JP2015010893A - 臨界安全管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】形状管理によらず中性子源の空間分布の特定なしに臨界安全管理を可能とする方法を提供する。【解決手段】臨界安全管理方法は、計数率比制限値RLIMを設定する制限値設定ステップS10と、第1の計量容器で中性子計数率を測定し初回分中性子源強度を算出し収納容器で測定する初回収納ステップS20と、初回分規格化計数率算出ステップS30と、第2の計量容器で測定し追加分中性子源強度を算出し収納容器で測定する追加分収納ステップS40と、追加後規格化計数率算出ステップS50と、規格化計数率比Rmを算出する規格化計数率比算出ステップS60と、規格化計数率比Rmが計数率比制限値RLIMより大きいか否かを判定する判定ステップS70を有する。制限値設定ステップS10においては、想定し得る最大反応度の核燃料物質を取り扱うものとして計数率比制限値RLIMを設定する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、核燃料物質を収納する際の臨界安全管理方法に関する。
福島第一原子力発電所の1号機、2号機および3号機では、事故により炉心が溶融し、核燃料物質と構造材がデブリとして炉心下部及び原子炉格納容器に蓄積していると推定されている。将来の廃炉においてデブリを回収容器に収納する場合には、臨界安全性を考慮する必要があり、この臨界安全管理の方法が課題となっている。
臨界安全管理の方法として、一般には、想定される最大反応度の核燃料物質が容器内に収納されても臨界にならないように、容器の寸法を小さく制限する設計による管理、すなわち、形状寸法管理が行われる。
核燃料物質は、直径1cm程度、長さ1cm程度のペレットに成型され、ペレットはさらに被覆管に充填されたのち密閉されて燃料棒となる。燃料棒は、福島第一原子力発電所の1号機から3号機のような沸騰水型原子炉(BWR)では、8行8列または9行9列の正方形状に組み立てられ、燃料集合体を構成する。BWRの燃料集合体では、U235の濃縮度が異なる複数種類のペレットを使用しており、核分裂性物質であるU235の濃縮度は、最大5%(実際には4.9%)でありこの濃縮度のウランから天然ウラン(0.7%)までの範囲にある。この燃料集合体が炉心内に装荷され、核分裂によりエネルギーを発生する。
事故時には、それまでの運転によるウラン燃料の燃焼のためU235の濃縮度が初装荷時の値から減少している。ただし、炉心内での滞在時間や炉心内の配置等に応じて燃焼度が異なるため、U235の濃縮度はペレットごとに異なっている。反応度を最大とするように条件を設定する場合には、安全側に未燃焼を仮定し、U235の濃縮度は5%として評価される。
核燃料物質の一部は、事故により溶融してペレットの形状を失い、構造材と交じり合ってデブリを構成していると考えられる。一方、核燃料物質がペレットの形状を保ちながら被覆菅から落下した場合には、冷却の状況によっては、反応度の高いペレットとして存在している可能性もある。構造材は負の反応度を与えるので、反応度が高い条件とするために、構造材無しで、ペレットが水中に最適な(最も反応度が高くなる)水対燃料比で存在すると設定される。以上より、形状寸法管理の評価条件は、U235の濃縮度5%のペレットが水溶液中に非均質に存在することになり、これを収納するたとえば円筒容器の直径は制限される。
しかしながら、収納する全ての核燃料物質が未燃焼であるとする仮定は実際上起こりえないと考えられ、より現実的でかつ安全性を確保した反応度の条件を採用して制限寸法を拡大することにより、合理的かつ経済的な容器を設計することができる。この場合には、核燃料物質を容器に収納する際に、未臨界度を測定し、臨界安全性を確保する必要がある。未臨界度測定手法としては、中性子源増倍法、パルス中性子法、中性子雑音法、逆増倍法など多くの手法が開発されている。
逆増倍法により未臨界度を測定するためには、基準体系の実効増倍率が既知である必要がある。このような逆増倍法による未臨界度の測定方法としては、例えば特許文献1がある。しかしながら、ここで開示されている技術では、体系内の中性子源の分布と検出器への応答感度、すなわち、中性子計測に関する全ての情報を知る必要が有り、デブリを収納する場合のような中性子源の空間分布の特定が困難な場合には適用が難しい。
逆増倍法により未臨界度を測定するためには、基準体系の実効増倍率が既知である必要があり、デブリを収納する場合のような中性子源の空間分布の特定が困難な場合にも適用できる基準体系の増倍率設定方法が課題である。また、収納作業における臨界安全管理では、測定体系の実効増倍率を評価するだけでなく、次の収納が可能かどうか判定する必要がある。
