JP5560058B2 - 電磁継電器 - Google Patents

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Description

本発明は、家庭用又は産業用の電気機器の電源をオンオフするリレーすなわち電磁継電器に関する。
電磁継電器において開閉を行う接点に印加される電圧が高く、接点に流れる電流が大きい条件において、接点を構成する固定接点と可動接点とが、可動接点の接離方向への移動
に伴って接触している状態から相互に離隔するとき又は離隔している状態から接近するときにおいて、電圧が最小アーク電圧よりも大きくなる又は電流が最小アーク電流よりも大きくなる場合に、アークが発生することが懸念される。
アークとは固定接点と可動接点の間に電気的な負荷がかけられている状態において、固定接点の表面と可動接点の表面間の空隙すなわちギャップを電流が移動する現象である。アークは、電子が陰極からギャップを飛び越えて陽極に到達したときに始まり、電子のギャップにおける移動に伴って空気の分子と衝突してイオン化し、電子が陽極に到達して陽極が加熱されて、陽極からの陽イオンがギャップに放出されることにより、陽イオンが陰極に衝突して陰極も加熱されることとなる。
このように陽極と陰極の双方において発生した熱が陽極及び陰極を構成する分子を蒸発させることを招き、固定接点及び可動接点の双方の表面の摩耗が増大し、アークの発生に伴い特に遮断時において通電状態が継続して遮断性能が低下するので、接点の耐久性向上と遮断性能の向上の双方の観点から、発生したアークをより効果的に消弧することが要請される。
特には、コンピュータシステム等の負荷への商用電源が停電した際に起動して高電圧の直流電源を供給する機能を有する無停電電源装置(UPS Uninterruptible Power Supply)を含む回路や、電気自動車においてインバータ等の負荷に直流電源を供給するバッテリを含む回路において、電流の完全な遮断を目的としてリレーすなわち電磁継電器を挿入した場合に、上述したアークを消弧することの要請が高くなる。
このようなアークを消弧することができる電磁継電器としては、例えば特許文献1に記載されたようなものがある。
特開2001−176370号公報
この特許文献1に記載されているような電磁継電器においては、アークが電流と同じ磁気的な性質を有していることを利用して、接点近傍に位置する磁石による磁束により、フレミングの左手の法則に基づく電磁力をアークに作用させてその方向を曲げ、偏向させて吹き飛ばして消弧している。
ところが特許文献1に記載の電磁継電器においては、直流電源の正極側と負荷を含む回路とを接続する配線において電磁継電器を設置する構成が開示されているのみで、接点を開放した状態においても、直流電源の負極側と負荷回路とは接続した状態が継続され、直流電源と負荷とが完全に電気的に独立した状態が担保されていない。このため、回路上の誘導性等の何らかの理由により接地側の電位が不安定である場合には、負荷を含む回路に電流が供給され続けて、開閉性能が低下するおそれがあるという問題があった。
さらに、アークを偏向させる効果を高めることを考慮した場合に、接点の前述したギャップ周辺の空間を有効活用することが好ましいが、異なる方向の磁束をギャップに対して付与する複数の磁石を設置しても、複数の磁束のベクトルを同じ方向に重ねることは磁石の配置上の制約からできないため、磁石を用いる手法のみによってはアークの向きを偏向させる力を十分に高めることが困難となり、アークの消弧効果を高めることが十分にできないという問題も生じる。
本発明は、開閉性能を高めた上で、アークの消弧効果を高めることができる電磁継電器を提供することを目的とする。
上記の問題を解決するため、本発明に係る電磁継電器は、
二の固定接点と、
前記二の固定接点のそれぞれに対応するそれぞれの接離方向に変位可能な二の可動接点とからなる二組の接点と、
前記二組の接点のそれぞれの外周側に配置された前記接離方向と垂直をなす極性方向を有する二の永久磁石と、
前記二の永久磁石の前記極性方向及び前記接離方向のそれぞれと平行をなす二の強磁性体と、
を含み、
前記二組の接点に通電されるそれぞれの直流電流において、前記永久磁石に基づいて作用する力の方向と、前記強磁性体に基づいて作用する力の方向が、同一であることを特徴としている。
前記電磁継電器によれば、前記固定接点と前記可動接点との間に発生するアークを、前記永久磁石の発生する磁束と前記アークとにより発生する、フレミングの左手の法則に基づく電磁力により前記接点から離隔する方向に偏向させて吹き飛ばすととともに、前記強磁性体により前記電磁力の発生する方向と同じ方向に引き付ける引き付け力を作用させて、前記電磁力と前記引き付け力の双方の作用に基づいて、より確実に一旦前記強磁性体に吸収させ、消弧することができる。ここで、前記電磁力が前記永久磁石に基づいて作用する力であり、前記引き付け力が前記強磁性体に基づいて作用する力である。
これによって、前記固定接点及び前記可動接点のいずれか一方から他方にアークが到達するまでに、アークを前記強磁性体に経由させることができ、アークのエネルギーを電気的及び熱的に前記強磁性体に吸収させることができる。これにより、アークによる前記固定接点及び前記可動接点の表面が加熱されて蒸発される作用を弱めて、摩耗を極力抑制することができる。
また、アークを前記強磁性体により弱めることにより、特には前記電磁継電器の前記接点を開とした場合に、アークにより前記可動接点と前記固定接点との間の通電が継続して遮断性能、ひいては開閉性能が低下することを防止することができる。
