JP5563101B2 - 粉体分注装置及び粉体分注方法 - Google Patents
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Description
そして、前記粉体取分け手段は、前記ロッド部材を収容する筒体と、当該筒体に対して前記ロッド部材を相対昇降させる昇降手段とを備えており、前記移動手段は、前記粉体取分け手段を移動させる粉体取分け部移動手段と、前記昇降手段とを備えているものであり、前記昇降手段は、前記ロッド部材を、前記粉体保持部が前記筒体内に位置する粉体収納位置と、前記粉体保持部が筒体から露出されており粉体の取込み及び払出しが可能な粉体操作位置とに少なくとも移動させることが可能なものである。
また、前記粉体保持部は、その先端に位置する先端粉体保持体に、前記筒体の先端側開口を閉塞することが可能な閉塞部を備えている。
また、前記昇降手段を制御する昇降制御手段を備えたコントローラと、前記取分け容器内に払い出される粉体量を計量する計量器とを更に備えており、前記コントローラの昇降制御手段は、前記ロッド部材の前記筒体外への飛び出し長さを前記計量器によって計量された粉体量に基づいて調整し、当該飛び出し長さが異なる複数の粉体操作位置に前記ロッド部材を移動させることが可能である。
また、前記粉体取分け手段は、前記ロッド部材を長軸周りに回転させる回転手段を備えており、前記ロッド部材の粉体保持部は、当該ロッド部材の軸心周りに配置された螺旋状又は平行多段の鍔部を有するものである。
また、前記螺旋状の鍔部からなる粉体保持部は、複数条の螺旋状である。
また、前記ロッド部材をバネ材で構成されている。
また、前記粉体取分け手段は、当該粉体取分け手段の本体に対して前記昇降手段によって昇降される昇降体と、前記粉体取分け手段の本体に着脱可能に設置される着脱ユニットとを備えており、前記昇降体は、前記ロッド部材を回転させる回転手段を備えており、前記着脱ユニットは、前記筒体と、前記ロッド部材と、当該ロッド部材を前記回転手段に係脱可能に係合させる係合手段とを備えている。
また、前記粉体取分け手段は、前記着脱ユニットに、回転、昇降又は振動のうちの少なくともいずれか一つの動きをさせる着脱ユニット揺動手段を備えている。
また、前記粉体取分け部移動手段は、前記筒体を備える前記粉体取分け手段を、昇降させる手段と、横方向に移動させる手段と、を備える。
また、前記第1載置部は、前記原料容器を回転、昇降又は振動のうちの少なくともいずれか一つの動きをさせる揺動手段を備えている。
そして前記粉体取出し工程は、前記ロッド部材及び当該ロッド部材を取り囲むように配置された筒体の少なくともいずれか一方をロッド部材の長軸方向に移動させることによって、前記原料容器から取出した粉体を保持する状態の前記粉体保持部を前記筒体内に位置させる粉体保持部収容動作を含む。
また、前記粉体取出し工程は、前記ロッド進出動作の前に、前記ロッド部材の前記粉体保持部の全部又は一部が前記筒体内に収容された状態を維持しつつ当該筒体を前記原料容器内の粉体上面に接触する筒体下降位置に下降させる筒体下降動作を行うものであり、前記ロッド進出動作は、前記ロッド部材の粉体保持部を前記筒体の下方に存する粉体内に没入させる動作である。
また、前記粉体保持部収容動作は、前記ロッド部材を振動させつつ上昇させて前記粉体保持部を前記筒体内に位置させる動作である。
また、前記粉体取出し工程は、前記筒体を、前記筒体下降位置より上方であり、且つ前記粉体上面から離間した筒体上昇位置に上昇させる筒体上昇動作と、前記筒体の先端側開口から前記粉体保持部を突出させた状態で当該ロッド部材を振動させ、その後、前記粉体保持部を前記筒体内に収容するすりきり動作とを含む。
前記粉体取出し工程は、前記ロッド進出動作開始後から前記粉体保持部収容動作終了までの間に、前記ロッド部材を長軸周りに回転させて、前記粉体保持部を構成する螺旋状又は平行多段の鍔部の隙間である凹部に粉体を取込む粉体取込み動作を含む。
また、前記粉体取出し工程は、前記粉体保持部が前記筒体内に移動された状態から前記粉体保持部が出入する前記筒体の先端側開口を閉じて、前記粉体保持部を筒体内に閉じ込める粉体格納動作を含む。
