JP5567057B2 - コンクリート微小ひび割れセンサ - Google Patents

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本発明は、コンクリート構造物に発生する微小なひび割れを監視するために使用するコンクリート微小ひび割れセンサに関する。
コンクリート構造物においてコンクリートにひび割れは付きもので、コンクリートのひび割れが直ちに大きな不都合をもたらすものではないが、ひび割れが成長すると、劣化因子の侵入によりコンクリート構造物の耐久性を低下させる可能性がある。また、ひび割れの拡大は、構造物の耐力低下に起因する場合がある。したがって、トンネルや道路橋などのコンクリート構造物を適切に維持管理するために、表面のひび割れの存在よりその進展状況を把握することが重要である。例えばトンネルの場合、ひび割れ幅が3〜5mm程度拡大する場合にコンクリートの損傷が無視できないようになるため、たとえば1mm程度のひび割れが2〜6mm程度に拡がる状態を簡単に検知できることが好ましい。
従来、たとえば、トンネルのコンクリートひび割れ検査は、作業者がトンネル内を徒歩または高所作業車で移動して目視観察による調査を行ってきた。また、発見されたひび割れには、クラックゲージや歪みゲージあるいはπ型変位計等をひび割れ部分を挟んで設置して、これらセンサや計器で検出されるひび割れ幅の値からひび割れの成長を判定する場合もある。これらの検査作業に使うセンサや計器の設置工事および目視観察は、検査対象部分に接近しやすくする足場などの設備や、作業員に熟練を要求する高度な作業を要求するものであった。
なお、最近では、CCDビデオカメラによりコンクリート表面を撮影し画像処理によりひび割れを測定する手法や、コンクリート表面にレーザ光を照射し反射光を検出してひび割れを認識する手法なども開発されているが、これら手法はいずれも、高価な測定機器を使って複雑な処理をするため、現場の作業者が簡単に作業することはできない。
このようなコンクリートのひび割れ検査は、トンネルばかりでなく、橋梁など、各種のコンクリート構造物において、同様に実施されている。
特許文献1には、コンクリートのひび割れセンサとして、トンネル内の壁面に発生した複数のひび割れを順次に跨ぐようにして光ファイバを貼り付け、ひび割れの拡大に伴って発生する光ファイバの歪みに応じて光ファイバの端部に表れる信号を受信し演算処理して、ひび割れの進行状況を感知するようにした遠隔監視システムが開示されている。
特許文献1に開示された遠隔監視システムは、コンクリートのひび割れの成長を監視するために、光ファイバをひび割れ部分に装着する精密な現場工事と施工後の光ファイバの姿勢保持を必要とし、また、高度な計測器を必要とする。また、観察期間中に新しくひび割れが発現した場合などには、新しいひび割れを監視対象に含ませるためのセンサ再施工が容易でない。
また、特許文献2には、黒鉛粉末と炭素繊維等の短繊維を分散させた棒状のセメント硬化体を検知対象のコンクリートに埋め込んで、セメント硬化体の端部間の抵抗値を測定することにより検知対象のコンクリートのひび割れ状態を推定するセンサが開示されている。特許文献2により開示されたセメント硬化体の両端間抵抗値を計測する方法は、常時あるいは適宜モニタすることができるが、予めセメント硬化体を埋め込んだ部分におけるひび割れ状態しか検知しない。なお、異物を埋め込むことによりコンクリート構造物の機能を損ねるおそれがあるときには適用することができない。また、ひび割れによりセメント硬化体が切断された後は測定信号が得られないので、ひび割れの成長を検知しようとする場合には適用できない。
また、特許文献3には、1軸延伸プラスチックフィルムなど引き伸ばされると白化または変色する性質を有するプラスチックで形成されるフィルムまたはシートを、局所変位の発生が予想される部分に貼り付けて、金属疲労などにより被検体の表面に発生する微小なひび割れや亀裂を肉眼で検知する方法が開示されている。
このフィルムあるいはシートは、被検体表面で発生した1mm程度の変位を白化あるいは変色により表示することができるが、金属表面に現れた変位部分に対応して観察しやすい白化部分あるいは変色部分として表示するもので、実際の変位幅より大きく表示するものではない。
さらに、非特許文献1には、ガラス繊維などを使った伸び性能の優れた繊維強化プラスチック(FRP)のプレートを、破断伸びが大きな貼付け樹脂を用いてコンクリート表面のひび割れ部分に貼付して観測するひび割れセンサが開示されている。開示されたひび割れセンサは、ひび割れ部分に比較的簡易に設置することができる上、コンクリート表面にある1mmのひび割れが2〜6mmに拡大したときに、ひび割れ拡大幅にほぼ比例する数10cmの大きな面積(センサ幅40mmのとき)に変色現象が現れひび割れ幅を誇張して示すので、専門の知識を持たないものでも比較的離れた場所から目視により容易にひび割れの進展を検知することができる。
