JP5558784B2 - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、現像装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特に像担持体上に形成された静電潜像を乾式現像剤を用いて現像する構造に関する。
従来の複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、例えば像担持体上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置により現像して可視像化した後、この可視像を記録材に転写して記録材上に画像を形成する構成である。また、このうちの現像装置としては、静電潜像を現像する現像剤として磁性トナーまたは非磁性トナーの1成分現像剤や、磁性キャリアと非磁性トナーを所定比で混合させた2成分現像剤を使用したものが提案されている。また、現像剤担持体の表面に顕画剤としての乾式現像剤を担持し、静電潜像を担持した像担持体の表面近傍にこの現像剤を搬送供給し、像担持体と現像剤担持体の間に交互(交番)電界を印加しながら静電潜像を現像して顕像化する現像装置が知られている。なお、現像剤担持体は、一般に現像スリーブが用いられる場合が多いので、以下の説明では「現像スリーブ」といい、また、像担持体は一般に感光ドラムが用いられる場合が多いので、以下の説明では、「感光ドラム」という。
上述の現像装置による現像プロセスは、例えば、次のように行われる。まず、2成分系組成(キャリア粒子とトナー粒子)からなる現像剤(2成分現像剤)により、内部に磁界発生手段である磁石を配置した現像スリーブの表面に磁気ブラシを形成し、トナー粒子を帯電させる。そして、微小な現像間隙を保持して現像スリーブに対向させた感光ドラムに、この磁気ブラシを摺擦または近接させる。この状態で、現像スリーブと感光ドラム間(S−D間)に連続的に交互電界を印加することによって、トナー粒子の現像スリーブ側から感光ドラム側への転移および逆転移を繰り返し行わせ、感光ドラム上の静電潜像を現像する(磁気ブラシ現像法)。(例えば、特許文献1参照)。
ところで、このような画像形成装置では、トナー帯電量(トリボ)を適切に得られることが重要であるが、このトナー帯電量は、温度及び湿度の影響を受けやすいことが知られている。これは2成分現像剤では現像剤中の磁性キャリア粒子とトナー粒子を接触、摩擦帯電することで帯電させ用いるが故に、乾式現像剤中の例えば湿度が変化すると、現像剤表面に付着する水分量が変わりトナー帯電量が変化するためである。そして、このようなトナー帯電量の変化により、出力画像の濃度変動が生じる場合がある。一方、トナー帯電量の変化を正確に検知することは難しい。このため、常に適切な条件、適切な濃度で画像形成を行なうためには、画像形成装置の環境を継続的に監視し、環境変化からトナー帯電量の変化を予測し各種画像形成条件を適宜調整する必要がある。
特に、カラー画像形成装置ではこのような調整の必要性が大きい。そこで、環境条件によって画像形成条件を変化させる画像形成装置が従来から提案されている。例えば、湿度検知手段により装置内の相対湿度を検出し、それにより画像形成条件を変更する制御方法が知られている(特許文献2参照)。また、装置内の絶対水分量(単位体積あたりの水分量)を検出し、画像形成条件を変更する制御方法も知られている(特許文献3参照)。
一方、現像剤中のトナー量(トナー濃度)を検知するために、現像剤を収容する容器に透磁率検知センサを設ける構造がある。しかし、トナー帯電量の変化により、現像剤間の反発力が変化するため、現像剤間の空隙、つまりかさ密度が変化する。したがって現像剤中の見かけの透磁率が変化するために、上述のような透磁率検知センサの検知信号に誤差を生じる可能性がある。
このように、トナー帯電量の変化は、現像剤中の環境変化に基づくものであるが、現像剤自体が現像容器中に充填されており、構造上密閉性が高い現像容器中の現像剤への影響は、画像形成装置機外の変化に比べ非常に鈍くなる。このため、画像形成装置内であっても現像容器の外に設けた検知手段では、正確な現像剤環境変化を予測することが難しい。特に最近の高速化対応のために用いられているタンデム型の画像形成装置では、構成上、最も発熱する定着装置近傍に配置された現像装置と、一番遠い現像装置とでは、熱の影響差が生じ易く、画像形成装置内の現像装置間での温度差が発生し易い。
これに対して、近年の技術力の進歩によりセンシリオン(SENSHIRION)社製の温湿度センサSHT1Xに代表されるような小型のセンサが一般に販売され始めている。そして、より正確な現像剤中の環境変化を検知するために、各現像容器内にこのような小型のセンサによる温湿度検知手段を設け、乾式現像剤そのものの絶対水分量もしくは湿度を検知し、現像条件等にフィードバックする提案がなされている。例えば、現像容器の底部で現像剤に接するように環境センサを配置し、この環境センサによる温湿度変化の検知結果から現像剤攪拌時間を制御し、トナー帯電量を安定化させる構造が知られている(特許文献4参照)。また、現像容器の側壁に現像剤に接するように温湿度センサを配置し、温湿度変化の検知結果から透磁率検知センサの信号値に補正をかけて制御する構造も知られている(特許文献5参照)。
特開昭55−32060号公報 特開昭53−115233号公報 特開昭63−177178号公報 特開2007−65581号公報 特開2000−47476号公報
しかしながら、特許文献4、5に記載された構造の場合、環境センサ(温湿度センサ)を現像容器の底部或は側壁に設けているため、現像剤中の環境変化をより正確に検知することは難しい。即ち、本発明者の研究によれば、現像剤の流れが生じる個所に環境センサを配置しなければ、現像剤の環境変化に対応した正確な温度及び湿度の検知ができないことが分かった。したがって、現像剤の流れが殆ど生じない現像容器の底部或は側壁に環境センサを設けている、上述の特許文献4、5に記載された構造では、正確な環境変化を検知しにくい。なお、現像剤容器内であっても、現像剤が触れない空間に環境センサを配置した場合、空気の断熱効果により、やはり、現像剤の正確な環境変化を検知できない。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みて、現像剤の正確な環境変化を検知できる現像装置及びこのような現像装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、像担持体上に形成された静電潜像を現像するための現像剤を収容する現像容器と、該現像容器の該像担持体に対向する位置に回転自在に設けられ、前記現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体内に配置され、該現像剤担持体の回転方向に複数の磁極を有し、該各磁極の磁気吸引力に基づき該現像剤担持体上に前記現像剤を担持させる多極磁石と、該現像剤担持体に担持搬送される現像剤の担持量を規制する現像剤規制部材と、を備えた現像装置において、前記現像剤担持体の周囲のうち、前記現像剤規制部材と、前記静電潜像を現像した後に残留した現像剤を該現像剤担持体から分離する部分との間で、現像剤が前記多極磁石の磁力より保持される領域内に配置され、画像形成条件を制御するための温度及び湿度を検知する検知手段を備えていることを特徴とするものである。
本発明によれば、検知手段を現像剤の流れが生じている部分に配置しているため、現像剤の正確な環境変化を検知できる