また、前記粉体取出し工程は、前記ロッド進出動作開始から前記粉体取込み動作終了までの間の少なくとも所定時間、前記原料容器に回転、昇降又は振動のうちの少なくともいずれか一つの動きを加える原料容器振動動作を含む。
また前記粉体払出し工程は、前記取分け容器内に払出された粉体量を計量する計量動作と、計量された粉体量が設定量に達すると前記粉体払出し動作を停止する粉体払出し停止動作を含む。
粉体取分け手段として、ロッド部材を収容する筒体を備えるものを用いれば、ロッド部材の粉体保持部を筒体内に位置させることができ、原料容器から取り出した粉体を保持している状態の粉体保持部を筒体内に移動させることができる。これにより、原料容器側から取分け容器側に移動中の粉体保持部が筒体でカバーされ、粉体のこぼれ落ちが最小限に抑制される。
さらに、筒体の先端側開口を閉塞する閉塞部をロッド部材に備えれば、粉体のこぼれ落ちがより確実に防止される。
また、昇降手段を制御するコントローラと、取分け容器内に払い出される粉体量を計量する計量器とを備えれば、計量器によって計量された粉体量に基づいてロッド部材の筒体外への飛び出し長さを調整することができる。つまり、粉体量に基づいて、飛び出し長さが異なる複数の粉体操作位置に、ロッド部材を移動させることが可能である。
また、粉体取分け手段としてロッド部材を長軸周りに回転させる回転手段を備えるものを用いると共に、ロッド部材の粉体保持部として螺旋状又は平行多段の鍔部を有するものを用いれば、粉体取込み動作時、ロッド部材を回転させることで迅速且つ確実に粉体を粉体保持部に取り込むことができる。
さらに、粉体取分け手段が、着脱可能な着脱ユニットを備え、この着脱ユニットにロッド部材を備える構成であれば、着脱ユニットを取外した状態で、容易且つ迅速にロッド部材の交換やメンテナンスをすることができる。
また、粉体取分け手段の着脱ユニットとして、着脱ユニット揺動手段を備えるものを用いれば、筒体を振動させることができる。これにより、筒体の外周や開口端部に付着した粉体を振り払うことが可能になる。
そして、筒体を昇降させることができれば、粉体保持部が筒体内に収容された状態になる粉体収納位置を昇降させることができることになる。
また、原料容器を回転、昇降又は振動させる揺動手段を備えているので、粉体取出し動作時に、原料容器を回転、昇降又は振動させることによって、より迅速且つ確実に原料容器内の粉体をロッド部材の粉体保持部に取り込むことができる。
粉体取出し工程において、原料容器から取出した粉体を保持する状態の粉体保持部を、ロッド部材を取り囲むように配置された筒体の内側に位置させれば、粉体のおぼれ落ちが最小限に抑制される。
さらに、粉体取出し工程において、ロッド進出動作前に、ロッド部材の粉体保持部の全部又は一部が筒体内に収容された状態を維持しつつ当該筒体を原料容器内の粉体上面に接触させる動作をすれば、ロッド部材の粉体収納位置を下降させることができる。これにより、粉体保持部に粉体を取り込むために行うロッド進出動作時のロッド下降距離が短くなり、ロッド部材の粉体保持部を筒体の下方に存する粉体内に迅速に没入させることができる。また、粉体取込み動作後のロッド部材の、粉体収納位置までの上昇距離が短くなり、上昇動作中(粉体保持部収容動作中)の粉体保持部からの粉体のこぼれ落ちが防止される。
また、粉体保持部収容動作時の筒体の状態が原料容器内の粉体上面に接触する状態であれば、粉体保持部収容動作の際、ロッド部材を振動させつつ上昇させることで、ロッド部材を上昇させつつ粉体保持部に粉体を取り込むことができ、迅速に効率良く粉体保持部に粉体を取り込むことができる。
また、粉体取出し工程において、筒体下降位置より上方であり且つ粉体上面から離間した筒体上昇位置に筒体を上昇させる筒体上昇動作と、筒体の先端側開口から粉体保持部を突出させた状態で当該ロッド部材を振動させ、その後、粉体保持部を筒体内に収容するすりきり動作をすれば、筒体の外周や開口端部に付着した粉体を振り払って原料容器内に落とすことができる。
