JP5571579B2 - 貝類の養殖装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水産養殖の方法および装置に関するものである。具体的には、本発明は貝類の育成および収穫に利用される。
カキやムール貝(イガイ)などの貝類は、ニュージーランドおよびニュージーランド国外の両方で高く評価されている海産物である。貝産業はニュージーランド経済にとって何百万ドルもの価値があり、多大な資金と努力が貝類の養殖に費やされている。特にカキは、とりわけ価値の高い収穫物である。
貝類を自然環境から採取すると、無駄が多くなる恐れがある。これは、貝類の繁殖環境および住環境へのアクセスのしやすさの問題と場所によって異なる貝類の分布の問題によるものである。また、労働の費用や時間も自然環境からの収穫が不可能な要因となりうる。
また、自然環境における貝類の乱獲も懸念されている。消費者は、海産物の持続不可能な収穫による影響をより意識するようになってきており、持続可能な方法で収穫された食物の購入を選択するようになってきている。
このため、多くの海および淡水の養殖場が、さまざまな方法を利用した貝類の養殖に当てられている。
このような方法のひとつはニュージーランド特許第511126号に開示されており、そこでは海底の上に設置されたプラットフォーム(養殖台)について述べている。このプラットフォームは貝の束を保持し、貝が成長するための表面を提供する。プラットフォームは大量の貝の養殖を可能にするものであるが、一方でその使用には多くの問題がある。
まず、プラットフォームを海底上に設置しなければならず、それから貝の束をプラットフォームへと運んで設置する必要がある。プラットフォームを比較的深海に設置する場合、スキューバダイビングの用具を装着した数多くのダイバーが必要となるであろう。プラットフォームの設置を円滑に進めるためには、大きな労働力が必要となる可能性がある。また、成熟した貝を収穫する際には、貝の束を取り外してからそれぞれの貝を束から個別に収穫しなければならない。これもまた、大きな労働力を必要とするプロセスである。
また、貝は一定の位置に比較的固定されていると、卓越流によって運ばれてくる堆積物やデトリタス(有機堆積物)に時折さらされることがある。これは貝を汚染し、摂食の際に貝にストレスを与えてしまうことになる。
プラットフォームおよびそこに置かれた貝の束は時間とともに徐々に堆積物を集積し、泥の中に棲む蠕虫(mud worms)や扁形動物(flatworms)のような寄生生物の隠れ家となる。これらは貝の群れに病気や寄生虫感染症を引き起こし、最終的には貝の身の品質に影響を及ぼしかねない。
貝にとってのストレスの他の原因は過密状態によるものである。プラットフォームを利用した貝類の養殖方法では、貝の養殖主がプラットフォーム内での貝の分布を調整することができない。それどころか、プラットフォーム内で貝が不均一に分布してしまう可能性があり、そのためプラットフォームの一部に貝が密集してしまうことになる。
大部分の生物と同様に、互いに極めて接近した状態にある貝は、彼らの環境の中にある天然資源、特に食物を奪い合うであろう。貝類は、いったんある場所に定着すると比較的移動しない性質があるため、必ずしもよりよい環境に自ら移動できるわけではない。したがって、当然のことながら、貝をプラットフォーム上で養殖することは貝の身に有害な影響を及ぼしてしまうストレスの多い飼育方法になってしまう可能性がある。
例えば、固定された潮間帯用トレイおよびラックまたは網の袋を利用する方法のような、多様なプラットフォームを利用したカキの養殖方法が実施されてきた。しかしながら、これら全ての方法はニュージーランド特許第511126号に開示されているシステムと同様の問題を抱えている。
この問題を解決するために、養殖者は個々の貝の育成を促進する育成システムを開発してきた。典型的な一例は米国特許第5579724号であり、そこではカキ用のホルダが開示されている。しかしながら、これらのシステムは理想的なものではない。
米国特許第5579724号に開示されているカキ用ホルダは、製造するには比較的複雑な形状および構造を有している。このため、ホルダを製造するための費用が著しく増加することになる。
また、このホルダはカキの最適な成長のために若い時期のカキの幼生を正確に設置しなければならないように設計されている。これは、養殖プロセスを開始するにあたって多大な時間を要することになりうるプロセスである。
米国特許第5579724号に開示されているホルダの構造は堆積物を集積してしまうようなものであるため、上記のような堆積物の集積に付随する問題がカキの成長の早い段階において起こる可能性がある。
米国特許第5579724号に開示されているホルダは、ホルダを育成表面に固定するための取付手段を含むように特別に製造されたものではない。その代わりに、カキが養殖されていく環境の中で、ホルダの一部が育成表面に接着されるように作られている。先と同様に、これでは養殖プロセスを開始するにあたって多大な時間を要することになる。
