JP5575927B2 - ペントキシフィリンの便秘の予防または治療における応用 - Google Patents
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Description
また、本発明は、ペントキシフィリンの局所外用製剤における含有量(重量%)を好適に選択した。好ましくは、ペントキシフィリンの局所外用製剤における含有量(重量%)が0.1%〜10%である。
好ましくは、上記の局所外用製剤が坐剤またはエアロゾル剤であり、坐剤がポリソルベート80、グリセリン、およびゼラチンを含むことであり、エアロゾル剤がフロンF12、グリセリン、臭化ベンザルコニウム、および尿素を含むことである。
好ましくは、ペントキシフィリンの上記の普通錠における含有量は、10mg、25mg、50mg、または75mgであることが好ましい。ペントキシフィリンの普通錠における含有量は、主に、該含有量規格の普通錠が機能性便秘に対する治療効果をさらによくさせる理由に基づいて好適に選択される。
(2)子ども:経口製剤は、錠剤、カプセル剤、腸溶錠剤、滴剤、顆粒剤、散剤、経口液剤を含み、ペントキシフィリンの量で経口投与の量が10mg〜100mg/回を1日1〜3回とする。局所外用製剤は、噴霧剤、坐剤、ゲル剤、乳膏剤、クリーム剤、軟膏剤、液剤、ラテックス剤、リポソーム製剤を含み、ペントキシフィリンの量で計算すると、外用製剤の投与量は、経口製剤の投与量と同じである。投与時間は、具体的に、臨床症状とその症状のよくなる度合いによって決める。
(3)3歳以下の小児及び豚、犬、羊、牛、虎などを含む動物:経口製剤または局所外用製剤の有効投与量は、児童薬用量に応じて適切に調整することができ、これは当業者にとって簡単に行うことができる。
実施例1 ペントキシフィリン坐剤
処方量のゼラチンを秤量し、容器に入れて、精製水を添加して1時間程度放置し、膨潤させてソフトになり、その後、処方量のグリセリンを追加して水浴上に放置して加熱し、ゼラチンを溶かさせ、続いて加熱しながら撹拌する。ペントキシフィリン、ポリソルベート80を取って均一に混合させ、その後、調製したグリセリンとゼラチンとの溶液を加入して均一に撹拌した後、熱いうちに、潤滑剤がよく塗布された坐剤型に注入し、冷却して坐剤型の口からオーバーフローした部分を削り取り、離型し、品質検査して、包装し、合計で100錠を調製する。
半合成脂肪酸グリセリドを取って容器に入れ、水浴中で加熱して溶かし、温度が50℃程度までに低下してから、グリセリン、ポリソルベート80を加入して均一に撹拌し、ペントキシフィリンを追加して均一に撹拌し、よく撹拌した後、潤滑剤が塗布された坐剤型に、型の口からわずかにオーバーフローするようになるまで注入し、冷却、固化した後、オーバーフローした部分を削り取り、離型し、品質検査して、包装し、合計で100錠を調製する。
ポリエチレングリコール4000およびポリエチレングリコール1000を取って容器に入れ、水浴中で加熱して溶かし、温度が50℃程度までに低下してから、グリセリンを加入して均一に撹拌し、ペントキシフィリンを追加して均一に撹拌し、よく撹拌した後、潤滑剤が塗布された坐剤型に、型の口からわずかにオーバーフローするようになるまで注入し、冷却、固化した後、オーバーフローした部分を削り取り、離型して、品質検査して、包装し、合計で100錠を調製する。
ポリエチレングリコール4000およびポリエチレングリコール1000を取って容器に入れ、水浴中で加熱して溶かし、温度が50℃程度までに低下してから、グリセリンを加入して均一に撹拌し、ペントキシフィリンを追加して均一に撹拌し、よく撹拌した後、潤滑剤が塗布された坐剤型に、型の口からわずかにオーバーフローするようになるまで注入し、冷却、固化した後、オーバーフローした部分を削り取り、離型して、品質検査して、包装し、合計で1000錠を調製する。
処方量50%の水に、カルボマーを、ゆっくりと添加しながら、透明なゲル基剤になるまで撹拌し、さらに適量の水に溶解したペントキシフィリンを、この基剤に添加して均一に撹拌し、プロピレングリコール、グリセリン、精製水を全量になるまで追加し、トリエタノールアミンでpH値を中性に調整して得られる。