また、粉体取出し工程において、ロッド進出動作開始後から粉体保持部収容動作終了までの間に、ロッド部材を長軸周りに回転させて、粉体保持部の凹部に粉体を取込むので、粉体を迅速かつ確実に粉体保持部に取り込むことができる。
また、粉体取出し工程において粉体保持部を筒体内に移動させた状態で、粉体保持部が出入する筒体の開口を閉じて、粉体保持部を筒体内に閉じ込めるので、粉体のこぼれ落ちがより確実に防止される。
また、粉体取出し工程において、ロッド進出動作開始から前記粉体取込み動作終了までの間に、原料容器に回転、昇降又は振動等を加えるなどして、原料容器を動かすので、より迅速且つ確実に、ロッド部材の粉体保持部に粉体を取り込むことができる。
また、粉体払出し工程において、取分け容器内に払出された粉体量を計量し、計量した粉体量が設定量に達すると粉体払出し動作を停止するので、より正確且つ迅速に微量の粉体を取り分けることができる。
22…加振器(揺動手段)、22…レーザ測定器(粉体高さ測定手段)、
23…レーザ光出力ユニット23、23a…レーザ出力部、23b…昇降支持部、
24…レーザ光受光ユニット24、
30,30a,30b…電子天秤(第2載置部)、31…秤量部、32…載置台、
40…粉体取分けユニット、41…ユニットの本体、
42…スライド機構(ロボットユニット)、43…スライダ、
44…スライド用モータ、45…電子天秤用の位置出し手段(レーザポインタ)、
50…粉体分注用のヘッド(粉体取分け手段)、51…ヘッド本体、
510…ヘッド本体昇降機、52…昇降機構、52a…昇降レール、52b…昇降台座、
53…昇降用モータ、54…突出部、54a…畝部、55…着脱ユニット、
56…着脱ユニット本体、56a…着脱アーム、56b…溝部、56c…ネジ穴、
57…筒体(粉体収納部)、57a…下端開口、
58,58A,58B,58C,58D…ロッド部材、58a…大径部、
58b…ピック部(粉体保持部、スクリュ形状部)、58c…傘部(蓋体)、
58d…閉塞部、58e…鍔部、58f…鍔部、58g…鍔部、58s…空間、
58z…板材(鍔部)、59…コイルバネ(バネ、弾性部材)、
60…昇降部、61…昇降部本体、62…板バネ、
63…振動体、63a…凹凸形状の係合部、64…振動用モータ、
70…静電気除去装置、80…コントローラ(制御部)、
C1,Ca1,Cb1…原料容器、C2,Ca2,Cb2…取分け容器(別の容器)、
M…粉体分注装置、P…原料粉体(粉体)、T…X−Yテーブル、
TC…ツール保管部、X方向…横方向、Z方向…昇降方向(上下方向)。
さらに、原料容器載置部20は、後述の筒体57が原料容器C1内の粉体の上面に接触する状態に位置させるための測定器(粉体高さ測定手段)22を備えている(図6参照)。この測定器22は、レーザ光出力ユニット23と、レーザ光受光ユニット24とを備えたレーザ測定器である。レーザ光出力ユニット23は、レーザ光受光ユニット24の受光部に向けて水平方向のレーザ光を出力するレーザ出力部23aと、レーザ出力部23aを昇降可能に支持する昇降支持部23bとを備えている。また、レーザ光出力ユニット23及びレーザ光受光ユニット24は、照射したレーザ光の光路を、原料載置台21上に載置された原料容器C1の中心部を通過させることが可能な配置になっている。従って、原料載置台21に透明の原料容器C1を載置した状態でレーザ光を照射すると、原料容器C1が空の場合、レーザ出力部23bから照射されたレーザ光が原料容器C1を通過してレーザ光受光ユニット24の受光部に受光される。他方、原料容器C1が原料粉体Pでいっぱいの場合、レーザ光は原料粉体Pに遮られ、レーザ光受光ユニット24はレーザ光を受光できない。測定器22では、レーザ光を照射させながらレーザ光出力部23aを昇降させて、原料容器C1を通過した通過レーザ光を受光できるレーザ光出力部23aの高さ位置を測定し、当該高さ位置のうち最も低い高さ位置に対応するレーザ光の高さ位置に基づいて、原料容器C1内の原料粉体Pの上面高さを検出する。コントローラ80では、この上面高さ位置に筒体57の下端開口57aが到達する位置になるまでヘッド本体51が下降した状態を、筒体57が原料容器C1内の粉体の上面に接触した状態と判断する。
