JP5564305B2 - トリアゾール誘導体、発光素子、及び発光装置 - Google Patents

トリアゾール誘導体、発光素子、及び発光装置 Download PDF

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Description

本発明は、発光材料に関する。また、一対の電極と、電界を加えることで発光が得られる発光物質を含む層とを有する発光素子に関する。また、このような発光素子を有する発光装置に関する。
また、本発明は、上記の発光素子を用いた発光装置、照明装置、及び電子機器に関する。
有機化合物は無機化合物に比べて、多様な構造をとることができ、適切な分子設計により様々な機能を有する材料を合成できる可能性がある。これらの利点から、近年、機能性有機材料を用いたエレクトロニクスに注目が集まっている。
例えば、有機化合物を機能性材料として用いたエレクトロニクスデバイスの例として、太陽電池や発光素子、有機トランジスタ等が挙げられる。これらは有機化合物の電気物性および光物性を利用したデバイスであり、特に発光素子はめざましい発展を見せている。
発光素子の発光機構は、一対の電極間に発光層を挟んで電圧を印加することにより、陰極から注入された電子および陽極から注入された正孔が発光層の発光中心で再結合して分子励起子を形成し、その分子励起子が基底状態に緩和する際にエネルギーを放出して発光するといわれている。励起状態には一重項励起状態(S)起と三重項励起状態(T)が知られ、発光はどちらの励起状態を経ても可能であると考えられている。また、発光素子におけるその統計的な生成比率は、S:T=1:3であると考えられている。
一重項励起状態を発光に変換する化合物(以下、蛍光性化合物と称す)は室温において、三重項励起状態からの発光(燐光)は観測されず、一重項励起状態からの発光(蛍光)のみが観測される。したがって、蛍光性化合物を用いた発光素子における内部量子効率(注入したキャリアに対して発生するフォトンの割合)の理論的限界は、S:T=1:3であることを根拠に25%とされている。
一方、三重項励起状態を発光に変換する化合物(以下、燐光性化合物と称す)を用いれば、内部量子効率は75〜100%まで理論上は可能となる。つまり、蛍光性化合物に比べて3〜4倍の発光効率が可能となる。このような理由から、高効率な発光素子を実現するために、燐光性化合物を用いた発光素子の開発が近年盛んに行われている。
上述した燐光性化合物を用いて発光素子の発光層を形成する場合、燐光性化合物の濃度消光や三重項−三重項消滅(T−Tアニヒレイション)による消光を抑制するために、他の物質からなるマトリクス中に該燐光性化合物が分散するようにして形成することが多い。この時、マトリクスとなる物質はホスト材料、燐光性化合物のようにマトリクス中に分散される物質はゲスト材料と呼ばれる。
燐光性化合物をゲスト材料とする場合、ホスト材料に必要とされる性質は、該燐光性化合物よりも大きな三重項励起エネルギー(基底状態と三重項励起状態とのエネルギー差)を有することである。そのため、大きな三重項励起エネルギーを有する物質の開発が進められている。
例えば、非特許文献1では、青色の発光を示す燐光性化合物のホスト材料および正孔輸送層として、クアテルフェニレン骨格を有する材料が使用されている。
J.Kido,外2名,ケミストリーレターズ,Vol.36,No.2,316−317(2007)
非特許文献1に記載されているホスト材料は、ホール輸送層に用いられていることからもホール輸送性を示す。そのため、非特許文献1に記載されている材料を発光層のホスト材料として用いた場合、発光層をホールが突き抜けていることが予想される。非特許文献1では、発光層をホールが突き抜けていくことを防止するため、発光層の陰極側にホールブロック材料であるt−Bu TAZを用いて電子輸送層を形成していると考えられる。このように発光層のホスト材料がホール輸送性であると、発光領域が発光層と電子輸送層(ホールブロック層)との界面に偏る可能性がある。
発光領域が局所的に偏ると、発光物質の三重項−三重項消滅(T−Tアニヒレイション)による消光や、発光層に隣接する層(ホール輸送層、電子輸送層、又は、ホールブロック層)への励起子の拡散が生じてしまい、発光効率が低下してしまう。
そこで、ホスト材料は酸化及び還元のいずれも可能なバイポーラ性を有し、かつ双方に安定であることが要求される。しかしながら、電子輸送性を有する骨格と正孔輸送性を有する骨格を直接結合させると、バンドギャップの低下を招くために、高い三重項励起エネルギーを有する材料を合成するのは困難である。また、電子輸送性を有する骨格と正孔輸送性を有する骨格との間に置換基を導入して共役系を拡張すると、バンドギャップの低下及び三重項励起エネルギーの低下を引き起こす問題がある。
上記問題を鑑み、本発明の一態様は、バイポーラ性を有する新規な材料を提供することを目的とする。
また、本発明の一態様は、発光素子の発光効率を向上させることを目的とする。
また、本発明の一態様は、発光素子、発光装置、電子機器の消費電力を低減することを目的とする。
本発明者らは、電子輸送性を有するトリアゾール骨格と正孔輸送性を有する骨格とを、共役が広がりにくいねじれたクアテルフェニレン骨格を介して結合したトリアゾール誘導体を合成し、該材料が、励起エネルギーが大きく、電子輸送性とホール輸送性を有する(つまり、バイポーラ性を有する)ことを見いだした。
共役が広がりにくいねじれたクアテルフェニレン骨格とは、具体的には、下記に示す構造(Z−1)のように、ベンゼン環2及びベンゼン環3がオルト位で結合している骨格である。このオルト位で結合しているベンゼン環を、2つ有することにより、共役が広がりにくいねじれたクアテルフェニレン骨格とすることができる。
分子内に電子輸送性を有する骨格と正孔輸送性を有する骨格とを有する化合物であっても、バイポーラ性を有さない場合もある。しかしながら、本発明の一態様であるトリアゾール誘導体は、電子輸送性を有する骨格と、正孔輸送性を有する骨格とを、共役が広がりにくいねじれたクアテルフェニレン骨格を介して結合しているため、電子輸送性を有する骨格と正孔輸送性を有する骨格が分子内で相互作用することを抑制し、バイポーラ性を実現していると考えられる。
具体的には、本発明の一態様は、一般式(G1)で表されるトリアゾール誘導体である。
一般式(G1)中、Ar〜Arは、環を形成する炭素数6〜10のアリール基を表し、置換基を有していても良い。また、Rは炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表し、Rが環を形成する炭素数6〜10のアリール基の場合、置換基を有していても良い。また、Arとαの炭素、又は、ArとArはそれぞれ互いに結合してカルバゾール骨格を形成していても良い。
また、本発明の別の一態様は、一般式(G2)で表されるトリアゾール誘導体である。
一般式(G2)中、Arは環を形成する炭素数6〜10のアリール基を表し、置換基を有していても良い。また、Rは炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表し、Rが環を形成する炭素数6〜10のアリール基の場合、置換基を有していても良い。また、R11〜R20は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表す。また、αの炭素、βの炭素、及びγの炭素のいずれか2は、それぞれ互いに結合してカルバゾール骨格を形成していてもよい。
また、本発明の別の一態様は、一般式(G3)で表されるトリアゾール誘導体である。
一般式(G3)中、Arは、環を形成する炭素数6〜10のアリール基を表し、置換基を有していても良い。また、R11〜R25は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、又は環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表す。また、αの炭素、βの炭素、及びγの炭素のいずれか2は、それぞれ互いに結合してカルバゾール骨格を形成していてもよい。
また、本発明の別の一態様は、一般式(G4)で表されるトリアゾール誘導体である。
一般式(G4)中、R11〜R30は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、又は環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表す。また、αの炭素、βの炭素、及びγの炭素のいずれか2は、それぞれ互いに結合してカルバゾール骨格を形成していてもよい。
また、本発明の別の一態様は、一般式(G5)で表されるトリアゾール誘導体である。
一般式(G5)中、αの炭素、βの炭素、及びγの炭素のいずれか2は、それぞれ互いに結合してカルバゾール骨格を形成していてもよい。
以上で述べた一般式(G1)乃至一般式(G5)で表される本発明の一態様であるトリアゾール誘導体はバイポーラ性を有しているため、発光素子や有機トランジスタなどの有機デバイスの材料として好適に用いることができる。したがって本発明の別の一態様は、上述のトリアゾール誘導体を含む発光素子である。
また、本発明の一態様であるトリアゾール誘導体は大きな励起エネルギーを有するため、発光素子における発光層のホスト材料として最適である。したがって本発明の別の一態様は、上述のトリアゾール誘導体と発光物質とを含む発光層を有する発光素子である。
特に、本発明の一態様であるトリアゾール誘導体は大きな三重項励起エネルギーを有するため、前記発光物質としては燐光性化合物が好適である。このような構成とすることで、発光効率・信頼性に優れた発光素子を得ることができる。
さらに、本発明の一態様であるトリアゾール誘導体を含む層を、発光層に接して設けた発光素子も本発明の一態様である。本発明の一態様であるトリアゾール誘導体は、電子及び正孔の輸送性の高いバイポーラ材料であるため、キャリア輸送材料として発光素子の機能層としても用いることができる。
また、本発明の一態様であるトリアゾール誘導体は大きな励起エネルギーを有するため、発光素子の機能層として用いることで、発光層で生じた励起子が他の層へ拡散するのを防ぐことができる。その結果、発光効率の高い発光素子を得ることができる。
また、このようにして得られた本発明の一態様である発光素子は発光効率が高いため、これを用いた発光装置(画像表示デバイス)は、低消費電力を実現できる。したがって、本発明の別の一態様は、上述の発光素子を用いた発光装置である。また、その発光装置を用いた電子機器も本発明の一態様に含むものとする。
なお、本明細書中における発光装置とは、発光素子を用いた画像表示デバイスを含む。また、発光素子にコネクター、例えば異方導電性フィルムもしくはTAB(Tape Automated Bonding)テープもしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TABテープやTCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、または発光素子にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含むものとする。さらに、照明器具等に用いられる発光装置も含むものとする。
本発明の一態様であるトリアゾール誘導体は、新規なバイポーラ性の材料である。
また、本発明の一態様であるトリアゾール誘導体を発光素子に適用することにより、発光効率の高い発光素子を提供することができる。
また、本発明の一態様であるトリアゾール誘導体は、電子輸送性を有するトリアゾール骨格と正孔輸送性を有する骨格を共役が広がりにくいねじれたクアテルフェニレン骨格を介して結合しているため、三重項励起エネルギーを引き下げることなく、分子量を増加させることができ、且つ、立体的にかさ高い分子骨格を構築することが可能である。また、大きなバンドギャップを有する構造とすることができる。このような材料を発光素子に用いることで、膜質を安定化させることができる。
さらに、上述した発光素子を用いて発光装置を作製することにより、消費電力の少ない発光装置を提供することができる。また、このような発光装置を電子機器に適用することにより、消費電力の少ない電子機器を提供することができる。
本発明の一態様の発光素子を説明する図。 本発明の一態様の発光素子を説明する図。 本発明の一態様の発光素子を説明する図。 本発明の一態様の発光素子を説明する図。 本発明の一態様の発光装置を説明する図。 本発明の一態様の発光装置を説明する図。 本発明の一態様の電子機器を説明する図。 本発明の一態様の電子機器を説明する図。 本発明の一態様の照明装置を説明する図。 本発明の一態様の照明装置を説明する図。 Z−CzPTAZのH NMRチャートを示す図。 Z−CzPTAZのトルエン溶液及び薄膜の吸収スペクトル及び発光スペクトルを示す図。 実施例の発光素子を説明する図。 発光素子1の電流密度−輝度特性を示す図。 発光素子1の電圧−輝度特性を示す図。 発光素子1の輝度−電流効率特性を示す図。 発光素子1の発光スペクトルを示す図。 発光素子2の電流密度−輝度特性を示す図。 発光素子2の電圧−輝度特性を示す図。 発光素子2の輝度−電流効率特性を示す図。 発光素子2の発光スペクトルを示す図。 計算によって求めたZ−CzPTAZの最高被占有軌道及び最低空軌道を示す図。
以下、本発明の実施の態様について図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様であるトリアゾール誘導体について説明する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、一つの分子内に、電子輸送性の骨格と、正孔輸送性の骨格とを共役が広がりにくいねじれたクアテルフェニレン骨格を介して導入することにより、高い三重項励起エネルギーを有するバイポーラ性の有機化合物が得られることを見いだした。
