JP5551998B2 - 画像信号生成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、表示装置に画像を表示するための画像信号を生成する画像信号生成装置に関するものである。
近年、画像通信の分野では、メインクロック(以下、リンククロックともいう)と画像情報とを送信し、ピクセルクロックについては、送信側(以下、ソース側、あるいは単にソースともいう)からピクセルクロック生成に必要な情報が受信側(以下、シンク側、あるいは単にシンクともいう)に与えられて、受信側で当該情報に基づき、ピクセルクロックを生成する方法が用いられている。
例えば、DisplayPortの仕様では、ピクセルクロック(PCLK)の周波数は、下記の式(1)で与えられる。
PCLK=M/N × MAINCLK ・・・ (1)
ここで、M,Nはピクセルクロックの周波数情報であり、MAINCLKはメインクロック(リンククロック)の周波数であり、それぞれソース側から与えられる。
このように、ピクセルクロックは、リンククロック(270MHzまたは162MHz)をもとに、シンク側でピクセルクロックの周波数情報であるM,Nを用いた、割り算を含む計算により生成されている。
図6は、Displayportを用いた、従来の画像通信システム100である。
ディスプレイポートシンク102は、データ受信部104、設定データ読み出し部106、ピクセルクロック生成部(PCLK生成部)110、ピクセルクロックカウンタ112、およびビデオデータ生成部114によって構成される。
ディスプレイポートソースから送信された画像データは、データ受信部104で受信されてDATA信号が出力される。DATA信号は、設定データ読み出し部106に入力されてメインクロックが生成され、また、M値N値取出し部108に入力されてM値N値が出力される。メインクロック、M値、およびN値はPCLK生成部110に入力されてピクセルクロックが出力される。ピクセルクロックは、ピクセルクロックカウンタ112に入力されてカウント値が出力され、カウント値はビデオデータ生成部114に入力されて、DATA信号およびカウント値から画像信号が生成され出力される。
DisplayPortのシンク側では、図6のディスプレイポートシンク102に示すように、生成されたピクセルクロック(PCLK)は、正しいクロックであるか否かが判定されないまま用いられている。このため、ピクセルクロックの生成が正しく行われず、期待した精度を満たしていなかったとしても、誤ったピクセルクロックに基づいてシンク側で画像信号が生成され、誤った画像が表示されてしまう等の問題が発生する恐れがあった。
ここで、ピクセルクロックが期待した精度を満たしていない要因としては、M値およびN値はソース側から送られてくるため、伝送路のノイズ等により誤った値を受信した場合、および、シンク側の回路上のノイズ等により、M値およびN値に基づくピクセルクロックの生成が正しく行われなかった場合が挙げられる。
これらの要因により、一度、誤ったピクセルクロックが生成されてしまうと、誤りが訂正されないままピクセルクロックを使い続けてしまう問題があった。なお、M値およびN値は、それぞれのフレームの間の垂直ブランキング期間にソース側から送られてくる。そして、その値が大きく変化した場合には、あらたな値に基づいたピクセルクロックの生成が行われる。しかし、正しいM値およびN値を受信したにもかかわらず、シンク側でのピクセルクロック生成が正しく行われなかった場合には、誤ったピクセルクロックを使い続けることになる。
これに対し、特許文献1では、ピクセルクロックの入力が正常であるか否かを判定するために、受信側に基準クロックおよびカウンタを設け、基準クロックの計数値が定める期間内のピクセルクロックの計数値を用いて判定し、正常であればタイミング信号を通過させるフェイルセーフ回路が開示されている。
また、特許文献2には、スレーブ局が制御信号の受信を開始してから終了するまでの間、クロック信号の数をカウントし、当該カウントされたクロック信号の数に基づいて、クロックが正常であるかどうかを判定する多重通信システムが開示されている。
特開2010−26294号公報 特開2004−166065号公報
しかしながら、特許文献1に記載の回路では、基準クロックおよび基準クロックのカウンタを用意しなければならず、回路規模の増加が大きくなるという問題もあった。特許文献2に記載のシステムにおいても、クロック信号をカウントするカウンタを用意する必要があり、回路規模の増加が大きい。