ニュージーランド特許第511126号に例示されているような貝類の海底養殖における問題に対処するために利用される貝類の養殖方法のひとつは、養殖される貝を、重りを付けたロープまたはそれに類似するフィラメント状の育成培地を用いて水柱中につるすものである。通常、ロープは海底に固定されているか、そうでなければ海底に沈むように重りを付けられており、ロープの上部はブイに取り付けられている。この水産養殖方法では、貝の育成培地を設置および撤去するための労働力が少なくて済む。また、貝が堆積物や寄生生物にさらされることも少なくなる。
この貝類の養殖方法を利用するために、この方法において使用される典型的な装置である英国特許出願第2421884号のような数多くの装置が開発されてきた。この特許出願はC状のペグを開示しており、このC状のペグの両端はロープを貫通するようにロープに押し込まれている。ペグは、ムール貝が自身から出る粘着性の糸のような分泌物である足糸を使って自らを固定できるような表面領域を提供する。
しかしながら、たとえ水柱中に置かれたとしても、この方法で養殖されている貝は依然として、漂流している堆積物やデトリタスにさらされる恐れがある。
摂食時の最適な貝の向きは、貝の開口部が餌を食べる際に卓越流の下流方向を向いているものである。これによって貝の摂食器官に入り込む粒子を減らすことができ、また、貝の摂食器官に侵入する大きすぎる粒子をより簡単に放出することが可能となる。
英国特許出願第2421884号に開示されているこの装置では、貝はいったんペグ上に設置されると自ら向きを変えることはできない。さらに、この貝類の水産養殖装置またはそれに類似する装置で養殖される貝の分布は調整することができない。したがって、過密や競争によるストレスが生じ、その結果このような方法で飼育される貝の大きさや貝の身に悪影響を与えてしまう恐れがある。
この貝類の養殖装置におけるさらなる欠点は、成熟した貝を収穫する際に、集めた貝をペグの育成表面から取り外すのにかなりの時間と労働力が必要となることである。
貝類を水柱中で養殖するための装置の他の一例は、英国特許出願第2061081号である。この特許出願は、水柱中につるされたプラスチックテープとともに使用する貝の取付具を開示している。
このイギリス特許出願に開示されている取付具は、米国特許第5579724号のように製造するには比較的複雑な形状および構造を有していることが特に問題である。
貝を取付具に固定する際に接着剤を拘束するものがほとんどないため、貝殻の接着剤が付着することが望ましくない部分に接着剤が流出してしまう可能性がある。特に、貝殻の半片同士が接触する部位に接着剤がかかってしまうことが懸念される。
貝を取付具に固定した後、取付具をテープに固定する。取付具をテープに適切に固定するためには、取付具の取り扱いに多大な時間が必要となる。
また、テープ自体も取付具に相補的な開口部を含むように正確に作る必要があり、製造費用を増大させることになる。
この貝類の養殖方法で使用されているプラスチックテープは耐久性がありかつ長持ちするものであるが、この独自の特性が成熟した貝を収穫する際に特有の環境問題を引き起こすことにもなる。1回限りの使用向けに特別に作られているテープおよびそこに固定されている取付具は、貝の収穫時に単に廃棄されることになり、大量の廃棄物を出すことになる。
また、収穫中にテープおよび取付具の一部が損傷または破壊されて外れてしまう可能性があり、これらは海洋環境における漂流物となってしまう。
先行技術が十分に対処しきれていない貝類養殖の他の観点は、貝のタグ付けまたは識別である。商品を回収する必要が生じた場合に対象となる貝を探し出すことが可能となるように、養殖される貝に何らかの方法でマークを付ける手段を有することが望ましい。
貝類は汚染されやすい食品である。摂取された場合に一般の人々の健康を害してしまう危険がある貝の特定および回収を可能にすることは、公共の安全の問題である。
貝商品へのマーク付けを販売促進に役立てるために利用し、貝の生産地を消費者に知らせることもできる。これは、例えばニュージーランドのブラフ産のカキのように、質の良い海産物で有名な地域にとって特に重要となるであろう。
貝にラベル付けするための現行のシステムは限られている。例えば、ニュージーランド特許第531711号は、貝が成長するにつれて貝の貝殻部分に組み込まれていくタグを提供している。
この特定のマーク付け方法は、そのタグの表面積では文字または文字のようなマークを付けることができないため、電子識別に限定される。いずれにしても、タグは貝殻と部分的に一体化していくため、判読が困難になる恐れがある。
タグ上のどのような文字やマークも時間とともに汚れていってしまうため、判読できなくなってしまう。マークを読み取れるようにするためには、相当の洗浄作業が必要となる。