加えて、前記電磁継電器によれば、アークによる過熱対策として従来行われていた前記固定接点及び前記可動接点の個々の体積又は数量を増大させる、又は、前記間隙を大きくする等の手法を不要なものとすることができる。これにより製造コストの増大を回避することができる。また、エネルギーを吸収させる部材を別個の部品である前記強磁性体としていることから、前記電磁継電器の開閉作用に寄与する部品の特性に影響を与えることを回避することができ、開閉を行う対象が大電流である場合にも前記接点の摩耗を抑制することを可能とすることができる。
さらに、前記永久磁石の極性方向と前記直流電流の通電方向の適宜の組合せに基づいて、前記固定接点及び前記可動接点により構成される前記二組の接点の相互間において、前記電磁力及び前記引き付け力の作用する方向を相互に逆とすることができる。これにより、前記電磁力及び前記引き付け力の反作用により前記電磁継電器に作用する力を打ち消すことができる。これによって、前記電磁継電器に前記アークの吹き飛ばしに伴う反作用の力が継続的に作用することを防止することができ、前記電磁継電器の耐久性を高めることができる。ここで、前記極性方向とは前記永久磁石のN極から磁束が発生する方向を指す。
また、前記電磁継電器において、前記二組の接点における前記電磁力及び前記引き付け力の方向を相互に逆とし外側に向かう方向として、前記強磁性体を前記電磁継電器の外側に配置することができるので、前記電磁継電器における前記強磁性体の設置をより容易なものとし、組立容易性と製造容易性を高めることができる。
加えて、前記電磁継電器は二組の前記接点を含んでいるので、直流電源に対して接続される負荷の正極側と負極側の双方を開閉することができ、回路に誘導成分等が含まれる等の何らかの理由により、前記接点を開として遮断した後に負荷に電流が流れ続けることを防止することができ、開閉性能を高めることができる。
ここで、前記電磁継電器において、
前記それぞれの接離方向が相互に平行であるように前記二組の接点を隣接させて配置することを特徴とすることが好ましい。なお、前記接離方向とは、前記固定接点に対して前記可動接点が接近して接触し、離隔する接近離隔方向を指す。
前記電磁継電器によれば、本発明を所謂ダブル接点タイプのものに適用することができる。
なお、前記電磁継電器において、前記二の永久磁石と前記二の強磁性体の前記二組の接点に対しての配置態様及び相互位置関係は種々の組合せを採用することができる。
例えば、前記電磁継電器において、
前記接離方向から視て、前記二組の接点が隣接して配置される方向である左右方向に垂直に前記強磁性体が配置され、前記左右方向及び前記接離方向に垂直な上下方向に垂直に前記永久磁石が配置され、前記二組の接点に通電されるそれぞれの直流電流の方向が相互に逆で、前記二つの永久磁石の極性方向が相互に同一であることを特徴としてもよい。(後述する図2、図3)
あるいは、前記電磁継電器において、
前記接離方向から視て、前記二組の接点が隣接して配置される方向である左右方向に垂直に前記永久磁石が配置され、前記左右方向及び前記接離方向に垂直な上下方向に垂直に前記強磁性体が配置され、前記二組の接点に通電されるそれぞれの直流電流の方向が相互に逆で、前記二つの永久磁石の極性方向が相互に逆であることを特徴としてもよい。(後述する図4、図5)
また、前記電磁継電器において、
前記接離方向から視て、前記二組の接点が隣接して配置される方向である左右方向に垂直に前記強磁性体が配置され、前記左右方向及び前記接離方向に垂直な上下方向に垂直に前記永久磁石が配置され、前記二組の接点に通電されるそれぞれの直流電流の方向が相互に同一で、前記二つの永久磁石の極性方向が相互にであることを特徴としてもよい。(後述する図6、図7)


あるいは、前記電磁継電器において、
前記接離方向から視て、前記二組の接点が隣接して配置される方向である左右方向に垂直に前記永久磁石が配置され、前記左右方向及び前記接離方向に垂直な上下方向に垂直に前記強磁性体が配置され、前記二組の接点に通電されるそれぞれの直流電流の方向が相互に同一で、前記二つの永久磁石の極性方向が相互に同一であることを特徴としてもよい。(後述する図8、図9)
なお、前記電磁継電器において、
前記強磁性体の前記接点側の面は前記箱部品の内部空間に対して露出しているものとする。
前記電磁継電器によれば、前記引き付け力を十分に確保して、前記強磁性体による前記アークの吸収を確実なものとすることができる。もちろん、前記引き付け力を十分確保できる場合には、前記強磁性体の前記接点側の面がモールド樹脂、接着剤等により適宜被覆されていてもよい。
加えて、前記電磁継電器において、
前記永久磁石の前記接点側の面は前記箱部品の内部空間に対して露出していることが好ましい。
前記電磁継電器によれば、前記電磁力を十分に確保して、前記永久磁石による前記アークを偏向させることを確実に行うことができる。もちろん、前記電磁力を十分確保できる場合には、前記強磁性体の前記接点側の面がモールド樹脂、接着剤等により適宜被覆されていてもよい。
なお、前記電磁継電器において、
前記強磁性体が鉄、コバルト、ニッケル、鉄を含む合金、コバルトを含む合金、ニッケルを含む合金のいずれかである。
ここで、前記電磁継電器において、
前記強磁性体の形状が直方体状又は平板状であることが好ましい。
前記電磁継電器によれば、前記強磁性体をより容易に製造することができ、製造容易性を高めることができる。