これに対して、シンク側が備えている既存のカウンタをクロックの異常判定のために利用することにより、回路規模の増加を抑制することが考えられる。例えば、ディスプレイポートシンク102は、ピクセルクロックをカウントして初期値から最終値までのカウント値を繰り返すピクセルクロックカウンタ112を備えている。このカウンタをクロックの異常判定に利用することによって、回路規模の増加を抑制することが考えられる。しかしながら、既存のピクセルクロックのカウンタだけを用いた場合には、このカウンタが期待する周波数で動いているかどうかわからないという問題もあった。
例えば、精度を±5%、ピクセルクロックカウンタの初期値を0、最終値を100とした場合、毎ラインでのカウンタの値が100±5%、つまりカウンタ値が0〜5,95〜100の場合には正常と判定してピクセルクロックの再生成を行わず、それ以外の場合には異常と判定してピクセルクロックの再生成を行うことが考えられる。
ところが、ピクセルクロックが何かの拍子で停止してしまった場合には、カウンタはリセット状態の0のままとなってしまい、上記の0〜5に収まっているのでピクセルクロックの再生成は行われない。
また、1ラインの終わりのカウンタ値が4だった場合、カウンタが1周した後の4ならば許容範囲であるが、ピクセルクロックが遅すぎてカウンタ値が4であった場合、異常と判定すべきであるはずが、上記の0〜5に収まっているのでピクセルクロックの再生成が行われないことになってしまう。
つまり、カウンタ値を期待値と比較するだけでは、ピクセルクロックが期待した精度を満たしているかどうかを確実に判定することができないという問題があった。
本発明の目的は、大きな回路規模の増大をまねくことなく、生成されたピクセルクロックが期待した精度を満たさない場合に、確実に判定することができる画像信号生成装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、表示装置に画像を表示するための画像信号を生成する画像信号生成装置であって、ソース側から前記画像信号を生成するための情報を示す画像情報と、ピクセルクロックを生成するための情報を示すクロック情報とを受信し、さらに、前記画像を構成する画素のデータを、前記画像の単位区間のそれぞれを構成する複数の画素のデータを単位として、該単位の間の区切りを示す区切り信号とともに受信する受信部と、前記クロック情報に基づいて前記ピクセルクロックを生成するピクセルクロック生成部と、前記区切り信号のタイミングで初期値に初期化されるとともに、前記ピクセルクロックをカウントして、該初期値から前記画像情報に基づいて設定した最終値までの範囲のカウント値を繰り返すカウンタと、前記カウンタのカウント値に基づいて、前記単位区間の前記画像信号を生成する画像信号生成部とを備えるとともに、前記初期値から最終値までの範囲内の複数の地点のそれぞれに対応して設けられ、前記カウンタのカウント値が対応する地点を通過したときにトグルするフラグを記憶する複数のフラグ記憶器と、前記複数のフラグ記憶器に記憶されたフラグの値に基づいて、前記ピクセルクロックの正常性を判定する判定回路とからなるピクセルクロック判定部とを備えることを特徴とする画像信号生成装置を提供する。
また、前記クロック情報が、前記ソース側から受信した画素データから再生した受信クロックの周期と、前記ピクセルクロックの周期との比を表す値であり、前記ピクセルクロック生成部が、前記受信クロックと前記比を表す値とに基づいて前記ピクセルクロックを生成することが好ましい。
本発明によれば、大きな回路規模の増大をまねくことなく、生成されたピクセルクロックが期待した精度を満たさない場合に、確実に判定することができる。この判定結果を利用して、例えば、ピクセルクロック生成部にリセットをかけることで、期待した精度のピクセルクロック以外で動作し続けて、間違った画像が表示されたり、画像が表示されない等の問題の発生を防止することができる。
本発明に係る画像信号生成装置を有する画像通信システムの構成の一例を示すブロック図である。 PCLK判定部の構成の一例を示すブロック図である。 画像のデータ構造を模式的に表した説明図である。 PCLKの周波数が高い場合のタイミングチャートの一例である。 PCLKの周波数が低い場合のタイミングチャートの一例である。 従来の画像信号生成装置を有する画像通信システムの一例を示すブロック図である。
