JP5543177B2 - 変動数値予測システム及び変動数値予測方法 - Google Patents

変動数値予測システム及び変動数値予測方法 Download PDF

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Description

本発明は、目的とする現象の変動数値の将来における予測範囲を、予測前に継続的に観測して得られる数値列から予測する変動数値予測に関する。
自然現象または社会現象を継続的に観測して得られる数値列に対し、現時点までに得られている数値を利用して、同種の数値の指定された時点における予測値を得るために作られている従来の方法は、「得られている数値列はすべて独立に同じ正規分布に従う」という大前提に立った従来の統計理論に基づいている。また、特許文献1には、関連性が推測される現象において他の現象に基づいて予測する方法が開示されている。
特開2004−205233号公報
しかしながら、現実の問題では、「得られている数値列はすべて独立に同じ正規分布に従う」という大前提が正しいということを確かめる術がない。例えば、金融商品価格が正規分布に従っているか否かを検証することはできず、2008年のサブプライムローンをきっかけに起きたような経済現象に対応することはできなかった。その上、f(t)の推定量の分布は一般には求められない。
本発明は、自然現象または社会現象を継続的に観測して得られる数値列に対し、現在までに得られている数値を利用して、同種の数値の予測値の信頼区間を求める変動数値予測システムおよびその方法を提供する。
かかる課題を解決するために、本発明の変動数値予測システムは、処理部と、記憶部と、出力部とを備え、目的とする現象の変動数値の将来における予測範囲を、予測前に継続的に観測して得られる数値列から予測する変動数値予測システムであって、
前記記憶部に保持されている数値列のうち、目的とする現象の数値を継続的に観測して得られる数値列を、…、y -m-ry -m-r+1、…、y -1y 0y 1y 2、…とするとき、予測開始時点の値をy 0、その前の値をy -1、…、そのm+r-1前の値をy -m-r+1とおいて参照して
Figure 0005543177
を計算し、元データとしてy -1、…、y -mを作成する元データ作成手段と、
前記元データ作成手段により作成された元データに統計理論のブートストラップ法を適用して、前記元データの中から無作為復元抽出法でn(≦m)個のデータをリサンプルし、このリサンプルの操作をB回(Bは正の整数)行って得られたB組のリサンプルを用いて、予め与えられた信頼係数の回帰関数の各点における信頼区間を算出し、該信頼区間の上限及び下限をそれぞれ結んで回帰関数の信頼帯を求め、得られた回帰関数に予測日時を入力して、得られた信頼帯を使って予測値の信頼区間を算出する信頼区間算出手段と
前記信頼区間算出手段の処理により得られた予測値の信頼区間を変動数値の未来における予測範囲として前記出力部に出力する出力手段と
を有し、
前記各手段は、前記処理部が前記記憶部に格納されたプログラムを読み出して実行することにより制御されることを特徴とする変動数値予測システム。
更に、上記変動数値予測システムをコンピュータ・システムに実現させるプログラムや該プログラムを記憶する記憶媒体、変動数値予測方法も提供する。
本発明により、自然現象または社会現象を継続的に観測して得られる数値列に対し、現在までに得られている数値を利用して、同種の数値の予測値の信頼区間を求める変動数値予測システムおよびその方法を提供できる。すなわち、本発明では、f(t)の推定量を効果的に推定できるので、結果として金融商品価格等の予測値の分布を仮定しないで、よい予測値が得られる。
本実施例の変動数値予測システムの構成例を示すブロック図である。 図1のメモリ24の記憶構成例を示す図である。 図1の補助記憶装置26の記憶構成例を示す図である。 本実施例の変動数値予測システムの動作手順例を示すフローチャートである。 本実施例の変動数値予測システムの動作手順例を示すフローチャートである。 本実施例の変動数値予測システムの動作例を説明する模式図である。 本実施例の信頼帯の概念を示す図である。 本実施例の変動数値予測の具体的な予測結果を示す図であり、(a)は日経平均株価の予測結果、(b)は原油価格の予測結果を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施例及び具体的な適用例を詳細に説明する。なお、実施例及び具体的では、好適な例として日経平均株価を例に説明するが、これに限定されない。
<本実施例の変動数値予測システムの構成例>
本実施例による変動数値予測は、通常のコンピュータ・システムを用いて実行している。図1は、本実施例の変動数値予測システムのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