処方量のモノステアリン酸グリセリル、ステアリン酸、白色ワセリン、トリエタノールアミンを取り、水浴上で溶融まで加熱して均一に混合させ、油相とする。また、適当量の精製水を取って、ペントキシフィリンをこの水に溶かす。
グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、精製水、エチルパラベンを取って混合し、80℃程度に加熱し、水相とする。油相の温度が80℃程度になると、撹拌しながら、その中にペントキシフィリン溶液を加入し、且つ温度を80℃程度に維持する。均一に撹拌した油相を、低速で撹拌しながら、徐々に水相に加入し、その後、30分間加速に撹拌し、撹拌を止めて乳膏が得られる。
パラフィン、モノステアリン酸グリセリル、白色ワセリン、流動パラフィン、プロピレングリコール、スパン80、およびパラヒドロキシ安息香酸エチルを、水浴中で加熱して溶融させ、且つ80℃に維持し、それを撹拌しながら、徐々に80℃の水を添加し、且つ、添加しながら凝縮まで撹拌し、そのようにして軟膏基剤となった。ペントキシフィリンを取って適量の精製水に溶解させ、基剤に入れて最後に1000gになるまで水を添加し、均一に撹拌して得られた。
常温・常圧で、ペントキシフィリン10gを秤量し、適量の蒸留水に溶解させ、それに処方における各成分を、それぞれそれらの配合比で、即ち、グリセリン30g、尿素2g、臭化ベンザルコニウム0.1g、塩化ナトリウム0.9gを、最後に100mlになるまで蒸留水を追加して十分に混合させ、缶詰化して、シールして、検査し、製品が得られる。
常温・常圧で、ペントキシフィリン10gを秤量し、適量の蒸留水に溶解させ、それに処方における各成分を、それぞれそれらの配合比で、即ち、グリセリン10g、尿素2g、臭化ベンザルコニウム0.1g、推進剤F12適量を、最後に100mlになるまで蒸留水を追加して十分に混合させ、缶詰化して、シールして、検査し、製品が得られる。
ペントキシフィリンと、補助材料の微結晶セルロース、カルボキシメチルデンプンナトリウムとを均一に混合して、適量のデンプン糊を追加して軟らかい材料を調製し、16メッシュの篩を通過させて造粒する。湿った顆粒を60℃で乾燥させ、乾いた顆粒を16メッシュの篩で整粒して乾いた顆粒における微粉を篩分けて取り出し、ステアリン酸マグネシウムと均一に混合し、その後、乾いた顆粒と均一に混合して錠剤化させ、合計で1000錠を調製した。錠剤の含有量規格は、10mg/錠である。
80メッシュの篩を通過したペントキシフィリンおよび乳糖、微結晶セルロースを均一に混合し、50%エタノールで軟らかい材料になるように調製し、20メッシュの篩を通過して造粒し、60度の条件下で送風して乾燥させ、20メッシュの篩で整粒し、その後、処方量のカルボキシメチルセルロースナトリウム、およびステアリン酸マグネシウムを追加し、均一に混合して錠剤化させ、合計で1000錠を調製した。錠剤の含有量規格は、25mg/錠である。
ペントキシフィリンと、補助材料の微結晶セルロース、カルボキシメチルデンプンナトリウムとを均一に混合して、適量のデンプン糊を追加して軟らかい材料を調製し、16メッシュの篩を通過させて造粒する。湿った顆粒を60℃で乾燥させ、乾いた顆粒を16メッシュの篩で整粒して乾いた顆粒における微粉を篩分けて取り出し、ステアリン酸亜鉛と均一に混合し、その後、乾いた顆粒と均一に混合して錠剤化させ、合計で1000錠を調製した。錠剤の含有量規格は、80mg/錠である。
ペントキシフィリンと、補助材料のマンニトール、乳糖、カルボキシメチルデンプンナトリウムとを均一に混合して、適量のデンプン糊を追加して軟らかい材料を調製し、16メッシュの篩を通過させて造粒した。湿った顆粒を60℃で乾燥させ、乾いた顆粒を16メッシュの篩で整粒して乾いた顆粒における微粉を篩分けて取り出し、ステアリン酸マグネシウムと均一に混合し、その後、乾いた顆粒と均一に混合して錠剤化させ、合計で1000錠を調製した。錠剤の含有量規格は、50mg/錠である。