特開2001−066117号公報 特開平10−238139号公報 特開2001−106984号公報
平石陽一他「FRPを用いたひび割れセンサの開発に関する実験的研究」コンクリート工学年次論文集、第33巻第1号2011年、1703〜1708頁
コンクリートのひび割れは、従来方法により検出し監視することができる。しかし、作業員による目視観察では、ひび割れを経時的に観察するためたびたび高所作業車などを使ってひび割れ部分に直接アクセスする必要があり、測定のための負担が大きい。また、π型ゲージなどの変位計を設置してひび割れ幅を電気計測する方法では、ひび割れ毎に比較的高価なセンサを設置するため測定費用が膨大なものになる。また、センサを精密に設置する作業もコストが掛かる。さらに、CCDカメラなどで取得した画像を画像処理してひび割れおよびひび割れ幅を算定する方法では、高価な測定機器を使用して専門家により解析する必要があるので、簡単に利用することができない。
また、たとえば非特許文献1に記載された従来技術でも、数mm程度のひび割れ幅までしか検知できなかった。
しかし、コンクリート構造物をより安全に維持する予防保全のためには、事故防止を目的とする数mm程度のコンクリートひび割ればかりでなく、さらに微小なひび割れのうちに異常の予兆を検出する実施容易なモニタリング技術が求められる。
特に、道路橋として用いられるプレストレスト・コンクリート(PC)橋では、PC鋼材により鉄筋コンクリートにプレストレスを掛けており、PC鋼材に変状が生じて進展するとPC鋼材の破断による落橋などの事故を来す場合がある。PC鋼材の初期変状はコンクリートの微小なひび割れとして現れることがあるので、PC鋼材の変状を見つけて予防保全に資するために、0.2〜0.5mm程度の微小なひび割れを検出し易くする微小ひび割れセンサが求められる。
なお、PC橋などでは、荷重が掛かってひび割れが拡大しても、荷重が解除されるとひび割れが閉じるため、微小ひび割れは開閉運動をする。したがって、PC鋼材の変状に関連するひび割れの進行を確実に把握するためには、点検時において荷重が無い場合にも荷重により拡がったときのひび割れの幅を検知することが望ましい。このため、ひび割れセンサは、ひび割れ幅変化の最大値を記憶して表示することが好ましい。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、観測対象とするコンクリート表面に簡単に取り付けられて、10分の1mm水準のひび割れ拡大幅を誇張して表示し、非熟練者でも簡単に観測してひび割れの最大拡大幅を推定することができる、取扱いが容易で安価なコンクリート微小ひび割れセンサを提供することである。
上記課題を解決するため、本発明のコンクリート微小ひび割れセンサは、高強度ポリエチレンまたはビニロンを繊維基材とし不飽和ポリエステルをマトリックスとして薄板状に形成する繊維含有プラスチックシートと、繊維含有プラスチックシートを測定対象のコンクリート表面に貼付するエポキシ樹脂系接着剤とで構成したことを特徴とする。
本発明のコンクリート微小ひび割れセンサは、繊維含有プラスチックシートを接着剤で対象物表面に貼付しておいて、繊維含有プラスチックシートの白化または変色(以下、変色という)部分を観察することによりひび割れの拡大量を推定することができる。
本発明のコンクリート微小ひび割れセンサは、高強度ポリエチレンまたはビニロンを繊維基材とし不飽和ポリエステルをマトリックスとして形成した薄板状の繊維含有プラスチックシートを、エポキシ樹脂系接着剤でコンクリート表面に貼付するようにしたことにより、監視対象とするコンクリート表面のひび割れ拡大を従来より高感度に10分の1mm水準の微小量まで検出することができるようにしたものである。
本発明のコンクリート微小ひび割れセンサは、観察対象のコンクリート表面に簡単に貼付することができる。コンクリート表面のひび割れが進展すると、表面に貼付された繊維含有プラスチックシートが伸張するが、センサを構成する繊維基材とマトリックス樹脂の伸びが相違するため両者の界面に剥離が生じて変色する。界面の剥離は繊維基材に沿って進展するので、コンクリート表面におけるひび割れの進展を誇張し、観察しやすい変色部分の面積を拡大して、遠隔場所からも容易に観察できるようになる。
ひび割れセンサのひび割れ拡大量に対する感度は、繊維含有プラスチックシートの弾性率、繊維基材とマトリックス樹脂の界面性状、などにより変化する。
