JP5539596B2 - 自律移動装置、自律移動方法、及び、自律移動装置用のプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、制御装置によって移動が制御される自律移動装置、自律移動方法、及び自律移動装置用のプログラムに関するものである。
FA(factory automation)ロボット等は、効率的な動作と安全確保のために、人と空間的に隔離された状態(人のいない場所)で稼動する。また、ビル清掃ロボットのように、時間的に隔離された状態(人のいない時間)で稼動する形態を取ることで、効率的な動作と安全確保を図っているものがある。今後、人が活動する空間の中で稼働し、日常生活で人の負担を減らしたり、人の生活を支援したりするロボット、すなわち、人と共存可能なロボットが重要になりつつある。例えば、病院において、自律移動しながら物品を搬送するロボットや、人がいる時間帯に移動しながら床掃除を行うようなロボットである。
このようなロボットは、移動際に人と物理的に接触する可能性があり、人の安全を確保するためには、人を含む障害物との衝突を回避しながら移動する必要がある。
例えば、ロボットの移動空間内の障害物に仮想的な斥力ポテンシャルを与え、ロボットがその斥力ポテンシャルから受ける仮想的な斥力を受けることにより、衝突回避を行う方式が提案されている(特許文献1)。
また、ロボットが人の共存を考えた場合、ロボットの動作、あるいは、ロボットの動作の意図が分かりやすいものであることが望ましい。
例えば、ロボットの頭部に回転可能で眼球の動きを模した表示を行うディスプレイを備え、障害物を検知している方向や、次の移動方向を、頭部の回転、あるいは、眼球の動きによって、人に提示する方式が提案されている(特許文献2)。
D.Helbing and P.Molnar 「Social Force Model for Pedestrian Dynamics」 Physical Review E、 vol.51、 no.5、 pp.4282−4286、1995
しかしながら、前記特許文献1の方式では、ポテンシャルに応じたロボットの回避行動が間に合わない場合、例えば、特に狭い空間又は交差形状の通路における出会い頭の状況において、ロボットと人とが停止して立ち往生状態になる可能性が高くなり、ロボットは安全確保のために停止を余儀なくされる。従って、人と頻繁に遭遇する環境では、ロボットが頻繁に停止し、ロボットの移動効率が著しく低下するという課題を有していた。
さらに、前記特許文献1の方式では、ポテンシャルに応じてロボットが回避移動を行うため、人から見て、ロボットの挙動の意図が分かりにくく、回避動作を行うロボットと人とがすれ違う際に、人が不安感を覚えるという課題を有していた。
さらに、前記特許文献1の方式では、やむを得ず停止したロボットの側を人が通り過ぎる際に、人が「ロボットが、いつ、どこに動き出すか」という不安感を覚えるという課題を有していた。
また、前記特許文献2の方法では、ロボットのディスプレイに表示される眼球を模した図形の動き又は、頭部ディスプレイの回転という動作が、ロボットの移動方向を表すという意味であるということ自体が、初めてその動作を見た人に必ずしもわからないという課題を有していた。例えば、ロボットが頭部を回転するだけでは、ロボットが単なる警戒モードで動作しているのか、ロボットがある方向に方向転換しようとしているのかが、人にとって分かりにくい。
さらに、人がロボットの頭部を見ていない場合には、ロボットの動作意図が人に伝わらないという課題も有している。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、人とすれ違う際に動作効率が低下することがなくかつ人に不安感を抱かせることのないように人とすれ違う動作を可能とする自律移動装置、自律移動方法、及び、自律移動装置用のプログラムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下のように構成される。
本発明の1つの態様によれば、移動経路に基づいて自律的に移動する自律移動装置において、
前記自律移動装置の周辺における、人あるいは物体の情報を含む環境情報を取得する環境情報取得部と、
前記環境情報取得部で取得された前記環境情報に基づいて、前記人を検知する人情報取得部と、
前記人情報取得部によって前記人を検知した時点において、前記環境情報に基づいて前記人と前記自律移動装置とが接触する可能性があるとき、前記人の回避動作を誘導する可能性の有無を判断する接触可能性判断部と、
前記人の回避動作を誘導する可能性が有るとき、前記人に対して前記自律移動装置の移動予測経路を示す誘導動作情報を生成する誘導動作生成部と、
前記誘導動作生成部からの前記誘導動作情報に基づいて、前記自律移動装置の移動を制御する移動速度及び回転速度制御部と、
前記誘導動作情報に基づき前記移動速度及び回転速度制御部で前記自律移動装置の移動を制御して行った誘導動作に対して、前記人の反応情報を取得する反応情報取得部と、
前記反応情報取得部で取得した前記反応情報に応じて前記誘導動作を維持する誘導動作維持部と、
を備える制御部を備える、自律移動装置を提供する。
前記自律移動装置の周辺における、人あるいは物体の情報を含む環境情報を取得する環境情報取得部と、
前記環境情報取得部で取得された前記環境情報に基づいて、前記人を検知する人情報取得部と、
前記人情報取得部によって前記人を検知した時点において、前記環境情報に基づいて前記人と前記自律移動装置とが接触する可能性があるとき、前記人の回避動作を誘導する可能性の有無を判断する接触可能性判断部と、
前記人の回避動作を誘導する可能性が有るとき、前記人に対して前記自律移動装置の移動予測経路を示す誘導動作情報を生成する誘導動作生成部と、
前記誘導動作生成部からの前記誘導動作情報に基づいて、前記自律移動装置の移動を制御する移動速度及び回転速度制御部と、
前記誘導動作情報に基づき前記移動速度及び回転速度制御部で前記自律移動装置の移動を制御して行った誘導動作に対して、前記人の反応情報を取得する反応情報取得部と、
前記反応情報取得部で取得した前記反応情報に応じて前記誘導動作を維持する誘導動作維持部と、
を備える制御部を備える、自律移動装置を提供する。
これらの概括的かつ特定の態様は、システム、方法、コンピュータプログラム並びにシステム、方法及びコンピュータプログラムの任意の組み合わせにより実現してもよい。
本発明の前記態様の自律移動装置、自律移動方法、及び、自律移動装置用のプログラムによれば、人とすれ違う際に、自律移動装置の動作効率が低下することがなくかつ人に不安感を抱かせることのないように、人と自律移動装置とがすれ違う動作が可能となる。