本発明に係る画像信号生成装置を、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像通信システム10の構成を表す一実施形態のブロック図である。図1に示す画像通信システム10は、ディスプレイポートシンク20とディスプレイポートソース42とで構成される。
ディスプレイポートシンク20は、画像信号生成装置であり、データ受信部22、設定データ読み出し部24、ピクセルクロック生成部28、ピクセルクロックカウンタ30、ピクセルクロック判定部(以下、PCLK判定部という)32、およびビデオデータ生成部34によって構成される。
また、図2は、PCLK判定部32の構成の一例を示すブロック図である。PCLK判定部32は、ブランキングスタート検出回路36、フラグ生成回路38、およびPCLK周波数判定回路40によって構成される。
データ受信部22は、差動信号を受信するフィジカルレイヤ(物理層、PHY)である。データ受信部22では、ディスプレイポートソース42から送信される画像データが受信され、画像信号を生成するための情報を示す画像情報、ピクセルクロックを生成するための情報を示すクロック情報、画像を構成する画素の画素データ、および、画像の単位区間のそれぞれを構成する複数の画素データを単位として、該単位の間の区切りを示す区切り信号から構成されるDATA信号が出力される。
設定データ読み出し部24には、DATA信号が入力される。設定データ読み出し部24では、DATA信号から画像情報(Htotal)および画素データが抽出され、画素データから受信クロックが再生され、画像情報(Htotal)および受信クロック(メインクロック)が出力される。また、設定データ読み出し部24には、M値N値取出し部26が設けられ、DATA信号からピクセルクロックのクロック情報であるM値およびN値が抽出され出力される。
ピクセルクロック生成部(以下、PCLK生成部という)28には、メインクロック、、M値、およびN値が入力される。PCLK生成部28では、メインクロック、M値、およびN値に基づき、上記の式(1)に従って、ピクセルクロック(PCLK)が生成され出力される。
ブランキングスタート検出回路36には、DATA信号が入力される。ブランキングスタート検出回路36では、DATA信号からBSパケットが検出されると、ブランキングスタート信号(以下、BS信号ともいう)が出力される。
ピクセルクロックカウンタ30には、ピクセルクロック(PCLK)が入力されるとともに、特定のタイミング(例えば、各フレームの最初)には、BS信号が入力される。ピクセルクロックカウンタ30は、BS信号が入力されると初期値に初期化(リセット)される。つまり、各フレームの最初の区切り信号(BSパケット)が入力されるとカウンタが初期化される。その後、ピクセルカウンタ30は、ピクセルクロックをカウントして初期値から最終値までの範囲のカウント値を繰り返し、カウント値が出力される。初期値は、例えば0とする。最終値は、画像情報(Htotal)に基づいて設定される。具体的には、1ライン(単位期間)当たりの画素数であり、正確に生成されたピクセルクロックの1ライン(単位期間)の期間内のサイクル数である。最も単純には、Htotalの値がそのまま最終値として利用される。
ビデオデータ生成部34には、DATA信号およびカウント値が入力される。ビデオデータ生成部34は画像信号生成部であり、DATA信号およびカウント値から、画像信号であるHSYNC、VSYNC、DE、およびピクセルデータ(画素データ)が生成され、出力される。
フラグ生成回路38には、画像情報(Htotal)、カウント値、およびBS信号が入力される。フラグ生成回路38では、画像情報(Htotal)に基づいてピクセルカウンタ30のカウント値の最終値を設定し、ピクセルカウンタ30に出力する。また、初期値から最終値までの範囲内に、予め設定された精度に応じて、ポイント地点が設けられる。ポイント地点は、例えば、1ライン数の5%,25%,50%,75%,95%の地点に設けられる。カウント値が各ポイント地点に対応する値に達すると、当該ポイント地点に対応したフラグ信号が反転される。つまり、カウント値が対応するポイント地点を通過したときにフラグ信号がトグルすることにより、フラグ生成回路38は、フラグが記憶されるフラグ記憶器として動作する。また、カウント値が1周した場合には、誤検出を防止するために1周を表すフラグ信号が反転される。なお、各フラグ信号は、次のBS信号が入力されるとリセットされる。