また、顔料などを加えて着色した接着剤で繊維含有プラスチックシートをコンクリート表面に貼付する場合は、繊維含有プラスチックシートに着色した背景が存在するので、繊維含有プラスチックシートの変色部分が見易くなり、ひび割れ状態の監視が容易になる。特に黒色など濃い色に着色するときにひび割れ状況の観察がより容易になる。
特に、繊維含有プラスチックシートにおける繊維基材の体積含有率を35%から50%の範囲になるようにすると、ひび割れ幅が0.2mm程度のときにもセンサにおけるひび割れに当接する部分がほぼ2cm水準の面積に亘り変色して見易く表示する。なお、繊維含有プラスチックシートの引張弾性率は1.6〜6.0GPa程度など、小さい方が変色し易くセンサの感度が高い。
このように、本発明のコンクリート微小ひび割れセンサでは、コンクリート微小ひび割れセンサを貼付した部分でひび割れが僅かに拡大しても大きな面積に亘って変色して見易い表示となるので、微小なひび割れを容易に検知することができる。変色する部分の面積はひび割れ幅に対応して拡大するので、ひび割れ幅の拡大状況をセンサの変色した部分の面積変化から推定することができる。さらに、一旦変色した部分はひび割れが縮小しても元に戻らないため、変色部分の面積が観察対象部分の履歴した最大ひび割れ拡大量を表すので、センサを観察すればいつでもその部分における最大ひび割れ拡大量を知ることができる。
本発明のコンクリート微小ひび割れセンサは、10分の1mm水準の微小ひび割れの幅変化を検出することができるので、PC橋の健全度評価にも利用することができる。また、一旦形成された変色部分は消えないので、発生した最大ひび割れ幅が記録され、センサを貼付した部分におけるひび割れの変状履歴を観察することができる。さらに、コンクリート微小ひび割れセンサは、単にセンサの変色範囲を確認計測することでひび割れの拡大状況を観測することができるので、専門的な知識や技術を必要とせず、容易に扱うことができる。
また、コンクリート微小ひび割れセンサの変色部分は目立つ上、実際のひび割れ拡大幅を大きく誇張して表示するため、遠隔位置からも、非熟練者が簡単に観察することができる。また、大型橋梁の桁下などの作業員が近づきにくい損傷可能箇所についても望遠鏡などを使って離れた地上から監視して損傷の程度を推定することにより、保全作業を大幅に合理化することができる。
なお、コンクリート微小ひび割れセンサの施工には、ひび割れ部分あるいはひび割れの発生が予測される部分に接着剤でセンサを貼付すればよく、センサの点検には遠隔から観察するだけで済み、非熟練の作業員による定期的な巡回監視などによって計測を行うことができる。また、ひび割れの変状を検知する上で動力や電力を必要としないので、施工および管理が簡単である。
本発明の1実施例に係るコンクリート微小ひび割れセンサの適用状況を説明する拡大斜視図である。 本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサをPC橋に適用した例を示す斜視図である。 本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサの別の適用状況を説明する図面である。 本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサの試験状況を説明する断面図である。 本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサの変色状況を例示する拡大斜視図である。 本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサの作用を説明する図面である。 本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサにおける繊維含有プラスチックシートの弾性率とセンサ可用性の関係を説明する図面である。 本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサにおける繊維含有プラスチックシートの繊維含有率とセンサ検出力の関係を説明するグラフである。
以下、実施例を用いて本発明のコンクリート微小ひび割れセンサについて詳細に説明する。
図1から図8は、本発明の1実施例に係るコンクリート微小ひび割れセンサを説明する図面である。
本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサは、高強度ポリエチレンまたはビニロンを繊維基材とし不飽和ポリエステルをマトリックスとして形成する繊維含有プラスチックシートと、エポキシ樹脂系の接着剤で構成したものである。繊維含有プラスチックシートは、マトリックス樹脂に粗く織った繊維基材を浸けて樹脂を硬化させ、0.3mm〜1.5mm程度の適宜な厚さの比較的薄い板状に形成する。
