JP5574510B2 - エアロゾル吸引器のための液タンク - Google Patents

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本発明は、香味溶液を供給する液タンク、詳しくは、香味溶液を香気エアロゾルに変換させ、この香気エアロゾルを空気とともにユーザに吸引させるエアロゾル吸引器に好適した液タンクに関する。
この種のエアゾル吸引器は以下の特許文献1,2にそれぞれ開示されている。特許文献1,2のエアロゾル吸引器は何れも、吸引経路及び香味溶液を蓄えた液タンクを含む。この液タンクは吸引経路内の吸引圧又は毛細管現象の働きにより、吸引経路の所定位置に香味溶液を供給する。このようなエアゾル吸引器によれば、供給位置への香味溶液の供給にあたり、駆動源、即ち、供給ポンプが不要となり、このことはエアロゾル吸引器の小形化を可能にする。
特開平11-89551(JP 11-89551 A) 国際公開第2009/069518号パンフレット(WO 2009/069518 A1)
特許文献1の液タンクは、タンクボディと、このタンクボディ内の液中から吸引経路まで上方に向けて延びる供給管と、この供給管の出口に取り付けられたヒータを有する。しかしながら、供給管の出口位置は香味溶液が供給管内を毛細管現象によって上昇できる高さ以下でなければならず、液タンクの設計や配置を大きく制約する。
また、液タンク内における香味溶液の残量が少なくなるか、又は、液タンクが傾斜されている場合、供給管内での香味溶液の上昇速度が低下する。この状況下では、ヒータによる香味溶液の加熱時間が一定であっても、供給管から吸引経路内に供給される香味溶液の供給量、即ち、香味エアロゾルの生成量が減少し、香味エアロゾルの生成量を安定させることができない。
更に、液タンク内は大気口を通じて大気に開放されていなければならないので、液タンク内の香味溶液が大気口から漏れ出す虞がある。
一方、特許文献2の液タンクはタンクボディとして香味溶液が充填された可撓性袋を含み、この可撓性袋もまた供給管を介して吸引経路の供給位置に接続されている。可撓性袋内の香味溶液は吸引経路内の吸引圧により、供給管を通じて吸引経路に供給される。可撓性袋は変形自在であるから、可撓性袋内の圧力は常時大気圧に維持され、一定である。それ故、可撓性袋から供給される香味溶液の量は吸引圧に応じて決定されることから、可撓性袋は香味溶液の安定した供給を可能にし、また、香味溶液の漏出を確実に防止する。
しかしながら、上述した香味溶液の安定供給は可撓性袋内に香味溶液が十分に蓄えられていることが条件である。詳しくは、可撓性袋内の香味溶液の残量が少なくなれば、可撓性袋自体の収縮変形に要する力が増加し、香味溶液の安定供給が維持されない。更に、特許文献1,2の液タンクは何れも、液タンク内の香味溶液を完全に供給できず、液タンクは香味溶液を残存させた状態で廃棄されるか、又は、香味溶液の補給を受けなければならない。
本発明の目的は、香味溶液の漏れや残存を防止しつつ、香味溶液の安定供給を可能にするエアロゾル吸引器のための液タンクを提供することにある。
上記目的は本発明の液タンクによって達成され、この液タンクは、香味溶液で満たされ、一端に大気に開放された大気口及び他端に送出口をそれぞれ有する管状のリザーバ流路であって、送出口からの香味溶液の送出に伴い、リザーバ流路に残る香味溶液を送出口に向けて前進させるリザーバ流路と、このリザーバ流路の送出口と吸引経路とを接続し、リザーバ流路の流路断面積よりも小さな流路断面積及び吸引経路に開口した供給口をそれぞれ有し、吸引経路内の吸引圧及び毛細管現象の一方の働きに基づき、リザーバ流路の送出口から供給口に香味溶液を導く供給管と、リザーバ流路の送出口と供給管との間に設けられ、リザーバ流路から供給管に向かう香味溶液の流れのみを許容する流出弁と備え、リザーバ流路はその一部に、コイルチューブ又は基準線に沿って繰り返して往復する通路を含んでいる