なお、加振器22及び測定器22は周知の機器であるので、ここでは詳細説明を省略する。
本実施形態の粉体分注装置Mでは、上記スライド機構42と後述のヘッド本体昇降機(粉体取分け部昇降手段)510(図1参照)とで粉体取分け部移動手段が構成されており、当該粉体取分け部移動手段と後述の昇降機構52とでヘッド50の移動手段が構成されている。そして、コントローラ80に制御されるスライド用モータ44及び後述の昇降用モータ53がヘッド50の位置決め手段である。なお、スライド機構42は、周知のスライダで構成されているので、ここではその詳細な説明を省略する。
なお、上記ヘッド本体昇降機510(図1参照)は、周知の昇降機で構成されているので、ここではヘッド本体昇降機およびこれを作動させる昇降駆動用モータについてはその詳細な説明を省略する。
そして、突出部54は、その先端部(本実施形態では下端部)に、着脱可能に取り付けられた着脱ユニット55を備えている。
なお、ここでは、先に着脱ユニット本体56と筒体57について説明し、ロッド部材58については昇降部60の説明の後に詳述する。
また、筒体57は、両端が開口した中空円筒形状であり、着脱ユニット55がヘッド本体51に装着された状態で、円筒形の軸方向(中空部の延在方向)が上下方向に向く状態になるように配置されている。そして、筒体57は、ロッド部材58より短い長さであり、ロッド部材58の先端部は、筒体57の下端開口57aから下方に突き出るようになっている。さらに、筒体57は、その下端が着脱ユニット本体56の下端よりも下方に突出する状態になるように配置されている。
また、本実施例では、スクリュ形状のピック部58bは、ロッド部材58を削り込むことによって形成されており、ピック部58bの直径は、ロッド部材58の本体部分の直径と同じである。つまり、ロッド部材58は、上端の大径部58a及び下端の傘部58c以外の部分の直径は一定である。このような構造にすると、筒体57内におけるロッド部材58の動きが安定し、且つロッド部材58をスムーズに昇降させることができる。
このような傘部58cがあれば、粉体Pを取り込んだピック部58bを筒体57内に収容したときに、筒体57の下端開口57aを傘部58cで塞ぐことができ、ピック部58bを筒体57内に確実に格納できる。これにより、ピック部58bや筒体57内からの粉体Pのこぼれ落ちをより確実に防止することができる。
粉体取込み動作では、まず、昇降用モータ53を作動させて、ロッド部材58を振動させた状態で下降させる(取込み時ロッド進出動作)。この動作によって、ロッド部材58のピック部58bが原料容器C1内の粉体P内に没入され、粉体P内に差し込まれた状態(粉体取込み位置に位置する状態)になる。なお、ロッド部材58の原料粉体P内への没入深さは、後述するように、例えば、現在実行中の取込み動作の後に行う粉体払出し動作において払出しが必要な粉体の量に基づいて定められる。
次に、下降させた状態のロッド部材58を振動させてピック部58bに粉体を取り込む(粉体取込み動作)。このとき、同時に粉体容器C1を振動させる(取込み時容器振動動作)。なお、取込み時容器振動動作の開始時期は、取込み時ロッド進出動作開始時、取込み時ロッド進出動作中、粉体取込み動作開始時、粉体取込み動作開始後などである。ここまでの動作によって、ロッド部材58のピック部58bの空間に粉体が取り込まれる。
なお、ロッド部材58を振動させる動作(ロッド振動動作)は、振動用モータ64を作動させることより行われ、原料容器C1を振動させる動作(原料容器振動動作)は、加振器22を動作させることにより行われる。両者は、任意の時期に振動させることができ、また、任意の時期に振動を停止させることで、ロッド部材58をヘッド本体に対して静止させたり、原料容器C1を原料容器載置台21に対して静止させたりすることができる。
