JP5569920B2 - 病院の手術室の再設計 - Google Patents

Description

本発明は、より効率的な手術室の構成および管理に関する。特に、本発明は、とりわけ、手術室スペースを増大させ且つ最大にし、より殺菌された手術室を提供し、より効率的な清掃を可能にし、装置ワイヤ、ホースおよびケーブルを除去し、且つデータの統合および患者とスタッフに静穏感を提供する、手術室の構成に関する。

手術室および手術前処置は、病院医療の中心にある。手術室は、高コストおよび高リスクの環境である。多数の外科分野にそれに伴う専門技術を順応させ、厖大な数の異なる独特な手術のための医療を提供しなければならない。その結果、手術室は、医療で管理するのに最も難しい環境である。外科技術、臨床装置および技術進歩の発達が手術医学を将来に向けて進めてきたが、手術室情報科学は、遅れている。外科医は、患者を手術または監視するために役立つ高性能の臨床機器に囲まれているが、しばしば、患者の手術についての基本的な情報を得ることができない。手術室の環境は、しばしば、非効率で調整が不十分なスケジュール、長い部屋の交代時間、チームメンバー間の不十分な情報伝達、医療ミスおよびユーザーの不満を導く。現在の手術室の環境は、コスト削減、質と増分数および市場シェアの増大の一般的な病院目標の助けになるものではない。特定の問題に取り組む試みがなされてきた。例えば、設備接続を天井に配置するという設計決定によって、手術室床の混雑を管理する試みがなされてきた。しかし、手術室の全体的な設計に目を向けないこのような解決策は、解決するのを試みた問題の数と同じくらいの問題を生み出す。前例のように、ワイヤおよびケーブル配線は、床から除去されたが、それらは今、天井からぶら下がり、再び危険を生じている。

手術室の環境に関連する多くの未解決の問題のうち、最も重要ないくつかを以下に要約する。

１）中心の欠如：手術室は、いかなる中心の特定領域なしに構成され、従って、設計上、単純というよりより複雑である。これは、手術室が一室で多数の手術に対応するように設計された、第二次世界大戦の時代から従った原理の結果である。現代の非軍事手術室では１回に一人の患者のみが手術を受けるので、もはや必要でないインフラストラクチャーの重複が部屋の中に存在する。

２）手術台の安全性の欠如：手術台は、所定の位置に固定されておらず、ある状態の下で、不安定になる可能性があり、あるいは手術中に偶発的に移動するかもしれない。手術台は、患者を位置決めするため以外にほとんど、あるいは全く、平行した機能を有しない。一般的な手術室は、異なる外科分野を支持するために１つの手術室につき２〜３の手術台を必要とし、込み合いおよび増大した間接費を生じる。

３）乱雑さ／安全性および無菌の欠如：個々の技術進歩により手術室の機器および消耗品の数と複雑性とが著しく増大されたので、乱雑さは手術室の環境における患者の安全性にとって主な課題の一つである。あるものは恒久的に据付けられ、あるものは手術中に手術室に出し入れされる重量機器は、スタッフおよび機器の移動の障害となる。床は、電気配線、バキュームチューブ、ガスホース、可動および固定ゴミ容器で覆われている。これらは、看護師、技術者、医師および患者に深刻な安全上の危険をもたらす。スタッフの傷害および機器の配置転換による術中の複雑さは、患者に対する劇的な臨床的帰結、および医師および病院に対する責任を生じさせる。

４）壁の非効率的な使用／無菌の欠如：手術室の壁は、多機能ではなく、且つＸ線投影ボックスおよび壁コンセントを取付けるためだけに使用される。手術室の壁は、無菌を制限する塗装されたプラスターボードで作られている。壁の材料は高誘電率を有し、従って、長期に渡り、汚染したあるいはそうでない塵やエアロゾルを収集および保持する。プラスターボードの表面に塗装される場合、ほとんどの塗装材料が高摩擦に耐えられないので、壁はこすり洗いすることができない。こすり洗いできるタイルの壁を有する病院もある、しかしながら、グラウト材料は、汚れやパイロジェンを解放しない。現在の慣習では、手術室の壁は、めったにこすり洗いされず、従って、無菌されていない。手術室のキャビネットは非常に小さく、消耗品の平均ストックの量は限られている。非効率な平均ストックは、長時間の交代時間を生じる。

５）非効率な照明／無菌および安全性の欠如：天井に取付けられた無影灯は、扱いにくく厄介である。それらは、また、外科スタッフに安全上の危険をもたらす。それらは、手術野を照射するのに不十分で、操作が難しく、他の術中技術に必要とされる貴重なスペースと競合する。それらは、清潔に保ち且つ無菌するのが難しく、無菌技術の破綻および微生物を運ぶ塵の落下の源である。

６）含まれる床／無菌の欠如：床は、典型的には、バケツと再利用されるモップ（あるいは使い捨て雑巾）で手術間に洗い流される。これらの材料は、部屋から部屋、手術から手術に使用される。残念なことに、床は無菌されず、感染が部屋から部屋に伝わる。現在までのところ、手術室の床を無菌するための信頼できる簡単な機構は、利用できない。

７）非効率な再ストック／安全性の欠如：手術中に必要な消耗品および機器を手術室に再ストックする現在の実施は、循環する看護師の稼働率に依存する。手順は非効率なだけではなく、外科医が必要な時に必要な消耗品を待たなければならないため、危険でもある。もし循環する看護師が必要な消耗品を探すために部屋から出ている間に合併症が起こり、あるいは悪化した場合、外科医およびスタッフは、緊急事態に必要な品物を入手するための人がいないまま取り残される。

８）スペースの欠如：一般的に、現代の手術室は、狭すぎ（典型的には３００乃至５５０平方フィート）、且つ、過去１０年間にわたって導入された先端技術の急増を取扱うことができない。

９）リアルタイム情報の欠如：リアルタイム情報取得の欠如により、重要なデータが欠けているとき、時間のロスと病院の誤りを導く非効率な環境を生じる。患者の情報、放射線観察、試験結果、および病理報告の情報の共用が制限される。我々のオフィスおよび家庭で起こった技術的デジタル革命にもかかわらず、手術室情報技術は、１９７０年代以降、ほとんど進歩していない。

