JP5547454B2 - タイヤ情報取得方法 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくともタイヤ内部の情報を含むタイヤ情報を検出するセンサモジュールを用いて、前記タイヤを装着する車両と、無線基地局との間の通信を行うタイヤ情報取得方法に関する。
従来、タイヤ内部の内圧及び温度などの情報を検出するセンサと無線機とが一体化されたセンサモジュールをタイヤ内部に設置し、タイヤ内部の情報をセンサモジュールが無線基地局に送信することにより、タイヤの状態を管理するタイヤ情報取得方法が知られている。例えば、センサモジュールが、所定間隔毎にタイヤ内部の情報を検出し、無線基地局に情報を送信するタイヤ情報取得方法が知られている(特許文献1参照)。
このようなタイヤ情報取得方法は、鉱山において使用されるダンプトラックに装着されるタイヤの管理に広く導入されている。鉱山を長時間に渡って連続走行するダンプトラックにおいては、タイヤの内圧や温度管理が極めて重要だからである。
特表2005−516848号公報(第13−14頁、第1、7図)
しかしながら、上述した従来のタイヤ情報取得方法には、次のような問題があった。すなわち、上述したダンプトラックのように、それぞれのタイヤのセンサモジュールが、無線基地局に情報をそれぞれ送信するため、特定のタイミングで送受信が集中するなど、無線基地局に生じる負荷が増加する問題があった。
そこで、本発明は、広範囲の領域で使用されるダンプトラックにおいて、無線基地局に生じる負荷を低減できるタイヤ情報取得方法の提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、車両(例えば、車両1A)に装着されたタイヤ(例えば、空気入りタイヤ10FL)内部に設置され、前記タイヤの内部の圧力、温度の少なくともいずれかを含むタイヤ情報を検出する検出部(例えば、センサモジュール20)と、前記検出部により検出された前記タイヤ情報を送信する車両側送信部(送信アンテナ58)と、車両側受信部(受信アンテナ56)とを備えた車両と、前記車両側送信部により送信された前記タイヤ情報を受信する基地局側受信部(受信アンテナ106)と、前記車両に信号を送信する基地局側送信部(送信アンテナ108)とを備える無線基地局(無線基地局100)とを有するタイヤ情報監視システムにより、前記無線基地局が前記タイヤ情報を取得するタイヤ情報取得方法であって、前記検出部により検出された前記タイヤ情報を前記車両の記録保存部(メモリ54)に記録する記録工程(ステップS11)と、前記基地局側送信部が、前記タイヤ情報を前記無線基地局に対して送信することを要求する送信要求信号を、前記車両に対して送信する要求信号送信工程(ステップS19)と、前記車両側受信部が、前記送信要求信号を受信する受信工程(ステップS21)と、前記車両側受信部が、前記送信要求信号を受信した場合のみ、前記車両側送信部が、前記記録保存部に記録された前記タイヤ情報と、前記車両の識別情報とを含む取得情報を前記無線基地局に対して送信する取得情報送信工程(ステップS23)とを有するタイヤ情報取得方法とを有することを要旨とする。
このようなタイヤ情報取得方法によれば、車両は、検出部が検出したタイヤ情報を記録する記録保存部を有する。また、車両側受信部が、無線基地局から送信要求信号を受信した場合のみ、すなわち、車両が、無線基地局の通信範囲内の領域に位置する場合のみ、車両側送信部は、記録保存部に記録されたタイヤ情報と、車両の識別情報とを含む取得情報を無線基地局に送信する。このため、従来のタイヤ情報取得方法のように、特定のタイミングで送受信が集中することを抑制し、受信したタイヤ情報の処理により無線基地局に生じる負荷を低減できる。