図1において、処理装置本体20中にCPU22、メモリ24、各インターフェース28およびインターフェース28の1つと接続されているディスク等の補助記憶装置26を備えている。また、インターフェース28を介して、入力装置(キーボード等)30、出力装置( ディスプレイ等)40と接続されている。本実施例のシステムは、補助記憶装置26に本実施例の機能を実現するプログラムとして格納され、入力装置30からの指示により起動されると、メモリ24上にロードされ、CPU22で実行される。実行結果は、ディスプレイやプリンタ等の出力装置40に出力される。
(メモリ24の記憶構成例)
図2は、本実施例の変動数値予測を実現するために必要とするデータを記憶するメモリ24の記憶構成例を示している。なお、図2には本実施例に特有のデータのみを示し汎用のデータや変数パラメータ(例えば、フローチャートのiやjなど)は省かれている。
24aは、入力装置30などからオペレータにより指示された設定パラメータが記憶される領域である。かかる設定パラメータはデータの計算やフローチャートでの繰り返し回数などとして使用される。本実施例の設定パラメータには、回帰曲線の次数p(p=1の場合は、以下の具体例で示す回帰直線を表す)、元データの数m、元データ算出に使用するデータ数r、本実施例の復元抽出法のリサンプル回数n、復元抽出法の抽出回数B、信頼係数(1ーα)、予測までの日数t、予測値の算出回数qが含まれる。
24bは、元データyi(i=1〜m)が記憶される領域である。24cは、元データyi(i=1〜m)から算出される回帰係数bの推定量b^を記憶する領域である。24dは、リサンプルの平均値x、y、回帰係数bj(j=1〜n)を記憶する領域である。24eは、回帰係数bj(j=1〜n)の平均値bk、標準偏差Sk、Zk(k=1〜B)=(n(bkーb^)/Sk1/2を記憶する領域である。24fは、平均値bk(k=1〜B)の標準偏差Vを記憶する領域である。24gは、回帰係数bの上限値bmax、下限値bminを記憶する領域である。24hは、回帰係数aの上限値amax、下限値aminを記憶する領域である。なお、24g及び24hは後述の具体例であるp=1の回帰直線y=a+bxの場合を示しており、p次回帰曲線に一般化すると、24gにはa1、a2、…、apの上下限値が記憶され、24hにはa0の上下限値が記憶される。24iは、上限・下限の回帰曲線(直線)から日数tに基づいて算出された上限値Fmax,h、下限値min,h(h=1〜q)を記憶する領域である。24jは、予測結果として、h個の上限値を平均した上限予測値、h個の下限値を平均した下限予測値を記憶する領域である。
(補助記憶装置26の記憶構成例)
図3は、本実施例の変動数値予測を実現するために必要とするデータを記憶する補助記憶装置26の記憶構成例を示している。なお、図3には本実施例に特有のデータ及びプログラムのみを示し汎用のデータやプログラム(例えば、OSやBIOSなど)は省かれている。
26は、予測に使用される過去の変動数値(例えば、日経平均株価や為替、原油価格など)を蓄積するデータベースの領域である。26は、本実施例の変動数値予測を実現する変動数値予測プログラム(図4A及び図4Bに従って後述)を記憶する領域である。26〜26hには、変動数値予測プログラムで使用する計算ルーチンが記憶される。26は、元データ作成ルーチンを記憶する領域である。26は、元データyi(i=1〜m)から回帰係数bの推定量b^を算出するルーチンを記憶する領域である。26は、回帰係数bj(j=1〜n)を作成する作成ルーチンを記憶する領域である。26は、回帰係数bj(j=1〜n)の平均値bk、標準偏差Skから、Zk(k=1〜B)=(n(bk−b^)/Sk1/2を算出するルーチンを記憶する領域である。26gは、平均値bk(k=1〜B)の標準偏差Vを記憶する領域である。26hは、回帰係数a,bの信頼区間(上限値、下限値)を算出するルーチンを記憶する領域である。なお、26gは後述の具体例であるp=1の回帰直線y=a+bxの場合を示しており、p次回帰曲線に一般化すると、26gはa0、a1、a2、…、apの上下限値を算出する。26hは、上限・下限の回帰曲線(直線)から日数tに基づいて算出された上限値Fmax,h、下限値 min,h(h=1〜q)、更に、予測結果として、h個の上限値を平均した上限予測値、h個の下限値を平均した下限予測値を算出するルーチンを記憶する領域である。
<本実施例の変動数値予測システムの動作例>
図4A及び図4Bは、本実施例の変動数値予測システムの動作手順例を示すフローチャートである。以下、図4A及び図4Bに従って、具体的な動作手順と一般化された動作手順を関連付けて説明する。