上述の液タンクによれば、吸引経路内に吸引圧が発生されたとき、リザーバ流路内の香味溶液は供給口での吸引圧と大気口での大気圧との間の差圧に基づき、供給管の供給口から吸引経路内に吸い出される。ここでの香味溶液の吸い出しに伴い、リザーバ流路内の香味溶液は流出弁を通じて供給管内に補充され、供給管の供給口は常時、香味溶液の供給を受けた状態にある。
吸引経路内に吸引圧が繰り返して発生される度に、吸引経路内への香味溶液の供給及びリザーバ流路から供給管内への香味溶液の補充が繰り返され、リザーバ流路内の香味溶液は供給管に向けて移動する。この結果、リザーバ流路内の香味溶液はその全てが吸引経路内に供給可能となる。
一方、上述した差圧が発生されていないとき、リザーバ流路内の香味溶液は供給口及び大気口を通じて大気圧をそれぞれ受けているものの、香味溶液の粘度やリザーバ流路の流路抵抗がある程度大きければ、液タンクの姿勢に拘わらず、リザーバ流路内での香味溶液の移動は阻止される。この結果、供給管の供給口やリザーバ流路の大気口からの香味溶液の漏出は確実に阻止される。
具体的には、香味溶液はJIS規格での常温にて、1499mPa・s以下の粘度を有し、リザーバ流路は38mm以下の流路断面積を有する。好ましくは、香味溶液はJIS規格での常温にて、61mPa・s以下の粘度を有し、リザーバ流路は28mm以下の流路断面積を有する。更に好ましくは、供給管は、0.1mm以下の流路断面積を有する。
一方、液タンクは流入弁を更に備えることができ、この流入弁は大気口の近傍にてリザーバ液流路に配置され、大気口からリザーバ流路域内に向かう空気の流れのみを許容する。このような流入弁は大気口からの香味溶液の漏出を確実に防止する。
液タンクは流入弁に代えてプラグ液を含んでいてもよく、このプラグ液は、大気口とリザーバ流路内の香味溶液との間にてリザーバ流路内に位置付けられ、リザーバ流路を塞いでいる。この場合、プラグ液は香味溶液に対する親和性を有さず、香味溶液に隣接しているか、又は、液タンクは、リザーバ流路内にプラグ液と香味溶液を互いに分離する空気層を更に含むことができる。
プラグ液はリザーバ流路内での香味溶液の移動に連動して移動し、香味溶液に大気圧を伝達する一方、大気口を通じてリザーバ流路内に流入する塵が香味溶液に混入するのを阻止する
本発明の液タンクは、吸引経路に香味溶液を安定して供給できるばかりでなく、供給管の供給口やリザーバ流路の大気口からの香味溶液の漏れ、また、リザーバ流路内での香味溶液の不所望な残存を確実に阻止することできる。
エアロゾル吸引器の基本原理を説明するための概念図である。 図1中の液タンクの第1実施例を示す断面図である。 液タンクの第2実施例を示す断面図である。 図3のリザーバブロックの両端面を示す図である。 試験装置Trを示した概略図である。 試験装置Tsを示した概略図である。 試験装置Tsにおいて、細管の流路断面積と液の供給量との関係を示したグラフずある。 プラグ液を有するリザーバ流路の一部を示す断面図である。 プラグ液及び空気層を有するリザーバ流路の一部を示す断面図である。
図1のエアロゾル吸引器はパイプ部材2を備え、このパイプ部材2の内部は吸引経路4として形成されている。詳しくは、パイプ部材2はその一端側から空気流入セクション6、加熱セクション8及びマウスピースセクション10を含む。空気流入セクション6、即ち、吸引経路4はパイプ部材2の一端にて大気に開放された空気導入口12を有する。
空気流入セクション6には液タンク14が接続されている。この液タンク14は香味溶液を蓄えており、この香味溶液は香味エアロゾルの原料である。
ユーザがマウスピースセクション10を通じて空気を吸引すると、吸引経路4内に吸引圧が発生し、この吸引力は空気導入口12からマウスピースセクション10に向けて流れる空気を発生させると同時に、液タンク14から香味溶液を吸引経路4内に吸い出す。吸い出された香味溶液は空気流とともに加熱セクション8に移動し、この加熱セクション8に一旦蒸発された後、空気流中にて凝縮し、香味エアロゾルを生成する。それ故、ユーザは香味エアロゾルを空気とともに吸込み、香味エアロゾルが有する香味を味わうことができる。
