JP5549804B2 - 蒸気質モニタリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボイラで発生した蒸気を冷却し、このとき発生した凝縮水の水質を計測することにより、蒸気の質をモニタリングする蒸気質モニタリング装置に関するものであ。
ボイラで発生した蒸気を熱交換器で冷却して凝縮水にし、この凝縮水を所定温度まで冷却して、その水質を水質計測器により計測することで、蒸気の質、すなわち、蒸気中に含まれる不純物量や蒸気の腐食性等をリアルタイムにモニタリング(監視)する、蒸気質モニタリング装置は知られている。
かかる蒸気質モニタリング装置には、冷却水を用いて蒸気を冷却させる水冷式の熱交換器を用いたもの(例えば、特許文献1、特許文献2)の他、大気中の空気で蒸気や凝縮水を強制的に冷却する空冷式の熱交換器を用いたもの(特許文献3)もある。水冷式の熱交換器を用いた蒸気質モニタリング装置は、蒸気等の冷却効率がよいので多く使用されているが、冷却水が容易に利用できない現場等では、空冷式の熱交換器を用いたものの利用価値も高い。
空冷式の熱交換器を用いた蒸気質モニタリング装置では、サンプリングされた蒸気を熱交換器に通して冷却した後、生じた凝縮水を、流量をコントロールすることなく、そのまま水質計測器に送り、この水質計測器により、凝縮水の水質が計測される。すなわち、空冷式の熱交換器は、蒸気の冷却効率が悪く、蒸気の冷却によって生じる凝縮水の流量が小さいため、蒸気や凝縮水は流量コントロールされることなく、蒸気の圧力に見合った流量だけ蒸気が凝縮水として取り込まれた後、水質計測器側に送られ、水質の計測後そのまま排出される。なお、水質計測器に送る凝縮水の流量と温度は、水質計測に適合した所定の流量条件及び温度条件を満たす必要がある。
特開2007−93128号公報 特願2008−202342号公報 特願2009−165000号公報
この蒸気質モニタリング装置では、熱交換器等の機器の管内径が、比較的高めの蒸気圧力を基準に定められていて小さいため、サンプリングされる蒸気の圧力が比較的高い場合には、それ程問題は生じなかったが、サンプリングされる蒸気の圧力が比較的低い場合には、凝縮水の流量が減少し、凝縮水の水質をリアルタイムに計測できない(蒸気質をモニタリングできない)という問題があった。
ここで、サンプリングされる蒸気の圧力が比較的低い場合には、機器等の管内径を大きくすればよいが、空冷式の熱交換器の場合、伝熱管の内径を安易に大きくすると、冷却効率が大きく低下してしまい、凝縮水の温度が適正範囲を超えてしまって、凝縮水の水質が正しく計測できないという問題が生じる。さらに、この問題を解決するには、伝熱管の長さを変えたり、空冷ファンの能力や台数を増加させる必要も生じる。
この発明は、以上の点に鑑み、蒸気の圧力に見合った流量だけ蒸気が凝縮水として取り込まれる場合に、サンプリングする蒸気の圧力が大きく異なる場合でも、熱交換器等を変更することなく、水質計測器に適正な流量の凝縮水を適正な温度で供給できる蒸気質モニタリング装置を提供することを目的とする。
この発明の請求項1記載の発明は、ボイラで発生した蒸気を冷却して凝縮水にし、この凝縮水を所定温度まで冷却して、その水質を水質計測器により計測することにより、前記蒸気の質をモニタリングするとともに、前記蒸気と凝縮水のうち、少なくとも何れか一方を、大気中の空気で強制的に冷却する空冷式の熱交換器を備えた蒸気質モニタリング装置であって、前記蒸気が前記水質計測器による水質計測に必要な流量だけ流された場合に、この蒸気を所定の圧力範囲まで減圧する減圧手段と、前記水質計測器にて水質が計測された後の前記凝縮水で、前記減圧手段にて減圧された前記蒸気を、前記熱交換器に先だって冷却する凝縮水冷却器とを備えているとともに、前記減圧手段の下流側の、前記凝縮水冷却器と前記熱交換器とを含めた機器及び配管が、前記ボイラ側から前記所定の圧力範囲にある蒸気が供給された場合に、水質計測に必要な温度で、かつ、水質計測に必要な流量の凝縮水を前記水質計測器に供給するように形成されていることを特徴とする。