(ステップS10) オペレータや外部装置からの指示により、CPU22は本変動数値予測システムの初期化とパラメータの設定を行う。設定パラメータは、図2で上述したように、回帰曲線の次数p、元データの数m、元データ算出に使用するデータ数r、本実施例の復元抽出法のリサンプル回数n、復元抽出法の抽出回数B、信頼係数(1ーα)、予測までの日数t、予測値の算出回数qを含み、メモリ24に記憶する。
本例では、目的とする現象の変動数値が継続的に観測され、現時点までに得られた数値列から、未知の定数を含むxのp次多項式、f(x) = a0 + a1x + a2x2 + … + apxpを用いて、将来の前記現象の数値範囲を予測する。以下、図4A及び図4Bでは、具体例で示すようなp=1の場合、すなわち回帰直線の場合を例に示し、その一般形、すなわちp≧2の場合(以下では回帰曲線という)を各ステップにおいて対応して示す。
(ステップS20) CPU22は、目的とする現象の数値を継続的に観測して得られる数値列を、…、x-m-r、x-m-r+1、…、y-1、y0、y1、y2、…とするとき、予測開始時点の値をy0、その前の値をy-1、…、そのm+r-1前の値をy-m-r+1とおいて、
Figure 0005543177
を計算し、元データとして2次元データ(1,y1)、(2,y2)、…、(m,ym)を生成して、メモリ24に記憶する。。
(ステップS30) CPU22は、元データを用いて、回帰直線y=a+bxの回帰係数bの推定量b^を算出して、メモリ24に記憶する。
一般の回帰曲線の場合、CPU22は、前記元データを用いて未知の定数a0、a1、…、apの推定値、
Figure 0005543177
を計算して、メモリ24に記憶する。
(ステップS40−S50) CPU22は、復元抽出法による各リサンプルの平均値xj、yj、回帰直線の回帰係数bの推定量b^jを算出して、メモリ24に記憶する。かかるリサンプルをステップS40に戻ってn回繰り返す(J=1〜n)。
一般の回帰曲線の場合、CPU22は、前記元データの中から無作為復元抽出法でm個のデータ、
Figure 0005543177
をリサンプルし、このリサンプルしたm個のデータを使って未知の定数a1、a2、…、apの推定値、
Figure 0005543177
を計算する操作をn回(nは正の整数)繰り返して、p行n列の値、
Figure 0005543177
を作成する。
(ステップS60−S70) CPU22は、b^j(J=1〜n)の平均値をbk、標準偏差をSkとして、Zk=(n(bk−b^)/Sk1/2を算出して、メモリ24に記憶する。かかる復元抽出法による計算をステップS40に戻ってB回繰り返す(k=1〜B)。
一般の回帰曲線の場合、CPU22は、p行n列の値から各行の平均値、
Figure 0005543177
と標準偏差、
Figure 0005543177
とを計算し、これら平均値と標準偏差とを使って、
Figure 0005543177
を求める操作をB回(Bは正の整数)行って、p行B列の値、
Figure 0005543177
を作成する。
(ステップS80) CPU22は、bk(k=1〜B)の標準偏差Vに基づいて、回帰係数bの目標とする信頼係数(1ーα)の信頼区間(bmax,h、bmin,h)を求める。
一般の回帰曲線の場合、CPU22は、p行B列の値から各行の標準偏差、
Figure 0005543177
を計算して、信頼係数(1-α)に対して、正の数uの整数部分を表す記号[u]を用いて、Z1,1、 Z1,2、…、Z1,Bを大きさの順に並べて、小さい方からαB/2番目のZ1,αB/2の値をZ1,α、(1-α/2)B番目のZ1,(1-α/2)Bの値をZ1,1-α、標準正規分布の上裾の面積が(1-α/2)になる値をz1-α/2とおくとき、実数c,dの内小さくない方を表す記号max(c,d)を用いて、
Figure 0005543177
ならば、a1の信頼区間を、
Figure 0005543177
また上の条件が成り立たない場合は、a1の信頼区間を、
Figure 0005543177
とし、a2、a3、…、apの信頼区間、
Figure 0005543177
も同様に計算する。
(ステップS90) CPU22は、ステップS80で求めた信頼区間(bmax,h、bmin,h)から、回帰係数aの信頼係数(1ーα)の信頼区間(amax,h、amin,h)を求める。
一般の回帰曲線の場合、CPU22は、ステップS80で求めたa1、a2、a3、…、apの信頼区間から、x = (1 + 2+ … + m)/mとおくときa0の信頼区間を、
Figure 0005543177
および
Figure 0005543177
と決定する。