図2は、第1実施例の液タンク14を示し、この液タンク14はエアロゾル吸引器に組み込まれたとき、エアロゾル吸引器の長手軸線に沿う軸線を有する。
液タンク14はハウジング16を備え、このハウジング16は液タンク14の軸線に沿って延びる中空の円筒形状をなし、閉塞端18及び開口端20を有する。この開口端20は端壁22によって閉塞され、この端壁22はハウジング16内の隔壁24と協働して流出弁26を挟持している。隔壁24はハウジング16内を仕切り、ハウジング16の周壁に複数のねじ28を介して固定されている。図2には1個のねじ28のみが示されている。ハウジング16内には閉塞端18と隔壁24との間に内室30が規定されており、この内室30は複数の通気孔32を通じて大気に開放されている。
流出弁26は弁ケーシング34を含み、この弁ケーシング34は円筒状のボディ36と、このボディ36から径方向外側に延びるフランジ38とを有し、このフランジ38が端壁22と隔壁24との間に挟み込まれている。ボディ36は端壁22から突出する外端を有し、この外端と端壁22との間はOリング40よってシールされている。ボディ36はその内部に弁室42を有する。この弁室42はテーパ孔によって形成され、このテーパ孔はボディ36の内端面に開口し、この内端面からボディ36の外端に向けて先細状となっている。
弁室42内には弁ケーシング34の内端面側から弁要素としてボール44及び弁ばね46が順次配置されている。この弁ばね46はコイルスプリングから形成され、ボール44弁室42から抜け出す方向に付勢している。更に、ボディ36内には供給管48が配置され、この供給管48は弁室42から延び、ボディ36の外端から突出している。
流出弁26は弁座部材50を更に含む。この弁座部材50は段付きの円筒形状をなし、隔壁24内に保持されている。弁座部材50は大径端52及び小径端を有し、大径端52はボディ36の内端面に密着し、弁室42を閉じている。大径端52の端面には半球状の弁座54が形成されており、この弁座54はボール44を受け止めている。更に、弁座部材50内には貫通孔56が形成され、この貫通孔56は弁座54の中央及び弁座部材50の小径端の端面にてそれぞれ開口している。弁室42及び貫通孔56は流出弁26の弁通路を形成する。
上述した流出弁26は貫通孔56から弁室24に向かう流れのみを許容する逆止弁である。
一方、前述した内室30には流入弁58が配置されており、この流入弁58は弁座ホルダ60とハウジング16の閉塞端18との間に配置されている。弁座ホルダ60は円筒状をなし、隔壁24に密着する端面62を有する。この端面62には大気導入溝64が形成され、この大気導入溝64は弁座ホルダ60の径方向に延び、弁座ホルダ60の外周面にて大気口として開口する。即ち、大気導入溝64は内室30及び通気孔32を通じて大気に接続されている。
流入弁58は前述した流出弁26と同様な構造を有している。それ故、説明の重複を避けるため、流出弁26の部材と同様な機能を発揮する流入弁58の部材には同一の参照符号が付されている。
以下、流入弁58に関しては、流出弁26と相違する点のみを説明する。
流入弁58は流出弁26とは逆向きに配置されており、流入弁58の貫通孔56は大気導入溝64に接続されている。なお、弁ホルダ60及び流入弁58のボディ36は複数のねじ66を介して互いに結合されている。
流入弁58及び流出弁26はリザーバ流路68を介して互いに接続されており、このリザーバ流路68について以下に詳述する。
