JP5546599B2 - 携帯通信端末 - Google Patents

携帯通信端末 Download PDF

Info

Publication number
JP5546599B2
JP5546599B2 JP2012197780A JP2012197780A JP5546599B2 JP 5546599 B2 JP5546599 B2 JP 5546599B2 JP 2012197780 A JP2012197780 A JP 2012197780A JP 2012197780 A JP2012197780 A JP 2012197780A JP 5546599 B2 JP5546599 B2 JP 5546599B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microphone
call
noise
caller
communication terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012197780A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012235539A (ja
Inventor
一 神吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2012197780A priority Critical patent/JP5546599B2/ja
Publication of JP2012235539A publication Critical patent/JP2012235539A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5546599B2 publication Critical patent/JP5546599B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Telephone Function (AREA)

Description

この発明は、携帯通信端末に関し、特にたとえば通話音声の雑音を除去する、携帯通信端末に関する。
従来、通話音声の雑音を除去する、携帯通信端末が知られている。この種の装置の一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術は、通話音声に含まれる雑音(ノイズ)を除去(キャンセル)するノイズキャンセラを備える携帯無線電話機である。具体的には、ハンズフリー用のヘッドセットが接続された状態では、ヘッドセットのマイクロホンによって話者の送話音声が集音され、携帯無線電話機のマイクロホンによって周囲雑音が集音される。ノイズキャンセラは、話者の送話音声および周囲雑音から疑似雑音信号を合成し、話者の送話音声から周囲雑音成分をキャンセルすることで、送話音声信号に含まれる周囲雑音成分をキャンセルする。そして、周囲雑音がキャンセルされた送話音声信号は、デジタル変調された後に、アンテナから基地局へ送信される。
また、特許文献2に開示されている携帯電話機では、ハンズフリー用のヘッドセットを利用することなく、携帯電話機の構成として、利用者の声を入力するマイクと周囲の雑音を集音する集音マイクとの2つのマイクを備え、特許文献1と同様に雑音を除去する。
さらに、特許文献3に開示されている、携帯電話端末機に接続されるマイク付きイヤホンコード装置は、周波数特性のノイズフィルターを備える。具体的には、マイク付きイヤホンコード装置のマイクから入力された音声を、LCフィルターであるノイズフィルターにかけることで、会話とは無関係に一定音程が継続する雑音を減衰させる。これによって、携帯電話端末機は、雑音が減衰された音声を送信することで、通話の相手方における可聴ノイズを抑制することができる。
特開平5−300209号公報[H04M 1/19, H04M 1/05, H04M 1/60] 特開2001−298394号公報[H04B 7/26, G10L 21/02, G10L 11/00, H04M 1/247, H04M 1/60] 特開2000−312253号公報[H04M 1/60, H04R 1/10]
しかし、特許文献1の背景技術では、ヘッドセットのマイクロホンと携帯無線電話機のマイクロホンとの距離が離れすぎている場合に、携帯無線電話機のマイクロホンが、ヘッドセットのマイクロホンによって集音される雑音とは異なる雑音を集音してしまい、雑音を除去できないばかりか、逆に雑音が多い送話音声信号を送信してしまうことがある。
また、特許文献2の背景技術では、携帯電話機に2つのマイクを備えることで、それぞれのマイクで同じ雑音が集音されるが、通話者との距離が離れてしまうと、集音マイクで集音する音声が、マイクで集音する音声と同じ音量になってしまい、雑音除去の効果が低下してしまう。
さらに、特許文献3の背景技術では、通話環境によっては、周波数特性のノイズフィルターでカットしきれない雑音が発生することがあり、特に移動しながら様々な場所で携帯電話機を利用する場合には、高い雑音除去の効果を上げることができない。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、携帯通信端末を提供することである。
この発明の他の目的は、携帯通信端末の使用状態に適した雑音除去を行うことができる、携帯通信端末を提供することである。
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、この発明の理解を助けるために記述する実施形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
第1の発明は、通話者の通話音声を集音する第1マイク、周囲の音声を集音する第2マイク、第1マイクの出力信号および第2マイクの出力信号に基づいて第1マイクの出力信号に含まれる雑音成分を除去するデュアルマイクノイズキャンセル手段、第1マイクの出力信号に基づいて第1マイクの出力信号に含まれる雑音成分を除去するシングルマイクノイズキャンセル手段、通話者の顔への接近を検出する接近検出手段、接近検出手段によって通話者の顔への接近が検出されたときにデュアルマイクノイズキャンセル手段を選択的に能動化し、接近検出手段によって通話者の顔への接近が検出されないときにシングルマイクノイズキャンセル手段を選択的に能動化する切換手段、および雑音成分が除去された第1マイクの出力信号を送信する送信手段を備える、携帯通信端末である。
第1の発明では、携帯通信端末(10)は、通話者の通話音声を集音する第1マイク(16a)と雑音などを含む周囲の音声を集音する第2マイク(16b)とを含む。第1マイクの出力信号に含まれる雑音成分は、第1マイクの出力信号および第2マイクの出力信号に基づいて雑音除去を行うデュアルマイクノイズキャンセル手段(20a、20b、S43、S51、S61、S69、S83、S93)または第1マイクの出力信号に基づいて第1マイクの出力信号に含まれる雑音成分を除去するシングルマイクノイズキャンセル手段(20a、20b、S53、S71、S95)によって除去される。
また、この2つのノイズキャンセラは、通話中の通話者の顔への接近を検出する接近検出手段(16a、36)の検出結果に基づいて切り換えられ、切換手段(20a、S49、S67、S91)は、通話者の顔への接近が検出されたときにデュアルマイクノイズキャンセル手段を選択的に能動化することで、第1マイクの出力信号に含まれる雑音成分を除去する。一方、切換手段は、通話者の顔への接近が検出されないときにシングルマイクノイズキャンセル手段を選択的に能動化することで、第1マイクの出力信号に含まれる雑音成分を除去する。そして、送信手段(12、14、20a、S15)は、近隣の基地局に向けて、雑音成分が除去された第1マイクの出力信号を送信する。なお、好ましい実施例では、接近検出手段は、近接センサ(36)を含む。
第1の発明によれば、接近検出手段によって通話者の顔への接近が検出でき、それに応じてノイズキャンセル手段を切り換えるようにしているため、携帯通信端末の使用状態に適した雑音除去を行うことができる。さらに、携帯通信端末は、その雑音除去が行われた通話音声を送信することができる。
第2発明は、第1の発明に従属し、携帯通信端末は、開状態および閉状態をとることが可能であり、開状態を検出する状態検出手段をさらに備え、接近検出手段は、状態検出手段によって開状態が検出されたときに、通話者の顔への接近を検出するように有効化され
、状態検出手段によって開状態が検出されないときに、通話者の顔への接近を検出しないように無効化される。
第2の発明では、携帯通信端末は、開状態および閉状態をとることが可能な折り畳み型であり、状態検出手段(20a、38、40、S89)は、通話者の顔への接近を検出する必要がある開状態を検出する。そのため、接近検出手段は、開状態が検出されなければ有効化されない。また、接近検出手段は、開状態が検出されなければ、つまり閉状態であれば、通話者の顔への接近を検出しないように無効化される。
なお、好ましい実施例では、状態検出手段は、磁気センサ(38)が検出する磁気に基づいて状態を検出する。
第2の発明によれば、開状態および閉状態をとることが可能な折り畳み型の携帯通信端末では、通話者の顔への接近を検出する必要がある開状態でのみ、接近検出手段が有効化されるようにすることができる。
第3の発明は、第1の発明または第2発明に従属し、携帯通信端末は、ハンズフリー通話が可能であり、ハンズフリー通話であり、かつ接近検出手段によって通話者の顔への接近が検出されないときに第2マイクを無効化する無効化手段をさらに備える。
第3の発明では、たとえば、無効化手段(20a、S25)は、通話中にハンズフリー通話に切り換えられ、かつ接近検出手段によって通話者の顔への接近が検出されない場合に、第2マイクを無効化する。
第3の発明によれば、ハンズフリー通話中であり、かつ接近検出手段によって通話者の顔への接近が検出されないときに第2マイクを無効化することで、第2マイクによる集音を制限することができるため、携帯通信端末の消費電力を抑えることができる。
第4の発明は、第1の発明ないし第3の発明のいずれかに従属し、接近検出手段は、発光素子および受光素子を含み、受光素子の出力信号に基づいて、通話者の顔への接近を検出する。
第4の発明では、発光素子(36a)は赤外線を発光し、受光素子(36b)は通話者の顔などに反射した赤外線を受光する。つまり、発光素子が発光した赤外線は、通話者の顔が接近しなければ受光されないため、接近検出手段は、受光素子が赤外線を受光したか否かによって、通話者の顔が接近を検出する。
なお、好ましい実施例では、発光素子は赤外線を発光可能なLEDであり、受光素子は赤外線を受光可能なフォトダイオードである。さらに好ましい実施例では、接近検出手段は、赤外線を発光可能なLEDと赤外線を受光可能なフォトダイオードとから構成される近接センサである。
第4の発明によれば、発光素子および受光素子を利用することで、通話者の顔への接近を検出することができる。
第5の発明は、第1の発明ないし第3の発明のいずれかに従属し、接近検出手段は、第1マイクの出力信号に基づいて、通話者の顔への接近を検出する。
第5の発明では、通話者の顔が近い状態の通話音声と、通話者の顔が遠い、つまりハンズフリー通話状態の通話音声とでは、通話スピーカに入力される音量が大きく異なるため
、第1マイクの出力信号、つまり第1マイクが集音する音声の音量に基づいて、通話者の顔への接近を検出する。
第5の発明によれば、第1マイクの出力信号に基づいて、通話者の顔への接近を検出することができる。
この発明によれば、通話中において、ハンズフリー通話機能の設定の有無に基づいてノイズキャンセル手段を切換えるので、携帯通信端末の消費電力を抑えることができる

