JP5574928B2 - 集熱焼板及びそれを用いた加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、集熱焼板及びそれを用いた加熱調理器に関するものであり、特に集熱能力を高めてガス燃焼に対する加熱効率を向上させるとともに焼板裏面のほぼ全面に渡って燃焼排ガスの流れを均一にして調理面を均一に加熱し、さらには調理の進行等に伴う調理面の設定温度の変更時にガス等の火力の調整に対し良好な応答性を有する集熱焼板及びそれを用いた加熱調理器に関するものである。
従来から、ステーキ、ハンバーグ、お好み焼き及び餃子など鉄板表面にて焼き調理される料理は、その鉄板下方に設置したガスバーナを燃焼させることで、その火炎(燃焼)熱を受け、熱伝導度により表面の調理面を調理最適温度とするように工夫されていた。しかし集熱する鉄板表面積は限られており、業務用として高温火力を必要とすればするほど無駄になる燃焼熱が多くなり省エネとは相反する製品となっていた。また鉄板下方に設置されるガスバーナの上部は高温であるが、それ以外は低い温度となって鉄板自体に熱ムラができ、調理品が一定の仕上がりとならないことが多かった。
上記のような加熱調理器に関連する従来技術として、例えば、次のような餃子焼鍋及び餃子焼器が知られている。この従来技術は、鍋の下部において、該鍋の底板を囲繞する垂下部を形成させるとともに、該垂下部の後端側の一部を切欠いて排出部とし、垂下部に囲繞された鍋の底板には、排出部方向に所望数のフィンをそれぞれ適宜間隔をおいて平行に突出させている。そして、バーナ燃焼により鍋底部に向けられる炎は、鍋底部を囲繞する垂下部により周囲に拡散することなく一定時間鍋底付近に溜まり、鍋底、垂下部を加熱し続け、特に垂下部に囲繞される部分を集中的に加熱して後端の切欠部から排出される。したがって、鍋底及び鍋への加熱効率が高く、鍋内温度の上昇、保持が容易である。また、焼き上がった後に、次の焼き作業に対して待機させる場合も、長時間の保温が可能である(例えば、特許文献1参照)。
また、他の従来技術として、例えば、次のようなホットプレートが知られている。この従来技術は、加熱手段を備える本体ケースと、それぞれ上方に突出する複数の凸部を所定の間隔で設けて上面を凹凸状にした焼肉調理部を有する波形プレートとを設け、この波形プレートを本体ケース上に載置して加熱手段により加熱するように形成したホットプレートにおいて、前記凸部を、その頂部を挟んでプレート中央側と外周側との各側壁面が非対称な傾斜凸部としている。そして、各凸部は、プレート外周側の各側壁面が傾斜しているので、各凸部間の溝幅は底部側で狭くなり、この溝内に落ちた脂は、各凸部におけるプレート中央側の側壁面の下端部近傍に溜まる。これにより、焼肉調理時における周囲への脂の飛散を抑えるようにしている(例えば、特許文献2参照)。
特開2009−160132号公報 特開2001−137127号公報
特許文献1に記載の従来技術においては、バーナ燃焼により鍋底部に向けられる炎が垂下部により周囲に拡散することなく一定時間鍋底付近に溜まり、鍋内温度の保持が容易である反面、調理の進行等に伴う調理面の設定温度の変更時には、ガス火力の調整に対する応答性が劣化する。
また、特許文献2に記載の従来技術においては、焼肉調理部を、上面を凹凸状にした波形プレートとしているが、この波形プレートは、集熱能力を高めて加熱効率を向上させるというような機能を生じさせたものではなく、焼肉調理時における周囲への脂の飛散を抑えるようにしたものである。
そこで、調理の進行又は食材の違い等に伴う調理面の設定温度の変更時にガス等の火力の調整に対し良好な応答性を有し、集熱面積を増すことにより集熱能力を高めてガス等の燃焼に対する加熱効率を向上させ、焼板裏面のほぼ全面に渡って燃焼排ガスの流れを均一にして調理面を均一に加熱し、保温性を高めて調理面に冷温食材等を載せた場合でも調理条件のばらつきを少なくし、さらには燃焼排ガスの大半を後方から外部に排出させて調理者に対する作業環境性を向上させるために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、裏面に形成された溝ユニットで広く加熱源からの熱を集熱して加熱される集熱焼板であって、前記溝ユニットは方形体上に形成されるとともに該方形体における前端縁の長さ方向中点から該前端縁にほぼ直角に直線溝が形成され、該直線溝から左右後方に向けて当該直線溝に対しそれぞれ所要角度傾斜した各傾斜溝が前記方形体のほぼ全面に所要のピッチで並列に形成されている集熱焼板を提供する。