これは、本明細書中ですでに述べた米国特許第5579724号に開示されているカキ用ホルダに特に当てはまる。ホルダは、マークを付けることが可能な小さくて平らな面を片側に備えている。しかしながら、泥や藻などの生物がこの部分を汚してマークを判読できなくしてしまう恐れがある。洗浄プロセス中にマークを破損せずに読み取れるようにするためには、注意深い洗浄が必要となる。
また、タグが無線ICタグの場合は、タグに記憶されている情報を読み取るための電子機器が必要となる。
粘着ラベルのような他のラベル付け方法では、接着剤を貝にしっかりと固定するために貝を十分に乾燥させることが必要である。そのためには極めて大きな労働力と時間が必要となり、また貝の養殖費用を大幅に増加させることになり、費用の増加分は結果として消費者に転嫁されなければならないことになるであろう。
本明細書中に引用されている特許または特許出願を含む全ての参考文献は、それらを参照することにより本明細書に含まれる。いかなる参考文献も先行技術を構成することは許可されていない。参考文献の論述は、それらの著者が主張することを記載しているものであり、出願人は、引用された文献の正確性および適切性に異議を唱える権利を有している。多くの先行技術文献をここで参照しているが、この参照は、これらの文献がニュージーランドまたは他の国において当該技術分野における一般知識の一部を形成することを許可するものではないことは明確に理解されるであろう。
さまざまな管轄下で、「含む(comprise)」という用語を排他的意味または包括的意味のいずれかに帰属させることが可能であることが認められている。本明細書においては、特に断りのない限りは、「含む(comprise)」という用語は包括的意味を有するものとする。すなわち、それが直接言及している記載要素だけでなく、その他の特定されていない要素またはエレメントも含むことを意味する。また、「comprised」または「comprising」という用語が方法またはプロセスにおけるひとつ以上のステップに関連して使用される場合にも、この理論的解釈が使用されるものとする。
本発明の目的は、前述の問題に対処すること、または少なくとも国民に有益な選択を提供することである。
本発明のさらなる態様および利点は、単に例示を目的としてなされる下記の説明によって明らかになるであろう。
本発明の一実施形態では、育成表面を有する基盤と、基盤の支持用留め具と、を備え、育成表面はひとつの貝を支持するように構成されていることを特徴とする貝類の養殖装置を提供する。
本発明の他の実施形態では、育成表面を有する基盤と、基盤の支持用留め具と、を備え、支持用留め具は、基盤が支持部材に固定される際に基盤が支持部材に対して回転可能となるように構成されていることを特徴とする貝類の養殖装置を提供する。
さらに本発明の他の実施形態では、貝の幼生を基盤に固定するステップと、基盤を支持部材に固定するステップと、を含み、基盤が支持部材に対して回転可能となるように基盤を支持部材に固定するステップをさらに含むことを特徴とする貝類の養殖方法を提供する。
さらに本発明の他の実施形態では、貝の幼生を基盤に固定するステップと、基盤を支持部材に固定するステップと、貝が成熟するまで支持部材を水中に漬けておくステップと、を含み、貝に関する情報を表示するために基盤にマークを付けるステップをさらに含むことを特徴とする貝類のマーク付け方法を提供する。
さらに本発明の他の実施形態では、貝を育成するための育成表面を有する基盤と、基盤の支持用留め具と、を備え、基盤は貝に関する情報を表示するためのマークを含んでいることを特徴とする貝類にマーク付けするための装置を提供する。
貝は、経済価値の高いどの二枚貝でもよい。二枚貝は、2つの部分に分かれた貝殻を有している動物グループであり、蝶番線に沿って対称になっている。例えば、貝はハマグリ、ピピガイ、またはムール貝であってもよい。
好ましくは、貝はカキであり、本発明のいくつかの実施形態ではホタテ貝を使用することもできるが、本明細書の以下の部分では貝をカキとして述べるものとする。
「幼生(spat)」という用語は、まだ十分に成熟していない若い二枚貝を指す。
基盤は、カキの少なくとも一部を受け入れるように構成されたいかなる装置であってもよい。例えば、基盤は、岩、石、または長い金属もしくはプラスチックであってもよい。好ましくは、基盤は円盤であり、本明細書の以下の部分では基盤を円盤として述べるものとする。
円盤は、金属、ゴム、またはセラミックから形成することができるが、好ましくは、円盤の製造費用を最小限に抑えるために、従来の射出成形技術を利用してポリ塩化ビニル(PVC)またはポリエチレンのようなプラスチック材料から成形する。
あるいは、円盤を従来の回転成形技術を利用して成形してもよい。水柱中でも円盤が太陽光にさらされる可能性がある場合には、紫外線安定性を有するプラスチック材料が好ましい。当業者であれば、他のプラスチック材料を目的に応じて使用できることが理解できるであろう。
プラスチック材料は、耐久性がありかつ強固であるために好ましい材料である。基盤は、カキを収穫して運搬する過程でたたかれたりどこかに衝突したりすることがあるため、耐久性は円盤にとって望ましい特性である。また、プラスチックは海洋環境においても安定しており、構造健全性を維持することができる。
