JP5570481B2 - 原子炉炉心性能計算装置 - Google Patents

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Description

本発明は、原子炉炉心性能計算装置に係り、特に、制御棒の寿命を監視するのに好適な原子炉炉心性能計算装置に関する。
沸騰水型原子炉に用いられる制御棒は、横断面形状が十字形をしており、軸心に配置されたタイロッドから四方に伸びる4枚のブレードを有している。各ブレードは、タイロッドに溶接にて取り付けられた、横断面がU字形をしているシース、及びシース内に配置された複数の中性子吸収棒を有する。中性子吸収材であるBCが各中性子吸収棒内に充填されている。ハンドルがタイロッドの上端部に溶接にて取り付けられ、各ブレードのシースの上端部もハンドルに溶接されている。下部支持部材がタイロッドの下端部に溶接にて取り付けられ、各ブレードのシースの下端部も下部支持部材に溶接されている。
このような制御棒の寿命について説明する。制御棒の寿命には核的寿命と機械的寿命とがあり、制御棒はどちらかの寿命に到達したときに寿命となる。一般に、BCを用いた制御棒では核的寿命が機械的寿命より短いので、核的寿命が制御棒の寿命となる。BCは熱中性子吸収断面積が非常に大きい核種であるボロン10(B10)を含んでおり、このB10が主に中性子を吸収する。B10は中性子の吸収により中性子をほとんど吸収しないLi及びHeに変換される。このため、炉心内に配置された制御棒に中性子が照射されている状態では、制御棒の中性子を吸収する能力、すなわち制御棒価値が、制御棒の炉心への配置後からの時間の経過とともに低下していく。核的寿命は、制御棒の軸方向における、中性子吸収材(例えば、BC)を充填した領域の長さ(制御棒の有効長)を4等分したいずれかの区間で制御棒の相対価値が10%減少した時点である。
ところで、ブレード内の中性子吸収棒のうちブレードの先端側に配置された中性子吸収棒ほど水に面する面積が大きいため、一般に、その先端側に配置された中性子吸収棒ほど中性子照射量が多くなる。中性子照射量が多いブレードの先端部に配置された中性子吸収棒では、制御棒価値が10%減少する前に、スエリングによる被覆管の破損が発生する可能性がある。そこで、制御棒の寿命評価においては、スエリングによる被覆管の破損が発生する可能性のあるB10消耗率を保守的に定め、そのB10消耗率に達した時点で、さらに保守的にその中性子吸収棒内のBC粉末が完全に消失すると仮定する。従って、スエリングによる被覆管の破損を考えない場合に比べ、制御棒価値が10%減少する時間が早くなり、制御棒寿命はかなり短くなる。このように、制御棒価値が10%減少する時点は、単純に中性子とB10の核的反応のみでは定まらない。このため、スエリングによる被覆管の破損を考慮した制御棒価値が10%減少する時点に対応する制御棒平均のB10消耗率を設定し、これを核的寿命として再定義している。
ある運転サイクルの途中で寿命に到達すると予想される制御棒は、その前の定期検査時に新しい制御棒と交換される。この制御棒の交換を判断するために、炉心性能計算において、制御棒の寿命を監視している。具体的には、寿命を監視するための監視指標を設定し、その監視指標を炉心性能計算で評価している。従来の炉心性能計算では、監視指標は熱中性子照射量としている。寿命に相当する熱中性子照射量の制限値を設定し、監視指標である熱中性子照射量がその制限値に到達した時点で制御棒が寿命であると判定する。
従来の炉心性能計算における熱中性子照射量の計算方法について説明する。この炉心性能計算では、炉心流量、炉心熱出力、制御棒位置等の原子炉の炉心状態データ及び炉心に配置された中性子検出器の測定値等のプラントデータ、及び予め燃料集合体毎に計算された核定数などを用いて、燃料集合体の燃料有効長を燃料集合体の軸方向に24分割した単位(ノードと称す)毎の燃料出力を評価する。従来の炉心性能計算では、この燃料出力に、別途評価した炉心平均での出力−熱中性子束換算係数を乗じてノード毎の熱中性子束を求め、制御棒に隣接するノードの熱中性子束を時間で積分して、その制御棒の熱中性子照射量を求めている。
