JP5550060B2 - そうか病病原菌種のpcr定量用試薬キット - Google Patents

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Description

本発明は難防除性植物病害であるそうか病の病原菌種を種特異的に定量する技術に関する。
そうか病は日本国内のみならず世界中で発症例が報告されている難防除性植物病害であり、ジャガイモ、サツマイモ、ダイコン、ニンジン、テンサイ、ゴボウに代表される根菜類全般に被害をもたらすことが知られている。特にジャガイモは本病害の被害が甚大な根菜類の1つであり、本病害を発病したジャガイモ塊茎表面には特徴的な暗褐色、コルク状の病斑部が現れ、外見の悪化やデンプン含量の減少を引き起こす。そのため、発病したジャガイモは生鮮野菜として出荷することができず、加工用若しくはデンプン原料用へと転用されるため市場価格が著しく減少し、生産者は経済的に大きな損失を被ることとなる。
ジャガイモそうか病の病原菌種は、Streptomyces属に属する複数細菌種であり、S. scabiei、S. acidiscabiei、S. turgidiscabieiが主要な病原菌種として世界中で広く知られている。本病原菌種が土壌中で肥大過程にあるジャガイモの塊茎に接触・感染することで、塊茎表面に病斑組織が形成されると考えられている。また、収穫後のジャガイモ塊茎の病斑組織には高密度の病原菌種が存在することが知られており、ジャガイモ塊茎表面において病原菌種が増殖していることが予見される。このようなジャガイモ栽培畑土壌や病斑組織における病原菌種の生態(存在量、分布、感染経路)を把握することは、本病害の防除ならびにリスク管理を考える上で極めて重要ある。
自然環境中の病原菌種の生態を把握する手法として、シングルコロニー分離法、PCR法、ELISA法などを基盤とした技術が一般的である。そうか病原菌種に関しては、例えば、そうか病の病原性と関連する遺伝子nec1を用いた病原菌種の定量法が非特許文献1に記載されている。また、上記3種のそうか病原菌種の16S rRNA遺伝子もしくは16S rRNA遺伝子から16S-23S ITS領域を増幅する種特異的プライマー対を用いた手法が特許文献2に記載されており、ジャガイモ栽培畑土壌や病斑組織に適用されている。同様にS. scabieiとS. turgidiscabieiの16S rRNA遺伝子を増幅する種特異的プライマー対を用いた病斑組織への適用例が非特許文献3に記載されている。また、S. scabieiに対するモノクローナル抗体を用いた手法が特許文献4に示されている。
Koyama, O. et al.,: Microbes Environ (2006), 21, pp.185-188. 特開2006−217828号公報 Lehtonen, M. J. et al.,: Plant Pathology (2004), 53, pp. 280-287. 特開2001−078763号公報
環境中の病原性微生物のリスク管理においては、病原菌の検出・識別・定量といった3つの観点が重要である。そうか病の場合、これまでに、そうか病原菌種の遺伝子塩基配列を用いた種特異的なPCR法や、種特異的なモノクローナル抗体法といった検出、識別手法があるが、これらはどれも定量的な方法ではない。そうか病原菌の定量法としては、唯一、上記したようなそうか病の病原性遺伝子nec1を定量する手法があるが、この手法では複数存在する病原菌種が区別できないという課題が残されている。
そこで本発明の課題は、そうか病の主要病原菌種であるS. scabiei、S. acidiscabiei、S. turgidiscabieiの種特異的な定量手法、ならびにそうか病のリスク管理ならびに防除に適用可能な根幹技術を提供することである。
本発明者らは、上記3種のそうか病の主要病原菌種であるS. scabiei、S. acidiscabiei、S. turgidiscabieiそれぞれについて種特異的に定量するため、リアルタイムPCR法、エンドポイント法、競合的PCR法及びマルチプレックスPCR法の適用について鋭意研究した結果、これらの方法において最適なDNA試薬キットを開発し、このDNA試薬キットが、上記いずれの定量法においても3種の主要そうか病原菌の定量を良好に行いうることを確認し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下のとおりである。
