JP5551869B2 - ジルコニウム基合金並びにこれを用いた水冷却型原子炉用燃料集合体およびチャンネルボックス - Google Patents

ジルコニウム基合金並びにこれを用いた水冷却型原子炉用燃料集合体およびチャンネルボックス Download PDF

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Description

本発明は、ジルコニウム基合金並びにこれを用いた水冷却型原子炉用燃料集合体およびチャンネルボックスに関する。
水冷却型原子炉では、中性子経済の観点から熱中性子吸収断面積が小さいジルコニウム基合金が燃料集合体の構成部材に多く使用されている。ジルコニウム基合金は、高温・高圧の水中で十分な耐食性を有しているが、高燃焼度領域において水素吸収量が増加する傾向がある。
また、経済性や資源有効利用の観点から大幅な高燃焼度化が進められており、耐食性・耐水素吸収性に優れたジルコニウム基合金の開発が進められている(たとえば特許文献1ないし特許文献3参照)。これらのジルコニウム基合金では、従来から水冷却型原子炉用燃料集合体の構成部材として使用されているジルカロイ−2やジルカロイ−4に含有されている鉄、クロム、ニッケルの量を増加させて耐食性・耐水素吸収性を改善させている。
特開平6−317687号公報 特開平9−78166号公報 特許第3692006号公報
ジルコニウム基合金は、水冷却型原子炉の炉心で長期間使用されると腐食が進行する。腐食反応で発生した水素の一部は、ジルコニウム基合金に吸収されるため、金属中の水素濃度が増加する。使用期間が長くなると、金属中の水素がジルコニウム水素化物となって析出する場合がある。この析出物は、金属の延性を低下させ、燃料集合体の機械的健全性を低下させる場合がある。たとえば軽水炉で使用されている燃料集合体では、45GWd/t以上の燃焼度でジルコニウム基合金製部材中の水素吸収が増加する傾向が見られており、45GWd/t以上の燃焼度で特に水素吸収の低減が求められている。
水冷却型原子炉用燃料集合体またはチャンネルボックスに用いられるジルコニウム基合金の腐食および水素吸収を抑制することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、水冷却型原子炉に装荷される燃料集合体およびチャンネルボックスのいずれかに用いられるジルコニウム基合金において、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムから選択される1以上の元素、並びに、ジルコニウム、スズ、鉄、クロム、不可避不純物を含有し、かつ不可避不純物ではないニオブおよびモリブデンを含有せず、スズ濃度をCSn(質量%)、鉄濃度をCFe(質量%)、クロム濃度をCCr(質量%)としたときに、CSn≦1.2、0.5≦CFe+CCr≦0.8、0.26≦CFe/CCr≦1.7を満足することを特徴とする。
また、本発明は、水冷却型原子炉に装荷される燃料集合体において、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムから選択される1以上の元素、並びに、ジルコニウム、スズ、鉄、クロム、不可避不純物を含有し、かつ不可避不純物ではないニオブおよびモリブデンを含有せず、スズ濃度をCSn(質量%)、鉄濃度をCFe(質量%)、クロム濃度をCCr(質量%)としたときに、CSn≦1.2、0.5≦CFe+CCr≦0.8、0.26≦CFe/CCr≦1.7を満足するジルコニウム基合金を少なくとも一部に用いた燃料棒およびスペーサの少なくとも一方を有することを特徴とする。
また、本発明は、沸騰水型原子炉に装荷される燃料集合体に装着されるチャンネルボックスにおいて、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムから選択される1以上の元素、並びに、ジルコニウム、スズ、鉄、クロム、不可避不純物を含有し、かつ不可避不純物ではないニオブおよびモリブデンを含有せず、スズ濃度をCSn(質量%)、鉄濃度をCFe(質量%)、クロム濃度をCCr(質量%)としたときに、CSn≦1.2、0.5≦CFe+CCr≦0.8、0.26≦CFe/CCr≦1.7を満足するジルコニウム基合金を少なくとも一部に用いたことを特徴とする。
本発明によれば、水冷却型原子炉用燃料集合体またはチャンネルボックスに用いられるジルコニウム基合金の腐食および水素吸収を抑制することができる。
本発明に係る燃料集合体の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、この実施の形態は単なる例示であり、本発明はこれらに限定されない。
図1は、本発明に係る燃料集合体の一実施の形態における縦断面図である。
燃料集合体10は、たとえば正方格子状に配列された複数の燃料棒14を有している。この正方格子の中央付近には、たとえば2本のウォータロッド22が配置される。燃料棒14およびウォータロッド22は、スペーサ17によって間隔を保持されている。また、燃料棒14の上端および下端は、上部タイプレート24および下部タイプレート25で支持されている。上部タイプレート24および下部タイプレート25は、たとえばステンレス鋼製である。沸騰水型原子炉に装荷される場合、燃料集合体10には角筒状のチャンネルボックス23が装着される。
