JP5549033B2 - 杭打ち器 - Google Patents
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Description
そのため、ハンマーに替わって、杭の上端の変形等させず、容易に鉛直に打ち込むことができ、杭打ち作業の安全性が高い手動式杭打ち器が知られている(例えば、特許文献1〜4を参照。)。この杭打ち器は、通常、杭に嵌挿させると共に嵌挿時に杭の頭部が衝止する天井部を備えた上下に長い直管状の筒状本体と、該筒状本体を上下動させるために本体外側に固定された把持部とから構成される。
従来の手動式杭打ち器の場合、地面に打ち込む杭の上部に杭打ち器の筒状本体を被せて、杭打ち器本体を上下にスライドさせて杭を打ち込んでいる。
そのため、杭の長さが長くなる場合、脚立などを用いて作業員が高所まで上がり、足場の不安定な高所で杭の上部に杭打ち器の筒状本体を被せる必要があった。或いは、杭を地面に横倒しにして、予め杭上部に杭打ち器の筒状本体を被せた状態とし、杭と上部に被せた杭打ち器と合せて、杭を地面に垂直に立てる必要があった。
筒状本体の上下方向に沿って下端を含む切欠き部であって、以下のa)、b)、c)およびd−1)あるいはd−2)の特徴を備えるものである。
a)切欠き部の長さが筒状本体の上下の長さの1/2以上
b)切欠き部の幅が筒状本体の内径の1/3以上
c)切欠き部を覆う蓋であって、ヒンジ機構或いはスライド機構により開閉し得る覆蓋を設ける。
d−1)覆蓋の上端に対しては、筒状本体の外側に向かって反りを加え、反りを加えた裾部に対しては筒状本体の内側に向かった凸部を形成させる。
d−2)覆蓋の上端に対しては、筒状本体の外側に向かって反りを加え、かつ、覆蓋全体を筒状本体の内壁より内側に配置する。
また、かかる覆蓋は、手動式杭打ち器の筒状本体とヒンジ機構或いはスライド機構により取り付けられ、開閉できるものである。ここで、スライド機構は、筒状本体の長手方向に上下にスライドするものや、筒状本体の周方向に左右にスライドするものである。
また、先端に反りを設けたのは、覆蓋の上端と杭の頭部や杭の途中の節と衝突するのを回避するためである。
また、上記の覆蓋の上端に対して、筒状本体の外側に向かって反りを加え、かつ、覆蓋全体を筒状本体の内壁より内側に配置する態様において、先端に反りを設けたのは、上記と同様に、覆蓋の上端と杭の頭部や杭の途中の節と衝突するのを回避するためである。覆蓋全体を筒状本体の内壁より内側に配置することで、杭上端が切欠き部の上端縁と衝突する事態を回避できる。
すなわち、作業員の身長よりも長い杭の場合でも、杭を地面に立てた状態で、脚立等を用いずに、手動式杭打ち器を効率よく安全に杭上部に嵌め込み、また、取り外すことができるといった効果を有する。
かかる手動式杭打ち器1において、筒状本体2の上下方向に沿って下端5bを含む切欠き部5であって、長さが筒状本体2の上下の長さとほぼ同等であり、かつ、幅が筒状本体の内径の1/3の切欠き部5が形成されたものである。
ここで、覆蓋4は、筒状本体2からプラズマ切断により切り出されたものである。なお、覆蓋4は筒状本体2から切り出されたものでなくとも構わない。覆蓋4の材質が筒状本体2と同一である必要はなく、異なる材質のものでも構わない。通常は、鋼鉄性の材質が用いられるが、硬質性の樹脂でもよい。
これは、手動式杭打ち器1を上下にスライドさせて杭を打ち込む途中で、杭が覆蓋4に当たった場合、筒状本体2の内側に向かった覆蓋4の凸部(4b)によって、杭上部が切欠き部5の外側に向かうのを防止すると共に、杭上端が切欠き部5の上端縁2aと衝突する事態を回避するためである。
そして、先端に設けた反り(4a)によって、覆蓋4の上端と杭(図示せず)の頭部や途中の節と衝突するのを回避しているのである。
実施例2の手動式杭打ち器11では、実施例1と同様に、筒状本体2の上下方向に沿って下端5bを含む切欠き部5が形成されており、切欠き部5を覆う覆蓋40が設けられている。但し、実施例1と異なり、図3に示すように、覆蓋40の上端は、筒状本体2の外側に向かって反り(40a)が加えられ、覆蓋40全体が筒状本体2の内壁より内側に配置されている。
先端に設けた反り(40a)によって、覆蓋4の上端と杭(図示せず)の頭部や途中の節と衝突するのを回避でき、また覆蓋40全体を筒状本体2の内壁より内側に配置することで、杭上端が切欠き部5の上端縁2aと衝突する事態を回避できる。