１０）長い交代時間：非効率な再ストックに加え、部屋の設計は、交代時間の削減にほとんどまたは全く貢献せず、結果として人件費および残業費の両方でコストが超過する。

１１）静穏および快適な感覚の欠如：患者にとって、手術室は、静穏、信用および信頼の感覚を与える場所ではない。患者の満足度は、ギラギラ光る環境によって悪い影響を与えられる。質問されたとき、外科患者が話す最も一般的な恐ろしい経験は、手術室に入る経験である。部屋の人間工学的な特徴は非常に制限されており、結果として外科医および手術室スタッフの限定された、快適さ、見通し、静穏な感覚を生じる。更に、患者の恐怖は、患者を鎮静するのに必要な時間の増大の一因となり、交代時間の増加が更に付随する。

本発明の目的は、現在の設計の上述した制限の一つ以上を解決する、効率的に構成され且つ管理された手術室／医療治療室／部屋を提供することにある。更に、更なる目的が、以下の記載および特許請求の範囲の考慮の後、明らかになるであろう。

これらの目的および明らかになるであろう他の目的に沿って、本発明は、多くの設計変更を含み、且つ、改良された手術室の装置を組み込む。

フロアポッド
設備接続を含む、多数の中央に位置する「フロアポッド」を提供する。設備は、電気、ガス、バキューム、水、データ回線および他の補助接続を含む。各「フロアポッド」は、使用しない時は床の中に引っ込められ、ＵＬ電気、火災および水基準の床を提供するようになっている。床は、ポッドおよび他の設備の「床下」接続を提供する。

各「フロアポッド」は、麻酔カート、内視鏡カートあるいは腹腔鏡カートのような外科用カートに直接接続されることができ、特定の処置のスペース要求に合うための代替の利用可能な場所を提供する。カートは、カートの底に配置された新しく設計された受け入れグリッドに取付けられた、設備用接続コンセントを与えるように設計され、麻酔医、内視鏡検査医あるいは腹腔鏡検査医などによる患者の監視に必要なより広いスペースを提供する。

既存の電力／ガス栓／ポッドは天井から除去され、床のフロアポッドに置き換えられる。ポッドは、必要な時に持ち上げられ、使用しない時は床の中に引っ込めることができる。この再配置は、（再配置された撮像装置のための）天井スペースの混雑を解放し、ぶら下がって重要な外科スペースに侵入するコードおよび接続ワイヤを除去する。

無線の統合
手術室は、床の下に配置された必要なケーブル接続を残して、可能な範囲内でデータの無線送信を特徴とする。これは、より安全で簡単な清潔な環境のために床からケーブルおよびホースを除去する。多くの現世代の電子機器は、無線能力を備えているかあるいは無線に製造することができる。

更に、無線周波数（ＲＦ）の無線ユニバーサルシリアルバス（ＵＳＢ）とユニバーサルシリアルバス（ＵＳＢ）が対になっている入力および出力装置は、「室内」機器、例えば、顕微鏡、診断用画像装置、麻酔監視装置、ナビゲーション装置、内視鏡などを、壁に取付けられた高解像度ディスプレイモニタに無線接続する。

データ管理は、現在、ＵＣＬＡで使用されている「ＧＣＱ」として知られるソフトウェアシステムに統合される。このデータ管理システムは、病院の情報システム、研究室のデータシステム、放射線学（「ＰＡＣＳ」）および手術期間中の看護スタッフによる現場入力からのデータを管理する。システムは、手術用顕微鏡、超音波、腹腔鏡塔、ナビゲーションコンピュータシステム、麻酔機械、Ｃアーム放射線装置等のような、手術室中に導入された技術からの無線ＵＳＢデータポートからの入力を含む。

例えば、一実施形態において、外科用顕微鏡が部屋の中に持ち込まれ、外科医によって使用される。顕微鏡は、ＵＳＢビデオ出力スロットを有する。ＵＳＢ送信機がスロットに挿入され、対になったＵＳＢ受信機が利用可能なディスプレイＵＳＢスロットに挿入される。ＧＣＱソフトウェアは、新しい装置を発見し、スクリーンに適当なアイコンを表示する。一旦、アイコンがアクティブになると（後述するレーザータッチスクリーンなどによって）、ビデオ画像がＧＣＱウィンドウの１つのうちのディスプレイパネルに表示される。

高解像度ディスプレイ
好ましい実施形態において、少なくとも３つの大型スクリーン高解像度モニタが周囲の壁に取付けられ、それによって、リアルタイムの画像および患者の情報、および全体的な情報統合を提供する。更に、モニタは、個々の手術室装置に一体化された現在のディスプレイと異なり、部屋のどこからでもあらゆる人によって非常に良く見ることができる。これらのディスプレイは、レーザータッチ制御を介して情報へのアクセスを可能にする。各モニタは、医師が室内のいかなるモニタに情報を表示することができるようにする「スマートパネル」設計能力を有する。例えば、室内の、および補助的なサービス（放射線ＩＰＡＣＳ、病理、ＰＡＣＵ、麻酔および病院ＨＩＳ）の動的なデータ管理は、周囲の視覚的ディスプレイの仕切られた領域の中にリアルタイムで表示される。

改良された手術台
患者手術台は、固定された基本設計とともに変更され、それによって、より体重の重い患者に対して、より大きな傾斜およびカンチレバー機能、より大きな手術台トップの延長（すなわち、頭からつま先までの範囲を提供する）および全体的な安定性を可能にする。手術室の再設計は、「ポッド」概念を手術台の構造に組み込むことを含むので、配線、バキューム、およびガスホースのような設備が、手術室の床の上を通るよりむしろテーブル自体から現れる。手術台への全ての供給源は（手術台から出るそれらとは違って）、床下の供給源の地下接続部からもたらされる。

郵便局スタイルの壁
典型的な手術室は、手術室流し台および作業台の除去によって広くすることができ、それによって、サイズが増大される。典型的に、循環する廊下上あるいは近く、あるいは手術室の床にさえも配置される品物は、手術室内の保管キャビネットに再配置することができ、それによって、更なる廊下の整理およびスペースの再利用となる。

供給された保管キャビネットは、手術室の１つ以上の壁の中に組み込まれ、その日の手術に必要な全ての消耗品および機器をストックできるようにするのに十分なサイズである。これは、手術中に追加の消耗品あるいは機器を得るために手術室スタッフが手術室を離れなければならない必要性を減じる。「郵便局」スタイルのコンパートメントの壁は、ストックされた外科用消耗品への簡単なアクセスのために使用される。