ペントキシフィリンと、補助材料の微結晶セルロース、カルボキシメチルデンプンナトリウムとを均一に混合して、適量のデンプン糊を追加して軟らかい材料を調製し、16メッシュの篩を通過させて造粒する。湿った顆粒を60℃で乾燥させ、乾いた顆粒を16メッシュの篩で整粒して乾いた顆粒における微粉を篩分けて取り出し、ステアリン酸マグネシウムと均一に混合し、その後、乾いた顆粒と均一に混合して錠剤化させ、そしてフィルムコーティングおよび腸溶コーティングを行い、且つ隔離層により重量を3%増加し、腸溶コーティングにより重量を8%増加し、合計で1000錠を調製した。腸溶錠の含有量規格は、10mg/錠である。
80メッシュの篩を通過したペントキシフィリンおよび乳糖、微結晶セルロースを均一に混合し、50%エタノールで軟らかい材料になるように調製し、20メッシュの篩を通過して造粒し、60度の条件下で送風して乾燥させ、20メッシュの篩で整粒し、その後、処方量のカルボキシメチルセルロースナトリウム、およびステアリン酸マグネシウムを追加し、均一に混合して錠剤化させ、そしてフィルムコーティングおよび腸溶コーティングを行い、且つ隔離層により重量を3%増加し、腸溶コーティングにより重量を8%増加し、合計で1000錠を調製した。腸溶錠剤の含有量規格は、25mg/錠である。
ペントキシフィリンと、補助材料の微結晶セルロース、カルボキシメチルデンプンナトリウムとを均一に混合して、適量のデンプン糊を追加して軟らかい材料を調製し、16メッシュの篩を通過させて造粒する。湿った顆粒を60℃で乾燥させ、乾いた顆粒を16メッシュの篩で整粒して乾いた顆粒における微粉を篩分けて取り出し、ステアリン酸亜鉛と均一に混合し、その後、乾いた顆粒と均一に混合して錠剤化させ、そしてフィルムコーティングおよび腸溶コーティングを行い、且つ隔離層により重量を3%増加し、腸溶コーティングにより重量を8%増加し、合計で1000錠を調製した。腸溶錠剤の含有量規格は、50mg/錠である。
ペントキシフィリンと、補助材料のマンニトール、乳糖、カルボキシメチルデンプンナトリウムとを均一に混合して、適量のデンプン糊を追加して軟らかい材料を調製し、16メッシュの篩を通過させて造粒した。湿った顆粒を60℃で乾燥させ、乾いた顆粒を16メッシュの篩で整粒して乾いた顆粒における微粉を篩分けて取り出し、ステアリン酸マグネシウムと均一に混合し、その後、乾いた顆粒と均一に混合して錠剤化させ、そしてフィルムコーティングおよび腸溶コーティングを行い、且つ隔離層により重量を3%増加し、腸溶コーティングにより重量を8%増加し、合計で1000錠を調製した。腸溶錠剤の含有量規格は、50mg/錠である。
原料と補助材料とを均一に混合し、80メッシュの篩を通過し、8%PVPK30・70%エタノール水溶液で軟らかい材料を調製し、30メッシュの篩で湿った顆粒を調製し、50℃で乾燥させ、ステアリン酸マグネシウムを追加し、混合して錠剤化させ、合計で1000錠を調製した。徐放錠の含有量規格は、100mg/錠である。
原料と補助材料とを均一に混合し、80メッシュの篩を通過し、8%PVPK30・70%エタノール水溶液で軟らかい材料を調製し、30メッシュの篩で湿った顆粒を調製し、50℃で乾燥させ、ステアリン酸マグネシウムを追加し、混合して錠剤化させ、合計で1000錠を調製した。徐放錠の含有量規格は、80mg/錠である。
原料と補助材料とを均一に混合し、80メッシュの篩を通過し、8%PVPK30・70%エタノール水溶液で軟らかい材料を調製し、30メッシュの篩で湿った顆粒を調製し、50℃で乾燥させ、ステアリン酸マグネシウムを追加し、混合して錠剤化させ、合計で1000錠を調製した。徐放錠の含有量規格は、75mg/錠である。
テオフィリンと、補助材料の微結晶セルロース、カルボキシメチルデンプンナトリウムとを均一に混合して、適量のデンプン糊を追加して軟らかい材料を調製し、16メッシュの篩を通過させて造粒した。湿った顆粒を60℃で乾燥させ、乾いた顆粒を16メッシュの篩で整粒して乾いた顆粒における微粉を篩分けて取り出し、ステアリン酸マグネシウムと均一に混合し、その後、乾いた顆粒と均一に混合して錠剤化させて調製した。
試験例1 ペントキシフィリンの輸送遅延型マウス便秘モデルへの影響
1.試験の目的
試験群のマウスを、モルヒネの皮下注射で誘発して輸送遅延型マウス便秘モデルを構築し、マウスの糞便重量を記録し、活性炭の経口投与方法により試験を行い、試験群と対照群とのマウス結腸の輸送機能を比べる。免疫組織化学の手法により、2群のマウスの結腸組織におけるカハール細胞の数を比べる。