この構成によれば、直線溝から左右後方に向けて該直線溝に対しそれぞれ所要角度傾斜した各傾斜溝が方形体からなる集熱面のほぼ全面に並列に形成されていることで、集熱面積が増えて集熱能力が高められ、ガス燃焼等の加熱効率が向上する。上記各傾斜溝は熱が集中する直線溝が形成されている中央部から左右奥にかけて形成されていることで、加熱された気体が各傾斜溝に沿って焼板裏面のほぼ全面を均一に流れ、調理面が均一に加熱される。また、これとともに、調理の進行又は食材の違い等に応じて火力を調整することで調理面の設定温度を容易迅速に変更することが可能となる。並列された多数の傾斜溝の存在で保温効果が生じ、調理面に冷温食材等を載せた場合でも焼板の温度降下が少なく、調理条件のばらつきが少なくなる。さらに、加熱された気体の大半が左右の各傾斜溝に沿って後方から排気されることで、調理者に対する作業環境性を向上させることが可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記各傾斜溝が上記直線溝に対し傾斜している上記所要角度は30°〜80°であり、上記所要のピッチは前記傾斜溝の溝幅のほぼ2倍である集熱焼板を提供する。
この構成によれば、左右の各傾斜溝が直線溝に対し傾斜している所要角度は、調理面に対する加熱効率及び均一加熱性等を考慮したとき、燃焼排ガスを各傾斜溝にできるだけ留めるためになるべく大なる方がよい。他方、調理者に対する作業環境性を考慮したときは後方への排気効率を上げるために、なるべく小なる方がよい。この両者を考慮した結果が30°〜80°となる。また、並列に形成する各傾斜溝のピッチは溝幅のほぼ2倍に設定し、溝深さは集熱焼板の熱容量が所要熱容量以下に低下しない範囲内で溝幅よりもやや大に設定することで、集熱面積が2〜3倍に増えて集熱能力が高められる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の集熱焼板を少なくとも1枚備え、前記集熱焼板の下方には、加熱源としてのガスバーナが設置されている加熱調理器を提供する。
この構成によれば、調理面のサイズに応じて、上記請求項1又は2記載の集熱焼板を少なくとも1枚備えさせることで、加熱効率が高く、調理面の均一加熱性が優れ、調理面の設定温度を容易迅速に変更することが可能で、調理条件のばらつきが少なく、さらには、調理者に対する作業環境性の優れた加熱調理器が実現される。
請求項1記載の発明は、集熱面積が増えることで集熱能力が高められて加熱効率を向上させることができる。加熱された気体が各傾斜溝に沿って焼板裏面のほぼ全面を均一に流れることで調理面を均一に加熱することができるとともに調理面の設定温度を容易迅速に変更することができる。保温性が高められることで調理面に冷温食材等を載せた場合でも調理条件のばらつきが少なくなり、さらに、加熱された気体の大半を後方から排気させることで調理者に対する作業環境性を向上させることができるという諸種の利点がある。
請求項2記載の発明は、調理面に対する加熱効率及び均一加熱性を確実に向上させることができるとともに、調理者に対する作業環境性を確実に向上させることができるという利点がある。
請求項3記載の発明は、上記請求項1又は2記載の発明の効果を持つ加熱調理器を実現することができるという利点がある。
図は本発明の実施例に係る集熱焼板及びそれを用いた加熱調理器を示すものである。