例えば、一実施形態では、部屋の１つの壁は、床から天井まで「郵便局」スタイルのコンパートメントを含む。内部および外部の壁は、両側にガラスドアを提供するようになっている。そのようなので、外側の循環する看護師は、外側の壁のドアを開け、いかなる必要な消耗品を置いて外側の壁のドアを閉じることができる。外科医は、次いで、ガラスドアの透明な性質のため、消耗品を容易に見つけることができる。見つけた後、外科医は、ドアを開け、必要な消耗品を取り出し、ドアを閉める。このプロセスのいかなる時点で、同時に手術室と外側の部屋の両方に開く領域が無いので、それによって無菌維持を助ける。

全ての消耗品を、手術室の外側から補充することができる。全ての消耗品を、現場での容易な在庫管理のためにコード化（例えば、バーコードあるいは無線周波識別タグ）することができる。部屋の内側から、棚から取り出された全ての消耗品は、請求書作成および在庫管理のために容易にコード化される。外科パックは、処置前夜に準備され、医師／手術用に識別される。それによって、「郵便局」スタイルは、循環看護師が、消耗品を取り出すために手術中に部屋を離れる必要を除去する。

更に、無線周波識別タグ（「ＲＦＩＤ」）装置は、特に、手術室で使用されるようになっている。棚、（好ましくは）郵便局スタイルの壁の棚のような、にストックされる全ての品物にタグが付けられることが企図される。棚のアンテナ／探知／検出装置は、タグを付けられたどの品物が棚に配置されたかを決定し、中央コンピュータおよびデータベースと通信する。通信は、在庫管理のために品物のストックおよび取り出しの記録を取る。更に、無菌が有用性に影響する品物は、壊れやすいＲＦＩＤマーカーでタグをつけられるので、品物が開封されると、ＲＦＩＤタグはもはやアンテナ／探知装置と通信しない。そのようであるので、再び在庫管理のため、品物は自動的に在庫から除去される。

画像装置
床に取付けられたＣアーム、イメージインテンシファイアおよび周辺電子機器を含む、従来の大型で扱いにくい放射線装置は、増強された能力を有する新しい設計によって置き換えられる。フラットパネルのイメージインテンシファイアと単一スライスＣＴ能力を有する天井に取付けられた小型化（かくして軽量の）Ｃアームが提供される。これは、患者を手術室から移動する前にインプラント後直ちに全てのインプラントデバイスを可視化し位置を突き止めるために必要である。画像は、再設計の１つの態様である。現在のシステムに対して改良された画像能力を生じるのに加え、相当なフロアスペースを解放し、手術台へのアクセスを向上させ、床のケーブル配線を除去する。

典型的な実施形態において、画像装置は、エアギアおよび超軽量の完全コンピュータ化、デジタル化およびモーター化された画像アーム（Ｃアーム）を利用したロボット技術を含む。アームは、高周波発生器および高解像度受像器を使用する。最後に、アームは、天井に一カ所に据付けられ、一カ所の取付けにより、殆どの施設で現在使用されている複数の取付けトラックを除去する。画像装置は、また、使用しないときは、容易に傾けて仕舞うことができる。

新しいＣアームユニットは、Ｓｉｅｍｅｎｓ Ｍｅｄｉｃａｌ Ｓｙｓｔｅｍｓにより製造されたもののような既存の画像装置の改良から作ることができる。

手術室の周囲光
手術室の壁は、背面から照らすことができる材料で作られ、かくして、部屋が、様々な強度で全ての側面から照明される。バックライトの色は変更することができるので、患者の不安レベルを下げ、外科医およびスタッフに快適な作業環境を提供することができる、気分を高める環境を生じる。更に、背面から照らされる材料は、好ましくは、非多孔質で低誘電率のものである。そのような材料は、より無菌であり、清掃が可能である。そのような背面から照らされる壁照明は、商業的に入手可能である。例えば、Ａｖｏｎｉｔｅ（登録商標）壁装材を使用することができる。Ａｖｏｎｉｔｅ（登録商標）は、乾燥壁が取付けられるのと同じ方法で壁の支持部材に取付けられる半透明の材料である。顧客は、自分の選択で色の組み合わせを選ぶ。Ａｖｏｎｉｔｅ（登録商標）は、安全で温かな雰囲気を作り出すバックライト照明を有する。Ａｖｏｎｉｔｅ（登録商標）は、実質的に壊れることがなく、塗装の必要もなく、非多孔質でシームレスであり、清掃が簡単で、且つ、正確な寸法に現場の外で組立てられる。

天井無影灯
従来の天井手術室照明設備は取り外され、手術室の照明能力の向上のためと、付加的な装置のための天井スペースを解放するために、最新技術の指向性ステージタイプの照明と置き換えられる。そのような一般的な「ステージタイプ」の照明技術は、Ｓｋｙｔｒｏｎ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから入手可能である。他の実施形態において、照明は、上述のようであるが、天井の中に埋め込まれている。更に、典型的な実施形態は、手術台のような焦点の周りに戦略的に配置された冷高輝度ハロゲン光を使用する。光源は、ＲＦ配置装置が照明を患者のいくつかの焦点のうちのいずれかに向けるように、コンピュータ制御され且つ調整される。陰影削除技術は、手術野が作業員で混んでいるときでさえ、最大の照明を可能にする。

床設計
床は、全てのワイヤ配線、ケーブル、電気機器などを包囲するように再構成される。これにより、手術室台、麻酔機械および器具および基本的な消耗品のための台を除き、本質的に平らで、全ての障害物が完全に片付けられた新しい床となる。これは、患者の周りのさえぎるものがなく、事故の無い循環のためのスペースを広げるだけでなく、部屋の交代時間を削減するために床および部屋の清掃を容易にする。更に、壁および床によって形成されたコーナーを含むコーナーは、清掃を助けるように丸くなっている。

紫外線無菌
各部屋は、紫外線およびオゾン室内無菌装置が装備されている。これは、全ての床、壁および表面が清潔であることを確実にする。無菌装置は、天井の中に組込まれる。一実施形態では、無菌装置は、コンピュータあるいはＣＰＵが部屋が空室であることを判断した後無菌するように自動化されるのがよい。このプロセスは、また、各シフトの終わりに行われてもよい。手術室は、手術室の外側の作業員に曝露することなくオゾンで燻蒸することを可能にする気密ドアおよび設備を組み込む。

更に、手術室は、そこに組み込まれているいかなる流し台用の流し台トラップ無菌器を含む。無菌器は、溜まった水および流し台の表面を照射し、それによって、高耐性病原体を除去し、外科的環境への放出を防止する。