そこで、本発明の実施形態は、形状管理によらずに中性子源の空間分布の特定が困難な場合にも適用できる臨界安全管理方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態は、核燃料物質を含む収納対象物を複数回にわたって一つの収納容器に累積して収納する際の臨界安全管理方法であって、最初に前記核燃料物質を前記収納容器に収納した後の状態における規格化計数率である初回分規格化計数率と前記核燃料物質の追加分を前記収納容器に収納した後の状態における規格化計数率である追加後規格化計数率との比の下限として規定する計数率比制限値RLIMを設定する制限値設定ステップと、第1の計量容器に前記収納対象物を収納して中性子計数率を測定しこの結果に基づいて当該収納対象物の初回分中性子源強度を算出した後に、当該収納対象物を前記収納容器へ最初に収納した状態で中性子計数率を測定する初回収納ステップと、前記初回収納ステップの後に、前記初回収納ステップにおいて算出された前記初回分中性子源強度と前記初回収納ステップにおいて測定された結果に基づいて前記初回分規格化計数率を算出する初回分規格化計数率算出ステップと、前記初回分規格化計数率算出ステップの後に、第2の計量容器に前記収納対象物を収納して中性子計数率を測定した結果に基づいて当該収納対象物の追加分中性子源強度を算出した後に、当該収納対象物を前記収納容器に追加して収納した状態で中性子計数率を測定する追加分収納ステップと、前記追加分収納ステップの後に、前記初回収納ステップにおいて算出された前記初回分中性子源強度と前記追加分収納ステップにおいて算出された前記追加分中性子源強度の合計値と、前記追加分収納ステップにおいて計測された結果に基づいて前記追加後規格化計数率を算出する追加後規格化計数率算出ステップと、前記追加後規格化計数率算出ステップの後に、前記初回分規格化計数率算出ステップで算出された前記初回分規格化計数率を前記追加後規格化計数率算出ステップで算出された前記追加後規格化計数率で除して、規格化計数率比Rmを算出する規格化計数率比算出ステップと、前記制限値設定ステップおよび前記規格化計数率比算出ステップの後に、前記規格化計数率比Rmが前記計数率比制限値RLIMより大きいか否かを判定して、大きければ、更なる収納可能として前記追加分収納ステップ以降を繰り返し、大きくなければ終了する判定ステップと、を有し、前記制限値設定ステップにおいては、想定し得る最大反応度の核燃料物質を取り扱うものとして前記計数率比制限値RLIMを設定する、ことを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、形状管理によらずに中性子源の空間分布の特定が困難な場合にも適用できる臨界安全管理方法を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る臨界安全管理方法について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る臨界安全管理方法の手順を示す全体フロー図である。本実施形態に係る臨界安全管理方法は、以下の各ステップを有する。
図1は、第1の実施形態に係る臨界安全管理方法の手順を示す全体フロー図である。本実施形態に係る臨界安全管理方法は、以下の各ステップを有する。
まず、規格化計数率比の制限値の設定を行う(ステップS10)。詳細は図2の説明において述べるが、ステップS10では、規格化計数率比Rmについての判定基準となる計数率比制限値RLIMの設定を行う。このステップS10は、最大反応度の核燃料物質を収納容器に収納した場合について演算によって評価する。最大反応度については、本実施形態の説明の最後の部分で述べる。ステップS10は、後述するステップS70の前に実施されている必要がある。なお、ステップS70とステップS20ないしステップS60との前後関係は問わない。
また、初回の収納および計測を行う(ステップS20)。詳細は図4の説明において述べるが、ステップS20では、収納対象物2を第1の計量容器11内に収納しての測定結果に基づく中性子源強度s0の導出と、収納対象物2を収納容器31内に収納しての計測による中性子計数率C0の測定を行う。この後に、中性子源強度s0および中性子計数率C0に基づいて初回分規格化計数率CN0を算出する。
ここでの中性子源とは、収納対象物2自体が含む中性子を放射する物質を意味する。具体的には、核燃料物質1が炉内で中性子照射を受けることによって生成されたキュリウム242(Cm242)、キュリウム244(Cm244)、プルトニウム238(Pu238)などがある。
ステップS20の後に、中性子源強度s0と中性子計数率C0とに基づいて、初回分規格化計数率CN0を算出する(ステップS30)。
ステップS30の後に、追加の収納および計測を行う(ステップS40)。詳細は図5の説明において述べるが、ステップS40では、収納対象物2を第2の計量容器21内に収納しての測定結果に基づく中性子源強度smの算出と、収納対象物2を収納容器31内に収納しての計測による中性子計数率Cmの測定を行う。
なお、第2の計量容器21は、管理上、第1の計量容器11と別の容量のものを使用することが適切な場合には、第1の計量容器11と別に設ける。ただし、第1の計量容器11と容量が同じでも問題ない場合には、第1の計量容器11を第2の計量容器21として共通に使用してもよい。