好ましくは、円盤はひとつのカキの幼生のみを受け入れる大きさを有している。当業者であれば、ひとつの円盤でひとつ以上のカキが養殖できるように、円盤がより大きいものであってもよいことを理解できるであろう。しかしながら、この場合、カキを過密や競争のストレスにさらすことになる恐れがある。
好ましくは、円盤は一面が凹状になって凹部を形成しており、またそれに対向する面は平面になっている。円盤の凹部が形成された表面は育成表面を形成しており、ひとつのカキの幼生をその上に設置するのに十分な面積を有している。
当然のことながら、本発明のいくつかの実施形態では、育成表面は円盤の一面の周囲から延びるへりまたは突起部によって規定されていてもよい。
本発明のいくつかの実施形態では、育成表面の外周を定義するへりまたは突起部の側面に、開口部、溝、または切れ目を設けてもよい。これによって、円盤の側面から育成表面にアクセスすることが可能となる。
凹形状の断面は、カキの幼生の貝殻の側面を補完するための凹部を提供することができるため、好ましい。これによって、成長していくカキをよりしっかりと支持することができるとともに成長していくカキにより大きい表面積を提供することができ、後にこの装置を陳列目的で使用する場合でもカキの成長や補助を妨げることがない。
また、滑らかな湾曲した表面によって、接着剤を使用してカキの幼生を育成表面に固定する際に、幼生を正しい位置に置くことがさらに容易になる。
へりまたは突起部の側面に設けられた開口部、溝、または切れ目は、育成表面に接着剤を塗布する際に役立てることができる。
また、凹形状の断面のおかげで接着剤が凹部の中央に集まるために、接着剤の無駄がほとんどなくなる。カキの幼生が凹部内に置かれると、接着剤は凹形状の基盤の周囲に広がり、カキの幼生を基盤にしっかりと接着するのを助ける。
基盤は、カキの幼生の貝殻に相補的な凹部を有している限りは、円形、楕円形、または六角形や他の多角形などのいかなる形状であってもよいことは、当業者であれば理解できるであろう。本発明の好適実施形態では、基盤は円形となるように円盤となっている。
本発明のいくつかの実施形態では、カキと円盤の育成表面との間にスポンジ状の媒体を設置することができる。このスポンジ状の媒体は、ゴムまたはメッシュ生地の織物であってもよく、カキの幼生を円盤の凹部に固定するのを助ける。当業者であれば、コルクなどの他の材料をこの用途のために想定することができるであろう。
基盤の支持用留め具は、支持部材に固定されるように構成された基盤のどの部位であってもよい。例えば、支持用留め具はクリップまたはスナップロック金具であってもよい。好ましくは、支持用留め具は基盤の平面側から延びるピンである。
好ましくは、ピンは養殖ロープの織り目を貫通するように構成されているが、ピンは他の支持装置に固定するように構成されていてもよいことを当業者であれば理解できるであろう。このような支持装置の例は、フレームまたは突堤もしくは桟橋の支柱を含む。
好ましくは、ピンは円形の断面を有している。円形の断面によって、ピンと養殖ロープが接触している部分の摩擦を減らすことができ、また基盤が養殖ロープに対して敏速に回転することが可能となるために、この形状が望ましい。
本発明のいくつかの実施形態では、基盤と接触しているピンの部位は、ピンの他の部位に比べて直径が小さくなっていてもよい。これによって、成熟したカキを収穫する際にピンから基盤を取り外しやすくなる。
好ましくは、ピンは円錐形のかかりの付いた先端部を含むように構成されている。これによって、ピンが養殖ロープの織り目に貫通しやすくなり、また基盤(およびそこに付着しているカキ)を養殖ロープに近接して維持することができる。
本発明のいくつかの実施形態では、ピンはかかりを含まないように構成されていてもよい。この場合、ピンを養殖ロープを貫通するように挿入した後、ピンの先端部を熱処理してかかりを形成し、基盤を養殖ロープに留めることができる。
好ましくは、養殖ロープはナイロンまたはプラスチック材料のような耐磨耗性材料から製造される。
本発明のいくつかの実施形態では、養殖ロープの中心を通っているプラスチックで被覆されたレッドコアを利用して、養殖ロープの負の浮力が確保されている。つるされたロープの重さによって、かかりが養殖ロープを貫通するとすぐに養殖ロープの織り目を閉じることができる。
養殖ロープは、養殖ロープの表面の汚れを減らすまたは防ぐために防汚剤で処理されていてもよい。例えば、ホットワックスを養殖ロープおよび基盤に塗布することができる。あるいは、プラスチック材料を押出成形する過程でプラスチック材料に防汚剤を混ぜるか、または防汚剤を養殖ロープおよび基盤に噴霧してもよい。
養殖ロープは、水柱中で垂直に配置することができる。本発明のいくつかの実施形態では、養殖ロープをブイなどの2つの取付位置の間に水平に張ることができる。