さらに、前記電磁継電器において、
前記強磁性体の前記接点側の面がV型形状を含むことが好ましい。
前記電磁継電器によれば前記強磁性体による前記アークの前記引き付け力を高めるとともに、前記引き付け力のスペックを適宜調整することができる。なお、実施例で詳述するように前記V字形状を構成する壁面がなす角度を小さくする程前記引き付け力を高めることができる。
加えて、前記電磁継電器において、
外殻をなす箱部品を含み、当該箱部品に前記永久磁石と前記強磁性体がインサートモールド成型にて一体的に固定されることとしてもよい。
前記電磁継電器によれば、前記永久磁石と前記強磁性体の前記箱部品への固定をインサートモールド成型により短時間で行うことができ、組立容易性と製造容易性を高めることができる。
あるいは、前記電磁継電器において、
外殻をなす箱部品を含み、当該箱部品に前記永久磁石及び前記強磁性体をそれぞれ圧入可能な二の凹部を設け、当該二の凹部に前記永久磁石及び前記強磁性体をそれぞれ圧入することにより、前記箱部品に前記永久磁石と前記強磁性体が一体的に固定されることを特徴としてもよい。
前記電磁継電器によれば、前述したインサートモールド成型を行うにあたり製造設備が大がかりとなりコストが増大するところを、前記永久磁石及び前記強磁性体を圧入により前記箱部品に固定することによって、コスト増大を抑制することができる。
あるいは、前記電磁継電器において
外殻をなす箱部品を含み、当該箱部品に前記永久磁石及び前記強磁性体をそれぞれ圧入可能な二の凹部を設け、当該二の凹部に前記永久磁石及び前記強磁性体をそれぞれ圧入して仮固定した後、前記箱部品に前記永久磁石と前記強磁性体が接着剤により一体的に固定されることを特徴としてもよい。
前記電磁継電器によれば、前記強磁性体が前記アークを継続的に吸収して消耗が増大し交換する必要が生じた場合に、適宜交換を行うことが可能であるので、前記電磁継電器全体としての耐久性を高め、高寿命化を図ることができる。
本発明によれば、開閉性能を高めた上で、アークの消弧効果を高めることができる電磁継電器を提供することができる。
本発明に係る電磁継電器の一実施形態を示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態について主要部のみを示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態について主要部のみを示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態について主要部のみを示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態について主要部のみを示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態について主要部のみを示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態について主要部のみを示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態について主要部のみを示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態について主要部のみを示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態における配線態様の一例を示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態における配線態様の一例を示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態における配線態様の一例を示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態における配線態様の一例を示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態を示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態における原理を示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態における永久磁石と強磁性体の固定態様を示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態における永久磁石と強磁性体の固定態様を示す模式図である。 本発明に係る電磁継電器の一実施形態における永久磁石と強磁性体の固定態様を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施例1の電磁継電器の一実施形態について、以下に示す三つの方向U、S、Rのそれぞれに垂直な断面にて示す模式図である。三つの方向の内、方向Rは、二組の接点SL、SRが隣接して配置される方向である左右方向の右方を指し、方向Sは固定接点2に対する可動接点3の接離方向の接近方向を指し、方向Uは左右方向及び接離方向に垂直な上下方向の上方向を指す。
ここでは、方向Uはベース9からケース10に向かう方向に一致する。また、方向Rは方向Sから視た右方を指し、方向Uと方向Rと接近方向Sは相互に垂直をなす。図2以降に示す方向についても同様とする。図2は、本実施例1の電磁継電器における主要部品である永久磁石4と強磁性体5の相互位置関係と電流及び電磁力の方向を示す模式図である。