この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1は本発明の第1実施例の携帯通信端末を示すブロック図である。 図2は図1に示す携帯通信端末の外観を示す図解図である。 図3は図1に示す近接センサの詳細な構成の一例を示す図解図である。 図4は図1に示す携帯通信端末の使用例の一例を示す図解図である。 図5は図1に示すRAMのメモリマップの一例を示す図解図である。 図6は図1に示すCPUの通話処理を示すフロー図である。 図7は図1に示すCPUのハンズフリー制御処理を示すフロー図である。 図8は図1に示すCPUにおける第1実施例のノイズキャンセラ処理を示すフロー図である。 図9は図1に示すCPUにおける第2実施例のノイズキャンセラ処理を示すフロー図である。 図10は本発明の第3実施例の携帯通信端末を示すブロック図である。 図11は図10に示す第3実施例の携帯通信端末の外観を示す図解図である。 図12は図10に示す第3実施例の携帯通信端末の他の外観を示す図解図である。 図13は図10に示すCPUにおける第3実施例のノイズキャンセラ処理を示すフロー図である。
<第1実施例>
図1を参照して、携帯通信端末10は、二次電池であるリチウムイオン電池30の電圧に基づく電源をシステム全体に供給する電源回路28を含む。また、電源回路28が二次電池であるリチウムイオン電池30の電圧に基づく電源をシステム全体に供給している場合には、電源オン状態と呼ぶことにする。同様に、電源回路28が二次電池であるリチウムイオン電池30の電圧に基づく電源をシステム全体に供給していない場合には、電源オフ状態と呼ぶことにする。電源回路28は、電源オフ状態で、キー入力装置22によって電源オン操作がされると起動され、電源オン状態で、キー入力装置22による電源オフ操作がされると停止される。さらに、電源オフ状態であっても、電源回路28は、リチウムイオン電池30の充電に応答して起動され、リチウムイオン電池30の充電が完了するのに応答して停止される。また、充電とは、リチウムイオン電池30が図示しない外部充電器から電流の供給を受けることで、電気エネルギーを蓄えることを言う。
キー入力装置22によって発呼操作が行われると、制御部20のCPU(プロセサまたはコンピュータと呼ばれることもある。)20aは、CDMA方式に対応する無線通信回
路14を制御して発呼信号を出力する。出力された発呼信号は、アンテナ12から送出され、基地局を含む移動通信網に送信される。そして、通話相手が応答操作を行うと、通話可能状態が確立される。
通話可能状態に移行した後にキー入力装置22によって通話終了操作が行われると、CPU20aは、無線通信回路14を制御して、基地局を含む移動通信網に通話終了信号を送信する。通話終了信号の送信後、CPU20aは、通話処理を終了する。また、先に通話相手から通話終了信号を受信した場合も、CPU20aは、通話処理を終了する。さらに、通話相手によらず、移動通信網から通話終了信号を受信した場合も、CPU20aは通話処理を終了する。
携帯通信端末10の電源がオンである状態で通話相手からの発呼信号がアンテナ12によって捉えられると、無線通信回路14は、着信をCPU20aに通知する。CPU20aは、着信通知に記述された発信元情報をLCD制御回路32に制御されるLCDモニタ34に表示させ、第2スピーカ18bから着信音を出力する。キー入力装置22によって応答操作が行われると、通話可能状態が確立される。
通話可能状態では、次のような処理が実行される。通話相手から送信された変調音声信号(高周波信号)は、アンテナ12によって受信される。受信された変調音声信号は、無線通信回路14によって復調処理および復号処理を施される。これによって得られた受話音声信号、つまり通話相手の通話音声は、第1スピーカ18aから出力される。また、第1マイク16aによって取り込まれた送話音声信号、つまり通話者の通話音声は、無線通信回路14によって符号化処理および変調処理を施される。これによって生成された変調音声信号は、上述と同様、アンテナ12を利用して送信される。また、第1マイク16aは、通話者の通話音声を集音する通話マイクとして機能する。
図2(A)−(C)は携帯通信端末10の外観を示す図解図である。図2(A),(B)を参照して、携帯通信端末10は、板状に形成されたケースC1を有する。アンテナ12は、伸縮可能に構成された伸縮アンテナであり、ケースC1の上側面に突出して設けられる。なお、アンテナ12は内蔵アンテナであってもよく、ケースC1に内蔵される場合も考えられる。
図2(A)では図示しない第1マイク16aおよび第1スピーカ18aはケースC1に内蔵される。内蔵された第1マイク16aに通じる開口op1は、ケースC1の長さ方向一方の主面に設けられ、内蔵された第1スピーカ18aに通じる開口op2は、ケースC1の長さ方向他方の主面に設けられる。また、図2(A),(B)では図示しない第2マイク16bおよび第2スピーカ18bもケースC1に内蔵される。内蔵された第2マイク16bに通じる開口op4は、ケースC1の長さ方向一方の他面に設けられ、内蔵された第2スピーカ18bに通じる開口op3は、開口op2とは異なる位置でケースC1の長さ方向他方の主面に設けられる。なお、図2(C)に示すように、内蔵された第2マイク16bに通じる開口op4は、ケースC1の長さ方向他方の他面に設けられてもよい。
つまり、通話者は、開口op1を通じて第1マイク16aに送話音声を入力し、開口op2を通じて第1スピーカ18aから受話音声を聞く。また、通話者は、開口op3を通じて第2スピーカ18bから着信音を聞く。そして、第2マイク16bには、開口op4を通じて、周囲の雑音が入力される。つまり、第2マイク16bは、周囲の音声を集音する環境マイクとして機能する。
キー入力装置22は、通話キー、メニューキーおよび終話キーなどの複数のキーを含み、ケースC1の主面に設けられる。また、LCDモニタ34は、モニタ画面がケースC1の主面に露出するように取り付けられる。そして、近接センサ36は、通話者の顔への
接近を検出できるように、センサの入力がケースC1の主面に露出するように取り付けられる。なお、近接センサ36は、ケースC1の主面の長さ方向一方または長さ方向他方のどちらの位置に取り付けられてもよい。