ところで、最近では、濃縮度の大きく異なる核燃料が混在している複数の燃料集合体を装荷している炉心、ウラン燃料と混合酸化物燃料(MOX燃料)が混在している複数の燃料集合体を装荷している炉心が実用化されてきた。一般に、燃料出力と熱中性子束の関係は核燃料により異なるので、上述のような特性の大きく異なる核燃料が混在する複数の燃料集合体を装荷している炉心においては、従来の炉心平均の換算係数を用いる方法で求めた熱中性子照射量の精度が低下する。このため、そのような炉心においては、寿命に相当する熱中性子照射量制限値を保守的に設定する必要がある。
制御棒の熱中性子照射量を精度良く評価する方法として、例えば、特開2000−162374号公報に記載されている方法がある。この方法では、制御棒に隣接する4体の燃料集合体のタイプを考慮した出力−熱中性子束換算係数を用いて制御棒の熱中性子照射量を求めている。特開2000−162374号公報に記載された方法では、燃料タイプによる出力−熱中性子束換算係数の違いを考慮するので、制御棒における熱中性子照射量を精度良く評価することができる。
特開2000−162374号公報
しかしながら、発明者らが、特開2000−162374号公報に記載された中性子照射量演算方法を検討した結果、さらに二つの課題があることが分かった。
第1の課題は、熱中性子照射量の評価精度についての課題である。出力−熱中性子束換算係数は、燃料タイプが同じであっても、ボイド率及び燃焼度により異なる。上記の従来技術では、燃料タイプが同じであれば、同じ出力−熱中性子束換算係数を用いることとなり、ボイド率や燃焼度の違いを考慮できない。燃料タイプとは、燃料集合体を種別する情報であり、燃料集合体の形状により燃料集合体を種別するだけでなく、形状が同じでも、濃縮度分布及び可燃性毒物の濃度分布の違いによっても燃料集合体を種別している。
第2の課題は、熱中性子照射量と寿命の定義である制御棒平均のB10消耗率との相関についての課題である。熱中性子照射量と制御棒平均のB10消耗率の関係は、燃料タイプ、そのボイド率、及び燃焼度によって異なっている。つまり、たとえ熱中性子照射量を正確に評価したとしても、燃料タイプ、そのボイド率、及び燃焼度によって対応する制御棒平均のB10消耗率の値が異なるため、熱中性子照射量は、寿命のよい監視指標であるとはいえない。このため、制御棒の寿命に相当する熱中性子照射量の制限値を保守的に設定する必要がある。このように、制限値を保守的に設定することは、安全上は十分な方策である。しかし、寿命に対する過分な余裕をもたせることになるため、制御棒の取替時期が早まり交換体数が多くなって非経済的であることに加え、交換のために原子炉から取り出された制御棒が増加し放射性廃棄物の増加にもつながる。
本発明の目的は、制御棒寿命と相関の良い監視指標を精度良く求めることができる炉心性能計算装置を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、監視指標を求める制御棒に隣接した燃料集合体の燃料出力から監視指標へ換算する換算係数であって燃料タイプ、ボイド率及び燃焼度をパラメータとしたその換算係数のフィティング係数を記憶する換算係数記憶装置と、換算係数記憶装置に記憶されるフィティング係数、及び三次元炉心核熱水力特性解析装置から入力する燃料集合体のボイド率及び燃焼度を用いて換算係数を算出し、換算係数及び三次元炉心核熱水力特性解析装置から入力する燃料出力に基づいて制御棒寿命の監視指標として、制御棒の中性子吸収量、制御棒内のB10の中性子吸収量及び制御棒平均B10消耗率のうちのいずれか1つ求める監視指標解析装置とを備えることにある。