本実施例1の電磁継電器1は、図1に示すように、方向Rに並列する二の固定接点2と、二の固定接点2のそれぞれに対応するそれぞれの接離方向に変位可能な二の可動接点3とからなる左右一対の二組の接点SL、SRと、二組の接点SL、SRのそれぞれの外周側に配置された接離方向と垂直をなして方向Uと反対方向を指向する極性方向を有する二の永久磁石4と、二の永久磁石4の極性方向及び接離方向のそれぞれと平行をなす二の強磁性体5と、を含み、二組の接点SL、SRに通電されるそれぞれの直流電流において、永久磁石4に基づいて作用する力の方向と、強磁性体5に基づいて作用する力の方向が、同一であることとしている。また、接点SLと接点SRのそれぞれの接離方向が相互に平行であるように二組の接点SLと接点SRは隣接させて配置される。
加えて、電磁継電器1は、図1に示すように、アクチュエータ6と、アクチュエータ6を駆動する駆動部7と、アクチュエータ6の駆動に基づいて可動接点3を押圧するカード8と、駆動部7が載置されるベース9と、外部空間と内部空間を画成する外殻をなすケース10(箱部品)と、を含んで構成される。
ここでは図2に示すように、それぞれの接離方向が相互に平行であり、二の永久磁石4の有する極性方向が同一であって、ともに、方向Uと反対側をN極としている。さらに、強磁性体5の接点SL、SR側の面はケース10の内部空間に対して露出しており、永久磁石4の接点SL、SR側の面もケース10の内部空間に対して露出している。
強磁性体5は、例えば、鉄、コバルト、ニッケル、鉄を含む合金、コバルトを含む合金、ニッケルを含む合金のいずれかにより構成される。
また、電磁継電器1は、固定接点2に電気的に接続される固定側ばね端子11と、可動接点3に電気的に接続される可動側ばね端子12を含む。固定側ばね端子11は方向Uと反対側の端子部11aがベース9から外部に露出するように貫通されて固定され、可動側ばね端子12は方向Uと反対側の端子部12aがベース9から外部に露出するように貫通されて固定される。
可動側ばね端子12は、可動接点3を固定接点2に対して接近方向Sと反対側に付勢するとともに、駆動部7による駆動されたアクチュエータ6のカード8による押圧力を受けて、接近方向Sの力を可動接点3に伝達する機能を有する。駆動部7、アクチュエータ6は、ケース10の収納空間に収納される。
加えて、アクチュエータ6は、ケース10の収納空間内の軸受部に方向Rに平行な軸を中心に軸支され、アクチュエータ6はこの軸を中心に揺動自在とされる。永久磁石4はケース10の方向U側の天板部に設けられた貫通穴状の凹部10aに外側から圧入されてケース10に固定されて接点SL、SRに対向するように固定される。凹部10aの接点SL、SRに指向する側は貫通穴を有していて、この貫通穴を介して、永久磁石4は接点SL、SRを含む内部空間に露出される。強磁性体5は、ケース10の内側からケース10の方向Rに垂直で左右方向において外側の壁面に接着剤により接合されて、接点SL、SRに対向するように固定される。
固定側ばね端子11の固定された固定端子2と、可動側ばね端子12に固定された可動端子3は、ともに、有底有蓋の部分円錐形状と円筒形状を組み合わせた傘状の形態を有しており、円筒形状部分がカシメによる取り付け部をなし、部分円錐形状部分が接点部を構成している。
固定端子2と可動端子3はそれぞれ中心軸線を有し、固定端子2の中心軸線は接近方向Sに常に平行とされ、可動端子3は接点SL、SRが接触し閉とされた場合に、接近方向Sに平行をなしており、固定接点2と可動接点3により接点をオンとして電流を流す閉状態以外の開状態においては、可動端子3は可動側ばね端子12の付勢力と撓みに基づいて揺動されて固定端子2に対してある間隙だけ離隔している。
駆動部7は図示しないセットコイルとリセットコイルを備えており、固定接点2と可動接点3より構成される接点SL、SRが開状態である場合において、セットコイルに閉指令信号が印加されると、駆動部7のコイル及び鉄心の発生するアクチュエータ6を吸引する方向の磁力により、アクチュエータ6が吸引され駆動されて、アクチュエータ6の駆動に伴ってカード8により可動側ばね端子12が接近方向Sに押圧されて、可動接点3は固定接点2に接触されて閉状態とされる。
接点SL、SRが閉状態である場合において、リセットコイルに開指令信号が印加されると、駆動部7のコイル及び鉄心の発生するアクチュエータ6を吸引する方向の磁力が弱められて、可動側ばね端子12の接近方向Sと反対方向の付勢力により、可動接点3は固定接点2から離隔されて開状態とされる。
開状態及び閉状態で、セットコイル及びリセットコイルのいずれも励磁されない状態においては、鉄心、ヨークの残留磁束と、アマチュアと磁束保持用磁石の磁束によって、開状態又は閉状態が自己保持される。つまり、本実施例1の電磁継電器1は有極リレーでありラッチリレーである。
本実施例1の電磁継電器1によれば、上述した所定の位置関係を有する永久磁石4と強磁性体5を、接点SL、SR近傍に具備することによって、以下のような作用効果を得ることができる。
すなわち、接点SL、SRの開閉に伴って、固定接点2と可動接点3との間のギャップに発生するアークを、永久磁石4の発生する方向Uと反対方向に指向する磁束と、アークが電流としての機能を有することによりアーク周りに渦状に発生する矢印の磁束との相互作用により、図2中の二重線の矢印で示すようなフレミングの左手の法則の電磁力が発生して、接点SLにおいては方向Rと反対方向に、接点SRにおいては方向Rに偏向させてまず吹き飛ばすことができる。