(1)以下に示す、プライマー対及びプローブからなるか、あるいはさらにコンペティターを含むことを特徴とする、そうか病原菌種のPCR定量用試薬キット。
(a)配列番号1及び2、配列番号3及び4、並びに配列番号5及び6で示される塩基配列を有するプライマー対
(b)配列番号7〜9で示される塩基配列を有し、5’末端が蛍光色素で修飾されたプローブ
(c)配列番号32、34及び36で示される塩基配列を有するコンペティター

(2)リアルタイム定量PCR法、競合的定量PCR法、エンドポイント定量PCR法あるいはマルチプレックス定量PCR法に用いることを特徴とする、上記(1)に記載の試薬キット。

(3)そうか病原菌種がStreptomyces scabiei、Streptomyces acidiscabiei、またはStreptomyces turgidiscabieiであることを特徴とする、上記請求項1または2に記載の試薬キット。
本発明のPCR定量用試薬キットは、リアルタイム定量PCR法、競合的定量PCR法、エンドポイント定量PCR法あるいはマルチプレックス定量PCR法のいずれの定量法によっても、主要そうか病原菌種である、Streptomyces scabiei、Streptomyces acidiscabiei、またはStreptomyces turgidiscabieiの存在量を菌種毎に、精度良く定量することができる。
特に、マルチプレックス定量PCR法の場合、複数のテンプレートDNA、プライマー、プローブの混合状態で増幅反応を行うため、高精度の定量を行うためには、目的の塩基配列にのみ特異的にハイブリダイズするプライマー、プローブの設計が鍵となる。特に、本発明の目的菌種であるS. scabiei、S. acidiscabiei、S. turgidiscabieiは、系統分類学的に近縁な種であり、ターゲットとなるDNAの塩基配列の相同性が高いため、該定量法を適切に実施しうる種特異的なプライマー、プローブの設計は極めて困難である。本発明においては、考えられうるプライマー、プローブの組み合わせを幾通りも試み、最適条件を設定するに至った。
本発明の上記試薬キットによれば、マルチプレックス定量PCR法によっても上記主要そうか病原菌の各菌種を定量できる。したがって、一度のPCR条件の設定及びPCR増幅を行えば、各菌種を識別してその存在量を知ることができることになるため、きわめて迅速、かつ簡便にそうか病原菌の菌種ごとの定量が可能となる点で画期的である。
本発明のDNA試薬キットは、主要そうか病原菌種であるS. scabiei、S. acidiscabiei、S. turgidiscabieiを定量的PCR法により定量するためのプライマー、プローブあるいはさらにコンペティターDNAからなる。
これらの本発明のDNA試薬キット中、プライマー、プローブは、リアルタイム定量PCR法、エンドポイント定量PCR法、競合的定量PCR法、及びマルチプレックス定量PCR法に共通して使用できる。また、コンペティターは、競合的定量PCR法、エンドポイント定量PCR法及びマルチプレックス定量PCR法に共通して使用できる。
リアルタイム定量PCR法とは、PCR法において、各増幅サイクルにおける増幅産物量をリアルタイムで測定し、特定の増幅量が観測できたPCRサイクルと既知の初期核酸量の対応関係から、試料中の初期核酸量を算出する方法である。
競合的定量PCR法とは試料中に、目的の塩基配列と近似した塩基配列を標準物質として加えることにより、目的塩基配列と競合する近似塩基配列の増幅産物比から定量を行う方法である。エンドポイント定量PCR法もこの範疇に含まれるが、エンドポイント定量PCR法とは、PCR増幅産物の測定を終点でのみで行う方法である。
マルチプレックス定量PCR法は、複数のプライマー対を用いて、複数のターゲットを同時に増幅可能なマルチプレックスPCR法を用いて定量を行うものである。このためには、1つの増幅反応において、同時に用いることができるプライマー及びプローブが必要となる。特に、この目的で用いる複数のQProbeは、異なる励起・蛍光波長を持つ蛍光色素で修飾されている必要性がある。
〔プライマー〕
本発明のプライマーは、それぞれ上記3種の主要そうか病原菌種の16S rRNA遺伝子、又は16S rRNA遺伝子から16S-23S ITS領域に対応する配列を有し、これらの種特異的塩基配列を含む領域を増幅する。
