定可能な貯玉口座やポイント口座、又は会員の住所等の属性情報等の周知の会員情報を管理している。尚、詳細は後述する。又、これ以降、遊技機1、貸出機2、各台計数機3及び中継装置4を遊技機装置8と総称する。
遊技機1は、所謂デジパチとしての周知の構成を有し、払出された遊技玉を受ける上部受皿9、上部受皿9から溢れた玉又は釦操作により上部受皿9から導かれた玉を受ける下部受皿10、上部受皿9の玉を盤面に発射するためのハンドル11等を備えて構成されている。又、遊技機1の盤面には、普図(普通図柄)入賞口12、第1始動口13、第2始動口14、第1始動口13又は第2始動口14への入賞に応じて表示図柄が変動する液晶表示部15、液晶表示部15に表示された図柄が大当たり図柄である場合に発生する大当たり時に開放する大入賞口16等が設けられている。
遊技機1は以下のように動作する。
(1)第1始動口13又は第2始動口14への入賞に応じて大当たり抽選を行い、抽選結果に基づいて所謂特別図柄(特図)による図柄変動を液晶表示部15にて実行し、その結果に応じて大当たりを発生させる。尚、所謂保留玉の上限は各4個ずつであり、保留中に始動入賞した場合は上限まで保留し、図柄変動終了後に順次保留した図柄変動を実行する。
(2)大当たり抽選の当選確率(大当たり確率)は1/300であり、大当たりのうち大当たり後に確変状態(確変)となる大当たりの割合は66.6%(2/3)であり、平均継続数は1÷(1−(2/3))=3回である。
(3)大当たりが発生すると対応するラウンド(R)に応じた分(15R分)だけ大入賞口16を開放する。尚、1Rの上限入賞数は10個であり、上限開放時間は30秒であり、上限入賞数又は上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
(4)確変中は大当たり確率が1/30に向上すると共に、第2始動口14への入賞率が向上する時短状態(時短)になる。尚、確変は次回の大当たりまで継続するので、大当たり後に通常遊技状態(通常)となる大当たり(通常大当たり)が発生するまで継続する。又、確変及び時短等の遊技者にとって通常よりも大当たりを発生させ易い状態を甘中とする。
貸出機2は、遊技者が貨幣を投入するための貨幣投入口17、遊技データ等の各種情報を表示する表示機能、及び遊技者からの入力を受付ける入力受付機能を有するタッチパネル式の液晶表示部18、遊技者が会員カードを挿入するためのカード挿入口19、遊技者がカード挿入口19に挿入されている会員カードを排出させるために操作する返却釦(排出釦)20、遊技者が再プレイ玉の払出しを受けるために操作する再プレイ釦21等を備えて構成されている。
貸出機2は、所謂カード式であり、受付けた貨幣に対応するカードを内部的に発行し、遊技機1に設けられる貸出釦(図示せず)が押下されたことに応じて、発行したカードに対応する貨幣(有価価値)を対価として玉を貸出すべく貸出信号を遊技機1に送信して遊技機1から玉を払出させることで貸出処理を実行する。尚、再プレイ玉も同様に遊技機1から払出される。尚、受付けた貨幣を対価としてノズルから玉が直接払出される構成でも良い。貸出機2は、CPUからなる制御部、CF(コンパクトフラッシュ(登録商標))、RAM及びROM等からなる記憶部、I/Fからなる送受信部等を備えており、各種信号や各種情報を中継装置4を介して送受信する。
遊技機1側からは次に示す遊技信号が出力される。
「アウト信号」:使用玉(使用媒体)を回収するアウトBOXから出力される使用玉数(アウト、使用媒体数)を特定可能な信号である。回収(使用、打込)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。尚、遊技機1から出力される信号であっても良い。
「セーフ信号」:遊技機1から出力される払出玉数(セーフ、払出媒体数)を特定可能な信号である。遊技機1での遊技(入賞)に応じた払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
「スタート信号」:遊技機1から出力される図柄変動数(役物作動数、スタート)を特定可能な信号である。第1始動口13又は第2始動口14への入賞により変動(作動)する液晶表示部15(役物)における図柄変動(役物作動、スタート処理)1回につき1パルスが出力されるので、「スタート信号数×1」をスタートとして特定する。尚、第1始動口13又は第2始動口14への入賞に応じて出力される始動入賞信号を図柄変動と見做してスタート信号としても良い。
「大当たり信号」:遊技機1から出力される大当たりを特定可能な信号である。大当たり中にレベル出力される状態信号であるので、大当たり信号受信中を大当たり中として特定する。
「特別状態信号」:遊技機1から出力される特別状態を特定可能な信号である。大当たり確率が向上する確変中等の大当たりを通常状態よりも発生させ易い状態である特別状態中にレベル出力される状態信号(確変信号)であるので、特別状態信号受信中を特別状態中として特定する。尚、確変中だけでなく、第1始動口13又は第2始動口14への入賞率が向上する時短中にもレベル出力される。又、大当たり信号や特別状態信号等の状態信号を受信していない期間を通常状態として特定する。
「売上信号」:貸出機2から出力される売上情報(売上玉数、売上額)を特定可能な信号である。遊技者に対する有価価値を対価とした貸出玉25玉毎に1パルスが出力されるので、「売上信号数×25」を売上玉数として特定し、「売上玉数×貸出単価(例えば4円)」を売上額として特定する。
又、遊技場には遊技島毎に景品貯蔵装置22(本発明でいう搬送手段)及びベルトコンベア23(本発明でいう搬送手段)が設置され、ベルトコンベア23はモータ24(本発明でいう搬送手段)により駆動されるようになっている。景品貯蔵装置22及びモータ24はLAN5を介して管理装置6及び遊技機装置8と接続されている。ベルトコンベア23の途中地点には遊技機装置8に対応して取込装置25が設置され、取込装置25は中継装置4に接続されている。又、取込装置25と各台計数機3との間には可動式の搬送管である蛇腹26が介在されている。