ステップS40の後に、中性子源強度s0および中性子源強度smと、中性子計数率Cmとに基づいて、追加後規格化計数率CNmを算出する(ステップS50)。ステップS50の後に、ステップS30で算出した初回分規格化計数率CN0と、ステップS50で算出した追加後規格化計数率CNmとから規格化計数率比Rmを算出する(ステップS60)。
ステップS10とステップS60の後に、ステップS10で算出した計数率比制限値RLIMとステップS60で算出した規格化計数率比Rmとを比較し、規格化計数率比Rmが計数率比制限値RLIMより大きいか否かを判定する(ステップS70)。規格化計数率比Rmが計数率比制限値RLIMより大きいと判定された場合(ステップS70 YES)は、ステップS40以降を繰り返す。また、規格化計数率比Rmが計数率比制限値RLIMより大きくはない、すなわち計数率比制限値RLIM以下であると判定された場合(ステップS70 NO)は、収納容器31への追加の収納を行わずに収納を終了する。
図2は、第1の実施形態に係る臨界安全管理方法の手順のうち計数比制限値の設定の手順を示すフロー図である。図2は、前述のステップS10の詳細を示している。
まず、第1の計量容器11(図4参照)の容積に相当する体積分の最大反応度の核燃料物質1のみを収納容器31に収納した場合の実効増倍率keff0を算出する(ステップS11)。
また、収納容器31に最大反応度の核燃料物質1のみを収納した場合に、臨界状態となる核燃料物質1の体積Vcを算出する(ステップS12)。ステップS12の後に、体積Vcから第2の計量容器21(図5参照)の体積V2を減じた体積の最大反応度の核燃料物質1のみを収納した場合の実効増倍率を算出して制限実効増倍率keffLIMとする(ステップS13)。
ステップS12およびステップS13とステップS11との前後は問わない。ステップS11およびステップS13の後に、実効増倍率keff0および制限実効増倍率keffLIMから次の式(1)により、計数率比制限値RLIMを算出する(ステップS14)。
RLIM=(1−keffLIM)/(1−keff0) ・・・(1)
RLIM=(1−keffLIM)/(1−keff0) ・・・(1)
以上のそれぞれのステップにおいて核燃料物質1は最大反応度の核燃料物質1の場合としている。ここで、最大反応度の核燃料物質1とは、想定される最大反応度を与える条件の核燃料物質1を意味する。この条件としては2つの最大反応度条件がある。
第1の最大反応度条件は、核燃料物質の濃縮度である。すなわち、ウランの場合は核燃料に使用されているペレットの濃縮度のうち最大の値であり、たとえば5%濃縮度の場合である。しかも、未燃焼を仮定して、この濃縮度は減少しないものとして扱われる。なお、プルトニウム燃料の場合は、プルトニウム239などの核分裂性物質の富化度としてよい。また、ウランとプルトニウムの混合物であれば、ウラン235の濃縮度と、プルトニウム中の核分裂性物質の富化度との合計値でよい。
第2の最大反応度条件は、ウランと減速材の比である。図3は、第1の実施形態に係る臨界安全管理方法の手順のうち計数比制限値の設定の方法の保守性を説明するグラフである。図3の横軸は、減速材対燃料比(H/U比)である。たとえば、減速材が水で、ウラン燃料の場合は、ウラン燃料に対する水の比である。また、縦軸は、中性子無限増倍率k∞である。k∞は無限大体系における増倍率であり燃料および減速材の組成のみから決定される。なお、有限体系の場合は、有限体系外への漏えい等を考慮して実効増倍率が定まる。
図3に示すように、減速材対燃料比が増加すると、中性子無限増倍率k∞は単調に増加した後に単調に減少する。すなわち、中性子無限増倍率k∞に最大値が存在する。この最大値を生ずる減速材対燃料比(H/U比)が第2の最大反応度条件となる。
図4は、第1の実施形態に係る臨界安全管理方法の手順のうち初回の収納および計測のステップならびに初回分規格化計数率の算出の手順を示すフロー図である。図4に示すように、ステップS20は、以下のようなステップを有する。
まず、第1の計量容器11内に、収納容器31に最初に収納する収納対象物2を収納する。ここで、収納対象物2とは、実際に収納容器31に収納しようとするデブリの一部である。この際、第1の計量容器11内に収納する収納対象物2の量V1aは、第1の計量容器11の容積V1未満の量である。この状態で、中性子計数率を測定する(ステップS21)。
ステップS21の後に、校正曲線に基づいて、第1の計量容器11に収納した収納対象物2の中性子源強度s0を導出する(ステップS22)。ここで、校正曲線は、中性子源の強度と中性子束との関係を予め計算によって求めておくことでよい。
ステップS22の後に、第1の計量容器11内に収納した体積V1aの収納対象物2を、収納容器31に移し替える。収納対象物2を収納容器31に収納した後に、中性子計数率C0を測定する(ステップS23)。ステップS23の後に、ステップS30に移行する。