なお、配列番号28は、S. scabiei(Accession No. AB026199)の1421-1672塩基、配列番号29はS. acidiscabiei(Accession No. AB026220)の172-639塩基、配列番号30は、S. turgidiscabiei(Accession No. AB026221)の978-1700塩基に対応する、種特異的配列を含む領域の塩基配列を示す。
本発明のプライマーは、具体的には、配列番号1〜6で示される塩基配列を有し、配列番号1、2のプライマー対はS. scabiei(Accession No. AB026199)の1421-1439、1672-1651塩基に対応し、S. scabieiの定量に用いられる。また、配列番号3、4のプライマー対はS. acidiscabiei(Accession No. AB026220)の172-192、639-620塩基に、S. acidiscabieiの定量に用いられ、配列番号5,6のプライマー対はS. turgidiscabiei(Accession No. AB026221)の978-999、1700-1683に対応し、S. turgidiscabieiの定量に用いられる。
本発明のプライマーを設計する際には、塩基配列データベース上で相同性検索を行いその特異性を確認した。さらに、全てのプライマーがほぼ同様のTm値を持つよう設計したため、マルチプレックスPCRに適用可能である。
〔プローブ〕
そうか病原菌種の定量法に用いるプローブは、増幅された塩基配列中のターゲット配列にハイブリダイズし、標識された蛍光色素により、反応の前後で蛍光値の変化が確認できることが必要である。本発明で使用する蛍光色素は、上記プローブが各主要そうか病原菌種の上記特異的塩基配列にアニーリングしたとき、蛍光が消光する蛍光色素が望ましい。このような蛍光色素で標識されたプローブを以下QProbeという場合がある。
具体的な蛍光色素としては、FITC(フルオレセインイソチオシアネート)、TMR(テトラメチルローダミン)、6-jeo、ボデピー(BODIPY)FL/C3(商標名;モレキュラー・プローブ(Molecular Probes)社製、米国)、ボデピー(BODIPY)FL/C6(商標名;モレキュラー・プローブ(Molecular Probes)社製、米国)が好適なものとして挙げられる。また、このような蛍光色素を、オリゴヌクレオチドの5’末端に修飾した状態で販売されているQProbe-5BP、QProbe-5GP、QProbe-5YP、QProbe-5RP(J-Bio21社製、日本)もまた利便性が高くより好適である。
プローブの設計に際しては、各主要そうか病原菌種のプライマー対によるPCR増幅部位の中から適当な領域を探し出す必要がある。本発明において選択する領域は、PCRの際、プライマー対によって増幅される、上記主要そうか病原菌種の各1種の塩基配列中に存在する塩基配列領域であって、他の2種の増幅産物には存在しない領域であり、かつ15 bp以上の領域の塩基配列をターゲット配列として選定する。
また、QProbeにおいては、プローブがターゲット配列にハイブリダイズすることにより、蛍光色素とターゲット配列中のグアニンと近接したときのみ消光させるため、ターゲット配列となる領域内にシトシン塩基とグアニン塩基のペアが存在すること及びそのシトシン・グアニン塩基ペアから二塩基以内(シトシン・グアニン塩基ペアを一塩基目と数える)に他のグアニン塩基が存在しないことが最適な領域の条件である。
本発明のプローブは、以上のような条件を満たす領域をターゲット配列として、該ターゲット配列とハイブリダイズ可能であって、かつ、該ターゲット配列中のグアニン塩基と塩基対を形成させて消光させるために、蛍光色素で修飾されたシトシン塩基が一方の末端に位置するように設計する。
一方、本発明のQProbeを競合的定量PCR法で用いる場合、QProbeはターゲット配列及びコンペティター配列とそれぞれ同様な結合力で結合することが好ましい。
すなわち、プローブ末端の蛍光色素が修飾されたシトシンがターゲット配列中のグアニンと結合するのに比較して、コンペティター配列の対応部位にはプローブと結合する塩基(グアニン)でないように設計するため、コンペティター配列とプローブの結合力が弱くなる、これを補うためコンペティター配列における、プローブの蛍光色素修飾末端と反対側の末端塩基と対応する部位の塩基をグアニンとし、プローブの蛍光色素修飾末端と反対側の末端塩基もシトシンとする。なお、ターゲット配列においては、プローブの蛍光色素修飾末端と反対側の末端塩基と対応する部位の塩基はグアニン以外の塩基となる領域が選定されている。これにより、プローブとターゲット配列及びコンペティター配列とはそれぞれほぼ同様の結合力で結合するようになる。