これとともに、強磁性体5により電磁力の発生する方向と同じ方向にアークを引き付ける引き付け力を作用させて、電磁力と引き付け力の双方の作用に基づいて、アークをより確実に一旦強磁性体5に導いて吸収させることができる。
これによって、固定接点2及び可動接点3のいずれか一方から他方にアークが到達するまでに、アークを強磁性体5に経由させることができ、アークのエネルギーを電気的及び熱的に強磁性体5に吸収させて消弧することができる。
このことによって、アークによる固定接点2及び可動接点3の表面が加熱されて蒸発される作用を極力抑制して、固定接点2及び可動接点3の表面において摩耗が発生することを極力抑制することができる。
また、アークを強磁性体5に経由させて弱めることで、アークが固定側ばね端子11及び可動側ばね端子12を経由することをも回避することができるので、固定側ばね端子11及び可動側ばね端子12の耐久性も高めることができる。
加えて、アークを強磁性体5により弱めることにより、電磁継電器1の接点SL、SRを開とするタイミングにおいて、アークにより可動接点3と固定接点2との間の通電が継続して遮断性能及び開閉性能が低下することを防止することができる。また、閉とするタイミングにおいてもアークにより所望のタイミングよりも早く通電が開始されること及び通電の開始が不安定になることも防止することができる。これによっても開閉性能を高めることができる。
さらに、本実施例1の電磁継電器1においては、固定接点2及び可動接点3の電気的及び熱的な容量を増加することを目的とて、個々の体積又は数量を増大させる、又は、ギャップを大きくする必要がなく、これらを実施することによるコスト増大を予め防止することができる。また、アークの電気的、熱的なエネルギーを吸収させる強磁性体5は、電磁継電器1の直流電流を開閉する機能に寄与する部品とは別個の部品としていることで、開閉作用に寄与する部品の特性に影響を与えることを回避することができ、特に開閉を行う対象が大電流である場合において、摩耗抑制効果を確保することができる。
また、二組の接点SL、SRの相互間において、電磁力及び引き付け力の作用する方向を図2の二重線の矢印に示すように相互に逆とすることができるので、電磁力及び引き付け力の反作用により電磁継電器1に作用する力をキャンセルすることができる。これによって、電磁継電器1にアークの吹き飛ばしに伴う反作用の力が継続的に作用することを防止することができ、電磁継電器1自体の耐久性を高め、電磁継電器1が実装される基板等の耐久性をも高めることができる。
また、本実施例1の電磁継電器1においては、隣接する二組の接点SL、SR相互間において、電磁力及び引き付け力の方向を逆とし左右方向中央から外側に向かう方向としているので、電磁継電器1を接近方向Sから視た場合のケース10の左右方向の外側の壁面に、強磁性体5に配置することができることにより、電磁継電器1の組立容易性と製造容易性を高めることができる。
加えて、本実施例1の電磁継電器1は二組の接点SL、SRを含んでいるので、直流電源に対して接続される負荷の正極側と負極側の双方の回路に、例えば接点SL、SRの端子部11a、12aを適宜挿入し接続して、負荷の正極側と負極側の双方を開閉することができるので、回路に誘導成分等が含まれる等の何らかの理由によって、接点SL、SRを開として遮断した後に負荷に電流が流れ続けることを防止することができ、開閉性能を高めることができる。
加えて、本実施例1の電磁継電器1においては、強磁性体5の接点SL、SR側の面はケース10の内部空間に対して露出しているので、アークを引きつける引き付け力を十分に確保して、強磁性体5によるアークの吸収を確実なものとすることができる。また、永久磁石4の接点SL、SR側の面もケース10の内部空間に対して露出しているので、アークに作用する電磁力を十分に確保して、永久磁石4によるアークを偏向させる力を確保することができる。但し、永久磁石4については、電磁力を確保できる条件であれば、モールド樹脂等により内部空間に対して被覆されていてもよい。
なお、図2に示した永久磁石4と強磁性体5の相互位置関係と電流及び電磁力の方向は例示的なものであって、適宜変更することができる。隣接する二組の接点SL、SR相互間において作用する電磁力及び引き付け力を相互に逆方向とするにあたっては、図3に示す相互位置関係とすることもできる。図3は、本実施例1の電磁継電器1における主要部品である永久磁石4と強磁性体5の他の相互位置関係と電流及び電磁力の方向を示す模式図である。
すなわち、二の平板状の永久磁石4を方向Uに垂直とし方向U側をN極とし、二の直方体状の強磁性体5は方向Rに垂直とし、左側の接点SLに通電する電流の方向を紙面奥側から手前に向かう接近方向Sとし、右側の接点SRに通電する電流の方向を紙面手前側から紙面奥側に向かう方向つまり接近方向Sと反対方向とする。なお、図3中、直線の矢印は永久磁石4が発生する磁束を指し、渦巻き状の矢印はアークが発生する磁束を指す。
図3に示す相互位置関係によっても、図2に示したものと同様に、アークに対する電磁力及び引き付け力を左右方向外側に向けて作用させて、アークを強磁性体5に経由させ消弧するとともに、反作用の力をキャンセルすることができる。なお、反作用の力をキャンセルする要求が低い場合には、図4に示すような相互位置関係とすることもできる。図4は、本実施例1の電磁継電器1における主要部品である永久磁石4と強磁性体5の相互位置関係と電流及び電磁力の方向の変形例を示す模式図である。