従って、広範囲の領域で使用されるダンプトラックにおいて、無線基地局に生じる負荷を低減できるタイヤ情報取得方法を提供できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記無線基地局の通信範囲内の領域において、前記車両が複数存在する場合、前記車両側送信部が、少なくとも前記車両の識別情報を含む1次情報を前記無線基地局に対して送信する応答情報送信工程と、前記無線基地局が、受信した前記1次情報に基づいて、前記無線基地局の通信範囲内に存在する前記車両について、取得済みの前記取得情報に含まれる前記タイヤ情報を更新時期の古い順に並び替える並び替え工程(ステップS17)とを更に有し、前記要求信号送信工程では、前記更新時期の古い順に対応する前記車両に前記タイヤ情報を前記無線基地局に対して送信することを要求する信号が、前記送信要求信号に含まれることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1又は2の特徴に係り、前記取得情報送信工程では、無線基地局に対する前回の前記タイヤ情報の送信から、所定時間経過している場合にのみ、前記車両側送信部が、前記無線基地局に対して、前記取得情報を送信することを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1乃至3の特徴に係り、前記取得情報送信工程では、前記記録保存部の前記タイヤ情報量が、所定量を超えている場合にのみ、前記車両側送信部が、前記無線基地局に対して、前記取得情報を送信することを要旨とする。
本発明の特徴によれば、広範囲の領域で使用されるダンプトラックにおいて、無線基地局に生じる負荷を低減できるタイヤ情報取得方法の提供をすることができる。
本発明の第1実施形態に係るタイヤ情報監視システムの全体構成図である。 本発明の第1実施形態に係るタイヤ情報監視システムの車両及び無線基地局の構成図である。 本発明の第1実施形態に係るタイヤ情報監視システムの車両の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るタイヤ情報監視システムの無線基地局の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るタイヤ情報監視システムの動作を示すシーケンス図である。 本発明の第2実施形態に係るタイヤ情報監視システムの動作を示すシーケンス図である。 本発明の第2実施形態に係るタイヤ情報監視システムの動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るタイヤ情報監視システムの無線基地局の動作を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るタイヤ情報監視システムの無線基地局の動作を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係るタイヤ情報監視システムの全体構成図である。
次に、本発明に係るタイヤ情報取得方法の第1乃至第4実施形態、その他の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[第1実施形態]
本実施形態においては、(1)タイヤ情報監視システムの構成、(2)タイヤ情報監視システムの詳細構成、(3)タイヤ情報監視システムの動作、(4)変形例、及び(5)作用・効果、について説明する。
(1)タイヤ情報監視システムの構成
本実施形態に係るタイヤ情報監視システムの構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るタイヤ情報監視システムの全体構成図である。
図1に示すように、タイヤ情報監視システムは、車両1A、車両2A、車両3A、車両4A、無線基地局100を備える。
タイヤ情報監視システムは、例えば、鉱山において使用されるダンプトラックに装着されるタイヤの管理に広く導入されている。具体的には、タイヤ情報監視システムは、無線通信を可能とする構成を有している。以下においては、主に、車両と無線基地局との間で行われる無線通信について説明する。
無線基地局100は、セル110内に位置する車両の無線端末、本実施形態においては後述するECU50の接続先である。無線基地局100は、車両のECU50と、通信を実行する。車両は、移動可能であり、図1の例では、車両1Aが、セル110の圏内に移動し始め、車両4Aが、セル110の圏外に位置している。
無線基地局100と、車両のECU50との間で行われる通信には、例えば、一般的に用いられているワイヤレスLAN、Bluetoothが採用されている。