景品貯蔵装置22は、CPUからなる制御部、RAM及びROM等からなる記憶部、I/Fからなる送受信部等を備えており、遊技者が遊技場外の換金所にて換金可能な特殊景品を貯蔵可能に構成されており、遊技場係員は例えば開店前等に必要分の特殊景品を景品貯蔵装置22に補充する。景品貯蔵装置22に貯蔵される特殊景品は図2に示すように大景品27と中景品28との2種類があり、それらは何れもコイン形状の景品本体に、対応する価値に見合う金やプラチナ等が埋込まれていると共に景品種別を特定可能なタグも埋込まれている。即ち、大景品27は、コイン形状の景品本体27aに例えば5000円相当の金27bが埋込まれていると共に大景品27であることを特定可能なタグ27dが埋込まれて構成されている。同様に、中景品28は、コイン形状の景品本体28aに例えば1000円相当の金28bが埋込まれていると共に中景品28であることを特定可能なタグ28dが埋込まれて構成されている。
景品貯蔵装置22は、遊技機装置8から不足通知を受信すると、その不足通知に見合う大景品27及び中景品28を補充景品としてベルトコンベア23へと払出す。ベルトコンベア23は、モータ24により駆動されると、不足通知を送信した遊技機装置8へと補充景品を搬送する。遊技機装置8に対応して設置されている取込装置25は、図3に示すように、ベルトコンベア23上で往復回動可能なアーム25aが設けられており、対応する遊技機装置8が不足通知を送信していれば、そのアーム25aを取込位置(図3にて実線にて示す位置)に回動させることで、景品貯蔵装置22からベルトコンベア23により搬送された補充景品を蛇腹26を介して各台計数機3へと取込む一方、対応する遊技機装置8が不足通知を送信していなければ、そのアーム25aを通過位置(非取込位置、図3にて破線にて示す位置)に回動させることで、景品貯蔵装置22からベルトコンベア23により搬送された補充景品を他の各台計数機3へと取込ませるように補充景品の取込みを制御する。
この場合、各台計数機3は、このようにして対応する取込装置25から蛇腹26を介して補充景品をストック景品として取込むと、その取込んだストック景品のタグを読取ることでストック景品を種類毎(大景品27又は中景品28の何れであるか)に計数し、在庫として区分けしてストックする。そして、後述するように遊技者が景品払出操作を行う(図4に示す各台計数機3の景品釦33を押下する)ことに応じて、持玉数相当分のストック景品を種類毎に計数しながら図4に示す各台計数機3の景品払出口34から払出す。尚、本実施形態では、補充景品を搬送する搬送手段としてベルトコンベアを採用した構成を説明しているが、補充景品を搬送可能な構成であれば、特開平10-33800号公報に開示されているハンガを採用した構成や、特許3775693号公報に開示されているゴンドラ採用した構成、又は、遊技機装置8毎に搬送路を設ける構成等、どのような構成を採用しても良い。
各台計数機3は、図4に示すように、機器状態等を多色の点灯や点滅により表示する状態表示LED29、遊技者が貯玉するために操作する貯玉釦30、機器の操作説明、持玉数、持玉を払戻す際の残り払出数、機器の異常点検情報等を表示する液晶表示部31、遊技者が持玉数を特定可能な記録媒体であるIC持玉券(以下、持玉券とも表現する)を発行するために操作する発行釦32、遊技者が特殊景品を払出すために操作する景品釦33、特殊景品を払出す景品払出口34、持玉を払戻すための玉払出ノズル35、遊技者が持玉を払戻すために操作する払戻釦36、リモコン受光部37、遊技者がIC持玉券を挿入するためのIC持玉券挿入口38、受皿部39等を備えて構成されている。
遊技者は、遊技機1の下部受皿10を開放させることで獲得玉を落下させて受皿部39に受入れさせ、獲得玉を装置本体の下部に配置されている計数部(図示せず)にて計数させる。このように計数された獲得玉は持玉として特定され、遊技者が払戻操作を行う(払戻釦36を押下する)ことにより玉払出ノズル35から遊技機1の上部受皿9に払出すことで持玉を払戻す。各台計数機3は、CPUからなる制御部、CF、RAM、ROMからなる記憶部、I/Fからなる送受信部を備えており、各種信号や各種情報を中継装置4を介して送受信する。
中継装置4は、CPUからなる制御部、CF、RAM及びROM等からなる記憶部、I/Fからなる送受信部等を備えており、各種信号や各種情報を送受信する(中継する)。
管理装置6は、CPUからなる制御部、HDD、RAM及びROM等からなる記憶部、I/Fからなる送受信部、モニタ及びプリンタ等からなる出力部、キーボード及びマウス等からなる操作部等を備え、遊技機1側から出力された遊技信号を受信することで遊技データを当該遊技機1に対して個別に付与されている遊技機ID(台番)毎に集計して特定する機能を有している。
交換装置7は、CPUからなる制御部、HDD、RAM及びROM等からなる記憶部、I/Fからなる送受信部、モニタ及びプリンタ等からなる出力部、キーボード等からなる操作部等を備え、会員カード、持玉券、計数装置(図示せず)にて発行されるレシート等を受付け、その受付けた会員カード、持玉券、レシート等により特定される有価価値と景品とを交換するための処理(表示、演算、記憶等)を行うことで、持玉や貯玉等を精算する。
管理装置6は、図5に示す景品設定及び図6に示す各台景品交換設定を設定可能であり、これらの設定内容を設定更新した場合には、その設定更新した設定内容を特定可能な設定信号を遊技機装置8や交換装置7に送信する。遊技機装置8や交換装置7においても、管理装置6が有する記憶領域と同様の記憶領域を有しており、管理装置6から送信された設定信号を受信することに応じて、その記憶領域の設定内容を更新する。
又、管理装置6は、図7に示すエリア設定を設定可能であり、遊技機装置8をグループ分けすると共に優先順位を対応付ける。図5に示す景品設定は、交換対象となる景品についての設定であり、景品単位で遊技機1での景品交換(各台景品交換)の対象とするか否かを設定可能であると共に、各台景品交換する場合の上限を設定可能である。図6に示す各台景品交換設定は、各台景品交換に関する設定である。各設定における各項目の意味は次の通りである。尚、図5では特殊景品のみを設定対象としているが、この他にも多様な一般景品を設定対象とすることも可能であり、又、一般景品を各台景品交換の対象としても良い。