図4に示すように、二の平板状の永久磁石4を方向Rに垂直とし接点SL又はSRに対向する側をS極とし、二の直方体状の強磁性体5は方向Uに垂直とし、左側の接点SLに通電する電流の方向を紙面手前側から紙面奥側に向かう方向つまり接近方向Sと反対方向とし、右側の接点SRに通電する電流の方向を紙面奥側から手前に向かう接近方向Sとする。なお、図4中においても、直線の矢印は永久磁石4が発生する磁束を指し、渦巻き状の矢印はアークが発生する磁束を指す。
図4に示す相互位置関係によると、アークに対する電磁力及び方向Uに向けて作用させて、アークを強磁性体5に経由させ消弧することができる。図4に示した相互位置関係は、図5に示した相互位置関係と置換することもできる。図5は、本実施例1の電磁継電器における主要部品である永久磁石4と強磁性体5の相互位置関係と電流及び電磁力の方向の変形例を示す模式図である。
図5においては、二の平板状の永久磁石4を方向Rに垂直とし接点SL又はSRに対向する側をN極とし、二の直方体状の強磁性体5は方向Uに垂直とし、左側の接点SLに通電する電流の方向を紙面奥側から手前に向かう接近方向Sとし、右側の接点SRに通電する電流の方向を紙面手前側から紙面奥側に向かう方向つまり接近方向Sと反対方向とする。なお、図5中においても、直線の矢印は永久磁石4が発生する磁束を指し、渦巻き状の矢印はアークが発生する磁束を指す。この相互位置関係によっても、アークに対する電磁力及び方向Uに向けて作用させて、アークを強磁性体5に経由させることができる。
さらに、上述した相互位置関係は図2〜5に示したものに限られず、例えば図6〜9に示すものとすることもできる。図6〜9は、本実施例1の電磁継電器1における主要部品である永久磁石4と強磁性体5の相互位置関係と電流及び電磁力の方向の変形例を示す模式図である。
つまり、図6においては、二の平板状の永久磁石4を方向Rに垂直とし接点SLに対向する側をN極、接点SRに対向する側をS極とし、二の直方体状の強磁性体5は方向Uに垂直とし、左側の接点SLに通電する電流の方向を紙面手前から奥側に向かう接近方向Sと反対方向とし、右側の接点SRに通電する電流の方向を紙面手前側から紙面奥側に向かう方向つまり接近方向Sと反対方向とする。
同様に、図7においては、二の平板状の永久磁石4を方向Rに垂直とし接点SLに対向する側をS極、接点SRに対向する側をN極とし、二の直方体状の強磁性体5は方向Uに垂直とし、左側の接点SLに通電する電流の方向を紙面奥側から手前側に向かう接近方向Sとし、右側の接点SRに通電する電流の方向を紙面奧側から紙面手前側に向かう方向つまり接近方向Sとする。
図6及び図7においては、図2、3に示したものと同様に、通電する電流に作用する電磁力及び引き付け力は、二重線の矢印で示すように左右方向Rにおける外側に向かう方向に指向し、図2、3に示したものと同様の効果が得られる。
さらに、図8においては、二の平板状の永久磁石4を方向Rに垂直とし接点SLに対向する側をS極、接点SRに対向する側をN極とし、二の直方体状の強磁性体5は方向Uに垂直とし、左側の接点SLに通電する電流の方向を紙面手前から奥側に向かう接近方向Sと反対方向とし、右側の接点SRに通電する電流の方向を紙面手前側から紙面奥側に向かう方向つまり接近方向Sと反対方向とする。
同様に、図9においては、二の平板状の永久磁石4を方向Rに垂直とし接点SLに対向する側をN極、接点SRに対向する側をS極とし、二の直方体状の強磁性体5は方向Uに垂直とし、左側の接点SLに通電する電流の方向を紙面奥側から手前側に向かう接近方向Sとし、右側の接点SRに通電する電流の方向を紙面奧側から紙面手前側に向かう方向つまり接近方向Sとする。
図8及び図9においては、図4、5に示したものと同様に、通電する電流に作用する電磁力及び引き付け力は、二重線の矢印で示すように方向Uに指向し、図4、5に示したものと同様の効果が得られる。
なお、図2〜図9において示した通電する電流を実現する回路構成つまり接続態様は以下の通りである。図10〜13は、本実施例1に示した電磁継電器1における配線態様の具体例を示す模式図である。
図10〜13においても、2は固定接点を、3は可動接点を示し、SLは固定接点2側つまり接近方向Sから視て左側の接点を指し、SRは右側の接点を指す。また、11aは固定接点2に接続される端子部を示し、12aは可動接点3に接続される端子部を示し、破線はリレー1そのものの外形を示し、実線はリレー1の端子部と負荷、電源との接続態様を示し、Iは固定接点2及び可動接点3に対して電流が流れる方向を示す。
図10は図2、図4に対応する接続態様であり、図11は図3、5に対応する接続態様であって、隣接する左右の接点SL、SR相互間において電流の方向Iを逆とするものである。また、図12は、図6、図8に対応する接続態様であり、図13は、図7、図9に対応する接続態様であって、隣接する左右の接点SL、SR相互において電流の方向Iを同方向とするものである。
従って、本実施例1の電磁継電器1においては、隣接する左右の接点SL、SR相互における電流の方向Iがいずれであっても、永久磁石4と強磁性体5を適宜の配置とすることで、所望の方向にアークを電磁極と引き付け力の双方を作用させて吹き飛ばすことができる。
上述した実施例1の電磁継電器1においては、ギャップの外周側に配置する強磁性体5を直方体状としたが、ギャップに指向する側にV型形状を設ける形態とすることもできる。以下にそれについての実施例2について述べる。
