JP5565985B1 - 消火器簡易型自動放射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】消火器1は、消火器本体の上部に設けられる安全栓15が引き抜かれ、2つのレバー39からなる放射レバー9を手で握ると、うち一方のレバー39が動いて、消火剤の放射を行う。この消火器1に、装置3を、固定手段21により固定し、安全栓15と動くレバー39との付近に配置される回転部材35を、ゼンマイバネ37により回転方向へ付勢し、平常は、ロック手段が回転部材35の回転を機械的にロックし、火災の際には、火災警報器からの無線信号を受けて、ロック手段のロックを解除する。ロックが解除されると、回転部材35が回転し、回転部材35に設けられた第一起動手段45が安全栓15を引抜く。回転部材35に設けられた第二起動手段47が、次に、放射レバー9のうちの動くレバー39を動かし、消火剤の放射が行われる。
【選択図】図1
Description
また、下記特許文献1では、火災の際に、周囲の温度上昇に反応して形状記憶合金が変形し、この変形をリンク機構が伝えることで、自動的に消火剤を放射する。
また、上記特許文献1では、無人の状態でも機能するものの、専用の消火器をはじめから製造しなければならず、製造コストが高い。
この発明は、以上の問題点を解決するために、無人の状態でも機能し、製造コストを安価にするために、手動で操作される一般的な消火器に後付し、自動的に消火剤の放射を行う装置を提供することを目的とする。
すなわち、手動で消火剤を放射する消火器は、一般的に、消火器本体の上部に設けられる安全栓が放射前に引き抜かれ、2つのレバーからなる放射レバーを手で握ると、2つのレバーのうち一方のレバーが動いて、消火剤の放射を行う。
この消火器に、発明にかかる装置を、固定手段により固定し、安全栓と動くレバーの付近に配置される回転部材を、ゼンマイバネにより回転方向へ付勢し、平常は、ロック手段が回転部材の回転を機械的にロックし、火災の際には、火災警報器からの無線信号を受けて、ロック手段のロックを、ロック解除手段が解除する。
以上のようにして、火災警報器からの無線信号を受けて、無人の状態でも自動的に機能する。また、手動で操作される一般的な消火器に装置を後付けすることができるので、一般的な消火器をそのまま使用することができ、よって、製造コストを安価にできる。
また、第一起動手段は、起動ワイヤと滑車とを有してなり、簡易である。第二起動手段は、回転部材に突設される押圧部材であり、簡易である。
さらに、ロック手段は、回転部材の外周の一部に形成された切り欠き部分に入って係止する係止部材であり、ロック解除手段は、火災警報器からの無線信号を受けて駆動するソレノイドによって動作するリンク機構が、切り欠き部分から係止部材を外すものであって、ともに簡易である。このようにして、装置の製造コストを安価にできる。
この消火器簡易型自動放射装置は、手動で消火剤を放射する消火器1に後から取付けて、自動的に放射を行う装置3である。
図2(C)に示すように、対象となる消火器1は、一般に販売されている極めてオーソドックスな消火器1である。すなわち、上下に長いボンベ形の本体5の上端に、短円筒状のキャップ7が設けられる。このキャップ7の上部に放射レバー9は横方向に配置される。手動操作の場合に、放射レバー9を手で握ると、放射レバー9を構成する2つのレバーのうち、上側レバー11が下方へ動いて動作し、消火剤を放射する。下側レバー13は固定されている。安全栓15は、上側レバー11の上部に設けられ、手動操作の場合に、放射レバー9を握る前に、上方へ引抜かれる。また、キャップ7の上部にはホース17が設けられ、ホース17の先端にはノズル19が取付られえ、消火剤の放射方向を定める。図1(C)に示すように、これらホース17およびノズル19は、火災の火もととなりうる箇所へ、あらかじめ向けられ、図示しない保持手段で保持される。
図1に示すように、装置3は、前記消火器1に固定手段21によって固定される。固定手段21は、キャップ7をクランプする2つの半円筒状の金具23である。2つの半円筒状の金具23の先端には、フランジが形成され、これらのフランジには各々孔が開いており、ボルトナット25により、2つの金具23を円形に閉じ、固定を行うことができる。この金具23は下記の本体のフレーム27に設けられる。