本発明の一態様であるトリアゾール誘導体は、一般式(G1)で表されるトリアゾール誘導体である。
一般式(G1)中、Ar〜Arは、環を形成する炭素数6〜10のアリール基を表し、置換基を有していても良い。また、Rは炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表し、Rが環を形成する炭素数6〜10のアリール基の場合、置換基を有していても良い。また、Arとαの炭素、又は、ArとArはそれぞれ互いに結合してカルバゾール骨格を形成していても良い。
なお、一般式(G1)におけるAr〜Arは、さらに置換基を有していても良く、置換基としては、炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基等が挙げられる。なお、本明細書中で示すアリール基の炭素数は、主骨格の環を形成する炭素数を示しており、それに結合する置換基の炭素数を含むものではない。一般式(G1)におけるAr〜Arの具体的な構造としては、例えば、構造式(1−1)〜構造式(1−21)に示す置換基が挙げられる。
また、一般式(G1)において、Rが環を形成する炭素数6〜10のアリール基の場合、Rはさらに置換基を有していても良く、置換基としては炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基等が挙げられる。一般式(G1)におけるRの具体的な構造としては、例えば、構造式(2−1)〜構造式(2−29)に示す置換基が挙げられる。
また、本発明の一態様は、一般式(G2)で表されるトリアゾール誘導体である。
一般式(G2)中、Arは環を形成する炭素数6〜10のアリール基を表し、置換基を有していても良い。また、Rは炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表し、Rが環を形成する炭素数6〜10のアリール基の場合、置換基を有していても良い。また、R11〜R20は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表す。また、αの炭素、βの炭素、及びγの炭素のいずれか2は、それぞれ互いに結合してカルバゾール骨格を形成していてもよい。
なお、一般式(G2)におけるArは、さらに置換基を有していても良く、置換基としては、炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基等が挙げられる。一般式(G2)におけるArの具体的な構造としては、先に示した構造式(1−1)〜構造式(1−21)に示す置換基等が挙げられる。
また、一般式(G2)におけるRが環を形成する炭素数6〜10のアリール基の場合、Rはさらに置換基を有していても良く、置換基としては炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基等が挙げられる。一般式(G2)におけるRの具体的な構造としては、先に示した構造式(2−1)〜構造式(2−29)に示す置換基が挙げられる。
また、一般式(G2)におけるR11〜R20の具体的な構造としては、例えば、構造式(3−1)〜構造式(3−22)に示す置換基が挙げられる。
また、本発明の一態様は、一般式(G3)で表されるトリアゾール誘導体である。
一般式(G3)中、Arは、環を形成する炭素数6〜10のアリール基を表し、置換基を有していても良い。また、R11〜R25は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、又は環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表す。また、αの炭素、βの炭素、及びγの炭素のいずれか2は、それぞれ互いに結合してカルバゾール骨格を形成していてもよい。
なお、一般式(G3)におけるArは、さらに置換基を有していても良く、置換基としては、炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基等が挙げられる。一般式(G3)におけるArの具体的な構造としては、先に示した構造式(1−1)〜構造式(1−21)に示す置換基等が挙げられる。
また、一般式(G3)におけるR11〜R25の具体的な構造としては、例えば、先に示した構造式(3−1)〜構造式(3−22)に示す置換基が挙げられる。
また、本発明の一態様は、一般式(G4)で表されるトリアゾール誘導体である。
一般式(G4)中、R11〜R30は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、又は環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表す。また、αの炭素、βの炭素、及びγの炭素のいずれか2は、それぞれ互いに結合してカルバゾール骨格を形成していてもよい。
なお、一般式(G4)におけるR11〜R30の具体的な構造としては、例えば、先に示した構造式(3−1)〜構造式(3−22)に示す置換基が挙げられる。
また、本発明の一態様は、一般式(G5)で表されるトリアゾール誘導体である。
一般式(G5)中、αの炭素、βの炭素、及びγの炭素のいずれか2は、それぞれ互いに結合してカルバゾール骨格を形成していてもよい。
本実施の形態のトリアゾール誘導体の具体例としては、例えば、構造式(100)〜(206)に示されるトリアゾール誘導体を挙げることができる。ただし、本実施の形態はこれらに限定されない。
一般式(G1)で表されるトリアゾール誘導体は、以下において合成スキーム(M−1)乃至(M−5)で表される合成方法によって合成することができる。以下、本実施の形態のトリアゾール誘導体の合成方法の一例について説明する。
はじめに、ハロゲン化したアミン化合物(化合物A)を合成する。合成スキーム(M−1)を以下に示す。
ハロゲン化したアミン化合物(化合物A)は、合成スキーム(M−1)のようにして合成することができる。すなわちジハロゲン化ベンゼン(化合物A1)とアリールアミン化合物のボロン酸または有機ホウ素化合物(化合物A2)とを塩基存在下、パラジウム触媒を用いた鈴木・宮浦反応によりカップリングすることで、ハロゲン化したアミン化合物(化合物A)を得ることができる。
合成スキーム(M−1)において、X及びXはそれぞれハロゲン又はトリフラート基を表し、ハロゲンとしては、ヨウ素、臭素、塩素が好ましい。また、合成スキーム(M−1)において、R31とR32は、それぞれ水素または炭素数1〜6のアルキル基を表し、R31とR32は互いに結合して環構造を形成していてもよい。
また、合成スキーム(M−1)において、Ar、Arは、環を形成する炭素数6〜10のアリール基を表し、置換基を有していても良い。
合成スキーム(M−1)において用いることができるパラジウム触媒としては、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等が挙げられる。合成スキーム(M−1)において、用いることができるパラジウム触媒の配位子としては、トリ(オルト−トリル)ホスフィンや、トリフェニルホスフィンや、トリシクロヘキシルホスフィン等が挙げられる。
合成スキーム(M−1)において用いることができる塩基としては、ナトリウム tert−ブトキシド等の有機塩基や、炭酸カリウム等の無機塩基等が挙げられる。合成スキーム(M−1)において、用いることができる溶媒としては、トルエンと水の混合溶媒、トルエンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、キシレンと水の混合溶媒、キシレンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、ベンゼンと水の混合溶媒、ベンゼンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類と水の混合溶媒などが挙げられる。また、トルエンと水、又はトルエンとエタノールと水の混合溶媒がより好ましい。
次いで、合成スキーム(M−1)で得たハロゲン化アリールアミン化合物(化合物A)を、アルキルリチウム試薬とホウ素試薬を用いてボロン酸化することにより、アリールアミン化合物のボロン酸または有機ホウ素化合物(化合物B)を得ることができる。合成スキーム(M−2)を以下に示す。
合成スキーム(M−2)においてR33及びR34は、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基を表す。また、R35及びR36はそれぞれ水素、又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。R35とR36は互いに結合して環構造を形成していてもよい。
合成スキーム(M−2)において、アルキルリチウム試薬としてはn−ブチルリチウム、メチルリチウム等を用いることができる。また、ホウ素試薬としてはホウ酸トリメチル、ホウ酸トリイソプロピルなどを用いることができる。
次いで、ジハロゲン化ベンゼン(化合物C1)と、合成スキーム(M−2)で得たアリールアミン化合物のボロン酸または有機ホウ素化合物(化合物B)と、を塩基存在下、パラジウム触媒を用いた鈴木・宮浦反応によりカップリングすることで、ハロゲン化したアミン化合物(化合物C)を得ることができる。合成スキーム(M−3)を以下に示す。
合成スキーム(M−3)において、X及びXはそれぞれハロゲン又はトリフラート基を表し、ハロゲンとしては、ヨウ素、臭素、塩素が好ましい。
合成スキーム(M−3)において、用いることができるパラジウム触媒としては、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等が挙げられる。合成スキーム(M−3)において、用いることができるパラジウム触媒の配位子としては、トリ(オルト−トリル)ホスフィンや、トリフェニルホスフィンや、トリシクロヘキシルホスフィン等が挙げられる。
合成スキーム(M−3)において、用いることができる塩基としては、ナトリウム tert−ブトキシド等の有機塩基や、炭酸カリウム等の無機塩基等が挙げられる。合成スキーム(M−3)において、用いることができる溶媒としては、トルエンと水の混合溶媒、トルエンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、キシレンと水の混合溶媒、キシレンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、ベンゼンと水の混合溶媒、ベンゼンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類と水の混合溶媒などが挙げられる。また、トルエンと水、又はトルエンとエタノールと水の混合溶媒がより好ましい。
次いで、合成スキーム(M−3)で得たハロゲン化アリールアミン化合物(化合物C)をアルキルリチウム試薬とホウ素試薬を用いてボロン酸化することにより、アリールアミン化合物のボロン酸または有機ホウ素化合物(化合物D)を得ることができる。合成スキーム(M−4)を以下に示す。
合成スキーム(M−4)において、R37及びR38はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基を表す。また、R39及びR40はそれぞれ水素、又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。R39とR40は互いに結合して環構造を形成していてもよい。
合成スキーム(M−4)において、アルキルリチウム試薬としてはn−ブチルリチウム、メチルリチウム等を用いることができる。また、ホウ素試薬としてはホウ酸トリメチル、ホウ酸トリイソプロピルなどを用いることができる。
次いで、ハロゲン化したトリアゾール誘導体(化合物E1)と、合成スキーム(M−4)で得たアリールアミン化合物のボロン酸または有機ホウ素化合物(化合物D)と、を塩基存在下、パラジウム触媒を用いた鈴木・宮浦反応によりカップリングすることで、一般式(G1)で表される本実施の形態のトリアゾール誘導体を得ることができる。合成スキーム(M−5)を以下に示す。
合成スキーム(M−5)において、Xはハロゲン又はトリフラート基を表し、ハロゲンとしては、ヨウ素、臭素、塩素が好ましい。
合成スキーム(M−5)において、用いることができるパラジウム触媒としては、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等が挙げられる。合成スキーム(M−5)において、用いることができるパラジウム触媒の配位子としては、トリ(オルト−トリル)ホスフィンや、トリフェニルホスフィンや、トリシクロヘキシルホスフィン等が挙げられる。
合成スキーム(M−5)において、用いることができる塩基としては、ナトリウム tert−ブトキシド等の有機塩基や、炭酸カリウム等の無機塩基等が挙げられる。合成スキーム(M−5)において、用いることができる溶媒としては、トルエンと水の混合溶媒、トルエンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、キシレンと水の混合溶媒、キシレンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、ベンゼンと水の混合溶媒、ベンゼンとエタノール等のアルコールと水の混合溶媒、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類と水の混合溶媒などが挙げられる。また、トルエンと水、又はトルエンとエタノールと水の混合溶媒がより好ましい。