図14は、本実施例2の電磁継電器1を示す模式図である。また、図15は、本実施例2の電磁継電器1の強磁性体5の詳細な形態を直方体状のものとの比較に基づいて示す模式図である。なお、強磁性体5の形状以外については、実施例1に示したものと同様であるため、同一の部分については同一の符号を付して、重複する説明は割愛する。
本実施例2の電磁継電器1における強磁性体5は、図14に示すように、接点SL又は接点SRのギャップに対向する側に、外周側つまり方向R側に窪むV型形状5aを含み、V型形状5aは方向Uに延びる形態を有している。
実施例1で示した直方体状の強磁性体5がアークすなわち電流を引き付ける力Fは、強磁性体5の比透磁率をμr(>1)、空気中の透磁率をμ0、アークとして流れる電流をI、図15左側に示すアークと直方体状の強磁性体5の距離をaとすると、以下の数1で示す式で定義される磁界Bに基づいて発生される。つまり、引き付け力Fもフレミングの左手の法則に基づく電磁力であるが、永久磁石4の発生する磁束に基づく電磁力と区別するため、本発明では引き付け力Fと呼称している。
図15右側に示すような、左右一対の壁面がなす角度がαであるV型形状5aを有する強磁性体5においては、磁界Bは以下の数2で示すファクター(n−1)倍に増大する。
つまり、V字形状5aを構成する壁面がなす角度αを小さくする程、ファクター(n−1)も増大し、磁界Bも増大して、引き付け力を高めることができる。本実施例2の電磁継電器1によれば、このV型形状5aの有する磁界Bの増大効果に基づいて、強磁性体5がアークを引き付ける力を増大して、強磁性体5がアークを吸収し消弧する効果を更に高めることができる。また、耐久性を高め、遮断性能と開閉性能を高めることができる。
なお、V型形状5aの壁面は、図14に示したように、接近方向Sの長さが外周側に向かって直線的に小さくなる形態としてもよいし、階段状に小さくなる形態としてもよい。
上述した実施例1の電磁継電器1においては、永久磁石4のみ圧入によりケース10へ固定したが、双方をインサートモールド成型によりケース10に一体的に固定する形態とすることもできる。以下それについての実施例3について述べる。
図16は、本実施例3の電磁継電器1を示す模式図である。永久磁石4及び強磁性体5のケース10への固定の態様以外については、実施例1に示したものと同様であるため、同一の部分については同一の符号を付して、重複する説明は割愛する。
本実施例3の電磁継電器1においては、外殻をなす箱部品としてのケース10に永久磁石4と強磁性体5がインサートモールド成型にて予め埋設され一体的に固定されている。
本実施例3の電磁継電器1によれば、永久磁石4と強磁性体5のケース10への固定をインサートモールド成型により一工程で行うことができ、組立容易性と製造容易性を高めることができる。
あるいは、実施例3で示した固定の形態に換えて、永久磁石4及び強磁性体5の双方を圧入によりケース10に固定する形態とすることもできる。以下それについての実施例4について述べる。
図17は、本実施例4の電磁継電器1を示す模式図である。固定の態様以外については、実施例1に示したものと同様であるため、同一の部分については同一の符号を付して、重複する説明は割愛する。
図17に示すように、本実施例4の電磁継電器1においては、外殻をなす箱部品としてのケース10に永久磁石4及び強磁性体5をそれぞれ圧入可能な二の凹部10a、10bを設け、凹部10aに永久磁石4を外側から圧入し、凹部10bに強磁性体5を外側から圧入することにより、ケース10に永久磁石4と強磁性体5が一体的に固定される。
ここで、実施例3において述べたインサートモールド成型による固定の態様にあたっては、モールド成型用の製造設備が大規模なものとなって、製造コストの増大を招く。本実施例4の電磁継電器1によれば、永久磁石4及び強磁性体5を外側からの圧入によりケース10に固定することによって、コスト増大を抑制することができる。
なお、本実施例4の形態は、試作段階における製造に有効な形態であって、電磁継電器1が量産段階となり、製造設備のコスト増大に見合う生産量が確保できる状況であれば、実施例3に示した形態のものがより適切となる。
あるいは、実施例5で示した固定の形態に換えて、永久磁石4及び強磁性体5の双方を圧入によりケース10に一旦仮固定した後接着剤により一体的に本固定する形態とすることもできる。以下それについての実施例5について述べる。
図18は、本実施例5の電磁継電器1を示す模式図である。固定の態様以外については、実施例1に示したものと同様であるため、同一の部分については同一の符号を付して、重複する説明は割愛する。
本実施例4の電磁継電器1においては、外殻をなす箱部品としてのケース10に、永久磁石4及び強磁性体5をそれぞれ圧入可能で実施例3に示したものよりもあそびが大きい凹部10a、10bを設け、凹部10aに永久磁石4を圧入し凹部10bに強磁性体5を圧入して仮固定した後、永久磁石4の外側の円錐台形状の凹状空間に接着剤13を塗布、充填し、強磁性体5の外側の円錐台形状の凹状空間に接着剤14を塗布、充填して、ケース10に永久磁石4と強磁性体5が接着剤13、14により一体的に固定される。
本実施例4の電磁継電器1によれば、強磁性体5がアークを継続的に吸収して交換する必要が生じた場合に、充填した接着剤13を除去して、あそびを有する凹部10bから適宜取り外して、交換を行うことが可能である。