(ステップS100) CPU22は、上限・下限の回帰直線(y=a+bx)から、t日後の上限予測値Fmax,h、Fmin,hを算出して、メモリ24に記憶する。
一般の回帰曲線の場合、CPU22は、予測に使う関数の下限、上限を、
Figure 0005543177
として、この関数からt日後における予測値の下限及び上限として、
Figure 0005543177
を計算して、その結果をメモリ24に記憶する。
(ステップS110) CPU22は、上記ステップS40からS100の処理をステップS40に戻ってq回繰り返す(h=1〜q)。一般の回帰曲線の場合も、CPU22は、上記ステップS40からS100の処理をq回(qは正の整数)繰り返してその都度結果をメモリ24に記憶する。
(ステップS120) CPU22は、上限値Fmax,h(h=1〜q)の平均値を予測上限値とし、下限値Fmin,h(h=1〜q)の平均値を予測下限値として、出力装置40に出力(表示あるいは印刷)する。一般の回帰曲線の場合も、CPU22は、それぞれ下限及び上限の平均値を計算してt日後における予測値の下限、上限として計算して、t日後における予測値の信頼区間を生成し、得られた予測値の信頼区間を変動数値の未来における予測範囲として出力装置40に出力する。
なお、上記フローチャートの各ステップは説明の便宜上に分けられており、それらのステップは統合されても、更に分割されてもよい。
<日経平均株価の予測の具体例>
図5を参照しながら、平成21年9月25日までの日経平均株価を使って、4週間後の10月23日の日経平均株価を予測する方法を考える。この場合の、設定パラメータは、p=1, m=16, r=3, n=7, B=120, α= 0.05, t=20, q=10が設定される。
(1) 最初に、9月25日から営業日18日(=m+r-1=16+3-1)遡った8月28日以降9月25日までの日経平均株価を日順に、
Figure 0005543177
のように並べ(図5の51参照)、これを使って連続する3日間(r=3)の移動平均yiを順次計算し、それぞれに番号xをつける。これを表示すると次のようになる。
Figure 0005543177
この組{(xi,yi)、i=1, 2,…, 16}(図5の52参照)を元データと考える。ここで、xの平均値 = (1 + 2 + … + 16)/16 = 8.5 である、Yの平均値 = (10518.91 + 10434.35 + … + 10230.15)/16 = 10353.70 となる。
この2次元データから得られる回帰直線(y=a+bx)の回帰係数bの推定量b^を計算すると、
Figure 0005543177
となる。
(第一段階)
(2) 次に、元データから、復元抽出法により、無作為に元データの個数と同数のリサンプルをとる(図5の53ー1参照)。その結果は、
Figure 0005543177
となる。
これを使って、(1)の場合と同様に、このリサンプルに対する各平均値x、 Y 及び 回帰係数b1 *を計算すると、
平均値x1 = 9.4375 , 平均値Y1 = 10342.61, b1 * = -6.98052となる。
(3) (2)を7回(n=7)繰り返すと、各リサンプルに対してそれぞれ1個の回帰係数が得られる(図5の53ー1〜53ー7参照)。それらをb1 *、…、b7 *とおくと
b1 * = -6.98052, b2 * = -3.04553, b3 * = -1.91733, b4 * = 0.095334,
b5 * = -3.334066, b6 * = -4.17861, b7 * = -1.17185 となる。
(4) (3)のb1 *, … b7 *の平均をb* 1、標準偏差をS* 1とし、Z1=(7(b* 1-b^)/S* 11/2を計算する(図5の54ー1参照)と、
b* 1 = -1.6458, S* 1 = 3.480352, Z1 = -0.51755 となる。
(5) (3)及び(4)を120回(B=120)繰り返し(図5の54ー1〜54ー120参照)、その都度結果を記録する。結果のうち、{b* 1, b* 2,…,b* 120}、{Z1, Z2,…,Z120}を使う。
(5-1) {b* 1, b* 2,…,b* 120}の標準偏差を求める(図5の55参照)と、
Figure 0005543177
となる。
(5-2) 回帰係数bの信頼係数0.95(1-α=1-0.05)の信頼区間を求めるので、上、下裾とも0.025の点で切り捨てるため、{Z1, Z2,…,Z120} を大きさの順に並べたとき、小さい方から3番目(=0.025B=0.025×120=3)のものZ(3)と、117番目(0.975B=0.975×120=117)のZ(117)のものを選ぶ。今の場合は、
Z(3) = -3.24476 , Z(117) = 3.13832 となる。