この発明では、減圧手段を用いて、ボイラからの蒸気の圧力を所定の圧力範囲まで減圧した場合に、この蒸気を、減圧手段の下流側に、水質計測器による水質計測に必要な流量だけ供給できるようにしている。また、この発明では、ボイラ側の所定の圧力範囲にある蒸気に対して、水質計測に必要な温度で流量の凝縮水を水質計測器に供給するように、減圧手段下流側の機器の大きさ(例えば、空冷式の熱交換器の伝熱管の径や長さ)や配管の径を大きめに定めている。したがって、減圧手段を通った蒸気は、その後、何のコントロールをしなくても、空冷式の熱交換器等によって、水質計測に必要な温度で流量の凝縮水に変えられて、水質計測器に供給される。
なお、減圧手段により減圧した蒸気の圧力を所定の圧力範囲として、一定の幅を持たせたのは、水質計測に必要な凝縮水の温度と流量にも一定の幅(範囲)があるからである。
さらに、この発明では、ボイラからの蒸気は、凝縮水冷却器と空冷式の熱交換とにより、冷却されて所定温度の凝縮水に変えられる。
この発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の場合において、前記減圧手段が、入口側の蒸気の圧力の違いに応じて、所定範囲の圧力毎にノズル径の異なるものに取り替えられるオリフィス、又は、入口側の蒸気の圧力の違いに応じて、ノズルの大きさを変更できるノズル可変型オリフィスであることを特徴とする。
この発明では、減圧手段としてオリフィスを用いているので、このオリフィスを用いて、蒸気の流量、すなわち、凝縮水の流量を容易に知ることができる。この場合、蒸気が水質計測に必要な流量だけ流れておれば、オリフィス出口側の蒸気圧力が、所定の圧力範囲内の圧力にまで減圧されていることが認識される。
この発明の請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の場合において、前記減圧手段が、入口側の蒸気の圧力の違いに応じて、所定範囲の圧力毎にノズル径の異なるものに取り替えられるオリフィス式のスチームトラップであることを特徴とする。
この発明の請求項1記載の発明によれば、サンプリングする蒸気の圧力が大きく異なる場合でも、減圧手段により蒸気の圧力を所定の範囲内に減圧しているので、その後、圧力に見合った流量だけ蒸気を凝縮水として取り込んでも、水質計測器に適正な流量の凝縮水を適正な温度で供給できる。すなわち、この発明によれば、サンプリングする蒸気の圧力が大きく異なる場合に、減圧手段による減圧以外に、蒸気や凝縮水について何のコントロールをしなくても、機器の大きさや配管径を変更することなく凝縮水の水質を適正に計測することができる。
また、この発明によれば、減圧手段により減圧される蒸気の圧力を上げれば、減圧手段下流側の配管サイズを小さくできるので、例えば、ボイラ側で定期的に蒸気圧の変動が生じる場合には、この蒸気圧の変動を考慮して、所定の圧力範囲を定めることにより、減圧手段下流側の配管径を最適なものとすることができる。
さらに、この発明によれば、水質計測器にて水質が計測された後の凝縮水で蒸気を冷却することにより、蒸気や凝縮水の冷却効率のアップを図ることができる。
この発明の請求項2記載の発明によれば、減圧手段として構成の簡単なオリフィスを用いているので、蒸気を簡単に減圧することができる。また、この発明によれば、オリフィスで計測された蒸気の流量を知ることによって、水質計測に必要な温度で、かつ、水質計測に必要な流量の凝縮水が水質計測器に供給されているか否かを簡単に知ることができる。
