JP4751242B2 - リコメンド装置、リコメンド方法、リコメンドプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
従来、ユーザが商品を購入する確率(購入確率)を高くするために、ユーザの嗜好に合致する商品を提示するリコメンド方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
D. Pavlov and D. Pennock, A maximum entropy approach to collaborative filtering in dynamic, sparse,high-dimensional domains. In Proceedings of Neural Information Processing Systems, 2002
図1は、本発明の第1実施形態に係るリコメンド装置の構成を示すブロック図である。
リコメンド装置1は、商品またはサービスを示す販売対象を販売する販売者との間で販売対象(商品群)を所定期間継続して購買する契約を行なったことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、その契約された販売対象(商品群)に含まれる個別対象(商品)のいずれかをリコメンド対象として提示する(リコメンドする)ものである。
リコメンド装置1は、図1に示すように、演算手段2と、入力手段3と、記憶手段4と、出力手段5とを備えており、各手段2〜5はバスライン6に接続されている。
記憶手段4は、プログラムとして、前処理プログラム41と、購入後延長確率推定プログラム42と、リコメンド後購入確率推定プログラム43と、リコメンド後延長確率推定プログラム44と、リコメンドプログラム45とをプログラム格納部40aに記憶する。演算手段2は、これらのプログラム41〜45を記憶手段4から読み込んでメモリ26に展開して実行することで、前記した前処理部21、購入後延長確率推定部22、リコメンド後購入確率推定部23、リコメンド後延長確率推定部24、リコメンド部25の各機能を実現する。
また、記憶手段4は、演算手段2の前処理部21、購入後延長確率推定部22、リコメンド後購入確率推定部23、リコメンド後延長確率推定部24のそれぞれの演算処理結果を示すデータである入力データ(処理用データ)48と、購入後延長確率49と、リコメンド後購入確率410と、リコメンド後延長確率411とをデータ格納部40bに記憶する。
図2は、図1に示した前処理部の構成を示す機能ブロック図である。
前処理部21は、ユーザごとに、商品(個別対象)の購買系列(購買履歴)を抽出したデータを示す入力データ(処理用データ)を作成するものであり、図2に示すように、契約ログ読込部211と、購買ログ読込部212と、入力データ書込部213とを備えている。
購買ログ読込部212は、記憶手段4(図1参照)から、購買ログ47を読み込み、入力データ書込部213に出力する。
また、入力データ書込部213は、後記するように、各ユーザunの購買系列から、2種類の素性を算出する。
ここでは、各ユーザunの購買系列Knは、表3に示すように、商品skを購入したことを示す商品番号kの情報と、その商品skを購買した時点で、契約を開始してから経過した期間(経過期間)δtとを示す系列として、{sk(δt)}の形式で表現する。ここでは、経過期間δtの単位を日(日数)とする。また、商品番号kは商品集合Sにおいて、予め定められた商品番号(または商品集合の要素の序数)である。
素性x(un)は、入力データ(処理用データ)48として、後記するように、購入後延長確率推定部22(図1参照)で契約期間を推定するために用いられる。
素性y(un)は、入力データ(処理用データ)48として、後記するように、リコメンド後購入確率推定部23(図1参照)で嗜好を推定するために用いられる。
で表し、購買履歴と呼び、何も指定しないときには、あるユーザunの購買履歴を示す。なお、この列ベクトルを成分表記すると、(x1(un),x2(un),…)Tで記述される。ここで、成分xk(un)は素性ベクトルのk番目の素性を示し、Tは転置を示す。これらの成分xk(un)を、ユーザごとに具体的に書き出した素性の系列を表4に示す。なお、購買系列Knから導く素性は、例えば、商品番号「i」の商品siを購入した後、次に、商品番号「j」の商品sjを購入したことがあるかなどを示すものとしてもよい。
図3は、図1に示した購入後延長確率推定部の構成を示す機能ブロック図である。
購入後延長確率推定部22は、前処理部21(図1参照)で作成された入力データ48を用いて、商品(個別対象)の購入により販売対象(商品群)の契約期間が延びる確率を示す購入後延長確率を、商品ごとに推定するものである(購入後延長確率推定処理を実行する)。
本実施形態では、購入後延長確率をQ(l|sj,u)と表記することとする。この購入後延長確率Q(l|sj,u)は、ユーザuが、将来新たに、商品sj(1≦j≦V)を購入したときに商品群(商品集合S)の契約期間が延びる確率を意味する。ここで、lは契約期間が延びるという事象を示す。
期間モデル構築部222は、生存時間解析による手法と、指数回帰モデルとを採用して、以下の手法で、期間モデルを構築する。なお、指数回帰モデルを採用する理由は、推定値の大域的最適解が保証されることと、指数回帰モデルによれば、購入後延長確率Q(l|sj,u)を解析的に解くことできるためである。
まず、この手法では、式(2)で示される確率密度を導入する。この確率密度は、購買履歴に依存し、契約開始からある所定期間tだけ経過したときに解約する確率密度である。式(2)において、λ0およびβは未知パラメータであり、βTはβの転置を表す。
なお、部分尤度については、例えば、「M. Cleves, W. Gould, and R.Gutierrez, An introduction to survival analysis using stata, revised edition. Stata Press, 2004」に記載されている。
|U(t)|は、所定期間tにおけるユーザ集合U(t)の要素数である。
D(t)は、所定期間tの時点で契約しているユーザ集合である。
期間モデル構築部222は、推定されたパラメータβを含むハザード関数を期間モデル購入後延長確率推定部223に出力する。
また、式(5)において、計算に用いるユーザ集合U(t)等は、N人の全体集合だけではなく、そのN人を所定数に分割した個々の集合で、それぞれのパラメータβを求めるようにしてもよい。
期間モデル購入後延長確率推定部223は、前記した式(4)で示されるハザード関数を用いて、式(6)に示す購入後延長確率Q(l|sj,u)を推定する。
図4は、図1に示したリコメンド後購入確率推定部の構成を示す機能ブロック図である。リコメンド後購入確率推定部23は、前処理部21(図1参照)で作成された入力データ48と、商品(個別対象)がリコメンドされることによるユーザの購買行動への影響度とを用いて、リコメンドされることにより商品(個別対象)が購入される確率を示すリコメンド後購入確率を、販売対象(商品群)ごとに推定するものである(リコメンド後購入確率推定処理を実行する)。
リコメンド後購入確率推定部23は、図4に示すように、入力データ読込部231と、遷移モデル構築部(遷移モデル構築手段)232と、遷移モデルリコメンド後購入確率推定部(遷移モデルリコメンド後購入確率推定手段)233と、リコメンド後購入確率書込部234とを備えている。
入力データ読込部231は、記憶手段4(図1参照)から、入力データ48を読み込み、遷移モデル構築部232に出力する。
遷移モデル構築部232は、リコメンドなしでユーザuが商品sjを購入する購入確率をR(sj|u)として推定する遷移モデルを最大エントロピーモデルで構築する。具体的には、遷移モデル構築部232は、式(7)を遷移モデルとして構築する。なお、最大エントロビーモデルについては非特許文献1に記載されている。
の成分(スカラー)である。この未知パラメータは、対数尤度を最大にすることにより推定できる。
ここで、前記した式(7)で示される購入確率R(sj|u)を用いる。
また、リコメンドの影響度γは、リコメンドによるユーザuの購買行動への影響度を表しており、オンラインストアでのリコメンドの提示法に依存するものである。
図5は、図1に示したリコメンド後延長確率推定部の構成を示す機能ブロック図である。リコメンド後延長確率推定部24は、購入後延長確率推定部22(図1参照)で推定された購入後延長確率49と、リコメンド後購入確率推定部23(図1参照)で推定されたリコメンド後購入確率410とを用いて、リコメンドされることによりユーザの契約期間が延びる確率を示すリコメンド後延長確率411を、商品(個別対象)ごとに推定するものである。
リコメンド後延長確率推定部24は、図5に示すように、購入後延長確率読込部241と、リコメンド後購入確率読込部242と、延長確率推定部243と、リコメンド後延長確率書込部244とを備えている。
リコメンド後購入確率読込部242は、記憶手段4(図1参照)から、リコメンド後購入確率410を読み込み、延長確率推定部243に出力する。
なお、格納されたリコメンド後延長確率は、リコメンド部25で利用される。
図6は、図1に示したリコメンド部の構成を示す機能ブロック図である。
リコメンド部25は、リコメンド後延長確率推定部24(図1参照)で推定されたリコメンド後延長確率411が最大になる商品(個別対象)を選択してリコメンド対象として提示するものである。
リコメンド部25は、図6に示すように、リコメンド後延長確率読込部251と、延長確率最大商品選択部252と、リコメンド出力部253とを備えている。
を選択する。
図1に示したリコメンド装置1の動作について図7を参照(適宜図1参照)して説明する。図7は、図1に示したリコメンド装置の動作を示すフローチャートである。
リコメンド装置1は、前処理部21によって、契約ログ46と購買ログ47とを用いて、入力データを生成する(ステップS1:前処理ステップ)。そして、リコメンド装置1は、購入後延長確率推定部22によって、購入後延長確率推定処理を実行する(ステップS2:購入後延長確率推定ステップ)。続いて、リコメンド装置1は、リコメンド後購入確率推定部23によって、リコメンド後購入確率推定処理を実行する(ステップS3:リコメンド後購入確率推定ステップ)。また、リコメンド装置1は、リコメンド後延長確率推定部24によって、ステップS2で推定された購入後延長確率49と、ステップS3で推定されたリコメンド後購入確率410とを用いて、リコメンドされることによりユーザの契約期間が延びる確率を示すリコメンド後延長確率411を、商品(個別対象)ごとに推定する(ステップS4:リコメンド後延長確率推定ステップ)。そして、リコメンド装置1は、リコメンド部25によって、ステップS4で推定されたリコメンド後延長確率411が最大となる商品(個別対象)を選択してリコメンドする(ステップS5:リコメンドステップ)。なお、ステップS3とステップS4との処理順序は、任意であり、並列に処理してもよい。
なお、本実施形態では、契約期間を推定する購入後延長確率推定部22と、ユーザの嗜好を推定するリコメンド後購入確率推定部23とが分かれているため、生存時間解析の他に協調フィルタリングなどの手法を応用することも可能である。
[リコメンド装置の構成]
図9は、本発明の第2実施形態に係るリコメンド装置の構成を示すブロック図である。
リコメンド装置1Aは、図1に示したリコメンド装置1の構成を簡略化し、リコメンド部25Aの機能が異なる点を除いて同様の構成なので、同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図10は、図9に示したリコメンド部の構成を示す機能ブロック図である。
リコメンド部(リコメンド手段)25Aは、購入後延長確率推定部22(図1参照)で推定された購入後延長確率49が最大になる商品(個別対象)を選択してリコメンド対象として提示するものである。
リコメンド部25Aは、図10に示すように、購入後延長確率読込部251Aと、延長確率最大商品選択部252と、リコメンド出力部253とを備えている。
購入後延長確率読込部251Aは、記憶手段4(図1参照)から、購入後延長確率49を読み込み、延長確率最大商品選択部252に出力するものである。
を選択する。なお、リコメンド出力部253は、延長確率最大商品選択部252で選択された商品番号を出力することで、当該商品番号の商品をリコメンドする。
図9に示したリコメンド装置1Aの動作について図11を参照(適宜図9および図10参照)して説明する。図11は、図9に示したリコメンド装置の動作を示すフローチャートである。
リコメンド装置1Aが実行するステップS41およびステップS42の各処理は、図7のフローチャートに示したステップS1およびステップS2の各処理と同一なので説明を省略する。ステップS42に続いて、リコメンド装置1Aは、ステップS42で推定された購入後延長確率49が最大となる商品(個別対象)を選択してリコメンドする。(ステップS43)。
2 演算手段
3 入力手段
4 記憶手段
5 出力手段
6 バスライン
21 前処理部(前処理手段)
22 購入後延長確率推定部(購入後延長確率推定手段)
23 リコメンド後購入確率推定部(リコメンド後購入確率推定手段)
24 リコメンド後延長確率推定部(リコメンド後延長確率推定手段)
25 リコメンド部(リコメンド手段)
26 メモリ
40a プログラム格納部
41 前処理プログラム
42 購入後延長確率推定プログラム
43 リコメンド後購入確率推定プログラム
44 リコメンド後延長確率推定プログラム
45 リコメンドプログラム
40b データ格納部
46 契約ログ
47 購買ログ
48 入力データ
49 購入後延長確率
410 リコメンド後購入確率
411 リコメンド後延長確率
211 契約ログ読込部
212 購買ログ読込部
213 入力データ書込部
221 入力データ読込部
222 期間モデル構築部(期間モデル構築手段)
223 期間モデル購入後延長確率推定部(期間モデル購入後延長確率推定手段)
224 購入後延長確率書込部
231 入力データ読込部
232 遷移モデル構築部(遷移モデル構築手段)
233 遷移モデルリコメンド後購入確率推定部(遷移モデルリコメンド後購入確率推定手段)
234 リコメンド後購入確率書込部
241 購入後延長確率読込部
242 リコメンド後購入確率読込部
243 延長確率推定部
244 リコメンド後延長確率書込部
251 リコメンド後延長確率読込部
252 延長確率最大商品選択部
251 リコメンド出力部
1A リコメンド装置
25A リコメンド部
40c プログラム格納部
40d データ格納部
251A 購入後延長確率読込部
Claims (6)
- 商品またはサービスを示す販売対象を販売する販売者との間で前記販売対象を所定期間継続して購買する契約を行なったことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、前記販売対象に属する個別対象のいずれかをリコメンド対象として出力するリコメンド装置であって、
前記ユーザの前記販売対象に対する現在の契約の有無および契約開始時刻に関する情報を含む契約情報と、前記ユーザが過去に購入した1以上の個別対象に関する情報を含む購買情報とを用いて、前記ユーザごとに、前記現在の契約の有無、契約期間、どの商品をいつどのような順序で購入したかを示す購買系列、及び、前記購買系列から抽出したベクトルで表わされる素性である購買履歴からなる処理用データを作成する前処理手段と、
前記作成された処理用データを用いて、生存時間解析による手法と指数回帰モデルとを採用して契約開始からある所定期間tだけ経過したときに契約しているユーザuが解約する割合を示す関数であるハザード関数を構築し、前記個別対象ごとに、前記購買履歴に関するハザード関数を、当該購買履歴に関するハザード関数と当該個別対象をユーザが将来購入したと仮定したときの購買履歴である仮定購買履歴に関するハザード関数とを足し合わせた値で除した値を、当該個別対象の購入により前記販売対象の契約期間が延びる確率を示す購入後延長確率として推定する購入後延長確率推定手段と、
前記作成された処理用データにおける前記ユーザ毎の購買履歴から、リコメンドなしでユーザuが商品s j を購入する購入確率を示す遷移モデルを最大エントロピーモデルで構築する遷移モデル構築手段と、
前記個別対象ごとに、前記遷移モデル構築手段で構築した遷移モデルにより推定した前記各個別対象の購入確率に、予め定められた前記個別対象がリコメンドされることによる前記ユーザの購買行動への影響度を掛け合わせた値を、リコメンドされることにより前記個別対象が購入される確率を示すリコメンド後購入確率として推定するリコメンド後購入確率推定手段と、
前記推定された購入後延長確率と、前記推定されたリコメンド後購入確率との積を、前記購入に係る個別対象について総計する演算を行うことで、リコメンドされることにより前記ユーザの契約期間が延びる確率を示すリコメンド後延長確率を、前記リコメンドされる個別対象ごとに推定するリコメンド後延長確率推定手段と、
前記ユーザが購入した個別対象の集合の中から、前記推定されたリコメンド後延長確率が最大になる前記個別対象を選択してリコメンド対象として出力するリコメンド手段と、
を備えることを特徴とするリコメンド装置。 - 商品またはサービスを示す販売対象を販売する販売者との間で前記販売対象を所定期間継続して購買する契約を行なったことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、前記販売対象に属する個別対象のいずれかをリコメンド対象として出力するリコメンド装置であって、
前記ユーザの前記販売対象に対する現在の契約の有無および契約開始時刻に関する情報を含む契約情報と、前記ユーザが過去に購入した1以上の個別対象に関する情報を含む購買情報とを用いて、前記ユーザごとに、前記現在の契約の有無、契約期間、どの商品をいつどのような順序で購入したかを示す購買系列、及び、前記購買系列から抽出したベクトルで表わされる素性である購買履歴からなる処理用データを作成する前処理手段と、
前記作成された処理用データを用いて、生存時間解析による手法と指数回帰モデルとを採用して契約開始からある所定期間tだけ経過したときに契約しているユーザuが解約する割合を示す関数であるハザード関数を構築し、前記個別対象ごとに、前記購買履歴に関するハザード関数を、当該購買履歴に関するハザード関数と当該個別対象をユーザが将来購入したと仮定したときの購買履歴である仮定購買履歴に関するハザード関数とを足し合わせた値で除した値を、当該個別対象の購入により前記販売対象の契約期間が延びる確率を示す購入後延長確率として推定する購入後延長確率推定手段と、
前記ユーザが購入した個別対象の集合の中から、前記推定された購入後延長確率が最大になる前記個別対象を選択してリコメンド対象として出力するリコメンド手段と、
を備えることを特徴とするリコメンド装置。 - 商品またはサービスを示す販売対象を販売する販売者との間で前記販売対象を所定期間継続して購買する契約を行なったことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、前記販売対象に属する個別対象のいずれかをリコメンド対象として出力するリコメンド装置のリコメンド方法であって、
前記ユーザの前記販売対象に対する現在の契約の有無および契約開始時刻に関する情報を含む契約情報と、前記ユーザが過去に購入した1以上の個別対象に関する情報を含む購買情報とを用いて、前記ユーザごとに、前記現在の契約の有無、契約期間、どの商品をいつどのような順序で購入したかを示す購買系列、及び、前記購買系列から抽出したベクトルで表わされる素性である購買履歴からなる処理用データを作成する前処理ステップと、
前記作成された処理用データを用いて、生存時間解析による手法と指数回帰モデルとを採用して契約開始からある所定期間tだけ経過したときに契約しているユーザuが解約する割合を示す関数であるハザード関数を構築し、前記個別対象ごとに、前記購買履歴に関するハザード関数を、当該購買履歴に関するハザード関数と当該個別対象をユーザが将来購入したと仮定したときの購買履歴である仮定購買履歴に関するハザード関数とを足し合わせた値で除した値を、当該個別対象の購入により前記販売対象の契約期間が延びる確率を示す購入後延長確率として推定する購入後延長確率推定ステップと、
前記作成された処理用データにおける前記ユーザ毎の購買履歴から、リコメンドなしでユーザuが商品s j を購入する購入確率を示す遷移モデルを最大エントロピーモデルで構築する遷移モデル構築ステップと、
前記個別対象ごとに、前記遷移モデル構築手段で構築した遷移モデルにより推定した前記各個別対象の購入確率に、予め定められた前記個別対象がリコメンドされることによる前記ユーザの購買行動への影響度を掛け合わせた値を、リコメンドされることにより前記個別対象が購入される確率を示すリコメンド後購入確率として推定するリコメンド後購入確率推定ステップと、
前記推定された購入後延長確率と、前記推定されたリコメンド後購入確率との積を、前記購入に係る個別対象について総計する演算を行うことで、リコメンドされることにより前記ユーザの契約期間が延びる確率を示すリコメンド後延長確率を、前記リコメンドされる個別対象ごとに推定するリコメンド後延長確率推定ステップと、
前記ユーザが購入した個別対象の集合の中から、前記推定されたリコメンド後延長確率が最大になる前記個別対象を選択してリコメンド対象として出力するリコメンドステップと、
を含むことを特徴とするリコメンド方法。 - 商品またはサービスを示す販売対象を販売する販売者との間で前記販売対象を所定期間継続して購買する契約を行なったことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、前記販売対象に属する個別対象のいずれかをリコメンド対象として出力するリコメンド装置のリコメンド方法であって、
前記ユーザの前記販売対象に対する現在の契約の有無および契約開始時刻に関する情報を含む契約情報と、前記ユーザが過去に購入した1以上の個別対象に関する情報を含む購買情報とを用いて、前記ユーザごとに、前記現在の契約の有無、契約期間、どの商品をいつどのような順序で購入したかを示す購買系列、及び、前記購買系列から抽出したベクトルで表わされる素性である購買履歴からなる処理用データを作成する前処理ステップと、
前記作成された処理用データを用いて、生存時間解析による手法と指数回帰モデルとを採用して契約開始からある所定期間tだけ経過したときに契約しているユーザuが解約する割合を示す関数であるハザード関数を構築し、前記個別対象ごとに、前記購買履歴に関するハザード関数を、当該購買履歴に関するハザード関数と当該個別対象をユーザが将来購入したと仮定したときの購買履歴である仮定購買履歴に関するハザード関数とを足し合わせた値で除した値を、当該個別対象の購入により前記販売対象の契約期間が延びる確率を示す購入後延長確率として推定する購入後延長確率推定ステップと、
前記ユーザが購入した個別対象の集合の中から、前記推定された購入後延長確率が最大になる前記個別対象を選択してリコメンド対象として出力するリコメンドステップと、
を含むことを特徴とするリコメンド方法。 - 請求項3または請求項4に記載のリコメンド方法をコンピュータに実行させるためのリコメンドプログラム。
- 請求項5に記載のリコメンドプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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