本発明に係る画像形成装置の1例を示す概略構成図。 画像形成装置の画像処理システムを示すブロック図。 本発明に係る第1の実施形態の現像装置を示す概略構成図。 現像剤のトナー帯電量の立ち上がり特性を説明する図。 トナー帯電量測定器の構成を示す斜視図。 現像剤の調湿スピードを説明する図。 現像容器中でのトリボ立ち上がり特性を説明する図。 環境センサを示す概略構成図。 現像装置内の環境センサ位置と湿度変化(A)並びにトナー帯電量の変化(B)の関係を説明する図。 本発明に係る第2の実施形態を説明するための、マグネットの磁束密度パターンを示す図。 本発明の係る第3の実施形態を説明するための、マグネットにおけるBr、Bθ、Fr、Fθの強度分布を示す図。 本発明に係る第4の実施形態の現像装置を示す概略構成図。 本発明に係る第5の実施形態の現像装置の概略構成を示す、(A)は感光ドラムの回転軸に直角方向の断面図、(B)は(A)の上方から一部を切断して示す平面図。 第5の実施形態の環境センサの構成を示すブロック図。 環境センサの出力の配置個所での違いを説明する図。 環境に基づく画像形成条件制御のフローチャート。 本発明に係る第6の実施形態の現像装置の概略構成を示す、図13と同様の図。 本発明を適用可能な画像形成装置の別例を示す概略構成図。
<画像形成装置の1例>
本発明を適用可能な画像形成装置の1例について、図1、2を用いて説明する。図1において、1は像担持体である感光ドラム、2は感光ドラム1の外周表面上に配置され、感光ドラム1表面を一様に帯電する帯電ローラなどの一次帯電器である。また、3は不図示のレーザ露光器による露光Lにより形成された感光ドラム1表面上(像担持体上)の静電潜像を現像する現像装置である。また、4は感光ドラム1と共に転写部Tを形成する転写ローラ、5は記録材S上に担持されたトナー像を定着する定着器、6は転写後に感光ドラム1表面上に残存しているトナー像を除去するクリーナである。
次に、このように構成される画像形成装置の画像形成動作について説明する。まず、画像形成動作が開始されると、矢印a方向に回転する感光ドラム1の表面が一次帯電器2によって一様に帯電され、次にレーザ露光器により画像露光が行われることにより、感光ドラム1の表面に静電潜像が形成される。ここで静電潜像形成、即ち露光Lによる感光ドラム1の露光について詳しく説明する。
図2は図1の画像形成装置の画像形成条件を制御する制御手段である制御部200の、画像処理ユニットのシステム構成を示すブロック図である。図2において、201は外部入力インタフェース(外部入力I/F)であり、外部入力インターフェース201を介して必要に応じて原稿スキャナ、コンピュータ(情報処理装置)等の不図示の外部装置からRGB画像データとしてカラー画像データを入力する。202はLOG変換部であり、ROM208に格納されているデータ等により構成されるルックアップテーブル(LUT)に基づいて入力されたRGB画像データの輝度データをCMYの濃度データ(CMY画像データ)に変換する。203はマスキング・UCR部であり、CMY画像データから黒(Bk)成分データを抽出し、記録色材の色濁りを補正すべく、CMKY画像データにマトリクス演算を施す。204はルックアップテーブル部(LUT部)であり、画像データをプリンタ部の理想的な階調特性に合わせるためにガンマルックアップテーブル(γルックアップテーブル)を用いて入力されたCMYK画像データの各色毎に濃度補正を施す。なお、γルックアップテーブルはRAM209上に展開されたデータに基づいて作成され、そのテーブル内容はCPU207によって設定される。205はパルス幅変調部であり、LUT部204から入力された画像データ(画像信号)のレベルに対応するパルス幅のパルス信号を出力する。このパルス信号に基づいてレーザドライバ206がレーザを駆動し、感光ドラム1上を照射することで静電潜像が形成される。なお、プリンタ制御部210は、例えば現像コントラスト条件などのその他の画像形成条件を制御する。
次いで、このように形成された静電潜像は、現像装置3により磁性キャリアと非磁性トナーとを含む2成分現像剤を用いて現像され、可視化される。そして、このようにして得られたトナー像は、転写ローラ4により、転写部Tに搬送された記録材Sに転写される。更に、このようにしてトナー像が転写された記録材Sは、定着器5に搬送されてトナー像が定着された後、排出される。なお、トナー像が転写された後、感光ドラム1は、表面に付着している転写残りトナーがクリーナ6によって除去され、次の画像形成に供される。
<第1の実施形態>
次に、本発明に係る第1の実施形態について説明する。まず、図3は、上述した画像形成装置に組み込まれる現像装置3を示している。図3に示すように、静電潜像を現像する現像装置3は、現像容器31と、現像剤担持体である現像スリーブ32と、多極磁石であるマグネット33と、現像剤規制部材である規制ブレード34と、検知手段である環境センサ35とを備える。
このうちの現像容器31は、磁性キャリアと非磁性トナーとを含む2成分現像剤である現像剤tを収容するもので、現像スリーブ32の回転軸とほぼ平行に配置された隔壁部材である隔壁36により、現像室R1と攪拌室R2とに区画される。このうちの現像室R1が第1搬送路に、攪拌室R2が第2搬送路に相当する。このように隔壁36を挟んで互いに隣接して設けられる現像室R1と攪拌室R2とには、それぞれ現像剤搬送部材であるスクリュー37、38が配置されている。そして、現像容器31内に収容された現像剤tは、スクリュー37により攪拌されながら現像室R1内を図3の奥側から手前側に所定方向に搬送され、スクリュー38により攪拌されながら攪拌室R2内を図3の手前から奥側に、所定方向とは逆方向に搬送される。また、隔壁36の現像剤tの搬送方向上流端部と下流端部とに、第1搬送路と第2搬送路との間で現像剤tを受け渡すための開口部36a、36bをそれぞれ設けている。したがって、現像剤tは、搬送方向両端部の開口部36a、36bを通じて、現像室R1と攪拌室R2との間で受け渡され、各室内を搬送される。
また、現像スリーブ32は、SUSなどの非磁性材料により円筒状に形成されたもので、現像容器3aの感光ドラム1(図1参照)に対向した位置に矢印b方向に回転自在に設けられ、現像剤tを担持搬送する。また、マグネット33は、全体を円柱状に形成されたもので、現像スリーブ32内(現像剤担持体内)に非回転に配置される。また、マグネット33は、現像スリーブ32の回転方向に複数の磁極を有し、各磁極の磁気吸引力に基づき現像スリーブ32上(現像剤担持体上)に現像剤tを担持させるものである。このようなマグネット33は、例えば、5つの磁極、即ち感光ドラム1に対向配置された現像主極である(本実施の形態では)磁極S1、現像スリーブ32の回転方向に順にN3、N2、S2、N1の各磁極を有する。また、現像スリーブ32は固定されたマグネット33の外周に沿って回転するようになっている。
また、規制ブレード34は、現像室R1の上方に配置され、現像スリーブ32に担持搬送される現像剤tに帯電電荷を付与すると共に、現像剤tの担持量を規制するものである。このような規制ブレード34は、例えば、現像スリーブ32の回転方向において、S2極の下流側に現像スリーブ32と400μmの間隔を開けて最近接点が位置するように配置されている。なお、規制ブレード34は、本実施の形態では非磁性ブレード単体を用いたが、非磁性ブレードの先端部下面に磁性材料により形成された磁性板を固定した構成のものでも良い。