燃料棒14は、円筒状の燃料被覆管の内部にウランなどの核燃料物質を焼き固めたペレットを収め、その両端を端栓で封じたものである。この燃料被覆管は、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムから選択される1以上の元素、スズ、鉄、クロム並びにその他の不可避不純物を含有するジルコニウム基合金で形成されている。このジルコニウム基合金は、スズ濃度をCSn(質量%)、鉄濃度をCFe(質量%)、クロム濃度をCCr(質量%)としたときに、CSn≦1.2、0.5≦CFe+CCr≦0.8、0.26≦CFe/CCr≦1.7、を満足する。
このようなジルコニウム基合金が良好な耐腐食特性および水素吸収率を有することを確認するために、腐食試験を行った。まず、ジルコニウム基合金中の好ましいスズ、鉄およびクロム濃度を確認するため、スズの濃度が0.15質量%から1.35質量%、鉄の濃度が0.1質量%から0.52質量%、クロムの濃度が0.11質量%から1.07質量%の、No.1からNo.13の13種類のジルコニウム基合金について試験を行った。また、比較のため、典型的なジルカロイ−4の組成を有する比較材についても同様の試験を行った。表1は、この腐食試験の結果をまとめた表である。
Figure 0005551869
腐食試験に用いた試験片は、以下のようにして形成した。まず、表1に示す各組成のジルコニウム基合金を2回溶解してインゴットを作成した。このインゴットをβ相の温度範囲に加熱した後、熱間鍛造し、再びβ相に加熱後急冷するβ焼入れを施した。その後、α相温度で熱間圧延および焼鈍した後、さらに冷間圧延と焼鈍を3回繰り返して板材を作成した。なお、このようなジルコニウム基合金製の板材の製造方法は、ジルコニウム基合金の製造方法の一例を示したものであり、本発明に係るジルコニウム基合金は他の方法でも製造することができる。
このようにして、これらの試験片を同一条件で冷間圧延を施した後に、大きな割れが生じていた合金は製造性が不良であると判断した。
これらの試験片を530℃、10.3MPaの水蒸気中に24時間保持し、その際の重量増加(腐食増量)を測定した。また、これらの試験片を290℃のLiOH水溶液中に13日間保持し、その際の腐食増量と水素濃度増加量とから水素吸収率を求めた。LiOH水溶液の濃度は、1モル/リットルである。いずれの試験結果も、比較材の腐食増量あるいは水素吸収率に対する相対値として示した。
腐食試験に用いたジルコニウム基合金の組成範囲では、スズはジルコニウム基合金母材中に固溶しているが、鉄とクロムはジルコニウムと金属間化合物を形成して析出している。そこで、析出型合金元素である鉄およびクロムと、固溶型合金元素であるスズを区別して評価する。
図2は、鉄+クロム濃度およびスズ濃度と製造性との関係を示すグラフである。図2の横軸は鉄+クロム濃度、縦軸はスズ濃度である。図2では、製造性が良好であったジルコニウム基合金は白丸(○)で、製造性が不良であったジルコニウム基合金は黒丸(●)で示した。
図2から、鉄+クロム濃度が約0.8質量%以下であれば製造性が良好であることがわかる。
図3は、鉄+クロム濃度と腐食増量との関係の試験結果を示すグラフである。図4は、鉄+クロム濃度と水素吸収率との関係の試験結果を示すグラフである。
図3から、鉄+クロム濃度が大きくなると腐食増量が顕著に低下していることがわかる。鉄+クロム濃度が0.5質量%以上の場合に、腐食増量は特に小さく、この濃度範囲では比較材と比べて腐食増量が半分以下になった。また、図4から、鉄+クロム濃度が大きくなると水素吸収率が低下しており、特に、鉄+クロム濃度が0.5質量%以上では比較材と比べて半分以下になった。
図5は、鉄/クロム濃度比と腐食増量との関係の試験結果を示すグラフである。図6は、鉄/クロム濃度比と水素吸収率との関係の試験結果を示すグラフである。
図5から、鉄/クロム濃度比の増加に伴って、腐食増量が一旦顕著に低下し、さらに鉄/クロム濃度比が増加すると、腐食増量が顕著に増加していることがわかる。鉄/クロム濃度比が0.26以上1.9以下の範囲で、腐食増量は特に小さく、この濃度範囲では、ジルカロイ−4の比較材と比べて腐食増量が半分以下になった。また、図6から、鉄/クロム濃度比の低下に伴って水素吸収率が低下し、鉄/クロム濃度比が1.7以下では比較材と比べて水素吸収率が半分以下になることがわかった。
以上より、腐食試験に用いたジルコニウム基合金の組成範囲において、製造性が良好で、腐食増量および水素吸収率が特に低いジルコニウム基合金は、以下の(1)式および(2)式を満たすことがわかった。
0.5≦CFe+CCr≦0.8 (1)
0.26≦CFe/CCr≦1.7 (2)
図7は、製造性が良好で、腐食増量および水素吸収率が特に低いジルコニウム基合金の鉄濃度およびクロム濃度の範囲を示すグラフである。腐食増量および水素吸収率が特に低いジルコニウム基合金の鉄濃度およびクロム濃度の範囲は、図7でハッチングを施した部分である。
(1)式は、図7のように横軸にクロム濃度CCr、縦軸に鉄濃度CFeをとったグラフで、次の2本の直線に挟まれる領域を示している。
Fe+CCr=0.5
Fe+CCr=0.8
また、(2)式は、図7のように横軸にクロム濃度CCr、縦軸に鉄濃度CFeをとったグラフで、次の2本の直線に挟まれる領域を示している。
Fe=0.26×CCr
Fe=1.7×CCr
つまり、(1)式および(2)式を満たすCFeおよびCCrは、図7に示した4本の直線で囲まれる領域を表す。これらの直線の交点から、製造性が良好で、腐食増量および水素吸収率が特に低いジルコニウム基合金の鉄濃度およびクロム濃度は、0.10≦CFe≦0.50および0.19≦CCr≦0.63で示される範囲にあることがわかる。
図8は、スズ濃度と腐食増量との関係の試験結果を示すグラフである。図9は、スズ濃度と水素吸収率との関係の試験結果を示すグラフである。図8および図9では、(1)式および(2)式を満足するジルコニウム基合金についての試験結果を白丸(○)で、それ以外の試験結果を黒丸(●)で示した。