「単価」:景品1つ当たりを交換するために必要な玉数である。ここで、小景品の価値を「200円」とすると、その小景品の価値である「200円」を単価「60玉」で除算した「3.3円」が1玉当たりの交換金額に相当する(交換単価情報に相当する)。
「各台交換」:各台景品交換の対象景品であるか否かを示す指標であり、各台景品交換の対象景品であれば「有」であり、各台景品交換の対象景品でなければ「無」である。尚、「無」と設定された場合でも景品カウンタ(交換装置7)での交換対象にはなる。本実施形態では「大景品」と「中景品」との2種類を各台景品交換の対象景品としている。
「持玉上限」:各台景品交換する場合に持玉を対象として1回当たりに交換可能とする景品数の上限である(交換上限情報に相当する)。即ち、この設定値を参照して景品を補充する。
「貯玉上限1」及び「貯玉上限2」:各台景品交換する場合に貯玉を対象として1回当たりに交換可能とする景品数の上限である(交換上限情報に相当する)。即ち、交換対象となる貯玉数が指定された場合、この設定値分の景品のみを交換対象として景品を補充する。尚、後述する貯玉上限アウトに対応させて貯玉上限1及び貯玉上限2を段階的に設定する。
「終了玉」:各台景品交換時に余り玉として払出す玉数の上限である。即ち、遊技者が各台計数機3の景品釦33を押下した時点の持玉数から上限対価(即ち在庫対価となり得る対価)を差引いた値がこの設定値以下であることを条件として遊技機1での景品交換を許容する。
「手数料玉」:貯玉を対価とした払戻処理を行う際の再プレイ玉1単位(125玉)に対して徴収される手数料に相当する。
「第1アウト」及び「第2アウト」:遊技者の遊技場の営業開始時からの累計アウトに対する設定値であり、前述した貯玉上限アウトに相当する。貯玉を対象として景品を補充(交換)する場合に、累計アウトが第1アウト以上であれば貯玉上限1が上限となって景品数が特定され、累計アウトが第2アウト以上であれば貯玉上限2が上限となって景品数が特定される。尚、後述する貯玉許容フラグを「1」に設定している場合には累計アウトが第1アウト以上でなくとも貯玉上限1が上限となる。
「稼動タイマ」:周知の通り、遊技機1が稼動中(占有状態)であるか否かを判定するためのタイマであり、アウト信号を受信したことにより作動し、その作動中の期間を遊技機1が稼動中であると判定する。
「許容率」:稼動率(占有情報に相当する)に対する設定値であり、図7に示すエリア設定にて優先順位が自身より上位のエリアに対応した稼動率がこの設定値以上となった場合に、貯玉による景品交換が可能である旨を示す貯玉許容フラグを「1」に設定する(占有範囲情報に相当する)。
「解除率」:稼動率に対する設定値であり、図7に示すエリア設定にて優先順位が自身より上位のエリアに対応した稼動率がこの設定値未満となった場合に、貯玉許容フラグを「0」に設定する。尚、許容率と兼用して設定しても良い(占有範囲情報に相当する)。
ここで、稼動率について説明すると、稼動率は対象遊技機数に対する稼動タイマの作動により稼動中であると判定される遊技機1の台数の割合であり、本実施形態では、図7に示した優先順位毎に稼動率を特定する。例えば優先順位1の遊技機数が100台であり、優先順位2の遊技機数が140台である場合、対象遊技機数は優先順位1が100台となり、優先順位1及び2の遊技機数が240台となる。そして、優先順位1の対象遊技機のうち95台が稼動していれば優先順位1の稼動率を95%(95台÷100台)と特定し、優先順位2の対象遊技機のうち125台が稼動していれば優先順位1及び2の稼動率を91.7%((95台+125台)÷240台)と特定する。
この場合であれば、このようにして特定した優先順位1及び2の稼動率(91.7%)が許容率(90%)以上となるので、優先順位1乃至3の遊技機装置8の貯玉許容フラグを「1」に設定する。そして、これ以降、稼動率が変化し、優先順位1の稼動率が解除率(85%)未満となれば、優先順位1の遊技機装置8の貯玉許容フラグを「1」に保持する一方、優先順位2及び3の遊技機装置8の貯玉許容フラグを「0」に設定(変更)する。又、優先順位1及び2の稼動率が解除率未満となれば、優先順位1及び2の遊技機装置8の貯玉許容フラグを「1」に保持する一方、優先順位3の遊技機装置8の貯玉許容フラグを「0」に設定(変更)する。
図8は図7に示したエリア設定を行う遊技場全体のレイアウトを示している。遊技島単位では20台程度の遊技機1が配置されている。遊技場には出入口1〜4の4箇所に出入口が設置されており、出入口1と出入口2との略中間に景品カウンタが設置されている。本実施形態では、遊技場外の換金所に最も近い出入口4に近い遊技島(遊技島2、3、6、7、10)に属する遊技機装置8を優先順位1と設定し、出入口4に次に近い遊技島(遊技島1、4、5、11、14、15、18)に属する遊技機装置8を優先順位2と設定している。又、景品カウンタに近い遊技島(遊技島(遊技島8、9、12、13、16、17)、及び出入口4(換金所)に遠い遊技島(遊技島24)に属する遊技機装置8を優先順位4と設定し、残りの遊技島(遊技島19〜23)に属する遊技機装置8を優先順位3と設定している。
ここで、特殊景品は遊技場外の換金所にて交換可能であるので、遊技者は獲得玉と交換した特殊景品を換金所に持込んで換金する。この場合、交換装置7が設置されている景品カウンタと換金所との間ではある程度の距離があるので、遊技機装置8にて景品交換(各台景品交換)を可能としたことで遊技者の利便性が飛躍的に向上する。又、貯玉を景品交換するためだけに来店した遊技者は、4箇所の出入口のうち換金所に最も近い出入口4から来店し、出入口4に近い遊技島に属する遊技機装置8にて貯玉を景品交換し、そのまま換金所にて換金することが想定される。即ち、出入口4に最も近い遊技島に属する遊技機装置8を優先順位1と設定し、その優先順位1に属する遊技機装置8にて貯玉による景品交換を常に可能としておくだけで、貯玉を景品交換するためだけに来店した遊技者の利便性を保つことができる。