粉体取込み動作中に、これらの振動動作の一方又は両方を行うと、より多くの量の粉体を迅速且つ確実にピック部58bの空間58sに粉体を取り込むことが可能になる。一回の粉体取込み動作で、より多くの粉体を迅速に取込むことができれば、分注作業効率が向上する。なお、これらの振動動作を行う時期は、取込み時ロッド進出動作時だけや取込み時ロッド後退動作時だけなど、一時的なものでもよい。また、ロッド振動動作としては、例えば、ロッド部材58の回転による振動、上下振動(ロッド部材長手方向の往復運動)、横振動(ロッド部材長手方向に直交する方向の往復運動)を挙げることができる。
すりきり動作では、まず、ヘッド本体昇降機510を作動させてヘッド本体51を僅かに上昇させる(筒体離間動作)。この動作における筒体離間位置は、筒体57の粉体取出し開始位置より上方であり且つ粉体上面から離間した位置である。
次に、必要に応じてロッド部材58を振動させる。例えば、筒体57内に塊状の粉体を取り込んでいる虞があるような場合に、この段階でロッド部材58を振動させて塊を崩す。次に、ロッド部材58を筒体57の下端開口57aから突出させる動作を行う。別言すれば、ロッド部材58のピック部58bの閉塞部58dを筒体57の下端開口57aから離間させる。このとき、ピック部の先端の傘部が粉体の上面に接触していない状態を維持する。
この状態で、振動用モータ64を作動させてロッド部材58を振動させる。なお、筒体57内に粉体Pが入っている状態でロッド部材58を振動させると筒体57にも効率的に振動が伝わって筒体57も振動する。この振動が行われると、筒体57の外周や下端開口周辺に付着した粉体やロッド部材58のピック部58bの先端に付着した粉体が振り落とされ、原料容器C1に回収される。これにより、次に説明するヘッド移動工程(ステップ3)のとき、移動の途中で筒体57やロッド部材58から粉体が落下することがより確実に防止される。なお、粉体の回収効率を高めるためには、上述した筒体離間位置は、できるだけ低い方が好ましく、例えば、筒体57の下端開口57aが原料容器C1内に位置する状態の位置であることが好ましい。
そして、振動終了後、ロッド部材58を筒体57内に後退させ、ピック部58bを筒体57内の位置であるピック部収容位置に移動させる。別言すれば、ロッド部材のピック部の閉塞部58dが筒体の下端開口57aに当接し、下端開口57aが閉じられた状態(筒体閉塞状態、図5(B)参照)にする。
粉体搬送時のヘッド移動工程では、まず、ヘッド本体51を粉体取出動作開始位置まで上昇させる(図11参照)。続いて、ヘッド本体51を取分け容器C2側に向けて横方向に移動させる。
また、粉体払出し工程開始時又はそれ以前に、電子天秤30からの秤量情報を随時検知する計量動作を開始する。
次に、ピック部58bを筒体57内に収容したまま、ヘッド本体昇降機510を作動させてヘッド本体51をスライダ43に対して下降させる。ここでは、筒体57の下端開口57aが取分け容器C2内に位置する状態になる位置までヘッド本体51を下降させる(粉体払出し前の筒体下降動作)。
なお、粉体払出し動作では、ロッド部材58の筒体57からの進出長さを段階的(ここでは3段階)に調節して、各回の粉体払出し動作における粉体払出し速度(払出し率)を調節することが可能である。
具体的には、電子天秤30によって計量された秤量情報(粉体量)に基づいて、コントローラ80が昇降用モータ53を動作制御してロッド部材58を移動させ、ロッド部材58の筒体57からの進出長さ、すなわち粉体操作位置が、任意の位置に調整される。
そして、払い出しにおいて、粉体払出し工程の回数が複数回になる場合、最終回の粉体払出し工程で必要な粉体払出し量が極微量になる場合がある。従って、各回の粉体払出し動作における粉体払出し速度を調節できれば、最終回の粉体取出し工程における粉体払出し速度を遅くして、実際に払い出される粉量を少量に調節することができ、最終回の粉体払出し工程における粉体払出し量の微調整がより容易になる。進出長さは、最初に設定した取分け量(以下、この段落では、設定取分け量)と、取分け容器C2における不足粉体量に基づいて定められる。例えば、設定取分け量と不足粉量とを比較して、不足粉量が設定取分け量の0.5倍より大きい場合、進出長さを最も長い段階とし、0.5から0.2の場合、進出長さを中間の段階とし、0.2より小さい場合は、進出長さを最も短い段階とする。