同様に、永久磁石4についても経年劣化や位置ずれ等の不具合が生じた場合に、充填した接着剤14を除去して、あそびを有する凹部10aから適宜取り外して交換を行うことが可能である。このため、電磁継電器1全体としての耐久性を高め、高寿命化を図ることができる。
以上本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明は上述した実施例に制限されることなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形および置換を加えることができる。
本発明は、電磁継電器に関するものであり、比較的軽微かつ安価な変更により、開閉性能を高めた上で、アークの消弧効果を高めることができる。このため、本発明は、家庭用又は産業用に用いられる電磁継電器に適用して有益なものである。
1 電磁継電器
2 固定接点
3 可動接点
4 永久磁石
5 強磁性体
6 アクチュエータ
7 駆動部
8 カード
9 ベース
10 ケース(箱部品)
10a 凹部
10b 凹部
11 固定側ばね端子
11a 端子部
12 可動側ばね端子
12a 端子部
13 接着剤
14 接着剤

Claims (14)

  1. 二の固定接点と、前記二の固定接点のそれぞれに対応するそれぞれの接離方向に変位可能な二の可動接点とからなる二組の接点と、前記二組の接点のそれぞれの外周側に配置された前記接離方向と垂直をなす極性方向を有する二の永久磁石と、前記二の永久磁石の前記極性方向及び前記接離方向のそれぞれと平行をなす二の強磁性体と、を含み、前記二組の接点に通電されるそれぞれの直流電流において、前記永久磁石に基づいて作用する力の方向と、前記強磁性体に基づいて作用する力の方向が、同一であることを特徴とする電磁継電器。
  2. 前記それぞれの接離方向が相互に平行であるように前記二組の接点を隣接させて配置することを特徴とする請求項1に記載の電磁継電器。
  3. 前記接離方向から視て、前記二組の接点が隣接して配置される方向である左右方向に垂直に前記強磁性体が配置され、前記左右方向及び前記接離方向に垂直な上下方向に垂直に前記永久磁石が配置され、前記二組の接点に通電されるそれぞれの直流電流の方向が相互に逆で、前記二つの永久磁石の極性方向が相互に同一であることを特徴とする請求項2に記載の電磁継電器。
  4. 前記接離方向から視て、前記二組の接点が隣接して配置される方向である左右方向に垂直に前記永久磁石が配置され、前記左右方向及び前記接離方向に垂直な上下方向に垂直に前記強磁性体が配置され、前記二組の接点に通電されるそれぞれの直流電流の方向が相互に逆で、前記二つの永久磁石の極性方向が相互に逆であることを特徴とする請求項2に記載の電磁継電器。
  5. 前記接離方向から視て、前記二組の接点が隣接して配置される方向である左右方向に垂直に前記強磁性体が配置され、前記左右方向及び前記接離方向に垂直な上下方向に垂直に前記永久磁石が配置され、前記二組の接点に通電されるそれぞれの直流電流の方向が相互に同一で、前記二つの永久磁石の極性方向が相互にであることを特徴とする請求項2に記載の電磁継電器。
  6. 前記接離方向から視て、前記二組の接点が隣接して配置される方向である左右方向に垂直に前記永久磁石が配置され、前記左右方向及び前記接離方向に垂直な上下方向に垂直に前記強磁性体が配置され、前記二組の接点に通電されるそれぞれの直流電流の方向が相互に同一で、前記二つの永久磁石の極性方向が相互に同一であることを特徴とする請求項2に記載の電磁継電器。
  7. 前記強磁性体の前記接点側の面は箱部品の内部空間に対して露出していることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の電磁継電器。
  8. 前記永久磁石の前記接点側の面は前記箱部品の内部空間に対して露出していることを特徴とする請求項7に記載の電磁継電器。
  9. 前記強磁性体が鉄、コバルト、ニッケル、鉄を含む合金、コバルトを含む合金、ニッケルを含む合金のいずれかであることを特徴とする請求項8に記載の電磁継電器。
  10. 前記強磁性体の形状が直方体状又は平板状であることを特徴とする請求項9に記載の電磁継電器。
  11. 前記強磁性体の前記接点側の面がV型形状を含むことを特徴とする請求項9又は10に記載の電磁継電器。
  12. 外殻をなす箱部品を含み、当該箱部品に前記永久磁石と前記強磁性体がインサートモールド成型にて一体的に固定されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の電磁継電器。
  13. 外殻をなす箱部品を含み、当該箱部品に前記永久磁石及び前記強磁性体をそれぞれ圧入可能な二の凹部を設け、当該二の凹部に前記永久磁石及び前記強磁性体をそれぞれ圧入することにより、前記箱部品に前記永久磁石と前記強磁性体が一体的に固定されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の電磁継電器。
  14. 外殻をなす箱部品を含み、当該箱部品に前記永久磁石及び前記強磁性体をそれぞれ圧入可能な二の凹部を設け、当該二の凹部に前記永久磁石及び前記強磁性体をそれぞれ圧入して仮固定した後、前記箱部品に前記永久磁石と前記強磁性体が接着剤により一体的に固定されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の電磁継電器。
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