特定病原体不在のSPFレベルのICRマウス80匹は、山東新時代薬業動物中心から入手し、雌と雄が半々であり、体重が20〜25gである。マウス用代謝ケージ(蘇州馮氏試験動物公司製)。注射用塩酸モルヒネ(瀋陽第一製薬廠製、規格:10mg/本)。生理食塩水。一次抗体(sc−168,Santa Cruz Biotechnology,Inc,、200mg/L)。二次抗体(ヤギ抗ウサギ抗体、中山生物科技公司製)。ペントキシフィリン錠剤、調製プロセスが実施例10と同様である。ペントキシフィリン坐剤、調製プロセスが実施例3と同様である。テオフィリン錠剤、調製プロセスが対照例1と同様である。アミノフィリン錠、調製プロセスが対照例2と同様である。カフェイン錠剤、調製プロセスが対照例3と同様である。パルゲベリン錠剤、調製プロセスが対照例4と同様である。
3.1 輸送遅延型マウス便秘モデルの構築
ICRマウス80匹を、無作為に10匹ずつ(10匹/群)、6つの試験群、1つの正常対照群と1つのモデル対照群に分ける。6つの試験群は、それぞれ、ペントキシフィリン錠剤群、ペントキシフィリン坐剤群、テオフィリン錠剤群、アミノフィリン錠剤群、カフェイン錠剤群、パルゲベリン錠剤群に分ける。すべてのマウスは、80個のマウス用代謝ケージに入れ、SPFレベルの環境で飼育する。適応性飼育を3日間を行った後、試験群およびモデル対照群のマウスには、塩酸モルヒネ2.5mg/(kg・d)を皮下注射し、正常対照群には、等量の生理食塩水を注射した。マウスの糞便の粒数、糞便の乾燥重量、およびマウスの体重を、3日ごとに1回記録した。輸送遅延型マウス便秘モデルを構築することに成功した表示としては、マウスの1日の平均排便量が少なくなり、且つ正常対照群に比べて1日の平均排便量における有意差があることであり、モデルの構築に成功した後、注射投与を停止する。
モデルの構築に成功した後(飼育の第46日から)のマウスに、医薬品を以下のような投与手法で投与する。ペントキシフィリン錠剤群のマウスには、ペントキシフィリンを胃内投与し、投与用量がペントキシフィリンで1mg/(kg・d)とする。ペントキシフィリン坐薬群のマウスには、ペントキシフィリンを直腸投与し、投与用量がペントキシフィリンで1mg/(kg・d)とする。テオフィリン錠剤群、アミノフィリン錠剤群、カフェイン錠剤群およびパルゲベリン錠剤群には、いずれも、投与用量が1mg/(kg・d)にし、胃内投与する。正常対照群およびモデル対照群は、蒸留水を与えられる。マウスの糞便の粒数、糞便の乾燥重量、およびマウスの体重を、1日おきに1回記録した。マウスの毎日の平均排便量は、正常群に比べて低減し、輸送遅延型便秘の程度を高めたことを示す。
活性炭の胃内投与法を用いて、第1粒のタール便の排出する時間を測定する。投与を1週間停止したマウスを、すべて24時間絶食させ、100mg/mlの活性炭懸濁液2mlを口から注ぎ込む。活性炭の胃内投与を完了してからタイミングを開始し、胃内投与してから第1粒のタール便の排出までの時間を記録する。第1粒のタール便の排出時間が長くなるほど、輸送遅延型便秘の程度が大きくなることを示す。
試験完了後、マウスを頚椎脱臼法により殺し、腹を切開して幽門から直腸端末までの腸管全体を取り出し、それぞれ、各マウスの遠位結腸組織における2〜3箇所を取り、4%ホルムアルデヒド溶液で固定し、パラフィン包埋し、連続切片(厚さ:4〜5μm)を行う。切片を、脱ろうおよび水化した後、pH8.0のEDTA緩衝液に放置し、15min煮沸し、10min保温し、室温で冷却する。PBS液(pH7.6)で、5min/回に、3回洗浄する。各切片に、50μlの3%過酸化水素水を滴下して内因性ペルオキシダーゼの活性を遮断し、室温下で10minインキュベートする。PBS液(pH7.6)で、5min/回に、3回洗浄する。血清を除去し、それぞれ、一次抗体(1:500)50μlを添加し、37℃で60minインキュベートし、PBS液で5min/回に3回洗浄する。PBS液を除去し、それぞれ、ビオチンで標識された二次抗体(1:50)50μlを添加し、室温で10minインキュベートする。PBS液で、3min/回に、3回洗浄する。