図1(A)(B)、図2(A)(B)に示すように、装置3の本体29は、前面が開放された箱状のフレーム27を有する。このフレーム27内に、後述される装置3の種々の機構が納められる。このフレーム27の底面に上記金具23が水平に設けられる。さらに、このフレーム27の底面には、スタンド31の上端が固定され、このスタンド31は下方に延び、下端には、消火器1が置かれる置き台33が設けられる。消火器1の重さで、装置3がより安定することが期待できる。
フレーム27の中に回転部材35およびゼンマイバネ37が納められる。回転部材35は、安全栓15と動くレバー39の付近に、回転面を縦にして配置される。この回転部材35の回転軸41に同軸にゼンマイバネ37が設けられ、回転部材35を回転方向へ付勢する。
回転部材35の中心には、図示しない嵌合孔が形成され、ゼンマイバネ37の一端が固定される回転軸41に、嵌合する。回転軸41は断面が加工され、嵌合孔に嵌合するための図示しない形状が形成される。この形状によって、嵌合は、回転部材35を180度向きを変えても可能であり、そのために、複数の丸孔43は、180度異なる部分にも形成されている。
図2(B)に示すように、回転軸41の端には、もう一つの回転する円盤である安定盤44が設けられ、この安定盤44の裏側に設けられた摩擦の少ない接触部46を介して、フレーム27に接しながら、回転する。これにより、回転軸41の回転が安定し、ゼンマイバネ37が正確に機能する。
第一起動手段45は、回転部材35に設けられ回転方向へ移動することで、安全栓15を引抜く動作を行う。この第一起動手段45は、起動ワイヤ49と滑車51を有してなる。
すなわち、起動ワイヤ49の一端が、回転部材35に固定される。この固定は、回転部材35の1つの丸孔43に嵌合する第1丸棒53の先端に、起動ワイヤ49の一端が連結されて、行われる。これにより起動ワイヤ49は、回転部材35により回転方向へ引っ張られることになる。この起動ワイヤ49の途中は、回転部材35の上方で、装置本体に設けられる滑車51に一度巻かれる。起動ワイヤ49は、この滑車51によって引っ張られる方向が変えられ、安全栓15の上部に他端が固定される。この固定は起動ワイヤ49の他端に設けられたクリップ55によって行われる。
第二起動手段47は、回転部材35に設けられ回転方向へ移動することで、動くレバー39を動かす動作を行う。この第二起動手段は、回転部材35の回転方向に直角に突設され、動くレバー39の直ぐ上に配置され、回転部材35の回転により動くレバー39を押す押圧部材57である。この押圧部材57は、この実施形態では、回転部材35の1つの丸孔43に嵌合する第2丸棒59である。
図3(A)に示すように、ロック手段61は、回転部材35の回転を機械的にロックする。ロック解除手段63は、ロック手段61のロックを、図示しない火災警報器からの無線信号を受けて解除する。
ロック手段61は、回転部材35の下部外周の一部に形成された切り欠き部分65に入って係止する係止部材67である。ロック解除手段63は、火災警報器からの無線信号を受けて駆動するソレノイド69がリンク機構71を動作させ、このリンク機構71によって切り欠き部分65から、係止部材67を外す。
図3(B)に示すように、ロック解除手段63は、火災警報器からの無線信号が来なくても、緊急にロック解除ができるように、リンク機構71を強制的に手動によって動作させる緊急ロック解除手段95を備える。
(1)以上の実施形態によれば、手動で消火剤を放射する消火器1に後付し自動的に放射を行う装置3を提供できる。
すなわち、平常は、ロック手段61が機能し、回転部材35の切り欠き部分65に係止部材67が入って係止し、回転部材35の回転を機械的にロックしている。
そして、火災の際には、ロック解除手段63が機能し、火災警報器からの無線信号を受けた受信器89が、予備電池91からソレノイド69へ電圧を供給する回路のスイッチを閉じ、電圧を供給されたソレノイド69がバー93を縮めて駆動し、このバー93によって、固定された第1ピン73回りに設けられた第1アーム94を回動し、第1アーム94の先端が、遊動する第2ピン77を下方へ押す。
また、第一起動手段45は、起動ワイヤ49と滑車51とを有してなり、簡易である。第二起動手段47は、回転部材35に突設される押圧部材57の第2丸棒59であり、簡易である。