(6) (6-1) |Z(3)|≦1.96 および |Z(117)|≦1.96 が成り立てば、回帰係数bの信頼係数0.95の信頼区間は、
[b^-Z(117)・V、b^-Z(3)・V]と考える。
(6-2) (6-1)の条件が成り立たない場合は、回帰係数bの信頼係数0.95の信頼区間は、
[b^-1.96V、b^-1.96V]と考える。
本例の場合は(6-1)の条件は成り立たないので、(6-2)を使って回帰係数bの信頼係数0.95の信頼区間は、
[b^-1.96V、b^-1.96V]
=[-0.96501 - 1.96×2.111998 , -0.96501 + 1.96 × 2.111998 ]
=[-5.00452, 3.07451]となる。
(7) (6)より回帰係数aの信頼係数0.95の信頼区間は、
[y - 3.07451x, Y - (-5.00452)x]
=[10353.70 - 3.07451 × 8.5, 10353.70 + 5.00452 × 8.5]
=[10327.56667, 10396.23842]となる。
(8) (6)及び(7)より得られる回帰直線は、
下限:y = f(x) = 10327.56667 - 5.00452x
上限:y = f(x) = 10396.23842 + 3.07451x
となる。
かかる上限と下限の回帰曲線に囲まれた領域を信頼帯と呼び、図6のその概念図を示した。図6で61が上限の回帰曲線、62が下限の回帰曲線である。この回帰曲線の間が信頼帯であり、横軸の予想対象日63が決まると、信頼区間(予測上限値、予測下限値)が決定する。
(9) (8)を使って、営業日t日後の日経平均株価の下限の予測値F(t)と上限の予測値F(t)は、それぞれ、
下限:F(t) = f(16+t) = 10327.56667 - 5.00452(16+t)
上限:F(t) = f(16+t) = 10396.23842 + 3.07451(16+t)
と考える。
(10) (9)を使い、営業日20日後(t=20)の予測値を考える場合は、
下限:F(20) = 10327.56667 - 5.00452(16+20) = 10147.40
上限:F(20) = 10396.23842 + 3.07451(16+20) = 10506.92
である。
(11) 以上(2)〜(10)の結果をストックする(図5の56ー1参照)。
(第二段階)
(12) 第一段階の(2)〜(10)を計10回(q=10)繰り返し、得られた結果をストックする(図5の56ー1〜56ー10参照)。
(13) (12)で得られた結果の下限だけの平均、上限だけの平均をそれぞれ求めて、それらを目的の予測値の下限、上限とする(図5の57参照)。
なお、本発明の最初の部分のr個の値の平均は推定値のバラツキを抑えるため、これをB回行うのはリサンプルを通して元データから得られる回帰係数の分布状態、従って「真」の回帰係数を推測するため、最後にq回の平均をとるのは、バラツキを抑えるためもあるが、予測値のチェックのためもある。また、「営業日t日後」のtは1、2、… 20、… などなんでもよいが、(2)〜(13)を実行中は変えることはできない。また、回帰係数bの推定を信頼係数0.95で行った場合、最終の予測値の信頼区間の信頼係数は大体0.90ほどとなる。
<本実施例による変動数値予測の例>
図7に、本実施例による変動数値予測を「日経平均株価」(図7の(a)参照)、「原油価格」(図7の(b)参照)に適用した例の予測結果と実際の数値を比較した表を示す。なお、共に、上記具体例で示した20日(3週間)後の予測値であり、「日経平均株価」は2009年の3月から8月の1月置きの予測、「原油価格」は2008年の3月から10月の1月半置きの予測である。
これらの結果から、本発明の変動数値予測は、上述のように、回帰係数bの推定を信頼係数0.95で行った場合、最終の予測値の信頼区間の信頼係数は大体0.90ほどとなるとの予想も当っており、自然現象または社会現象を継続的に観測して得られる数値列に対し、現在までに得られている数値を利用して、同種の数値の予測値の信頼区間を求めることができる。すなわち、本発明では、f(t)の推定量を効果的に推定できるので、結果として金融商品価格等の予測値の分布を仮定しないで、よい予測値が得られる。

Claims (5)

  1. 処理部と、記憶部と、出力部とを備え、目的とする現象の変動数値の将来における予測範囲を、予測前に継続的に観測して得られる数値列から予測する変動数値予測システムであって、
    前記記憶部に保持されている数値列のうち、目的とする現象の数値を継続的に観測して得られる数値列を、…、y -m-ry -m-r+1、…、y -1y 0y 1y 2、…とするとき、予測開始時点の値をy 0、その前の値をy -1、…、そのm+r-1前の値をy -m-r+1とおいて参照して