図8から、スズ濃度が小さくなると腐食増量が低下していることがわかる。スズ濃度が1.2(質量%)以下で腐食増量が特に小さく、(1)式および(2)式を満足する試験結果だけを見ると腐食増量は比較材と比べて半分以下になった。また、図9から、スズ濃度の低下に伴って水素吸収率が低下することがわかる。スズ濃度が1.2(質量%)以下で水素吸収率は特に小さく、(1)式および(2)式を満足する試験結果だけを見ると水素吸収率は比較材と比べて半分以下になった。
つまり、腐食試験および耐水素吸収試験に用いたジルコニウム基合金の組成範囲において、製造性が良好で、腐食増量および水素吸収率が特に低いジルコニウム基合金は、次の(3)式を満たすことがわかった。
Sn≦1.2 (3)
以上より、鉄+クロム濃度、鉄/クロム濃度比が、たとえば(1)式および(2)式で表される所定の範囲内、スズ濃度がたとえば(3)式で表される所定の値以下であり、残部がジルコニウムおよび不可避不純物であるジルコニウム基合金は、製造性が良好で、腐食増量および水素吸収率が小さくなることがわかる。特に、(1)式ないし(3)式を満たすジルコニウム基合金は、製造性が良好で、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量が約半分以下、水素吸収率が約半分以下となる。
したがって、(1)式ないし(3)式を満たすジルコニウム基合金を用いて燃料被覆管を形成することにより、燃料被覆管の腐食および水素吸収を抑制することができる。また、燃料棒14の端栓や、スペーサ17のセル管やバンド、ウォータロッド22、チャンネルボックス23などを、同様のジルコニウム基合金で形成することにより、これらの腐食および水素吸収を抑制することができる。(1)式ないし(3)式を満たすジルコニウム基合金は製造性が良好であるため、燃料被覆管、端栓、スペーサ17のセル管やバンド、ウォータロッド22、チャンネルボックス23などは、たとえば腐食試験の試験片の製造方法と同様の方法で、容易に製造することができる。
また、腐食試験から得られるこのような知見は、少なくともこの腐食試験に用いた試験片の合金組成と同等と言える範囲についても妥当である。腐食試験に用いた試験片の鉄の濃度は0.1質量%から0.52質量%、クロムの濃度は0.11質量%から1.07質量%であるから、(1)式および(2)式を満たす合金組成のジルコニウム基合金は、試験片の合金組成の範囲に含まれている。(1)式ないし(3)式では、スズ濃度の下限は規定されていない。しかし、腐食試験に用いた試験片のスズの濃度は0.15質量%から1.35質量%であるから、たとえばスズ濃度が約0.1質量%以上であれば、製造性が良好で、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量が約半分以下、水素吸収率が約半分以下となると言うことができる。
次に、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量が約半分以下、水素吸収率が約半分以下となるような各合金元素の濃度の関係について検討する。
図10は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.5以下か否かをスズ濃度と鉄+クロム濃度との関係で示したグラフである。図11は、典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.5以下か否かをスズ濃度と鉄+クロム濃度との関係で示したグラフである。図10および図11では、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量または水素吸収率の相対値が0.5以下であるジルコニウム基合金を白丸(○)で、0.5より大きいジルコニウム基合金を黒丸(●)で示した。
図10より、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量を約半分以下とするためには、鉄+クロム濃度が0.5質量%以上であることが好ましいことがわかる。したがって、(1)式を満足していればよい。また、図11より、典型的なジルカロイ−4に比べて水素吸収率を約半分以下とするためには、次の(4)式を満足することが好ましいことがわかる。
2×CSn+(CFe+CCr)≦2.8 (4)
図12は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.5以下か否かをスズ濃度と鉄/クロム濃度比との関係で示したグラフである。図13は、典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.5以下か否かをスズ濃度と鉄/クロム濃度比との関係で示したグラフである。図12および図13では、腐食増量または水素吸収率の典型的なジルカロイ−4に対する相対値が0.5以下であるジルコニウム基合金を白丸(○)で、0.5より大きいジルコニウム基合金を黒丸(●)で示した。
図12より、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量を約半分以下とするためには、鉄/クロム濃度比が0.3以上、スズ濃度が1.15質量%以下であることが好ましいことがわかる。また、図13より、典型的なジルカロイ−4に比べて水素吸収率を約半分以下とするためには、鉄/クロム濃度比が1.5以下であることが好ましいことがわかる。
したがって、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量が約半分以下、水素吸収率が約半分以下とするために、合金組成は、(1)式および(4)式、並びに、次の(5)式および(6)式を満足することが好ましい。