(2)タイヤ情報監視システムの詳細構成
次に、タイヤ情報監視システムの詳細構成について、(2.1)車両1Aの詳細構成、(2.2)無線基地局100の詳細構成について、図2及び図3を用いて、説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係るタイヤ情報監視システムの車両及び無線基地局の構成図である。図3は、車両1Aの構成を示す機能ブロック図である。図4は、無線基地局100の構成を示す機能ブロック図である。なお、車両2A、車両3A、車両4Aについては、車両1Aと同様であるため、その詳細の説明を省略する。
(2.1)車両1Aの詳細構成
図2に示すように、車両1Aは、センサモジュールを備え、タイヤを装着する。具体的には、車両1Aは、空気入りタイヤ10FL、10FR、10RL、10RR、センサモジュール20、22、24、26、ECU(Electronic Contoroll Unit)50、(以下、ECUと適宜示す)を有する。ECU50は、センサモジュールとの間で無線通信を行う。以下、センサモジュール20の構成について、更に詳細を説明する。なお、センサモジュール22、24、26については、車両1Aと同様であるため、その詳細の説明を省略する。
センサモジュール20は、Tire Pressure Monitoring System(タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム)を構成する検出部として、機能する。具体的には、センサモジュール20は、空気入りタイヤ10FLの内部に設置される。なお、空気入りタイヤ10FLに充填されるガスは、空気に限らず、例えば、窒素ガスなどの不活性ガスであってもよい。センサモジュール20は、検出部を構成し、タイヤの内部の圧力、温度の少なくともいずれかを含むタイヤ情報を検出する。具体的には、センサモジュール20は、無線通信装置を構成する電子回路部、メモリ、圧力センサ、温度センサ、電源、アンテナ等を備える。圧力センサ及び温度センサは、空気入りタイヤ10FLに充填された空気の内圧や、空気入りタイヤ10FLの内部の温度をタイヤ情報として検出する。メモリは、空気入りタイヤ10FLの製造情報、例えば、シリアル番号等のID情報をタイヤ情報として、記憶する。電源は、例えば、コイン型の電池でもよく、空気入りタイヤ10FLの振動によって生じるエネルギーに基づき電力を発生させる発電モジュール型の電池でもよい。また、電源は、外部よりワイヤレスで給電されるタイプのものでもよい。アンテナは、空気入りタイヤ10FLのタイヤ情報を定期的、例えば、5分ごとにECU50に送信する。アンテナは、315〜448MHzの周波数帯域などを用いる。なお、使用される周波数帯域は、使用用途、使用される国に応じて変更される。
図3に示すように、ECU50は、少なくとも制御部52、メモリ54、受信アンテナ56、送信アンテナ58を備える。制御部52は、メモリ54、受信アンテナ56、送信アンテナ58等の動作を制御する。メモリ54は、センサモジュール20により検出され、センサモジュール20から定期的に受信するタイヤ情報を記録する。受信アンテナ56は、無線基地局100からの信号及び情報を受信する。例えば、受信アンテナ56は、無線基地局100から、タイヤ情報を無線基地局100に対して送信することを要求する送信要求信号を受信する。送信アンテナ58は、ECU50からの信号及び情報を無線基地局100に送信する。例えば、送信アンテナ58は、メモリ54に記憶されたタイヤ情報と車両の識別情報とを含む取得情報を無線基地局100に送信する。受信アンテナ56及び送信アンテナ58は、2.4GHzの周波数帯域などを用いて、無線基地局100との間で通信を行う。
制御部52は、車両1Aの受信アンテナ56が、受信した送信要求信号により、タイヤ情報を無線基地局100に対して送信することを要求された場合のみ、車両1Aの送信アンテナ58が、取得情報を無線基地局100に送信するように制御する。
(2.2)無線基地局100の詳細構成