また、粉体払出し動作では、電子天秤30の秤量値に基づいて、粉体払出し動作時のロッド部材の振動を制御する。例えば、電子天秤30の秤量値が取分け量(設定秤量)に近くなったときに、振動用モータ64の回転数を低くして振動体63の振幅を小さくするなどして、ロッド部材の振動を制御したり、振動用モータ64の回転自体を間欠的に行ったりする。なお、ロッド部材の振動動作としては、上述したように、ロッド部材58の回転による振動、上下振動及び横振動を挙げることができる。このような制御をおこなうことで、ごく微量についての払出しの調整がより容易になり、粉体Pを正確な取分けがより容易になる。
そして、電子天秤30の秤量が取分け量(設定秤量)に達した場合は、ロッド部材58を筒体57内まで後退させる動作(粉体払出し時後退動作)や、その他の払出し終了動作を行って粉体払出し工程を終了し、取分け動作を完了する。
他方、粉体落とし動作が動作開始から所定時間(例えば10秒)経過しても、電子天秤30の秤量が設定した取分け量に達しない場合は、ロッド部材58を筒体57内まで後退させる動作(粉体払出し時後退動作)を行って粉体払出し工程を終了した後、粉体払出し終了工程(S7)を実行する。
なお、粉体払出し時後退動作では、昇降用モータ53を作動させて、筒体閉塞状態(図5(B)参照)になるまでロッド部材58を上昇させる。
粉体払出し終了工程を実行すると、粉体取出し工程(S2)を再び実行するために、次に、ヘッド戻り移動工程(S8)を実行する。
これにより、上述した粉体取出し工程(S2)を再度実行できる状態になる。このようにして、粉体の取出しから払出しまでの工程を繰り返し実行し、最終的に設定秤量の粉体が取分け容器C2に取り分けられる。
また、粉体取出し工程の取出し準備動作中の粉体取出し前の筒体下降動作前に、粉体戻し動作を行っても良い。
さらに、原料容器C1内の原料粉体の上面の高さ位置を測定する機器及び方法や、筒体57の先端が原料容器C1内の原料粉体の上面に接する状態にする機器や方法は、上述したような測定器を用いる機器や方法に限れるものではなく、種々の機器や方法を採用することができる。
さらに、ロッド部材58と、上記載置部20及び電子天秤30の両方をスライド移動させることが可能な構成にしてもよい。
なお、ツールチェンジャは、ロッド部材58がスライド移動可能な構成、固定されている構成のいずれの構成であっても設置可能であるが、ロッド部材がスライド移動せず昇降動作のみの構成の場合、ツールチェンジが容易であるので、簡単な構成のツールチェンジャを用いることができるという点で好ましい。
Claims (18)
- 粉体が収容された原料容器が載置される第1載置部と、前記原料容器から取り出された粉体を入れる取分け容器が載置される第2載置部と、前記原料容器内の粉体の一部を取り出すロッド部材を備えた粉体取分け手段と、前記ロッド部材を振動させる振動手段と、前記第1載置部及び前記第2載置部に対して前記ロッド部材を相対移動させる移動手段と、を備えており、
前記粉体取分け手段は、前記ロッド部材を収容する筒体を備えており、
前記ロッド部材は、その先端部に、取り出す粉体を保持する粉体保持部を備えていると共に前記筒体に対して相対昇降可能であり、
前記移動手段は、前記粉体取分け手段を移動させる粉体取分け部移動手段と、前記ロッド部材と前記第1載置部及び前記第2載置部とのうちの少なくとも一方を移動させることによって、前記粉体保持部の少なくとも一部が前記原料容器内の粉体に接する粉体取込み位置と前記粉体保持部に取り込んだ粉体を前記取分け容器内に払い出す粉体払出し位置とに前記ロッド部材を相対昇降させる昇降手段と、を備えており、
前記昇降手段は、前記ロッド部材を、前記粉体保持部が前記筒体内に位置する粉体収納位置と、前記粉体保持部が筒体から露出されており粉体の取込み及び払出しが可能な粉体操作位置とに少なくとも移動させることが可能なものである、ことを特徴とする粉体分注装置。 - 粉体が収容された原料容器が載置される第1載置部と、前記原料容器から取り出された粉体を入れる取分け容器が載置される第2載置部と、前記原料容器内の粉体の一部を取り出すロッド部材を備えた粉体取分け手段と、前記ロッド部材を振動させる振動手段と、前記第1載置部及び前記第2載置部に対して前記ロッド部材を相対移動させる移動手段と、を備えており、