本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての実施形態に関連した次の記述から明らかになる。この図面においては、
図1Aは、本発明の第1実施形態における自律移動装置の正面図であり、
図1Bは、本発明の第1実施形態における自律移動装置の側面図であり、
図2Aは、第1実施形態において人と自律移動装置が衝突する可能性が高いシーンを示す説明図であり、
図2Bは、第1実施形態において自律移動装置が有している環境マップを示す説明図であり、
図3は、第1実施形態において自律移動装置における構成を示すブロック図であり、
図4は、第1実施形態においてLRFセンサーが走行環境及び障害物を計測した様子を示す説明図であり、
図5は、第1実施形態においてLRFセンサーが取得したデータを示す説明図であり、
図6Aは、第1実施形態において自律移動装置の接触可能性判断手段の詳細なブロック図であり、
図6Bは、第1実施形態において自律移動装置の接触可能性判断手段の誘導動作可能性判断手段の詳細なブロック図であり、
図7は、第1実施形態において自律移動装置における接触可能性判断手段が行う判断方法を示す説明図であり、
図8は、第1実施形態において自律移動装置の接近禁止領域を示す説明図であり、
図9は、第1実施形態において自律移動装置の誘導動作生成手段の詳細なブロック図であり、
図10Aは、第1実施形態において複数の移動経路を生成する際の通路の領域分割を示す図であり、
図10Bは、第1実施形態において複数の移動経路を生成する際の通路の領域分割を示す図であり、
図10Cは、第1実施形態において複数の移動経路を生成する際の通路の領域分割を示す図であり、
図11Aは、第1実施形態において一本の通路で走行している場合の領域分割を示す図であり、
図11Bは、第1実施形態において一本の通路で走行している場合の第1移動経路を示す図であり、
図11Cは、第1実施形態において一本の通路で走行している場合の第2移動経路を示す図であり、
図12Aは、第1実施形態においてT字形状の通路の付近で走行している場合の領域分割を示す図であり、
図12Bは、第1実施形態においてT字形状の通路の付近で走行している場合の第1移動経路を示す図であり、
図12Cは、第1実施形態においてT字形状の通路の付近で走行している場合の第2移動経路を示す図であり、
図12Dは、第1実施形態においてT字形状の通路の付近で走行している場合の第3移動経路を示す図であり、
図12Eは、第1実施形態においてT字形状の通路の付近で走行している場合の第4移動経路を示す図であり、
図13Aは、第1実施形態において自律移動装置のポテンシャルによって人が受ける斥力を示す説明図であり、
図13Bは、第1実施形態において自律移動装置のポテンシャルによって人が受ける斥力を示す説明図であり、
図14は、第1実施形態において自律移動装置における誘導動作生成手段の動作の手順を示すフローチャートであり、
図15は、第1実施形態において自律移動装置が人を検知したシーンの例1を示す説明図であり、
図16は、第1実施形態において人が左に曲がると判断する際の進行方向の角度を示す説明図であり、
図17Aは、第1実施形態の例1において、自律移動装置における誘導動作生成手段が描く人に予測させたい自律移動装置の第1候補移動経路のマップを示す説明図であり、
図17Bは、例1において、自律移動装置における誘導動作生成手段が描く人に予測させたい自律移動装置の第2候補移動経路のマップを示す説明図であり、
図17Cは、例1において、自律移動装置における誘導動作生成手段が人に予測させたい自律移動装置の移動経路を提示するために生成した誘導動作を示す説明図であり、
図17Dは、例1において、自律移動装置における人反応確認手段が確認した人の反応及び誘導動作維持手段が人の反応に応じて行っている継続動作を示す説明図であり、
図18は、自律移動装置が人を検知したシーンの例2を示す説明図であり、
図19Aは、第1実施形態の例2において、自律移動装置における誘導動作生成手段が描く人に予測させたい自律移動装置の第1候補移動経路のマップを示す説明図であり、
図19Bは、例2において、自律移動装置における誘導動作生成手段が人に予測させたい自律移動装置の移動経路を提示するために生成した誘導動作を示す説明図であり、
図19Cは、例2において、自律移動装置における人反応確認手段が確認した人の反応及び誘導動作維持手段が人の反応に応じて行っている継続動作を示す説明図であり、
図20は、自律移動装置が人を検知したシーンの例3を示す説明図であり、
図21Aは、第1実施形態の例3において、自律移動装置における誘導動作生成手段が描く人に予測させたい自律移動装置の第1候補移動経路のマップを示す説明図であり、
図21Bは、例3において、自律移動装置における誘導動作生成手段が人に予測させたい自律移動装置の移動経路を提示するために生成した誘導動作を示す説明図であり、
図21Cは、例3において、自律移動装置における人反応確認手段が確認した人の反応及び誘導動作維持手段が人の反応に応じて行っている継続動作を示す説明図であり、
図22は、自律移動装置が人を検知したシーンの例4を示す説明図であり、
図23Aは、第1実施形態の例4において、自律移動装置における誘導動作生成手段が描く人に予測させたい自律移動装置の第1候補移動経路のマップを示す説明図であり、
図23Bは、例4において、自律移動装置における誘導動作生成手段が描く人に予測させたい自律移動装置の第1候補移動経路のマップを示す説明図であり、
図24Aは、例4において、自律移動装置における誘導動作生成手段が描く人に予測させたい自律移動装置の第2候補移動経路のマップを示す説明図であり、
図24Bは、例4において、自律移動装置における誘導動作生成手段が描く人に予測させたい自律移動装置の第2候補移動経路のマップを示す説明図であり、
図25Aは、例4において、自律移動装置における誘導動作生成手段が描く人に予測させたい自律移動装置の第3候補移動経路のマップを示す説明図であり、
図25Bは、例4において、自律移動装置における誘導動作生成手段が描く人に予測させたい自律移動装置の第3候補移動経路のマップを示す説明図であり、
図26Aは、例4において、自律移動装置における誘導動作生成手段が人に予測させたい自律移動装置の移動経路を提示するために生成した誘導動作を示す説明図であり、
図26Bは、例4において、自律移動装置における人反応確認手段が確認した人の反応を示す説明図であり、
図26Cは、例4において、自律移動装置における人反応確認手段が確認した人の反応を示す説明図であり、
図27は、第1実施形態において自律移動装置における構成を示すブロック図であり、
図28Aは、第1実施形態の変形例において、自律移動装置における誘導動作維持手段が人の反応に応じて行っている継続動作を示す説明図であり、