加熱調理器を示す図であり、(a)は該加熱調理器の平面図、(b)は該加熱調理器に装着された焼鍋(集熱焼板)の裏面における溝ユニットを示す平面図。 図1の加熱調理器を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図。 図1(b)の溝ユニットを拡大して示す図であり、(a)は平面図、(b)は図(a)における傾斜溝の基本的な断面形状を示す拡大断面図。 サイズの大きい焼鍋(集熱焼板)の裏面における溝ユニットを示す図であり、(a)は平面図、(b)は図(a)の側面図。 傾斜溝における断面形状の各変形例を示す図であり、(a)は溝角部テーパ形の断面形状群、(b)は溝角部アール形の断面形状群、(c)は断面形状ほぼV形の断面形状群。 図1の加熱調理器におけるスイング式蓋下方部のドレン構造を示す図であり、(a)はスイング式蓋裏面側のドレン構造部の正面図、(b)は図(a)におけるX−X線に沿う断面図。 図6におけるドレン構造の作用を説明するための拡大断面図であり、(a)はスイング式蓋閉の状態において球弁体が下がって蒸気遮断状態を示す図、(b)はスイング式蓋開の状態において球弁体が上がって水滴を排出する状態を示す図。 図1の加熱調理器における焼鍋(集熱焼板)の加熱作用を説明するための図であり、(a)は正面図、(b)は側面図。 加熱調理器の第1の変形例を示す図であり、(a)は該加熱調理器の平面図、(b)は該加熱調理器に装着された焼鍋(集熱焼板)の裏面における溝ユニットを示す平面図。 加熱調理器の第2の変形例を示す図であり、(a)は該加熱調理器の平面図、(b)は該加熱調理器に装着された焼鍋(集熱焼板)の裏面における溝ユニットを示す平面図、(c)は該加熱調理器に装着された焼鍋(集熱焼板)の裏面における他の溝ユニットを示す平面図。
本発明は、加熱源として電気方式或いはガス方式の何れでも応用できるものであるが、例えば、採択したものについて調理の進行又は食材の違い等に伴う調理面の設定温度の変更時に火力の調整に対し良好な応答性を有し、集熱面積を増すことにより集熱能力を高めてガス等の燃焼に対する加熱効率を向上させ、焼板裏面のほぼ全面に渡って燃焼排ガスの流れを均一にして調理面を均一に加熱し、保温性を高めて調理面に冷温食材等を載せた場合でも調理条件のばらつきを少なくし、さらには燃焼排ガスの大半を後方から外部に排出させて調理者に対する作業環境性を向上させるという目的を達成するために、本発明では裏面に形成された溝ユニットで広く燃焼熱を集熱して加熱される集熱焼板であって、前記溝ユニットは方形体上に形成されるとともに該方形体における前端縁の長さ方向中点から該前端縁にほぼ直角に直線溝が形成され、該直線溝から左右後方に向けて当該直線溝に対しそれぞれ所要角度傾斜した各傾斜溝を前記方形体のほぼ全面に所要のピッチで並列に形成することにより実現した。
以下、本発明の好適な実施例を図1乃至図10を参照して説明する。まず、本実施例に係る集熱焼板及びそれを用いた加熱調理器の構成を説明する。図1の(a)、(b)及び図2の(a)、(b)において、加熱調理器1Aは間口が1200mm、奥行きが800mm程度の大きさに形成されている。該加熱調理器1Aにおける調理器本体2の左右両側部には側面外装部3a,3aがそれぞれ適宜高さに立設され、後部には後面外装部3bが立設されている。前記側面外装部3a,3a上には、サイドガード3cが取外し可能に設けられている。
そして、調理器本体2における天板4の部分に集熱焼板としての焼鍋5A,5Aが2個並設されている。各焼鍋5A,5Aは500mm×660mm程度の大きさに形成され、各焼鍋5A,5Aの下方に、平面視H形のガスバーナ6,…がそれぞれ2基設置されている。各焼鍋5A,5Aの裏面には図1(b)に示すような溝ユニット7A,7Aがそれぞれ形成され、該溝ユニット7Aでガスバーナ6によるガスの燃焼熱を集熱して当該集熱焼板としての焼鍋5Aが加熱される。
調理器本体2の前面における操作パネル8には、前記4基のガスバーナ6,…のそれぞれに対応した点火コック9及び口火コック10が設けられている。操作パネル8の前方に横設されたガス供給用のメインパイプ11が、各点火コック9を介して各ガスバーナ6に接続されている。
並設された前記各焼鍋5A,5A上には、それぞれスイング式蓋12,12が開閉自在に設けられている。各スイング式蓋12,12は、図2(a)に示すように、両サイドの側面外装部3a,3a側を回動支点12a,12aとしてスイング動作をすることにより開閉が行われる。また、調理器本体2下方の脚部13の部分に横架された枠板14上には、汁受15が設けられている。