床の清掃
実質的に装置および障害物のない床で、自動ロボット清掃機を使用することができ、それによって、部屋の清掃と交代時間を速める。ロボット床清掃機（例えば、Ｆｌｏｏｒ Ｇｅｎｉｅ（商標））は、単に清浄度より無菌が目的である外科的環境で作業するように再設計される。ロボット床清掃機および無菌システムは、手術間に床を清掃する。システムは、使い捨てできる清掃カセットを有し、無菌環境を確実にする。Ｆｌｏｏｒ Ｇｅｎｉｅ（商標）ロボット床清掃機は、スタッフが次の手術のために部屋を準備している間に同時に作動するため、手術間で必要とされる「交代時間」を短縮する。上述のように、丸いコーナーは、ロボット装置が十分にアクセス可能なように適当に丸くされたコーナーによって、ロボット装置の清掃を容易にするようになっている。

廃棄物処理
ごみ容器は、部屋の中に戦略的に配置される。例えば、３つの容器の２組が、部屋の中に便利に配置される。各容器は、それぞれ鋭利物、生体由来物質およびゴミ用である。容器は、軽量で使い捨てできる材料で作られ、壁のＯリングに挿入可能である。容器は、また、ゴミ袋、あるいは、鋭利物においては特殊なカートリッジを受け入れることができる。典型的には、容器が一杯のとき、袋のみが取り替えられる必要がある。もし、袋が偶発的に破れた場合、容器を取り外し新しい容器の組を挿入する。容器あるいはＯリングスナップ（前記袋およびカートリッジ上にスナップ止めすることによってゴミ袋を所定位置に維持するために使用される）は、また、挿入されるべき廃棄物のタイプを素早く識別するために色分けされるのがよい。変形例の実施形態において、例えば構造的制限により壁内取付けが妨げられる場合、容器は、交換可能なカートリッジおよび袋のデザインを用いながらも、壁に取付けられてもよい。

全体的な効果
本手術室は、現在の多くの問題および課題を累積的に且つ相乗的に克服する一連の新しい革新的な技術を使用する。それは、新しい外科医を引きつける特定の目的のために、既存の手術室の環境への魅力的な代替案を生じ、それによって、増分的な外科の手術量を提供する。それは、また、単に現在の旧式設計の変更ではなく、外科および特殊診断試験設備のための新しい最新技術の環境を作り出す。

手術室の特徴は、外科、心臓カテーテル検査室、外来外科施設および診断特殊手技室を含む、異なる用途に実施することができる。手術室の再構築は、多くの外科分野に適用可能であり、多くの異なる外科医および保健医療専門家の要求を反映するが、手術室だけに限定されない。最後に、手術室設計は、病院のスタッフに安全性、簡潔性、統合性および静穏の感覚を提供し、患者には、安全性、静穏の感覚および新しい信頼度を提供する。

上述した本発明の特徴が詳細に理解される方法のために、上で簡単に要約された、より詳細な本発明の記載が、実施形態を参照することによって行われ、実施形態のいくつかは、添付図面に示される。しかしながら、添付図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示し、それ故に、本発明は、他の等しく効果的な実施形態も含むことができるので、添付図面は本発明の範囲を限定するとは考えられないことに留意すべきである。

図１〜１９に示すように、手術室内の作業環境に露出されたワイヤ、高圧ケーブルあるいはホースのない医療施設の手術室が示される。手術室は、様々な実施形態において、以下の１つ以上を含む。

１．丸いコーナーおよび天井を有する壁であって、前記壁の少なくとも１つは、消耗品のための組み込み式コンパートメントを含み、前記コンパートメントは、前記部屋の内側および外側からアクセスできるようになっており、前記壁の少なくとも１つが生体由来物質、鋭利物およびゴミの廃棄のための壁内の容器を有する。

２．床下地、および、各支柱が隣接する支柱と蟻継ぎされて、噛み合う床支持支柱によって選択的に支持される仕上げ床であって、仕上げ床は、コンクリートあるいは他の材料で支持された床下地を提供するために選択的に持ち上げられる。

３．設備接続を備えた少なくとも１つのポッドであって、前記設備接続は設備およびデータを供給するためであり、前記ポッドあるいは複数のポッドは前記床下地と前記仕上げ床との間に取付けられ、前記ポッドの上面が前記仕上げ床と面一である下げられた位置と前記ポッドが前記仕上げ床の上に持ち上げられた上位置との間で移動可能である。

４．前記手術室の床下地に取付けられた手術台であって、前記手術台は、必要に応じて前記手術台を持ち上げる、下げる、および／または向きを変えるために電力が供給される。

５．使い捨てできる無菌清掃カートリッジを有するロボット床清掃機。

６．内側の壁に配置された半透明のバックライトパネル。

７．前記天井に対して待避位置と患者の画像を得るように向けられた位置との間を移動可能な天井に取付けられた画像Ｃアーム。

８．リアルタイム表示のために１つ以上の前記壁の中あるいは壁上に配置されたフラットパネルモニタ。

９．陰影削除、および、無線ＲＦ焦点探知器に従う、およびその配置による、自動フォーカスを提供するようになっている、天井に取付けられた無影灯あるいはそのアレイ。

１０．前記手術室の装置を制御するための無線制御装置。

１１．少なくとも１つの、天井に取付けられたＵＶおよびオゾン室内無菌装置。

１２．本発明に選択的に含まれるいかなる流し台のための少なくとも１つのＵＶ流し台トラップ無菌デバイス。

１３．外科用装置、診断用画像装置、麻酔監視装置、ナビゲーション装置および外科用器具を、リアルタイムの画像および患者の情報の可視化のための、少なくとも１つの、壁に取付けられた高解像度ディスプレイモニタに無線接続する、高周波（ＲＦ）の多重周波数ＵＳＢとＵＳＢが対になっている入力および出力通信システム。

１４．以下に記載するような他の設計変更、方法および装置。

全体的
外科手術室は、丸いコーナーを有する壁と、天井とを有し、壁の１つは、医療消耗品を収容するための組み込み式コンパートメントの列を有する。これらのコンパートメントは、必要な時に消耗品を取り出すために手術室の内側からアクセスでき、医療および外科用消耗品を補充および再ストックするために部屋の外側からアクセスできる。手術室は、清掃が難しい尖ったコーナーを提供しないように構成される。全ての壁は、人または特別に適合されたロボットあるいは他の装置によって十分に清掃できる半径を有する丸いコーナーで交差する。

外科手術室は、また、天井に向って待避している位置と外科患者の画像を得るように向けられた下げられた位置との間を移動可能な、天井に取付けられた画像Ｃアームを選択的に含む。

更に、外科手術室は、また、好ましくは、患者および設備消耗品情報のリアルタイム表示のための手術室の１つ以上の壁に埋設された、あるいは壁に取付けられたフラットパネルモニタを有する。