制御棒の寿命と相関の良い監視指標を、燃料タイプ、ボイド率及び燃焼度をパラメータとした換算係数であって燃料出力から監視指標への換算係数、及び燃料出力を用いて求めるので、制御棒寿命との相関が良い監視指標である制御棒の中性子吸収量、制御棒内のB10の中性子吸収量または制御棒平均B10消耗率を、より精度良く求めることができる
本発明によれば、制御棒寿命と相関の良い監視指標を精度良く求めることができる。
本発明の好適な一実施例である実施例1の原子炉炉心性能計算装置の構成図である。 沸騰水型原子炉に用いられる制御棒の斜視図である。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である実施例1の原子炉炉心性能計算装置を、図1を用いて説明する。本実施例の原子炉炉心性能計算装置1は、プラントデータ入力装置2、核定数記憶装置3、三次元炉心核熱水力特性解析装置4、換算係数記憶装置5、監視指標解析装置6、要求入力装置7及び表示装置8を備えている。プラントデータ入力装置2は三次元炉心核熱水力特性解析装置4に接続され、三次元炉心核熱水力特性解析装置4が核定数記憶装置3、監視指標解析装置6、要求入力装置7及び表示装置8にそれぞれ接続される。換算係数記憶装置5が監視指標解析装置6に接続される。表示装置8は監視指標解析装置6にも接続される。プラントデータ入力装置2は、原子炉9内に設置される炉心10内に配置された中性子検出器11に接続され、さらに、プラントデータ(炉心流量、炉心熱出力、及び制御棒位置など)を入力する。
原子炉9の炉心10内に出し入れされて原子炉出力を制御する制御棒の構造を、図2を用いて説明する。制御棒12は、横断面形状が十字形をしており、軸心から四方に伸びる4枚のブレード13を有している。各ブレード13は、横断面がU字形をしているシース14の内側に複数の中性子吸収棒18を配置している。制御棒の軸心にはタイロッド15が配置され、ハンドル16がタイロッド15の上端部に溶接にて取り付けられている。下部支持部材17がタイロッド15の下端部に溶接にて取り付けられている。速度リミッタが下部支持部材17の下端部に設けられる。シース14の両側端部がタイロッド15に溶接され、シース14の上端部がハンドル16に溶接にて取り付けられる。中性子吸収材であるBCを内部に充填した複数の中性子吸収棒18が、各ブレード13において、シース14の内側に配置される。各中性子吸収棒18の下端は下部支持部材17の上面で支持される。
本実施例の原子炉炉心性能計算装置は、例えば、上記の構成を有する制御棒の寿命評価に用いる監視指標を求める。
核定数記憶装置3は、予め燃料集合体毎に計算された核定数を記憶している。三次元炉心核熱水力特性解析装置4は、プラントデータ入力装置2及び核定数記憶装置3からデータを読込み、ノード毎の出力等の解析を実施する。具体的には、プラントデータ入力装置2から炉心流量、炉心熱出力、制御棒位置等の炉心状態データを読込み、核定数記憶装置3から読込んだ核定数を用いて炉心内の中性子束分布計算と熱水力計算を実施して、炉心内の出力分布、ボイド率分布、燃焼度分布等を計算する。なお、プラントデータ入力装置2から読込んだ中性子検出器の測定値を用いて、中性子束分布計算に用いる核定数を補正する。換算係数記憶装置5は、予め燃料集合体毎に計算された燃料出力から制御棒寿命の監視指標へ換算する換算係数のフィッティング係数を記憶している。監視指標解析装置6は、三次元炉心核熱水力特性解析装置4及び換算係数記憶装置5からそれぞれデータを入力し、制御棒寿命の監視指標を解析する。要求入力装置7は運転員からの要求情報等を入力する。表示装置8は、三次元炉心核熱水力特性解析装置4及び監視指標解析装置6での解析結果を表示する。本実施例で求める制御棒寿命の監視指標は、制御棒の中性子吸収量である。