本発明のいくつかの実施形態では、養殖ロープを水柱中につるされているフレーム内に、養殖ロープがフレームの上部と下部との間を行き来して輪になるように配置することができる。
本発明の利点は、カキの蝶番が水面方向を向き、摂食器官が海底方向を向くように、カキが自ら向きを変えることが取付手段によって可能となることである。これは、最初に養殖ロープに取り付けられた際の円盤の位置にかかわらず、フレームが水中に沈められると、カキが最適な位置に自らの向きを定めるということである。
カキが自ら向きを変えることが可能となるのは、基盤が養殖ロープに比較的緩く取り付けられているためである。先行技術のシステムでは、貝の育成表面が動かないように育成表面を定位置に固定する。したがって、貝はいったん育成表面に置かれると、ずっと所定の位置に固定されることになる。
好ましくは、円盤の平面を、カキの生産地に関する情報を表示するマークを付けるための面として使用することができる。
このような情報の例は、特定のカキが養殖された場所を含んでいてもよい。また、マークは、養殖者と養殖場の名前およびフレーム番号(カキがフレーム内につるされた養殖ロープ上で養殖された場合)を表示していてもよい。
本発明のいくつかの実施形態では、マークは養殖主または養殖者に固有のウェブサイトの参照資料を提供するようにしてもよい。これにより、養殖したカキについての追加情報を提供する機会が養殖主に与えられる。
例えば、ウェブサイトでは、カキの売買にとって重要となるであろう、生育条件、種付日(カキの幼生を養殖ロープに設置した日)、収穫日、食品の安全性、または他の品質保証面を話題にすることができる。また、ウェブサイトは、カキが養殖された場所を示す地図、写真、または他の視覚教材を含んでいてもよい。
本発明のいくつかの実施形態では、マークは、消費者が種付日や収穫日のような消費しようとしているカキまたは複数のカキに固有の情報を検索するためにウェブサイトに入力することができる参照番号を含んでいてもよい。
当然のことながら、マークを個々のカキの幼生と結びつけることによって、成熟したカキをその幼若期にさかのぼって追跡することが可能となる。
マークは、水中に漬けられる前に円盤に貼り付けられた粘着性のステッカーまたはラベルであってもよい。
本発明のいくつかの実施形態では、円盤をプラスチック材料から成形し、マークはその成形現場で成形することができる。
本発明の好適な実施形態では、カキの幼生を置く前に、必要な情報を円盤自体に直接プリントすることができる。あるいは、彫刻または焼印手段を利用してマークを付けることもできる。
本発明のいくつかの実施形態では、円盤を透明または半透明のプラスチック材料から製造することができる。この実施形態では、円盤の裏側を見ることでマークが読めるように、マークを裏返して育成表面に付ける。
マークを育成表面に付けることによって、マークを汚染物質や機械的処理による損傷から保護することができ、円盤の裏側から見た場合の視認性を長期間にわたって保つことができる。
当業者であれば、マークを円盤の周囲または両面の周りに付けることができることを理解できるであろう。しかしながら、マークを円盤の平面側に付けることの利点は、この円盤の平面は養殖ロープに接しているということである。これによって、円盤のマークを付けた面を保護して、デトリタスまたはフジツボやチューブワーム(tube worms)のような生物がマークの上に堆積してマークが見えなくなってしまうのを防ぐことができる。
また、卓越流の潮汐状態に従って動く円盤の回転運動も円盤のマークを付けた面に磨耗効果をもたらし、この面をきれいに保つことによってマークを判読可能な状態に維持するのに役立つ。
本発明のいくつかの実施形態では、円盤の平面を防汚剤で処理することができる。これによって、円盤上のマークを覆い隠す可能性がある藻類の増殖を最小限に抑えることまたは防ぐことができる。
使用の際は、カキの幼生を防水接着剤を使用して基盤の凹部に固定する。当業者であれば、他の接着剤を適宜使用してもよいことを理解できるであろうが、カキの養殖プロセスの機械化を容易にするためには、チキソトロピー性エポキシ樹脂接着剤またはシアノアクリレート接着剤のような、瞬時に固まる紫外線硬化型接着剤が好ましい。
接着剤をカキの貝殻の片面に塗布し、カキの幼生を基盤の凹部内に設置する。その代わりに、カキの幼生を置く前に接着剤を基盤自体に塗布してもよい。
本発明のいくつかの実施形態では、セメントのような材料をカキの幼生の貝殻に塗布することができ、これはカキの幼生の基盤への設置に先立ってコーティング剤の機能を果たす。コーティング剤は噴霧手段を使用して塗布してもよいし、あるいはカキの幼生をコーティング剤を含んだ溶液の中に浸してもよい。コーティング剤は貝殻の質感を向上させ、カキの幼生を基盤に接着する助けとなる。
好ましくは、カキの幼生は基盤の凹部の中心に置かれ、接着剤を使用して固定される。カキの幼生の端部は基盤の上に張り出している。これによって、接着剤がカキの幼生の貝殻の蝶番部に接触するのを防ぐこと、または接着剤が2つに分かれた貝殻の部分の縁を覆ってくっつけてしまうのを防ぐことができる。