0.3≦CFe/CCr≦1.5 (5)
Sn≦1.15 (6)
図14は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.5以下のジルコニウム基合金のスズ濃度および鉄+クロム濃度の範囲を示すグラフである。図15は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.5以下のジルコニウム基合金のスズ濃度および鉄/クロム濃度比の範囲を示すグラフである。図16は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.5以下のジルコニウム基合金の鉄濃度およびクロム濃度の範囲を示すグラフである。典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.5以下のジルコニウム基合金の組成範囲は、図14ないし図16でハッチングを施した部分である。
図14から、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.5以下となるジルコニウム基合金のスズ濃度は、1.15質量%以下であることがわかる。これは、(6)式と同じ意味である。また、図16から、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.5以下となるジルコニウム基合金の鉄濃度およびクロム濃度は、0.12≦CFe≦0.48および0.20≦CCr≦0.62で示される範囲にあることがわかる。
さらに耐腐食性および水素吸収特性が良好な、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量および水素吸収率が約30%以下となる合金組成について検討する。
図17は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.3以下か否かをスズ濃度と鉄+クロム濃度との関係で示したグラフである。図18は、典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.3以下か否かをスズ濃度と鉄+クロム濃度との関係で示したグラフである。図17および図18では、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量または水素吸収率の相対値が0.3以下であるジルコニウム基合金を白丸(○)で、0.3より大きいジルコニウム基合金を黒丸(●)で示した。
図17より、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量を30%以下とするためには、鉄+クロム濃度が0.5質量%以上であることが必要であることがわかる。したがって、(1)式を満足していればよい。また、図18より、典型的なジルカロイ−4に比べて水素吸収率を30%以下とするためには、次の(7)式を満足する必要があることがわかる。
Sn/1.4+(CFe+CCr)/2.3≦1 (7)
図19は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.3以下か否かをスズ濃度と鉄/クロム濃度比との関係で示したグラフである。図20は、典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.3以下か否かをスズ濃度と鉄/クロム濃度比との関係で示したグラフである。図19および図20では、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量または水素吸収率の相対値が0.3以下であるジルコニウム基合金を白丸(○)で、0.3より大きいジルコニウム基合金を黒丸(●)で示した。
図19より、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量を30%以下とするためには、鉄/クロム濃度比が0.3以上で、次の(8)式を満足する必要があることがわかる。
14×CFe/CCr≧88CSn−75 (8)
また、図20より、典型的なジルカロイ−4に比べて水素吸収率を30%以下とするためには、鉄/クロム濃度比が0.95以下である必要があることがわかる。
したがって、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量が30%以下、水素吸収率が30%以下とするために、合金組成は、(1)式、(7)式および(8)式、並びに、次の(9)式を満足する必要がある。
0.3≦CFe/CCr≦0.95 (9)
図21は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.3以下のジルコニウム基合金のスズ濃度および鉄+クロム濃度の範囲を示すグラフである。図22は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.3以下のジルコニウム基合金のスズ濃度および鉄/クロム濃度比の範囲を示すグラフである。図23は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.5以下のジルコニウム基合金の鉄濃度およびクロム濃度の範囲を示すグラフである。典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.3以下のジルコニウム基合金の組成範囲は、図21ないし図23でハッチングを施した部分である。