図3(a)は、前記溝ユニット7Aを拡大して示している。該溝ユニット7Aは、前記集熱焼板としての焼鍋5Aの寸法形状に対応して、横460mm×縦570mm程度の大きさの方形状に形成されている。溝ユニット7Aは該方形体における前端縁7aの長さ方向中点7bから該前端縁7aにほぼ直角に直線溝16が形成され、該直線溝16から左右後方に向けて当該直線溝16に対しそれぞれ所要角度である30°〜80°、好ましくは60°を中心として55°〜65°傾斜した各傾斜溝17,…がV字状に前記方形体のほぼ全面に所要のピッチで左右対称に並列に形成されている。
直線溝16の左右に形成されている上記各傾斜溝17,…を、前記のように当該直線溝16に対しそれぞれ30°〜80°、好ましくは60°を中心として55°〜65°の角度で傾斜させたのは、集熱焼板としての焼鍋5Aに対する加熱効率及び均一加熱性の向上と、調理者に対する作業環境性の向上との両者の兼合いが考慮されたものである。
図3(b)は、溝ユニット7Aにおける傾斜溝17の基本的な断面形状を示している。該傾斜溝17の基本的な断面形状は角形であり、溝幅17aはほぼ6mm、溝深さ17bはほぼ8mm、溝ピッチ17pは溝幅17aの2倍のほぼ12mm程度にそれぞれ設定されている。溝深さ17bは、焼鍋5Aの底板である集熱焼板の厚みtがほぼ16mm程度であるのに対し、この集熱焼板の熱容量が所要熱容量以下に低下しない範囲内で前記のようにほぼ8mmに設定されている。基本的な断面形状の傾斜溝17は、各寸法が上記のように設定されていることで、集熱面積がほぼ2.5倍に増える。
図3(a)中の直線溝16についても、断面形状、溝幅及び溝深さは、上記傾斜溝17のそれとほぼ同様である。また、図3(a)に示す溝ユニット7Aの両側縁部には、計4個所、傾斜溝17が形成されていないレベル調整領域7c,…が設けられている。該レベル調整領域7c,…には、それぞれ図示しないボルト孔が螺刻され、各ボルト孔に調理器本体2側から図示しないレベル調整用ボルトがそれぞれ締込まれている。各レベル調整用ボルトの締込み量を適宜に加減することにより溝ユニット7Aのレベル調整が行われる。
図4の(a)、(b)は、集熱焼板としての焼鍋のサイズが大きくなった場合の溝ユニット7Bの寸法形状を示している。この溝ユニット7Bは横610mm×縦570mm程度の大きさで方形状に形成されており、後述する第1の変形例の加熱調理器に装着された焼鍋の裏面における溝ユニットに対応している。この溝ユニット7Bの例で示すように、サイズが大きくなった場合には、その大きくなった程度に応じて各傾斜溝17,…は、直線溝16から左右後方に向けて例えば55°〜65°傾斜して、方形体のほぼ全面に前記溝ユニット7Aの場合と同様のピッチで左右対称に並列に形成されている。
図5の(a)、(b)、(c)は傾斜溝17における断面形状の各変形例を示している。同図(a)は溝角部テーパ形の断面形状群、同図(b)は溝角部アール形の断面形状群、及び同図(c)は断面溝形状がほぼV形の断面形状群である。このような断面形状の各変形例においても、前記図3(b)に示した基本的な断面形状の傾斜溝17の場合と同様の溝幅、溝深さ及び溝ピッチを設定することで、該基本的な断面形状の傾斜溝17の場合と同様の集熱面積の増大等の作用・効果が得られる。
一方、図6の(a)、(b)は、前記図2(a)に示したスイング式蓋12の下方部に形成されたドレン構造を示している。次に、このドレン構造について説明する。図6の(a)、(b)において、スイング式蓋12における表面側下方部に適宜幅のステンレス板18が貼設され、該ステンレス板18の貼設部位に、スイング式蓋12の裏面に付着した水滴等を集水して外部に排出するためのドレン構造19が設けられている。
該ドレン構造19は、図6(a)に示すように、前記ステンレス板18の貼設部位に対応したスイング式蓋12の裏面側部位に、所要勾配のついた集水路20がスイング式蓋12のほぼ幅一杯に形成されている。該集水路20における集水端部(図6(a)中の左端)に対応したスイング式蓋12表面部のステンレス板18上にドレンパイプ21が立設されている。
図7(a)に拡大して示すように、ドレンパイプ21内の下端部には、開口部20aを介して該集水路20における集水端部と連通する円筒状弁座22が設けられ、またドレンパイプ21には例えば3個の球弁体23,…が転動自在に内挿されている。該円筒状弁座22と球弁体23,…とでドレン弁24が構成されている。
