JP5546011B2 - ブラシの製造方法及びブラシ - Google Patents

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Description

ブラシ繊維の繊維密度を大幅に高めることができ、かつ、ブラシを製造する際の生産効率を向上させることが可能なブラシの製造方法、及び、該ブラシの製造方法を用いて得られるブラシに関する。
ブラシ基体とブラシ繊維とからなるブラシは、種々の分野で使用されており、特に、洗浄、清掃、帯電、塗布、研削、研磨等の各種処理を行うブラシ等として好適に使用されている。例えば、製造工程において、異物の清掃、除去等に使用されるクリーニングブラシでは、クリーニングが不充分であると、異物の存在によって、得られる製品の品質が低下するという問題があった。
これに対して、一般的に使用される帯電ブラシを用いた例としては、特許文献1や特許文献2に示すように、荷電性能や除電性能に優れた導電性繊維とブラシ基体とからなる導電性ブラシを金属製の丸棒からなる支軸に螺旋状に巻き付け、接合することによって形成されたものが開示されている。
しかしながら、近年の技術革新に伴い、従来の導電性ブラシでは、除去能力が不充分であった。また、従来の導電性ブラシは、使用するにつれ、導電性繊維(ブラシ繊維)にへたりが生じ、帯電性能やクリーニング性能を長期にわたり維持することが困難であるという問題もあった。
更に、従来の導電性ブラシは、ブラシ基体が支軸から剥がれ易くなっており、導電性ブラシとしての役割を充分に果たせないだけでなく、機器自体を破壊してしまう可能性があった。
また、従来の導電性ブラシは、ブラシ繊維の一端部に接着剤を塗布してブラシ基体に固定する方法や、ブラシ繊維をパイル織りにより起毛してブラシ基体に織り込むことにより作製する方法が行われている。
しかしながら、接着剤で固定する方法では、ブラシ繊維の繊維密度を高めることができないという問題や、ブラシ繊維が抜け易いという問題があった。
また、パイル織りにより起毛する方法では、ブラシ繊維の繊維密度が低くなるだけでなく、織り込み工程が煩雑となり、作業効率が低下するという問題があった。
特開2000−56538号公報 特開2004−93948号公報
本発明は、上記現状に鑑み、ブラシ繊維の繊維密度を大幅に高めることができ、かつ、ブラシを製造する際の生産効率を向上させることが可能なブラシの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、伸縮弾性エラストマー樹脂からなるブラシ基体用基材を伸長率50〜400%で伸長する工程、ブラシ基体用基材に所定の間隔で接着剤を塗工する工程、ブラシ繊維用糸条を整経する工程、整経したブラシ繊維用糸条の垂直方向から植込部材を押しつけてブラシ繊維用糸条をブラシ基体用基材に連続的に植設する工程、及び、前記ブラシ基体用基材を収縮させる工程を有するブラシの製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
従来、ブラシを製造する方法としては、ブラシ繊維の一端部に接着剤を塗布してブラシ基体に固定する方法や、ブラシ繊維をパイル織りにより起毛してブラシ基体に織り込むことにより作製する方法が用いられていたが、ブラシ繊維の繊維密度を高めることができないという問題や、作業効率が低下するという問題があった。
本発明のブラシの製造方法では、上述の方法を用いることで、ブラシ繊維の繊維密度を大幅に高めることができ、かつ、ブラシを製造する際の生産効率を向上させることが可能となる。また、得られるブラシは、ブラシ繊維が脱離しにくいものとなる。
本発明のブラシの製造方法の一例について、図1〜7を使って説明する。
なお、図1〜7は、横方向からの断面図である。また、図では平板状のブラシ基体用基材を使用しているが、平板状に限定されるものではない。
本発明では、まず、伸縮弾性エラストマー樹脂からなるシート状のブラシ基体用基材12を伸長率50〜400%で伸長させ、その状態で固定する(図1)。