リザーバ流路68は、流入弁58のボディ36に形成された内部通路70、隔壁24内に形成された内部通路72をそれぞれ含む。内部通路70は流入弁58の弁室42に開口する一端と、流入弁58のボディ36の外周面に開口する他端を有する。更に、内部通路70はボディ36の端面にて開口する注入口を有し、この注入口はプラグ74により閉塞されている。一方、内部通路72は、流出弁26の貫通孔56に連通する一端(送出口)と、隔壁24の外周面に開口する他端とを有する。
更に、リザーバ流路68は、内部通路70,72の他端同士を接続するコイルチューブ76を含み、このコイルチューブ76は流入弁58を囲むように配置され、内室30内を液タンク14の軸線方向に延びている。
液タンク14が初期状態にあるとき、流入弁58の弁室42、リザーバ流路68、流出弁26の弁室42及び供給管48から形成された液供給ライン内は吸引経路4内の吸引圧又は毛細管現象に基づき香味溶液Lで満たされ、この香味溶液Lは供給管48の先端まで導かれている。ここで、供給管48の流路断面積は、リザーバ流路68の平均流路断面積よりも十分に小さい。なお、香味溶液Lは前述した注入口を通じて液流路内に注入可能である。
上述した液タンク14がエアロゾル吸引器内に組み込まれたとき、供給管48の先端は供給口49としてエアロゾル吸引器の吸引経路4内に位置付けられる。それ故、ユーザがエアロゾル吸引器のマウスピースセクション10から吸引経路4内の空気を吸引したとき、吸引経路4内に吸引圧が発生する。この吸引圧は流出弁26及び流入弁58を開き、供給管48の供給口49から吸引経路内に香味溶液L吸い出す。
ここでの香味溶液Lの吸い出し量、即ち、吸引経路4への香味溶液Lの供給量は、リザーバ流路68内の香味溶液Lを連続体としてみたとき、連続体の先端面(供給管48の供給口49)に加わる吸引圧と連続体の後端に加わる大気圧との間の差圧及び吸引時間によって決定される。そして、供給管48からの香味溶液L吸い出しに連動し、香味溶液Lの連続体はリザーバ流路68内を供給管48の供給口49に向けて前進し、この結果、供給管48の供給口49は常時、香味溶液Lで満たされた状態となる。
この結果、ユーザの吸引が繰り返される度に、吸引経路4内への香味溶液Lの供給及び香味溶液Lの連続体の前進が繰り返されるので、液タンク14は吸引経路4内に香味溶液Lを安定して供給することができる。また、リザーバ流路68内の香味溶液Lはその全てが吸引経路4内に供給されるので、リザーバ流路68内に香味溶液Lが不所望に残存することもない。
また、吸引経路4内に吸引圧が発生されないとき、流出弁26及び流入弁58は共に閉じた状態にあるので、供給管48の供給口49又は流入弁58から香味溶液Lが漏出する虞もない。
図3は、第2実施例の液タンク14を示す。
第2実施例を説明するにあたり、第1実施例の部材及び部位と同一の機能を発揮する部材及び部位には同一の参照符号が付されている。
以下、第1実施例とは相違する点について、第2実施例を説明する。
第2実施例の流出弁26は弁座ホルダ78に保持され、この弁座ホルダ78は第1実施例の隔壁24と同様な機能を発揮する。弁座ホルダ78及び弁ケーシング34のフランジ38は複数のねじ80を介して互いに結合されている。また、弁座ホルダ78はその外周面にねじ孔81を有する。第2実施例の液タンク14が前述したハウジング16を備えている場合、ねじ孔81はハウジング16と弁座ホルダ78とを結合するねじをねじ込むために使用される。
弁座ホルダ78は、弁ケーシング34とは反対側の面に段付き孔82を有し、段付き孔82は弁座部材50の貫通孔56に連通している。段付き孔82にはシールリング84を介してリザーバ流路68の下流域を形成する接続管86の一端が挿入され、この接続管86の他端はリザーバ流路68の上流域をその内部に形成したリザーバアセンブリ88に接続されている。
詳しくは、リザーバアセンブリ88は円筒状のブロック90を含み、このブロック90は一端面90a及び他端面90bを有する。これら端面90a,90bにはシールプレート92,94を介して円形の端壁96,98がそれぞれ取り付けられている。接続管86は端壁96の中央及びシールプレート92を貫通し、ブロック90の一端面90aに密着した他端を有する