図28Bは、第1実施形態の変形例において、自律移動装置における誘導動作維持手段が人の反応に応じて行っている継続動作を示す説明図であり、
図29は、第1実施形態の変形例において自律移動装置が行っている回避動作の例を示す説明図であり、
図30は、第1実施形態の変形例において自律移動装置の動作の手順を示すフローチャートであり、
図31は、第1実施形態において、等ポテンシャル線が自律移動装置の移動方向に対して楕円の形状を持っている状態を示す図である。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
以下、図面を参照して本発明における実施形態を詳細に説明する前に、本発明の種々の態様について説明する。
本発明の第1態様によれば、移動経路に基づいて自律的に移動する自律移動装置において、
前記自律移動装置の周辺における、人あるいは物体の情報を含む環境情報を取得する環境情報取得部と、
前記環境情報取得部で取得された前記環境情報に基づいて、前記人を検知する人情報取得部と、
前記人情報取得部によって前記人を検知した時点において、前記環境情報に基づいて前記人と前記自律移動装置とが接触する可能性があるとき、前記人の回避動作を誘導する可能性の有無を判断する接触可能性判断部と、
前記人の回避動作を誘導する可能性が有るとき、前記人に対して前記自律移動装置の移動予測経路を示す誘導動作情報を生成する誘導動作生成部と、
前記誘導動作生成部からの前記誘導動作情報に基づいて、前記自律移動装置の移動を制御する移動速度及び回転速度制御部と、
を備える制御部を備える、自律移動装置を提供する。
前記自律移動装置の周辺における、人あるいは物体の情報を含む環境情報を取得する環境情報取得部と、
前記環境情報取得部で取得された前記環境情報に基づいて、前記人を検知する人情報取得部と、
前記人情報取得部によって前記人を検知した時点において、前記環境情報に基づいて前記人と前記自律移動装置とが接触する可能性があるとき、前記人の回避動作を誘導する可能性の有無を判断する接触可能性判断部と、
前記人の回避動作を誘導する可能性が有るとき、前記人に対して前記自律移動装置の移動予測経路を示す誘導動作情報を生成する誘導動作生成部と、
前記誘導動作生成部からの前記誘導動作情報に基づいて、前記自律移動装置の移動を制御する移動速度及び回転速度制御部と、
を備える制御部を備える、自律移動装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、前記誘導動作情報に基づき前記移動速度及び回転速度制御部で前記自律移動装置の移動を制御して行った誘導動作に対して、前記人の反応情報を取得する反応情報取得部と、
前記反応情報取得部で取得した前記反応情報に応じて前記誘導動作を維持する誘導動作維持部と、
を備える、第1の態様に記載の自律移動装置を提供する。
前記反応情報取得部で取得した前記反応情報に応じて前記誘導動作を維持する誘導動作維持部と、
を備える、第1の態様に記載の自律移動装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記環境情報取得部で取得された前記環境情報内に、前記人ではない障害物が含まれている場合又は前記自律移動装置の移動経路を前記人に回避してもらう動作を誘発することが不可能な場合に、前記自律移動装置で行う回避動作を生成する回避動作生成部をさらに備える、第1又は2の態様に記載の自律移動装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記環境情報取得部は、LRFセンサー、ミリ波センサー、超音波センサー、及び、ステレオカメラの少なくとも1つで構成される環境観測部により観測した前記環境情報を取得する、第1〜3のいずれか1つの態様に記載の自律移動装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記人情報取得部は、前記人の位置、速度、及び、進行方向を移動情報として取得する、第1〜4のいずれか1つの態様に記載の自律移動装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記誘導動作生成部は、前記自律移動装置のポテンシャルによって前記人が受ける斥力の大きさ及び方向を基に、優先順位の高い誘導経路の候補から1つの候補を選択して、前記人に対する前記自律移動装置の移動予測経路を生成する、第1〜5のいずれか1つの態様に記載の自律移動装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、前記誘導動作生成部は、前記人の移動情報に応じて、前記人に予測させたい前記自律移動装置の移動経路が前記自律移動装置の目的地とは反対方向に一時的に移動する経路である前記誘導動作を、生成する、第5の態様に記載の自律移動装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、前記誘導動作生成部は、前記人情報取得部で取得した前記人の前記移動情報によっても前記人の行き先が不明である場合に、前記人に行き先を行動で示してもらうための前記誘導動作を生成する、第5の態様に記載の自律移動装置を提供する。
本発明の第9態様によれば、前記誘導動作生成部は、前記人に予測させたい前記自律移動装置の移動経路を、前記自律移動装置で塞ぐ動作を、前記誘導動作として生成する、第1〜8のいずれか1つの態様に記載の自律移動装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、前記誘導動作生成部は、前記人に予測させたい前記自律移動装置の移動経路を示すために移動しながら、前記移動経路の両側の壁のいずれか一方の壁に近づける動作を、前記誘導動作として生成する、第1〜9のいずれか1つの態様に記載の自律移動装置を提供する。
本発明の第11態様によれば、前記移動速度及び回転速度制御部は、前記誘導動作の開始直後の所定期間は、それ以外の期間よりも前記自律移動装置の前記移動速度又は回転速度を低速にするとともに、
前記誘導動作の開始直後の所定期間に、前記反応情報取得部で、前記人の反応情報を取得する、第2の態様に記載の自律移動装置を提供する。
前記誘導動作の開始直後の所定期間に、前記反応情報取得部で、前記人の反応情報を取得する、第2の態様に記載の自律移動装置を提供する。
本発明の第12態様によれば、前記移動速度及び回転速度制御部は、前記自律移動装置がT字形状の通路又は交差点で曲がると前記人に予測させたい際に、前記通路の両側の壁のうちのいずれか一方の壁の近くに前記自律移動装置を接近させるように前記移動速度及び回転速度を制御する、第1〜11のいずれか1つの態様に記載の自律移動装置を提供する。