次いで、伸長させたブラシ基体用基材12に所定の間隔で接着剤13を塗工する。
その後、ブラシ繊維用糸条11を適当な間隔で整経し、伸長した状態で固定する。次いで、整経したブラシ繊維用糸条11を繊維把持部15a、15bで把持した後(図2)、ブラシ繊維用糸条11の垂直方向から植込部材14を押しつけてブラシ繊維用糸条11をブラシ基体用基材12に植設する(図3)。そして、この工程を連続的に行う(図4、5)。必要に応じてブラシ繊維用糸条11の折り目部分をカットする。
このようにして得られたブラシ繊維用糸条11が植設されたブラシ基体用基材12について、伸長状態を解除する(図6)ことで、ブラシ基体2とブラシ繊維1とを有するブラシが作製される(図7)。
本発明のブラシの製造方法では、まず、伸縮弾性エラストマー樹脂からなるブラシ基体用基材を伸長率50〜400%で伸長する工程を行う。具体的には、ブラシ基体用基材の複数部分を固定して引っ張る方法、ブラシ基体用基材の複数部分を固定し非固定部分を該基材の片側から押圧又は吸引して拡張する方法、円柱体、円錐体、テーパ形状を有するロール等の型にブラシ基体用基材を沿わせて拡張する方法、複数本ロールに張架してロールの移動及び/又は固定部の移動により拡張する方法、等が挙げられる。
上記ブラシ基体用基材の伸長率は50〜400%である。上記伸長率が50%未満であると、ブラシ繊維の繊維密度が低下し、400%を超えると、ブラシ基体用基材の劣化が起こる。好ましくは100〜300%である。
なお、上記伸長率は、伸長後の長さと、伸長前の長さとの差を伸長前の長さで割った百分率(%)で表される。また、上記ブラシ基体用基材がシート状である場合、伸長後の長さ及び伸長前の長さは、伸長方向における長さをいい、上記ブラシ基体用基材がチューブ状である場合、伸長後の長さ及び伸長前の長さは、それぞれ外周の長さのことをいう。
上記ブラシ基体用基材としては、伸縮弾性エラストマー樹脂からなるものを用いる。
また、上記ブラシ基体用基材の形状は、平板状(シート状)であってもよく、筒状(チューブ状)であってもよい。なお、上記ブラシ基体用基材が平板状である場合は、厚み200〜3000μm程度が好ましい。
上記ブラシ基体用基材として、形状がチューブ状のものを用いる場合の製造方法の一部を図8及び図9に示す。なお、図8は図6に対応し、図9は図7に対応する。
このようなチューブ状のブラシ基体用基材を用いる場合でも、シート状の場合(図1〜5)と同様に、ブラシ基体用基材22を伸長率50〜400%で伸長させた後、接着剤23を塗工し、ブラシ繊維用糸条21を連続的に植設することで、ブラシ繊維用糸条21が植設されたブラシ基体用基材22が得られる(図8)。
次いで、ブラシ繊維用糸条21が植設されたブラシ基体用基材22の伸長状態を解除することで、ブラシ基体2とブラシ繊維1とを有するチューブ状のブラシが作製される(図9)。
上記伸縮弾性エラストマー樹脂(以下、単にエラストマー樹脂ともいう)は、伸長してもほぼ元の長さに戻る(伸長可能な範囲で降伏点を有しない)性質、すなわちゴム弾性(ヒステリシス曲線において10%以内に戻る)を有する熱可塑性エラストマーであれば特に限定はない。上記エラストマー樹脂としては、ポリウレタン、ポリスチレンブタジエン系ブロックコポリマー等が例示され、特に、ポリウレタンエラストマーが好適である。
上記エラストマー樹脂は、引張伸度が100〜900%であることが好ましい。上記引張伸度を上記範囲内とすることで、支軸に確実に固定することができる。上記引張伸度は100〜600%であることがより好ましい。
なお、上記引張伸度は、JIS K7311に準拠した方法で測定することができる。
また、上記エラストマー樹脂の引張強度(JIS K7311)は、30〜60MPa程度、さらに45〜60MPa程度の高強度のものが好ましい。また、表面硬度A(JIS K 6253)は、A70〜98程度、さらにA80〜90が好ましい。表面硬度Aが、A70未満であると強度の確保が難しくなり、A98を越えると伸度及び伸縮性が極端に悪くなる傾向にある。