図3は、接近検出手段として動作する近接センサ36の構成を示す図解図である。図3を参照して、近接センサ36は、発光素子であるLED36aおよび受光素子であるフォトダイオード36bから構成されている。そして、CPU20aは、フォトダイオード36bの出力の変化から通話者の顔への接近を判断する。具体的には、LED36aは、赤外線を発光し、フォトダイオード36bは、通話者の顔などに反射した赤外線を受光する。つまり、フォトダイオード36bが通話者の顔から遠い場合には、LED36aが発光した赤外線はフォトダイオード36bによって受光されないが、近接センサ36が通話者の顔へ接近すると、LED36aが発光した赤外線はフォトダイオード36bによって受光される。したがって、フォトダイオード36bは、通話者の顔への接近によって受光する赤外線が変化するため、CPU20aは、フォトダイオード36bによって受光された赤外線の受光量によって、通話者の顔への接近を判断することができる。
なお、本実施例では、近接センサに、赤外線を利用する赤外線型の近接センサを利用したが、コンデンサの静電容量の変化を利用した静電容量型の近接センサや、超音波の反射を利用した超音波型の近接センサなどを用いてもよい。
この携帯通信端末10では、携帯通信端末10を通話者の顔に近づけて行う通話(以下、ハンディ通話という)と、携帯通信端末10を通話者の顔から遠ざけて行う通話(以下、ハンズフリー通話という)との2つの状態で通話を行うことができる。たとえば、図4(A)を参照して、ハンディ通話では、通話者の顔に近づけた状態で、第1スピーカ18aから出力される受話音声を聞き、第1マイク16aに送話音声を入力する。一方、図4(B)を参照して、ハンズフリー通話では、携帯通信端末10を顔から遠ざけた状態で、第2スピーカ18bから出力される受話音声を聞き、第1マイク16aに送話音声を入力する。
また、ハンズフリー通話は、通話中にキー入力装置22によってハンズフリー通話モードに設定する操作が行われた場合に、行うことができる。
なお、図4(B)では、ハンズフリー通話を行う際に、通話者の手で保持されているが、通話者の近くにある机や台の上に置かれた状態で、ハンズフリー通話が行われてもよい。
ここで、図1に戻って、制御部20を構成するDSP(Digital Signal
Processor)20bは、送話音声信号に含まれる雑音を除去するためのノイズキャンセラとして動作する。また、通話中の音声に対する雑音除去は、リアルタイム処理される。
本実施例では、ハンディ通話などで通話者の顔への接近が検出された場合に、DSP20bは、第1マイク16aの出力信号および第2マイク16bの出力信号に基づいて、第1マイクの出力信号に含まれる雑音成分を除去するデュアルマイクノイズキャンセラ(手段)として動作する。また、ハンズフリー通話などで通話者の顔への接近が検出されていない場合には、DSP20bは、第1マイクの出力信号に基づいて第1マイクの出力信号に含まれる雑音成分を除去するシングルマイクノイズキャンセラ(手段)として動作する。つまり、DSP20bは、携帯通信端末10の使用状態に応じて、最適なノイズキャンセラとして動作する。
デュアルマイクノイズキャンセラについて具体的に説明すると、第1マイク16aでは、通話音声と併せて周囲の雑音が集音され、第2マイク16bでは、周囲の雑音が集音される。また、DSP20bでは、第2マイク16bによって集音された周囲の雑音に基づいて周囲の雑音を打ち消す逆位相の音声信号が生成し、第1マイク16aによって集音された音声信号に混合することで、雑音を除去する。そして、CPU20は、DSP20bによって生成された雑音成分が除去された通話音声信号を送話音声信号として、近隣の基地局に送信する。また、デュアルマイクノイズキャンセラは、携帯通信端末10と通話者の顔とが近い場合に、高い雑音除去効果をあげる。
一方、シングルマイクノイズキャンセラについて具体的に説明すると、DSP20bは、第1マイク16aによって集音された通話音声と周囲の雑音が集音とを含む音声信号に対して、周囲の雑音の周波数帯域に対応するLPF(Low Pass Filter)にによってフィルタリングすることで、周囲の雑音を減衰させる。そして、CPU20aは、周囲の雑音が減衰された音声信号を送話音声信号として、近隣の基地局に送信する。また、シングルマイクノイズキャンセラは、携帯通信端末10と通話者の顔とが遠い場合に、高い雑音除去効果をあげる。
図5は、RAM26のメモリマップを示す図解図である。RAM26のメモリマップ300には、プログラム記憶領域302およびデータ記憶領域304が含まれる。プログラムおよびデータの一部は、フラッシュメモリ24から一度にまたは必要に応じて部分的にかつ順次的に読み出され、RAM26に記憶されCPU20aなどで処理される。
プログラム記憶領域302は、携帯通信端末10を動作させるためのプログラムを記憶する。携帯通信端末10を動作させるためのプログラムは、通話プログラム310、ハンズフリー制御プログラム312およびノイズキャンセラプログラム314などから構成される。通話プログラム310は、使用者(通話者)の発呼操作に応じて携帯通信端末10による通話を制御するためのプログラムである。ハンズフリー制御プログラム312は、通話プログラム310の処理に応答して実行され、ハンズフリー通話モードを設定するための操作に応じて第2マイク16bおよび第2スピーカ18bを制御するためのプログラムである。ノイズキャンセラプログラム314は、ハンズフリー制御プログラム312と同様に、通話プログラム310の処理に応答して実行され、通話状態に応じて通話音声に含まれる雑音成分を除去するためのプログラムである。
なお、図示は省略するが、携帯通信端末10を動作させるためのプログラムは、着信を通知するプログラム、他の携帯通信端末10の電話番号データから構成されるアドレス帳を管理するプログラムなども含む。
データ記憶領域304には、通話フラグ320が設けられる。通話フラグ320は、携帯通信端末10が通話中であるか否かを判断するためのフラグである。たとえば、通話フラグ320は、1ビットのレジスタで構成される。通話フラグ320が成立(オン)されると、レジスタにはデータ値「1」が設定され、通話フラグ320が不成立(オフ)されると、レジスタにはデータ値「0」が設定される。また、通話フラグ320のオン/オフは通話プログラムによって切り替えられる。
なお、図示は省略するが、データ記憶領域304には、LCDモニタ34に表示するための文字データ、GUIの表示に必要な画像データおよびアドレス帳データなどが記憶されるとともに、携帯通信端末10の動作に必要なバッファや他のフラグやカウンタも設けられる。