この発明の請求項3記載の発明によれば、オリフィス式のスチームトラップは、減圧手段として、使用が容易であり、かつ、入手も容易である。
この発明の一実施の形態に係る蒸気質モニタリング装置を示す図である。 ボイラ側の蒸気圧とオリフィスのノズル径等を示す図である。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1はこの発明の一実施の形態に係る蒸気質モニタリング装置を示している。
蒸気質モニタリング装置1は、図1で示されるように、凝縮水冷却器2と、空冷式熱交換器3と、水質計測器4と、オリフィス装置5と、蒸気ライン6と、気水混合ライン7と、凝縮水ライン8と、計測済み凝縮水ライン9とから構成されている。
凝縮水冷却器2は、図1で示されるように、蒸気Sを、計測済み凝縮水W3によって冷却して、蒸気混合水W1を作るものであり、計測済み凝縮水W3が貯められるケーシング20内に、熱交換部21が収納されたものである。ケーシング20の上部の蓋部分には、大気開放用のベント管20aと計測済み凝縮水ライン9とつながるノズル20bが設けられている。また、ケーシング20の側壁には、計測済み凝縮水W3のオーバーフロー管20cが設けられている。熱交換部21は、一端側が蒸気ライン6に接続され、他端側が気水混合ライン7に接続されている。この熱交換部21は、例えば、内径2.17mmで所定長さの伝熱管から形成されている。
空冷式熱交換器3は、蒸気混合水W1を、大気中の空気Aによって強制冷却して、水質測定用の凝縮水W2を作るものであり、図1で示されるように、送風機30と、ダクト31と、熱交換部32とから構成されている。ダクト31内に収納された熱交換部32の入口側は、気水混合ライン7に接続され、出口側は凝縮水ライン8に接続されている。ダクト31の一端側、すなわち、熱交換部32の出口側には送風機30が取り付けられ、ダクト31の他端側、すなわち、熱交換部32の入口側は、送風機30からの空気Aを排出するために開放されている。熱交換部32は、例えば、内径が2.17mmで所定長さの伝熱管から形成されている。
水質計測器4は、凝縮水W2の種々の水質、例えばこの実施の形態では、溶存酸素濃度(DO)と電気伝導率(EC)とpH値とを計測するものである。この水質計測器4は、図1で示されるように、溶存酸素濃度計40と、電気伝導率計41と、pH計42と、溶存酸素濃度計40と電気伝導率計41とを連結する配管43と、電気伝導率計41とpH計42とを連結する配管44とを有している。この水質計測器4は、溶存酸素濃度計40の入口部が、2次凝縮水ライン8に接続され、pH計42の出口部が、計測済み凝縮水ライン9に接続されている。なお、配管43,44は、内径2.0mmのパイプ等から形成されている。
オリフィス装置5は、蒸気ライン6中に設けられ、蒸気Sが水質計測器4による水質計測に必要な流量(例えば、10〜20mL/min)だけ流された場合に、ボイラ100側の蒸気Sの圧力を、所定の圧力範囲(例えば、0.2〜0.35MPa)まで減圧するとともに、蒸気ライン6中を流れる蒸気Sの流量(凝縮水の流量)を計測するものである。この所定の圧力範囲には、ボイラ100からの蒸気Sの質がモニタリングされる場合に、この蒸気Sの圧力として想定される最も低い圧力を中心とした圧力範囲が選定される。
このオリフィス装置5は、一対のフランジ部50,51間に挟みこまれた、減圧手段であるオリフィス52前後の圧力を計測器53で計測して、蒸気Sの流量を表示するようにしたものである。このオリフィス装置5では、ボイラ100側の蒸気Sの圧力が異なる場合でも、このオリフィス装置5下流側の蒸気Sの圧力を所定の圧力範囲内Pに保てるように、ノズル径の異なる複数のオリフィス52が使用できるようになっている。