次に、換算係数記憶装置5及び監視指標解析装置6におけるそれぞれの処理について説明する。換算係数記憶装置5に記憶する、燃料出力から制御棒寿命の監視指標(本実施例では、制御棒の中性子吸収量)への換算係数は、予め燃料タイプ、ボイド率及び燃焼度をパラメータとして評価しておく。燃料タイプ、ボイド率及び燃焼度は、炉心内に装荷されて監視指標を求める制御棒に隣接している燃料集合体における燃料タイプ、ボイド率及び燃焼度の各情報である。換算係数記憶装置5には、その換算係数の各パラメータへの依存性が入力されて記憶される。換算係数の各パラメータへの依存性は、以下のように、予め求められる。具体的には、燃料タイプ毎に、代表的な数点のボイド率に対して、燃料出力と制御棒の中性子吸収量の関係(換算係数)を複数の燃焼度に対して事前に評価する。次に、燃焼度毎に、ボイド率と換算係数の関係を示す関数(例えば、二次関数)によりフィッティングする。例えば、ボイド率と換算係数の関係が二次関数であるα=a+bx+cでフィティングされたとする。ここで、αは換算係数、xがボイド率及びa,b及びcがフィティング係数である。これらのフィティング係数が、燃焼度毎に予め求められており、換算係数記憶装置5に記憶されている。
監視指標解析装置6では、換算係数記憶装置5に記憶されたデータ(燃料タイプ毎、燃焼度毎に与えられたフィッティング係数(a1,b1,c1))、及び三次元炉心核熱水力特性解析装置4から入力した、監視指標を求める制御棒に炉心10内で隣接している燃料集合体の各ノードに対する燃料出力、ボイド率及び燃焼度を用いて、上記の二次関数によりノード毎に換算係数を算出し、これらの算出された各ノードに対する換算係数及び各ノードに対する燃料出力に基づいて、燃料集合体に隣接する制御棒の、ノード毎の中性子吸収量を計算する。具体的には、ノード毎に、換算係数記憶装置5から入力した複数の燃焼度に対するフィッティング係数を用いて、三次元炉心核熱水力特性解析装置4から入力した燃焼度に対応するフィッティング係数を内挿する。その内挿したフィッティング係数を用いて、三次元炉心核熱水力特性解析装置4から入力したボイド率に対応する換算係数を計算する。ノード毎に得られた換算係数を、三次元炉心核熱水力特性解析装置4から入力した各ノードの燃料出力に乗じて、ノード毎の制御棒の中性子吸収量を計算する。そして、この制御棒に隣接する4ノードにおける制御棒の中性子吸収量の平均をとることで、その制御棒の対応する軸方向の領域における中性子吸収量を求める。
求めた制御棒の中性子吸収量が、予め設定された寿命に相当する制御棒の中性子吸収量の制限値に到達した時点で、その制御棒は寿命となる。
本実施例によれば、制御棒の寿命と相関の良い監視指標である制御棒の中性子吸収量を、燃料タイプ、ボイド率、燃焼度に依存する、燃料出力から制御棒の中性子吸収量への換算係数、及び燃料出力を用いて求めることにより、従来の熱中性子照射量よりも制御棒寿命との相関が良い監視指標である制御棒の中性子吸収量を、より精度良く求めることができる。
本発明の他の実施例である実施例2の原子炉炉心性能計算装置を、以下に説明する。本実施例の原子炉炉心性能計算装置は、実質的に、実施例1の原子炉炉心性能計算装置1と同じである。本実施例における制御棒寿命の監視指標は、制御棒内のB10の中性子吸収量である。このため、本実施例の原子炉炉心性能計算装置では、換算係数記憶装置5に記憶しているデータ(フィッティング係数(a1,b1,c1)が、実施例1の原子炉炉心性能計算装置1において換算係数記憶装置5に記憶しているデータ(フィッティング係数(a1,b1,c1)と値が異なっている。