繊維基材の織物は、経糸と緯糸がシートの方向に対して±45度に配置され互いに直交するようにすることが好ましい。なお、経糸と緯糸は互いの絡まないように層を異にして重ねられたものであっても良い。
また、繊維含有プラスチックシートの幅は、扱いやすくかつひび割れが発生したときに繊維含有プラスチックシートがひび割れに対応して伸びる程度の、たとえば20mmなど、適宜の値が選ばれる。
繊維含有プラスチックシートは、適当な幅の長いテープをコイル状に巻いた形で、あるいは、適当な長さの短冊として提供してもよい。
図1と図2は、本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサをPC橋の箱桁に適用した状況を説明する図面である。図1は適用状態を示す一部拡大図、図2は適用位置の例を示す一部断面斜視図である。
図1に示す通り、コンクリート2の表面を研磨し汚れを除去した上に、エポキシ樹脂系の接着剤13によりコンクリート微小ひび割れセンサ10の繊維含有プラスチックシート11を貼る。図1では、繊維含有プラスチックシート11がテープ状に形成されている。なお、エポキシ樹脂系接着剤13に黒や赤など濃い色の顔料を加えて着色しておくと、繊維含有プラスチックシート11に濃色の背景が形成されシート自体の変色部分が際だって観察しやすくなる。
本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサ10は、PC橋3のコンクリートにおけるひび割れの発生とひび割れ幅の拡大を早期に発見するために使用することができる。
PC橋3は、適宜の密度に組み上げた鉄筋32にコンクリート33を流し込んで形成する鉄筋コンクリートに緊張を与えるPC鋼材34を加えて、大きな荷重に耐えてより長い支間長を可能にしたものである。
コンクリート部材に生じたひび割れは、劣化因子の浸入を加速させコンクリートの耐久性を低下させる可能性がある。また、ひび割れの拡大は、構造物の耐力低下に起因する場合もある。したがって、コンクリート部材を適切に維持管理する上で、ひび割れの進展状況を把握することが重要な点検項目となる。
さらに、PC橋ではPC鋼材の変状が進展すると落橋などの事故のおそれが生じるのでPC鋼材の変状把握が重要な管理事項となるが、PC鋼材の初期変状がコンクリートの微小なひび割れとして現れることがあるので、微小なひび割れを検出しかつその進展状況を監視することが望まれる。
PC鋼材に係る微小ひび割れが発生する領域は、応力の集中する部分など、ある程度予測ができる。なお、微小ひび割れは、荷重が掛かるときには幅が拡大しても、荷重が解除されたときにはひび割れがふさがったり、ひび割れ幅が狭まったりする場合がある。
本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサ10は、ひび割れ発生が見込まれる部分やひび割れが発生すると問題が生じる位置に掛かるように、長尺の繊維含有プラスチックシートを貼付して、目視で微小ひび割れの発生を検知し、さらに見つけた微小ひび割れの程度を記録しておいてひび割れ幅の進展を監視することにより、プレストレスト・コンクリートにおける異常を早期に発見して予防的な保全を実施することができる。
図2に示すように、大規模のPC橋3では、車両や人などが通行する路面31を載せる床版の下に、箱桁35と呼ばれる箱のような空洞を作って橋梁の軽量化を図ったものがある。大きな箱桁35では、内部を作業員が歩けるようにした人通孔を設けて点検に用いることができる。
本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサ10は、たとえば、箱桁35の内壁36におけるひび割れが発生し易い部分やひび割れが危険をもたらす部分などに貼付することが好ましい。
非特許文献1に記載されたひび割れセンサは、別途見つけたひび割れについてその進展を監視するため、既に存在するひび割れの上に貼付して観察するものである。これに対して、本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサ10は、ひび割れの発生を感度よく検出して、ひび割れの極小さい進展に対して感度を有するので、ひび割れの発生が予想される領域に適用して、問題が生じる前に危険を検知して予防保全の資料とするために利用することができる。
