JP5557535B2 - アセチレンの製造装置及び製造方法 - Google Patents
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Description
第1の方式である投入式製造装置は、水を入れたタンクの中に炭化カルシウムの塊を投入してアセチレンを発生させる方式である。この方式では、副生する水酸化カルシウムと化学量論的に過剰分の水との混合物が発生して、泥乳状を呈する。
第4の方式である注水式製造装置は、ガスを発生させるときに必要な水を炭化カルシウムに注ぐ構造をもつものである。
CaC2+2H2O→CaC2+Ca(OH)2+134kJ ・・・(1)
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、炭化カルシウムと水との加水分解反応によりアセチレンガスを発生させるアセチレンの製造装置であって、炭化カルシウムを充填した反応管と、前記反応管の一端側に供給口が設けられた水を供給するための導管と、前記反応管の他端側に設けられた生成ガスの取り出し口と、を備えることを特徴とするアセチレンの製造装置である。
このため、炭化カルシウムと水との加水分解反応時の発熱によって未反応の水が水蒸気となり、アセチレンガスに同伴されて生成ガスの取り出し口に向かう際に未反応の炭化カルシウムと反応させることができる。これにより、水蒸気を効率よく除去することができる。したがって、水蒸気を含まない高純度のアセチレンガスを簡便に得られるアセチレンの製造装置及び製造方法を提供することができる。
以下、本発明を適用したアセチレンの製造装置の第1の実施形態について、これを用いるアセチレンの製造方法とともに、図面を用いて詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
本実施形態のアセチレンの製造方法は、反応管1内に水を供給する工程と、反応管1内から生成したアセチレンガスを取り出す工程と、から概略構成されている。
先ず、反応管1内に水を供給する。具体的には、図1に示すように、導管2の先端の供給口2aから反応管1内の一端側1Aに、水を少量ずつ制御しながら添加する。これにより、下記式に示すような加水分解反応が進行して、アセチレンガスが発生する。
CaC2+2H2O→CaC2+Ca(OH)2+134kJ
次に、反応管1内から生成したアセチレンガスを取り出す。具体的には、図1に示すように、反応管1の一端側1Aで生成したアセチレンガスを当該反応管1の他端側1Bに設けられた取出し口(一端)3aから取り出し経路3を経て他端3bから回収する。
なお、本実施形態の製造方法によれば、各種条件と調整することにより、アセチレンガス中の水分濃度を1ppm以下にすることも可能である。
また、本実施形態のアセチレンの製造方法によれば、炭化カルシウム1aが充填された反応管1の一端側1Aで、供給量を制御しながら水を供給してアセチレンガスを発生させ、反応管1内の未反応の炭化カルシウム1aと接触しながら反応管1の一端側1Aから他端側1Bへ移動するアセチレンガスを、他端側1Bから取り出す構成となっている。
このため、炭化カルシウムと水との加水分解反応時の発熱によって未反応の水が水蒸気となり、アセチレンガスに同伴されて生成ガスの取り出し口3aに向かう際に未反応の炭化カルシウム1aと反応させることができる。これにより、水蒸気を効率よく除去することができる。したがって、水蒸気を含まない高純度のアセチレンガスを簡便に得られるアセチレンの製造装置10及び製造方法を提供することができる。
次に、本発明を適用した第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態のアセチレンの製造装置10とは異なる構成となっている。このため、図2を用いて本実施形態のアセチレンの製造装置及び製造方法について説明する。したがって、本実施形態のアセチレンの製造装置については、第1の実施形態と同一の構成部分については同じ符号を付すると共に説明を省略する。
また、発生したアセチレンの流れ場に対して、上流側から水分を順に添加することで、反応熱で発生した水蒸気を下流側の炭化カルシウムで反応させて確実に除去することができる。
また、反応管1内への水の供給量に応じて、反応管1内に水を供給する位置を切り替えても良い。