また、QProbeのTm値は、当該そうか病原菌種の種特異的プライマー対のTm値よりも5℃程度高いものが理想的である。
このようにして設計され、合成された本発明のプローブの塩基配列は、具体的には、配列番号7、8、9に示され、それぞれ順にS. scabiei、S. acidiscabiei、S. turgidiscabieiに対応し、各そうか病原菌種の定量に用いられる。
一方、マルチプレックス定量PCR法を実施するためには、プローブに修飾される蛍光色素は励起・蛍光波長が異なる必要がある。励起・蛍光波長が他の蛍光色素のものと重なり干渉しあう場合には、各色素間の干渉を補正することが望ましい。上記のQProbe-5GP、QProbe-5YP、QProbe-5RP(J-Bio21社製、日本)をLightcycler 480(Roche)にて用いた場合の励起・蛍光波長はそれぞれ483 nmと533 nm、523 nmと568 nm、558 nmと610 nmである。
〔コンペティター〕
コンペティターは、上記したように競合的定量PCR法、エンドポイント定量PCR法及びマルチプレックス定量PCR法に用いられる。本発明のコンペティター配列は、上記プローブとハイブリダイズ可能で、かつ、上記選定された各主要そうか病原菌種のターゲット配列とそれぞれ類似する塩基配列からなり、プローブとハイブリダイズする部分の両端の塩基は、上記ターゲット配列中のプローブとハイブリダイズ部分の塩基とそれぞれ異なるように設計する。
すなわち、ターゲット配列中のプローブとハイブリダイズする部分の一方端はグアニンであるのに対し、コンペティターにおける、このグアニンと対応する部位の塩基はグアニン以外の塩基とし、また、ターゲット配列中のプローブとハイブリダイズする部分の他方端は、グアニン塩基以外の塩基であるのに対し、この部位に対応するコンペティターの塩基はグアニンとする。これにより、上記したようにプローブに対するターゲット配列及びコンペティター配列の結合力は同様のものとなり、PCR増幅により増幅されるターゲット配列とコンペティター配列の比率は、当初の試料中のターゲット配列とコンペティター配列の比率を反映したものとなり、測定される蛍光強度を測定することにより、当初使用したコンペティターの量からターゲット配列、すなわち上記そうか病原菌種の存在量を定量することができる。
本発明のコンペティターの具体的塩基配列は、配列番号32、34、36に示され、これら配列番号のコンペティターはそれぞれ順にS. scabiei、S. acidiscabiei、S. turgidiscabieiに対応し、各そうか病原菌の定量に用いられる。
コンペティターDNAの塩基配列はプラスミドにクローニングした状態で保存することが望ましい。このようなプラスミドは、一般的なDNAのクローニング技術等を用いて調整できる。
本発明のDNA試薬キットは、上記したプライマー、プローブ、あるいはさらにコンペティターDNAからなり、以下のように用いられる。いずれの定量法においてもPCR増幅は3反復行い、平均値及び標準偏差を算出する。
リアルタイム定量PCR法では、上記のプライマー及びプローブを用いて、試料中の標的塩基配列を増幅し、PCRのアニーリングステップにおける蛍光強度を測定することにより、増幅産物量を算出する。増幅産物量から初期遺伝子量への換算の際には、同様のプライマー及びプローブと、既知濃度の遺伝子を用いてあらかじめ作製した検量線を用いる。検量線の作成方法は、特定の増幅量が見られたサイクル数、すなわちCt値を縦軸にとり、初期遺伝子量の対数を横軸にとると、直線に近似可能な検量線を作製可能である。初期遺伝子量は1.0 × 101 copies/wellから1.0 × 107 copies/wellまでの濃度範囲を持つよう、ターゲットプラスミドを適当な濃度で用いればよい。