PCLK周波数判定回路40には、BS信号、および各フラグ信号が入力される。PCLK周波数判定回路40では、BS信号が出力されるたびに各フラグ信号の状態が確認され、各フラグ信号の状態からピクセルクロックの周波数の精度が判定される。設定された精度を満たさない場合には、BS信号のタイミングで、例えば、PCLKの1周期分のパルス幅を持つリセット(RST)信号が出力される。PCLK周波数判定回路40としては、例えば、図2に示すように、NANDゲートとフリップフロップで構成されるようにしてもよいし、カウント値が何周したか判るようにして、2周以上カウントした場合にはリセット信号が出力されるようにしてもよい。
ディスプレイポートソース42からは、画像データが送信される。画像データには、画像情報、クロック情報、画素データ、および区切り信号が含まれている。ディスプレイポートソース42は、例えば、パーソナルコンピュータに設けられたビデオカードに実装されている。
次に、本発明に係るディスプレイポートシンク20の動作を説明する。
まず、図3を用いて画像データの構造を説明する。
ディスプレイポートソース42からディスプレイポートシンク20に対して送信される画像データは、ブランキングスタート(BlankingStart)が1ライン中に一度、水平ブランキング期間の最初に同じタイミングで現れる。ブランキングエンド(BlankingEnd)は、各ラインの水平ブランキング期間の最後に現れる。しかし、画像信号が存在しない垂直ブランキング期間内のラインと、画像信号が存在するラインとでは、画像信号の有無により水平ブランキング期間の長さが変わるため、そのタイミングは一定ではない。Htotalは、1つのブランキングスタートから次のブランキングスタートまでの、ブランキング期間および画像信号を含めた1ラインのピクセルクロック数を表す。また、図3中の画像信号は、実際に表示される画像を構成するそれぞれの画像のデータを含む。そして、画像信号が含まれるラインにおいては、1つのBSパケットと次のBSパケットとの間の期間に、より厳密には、1つのBEパケットと次のBSパケットの間の期間に、1つのラインを構成する画素のデータが送信され、ディスプレイポートシンク20がこれを受信する。すなわち、1つのラインの区間を画像データの単位区間とすると、ディスプレイポートシンク20は、この単位区間のそれぞれを構成する複数の画素のデータを単位として、その間の区切りを示す信号であるBSパケットおよびBEパケットとともに、受信する。
続いて、ディスプレイポートシンク20の動作を説明する。
ディスプレイポートソース42から画像データが送信されて、ディスプレイポートシンク20に入力されると、データ受信部22で受信され、DATA信号が出力される。
DATA信号は設定データ読み出し部24に入力され、DATA信号から、Htotal、およびメインクロックが生成される。また、M値N値取出し部26により、M値およびN値が抽出される。すなわち、設定データ読み出し部24からは、Htotal、メインクロック、M値、およびN値が出力される。
さらに、DATA信号は、PCLK判定部32のブランキングスタート検出回路36にも入力され、BS信号が出力される。
メインクロック、M値、およびN値は、PCLK生成部28に入力され、上記の式(1)に従ってピクセルクロック(PCLK)が生成され出力される。
生成されたピクセルクロックは、ピクセルクロックカウンタ30に入力される。ピクセルクロックカウンタ30は、DATA信号中の各フレームの最初のBSパケットの入力によって初期化される。その後、ピクセルクロックがカウントされ、カウント値が出力される。
ピクセルクロックのカウント値は最終値に到達する度に初期値に戻り、再びカウントアップを繰り返す。つまり、ピクセルクロックカウンタ30は、Htotalのピクセルクロック数をカウントすると(すなわち、ピクセルクロックが正しく生成されている場合には、1ライン毎に)リセットされる。
カウント値は、HtotalおよびBS信号とともに、PCLK判定部32のフラグ生成回路38に入力される。Htotalによって表される1ラインのピクセルクロック数から設定されたポイント地点の値と、カウント値とが比較され、同じ値であったならばフラグ信号が反転される。また、BS信号と次のBS信号との間でカウント値が1周したかどうか監視し、1周していた場合は1周を示すフラグ信号が反転される。