その一方、優先順位1の遊技機1で遊技する遊技者が多くなり、優先順位1の空台が無くなると、貯玉を景品交換するためだけに来店した遊技者は、優先順位1の遊技機装置8にて景品交換することができなくなるが、優先順位1の稼動率が上昇して許容率以上になることに応じて優先順位2の遊技機装置8の貯玉許容フラグを「1」に設定することで、優先順位2の遊技機装置8にて景品交換することができる。同様に、優先順位2の遊技機装置8にて景品交換することができなくなっても、優先順位1及び2の稼動率が上昇して許容率以上になることに応じて優先順位3の遊技機装置8の貯玉許容フラグを「1」に設定することで、優先順位3の遊技機装置8にて景品交換することができる。尚、優先順位4の遊技機装置8では貯玉による景品交換を不可(貯玉許容フラグを常に「0」と設定する)とした。これは、景品カウンタに近いこと及び換金所から遠いことから景品カウンタにて景品交換しても利便性を保つことができること及びセキュリティ面等を考慮したためである。尚、遊技島又は遊技機装置8単位で(遊技せずに)貯玉による景品交換が可能であるか否かを示す表示装置を例えば遊技島等に設置することが望ましい。
又、遊技機装置8は、図9に示す記憶領域を有している。図9に示す各項目の意味は次の通りである。
「貸出玉」:売上が発生する売上玉数と、計数玉(持玉)を払戻す払戻玉数との合計である。
「売上額」:売上玉数に対応した売上額(売上玉数×貸単価(4円にて演算))である。尚、貯玉に基づく再プレイ玉も売上玉と見做して加算する。
「アウト」:遊技機1への打込玉数(使用数)である。
「セーフ」:遊技機1からの払出玉数である。
「大当たり」:大当たり数である。
「計数玉」:各台計数機3にて計数した計数玉数である。
「持玉」:遊技者の獲得玉で払戻処理にて払戻す際の対価として払戻玉と同数が徴収対象となる獲得玉数(計数玉−払戻玉数)である。尚、払戻玉数は貸出玉−売上額÷貸単価である。
「総貯玉」:遊技者が遊技場に貯玉として預入れた獲得玉の総数である。尚、払戻処理により払戻す際には払戻玉を再プレイ玉とし、その対価として再プレイ玉数+手数料玉数が徴収対象となる獲得玉である。
「交換貯玉」:総貯玉のうち遊技者が景品交換の対象として指定した貯玉数である。
「交換玉」:景品交換対象となる持玉数(上限以下の持玉+交換貯玉)である。
「貯玉上限」:アウトと図6に示した第1アウトとを比較して特定される図5に示した貯玉上限1、アウトと図6に示した第2アウトとを比較して特定される図5に示した貯玉上限限2である。尚、アウトが第1アウトに満たない場合は、その旨「−」が示される。
「景品在庫」:各台景品交換の対象となる景品のうちストックしている在庫数であり、取込処理時の計数に応じて加算し、景品払出処理の計数に応じて減算する。
「補充景品」:補充景品特定処理にて特定された不足通知の対象となる補充中の景品数である。補充景品特定処理にて加算し、取込処理時にて減算する。
管理装置6は、図10に示す記憶領域を有している。図10は管理装置6にて管理される遊技者IDが「00001」の会員の遊技情報である。管理装置6は、このような遊技情報を会員毎に記憶し、遊技者が払戻処理、貯玉処理等により貯玉を更新させた場合に遊技機装置8や交換装置7等から情報を受信して更新する。
通常貯玉交換は第1アウト及び第2アウトに起因した貯玉による景品交換(通常貯玉交換)による景品交換数(第1払出景品情報に相当する)を示す一方、特別貯玉交換は貯玉許容フラグが「1」であることに起因した貯玉による景品交換(特別貯玉交換)による景品交換数(第2払出景品情報に相当する)を示しており、これらの景品交換数を記憶することで異なる遊技機装置8での上限を超えた景品交換を防止する。尚、景品数の代わりにその対価となった貯玉数を記憶しても良い。
即ち、記憶する通常貯玉交換の景品数にて、仮にこの遊技者が他の遊技機装置8にて景品交換を試みようとした場合、アウトが第1アウト以上であり貯玉上限1が上限となるが、通常貯玉交換の景品数を上限から減算した値を上限とするので、既に上限一杯まで景品交換しているとして通常貯玉交換による交換ができない。この遊技者は遊技によりアウトを第2アウト以上とするか、貯玉許容フラグが「1」である遊技機装置8にて景品交換する必要がある。同様に、仮に特別貯玉交換にて景品交換した遊技者が他の遊技機装置8にて景品交換を試みようとした場合、その遊技機装置8の貯玉許容フラグが「1」であっても、その上限である貯玉上限1から記憶する特別貯玉交換の景品数を減算して上限を特定する。
上記した場合では、貯玉許容フラグを「1」に設定している遊技機装置8にて景品交換した場合を例示しているが、貯玉許容フラグを「1」に設定している場合には、通常貯玉交換も特別貯玉交換も可能になり得るので貯玉上限1を2倍した値を上限とする。勿論、貯玉上限3として区分けして設定しても良い。尚、貯玉許容フラグにより貯玉交換する上限に不公平が生じないように、この場合であっても貯玉上限1を2倍せずにそのまま上限としても良い。
この場合、景品交換を行えば特別貯玉交換の景品数が優先して更新される。これは、特別貯玉交換は遊技機装置8毎に対応付けられていることから台移動することにより景品交換できなくなる場合がある一方、通常貯玉交換は遊技機装置8に関わらず、遊技者の遊技情報により上限が特定されることから、遊技者の利便性を考慮したためである。尚、総貯玉以外の項目は遊技場の営業開始時からの累計である。又、周知の通り、住所等の属性情報等も管理する。ここで、台移動とは遊技者が遊技対象とする遊技機1を変更することである。
次に、上記した構成の作用について、図11乃至図18を参照して説明する。図11乃至図14は遊技機装置8が本発明に関連して行う第1遊技機装置処理及び第2遊技機装置処理を示しており、図15は管理装置6が本発明に関連して行う貯玉許容フラグ更新処理を示している。以下、これらの処理を順次説明する。
(1)第1遊技機装置処理
遊技機装置8は、メイン処理から図11に示す第1遊技機装置処理に移行し、第1遊技機装置処理を開始すると、遊技者が獲得した玉(獲得玉)を各台計数機3の計数部にて計数したか否かを判定する(S1)。ここで、遊技機装置8は、獲得玉を各台計数機3の計数部にて計数したと判定すると(S1:YES)、獲得玉を計数する毎に周知の計数タイマ(2秒)を作動させ、計数タイマがタイムアップしたことで計数を終了した判定すると、交換玉数及び持玉数を更新する(S2)。