エンドポイント定量PCR法では、試料と共に、上記のプライマー、プローブ及びコンペティターを用いる。エンドポイント定量PCR法は、競合的定量PCR法の原理を用いるために、増幅後のターゲットとコンペティターの量比を求めることで、初期のターゲット遺伝子量が算出できる。本手法では、PCR増幅終了後のプローブ解離ステップ及び、アニーリングステップの蛍光強度を測定し、それらの値からターゲットとコンペティターの量比へと換算する。換算に用いる検量線の作製には、ターゲット、コンペティターの比を1:100から100:1の範囲で、作成済みのターゲットとコンペティタープラスミドを混合するとよい。検量線の作成方法は、プローブのアニーリングステップの蛍光強度値を解離ステップの蛍光強度で割った値を縦軸にとり、ターゲットとコンペティターの量比を横軸にとると、直角双曲線に近似可能な検量線を作製可能である。また、横軸に対数を使用すると、検量線の視認性がよい。
競合的定量PCR法は、エンドポイント定量PCR法よりさらに一般的な手法であり、同様に上記のプライマー、プローブ及びコンペティターを用いて定量を行う。ターゲットとコンペティターの量比を求める方法はリアルタイム測定、又は終点測定いずれも用いることができる。例えば、PCRの各ステップにおけるリアルタイム測定を行い、ターゲット、コンペティターのCt値を比較する方法や、増幅産物量を電気泳動等の方法により比較する方法がある。
マルチプレックス定量PCR法は、上記エンドポイント定量PCR法にて、3種のそうか病原菌種毎に個別に行っていた反応を、1つの反応系で行う方法である。そのため、1つの反応系に個々のプライマー、プローブ、コンペティターを混合し、PCR増幅反応を行う。種特異的プライマー対により増幅された産物は、励起−蛍光波長がお互いに異なる、3種の蛍光プローブにより個別に定量可能である。上記エンドポイントPCR定量法での検量線作製方法と同様に、増幅反応後のプローブ解離ステップ、及びアニーリングステップの蛍光強度と、ターゲットとコンペティターの量比の関係から、それぞれのそうか病原菌種に対応する検量線を作製する。
本発明のDNA試薬キットは、環境試料、例えばジャガイモ栽培畑土壌や、そうか病の病斑部組織等から抽出したDNA溶液をテンプレートとして、PCR増幅反応を行うが、DNAの抽出方法は、通常のPCR反応が進行し、検量線の範囲に入るDNA濃度が得られるものであれば、どのようなものでもよく、適宜、選択して行えばよい。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施例には特に限定されない。
本発明者らは、競合的定量PCR法に基づいたそうか病原菌種の種別定量手法を開発した。特に、そうか病原菌種の種特異的プライマー対及びQProbeを用いた競合的PCR法を組み合わせ、反応条件を適宜調整することにより、そうか病原菌種の種別定量手法の開発に成功した。以下に本発明を実施するにあたり必須となる、プライマー対及びQProbeの塩基配列、ターゲット及びコンペティター配列の設計・作製方法、検量線の作製方法、マルチプレックスPCRによる定量法、環境試料への適用方法を示すが、本発明はこれらの実施例になんら制限されるものではない。
実施例1
〔そうか病原菌種の種特異的プライマー対〕
そうか病原菌種の種特異的プライマー対は上記特許文献2を参照し、S. turgidiscabieiに関しては、当該プライマー対に微調整を加え利用した(表1)。
〔QProbeの設計〕
上記の[発明を実施するための最良の形態]に示す特徴を持つQProbeの合成は株式会社J-Bio21(茨城県つくば市)に依頼した(表2)。
〔コンペティター配列の構築〕
本発明において競合的定量PCR法を実施するため、各そうか病原菌種の増幅部位を含むコンペティター配列を構築した。コンペティター配列はターゲット配列と比較して、QProbeがハイブリダイズするべき塩基配列の両末端の塩基同士を交換した塩基配列を持つことを特徴とする。このような塩基配列を得るためには、ターゲット配列から二塩基の塩基置換が必要であり、非特許文献(Morono, Y. et al.,: Appl. Environ. Microbiol. (2007), 73, pp. 4915-4921.)に記載の部位特異的塩基置換法を用いて目的の塩基置換を行った。
各そうか病原菌種のターゲット配列、及びコンペティター配列の一部を以下に示す。{ } に囲まれる塩基はターゲットとコンペティターで異なる塩基であり、QProbeのハイブリダイズする両末端の塩基である。
S. scabieiターゲット配列の一部
5’-CCGGT{T}CGTCGGGCCGGAGGCT{G}TGAGT-3’ (配列番号10)
S. scabieiコンペティター配列の一部
5’-CCGGT{G}CGTCGGGCCGGAGGCT{T}TGAGT-3’ (配列番号11)