無線基地局100は、車両1AのECU50との間で無線通信を行う。図4に示すように、無線基地局100は、少なくとも制御部102、メモリ104、受信アンテナ106、送信アンテナ108を備える。例えば、送信アンテナ108は、送信要求信号を車両1Aへ送信する。また、例えば、受信アンテナ106は、車両1Aからの取得情報を受信する。具体的には、無線基地局100の受信アンテナ106は、セル110内に在圏する車両1Aに搭載されたECU50のメモリ54に記憶されたタイヤ情報と、車両の識別情報とを含む取得情報を車両1Aの送信アンテナ58から受信する。受信アンテナ106及び送信アンテナ108は、通信媒体や、設置方法等の制約を受けるが、半径30m以上、200m以下程度の通信を可能とするアンテナである。このような広い通信範囲の領域を確保するために、例えば、受信アンテナ106及び送信アンテナ108には、屋外に設けられたポールの先端に、Bluetoothに用いられるアンテナを配置する。例えば、受信アンテナ106及び送信アンテナ108には、指向性を持つアンテナを用いてもよい。これによれば、受信アンテナ106及び送信アンテナ108は、特定の向きに通信可能領域を広げることが可能となる。なお、受信アンテナ106及び送信アンテナ108は、室内設置用のアンテナでもよい。メモリ104は、受信アンテナ106により受信した取得情報を記憶する。制御部102は、受信アンテナ106及び送信アンテナ108による車両1Aとの通信の動作を制御する。具体的には、以下に示す無線基地局100の動作を制御する。
(3)タイヤ情報監視システムの動作
タイヤ情報監視システムの動作、すなわちタイヤ情報取得方法について、図5を参照しながら更に説明する。図5は、本発明の第1実施形態に係るタイヤ情報監視システムの動作を示すシーケンス図である。
(3.1)タイヤ情報監視システムの動作
図5に示すように、ステップS11の記憶工程では、車両1Aのメモリ54に、センサモジュール20により検出されたタイヤ情報を記録する。具体的には、メモリ54は、センサモジュール20から定期的、例えば、5分ごとに受信するタイヤ情報を記録する。
ステップS19の要求信号送信工程では、無線基地局100の送信アンテナ108が、無線基地局100の通信範囲内の領域に在圏する車両に対して、送信要求信号を送信する。
ステップS21の受信工程では、車両1Aの受信アンテナ56が、送信要求信号を受信する。
ステップS23の取得情報送信工程では、車両1Aの受信アンテナ56が、送信要求信号を受信した場合のみ、車両1Aの送信アンテナ58が、無線基地局100に対して、タイヤ情報と、車両1Aの識別情報とを含む取得情報を送信する。具体的には、送信アンテナ58は、ECU50のメモリ54に記録されたタイヤ情報と、車両1Aの識別情報とを含む取得情報を送信アンテナ58から無線基地局100に対して送信する。
(4)変形例
上述した実施形態では、無線基地局100の動作について、詳細を説明したが無線基地局100に生じるタイヤ情報の処理にかかる負荷を低減するために、車両が、次の動作をしてもよい。
(4.1)変形例1
上述したステップS23の取得情報送信工程では、車両の受信アンテナ56が、無線基地局100から送信要求信号を受信した場合のみ、送信アンテナ58が、取得情報を送信する。本発明は、これに限らず、上記条件に加えて、前回の取得情報の無線基地局100に対する送信から、所定時間経過している場合にのみ、送信アンテナ58が、無線基地局100に対して、取得情報を送信してもよい。
(4.2)変形例2
ステップS23の取得情報送信工程では、車両の受信アンテナ56が、無線基地局100から送信要求信号を受信した場合のみ、送信アンテナ58が、取得情報を送信する。本発明は、これに限らず、上記条件に加えて、タイヤ情報量が、所定量を超えている場合にのみ、送信アンテナ58が、無線基地局100に対して、取得情報を送信してもよい。
(5)作用・効果
以上説明したように、本実施形態に係るタイヤ情報取得方法によれば、車両1Aは、センサモジュール20が検出したタイヤ情報を記録するメモリ54を有する。また、車両1Aの受信アンテナ56が、無線基地局100から送信要求信号を受信した場合のみ、車両1Aの送信アンテナ58は、取得情報を無線基地局100に送信する。このため、従来のタイヤ情報取得方法のように、特定の時間に送受信が集中することを抑制し、受信したタイヤ情報の処理により無線基地局に生じる負荷を低減できる。従って、広範囲の領域で使用されるダンプトラックにおいて、無線基地局に生じる負荷を低減できるタイヤ情報取得方法を提供できる。