PBS液を除去し、50μlのストレプトアビジン−ペルオキシダーゼ溶液を添加し、室温で10minインキュベートする。PBS液で、3min/回に、3回洗浄する。PBS液を除去し、新たに調製されたDABを2滴添加し、顕微鏡下で3〜10min観察する。水道水で洗浄する。ヘマトキシリンで染め直し、0.1%HCl・エタノールで分化し、流水で洗浄して青色に戻す。段階的な濃度のエタノールにより脱水し、乾燥させ(キシレンで透徹処理を行い)、中性バルサムで封入を行い、細胞質が茶褐色になることは陽性反応である。各切片について、高倍率視野(×200)を五個選択し、Lecia RX250型画像解析システムおよびQwinソフトウェアを応用し、c−kit陽性細胞の面積をマークして計算する。c−kit陽性細胞の面積が正常群のマウスによりも小さくなるほど、輸送遅延型便秘の程度が大きくなることを示めす。
試験データを、SPSS10.0という統計的ソフトウェア・パッケージに入力し、統計的方法は、t−検定を選択して用い、p<0.05が有意差のあるとする。
試験結果が下記のように示した。
(1) 正常群に比べて、モデル群のマウスは、1日の平均排便量、第1粒のタール便の排出時間、およびc−kit陽性細胞の面積において、いずれも、極めて有意差(p<0.01)があった。これは、輸送遅延型マウス便秘モデルの構築に成功したことを示した。
(2) モデル群のマウスに比べて、ペントキシフィリン錠剤群、ペントキシフィリン坐剤群のマウスは、1日の平均排便量、第1粒のタール便の排出時間、およびc−kit陽性細胞の面積において、いずれも、有意差(p<0.05)があったが、テオフィリン錠剤群、アミノフィリン錠剤群、カフェイン錠剤群、パルゲベリン錠剤群のマウスは、1日の平均排便量、第1粒のタール便の排出時間、およびc−kit陽性細胞の面積において、いずれも、有意差がなかった(P>0.05)。これは、ペントキシフィリンがマウスの排便量を改善し、マウス腸管の推進力を向上させ、且つ腸管ICCの数量を増加させ、輸送遅延型マウス便秘の症状をよくなることができ、しかしながら、テオフィリン、アミノフィリン、カフェイン、パルゲベリンはこのような機能がないことを示した。
(3) テオフィリン錠剤群、アミノフィリン錠剤群、カフェイン錠剤群、パルゲベリン錠剤群に比べて、ペントキシフィリン錠剤群、ペントキシフィリン坐剤群のマウスは、1日の平均排便量、第1粒のタール便の排出時間、およびc−kit陽性細胞の面積において、いずれも、有意差があり、または極めて有意差がある。これは、テオフィリン、アミノフィリン、カフェイン、パルゲベリンのようなその他の非選択的ホスホジエステラーゼ阻害剤によりも、ペントキシフィリンが輸送遅延型便秘の治療効果において、顕著に優れることを示した。
(4) ペントキシフィリン錠剤群に比べて、ペントキシフィリン坐剤群は、そのマウス1日の平均排便量、第1粒のタール便の排出時間、およびc−kit陽性細胞面積においてさらによくなり、有意差がなかった(P>0.05)が、ペントキシフィリンによる輸送遅延型マウス便秘の治療において、直腸投与の効果は、経口投与よりも優れていることを示した。
輸送遅延型便秘患者の腸管Cajal間質細胞(ICC)の数量が減少し、体積が縮小するため、ICCの減少は輸送遅延型便秘の腸管組織・細胞学的主な特徴である。c−kitは、第5番染色体のw部位にある癌原遺伝子の1種であり、チロシンキナーゼ型膜受容体に属するkit受容体をコードする。ICCがc−kitの発現の有無は、腸管運動に密接に関連しているため、c−kit抗体標識を利用してICCを識別することができる。本研究では、c−kit抗体を利用してICCを標識した後、二つ群のマウスの陽性細胞の数量を比べ、投与後、モデル対照群は、マウスの糞便が減少し、腸管の推進力が低減し、腸管のICCの数量が減少し、正常群に比べて有意差があるため、本研究で作られたモデルは、輸送遅延型便秘の生理学・病理組織細胞学的な特性と一致した。ペントキシフィリン投与群は、錠剤群と坐剤群を含んでおり、輸送遅延型便秘の上記の症状の改善、すなわち、マウスの1日の平均排便量の増加、マウス腸管の推進力の増強、且つ腸管ICC数量の増大において、予期しない薬効があった。
1 材料および方法
1.1 材料:
6週齢の雄性Wisterラット70匹(体重240±10g、出所:山東新時代薬業動物センター)を、ステンレス製のケージに入れて飼育し、且つ、温度24±0.5℃、相対湿度55±10%で、毎日7時から19時までの12時間に光の照射を行い、ラットが自由に食べたり飲んだりさせ、統一規格の食事をする。テオフィリン錠剤は、調製プロセスが対照例1と同じである。アミノフィリン錠剤は、調製プロセスが対照例2と同じである。カフェイン錠剤は、調製プロセスが対照例3と同じである。パルゲベリン錠剤は、調製プロセスが対照例と同じである。0.9%NaCl溶液。ペントキシフィリン錠剤は、調製プロセスが実施例10と同じである。ペントキシフィリンのエアロゾル剤は、調製プロセスが実施例9と同じである。
すべてのラットを、無作為に、7群(10匹/群)に分ける。グルーピングおよび投与は、次のようにする。
ペントキシフィリン胃内投与群には、ペントキシフィリン0.15mg/kg・dを投与する。
ペントキシフィリン外用群には、ペントキシフィリン0.15mg/kg・dを投与する。
生理食塩水群には、生理食塩水0.15mg/kg・dを胃内投与する。
テオフィリン群には、テオフィリン0.15mg/kg・dを胃内投与する。
アミノフィリン群には、アミノフィリン0.15mg/kg・dを胃内投与する。
カフェイン群には、カフェイン0.15mg/kg・dを胃内投与する。
パルゲベリン群には、パルゲベリン0.15mg/kg・dを胃内投与する。
投与前1時間、投与後72時間では、それぞれ、7群の動物の肛門周辺の括約筋筋電図を検出し、同時に、直腸肛門内圧の測定を行う。DANTEC公司製のCounterpoint MKII型神経筋電図計を用いて、肛門括約筋の表面筋電図を検出する。その中で、濾波帯域が500〜1000Hzで、感度が0.2〜1mV/cmで、走査速度が0.5〜1msであり、表面電極を用いて肛門周辺の皮膚上に設けられ、4つの群の試験動物の肛門括約筋筋電図を記録し、筋電図計そのものに付属しているソフトウェアで電位の平均振幅および平均時間制限を計算する。
すべての統計的データは、平均値±分散で示される。SPSS10という統計解析ソフトウェアにより、分散分析し、P<0.05は統計的に有意差があるとしている。
2.1 肛門括約筋の筋電図の変化状況
試験結果は、7群の試験動物が治療前と治療後に肛門周辺の括約筋の筋電図が、いずれも規則・持続的な電気的活動を示す。
生理食塩水群に比べて、治療後72時間では、すべての治療群の筋電図の運動電位振幅が多少減少し、平均時間制限が多少増加しているが、テオフィリン、アミノフィリン、カフェイン、パルゲベリン群は、生理食塩水群に比べて有意差がなく、ペントキシフィリン胃内投与群および外用群は、生理食塩水群に比べて有意差があった。
生理食塩水群に比べて、治療後72時間では、すべての治療群の肛門直腸静止圧、肛門直腸の最大の自発的収縮圧、直腸肛門抑制反射値の気嚢容量は、いずれも、生理食塩水群によりも低くなった。テオフィリン、アミノフィリン、カフェイン、パルゲベリン群は、生理食塩水群に比べて有意差がなく、ペントキシフィリン胃内投与群および外用群は、生理食塩水群に比べて有意差があった。
ペントキシフィリン胃内投与群に比べて、ペントキシフィリン外用群は、肛門直腸静止圧、肛門直腸の最大の自発的収縮圧、直腸肛門抑制反射値の気嚢容量の低下効果において、ペントキシフィリン胃内投与群によりさらによくなったが、胃内投与群と外用群との間に統計的有意差がなかった。具体的には、表3に示す。
1.試験材料
8週齢のSDラット(体重240±10g、出所:山東新時代薬業動物センター)を、ステンレス製のケージに入れて飼育し、且つ、温度24±0.5℃、相対湿度55±10%で、毎日7時から19時までの12時間に光の照射を行い、ラットが自由に食べたり飲んだりさせ、統一規格の食事をする。ロペラミド(Loperamide)、0〜9%NaCl溶液、ペントキシフィリン錠剤,その調製プロセスは、実施例10と同じであり、ペントキシフィリン坐剤の調製プロセスは、実施例1と同じである。