ステップS30では、中性子源強度s0と、中性子計数率C0とに基づいて、次の式(2)によって初回分規格化計数率CN0を算出する。
CN0=C0/s0 ・・・(2)
CN0=C0/s0 ・・・(2)
図5は、第1の実施形態に係る臨界安全管理方法の手順のうち追加の収納および計測ならびに追加後規格化計数率の算出の手順を示すフロー図である。図5に示すように、ステップS40は、以下のようなステップを有する。
まず、第2の計量容器21内に、収納容器31に追加して収納する収納対象物2を収納する。この際、第2の計量容器21内に収納する収納対象物2の量V2aは、第2の計量容器21の容積V2未満の量である。この状態で、中性子計数率を測定する(ステップS41)。
ステップS41の後に、校正曲線に基づいて、第2の計量容器21に収納した収納対象物2の中性子源強度s1を導出する(ステップS42)。ここで、校正曲線は、中性子源の強度と中性子束との関係を予め計算によって求めておくことでよい。
ステップS42の後に、第2の計量容器21内に収納した体積V2aの収納対象物2を、収納容器31に移し替える。収納対象物2を収納容器31内に追加して収納した後に、中性子計数率Cmを測定する(ステップS43)。ステップS43の後に、ステップS50に移行する。
ステップS50では、ステップS22で算出した中性子源強度s0およびステップS42で算出した中性子源強度s1と、ステップS43で測定した中性子計数率C1とに基づいて、次の式(3)によって追加後規格化計数率CN1を算出する。
CN1=C1/(s0+s1) ・・・(3)
CN1=C1/(s0+s1) ・・・(3)
なお、後述するように、判定の結果、収納対象物2のさらなる追加が可能な場合は、収納対象物2の追加は複数回行われる。この場合は、式(3)で使用したs1に代えて、第1回目の追加分の中性子源強度s1から第m回目各追加分の中性子源強度smまでの合計値を使用する。すなわち、次の式(4)によって追加後規格化計数率CNmを算出する。
CNm=Cm/(s0+Σsj) ・・・(4)
ここで、j=1〜m、すなわち、Σsjは、第1回目の追加分の中性子源強度s1から第m回目各追加分の中性子源強度smまでの合計値を意味する。
CNm=Cm/(s0+Σsj) ・・・(4)
ここで、j=1〜m、すなわち、Σsjは、第1回目の追加分の中性子源強度s1から第m回目各追加分の中性子源強度smまでの合計値を意味する。
図6は、第1の実施形態に係る臨界安全管理方法の手順のうち制限値との比較のステップを示すフロー図である。ステップS50の後に、図4に示すステップS30で算出した初回分規格化計数率CN0と、図5に示すステップS50で算出した追加後規格化計数率CNmに基づいて、次の式(5)により規格化計数率比Rmを算出する(ステップS60)。
Rm=CN0/CNm ・・・(5)
Rm=CN0/CNm ・・・(5)
図2に示すステップS14の後であって、ステップS60の後に、ステップS14で算出した計数率比制限値RLIMと、ステップS60で算出した規格化計数率比Rmとに基づいて、規格化計数率比Rmが計数率比制限値RLIMより大きいか否かを判定する。
前述の図1の説明のように、ステップS14とステップS60の後に、ステップS14で算出した計数率比制限値RLIMとステップS60で算出した規格化計数率比Rmとを比較し、規格化計数率比Rmが計数率比制限値RLIMより大きいか否かを判定する。図1に示すように、規格化計数率比Rmが計数率比制限値RLIMより大きいと判定された場合(ステップS70 YES)は、ステップS40以降を繰り返す。また、規格化計数率比Rmが計数率比制限値RLIMより大きくはない、すなわち計数率比制限値RLIM以下であると判定された場合(ステップS70 NO)は、収納容器31への追加の収納を行わずに収納を終了する。
以上のような本実施形態に係る臨界安全管理方法においては、その時点の実効増倍率が制限実効増倍率keffLIMより小さい場合には、次の追加収納作業を許容し、逆の場合には追加収納を終了する手順を実施している。また、その時点の実効増倍率を評価するために逆増倍法を使用している。この妥当性は、1点炉近似式により示される。本実施形態に係る臨界安全管理方法は以下に述べる点で有効である。
第1には、制限実効増倍率keffLIMで追加収納の可否を判定できる点である。制限実効増倍率keffLIMは、ステップS12、ステップS13で示したように、臨界となる体積Vcから第2の収納容器21の体積V2を減じた体積での実効増倍率である。ここで、ステップS10における評価においては、核燃料物質1については想定される最大の反応度を仮定している。すなわち、制限実効増倍率keffLIMは、臨界量から最も反応度の高い成分の核燃料物質1を取除くことによって評価している。