本実施形態の変形例では、取得情報送信工程では、無線基地局100から送信要求信号を受信するとともに、前回のタイヤ情報の無線基地局100に対する送信から、所定時間経過している場合にのみ、車両1Aの送信アンテナ58が、無線基地局100に対して、取得情報を送信する。このため、前回のタイヤ情報の無線基地局100に対する送信から時間が経っておらず、メモリ54にタイヤ情報の蓄積量が少ないことが想定される場合は、車両1Aと、無線基地局100との間の通信を抑制できる。従って、車両1Aと、無線基地局100との間の過剰な通信を抑制し、取得情報の処理により無線基地局100に生じる負荷を低減できる。
本実施形態の変形例では、取得情報送信工程では、無線基地局100から送信要求信号を受信するとともに、タイヤ情報量が、所定量を超えている場合にのみ、車両1Aの送信アンテナ58が、無線基地局100に対して、取得情報を送信する。このため、メモリ54にタイヤ情報の蓄積量が少ない場合は、車両1Aと、無線基地局100との間の通信を抑制できる。従って、車両1Aと、無線基地局100との間の過剰な通信を抑制し、取得情報の処理により無線基地局100に生じる負荷を低減できる。
[第2実施形態]
本実施形態に係るタイヤ情報監視システムの無線基地局100の動作、すなわちタイヤ情報取得方法について、図6乃至8を参照しながら説明する。図6は、本発明の第2実施形態に係るタイヤ情報監視システムの動作を示すシーケンス図である。図7は、本発明の第2実施形態に係るタイヤ情報監視システムの動作を示すフローチャートである。図8は、本発明の第2実施形態に係るタイヤ情報監視システムの無線基地局の動作を示すフローチャートである。なお、以下の第2、3、4実施形態においては、他の実施形態と異なる点を主に説明し、重複する説明を省略する。
(1)タイヤ情報監視システムの動作
本実施形態においては、第1実施形態のタイヤ情報監視システムの動作に加えて、ステップS13の抽出信号送信工程、ステップS15の1次情報送信工程、ステップS17の並び替え工程を含む。以下、各工程について詳細を説明する。
図6に示すように、ステップS11の記録工程後、ステップS13の抽出信号送信工程では、無線基地局100の送信アンテナ108が、無線基地局100の通信範囲内の領域に対して、車両抽出信号を送信する。
ステップS15の1次情報送信工程では、車両1Aの受信アンテナ56が、無線基地局100から車両抽出信号を受信した場合に、車両1Aの送信アンテナ58が、1次情報を無線基地局100に送信する。1次情報には、少なくとも車両1Aの識別情報が含まれている。
ステップS17の並び替え工程では、無線基地局100の受信アンテナ106が、車両から取得した1次情報をメモリ104に記録する。ステップS17の並び替え工程では、図1に示すように、無線基地局100の通信範囲内の領域、すなわちセル110において、車両が複数存在する場合、無線基地局100の通信範囲内に存在する車両のタイヤ情報について、メモリ104に取得済みのタイヤ情報を更新時期の古い順に並び替える。例えば、図1に示す場合においては、無線基地局100は、車両1A、車両2A、車両3Aから1次情報を受信した後に、1次情報に含まれる識別情報、前回取得情報を取得した時刻等に基づいて、タイヤ情報を更新時期の古い順に並び替える。
ステップS19の要求信号送信工程では、更新時期の古い順に対応する車両にタイヤ情報を無線基地局に対して送信することを要求する信号が、送信要求信号に含まれる。例えば、無線基地局100は、前回取得済みの前記取得情報に含まれるタイヤ情報を取得した時刻が最も古かった車両1Aに対して、タイヤ情報の送信を要求する場合、車両1Aの識別情報を含んだ送信要求信号を送信アンテナ108から送信する。