CPU20aは、図6に示す通話処理、図7に示すハンズフリー制御処理および図8に
示すノイズキャンセラ処理などを含むタスクを並列的に実行する。
図6は、通話処理を示すフロー図である。図6を参照して、使用者によって発呼操作が行われると、ステップS1では、通話フラグ320をオンにする。この通話フラグ320は、並列的に実行される他の処理において、通話中であるか否かを判断するために用いられる。そのため、通話フラグ320は、通話処理が実行されるとすぐにオンにされる。続いて、ステップS3では、ハンズフリー制御処理を並列的に実行する。つまり、図6に示される通話処理と図7に示すハンズフリー制御処理とを並列的に実行する。続いて、ノイズキャンセラ処理を並列的に実行する。つまり、図6に示される通話処理と図8に示すノイズキャンセラ処理とを並列的に実行する。
続いて、ステップS7では、通話終了操作がされたか否かを判断する。つまり、キー入力装置22によって、通話終了操作が行われたか否かを判断する。ステップS7で“YES”であれば、つまり通話終了操作が行われれば、ステップS17に進む。一方、“NO”であれば、つまり通話終了操作が行われなければ、ステップS9で受話音声を受信したか否かを判断する。つまり、通話相手の携帯通信端末10から送信された受話音声を受信したか否かを判断する。ステップS9で“YES”であれば、つまり受話音声を受信すれば、ステップS11で通話音声を出力し、ステップS7に戻る。つまり、受話音声を第1スピーカ18aまたは第2スピーカ18bから出力する。なお、初期状態の通話は、必ずハンディ通話となるため、第1スピーカ18aから受話音声が出力される。そして、ハンディ通話中にハンズフリー通話モードを設定する操作が行われれば、第2スピーカ18bから受話音声が出力される。
また、ステップS9で“NO”であれば、つまり受話音声を受信しなければ、ステップS13で通話音声を集音したか否かを判断する。つまり、第1マイク16aおよび第2マイク16bによって使用者(通話者)の音声や周囲の雑音が集音されたか否かを判断する。ステップS13で“YES”であれば、つまり、第1マイク16aおよび第2マイク16bによって使用者(通話者)の音声や周囲の雑音が集音されれば、ステップS15で通話音声を通話相手に送信する。つまり、DSP20bによってノイズキャンセル(雑音除去)が行われた通話者の通話音声を送話音声信号として送信する。なお、初期状態の通話は、ハンディ通話が行われるように設定されているため、第1マイク16aおよび第2マイク16bによって使用者(通話者)の音声や周囲の雑音が集音されるが、ハンズフリー通話では、第1マイク16aのみで使用者(通話者)の音声や周囲の雑音が集音される。
また、ステップ15の処理が終了するか、ステップS13で“NO”である場合、つまり第1マイク16aおよび第2マイク16bによって使用者(通話者)の音声や周囲の雑音が集音されなければ、ステップS7に戻る。
ここで、ステップS17では、通話終了処理が行われたため、通話フラグ320をオフにして、この通話処理を終了する。
図7は、図6のステップS3にて実行されるハンズフリー制御処理を示すフロー図である。図7を参照して、ステップS21では、HF(Handsfree:ハンズフリー)の設定操作か否かを判断する。つまり、キー入力装置22によってハンズフリー通話モードを設定する操作がされたか否かを判断する。ステップS21で“NO”であれば、つまりハンズフリー通話モードを設定する操作がされていなければ、ステップS27に進む。一方、“YES”であれば、つまりハンズフリー通話の設定を行う操作がされていれば、ステップS23で受話音声が第2スピーカ18bから出力されるように設定する。つまり、第1スピーカ18aから出力されていた受話音声を第2スピーカ18bから出力されるようにする。
続いて、ステップS25で第2マイク16bの集音を停止する。つまり、ハンズフリー通話では、携帯通信端末10と通話者の顔との距離が遠いため第2マイク16bを利用して雑音除去を行わない。ただし、ハンズフリー通話モードでも、通話者の顔への接近が検出されハンディ通話が行われれば、CPU20aは、第2マイク16bからの集音を開始させ、DSP20bに第2マイク16bを利用して雑音除去を行わせる。また、ステップS25の処理を実行するCPU20aは無効化手段として動作する。
これによって、ハンズフリー通話中において、シングルマイクノイズキャンセラが設定されれば、第2マイク16bを無効化することで、第2マイク16bによる集音を制限することができるため、携帯通信端末10の消費電力を抑えることができる。
続いて、ステップS27では、HFの解除操作か否かを判断する。つまり、キー入力装置22によってハンズフリー通話モードの設定を解除する操作がされたか否かを判断する。ステップS27で“NO”であれば、つまりハンズフリー通話モードの設定を解除する操作がされなければ、ステップS33に進む。一方、“YES”であれば、つまりハンズフリー通話モードの設定を解除する操作がされれば、ステップS29で受話音声が第1スピーカ18aから出力されるように設定する。つまり、ハンズフリー通話モードが設定された状態で第2スピーカ18bから出力されていた受話音声を第1スピーカ18aから出力されるようにする。
続いて、ステップS31で第2マイク16bの集音を開始し、ステップS21に戻る。つまり、ハンズフリー通話が解除されハンディ通話が行われるため、CPU20aは、第2マイク16bからの集音を開始させる。
ここで、ステップS33では、通話中か否かを判断する。つまり、通話フラグ320がオンであるか否かを判断する。ステップS33で“YES”であれば、つまり通話フラグ320がオンであれば、ステップS21に戻る。一方、“NO”であれば、つまり通話フラグ320がオフであれば、ハンズフリー制御処理を終了する。
図8は、図6のステップS5にて実行されるノイズキャンセラ処理を示すフロー図である。図8を参照して、ステップS41では、近接センサ36の電源をオンにする。つまり、通話者の顔への接近を検出するために近接センサ36の電源をオンにする。続いて、ステップS43では、デュアルマイクノイズキャンセラを設定する。つまり、通話の初期状態では、ハンディ通話が行われるように設定されるため、DSP20bをデュアルマイクノイズキャンセラとして動作させる。