以上によって、本実施の形態のトリアゾール誘導体を合成することができる。
本実施の形態のトリアゾール誘導体は励起エネルギーが高く、電子輸送性と正孔輸送性を有する。よって、発光素子に好適に用いることができる。特に、発光素子の発光層においては、注入される電子と正孔のバランスが重要であるため、電子輸送性と正孔輸送性を有する本実施の形態のトリアゾール誘導体を、発光層に用いることがより好ましい。また、本実施の形態のトリアゾール誘導体は、三重項励起エネルギーが大きいため、燐光を発光する物質とともに発光層に用いることができる。
また、一重項励起エネルギー(基底状態と一重項励起状態とのエネルギー差)は三重項励起エネルギーよりも大きいため、大きな三重項励起エネルギーを有する物質は大きな一重項励起エネルギーをも有する。したがって、三重項励起エネルギーの大きい本実施の形態のトリアゾール誘導体は蛍光を発光する物質とともに発光層に用いた場合においても有益である。
また、本実施の形態のトリアゾール誘導体は、電子輸送性を有するトリアゾール骨格と正孔輸送性を有する骨格とを、共役が広がりにくいねじれたクアテルフェニレン骨格を介して結合することで、高い三重項励起エネルギーを維持したまま分子量を大きくすることができるため、熱的安定性の高いトリアゾール誘導体とすることが可能である。
また、本実施の形態のトリアゾール誘導体は、キャリアを輸送することができるため、発光素子において、キャリア輸送層として用いることができる。特に、本実施の形態のトリアゾール誘導体は、大きい三重項エネルギーを有するため、発光層と接する層に用いても発光層からのエネルギー移動が生じにくく、高い発光効率を実現することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1のトリアゾール誘導体を用いた発光素子の一態様について図1(A)を用いて以下に説明する。
本実施の形態の発光素子は、一対の電極間に少なくとも発光物質を含む層(発光層ともいう)を有するEL層を挟持して形成される。EL層は発光物質を含む層の他に複数の層を有してもよい。当該複数の層は、電極から離れたところに発光領域が形成されるように、つまり電極から離れた部位でキャリアの再結合が行われるように、キャリア注入性の高い物質やキャリア輸送性の高い物質からなる層を組み合わせて積層されたものである。本明細書では、キャリア注入性の高い物質やキャリア輸送性の高い物質からなる層をキャリアの注入、輸送などに機能する、機能層ともよぶ。機能層としては、正孔注入性の高い物質を含む層(正孔注入層ともいう)、正孔輸送性の高い物質を含む層(正孔輸送層ともいう)、電子注入性の高い物質を含む層(電子注入層ともいう)、電子輸送性の高い物質を含む層(電子輸送層ともいう)などを用いることができる。
図1に示す本実施の形態の発光素子において、第1の電極102及び第2の電極107の一対の電極間にEL層108が設けられている。EL層108は、第1の層103、第2の層104、第3の層105、及び第4の層106を有している。図1における発光素子は、基板101上に、第1の電極102と、第1の電極102の上に順に積層した第1の層103、第2の層104、第3の層105、第4の層106と、さらにその上に設けられた第2の電極107とから構成されている。なお、本実施の形態では第1の電極102は陽極として機能し、第2の電極107は陰極として機能するものとして以下に説明をする。
基板101は発光素子の支持体として用いられる。基板101としては、例えばガラス基板、石英基板、またはプラスチック基板などを用いることができる。また可撓性基板を用いてもよい。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブル)基板のことであり、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォンからなるプラスチック基板等が挙げられる。また、フィルム(ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニルなどからなる)、無機蒸着フィルムを用いることもできる。なお、発光素子の作製工程において支持体として機能するものであれば、これら以外のものでもよい。
第1の電極102としては、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、合金、導電性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的には、例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO:Indium Zinc Oxide)、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム(IWZO)等が挙げられる。これらの導電性金属酸化物膜は、通常スパッタにより成膜されるが、ゾル−ゲル法などを応用して作製しても構わない。例えば、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO)は、酸化インジウムに対し1〜20wt%の酸化亜鉛を加えたターゲットを用いてスパッタリング法により形成することができる。また、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム(IWZO)は、酸化インジウムに対し酸化タングステンを0.5〜5wt%、酸化亜鉛を0.1〜1wt%含有したターゲットを用いてスパッタリング法により形成することができる。この他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
第1の層103は、正孔注入性の高い物質を含む層である。モリブデン酸化物やバナジウム酸化物、ルテニウム酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物等を用いることができる。この他、フタロシアニン(略称:HPc)や銅フタロシアニン(CuPc)等のフタロシアニン系の化合物、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、N,N’−ビス[4−[ビス(3−メチルフェニル)アミノ]フェニル]−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:DNTPD)等の芳香族アミン化合物、或いはポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等の高分子等によっても第1の層103を形成することができる。
また、第1の層103として、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を用いることができる。特に、有機化合物と、有機化合物に対して電子受容性を示す無機化合物とを含む複合材料は、有機化合物と無機化合物との間で電子の授受が行われ、キャリア密度が増大するため、正孔注入性、正孔輸送性に優れている。
また、第1の層103として有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を用いた場合、第1の電極102とオーム接触をすることが可能となるため、仕事関数に関わらず第1の電極を形成する材料を選ぶことができる。
複合材料に用いる無機化合物としては、遷移金属の酸化物であることが好ましい。また元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物を挙げることができる。具体的には、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化マンガン、酸化レニウムは電子受容性が高いため好ましい。中でも特に、酸化モリブデンは大気中で安定であり、吸湿性が低く、扱いやすいため好ましい。
複合材料に用いる有機化合物としては、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、芳香族炭化水素、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマーを含む)など、種々の化合物を用いることができる。なお、複合材料に用いる有機化合物としては、正孔輸送性の高い有機化合物であることが好ましい。具体的には、10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質であることが好ましい。以下では、複合材料に用いることのできる有機化合物を具体的に列挙する。
例えば、芳香族アミン化合物としては、N,N’−ジ(p−トリル)−N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(略称:DTDPPA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、N,N’−ビス[4−[ビス(3−メチルフェニル)アミノ]フェニル]−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)等を挙げることができる。
複合材料に用いることのできるカルバゾール誘導体としては、具体的には、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等を挙げることができる。
また、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、1,3,5−トリス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)、9−[4−(N−カルバゾリル)]フェニル−10−フェニルアントラセン(略称:CzPA)、1,4−ビス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]−2,3,5,6−テトラフェニルベンゼン等を用いることができる。
また、複合材料に用いることのできる芳香族炭化水素としては、例えば、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン、9,10−ビス(3,5−ジフェニルフェニル)アントラセン(略称:DPPA)、2−tert−ブチル−9,10−ビス(4−フェニルフェニル)アントラセン(略称:t−BuDBA)、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)、2−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuAnth)、9,10−ビス(4−メチル−1−ナフチル)アントラセン(略称:DMNA)、2−tert−ブチル−9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]アントラセン、9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]アントラセン、2,3,6,7−テトラメチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン、2,3,6,7−テトラメチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン、9,9’−ビアントリル、10,10’−ジフェニル−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス(2−フェニルフェニル)−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス[(2,3,4,5,6−ペンタフェニル)フェニル]−9,9’−ビアントリル、アントラセン、テトラセン、ルブレン、ペリレン、2,5,8,11−テトラ(tert−ブチル)ペリレン等が挙げられる。また、この他、ペンタセン、コロネン等も用いることができる。このように、1×10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有し、炭素数14〜42である芳香族炭化水素を用いることがより好ましい。
なお、複合材料に用いることのできる芳香族炭化水素は、ビニル骨格を有していてもよい。ビニル基を有している芳香族炭化水素としては、例えば、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(略称:DPVBi)、9,10−ビス[4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル]アントラセン(略称:DPVPA)等が挙げられる。
また、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)やポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)等の高分子化合物を用いることもできる。
また、実施の形態1で示したトリアゾール誘導体を複合材料に用いることもできる。
第2の層104を形成する物質としては、正孔輸送性の高い物質、具体的には、芳香族アミン(すなわち、ベンゼン環−窒素の結合を有するもの)の化合物であることが好ましい。広く用いられている材料として、4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル、その誘導体である4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(以下、NPBと記す)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)トリフェニルアミン、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミンなどのスターバースト型芳香族アミン化合物が挙げられる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。なお、第2の層104は、単層のものだけでなく、上記物質の混合層、あるいは二層以上積層したものであってもよい。