フラグ信号およびBS信号は、PCLK周波数判定回路40に入力される。BS信号が入力されるタイミングで、各フラグ信号の状態が判定され、設定された精度を満たさないことを示すフラグ信号があれば、リセット信号が出力される。例えば、1ラインのピクセルクロック数の、5%、25%、50%、75%、95%のポイント地点にカウンタ値が達したときに反転するフラグ信号があった場合、全てのポイント地点を1回カウント値が通過した状態(全てのフラグ信号が1回反転した状態)で、次のBS信号が入力されれば設定された精度が満たされているためリセット信号は出力されない。しかし、この5つのフラグ信号のうち1つでも反転していなければ、つまり、5つのフラグ信号のうち1つでも値が異なるものがあれば、ピクセルクロックが設定された精度を満たさないと判定し、リセット信号が出力される。
リセット信号は、PCLK生成部28に入力される。PCLK生成部28では、リセット信号が入力されると、再度、メインクロック、M値、およびN値が読み込まれ、上記の式(1)に従ってピクセルクロック(PCLK)が再生成され出力される。そして、例えば、次のラインのBSパケットのタイミングでピクセルクロックカウンタがリセットされ、それ以降、再生成されたピクセルクロックをカウントしたピクセルクロックカウンタのカウント値に基づいて画像信号の生成が行われる。これによって、再生成によって正しくピクセルクロックの生成が行われた場合には、正常な画像が表示される。
リセット信号が出力されない状態、つまり、ピクセルクロックの精度が設定された精度を満たしている場合には、ビデオデータ生成部34に入力されたDATA信号およびカウント値に基づき、画像信号であるHSYNC、VSYNC、DE、およびピクセルデータが出力される。
ここで、ピクセルクロックの周波数が設定値よりも高かった場合のタイミングチャートを図4に示す。
BSパケットが入力されると、ピクセルクロックカウンタ30によってピクセルクロック(PCLK)がカウントされ、1ラインのピクセルクロック数の5%に達したとき、フラグ信号の5%FLAGが“L”から“H”に反転する。カウンタ値がカウントアップされていくと、同様に、フラグ信号の25%FLAG、50%FLAG、75%FLAG、95%FLAGが反転していく。
ところが、ピクセルクロックの周波数が設定値よりも高いためにカウンタが1周し、5%FLAGが“H”から“L”に反転する(図4中のA)。すると、次のBSパケットが入力された時点で、5%FLAGのみ“L”、残りのフラグ信号は“H”であり、ピクセルクロックが設定された精度を満たさないことが判定され、リセット信号(図4中RESET)が“H”となり、PCLK生成部28がリセットされる。
続いて、ピクセルクロックの周波数が設定値よりも低かった場合のタイミングチャートを図5に示す。
図4と同様に、フラグ信号の5%FLAG、25%FLAG、50%FLAG、75%FLAGが反転していくが、ピクセルクロックの周波数が設定値よりも低いために、カウンタ値がピクセルクロック数の95%まで達せず、95%FLAGは反転しないままとなる(図5中のB)。すると、次のBSパケットが入力された時点で、95%FLAGのみ“L”、残りのフラグ信号は“H”であり、ピクセルクロックが設定された精度を満たさないことが判定され、リセット信号(図5中RESET)が“H”となり、PCLK生成部28がリセットされる。
このように、複数の地点に対応するフラグ信号を用いることで、ピクセルクロックの周波数が高い場合であっても、低い場合であっても、ピクセルクロックが期待した精度を満たさないときに確実に判定することができる。そして、判定結果を利用してPCLK生成部にリセットをかけてピクセルクロックを再生成することができ、誤ったピクセルクロックで動作し続けることによる誤った画像の表示、もしくは、画像が表示されない等の問題の発生を防止することができる。
また、複数の地点に対応するフラグを判定に用いるため、ピクセルクロックが途中で止まってしまった場合であっても、判定を行うことができる。
また、上記の実施形態では、フラグ信号のポイント地点を、Htotal(1ラインのピクセルクロック数)のパーセントで規定したが、Htotalの値からビットシフト等を用いて簡単に算出できる値とすれば、PCLK判定部の回路規模をより小さくすることができる。