遊技機装置8は、交換玉数及び持玉数を更新すると、大当たり済フラグを「1」に設定しているか否かを判定し(S3)、大当たり済フラグを「1」に設定している、即ち、大当たりが発生済みであると判定すると(S3:YES)、図12に示す補充景品特定処理に移行し(S4)、補充対象となる景品である補充景品を以下のようにして特定する。
遊技機装置8は、補充景品特定処理を開始すると、最初に各台計数機3に既に補充済みで景品交換可能な中景品の在庫数である中景品在庫数が中景品の持玉上限(4個)未満であるか否かを判定し(S11)、中景品在庫数が中景品の持玉上限未満であると判定すると(S11:YES)、その中景品在庫数に中景品の単価である中景品単価(300玉)を乗じて中景品在庫対価を計算し、その計算した中景品在庫対価と中景品単価との和を計算し、その計算した中景品在庫対価と中景品単価との和が交換玉数以下であるか否かを判定する(S12)。そして、遊技機装置8は、その計算した中景品在庫対価と中景品単価との和が交換玉数以下であると判定すると(S12:YES)、交換玉数から中景品在庫対価を差引いた差分を計算し、その計算した値を中景品単価で除し、中景品の持玉上限を参照して補充中景品数を特定する(S13)。
遊技機装置8は、次に各台計数機3に既に補充済みで景品交換可能な大景品の在庫数である大景品在庫数が大景品の持玉上限(3個)未満であるか否かを判定し(S14)、大景品在庫数が大景品の持玉上限未満であると判定すると(S14:YES)、その大景品在庫数に大景品の単価である大景品単価(1500玉)を乗じて大景品在庫対価を計算し、その計算した大景品在庫対価と大景品単価との和を計算し、その計算した大景品在庫対価と大景品単価との和が交換玉数以下であるか否かを判定する(S15)。そして、遊技機装置8は、その計算した大景品在庫対価と大景品単価との和が交換玉数以下であると判定すると(S15:YES)、交換玉数から大景品在庫対価を差引いた差分を計算し、その計算した値を大景品単価で除し、大景品の持玉上限を参照して補充大景品数を特定する(S16)。
具体例を挙げて説明すると、中景品在庫数が「2個」、大景品在庫数が「0個」、更新した交換玉数が「2000玉」であれば、中景品在庫数である「2個」が中景品の持玉上限である「4個」未満であるので、中景品在庫数である「2個」に中景品単価である「300玉」を乗じて中景品在庫対価として「600玉」を計算し、その計算した中景品在庫対価である「600玉」と中景品単価である「300玉」との合計値として「900玉」を計算する。そして、その計算した合計値である「900玉」が交換玉数である「2000玉」以下であるので、交換玉数である「2000玉」から中景品在庫対価である「600玉」を差引いた差分として「1400玉」を計算し、その計算した値である「1400玉」を中景品単価である「300玉」で除して「4.7個」を計算し、計算した「4.7個」が中景品の上限である「4個」から中景品在庫数である「2個」を差引いた「2個」を超過しているので、補充中景品数として「2個」を特定する。
同様に、大景品在庫数である「0個」が大景品の持玉上限である「3個」未満であるので、大景品在庫数である「0個」に大景品単価である「1500玉」を乗じて大景品在庫対価として「0玉」を計算し、その計算した大景品在庫対価である「0玉」と大景品単価である「1500玉」との合計値として「1500玉」を計算する。そして、その計算した合計値である「1500玉」が交換玉数である「2000玉」以下であるので、交換玉数である「2000玉」から大景品在庫対価である「0玉」を差引いた差分として「2000玉」を計算し、その計算した値である「2000玉」を大景品単価である「1500玉」で除して「1.4個」を計算し、大景品の持玉上限が「3個」であるので、補充大景品数として「1個」を特定する。
次いで、遊技機装置8は、このようにして補充景品(種類、個数)を特定したか否かを判定し(S17)、補充景品を特定したと判定すると(S17:YES)、特定した補充景品を特定可能な不足通知を送信し(S18)、補充景品特定処理を終了して第1遊技機装置処理に戻る。
この場合、景品貯蔵装置22は、遊技機装置8から送信された不足通知を受信すると、その受信した不足通知により特定される補充景品をベルトコンベア23へと払出し、不足通知を送信した遊技機装置8へと搬送する。不足通知を送信した遊技機装置8は、景品貯蔵装置22からベルトコンベア23により搬送された補充景品を蛇腹26を介して対応する各台計数機3へと取込んだと判定すると(S5:YES)、取込んだ補充景品をストック景品(在庫)としてストックし、中景品在庫数及び大景品在庫数を更新する(S6)。
尚、遊技機装置8は、景品在庫数や持玉数を更新した場合には、図16及び図17に景品交換案内画面を貸出機2の液晶表示部18にて表示し、景品案内表示を行う。図16は現在の持玉数を交換可能であることを告知する景品交換案内画面の一例を示しており、図17は現在の持玉数を交換不可能であることを告知する景品交換案内画面の一例を示している。
又、遊技機装置8は、遊技機1から大当たり信号を受信したか否かを判定し(S7)、遊技機1から大当たり信号を受信したと判定すると(S7:YES)、大当たりが発生済みであることを示すべく大当たり済フラグを「1」に設定する(S8)。尚、遊技機装置8は、営業開始時には大当たり済フラグを「0」に設定している。
(2)第2遊技機装置処理
遊技機装置8は、メイン処理から図13に示す第2遊技機装置処理に移行し、第2遊技機装置処理を開始すると、各台計数機3にて景品釦33が押下されたか否かを判定し(S21)、景品釦33が押下されたと判定すると(S21:YES)、会員カードを貸出機2のカード挿入口19にて受付中であるか否かを判定する(S22)。ここで、遊技機装置8は、会員カードを受付中であると判定すると(S22:YES)、大当たり済フラグを「1」に設定しているか否かを判定し(S23)、大当たり済フラグを「1」に設定していると判定すると(S23:YES)、アウトと図6に示した第1アウト及び第2アウトとを比較することで貯玉上限玉数を特定し、在庫対価に加えて交換上限玉数を特定し(S24)、図18に示す景品交換案内画面を貸出機2の表示部18にて表示する(S25)。