図1に示したように、コンクリート表面にひび割れ21が生じたり、存在していたひび割れ21が拡大したりすると、表面に貼付したコンクリート微小ひび割れセンサ10の繊維含有プラスチックシート11のひび割れ21に接した部分が引っ張られる。このとき、繊維含有プラスチックシート11に含有された繊維基材とマトリックス樹脂の伸びに差異があるので、両者の界面で剥離が生じて光を通しにくくなり、白化あるいは変色して変色部分15が発生するものと考えられる。
変色部分15は、コンクリート表面のひび割れ21が拡大した部分に当たった経糸緯糸に沿って拡がる傾向を有し、ひび割れ幅拡大量より大きな面積に拡大してひび割れを誇張して表示する。なお、変色部分15の面積はひび割れ幅拡大量とほぼリニアな関係があるため、変色部分15を計測してひび割れ幅拡大量を推定することができる。
コンクリート微小ひび割れセンサ10の検出感度は、センサに含有される繊維基材とマトリックス樹脂、さらにコンクリート表面と接合させる接着剤の材質により変化する。
微小なひび割れに感度を持たせるためには、繊維基材とマトリックス樹脂の間で伸び特性が異なりかつ適度な接合性を持っていて、剥離しやすくまた剥離により白化しやすい組み合わせを選択することが肝要である。
本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサ10は、組成を組み替えてはひび割れ幅が0.2mm〜0.5mmに拡大したときに変色部分15が十分目立つ大きさになるかを試験した結果に基づいて、繊維含有プラスチックシート11を高強度ポリエチレンまたはビニロンを繊維基材とし不飽和ポリエステルをマトリックスとして形成し、エポキシ樹脂系接着剤でコンクリート表面に貼付するようにしたときに、微小ひび割れセンサとして10分の1mm程度のひび割れ幅の拡大を検出する感度が得られることを確認したものである。
なお、コンクリート表面の色と繊維含有プラスチックシート11の色が近似していると、測定者がセンサを見逃したり、変色部分15の面積を正確に測定しにくかったりするので、マトリックス樹脂に着色材を混合して適宜の色彩を付与して、簡単に見逃さずに観察できるようにすることができる。なお、マトリックス樹脂に埋もれた繊維の周りに生じる変色現象を観察できるように、マトリックス樹脂は透明もしくは半透明の状態を保持するように着色することが好ましい。
さらに、濃い色に着色したエポキシ樹脂系接着剤13を使うと、繊維含有プラスチックシート11の変色部分15がより簡単に識別できるようになり、遠隔からも容易にひび割れ幅拡大の判定を行うことができる。
また、図2に表示したように、コンクリート微小ひび割れセンサ10は、箱桁35の内壁36に貼付する代わりに、箱桁35の外壁37に貼付して、外部から見えるようにしてもよい。コンクリート微小ひび割れセンサ10を外壁37のコンクリート表面に貼付するときには、貼付場所によっては足場を使った難しい作業が必要になったりするが、センサの状況を監視するときには地上から双眼鏡で観察したりできて点検が容易である。
図3は、短冊状のコンクリート微小ひび割れセンサ17を使って、コンクリート2の表面に存在するひび割れ21の部分に貼付してひび割れ幅拡大状況を監視する場合を表示した斜視図である。対象とするひび割れ21が決まっているときにはそのひび割れだけを確実に検知すればよいので、短い短冊状のコンクリート微小ひび割れセンサ17を使うことができる。なお、コンクリート微小ひび割れセンサ17の繊維含有プラスチックシートをひび割れ21に対して垂直に交差するように貼付すると、最も高い感度でひび割れ21の進展を観察することができる。
短冊状のコンクリート微小ひび割れセンサ17における繊維含有プラスチックシートの構成は、テープ状のセンサと同じものである。短冊状のコンクリート微小ひび割れセンサ17は、短冊状に形成したものを供給しても良いが、コイル状に巻いたテープ状の繊維含有プラスチックシートを短く裁断して使用することもできる。
図4は、本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサの可用性を確認するために使用した試験方法を説明する図面である。
この試験方法は、引張試験機を用いてひび割れを形成させることにより、コンクリート表面に貼付したコンクリート微小ひび割れセンサのひび割れの発生とひび割れ幅の拡大に伴う変色状況を再現させるものである。
供試体40を、モルタル板41にコンクリート微小ひび割れセンサ10の繊維含有プラスチックシートを貼付して作製し、供試体40の両端部を引張試験機のチャック45で把持して引っ張ることにより、モルタル板41に正確な寸法のひび割れを生成させて、ひび割れ幅の拡大に伴うセンサの変色状況を観察する。