上記エラストマー樹脂の具体例としては、例えば、熱可塑性ポリウレタンエラストマーであるクラミロンU(クラレ社製)3195、8175等、パンデックス(ディーアイシーバイエルポリマー社製)T−1185N、1190N、1195N等が挙げられる。
上記エラストマー樹脂の製法の一例として、ポリウレタンエラストマー樹脂の製法を以下に示す。ポリウレタンエラストマー樹脂は、例えば、芳香族ポリイソシアネートとポリオールから、ワンショット法、プレポリマー経由法等の公知の方法を用いて製造できる。
上記芳香族ポリイソシアネートとしては、炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族ジイソシアネート、これらの芳香族ジイソシアネートの変性物(カーボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基等を有するジイソシアネート変性物);及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
上記芳香族ポリイソシアネートとしては、1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート、2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと略記)、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネートなどが挙げられる。このうちで、特に好ましいものはMDIである。
上記ポリオールとしては、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、脂肪族系ポリオール等が挙げられ、特にポリエーテル系又はポリエステル系ポリオールが好適である。
上記ポリオールの数平均分子量は、弾性の観点から好ましくは300以上、より好ましくは1000以上、さらに好ましくは2000以上であり、好ましくは4000以下、より好ましくは3500以下、さらに好ましくは3000以下である。
本発明のブラシの製造方法では、次いで、ブラシ基体用基材に所定の間隔で接着剤を塗工する工程を行う。
上記接着剤を塗工する際の間隔は、得られるブラシの繊維密度に応じて決定されるため、特に限定されないが、0.5〜2mm毎とすることが好ましい。上記接着剤を塗工する際の間隔を上記範囲内とすることで、繊維密度の高いブラシとなる。
上記接着剤としては、ブラシ繊維を固着可能なものであれば特に限定されないが、例えば、EVOH等の熱可塑性エラストマーやポリウレタン系、エポキシ系、シリコーン系接着剤等を用いることができる。
本発明のブラシの製造方法では、次いで、ブラシ繊維用糸条を整経する工程を行う。
上記ブラシ繊維用糸条の整経密度は、得られるブラシの繊維密度に応じて決定されるため、特に限定されないが、15〜200本/cmが例示できる。
上記ブラシ繊維用糸条としては、綿糸、ポリエステル繊維、ポリアミド系繊維、導電性繊維等を用いることができる。
上記ブラシ繊維用糸条はフィラメントであってもよい。上記フィラメントとしては、モノ又はマルチフィラメントを用いることができるが、マルチフィラメントを用いることが好ましい。
上記ポリエステル繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートや、それらにジカルボン酸成分、ジオール成分あるいはオキシカルボン酸成分が共重合されたもの、あるいはそれらポリエステルをブレンドしたポリエステル等からなるものが挙げられる。さらには、生分解性ポリエステルとして知られるポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリε−カプロラクタム等の脂肪族ポリエステルでもよい。