食材を焼調理中の焼鍋5A(図2(a)参照)上にスイング式蓋12が閉じられている状態では、ドレン構造19は、図7(a)に示すように、ドレンパイプ21が起立状態となって球弁体23,…が下り、円筒状弁座22の上部開口内に球弁体23が載り開口が塞がれてドレン弁24が閉止される。このとき、焼調理中の食材から発生する蒸気の外部への漏れが遮断される。
一方、食材の焼調理終了後、取手12b(図6(a)、(b)参照)を把持したスイング動作によりスイング式蓋12が90°を超えて開かれると、図7(b)に示すように、ドレンパイプ21は斜倒状態となって球弁体23,…が円筒状弁座22から離れるように転動し、ドレン弁24が開く。このとき焼調理中にスイング式蓋12の裏面に付着していた水滴は、集水路20から円筒状弁座22の内側及びドレンパイプ21の内壁を介して該ドレンパイプ21の頂部に開口されている排水孔21aから外部に排出される。
次に、上述のように構成された加熱調理器1の作用を、図8の(a)、(b)を用いて説明する。集熱焼板としての焼鍋5Aは、裏面に形成されている溝ユニット7Aでガスバーナ6によるガスの燃焼熱を集熱して加熱される。このとき、溝ユニット7Aは、直線溝16(図3参照)から左右後方に向けて該直線溝16に対しそれぞれ所要角度である30°〜80°、好ましくは60°を中心として55°〜65°傾斜するとともに所要の溝深さの各傾斜溝17(図3参照)が方形体からなる集熱面のほぼ全面に所要のピッチで並列に形成されていることで、集熱面積がほぼ2.5倍程度に増えて集熱能力が高められ、ガス燃焼に対する加熱効率が向上する。
表1及び表2は具体的な調理試験の評価結果例を示している。表1及び表2は集熱焼板としての焼鍋(鉄板)内に食材の一例として餃子60個を投入して調理試験を行った結果の評価例であり、表1は本実施例の場合、表2は比較例として裏面に溝ユニット無しの焼鍋(鉄板)を用いた場合である。
Figure 0005574928
Figure 0005574928
表1及び表2の評価結果例から、温度上昇では、60℃から200℃に上昇する時間が本実施例では比較例に対し1分27秒短縮された。また調理時間が本実施例では比較例に対し1分34秒短縮された。
前記各傾斜溝17はガスバーナ6によるガスの燃焼熱が集中する直線溝16が形成されている中央部から左右奥にかけてV字状に形成されていることで、燃焼排ガスが各傾斜溝17に沿って集熱焼板としての焼鍋5A裏面のほぼ全面を均一に流れ、調理面が均一に加熱される。また、これとともに、調理の進行又は食材の違い等に応じてガスバーナ6のガス火力を調整することで調理面の設定温度を容易迅速に変更することが可能となる。
並列された多数の傾斜溝17の存在で保温効果が生じ、調理面に冷温食材等を載せた場合でも集熱焼板としての焼鍋5Aの温度降下が少なく、調理条件のばらつきが少なくなる。さらに、燃焼排ガスの大半が左右の各傾斜溝17に沿って後方から排気されることで、調理者に対する作業環境性を向上させることが可能となる。
上述したように、本実施例に係る集熱焼板及びそれを用いた加熱調理器においては、ガスの燃焼熱を集熱する集熱面積が増えることで集熱能力が高められてガス燃焼に対する加熱効率を向上させることができる。
燃焼排ガスが各傾斜溝17に沿って集熱焼板としての焼鍋5A裏面のほぼ全面を均一に流れることで調理面を均一に加熱することができるとともに調理面の設定温度を容易迅速に変更することができる。
保温性が高められることで調理面に冷温食材等を載せた場合でも調理条件のばらつきが少なくなり、さらに、燃焼排ガスの大半を後方から排気させることで調理者に対する作業環境性を向上させることができる。
次いで、図9の(a)、(b)は、加熱調理器の第1の変形例を示している。該第1の変形例における加熱調理器1Bは間口が1500mm、奥行きが850mm程度の大きさで、前記図1に示した加熱調理器1Aよりも大形に形成されている。加熱調理器1Bの大形化に伴って2個の集熱焼板としての焼鍋5B,5Bも650mm×710mm程度の大形のものが適用され、各焼鍋5B,5Bの下方に、平面視H形のガスバーナ6,…がそれぞれ3基ずつ設置されている。集熱焼板としての各焼鍋5B,5Bの裏面には、図9(b)に示すように、前記図4に示したものと同様の横610mm×縦570mm程度のサイズの大きい溝ユニット7B,7Bが形成されている。