次いで、遊技機装置8は、後述するように遊技者による選択操作により特定した交換玉数に基づき、上記した図12に示す補充景品特定処理を行い(S26)、補充景品特定処理にて補充景品を特定し(S17:YES)、ステップS18にて不足通知を送信したと判定すると(S28:YES)、景品貯蔵装置21から搬送された補充景品の取込みを待機する(S29)。
又、遊技機装置8は、大当たり済フラグを「1」に設定していないと判定すると(S23:NO)、貯玉許容フラグを「1」に設定しているか否かを判定し(S27)、貯玉許容フラグを「1」に設定していると判定すると(S27:YES)、この場合も、貯玉上限玉数及び交換玉数を特定し(S24)、図18に示す貯玉景品交換画面を貸出機2の液晶表示部18にて表示し(S25)、上記したステップS26〜S29を行う。
遊技機装置8は、補充景品を取込んだと判定すると(S29:YES)、交換玉数から払出景品対価を差引いた値が正であるか(端数があるか)否かを判定し(S30)、交換玉数から払出景品対価を差引いた値が正である(端数がある)と判定すると(S30:YES)、会員カードを受付中であるか否かを判定し(S31)、会員カードを受付中であると判定すると(S31:YES)、持玉を遊技者の貯玉口座へと移行する貯玉処理を行う一方(S32)、会員カードを受付中でないと判定すると(S31:NO)、その端数に相当する余り玉を玉払出ノズル35から払出す(S33)。
遊技機装置7は、払出景品があるか否かを判定し(S34)、払出景品があると判定すると(S34:YES)、景品を景品払出口34から払出し(S35)、中景品在庫数及び大景品在庫数を更新する(S36)。そして、遊技機装置8は、交換玉数及び持玉数を「0」に設定し(S37)、大当たり済フラグを「0」に設定し(S38)、第2遊技機装置処理を終了してメイン処理に戻る。
ここで、図18について補足説明する。持玉数に対応する景品は計数に応じて補充されるので、景品交換時には在庫景品が持玉数に対応した状態となっている。即ち、在庫景品の在庫対価(持玉交換玉)は持玉による景品払出に対応する。例えば図18に示したように持玉数が「7800玉」であれば大景品及び中景品を持玉上限まで既に補充しているので、持玉上限分の「5700玉」が在庫対価となる。そして、貯玉上限はアウトと図6に示した各台景品交換設定の第1アウト及び第2アウトとを比較することで特定される。例えば図9に示したアウトである「15000」は第1アウト以上であり且つ第2アウト未満なので、第1アウトの対応範囲に属するとして、図5に示した貯玉上限1分の景品対価(大景品2個の対価である「3000玉」)が貯玉上限となり、その景品対価に在庫対価である「5700玉」を加えた値である「8700玉」が総交換上限となる(上限景品情報)。
図18にて「持玉交換玉分を交換」釦を指定した場合には、景品補充を行わずに持玉分の景品を払出し、残りである「2100玉(7800玉−5700玉)」は貯玉する。即ち、交換玉数を「5700玉」と特定する。一方、「総交換上限分を交換」釦を指定した場合には、交換玉数を「8700玉」と特定し、対応する大景品(「8700玉÷1500玉=5.8にて5個)から大景品在庫である「3個」を差引いた大景品である「2個」を補充し、補充景品の取込み後、景品(大景品が5個、中景品が4個)を払出す。この場合、持玉数である「7800玉」と指定された玉数である「8700玉」との差である「−900玉」を貯玉に加算すれば(900玉を引出せば)、結果として貯玉から貯玉上限分である「3000玉」を引出し、残りである「2100玉」を貯玉することになり、持玉上限分である「5700玉」と、貯玉上限分である「3000玉」とを景品交換したことになる。尚、この場合、管理装置6は、対応する記憶領域を図10に示すように更新する。
同様に「交換玉を指定」釦を指定する場合、総交換上限以上を指定すれば、上限以上は貯玉されるだけで、上記した処理と同様の処理となる一方、持玉交換玉未満を指定すれば、指定された交換玉分の景品を払出し、残りを貯玉する。それ以外の(例えば持玉である「7800玉」から「300玉」を減じた「7500玉」を指定した)場合も、同様に景品(大景品が2個)を補充し、景品(大景品が5個)を払出し、差(「+300玉」)を貯玉に加算(300玉貯玉)すれば同様の景品交換をしたことになる。この場合、指定された玉数を交換玉数として特定することになる。尚、交換玉を指定する代わりに景品数や景品の価値額を換算して指定する構成とした方が遊技者には理解し易い。この場合、在庫が無いにも拘らず交換対象とならない景品(中景品)を補充する虞もあるので、計数時とは異なり、交換対象となる景品のみを補充しても良い。尚、本実施形態では、貯玉による交換対象となる景品数から持玉による交換対象となる景品数を差引いた景品数に対応する貯玉が不足している場合であっても、景品交換対象としたが、その分について景品交換対象としなくとも良い。又、図18に示す景品交換案内画面を表示中に遊技を継続したい場合には「キャンセル」釦を押下すれば景品釦が押下される前の状態に戻るが、遊技者が台移動することを想定して発行釦が押下されたことに応じて発行処理を行ったり、全てを貯玉することを想定して貯玉釦が押下されたことに応じて持玉の全てを貯玉したりする等しても良い。尚、図18では、キャラクタにより釦操作等を説明しているが、この説明にて「あと15000玉分遊技して頂ければ更に大景品3つ分の景品交換が可能となります。」と表示されているように、現在の貯玉上限1から貯玉上限2へと上限を移行するために必要なアウト、即ち、第2アウト(30000)と図9に示したアウト(15000)との差である「15000玉」のアウトを表示している(上限更新情報)。