したがって、その時点の実効増倍率が制限実効増倍率keffLIMより小さい場合には、どのような成分の核燃料物質1を追加収納しても臨界に達しない。このことから、制限実効増倍率keffLIMは収納作業における実効増倍率を想定される範囲のいかなる場合においても追加による臨界条件を回避するために制限する適切な値であることが分かる。また、追加収納する収納対象物2の体積は第2の計量容器21の体積未満の体積V2aとしている点で、実際の運用においても裕度を生じている。
第2には、1回目に収納容器31に収納する収納対象物2を、最大反応度の核燃料物質1で評価する点である。
中性子源強度が(S0)の収納対象物2を収納容器31に最初に収納したとき、収納容器31の実効増倍率(keff1)が解析または測定によって与えられている場合を想定する。このときその実効増倍率既知の体系について測定した中性子計数率(C0)と実効増倍率(keff1)との関係は次の1点炉近似式(6)によって与えられる。ここで、αは比例定数である。
C0=α・S0/(1−keff0) ・・・(6)
C0=α・S0/(1−keff0) ・・・(6)
中性子計数率(C0)を中性子源強度(s0)で規格化した初回分規格化計数率CN0は次の式(7)で与えられる。
CN0=α/(1−keff0) ・・・(7)
CN0=α/(1−keff0) ・・・(7)
また、第m回目に、中性子源強度smの収納対象物2を収納容器31に追加して収納した後に、その体系の中性子計数率(Cm)を測定した場合を想定する。なお、中性子計数率の測定体系は最初の収納の時と同様であるとする。収納対象物2が追加されたことにより、収納容器31および収納された収納対象物2の体系の実効増倍率は、keffmに変化する。このとき、中性子計数率(Cm)と実効増倍率keffmとの関係は次の1点炉近似式(8)によって与えられる。ここで、αは式(6)のαと同じ値の比例定数である。
Cm=α・(s0+Σsj)/(1−keffm) ・・・(8)
Cm=α・(s0+Σsj)/(1−keffm) ・・・(8)
中性子計数率(Cm)を中性子源強度(s0+Σsj)で規格化した追加後規格化計数率CNmは次の式(9)で与えられる。
CNm=α/(1−keffm) ・・・(9)
CNm=α/(1−keffm) ・・・(9)
初回分規格化計数率CN0と追加後規格化計数率CNmの比である規格化計数率比Rmは、式(7)および式(9)から、次の式(10)により得られる。
Rm=CN0/CNm
=(1−keffm)/(1−keff0) ・・・(10)
式(10)に示すように規格化計数率比Rmと実効増倍率keffmとの関係は線形である。
Rm=CN0/CNm
=(1−keffm)/(1−keff0) ・・・(10)
式(10)に示すように規格化計数率比Rmと実効増倍率keffmとの関係は線形である。
図7は、第1の実施形態に係る臨界安全管理方法の手順の保守性を説明するグラフである。横軸は実効増倍率、縦軸は規格化計数率比であり、それぞれ線形目盛である。
破線の直線Aは収納対象物2の組成が正確に分かっている場合に用いるもの、実線の直線Bは本実施形態で用いるものである。なお、直線A上の点A1および直線B上の点B1の縦軸の値が1となっているのは、最初の収納では、規格化計数率が初回分規格化計数率CN0であるためである。また、点Cは実効増倍率が1すなわち臨界条件となっている状態であることを示す。
破線の直線Aは収納対象物2の組成が正確に分かっている場合に用いるもの、実線の直線Bは本実施形態で用いるものである。なお、直線A上の点A1および直線B上の点B1の縦軸の値が1となっているのは、最初の収納では、規格化計数率が初回分規格化計数率CN0であるためである。また、点Cは実効増倍率が1すなわち臨界条件となっている状態であることを示す。
たとえば、規格化計数率比Rmが測定により得られれば、図7の直線A上で縦軸方向の値が規格化計数率比Rmである点A2の横軸方向の値として、これに対応する実効増倍率keffmが得られる。一方、実効増倍率の制限値である制限実効増倍率keffLIMに関しては、直線A上で横軸方向の値が制限実効増倍率keffLIMである点A3の縦軸方向の値としての規格化計数率比が求められる。したがって、この規格化計数率比Rmが計数率比制限値RLIMより大きければ実効増倍率は制限実効増倍率keffLIMより小さいことが分かる。
実際には、デブリのような場合には、収納対象物2の成分が正確に分かっていないため初回の収納時の収納容器31の実効増倍率を解析で評価することはできない。したがって、直線Aを設定することはできず、直線Aを使用することはできない。
一方、初回に収納された収納対象物2が、想定される最大反応度の条件の核燃料物質1であるすれば、その実効増倍率を解析により求めることができ、たとえば図7の点B1が得られる。点B1と点Cを直線で結ぶと、直線Bが得られる。この直線Bは、初回に想定される最大反応度の条件の核燃料物質1を収納した後に、順次追加で収納して臨界状態に近接する際の各時点の規格化計数率比Rmと実効増倍率keffmを示している。