次に、本発明を適用した第3の実施形態について説明する。本実施形態では、第1及び第2の実施形態のアセチレンの製造装置10,20とは異なる構成となっている。このため、図3を用いて本実施形態のアセチレンの製造装置及び製造方法について説明する。したがって、本実施形態のアセチレンの製造装置については、第1及び第2の実施形態と同一の構成部分については同じ符号を付すると共に説明を省略する。
先ず、第2の実施形態の製造方法と同様に、導管22の開閉バルブV1を開放し、開閉バルブV2及びV3を閉止する。これにより、反応管1の一端側1Aに設けられた供給口22aから反応管1内に水を供給する。そして、炭化カルシウムと水との加水分解反応によって生成したアセチレンを取り出し口33aから回収する。
しかしながら、供給口22a及び供給口22bから水を供給する際に、他端側1Bの炭化カルシウムは水蒸気との反応が進み、ついには反応管1内の未反応の炭化カルシウムが完全に消費されて無くなってしまう。よって反応管1内で発生したアセチレンからは時間が経過するにしたがい、水蒸気の同伴が多くなってしまうおそれがある。
この直後に反応終了後の反応管1を新しい炭化カルシウムが充填された反応管と交換し、その後他方の反応管1’で発生させているアセチレンガスを新しい反応管に通気することで、水蒸気を除去したアセチレンを連続的に発生させることができる。
(実施例)
図3に示すアセチレンの製造装置を用いてアセチレンガスを発生させた。そして、発生させたアセチレンのスペクトルを、フーリエ変換赤外分光光度計を用いて測定した。
その結果、発生させたアセチレンガスからは、水分は検出されなかった。
なお、測定に用いたフーリエ変換赤外分光光度計の水分の検出下限は、およそ1ppm程度であった。
図4に示すアセチレンの製造装置を用いてアセチレンガスを発生させた。そして、発生させたアセチレンのスペクトルを、フーリエ変換赤外分光光度計を用いて測定した。
その結果、発生させたガスには、およそ4000ppm程度の水蒸気が含まれていることを確認した。
1A・・・一端側
1B・・・他端側
1a・・・炭化カルシウム
2,22・・・導管
2a・・・供給口
3・・・取り出し経路
3a・・・取り出し口
4a〜4c・・・温度計
5・・・圧力計
10,20,30・・・アセチレンの製造装置
Claims (9)
- 炭化カルシウムと水との加水分解反応によりアセチレンガスを発生させるアセチレンの製造装置であって、
炭化カルシウムを充填した反応管と、
前記反応管の一端側に供給口が設けられた水を供給するための導管と、
前記反応管の他端側に設けられた生成ガスの取り出し口と、を備えることを特徴とするアセチレンの製造装置。 - 前記供給口と前記取り出し口との間に、未反応の炭化カルシウムを存在させることを特徴とする請求項1に記載のアセチレンの製造装置。
- 前記導管が複数の供給口を有し、
前記反応管の一端側から他端側に向かって所定の間隔で前記供給口が設けられるとともに、
前記導管から前記反応管へ水を供給する供給口が切り替え可能とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアセチレンの製造装置。 - 前記供給口及び前記取り出し口が設けられた複数の前記反応管を有し、
前記反応管が切り替え可能とされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアセチレンの製造装置。 - 炭化カルシウムと水との加水分解反応によりアセチレンガスを発生させるアセチレンの製造方法であって、
炭化カルシウムが充填された反応管の一端側で、供給量を制御しながら水を供給してアセチレンガスを発生させ、
前記反応管内の未反応の炭化カルシウムと接触しながら当該反応管の一端側から他端側へ移動する前記アセチレンガスを、前記他端側から取り出すことを特徴とするアセチレンの製造方法。 - アセチレンガス中の水分濃度が1ppm以下であることを特徴とする請求項5に記載のアセチレンの製造方法。
- 前記反応管内に水を供給する位置を当該反応管の一端側から他端側へ切り替えることを特徴とする請求項5又は6に記載のアセチレンの製造方法。
- 前記反応管への水の供給量に応じて、前記反応管内に水を供給する位置を切り替えることを特徴とする請求項7に記載のアセチレンの製造方法。
- 前記反応管内の反応温度に応じて、前記反応管内に水を供給する位置を切り替えることを特徴とする請求項7に記載のアセチレンの製造方法。
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