選択的に、キャビネットは、生体由来物質、鋭利物およびゴミのような廃棄物の廃棄のための容器を収容するコンパートメントを収容するために、手術室の壁に沿って延びる。変形例では、および好ましくは、容器は、前記廃棄物を受け入れるために壁内に配置される。

外科手術室は、陰影削除技術、および無線ＲＦ焦点探知器の設置によって焦点を合わせ、焦点を追跡する能力を（好ましくは）有し、あるいは、有しない、天井に取付けられた劇場タイプの照明を有するのがよい。無線制御は、特に、手術台、Ｃアーム、ポッドの移動、およびカートのポッドへのドッキングを制御する。

手術室の仕上げ床のロボット清掃が、使い捨てできる無菌要素を有するバッテリー作動ロボット床清掃機によって選択的に提供される。清掃機および使い捨てできる要素は、次の手術のために手術室を準備するために、手術あるいは他の医療処置後、仕上げ床を迅速に清掃および無菌するようになっている。

仕上げ床は、各支柱が隣接する支柱と蟻継ぎされて、噛み合う床支持支柱によって支持され、それによって、顕著な重量負荷能力を有する非常に堅固な床を提供する。変形例では、既存の、あるいは標準の手術室の床を使用してもよい。いずれの床タイプも病院の手術室の要求に適合する防水密封を提供するようになっている。例えば、ポッドは、２０分のような長時間、水に浸かるのに耐える水弾性のＯリングでその境界線の周りでシールされる。

本発明の手術室は、また、好ましくは、作業環境に露出したワイヤ、チューブ、高圧ケーブルあるいはホースがない。手術室の全ての装材は、劣化なしに繰り返し洗い流されるようになっている。また、紫外線およびオゾン室内無菌が据付けられるので、全表面が、各シフトの終わりに無菌されることができる。更に、紫外線無菌は、手術室内に配置されるいかなる流し台の流し台トラップを消毒するために利用される。無菌は、気密に密封し、それによって燻蒸を可能にするドアの存在によって促進される。壁、天井および床が、また、ガス漏れ耐性があるように設計される。

図１〜１７
図１のフロアレイアウトは、入口２および気密ドア３（より少ないあるいはより多いドアが企図される）を有する外辺部を示す。郵便局スタイルの保管キャビネット１０の壁を示す。外辺部は、人、ロボットあるいは清掃装置によって容易に清掃できるのに十分な半径を有する丸いコーナー１’を提供するようになっている。典型的な半径は、３乃至５インチの間である。ドアは、空気式のあるいは圧縮ガスケット密封技術などで気密されるようになっている。キャビネット１０は、遠隔在庫管理のために廊下に通じる状態にあるが、廊下に通じるいかなる地理的位置を適用することができる。手術室の外側領域と通じるいかなる装置が、空気式、圧縮ガスケット密封、あるいは他の技術で実質的に部屋の気密を提供するようになっている。好ましい実施形態において、部屋は、バイオ安全レベル４の実験室（ＢＳＬ４）に要求されるように、燻蒸できるようにシール可能である。

図２は、２０のような異なるサイズの個々のコンパートメントを有する「郵便局」壁１０の斜視図を示す。内壁１９は、商業的に入手可能なＡｖｏｎｉｔｅ（商標）のようなアクリルあるいはポリエステル樹脂の半透明のバックライトパネルで覆われている。また、一実施形態ではガラスである、気密密閉を提供するために閉鎖するドア１０’およびドアハンドル１０’’を示す。

引き続き図１について、手術台４は、固定されたベース上に中央に配置される。手術台４は、好ましくは、天井に取付けられたＣアーム画像装置にアクセス可能で、陰影削除コンピュータ制御および無線ＲＦフォーカス探知器の設置による自動フォーカス追随を有する天井に取付けられたシアタータイプの照明５によって囲まれる。いかなる数の照明がテーブル４の周りに配置されてもよく、好ましい実施形態では、８つの照明が互いに等距離でテーブルの周りに円状に配置される。高解像度モニタ９のいくつかが、壁上に示される。レーザーポインターを使用して表示された情報と交信することができる。キャビネットおよびカウンタートップは、図示されておらず、且つ、好ましい実施形態では、スペースを確保するのを助けるために手術室では見られない。廃棄物用の容器１１のグループ（通常１グループ当り３つ）が壁に配置されて示され、１グループ当り１つの容器が、生体由来物質、鋭利物あるいはゴミ用に使用される。４つのフロアポッド６（他の数のポッドも企図される）が、手術台４の周りに示される。各々が麻酔カート７あるいはいかなる他のカートに結合され、あるいはドッキングされる。ポッド６は、使用されないときは床と面一に引っ込む。カート７へのガス、バキュームおよび電気ラインの提供のほかにも、一つ以上のポッド６が持ち上げられて、顕微鏡のような他の医療装置用の電力ベースとして使用される。Ｆｌｏｏｒ Ｇｅｎｉｅ（商標）１３のようなロボット床清掃機を、また、示す。選択的な紫外線およびオゾン室内無菌器を、天井に沿って適当な場所に配置することができるが、好ましい実施形態では、紫外線の分散が最大になるようにするために中央に配置される。

図３は、それぞれ生体由来物質、鋭利物およびゴミ用の、列１１を形成する容器２４、２５２６の一実施形態を有する壁を示す。この実施形態では、容器は、垂直に配列される。高解像度モニタ９が、また、示される。

本発明の一実施形態で使用される（特に持ち上げられた床とともに使用される）２つの支持支柱３７の拡大図を図４に示し、各支柱３７は、各平坦壁の中央に蟻継ぎ特徴を有する。交互の面は、１つの支柱を隣の支柱に摺動させることによって４５で示すように噛み合う、突出した部分４２あるいは、凹んだ部分４３のいずれかを有する。頂面は、平らなコンクリートの床下地によって支持されるとき、中実の共平面を示す。しかしながら、構造パネル層は短い（高さ約１０インチ）支柱３７の上に敷かれるため、頂面は必要ではない。変形例の実施形態では、支柱３７が頂面を有しない場合、（成形に加え）押出成形によって製造することができる。これは、より経済的である。繊維強化樹脂を、また、使用するのがよい。支柱３７がポッドハウジング３２および３３および導管路３４に隣接する全てのスペースに据え付けられた後、シート床が敷かれる。次いで、上床表面がシームレスで清掃が容易な表面のために上に流し込まれる。