ステップS21の受信工程では、車両の受信アンテナ56が、送信要求信号を受信する。例えば、送信要求信号を受信した車両1Aは、送信要求信号に含まれる車両の識別情報により、タイヤ情報送信の対象車両となっていることを識別する。また、車両1A以外の車両は、送信要求信号に含まれる車両の識別情報により、タイヤ情報送信の対象車両となっていないことを識別する。
ステップS23の取得情報送信工程では、タイヤ情報送信の対象車両の送信アンテナ58が、無線基地局100に対して、取得情報を送信する。具体的には、ECU50のメモリ54に記録されたタイヤ情報と、対象車両の識別情報とを含む取得情報を送信アンテナ58から無線基地局100に対して送信する。
(2)無線基地局100の動作
次に、無線基地局100の動作について、更に詳細を説明する。具体的には、無線基地局100のセル110に在圏する複数の車両からのタイヤ情報を効率よく取得するためのフローチャートについて図7、8を用いて説明する。
図7に示すように、ステップS101では、無線基地局100は、図6のステップS13の抽出信号送信工程で、車両抽出信号を送信する際に、所定時間Aが経過したかを確認する。所定時間Aが経過している場合は、送信アンテナ108が、車両抽出信号を送信する。所定時間Aが経過していない場合は、送信アンテナ108は、車両抽出信号を送信せず、ステップS101の前に戻る。具体的には、所定時間Aは、2秒〜10分に設定される。無線基地局100と、車両1Aとの間の通信にBluetooth class1が用いられている場合、セル110の半径は、100mほどである。また、車両1Aのセル110での通行速度を20km/wとすると、車両1Aが、セル110を通過するのに18秒を要する。従って、所定時間Aは、18秒以内に設定されることがより好ましく、例えば、15秒などが好ましい。
ステップS103では、無線基地局100は、図6のステップS15の1次情報送信工程により、車両1Aから受信した1次情報により、セル110内に車両が在圏するかを確認する。車両が在圏する場合は、ステップS105の車両を選択し、取得情報の取得する。車両が在圏しない場合は、ステップS101の前に戻る。ステップS105の車両選択、タイヤ情報の取得は、図6に示す、ステップS17以降の無線基地局100の動作を示す。以下、ステップS17以降の無線基地局100の動作について、図8を用いて説明する。
図8に示す、ステップS201は、並び替え工程であり、無線基地局100は、無線基地局100の通信範囲内の領域、すなわちセル110において、車両が複数存在する場合、無線基地局100が、無線基地局100の通信範囲内に存在する車両について、取得済みの取得情報に含まれるタイヤ情報を更新時期の古い順に並び替える。
ステップS203及びステップS205は、図6のステップS19の要求信号送信工程である。ステップS203では、無線基地局100が、最も更新時期の古い車両を選択する。
ステップS205では、無線基地局100は、最も更新時期の古い車両について、前回の取得済みの取得情報に含まれるタイヤ情報の取得から、所定時間Bが経過したかを確認する。所定時間Bが経過している場合は、次のステップへ進む。所定時間Bが経過していない場合は、送信アンテナ108が、送信要求信号を送信せず、無線基地局100の処理を終了する。具体的には、所定時間Bは、30秒〜60分に設定される。車両1AのECU50と、センサモジュール20との間で無線通信が行われている場合、センサモジュール20は、5分ごとにECU50に対して、取得情報を送信する。従って、所定時間Bも、センサモジュール20に合わせた時間、例えば、5分に設定することが好ましい。
ステップS209では、無線基地局100の送信アンテナ108が、無線基地局100の通信範囲内の領域に在圏する車両に対して、送信要求信号を送信する。次に、無線基地局100の受信アンテナ106が、タイヤ情報送信の対象車両により送信されたタイヤ情報と、対象車両の識別情報とを含む取得情報を取得する。
ステップS211では、無線基地局100のメモリ104に蓄積されたタイヤ情報について、タイヤ情報取得時刻をタイヤ情報の更新時期として、更新する。なお、このタイヤ情報の更新時期は、車両1Aにも記録されていてもよい。例えば、無線基地局100の送信アンテナ108より車両1Aにタイヤ情報の更新時期を送信してもよいし、車両1Aが、無線基地局100に対して、タイヤ情報を送信した際に、車両1A内の更新時期を自ら更新してもよい。