今、収納容器31への収納の際に、直線Bを使用して管理すると想定する。たとえば、追加収納前の計測によって規格化計数率比Rmが得られたとする。規格化計数率比Rmに対応する直線B上の点B2は、規格化計数率比Rmに対応する直線A上の点A2よりも横軸の値が大きい側にある。すなわち、規格化計数率比Rmに対応する直線B上の点B2の実効増倍率keffmは、規格化計数率比Rmに対応する直線A上の点A2の実効増倍率keffmよりも大きい。すなわち、直線Bの方が直線Aよりも同じ規格化計数率比Rmに対して大きい実効増倍率keffmを与える。
また、制限実効増倍率keffLIMの値に対応する直線A上の点A3と、制限実効増倍率keffLIMの値に対応する直線B上の点B3とを比べると、点B3の方が上にあり、大きな、規格化計数率比を与える。
以上のように、直線Bによると、直線Aによるよりも、収納体系の実効増倍率は大きな値が得られる。また、直線Bによると、直線Aによるよりも、制限実効増倍率keffLIMに対応する計数率比制限値RLIMは大きな値が得られる。したがって、最大反応度の核燃料物質をベースとする直線Bを使用してより安全側の臨界安全管理ができることになる。
以上のように、本実施形態によれば、形状管理によらずに中性子源の空間分布の特定が困難な場合にも適用できる臨界安全管理方法を提供することができる。
[第2の実施形態]
図8は、第2の実施形態に係る臨界安全管理方法による測定時の構成を示す立断面図であり、(a)は第1の計量容器での測定の場合、(b)は第2の計量容器での測定の場合を示す。本実施形態は第1の実施形態の変形である。本実施形態に係る臨界安全管理方法おいては、第1の計量容器11での測定時には、図8(a)に示すように3つの中性子検出器12が使用されている。同様に、第2の計量容器21での測定時には、図8(b)に示すように3つの中性子検出器22が使用されている。なお、中性子検出器12および中性子検出器22の数はそれぞれ3つには限定されず複数であればよい。
図8は、第2の実施形態に係る臨界安全管理方法による測定時の構成を示す立断面図であり、(a)は第1の計量容器での測定の場合、(b)は第2の計量容器での測定の場合を示す。本実施形態は第1の実施形態の変形である。本実施形態に係る臨界安全管理方法おいては、第1の計量容器11での測定時には、図8(a)に示すように3つの中性子検出器12が使用されている。同様に、第2の計量容器21での測定時には、図8(b)に示すように3つの中性子検出器22が使用されている。なお、中性子検出器12および中性子検出器22の数はそれぞれ3つには限定されず複数であればよい。
それぞれの中性子検出器12ごとに中性子源強度s0と中性子計数率C0との関係を予め測定あるいは解析によって評価しておく。第1の計量容器11に収納対象物2を収納した状態で、それぞれの中性子検出器12ごとに中性子計数率C0を測定する。それぞれの中性子計数率C0に基づいて前記の中性子源強度と中性子計数率との関係から中性子源強度s0をそれぞれ算出する。この算出される複数の中性子源強度の中の最大値を第1の計量容器11での中性子源強度s0とする。第1の計量容器11で測定された中性子源強度s0は、第1の計量容器11で測定される中性子計数率C0の規格化に使用される。この結果、初回分規格化計数率CN0は最小のものを用いることになる。
また、それぞれの中性子検出器22ごとに中性子源強度smと中性子計数率Cmとの関係を予め測定あるいは解析によって評価しておく。第2の計量容器21に収納対象物2を収納した状態で、それぞれの中性子検出器22ごとに中性子計数率Cmを測定する。それぞれの中性子計数率Cmに基づいて前記の中性子源強度と中性子計数率との関係から中性子源強度smをそれぞれ算出する。この算出される複数の中性子源強度の中の最小値を第2の計量容器21での中性子源強度smとする。第2の計量容器21で測定された中性子源強度smは、第2の計量容器21で測定される中性子計数率Cmの規格化に使用される。この結果、追加後規格化計数率CNmは最大のものを用いることになる。
つまり、規格化計数率比Rmの分子となる第1の計量容器11で測定される初回分規格化計数率CN0は小さめに、逆に分母となる第2の計量容器21で測定される追加後規格化計数率CNmは大きめに測定されることにより、規格化計数率比Rmは小さく見積もられる。この結果、収納容器31内に収納した状態の体系の実効増倍率keffmを大きく見積もることになる。すなわち、臨界に近い側に見積もることになり、臨界安全上、安全側すなわち厳しい側に評価されることになる。
このように、第1の計量容器11および第2の計量容器21に収納した状態での測定に際して、複数の検出器を用いることによって、臨界安全管理方法がさらに安全側で行われることになる。
[第3の実施形態]
図9は、第3の実施形態に係る臨界安全管理方法の場合の収納容器での測定時の構成を示す立断面図である。本実施形態は第1の実施形態あるいは第2の実施形態の変形である。本実施形態に係る臨界安全管理方法おいては、収納容器31での測定時には、図9に示すように3つの中性子検出器32が使用されている。なお、中性子検出器32の数は3つには限定されず複数であればよい。