また、環境センサ35は、センシリオン(SENSHIRION)社製の温湿度センサSHT1Xに代表されるような、温度及び湿度を検知する小型のセンサで、感光ドラム1上の画像形成条件を制御するために使用する。具体的には、環境センサ35は、図14に示すように、湿度検知デバイスとして静電容量ポリマー(のセンシング素子)301、温度検知デバイスとしてバンドギャップ温度センサ302を実装している。いずれも14ビットA/Dコンバータ303にカップリングされ、デジタルインターフェース304を通じてシリアル出力を行う仕様のCMOSデバイスである。電気特性としては、VDD=5Vであり、出力電圧はVDDの20%〜100%となっている。湿度検知デバイスである静電容量ポリマー301は、誘電体としてポリマーを挿入したコンデンサである。これは、湿度に応じてポリマーに吸着する水分量が変化する結果、コンデンサの静電容量が湿度に対して線形に変化することを利用して、静電容量を湿度に変換することにより湿度検知を行うものである。また、温度検知デバイスであるバンドギャップ温度センサ302は、温度に対して線形に抵抗値が変化するサーミスタを用いることで、その抵抗値から温度を算出している。
なお、本実施形態の場合、このような環境センサ35として、現像時に現像スリーブ32と感光ドラム1との間に連続的に印加する交互電界の影響を受けにくいものを使用することが好ましい。但し、環境センサ35による検知を電界の印加時以外に行えば、上述のような温湿度センサを使用可能である。
また、環境センサ35は、現像スリーブ32の周囲のうち、規制ブレード34と、静電潜像を現像した後に残留した現像剤tを現像スリーブ32から分離する部分(次述)との間で、現像剤tが現像スリーブ32に担持される現像剤溜まり部内に配置されている。このような環境センサ35の設置個所についての詳しい説明は後述する。本実施形態では、この環境センサ35により検知した信号を制御部200に送り、この制御部200によりこの環境センサ35により検知した環境に基づいて、画像形成条件を制御する。
このような現像装置3による感光ドラム1への現像剤tの供給システムについて説明する。まず、現像室R1内で搬送される現像剤tの一部が、マグネット33の磁極N2(最大磁束密度は600ガウス、半値35°)により現像スリーブ32に供給され、この現像剤tの一部が現像スリーブ32に担持される。その後、担持された現像剤tは、現像スリーブ32の回転に伴いS2極(最大磁束密度は650ガウス、半値48°)、N1極(最大磁束密度は650ガウス、半値50°)へと搬送される。この搬送途中で現像剤tは、規制ブレード34と磁極S2との協働により磁気的に層厚が規制される。例えば、約30mg/cmの層厚に規制されることで、現像スリーブ32上に現像剤tの薄層が形成される。そして、薄層に形成された現像剤tは、現像スリーブ32と感光ドラム1とが対向する現像部P(図1)に至る。
ここで、現像部Pに配置された磁極S1(磁束密度は1050ガウス、半値35°)は現像主極であり、現像部Pに搬送された現像剤tは、磁極S1によって穂立ちして感光ドラム1の表面に接触する。そして、該現像部Pでは現像スリーブ32に印加される現像バイアスによりトナーのみが感光ドラム1の表面に形成された静電潜像に転移し、感光ドラム1表面に静電潜像に応じたトナー像が形成される。なお、現像バイアスは、所定の直流成分Vdev(V)に交流成分を重畳した現像バイアスを印加する。現像バイアスの交流成分は矩形波であり、例えば、周波数は3kHz、ピークトゥピーク電圧は1.5kVである。
一方、このように静電潜像を現像した後に現像スリーブ32上に残った現像剤tは、現像スリーブ32の回転に伴い現像部Pを通過し、現像容器31内に戻され、N3極(磁束密度は750ガウス、半値40°)へと搬送される。そして、N3極とN2極間の現像スリーブ32上の垂直方向の磁束密度Brが例えば50ガウス以下、且つ水平方向の磁束密度Bθが例えば50ガウス以下の領域D(反発磁界領域)で、現像スリーブ32から落下する。即ち、この領域Dが、上述の静電潜像を現像した後に残留した現像剤tが現像スリーブ32から分離する部分である。なお、領域Dの垂直及び水平磁束密度は0ガウス以上で、隣り合う極同士が逆極でなければ(即ち同極であれば)良い。このように落下した現像剤tは、現像スリーブ32の下方に設けられたスクリュー37によって図3の奥側に搬送され、隔壁36のスクリュー37による搬送方向(第1搬送路の搬送方向)下流に設けられた開口部36bを通じてスクリュー38に受け渡される。
現像装置3は、感光ドラム1上の静電潜像を現像する時の他に、画像形成装置の電源投入時に現像剤tのトリボを立ち上げるための攪拌を目的として一定時間(現像剤攪拌時間)駆動する。この現像剤攪拌時間は、例えば2分に設定する。
次に、本実施形態で用いる2成分現像剤について説明する。トナーは、結着樹脂、着色剤、そして、必要に応じてその他の添加剤を含む着色樹脂粒子と、コロイダルシリカ微粉末のような外添剤が外添されている着色粒子とを有している。また、トナーは、負帯電性のポリエステル系樹脂であり、体積平均粒径は5μm以上、8μm以下が好ましい。後述する実験では体積平均粒径が7.0μmのトナーを使用した。
また、キャリアは、例えば表面酸化或は未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類などの金属、及びそれらの合金、或は酸化物フェライトなどが好適に使用化能であり、これらの磁性粒子の製造法は特に制限されない。また、キャリアは、体積平均粒径が20〜50μm、好ましくは30〜40μmであり、抵抗率が10Ωcm以上、好ましくは10Ωcm以上である。後述する実験では、体積平均粒径が40μm、抵抗率が5×10Ωcm、磁化量が260emu/ccのキャリアを使用した。
なお、このようなトナー、キャリアの体積平均粒径は、以下に示す装置及び方法にて測定した。測定装置としては、コールターカウンターTA−II型(コールター社製)、個数平均分布、体積平均分布を出力するためのインターフェース(日科機製)及びCX−Iパーソナルコンピュータ(キヤノン製)を使用した。また、電界水溶液として、一級塩化ナトリウムを用いて調製した1%NaCl水溶液を使用した。
測定方法は以下に示す通りである。まず、上記の電界水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1ml加え、測定試料を0.5〜50mg加える。試料を懸濁した電界水溶液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、上記のコールターカウンターTA−II型により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布を求める。こうして求めた体積平均分布より、体積平均粒径を得る。
又、キャリアの抵抗率は、以下に示す方法により測定した。即ち、測定電極面積4cm、電極間間隔0.4cmのサンドイッチタイプのセルを用いて、片方の電極に1kgの重量の加圧下で、両電極間の印加電圧E(V/cm)を印加して、回路に流れた電流から、キャリアの抵抗率を得る方法によって測定した。
次に、本実施形態で、現像容器31内の最適温湿度検知センサの配置個所を決定するために、トナー帯電量付与(トリボ付与)に関する検討をおこなった実験について説明する。まず、実験では、低温低湿環境(23℃:5%RH:絶対水分量0.83g/m)と高温高湿環境(30℃:80%RH:絶対水分量21.6g/m)に十分現像剤tを放置した。そして、完全に調湿された現像剤tをポリビンの中に投入し、振投回数に対するトリボ変化推移(つまりトリボ立ち上がり特性)をプロットした(検討1)。この結果を図4に示す。