S. acidiscabieiターゲット配列の一部
5’-GCGTG{A}GGGATGACGGCCTTCGGGTT{G}TAAAC-3’ (配列番号12)
S. acidiscabieiコンペティター配列の一部
5’-GCGTG{G}GGGATGACGGCCTTCGGGTT{A}TAAAC-3’ (配列番号13)
S. turgidiscabieiターゲット配列の一部
5’-TTATT{C}GGCACTCTTGATCGTCTTCTCCTTCCA{G}TACTG-3’ (配列番号14)
S. turgidiscabieiコンペティター配列の一部
5’-TTATT{G}GGCACTCTTGATCGTCTTCTCCTTCCA{C}TACTG-3’ (配列番号15)
以下に具体的なコンペティター配列の構築方法を記載する。S. scabieiのコンペティター配列の作製にあたり、最初にS. scabiei JCM7914TのゲノムDNAをテンプレートDNAとし、表3に示すSca-OS-FプライマーとSca-Comp-Rプライマーにより増幅産物1を、Sca-Comp-F プライマーとSca-OS-Rプライマーにより増幅産物2を得た。次に増幅産物1と増幅産物2を少量混合し、再びSca-OS-F プライマーとSca-OS-RプライマーによるPCRを行い、増幅産物3を得た後、アガロース電気泳動により目的の増幅産物3を確認した。次に、Mighty TA-cloning Kit for PrimeSTAR(TAKARA)を用いて、増幅産物3にポリA付加反応を行い、pT7Blue T-Vector(Novagen)とライゲーション反応を行った。ライゲーション反応産物はE. coli JM109 Competent Cells(TAKARA)に通常の方法でトランスフォーメーションを行い、アンピシリン、X-GAL(5 - bromo - 4 - choloro - 3 - indolyl - β - D- galactopyranoside)、IPTG(Isopropyl-β-D(-)-thiogalactopyranoside)を含む選択培地にプレーティング後、37℃で一晩培養した。
トランスフォーメーションに成功した大腸菌の白色コロニーから通常の方法で液体培養を行い、QIAprep Spin Miniprep Kit (Qiagen)を用いプラスミドを調製した。CEQ DTCS Quick Start Kit (Beckman Coulter) と CEQ 8000 (Beckman Coulter)を用いてプラスミドの塩基配列を決定し、コンペティター配列がプラスミドにクローニングされていることを確認した。
上記のS. scabieiと同様に、S. acidiscabieiとS. turgidiscabieiのコンペティター配列はS. acidiscabiei JCM7913T、S. turgidiscabiei JCM10429TのゲノムDNAをテンプレートとし、表3に示すプライマーによる増幅産物をクローニングすることにより作製した後、塩基配列を確認した。
S. scabiei、S. acidiscabiei及びS. turgidiscabieiの定量用コンペティターの塩基配列は、それぞれ順に配列番号32、34及び36に示される。
〔ターゲット配列の調製〕
S. scabieiのターゲット配列はS. scabiei JCM7914TのゲノムDNAをテンプレートとして、表3に示すSca-OS-FとSca-OS-Rプライマーによる増幅産物を、上記のコンペティター塩基配列作製方法と同様にクローニングを行い、塩基配列を確認した。S. acidiscabiei、S. turgidiscabieiのターゲット配列の作製もS. scabieiと同様に行った。S. scabiei、S. acidiscabiei、及びS. turgidiscabieiのターゲット塩基配列は、それぞれ順に配列番号31、33及び35に示される。
〔ターゲット及びコンペティター配列の準備〕
3種のそうか病原菌種のターゲット及びコンペティター配列を含むプラスミドは、ベクタープラスミドとインサートの長さより、S. scabieiの配列を含むプラスミドは3346 bp、S. acidiscabieiの配列を含むプラスミドは3397 bp、S. turgidiscabieiの配列を含むプラスミドは3797 bpである。各プラスミドDNA濃度はQubit(Invitrogen)を用いて測定し、換算式(y (pmol of dsDNA ) = x μg (of dsDNA) × 1515 / N bp)を基にモル数に換算した。換算されたモル数(コピー数)からプラスミドDNA溶液の1 × 100 〜 1 × 108 copies/μlの段階的希釈溶液を調整し、-20℃に保存した。