図9は、第3の実施形態に係る臨界安全管理方法の場合の収納容器での測定時の構成を示す立断面図である。本実施形態は第1の実施形態あるいは第2の実施形態の変形である。本実施形態に係る臨界安全管理方法おいては、収納容器31での測定時には、図9に示すように3つの中性子検出器32が使用されている。なお、中性子検出器32の数は3つには限定されず複数であればよい。
中性子検出器32のそれぞれから得られた中性子計数率ごとに、次ステップの追加収納の可否を判定する。中性子検出器32のそれぞれから得られた中性子計数率を使用した結果に基づく全ての判定で収納可能と判定された場合のみ次ステップの収納が可能と判定する。
このように複数の中性子検出器32を用いることによって、臨界安全管理方法がさらに安全側で行われることになる。
[第4の実施形態]
図10は、第4の実施形態に係る臨界安全管理方法の場合の収納容器での測定時の構成を示す立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態ないし第3の実施形態の変形である。本実施形態に係る臨界安全管理方法おいては、収納容器31での測定時には図10に示すように外部中性子源33が使用されている。
図10は、第4の実施形態に係る臨界安全管理方法の場合の収納容器での測定時の構成を示す立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態ないし第3の実施形態の変形である。本実施形態に係る臨界安全管理方法おいては、収納容器31での測定時には図10に示すように外部中性子源33が使用されている。
核燃料物質1の燃焼度が小さい場合には、Cm242、Cm244あるいはPu238などの生成量は燃焼度が大きい場合に比べて少ない。このため、中性子源強度が弱いため中性子計数率が小さくなる。この結果、測定精度が低下する。このため、図10に示すように収納容器31の周囲に外部中性子源33を設置する。
外部中性子源33の強度は既知であるが、実効的な中性子源強度は収納容器31内の収納対象物2の高さによって変化する。このため、あらかじめ、核燃料物質1の高さと実効的な中性子源強度との関係を求めておく。収納作業については、第1の計量容器11(図4)の断面積、容積、第2の計量容器21(図5)による収納回数と第2の計量容器21の断面積、容積、収納容器31の断面積から、収納容器31に収納される核燃料物質1の高さを求めておく。あるいは、収納容器31に収納状態での測定時に、図示しない高さ測定器によって収納容器31に収納される核燃料物質の高さを求めてもよい。
核燃料物質1の高さと実効中性子源強度との関係を用いて、測定時の実効中性子源強度を求める。収納容器31の全中性子源強度は、第1の計量容器11での測定結果による中性子源強度、第1の計量容器11での測定結果による積算値と、この実効中性子源強度の和として求めることができる。
このように外部中性子源33を使用することにより、核燃料物質1の中性子源強度が小さい場合にも収納容器31内の実効中性子源強度を大きくでき、中性子計数率を高くできる。この結果、臨界安全管理における未臨界状態の評価の精度が向上する。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…核燃料物質、2…収納対象物、11…第1の計量容器、12…中性子検出器、21…第2の計量容器、22…中性子検出器、31…収納容器、32…中性子検出器、33…外部中性子源
Claims (9)
- 核燃料物質を含む収納対象物を複数回にわたって一つの収納容器に累積して収納する際の臨界安全管理方法であって、
最初に前記核燃料物質を前記収納容器に収納した後の状態における規格化計数率である初回分規格化計数率と前記核燃料物質の追加分を前記収納容器に収納した後の状態における規格化計数率である追加後規格化計数率との比の下限として規定する計数率比制限値RLIMを設定する制限値設定ステップと、
第1の計量容器に前記収納対象物を収納して中性子計数率を測定しこの結果に基づいて当該収納対象物の初回分中性子源強度を算出した後に、当該収納対象物を前記収納容器へ最初に収納した状態で中性子計数率を測定する初回収納ステップと、
前記初回収納ステップの後に、前記初回収納ステップにおいて算出された前記初回分中性子源強度と前記初回収納ステップにおいて測定された結果に基づいて前記初回分規格化計数率を算出する初回分規格化計数率算出ステップと、
前記初回分規格化計数率算出ステップの後に、第2の計量容器に前記収納対象物を収納して中性子計数率を測定した結果に基づいて当該収納対象物の追加分中性子源強度を算出した後に、当該収納対象物を前記収納容器に追加して収納した状態で中性子計数率を測定する追加分収納ステップと、
前記追加分収納ステップの後に、前記初回収納ステップにおいて算出された前記初回分中性子源強度と前記追加分収納ステップにおいて算出された前記追加分中性子源強度の合計値と、前記追加分収納ステップにおいて計測された結果に基づいて前記追加後規格化計数率を算出する追加後規格化計数率算出ステップと、