また、実施の形態1で示したトリアゾール誘導体を正孔輸送材料として用いることもできる。
また、PMMAのような電気的に不活性な高分子化合物に、正孔輸送性材料を添加してもよい。
また、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)やポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)、ポリ[N−(4−{N’−[4−(4−ジフェニルアミノ)フェニル]フェニル−N’−フェニルアミノ}フェニル)メタクリルアミド](略称:PTPDMA)ポリ[N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン](略称:Poly−TPD)などの高分子化合物を用いてもよく、さらに上記高分子化合物に上記正孔輸送性材料を適宜添加してもよい。
第3の層105は、発光物質を含む層(発光層ともいう)である。本実施の形態では、第3の層105は実施の形態1で示したトリアゾール誘導体を用いて形成する。実施の形態1のトリアゾール誘導体は、紫色〜青色の発光を示し、発光物質として発光素子に好適に用いることができる。
また、第3の層105は、実施の形態1のトリアゾール誘導体をホストとして用いることもでき、実施の形態1のトリアゾール誘導体に発光物質となるドーパントを分散させた構成とすることで、発光物質となるドーパントからの発光を得ることができる。実施の形態1のトリアゾール誘導体は、大きい励起エネルギーを有するため、そのトリアゾール誘導体に発光物質を分散させた構成にすることが特に好ましい。
実施の形態1のトリアゾール誘導体を他の発光物質を分散させる材料として用いる場合、発光物質に起因した発光色を得ることができる。また、実施の形態1のトリアゾール誘導体に起因した発光色と、トリアゾール誘導体中に分散されている発光物質に起因した発光色との混色の発光色を得ることもできる。
実施の形態1のトリアゾール誘導体に分散させる発光物質としては、蛍光を発光する物質や燐光を発光する物質を用いることができる。
燐光を発光する物質(燐光性化合物)を用いる場合には、特に制限されることなく各種の物質を用いることが可能であるが、実施の形態1のトリアゾール誘導体よりも三重項励起エネルギーが小さい物質を用いることが好ましい。実施の形態1のトリアゾール誘導体は、三重項励起エネルギーが大きいため、発光層に用いる燐光性化合物の選択肢が広がる。
実施の形態1のトリアゾール誘導体とともに発光層に用いることのできる燐光性化合物としては、例えば、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)テトラキス(1−ピラゾリル)ボラート(略称:FIr6)、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:FIrpic)、ビス[2−(3’,5’−ビストリフルオロメチルフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:Ir(CFppy)(pic))、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:FIracac)、トリス(2−フェニルピリジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(ppy))、ビス(2−フェニルピリジナト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(ppy)(acac))、トリス(アセチルアセトナト)(モノフェナントロリン)テルビウム(III)(略称:Tb(acac)(Phen))、ビス(ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bzq)(acac))、ビス(2,4−ジフェニル−1,3−オキサゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(dpo)(acac))、ビス[2−(4’−パーフルオロフェニルフェニル)ピリジナト]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(p−PF−ph)(acac))、ビス(2−フェニルベンゾチアゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bt)(acac))、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(btp)(acac))、ビス(1−フェニルイソキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(piq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdpq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス(2,3,5−トリフェニルピラジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(tppr)(acac))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)(略称:PtOEP)、トリス(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)(モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(DBM)(Phen))、トリス[1−(2−テノイル)−3,3,3−トリフルオロアセトナト](モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(TTA)(Phen))などが挙げられる。
蛍光を発光する物質を用いる場合には、特に制限されることなく各種の材料を用いることが可能であるが、実施の形態1のトリアゾール誘導体よりも一重項励起エネルギーが小さい物質を用いることが好ましい。実施の形態1に示したトリアゾール誘導体は、大きい一重項励起エネルギーを有するため、発光層に用いる蛍光性化合物の選択肢が広がる。
実施の形態1に示したトリアゾール誘導体とともに発光層に用いることのできる蛍光性化合物としては、例えば、クマリン6やクマリン545Tなどのクマリン誘導体、N,N’−ジメチルキナクリドンやN、N’−ジフェニルキナクリドンなどのキナクリドン誘導体、N−フェニルアクリドンやN−メチルアクリドンなどのアクリドン誘導体、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPhA)、ルブレン、ペリフランテン、2,5,8,11−テトラ(tert−ブチル)ペリレン(略称:TBP)などの縮合芳香族化合物、4−ジシアノメチレン−2−[p−(ジメチルアミノ)スチリル]−6−メチル−4H−ピランなどのピラン誘導体、4−(2,2−ジフェニルビニル)トリフェニルアミン、9−(4−{N−[4−(カルバゾール−9−イル)フェニル]−N−フェニルアミノ}フェニル)−10−フェニルアントラセン(略称:YGAPA)、4−(10−フェニル−9−アントリル)−4’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBAPA)などのアミン誘導体などが挙げられる。
また、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体を、そのトリアゾール誘導体よりも大きなバンドギャップを有する材料(ホスト)よりなる層中に添加した発光素子を作製することで、実施の形態1のトリアゾール誘導体からの発光を得ることができる。すなわち、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体はドーパントとしても機能する。
第4の層106は、電子輸送性の高い物質を用いることができる。例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等からなる層である。また、この他ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体なども用いることができる。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)なども用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質である。また、電子輸送層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
また、実施の形態1で示したトリアゾール誘導体を電子輸送材料として用いることもできる。
また、第4の層106と第2の電極107と間に電子注入を促す機能を有する層(電子注入層)を設けても良い。電子注入を促す機能を有する層としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF)等のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属又はそれらの化合物を用いることができる。例えば、電子輸送性を有する物質からなる層中にアルカリ金属又はアルカリ土類金属又はそれらの化合物を含有させたもの、例えばAlq中にマグネシウム(Mg)を含有させたもの等を用いることができる。なお、電子注入層として、電子輸送性を有する物質からなる層中にアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有させたものを用いることにより、第2の電極107からの電子注入が効率良く行われるためより好ましい。
電子注入層には、有機化合物と電子供与体(ドナー)とを混合してなる複合材料を用いてもよい。このような複合材料は、電子供与体によって有機化合物に電子が発生するため、電子注入性および電子輸送性に優れている。この場合、上記の有機化合物は、発生した電子の輸送に優れた材料であることが好ましく、例えば、上述した第4の層106を構成する物質を用いることができる。また、実施の形態1で示したトリアゾール誘導体を用いることもできる。電子供与体は、有機化合物に対し電子供与性を示す物質であればよい。具体的には、アルカリ金属やアルカリ土類金属や希土類金属が好ましく、リチウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、エルビウム、イッテルビウム等を用いると良い。また、アルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物が好ましく、リチウム酸化物、カルシウム酸化物、バリウム酸化物等を用いると良い。また、酸化マグネシウムのようなルイス塩基を用いることもできる。また、テトラチアフルバレン(略称:TTF)等の有機化合物を用いることもできる。
第2の電極107を形成する物質としては、仕事関数の小さい(具体的には3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いるのが好ましい。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の1族または2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(MgAg、AlLi)、ユウロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等が挙げられる。しかしながら、第2の電極107と第4の層106との間に、電子注入を促す機能を有する層を、当該第2の電極と積層して設けることにより、仕事関数の大小に関わらず、Al、Ag、ITO、珪素若しくは酸化珪素を含有したITO等様々な導電性材料を第2の電極107として用いることができる。
また、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体は、電子及び正孔の輸送性の高いバイポーラ材料であるため、キャリア輸送材料として発光素子の機能層としても用いることができる。実施の形態1に示したトリアゾール誘導体は大きな励起エネルギーを有するため、発光素子の機能層として用いることで、発光層で生じた励起子が他の層へ拡散するのを防ぐことができる。その結果、発光効率の高い発光素子を得ることができる。
また、第1の層103、第2の層104、第3の層105、第4の層106の形成方法は、蒸着法、スパッタ法、液滴吐出法(インクジェット法)、スピンコート法、印刷法などの種々の方法を用いることができる。また各電極または各層ごとに異なる成膜方法を用いて形成しても構わない。
実施の形態1に示したトリアゾール誘導体が溶媒に溶解した溶液状の組成物を用いて、湿式法によって薄膜を形成する場合、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体を含む薄膜の形成材料を溶媒に溶解し、その溶液状の組成物を被形成領域に付着させ、溶媒を除去し固化させることによって薄膜として形成する。