図21から、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.3以下のジルコニウム基合金のスズ濃度は、1.10質量%以下であることがわかる。図22から、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.3以下のジルコニウム基合金のスズ濃度は、1.00質量%以下であることがわかる。図23から、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.5以下のジルコニウム基合金の鉄濃度およびクロム濃度は、0.12≦CFe≦0.39および0.26≦CCr≦0.62で示される範囲にあることがわかる。
さらに、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量が約20%以下、水素吸収率が約10%以下となる合金組成について検討する。
図24は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.2以下か否かをスズ濃度と鉄+クロム濃度との関係で示したグラフである。図25は、典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.1以下か否かをスズ濃度と鉄+クロム濃度との関係で示したグラフである。図24では、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.2以下であるジルコニウム基合金を白丸(○)で、0.2より大きいジルコニウム基合金を黒丸(●)で示した。図25では、典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.1以下であるジルコニウム基合金を白丸(○)で、0.1より大きいジルコニウム基合金を黒丸(●)で示した。
図24より、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量を20%以下とするためには、次の(10)式を満足する必要があることがわかる。
Sn/2.5+(CFe+CCr)/0.9≧1 (10)
また、図25より、典型的なジルカロイ−4に比べて水素吸収率を10%以下とするためには、次の(11)式および(12)式を満足する必要があることがわかる。
Fe+CCr≦0.75 (11)
Sn/1.5+(CFe+CCr)/1.7≦1 (12)
図26は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.2以下か否かをスズ濃度と鉄/クロム濃度比との関係で示したグラフである。図27は、典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.1以下か否かをスズ濃度と鉄/クロム濃度比との関係で示したグラフである。図26では、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.2以下であるジルコニウム基合金を白丸(○)で、0.2より大きいジルコニウム基合金を黒丸(●)で示した。図27では、典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.1以下であるジルコニウム基合金を白丸(○)で、0.1より大きいジルコニウム基合金を黒丸(●)で示した。
図26より、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量を20%以下とするためには、鉄/クロム濃度比が0.3以上で、次式すなわち(8)式を満足する必要があることがわかる。
14×CFe/CCr≧88CSn−75
また、図27より、典型的なジルカロイ−4に比べて水素吸収率を10%以下とするためには、鉄/クロム濃度比が0.95以下で、次の(13)式を満足する必要があることがわかる。
170×CFe/CCr≦190CSn−19 (13)
したがって、典型的なジルカロイ−4に比べて腐食増量が20%以下、水素吸収率が10%以下とするために、合金組成は、(1)式、(8)式、(10)式ないし(13)式、並びに、次の(14)式を満足する必要がある。
0.3≦CFe/CCr≦0.95 (14)
図28は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値がそれぞれ0.2以下および0.1以下のジルコニウム基合金のスズ濃度および鉄+クロム濃度の範囲を示すグラフである。図29は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値がそれぞれ0.2以下および0.1以下のジルコニウム基合金のスズ濃度および鉄/クロム濃度比の範囲を示すグラフである。図30は、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値がそれぞれ0.2以下および0.1以下のジルコニウム基合金の鉄濃度およびクロム濃度の範囲を示すグラフである。典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値がそれぞれ0.2以下および0.1以下のジルコニウム基合金の組成範囲は、図28ないし図30でハッチングを施した部分である。