本発明の第13態様によれば、前記誘導動作維持部は、前記人情報取得部で取得した前記人の前記移動情報に基づき前記人の行き先を行動で示してもらったと判断した後で、その行き先以外の通路の空間に対して前記自律移動装置の動作を継続して行う、第8の態様に記載の自律移動装置を提供する。
本発明の第14態様によれば、前記回避動作生成部は、前記誘導動作を行っても前記人の反応で前記自律移動装置との衝突が起こりうる場合に前記回避動作を生成する、第3の態様に記載の自律移動装置を提供する。
本発明の第15態様によれば、移動経路に基づいて自律移動装置が自律的に移動する自律移動方法において、
前記自律移動装置の周辺における、人あるいは物体の情報を含む環境情報を環境情報取得部で取得し、
前記環境情報取得部で取得された前記環境情報に基づいて、前記人を人情報取得部で検知し、
前記人情報取得部によって前記人を検知した時点において、前記環境情報に基づいて前記人と前記自律移動装置とが接触する可能性があるとき、前記人の回避動作を誘導する可能性の有無を接触可能性判断部で判断し、
前記人の回避動作を誘導する可能性が有るとき、前記人に対して前記自律移動装置の移動予測経路を示す誘導動作情報を誘導動作生成部で生成し、
前記誘導動作生成部からの前記誘導動作情報に基づいて、前記自律移動装置の移動を移動速度及び回転速度制御部で制御する、
自律移動方法を提供する。
前記自律移動装置の周辺における、人あるいは物体の情報を含む環境情報を環境情報取得部で取得し、
前記環境情報取得部で取得された前記環境情報に基づいて、前記人を人情報取得部で検知し、
前記人情報取得部によって前記人を検知した時点において、前記環境情報に基づいて前記人と前記自律移動装置とが接触する可能性があるとき、前記人の回避動作を誘導する可能性の有無を接触可能性判断部で判断し、
前記人の回避動作を誘導する可能性が有るとき、前記人に対して前記自律移動装置の移動予測経路を示す誘導動作情報を誘導動作生成部で生成し、
前記誘導動作生成部からの前記誘導動作情報に基づいて、前記自律移動装置の移動を移動速度及び回転速度制御部で制御する、
自律移動方法を提供する。
本発明の第16態様によれば、移動経路に基づいて自律的に移動する自律移動装置の自律移動装置用のプログラムにおいて、
コンピュータを、
前記自律移動装置の周辺における、人あるいは物体の情報を含む環境情報を取得する環境情報取得部と、
前記環境情報取得部で取得された前記環境情報に基づいて、前記人を検知する人情報取得部と、
前記人情報取得部によって前記人を検知した時点において、前記環境情報に基づいて前記人と前記自律移動装置とが接触する可能性があるとき、前記人の回避動作を誘導する可能性の有無を判断する接触可能性判断部と、
前記人の回避動作を誘導する可能性が有るとき、前記人に対して前記自律移動装置の移動予測経路を示す誘導動作情報を生成する誘導動作生成部と、
前記誘導動作生成部からの前記誘導動作情報に基づいて、前記自律移動装置の移動を制御する移動速度及び回転速度制御部と、
として機能させるための自律移動装置用のプログラムを提供する。
コンピュータを、
前記自律移動装置の周辺における、人あるいは物体の情報を含む環境情報を取得する環境情報取得部と、
前記環境情報取得部で取得された前記環境情報に基づいて、前記人を検知する人情報取得部と、
前記人情報取得部によって前記人を検知した時点において、前記環境情報に基づいて前記人と前記自律移動装置とが接触する可能性があるとき、前記人の回避動作を誘導する可能性の有無を判断する接触可能性判断部と、
前記人の回避動作を誘導する可能性が有るとき、前記人に対して前記自律移動装置の移動予測経路を示す誘導動作情報を生成する誘導動作生成部と、
前記誘導動作生成部からの前記誘導動作情報に基づいて、前記自律移動装置の移動を制御する移動速度及び回転速度制御部と、
として機能させるための自律移動装置用のプログラムを提供する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1A及び図1Bは、本発明の第1実施形態における自律移動装置1の外観を示す。自律移動装置1は、左車輪2と右車輪3とそれぞれ独立して正逆回転可能に下部に配置された自律移動装置本体1aと、本体1aの上面の前部に固定されたLRF(Laser Range Finder)センサー4と、本体1a内に配置された制御部90とを備える。
図1A及び図1Bは、本発明の第1実施形態における自律移動装置1の外観を示す。自律移動装置1は、左車輪2と右車輪3とそれぞれ独立して正逆回転可能に下部に配置された自律移動装置本体1aと、本体1aの上面の前部に固定されたLRF(Laser Range Finder)センサー4と、本体1a内に配置された制御部90とを備える。
左車輪2と右車輪3とは、それぞれ駆動装置の一例である左右のモータ2M,3Mに連結されて、独立して正逆回転駆動されて、自律移動装置1を前後に走行させる。左車輪2と右車輪3との回転速度を変化させることにより、自律移動装置1を、前後方向に対する左右方向に曲がることも可能である。LRFセンサー4の詳細は後述する。
図2Aは、人7と自律移動装置1とが、すれ違うシーンの例を示す。特に、人7と自律移動装置1とが衝突したり、立ち往生する可能性が高い出合頭のシーンを示す。すなわち、T字形状の通路15の交差点15aに自律移動装置1が接近し、その交差点15aで人7と自律移動装置1とが、すれ違うことを想定する。このような場合、一例として、人7の体の幅は約60cmであり、自律移動装置1の幅は60cmとする。通路15の幅は、人7と自律移動装置1とが互いにすれ違うことが可能な空間として、本例では、両者の幅の合計(60cm+60cm=120cm)より大きい150cmとする。
尚、第1実施形態は、人7と自律移動装置1との出会頭、または、狭い空間以外の他のシーンで人7と自律移動装置1とが存在する場合にも適用可能である。
図2Aでは、自律移動装置1は、目的地10に向かって矢印A方向に通路15内を走行している。人7は、矢印B方向に通路15内を歩いている。人7は、T字形状の通路の交差点15aにおいて、直進するか、あるいは、左に曲がる可能性がある。このT字形状の通路の交差点15aにおいて、人7と自律移動装置1とが出会い、すれ違うことになる。
このとき、一例として、人7の歩く平均速度は時速4km(1.11m/s)と想定し、障害物が無いときの自律移動装置1の移動速度は時速2km(0.55m/s)と想定する。障害物が有るときの自律移動装置1の移動速度は、時速2kmより遅い速度となる。
図3は、第1実施形態における自律移動装置1のブロック図を示す。