湿式法としては、スピンコート法、ロールコート法、スプレー法、キャスト法、ディップ法、液滴吐出(噴出)法(インクジェット法)、ディスペンサ法、各種印刷法(スクリーン(孔版)印刷、オフセット(平版)印刷、凸版印刷やグラビア(凹版)印刷など所望なパターンで形成される方法)などを用いることができる。なお、液状の組成物を用いる方法であれば上記に限定されず、本実施の形態の組成物を用いることができる。
また、上述した組成物において、溶媒としては種々の溶媒を用いることができる。例えば、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン(アニソール)、ドデシルベンゼン、あるいはドデシルベンゼンとテトラリンとの混合溶媒のような芳香環(例えばベンゼン環)を有する溶媒に溶解させることができる。また、上述したトリアゾール誘導体は、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、クロロホルムなど芳香環を有さない有機溶媒に対しても溶解することが可能である。
また、他の溶媒として、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、n−プロピルメチルケトン、或いはシクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン、或いは炭酸ジエチルなどのエステル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、或いはジオキサンなどのエーテル系溶媒、エタノール、イソプロパノール、2−メトキシエタノール、或いは2−エトキシエタノールなどのアルコール系溶媒なども挙げられる。
また、本実施の形態で示す組成物に、さらに他の有機材料を含んでもよい。有機材料としては、常温で、固体状態である芳香族化合物、もしくはヘテロ芳香族化合物が挙げられる。有機材料としては、低分子化合物や高分子化合物を用いることができる。また、低分子化合物を用いる場合には、溶媒への溶解性を高める置換基を有している低分子化合物(中分子化合物と呼んでもよい)を用いることが好ましい。
また、成膜した膜の性質を向上させるために、さらにバインダーを含んでいてもよい。バインダーとしては、電気的に不活性な高分子化合物を用いることが好ましい。具体的には、ポリメチルメタクリレート(略称:PMMA)や、ポリイミドなどを用いることができる。
以上のような構成を有する本実施の形態の発光素子は、第1の電極102と第2の電極107との間に生じた電位差により電流が流れ、発光性の高い物質を含む層である第3の層105において正孔と電子とが再結合し、発光するものである。つまり第3の層105に発光領域が形成されるような構成となっている。
発光は、第1の電極102または第2の電極107のいずれか一方または両方を通って外部に取り出される。従って、第1の電極102または第2の電極107のいずれか一方または両方は、透光性を有する物質で成る。第1の電極102のみが透光性を有する物質からなるものである場合、図1(A)に示すように、発光は第1の電極102を通って基板側から取り出される。また、第2の電極107のみが透光性を有する物質からなるものである場合、図1(B)に示すように、発光は第2の電極107を通って基板と逆側から取り出される。第1の電極102および第2の電極107がいずれも透光性を有する物質からなるものである場合、図1(C)に示すように、発光は第1の電極102および第2の電極107を通って、基板側及び基板と逆側の両方から取り出される。
なお、第1の電極102と第2の電極107との間に設けられる層の構成は、上記のものには限定されない。発光領域と金属とが近接することによって生じる消光を防ぐように、第1の電極102及び第2の電極107から離れた部位に正孔と電子とが再結合する発光領域を設けた構成であれば、上記以外のものでもよい。
つまり、層の積層構造については特に限定されず、電子輸送性の高い物質または正孔輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、正孔注入性の高い物質、バイポーラ性(電子及び正孔の輸送性の高い物質)の物質、正孔ブロック材料等から成る層を、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体を含む発光層と自由に組み合わせて構成すればよい。
図2に示す発光素子は、基板301上に、第1の電極302及び第2の電極307の一対の電極間に、EL層308が設けられている。EL層308は、電子輸送性の高い物質からなる第1の層303、発光物質を含む第2の層304、正孔輸送性の高い物質からなる第3の層305、正孔注入性の高い物質からなる第4の層306を含んでいる。陰極として機能する第1の電極302、電子輸送性の高い物質からなる第1の層303、発光物質を含む第2の層304、正孔輸送性の高い物質からなる第3の層305、正孔注入性の高い物質からなる第4の層306、陽極として機能する第2の電極307とが順に積層された構成となっている。
以下、具体的な発光素子の形成方法を示す。
本実施の形態の発光素子は一対の電極間にEL層が挟持される構造となっている。EL層は少なくとも実施の形態1に示したトリアゾール誘導体を用いて形成された発光物質を含む層(発光層ともいう)を含む。また、EL層には、発光物質を含む層の他に機能層(正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層など)を含んでもよい。電極(第1の電極及び第2の電極)、発光物質を含む層、及び機能層は液滴吐出法(インクジェット法)、スピンコート法、印刷法などの湿式法を用いて形成してもよく、真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法などの乾式法を用いて形成してもよい。湿式法を用いれば、大気圧下で形成することができるため、簡易な装置及び工程で形成することができ、工程が簡略化し、生産性が向上するという効果がある。一方乾式法は、材料を溶解させる必要がないために溶液に難溶の材料も用いることができ、材料の選択の幅が広い。
発光素子を構成する薄膜のすべての形成を湿式法で行ってもよい。この場合、湿式法で必要な設備のみで発光素子を作製することができる。また、発光物質を含む層を形成するまでの積層を湿式法で行い、発光物質を含む層上に積層する機能層や第2の電極などを乾式法により形成してもよい。さらに、発光物質を含む層を形成する前の第1の電極や機能層を乾式法により形成し、発光物質を含む層、及び発光物質を含む層上に積層する機能層や第2の電極を湿式法によって形成してもよい。もちろん、本実施の形態はこれに限定されず、用いる材料や必要とされる膜厚、界面状態によって適宜湿式法と乾式法を選択し、組み合わせて発光素子を作製することができる。
本実施の形態においては、ガラス、プラスチックなどからなる基板上に発光素子を作製している。一基板上にこのような発光素子を複数作製することで、パッシブマトリクス型の発光装置を作製することができる。また、ガラス、プラスチックなどからなる基板上に、例えば薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、TFTと電気的に接続された電極上に発光素子を作製してもよい。これにより、TFTによって発光素子の駆動を制御するアクティブマトリクス型の発光装置を作製できる。なお、TFTの構造は、特に限定されない。スタガ型のTFTでもよいし逆スタガ型のTFTでもよい。また、TFTに用いる半導体の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体を用いてもよいし、結晶性半導体を用いてもよい。また、TFT基板に形成される駆動用回路についても、N型およびP型のTFTからなるものでもよいし、若しくはN型またはP型のいずれか一方からのみなるものであってもよい。
実施の形態1に示したトリアゾール誘導体は、バンドギャップが広く、電子及び正孔の輸送性の高いバイポーラ材料である。したがって、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体を、発光素子に用いることにより、キャリアバランスのよい高効率な発光素子を得ることができる。
また、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体を用いることにより、高効率な発光装置および電子機器を得ることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態2で示した構成と異なる構成の発光素子について図3(A)(B)を用いて説明する。
電子輸送層と発光層との間に電子キャリアの移動を制御する層を設けても良い。図3(A)に、電子輸送層である第4の層106と発光層である第3の層105(発光層105とも記す)との間に電子キャリアの移動を制御する層130を設ける構成を示す。これは上述したような電子輸送性の高い材料に、電子トラップ性の高い物質を少量添加した層、もしくは電子輸送性の高い材料に最低空軌道(LUMO)のエネルギー値の低いホール輸送性を有する材料を添加した層であって、電子キャリアの移動を抑制することによって、キャリアバランスを調節することが可能となる。このような構成は、第3の層105を電子が突き抜けてしまうことにより発生する問題(例えば素子寿命の低下)の抑制に大きな効果を発揮する。
また、他の構成として、発光層105を2層以上の複数層で構成してもよい。図3(B)に、発光層105を第1の発光層105a、第2の発光層105bと2層の複数層でもって構成する例を示す。
例えば、第1の発光層105aと第2の発光層105bを正孔輸送層である第2の層104側から順に積層して発光層105とする場合、第1の発光層105aのホスト材料として正孔輸送性を有する物質を用い、第2の発光層105bとして電子輸送性を有する物質を用いる構成などがある。
実施の形態1に示したトリアゾール誘導体は、単独で発光層として用いることのできる他、ホストとして用いることもでき、さらにドーパントとして用いることもできる。
実施の形態1に示したトリアゾール誘導体をホストとして用いる場合、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体に発光物質となるドーパントを分散させた構成とすることで、発光物質となるドーパントからの発光を得ることができる。
一方、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体をドーパントとして用いる場合、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体よりも大きなバンドギャップを有する材料(ホスト)よりなる層中に添加した構成とすることで、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体からの発光を得ることができる。
また実施の形態1に示したトリアゾール誘導体は正孔輸送性と、電子輸送性とのバイポーラ性を有するので、正孔輸送性を有する場合、第1の発光層105aに用いることができ、電子輸送性を有する場合、第2の発光層105bとして用いることができる。第1の発光層105a、第2の発光層105bには、単独で発光層として用いてもよいし、ホスト材料、ドーパント材料として用いてもよい。単独で発光層、又はホスト材料として用いる場合はそのキャリア輸送性によって、正孔輸送性の第1の発光層105aか、電子輸送性の第2の発光層105bに用いるか決定すればよい。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態4)
本実施の形態は、複数の発光ユニットを積層した構成の発光素子(以下、積層型素子という)の態様について、図4を参照して説明する。この発光素子は、第1の電極と第2の電極との間に、複数の発光ユニットを有する発光素子である。
図4において、第1の電極501と第2の電極502との間には、第1の発光ユニット511と第2の発光ユニット512が積層されている。第1の電極501と第2の電極502は実施の形態2と同様なものを適用することができる。また、第1の発光ユニット511と第2の発光ユニット512は同じ構成であっても異なる構成であってもよく、その構成は実施の形態2と同様なものを適用することができる。
電荷発生層513には、有機化合物と金属酸化物の複合材料が含まれている。この有機化合物と金属酸化物の複合材料は、実施の形態2で示した複合材料であり、有機化合物とVやMoOやWO等の金属酸化物を含む。有機化合物としては、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、芳香族炭化水素、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマーを含む)など、種々の化合物を用いることができる。また、実施の形態1で示したトリアゾール誘導体を用いることもできる。なお、有機化合物としては、正孔輸送性有機化合物として正孔移動度が10−6cm/Vs以上であるものを適用することが好ましい。有機化合物と金属酸化物の複合材料は、キャリア注入性、キャリア輸送性に優れているため、低電圧駆動、低電流駆動を実現することができる。
なお、電荷発生層513は、有機化合物と金属酸化物の複合材料と他の材料とを組み合わせて形成してもよい。例えば、有機化合物と金属酸化物の複合材料を含む層と、電子供与性物質の中から選ばれた一の化合物と電子輸送性の高い化合物とを含む層とを組み合わせて形成してもよい。また、有機化合物と金属酸化物の複合材料を含む層と、透明導電膜とを組み合わせて形成してもよい。