すなわち、このオリフィス装置5では、図2で示されるように、所定範囲毎に分類されたボイラ100側の蒸気圧に対して、ノズル径がA、B、C、Dのオリフィス52と、これらのオリフィス52に対応する、タイプがa,b,c,dの計測器53とが準備されており、一定範囲の蒸気圧毎に準備されたオリフィス52と計測器53とを使用することにより、オリフィス52の下流側の蒸気Sが所定の圧力範囲の圧力に減圧されるとともに、このときの蒸気Sの流量が測定される。
蒸気ライン6は、図1で示されるように、ボイラ100側の蒸気Sを、詳細には、ボイラ100の蒸気ヘッダ101に設けられた圧力計102横の枝管側からの蒸気Sを、凝縮水冷却器2側に取り込むためのものである。この蒸気ライン6中には、蒸気Sの流れに沿って、止め弁61と、電磁弁62と、フィルタ63とが設けられており、オリフィス装置5は、フィルタ63の下流側に設けられている。なお、オリフィス装置5より下流側の配管60の径は、内径が2.17mmとなっている。
気水混合ライン7は、凝縮水冷却器2出口の蒸気混合水W1を、空冷式熱交換器3側に送るものであり、その配管70の径は、内径2.17mmとなっている。
凝縮水ライン8は、空冷式熱交換器3出口の凝縮水W2を水質計測器4側に送るものであり、内部にサーモスタット81が設けられている。サーモスタット81は、バイメタル式であり、高温の凝縮水W2や蒸気Sが水質計測器4側に流れ込むのを防止すると同時に、凝縮水W2の温度が所定値以上の高温に達すると、蒸気ライン6中の電磁弁62を閉じさせる。凝縮水ライン8の配管80の径は、内径が2.17mmとなっている。
計測済み凝縮水ライン9は、水質計測器4からの計測済み凝縮水W3を凝縮水冷却器2に供給するためのものであり、その配管90の径は、内径が4.0mmとなっている。
この蒸気質モニタリング装置1では、蒸気ライン6を通って取り込まれたボイラ100側の蒸気Sは、凝縮水冷却器2により冷却されて蒸気混合水W1に変えられた後、気水混合ライン7を通って空冷式熱交換器3に送られる。蒸気混合水W1は、空冷式熱交換器3により冷却されて、水質計測に適した温度と流量の凝縮水W2に変えられた後、凝縮水ライン8を通って水質計測器4に送られる。凝縮水W2は、水質計測器4と計測済み凝縮水ライン9を通って、計測済み凝縮水W3として凝縮水冷却器2に送られる。計測済み凝縮水W3は、凝縮水冷却器2内で蒸気Sと熱交換された後、ベント管20aから一部蒸気に変えられ大気に放出されるとともに、オーバーフロー管20cから残りのものが外部に排出される。なお、凝縮水冷却器2中には、予め冷却用の水が入れられており、これに、計測済み凝縮水W3が補給されていく。
以上のような運転を一定時間継続し、凝縮水冷却器2中の冷却媒体として、計測済み凝縮水W3が補給されていくとともに、凝縮水W2の温度と流量が計測に適した、一定値になると、水質計測器4により、凝縮水W2の溶存酸素濃度と電気伝導度とpH値とが計測され、ボイラ100からの蒸気Sの質がリアルタイムにモニタリングされる。なお、計測に適した凝縮水W2の流量は、5mL/min以上(好ましくは、10〜20mL/min)であり、計測に適した凝縮水W2の温度は、10〜40℃である。
ところで、この蒸気質モニタリング装置1では、蒸気ライン6中に設けられたオリフィス装置5の下流側に設けられている機器や配管(以下、これを説明上、下流側機器配管Kという)が、これに、ボイラ100側から、所定の圧力範囲にある蒸気が供給された場合に、水質計測に必要な温度で流量の凝縮水を水質計測器4に供給できるように形成されている。