供試体40のモルタル板41は厚み10mmで40mm×120mmの矩形の板であって、板の中央に板を横断する方向に5mm程度の深さを持つ切り欠き42を設けて、ひび割れが毎回同じ位置に発生するようにしてある。コンクリート微小ひび割れセンサ10の幅20mmのテープ状に形成された繊維含有プラスチックシートが、エポキシ樹脂系接着剤でモルタル板41の切り欠き42の反対側表面に切り欠き42と交差する長手方向に貼付されている。
繊維含有プラスチックシートは、厚みを0.3mmから1.5mm程度にすることが好ましい。繊維含有プラスチックシートに含まれるマトリックス樹脂が過大であっても材料が無駄であるばかりでなく、検出感度が低下する可能性があり、また、可撓性が無くなるため取扱い性が低下する。また、マトリックス樹脂が少なすぎるときには樹脂と繊維の歪み差が小さくなって樹脂と繊維の間が剥離しにくかったり剥離する前に破断したりして、変色現象が生じにくくなるおそれがある。
引張試験機の引張速度を0.05mm/min程度の低速にして、モルタル板41の伸びに応じたセンサの変色状況を観察する。
モルタル板41を両側から引っ張ると、やがて切り欠き42の部分からモルタル板41にひびが発生し、さらにひびが成長するとモルタル板41を横切る方向にひび割れる。引張試験機の引張幅が大きくなると、引張距離に応じてひび割れ幅が拡大する。引張試験機は、引張距離を正確に測定するので、ひび割れ幅の拡大量を正確に知ってセンサの変色状況と対応させることができる。
図5は、引張試験機にかけることにより変色したコンクリート微小ひび割れセンサの変色状況例を示す。
モルタル板41に貼付したコンクリート微小ひび割れセンサ10は、引張試験機で引っ張ることにより切り欠き42の部分に発生したひび割れ43が所定の大きさに達すると、ひび割れ43を挟んだ領域に白化あるいは変色した変色部分15を生成する。
変色部分15の形状は、時により変化して定型はないが、繊維含有プラスチックシートに埋め込んだ繊維基材の繊維に沿って拡がった形になりやすい。図5では、繊維基材がコンクリート微小ひび割れセンサ10の長手方向に対して±45度の方向に配列されているため、変色部分15は少なくとも一部がひび割れ43の部分から45度の角度に拡がって、蝶の羽根のような形状を示している。
なお、変色部分15の面積は、ひび割れ43の拡大幅に応じて広がる傾向があり、経験的にひび割れの拡大幅と変色部分の面積を対応させることにより、変色部分15を観察してひび割れ幅の進展状況を推定することも可能である。
図6は、ひび割れが大きくなるにつれて変色部分が変化する様子を説明する略図である。
図6(a)に示すように、ひび割れが進展していないモルタル板の表面に貼付したコンクリート微小ひび割れセンサ10は、変色部分が全く現れない。
しかし、ひび割れ46の幅が拡大すると、ひび割れ46を挟んだモルタル板表面に変位が生じるので、この変位がエポキシ樹脂系接着剤を介してコンクリート微小ひび割れセンサ10の繊維含有プラスチックシートに伝搬して、マトリックス樹脂と繊維基材に引張り応力が印加される。引張り応力が印加されると、引張弾性率が異なる繊維基材とマトリックス樹脂が接合面で剥がれて断層面や細かい傷を生成するため入射光が乱反射して、いわゆる変色現象が発生する。
変色部分15は、繊維含有プラスチックシートに埋め込まれた繊維基材に沿って筋状に広がる。繊維が±45°に配置されたコンクリート微小ひび割れセンサ10の繊維含有プラスチックシートでは、変色部分15は多くがひび割れ46を挟んで対称に広がった蝶形を形成する。
図6(b)は、引張試験機で供試体を引っ張ることにより、切り欠き部分に0.2mm幅のひび割れ46が発生して、ひび割れを挟んで変色部分15が生じたところを示す。
さらに、ひび割れ46が拡大するにつれて、変色部分15は繊維に沿って広がり、コンクリート微小ひび割れセンサ10の繊維含有プラスチックシートに大きな面積の蝶形の変色部分15を形成するようになる。
図6(c)は、引張試験機で供試体を引っ張って、ひび割れ46の幅が0.5mmになるまで拡げたときに、ひび割れの幅拡大量に対応して変色部分15の領域が広がった状況を示す。変色部分15の大きさからひび割れ幅の進展状況が容易に把握できる。
また、コンクリート微小ひび割れセンサ10では、ひび割れ46に応じて一旦発生した変色部分15はひび割れ46の幅が縮小した場合にも残るため、変色部分15の大きさはコンクリート微小ひび割れセンサ10が履歴したひび割れ46の最大幅に対応することになる。したがって、変色部分の面積が以前の値より大きければ、コンクリートひび割れ幅が拡大したと判断できる。