いずれにしても、第1の発光ユニット511と第2の発光ユニット512に挟まれる電荷発生層513は、第1の電極501と第2の電極502に電圧を印加したときに、一方の側の発光ユニットに電子を注入し、他方の側の発光ユニットに正孔を注入するものであれば良い。
本実施の形態では、2つの発光ユニットを有する発光素子について説明したが、同様に、3つ以上の発光ユニットを積層した発光素子についても、同様に適用することが可能である。本実施の形態に係る発光素子のように、一対の電極間に複数の発光ユニットを電荷発生層で仕切って配置することで、電流密度を低く保ったまま、高輝度領域での長寿命素子を実現できる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記実施の形態で示したトリアゾール誘導体を用いて作製された発光装置について説明する。
本実施の形態では、実施の形態1のトリアゾール誘導体を用いて作製された発光装置について図5を用いて説明する。なお、図5(A)は、発光装置を示す上面図、図5(B)は図5(A)をA−BおよびC−Dで切断した断面図である。点線で示された601は駆動回路部(ソース側駆動回路)、602は画素部、603は駆動回路部(ゲート側駆動回路)である。また、604は封止基板、605はシール材であり、シール材605で囲まれた内側は、空間607になっている。
なお、引き回し配線608はソース側駆動回路601及びゲート側駆動回路603に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)609からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基板(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、発光装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
次に、断面構造について図5(B)を用いて説明する。素子基板610上には駆動回路部及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路部であるソース側駆動回路601と、画素部602中の一つの画素が示されている。
なお、ソース側駆動回路601はnチャネル型TFT623とpチャネル型TFT624とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路を形成するTFTは、種々のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施の形態では、基板上に駆動回路を形成したドライバ一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、駆動回路を基板上ではなく外部に形成することもできる。
また、画素部602はスイッチング用TFT611と、電流制御用TFT612とそのドレインに電気的に接続された第1の電極613とを含む複数の画素により形成される。なお、第1の電極613の端部を覆って絶縁物614が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
また、被覆性を良好なものとするため、絶縁物614の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物614の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物614の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物614として、光の照射によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光の照射によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
第1の電極613上には、発光物質を含む層616、および第2の電極617がそれぞれ形成されている。ここで、陽極として機能する第1の電極613に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO膜、または珪素を含有したインジウム錫酸化物膜、2〜20wt%の酸化亜鉛を含む酸化インジウム膜、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
また、発光物質を含む層616は、蒸着マスクを用いた蒸着法、インクジェット法などの液滴吐出法、印刷法、スピンコート法等の種々の方法によって形成される。発光物質を含む層616は、実施の形態1で示したトリアゾール誘導体を含んでいる。また、発光物質を含む層616を構成する他の材料としては、低分子材料、または高分子材料(オリゴマー、デンドリマーを含む)であっても良い。
さらに、発光物質を含む層616上に形成され、陰極として機能する第2の電極617に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Mg、Li、Ca、またはこれらの合金や化合物、MgAg、MgIn、AlLi、LiF、CaF等)を用いることが好ましい。なお、発光物質を含む層616で生じた光が第2の電極617を透過させる場合には、第2の電極617として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(ITO、2〜20wt%の酸化亜鉛を含む酸化インジウム、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。
さらにシール材605で封止基板604を素子基板610と貼り合わせることにより、素子基板610、封止基板604、およびシール材605で囲まれた空間607に発光素子618が備えられた構造になっている。なお、空間607には、充填材が充填されており、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材605で充填される場合もある。
なお、シール材605にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板604に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
以上のようにして、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体を用いて作製された発光装置を得ることができる。
実施の形態1に示したトリアゾール誘導体は、バンドギャップが広く、電子及び正孔の輸送性の高いバイポーラ材料である。したがって、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体を発光素子に用いることにより、キャリアバランスのよい高効率な発光素子を得ることができる。
また、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体を用いることにより、高効率な発光装置および電子機器を得ることができる。
以上のように、本実施の形態では、トランジスタによって発光素子の駆動を制御するアクティブ型の発光装置について説明したが、この他、パッシブマトリクス型の発光装置であってもよい。図6には上記実施の形態を適用して作製したパッシブマトリクス型の発光装置の斜視図を示す。図6において、基板951上には、電極952と電極956との間には発光物質を含む層955が設けられている。電極952の端部は絶縁層953で覆われている。そして、絶縁層953上には隔壁層954が設けられている。隔壁層954の側壁は、基板面に近くなるに伴って、一方の側壁と他方の側壁との間隔が狭くなっていくような傾斜を有する。つまり、隔壁層954の短辺方向の断面は、台形状であり、底辺(絶縁層953の面方向と同様の方向を向き、絶縁層953と接する辺)の方が上辺(絶縁層953の面方向と同様の方向を向き、絶縁層953と接しない辺)よりも短い。このように、隔壁層954を設けることで、静電気等に起因した発光素子の不良を防ぐことが出来る。パッシブマトリクス型の発光装置においても、上記実施の形態の発光素子を含むことによって、高信頼性の発光装置を得ることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明を適用した一様態である発光装置をその一部に含む電子機器について説明する。本実施の形態の電子機器は、実施の形態1に示したトリアゾール誘導体を含み、高信頼性の表示部を有する。
実施の形態1のトリアゾール誘導体を用いて作製された発光素子を有する電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうる表示装置を備えた装置)などが挙げられる。これらの電子機器の具体例を図7に示す。
図7(A)は本実施の形態に係る表示装置であり、筐体8001、支持台8002、表示部8003、スピーカー部8004、ビデオ入力端子8005等を含む。なお、表示装置は、パーソナルコンピュータ用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用装置が含まれる。この表示装置において、表示部8003は、実施の形態2又は実施の形態3で説明したものと同様の発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子は、信頼性が高いという特徴を有している。その発光素子で構成される表示部8003も同様の特徴を有するため、この表示装置は画質の劣化が少なく、高信頼性化が図られている。このような特徴により、表示装置において、劣化補償機能を有する回路や電源回路を大幅に削減、若しくは縮小することができるので、筐体8001や支持台8002の小型軽量化を図ることが可能である。
図7(B)は本実施の形態に係るコンピュータであり、筐体8102、表示部8103、キーボード8104、外部接続ポート8105、ポインティングデバイス8106等を含む。このコンピュータにおいて、表示部8103は、実施の形態2又は3で説明したものと同様の発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子は、信頼性が高いという特徴を有している。その発光素子で構成される表示部8103も同様の特徴を有するため、このコンピュータは画質の劣化が少なく、高信頼性化が図られている。このような特徴により、コンピュータにおいて、劣化補償機能を有する回路や電源回路を大幅に削減、若しくは縮小することができるので、コンピュータの小型軽量化を図ることが可能である。
図7(C)は本実施の形態に係るビデオカメラであり、表示部8202、外部接続ポート8204、リモコン受信部8205、受像部8206、操作キー8209等を含む。このビデオカメラにおいて、表示部8202は、実施の形態2又は3で説明したものと同様の発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子は、信頼性が高いという特徴を有している。その発光素子で構成される表示部8202も同様の特徴を有するため、このビデオカメラは画質の劣化が少なく、高信頼性化が図られている。このような特徴により、ビデオカメラにおいて、劣化補償機能を有する回路や電源回路を大幅に削減、若しくは縮小することができるので、本体の小型軽量化を図ることが可能である。本実施の形態に係るビデオカメラは、高画質及び小型軽量化が図られているので、携帯に適した製品を提供することができる。
図7(D)は本実施の形態に係る携帯電話であり、表示部8403、音声入力部8404、音声出力部8405、操作キー8406、外部接続ポート8407等を含む。この携帯電話において、表示部8403は、実施の形態2又は3で説明したものと同様の発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子は、信頼性が高いという特徴を有している。その発光素子で構成される表示部8403も同様の特徴を有するため、この携帯電話は画質の劣化が少なく、高信頼性化が図られている。このような特徴により、携帯電話において、劣化補償機能を有する回路や電源回路を大幅に削減、若しくは縮小することができるので、本体の小型軽量化を図ることが可能である。本実施の形態に係る携帯電話は、高画質及び小型軽量化が図られているので、携帯に適した製品を提供することができる。
以上の様に、上記実施の形態で示した発光装置の適用範囲は極めて広く、この発光装置をあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。実施の形態1のトリアゾール誘導体を用いることにより、高信頼性の表示部を有する電子機器を提供することが可能となる。
また、上記実施の形態で示した発光装置は、照明装置として用いることもできる。上述の発光素子を照明装置として用いる一態様を、図8を用いて説明する。
図8は、上記実施の形態を適用した発光装置をバックライトとして用いた液晶表示装置の一例である。図8に示した液晶表示装置は、筐体901、液晶層902、バックライト903、筐体904を有し、液晶層902は、ドライバIC905と接続されている。また、バックライト903は、上記実施の形態で示した発光装置が用いられおり、端子906により、電流が供給されている。
上記実施の形態で示した発光装置を液晶表示装置のバックライトとして用いることにより、高信頼性のバックライトが得られる。また、上記実施の形態で示した発光装置は、面発光の照明装置であり大面積化も可能であるため、バックライトの大面積化が可能であり、液晶表示装置の大面積化も可能になる。さらに、上記実施の形態で示した発光装置は薄型であるため、表示装置の薄型化も可能となる。