ここでトリボ値(C/kg)の測定方法について、図5により説明する。図5は、トナーのトリボ電荷量を測定する装置の説明図である。まず、摩擦帯電量を測定しようとする2成分現像剤を50〜100ml容量のポリエチレン製のビンに入れ、約10〜40秒間手で振盪する。そして、この現像剤約0.5〜1.5gを、底に500メッシュのスクリーン101のある金属製の測定容器102に入れて、金属製の蓋103をする。このときの測定容器102全体の重量を計り、W1(kg)とする。次に、吸引機104(測定容器102と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口105から吸引し、風量調節弁106を調節して真空計107の圧力を250(mmAq)とする。この状態で十分、好ましくは2分間吸引を行ない樹脂を吸引除去する。この時の電位計108の電位をV(V)とする。ここで109はコンデンサであり容量をC(F)とする。また吸引後の測定容器102全体の重量を量りW2(kg)を測定することで、トリボ(C/kg)を下式により算出する。
樹脂の摩擦帯電量(C/kg)=C×V×10−3/(W1−W2)
図4から明らかなように、十分放置環境に放置し馴染んだ現像剤においては、23℃:5%RH下放置現像剤は30℃:80%RH下放置現像剤に比べトリボの立ち上がり特性が良いが、飽和値が高いため飽和値に達するまでの時間がかかることがわかる。
次に、23℃:5%RH下で調湿された現像剤を30℃:80%RH下に放置し、一方30℃:80%RH下で調湿された現像剤を23℃:5%RH下に放置した場合のトリボ変化推移(調湿スピード)を時間ごとにプロットした(検討2)。この結果を図6に示す。この図6から明らかなように、現像剤中のトリボは周りの環境にすぐに馴染まず、ゆっくり調湿していくことが確かめられた。特に低湿から高湿側への調湿スピードに比べ、高湿から低湿側への調湿スピードが遅く、完全に低湿環境下の現像剤になるまでに8時間程度必要であり、低湿から高湿側への調湿スピードに対し倍程度かかることがわかった。これはキャリア、またはトナー表面への水分の吸着時間が違う、つまりキャリアやトナーに用いられた樹脂特性を意味していると考えられる。
次に、現像装置3中でのトリボ立ち上がり特性を検討した。具体的には現像装置3の現像容器31内に30℃:80%RH下で十分調湿した現像剤tを投入し、現像スリーブ32ならびにスクリュー37、38を同時に空回転し、空回転時間に対するトリボ値を計測した。ここで現像スリーブ32の直径、スクリュー37、38の直径は20φ、回転数を500rpm、投入現像剤量を300gに設定し検討をおこなった(検討3)。この結果を図7(図中の丸)に示す。なお、この図7には、現像容器31中のトリボ付与寄与度を検討するためにスクリュー37、38のみを回転した場合(図中の四角)と、現像スリーブ32のみを回転した場合(図中の三角)との検討結果を合わせて記載した。
図7から明らかなように、どの部材でも空回転(攪拌・搬送混合)をおこなうことで、飽和トリボ値は同じになるが、現像スリーブ32の回転はトリボ立ち上がり特性を良化させることがわかる。これは、トリボを付与する構成因子として、現像スリーブ32の回転が大きな影響を及ぼしていることを示している。
この理由について図3を参照しつつ説明する。規制ブレード34による規制で現像スリーブ32から排除され、余った現像剤は、マグネット33のS2極とN2極の2極により発生する磁力により、図3に斜格子で示す規制ブレード34の現像スリーブ32の回転方向上流側付近に保持される。そして、この部分に現像剤が溜まる個所(現像剤溜まり部G)が存在する。この現像剤溜まり部G内では、現像スリーブ32によって次々に現像剤tが搬送され、現像剤tの流れが生じているので、この流れにより磁性キャリアと非磁性トナー間に摩擦が生じ、この摩擦帯電により帯電性が非常に良化したものと考えられる。
そこで、次に、現像剤溜まり部Gの大きさ、つまり現像剤溜まり部Gの剤量とトリボ立ち上がり特性の関係を調べた。具体的には、S2極の最大磁束密度値を450/650/850ガウスに変えたものを試作し、先と同一の検討を実施した(検討4)。この結果を表1に示す。
Figure 0005558784
表1では、S2極の最大磁束密度による現像剤溜まり部Gの剤量と飽和トリボに達した時間を示してある。この結果、剤溜まり部の剤量に大きな感度があり、剤量に依存して立ち上がり特性が変化することがわかった。
上述の検討結果から、トリボを決定づける因子として現像剤中の環境変化と規制ブレード34上流部の現像剤溜まり部G近傍の剤量が大きく影響していることがわかった。つまり、トリボ変化を正確に検知(予測)するためには、環境センサ35を現像容器31内で現像剤tの流れが生じている現像剤溜まり部G内(図3のAポイント)に配置すれば良いことを示唆している。
そこで、実際に、図3における現像容器31内の現像剤溜まり部Gに環境センサ35を配置し検討をおこなった(検討5)。実験環境としては、30℃:80%RH下のもとで現像装置を空回転実施(条件は先と同じ)した際の湿度変化量を測定した。また、検討では図3中のAポイント(現像剤溜まり部G内)以外に、B(現像室R1下面)、C(攪拌室R2中で現像剤に触れない上面)の各ポイントでも比較のために湿度を算出した。
なお、環境センサ35は、図8に示すように、温度と湿度とを測定可能なセンサであり、温度・湿度センサは取付け部材35aに支持された湿度計35bとサーミスタ35cから構成される。また現像剤中に配置する場合にはセンサ面を保護する為に通気性の高いフィルター(防水透湿性素材)で保護して検討をおこなった。また環境変化に伴うトリボ変化推移を測定した。
この結果を図9に示す。図9(A)から明らかなように、長時間の現像装置の空回転を実施することで、現像容器31内で温度差により相対湿度分布が生じた。その中でも環境センサ35を現像剤溜まり部G内に配置し検知した結果(図中の丸)が、トリボ変化推移に強い相関があることがわかった。この相関は、図9(B)に示す。これに対して、Bポイント(結果は図中の三角)では、スクリュー37と現像容器31の底部との間のデッドスペースへの配置のため、現像剤の流れ(動き)が悪く追従性を悪化したためと考えられる。また、Cポイント(結果は図中の四角)では、空気の断熱効果により、今回の検討では、環境変化の追従性が一番悪い結果となったと考えられる。したがって、現像容器31内で最適な環境センサ35の配置場所は、規制ブレード34上流の現像剤溜まり部G近傍であることが確認できた。
更に、現像容器31内の相対湿度差を生じた原因を検討した。実験としてはサーモグラフィを用いて現像装置3の温度分布を観察した。すると空回転時間に伴い、規制ブレード34近傍の温度が上昇し、相対湿度変化を引き起こすことを確認した。具体的には、雰囲気温度30℃に対し4℃程度上昇した。またスリーブ回転数を700rpmに上げて評価したところ6℃上昇した。この結果、空回転駆動による駆動モータ等の自己昇温による温度上昇が、金属材質である規制ブレード34を伝ってこの規制ブレード34上流の現像剤に伝播したためと結論付けられた。以上から、環境センサ35は、現像容器31内の熱源となる現像スリーブ32、規制ブレード34近傍の現像剤近くに配置することが好ましいことがわかった。
本実施形態では、環境センサ35を、現像スリーブ32の周囲のうち、規制ブレード34と、静電潜像を現像した後に残留した現像剤tを現像スリーブ32から分離する部分との間(図3のAポイント)に配置されている。特に、環境センサ35の配置場所を、現像剤溜まり部G内としている。このように、環境センサ35を現像剤tの流れが生じ、トリボ付与性の高い現像剤溜まり部G、より具体的には現像容器31中の規制ブレード34上流の現像剤溜まり部G近傍に配置しているため、現像剤の環境変化を正確に検知できる。このため、環境センサ35の検知結果に基づいて、現像及び転写特性に寄与するトナー帯電量を正確に予測できる。