    Figure 0005543177
    を計算し、元データとしてy -1、…、y -mを作成する元データ作成手段と、
    前記元データ作成手段により作成された元データに統計理論のブートストラップ法を適用して、前記元データの中から無作為復元抽出法でn(≦m)個のデータをリサンプルし、このリサンプルの操作をB回(Bは正の整数)行って得られたB組のリサンプルを用いて、予め与えられた信頼係数の回帰関数の各点における信頼区間を算出し、該信頼区間の上限及び下限をそれぞれ結んで回帰関数の信頼帯を求め、得られた回帰関数に予測日時を入力して、得られた信頼帯を使って予測値の信頼区間を算出する信頼区間算出手段と
    前記信頼区間算出手段の処理により得られた予測値の信頼区間を変動数値の未来における予測範囲として前記出力部に出力する出力手段と
    を有し、
    前記各手段は、前記処理部が前記記憶部に格納されたプログラムを読み出して実行することにより制御されることを特徴とする変動数値予測システム。
  2. 処理部と、記憶部と、出力部とを備え、
    目的とする現象の変動数値が継続的に観測され、現時点までに得られた数値列から、未知の定数を含むxのp次多項式、
    f(x) = a0 + a1x + a2x2 + … + apxp
    を用いて、将来の前記現象の数値範囲を予測する変動数値予測システムであって、
    前記記憶部に保持されている数値列のうち、目的とする現象の数値を継続的に観測して得られる数値列を、…、y -m-ry -m-r+1、…、y-1、y0、y1、y2、…とするとき、予測開始時点の値をy0、その前の値をy-1、…、そのm+r-1前の値をy-m-r+1とおいて参照して
    Figure 0005543177
    を計算し、元データとして2次元データ(1,y1)、(2,y2)、…、(m,ym)を生成する手段と、
    前記元データを用いて未知の定数a0、a1、…、apの推定値、
    Figure 0005543177
    を計算する手段と、
    前記元データの中から無作為復元抽出法でm個のデータ、
    Figure 0005543177
    をリサンプルし、このリサンプルしたm個のデータを使って未知の定数a1、a2、…、apの推定値、
    Figure 0005543177
    を計算する操作をn回(nは正の整数)繰り返して、p行n列の値、
    Figure 0005543177
    を作成する手段と、
    各行の平均値、
    Figure 0005543177
    と標準偏差、
    Figure 0005543177
    とを計算し、これら平均値と標準偏差とを使って、
    Figure 0005543177
    を求める操作をB回(Bは正の整数)行って、p行B列の値、
    Figure 0005543177
    を作成する手段と、
    各行の標準偏差、
    Figure 0005543177
    を計算して、信頼係数(1-α)に対して、正の数uの整数部分を表す記号[u]を用いて、Z1,1、 Z1,2、…、Z1,Bを大きさの順に並べて、小さい方からαB/2番目のZ1,αB/2の値をZ1,α、(1-α/2)B番目のZ1,(1-α/2)Bの値をZ1,1-α、標準正規分布の上裾の面積が(1-α/2)になる値をz1-α/2とおくとき、実数c,dの内小さくない方を表す記号max(c,d)を用いて、
    Figure 0005543177
    ならば、a1の信頼区間を、
    Figure 0005543177
    また上の条件が成り立たない場合は、a1の信頼区間を、
    Figure 0005543177
    とし、a2、a3、…、apの信頼区間、
    Figure 0005543177
    も同様に計算して、
    x = (1 + 2+ … + m)/mとおくときa0の信頼区間を、
    Figure 0005543177
    および
    Figure 0005543177
    と決定する手段と、
    予測に使う関数の下限、上限を、
    Figure 0005543177
    として、この関数からt日後における予測値の下限及び上限として、
    Figure 0005543177
    を計算して、その結果を前記記憶部に記憶する手段と、
    上記処理をq回(qは正の整数)繰り返してその都度結果を前記記憶部に記憶し、それぞれ下限及び上限の平均値を計算してt日後における予測値の下限、上限として計算して、t日後における予測値の信頼区間を生成する手段と
    得られた予測値の信頼区間を変動数値の未来における予測範囲として前記出力部に出力する出力手段と
    を有し、
    前記各手段は、前記処理部が前記記憶部に格納されたプログラムを読み出して実行することにより制御されることを特徴とする変動数値予測システム。
  3. 請求項1又は2に記載の変動数値予測システムをコンピュータ・システムに実現させることができるプログラムを格納した記憶媒体。
  4. 請求項1又は2に記載の変動数値予測システムをコンピュータ・システムに実現させることができるプログラム。
  5. 目的とする現象の変動数値が継続的に観測され、現時点までに得られた数値列から、未知の定数を含むxのp次多項式、
    f(x) = a0 + a1x + a2x2 + … + apxp
    を用いて、将来の前記現象の数値範囲を予測する、変動数値予測システムにおける変動数値予測方法であって、
    前記変動数値予測システムは、処理部と、記憶部と、出力部とを備え、
    前記記憶部に保持されている数値列のうち、目的とする現象の数値を継続的に観測して得られる数値列を、…、y -m-ry -m-r+1、…、y-1、y0、y1、y2、…とするとき、予測開始時点の値をy0、その前の値をy-1、…、そのm+r-1前の値をy-m-r+1とおいて参照して
    Figure 0005543177
    を計算し、元データとして2次元データ(1,y1)、(2,y2)、…、(m,ym)を生成するステップと、
    前記元データを用いて未知の定数a0、a1、…、apの推定値、
    Figure 0005543177
    を計算するステップと、
    前記元データの中から無作為復元抽出法でm個のデータ、
    Figure 0005543177
    をリサンプルし、このリサンプルしたm個のデータを使って未知の定数a1、a2、…、apの推定値、
    Figure 0005543177
    を計算する操作をn回(nは正の整数)繰り返して、p行n列の値、
    Figure 0005543177
    を作成するステップと、
    各行の平均値、
    Figure 0005543177
    と標準偏差、
    Figure 0005543177
    とを計算し、これら平均値と標準偏差とを使って、
    Figure 0005543177
    を求める操作をB回(Bは正の整数)行って、p行B列の値、
    Figure 0005543177
    を作成するステップと、
    各行の標準偏差、
    Figure 0005543177
    を計算して、信頼係数(1-α)に対して、正の数uの整数部分を表す記号[u]を用いて、Z1,1、 Z1,2、…、Z1,Bを大きさの順に並べて、小さい方からαB/2番目のZ1,αB/2の値をZ1,α、(1-α/2)B番目のZ1,(1-α/2)Bの値をZ1,1-α、標準正規分布の上裾の面積が(1-α/2)になる値をz1-α/2とおくとき、実数c,dの内小さくない方を表す記号max(c,d)を用いて、
    Figure 0005543177
    ならば、a1の信頼区間を、
    Figure 0005543177
    また上の条件が成り立たない場合は、a1の信頼区間を、
    Figure 0005543177
    とし、a2、a3、…、apの信頼区間、
    Figure 0005543177
    も同様に計算して、
    x = (1 + 2+ … + m)/mとおくときa0の信頼区間を、
    Figure 0005543177
    および
    Figure 0005543177
    と決定するステップと、
    予測に使う関数の下限、上限を、
    Figure 0005543177
    として、この関数からt日後における予測値の下限及び上限として、
    Figure 0005543177
    を計算して、その結果を前記記憶部に記憶するステップと、
    上記処理をq回(qは正の整数)繰り返してその都度結果を前記記憶部に記憶し、それぞれ下限及び上限の平均値を計算してt日後における予測値の下限、上限として計算して、t日後における予測値の信頼区間を生成するステップと、
    得られた予測値の信頼区間を変動数値の未来における予測範囲として前記出力部に出力するステップと
    を有し、
    前記各ステップは、前記処理部が前記記憶部に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実行されることを特徴とする変動数値予測システムにおける変動数値予測方法。
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