実施例2
〔PCR反応・蛍光測定条件及び解析方法〕
実施例1において調製した、ターゲット配列を含むプラスミドDNA溶液をテンプレートDNAとしてPCR反応を行い、リアルタイムPCR法及びエンドポイントPCR法による検量線の作製を行った。リアルタイム定量PCR法の反応溶液及び反応条件を表4、表5に示す。またエンドポイント定量PCR法の反応溶液及び反応条件を表6、表7に示す。
PCR反応溶液にはLightCycler 480 Genotyping Master (Roche)、LightCycler Uracil-DNA Glycosylase (Roche)を用いた。PCR反応及び蛍光測定にはLightcycler 480(Roche)を使用した。蛍光測定時の励起波長と蛍光波長の組み合わせはそれぞれ、483 - 533 nm、523 - 568 nm、558 - 610 nmと3波長測定した。リアルタイムPCR法では各サイクルの変性ステップ(95℃)とアニーリングステップ(64℃)で蛍光測定を行った。一方エンドポイントPCR法では、PCR反応後に120秒間、95℃の変性ステップの後、95℃で8秒に1回の間隔で計15回、及び90秒間、64℃のアニーリングステップの後、64℃で8秒に1回の間隔で計15回の蛍光測定を行った。
〔リアルタイム定量PCR法の検量線の作製〕
リアルタイム定量PCR法による結果の解析は、公知の手法を用いて解析可能である。ここで、段階希釈したターゲットDNAを用いて検量線の作製を行った。使用した初期遺伝子量はS. scabieiとS. acidiscabieiで2.5 × 100 copies/wellから2.5 × 107 copies/wellの間であり、S. turgidiscabieiは1.0 × 101 copies/wellから1.0 × 107 copies/wellである。測定は各濃度で3ラン行い、それらの平均値を使用した。その結果、蛍光消光率5%をスレッシュホールドとした場合のCt値と初期ターゲットコピー数間には負の相関がみられた(図1)。相関の強さはS. scabieiの場合、R2 = 1.00、S. acidiscabieiの場合R2 = 1.00、S. turgidiscabieiの場合R2 = 1.00であり、十分な濃度範囲と精度を持つ検量線を得ることができた。
〔エンドポイント定量PCR法の検量線の作製〕
エンドポイント定量PCR法において得られた蛍光測定データは、変性ステップの平均値F95及びアニーリングステップの平均値F64と表すこととする。また、ターゲットDNAコピー数をT、コンペティターDNAコピー数をCと表すと、横軸のT/C値に対して、縦軸にF64/F95の値をプロットすると直角双曲線が描ける(特開2001−286300、特開2002−000275、特開2002−119291、特開2002−191372、特開2002−355084、特開2003−334078、特開2004−000203、特開2004−248678、特開2004−267215、特開2004−305219、特開2007−143547、Tani, H. et al.,: J. Agric. Food Chem. (2005), 53, pp. 2535-2540.、Tani, H. et al.,: Anal. Chem. (2007), 79, pp. 974-979.)。
ここで、図2に2.5 × 102 copies/wellのコンペティターDNAと2.5 × 100 copies/wellから2.5 × 104 copies/wellの範囲のターゲットDNAを用いた場合の検量線を示した。また、図3に2.5 × 104 copies/wellのコンペティターDNAと2.5 × 102 copies/wellから2.5 × 106 copies/wellの範囲のターゲットDNAを用いた場合の検量線を示した。図中の点は3ランの平均値を表し、3ランの標準偏差は点の上下にエラーバーで示した。コンペティターコピー数が2.5 × 102 copies/wellの場合、S. scabieiの検量線の相関の強さはR2 = 1.00、S. acidiscabieiはR2 = 1.00、S. turgidiscabieiはR2 = 1.00であり、コンペティターコピー数が2.5 × 104 copies/μlの場合S. scabieiはR2 = 1.00、S. acidiscabieiはR2 = 1.00、S. turgidiscabieiはR2 = 1.00であり、いずれの場合も精度の高い検量線を得た。