続いて、ステップS45では、通話は継続しているか否かを判断する。つまり、通話フラグ320がオンであるか否かを判断する。ステップS45で“NO”であれば、つまり通話フラグ320がオフであれば、ノイズキャンセラ処理を終了する。一方、ステップS45で“YES”であれば、つまり通話フラグ320がオンであれば、ステップS47で近接センサ36の出力が変化したか否かを判断する。つまり、携帯通信端末10と通話者の顔との距離に変化があったか否かを判断する。
また、携帯通信端末10は手で保持されるため、近接センサ36からの出力が常に安定しているとは限らない。そのため、近接センサ36の出力の変化量が所定値を超えない限りは、近接センサ36の出力が変化したと判断されないようにする。たとえば、具体的には、近接センサ36の出力をA/D変換することで、数値化してRAM26に設けたレジスタに格納する。このレジスタに格納された近接センサ36の出力数値は100ms毎に更新され、CPU20aは更新するときに格納されている値と今回格納する値との差分を
求める。そして、その差分が所定値を超えているか否かによって、CPU20aは、近接センサ36の出力が変化したか否かを判断する。
ステップS47で“NO”であれば、つまり近接センサ36の出力が変化しなければステップS45に戻る。一方、“YES”であれば、つまり近接センサ36の出力が変化すれば、ステップS49で接近しているか否かを判断する。具体的には、A/D変換された近接センサ36からの値が、閾値以上であるか否かを判断する。
ステップS49で“YES”であれば、つまり近接センサ36の値が閾値以上であれば、ステップS51でデュアルマイクノイズキャンセラを設定し、ステップS45に戻る。つまり、DSP20bをデュアルマイクノイズキャンセラとして動作させる。また、ステップS49で“NO”であれば、つまり近接センサ36の値が閾値未満であれば、ステップS53でシングルマイクノイズキャンセラを設定し、ステップS45に戻る。つまり、DSP20bをシングルマイクノイズキャンセラとして動作させる。
<第2実施例>
第2実施例では、近接センサ36ではなく、第1マイク16aが集音する音声の音量から、携帯通信端末10と通話者の顔との接近を検出する処理について説明する。また、第2実施例では、第1実施例で説明した図1の携帯通信端末10の構成および図2の携帯通信端末10の外観を示す図解図では近接センサ36を省いた以外は、第1実施例と同じである。さらに、図4に示す携帯通信端末10の使用例、図5に示すRAM26のメモリマップ、図6に示す通話処理のフロー図および図7に示すハンズフリー処理のフロー図については、第1実施例と同じであるため、重複した説明は省略する。
図9は、図6のステップS5にて実行される第2実施例におけるノイズキャンセラ処理を示すフロー図である。なお、図8に示す第1実施例のノイズキャンセラ処理と重複する処理については、詳細な説明を省略する。図9を参照して、ステップS61では、デュアルマイクノイズキャンセラを設定する。続いて、ステップS63では、通話が継続しているか否かを判断する。ステップS63で“NO”であれば、ノイズキャンセラ処理を終了する。一方、“YES”であれば、ステップS65で第1マイク16aの音量が変化したか否かを判断する。つまり、第1マイク16aが集音する音声の音量から、通話者の顔が接近したか否かを判断する。
具体的には、第1マイク16aによって集音された音声の音量をA/D変換することで数値化し、第1マイク16aの音量値をRAM26のレジスタに格納する。このレジスタに格納された音量値は100ms毎に更新され、CPU20aは、更新するときにレジスタに格納された音量値と今回格納する音量値との差分を求める。そして、その差分が所定値を超えているか否かによって、CPU20aは、マイクの音量が変化したか否かを判断する。
ステップS65で“NO”であれば、つまり第1マイク16aの音量が変化しなければ、ステップS63に戻る。一方、“YES”であれば、つまり第1マイク16aの音量が変化すれば、ステップS67で第1マイク16aの音量が閾値以上か否かを判断する。つまり、A/D変換された第1マイク16aの音量が閾値以上であるか否かを判断する。ステップS67で“YES”であれば、つまり第1マイク16aが集音した音声の音量が閾値以上であれば、ステップS69でデュアルマイクノイズキャンセラを設定し、ステップS63に戻る。また、ステップS67で“NO”であれば、つまり第1マイク16aが集音した音声の音量が閾値未満であれば、ステップS71でシングルマイクノイズキャンセラを設定し、ステップS63に戻る。
<第3実施例>
第3実施例では、携帯通信端末10の形状が2つ折り型の場合に、携帯通信端末10と
通話者の顔との接近を検出する処理について説明する。なお、第3実施例では、通話者の顔への接近を近接センサ36で行っているが、第2実施例のように第1マイク16aの音量によって検出するようにしてもよい。また、第3実施例では、第1実施例で説明した近接センサ36の構成、図4に示す携帯通信端末10の使用例、図5に示すRAM26のメモリマップ、図6に示す通話処理のフロー図および図7に示すハンズフリー処理のフロー図については、第1実施例と同じであるため、重複した説明は省略する。
図10は、第3実施例の携帯通信端末10の構成を示すブロック図である。また、磁気センサ38および磁石40以外の構成は、第1実施例と同じであるため、詳細な説明は省略する。磁気センサ38は、磁石40の磁気を検出するセンサである。そして、CPU20aは、磁気センサ38が検出する磁石40の磁気によって携帯通信端末10の開状態および閉状態を判断する。
図11(A),(B)は、携帯通信端末10の閉状態の外観を示す図解図であり、図12は、携帯通信端末10の開状態の外観を示す図解図である。第3実施例の携帯通信端末10は、各々が板状に形成されたケースC2およびケースC3を有する。ケースC2およびケースC3の厚みは略同じである。また、アンテナ12は、ケースC1に内蔵されており、図11(A),(B)および図12では、図示されない。
図11(A)では、図示しない第2スピーカ18bはケースC2に内蔵され、内蔵された第2スピーカ18bに通じる開口op5はケースC2の長さ方向一方の外側面に設けられる。同じく、図11(B)では図示しない第2マイク16bはケースC3に内蔵され、内蔵された第2マイク16bに通じる開口op6はケースC3の長さ方向他方の外側面に設けられる。