図28から、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値がそれぞれ0.2以下および0.1以下のジルコニウム基合金のスズ濃度は、0.42質量%以上、1.03質量%以下であることがわかる。また、図28から、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値がそれぞれ0.2以下および0.1以下のジルコニウム基合金の鉄+クロム濃度は、0.53質量%以上であることがわかる。図29から、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値がそれぞれ0.2以下および0.1以下のジルコニウム基合金のスズ濃度は、0.37質量%以上、1.00質量%以下であることがわかる。図30から、典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値がそれぞれ0.2以下および0.1以下のジルコニウム基合金の鉄濃度およびクロム濃度は、0.12≦CFe≦0.37および0.27≦CCr≦0.58で示される範囲にあることがわかる。
以上より、腐食試験結果は、次のようにまとめることができる。
スズ、鉄、クロムおよびその他の不可避不純物を含有するジルコニウム基合金のうち、以下の組成範囲を有する合金は、製造性が良好で、腐食増量および水素吸収率が低い。
0.5≦CFe+CCr≦0.8
0.26≦CFe/CCr≦1.7
Sn≦1.2
なお、この条件を満たす合金の、鉄濃度およびクロム濃度は、以下の範囲にある。
0.10≦CFe≦0.50
0.19≦CCr≦0.63
さらに、鉄、クロムおよびその他の不可避不純物を含有するジルコニウム基合金のうち、以下の組成範囲を有する合金は、製造性が良好で、腐食増量および水素吸収率が典型的なジルカロイ−4に比べて約半分以下となる。
0.5≦CFe+CCr≦0.8
2×CSn+(CFe+CCr)≦2.8
0.3≦CFe/CCr≦1.5
Sn≦1.15
なお、この条件を満たす合金の、鉄濃度およびクロム濃度は、以下の範囲にある。
0.12≦CFe≦0.48
0.20≦CCr≦0.62
さらに、鉄、クロムおよびその他の不可避不純物を含有するジルコニウム基合金のうち、以下の組成範囲を有する合金は、製造性が良好で、腐食増量および水素吸収率の典型的なジルカロイ−4に対する相対値が0.3以下となる。
0.5≦CFe+CCr≦0.8
Sn/1.4+(CFe+CCr)/2.3≦1
14×CFe/CCr≧88CSn−75
0.3≦CFe/CCr≦0.95
なお、この条件を満たす合金の、鉄濃度、クロム濃度およびスズ濃度は、以下の範囲にある。
0.12≦CFe≦0.39
0.26≦CCr≦0.62
0.37≦CSn≦1.00
さらに、鉄、クロムおよびその他の不可避不純物を含有するジルコニウム基合金のうち、以下の組成範囲を有する合金は、製造性が良好で、腐食増量の典型的なジルカロイ−4に対する相対値が0.2以下で、水素吸収率の典型的なジルカロイ−4に対する相対値が0.1以下となる。
Fe+CCr≦0.75
Sn/2.5+(CFe+CCr)/0.9≧1
Sn/1.5+(CFe+CCr)/1.7≦1
14×CFe/CCr≧88CSn−75
170×CFe/CCr≦190CSn−19
0.3≦CFe/CCr≦0.95
なお、この条件を満たす合金の、鉄濃度、クロム濃度およびスズ濃度は、以下の範囲にある。
0.12≦CFe≦0.37
0.27≦CCr≦0.58
0.42≦CSn≦1.00
したがって、鉄+クロム濃度、鉄/クロム濃度比およびスズ濃度が所定の範囲にあるジルコニウム基合金は、製造性に優れ、腐食および水素吸収が抑制される。このような合金組成の範囲は、たとえば(1)式ないし(3)式で表される。また、合金組成の範囲をさらに限定することにより、耐腐食性および水素吸収特性をさらに高めることもできる。
次に、このような耐腐食性および水素吸収特性が高いスズ、鉄およびクロムを含有するジルコニウム基合金に、他の元素を添加することによりさらに耐腐食性および水素吸収特性を向上させることができることを確認するため、腐食試験を行った。この腐食試験では、耐腐食性および水素吸収特性が高いスズ、鉄およびクロムを含有するジルコニウム基合金(合金A)を比較材とし、この合金Aをベースにスズ、鉄、クロム以外の添加元素の種類および濃度が異なるNo.14からNo.23の10種類のジルコニウム基合金について試験を行った。No.14からNo.23の合金および合金Aのスズ、鉄およびクロムの濃度は、実質的に同じである。
スズ(Sn)、鉄(Fe)、クロム(Cr)以外の添加元素としては、バナジウム(V)、セリウム(Ce)、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、チタン(Ti)、ゲルマニウム(Ge)、亜鉛(Zn)およびガリウム(Ga)を用いた。さらに、比較材である合金Aとはスズ、鉄およびクロムの濃度が異なる合金Bに、バナジウムを添加したNo.24のジルコニウム基合金についても、同様の試験を行った。
この腐食試験に用いた試験片は、表1に示した腐食試験の場合と同様に形成しており、また、腐食試験の方法も表1に示した試験と同じである。
図31は、腐食試験の結果をまとめた表(表2)である。
表2に示すとおり、上述の通り耐腐食性および水素吸収特性が良好となるスズ、鉄(、クロムの組成範囲が(1)式ないし(3)式を満足しない合金Bには、No.14と同じ濃度でバナジウムを添加しても耐腐食性および水素吸収特性は向上しなかった。しかし、No.14、No.15、No.18およびNo.21の合金の腐食量は比較材である合金Aに比べて約1倍以下となり、水素吸収率は比較材である合金Aに比べて約0.6倍から約0.8倍に低減された。これらの合金の組成から、比較材である合金Aにさらに、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムのいずれか1種類以上を添加することによって、耐水素吸収特性を向上させることができることがわかる。ここで、No.16の合金については、530℃試験での腐食量は比較材の1倍以下であったが、290℃のLiOH水溶液中での腐食量が、他合金と比較して約5倍と、顕著に大きかったため、耐腐食特性は比較材と比べて劣っていると判断した。