さらに、BSパケットの前後に位置するフラグ信号のポイント地点は任意に設定可能であり、例えば、3%,97%等にすることで、ピクセルクロックの精度を高くしてもよいし、例えば、10%,90%等にすることで、ピクセルクロックの精度を低くしてもよい。
PCLK周波数判定回路がピクセルクロックが期待した精度を満たさないと判定したときに、直ちにPCLK生成部をリセットすることは必須ではない。例えば、画像信号を含むラインのBSパケットのタイミングにおいてピクセルクロックが期待した精度を満たさないことが判定された場合には、直ちにリセットを行うのではなく、その判定結果を記憶し、次のフレームの垂直ブランキング期間内にリセットを行うことが可能である。
PCLK周波数判定回路による判定を、全てのラインのBSパケットのタイミングにおいて行うことは必須ではない。例えば、画像信号を含むラインにおいては判定を行わず、垂直ブランキング期間内に、1回、もしくは、所定の回数だけ判定を行うことが可能である。垂直ブランキング期間内の判定によって、ピクセルクロックが期待した精度を満たさないと判定された場合には、画像信号を受信するより前にPCLK生成部のリセットを行うことが可能である。これによって正常なピクセルクロックの生成が行われれば、そのフレームの表示を正常に行うことができる。
ピクセルクロックカウンタのリセットを、フレームの最初のBSパケットのタイミングで行うことも必須ではなく、2ライン目もしくはそれ以降のラインのBSパケットのタイミングでリセットを行うことも可能である。ただし、垂直ブランキング期間内に少なくとも1回の判定を行うことができるよう、垂直ブランキング期間内の最後のラインから2つ目、もしくはそれ以前のラインでリセットを行うことが好ましい。
以上、本発明の画像信号生成装置について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよい。
10 画像通信システム
20 ディスプレイポートシンク
22 データ受信部
24 設定データ読み出し部
26 M値N値取出し部
28 ピクセルクロック生成部(PCLK生成部)
30 ピクセルクロックカウンタ
32 ピクセルクロック判定部(PCLK判定部)
34 ビデオデータ生成部
36 ブランキングスタート検出回路
38 フラグ生成回路
40 PCLK周波数判定回路
42 ディスプレイポートソース

Claims (3)

  1. 表示装置に画像を表示するための画像信号を生成する画像信号生成装置であって、
    ソース側から前記画像信号を生成するための情報を示す画像情報と、ピクセルクロック
    を生成するための情報を示すクロック情報とを受信し、さらに、前記画像を構成する画素
    のデータを、前記画像の単位区間のそれぞれを構成する複数の画素のデータを単位として
    、該単位の間の区切りを示す区切り信号とともに受信する受信部と、
    前記クロック情報に基づいて前記ピクセルクロックを生成するピクセルクロック生成部
    と、
    前記区切り信号のタイミングで初期値に初期化されるとともに、前記ピクセルクロック
    をカウントして、該初期値から前記画像情報に基づいて設定した最終値までの範囲のカウ
    ント値を繰り返すカウンタと、
    前記カウンタのカウント値に基づいて、前記単位区間の前記画像信号を生成する画像信
    号生成部とを備えるとともに、
    前記初期値から最終値までの範囲内の複数の地点のそれぞれに対応して設けられ、前記
    カウンタのカウント値が対応する地点を通過したときにトグルするフラグを記憶する複数
    のフラグ記憶器と、
    前記複数のフラグ記憶器に記憶されたフラグの値に基づいて、前記ピクセルクロックの
    正常性を判定する判定回路とからなるピクセルクロック判定部とを備えることを特徴とす
    る画像信号生成装置。
  2. 前記クロック情報が、前記ソース側から受信した画素データから再生した受信クロック
    の周期と、前記ピクセルクロックの周期との比を表す値であり、前記ピクセルクロック生
    成部が、前記受信クロックと前記比を表す値とに基づいて前記ピクセルクロックを生成す
    ることを特徴とする請求項1記載の画像信号生成装置。
  3. 前記単位区間が前記画像の各ラインの区間であることを特徴とする請求項1または2記
    載の画像信号生成装置。
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