そして、このようにトナー帯電量を正確に予測できれば、この情報を用いて従来から行われているような画像形成条件の制御を適切に行える。制御する画像形成条件としては、例えば、感光ドラム1上の静電潜像を現像する際に現像スリーブ32に印加する電圧の条件、感光ドラム1上に静電潜像を形成する露光レーザのパルス幅などがある。また、図示しない現像剤補給装置により現像容器31内に現像剤を補給する量、現像容器31内の第1搬送路と第2搬送路とで現像剤を搬送しつつ攪拌する時間、現像コントラスト電位などもある。また、感光ドラム1上に形成された現像像を記録材に直接又は中間転写体(例えば後述する図9参照)を介して転写する際にそれぞれの転写部に印加する電圧の条件もある。更には、これらのうち、1ないし複数(全部でも良い)を制御する場合もある。そして、このような画像形成条件に、上述のトナー帯電量の情報をフィードバックすることで、画像の濃度変動等の抑える事が可能となる。
<第2の実施形態>
本発明に係る第2の実施形態について、上述の図1、3を参照しつつ更に図10を用いて説明する。上述の第1の実施形態で述べたように、現像装置3内で現像剤中の環境変化を正確に検知するための環境センサ35の配置個所としては、規制ブレード34近傍の現像剤溜まり部Gが好ましい事がわかった。即ち、現像剤溜まり部Gは、トナー帯電量(トリボ)を決定づける構成因子である現像スリーブ32上で、且つ現像剤が良好に満たされた個所である。また、規制ブレード34近傍は現像容器31周辺の熱変動等の影響が大きい。このため、環境センサ35の配置個所として、規制ブレード34近傍の現像剤溜まり部Gが好ましい。そこで本実施形態では、この現像剤溜まり部G中で更に配置個所として好ましい場所の検討をおこなった。
まず、図10に、マグネット33のマグネットパターン(最大磁束密度)を示す。現像剤はこの磁束密度による磁束線の方向に磁気穂を形成する。従って現像剤溜まり部Gを形成する磁極(S2極)の最大磁束密度ピーク位置近傍で、現像剤の穂長が最大となる。言い換えれば、現像剤溜まり部Gの剤量が最も多くなる。このため、ピーク位置近傍に環境センサ35を配置することが好ましい。さらに現像剤への熱伝導体である規制ブレード34に近い側とすることが好ましい。
このため、本実施形態では、環境センサ35を、現像剤溜まり部G内で、規制ブレード34と、マグネット33の各磁極のうち、規制ブレード34の現像スリーブ32の回転方向上流の磁極(S2極)が形成する磁束密度のピーク位置との間に配置している。なお、図示の例では、規制ブレード34及び環境センサ35の現像スリーブ32の回転方向に関する位置のみを示している。これにより、環境センサ35の配置位置で現像剤の流れがより生じるため、より正確な環境検知を行える。その他の構造及び作用は、上述の第1の実施形態と同様である。
<第3の実施形態>
本発明に係る第3の実施形態について、上述の図1、3、10を参照しつつ更に図11を用いて説明する。本実施形態では、まず、現像剤溜まり部G近傍での現像スリーブ32に担持搬送される現像剤の搬送スピードを詳細に検討した。具体的には、マグネット33の磁束密度パターンから、現像スリーブ32表面の任意の位置におけるマグネット33による磁気力F(ベクトル)のうち、現像スリーブ32表面(現像剤担持体表面)の接線と平行な方向(接線方向)の成分を考えた。
即ち、現像スリーブ32表面の任意の位置における、マグネット33による磁束密度B=(Br,Bθ)(ベクトル)のうち、現像スリーブ32周面に垂直な方向である法線方向成分をBr、接線方向成分をBθとする。この場合に、Brの絶対値の自乗とBθの絶対値の自乗との和の、現像スリーブ32表面の接線方向に対する傾きを考える。すると、この傾きは、現像スリーブ32内に固定されているマグネット33により、現像スリーブ32にトナーを担持した磁性キャリアを搬送する力を表すことになる。
つまり磁性キャリア1個に対して、現像スリーブ32の接線方向に働く磁気力Fθ(Fθ1)(単位;Nニュートン)は、現像スリーブ32の回転方向を正(プラス)方向とすると、以下の数式で表される。
まず、磁性キャリア1個に対して作用する磁気力Fを簡単に表すと、
F=−A∇θ(m・B)
となる。そしてこの式からFθは、
Fθ=−Ad/dθ(|m|VB・B)
=−|m|VAd/dθ(B
=−|m|VAd/dθ{(Br)+(Bθ)
と表される。
ここで、mは磁性キャリアの磁化(ベクトル、|m|の単位はA/m)である。|m|は透磁率の関数であり、θをスリーブ32に対して接線方向に設定したので、力の方向は、スリーブ32の回転方向の力である。また、Vは磁性キャリア1個の体積(m)、Aは定数である。
上述の式から明らかなように、現像スリーブ32表面上で、この表面の接線方向に働く力Fθは、Br絶対値の自乗とBθ絶対値の自乗和の、現像スリーブ32表面の接線方向に対する傾き(現像スリーブ32の回転方向を正)に比例する。
図11は、マグネット33におけるBr、Bθ並びFr、Fθにおける強度分布の一例を示す。また図中には規制ブレード34の配置位置を合わせて示してある(図示の例では、S2極から13°現像剤搬送方向下流にブレード34を配置した。なお、現像剤搬送方向と現像スリーブ32の回転方向とは同じである。)。ここで、Fθがプラス側では、現像剤に対しての搬送力を意味するのに対し、マイナス側では逆に戻す力(滞留力)を作用させていることを意味している。このため、Fθがプラス方向側にあるゾーンが、現像剤の進行方向へ搬送力が大きいことがわかる。
ところで、環境センサ35を配置する個所としては、上述の各実施形態でも述べたように、少しでも現像剤の搬送力が高く流れがあるポイントが好ましい。また熱源でもある規制ブレード34近傍が好ましい。このため、本実施形態では、環境センサ35を、図11に点線で囲んだ領域E内に配置している。即ち、規制ブレード34上流で、現像剤溜まり部Gを形成するS2極の最大磁束密度のピーク位置より下流で、しかも、磁気力の接線方向成分が、現像剤搬送方向と同じとなる領域内に配置している。これにより、環境センサ35の配置位置で現像剤の流れがより生じるため、より正確な環境検知を行える。その他の構造及び作用は、上述の第1、第2の実施形態と同様である。
<第4の実施形態>
本発明に係る第4の実施形態について、図12を用いて説明する。まず、現像剤溜まり部G近傍の磁気力Fを考えた場合、現像スリーブ32表面から離れると磁束密度Bが小さくなるため、磁気力Fが小さくなる。したがって、上述の第3の実施形態での説明からも明らかなように、現像スリーブ32表面から離れるにつれて、現像剤を搬送する力が弱くなる。このため、磁気穂上部と下部(現像スリーブ32表面近傍)とでの現像剤搬送スピードに差が生じることが分かる。そして、現像スリーブ32表面近くの方が、現像剤の流れが良好なため、現像剤溜まり部Gで付与されるトナー帯電量の結果は、現像剤溜まり部G内でも現像スリーブ32表面近傍の環境変化に影響を強く受けることが予想できる。
そこで、現像剤溜まり部G内の現像スリーブ32垂直方向に熱電対を挿入し、剤溜まり部G内の現像剤温度分布を測定したところ、スリーブ32表面近傍の剤温度が若干ではあるが1℃程度高いことがわかった。これは現像スリーブ32も熱源であるためと考える。このため、現像剤の正確な温度を測定する為には現像スリーブ32近傍の剤の状態を計る必要があることがわかった。
このため本実施形態では、S2極近傍の現像剤溜まり部G内に現像スリーブ32垂直方向への穂長を制限する(剤溜まり部Gの現像スリーブ32に対し垂直方向に溜まる剤量を減らす)ために、溜まり量制限部材である溜まり量制限ブレード40を配置している。即ち、合成樹脂などの非磁性材により板状に形成した溜まり量制限ブレード40を、現像スリーブ32と所定間隔あけて配置し、現像スリーブ32の周囲に溜まる現像剤の高さを制限している。また、このような溜まり量制限ブレード40内に環境センサ35を、この環境センサ35の温度及び湿度を検知する部分を現像剤溜まり部Gに露出するように埋め込んで(固定して)いる。なお、この状態で、環境センサ35の現像スリーブ32の回転方向に関する位置は、上述の第1〜第3の実施形態で説明した何れかの位置となるようにする。一方、環境センサ35の現像スリーブ32に対する距離は、上述の第1〜第3の実施形態よりも近い位置とする。