ステップS213では、次に古い更新時期の車両の有無を確認する。次に古い更新時期の車両が有る場合は、ステップS203の前に戻る。次に古い更新時期の車両が無い場合は、無線基地局100の処理を終了する。
(3)作用・効果
本実施形態では、無線基地局100の通信範囲内の領域において、車両が複数存在する場合、各車両の車両側送信部(例えば、車両1Aの送信アンテナ58)が、少なくとも車両の識別情報を含む1次情報を無線基地局100に対して送信する1次情報送信工程と、無線基地局100が、無線基地局100の通信範囲内に存在する車両について、取得済みの取得情報に含まれるタイヤ情報を更新時期の古い順に並び替える並び替え工程とを更に有する。また、要求信号送信工程では、送信要求信号に更新時期の古い順に対応する車両にタイヤ情報を無線基地局100に対して送信することを要求する信号が、含まれる。このため、無線基地局100が、複数の車両から同時にタイヤ情報を受信することを防止でき、更新時期の古い順から、タイヤ情報を受信できる。従って、無線基地局100の処理にかかる負荷を軽減できる。
[第3実施形態]
本実施形態に係るタイヤ情報監視システムの無線基地局100の動作、すなわちタイヤ情報取得方法について、図9を参照しながら説明する。図9は、本発明の第3実施形態に係るタイヤ情報監視システムの無線基地局の動作を示すフローチャートである。
上述した第1実施形態では、図8に示す無線基地局100の動作において、ステップS205では、無線基地局100は、前回のタイヤ情報の取得から、所定時間Bが経過したかを確認する。
これに対して、第3実施形態では、図9に示すように、無線基地局100は、ステップS205の次に、ステップS207で、タイヤ情報量が所定量Cを超えているかを確認する。タイヤ情報量が所定量Cを超えている場合は、次のステップに進む。タイヤ情報量が所定量Cを超えていない場合は、対象のタイヤ情報量を取得せずに、ステップS213へ進む。
本実施形態では、タイヤ情報量が所定量Cを超えていない場合は、対象のタイヤ情報量を取得しないため、車両1Aと、無線基地局100との間の通信を抑制できる。従って、車両1Aと、無線基地局100との間の過剰な通信を抑制し、タイヤ情報の処理により無線基地局100に生じる負荷を低減できる。
[第4実施形態]
上述した第1実施形態では、図1に示す無線基地局100のセル110に在圏する車両のタイヤを管理するタイヤ情報監視システムについて、説明した。
これに対して、第4実施形態では、複数の無線基地局を備えるタイヤ情報監視システムについて、図10を用いて説明する。図10は、本実施形態に係るタイヤ情報監視システムの全体構成図である。
図10に示すように、タイヤ情報監視システムは、制御局200と、複数の無線基地局100A、102A、104A、106Aとを備える。具体的には、制御局200は、複数の無線基地局100A、102A、104A、106Aとの間で、通信を実行する。例えば、無線基地局100Aは、駐車場に設けられ、セル110Aからなる駐車場内にいる車両のタイヤ情報を取得する。また、無線基地局102Aは、採掘場に設けられ、セル112Aからなる採掘場にいる車両のタイヤ情報と、車両の識別情報とを含む取得情報を取得する。セル114A、セル116Aについても、車両が長時間留まりやすい領域に設定する。
この場合、無線基地局100Aから送信される信号、例えば、送信要求信号には、無線基地局100Aの識別情報等が含まれている。これにより、車両1Aは、どの無線基地局から受信した信号であるかを識別できる。
また、第2実施形態に示したステップS17の並び替え工程を有する場合、複数の無線基地局100A、102A、104A、106Aは、取得済みのタイヤ情報について、共有してもよいし、制御局200に集約してもよい。これにより、複数のセルの間を移動する車両のタイヤ情報を共有できる。
本実施形態では、車両が長時間留まりやすい領域に、無線基地局を備えることにより、更に効率的に車両のタイヤ情報を取得することができ、効率的にタイヤの管理をすることができる。