また、No.18の合金は、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムのうち2種類の元素を組み合わせて添加したジルコニウム基合金であるが、耐腐食特性は比較材と同等で、かつ、耐水素吸収特性は向上している。したがって、追加の添加元素は、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムのうちの1種類のみの場合だけでなく、2種類以上の組み合わせでも効果があることがわかった。そこで、次に、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムの添加濃度の耐腐食特性および耐水素吸収特性に与える影響を見るために、これらの元素の合計の濃度と腐食量および水素吸収率との関係を調べた。
図32は、腐食試験の結果得られた腐食量および水素吸収率を示すグラフである。図32において、横軸はバナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムの添加濃度の合計であり、縦軸は比較材の結果に対する相対値である。図32には、No.14からNo.23までの合金のうち、セリウム、チタン、亜鉛およびガリウムが添加された合金の結果は図示していない。
図32から、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムの添加濃度の合計Cが増加すると、腐食量はほぼ一定のまま、水素吸収率が低下することがわかる。しかし、LiOH中での腐食量は、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムの添加濃度の合計Cが0.31質量%ではそれほど多くなかったが、0.51質量%となると大きくなっている。このため、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムの添加濃度の合計Cが0.31質量%より大きく0.51質量%以下のある値以上となると耐腐食特性が低下する可能性がある。
また、少なくともバナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムの添加濃度の合計Cが0.1質量%以上では、水素吸収率が低下することがわかる。したがって、少なくとも、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムの添加濃度の合計Cが、0.1質量%以上かつ0.31質量%以下であれば耐腐食特性および耐水素吸収特性が向上するということができる。
このように、スズ濃度をCSn(質量%)、鉄濃度をCFe(質量%)、クロム濃度をCCr(質量%)としたときに、CSn≦1.2、0.5≦CFe+CCr≦0.8、0.26≦CFe/CCr≦1.7を満足する合金に、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムから選択される1以上の元素を添加したジルコニウム基合金は、水冷却型原子炉内での耐腐食特性および耐水素吸収特性が良好である。この場合、微量の不可避不純物は含まれていてもよい。また、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムの4種類の元素濃度の合計をC(質量%)としたときに、0.1≦C≦0.31を満足することが好ましい。さらに、スズ濃度、鉄濃度、およびクロム濃度を限定することにより、耐腐食性および水素吸収特性をさらに高めることもできる。
本発明に係る燃料集合体の一実施の形態における縦断面図である。 鉄+クロム濃度およびスズ濃度と製造性との関係を示すグラフである。 鉄+クロム濃度と腐食増量との関係の試験結果を示すグラフである。 鉄+クロム濃度と水素吸収率との関係の試験結果を示すグラフである。 鉄/クロム濃度比と腐食増量との関係の試験結果を示すグラフである。 鉄/クロム濃度比と水素吸収率との関係の試験結果を示すグラフである。 製造性が良好で、腐食増量および水素吸収率が特に低いジルコニウム基合金の鉄濃度およびクロム濃度の範囲を示すグラフである。 スズ濃度と腐食増量との関係の試験結果を示すグラフである。 スズ濃度と水素吸収率との関係の試験結果を示すグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.5以下か否かをスズ濃度と鉄+クロム濃度との関係で示したグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.5以下か否かをスズ濃度と鉄+クロム濃度との関係で示したグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.5以下か否かをスズ濃度と鉄/クロム濃度比との関係で示したグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.5以下か否かをスズ濃度と鉄/クロム濃度比との関係で示したグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.5以下のジルコニウム基合金のスズ濃度および鉄+クロム濃度の範囲を示すグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.5以下のジルコニウム基合金のスズ濃度および鉄/クロム濃度比の範囲を示すグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