図５は、支持支柱３７を使用して特別に設計された床を有する手術室の実施形態を示す。この床は、好ましくは、持ち上げられた仕上げ床が手術室に組み込まれたときに使用されるのが好ましい。１つの好ましい実施形態では、手術室の床は持ち上げられない。従って、噛み合わせ支持支柱３７を組み込まない。それにもかかわらず、ポッドハウジング導管、ハウジングおよびその他の床下組立体は、標準の手術室床で図５に示すように配置される。外科カートあるいは麻酔カート７（図示せず）などのためのポッドハウジング３２、および手術台４（図示せず）のためのポッドハウジング３３が示される。ポッドは、カートにドッキングされる必要はないが、装置との直接接続によって通常の供給源として使用することもできる。円形状としてポッドハウジング３２を図５に示すが、それらは、四角形、卵形、長方形、三角形および他の多角形のようないかなる他の適当な幾何学的形状を有していてもよい。これらのポッドへの電気／ガス導管路３４が、また、手術室の１つの壁を通って現れて示される。

噛み合った六角形の床支持支柱３７は、選択的に、コーナー３９あるいはフラット面３８に沿って導管路を画定する。これらの六角形床支持支柱３７は、手術室の床の隅から隅まで見られる。四角形あるいは他の幾何学的形状のような、他の形状も使用することができるが、六角形のハニカム構造が好ましい、なぜならば、それが非常に強固であり、顕著な重量支持能力を有するからである。

蟻継ぎの噛み合わせ支持支柱３７を組み込む、図５に示す床は、持ち上げられた仕上げ床が望まれるときに使用される。記述したように、変形例および好ましい実施形態において、フロアポッドハウジング３２は、図５に示すように敷きつめられるが、支柱３７を組み込まない。その代わり、フロアポッドは、例えば、床スラブを湿式切削し、コンクリートスラブの下にフロアポッドの底を固定することによって、既存のコンクリートの床下地に挿入される。図６、７、１０および１１は、より明らかに他の２つの可能な床配置を示す。

図６（持ち上げられた位置）および図７（下げられた位置）のハウジング３２の断面図にポッド６を示す。ポッドは、例えば、ポッド用に、湿式切削された領域で形成されたキャビティ中に配置され、（ポッドが持ち上げられた床の内側に配置される、図１０および１１に示される変形例の配置と異なって）３０’’に床材料３０’の下にフロアポッドアンカー６’によって固定される。シリンダー５４内のピストン５７および支持ブロック５８は、流体、あるいは、電気−空気圧、電気−油圧あるいは（好ましくは）電気−機械発電機５３のいずれかからの他の手段などによる揚力を介してポッド６を持ち上げる、あるいは下げるために使用される。ポッド６は、取付けられたサイドハウジング５５を有する。サイドハウジング５５あるいは頂面５２のようなポッド６のいかなる側面は、特別に設計された外科カートのような装置とドッキングするための設備あるいは手段への接続を提供するようになっており、それによって、これらの、あるいは他の装置への設備を提供する。仕上げ床の頂面５２は、図７に示すように、下げられるとき、ポッド６の頂部と面一になる。全てのワイヤ５０’、ケーブル５０’およびホース５０’は、床下地３０’あるいは床下地３０”の下の溝を通ることができる。

図８は、ドッキングされていない、且つ接続されていない図９に示すポッドの図を示す。床５２と、レセプタクル６１’および６１”を示す。ポッド６の上端が、また、床５２に対して密封し、それによって、水が装置の側面から排水されるのを防止する。

図９は、外科カートとドッキングされたポッドを示す。カート７’の側部ドッキングプレート上の雄コネクタ６０’の第１の組とドッキング中のポッド６のサイド内の雌レセプタクル６１’の間の関係を示す。レセプタクル６１’は、特に、ドッキングするようになっている外科カートと接続するように設計される。雌コネクタ６１”の第２の組と電気を必要とする装置などへの外側の接続６０”との間の関係を示す。レセプタクル６１”は、様々な設備に適合するように設計される。接続は、変形例の実施形態で逆であってもよく、例えば、雄コネクタ６０’が雌レセプタクルで、雌レセプタクル６１’が雄コネクタであってもよい。床５２の下で、雌レセプタクル６１’と６１”が様々な設備と接続される。この実施形態では、ガスを提供する雄と雌のレセプタクルは、汎用タイプ、すなわち、単一のアダプターがガス、掃気、吸引およびバキューム接続の全てに使用されることが好ましい。

（変形例の実施形態の）ポッド６を図１０（持ち上げられた位置）および図１１（下げられた位置）のハウジング３２の断面図に示す。持ち上げられた床５２（選択的に支持支柱３７（図示せず）によって支持される）の下にコンクリート床下地３０を示す。シリンダー５４内のピストン５７と支持ブロック５８は、流体あるいは電気−空気圧、電気−油圧あるいは（好ましくは）電気−機械発電機５３のいずれかからの他の手段などによる揚力を介してポッド６を持ち上げるために、あるいは下げるために使用される。ポッド６は、取付けられた側部ハウジング５５を有する。側部ハウジング５５あるいは頂面５６のようなポッド６のいかなる側面は、特別に設計された外科カートのような装置とドッキングするための設備あるいは手段への接続を提供するようになっており、それによって、これらの、あるいは他の装置への設備を提供する。仕上げ床の頂面５２は、図８に見られるように下げられるとき、ポッド６の頂部と面一になる。全てのワイヤ５０’、ケーブル５０’およびホース５０’は、床下地３０、あるいは持ち上げられた床および選択的な支持支柱３７（図示せず）の下の溝を通ることができる。

図１２は、他のポッドの可能な実施形態を示す。カート７の底ドッキングプレートの雄コネクタ６０とドッキング中のポッド６の上端内の雌レセプタクルとの間の関係を示す。接続は、変形例の実施形態で逆であってもよく、雄コネクタ６０が雌レセプタクルで、雌レセプタクル６１が雄コネクタであってもよい。床５２の下で、雌レセプタクル６１は、ホースを介して酸素、バキューム、亜酸化窒素に、且つ、電気を供給するためにケーブルを介して接続される。変形実施形態では、ガス用の雄と雌のレセプタクルは、汎用タイプ、すなわち、単一のアダプターがガス、掃気、吸引およびバキューム接続の全てに使用されることが好ましい。

図１３は、雌レセプタクル６１が自動ドア６５の摺動によって露出される密封可能なコンパートメントを示す、ポッド６の一実施例の上表面の拡大図を示す。ドア６５が閉まると、防水に密封されるので、上表面を洗い流すことができる。ポッド６の上端が、また、床５２に対して密封され、それによって、水が装置の側面から排水されるのを防止する。病院グレードの便利なコンセント６６が、また、（麻酔カート７のほかに）持ち上げられたポッド６上に配置することができる装置のために提供される。