前記第1載置部は、前記原料容器を回転、昇降又は振動のうちの少なくともいずれか一つの動きをさせる揺動手段を備えており、
前記ロッド部材は、その先端部に、取り出す粉体を保持する粉体保持部を備えており、
前記移動手段は、前記ロッド部材と前記第1載置部及び前記第2載置部とのうちの少なくとも一方を移動させることによって、前記粉体保持部の少なくとも一部が前記原料容器内の粉体に接する粉体取込み位置と、前記粉体保持部に取り込んだ粉体を前記取分け容器内に払い出す粉体払出し位置とに前記ロッド部材を位置させるものである、ことを特徴とする粉体分注装置。 - 前記粉体保持部は、その先端に位置する先端粉体保持体に、前記筒体の先端側開口を閉塞することが可能な閉塞部を備えている請求項1又は請求項2に記載の粉体分注装置。
- 前記昇降手段を制御する昇降制御手段を備えたコントローラと、前記取分け容器内に払い出される粉体量を計量する計量器とを更に備えており、
前記コントローラの昇降制御手段は、前記ロッド部材の前記筒体外への飛び出し長さを前記計量器によって計量された粉体量に基づいて調整し、当該飛び出し長さが異なる複数の粉体操作位置に前記ロッド部材を移動させることが可能である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の粉体分注装置。 - 前記粉体取分け手段は、前記ロッド部材を長軸周りに回転させる回転手段を備えており、
前記ロッド部材の粉体保持部は、当該ロッド部材の軸心周りに配置された螺旋状又は平行多段の鍔部を有するものである、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の粉体分注装置。 - 前記螺旋状の鍔部からなる粉体保持部は、複数条の螺旋状である請求項5に記載の粉体分注装置。
- 前記ロッド部材をバネ材で構成した請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の粉体分注装置。
- 前記粉体取分け手段は、当該粉体取分け手段の本体に対して前記昇降手段によって昇降される昇降体と、前記粉体取分け手段の本体に着脱可能に設置される着脱ユニットとを備えており、
前記昇降体は、前記ロッド部材を回転させる回転手段を備えており、
前記着脱ユニットは、前記筒体と、前記ロッド部材と、当該ロッド部材を前記回転手段に係脱可能に係合させる係合手段とを備えている請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の粉体分注装置。 - 前記粉体取分け手段は、前記着脱ユニットに、回転、昇降又は振動のうちの少なくともいずれか一つの動きをさせる着脱ユニット揺動手段を備えている請求項8に記載の粉体分注装置。
- 前記粉体取分け部移動手段は、前記筒体を備える前記粉体取分け手段を、昇降させる手段と、横方向に移動させる手段と、を備える請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の粉体分注装置。
- 原料容器内の粉体の一部を、粉体保持部を備えたロッド部材で取出す粉体取出し工程と、
取出した粉体を別の容器である取分け容器内に払い出す粉体払出し工程とを備えており、
前記粉体取出し工程は、
前記ロッド部材の前記粉体保持部を前記原料容器内の粉体に接触させるロッド進出動作と、
前記粉体保持部が前記筒体内に移動された状態から前記粉体保持部が出入する前記筒体の先端側開口を閉じて、前記粉体保持部を筒体内に閉じ込める粉体格納動作と、を含み、
前記粉体払出し工程は、前記粉体取出し工程で前記ロッド部材の粉体保持部に保持された粉体を、前記ロッド部材を振動させることによって前記取分け容器内に払出す粉体払出し動作を含むことを特徴とする粉体分注方法。 - 原料容器内の粉体の一部を、粉体保持部を備えたロッド部材で取出す粉体取出し工程と、
取出した粉体を別の容器である取分け容器内に払い出す粉体払出し工程とを備えており、