図9は、上記実施の形態を適用した発光装置を、照明装置である電気スタンドとして用いた例である。図9に示す電気スタンドは、筐体2001と、光源2002を有し、光源2002として、上記実施の形態の発光装置が用いられている。上記実施の形態の発光装置は、信頼性が高いため、電気スタンドも高信頼性である。
図10は、上記実施の形態を適用した発光装置を、室内の照明装置3001として用いた例である。上記実施の形態の発光装置は大面積化も可能であるため、大面積の照明装置として用いることができる。また、上記実施の形態の発光装置は、薄型であるため、薄型化の照明装置として用いることが可能となる。
本実施例では、構造式(100)で表される9−[4’’’−(4,5−ジフェニル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−[1,1’:2’,1’’:2’’,1’’’]クアテルフェニル−4−イル]−9H−カルバゾール(略称:Z−CzPTAZ)を製造する例を示す。
[ステップ1]
このステップは、9−(2’−ブロモビフェニル−4−イル)−9H−カルバゾールの合成工程であり、そのステップを合成スキーム(E1−1)に示すと共にそのステップの反応に関し以下において詳述する。
4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニルボロン酸15g(52mmol)、2−ブロモヨードベンゼン22g(78mmol)、酢酸パラジウム(II)0.12g(0.52mmol)、トリ(オルト−トリル)ホスフィン1.1g(3.7mmol)を300mL三口フラスコに入れた。この混合物にトルエン90mL、エタノール15mL、2M炭酸カリウム水溶液45mLを加え、この混合物を減圧下で撹拌することにより脱気し、当該フラスコ内を窒素置換した。
この混合物を90℃で5時間撹拌した。撹拌後、この混合物にトルエンを加え、有機層を飽和炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄した。洗浄後、有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥後、この混合物を吸引ろ過し、ろ液を得た。得られたろ液を濃縮して得た油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行った。カラムクロマトグラフィーはまず、ヘキサンを展開溶媒として用い、次いでヘキサン:酢酸エチル=20:1の混合溶媒を展開溶媒として用いることにより行った。得られたフラクションを濃縮し、乾燥したところ、無色油状物質を収量15g、収率74%で得た。
[ステップ2]
このステップは、4’−(9H−カルバゾール−9−イル)ビフェニル−2−ボロン酸の合成工程であり、そのステップを合成スキーム(E1−2)に示すと共にそのステップの反応に関し以下において詳述する。
9−(2’−ブロモビフェニル−4−イル)−9H−カルバゾール15g(38mmol)、テトラヒドロフラン250mLの混合溶液を500mL三口フラスコに入れ、この溶液を減圧下で撹拌することにより脱気し、当該フラスコ内を窒素置換した。この溶液を−78℃で20分撹拌した。撹拌後、1.6mol/Lのn−ブチルリチウムのヘキサン溶液29mL(45mmol)をシリンジにより滴下し、−78℃で2時間撹拌した。撹拌後、ホウ酸トリメチル8.0mLを加えて−78℃で1時間、その後、−78℃から徐々に室温に戻しながら、24時間撹拌した。
撹拌後、この溶液に1M希塩酸を50mL加え、室温で30分撹拌した。撹拌後、この混合物に酢酸エチルを加えて抽出した。得られた抽出溶液を飽和食塩水で洗浄した。洗浄後、有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥後、この混合物を吸引ろ過し、ろ液を得た。得られたろ液を濃縮して得た化合物をトルエンとヘキサンの混合溶媒により再結晶したところ、粉末状白色固体を収量9.6g、収率70%で得た。
[ステップ3]
このステップは、9−(2’’−ブロモ−[1,1’:2’,1’’]テルフェニル−4−イル)−9H−カルバゾールの合成工程であり、そのステップを合成スキーム(E1−3)に示すと共にそのステップの反応に関し以下において詳述する。
4’−(9H−カルバゾール−9−イル)ビフェニル−2−ボロン酸9.4g(26mmol)、2−ブロモヨードベンゼン11g(39mmol)、酢酸パラジウム(II)0.058g(0.26mmol)、トリ(オルト−トリル)ホスフィン0.55g(1.8mmol)を200mL三口フラスコに入れ、トルエン60mL、エタノール5mL、2M炭酸カリウム水溶液30mLを加えた。この混合物を減圧下で撹拌することにより脱気した後、フラスコ内を窒素置換した。この混合物を窒素気流下、95℃で5時間撹拌した。撹拌後、この混合物にトルエンを加え、有機層と水層を分離し、有機層を飽和炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄した。
洗浄後、有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥後、この混合物をセライト(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:531−16855)、フロリジール(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:540−00135)、アルミナを通して吸引ろ過し、ろ液を得た。得られたろ液を濃縮して得た油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。カラムクロマトグラフィーはまず、ヘキサンを展開溶媒として用い、次いでヘキサン:トルエン=2:1の混合溶媒を展開溶媒として用いることにより行った。得られたフラクションを濃縮し、乾燥したところ、無色油状物質を収量8.0g、収率65%で得た。
[ステップ4]
このステップは、4’’−(9H−カルバゾール−9−イル)−[1,1’:2’,1’’]テルフェニル−2−ボロン酸の合成工程であり、そのステップを合成スキーム(E1−4)に示すと共にそのステップの反応に関し以下において詳述する。
9−(2’’−ブロモ−[1,1’:2’,1’’]テルフェニル−4−イル)−9H−カルバゾール8.0g(17mmol)を300mL三口フラスコに入れ、テトラヒドロフラン150mLを加えて撹拌した。この溶液を減圧下で撹拌することにより脱気し、フラスコ内を窒素置換した。この溶液を−78℃で20分撹拌した。この溶液へ1.6Mのn−ブチルリチウムへキサン溶液13mL(20mmol)をシリンジにより滴下し、−78℃で2時間撹拌した。撹拌後、この溶液へホウ酸トリメチル3.8mL(34mmol)を加えて−78℃で1時間撹拌後、−78℃から徐々に室温に戻し、24時間撹拌した。撹拌後、この溶液に1M希塩酸を50mL加え、室温で30分撹拌した。
撹拌後、この混合物の水層を酢酸エチルで抽出した。抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。洗浄後、有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥後、この混合物を吸引ろ過してろ液を得た。得られたろ液を濃縮し、トルエンとヘキサンの混合溶媒により再結晶したところ、粉末状白色固体を収量4.0g、収率54%で得た。
[ステップ5]
このステップは、9−[4’’’−(4,5−ジフェニル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−[1,1’:2’,1’’:2’’,1’’’]クアテルフェニル−4−イル]−9H−カルバゾール(略称:Z−CzPTAZ)の合成工程であり、そのステップを合成スキーム(E1−5)に示すと共にそのステップの反応に関し以下において詳述する。
4’’−(9H−カルバゾール−9−イル)−[1,1’:2’,1’’]テルフェニル−2−ボロン酸1.2g(2.7mmol)、3−(4−ブロモフェニル)−4,5−ジフェニル−4H−1,2,4−トリアゾール1.0g(2.7mmol)、酢酸パラジウム(II)0.060g(0.027mmol)、トリ(オルト−トリル)ホスフィン0.57g(0.19mmol)を200mL三口フラスコに入れ、1,2−ジメトキシエタン(略称:DME)15mL、2M炭酸カリウム水溶液7mLを加えた。この混合物を減圧脱気して撹拌した後、フラスコ内を窒素置換した。この混合物を窒素気流下、90℃で10時間撹拌した。
撹拌後、この混合物にクロロホルムを加え、有機層と水層を分離し、有機層を水で洗浄した。洗浄後、有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥後、この混合物をセライトを通して吸引ろ過し、ろ液を得た。得られたろ液を濃縮して得た化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行った。カラムクロマトグラフィーはまず、トルエンを展開溶媒として用い、次いで酢酸エチル:トルエン=1:5の混合溶媒を展開溶媒として用いることにより行った。得られたフラクションを濃縮して得た化合物をジクロロメタンとヘキサンの混合溶媒で再結晶したところ、粉末状白色固体を収量1.0g、収率56%で得た。
得られた白色固体1.0gをトレインサブリメーション法により昇華精製した。昇華精製は2.9Paの減圧下、アルゴンの流量を5mL/minで流しながら、300℃で18時間加熱した。昇華精製後、目的物を収量0.83g、収率は83%で得た。
核磁気共鳴法(NMR)によって、この化合物が目的物である9−[4’’’−(4,5−ジフェニル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−[1,1’:2’,1’’:2’’,1’’’]クアテルフェニル−4−イル]−9H−カルバゾール(略称:Z−CzPTAZ)であることを確認した。
得られた化合物のH NMRデータを以下に示す。
H NMR(CDCl,300MHz):δ=6.60−6.68(m,4H)、7.06−7.56(m,29H)、8.14(d,J=7.8Hz,2H)
また、H NMRチャートを図11(A)、(B)に示す。なお、図11(B)は、図11(A)における6.5ppm〜8.5ppmの範囲を拡大して表したチャートである。
また、Z−CzPTAZのトルエン溶液の吸収スペクトル及び発光スペクトルを図12(A)に示す。また、Z−CzPTAZの薄膜の吸収スペクトル及び発光スペクトルを図12(B)に示す。吸収スペクトルの測定には紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。溶液は石英セルに入れ、薄膜は石英基板に蒸着してサンプルを作製して測定を行った。吸収スペクトルについては、溶液については石英セルにトルエンのみを入れて測定した吸収スペクトルを差し引いた吸収スペクトルを示し、薄膜については石英基板のスペクトルを差し引いた吸収スペクトルを、図12(A)および(B)に示した。図12(A)および(B)において横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。トルエン溶液の場合では340nm付近に吸収が見られ、発光波長は350、367、384nm(励起波長316nm)であった。また、薄膜の場合では296及び344nm付近に吸収が見られ、最大発光波長は388nm(励起波長345nm)であった。
また、Z−CzPTAZの薄膜状態におけるHOMO準位とLUMO準位の測定を行った。HOMO準位の値は、大気中の光電子分光装置(理研計器社製、AC−2)で測定したイオン化ポテンシャルの値を、負の値に換算することにより得た。また、LUMO準位の値は、図12(B)に示したZ−CzPTAZの薄膜の吸収スペクトルのデータを用い、直接遷移を仮定したTaucプロットから吸収端を求め、その吸収端を光学的エネルギーギャップとしてHOMO準位の値に加算することにより得た。その結果、Z−CzPTAZのHOMO準位は、−5.72eVであり、エネルギーギャップは、3.48eVであり、LUMO準位は、−2.24eVであった。
よって、Z−CzPTAZは大きなエネルギーギャップを有する物質であることがわかった。
また、Z−CzPTAZの基底状態における最適分子構造を、密度汎関数法(DFT)を用いて計算した。DFTの全エネルギーはポテンシャルエネルギー、電子間静電エネルギー、電子の運動エネルギーと複雑な電子間の相互作用を全て含む交換相関エネルギーの和で表される。DFTでは、交換相関相互作用を電子密度で表現された一電子ポテンシャルの汎関数(関数の関数の意)で近似しているため、計算は高速かつ高精度である。ここでは、混合汎関数であるB3LYPを用いて、交換と相関エネルギーに係る各パラメータの重みを規定した。また、基底関数として、6−311(それぞれの原子価軌道に三つの短縮関数を用いたtriple split valence基底系の基底関数)を全ての原子に適用した。上述の基底関数により、例えば、水素原子であれば、1s〜3sの軌道が考慮され、また、炭素原子であれば、1s〜4s、2p〜4pの軌道が考慮されることになる。さらに、計算精度向上のため、分極基底系として、水素原子にはp関数を、水素原子以外にはd関数を加えた。
なお、量子化学計算プログラムとしては、Gaussian03を使用した。計算は、ハイパフォーマンスコンピュータ(SGI社製、Altix4700)を用いて行った。