次に、このような構造で行った検討について説明する。まず、溜まり量制限ブレード40を、現像スリーブ32との最近接部の距離が2mmとなるように配置した。この結果、溜まり量制限ブレード40を設けなかった場合には現像剤溜まり部の最大穂長が1cm程度であったのに対し、この最大穂長を2mmにまで制限できた。この結果、溜まり量制限ブレード40内の環境センセ35を、第1の実施形態の構造に比べて現像スリーブ32に近い位置に配置できた。このため、環境センサ35による検知を、現像スリーブ32近傍の現像剤中のうち、より現像スリーブ32に近い位置の現像剤中の温湿度を検知できるようになり、環境センサ35による検知をより正確に行えるようになった。
このような本実施形態の構成で、前述の検討4(第1の実施形態の表1に関する部分の検討)と同じ検討を行った。表2にこの結果を示す。
Figure 0005558784
表2から明らかなように、溜まり量制限ブレード40の効果により、剤溜まり部Gの充填効率が改善したため、低磁束密度でもトリボ立ち上がり時間(飽和トリボ値への到達時間)を短くできた。なお、S2極が850ガウスのもので画像形成(絵だし)を実施したところ、著しく画像品質を劣化(具体的には粒状性が非常に悪化)させてしまった。この理由は、以下のように考えられる。まず、現像剤溜まり部Gの剤量が850ガウスでは650ガウスに比べほとんど変化していないことから、剤溜まり部Gの現像剤充填率が限りなく100%になってしまっていると考えられる。そして、限りなく100%になっているにも関わらず、次から次へと現像剤が押し寄せてくるため、現像剤溜まり部G内の現像剤に大きな圧力がかかるようになる。この結果、磁性キャリアと非磁性トナーとが加圧され、非磁性トナーに流動性付与のために外添した酸化チタン等の微粒子が非磁性トナー中に埋め込まれたため、画像品質が劣化したと考えられる。したがって、溜まり量制限ブレード40の設置位置は次の観点から定めることが好ましい。即ち、剤溜まり部Gを形成させるS2極の最大磁束密度、並びに、半値幅や溜まり量制限ブレード40と現像スリーブ32とのギャップを、トリボ立ち上げ特性の改善と画像品質の劣化との観点を考慮して、溜まり量制限ブレード40の設置位置を定める。その他の構造及び作用は、上述の第1ないし第3の実施形態と同様である。
<第5の実施形態>
本発明に係る第5の実施形態について、図1、2を参照しつつ図13〜16を用いて説明する。まず、上述の各実施形態のように、規制ブレード34上流の現像剤溜まり部Gに環境センサ35を配置した場合、現像時に現像スリーブ32と感光ドラム1との間に印加される交番電界の影響で、環境センサ35によっては、出力にノイズが発生する可能性がある。特に、図14に示したような環境センサ35を使用した場合に、このようなノイズが発生し易い。このように出力にノイズが発生した場合には、現像剤中の温度および湿度を正確に検知することはできない。そこで、本実施形態では、環境センサ35を、隔壁36の開口部36aの現像剤に接する位置に配置している。特に、環境センサ35は、隔壁36の第1搬送路の現像剤の搬送方向上流端部と下流端部とにそれぞれ存在する開口部36a、36bのうち、上流端部に位置する開口部36aに配置している。
次に、このように環境センサ35を配置した理由について説明する。まず、前述の各実施形態で説明したように、トナー帯電量を決定付ける因子として現像剤中の環境変化が大きく影響するため、図13に示すように、現像剤中となる3個所で環境センサ35を配置した場合について検討した。即ち、センサ配置位置をそれぞれ、隔壁36の上流の開口部36aの現像剤が通過する部分(Xポイント)、スクリュー38の下部(Yポイント)、規制ブレード34上流の現像剤溜まり部G(Zポイント)とした。そして、それぞれの湿度変化を測定した。
具体的な方法としては、3つの配置個所X、Y、Zの各ポイントに環境センサ35を配置した上で、現像室R1に23℃:5%RH下放置現像剤、攪拌室R2に30℃:80%RH下放置現像剤を投入した。そして、現像装置3を駆動すると共に各環境センサ35の出力の時間変化を記録した。なお、センサの検知面は図13において模式的に立体的に示したセンサの黒い面に対応しており、Xポイントでは隔壁36に背を向ける方向、Yポイントでは図の上方向、Zポイントでは現像スリーブ32に向かう方向を向いている。また、開口部36a、36bは、現像スリーブ32に現像剤tを供給する第1搬送路のスクリュー37の機能を成り立たせるために、現像スリーブ32の長さ方向に関して現像スリーブ32端部よりも外側、即ち非画像形成域に相当する位置に設けられている。このため、Xポイントに関しては、これに該当する。
このように行った実験の結果、規制ブレード34上流の現像剤溜まり部G(Zポイント)に環境センサ35を配置した場合には、現像スリーブ32に印加される現像バイアスがセンサ35の出力を乱した。そして、センサ35の出力がデジタル方式であるために無意味な数値の羅列が出力され、正しく湿度を検知することができなかった。一方、X、Y各ポイントに環境センサ35を配置した場合の湿度変化については、結果を図15に示す。
上述の検討においては、両環境放置現像剤が交互にセンサ35を通過しながら、徐々に外部環境に馴染んでいくことが容易に予想される。このため、センサ35を通過する現像剤が入れ替わる周期で発生する検知湿度の振動が大きいほど、より忠実に現像剤湿度を検知していると言える。図15に示した結果においては、センサ35をXポイントに配置した場合ではYポイントに配置した場合に比べて、凡そ3倍程度の振幅を伴っている。このため、環境センサ35をXポイントに配置することにより、Yポイントに配置した場合に比べて、環境に対して3倍程度の感度を有すると言える。
これは、Yポイントに配置したセンサ35に接触する現像剤tは、スクリュー38に接触しないため、不動層或は現像剤搬送が遅い領域を形成し、センサ35が現像剤湿度変化に追随できないためと考えられる。これに対して、Xポイントに配置したセンサ35に接触する現像剤tは、開口部36aに流入する現像剤tの粉圧によって常に流動しており、センサ35が現像剤湿度変化に敏感に反応するためと考えられる。
以上の考察から、環境センサ35を配置する個所としては、現像剤が直接的にスクリューなどの搬送部材に触れていないにも関わらず現像剤が常に流動的である個所が適している。そして、このような条件を満足できる個所としては、現像剤それ自身の粉圧か或は磁気力等の遠隔作用力によって現像剤が流動している個所に限定される。かかる配置個所としては、上述の各実施形態で説明した規制ブレード34上流の現像剤溜まり部Gを除けば、少なくとも本実施形態に代表される系においてはXポイント(或は下流の開口部36b)以外にない。
一方、現像スリーブ32に印加される現像バイアスがセンサ35に与える影響を調べた結果、1.5kVの交番電界を用いる場合において、現像スリーブ32の表面から20mm以内の位置にセンサ35を配置した場合にはノイズが発生することがわかった。また、現像装置3内部において現像スリーブ32の端部よりも外側、即ち非画像形成域においては、ノイズが発生する距離は前記値よりも小さくなることがわかった。これらノイズの原因は、一般にCMOSデバイスは10V/m程度の電界中ではデジタル信号の伝達が正常に行われなくなるためである。上記検討において、現像スリーブ32の表面から20mm以内に該当する配置個所はZポイントのみであり、Xポイントは非画像形成域に相当しているため、現像バイアスによるノイズの影響はない。なお、CMOSデバイスにおいては入力ゲート絶縁層の保護の観点からもXポイントが有効であるが、CMOSデバイスに限らず、バイポーラトランジスタで構成されるTTLなどの素子においても、耐ノイズの観点からXポイントが優れていると言える。