三次元炉心核熱水力特性解析装置4では、実施例1と同様な処理が行われる。本実施例における換算係数記憶装置5及び監視指標解析装置6におけるそれぞれの処理について説明する。換算係数記憶装置5に記憶する、燃料出力から制御棒寿命の監視指標(本実施例では、制御棒内のB10の中性子吸収量)への換算係数は、予め燃料タイプ、ボイド率及び燃焼度をパラメータとして評価しておく。換算係数記憶装置5には、その換算係数の各パラメータへの依存性が入力されて記憶される。換算係数の各パラメータへの依存性は、以下のように、予め求められる。具体的には、燃料タイプ毎に、代表的な数点のボイド率に対して、燃料出力と制御棒内のB10の中性子吸収量の関係(換算係数)を複数の燃焼度に対して事前に評価する。次に、燃焼度毎に、ボイド率と換算係数の関係を示す関数(例えば、二次関数)によりフィッティングする。例えば、ボイド率と換算係数の関係が二次関数であるα=a+bx+cでフィティングされたとする。ここで、αは換算係数、xがボイド率及びa,b及びcがフィティング係数である。これらのフィティング係数が、燃焼度毎に予め求められており、換算係数記憶装置5に記憶されている。
監視指標解析装置6では、換算係数記憶装置5に記憶されたデータ(フィッティング係数(a1,b1,c1)、及び三次元炉心核熱水力特性解析装置4から入力した、監視指標を求める制御棒に炉心10内で隣接している燃料集合体の各ノードに対する燃料出力、ボイド率及び燃焼度を用いて、上記の二次関数によりノード毎に換算係数を算出し、これらの算出された各ノードに対する換算係数及び各ノードに対する燃料出力に基づいて、燃料集合体に隣接する制御棒内の、ノード毎のB10の中性子吸収量を計算する。具体的には、ノード毎に、換算係数記憶装置5から入力した複数の燃焼度に対するフィッティング係数を用いて、三次元炉心核熱水力特性解析装置4から入力した燃焼度に対応するフィッティング係数を内挿する。その内挿したフィッティング係数を用いて、三次元炉心核熱水力特性解析装置4から入力したボイド率に対応する換算係数を計算する。ノード毎に得られた換算係数を、三次元炉心核熱水力特性解析装置4から入力した各ノードの燃料出力に乗じて、各ノード毎の制御棒内のB10の中性子吸収量を計算する。そして、この制御棒に隣接する4ノードにおける制御棒内のB10の中性子吸収量の平均をとることで、その制御棒の対応する軸方向の領域におけるB10の中性子吸収量を求める。
求めた制御棒内のB10の中性子吸収量が、予め設定された寿命に相当する制御棒内のB10の中性子吸収量の制限値に到達した時点で、その制御棒は寿命となる。
本実施例によれば、制御棒の寿命と相関の良い監視指標である制御棒内のB10の中性子吸収量を、燃料タイプ、ボイド率、燃焼度に依存する、燃料出力から制御棒内のB10の中性子吸収量への換算係数、及び燃料出力を用いて求めることにより、従来の熱中性子照射量よりも制御棒寿命との相関が良い監視指標である制御棒内のB10の中性子吸収量を、より精度良く求めることができる。
本発明の他の実施例である実施例3の原子炉炉心性能計算装置を、以下に説明する。本実施例の原子炉炉心性能計算装置は、実質的に、実施例2の原子炉炉心性能計算装置と同じである。本実施例における制御棒寿命の監視指標は、制御棒平均B10消耗率である。本実施例の原子炉炉心性能計算装置では、換算係数記憶装置5に記憶しているデータが、実施例2の原子炉炉心性能計算装置において換算係数記憶装置5に記憶しているデータと同じであるが、監視指標解析装置6で実行される処理が実施例2の原子炉炉心性能計算装置の監視指標解析装置6で実行される処理と異なっている。
三次元炉心核熱水力特性解析装置4では、実施例1と同様な処理が行われる。本実施例における換算係数記憶装置5及び監視指標解析装置6におけるそれぞれの処理について説明する。換算係数記憶装置5に記憶する、燃料出力から制御棒内のB10の中性子吸収量への換算係数は、予め燃料タイプ、ボイド率及び燃焼度をパラメータとして評価しておく。換算係数記憶装置5には、その換算係数の各パラメータへの依存性が入力されて記憶される。換算係数の各パラメータへの依存性は、以下のように、予め求められる。具体的には、燃料タイプ毎に、代表的な数点のボイド率に対して、燃料出力と制御棒内のB10の中性子吸収量の関係(換算係数)を複数の燃焼度に対して事前に評価する。次に、燃焼度毎に、ボイド率と換算係数の関係を示す関数(例えば、二次関数)によりフィッティングする。例えば、ボイド率と換算係数の関係が二次関数であるα=a+bx+cでフィティングされたとする。ここで、αは換算係数、xがボイド率及びa,b及びcがフィティング係数である。これらのフィティング係数が、、燃焼度毎に予め求められており、換算係数記憶装置5に記憶されている。