発明者らは、5匹/群で、ラットをペントキシフィリン胃内投与群、ペントキシフィリン外用群、1つのモデル対照群、1つの正常対照群に分ける。適性飼育、3日間。胃内投与群、外用群、モデル対照群に対して、ロペラミド1.5mg/kgを皮下注射し、この注射前に、ロペラミドを0.9%NaCl溶液に溶解させ、それぞれ、毎日9時および18時に注射する。正常群のマウスに対して0.9%NaCl溶液を注射し、試験方法は、モデル群と同じである。
試験結果が下記のように明らかにした。
(1) 正常対照群は、ラットの腸粘膜上皮の粘液が豊かである。モデル対照群は、ラットの腸粘膜上皮の粘液が顕著に減少し、正常群に比べて極めて有意差(p<0.01)があった。
(2) モデル群に比べて、ペントキシフィリン胃内投与群、外用群は、ラットの腸粘膜上皮粘液が顕著に増加し、且つ有意差があった。
(3) ペントキシフィリン胃内投与群に比べて、ペントキシフィリン外用群は、ラットにおける腸粘膜上皮粘液が顕著に多くなり、且つ有意差(p<0.05)があった。これは、直接に直腸粘膜投与の方が腸粘膜機能に対する増強効果がさらに顕著になることを示した。
1 臨床資料
1.1 診断基準
1999年にローマでの世界胃腸症会議に規定された慢性機能性便秘の診断基準(ローマIIの診断基準)、すなわち、過去12ヶ月間では、連続的に、または合計で少なくとも12週間にわたって、下記の症状の2つ以上の条件を満たすことであり、(1)1/4の時間では、排便しにくいこと、(2)1/4の時間では、糞便が塊状や堅いものになること、(3)1/4より多い時間では、残便感があること、(4)1/4より多い時間では、肛門の閉塞感があるか、排便困難となること、(5)1/4より多い時間では、排便の時に補助手段が必要となること(骨盤底機能障害)、(6)毎週に排便回数が3回未満となることであること、という診断基準を参照する。軟便が存在しなく、過敏性腸症候群の診断基準も満たしていない。同時に、腸管または体全体の器質的病因、薬物要因によって引き起こされる便秘が除外である。排便困難の発生部位および運動障害により、機能性便秘は、通常、輸送遅延型便秘(STC)、出口閉塞型便秘(OOC)および混合型便秘(IX)の三種類に分ける。
臨床ボランティア240例、年齢18歳〜65歳、男性96例、女性144例、病気の経過1〜6年、インフォームドコンセントの書類に署名した。機能性便秘と臨床診断され、その中で、輸送遅延型便秘患者105例(43.75%を占め)、出口閉塞型便秘の患者50例(20.83%を占め)、混合型便秘の患者85例(35.42%を占め)。
2.1 治療の群別
投与用錠剤の含有量規格に従って、10の治療群に分け、各群は24人のボランティアであり、治療時間は7日である。
普通錠10mg群には、経口普通錠(10mg/錠、調製プロセスが実施例10と同様)1回1錠を1日3回経口投与する。
普通錠50mg群には、経口普通錠(50mg/錠、調製プロセスが実施例13と同様)1回1錠を1日3回経口投与する。
普通錠80mg群には、経口普通錠(80mg/錠、調製プロセスが実施例12と同様)1回1錠を1日3回経口投与する。
徐放錠75mg群には、経口徐放錠(75mg/錠、調製プロセスが実施例20と同様)1回1錠を1日1回経口投与する。
徐放錠100mg群には、経口徐放錠(100mg/錠、調製プロセスが実施例18と同様)1回1錠を1日1回経口投与する。
腸溶錠25mg群には、経口腸溶錠(25mg/錠、調製プロセスが実施例15と同様)1回1錠を1日3回経口投与する。
腸溶錠50mg群には、経口腸溶錠(50mg/錠、調製プロセスが実施例16と同様)1回1錠を1日3回経口投与する。
徐放錠400mg群には、経口徐放錠(400mg/錠、調製プロセスが実施例18と同様)1回1錠を1日1回経口投与する。
腸溶錠120mg群には、経口腸溶錠(120mg/錠、調製プロセスが実施例16と同様)1回1錠を1日3回経口投与する。
普通錠100mg群には、経口普通錠(100mg/錠、調製プロセスが実施例10と同様)1回1錠を1日3回経口投与する。
(1)排便の時間間隔、便の質、排便しにくい状況。(2)一般的な便検査。(3)バリウム注腸検査。(4)腸ファイバースコープ検査。(5)服薬した副作用の発生状況を検察し、悪心、消化不良、鼓腸、目眩、または頭痛の状況を記録する。副作用を発生した総人数を記録する。(1)(2)は、必ず行うが、(4)(3)は、選択的に行う。