また、環境センサ35を配置する開口部としては、本検討においてセンサ35を配置した開口部36aの他に、第1搬送路の現像剤搬送方向下流に位置する開口部36bがある。現像剤の流れがあるという観点では両者のどちらを選んでも良い。但し、上流である開口部36aに存在する現像剤tは、下流である開口部36bに存在する現像剤tに比べ、現像スリーブ32によって感光ドラム1に供給されるまでの時間が短く、検知した環境がより現像時の環境に近い。現像時に近い環境を検知できた方が、より適切に画像形成条件を制御できる。このため、本実施形態では、センサ配置個所として開口部36aを採用している。
以上から、本実施形態では、環境センサ35は、隔壁36に設けられた開口部36aの現像剤が通過する領域であって、現像スリーブ32の端部よりも外側(非画像形成域)に該当する位置に配置している。これにより、現像及び転写特性に寄与するトナー帯電量を正確に予測することができる。本実施形態では、原稿スキャナ、コンピュータ(情報処理装置)等から入力するRGB画像データをCMY濃度データに変換する際に参照するルックアップテーブル(LUT)に対して、湿度センサの出力に基づいて補正をかける処理を行った。
このような処理の流れを、前述の図2及び図16(フローチャート)を用いて詳細に説明する。本実施形態においては、Y,M,C,K各色について、相対湿度から定められる5種類ずつのγルックアップテーブル(γLUT)をROM208に格納してあり、CPU207からの指示に従ってRAM209上に展開して用いる。γルックアップテーブルは入力された画像信号に対しどのくらいのパルス幅のレーザ露光を行えば画像形成装置の出力物が所望の濃度階調を得られるかを記述した、入力256レベルに対し出力256レベルを定めるためのテーブルである。一般に相対湿度が高いほどトリボが低下し、従って同じパルス幅で露光した時の濃度が高くなるため、本実施形態においては、予め低湿環境・常湿環境・高湿環境で出力した画像の濃度を比較している。なお、これら各環境は、例えば、低湿環境が23℃:5%RH、常湿環境が23℃:50%RH、高湿環境が30℃:80%RHである。
具体的には、各環境で出力した画像の濃度の差が小さくなるよう、低湿環境ではパルス幅を長く、高湿環境ではパルス幅を短くなる、環境区分に応じた3種類のγルックアップテーブルを用意する。そして、これらを補間する形で合計5種類のγルックアップテーブルを構成し、ROM208に格納している。現像装置3の駆動が開始されると(ステップS1)、まずXポイントに配置された環境センサ35の出力に基づいて、現像剤湿度を検知する(ステップS2)。そして、CPU207がその環境に対応したγルックアップテーブルをRAM209に展開する(ステップS3)。その後、RAM209に展開されたγルックアップテーブルに基づいてパルス幅変調部205によって露光レーザのパルス幅を変調する(ステップS4)ことで、画像形成装置の出力物が所望の濃度となるようにする。なお、上述のような処理は、前述の第1ないし第4の実施形態にも適用可能である。
以上の処理をX、Y各ポイントにセンサ35を設置して実際に行った。この結果、低湿環境でのハーフトーン画像出力時において、Yポイントにセンサ35を配置して補正をかけた場合には0.08程度あった濃度変動が、Xポイントにセンサ35を配置することにより0.03程度に低下した。なお、本実施形態では、環境区分ごとにγルックアップテーブルを複数用意してそれを選択する方法をとった。但し、ROM容量削減のために各環境区分におけるγルックアップテーブルを1つとし、そのγルックアップテーブルに所定の比率を乗じたり、あるいは差分を加減したりすることでγルックアップテーブルの変更を行っても良い。なお、上述のような処理は、前述の第1ないし第4の実施形態にも適用可能である。その他の構造及び作用は、前述の第1の実施形態と同様である。
<第6の実施形態>
本発明に係る第6の実施形態について、図1、2を参照しつつ図17を用いて説明する。上述の第5の実施形態では、現像室R1と攪拌室R2とが装置の設置状態で水平な位置関係に配置されている構造について説明した。これに対して本実施形態では、現像室R1が攪拌室R2の上部に位置する、いわゆる縦攪拌現像装置に本発明を適用したものである。即ち、本実施形態では、第1搬送路が第2搬送路の上方に配置されている。そして、隔壁36の第1搬送路の現像剤搬送方向上流の開口部36aに環境センサ35を配置している。
このような縦攪拌現像装置においては、環境センサ35の周りに常に十分量の現像剤が存在する必要性から、現像剤量が減少している下流の開口部36bではなく、上流(汲み上げ側)の開口部36aに環境センサ35を配置する。上流の開口部36aにおいては、現像剤が汲み上がる過程で重力によって粉圧が高まっており現像剤の密度が増している。このため、第5の実施形態で示した横攪拌の場合と比較しても、より多くの現像剤がセンサと接することになる。したがって、本実施形態では、より現像剤中の環境に近い値を検出することが可能となり、さらに高精度な濃度制御を行うことができる。
また、本実施形態においては、環境によってγルックアップテーブルを選択するのではなく、現像コントラスト条件となるVcontを制御している。即ち、現像バイアスの直流成分Vdev(V)と感光ドラム1上における露光部電位Vl(V)との差の絶対値を制御することによって、環境変動に由来するトリボ変化に伴う濃度変動を抑えている。環境センサ35が検出した湿度に応じて、所定のVcontルックアップテーブルからVcontを算出し、一次帯電器2、現像スリーブ32に印加する高圧バイアスの値を設定して画像形成を行う。より具体的には、第5の実施形態と同様に相対湿度を5つの環境区分に分割し、それぞれに対応したVcontルックアップテーブルをROM208に格納する。このVcontルックアップテーブルは、高湿時にはVcontが低く、低湿時にはVcontが高くなるように設定されたものであり、各環境で実際に画像を出力した結果に基づいて、濃度変動を抑えるように決定されたものである。なお、上述のような処理は、前述の第1ないし第5の実施形態にも適用可能である。
以上の処理をXポイント(開口部36a)、Yポイント(スクリュー38の下部)にそれぞれセンサ35を設置して実際に行った。この結果、低湿環境でのハーフトーン画像出力時において、Yポイントにセンサ35を配置して補正をかけた場合には0.08程度あった濃度変動が、Xポイントにセンサ35を配置することにより0.03程度に低下した。その他の構造及び作用は、上述の第5の実施形態と同様である。
なお、本発明によって環境を検知し、トリボを予測した上で濃度制御のためにフィードバックを施す方法としては、本実施形態及び第5の実施形態で示した以外に次のようなものも可能である。即ち、トリボが高い時に、現像バイアスの交流成分のピークトゥピーク電圧を大きくすることによって感光ドラム1上に現像されるトナーを増やす。また、トリボが高いときに、現像剤補給量を増やすことによってキャリアとトナーの接触を減らしトリボを抑える。また、トリボが高いときに、現像剤攪拌時間を短くすることによってトリボの立ち上がりを抑える。また、トリボが高いときに、転写電流を増やすことによって感光ドラム1から記録材Sに転写されるトナーを増やす。いずれもトリボに依存した画像濃度変動をキャンセルする効果がある。