ヒンジ機構Hは、ケースC2の長さ方向一方の側面に形成される。また、ケースC3は、長さ方向一方の主面においてヒンジ機項Hと結合される。そして、ヒンジ機構Hは、ケースC2をケースC3の上に積層した状態で、ケースC2の短辺と平行な軸AXを基準として可動させる。つまり、軸AXを基準とした回転により、ケースC2とケースC3とを開閉させる。
図12を参照して、携帯通信端末10の開状態では、図示しない第1マイク16aは、ケースC3に内蔵され、内蔵された第1マイク16aに通じる開口op7はケースC3の長さ方向他方の内側面に設けられる。同じく、図示しない第1スピーカ18aは、ケースC2に内蔵され、内蔵された第1スピーカ18aに通じる開口op8は、ケースC2の長さ方向他方の内側面に設けられる。
キー入力装置22は、ケースC3の内側面に設けられる。また、LCDモニタ34は、モニタ画面がケースC2の内側面に露出するように取り付けられる。そして、近接センサ36は、通話者の顔への接近を検出できるように、センサの入力がケースC3の内側に露出するように取り付けられる。なお、近接センサ36は、ケースC2の内側面の取り付けられてもよい。磁気センサ38はケースC3に内蔵され、磁石40は図11(A),(B)の状態で、磁気センサ38と最も近い状態になるようにケースC2に内蔵される。
よって、磁気センサ38は、図12に示す状態では最小値である0を出力し、図11(A),(B)では最大値である255を出力する。つまり、図11(A),(B)に示す閉状態では、磁気センサ38が最大値を出力し、図12に示す開状態では磁気センサ38が最小値を出力する。
図13は、図6のステップS5にて実行される第3実施例におけるノイズキャンセラ処
理を示すフロー図である。なお、図8に示す第1実施例のノイズキャンセラ処理と重複する処理については、詳細な説明を省略する。図13を参照して、ステップS81では、近接センサ36の電源をオンにする。続いて、ステップS83では、デュアルマイクノイズキャンセラを設定する。続いて、ステップS85では、通話が継続しているか否かを判断する。ステップS85で“NO”であれば、ノイズキャンセラ処理を終了する。一方、ステップS85で“YES”であれば、ステップS87で近接センサの出力が変化したか否かを判断する。ステップS87で“NO”であれば、ステップS85に戻る。一方、“YES”であれば、ステップS89で開状態か否かを判断する。つまり磁気センサ38の出力が最小値であるか否かを判断する。このステップS89の処理は、開状態でのみ通話者の顔への接近を検出するために処理される。つまり、通話者の音声が第1スピーカ16aに集音されにくい状況では、閉状態のまま顔を近づけるよりも、開状態にした後に顔を近づけたほうが有効的なため、開状態でのみ通話者の顔への接近を検出する。また、ステップS89の処理を実行するCPU20aは、状態検出手段として動作する。
ステップS89で“NO”であれば、つまり磁気センサ38の出力が最小値であれば、ステップS95に進む。一方、“YES”であれば、つまり磁気センサ38の出力が最小値でなければ、ステップS91で接近しているか否かを判断する。ステップS91で“YES”であれば、ステップS93でデュアルマイクノイズキャンセラを設定し、ステップS85に戻る。また、ステップS91で“NO”であれば、ステップS95でシングルマイクノイズキャンセラを設定し、ステップS85に戻る。
なお、閉状態でも通話者の顔への接近を検出する場合には、第2実施例に示した第1マイク16aが集音する音声の音量から判断するようにしてもよい。さらに、携帯通信端末10が開状態では、第1実施例に示すノイズキャンセラ処理(図8参照)を実行し、閉状態では第2実施例に示すノイズキャンセラ処理(図9参照)を実行するようにしてもよい。
以上の説明から分かるように、通話マイクである第1マイク16aおよび環境マイクである第2マイク16bを備える携帯通信端末10は、DSP20bを、第1マイク16aの出力信号および第2マイク16bの出力信号に基づいて、第1マイク16aの出力信号に含まれる雑音成分を除去するデュアルマイクノイズキャンセル手段または第1マイク16aの出力信号に基づいて通話マイクの出力信号に含まれる雑音成分を除去するシングルマイクノイズキャンセル手段として動作させる。また、このDSP20bの動作は、通話者の顔への接近を検出する接近手段である近接センサ36の検出結果に基づいて切り換えられる。
ステップS49,S67,S91の処理を実行するCPU20aは切換手段として動作し、DSP20bは、近接センサ36によって通話者の顔への接近が検出されたときにデュアルマイクノイズキャンセル手段として能動化され、近接センサ36によって通話者の顔への接近が検出されないときにシングルマイクノイズキャンセル手段として能動化される。そして、送信手段として動作するステップS15を処理するCPU20aは、雑音除去された通話音声を送信する。
これによって、携帯通信端末10の使用状態は、近接センサ36によって検出された通話者の顔への接近によって判断することができるため、シングルマイクノイズキャンセラとデュアルマイクノイズキャンセラとを切り換えることで、携帯通信端末10の使用状態に適した雑音除去を行うことができる。
また、本願発明は、ハンズフリー通話モードで電話会議を行う場合に、周囲の騒音などを考慮して発言がハンディ通話で行われても、使用状態に適したノイズキャンセラが選択
されるため、大きな効果を上げることになる。
なお、携帯通信端末10の通信方式には、CDMA方式、W‐CDMA方式、TDMA方式に限らず、PHS方式などを採用してもよい。また、二次電池としてリチウムイオン電池30を採用したが、鉛蓄電池、ニッケル水素電池、ナトリウムイオン電池、金属空気電池および亜鉛臭素電池などであってもよい。さらに、二次電池だけに限らず、燃料電池や、一次電池であるマンガン電池などでもよい。また、本願発明の携帯通信端末10の実施形態の形状としては、上記実施形態にて説明した、いわゆるストレート型(図2)や、いわゆる折り畳み型(図11、図12)などに限定されるものではなく、その他にも、いわゆる2軸ヒンジ型や、スライド型や、リボルバー(回転)型など、適宜任意の形状をとることができる。
10 … 携帯通信端末
16a …第1マイク
16b …第2マイク
18a …第1スピーカ
18b …第2スピーカ
20a …CPU
20b …DSP
36 … 近接センサ
38 … 磁気センサ
40 … 磁石