好ましくは、カキの幼生は、基盤に固定する時点での直径がおよそ15〜30mmである。カキの幼生の貝殻は、幼生をより正確に設置することができるように当然この大きさに規定される。しかしながら、当業者であれば、より小さいまたはより大きいサイズのカキの幼生も使用することが可能であることを理解できるであろう。
好ましくは、基盤の直径はおよそ10〜20mmである。これは、基盤がそこに固定されるカキの幼生よりも小さいまたは少なくともそれと同じ大きさであることを確実にするために好ましい大きさである。しかしながら、当業者であれば、養殖されている貝の種類によって基盤の大きさを変えることが可能であることを理解できるであろう。
すべての貝類の貝殻は、貝殻の蝶番部を避けて成長する。本発明の養殖装置は、最初はカキの幼生の貝殻のおよそ中心に固定される。これによって、基盤の留め具の先端部(回転軸)もカキに対して中心にくるように養殖ロープに設置されることになる。しかしながら、カキが成長するにつれて、回転軸が徐々に蝶番部を支持するようになる。
これにより、蝶番は常に海面方向を向き、一方で摂食器官は海底方向を向くことになり、摂食器官が水柱を通って水面から落ちてくるデトリタスまたは堆積物の通り道から外れた場所に置かれることになるため、この配置は重要である。これによって、貝がろ過摂食のために最適な状態になる。
カキの幼生が成長するにつれて、その蝶番は基盤に対して固定された状態を保ち、一方でカキの貝殻の蝶番と反対側の端が伸びていく。カキが成長するにつれて、その結果生じるカキの質量の増加により、カキの幼生の質量中心が蝶番および基盤の回転軸から離れて移動する。これは、蝶番をほぼ水面方向を向いたままの状態に保つのを助ける。
カキの幼生を基盤に設置するのに続き、基盤を円盤の平面側から延びているピンを通して養殖ロープに固定する。
あるいは、カキの幼生を基盤に設置する前に、基盤を養殖ロープに固定する。
このプロセスを、基盤とそれに隣接する基盤との間をほぼ均等に離すようにして次のカキの幼生に繰り返す。このプロセスは比較的機械化が容易であるため、貝の水産養殖場を設置するための労働コストを削減することができる。
また、これによりカキが他のカキと食べ物や資源を争わなくて済むことになるため、カキ同士の競争によるストレスが軽減される。
養殖ロープを水柱中に配置する際に、卓越流が基盤を養殖ロープに対してわずかに回転させる。したがって、カキの幼生が摂食時に卓越流の下流方向を向くように、卓越流が基盤を回転させることになる。
基盤およびそこに取り付けられたカキの幼生が、養殖ロープに固定される際に最初にどのような向きに置かれたかは重要ではないことに注意しなくてはならない。養殖ロープが水中に沈められると、カキは餌を食べて成長するための最適な位置に自動的に自ら向きを変える。
これは、カキの蝶番がほぼ水面方向を向いており、貝殻の開口部および摂食器官がほぼ海底方向を向いているというものである。蝶番が水面方向を向く角度の程度は卓越流の強さによって変化する。このような方法でカキを正しい向きに置くことで、カキの摂食器官に入り込む堆積物やデトリタスの量を最小限に抑えることができる。これによって、カキにかかるストレスを軽減し、最終的にはカキの成長を向上させることになる。
基盤を養殖ロープに対して回転可能にすることのさらなる利点は、カキに関するマークや情報が付いた円盤の裏面を養殖ロープに接触させて絶えず磨耗し、円盤の裏面での藻類の増殖や、さもなければそこに形成されるデトリタスを防ぐのに役立つことである。これによって、円盤上のマークを判読可能に保つことができる。
また、このカキの養殖方法では、カキが泥の中に棲む蠕虫や扁形動物にさらされることが少なくなり、それによってこれらの生物が引き起こす病気や寄生虫の繁殖を減少させることもできる。
また、このカキの養殖方法は基盤および養殖ロープという2つの構成部品のみによって構成されているため、成長中のカキの周囲の水流を最大にする。また、部品を減らすことで従来の貝類の養殖装置に比べて汚れが付着する表面積が減少することにもなる。
本発明は、先行技術とは違い、カキの育成および収穫プロセスのさらなる自動化を可能にする。本発明を利用して成熟するまで育てられたカキは、単に基盤からピンをせん断することによって収穫することが可能である。養殖した貝の収集を自動化することによって、カキの収穫に伴う費用を大幅に削減する。
養殖ロープを回収する際に、自動化機械がピンの基盤に接触する部分を切断または破壊して、ピンとそのかかりおよび養殖ロープからカキを基盤とともに分離する。
あるいは、養殖ロープ全体を回収して、カキおよびカキが付着している基盤を養殖ロープから取り外すための処理施設に送り返す。これは、養殖ロープがフレームにつるされている場合に好ましい方法である。
当然のことながら、本発明にかかる方法は従来の貝類の水産養殖方法と比べて使用するスペースがかなり小さい。つまり、カキの養殖場を設置および維持するために、また養殖ロープを回収する際に、より小さい船を利用することが可能である。