そこで、つぎに、オリフィス装置5と、このオリフィス装置5の下流側の下流側機器配管Kの作用効果について説明する。なお、下流側機器配管Kとは、オリフィス装置5より下流側の、蒸気ライン6、気水混合ライン7及び凝縮水ライン8,9中にある機器及び配管を言い、具体的には、凝縮水冷却器2、空冷式熱交換器3、水質計測器4、サーモスタット81、オリフィス装置5の下流側配管60、及び、配管70,80,90を意味する。

ボイラ100側の蒸気Sの圧力が、例えば、0.8MPaである場合には、オリフィス装置5で使用されるオリフィス52には、図2中の上から2番目のノズル径Bのものが使用され、オリフィス装置5下流側に、所定の圧力範囲にある圧力の蒸気Sが、水質計測器4による水質計測に必要な流量だけ供給される。この場合、計測器53は、図2中の上から2番目の、タイプbのものが使用され、このオリフィス装置5によって蒸気Sの流量が計測される。
一方、下流側機器配管Kでは、これに、所定の圧力範囲内にある圧力の蒸気Sが供給された場合に、この蒸気圧に従って、計測に必要な温度で流量の凝縮水W2を水質測定器4に供給し、凝縮水W2の、溶存酸素濃度と電気伝導率とpH値とが適正に計測されるように、機器の大きさ(例えば、凝縮水冷却器2や空冷式熱交換器3の伝熱管のサイズや長さ)及び配管径が通常のものより大きめに定められている。
したがって、この蒸気質モニタリング装置1では、ボイラ100側の蒸気Sの圧力が、定期的に大きく変動したり、蒸気質のモニタリング現場毎に異なるものであっても、オリフィス装置5により蒸気Sの圧力を所定の圧力範囲内に減圧しているので、その後、圧力に見合った流量だけ蒸気を凝縮水として取り込んでも、適正な流量の凝縮水W2を適正な温度で水質測定器4に供給できる。
すなわち、この蒸気質モニタリング装置1によれば、サンプリングする蒸気の圧力が大きく異なる場合に、オリフィス装置5による減圧以外に、蒸気Sや凝縮水(蒸気混合水W1、凝縮水W2、計測済み凝縮水W3)について何のコントロールをしなくても、機器の大きさや配管径を変更することなく、凝縮水W2の水質を適正に計測することができ、蒸気質のモニタリングの容易化を図ることができる。
この場合、種々のノズル径のオリフィス52を、ボイラ100側の蒸気Sの一定の圧力範囲毎に定めているので、どのオリフィス52を使用すればよいかも容易に判断することができる。
また、この蒸気質モニタリング装置1では、オリフィス装置5により減圧される蒸気Sの圧力を上げれば、オリフィス装置5下流側の配管サイズを小さくできるので、例えば、ボイラ100側で定期的に蒸気圧の変動が生じる場合には、この蒸気圧の変動を考慮して、所定の圧力範囲を定めることにより、オリフィス装置5下流側の配管径を最適なものとすることができる。
さらに、この蒸気質モニタリング装置1では、減圧手段としてオリフィス装置5を使用しているので、このオリフィス装置5により、蒸気Sの流量、すなわち、凝縮水Wの流量を容易に知ることができる。このため、この蒸気質モニタリング装置1では、蒸気Sの流量によって、オリフィス装置5の出口側の蒸気圧力が、所定の圧力範囲内の圧力にまで減圧されているか否かを容易に認識でき、このことによって、水質計測器4側に流される凝縮水W2の温度と流量が適正であるか否かを簡単かつ迅速に知ることができる。
ここで、オリフィス装置5下流側の蒸気Sの圧力を所定の圧力範囲として、蒸気圧に一定の幅を持たせたのは、水質計測に必要な凝縮水W2の流量には、例えば、5mL/min以上であるという幅があるとともに、水質計測に必要な凝縮水W2の温度にも、例えば、10〜40℃といった幅があるため、蒸気Sの圧力に一定の幅を持たせても、水質計測に必要な凝縮水W2の温度及び流量を上記範囲に定めることができるからである。