Claims (3)

  1. 通話者の通話音声を集音する第1マイク、
    周囲の音声を集音する第2マイク、
    前記第1マイクの出力信号および前記第2マイクの出力信号に基づいて前記第1マイクの出力信号に含まれる雑音成分を除去するデュアルマイクノイズキャンセル手段、
    前記第1マイクの出力信号に基づいて前記第1マイクの出力信号に含まれる雑音成分を除去するシングルマイクノイズキャンセル手段、
    前記デュアルマイクノイズキャンセル手段と前記シングルマイクノイズキャンセル手段とを選択的に能動化する切換手段、及び、
    自機を通話者の顔から遠ざけて通話を行うハンズフリー通話機能が設定されたときに前記第2マイクを無効化する無効化手段を備え、
    前記切換手段は、通話中において、前記ハンズフリー通話機能が設定されたときは、前記シングルマイクノイズキャンセル手段を選択し、通話中において、前記ハンズフリー通話機能が設定されていないときは、前記デュアルマイクノイズキャンセル手段を選択すること、
    を特徴とする携帯通信端末。
  2. 前記無効化手段は、
    自機を通話者の顔から遠ざけて通話を行うハンズフリー通話機能が設定され、かつ、前記シングルマイクノイズキャンセル手段が選択されたときに前記第2マイクを無効化する、請求項1記載の携帯通信端末。
  3. 前記無効化手段は、
    自機を通話者の顔から遠ざけて通話を行うハンズフリー通話機能の設定が解除されたとき
    に前記第2マイクを能動化する、請求項1記載の携帯通信端末。
JP2012197780A 2012-09-07 2012-09-07 携帯通信端末 Expired - Fee Related JP5546599B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012197780A JP5546599B2 (ja) 2012-09-07 2012-09-07 携帯通信端末