<画像形成装置の別例>
本発明を適用可能な画像形成装置の別例について、図18を用いて説明する。まず、上述の説明においては、単一の感光ドラム1に形成された静電潜像を現像する場合について述べた。但し、本発明は、これに限らず、例えば図18に示すような4ドラムフルカラー画像形成装置においても適用することができる。なお、同図において、図1と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
画像形成装置10は、4連タンデム式の画像形成装置であり、複数の像形成手段として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKを有する。そして、ベルト状の中間転写体11が図示矢印方向に移動して各画像形成部を通過する間に、中間転写体11上に各画像形成部において各色の画像が重ねられる。そして、この中間転写体11上で重ね合わされた多重トナー像を記録材Sに転写することで記録画像が得られる。
次にこのように構成された画像形成装置10の画像形成動作について説明する。画像形成動作が開始されると、まず、例えばイエローの感光ドラム1Yの表面が一次帯電器2Yによって一様に帯電される。次に帯電した感光ドラム1Yの表面を、レーザ露光装置(不図示)により画像露光が行わることにより、感光ドラム1Y上に静電像を形成される。次にこの静電潜像は、現像装置3Yによりイエロートナーを用いて現像され、イエロートナー像として可視化される。このようにして得られたイエロートナー像は、中間転写体11上に、転写ローラ4Y(一次転写部材)に印加される一次転写バイアスの作用によって転写(一次転写)される。そして同様に、第2、第3、第4画像形成手段により感光ドラム1M、1C、1K上に順次現像されたトナー像は、中間転写体11上に順次トナー像が転写され、中間転写体11上に4色のトナー像が重ね合わされた多重トナー像が形成される。
一方、記録材収容部としてのカセット(不図示)に収容されている記録材Sが、ピックアップローラ、搬送ローラ及びレジストローラ等の記録材搬送部材(不図示)により、中間転写体11上のトナー像と同期がとられて搬送されてくる。そして中間転写体11上の多重トナー像は、二次転写ローラ12(二次転写部材)に印加される二次転写バイアスの作用により、記録材S上に一括転写される。その後、中間転写体11から分離された記録材Sは、定着器5へと搬送されてトナー像を定着された後、排出される。
また一次転写工程後に感光ドラム1Y上に残留したトナー等の付着物は、クリーニング装置であるクリーナ6Yによって回収される。又、二次転写工程後に中間転写体11上に残留したトナー等の付着物は、中間転写体クリーナ13によって除去される。
ところで、このように感光ドラム1Y、1M、1C、1Kを並列に並べたカラー画像形成装置において、イエローのトナー像が形成される感光ドラム1Yは定着器5に最も近く、ブラックのトナー像が形成される感光ドラム1Kは定着器5から最も離れている。このため、感光ドラム1Kの現像装置3Kの現像容器中の現像剤温度と、感光ドラム1Yの現像装置3Yの現像容器中の現像剤温度との差が大きくなる。したがって、このように温湿度差が生じる場合には、少なくとも現像装置3Y、3Kにおける現像剤トリボ変化量を独立に予測し、それぞれ独立して制御する必要がある。なお、現像装置3M、3Cに関しては、これに近い現像装置(3Mは3Y、3Cは3K)のトリボ変化量を使用しても良いし、全て独立してトリボ変化量を予測するようにしても良い。
そこで本実施の形態においては、各現像装置3Y、3K(3M、3C)の現像容器内に、それぞれ上述の各実施形態で説明したように環境センサ35を配置している。そして、これら各環境センサ35によって各現像装置内の温湿度を正確に検出することで、各現像装置内のトリボ変動を独立に予測できるようにしている。そして、このように各現像装置内のトナーの帯電特性に応じて画像形成条件を独立して行うことで、より安定した画像形成が達成することができる。
1・・・感光ドラム(像担持体)、3・・・現像装置、11・・・中間転写体、31・・・現像容器、32・・・現像スリーブ(現像剤担持体)、33・・・マグネット(多極磁石)、34・・・規制ブレード(現像剤規制部材)、35・・・環境センサ(検知手段)、36・・・隔壁(隔壁部材)、36a、36b・・・開口部、37、38・・・スクリュー、40・・・溜まり量制限ブレード(溜まり量制限部材)、200・・・制御部(制御手段)、G・・・現像剤溜まり部、P・・・現像部、R1・・・現像室(第1搬送路)、R2・・・攪拌室(第2搬送路)、S・・・記録材、t・・・現像剤、T・・・転写部

Claims (6)

  1. 像担持体上に形成された静電潜像を現像するための現像剤を収容する現像容器と、
    該現像容器の該像担持体に対向する位置に回転自在に設けられ、前記現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体内に配置され、該現像剤担持体の回転方向に複数の磁極を有し、該各磁極の磁気吸引力に基づき該現像剤担持体上に前記現像剤を担持させる多極磁石と、
    該現像剤担持体に担持搬送される現像剤の担持量を規制する現像剤規制部材と、
    を備えた現像装置において、
    前記現像剤担持体の周囲のうち、前記現像剤規制部材と、前記静電潜像を現像した後に残留した現像剤を該現像剤担持体から分離する部分との間で、現像剤が前記多極磁石の磁力より保持される領域内に配置され、画像形成条件を制御するための温度及び湿度を検知する検知手段を備えていることを特徴とする現像装置。
  2. 前記検知手段は、前記現像剤規制部材と、前記多極磁石の各磁極のうち、該現像剤規制部材よりも前記現像剤担持体の回転方向上流の磁極が形成する磁束密度のピーク位置との間に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記検知手段は、前記多極磁石の各磁極が形成する磁気力の前記現像剤担持体表面の接線方向成分が、該現像剤担持体に担持搬送される現像剤の搬送方向と同じである領域内に配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の現像装置。
  4. 前記現像剤担持体の周囲のうち、前記現像剤規制部材よりも前記現像剤担持体に担持搬送される現像剤の搬送方向上流に配置され、前記現像剤溜まり部で、該現像剤が溜まる量を制限する溜まり量制限部材を備え、
    前記検知手段は、該溜まり量制限部材に配置されていることを特徴とする、請求項1ないし3のうちの何れか1項に記載の現像装置。
  5. 像担持体と、温度及び湿度を検知する検知手段を有し、該像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置と、該検知手段の検知結果に基づいて、画像形成条件を制御する制御手段と、を備えた画像形成装置において、
    前記現像装置が、請求項1ないし4のうちの何れか1項に記載の現像装置であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記画像形成条件は、前記像担持体上の静電潜像を現像する際に前記現像剤担持体に印加する電圧の条件、前記静電潜像を形成する露光のパルス幅、前記現像容器内に現像剤を補給する量、前記現像剤の攪拌時間、現像コントラスト電位、前記像担持体上に形成された現像像を記録材に直接又は中間転写体を介して転写する際にそれぞれの転写部に印加する電圧の条件のうち、1ないし複数であることを特徴とする、請求項5に記載の画像形成装置。
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