図１４は、手術室の床５２の上に持ち上げられた位置７０あるいは下げられた位置７１の手術台４の一実施形態の側面図である。ポッドハウジング３３が、手術台４のために提供される。外科ベッド４は、例えば、コンクリート床下地３０にボルト留めされる、または他の方法で取付けられるスチールプレート７３のような頑丈な補助ベースに強固に取付けられる。電動ブレース７７および７８は、旋回軸７２、７９および８０に乗ったアーム７５および７６を介してパッド８５を有する上部フレーム８３を上下に動かすために使用される。例えば、５５０ポンド（およそ２５０ｋｇ）の患者のような、重量のある患者を支持するために頑丈に作られたテーブル４は、上部支持リブ８２を有し、テーブル４のテーブルトップは、片持ち梁のように一端が飛び出し、回転し、および摺動することができる。動力、バキューム、電気およびガスのような全ての供給源は、ポッドハウジング３３を通して、あるいはポッドハウジングが提供されない場合は他の床スペースの下を通して供給される。ライン７４（ワイヤ、ケーブルおよびホースを含む）によって示されるように、前記ラインは床の下を走る。これらのラインは、頭部あるいは先端部のいずれかで出入口８６に通される。必要ならば、設備出入口８６は、設備接続８８および８９を有し、テーブル４のいずれかの端でアクセス可能である。図１４は、また、手術台４がポッドハウジング３３内の回転ベース８７の周りを３６０度回転することができることを示す。

図１５に下げられた操作位置の、および図１６に天井９０で持ち上げられた「待避」位置のＣアーム８のような天井に取付けられた画像部材を示す。ヘッド９８を介して非常に低輝度のＸ線を必要とする光電子増倍管９１の使用に関する技術の最近の発達を通して、これらの装置は小型化され、大幅に軽量化された。これが、天井取付け部９２を実用的な選択にした。Ｃアーム９７は、チタニウム合金あるいは炭素繊維であるのがよい。ボールジョイントあるいはエアベアリングのようなジョイント９３、９５および９６に乗ったアーム９４は、適度に低コストで非常に円滑な作動を有する真の６自由度のロボットを形成する。画像Ｃアーム８を天井９０の隣に示すが、選択的に天井９０内の凹部（図示せず）に引っ込めることもできるので、天井の凹部９９の底が図１６の破線「Ｒ−Ｒ」によって示される、天井９０の選択的な天井の凹部９９と面一、あるいは凹部９９内に引っ込められる。

図１７および１８は、改良したＦｌｏｏｒ Ｇｅｎｉｅ（商標）のような改良されたロボット床清掃機を示す。床清掃機は、使い捨てできる無菌要素を組み込む。図１４は、内部を明らかにするため、且ついくつかの主要部品の配置を示すために破断図で示されたカバー１００を有するＦｌｏｏｒ Ｇｅｎｉｅ（商標）１３を示す。参照番号１０１は、Ｆｌｏｏｒ Ｇｅｎｉｅ（商標）１３の再利用可能な部分のシャーシである。部分１０２の下は、再利用可能なシャーシ部分１０１に接続される無菌パックに再供給される使い捨てできるユニットである。選択的なバンパー１３０を、Ｆｌｏｏｒ Ｇｅｎｉｅ（商標）１３の周りに設けてもよい。Ｆｌｏｏｒ Ｇｅｎｉｅ（商標）１３の使い捨てできる部分１０２は、前部に湿式スクラブ洗浄ブラシ１１８と、後部にブラシ１１９を有する。これらは、使い捨てでない、再利用可能な部分１０１内のモータ１１５に接続され、モータ１１５によって駆動される。リザーバ１１６の洗浄液は、液体供給リザーバ１１６の逆汚染を防ぐための逆流防止器を有するノズル１２０を通して噴射される。バキュームクリーナー１１０は、また、モーター／インペラ１１１を備え、容器１１２は使い捨てできる部分１０２の前と後ろにバキュームインレット１２１を有する。

Ｆｌｏｏｒ Ｇｅｎｉｅ（商標）清掃機１３全体は、充電式バッテリーパック１０４によって電力を供給され、コンピュータ１０６によって制御される。点滅光１０７は、作動を示す。オン／オフスイッチ１０８は、好ましくは、再利用可能な部分１０１の頂部に設けられる。駆動構造は、ゼロ回転半径乗車芝刈り機のものと同様である。ここで、２つの固定された駆動車輪１２４は、前部近くの２つの独立したモーター１１４によって駆動される。２つの受動旋回キャスター１２２は、後部の近くにある。ラッチバーを有するサイドハンドル１０３は、駆動車輪１２４、ブラシ１１８および１１９、およびキャスター１２２の両方を担持する使い捨てできるプラットフォーム１０２からの結合および分離を制御する。

図１８は、アライメントおよび、再利用可能な頂部分１０１と係合するラッチスロット１２６を示すＦｌｏｏｒ Ｇｅｎｉｅ１３の使い捨てできるプラットフォーム１０２の上平面図である。バキューム接続１２７と水接続１３３、および駆動モータシャフトソケット１２９とブラシモータ駆動ソケット１３１を示す。自律的且つ非常に機動的であるが、誘導システムの正確性および／または簡易性を、適当なセンサーを介してコンピュータ１０６によって検知可能である床面に埋設された通過点エミッタで高めることができる。

図１９は、図１４に示す手術台４の変形例の実施形態を示す。手術台４のこの概念では、患者の手術台支持手段１５０は、ポイント１５２でヒンジ止めされ、それによって、手術台の傾斜が可能になる。設備ボックス１５４（手術台１５０上のいずれかに単独で配置されてもよいし、あるいは他のボックスと配置されてもよい）は、レセプタクル／接続１５６を提供する。全ての設備ライン、接続、ワイヤ、ケーブル１７０は支持手段１５０、支持支柱１５８および１６０内、および床下１６８からボックス１５４に供給される。手術台は、アクチュエータ／ピストンの組み合わせ１６２によって１５８を通る支柱１６０の移動によって垂直に変位可能である。支持支柱は、１６２からの支持によって、ブロック１６６内に取付けられたブッシング／回転テーブル１６４に載り、それによって回転を可能にする。手術台および支柱の組み合わせ全体が、床１６８の下の材料に固定されたアンカー１７２によって安定して固定される。患者の手術台支持手段１５０は、ヒンジ点あるいは付加的に支持支柱に接合する他の点で取り外すことができ、それによって、特定の外科処置のために特に構成された同様の患者手術台支持手段の再取付けを可能にする。患者の手術台支持手段は、内部供給源を有する設備ボックス１５４を有する特徴を共有する。