このように、PC橋などにコンクリート微小ひび割れセンサ10を貼付して監視することにより、プレストレスト・コンクリートにおいて荷重が解除された後でも最大荷重時におけるひび割れ開度を推定することができる。なお、地震など一過性の負荷の影響についても、本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサ10の履歴保存性能を利用して推定することができる。
また、上記試験方法を使って、コンクリート微小ひび割れセンサにおける繊維含有プラスチックシートの構成材料について各種の組み合わせについて試験を行って最適な組み合わせを探った。
コンクリート微小ひび割れセンサの変色は、センサを構成する繊維基材とマトリックス樹脂の界面の破壊により進行すると考えられる。このため、センサの弾性率と検知感度の間に相関性があると推定される。そこで、各種組み合わせにおいて、モルタル板にセンサを貼付した供試体を静的引張試験に掛けて応力−変位相関図を作製して、センサの弾性率を算出し、これと検出感度との関係についても確認した。
図7は、コンクリート微小ひび割れセンサにおいて、繊維基材とマトリックス樹脂の最適な組み合わせを探るために行った試験の結果を抜粋してグラフに示したものである。
図に抜粋して示したセンサの構成は、繊維含有プラスチックシートの繊維基材としてガラス繊維、ビニロン、高強度ポリエチレンの3種から、また、マトリックス樹脂として弾性率の高い(ハード)不飽和ポリエステルと弾性率の低い(ソフト)不飽和ポリエステルの2種から選んで組み合わせたものである。
比較に用いたガラス繊維は、非特許文献1に記載されたひび割れセンサにおいて繊維基材として採用されたもので、数mm程度のひび割れを検出するためには使用できることが判明している。
また、マトリックス樹脂として用いた不飽和ポリエステル樹脂は、非特許文献1においても可用性が高いと評価されたものである。
なお、モルタル板と繊維含有プラスチックシートの接着にはエポキシ樹脂系接着剤を使用している。
図中第2欄に表示した繊維含有プラスチックシートの弾性率は、供試体を引張試験機にかけて低速で引っ張り、モルタル板が破断した直後で、繊維含有プラスチックシートのみが引っ張られているときの荷重−変位曲線から算定した値である。
さらに、右欄のグラフは、横軸にセンサの弾性率を取ってプロットしたものであるが、プロット点の形を、ひび割れが0.5mm拡大した時に繊維含有プラスチックシートにおける変色部分が広範囲に明確に変色した場合◎と、大きな範囲でないが変色が明確に認められた場合○と、変色がわずかに観察できた場合△とに分けて、ひび割れ幅拡大現象の見やすさを段階的に表現したものである。
本試験結果から、高強度ポリエチレンまたはビニロンを繊維基材とし不飽和ポリエステルをマトリックスとして形成する繊維含有プラスチックシートをエポキシ樹脂系接着剤でコンクリート表面に貼付して使用するコンクリート微小ひび割れセンサは、ひび割れの幅が10分の1mm水準の微小な拡大に対して十分な感度を有することが確認された。
また、このような微小なひび割れに対して好適に使用できるセンサの繊維含有プラスチックシートは、弾性率が6.0GPaと1.6GPaの間にあって、13.3GPaから15.1GPaの値を示す繊維含有プラスチックシートは余りよい性能を示さなかった。
また、繊維強化プラスチックでは、繊維基材とマトリックス樹脂の割合が物理的特性に大きな影響を及ぼすことが知られている。繊維の含有率が高くマトリックス樹脂の含有率が低いほど、成形後のプラスチックの物理的特性が繊維基材単体のものに近づくことになる。
したがって、本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサにおける繊維含有プラスチックシートについても、繊維基材の含有量によりひび割れ進展状態の検知感度が変化する可能性がある。
そこで、ビニロンを繊維基材とし、低弾性率型の不飽和ポリエステル樹脂をマトリックス樹脂として繊維含有プラスチックシートを形成したコンクリート微小ひび割れセンサについて、上記試験方法を用いて、繊維基材の体積含有率(Vf)と検出感度の関係を確認した。
試験では、ビニロン樹脂の体積含有率(Vf)をパラメータとして上記と同じ形態の供試体を作製し、引張試験機に掛けて引張速度0.05mm/minで引張力を加えて変色し始めたときのひび割れ幅を見て、ひび割れ幅拡大に対するセンサの感度を確認した。
図8は、コンクリート微小ひび割れセンサの繊維含有プラスチックシートにおける繊維含有率と検出力の関係を説明するグラフである。
試験結果を見ると、体積含有率(Vf)が小さいものではひび割れ拡大量が比較的大きくないと変色が生じないが、Vfが大きいほど検出感度が向上し、35%で0.3mm程度のひび割れ拡大量を検知し、Vfが45%程度になると0.2mm程度のひび割れ幅拡大量で十分見易い大きさの変色部分が発生する。