さらに、ロック手段61は、回転部材35の外周の一部に形成された切り欠き部分65に入って係止する係止部材67であり、ロック解除手段63は、火災警報器からの無線信号を受けて駆動するソレノイド69によって動作するリンク機構71が、切り欠き部分65から係止部材67を外すものであって、ともに簡易である。このようにして、装置3の製造コストを安価にできる。
(4)回転部材35を回転させるのにゼンマイバネ37を用いることで、電気的、油圧的、空気圧的などの他の手段に比べ、安価で、確実で、経年変化に強い装置3を得られる。
以上の実施形態では、固定手段21は、消火器1のキャップ7をクランプする2つの半円筒状の金具23であったが、他の実施形態では、装置3を消火器1に固定できるのであれば、どのような形状・構造でも良い。
以上の実施形態では、第二起動手段47は、回転部材35の回転方向へ、押圧部材57により、動くレバー39を押すものであったが、他の実施形態では、回転部材35の回転方向へ、引張り部材により、動くレバー39を引張るものであってもよい。
以上の実施形態では、ロック手段61およびロック解除手段63は、リンク機構71を用いるものであったが、他の実施形態では、リンク機構71を用いないことも可能である。例えば、ソレノイド69を用いて、直接に、係止部材67を動かしても良い。その場合に、緊急時には、ソレノイド69ごと、係止部材67を動かすこととすることもできる。
Claims (1)
- 手動で消火剤を放射する消火器に後付し自動的に放射を行う装置であって、前記消火器は、消火器本体と、この消火器本体の上部に設けられ前記放射前に引き抜かれる安全栓と、前記放射を行わせるために手で握る2つのレバーのうち一方のレバーが動く放射レバーと、を有し、前記装置は、前記消火器に固定される固定手段と、前記安全栓と前記動くレバーの付近に配置される回転部材と、この回転部材を回転方向へ付勢するゼンマイバネと、前記回転部材に設けられ前記回転方向へ移動することで前記安全栓を引抜く第一起動手段と、前記回転部材に設けられ前記回転方向へ移動することで前記動くレバーを動かす第二起動手段と、前記回転部材の回転を機械的にロックするロック手段と、このロック手段の前記ロックを、火災警報器からの無線信号を受けて解除するロック解除手段と、を有し、
前記消火器本体は、上下に長いボンベ形を有し、このボンベ形の上端に短円筒状のキャップが設けられ、このキャップの上部に前記放射レバーは横方向に配置され、前記放射レバーのうち上側レバーが下方へ動き、前記安全栓は、上側レバーの上部に設けられ上方へ引抜かれ、前記固定手段は、前記キャップをクランプする2つの半円筒状の金具であり、この金具を有する装置本体に前記回転部材が、回転面を縦にして配置され、前記第一起動手段は、前記回転部材に一端が固定され引っ張られる起動ワイヤと、この起動ワイヤの途中が巻かれ前記装置本体に設けられる滑車と、この滑車によって引っ張られる方向が変えられ前記安全栓に固定される前記起動ワイヤの他端と、を有して成り、前記第二起動手段は、前記回転部材の回転方向に直角に突設され、前記動くレバーを押す押圧部材であり、前記ロック手段は、前記回転部材の外周の一部に形成された切り欠き部分に入って係止する係止部材であり、前記ロック解除手段は、火災警報器からの無線信号を受けて駆動するソレノイドと、このソレノイドによって動作するリンク機構と、このリンク機構によって前記切り欠き部分から外れ前記係止が外れる前記係止部材と、を有して成ることを特徴とする消火器簡易型自動放射装置。
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JPH08238330A (ja) * | 1995-03-06 | 1996-09-17 | Safety Syst:Kk | 噴射起動方法及びその消火装置 |
JPH0999113A (ja) * | 1995-10-03 | 1997-04-15 | Yuzuru Koizumi | 消火器自作動装置 |
JP2001046539A (ja) * | 1999-08-11 | 2001-02-20 | Kunihiro Chikara | 直線記憶線材を利用した、自動消火器 |
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