自律移動装置1は、制御部90として、環境情報取得手段(環境情報取得部)101と、環境情報データベース(環境情報記憶部)101Dと、タイマ101Tと、人情報取得手段(人情報取得部)103と、接触可能性判断手段(接触可能性判断部)104と、誘導動作生成手段(誘導動作生成部)105と、回避動作生成手段(回避動作生成部)106と、通常走行生成手段(通常走行生成部)110と、移動速度及び回転速度制御手段(移動速度及び回転速度制御部)107と、自己位置推定部100とを備える。自律移動装置1は、これ以外に、環境データベース(環境記憶部)150を備えているが、環境データベース150に格納されている情報を入出力インターフェース及び通信回線を介して自律移動装置1の外部のデータベースから取得するようにしてもよい。
自律移動装置1が、図2Bに示すように環境データベース150に記憶された環境マップ6を持っており、環境データベース150に記憶された内に存在する障害物を認識しながら走行する。環境データベース150は、自律移動装置1と人7とが共存しかつ自律移動装置1が移動する場所の環境マップ6を予め格納し、環境情報取得手段101に環境マップ6のデータを提供する。環境マップ6内の障害物としては、移動障害物(例えば人7)と固定障害物(例えば壁11,12,13,14又は壁以外の固定障害物8)の2種類に分類できる。壁以外の固定障害物として、環境マップ6にある固定障害物8と環境マップ6に無い固定障害物9とがある。環境マップ6は、座標系を持っている。通路15を形成する壁11,12,13,14の座標及び環境マップ6にある通路15内の固定障害物8の座標が環境マップ6にそれぞれ含まれている。
環境情報取得手段101及び人情報取得手段103などはデータ入力系である。
環境情報取得手段101は、タイマ101Tからの情報を基に、自律移動装置1の周辺の環境情報を所定時間毎に環境観測手段で観測して、環境情報データベース101Dに記録する(後述する図30のステップS201参照)。第1実施形態では、環境観測手段(環境観測部)の一例として、1つのLRF(Laser Range Finder)センサー4で観測した環境情報を取得する。環境情報とは、自律移動装置1の周辺における、人7あるいは物体の情報を含む。尚、環境情報取得手段101の環境観測手段は、1つのセンサーだけでもよく、また、計測精度を向上させるために、センサーフュージョンとして2つ以上のセンサーを用いても良い。環境観測手段(環境観測部)の例としては、LRFセンサー4に限定されるものではなく、ミリ波センサー、超音波センサー、又は、ステレオカメラ、などのセンサーを使用することもできる。図4で示すように、自律移動装置1が走行している際に、LRFセンサー4は、所定の時間間隔毎に自律移動装置1の周辺に複数のレーザ線5を照射し、周囲の障害物との距離を計測する。第1実施形態では、LRFセンサー4が一例として270度の計測可能な範囲を持っており、一例として0.25度の間隔でレーザ線5を照射するとする。図4の参照符号80はレーザ線5が既知障害物(この例では、壁11,13,14)に当たったスポットを示し、参照符号81はレーザ線5が未知障害物(この例では、人7)に当たったスポットを示す。レーザ線5の照射口からこれらのスポットまでの距離を周囲の障害物との距離としてLRFセンサー4で計測する。この計測結果が環境情報である。
自己位置推定部100は、LRFセンサー4からの環境情報と環境マップ6とを用いて、自律移動装置1の自己位置推定を行なう。なお、具体的には、図示していないが、左車輪2と右車輪3との左右のモータ2M,3Mのエンコーダ2E,3Eからの情報が入力されて、エンコーダ2E,3Eからの情報をも考慮して、自律移動装置1の自己位置推定を行なうようにしてもよい。
以下に、LRFセンサー4からの環境情報と環境マップ6とを用いて、自律移動装置1の自己位置推定の方法を説明する。
LRFセンサー4から出射された各角度におけるレーザ線5を利用して、それぞれ、その角度にある障害物への距離をLRFセンサー4で計測する。図5は、LRFセンサー4が取得したデータを示す。図5の参照符号80はレーザ線5が既知障害物に当たったスポットを示し、参照符号81はレーザ線5が未知障害物に当たったスポットを示す。LRFセンサー4が取得したデータから、自律移動装置1の現在地(処理時の位置)の周辺における、環境情報の障害物分布地図(自律移動装置1の現在地と障害物の分布とが表示された地図)の形状を環境情報取得手段101で取得できる。環境情報取得手段101で取得した環境情報の障害物分布地図の形状を自己位置推定部100で取得し、自己位置推定部100において、取得した環境情報の障害物分布地図の形状と環境マップ6とを照合する。自己位置推定部100において、取得した環境情報の障害物分布地図の形状と環境マップ6との照合処理において、平行移動と回転とを繰り返して行い、最もマッチングしている所を自己位置推定部100で探す。自己位置推定部100で最もマッチングしている所の自律移動装置1の現在地は、自律移動装置1の自己位置となる。
人情報取得手段103は、環境情報取得手段101によって取得した環境情報から、環境データベース150内の環境マップ6に無い障害物を検知する。その後、人情報取得手段103は、検知された障害物の中から人7を抽出する。すなわち、人情報取得手段103は、人7に関する情報を取得する。人情報取得手段103は、人7の位置、速度、及び、進行方向を、人7の移動情報として取得できる。自律移動装置1の自己位置及びLRFセンサー4で計測された人7との距離から、人7の位置が人情報取得手段103で推定される。人7の位置を時間微分したものを、人7の速度として、人情報取得手段103で推定する。人7の速度におけるベクトルを、人7の進行方向として、人情報取得手段103で推定する。
ここで、LRFセンサー4を用いて、人情報取得手段103による人7の検知方法を説明する。
自己位置推定部100で自己位置推定を行った後でも、LRFセンサー4からの複数のレーザ線5から、その一部が、環境マップ6と合わない距離データが存在することが自己位置推定部100でわかる。例えば、図5で示すように、人7に当たったレーザ線5があり、このレーザ線5が障害物である人7に当たったスポットは、環境マップ6には無い未知障害物の点群81として現れる。自律移動装置1の走行に伴って(自律移動装置1の現在地が時間と共に変わっても)、その未知障害物の点群81が、常に同じ位置にある否かを自己位置推定部100で判定する。未知障害物の点群が常に同じ位置にある場合に固定障害物と人情報取得手段103で判定し、そうでなければ移動障害物と人情報取得手段103で判定する。移動障害物が人7か否かを人情報取得手段103で判定するには、移動障害物の幅を人情報取得手段103で考慮する。LRFセンサー4の距離データから、移動障害物の幅を人情報取得手段103で推定する。例えば、正面から見た人7の幅が約60cmであり、側面から見た人7の幅が約30cmであるとすると、検知された移動障害物から30〜60cmの幅を持った物体を人7であると、人情報取得手段103で推定することができる。人7が30〜60cmの幅を持つことは、例えば、環境データベース150に格納しておき、その情報を環境データベース150から人情報取得手段103が取得すればよい。