計算によって求めたZ−CzPTAZの最適分子構造における最高被占有軌道(HOMO)と最低空軌道(LUMO)を、Gauss View4.1により可視化して図22に示す。図22(A)は、最高被占有軌道(HOMO)を表すものであり、図22(B)は、最低空軌道(LUMO)を表すものである。図中の球は、Z−CzPTAZを構成する原子を表しており、原子の周辺に存在する雲状物は、最高被占有軌道(HOMO)または最低空軌道(LUMO)を表している。
図22より、Z−CzPTAZにおいては最高被占有軌道がカルバゾール付近に存在していることが分かり、Z−CzPTAZのホール輸送性にはカルバゾリル基の寄与が大きいことが判る。また、最低空軌道がトリアゾール付近に存在していることから、Z−CzPTAZの電子輸送性にはトリアゾリル基の寄与が大きいことが判る。従って、Z−CzPTAZは、電子輸送性を有するヘテロ芳香環であるトリアゾール骨格と、正孔輸送性を有するカルバゾール骨格が分子内に導入されているため、電子及び正孔の輸送性をもつバイポーラ材料であることが判る。
本実施例では、本発明の一態様に係る発光素子について図13を用いて説明する。本実施例で用いた材料の化学式を以下に示す。
以下に、本実施例の発光素子1の作製方法を示す。
(発光素子1)
まず、ガラス基板2101上に、酸化珪素を含むインジウムスズ酸化物をスパッタリング法にて成膜し、第1の電極2102を形成した。なお、その膜厚は110nmとし、電極面積は2mm×2mmとした。
次に、第1の電極が形成された面が下方となるように、第1の電極が形成された基板を真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに固定し、10−4Pa程度まで減圧した後、第1の電極2102上に、抵抗加熱を用いた蒸着法により、4,4’,4’’−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(略称:TCTA)と酸化モリブデン(VI)とを共蒸着することにより、第1の層2103として有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を含む層を形成した。その膜厚は40nmとし、TCTAと酸化モリブデン(VI)との比率は、重量比で4:2(=TCTA:酸化モリブデン)となるように調節した。なお、共蒸着法とは、一つの処理室内で複数の蒸発源から同時に蒸着を行う蒸着法である。
次に、複合材料を含む層である第1の層2103上にTCTAを20nmの膜厚となるように成膜し、第2の層2104を正孔輸送層として形成した。
さらに、実施例1にて合成したトリアゾール誘導体であるZ−CzPTAZとビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:FIrpic)とを共蒸着することにより、第2の層2104上に第3の層2105を発光層として形成した。ここで、Z−CzPTAZとFIrpicとの重量比は、1:0.06(=Z−CzPTAZ:FIrpic)となるように調節した。また、第3の層2105の膜厚は30nmとした。
その後、第3の層2105上に3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ01)を10nm、次いでバソフェナントロリン(略称:BPhen)を20nm蒸着して積層することにより、第4の層2106を電子輸送層として形成した。さらに、第4の層2106上に、フッ化リチウム(LiF)を膜厚1nmで蒸着することにより第5の層2107を電子注入層として形成した。最後に陰極として機能する第2の電極2108としてアルミニウムを200nm蒸着し、本実施例の発光素子1を作製した。
なお、上述した蒸着過程において、蒸着は全て抵抗加熱法を用いた。
以下の表1に発光素子1の素子構造を示す。
以上により得られた発光素子1を、窒素雰囲気のグローブボックス内において、発光素子1が大気に曝されないように封止する作業を行った後、これらの発光素子1の動作特性について測定を行った。なお、測定は室温(25℃に保たれた雰囲気)で行った。
発光素子1の電流密度−輝度特性を図14に示す。図14において、横軸は電流密度(mA/cm)を、縦軸は輝度(cd/m)を表す。また、電圧−輝度特性を図15に示す。図15において、横軸は印加した電圧(V)、縦軸は輝度(cd/m)を表している。また、輝度−電流効率特性を図16に示す。図16において、横軸は輝度(cd/m)、縦軸は電流効率(cd/A)を表している。
発光素子1の輝度1060cd/mにおける電流効率は、21cd/Aであり、極めて高効率であった。また、このときの外部量子効率は11%、電圧は5.6Vであった。
また、0.5mAの電流を流したときの発光スペクトルを図17に示す。図17において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。図17から、作製した発光素子1は、いずれもFIrpic由来の青色の発光が観測された。発光素子1は、輝度1060cd/mのとき、CIE色度座標は(x=0.18、y=0.33)であった。
以上示したように、実施例1で作製したトリアゾール誘導体を発光層のホスト材料として用いることにより、高効率の発光素子を作製することができた。
本実施例では、実施例2とは別の構成を有する発光素子について説明する。本実施例で用いた材料の構造式を以下に示す。なお、すでに構造式を示した材料については省略する。素子構造に関しては実施例2と同様であり、図13を参照されたい。
以下に、本実施例の発光素子2の作製方法を示す。
(発光素子2)
まず、ガラス基板2101上に、酸化珪素を含むインジウムスズ酸化物をスパッタリング法にて成膜し、第1の電極2102を形成した。なお、その膜厚は110nmとし、電極面積は2mm×2mmとした。
次に、第1の電極が形成された面が下方となるように、第1の電極が形成された基板を真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに固定し、10−4Pa程度まで減圧した後、第1の電極2102上に、抵抗加熱を用いた蒸着法により、TCTAと酸化モリブデン(VI)とを共蒸着することにより、第1の層2103として有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を含む層を形成した。その膜厚は40nmとし、TCTAと酸化モリブデン(VI)との比率は、重量比で4:2(=TCTA:酸化モリブデン)となるように調節した。
次に、複合材料を含む層である第1の層2103上にTCTAを20nmの膜厚となるように成膜し、第2の層2104を正孔輸送層として形成した。
さらに、実施例1にて合成したトリアゾール誘導体であるZ−CzPTAZとビス{2−(4−フルオロフェニル)−3,5−ジメチルピラジナト}(ピコリナト)イリジウム(III)(略称:Ir(dmFppr)pic)とを共蒸着することにより、第2の層2104上に第3の層2105を発光層として形成した。ここで、Z−CzPTAZとIr(dmFppr)picとの重量比は、1:0.06(=Z−CzPTAZ:Ir(dmFppr)pic)となるように調節した。また、第3の層2105の膜厚は30nmとした。
その後、第3の層2105上にバソフェナントロリン(略称:BPhen)を30nm蒸着して積層することにより、第4の層2106を電子輸送層として形成した。さらに、第4の層2106上に、フッ化リチウム(LiF)を膜厚1nmで蒸着することにより第5の層2107を電子注入層として形成した。最後に陰極として機能する第2の電極2108としてアルミニウムを200nm蒸着し、本実施例の発光素子2を作製した。
なお、上述した蒸着過程において、蒸着は全て抵抗加熱法を用いた。
以下の表2に発光素子2の素子構造を示す。
以上により得られた発光素子2を、窒素雰囲気のグローブボックス内において、発光素子2が大気に曝されないように封止する作業を行った後、これらの発光素子2の動作特性について測定を行った。なお、測定は室温(25℃に保たれた雰囲気)で行った。
発光素子2の電流密度−輝度特性を図18に示す。図18において、横軸は電流密度(mA/cm)を、縦軸は輝度(cd/m)を表す。また、電圧−輝度特性を図19に示す。図19において、横軸は印加した電圧(V)、縦軸は輝度(cd/m)を表している。また、輝度−電流効率特性を図20に示す。図20において、横軸は輝度(cd/m)、縦軸は電流効率(cd/A)を表している。
発光素子2の輝度973cd/mにおける電流効率は、38cd/Aであり、極めて高効率であった。また、このときの外部量子効率は11%、電圧は5.0Vであった。
また、0.1mAの電流を流したときの発光スペクトルを図21に示す。図21において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。図21から、作製した発光素子2は、Ir(dmFppr)pic由来の緑色の発光が観測され、輝度973cd/mのとき、CIE色度座標は(x=0.40、y=0.59)であった。
以上示したように、実施例1で作製したトリアゾール誘導体を発光層のホスト材料として用いることにより、高効率の発光素子作製することができた。
101 基板
102 第1の電極
103 第1の層
104 第2の層
105 第3の層
105a 発光層
105b 発光層
106 第4の層
107 第2の電極
108 EL層
130 層
301 基板
302 第1の電極
303 第1の層
304 第2の層
305 第3の層
306 第4の層
307 第2の電極
308 EL層
501 第1の電極
502 第2の電極
511 第1の発光ユニット
512 第2の発光ユニット
513 電荷発生層
601 ソース側駆動回路
602 画素部
603 ゲート側駆動回路
604 封止基板
605 シール材
607 空間
608 配線
609 FPC(フレキシブルプリントサーキット)
610 素子基板
611 スイッチング用TFT
612 電流制御用TFT
613 第1の電極
614 絶縁物
616 発光物質を含む層
617 第2の電極
618 発光素子
623 nチャネル型TFT
624 pチャネル型TFT
901 筐体
902 液晶層
903 バックライト
904 筐体
905 ドライバIC
906 端子
951 基板
952 電極
953 絶縁層
954 隔壁層
955 発光物質を含む層
956 電極
2001 筐体
2002 光源
2101 ガラス基板
2102 第1の電極
2103 第1の層
2104 第2の層
2105 第3の層
2106 第4の層
2107 第5の層
2108 第2の電極
3001 照明装置
8001 筐体
8002 支持台
8003 表示部
8004 スピーカー部
8005 ビデオ入力端子
8102 筐体
8103 表示部
8104 キーボード
8105 外部接続ポート
8106 ポインティングデバイス
8202 表示部
8204 外部接続ポート
8205 リモコン受信部
8206 受像部
8209 操作キー
8403 表示部
8404 音声入力部
8405 音声出力部
8406 操作キー
8407 外部接続ポート

Claims (6)

  1. 式(G1)で表されるトリアゾール誘導体。

    (式中、Ar 〜Ar は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基を表し、置換基を有していても良い。また、R は炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表し、R が環を形成する炭素数6〜10のアリール基の場合、置換基を有していても良い。また、Ar とαの炭素、又は、Ar とAr はそれぞれ互いに結合してカルバゾール骨格を形成していても良い。)
  2. 式(G2)で表されるトリアゾール誘導体。

    (式中、Ar は環を形成する炭素数6〜10のアリール基を表し、置換基を有していても良い。また、R は炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表し、R が環を形成する炭素数6〜10のアリール基の場合、置換基を有していても良い。また、R 11 〜R 20 は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、又は、環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表す。また、αの炭素、βの炭素、及びγの炭素のいずれか2は、それぞれ互いに結合してカルバゾール骨格を形成していてもよい。)
  3. 式(G4)で表されるトリアゾール誘導体。

    (式中、R 11 〜R 30 は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、又は環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表す。また、αの炭素、βの炭素、及びγの炭素のいずれか2は、それぞれ互いに結合してカルバゾール骨格を形成していてもよい。)
  4. 式(G4)で表されるトリアゾール誘導体。

    (式中、R 11 〜R 30 は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、又は環を形成する炭素数6〜10のアリール基のいずれかを表す。また、βの炭素とγの炭素は、互いに結合してカルバゾール骨格を形成している。)
  5. 請求項1乃至のいずれか一に記載のトリアゾール誘導体と発光物質とを含む発光層を有する発光素子。
  6. 請求項に記載の発光素子を有する発光装置。
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