一方、端壁98及びシールプレート94の外周部にはリザーバ流路68の大気口100及び絞り孔102がそれぞれ形成されている。これら大気口100及び絞り孔102は互いに連通し、絞り孔102の内径は大気口100の内径よりも小さい。
ブロック90内には絞り孔102と接続管86の他端とを互いに接続する接続通路が形成されている。この接続通路はリザーバ流路68の残部を形成し、ブロック90の軸線に沿い繰り返して往復している。詳しくは、接続通路はブロック90内に形成された多数の貫通孔104を含み、これら貫通孔104はブロック90の軸線方向に沿ってブロック90を貫通し、端面90a,90bにて開口した開口A,Bをそれぞれ有する。
図4は端面90a,90bにおける開口A,Bの分布を示し、各貫通孔104は、同一の添字が付加された開口A,Bを有する。図4中、貫通孔104は1点鎖線で示されている。
更に、端面90aには多数の溝106が形成され、これら溝106は開口A1と開口A2との間,開口A3と開口A4との間,開口A5と開口A6との間,開口A7と開口A8との間,開口A9と開口A10との間,開口A11と開口A12との間,開口A13と開口A14との間,開口A15と開口A16との間、開口A17と開口A18との間,開口A19と開口A20との間をそれぞれ接続している。
一方、端面90bには多数の溝108が形成され、これら溝108は開口B2と開口B3との間,開口B4と開口B5との間,開口B6と開口B7との間,開口B8と開口B9との間,開口B10と開口B11との間,開口B12と開口B13との間,開口B14と開口B15との間,開口B16と開口B17との間、開口B18と開口B19との間,開口B20と開口B21との間をそれぞれ接続している。
更に、開口A1,B1を有する貫通孔104はブロック90の外周部に配置され、貫通孔104の開口B1は絞り孔102を介して大気口100に接続されている。また、開口A21,B21を有する貫通孔104はブロック90の軸線上に位置付けられ、貫通孔104の開口A21は前述した接続管86の他端に接続されている。
図4中の1点鎖線に付加した矢印を参照すれば明らかなように、前述した貫通孔104及び溝106,108は、絞り孔102と接続管86とを接続する1つの接続通路を形成する。
液タンク14が初期状態にあるとき、接続通路から接続管86及び流出弁26を経て供給管48の供給口49に至る液供給ライン内は香味溶液Lで満たされている。なお、第2実施例の場合、香味溶液Lは大気口100から注入される。
第2実施例の液タンク14は、リザーバ流路68が大気口100にて大気に直接に開放されていても、香味溶液Lの粘度やリザーバ流路68及び供給管40の流路断面積が適切に設定されていれば、前述した第1実施例の液タンク14と同様な機能を発揮し、大気口100から香味溶液Lが漏出することはない。
これを検証するため、図5に示されるような試験装置Tr1〜Tr7が準備された。各試験装置Trは、リザーバ流路68、流出弁26及び供給管48にそれぞれに相当するテフロン(登録商標)製のチューブA、逆止弁B及び細管Cをそれぞれ備えるが、チューブAの内径のみが相違する。
また、各試験装置TrのチューブA内には4種類の液D1〜D4が吸引によって所定量だけ収容され、液Dの長さEはそれぞれ30mmである。具体的には、液D1〜D4はそれぞれ、水(W)、プロピレングリコール(PG)の水溶液(重量ベースにて、W:PG=1:1、PGL)、プロピレングリコール(PG)、グリセリン(G)である。
上述の試験装置Trは、下記の条件1−3にて、所定時間(例えば30秒間)に亘って据え置かれ、チューブAから液Dの漏出が観察されるか否かの試験が実施された。
条件1:試験中、試験装置Trは細管Cを上向きにした吊り下げた鉛直姿勢にある。