[その他の実施形形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。上述した実施形態では、ECU50は、制御部52、メモリ54、受信アンテナ56、送信アンテナ58を備えているが、制御部52、メモリ54、受信アンテナ56、送信アンテナ58は、他の部位に備えられていてもよい。
上述した実施形態では、センサモジュールは、センサモジュール20、22、24、26により構成されているが、これに限らず、車両1台につき、1つだけ搭載されていてもよい。
上述した実施形態では、ECU50は、センサモジュールとの間で無線通信を行っているが、これに限らず、ECU50と、センサモジュールとの間の通信は、有線であってもよい。この場合、ECU50と、センサモジュールとの間の通信は、定期的に行われても良いし、連続的に行われてもよい。
上述した実施形態では、ECU50は、受信アンテナ56、送信アンテナ58、無線基地局100は、受信アンテナ106、送信アンテナ108をそれぞれ備えているが、これに限らず、送信機能、受信機能を有する送受信アンテナをそれぞれ備えていてもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1A、2A、3A、4A…車両、10FL、10FR、10RL、10RR…空気入りタイヤ、20、22、24、26…センサモジュール、50…ECU、52…制御部、54…メモリ、56…受信アンテナ、58…送信アンテナ、100…基地局、、100、100A、102A、104A、106A…基地局、110、110A、112A、114A、116A…セル、200…制御局

Claims (3)

  1. 車両に装着されたタイヤ内部に設置され、前記タイヤの内部の圧力、温度の少なくともいずれかを含むタイヤ情報を検出する検出部と、前記検出部により検出された前記タイヤ情報を送信する車両側送信部と、車両側受信部とを備えた車両と、
    前記車両側送信部により送信された前記タイヤ情報を受信する基地局側受信部と、前記車両に信号を送信する基地局側送信部とを備える無線基地局とを有するタイヤ情報監視システムにより、前記無線基地局が前記タイヤ情報を取得するタイヤ情報取得方法であって、
    前記検出部により検出された前記タイヤ情報を前記車両の記録保存部に記録する記録工程と、
    前記基地局側送信部が、前記タイヤ情報を前記無線基地局に対して送信することを要求する送信要求信号を、前記車両に対して送信する要求信号送信工程と、
    前記車両側受信部が、前記送信要求信号を受信する受信工程と、
    前記車両側受信部が、前記送信要求信号を受信した場合のみ、前記車両側送信部が、前記記録保存部に記録された前記タイヤ情報と、前記車両の識別情報とを含む取得情報を前記無線基地局に対して送信する取得情報送信工程とを有するとともに、
    前記無線基地局の通信範囲内の領域において、前記車両が複数存在する場合、
    前記車両側送信部が、少なくとも前記車両の識別情報を含む1次情報を前記無線基地局に対して送信する1次情報送信工程と、
    前記無線基地局が、受信した前記1次情報に基づいて、前記無線基地局の通信範囲内に存在する前記車両について、取得済みの前記取得情報に含まれる前記タイヤ情報を更新時期の古い順に並び替える並び替え工程とを更に有し、
    前記要求信号送信工程では、前記更新時期の古い順に対応する前記車両に前記タイヤ情報を前記無線基地局に対して送信することを要求する信号が、前記送信要求信号に含まれるタイヤ情報取得方法。
  2. 前記取得情報送信工程では、
    前記無線基地局に対する前回の前記取得情報の送信から、所定時間経過している場合にのみ、前記車両側送信部が、前記無線基地局に対して、前記取得情報を送信する請求項1に記載のタイヤ情報取得方法。
  3. 前記取得情報送信工程では、
    前記記録保存部の前記タイヤ情報量が、所定量を超えている場合にのみ、前記車両側送信部が、前記無線基地局に対して、前記取得情報を送信する請求項1又は2に記載のタイヤ情報取得方法。
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