.5以下のジルコニウム基合金の鉄濃度およびクロム濃度の範囲を示すグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.3以下か否かをスズ濃度と鉄+クロム濃度との関係で示したグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.3以下か否かをスズ濃度と鉄+クロム濃度との関係で示したグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.3以下か否かをスズ濃度と鉄/クロム濃度比との関係で示したグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.3以下か否かをスズ濃度と鉄/クロム濃度比との関係で示したグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.3以下のジルコニウム基合金のスズ濃度および鉄+クロム濃度の範囲を示すグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.3以下のジルコニウム基合金のスズ濃度および鉄/クロム濃度比の範囲を示すグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値が0.5以下のジルコニウム基合金の鉄濃度およびクロム濃度の範囲を示すグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.2以下か否かをスズ濃度と鉄+クロム濃度との関係で示したグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.1以下か否かをスズ濃度と鉄+クロム濃度との関係で示したグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量の相対値が0.2以下か否かをスズ濃度と鉄/クロム濃度比との関係で示したグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する水素吸収率の相対値が0.1以下か否かをスズ濃度と鉄/クロム濃度比との関係で示したグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値がそれぞれ0.2以下および0.1以下のジルコニウム基合金のスズ濃度および鉄+クロム濃度の範囲を示すグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値がそれぞれ0.2以下および0.1以下のジルコニウム基合金のスズ濃度および鉄/クロム濃度比の範囲を示すグラフである。 典型的なジルカロイ−4に対する腐食増量および水素吸収率の相対値がそれぞれ0.2以下および0.1以下のジルコニウム基合金の鉄濃度およびクロム濃度の範囲を示すグラフである。 腐食試験の結果をまとめた表(表2)である。 腐食試験の結果得られた腐食量および水素吸収率を示すグラフである。
符号の説明
10…燃料集合体、14…燃料棒、17…スペーサ、22…ウォータロッド、23…チャンネルボックス、24…上部タイプレート、25…下部タイプレート

Claims (4)

  1. 水冷却型原子炉に装荷される燃料集合体およびチャンネルボックスのいずれかに用いられるジルコニウム基合金において、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムから選択される1以上の元素、並びに、ジルコニウム、スズ、鉄、クロム、不可避不純物を含有し、かつ不可避不純物ではないニオブおよびモリブデンを含有せず、スズ濃度をCSn(質量%)、鉄濃度をCFe(質量%)、クロム濃度をCCr(質量%)としたときに、CSn≦1.2、0.5≦CFe+CCr≦0.8、0.26≦CFe/CCr≦1.7を満足することを特徴とするジルコニウム基合金。
  2. バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムの4種類の元素濃度の合計をC(質量%)としたときに、0.1≦C≦0.31を満足することを特徴とする請求項1に記載のジルコニウム基合金。
  3. 水冷却型原子炉に装荷される燃料集合体において、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムから選択される1以上の元素、並びに、ジルコニウム、スズ、鉄、クロム、不可避不純物を含有し、かつ不可避不純物ではないニオブおよびモリブデンを含有せず、スズ濃度をCSn(質量%)、鉄濃度をCFe(質量%)、クロム濃度をCCr(質量%)としたときに、CSn≦1.2、0.5≦CFe+CCr≦0.8、0.26≦CFe/CCr≦1.7を満足するジルコニウム基合金を少なくとも一部に用いた燃料棒およびスペーサの少なくとも一方を有することを特徴とする燃料集合体。
  4. 沸騰水型原子炉に装荷される燃料集合体に装着されるチャンネルボックスにおいて、バナジウム、ランタン、プラセオジムおよびゲルマニウムから選択される1以上の元素、並びに、ジルコニウム、スズ、鉄、クロム、不可避不純物を含有し、かつ不可避不純物ではないニオブおよびモリブデンを含有せず、スズ濃度をCSn(質量%)、鉄濃度をCFe(質量%)、クロム濃度をCCr(質量%)としたときに、CSn≦1.2、0.5≦CFe+CCr≦0.8、0.26≦CFe/CCr≦1.7を満足するジルコニウム基合金を少なくとも一部に用いたことを特徴とするチャンネルボックス。
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