条件2:試験中、試験装置TrはチューブAを水平に保持した水平姿勢にある。
条件3:試験中、試験装置Trは逆止弁Bを除いた鉛直姿勢にある。
上述の試験結果は以下の表1に示されている。
表1
Figure 0005574510
表1中、ID,SAはチューブAの内径、流路断面積をそれぞれ示す。また、表1中、○はチューブA内での液Dの移動やチューブAからの液Dの漏れが何れも無いことを示し、×は液Dの移動又は漏れが有ったことを示す。
条件1,2と条件3の場合を対比すれば、表1から明らかなように逆止弁Bの存在、即ち、リザーバ流路68と供給管48との間の流出弁26の存在は、図3の液タンク14がたとえ傾斜姿勢になっても、大気口100からの香味溶液Lの漏れのリスクを大幅に回避するうえで有効に働く。
また、液D、即ち、香味溶液Lがグリセリン(G)等のように、20℃にて1499mPa・s以下の粘度を有している場合、チューブA、即ち、リザーバ流路68の流路断面積が38mm以下(リザーバ流路68の内径は7mmよりも小)であれば、香味溶液Lの漏れは更に有効に阻止される。しかしながら、香味溶液Lは加熱されることでエアロゾル化することから、高沸点のグリセリンはそのエアロゾル化に多くの熱エネルギを必要とする。
この点、香味溶液Lがグリセリンに比べて沸点が低く、且つ、20℃にて60.5mPa・s以下の粘度を有するプロピレングリコール(PG)等の溶液である場合、香味溶液Lの漏れを有効に阻止するには、リザーバ流路68の流路断面積は28mm以下(リザーバ流路68の内径は6mmよりも小)であるのが好ましい。
一方、供給管48から香味溶液Lの送出を検証するため、図6に示す試験装置Ts1〜Ts3が準備された。
試験装置Tsは、逆止弁Bを除いて試験装置Trの細管Cを吸引管Fに接続したものに相当する。試験装置Ts1〜Ts3のチューブAは同一あるが、その細管Cの内径は互いに相違する。また、吸引管Fは前述し吸引経路4に相当し、その先端に空気導入口12に相当するオリフィスを有する。
試験装置Ts1〜Ts3のチューブA及び細管C内が所定量の液D(PG又はPGL)で満たされ、且つ、試験装置Tsを横向きの水平姿勢に配置した状態で、その吸引管F内の空気を所定の吸引条件にて吸引する吸引試験が実施された。この後、吸引試験による細管Cから吸引管F内への液Dの供給量が測定された。実際の吸引試験では、吸引管F内の空気吸引が10回繰り返された後、細管Cからの液Dの総供給量が求められ、この総供給量から1回当たりの吸引動作における液Dの供給量が算出された。なお、吸引動作中、吸引管F内の圧力は35ml/2secの吸引条件で100mmAqになるように維持された。
以下の表2は上述の吸引試験の結果を示す。
表2
Figure 0005574510
表2中、ID.SAは内径及び流路断面積をそれぞれ示す。
なお、吸引動作中、チューブA内の液Dは途切れることなく、連続した液柱状態を維持していた。
上述の試験装置Ts、即ち、エアロゾル吸引器において、吸引時、生成されたエアロゾルの量は、シガレットの喫煙時、シガレットから発生されたタール量に相当すると考えられる。一般的に、1本当たりのシガレットの吸引回数、即ち、パフ(puff)回数は8程度である。また、タールの送出量が高いシガレットは1本当たり、タールを20mg送出する。この場合、1パフ当たりのタールの送出量は2.5mgである。
ここで、液Dの全てがエアゾル化すると仮定すれば、表2から明らかなように、液DがPGである場合、細管C、即ち、供給管48の流路断面積は0.1mm2以下であるのが好ましい。
一方、図7は、上述の吸引条件での細管Cの流路断面積とPGの供給量との間の関係を示す。図6から明らかなように、細管Cの流路断面積が0.1mm2の場合、55ml/2sec,35ml/2secの吸引条件にて、PGの供給量はそれぞれ2.98mg/puff,2.58mg/puffとなる。