一方、遊技機装置8は、景品釦33が押下されたと判定したが(S21:YES)、会員カードを受付中でないと判定すると(S22:NO)、交換玉数から在庫対価を差引いた値と終了玉とを比較し(S39)、交換玉数から在庫対価を差引いた値が終了玉以下であると判定すると(S39:YES)、上記したステップS30以降を行う。又、遊技機装置8は、会員カードを受付中であると判定したが(S22:YES)、大当たり済フラグを「1」に設定していないと判定し(S23:NO)、且つ貯玉許容フラグを「1」に設定していないと判定すると(S27:NO)、この場合も、交換玉数から在庫対価を差引いた値と終了玉とを比較し(S39)、交換玉数から在庫対価を差引いた値が終了玉以下であると判定すると(S39:YES)、上記したステップS30以降を行う。尚、ステップS39を介する場合は、ステップS25にて貯玉数の指定を受けないため、持玉数のみが交換玉数の対象となる。
又、遊技機装置8は、交換玉数から在庫対価を差引いた値が終了玉以下でないと判定すると(S39:YES)、会員カードを受付中であるか否かを判定し(S40)、会員カードを受付中であると判定すると(S40:YES)、持玉を遊技者の貯玉口座へと移行する貯玉処理を行う一方(S41)、会員カードを受付中でないと判定すると(S40:NO)、持玉数を特定可能な持玉券を発行する発行処理を行う(S42)。尚、会員カードを受付けていれば、会員カードを返却する。そして、遊技機装置8は、交換玉数及び持玉数を「0」に設定し(S37)、大当たり済フラグを「0」に設定し(S38)、第2遊技機装置処理を終了してメイン処理に戻る。尚、発行処理にて発行された持玉券は、上記した通りに交換装置7にて受付可能であるが、遊技機装置8においても受付可能であり、遊技機装置8にて受付けた場合には、持玉券により特定される持玉数を遊技機装置8の持玉数として加算して払戻処理等を可能とする。即ち、遊技者が遊技対象とする遊技機1を変更する所謂台移動に対応している。
又、遊技機装置8は、持玉がある(持玉数が正である)か否かを判定し(S43)、持玉があると判定すると(S43:YES)、各台計数機3にて払戻釦36が押下されたか否かを判定し(S44)、払戻釦36が押下されたと判定すると(S44:YES)、持玉を払戻す払戻処理を行う(S45)。尚、持玉がなく貯玉があれば再プレイ釦21が押下されたことに応じて貯玉を払戻す。
又、遊技機装置8は、各台計数機3にて発行釦32が押下されたか否かを判定し(S46)、発行釦32が押下されたと判定すると(S46:YES)、この場合も、発行処理を行い(S42)、交換玉数及び持玉数を「0」に設定し(S37)、大当たり済フラグを「1」に設定し(S38)、第2遊技機装置処理を終了してメイン処理に戻る。
又、遊技機装置8は、各台計数機3にて貯玉釦30が押下されたか否かを判定し(S47)、貯玉釦30が押下されたと判定すると(S47:YES)、持玉を遊技者の貯玉口座へと移行する貯玉処理を行い(S48)、交換玉数及び持玉数を「0」に設定し(S37)、大当たり済フラグを「0」に設定し(S38)、第2遊技機装置処理を終了してメイン処理に戻る。
(3)貯玉許容フラグ更新処理
管理装置6は、メイン処理から貯玉許容フラグ更新処理に移行し、貯玉許容フラグ更新処理を開始すると、稼動数の変動が発生したか否かを判定する(T1)。ここで、管理装置6は、稼動数の変動が発生したと判定すると(T1:YES)、優先順位1の遊技機装置8のみを対象として貯玉許容フラグを「1」に設定しているか否かを判定し(T2)、優先順位1の遊技機装置8のみを対象として貯玉許容フラグを「1」に設定していると判定すると(T2:YES)、優先順位1及び2の遊技機1の稼動率と許容率とを比較し(T3)、優先順位1及び2の遊技機1の稼動率が許容率以上でないと判定すると(T3:NO)、優先順位1の遊技機1の稼動率が許容率以上であるか否かを判定する(T4)。
管理装置6は、優先順位1の遊技機1の稼動率が許容率以上であると判定すると(T4:YES)、優先順位1及び2の遊技機装置8のみを対象として貯玉許容フラグを「1」に設定し(T5)、貯玉許容フラグ更新処理を終了してメイン処理にリターンする。又、管理装置6は、優先順位1及び2の遊技機1の稼動率が許容率以上であると判定すると(T3:YES)、優先順位1乃至3の遊技機装置8のみを対象として貯玉許容フラグを「1」に設定し(T6)、貯玉許容フラグ更新処理を終了してメイン処理にリターンする。
又、管理装置6は、優先順位1の遊技機装置8のみを対象として貯玉許容フラグを「1」に設定していないと判定すると(T2:NO)、優先順位1の稼動率と解除率とを比較し(T7)、優先順位1の稼動率が解除率未満であると判定すると(T7:YES)、優先順位1の遊技機装置8のみを対象として貯玉許容フラグを「1」に設定し(T8)、貯玉許容フラグ更新処理を終了してメイン処理にリターンする。
又、遊技機装置8は、優先順位1の稼動率が解除率未満でないと判定すると(T7:NO)、優先順位1及び2の遊技機装置8のみを対象として貯玉許容フラグを「1」に設定しているか否かを判定し(T9)、優先順位1及び2の遊技機装置8を対象として貯玉許容フラグを「1」に設定していると判定すると(T9:YES)、優先順位1及び2の遊技機1の稼動率と許容率とを比較し(T10)、優先順位1及び2の遊技機1の稼動率が許容率以上であると判定すると(T10:YES)、優先順位1乃至3の遊技機装置8のみを対象として貯玉許容フラグを「1」に設定し(T11)、貯玉許容フラグ更新処理を終了してメイン処理にリターンする。
又、遊技機装置8は、優先順位1及び2の遊技機装置8を対象として貯玉許容フラグを「1」に設定していない、即ち、優先順位1乃至3のみ貯玉許容フラグを「1」に設定していると判定すると(T9:NO)、優先順位1及び2の遊技機1の稼動率と解除率とを比較し(T12)、優先順位1及び2の遊技機1の稼動率が解除率未満であると判定すると(T12:YES)、優先順位1及び2の遊技機装置8のみを対象として貯玉許容フラグを「1」に設定し(T13)、貯玉許容フラグ更新処理を終了してメイン処理にリターンする。