前記追加後規格化計数率算出ステップの後に、前記初回分規格化計数率算出ステップで算出された前記初回分規格化計数率を前記追加後規格化計数率算出ステップで算出された前記追加後規格化計数率で除して、規格化計数率比Rmを算出する規格化計数率比算出ステップと、
前記制限値設定ステップおよび前記規格化計数率比算出ステップの後に、前記規格化計数率比Rmが前記計数率比制限値RLIMより大きいか否かを判定して、大きければ、更なる収納可能として前記追加分収納ステップ以降を繰り返し、大きくなければ終了する判定ステップと、
を有し、
前記制限値設定ステップにおいては、想定し得る最大反応度の核燃料物質を取り扱うものとして前記計数率比制限値RLIMを設定する、
ことを特徴とする臨界安全管理方法。 - 前記制限値設定ステップは、
前記第1の計量容器の体積分の前記核燃料物質を前記収納容器に収納した場合の実効増倍率keff0を算出する初回増倍率算出ステップと、
前記収納容器に前記核燃料物質を収納した場合の臨界状態となる前記核燃料物質の体積VCを算出する臨界体積算出ステップと、
前記臨界体積算出ステップの後に、前記体積VCから前記第2の計量容器の体積を減じた体積の前記核燃料物質が前記収納容器に収納されている場合の制限実効増倍率keffLIMを算出する制限増倍率算出ステップと、
前記初回増倍率算出ステップと前記制限増倍率算出ステップの後に、次式によって計数率比制限値RLIMを算出する
RLIM=(1―keffLIM)/(1−keff0)
計数率比制限値算出ステップと、
を有することを特徴とする請求項1に記載の臨界安全管理方法。 - 前記追加分収納ステップにおける前記追加分中性子源強度の導出は、前記第2の計量容器に最大反応度の核燃料物質を収納した場合の収納量と中性子計数率との関係を予め求めた校正曲線を用いて行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の臨界安全管理方法。
- 前記最大反応度の核燃料物質は、核分裂性物質が未燃焼のものとして評価されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の臨界安全管理方法。
- 前記初回収納ステップにおいて前記第1の計量容器に前記核燃料物質を収納して中性子計数率を測定する際は複数の中性子検出器を用い、それぞれの中性子検出器からの中性子計数率のうちの最小の中性子計数率を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の臨界安全管理方法。
- 前記追加分収納ステップにおいて前記第2の計量容器に前記核燃料物質を収納して中性子計数率を測定する際は複数の中性子検出器を用い、それぞれの中性子検出器からの中性子計数率のうちの最大の中性子計数率を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の臨界安全管理方法。
- 前記初回収納ステップと前記追加分収納ステップにおける前記収納容器に前記核燃料物質を収納した状態で中性子計数率を測定する際は複数の中性子検出器を用い、すべての中性子検出器による測定結果のそれぞれについて以降の前記判定ステップまでのステップを実行し、すべてについてさらなる収納可能と判定された場合にのみ、前記追加分収納ステップ以降を繰り返すことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の臨界安全管理方法。
- 前記初回収納ステップと前記追加分収納ステップにおける前記収納容器に前記核燃料物質を収納した状態で中性子計数率を測定する際に、外部中性子源を前記収納容器の近傍に設けて行うことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の臨界安全管理方法。
- 前記第1の収納容器と前記第2の収納容器は共通であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の臨界安全管理方法。
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JP2013135404A JP2015010893A (ja) | 2013-06-27 | 2013-06-27 | 臨界安全管理方法 |
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CN109903866A (zh) * | 2019-03-18 | 2019-06-18 | 中国原子能科学研究院 | 一种监测次临界反应堆反应性的方法 |
-
2013
- 2013-06-27 JP JP2013135404A patent/JP2015010893A/ja active Pending
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