自律移動装置1は、自己位置推定部100と人情報取得手段103とからの情報に基づき、人7では無い障害物に対しては、後述する回避動作生成手段106で回避動作を行う。一方、自己位置推定部100からの情報に基づき、人7と人情報取得手段103で検知されれば、そのまま、人情報取得手段103での人又は障害物の検出処理などを行う。
また、人情報取得手段103の例としてカメラを用いれば、人7の状況、例えば人7が倒れている状況なども取得可能である。人7が倒れているような人7が動けない状況であると人情報取得手段103で判断すれば、後述する回避動作生成手段106の処理に進む。そうでないと人情報取得手段103で判断すれば、接触可能性判断手段104の処理に進む。人7が倒れているような人7が動けない状況であると人情報取得手段103で判断する仕方の例としては、30〜60cmの幅を持つ人7が移動していたのち、30〜60cmの幅以上の幅となりかつ、所定時間以上、移動停止になったと人情報取得手段103で判断すれば、人7が倒れているような人7が動けない状況であると、人情報取得手段103で判断することができる。
接触可能性判断手段104は、まず、人情報取得手段103で取得した情報を基に、人7などの障害物と自律移動装置1との接触可能性を判断する。接触可能性が無いと接触可能性判断手段104で判断する場合は、後述する通常走行生成手段110により自律移動装置1のそのときの走行を維持する通常走行生成処理に進む。接触可能性があると接触可能性判断手段104で判断する場合は、誘導動作の可能性を接触可能性判断手段104で判断する。
詳しくは、図6Aで示すように、接触可能性判断手段104は、接触可能性判断手段(接触可能性判断部)104aと誘導動作可能性判断手段(誘導動作可能性判断部)104bとを有する。さらに、図6Bで示すように、誘導動作可能性判断手段104bは、移動位置予測手段(移動位置予測部)104b−1と即接触危険性判断手段(即接触危険性判断部)104b−2とを有する。
よって、接触可能性判断手段104aは、自律移動装置1と人7とがそのときの速度と方向とでそれぞれ進めば、将来、両者が衝突するか否かという接触可能性の有無を判断する。接触可能性が無いと接触可能性判断手段104aで判断する場合は、後述する通常走行生成手段110により自律移動装置1のそのときの走行を維持する通常走行生成処理に進む。接触可能性があると接触可能性判断手段104aで判断する場合は、誘導動作の可能性を誘導動作可能性判断手段104bで判断する。
移動位置予測手段104b−1は、接触可能性判断手段104aからの情報を基に、人情報取得手段103によって人7を検知した時点で、人情報取得手段103から人7の位置情報を取得し、かつ、環境情報取得手段101及び自己位置推定部100とから自律移動装置1の位置情報を取得する。そして、移動位置予測手段104b−1は、人情報取得手段103によって人7を検知した時点から所定時間経過した後の、人7の位置と自律移動装置1との移動位置をそれぞれ予測する。
即接触危険性判断手段104b−2は、移動位置予測手段104b−1からの情報を基に、人7と自律移動装置1とが接触する可能性の有無を判断する。
図7を用いて、移動位置予測手段104b−1により、所定期間経過した後における、人7と自律移動装置1との位置情報を予測する方法を説明する。
本事例では、T字の通路15の交差点15a付近において、人7と自律移動装置1とがすれ違う状況を説明する。
T字の通路15の交差点15a付近では、LRFセンサー4の電波が壁11,12,13,14に阻まれるため、LRFセンサー4の検知可能範囲が限られる。LRFセンサー4の中心位置と壁12の角12aとを結んだ線を含む延長線をセンシング境界20とする。自律移動装置1が初めて人7を検知するのは、人7がセンシング境界20内の検知可能範囲に入ったときであり、その時間を人検知時間T1とする。そのときの自律移動装置1の位置と速度とは、それぞれrr(T1)とvr(T1)である。そのときの人7の位置と速度はそれぞれrh(T1)とvh(T1)である。
人検知時間T1から所定期間ΔTs後の時間T2に予測する自律移動装置1の位置rr(T2)及び人7の位置rh(T2)は、それぞれ下記の(式1)、(式2)で移動位置予測手段104b−1により算出する。
ここで、ΔTsは自律移動装置1が人7を検知してから誘導動作又は回避動作の何れかを開始するまでの処理時間を含む許容時間である。
許容時間ΔTs後における、自律移動装置1と人7とのそれぞれの位置を移動位置予測手段104b−1により算出した後、即接触危険性判断手段104b−2は、人7と自律移動装置1とが接触する可能性の有無を判断する。
図8は、即接触危険性判断手段104b−2による、接触有無の判断基準を示す。第1実施形態の判断基準は、自律移動装置1の周囲に円環状の接近禁止領域19を定義する。人7は点の座標として、接近禁止領域19に入っていれば、接触が発生すると即接触危険性判断手段104b−2により判断する。自律移動装置1が円の形を取ると仮定する場合、自律移動装置1の円周から、接近禁止距離17(d)だけ離れた円周との間で囲まれた円環状の領域は、接近禁止領域19と定義する。
ここで、視野角度18(θ)とは、自律移動装置1が人7であると仮定する際に、自律移動装置1のLRFセンサー4で環境情報を観測できる範囲の角度である。自律移動装置1が視野角度18において前進するとし、自律移動装置1の後ろにおける領域を接近禁止領域19から外す。
即接触危険性判断手段104b−2は、移動位置予測手段104b−1で予測した人7の位置が、移動位置予測手段104b−1で予測した自律移動装置1の位置における接近禁止領域19に含まれるのか否を判断する。
図7で示すように、移動位置予測手段104b−1で予測する人7の位置rh(T2)が自律移動装置1の接近禁止領域19に含まれると即接触危険性判断手段104b−2で判断する場合、人7に回避してもらうように誘導するのが不可能なため(人7に回避してもらう動作を誘発する可能性が無いため)、後述する回避動作生成手段106の回避動作生成処理に進む。移動位置予測手段104b−1で予測する人7の位置rh(T2)が自律移動装置1の接近禁止領域19に含まれない(人7に回避してもらう動作を誘発する可能性がある)と即接触危険性判断手段104b−2で判断する場合、誘導動作生成手段105の誘導動作生成処理に進む。第1実施形態では、一例として、自律移動装置1の半径16(R)を30cm、視野角度18(θ)を180度であると想定する。人7は半径30cmの円と仮定する場合、接近禁止距離を30cmと想定する。