なお、この蒸気質モニタリング装置1では、凝縮水冷却器2を使用して蒸気Sの冷却を行っているが、蒸気Sや凝縮水W2の冷却を空冷式熱交換器3のみで行ってもよい。
また、オリフィスには、蒸気流量が自在に変更できるノズル可変型のものを使用してもよい。このオリフィスでは、入口側の蒸気Sの圧力の違いに応じてノズルの大きさが変更されて、下流側の蒸気Sの圧力が、所定の圧力範囲内のものとなるように調整される。この調整は、自動的に行ってもよいし、手動で行ってもよい。
さらに、オリフィス装置5の計測器53は省略することもできる。この場合、蒸気流量は計測済み凝縮水W3の流量を流量計もしくは実測で測定すればよい。
つぎに、この蒸気質モニタリング装置1を、実際の現場で使用した結果について説明する。この場合、減圧手段として、オリフィス式のスチームトラップを使用した。このオリフィス式のスチームトラップは、一般のオリフィスより使用が容易であり、かつ、入手も容易である。
ボイラ100からの蒸気Sの圧力が、0.7MPaの場合には、図2中のノズル径Bのオリフィス52に相当するオリフィス式のスチームトラップ(圧力0.7MPaの蒸気の大気解放時の蒸気流量が1kg/hのもの)が使用され、ボイラ100からの蒸気Sの圧力が、0.4MPaの場合には、図2中のノズル径Dのオリフィス52に相当するオリフィス式のスチームトラップ(圧力0.4MPaの蒸気の大気解放時の蒸気流量が1kg/hのもの)が使用された。いずれの場合においても、凝縮水の流量は、10〜20mL/minで安定し、凝縮水の温度は30℃で安定して、適正な凝縮水の水質を計測することができ、ボイラ100からの蒸気Sの質を適正にモニタリングすることができた。
1 蒸気質モニタリング装置
2 凝縮水冷却器(機器)
3 空冷式熱交換器(熱交換器、機器)
4 水質計測器(機器)
43,44 配管
52 オリフィス(減圧手段)
60,70,80,90 配管
100 ボイラ
S 蒸気
W2 凝縮水

Claims (3)

  1. ボイラで発生した蒸気を冷却して凝縮水にし、この凝縮水を所定温度まで冷却して、その水質を水質計測器により計測することにより、前記蒸気の質をモニタリングするとともに、前記蒸気と凝縮水のうち、少なくとも何れか一方を、大気中の空気で強制的に冷却する空冷式の熱交換器を備えた蒸気質モニタリング装置であって、
    前記蒸気が前記水質計測器による水質計測に必要な流量だけ流された場合に、この蒸気を所定の圧力範囲まで減圧する減圧手段と、前記水質計測器にて水質が計測された後の前記凝縮水で、前記減圧手段にて減圧された前記蒸気を、前記熱交換器に先だって冷却する凝縮水冷却器とを備えているとともに、
    前記減圧手段の下流側の、前記凝縮水冷却器と前記熱交換器とを含めた機器及び配管が、前記ボイラ側から前記所定の圧力範囲にある蒸気が供給された場合に、水質計測に必要な温度で、かつ、水質計測に必要な流量の凝縮水を前記水質計測器に供給するように形成されていることを特徴とする蒸気質モニタリング装置。
  2. 前記減圧手段が、入口側の蒸気の圧力の違いに応じて、所定範囲の圧力毎にノズル径の異なるものに取り替えられるオリフィス、又は、入口側の蒸気の圧力の違いに応じて、ノズルの大きさを変更できるノズル可変型オリフィスであることを特徴とする請求項1記載の蒸気質モニタリング装置。
  3. 前記減圧手段が、入口側の蒸気の圧力の違いに応じて、所定範囲の圧力毎にノズル径の異なるものに取り替えられるオリフィス式のスチームトラップであることを特徴とする請求項1記載の蒸気質モニタリング装置。
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