Vfをさらに大きくするともっと小さいひび割れ幅拡大に反応するようになるが、Vfが50%を超えるようになると、感度が高くなりすぎて、プラスチックシート作製時に型から外すときの変形でも繊維基材に沿った変色が見られるようになるので、実使用時のハンドリング容易性の見地からも利用しにくくなる。
このように、0.2mm程度のひび割れ幅拡大を検出したいというセンサの検出感度に対する要求は、繊維基材であるビニロン樹脂の体積含有率(Vf)が35%から50%の範囲であるときに満たされることが分かった。
さらに、繊維含有プラスチックシートの表面には、目盛を印刷あるいは貼付しておくことができる。目盛は、変色面積の変化を目視で計測する際の目安として利用することができる。なお、繊維含有プラスチックシートの表面に印刷された目盛は、ひび割れ幅が変化するときに伸びて不正確になるおそれがあるが、繊維含有プラスチックシートの変形しなかった部分を利用すれば遠隔からも、より正確に測定することが可能である。
繊維基材は、繊維含有プラスチックシートの軸方向に対して45°傾いて引き揃えることが好ましい。また、繊維基材の向きが相互に直交して繊維含有プラスチックシートの軸に対して±45°になるように配置する場合に、ひび割れの拡大に対する変色部分面積の増大率が大きいが、たとえば30〜60°など、適宜の傾きを有するようにすればセンサとしての機能を果たし得ることは言うまでもない。なお、繊維基材は緩い織布にしてもよいが、それぞれを単に重ねた複数の層に形成しても良い。
本実施例のコンクリート微小ひび割れセンサにおける変色現象は顕著であるので、測定対象のコンクリート表面に適用した繊維含有プラスチックシートに直接アクセスしなくても、離れたところから双眼鏡などを使って観察することによっても評価することができる。したがって、ひび割れ評価のためにセンサにアクセスするための足場を準備したりする必要が無く、日常的な保守点検作業の一貫として普通の作業者が簡単に測定することができる。また、繊維含有プラスチックシートは、材料費も安く加工も簡単で、安価に供給を受けることができる。
本発明のコンクリート微小ひび割れセンサは、入手の容易な材料で比較的簡単に作製することができ、コンクリート構造物の監視対象になるコンクリート表面に対してエポキシ樹脂系接着剤を用いて簡単に貼付することができ、コンクリート表面における微小ひび割れの幅が拡大したときにはセンサに変色現象が現れ変色部分を簡単に検知することができるので、特殊な技能を持たない作業者による適宜な巡回点検により簡単にひび割れ状況を把握して、コンクリート構造物の予防保全を的確に実施させることができる。
特に、プレストレスト・コンクリートを用いたPC橋などの構造物において、荷重が掛かった状態におけるひび割れの拡大幅を記憶するので、これを観察して予防保全に役立たせることが可能である。
2 コンクリート
3 PC橋
10 コンクリート微小ひび割れセンサ
11 繊維含有プラスチックシート
13 エポキシ樹脂系接着剤
15 変色部分
17 コンクリート微小ひび割れセンサ
21 ひび割れ
31 路面
32 鉄筋
33 コンクリート
34 PC鋼材
35 箱桁
36 内壁
37 外壁
40 供試体
41 モルタル板
42 切り欠き
43 ひび割れ
45 チャック
46 ひび割れ

Claims (3)

  1. 繊維方向をセンサ軸に対し30°から60°傾けて引き揃えて配置した複数本の連続繊維をシート状に保形した高強度ポリエチレンまたはビニロンを繊維基材とし不飽和ポリエステルをマトリックスとして薄板状に形成する繊維含有プラスチックシートであって前記繊維基材の体積含有率が35%から50%の範囲にある繊維含有プラスチックシートと、該繊維含有プラスチックシートを測定対象のコンクリート表面に貼付するエポキシ樹脂系接着剤とで構成し、コンクリートのひび割れ幅の拡大に対応して前記繊維含有プラスチックシートが伸張するときに前記繊維基材と前記マトリックス樹脂の伸びが相違することにより生じる白化部分の面積に基づいて該ひび割れの成長を検出するようにしたことを特徴とするコンクリート微小ひび割れセンサ。
  2. 前記繊維含有プラスチックシートの引張弾性率が1.6〜6.0GPaの範囲であることを特徴とする請求項1記載のコンクリート微小ひび割れセンサ。
  3. 前記接着剤は着色して前記繊維含有プラスチックシートにおける変色を目立たせるようにしたことを特徴とする請求項1または2記載のコンクリート微小ひび割れセンサ。
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