上記ポリアミド繊維としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン69、ナイロン46,ナイロン610,ナイロン12、ポリメタキシレンアジパミドやこれら各成分を共重合したものやブレンドしたものからなる繊維等が挙げられる。
上記導電性繊維としては、炭素繊維の他、ナイロン系、アクリル系、ポリエステル系等の合成繊維にカーボンブラックを練り込んだ複合繊維、表面がカーボンブラックでコーティングされた合成繊維等が挙げられる。
上記導電性繊維の具体例としては、導電性レーヨン繊維REC−B、REC−C、REC−M1、REC−M10(ユニチカ社製)、SA−7(東レ社製)、サンダーロン(日本蚕毛社製)、ベルトロン(KBセーレン社製)、クラカーボ(クラレ社製)、ローバル(三菱レーヨン社製)等の市販品がある。
上記ブラシ繊維用糸条の太さは特に限定されないが、繊維径が5〜300μmであることが好ましい。上記ブラシ繊維用糸条の繊維径が5μm未満であると、繊維の腰が弱くなり、繊維の反発弾性を利用したブラッシング効果を得がたく、連続使用による繊維のへたりも早くなる傾向がある。
上記ブラシ繊維用糸条の繊維径が300μmを超えると、ブラッシング対象への均一接触が得がたくなる傾向があり、好ましくない。上記ブラシ繊維用糸条の太さを上記範囲内とすることで、ブラッシングによる均一接触性に優れたブラシとなる。
本発明では、次いで、整経したブラシ繊維用糸条の垂直方向から植込部材を押しつけてブラシ繊維用糸条をブラシ基体用基材に連続的に植設する工程を行う。
このような工程を行うことで、予め適当な長さに切断したブラシ繊維用糸条を逐次植設する方法と比較して、ブラシの生産効率を大幅に高めることが可能となる。
上記植込部材としては、垂直方向に動作可能で、ブラシ繊維用糸条を植設可能な形状を有していれば特に限定されず、例えば、上下動が可能で先端部に向かって幅が狭くなっている部材等が挙げられる。また、材質としては、薄くても変形しない素材が好ましく、具体的には金属が好ましい。また、剥離性を付与する観点から、表面にフッ素加工等が施されていることが好ましい。
上記植設工程としては、具体的には、図3〜5に示すように、1組の2本の把持棒で整径したブラシ繊維用糸条を固定した後、もう1組の把持棒は解放状態とし、その下部の把持棒のみで整経繊維を支持する。次いで、2組の把持棒の間の上部から植込部材でブラシ繊維用糸条を押さえつけ、接着剤を介してブラシ基体用基材に植え込んだ後、開放していた1組の把持棒を固定し、固定していたもう1組の把持棒を開放する方法等を用いることができる。
この後、植設工程を繰り返して行うことで、連続的にブラシ繊維用糸条を植設することが可能となる。
なお、植込部材を押しつけてブラシ繊維用糸条を連続的に植設することが可能であれば、特に上述の方法に限定されない。
本発明では、必要に応じて、植設工程を行った後のブラシ繊維用糸条を適当な長さにカットする工程を行う。
本発明では、次いで、上記ブラシ基体用基材を収縮させる工程を行うことで、ブラシ基体とブラシ繊維とを有するブラシを作製することができる。上記ブラシ基体用基材を収縮させる方法としては、上記伸長工程における伸長応力を緩和できる方法であれば特に限定されず、例えば、上記伸長工程で行ったブラシ基体用基材の固定を解除する方法や、水平方向に加圧する方法が挙げられる。
このような工程を行うことで、得られるブラシの繊維密度を高めることができる。
上記工程において、加熱を行ってもよい。加熱を行う際の温度は、使用するブラシ基体用基材の種類に応じて決定されるため、特に限定されないが、120〜200℃が好ましい。上記温度のより好ましい範囲は120〜190℃、さらに好ましくは120〜180℃である。上記加熱の際の温度を上記範囲内とすることで、ブラシ繊維の物性や寸法に悪影響を与えずに収縮させることが可能となる。
上記水平方向に加圧する場合、水平方向に加圧する際の圧力は、使用するブラシ基体用基材の種類に応じて決定されるため、特に限定されないが、100〜10000Paが好ましい。上記水平方向に加圧する際の圧力を上記範囲内とすることで、ブラシ全体が変形することなく一体化が可能となる。