基盤の裏面に付けられるマークは、カキの生産地を記載すること、また消費者をカキの養殖者に固有のウェブサイトに誘導することによって、消費者向けの広告媒体として機能する。このようにして、消費者または卸売業者もしくは小売業者のような他の関係者が、養殖場所および養殖日のような消費しようとしているカキに関する情報をウェブサイトから検索することができる。
また、これらのマークは、商品を回収する必要が生じた場合にカキの商品を追跡して探し出す手段も提供する。商品の追跡調査を可能にすることのさらなる利点は、低品質の海産物商品が違う一流のブランド名で再こん包される事態をより簡単に発見することが可能となることである。
したがって、当然のことながら、本発明は先行技術より優れた以下のような多くの利点を提供する。
・過密および競争によるストレスを軽減するための最適な位置に置かれ、また水柱中に自由につるされた個別のカキの養殖を可能にする。
・カキが、最適な摂食および成長のために、卓越流の状態に従って自らを正しい向きに定めることを可能にする。
・個別に養殖されるそれぞれのカキの摂食の質を最大限に向上させることで、高品質の海産物を生産する。
・競争および過密によるストレスを軽減することでもまた、高品質の海産物を生産する。
・潮下帯および潮間帯の条件で使用することができる。
・従来の貝類の水産養殖装置に比べて必要とするスペースが小さくて済む。
・構成部品が最小限であるために製造が容易であり、カキ養殖場を設置する際の設備投資を軽減することができる。
・カキ養殖場の設置および成熟したカキの収穫を高度に機械化することが可能となり、それによって養殖主の労働コストを大幅に削減できる。
・食品安全の理由から商品の回収が発生した場合の、個々のカキの追跡可能性を向上させる。
・ウェブサイトに入力してカキに関する情報を検索することができる基盤上の参照番号を利用することによって、カキの養殖産業に独自のインターネットを使ったマーケティング手段を提供する。
本発明のさらなる態様は、単に例示を目的として添付の図面を参照しながら行う下記の説明によって明らかになるであろう。
本発明の貝類養殖装置の側面図である。 本発明の貝類養殖装置の裏面の平面図である。 カキの幼生が取り付けられている本発明の貝類養殖装置の斜視図である。 成熟したカキが取り付けられている本発明の貝類養殖装置の正面図である。 成熟したカキが取り付けられている本発明の貝類養殖装置の別の正面図である。 成熟したカキが取り付けられている本発明の貝類養殖装置のさらに別の正面図である。
図面を参照して、概して矢印1で表示される貝類の養殖装置を示す。カキの幼生(図示せず)は、基盤3の凹部2に固定することができる。
ピン4は、基盤3の裏面5から延びている。ピン4の先端部は、円錐形のかかり(conical barb)6を備えている。かかり6を養殖ロープ(図示せず)の織り目を貫通するように押し込んで、基盤3を養殖ロープ上の適切な位置に固定する。
基盤3の裏面5とかかり6の最も幅が広い部分(底面または基部)との間の距離は、本発明の貝類の養殖装置1が固定されている養殖ロープ(図示せず)の厚さと極めて近似している。
しかしながら、当然のことながら、基盤3が養殖ロープ(図示せず)に設置される時点で、基盤3の養殖ロープ(図示せず)への取付けは基盤3の回転運動を可能にするのに十分な程度に緩くなっている。
図2は基盤3の裏面5の平面図である。
基盤3はプラスチックを射出成形して作られたものであり、そこにはカキ(図示せず)の生産地を表示するマーク7が形成されている。他のマーク8はカキ(図示せず)のバッチ番号を示す。
バッチ番号8を養殖主のウェブサイト(図示せず)に入力することによって、カキ(図示せず)の養殖に関する情報(図示せず)を検索することができる。
図3は、実際に使用中の本発明の貝類の養殖装置を示している。
カキの幼生9は、基盤3の凹部2に固定されている。当然のことながら、幼生9は基盤3よりも少し大きい。
同様に、基盤3は、養殖ロープの織り目を貫通するようにかかり6を押し込むことによって養殖ロープ10に固定されている。
ピン4は、比較的ぴったりとフィットするように養殖ロープ10の厚さよりもほんのわずかに長くなっている。
ピン4の断面は円形をしており、基盤3が養殖ロープ10に対して回転する際に養殖ロープ10から受ける摩擦の影響を最小限に抑える。
矢印11によって示される水の流れは、カキ6の蝶番12が流れ11の上流方向を向き、またカキ6の摂食器官13が流れ11の下流方向を向くように基盤3を回転させる。
これによって、カキ6の摂食器官13を卓越流11の通り道から外れた位置に置くことができる。
図4は、養殖ロープ10上で養殖されている成熟したカキ14を示している。この時点で、カキ14は点線3で示される基盤よりもはるかに大きいほどに著しく成長している。
卓越流の方向は矢印15によって表示されている。この卓越流15によって、貝殻の開口部(図示せず)が卓越流15を避けるようにカキ14が自ら向きを変えることができる。