〔マルチプレックス定量PCRの検量線の作製〕
上記のエンドポイント定量PCR法と同様に、表8に示す反応溶液組成と表9に示す反応条件でマルチプレックス定量PCR法のための検量線を作製した(図4)。マルチプレックス定量PCR法の場合には、プライマーやQProbe濃度、アニーリング温度などを適度に調節し、各蛍光色素間の干渉を補正することにより検量線を作製することに成功した。
実施例3
ジャガイモ栽培畑土壌試料及び、病斑組織試料を対象として上記開発手法を適用した。土壌試料からのDNA抽出には、FastDNA Kit for soil(Qbiogene)を用いた。Montage PCR(Millipore)により精製した後、Qubit(Invitrogen)を用いてDNA濃度を測定した。病斑部試料からのDNA抽出の際にもFastDNA Kit for soilを用いた。抽出DNAは、病斑部試料重量1 mgあたり5 μlの蒸留水に溶解させた。土壌試料のDNA試料には2.5 × 102 copies/wellのコンペティターを添加し、病斑部組織のDNA試料には2.5 × 104 copies/wellのコンペティターを添加し、エンドポイント定量PCR法により初期遺伝子量の定量を行った。
その結果、栽培畑土壌中のそうか病原菌総量(3種のそうか病原菌量の合計値)はサンプリング地点におけるジャガイモそうか病発病率と正の相関を示した(図5)。また、病斑組織中のそうか病原菌種別存在割合を確認したところ、長崎の病斑組織ではS. scabieiの割合が高く、北海道の病斑組織中ではS. turgidiscabieiの割合が高い傾向が確認できた(図6)。これらの結果から本手法が環境サンプルへの適用可能であることが明らかとなった。
また、マルチプレックスPCRを基盤としたそうか病原菌種の種別定量法についても同様に環境試料への適用可能性について検討した。その結果、北海道のジャガイモ畑土壌試料中のそうか病原菌種を1回のPCRによって同時に定量可能であることが確かめられた(図7)。ランごとの定量値のばらつきは無視できるほど小さいものであり、比較的高い精度で定量可能であることが示された。よって本発明におけるプライマーやQProbeは、マルチプレックスPCRによる定量法に使用可能であることが確認された。
リアルタイム定量PCR法のための検量線 低コピー数(2.5 × 102 copies/well)のコンペティターを用いた場合のエンドポイント定量PCR法のための検量線 高コピー数(2.5 × 104 copies/well)のコンペティターを用いた場合のエンドポイント定量PCR法のための検量線 マルチプレックス定量PCR法のための検量線 栽培畑土壌中そうか病原菌総量とそうか病発病率の関係を表したグラフ 長崎県及び北海道産の罹病ジャガイモより採取した病斑部組織中のそうか病原菌種別存在割合を示した円グラフ 栽培畑土壌中そうか病原菌種のマルチプレックス定量PCR法による定量結果を示すグラフ

Claims (2)

  1. 以下に示す、プライマー対及びプローブからなるか、あるいはさらにコンペティターを含むことを特徴とする、そうか病原菌種、Streptomyces scabiei、Streptomyces acidiscabiei、またはStreptomyces turgidiscabieiのPCR定量用試薬キット。
    (a)配列番号1及び2、配列番号3及び4、もしくは配列番号5及び6で示される塩基配列を有する、3種類のプライマー対
    (b)配列番号7、8または9で示される塩基配列を有し、5’末端が蛍光色素で修飾された、3種類のプローブ
    (c)配列番号32、34または36で示される塩基配列を有する、3種類のコンペティター
  2. リアルタイム定量PCR法、エンドポイント定量PCR法、競合的定量PCR法あるいはマルチプレックス定量PCR法に用いることを特徴とする、請求項1に記載の試薬キット。
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