前述の記載では、ある用語、および視覚的描写は、好ましい実施形態を説明するために使用される。しかしながら、用語および図は例示のためのみであり、本発明の範囲を限定することを意図していないため、使用される用語あるいは描写される図によって、先行技術に示されるもの以上に不必要な限定をすると解釈されるべきではない。地理的な壁の指定は、参照の簡単のためのみであり、壁の配置およびその要素を特定のコンパス方位に限定するものではない。

添付の特許請求の範囲に記載されるように、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の変更を本発明になすことができることが、さらに理解される。

図１は、本発明による病院手術室の間取り図を示す上平面図である。 図２は、本発明によるドアを有する「郵便局」スタイルのコンパートメントを含む手術室の内壁の斜視図である。 図３は、本発明による廃棄物容器およびモニタを含む手術室の内壁の側面図である。 図４は、２つの相互に噛み合う床支持支柱の斜視図である。 図５は、本発明による手術室の床下レイアウトの上平面図である。 図６は、標準床に組み込まれた、持ち上げられた位置でのポッドの側断面図である。 図７は、標準床に組み込まれた、下げられた位置での図６に示すポッドの側断面図である。 図８は、引っ込められた状態のポッドの一実施形態の斜視図である。 図９は、ポッドおよび外科カートの側面図であり、前記カートが前記ポッドとドッキングしている。 図１０は、持ち上げられた床の中に組み込まれた、持ち上げられた位置でのポッドの側断面図である。 図１１は、持ち上げられた床に組み込まれた、下げられた位置での図１０に示すポッドの側断面図である。 図１２は、ポッド上面と麻酔カートの底との間のドッキング操作の詳細な側面図である。 図１３は、ドッキングコンパートメントと側面の電気コンセントを示すポッドの斜視図である。 図１４は、本発明による患者手術台の側面図である。 図１５は、本発明によるＣアーム画像装置の側面図である。 図１６は、図１５に示す（引っ込められた）画像装置の側面図である。 図１７は、本発明によるロボット床清掃機の部分的な破断図の側面図である。 図１８は、図１７に示すロボット床清掃機の使い捨てできる部分の上平面図である。 図１９は、側面図で示す、手術台の他の実施形態である。

Claims (19)

1. 天井と、壁と、床下地および支持支柱によって支持され、床下地から持ち上げられて配置された仕上げ床を有する床と、手術室の壁内に配置された少なくとも１つの保管キャビネットとを有する手術室であって、
   前記保管キャビネットは、消耗品を保管するための少なくとも１つの棚を有するコンパートメントを含み、且つ、手術室の外からアクセス可能な外側ドアと手術室の中からアクセス可能な内側ドアとを有し、前記外側ドアと内側ドアの両方が前記コンパートメントへのアクセスを可能にし、無菌を維持するために、前記外側ドアは、前記内側ドアを閉じたままで、手術室の外から消耗品をストックするために開かれ、前記内側ドアは、前記外側ドアを閉じたままで、手術室の中から消耗品を取り出すために開かれ、
   前記手術室は、設備接続を有する少なくとも１つのポッドを含み、前記ポッドは、前記床下地と前記仕上げ床との間に配置され、前記ポッドの上面が前記仕上げ床と面一である下げられた位置と、前記ポッドの上面が前記仕上げ床の上に持ち上げられた上位置との間で移動可能であり、前記ポッドは、前記床下地に固定されている、
   ことを特徴とする手術室。
2. 設備にアクセスするための入口を有する手術台であって、前記設備は、前記手術台の中から電力を供給されるようになっている、手術台を更に含む、請求項１に記載の手術室。
3. 少なくとも１つの壁内に配置された、ゴミを受け入れるための少なくとも１つの容器であって、前記容器は前記ゴミを受け入れるために、使い捨てできるカートリッジを用いるようになっている、容器を更に含む、請求項１に記載の手術室。
4. 移動可能な焦点探知器によって標的領域に焦点を合わせる無影灯を更に含む、請求項１に記載の手術室。
5. 周囲光照明システムであって、前記周囲光照明システムは、半透明のシートを有し、前記半透明のシートは、その表面に光が当たったときに周囲光を発し、且つ、前記半透明のシートは、前記手術室の壁のうちの１つの壁上に配置されるか、または前記手術室の壁のうちの１つの壁の少なくとも一部分を構成するようになっている、周囲光照明システムを更に含む、請求項１に記載の手術室。
6. 前記手術室の少なくとも１つのドアの気密密封あるいは密封のいずれかと、オゾン、紫外線、あるいはこれらの組み合わせを利用する室内無菌装置との両方を更に含む、請求項１に記載の手術室。
7. 流し台トラップ無菌器を更に含む、請求項１に記載の手術室。
8. 前記設備は、ガス、バキューム、電気、水、およびデータ回線を供給する、請求項２に記載の手術室。
9. 前記設備は、単一のアダプタータイプによってアクセスされる、請求項２に記載の手術室。
10. 前記手術台は、前記床下地に取付けられている、請求項２に記載の手術室。
11. 前記保管キャビネットの内側ドアおよび外側ドアの少なくとも１つは、透明または半透明の少なくとも一方である、請求項１に記載の手術室。
12. 前記ゴミ容器は、前記ゴミを受け入れるための使い捨てできるカートリッジを利用する、請求項３に記載の手術室。
13. 前記ゴミ容器は、ゴミのタイプにより色分けされている、請求項１２に記載の手術室。
14. 前記無影灯は、手術台の周りに配列される光源を有する、請求項４に記載の手術室。
15. 前記手術室の壁および床の交差部が丸いコーナーである、請求項１に記載の手術室。
16. 前記周囲光照明システムの半透明のシートは、低誘電率且つ低空隙率の材料で作られている、請求項５に記載の手術室。
17. 前記周囲光照明システムの半透明のシートは、病院の手術室の壁のうちの大部分の壁上に配置されるか、または、病院の手術室の壁のうちの大部分の壁の一部分を形成する、請求項５に記載の手術室。
18. 前記流し台トラップ無菌器は、殺菌のために紫外線を利用する、請求項７に記載の手術室。
19. 前記手術室は、複数の前記ポッドを含む、請求項１乃至１８のいずれか１項に記載の手術室。

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