誘導動作生成手段105は、人7の移動情報(位置、速度、及び、進行方向)に基づいて、人7に予測させたい自律移動装置1の移動予測経路を示す誘導動作26の情報を生成する。
図9に示すように、誘導動作生成手段105は、移動経路計算手段(移動経路計算部)105aと、移動候補選択手段(移動候補選択部)105bと、斥力判定手段(斥力判定部)105cと、誘導動作指示手段(誘導動作指示部)105dと、誘導動作生成用データベース(誘導動作生成用記憶部)105DBとを有する。
移動経路計算手段105aは、自律移動装置1が走行している環境に応じて、複数の移動経路を計算する。計算した後、それぞれの移動経路に選択する際の優先順位を移動経路計算手段105aで付ける。複数の移動経路を計算するために、自律移動装置1が走行している通路15を、n個の領域に分割する。nを下記(式3)で決定する。
ここで、Lは通路15の幅であり、dは自律移動装置1の幅である。nは1以上の整数であり、小数点以下を切り捨てる。
第1実施形態では、Lが150cm、dが60cmであるため、nは2となる(図10Aを参照)。自律移動装置1が一本の通路で走行しているか(図11Aを参照)、T字交差点15a路15の交差点15a付近で走行しているか(図12Aを参照)、の2つの場合分けを行う。一本の通路で走行している場合、2つの可能な移動領域(右側移動経路(一本の通路で走行している場合の第1移動経路)51と左側移動経路(一本の通路で走行している場合の第2移動経路)52)がある(図11B〜図11Cを参照)。T字の通路15の交差点15a付近で走行している場合、4つの可能な移動領域(小回り迂回移動経路(T字形状の通路の付近で走行している場合の第1移動経路)53と大回り迂回移動経路(T字形状の通路の付近で走行している場合の第2移動経路)54と小回り退避移動経路(T字形状の通路の付近で走行している場合の第3移動経路)55と大回り退避移動経路(T字形状の通路の付近で走行している場合の第4移動経路)56と)がある(図12B〜図12Eを参照)。
複数の移動経路から、自律移動装置1の動作効率を基準に、優先順位を移動経路計算手段105aで付ける。まず、その移動経路が、自律移動装置1を目的地10に近づけるか遠ざけるかを、移動経路計算手段105aで判断する。次に、目的地10に到達するための、移動経路の長さを移動経路計算手段105aで判断する。最も動作効率が良い移動経路は、目的地10に近づけ、目的地10に到達するために最も短い移動経路である。
自律移動装置1が一本の通路で走行している場合の優先順位を移動経路計算手段105aで考慮する。図11Bで示す右側移動経路51は、自律移動装置1を目的地10に近づける。一方、図11Cで示す左側移動経路52は、自律移動装置1を目的地10に遠ざける。そのため、図11Bで示す右側移動経路51は第1移動経路であり、図11Cで示す左側移動経路52は第2移動経路となる。
自律移動装置1がT字形状の通路の付近で走行している場合の優先順位を移動経路計算手段105aで考慮する。図12Bで示す小回り迂回移動経路53及び図12Cで示す大回り迂回移動経路54は、自律移動装置1を目的地10に近づける。一方、図12Dで示す小回り退避移動経路55及び図12Eで示す大回り退避移動経路56は、自律移動装置1を目的地10に遠ざける。図12Bで示す小回り迂回移動経路53と図12Cで示す大回り迂回移動経路54を移動経路計算手段105aで比較すると、目的地10に到達するために、図12Bで示す小回り迂回移動経路53の方が大回り迂回移動経路54よりも短いことが移動経路計算手段105aでわかる。そのため、図12Bで示す小回り迂回移動経路53は第1移動経路であり、図12Cで示す大回り迂回移動経路54は第2移動経路となる。同様に、図12Dで示す小回り退避移動経路55と図12Eで示す大回り退避移動経路56を移動経路計算手段105aで比較すると、目的地10に到達するために、図12Dで示す小回り退避移動経路55の方が大回り退避移動経路56より短いことが移動経路計算手段105aでわかる。そのため、図12Dで示す小回り退避移動経路55は第3移動経路であり、図12Eで示す大回り退避移動経路56は第4移動経路となる。
移動候補選択手段105bは、移動経路計算手段105aで計算された複数の移動経路51〜56から移動候補を選択する。自律移動装置1の動作効率を優先するために、移動経路計算手段105aで決めた順位に従って移動候補選択手段105bで選択する。移動経路計算手段105aで選択した移動候補を、環境データベース150から取得した環境マップ6に移動候補選択手段105bで投影する。
斥力判定手段105cは、移動候補選択手段105bで選択した移動候補が人7の行き先に対して不安感を与えるか否かを判断する。そのために、自律移動装置1がポテンシャル21(近づいてくる移動障害物に対して反発を与えるエネルギーの場)を持っているとし、人7と接近する際に自律移動装置1のポテンシャル21によって人7が斥力Frhを受けるとする(図13Aを参照)。斥力判定手段105cは、自律移動装置1が人7に不安感を与えるか否かを判断基準として、自律移動装置1から人7が受ける斥力Frhで判断する。人7の進行方向に対して反対方向の斥力Frhを有し、かつその斥力Frhが所定の値(斥力判断用閾値)より大きければ、人7に不安感を与えると斥力判定手段105cで判断する。そうでなければ、人7に不安感を与えないと斥力判定手段105cで判断する。斥力判断用閾値は、斥力判定手段105cに接続された誘導動作生成用データベース(誘導動作生成用記憶部)105DBに格納されている。斥力判断用閾値は、例えば、自律移動装置1が走行する場所に応じて変わるようにしてもよい。具体的には、自己位置推定部100により、例えば、病院の一階を走行しているか二階を走行しているかを判断し、自律移動装置1が一階を走行しているならば、外来患者が多く、自律移動装置1のようなロボットに不慣れなため、斥力判断用閾値を小さくする一方、自律移動装置1が二階を走行しているならば、入院患者が多く、自律移動装置1のようなロボットに慣れているため、斥力判断用閾値を大きくするようにしてもよい。又は、昼間に自律移動装置1が走行している場合には、人7から自律移動装置1が見えやすいため、斥力判断用閾値を小さくする一方、夜間に自律移動装置1が走行している場合には、人7から自律移動装置1が見えにくいため、斥力判断用閾値を大きくするようにしてもよい。さらに、人の多いところと少ないところで斥力判断用閾値を変えるようにしてもよい。すなわち、自己位置推定部100から入力される場所情報に基づいて、斥力判定手段105cで斥力判断用閾値を変更して使用するようにしてもよい。