実施例3の手動式杭打ち器21では、実施例1と同様に、筒状本体2の上下方向に沿って下端5bを含む切欠き部5が形成されているが、実施例1と異なり、切欠き部5の長さが筒状本体2の上下の長さの1/2である。また、実施例3の手動式杭打ち器21では、実施例1の手動式杭打ち器1の覆蓋4が無い。
また、実施例3の手動式杭打ち器21の場合、切欠き部5の長さが筒状本体2の上下の長さの1/2である。このため、覆蓋を設けなくとも、手動式杭打ち器21を上下にスライドさせて杭を打ち込む途中で杭が手動式杭打ち器21から抜け出す事態は生じ難い。このことから、切欠き部5の長さが筒状本体2の上下の長さの1/2程度の場合は、特に覆蓋を設けなくとも杭打ち作業を行うことができるのである。
鉄性の杭10を地中に打ち込む場合、図5(1)に示すように、所望の打ち込み地点に杭10の下端部を接地する。次に、本発明の手動式杭打ち器1を杭10の上端部から緩嵌するのであるが、この場合、図5(2)に示すように、把持部(9c,9d)を作業員一人で握り、両手を高くあげて、手動式杭打ち器1を杭10の軸方向上方へ持ち上げる。
手動式杭打ち器1の側面から嵌め込んだ後、覆蓋(図示せず)を閉じてロックする。
その後は、嵌入している杭10が筒状本体2の下端部から外れないように、手動式杭打ち器1の持ち上げる高さを注意しながら、上下にスライドさせる。そして、持ち上げた手動式杭打ち器1を杭10に軸方向に沿い加速度的に下降させ、天井部3により杭10の上部を打つ。手動式杭打ち器1の上下移動を繰り返すことにより、除々に杭10は打ち込み地点の地中へ埋没させることができ、杭打ち作業を行える。
2 筒状本体
2a 上端縁
3 天井部
4 覆蓋
5,5b 切欠き部
6a,6b ヒンジ留め金
7a,7b 覆蓋ロック
8a〜8d ハンドル
9a〜9d 把持部
10 杭
Claims (3)
- 杭に嵌挿させると共に嵌挿時に杭の頭部が衝止する天井部を備えた上下に長い直管状の筒状本体を少なくとも備える手動式杭打ち器において、
前記筒状本体の上下方向に沿って下端を含む切欠き部を備え、
前記切欠き部の長さが前記筒状本体の上下の長さの1/2以上で、かつ、前記切欠き部の幅が前記筒状本体の内径の1/3以上であり、
前記切欠き部を覆う蓋であって、ヒンジ機構或いはスライド機構により開閉し得る覆蓋を設け、
前記覆蓋の上端に対し前記筒状本体の外側に向かって反りを加え、反りを加えた裾部に対し前記筒状本体の内側に向かった凸部を形成させた、
ことを特徴とする手動式杭打ち器。 - 杭に嵌挿させると共に嵌挿時に杭の頭部が衝止する天井部を備えた上下に長い直管状の筒状本体を少なくとも備える手動式杭打ち器において、
前記筒状本体の上下方向に沿って下端を含む切欠き部を備え、
前記切欠き部の長さが前記筒状本体の上下の長さの1/2以上で、かつ、前記切欠き部の幅が前記筒状本体の内径の1/3以上であり、
前記切欠き部を覆う蓋であって、ヒンジ機構或いはスライド機構により開閉し得る覆蓋を設け、
前記覆蓋の上端に対し前記筒状本体の外側に向かって反りを加え、かつ、前記覆蓋全体を前記筒状本体の内壁より内側に配置する
ことを特徴とする手動式杭打ち器。
- 前記覆蓋は、前記筒状本体から切り出されたものであることを特徴する請求項1又は2に記載の手動式杭打ち器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010093542A JP5549033B2 (ja) | 2010-04-14 | 2010-04-14 | 杭打ち器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010093542A JP5549033B2 (ja) | 2010-04-14 | 2010-04-14 | 杭打ち器 |
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Family
ID=45037387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010093542A Active JP5549033B2 (ja) | 2010-04-14 | 2010-04-14 | 杭打ち器 |
Country Status (1)
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2010
- 2010-04-14 JP JP2010093542A patent/JP5549033B2/ja active Active
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