第2実施例の場合、大気口100を通じて接続通路内に塵が入り込み、香味溶液Lが塵等で汚染される虞がある。このため、図8に示されるように第2実施例の液タンク14は、リザーバ流路68(貫通孔104)内に注入され、リザーバ流路68を閉塞するプラグ液110を更に含むことができる。このプラグ液110は香味溶液Lに対する親和性を有しておらず、香味溶液Lの連続体の後端に隣接して位置付けられる。それ故、プラグ液110は香味溶液Lの連続体とともに前進し、塵等による香味溶液Lの汚染を確実に防止する。
また、図9に示されているように、第2実施例の液タンク14は、プラグ液110と香味溶液Lの連続体の後端との間に空気層112を更に含むことができる。この場合、プラグ液110は香味溶液Lに対する非親和性を要求されない。
本発明は、上述した第1及び第2実施例の液タンクに制約されるものではなく、流出弁26、流入弁58及びリザーバ域の具体的構造は種々に変更可能である。また、液タンク14の供給管48は吸引経路内の吸引圧によらず、毛細管現象により、その先端まで香味溶液Lを導くキャピラリであってもよい。
26 流出弁
48 供給管
49 供給口
58 流入弁
64 大気導入溝
68 リザーバ流路
76 コイルチューブ
88 リザーバアセンブリ
100 大気口
110 プラグ液
112 空気層
L 香味溶液

Claims (8)

  1. 空気の吸引経路内にて香味溶液を香気エアロゾルに変換させ、この香気エアロゾルを空気とともに吸引させるエアロゾル吸引器のための液タンクであって、
    前記香味溶液で満たされ、一端に大気に開放された大気口及び他端に送出口をそれぞれ有する管状のリザーバ流路であって、前記送出口からの前記香味溶液の送出に伴い、前記リザーバ流路内に残る前記香味溶液を前記送出口に向けて前進させるリザーバ流路と、
    前記リザーバ流路の前記送出口と前記吸引経路とを接続し、前記リザーバ流路の流路断面積よりも小さな流路断面積及び前記吸引経路に開口した供給口をそれぞれ有し、前記吸引経路内の吸引圧及び毛細管現象の一方の働きに基づき、前記リザーバ流路の前記送出口から前記供給口に前記香味溶液を導く供給管と、
    前記リザーバ流路の前記送出口と前記供給管との間に設けられ、前記リザーバ流路から前記供給管に向かう前記香味溶液の流れのみを許容する流出弁と
    を具備し
    前記リザーバ流路はその一部に、コイルチューブ又は基準線に沿って繰り返して往復する通路を含むことを特徴とするエアロゾル吸引器のための液タンク。
  2. 前記大気口の近傍にて前記リザーバ液流路に配置され、前記大気口から前記リザーバ流路域内に向かう空気の流れのみを許容する流入弁を更に具備したことを特徴とする請求項1に記載の液タンク。
  3. 前記大気口と前記リザーバ流路内の前記香味溶液との間にて前記リザーバ流路内に位置付けられ、前記リザーバ流路を塞ぐプラグ液を更に具備したことを特徴とする請求項1に記載の液タンク。
  4. 前記プラグ液は前記香味溶液に対する親和性を有さず、前記香味溶液に隣接していることを特徴とする請求項3に記載の液タンク。
  5. 前記リザーバ流路内に前記プラグ液と前記香味溶液を互いに分離する空気層を更に含むことを特徴とする請求項3に記載の液タンク。
  6. 前記香味溶液はJIS規格での常温にて、1499mPa・s以下の粘度を有し、前記リザーバ流路は38mm2以下の流路断面積を有することを特徴とする請求項1に記載の液タンク。
  7. 前記香味溶液はJIS規格での常温にて、61mPa・s以下の粘度を有し、前記リザーバ流路は28mm2以下の流路断面積を有することを特徴とする請求項1に記載の液タンク。
  8. 前記供給管は、0.1mm2以下の流路断面積を有することを特徴とする請求項7に記載の液タンク。
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