図10の(a)、(b)、(c)は、加熱調理器の第2の変形例を示している。該第2の変形例における加熱調理器1Cは間口が1600mm、奥行きが850mm程度の大きさで、前記第1の変形例における加熱調理器1Bよりもさらに大形に形成されている。このように加熱調理器1Cが、さらに大形に形成されていることに伴って、集熱焼板としての焼鍋は、前記第1の変形例におけるものと同様の大きさの焼鍋5Bが1個と、375mm×710mm程度の大きさの焼鍋5C,5Cが2個との計3個が並設されている。
焼鍋5Bの下方にはガスバーナ6が3基設置され、2個の焼鍋5C,5Cの下方にはガスバーナ6がそれぞれ1基ずつ設置されている。集熱焼板としての焼鍋5Bの裏面には、図10(b)に示すように、前記第1の変形例の場合と同様の溝ユニット7Bが形成されている。これに対し、2個の焼鍋5C,5Cのうち、一方の焼鍋5Cに対しては、前記図3(a)に示した溝ユニット7Aにおける直線溝16から左半分の態様の形で、且つ焼鍋5Cの大きさに対応した大きさの溝ユニット7Cが形成され、他方の焼鍋5Cに対しては、前記図3(a)に示した溝ユニット7Aにおける直線溝16から右半分の態様の形で、且つ焼鍋5Cの大きさに対応した大きさの溝ユニット7Dが形成されている。また、図10(c)に示すように、上記2個の焼鍋5C,5Cに対しては、上記溝ユニット7C,7Dの形成に代えて、前記溝ユニット7Aにおける溝の形態のままで、横幅を前記溝ユニット7C,7Dと同幅のサイズに縮小した態様の溝ユニット7E,7Eをそれぞれ形成するようにしてもよい。
また、前記図3(a)等に示した溝ユニット7Aにおいて、該溝ユニットが形成されている集熱焼板の厚みを前端縁側を厚く、後端縁側を薄くして溝ユニットの形成面を傾斜面とし、該溝ユニットの後方側を前方側に比べて上げることで、燃焼排ガスが後方側にさらに流れやすくなって、調理面の均一加熱性等を一層向上させることができる。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
調理の進行又は食材の違い等に伴う調理面の設定温度の変更時に火力の調整に対し良好な応答性を有し、集熱面積を増すことにより集熱能力を高めて加熱効率を向上させ、調理面を均一に加熱し、保温性を高めて調理面に冷温食材等を載せた場合でも調理条件のばらつきを少なくし、さらには調理者に対する作業環境性を向上させることが不可欠な、加熱源としてガス燃焼熱以外の炭等の燃焼熱を用いたグリドル等にも適用することが可能である。
1A,1B,1C 加熱調理器
2 調理器本体
3a 側面外装部
3b 後面外装部
4 天板
5A,5B,5C 焼鍋(集熱焼板)
6 ガスバーナ
7A〜7E 溝ユニット
8 操作パネル
9 点火コック
10 口火コック
11 メインパイプ
12 スイング式蓋
13 脚部
14 枠板
15 汁受
16 直線溝
17 傾斜溝
18 ステンレス板
19 ドレン構造
20 集水路
21 ドレンパイプ
22 円筒状弁座
23 球弁体
24 ドレン弁

Claims (3)

  1. 裏面に形成された溝ユニットで加熱源からの熱を広く集熱して加熱される集熱焼板であって、
    前記溝ユニットは方形体上に形成されるとともに該方形体における前端縁の長さ方向中点から該前端縁にほぼ直角に直線溝が形成され、該直線溝から左右後方に向けて当該直線溝に対しそれぞれ所要角度傾斜した各傾斜溝が前記方形体のほぼ全面に所要のピッチで並列に形成されていることを特徴とする集熱焼板。
  2. 上記各傾斜溝が上記直線溝に対し傾斜している上記所要角度は30°〜80°であり、上記所要のピッチは前記傾斜溝の溝幅のほぼ2倍であることを特徴とする請求項1記載の集熱焼板。
  3. 請求項1又は2記載の集熱焼板を少なくとも1枚備え、前記集熱焼板の下方には、加熱源としてのガスバーナが設置されていることを特徴とする加熱調理器。
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