本発明のブラシの製造方法では、図10に示すように、ブラシ繊維1間に緯糸3を挿入してもよい。このような緯糸を挿入することで、ブラシ繊維が抜けにくくなるとともに、緯糸方向への寸法変化を抑制することが可能となる。
上記緯糸としては、ポリエステル等の剛性の高い繊維や金属繊維を使用することができる。
上記ブラシ繊維間に緯糸を挿入する方法としては、例えば、上記整経したブラシ繊維用糸条の垂直方向から植込部材を押しつけてブラシ繊維用糸条をブラシ基体用基材に連続的に植設する工程(図3〜5)において、予め、植込部材の先端部に緯糸をセットした状態で連続的に植設することで、ブラシ繊維間に緯糸を挿入する方法等が挙げられる。
本発明のブラシの製造方法を用いることで、従来のブラシの製造方法と比較して、ブラシ繊維の繊維密度を高めることができるとともに、支軸に確実に固定することが可能なブラシを製造することができる。このようなブラシも本発明の1つである。
本発明のブラシは、ブラシ基体とブラシ繊維とを有する。
また、上記ブラシの繊維の長さは2〜30mmが好ましい。上記ブラシ繊維の長さが2mm未満であると、繊維の弾性を利用したブラッシング対象への均一接触が得がたくなる。上記ブラシ繊維の長さが30mmを超えると、繊維の反発弾性を利用したブラッシング効果を得がたく、連続使用による繊維のへたりも早くなる傾向があり、好ましくない。上記ブラシの繊維の長さを上記範囲内とすることで、ブラッシングによる均一接触性に優れたブラシとなる。
更に、上記ブラシ繊維の繊維密度は1万〜20万本/cmであることが好ましい。上記ブラシ繊維の繊維密度を上記範囲内とすることで、ブラシとブラッシング対象との均一接触が、前記ブラシとブラッシング対象間の位置精度の影響を受けにくくなり、組み付け精度によらず均一接触性が優れたブラシとなる。
本発明のブラシの形状としては、特に限定されないが、ブラシ基体が円筒形状であり、かつ、上記ブラシ基体の円筒外表面にブラシ繊維を有するものが好ましい。このような形状を有することで、種々の径の主軸に適合させることが容易となり、熱処理による主軸への固定も容易となる。
本発明のブラシは、洗浄用ブラシとして好適に用いることができる。また、ブラッシング、ポリッシングが必要な用途に利用可能である。更に、帯電ブラシ、除電ブラシにも好適に使用することができる。
本発明のブラシの製造方法を用いることで、従来のブラシの製造方法と比較して、ブラシ繊維の繊維密度を高めることができるとともに、ブラシ作製の作業効率を大幅に改善することができる。本発明のブラシは、例えば、クリーニングブラシ、帯電ブラシ、除電ブラシ、転写ブラシ等に使用した場合、クリーニング性、帯電性等の性能に優れるものとなる。
本発明のブラシの製造方法の一例を模式的に示す図面である。 本発明のブラシの製造方法の一例を模式的に示す図面である。 本発明のブラシの製造方法の一例を模式的に示す図面である。 本発明のブラシの製造方法の一例を模式的に示す図面である。 本発明のブラシの製造方法の一例を模式的に示す図面である。 本発明のブラシの製造方法の一例を模式的に示す図面である。 本発明のブラシの製造方法の一例を模式的に示す図面である。 本発明のブラシの製造方法の別の一例を模式的に示す図面である。 本発明のブラシの製造方法の別の一例を模式的に示す図面である。 本発明のブラシの製造方法で得られるブラシの一例を模式的に示す図面である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示すように、ポリウレタン基材(幅15mm、長さ150mm、厚み500μm、引張伸度525%)を伸長率100%で繊維整経方向に伸長した後、1mmの長さ(1mm間隔)で接着剤(セメダイン社製、PM165)を塗工した。