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012197780A JP5546599B2 (ja) 2012-09-07 2012-09-07 携帯通信端末

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008249932A Division JP5087514B2 (ja) 2008-09-29 2008-09-29 携帯通信端末

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014098741A Division JP5869617B2 (ja) 2014-05-12 2014-05-12 携帯通信端末

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012235539A JP2012235539A (ja) 2012-11-29
JP5546599B2 true JP5546599B2 (ja) 2014-07-09

Family

ID=47435332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012197780A Expired - Fee Related JP5546599B2 (ja) 2012-09-07 2012-09-07 携帯通信端末

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5546599B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015149543A (ja) * 2014-02-05 2015-08-20 Necプラットフォームズ株式会社 電話システム及び電話システムにおけるノイズ除去方法
CN104320527B (zh) * 2014-09-29 2017-10-13 广东欧珀移动通信有限公司 一种提高手机送话效果的方法及装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3438969B2 (ja) * 1994-11-17 2003-08-18 三洋電機株式会社 携帯電話機
JP3694934B2 (ja) * 1995-09-28 2005-09-14 松下電器産業株式会社 携帯電話装置
US20050136848A1 (en) * 2003-12-22 2005-06-23 Matt Murray Multi-mode audio processors and methods of operating the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012235539A (ja) 2012-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5087514B2 (ja) 携帯通信端末
US10630826B2 (en) Information processing device
US20050250553A1 (en) Apparatus and method for controlling speaker volume of push-to-talk (PTT) phone
US20090023479A1 (en) Method and system for routing phone call audio through handset or headset
JP4568798B2 (ja) 携帯電話機
CN103200482B (zh) 太阳能充电式蓝牙耳机及装有该蓝牙耳机的车辆
JP2010154407A (ja) 通話装置
CN101414839A (zh) 便携式电子装置及其使用的噪音消除方法
CN103227863A (zh) 自动切换通话方向系统、方法及应用该系统的移动终端
CN104935729B (zh) 音频输出方法和装置
JP2012169912A (ja) 携帯端末及びその制御方法
JP5546599B2 (ja) 携帯通信端末
JP5869617B2 (ja) 携帯通信端末
KR102155555B1 (ko) 보청기 호환성 모드를 제공하기 위한 방법 및 그 전자 장치
CN107710779A (zh) 通讯耳机
CN203377919U (zh) 腕戴式触控智能电话
EP2083558A1 (en) Mobile phone, method of switching a mobile phone and use of a mobile phone
KR20020014143A (ko) 외장 액세서리가 착탈가능한 휴대폰
JP2000358085A (ja) 携帯電話機の充電時における着信報知切替え方法と装置
CN210986386U (zh) 一种tws蓝牙耳机
JP2013201494A (ja) 携帯無線電話機、その制御方法、および、その制御プログラム
JP2006166116A (ja) 携帯情報装置
JP2007096572A (ja) 携帯電話機及び携帯用ホルダー
KR100608720B1 (ko) 폴더형 휴대 단말기의 양면 스피커 장치
FI122482B (fi) Radiotekniikalla solukkoverkossa operoiva laite ja siihen kiinnitettävä handsfree-laite

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140415

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140513

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5546599

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees