JP5541397B2 - 工作機械用主軸装置、及び工作機械 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械用主軸装置、及び工作機械に関する。
近年、工作機械用主軸装置としては、dm・Nが100万〜300万の高速回転と、低振動が求められており、ビルトインモータ方式を採用するものが多く使用されている。例えば、図11に記載の主軸装置100では、工具Tが取り付けられる回転軸101が前側軸受102及び後側軸受103を介して外筒104に回転自在に取り付けられている。前側及び後側軸受102,103間には、回転軸101の周囲に設けられたロータ105と、外筒104の内側に冷却ジャケット106を介して設けられたステータ107と、を備えたビルトインモータ108が配置されている。
また、主軸装置100では、熱変位を防止するため、外筒104や冷却ジャケット106に形成された冷却経路109,110によって冷却が行なわれている。さらに、主軸装置100では、前側軸受102及び後側軸受103を潤滑するため、外筒104に形成された給油経路111を介して、動粘度が10〜32cStと低い潤滑油を用いての微量給脂が行なわれており、軸受内の異常発熱を防止している。
さらに、前側軸受102の径方向外方の外筒104には、温度センサとしての熱電対112が配置されており、軸受102の外輪外径面やその近傍の温度を測定して、軸受102の焼付き防止を図っている。
また、軌道部周辺に温度センサを取り付け、該温度センサからの検出出力に基づいて給油ユニットのポンプを制御するようにしたものが考案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特表2004−025130号公報
ところで、工作機械用主軸装置では、高速、高荷重であり、また、過冷却やモータ発熱の影響で軸受の内外輪で温度差が大きくなると、予圧増加などにより軸受の焼付きが起こる可能性がある。また、図11に示す主軸装置100では、外輪の外径面を測定する熱電対112の応答速度が遅く、軸受102の温度を感度良く測定することができないため、軸受の焼付き防止対策にはさらなる改善が求められる。
また、特許文献1に記載の温度センサは、工作機械のスピンドル用軸受に適用できることが記載されているが、温度センサの配線の配索については具体的に記載されていない。工作機械用主軸装置では、配線の取り回しは非常に重要で、特に、複数の軸受を有する場合、主軸内部に位置する軸受のセンサからの配線の取り回しは、潤滑剤の給油通路や冷却通路等を迂回する必要があり、非常に困難であるとともに加工も煩雑であった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、軸受に設けられたセンサによって軸受の状態を検出することができ、且つ、センサの配線を容易に配索することができる工作機械用主軸装置、及び工作機械を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 回転軸と、
該回転軸の周囲に設けられるハウジングと、
前記回転軸と前記ハウジングとの間にそれぞれ配置され、前記回転軸を前記ハウジングに対して回転自在に支持する複数の軸受と、
前記ハウジングにボルト締結され、前記複数の軸受の外輪を軸方向に固定する前蓋又は後側軸受外輪押えと、
軸方向において最も外側に位置する前記軸受の外輪に取り付けられ、該軸受の状態を検出するためのセンサと、
を有する工作機械用主軸装置であって、
前記前蓋又は後側軸受外輪押えと、前記ハウジングの端部との少なくとも一方には、前記センサの配線が前記ハウジングの外側に配索されるように、径方向孔と径方向溝の少なくとも一つが形成されることを特徴とする工作機械用主軸装置。
(2) 前記ハウジングの端部には、前記センサの配線が前記ハウジングの外側に配索されるように、径方向溝と径方向孔の両方が形成されることを特徴とする(1)に記載の工作機械用主軸装置。
(3) (1)又は(2)に記載の前記主軸装置を備えることを特徴とする工作機械。
本発明によれば、センサが軸方向において最も外側に位置する前記軸受の外輪に取り付けられるので、該軸受の状態を検出することができ、また、前記前蓋又は後側軸受外輪押えと、前記ハウジングの端部との少なくとも一方には、前記センサの配線が前記ハウジングの外側に配索されるように、径方向孔と径方向溝の少なくとも一つが形成されるので、該センサの配線を、ハウジングの外部へ容易に配索することができる。
本発明の第1実施形態に係る工作機械用主軸装置の概略図である。 図1の前側軸受近傍を示す要部拡大断面図である。 (a)は、図1の前側軸受近傍を示す図2と異なる位相の要部拡大断面図であり、(b)は、(a)のIII−III線に沿った断面図である。 図1の前側軸受を示す要部拡大断面図である。 (a)は、温度センサのフィルム基板の上に形成した温度センサ部を示す平面図であり、(b)は、フィルム基板の上にフィルムカバーを示す平面図であり、(c)は、(b)のV−V線に沿って切断した、温度センサの断面図である。 (a)は、他の温度センサのフィルム基板の上に形成した温度センサ部を示す平面図であり、(b)は、フィルム基板の上にフィルムカバーを示す平面図であり、(c)は、(b)のVI−VI線に沿って切断した、温度センサの断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る工作機械用主軸装置の前側軸受近傍を示す断面図である。 本発明の第1実施形態の他の変形例に係る工作機械用主軸装置の前側軸受近傍を示す断面図である。 (a)は、第2実施形態に係る工作機械用主軸装置の前側軸受近傍の要部拡大断面図であり、(b)は、(a)のIX−IX線に沿った断面図である。 第2実施形態の変形例に係る工作機械用主軸装置の前側軸受近傍の要部拡大断面図である。 従来の主軸装置における断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る工作機械用主軸装置、及び、工作機械について図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、主軸装置20は、ビルトインモータ方式であり、その軸方向中心部には、中空状の回転軸22が設けられ、回転軸22の軸芯には、ドローバ23が摺動自在に挿嵌されている。ドローバ23は、工具ホルダ24に取付けられたプルスタッド25を、クランプボール26を介して、ばね部材27の力によって反工具側方向(図の右方向)に付勢しており、工具ホルダ24は、回転軸22のテーパ面28と嵌合する。工具ホルダ24には工具Tが取り付けられており、この結果、回転軸22は、一端(図の左側)に工具Tをクランプして、工具Tを取り付け可能としている。
また、回転軸22は、その軸方向中間位置Cに対して同じ工具側を支承する2列の前側軸受60,70と、反工具側を支承する1列の後側軸受80とによって、ハウジングを構成する外筒29に回転自在に支持されている。なお、前側軸受60,70は、本発明の第1軸受をなす前側第1軸受70と、本発明の第2軸受をなす前側第2軸受60とからなり、前側第1軸受70は、前側第2軸受60に対して軸方向中間位置C寄り(奥側)に配置される。
前側軸受60,70と後側軸受80間における回転軸22の外周面には、ロータ30が外嵌されている。また、ロータ30の周囲に配置されるステータ32は、ステータ32に焼き嵌めされた冷却ジャケット33を外筒29に内嵌することで、外筒29に固定される。従って、ロータ30とステータ32はモータを構成し、モータ制御部31によってステータ32に電力を供給することでロータ30に回転力を発生させ、回転軸22を回転させる。
また、外筒29と反工具側で固定されたハウジングを構成する後蓋34には、工具アンクランプピストン35を摺動自在に内嵌したハウジングを構成する工具アンクランプシリンダ36が固定されている。よって、工具を交換する際には、図示しない油路から油圧室38に作動油を導き、工具アンクランプピストン35を工具側(図の左側)へ前進させることにより、ドローバ23を工具側(図の左側)へ前進させて、工具Tをアンクランプする。
図2及び図3に示すように、前側軸受60,70は、外輪61,71と、内輪62,72と、接触角を持って配置される転動体としての玉63,73と、玉63,73を略等間隔で保持する外輪案内の保持器64,74と、をそれぞれ有するアンギュラ玉軸受である。後側軸受80は、図1に示すように、外輪81と、内輪82と、転動体としての円筒ころ83と、円筒ころ83を略等間隔で保持する外輪案内の保持器(図示せず)と、を有する円筒ころ軸受である。
前側軸受60,70の外輪61,71は外筒29に締結固定された前側ハウジング50に内嵌されており、且つ前側ハウジング50にボルト締結された前蓋51によって外輪間座40を介して外筒29に対し軸方向に固定されている。また、前側軸受60,70の内輪62,72は、回転軸22に外嵌されており、且つ回転軸22に締結されたナット41によって内輪間座42を介して回転軸22に対し軸方向に固定されている。なお、前側ハウジング50及び前蓋51もハウジングを構成する。
さらに、図1に示すように、各外輪61,71とその間に配置される外輪間座40には、外輪61と外輪間座40の各外周面の溝に、及び外輪71と外輪間座40の各外周面の溝に側面視C形状の一対のスナップリング65,75がそれぞれ掛け渡されている。これにより、各外輪61,71と外輪間座40との互いの周方向における位相ずれを防止している。
後側軸受80の外輪81は後蓋34に内嵌されており、且つ後蓋34にボルト締結された後側軸受外輪押え43によって後蓋34に固定されている。後側軸受80の内輪82は、回転軸22とテーパ嵌合されており、回転軸22に締結された他のナット45によって、内輪間座46を介して位置決めされている。
ここで、冷却ジャケット33や前側ハウジング50には冷却溝33a,50aが形成されており、供給される冷却油によって主軸装置20の各構成部品を冷却し、これら構成部品の熱変位を防止している。
また、図1に示すように、外筒29、後蓋34、前側ハウジング50には、前側軸受60,70及び後側軸受80をそれぞれ潤滑するための複数の給油通路90が形成されており、これら通路90の一端側には、潤滑油を送り込む潤滑装置91が図示しない配管を介してそれぞれ取り付けられている。なお、潤滑装置91によって供給される潤滑方式は、オイル潤滑であればよく、オイルエア潤滑、オイルミスト潤滑、直噴潤滑等のいずれであってもよい。
各給油通路90の他端側には、潤滑ノズル92が取り付けられており、潤滑装置91によって送られた潤滑油を各軸受60,70,80の軸受空間内に供給する。具体的に、図2に示すように、前側軸受60,70では、潤滑ノズル92は、前側ハウジング50に収容され、且つ、ノズル先端が内輪間座42及び外輪間座40内に位置するように外輪間座40に形成された貫通孔40aから突出しており、潤滑油は各軸受60,70の反カウンタボア側から軸受空間内に供給される。これにより、潤滑油がカウンタボア側に配置される後述の温度センサ52に直接吐出されることがなく、温度測定への影響を抑えることができる。なお、前側軸受60の潤滑ノズル92が突出する貫通孔40aは、外輪間座40のスナップリング65が位置しない外周面に形成されている。
図2〜図4に示すように、前側軸受60,70の外輪61,71には、カウンタボア側の内周面61a,71aの一部にセンサ収容溝61c,71cが形成されている。そして、これらセンサ収容溝61c、71cの平坦面には、温度センサ52,52がカウンタボア側内周面61a,71aから径方向内方に突出しないように貼り付けられている。これにより、軸受空間内の潤滑油の滞留を防ぎ、異常昇温のリスクを低減できる。
前側第2軸受60の温度センサ52は、電気配線53aを介して温度検出部54に接続されている。電気配線53aは、前蓋51に形成される開口溝(径方向溝)51aから、前側ハウジング50の端部に形成された径方向溝50d、及び前側ハウジング50の端部に形成された配線通路をなす径方向孔50bを通過して前側ハウジング50の外側へ配索されている。
前側軸受60,70間の外輪間座40には、周方向の一部に、前側第1軸受70寄りの軸方向端面から切欠かれた切欠き部40bが形成されている。切欠き部40bは、スナップリング66が位置しない外周面に形成されている。また、前側第2軸受60、及び前側軸受60,70間の外輪間座40と対向する前側ハウジング50の内周面の周方向一部には、径方向孔50bまで軸方向に延びる配線通過部としての軸方向溝50cが形成されている。このため、前側軸受70の配線53bは、外輪間座40の切欠き部40b及び前側ハウジング50の軸方向溝50cを通過して、前側軸受60のカウンタボア側へ配索され、さらに、前側ハウジング50の径方向孔50bを通過して、前側ハウジング50の外側へ配索される。
なお、電気配線53a,53bは、温度センサ52と温度検出部54との間を直接接続する方法以外に、軸受端部近傍から温度検出部54の測定アンプまでの間で、必要に応じて、オスメス継手(ソケット・コネクタ等)等により、分離線を接続する形態でもかまわない。
図5(a)〜(c)のように、温度センサ52は、耐熱性及び可撓性を有する高分子材料(ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の合成樹脂)からなるフィルム基板55と、フィルム基板55上に形成された白金等からなる膜状の温度センサ部56と、温度センサ部56が形成されたフィルム基板55を覆うように配置された同種の高分子材料(合成樹脂)からなるフィルムカバー57と、を備えるMEMSセンサであり、全体として平面が矩形状で厚さが薄くかつ可撓性のある構成となっている。
膜状の温度センサ部56は、図5(a)のように、全体の幅aでかつ幅bの帯状部から構成され、幅bの帯状部は全体の帯状長さを長く確保するために複数箇所で折り返されている。膜状の温度センサ部56の図の左右端下側に位置する幅bの帯状部の両端に、一対の配線取付部58,58が幅bよりも広幅に設けられている。
フィルム基板55を覆うフィルムカバー57には、図5(a)の一対の配線取付部58,58に対応する位置に、図5(c)のように孔59が形成されることで、図5(b)のように一対の配線取付部58,58がフィルムカバー57の表面に露出している。なお、図6(a)〜(c)に示すように、一対の配線取付部58が表面にて露出するように、フィルムカバー57を配置してもよい。一対の配線取付部58,58に、一対の電気配線53が電気接続される。温度検出部54では、温度変化により変化する温度センサ部56の抵抗値に基づいて温度測定が行われる。
このように温度センサ52は、フィルム基板55に形成した膜状の温度センサ部56とフィルムカバー57の表面に露出する配線取付部58とから構成されるため、従来のチップ型積層サーミスタよりも薄く可撓性があり、かつ、小型であるので、温度センサ52の取付位置に制約がなくなる。従って、温度センサ52を外輪61,71と玉63,73との接触点p近傍に配置することができ、冷却油の影響を抑えた温度測定が可能で、温度検知のレスポンスが良好となる。また、膜状の温度センサ部56をフィルムカバー57で覆うので、温度センサ52の劣化のおそれが少なく、また、温度センサ52全体が可撓性のある構造なので、割れのおそれもなく、耐久性を向上できる。
特に、温度センサ52は、外輪61,71のカウンタボア側の内周面61a,71aのセンサ収容溝61c、71cに取り付けられるので、保持器案内面を構成する反カウンタボア側の内周面61b,71bで外輪案内される保持器64,74との干渉を確実に防止することができる。
なお、温度センサ52としては、上述したもの以外に、熱電対、サーミスタ等の他の部材を用いた膜状のセンサを使用してもよい。
また、温度検出部54において、測定された温度データに基づいて軸受60,70の異常昇温が検出された時には、軸受60,70の焼付きを防止するように軸受60,70の運転状態を制御する。具体的には、図1に示すように、モータ制御部31によって主軸の回転を減速、或いは停止させたり、潤滑装置91によって潤滑油の吐出タイミングや潤滑油量をコントロールする。
従って、本実施形態の工作機械用主軸装置20によれば、前側ハウジング50には、前側第1軸受70に設けられた温度センサ52の配線53bを、前側第2軸受60の前側第1軸受70と軸方向反対側、即ち、前側第2軸受60のカウンタボア側へ配索可能な軸方向溝50cが形成されるので、前側第1軸受70に設けられた温度センサ52によって前側第1軸受70の温度状態を検出することができ、且つ、前側第1軸受70の温度センサ52の配線53bを前側第2軸受60を越えて容易に配索することができる。
また、回転軸22の軸方向中間位置Cに対して同じ側に配置される前側軸受60,70において、奥側の前側第1軸受70の温度センサ52の配線53bを手前側の前側第2軸受60を越えて軸方向一端側へ配索することができる。特に、回転軸22にロータ30が設けられる本実施形態のようなモータビルトインタイプの場合には、ロータ30に近い前側第1軸受70の配線53bの配索が容易となり、焼付きが発生しやすい前側第1軸受70の温度状態を検出することができる。
さらに、前側第2軸受60には、前側第2軸受60の状態を検出するための他の温度センサ52を備えており、前側第1軸受70の温度センサ52の配線53aと、他の温度センサ52の配線53bとを同じ軸方向位置からハウジングの外側に取り出すことができる。
なお、図7に示す変形例のように、前蓋51に形成される開口溝51aを配線53a,53bが取り出される位置を繋ぐように周方向に延ばし、前側第2軸受60の温度センサ52の配線53aが通過する径方向孔50bに、前側第1軸受70のカウンタボア側へ配索された、前側第1軸受70の温度センサ52の配線53bが通過するようにすれば、2つの配線53a,53bを集約して、取り回しの構造を簡潔化することができる。
また、図8に示す他の変形例のように、スナップリング65,75の代わりに、各外輪61,71とその間に配置される外輪間座40には、外輪61と外輪間座40の対向する各軸方向端面の穴に、及び外輪71と外輪間座40の対向する各軸方向端面の穴にそれぞれ跨る位置決めピン66,76を配置してもよい。この場合にも、各外輪61,71と外輪間座40との互いの周方向における位相ずれを防止することができる。
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態に係る工作機械用主軸装置を示す。なお、本実施形態では、温度センサの配線の取り回し構造が第1実施形態のものと異なるのみである。そのため、第1実施形態と同等部分については、同一符号を付して説明を省略或いは簡略化する。
この実施形態では、外輪間座40には、切欠き部40bから軸方向に延びる軸方向溝40cが形成されている。また、前側第2軸受60aでは、軸方向溝40cと同位相となる外周面の一部に軸方向に亙って配線通過部としての軸方向溝61dが形成されている。また、第1実施形態と同様、前側第2軸受60aの外輪61、外輪間座40、前側第1軸受70の外輪71は、スナップリング65,75によって互いの周方向における位相ずれが防止されており、外輪間座40の軸方向溝40cと外輪61の軸方向溝61dは、スナップリング65が位置しない外周面に形成されている。
このため、前側第1軸受70の温度センサ52の配線53bは、外輪間座40の切欠き部40b及び軸方向溝40cと、前側第2軸受60aの軸方向溝61dを通過して、前側第2軸受60aのカウンタボア側へ配索され、前側ハウジング50の径方向孔50bを通過して、前側ハウジング50の外側へ配索される。
従って、本実施形態においても、前側第1軸受70の温度センサ52の配線53bを前側第2軸受60aを越えて、前側第2軸受60aのカウンタボア側へ容易に配索することができる。
その他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。また、本実施形態においても、スナップリング65,75の代わりに、図8に示した位置決めピン66,76によって前側第2軸受60aの外輪61、外輪間座40、前側第1軸受70の外輪71の互いの周方向における位相ずれを防止してもよい。
なお、図10に示す変形例のように、外輪間座40には、切欠き部40bから軸方向に延びる軸方向孔40dが形成され、前側第2軸受60a´には、軸方向孔40dと同位相となる位置に軸方向に亙って配線通過部としての軸方向孔61eが形成されてもよい。
この場合にも、前側第1軸受70の温度センサ52の配線53bは、外輪間座40の切欠き部40b及び軸方向孔40dと、前側第2軸受60a´の軸方向孔61eを通過して、前側第2軸受60a´のカウンタボア側へ配索され、前側ハウジング50の径方向孔50bを通過して、前側ハウジング50の外側へ配索される。
尚、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
本発明は、2列の前側軸受60,70に適用されているが、2列以上の軸受に対して適用可能であり、2列以上の後側軸受80を有する場合にも適用可能である。また、各軸受の種類も任意に設定可能である。
また、本発明の回転軸は、工具が取り付けられるもののほか、加工物が取り付けられるものであってもよい。
なお、本発明のセンサとしては、温度センサに限定されるものでなく、速度センサや加速度センサや荷重センサ等、軸受に配置される任意のセンサが適用可能である。
さらに、第1実施形態では、配線通過部として、前側ハウジング50に軸方向溝50cを形成しているが、前側ハウジング50に互いに貫通する径方向孔と軸方向孔を設け、外輪間座40の切欠き部40bからの配線53bを前側第2軸受60のカウンタボア側へ配索するようにしてもよい。
20 主軸装置
22 回転軸
30 ロータ
32 ステータ
40 外輪間座
42 内輪間座
50 前側ハウジング(ハウジング)
50c 軸方向溝(配線通過部)
52 温度センサ
53a,53b 電気配線
60,60a,60a´ 前側第2軸受(アンギュラ玉軸受)
70 前側第1軸受(アンギュラ玉軸受)
61,71 外輪
61d 軸方向溝(配線通過部)
61e 軸方向孔(配線通過部)
80 後側軸受(円筒ころ軸受)

Claims (3)

  1. 回転軸と、
    該回転軸の周囲に設けられるハウジングと、
    前記回転軸と前記ハウジングとの間にそれぞれ配置され、前記回転軸を前記ハウジングに対して回転自在に支持する複数の軸受と、
    前記ハウジングにボルト締結され、前記複数の軸受の外輪を軸方向に固定する前蓋又は後側軸受外輪押えと、
    軸方向において最も外側に位置する前記軸受の外輪に取り付けられ、該軸受の状態を検出するためのセンサと、
    を有する工作機械用主軸装置であって、
    前記前蓋又は後側軸受外輪押えと、前記ハウジングの端部との少なくとも一方には、前記センサの配線が前記ハウジングの外側に配索されるように、径方向孔と径方向溝の少なくとも一つが形成されることを特徴とする工作機械用主軸装置。
  2. 前記ハウジングの端部には、前記センサの配線が前記ハウジングの外側に配索されるように、径方向溝と径方向孔の両方が形成されることを特徴とする請求項1に記載の工作機械用主軸装置。
  3. 請求項1又は2に記載の前記主軸装置を備えることを特徴とする工作機械。
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