その後、ポリエステル糸(シャッぺスパン#90)を整経密度20本/12mmで整経し、伸長した状態で固定した。次いで、図2、3に示すように、整経したポリエステル糸を2組の繊維把持部で把持した後、ポリエステル糸の垂直方向から植込部材を押しつけてポリエステル糸をポリウレタン基材に植設した。ポリエステル糸の折り目部分をカットし、この工程を連続的に行うことで、200本のポリエステル糸をポリウレタン基材に植設した。
次いで、図6に示すように、ポリエステル糸が植設されたポリウレタン基材を未伸張状態に戻し、50℃で5分加熱を行うことでブラシを作製した。
なお、得られたブラシは、繊維密度が1.8万本/cmであり、ブラシ毛の長さは2mmであった。また、ブラシ基体の厚みは0.6mm、幅は16mm、長さは150mmであった。
(実施例2)
ポリエステル糸(シャッぺスパン#90)に代えて、導電性ナイロン系繊維(ベルトロン、KBセーレン社製、88dtex/12f)を用い、整径密度を200本/10mmとした以外は実施例1と同様にしてブラシを作製した。
なお、得られたブラシは、繊維密度が2.4万本/cmであり、ブラシ毛の長さは2mmであった。また、ブラシ基体の厚みは0.6mm、幅は16mm、長さは150mmであった。
(比較例1)
ポリウレタン基材を伸張しないこと以外は実施例1と同様にしてブラシを作製した。
なお、得られたブラシは、繊維密度が0.9万本/cmであり、ブラシ毛の長さは2mmであった。また、ブラシ基体の厚みは0.5mm、幅は15mm、長さは150mmであった。
(比較例2)
ポリウレタン基材をポリエチレン基材(引張伸度15%)に変更し、伸長しないこと以外は実施例1と同様にしてブラシを作製した。
なお、得られたブラシは、繊維密度が0.9万本/cmであり、ブラシ毛の長さは2mmであった。また、ブラシ基体の厚みは0.5mm、幅は15mm、長さは150mmであった。
(評価)
(支軸への装着性)
実施例1、2で得られたブラシを47.5mm幅で切り出し、その両端を180℃に加熱された非粘着加工金型で予備加熱した後、外径15.5mmのSUS304シャフトに巻きつけながら、前記両端を相互に融着させ、ブラシ被覆ロール体を得た。
その結果、実施例1、2で得られたブラシから作製したブラシ被覆ロール体は、容易に被覆加工が可能であった。また、120℃5分間の加熱処理を行い、常温まで冷却することによって、前記ブラシとSUSシャフト間は強固に固定された。
これに対して、比較例2で得られたブラシを47.5mm幅で切り出し、その両端を180℃に加熱された非粘着加工金型で予備加熱した後、外径15.5mmのSUS304シャフトに巻きつけながら、前記両端を相互に融着させ、ブラシ被覆ロール体を得ることを試みたが、ブラシが伸びにくく、両端を突合せることが困難であり、SUSシャフトに装着することができなかった。
本発明によれば、ブラシ繊維の繊維密度を大幅に高めることができ、かつ、ブラシを製造する際の生産効率を向上させることが可能なブラシの製造方法、及び、該ブラシの製造方法を用いて得られるブラシを提供できる。

Claims (4)

  1. 伸縮弾性エラストマー樹脂からなるブラシ基体用基材を伸長率50〜400%で伸長する工程、
    ブラシ基体用基材に所定の間隔で接着剤を塗工する工程、
    ブラシ繊維用糸条を整経する工程、
    整経したブラシ繊維用糸条の垂直方向から植込部材を押しつけてブラシ繊維用糸条をブラシ基体用基材に連続的に植設する工程、及び、
    前記ブラシ基体用基材を収縮させる工程を有する
    ことを特徴とするブラシの製造方法。
  2. ブラシ基体用基材は、引張伸度が100〜900%の伸縮弾性エラストマー樹脂からなることを特徴とする請求項1記載のブラシの製造方法。
  3. 伸縮弾性エラストマー樹脂は、ポリウレタンエラストマーであることを特徴とする請求項2記載のブラシの製造方法。
  4. 請求項1、2又は3記載のブラシの製造方法を用いて製造されたブラシ。
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