前記粉体取出し工程は、
前記ロッド部材の前記粉体保持部を前記原料容器内の粉体に接触させるロッド進出動作と、
前記ロッド進出動作開始後から前記粉体保持部収容動作終了までの間に、前記ロッド部材を長軸周りに回転させて、前記粉体保持部を構成する螺旋状又は平行多段の鍔部の隙間である凹部に粉体を取込む粉体取込み動作と、を含み、
前記粉体払出し工程は、前記粉体取出し工程で前記ロッド部材の粉体保持部に保持された粉体を、前記ロッド部材を振動させることによって前記取分け容器内に払出す粉体払出し動作を含むことを特徴とする粉体分注方法。 - 原料容器内の粉体の一部を、粉体保持部を備えたロッド部材で取出す粉体取出し工程と、
取出した粉体を別の容器である取分け容器内に払い出す粉体払出し工程とを備えており、
前記粉体取出し工程は、
前記ロッド部材の前記粉体保持部を前記原料容器内の粉体に接触させるロッド進出動作と、
当該ロッド進出動作の前に、前記ロッド部材の前記粉体保持部の全部又は一部が前記筒体内に収容された状態を維持しつつ当該筒体を前記原料容器内の粉体上面に接触する筒体下降位置に下降させる筒体下降動作と、
前記筒体を、前記筒体下降位置より上方であり、且つ前記粉体上面から離間した筒体上昇位置に上昇させる筒体上昇動作と、
前記筒体の先端側開口から前記粉体保持部を突出させた状態で当該ロッド部材を振動させ、その後、前記粉体保持部を前記筒体内に収容するすりきり動作と、を含み、
前記ロッド進出動作は、前記ロッド部材の前記粉体保持部を前記筒体の下方に存する粉体内に没入させる動作であることを特徴とする粉体分注方法。 - 原料容器内の粉体の一部を、粉体保持部を備えたロッド部材で取出す粉体取出し工程と、
取出した粉体を別の容器である取分け容器内に払い出す粉体払出し工程とを備えており、
前記粉体取出し工程は、前記ロッド部材の前記粉体保持部を前記原料容器内の粉体に接触させるロッド進出動作と、
前記ロッド部材及び当該ロッド部材を取り囲むように配置された筒体の少なくともいずれか一方をロッド部材の長軸方向に移動させることによって、前記原料容器から取出した粉体を保持する状態の前記粉体保持部を前記筒体内に位置させる粉体保持部収容動作と、を含み、
前記粉体払出し工程は、前記粉体取出し工程で前記ロッド部材の粉体保持部に保持された粉体を、前記ロッド部材を振動させることによって前記取分け容器内に払出す粉体払出し動作を含み、
前記粉体保持部収容動作は、前記ロッド部材を振動させつつ上昇させて前記粉体保持部を前記筒体内に位置させる動作であることを特徴とする粉体分注方法。 - 前記粉体取出し工程は、前記ロッド部材及び当該ロッド部材を取り囲むように配置された筒体の少なくともいずれか一方をロッド部材の長軸方向に移動させることによって、前記原料容器から取出した粉体を保持する状態の前記粉体保持部を前記筒体内に位置させる粉体保持部収容動作を含む請求項11から請求項13のいずれか一項に記載の粉体分注方法。
- 前記粉体取出し工程は、前記ロッド進出動作の前に、前記ロッド部材の前記粉体保持部の全部又は一部が前記筒体内に収容された状態を維持しつつ当該筒体を前記原料容器内の粉体上面に接触する筒体下降位置に下降させる筒体下降動作を行うものであり、
前記ロッド進出動作は、前記ロッド部材の前記粉体保持部を前記筒体の下方に存する粉体内に没入させる動作である請求項11、請求項12、請求項14又は請求項15のいずれか一項に記載の粉体分注方法。 - 前記粉体取出し工程は、前記ロッド進出動作開始から前記粉体取込み動作終了までの間の少なくとも所定時間、前記原料容器に回転、昇降又は振動のうちの少なくともいずれか一つの動きを加える原料容器振動動作を含む請求項11から請求項16のいずれか一項に記載の粉体分注方法。
- 前記粉体払出し工程は、前記取分け容器内に払出された粉体量を計量する計量動作と、計量された粉体量が設定量に達すると、前記粉体払出し動作を停止する粉体払出し停止動作を含むものである請求項11から請求項17のいずれか一項に記載の粉体分注方法。
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