以上に説明したように本実施形態によれば、遊技者が遊技場外の換金所にて換金可能な特殊景品を貯蔵する景品貯蔵装置22と、景品貯蔵装置22に貯蔵されている特殊景品を各遊技機1に対応して設置されている各台計数機3へと搬送するベルトコンベア23とを遊技島毎に設置し、遊技島毎に優先順位を設定し、遊技者が遊技により獲得した獲得玉に対応する各台計数機3による景品の払出しを遊技島単位で抑制するように構成したので、例えば特殊景品を換金可能な換金所に近い遊技場の出入口に近い遊技島では景品の払出しを許容する一方、他の遊技島では景品の払出しを禁止するようにすることで、景品の払出しのみを目的とした遊技者の利便性を向上させつつも、景品在庫数を多数抱える必要性が低下し、セキュリティ面を大幅に向上させることができる。
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
大当たりの発生を払出許容条件としたが、アウトが第1アウト以上となったこと、予め設定された所定数以上の獲得媒体を計数したこと、セーフ信号等により特定される理論上の獲得媒体数(貸出玉+セーフ−アウト)が所定数以上となったこと、又はアウト信号やスタート信号により特定される遊技時間(信号受信毎に一定期間作動するタイマの合計作動時間等)が所定時間以上となったこと等を払出許容条件として採用しても良い。同様に、第1アウト、第2アウトの代わりにアウト以外の遊技情報を採用しても良い。又、これらの遊技情報に対応する段階値は幾つ設けても良い。勿論、段階値を設けずに1つだけでも良い。尚、遊技情報としては開店時刻からの累計だけでなく遊技機毎の遊技開始時からの累計等を採用しても良い。
占有状態として稼動状態を例示したが、例えば釦操作の受付信号や、カメラによる撮像により占有状態を特定した画像信号等にて占有状態を特定しても良い。勿論、スタート信号等で稼動タイマを作動させても良い。又、占有許容範囲として許容率と解除率とを設定したが兼用して設定しても良い。更に、グループ毎に対応付けて占有許容範囲を設定したり、稼動率の代わりに稼動数等を占有数として採用したりしても良い。
第1アウト等を設けずに、単に大当たりが発生したこと等の払出許容条件が成立した場合に貯蓄景品払出処理を許容しても良い。又、払出許容条件を設定せずに一律に貯蓄景品払出処理を禁止しても良い。更に、禁止せずに上限を設けるだけの抑制としても良い。
貯蓄景品払出処理の抑制として交換貯玉の指定を制限したが、景品補充や景品払出、又は会員カードの受付を拒否する等して制限することで貯蓄景品払出処理を抑制しても良い。
本実施形態にて例示した数値や項目等は一例であり、適宜、どのような数値や項目等を採用しても良い。勿論、補充景品を特定する場合の持玉数の更新特定を1玉単位や100玉単位とする等、適宜、適当な単位にて特定しても良い。又、記憶情報については、直接的に数値を記憶しても良いし、関連する複数の項目の数値を記憶することで演算式により特定可能とするように間接的に数値を記憶しても良いし、どのように記憶しても良い。
本実施形態では、特殊景品を対象として景品を払出すことを示したが、その特殊景品を払出すことに応じて払出される余り玉、又は余り玉を特定可能な持玉券を受付ける一方、特殊景品以外の一般景品(お菓子等)を貯蔵する景品交換機を島端に設け、その貯蔵する一般景品の中から受付けた余り玉に応じて一般景品を交換可能とすることで、余り玉についてもPOSを介さずに精算可能とすることができる。
景品釦が押下されたことに応じて景品を払出すことに限らず、遊技場係員が携帯するリモコンから送信された景品払出信号を受信したことに応じて景品を払出すようにしても良い。
景品交換装置を各台に設けずに遊技島の島端等に設けても良い。この場合、持玉券により持玉数を特定して景品交換したり、景品交換装置にて台番を指定して景品払出をしたり、対応する計数機を島端に設ければ良い。又、エリア設定にてどの景品交換装置がどのエリア(遊技島)に対応するのかを設定すれば、実施形態と同様の管理を行うことができる。
図16及び図17に示す告知画面を表示すること以外に、貯蔵している在庫景品を直接遊技者へと見せるような窓を設け、在庫景品数を報知しても良い。又、景品を搬送して補充したが、遊技場係員が各台計数機等の景品交換装置に対して直接補充しても良い。
在庫数を特定する場合にタグを読取ることで計数したが、不足通知の送信に応じて補充景品を在庫数に加算することで在庫数を特定しても良い。即ち、必ずしも取込んだ景品を計数しなくとも在庫数は特定可能である。
交換装置にて例示した交換手段は、会員カードや持玉券やレシートを受付可能であり、景品交換業務を行う遊技場係員に対して交換する景品数を表示するが、遊技場係員による景品交換業務としては、交換する景品を遊技者へと直接手渡したり、交換装置に対応して設けられる景品払出装置を介して渡したりすることが想定される。
図18にて総交換上限を表示する場合に、貯玉上限に在庫対価をそのまま加算して総交換上限を特定したが、台移動等により持玉上限以上の景品がストックされている場合もあるので、在庫景品のうち持玉上限以下の在庫景品を対象として在庫対価を特定し総交換上限を表示しても良い。又、補充景品を加算しても良い。
遊技機装置のグループ分でも遊技島単位で行う必要はなく、遊技機装置単位で区分けする等、どのようにグループ分けしても良い。又、優先順位を設けずに貯蓄景品払出処理を実行可能なグループと不可能なグループとに区分けするだけでも良い。
持玉数を持玉券に記憶する構成としたが、持玉券のIDのみを持玉券に記憶し、持玉数を管理装置にて記憶する所謂背番号管理にて持玉数を特定しても良い。勿論、不正防止を考慮して両者の構成を併用しても良い。貯玉についても同様である。
持玉券はカード状の記録媒体だけでなく、例えばコイン状の記録媒体等であっても良い。同様に、特殊景品はコイン状の景品だけでなく、例えばカード状の景品等であっても良い。又、遊技者IDを特定することとして、例えば生体認証を採用する等、どのように遊技者IDを受付けても良い。
対応する遊技機はスロットマシン等の遊技機であっても良い。この場合、遊技媒体はメダルとなる。
各台計数機が行う情報処理の一部、又は全部を中継装置や貸出機や管理装置等にて行っても良い。同様に、管理装置が行う情報処理の一部を中継装置や各台計数機にて行っても良い。勿論、貸出機と各台計数機を一体化しても良い。