3.1 疾患治療効果の標準
全癒: 大便が正常であり、または、発病前のレベルに戻り、他の症状がすべて消えた。
顕著な効果: 便秘を顕著に改善し、間隔時間および便の質が正常に近くなり、または、糞便が少し乾燥しており、排便間隔が72時間未満となり、他の症状がほとんど消えた。
有効: 排便間隔時間が1時間短くなり、または、便の質の固さが改善し、他の症状が共に好転した。
無効: 便秘およびその他の症状がまったく改善しなかった。
下記の式、すなわち、有効率=(臨床における全癒の症例数+顕著な効果の症例数+有効の症例数)/治療群の総症例数X100%、副作用率=副作用の症例数/治療群の総症例数X100%により、データを処理する。
臨床治療の結果は、以下のように示した。普通錠10mg群、普通錠50mg群、普通錠80mg群、徐放錠75mg群、徐放錠100mg群、腸溶錠10mg群、腸溶錠50mg群の機能性便秘臨床ボランティアの症状は顕著に改善され、治療の有効率は58.33%〜87.50%であり、平均総有効率は77.38%であり、副作用の発生率は0%〜8.33%であるとわりに小さく、副作用の平均発生率は2.08%である。しかしながら、徐放錠400mg群、腸溶錠120mg群の有効率は41.67%〜50.00%であり、平均有効率は45.83%であり、副作用の発生率は12.50%〜33.3%であるとわりに大きく、副作用の平均発生率は22.92%であり、且つ、機能性便秘の症状が悪化された現象が発生した。
1.本発明に提供された経口製剤または局所外用製剤からいずれか1つを選ばれて、本発明の試験例1〜4に応じて試験を行うことである。または、文献で報告された機能性便秘の動物モデルに、本発明で提供されたいずれか1つの経口製剤および局所外用製剤を含む医薬品組成物製剤を投与することである。
2.本発明において開示されたペントキシフィリンの機能性便秘の治療に対する投与量により体表面積または重量で換算して試験を行うことを、本発明から与えられた技術示唆であると見なす。
Claims (14)
- ペントキシフィリンの、便秘の予防または治療するための医薬品の調製における使用。
- 前記の便秘は機能性便秘であることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
- 前記の医薬品はペントキシフィリンを含有する医薬品組成物であることを特徴とする、請求項1または2に記載の使用。
- 前記の医薬品組成物は局所外用製剤であることを特徴とする、請求項3に記載の使用。
- ペントキシフィリンの前記の局所外用製剤における含有量は0.1〜10重量%であることを特徴とする、請求項4に記載の使用。
- 前記の局所外用製剤は、噴霧剤、エアゾール剤、坐薬、ゲル剤、乳膏剤、クリーム剤、軟膏剤、液剤、ラテックス剤、またはリポソーム製剤であることを特徴とする、請求項4または5に記載の使用。
- 前記の医薬品組成物は経口製剤であることを特徴とする、請求項3に記載の使用。
- 前記の医薬品組成物は錠剤、カプセル剤、滴丸剤、顆粒剤、散剤、または経口液剤であることを特徴とする、請求項7に記載の使用。
- 前記の医薬品組成物はペントキシフィリン10mg〜100mgを含有することを特徴とする、請求項7または8に記載の使用。
- 前記の錠剤は普通錠剤、腸溶錠剤、徐放錠剤であることを特徴とする、請求項7または8に記載の使用。
- ペントキシフィリンの前記の普通錠剤における含有量は、10mg、25mg、50mg、または75mgであり、ペントキシフィリンの前記の腸溶錠剤における含有量が25mgまたは50mgであり、ペントキシフィリンの前記の徐放錠剤における含有量が75mgまたは80mgであることを特徴とする、請求項10に記載の使用。
- ペントキシフィリンを含有し、且つ、便秘の予防または治療に用いられることを特徴とする、医薬品組成物。
- 前記の便秘は機能性便秘であることを特徴とする、請求項12に記載の医薬品組成物。
- 前記の医薬品組成物は請求項3〜11に記載の医薬品組成物であることを特徴とする、請求項12または13に記載の医薬品組成物。
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