図5では、卓越流16の方向が変わっている。この卓越流16によって、基盤3が矢印17によって示される方向に回転する。
これによって、カキ14の開口部(図示せず)を、卓越流16の方向を避けたろ過摂食に最適な位置に保つことができる。
図6では卓越流は存在しない。ここでは、カキ14はほぼ垂直に養殖ロープ10につるされている。カキ14の蝶番18は水面(図示せず)方向を向いている。
本発明の態様を単に例示を目的として説明してきたが、添付の特許請求の範囲に記載されている本発明の範囲を逸脱することなく改良や追加がなされてもよいことは当然である。

Claims (30)

  1. 育成表面を有する基盤と、
    前記基盤の支持用留め具と、を備え、
    前記支持用留め具は前記基盤から突出する円形の断面を有しているピンであり、該ピンは円錐形のかかりの付いた先端部を有しており、
    前記支持用留め具は、貝が自ら向きを定めることができるように、前記基盤が支持部材に固定される際に前記基盤が前記支持部材に対してその場で回転可能となるように構成されており、
    前記円錐形のかかりの付いた先端部は断面が略円形の底面を有しており、該底面は、前記基盤が前記支持部材に固定される際に少なくとも一部が前記支持部材と接触するように構成されていることを特徴とする貝類の養殖装置。
  2. 前記育成表面はひとつの貝を支持するように構成されている請求項1に記載の装置。
  3. 前記基盤は円盤である請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記円盤は、一方の面が凹部を形成している略凹面であり、該面の反対側の面は平面である請求項3に記載の装置。
  5. 前記凹部は前記育成表面である請求項4に記載の装置。
  6. 前記凹部はスポンジ状の媒体を含む請求項4または5に記載の装置。
  7. 前記スポンジ状の媒体はゴムまたはメッシュ生地の織物である請求項6に記載の装置。
  8. 前記円盤の前記平面は、貝の生産地に関する情報を表示するマークを付けるための表面として使用される請求項4ないし7のいずれかに記載の装置。
  9. 前記マークは、前記貝の養殖主または養殖者に固有のウェブサイトの参照資料を提供する請求項8に記載の装置。
  10. 前記マークは参照番号を含む請求項9に記載の装置。
  11. 前記マークは養殖現場で形成される請求項8ないし10のいずれかに記載の装置。
  12. 前記マークは粘着ラベルである請求項8ないし10のいずれかに記載の装置。
  13. 前記マークは前記円盤に直接プリントされたものである請求項8ないし10のいずれかに記載の装置。
  14. 前記マークは彫刻されたものである請求項8ないし10のいずれかに記載の装置。
  15. 前記マークは熱で焼印を押されたものである請求項8ないし10のいずれかに記載の装置。
  16. 前記円盤の前記平面は防汚剤で処理されている請求項4ないし15のいずれかに記載の装置。
  17. 前記ピンの前記基盤と接触する部位は、前記ピンの他の部位に比べて直径が小さくなっている請求項1ないし16のいずれかに記載の装置。
  18. 前記ピンの先端部は熱処理されてかかりを形成し、前記基盤を支持部材につなぎ留める請求項1ないし17のいずれかに記載の装置。
  19. 前記基盤の直径は、前記基盤に設置される貝の直径よりも小さくなっている請求項1ないし18のいずれかに記載の装置。
  20. 前記基盤の前記直径はおよそ10〜20mmである請求項19に記載の装置。
  21. 前記貝はカキである請求項1ないし20のいずれかに記載の装置。
  22. 前記カキは幼生である請求項21に記載の装置。
  23. 少なくとも前記基盤はプラスチック材料から構成されている請求項1ないし22のいずれかに記載の装置。
  24. 前記プラスチック材料は少なくとも一部が透明である請求項23に記載の装置。
  25. 請求項1ないし24のいずれかに記載の装置を使用する貝類の養殖方法であって、該養殖方法は、
    前記基盤に貝を固定するステップと、
    前記貝が自ら向きを定めることができるように、前記基盤が支持部材に対してその場で回転可能となるように前記基盤を前記支持部材に固定するステップと、を含むことを特徴とする貝類の養殖方法。
  26. スポンジ状の媒体を前記貝と前記基盤との間に設置するステップをさらに含む請求項25に記載の貝類の養殖方法。
  27. 前記貝に関する情報を表示するために前記基盤にマークを付けるステップをさらに含む請求項25または26に記載の貝類の養殖方法。
  28. 前記貝はカキである請求項25ないし27のいずれかに記載の貝類の養殖方法。
  29. 前記カキは幼生である請求項28に記載の貝類の養殖方法。
  30. 前記カキは、前記基盤に固定される時点での直径がおよそ15〜30mmの幼生である請求項29に記載の貝類の養殖方法。
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