監視指標解析装置6では、換算係数記憶装置5に記憶されたデータ(フィッティング係数(a1,b1,c1)、及び三次元炉心核熱水力特性解析装置4から入力した、監視指標を求める制御棒に炉心10内で隣接している燃料集合体の各ノードに対する燃料出力、ボイド率及び燃焼度を用いて、上記の二次関数によりノード毎に換算係数を算出し、これらの算出された各ノードに対する換算係数及び各ノードに対する燃料出力に基づいて、燃料集合体に隣接する制御棒内の、ノード毎のB10の中性子吸収量を計算する。具体的には、ノード毎に、換算係数記憶装置5から入力した複数の燃焼度に対するフィッティング係数を用いて、三次元炉心核熱水力特性解析装置4から入力した燃焼度に対応するフィッティング係数を内挿する。その内挿したフィッティング係数を用いて、三次元炉心核熱水力特性解析装置4から入力したボイド率に対応する換算係数を計算する。ノード毎に得られた換算係数を、三次元炉心核熱水力特性解析装置4から入力した各ノードの燃料出力に乗じて、各ノード毎の制御棒内のB10の中性子吸収量を計算する。そして、この制御棒に隣接する4ノードにおける制御棒内のB10の中性子吸収量の平均をとることで、その制御棒の対応する軸方向の領域におけるB10の中性子吸収量を求める。求められたB10の中性子吸収量に基づいて中性子を吸収したB10の個数密度を求め、初期のB10の個数密度に対する求められた中性子を吸収したB10の個数密度の比を算出することで、制御棒の平均B10消耗率を求める。
求めた制御棒の平均B10消耗率が、予め設定された寿命に相当する制御棒の平均B10消耗率の制限値に到達した時点で、その制御棒は寿命となる。
本実施例によれば、制御棒寿命と同じ定義の監視指標である制御棒平均B10消耗率を、燃料タイプ、ボイド率、燃焼度に依存する、燃料出力から制御棒内のB10の中性子吸収量への換算係数、及び燃料出力を用いて求めることにより、従来の熱中性子照射量よりも制御棒寿命との相関が良い、制御棒寿命と同じ定義の監視指標である制御棒平均B10消耗率を、より精度良く求めることができる。
1…原子炉炉心性能計算装置、2…プラントデータ入力装置、3…核定数記憶装置、4…三次元炉心核熱水力特性解析装置、5…換算係数記憶装置、6…監視指標解析装置、9…原子炉、10…炉心、12:制御棒、13…ブレード、14…シース、15…タイロッド、16…ハンドル、17…下部支持部材、18…中性子吸収棒。

Claims (1)

  1. 監視指標を求める制御棒に隣接した燃料集合体の燃料出力、ボイド率及び燃焼度をそれぞれ求める三次元炉心核熱水力特性解析装置と、燃料タイプ、前記ボイド率及び前記燃焼度をパラメータとした換算係数であって燃料出力から制御棒寿命の監視指標への前記換算係数のフィティング係数を記憶する換算係数記憶装置と、前記換算係数記憶装置に記憶される前記フィティング係数、及び前記三次元炉心核熱水力特性解析装置から入力する前記燃料集合体の前記燃料出力、前記ボイド率及び前記燃焼度を用いて換算係数を算出し、前記換算係数及び前記燃料出力に基づいて、前記制御棒寿命の監視指標として、制御棒の中性子吸収量、制御棒内のB10の中性子吸収量及び制御棒平均B10消耗率のうちのいずれか1つ求める監視指標解析装置とを備えることを特徴とする原子炉炉心性能計算装置。
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