なお、図13Aにおいて、ポテンシャル21の大きさは、自律移動装置1の速度に応じて変化させることができる。例えば、図13Bに示すように、図13Aよりも自律移動装置1の速度が遅い場合には、ポテンシャル21の半径を小さくすることができる。また、斥力判断用閾値と同様に、自己位置推定部100から入力される場所情報に基づいて、ポテンシャル21の大きさを変更するようにしてもよい。
尚、自律移動装置1のポテンシャル21及び人7に与える斥力をモデル化するには、Social Force Model(非特許文献1を参照)を導入し、下記で説明する。
Social Force Modelに基づき、時刻tにおける自律移動装置1の位置及び速度をそれぞれrr(t)、vr(t)とし、人7の位置及び速度をそれぞれrh(t)、vh(t)とする。そのときの自律移動装置1のポテンシャル21(すなわち、V hr (b))を下記(式4)で定義する。
ここで、Vo hr及びσは、ポテンシャル21の形状を決定する定数である。自律移動装置1のポテンシャル21はbに対する単調減少関数であり、等ポテンシャル線が自律移動装置1の移動方向に対して楕円の形状を持っているとする。bは楕円の短径であり(図31参照)、下記(式5)で定義する。
(式5)におけるrhrを下記(式6)で定義する。
時刻tで自律移動装置1のポテンシャル21によって人7が受ける斥力Frh(t)を下記(式7)で算出する。
(式7)で示すように、人7が自律移動装置1の視野角度18内に入ると斥力を大きく、そうではなければ斥力を小さくするように、重み付けを行うことができる。重みwを下記(式8)で表すことができる。
ここで、cは0<c<1を満たす定数であり、θは視野角度18を表す定数である。erは自律移動装置1の進行方向を表す単位ベクトルであり、下記(式9)で表すことができる。
誘導動作指示手段105dは、斥力判定手段105cで人7に不安を与えない、と判定された移動候補を、人7に予測させたい自律移動装置1の移動予測経路として、決定する。
次に、人7に予測させたい自律移動装置1の移動経路を提示する動作を誘導動作指示手段105dで決定し、誘導動作の情報を誘導動作指示手段105dで生成する。
図14は、誘導動作生成手段105の誘導動作生成処理のフローチャートを示す。
最初に、ステップS301において、誘導動作生成手段105は、自律移動装置1が走行している環境に応じて、複数の移動経路を移動経路計算手段105aで計算する。
次いで、ステップS302において、それぞれの移動経路に優先順位を移動経路計算手段105aで付ける。
次いで、ステップS303において、複数の移動経路から最も自律移動装置1の動作効率が良い経路(第一候補経路)を移動候補選択手段105bで選択する。
次いで、ステップS304において、選択した経路を環境マップ6に移動候補選択手段105bで描く。
次いで、ステップS305及びS306において、第一候補の移動経路の候補が人7の行き先に対して不安感を与えるか否かを斥力判定手段105cで判断する。移動経路の候補が人7に不安感を与えると斥力判定手段105cで判断する場合、ステップS307に進む。ステップS307において、次に最も自律移動装置1の動作効率が良い移動経路を移動候補選択手段105bで選択し、(ステップ304を経たのち、選択した移動経路について、再度、ステップ305で斥力をステップS307判断する。
一方、ステップS305及びS306において、移動経路の候補が人7に不安感を与えないと斥力判定手段105cで判断した場合、ステップS308に進む。
ステップS308において、移動経路の候補を人7に予測させたい自律移動装置1の移動予測経路と誘導動作指示手段105dで決定する。
次いで、ステップS309において、人7に予測させたい自律移動装置1の移動予測経路を提示する動作を誘導動作指示手段105dで決定し、移動予測経路を提示するための誘導動作の情報を誘導動作指示手段105dで生成する。誘導動作とは、人7に自律移動装置1の移動経路を提示するため(言い換えれば、自律移動装置1の移動経路を塞ぐため)の動作であって、一例として、自律移動装置1が壁に沿って移動しながら自律移動装置1の両側の壁のうちの一方の壁側に向けて回転し、自律移動装置1を当該壁に近づけるような動作を行なわせることにより、自律移動装置1が当該壁に沿って移動することを人7に知らせることを意味する。
その後、一連の処理を終了する。
以下、いくつかの例を用いて、様々な場面における誘導動作の生成方法を説明する。
<例1:人7の行き先が明確なパターン>
図15は、人7がセンシング境界20内の検知可能範囲に入って検知されたときに人7の行き先が明確な例である。図15では、人7の進行方向7pの角度αに基づいて、人7が左に曲がろうとするか否かを人情報取得手段103で判断する。人7の進行方向角度を人情報取得手段103で求めるために、人7が移動している経路の近くの壁11又は12に平行な線に対して、人7の進行方向7pが何度傾いているかを人情報取得手段103で測る(図16を参照)。人7が左に曲がると判断するための角度αの閾値は、例えば、人7の進行方向が、図16の上側の壁11の平行線に対して左方向の20度であると仮定し、その閾値を人情報取得手段103の内部記憶部に予め格納しておくか、環境データベース150などのデータベースに格納させておき、必要に応じてアクセスして、閾値を取得するようにしてもよい。
図15は、人7がセンシング境界20内の検知可能範囲に入って検知されたときに人7の行き先が明確な例である。図15では、人7の進行方向7pの角度αに基づいて、人7が左に曲がろうとするか否かを人情報取得手段103で判断する。人7の進行方向角度を人情報取得手段103で求めるために、人7が移動している経路の近くの壁11又は12に平行な線に対して、人7の進行方向7pが何度傾いているかを人情報取得手段103で測る(図16を参照)。人7が左に曲がると判断するための角度αの閾値は、例えば、人7の進行方向が、図16の上側の壁11の平行線に対して左方向の20度であると仮定し、その閾値を人情報取得手段103の内部記憶部に予め格納しておくか、環境データベース150などのデータベースに格納させておき、必要に応じてアクセスして、閾値を取得するようにしてもよい。
ここで、人7が自らの目的地10H(図17A参照)に向かって最短経路を取ると仮定する。そのため、人7が左に曲がる際に、下側の壁の角12aの付近で曲がり、その後、右壁14に沿う経路を取ると仮定する。
自律移動装置1が人7を検知した時点で、人7に対して前記自律移動装置1の移動予測経路を誘導動作生成手段105の誘導動作指示手段105dで決定する。
具体的には、図17Aに示すように、移動経路計算手段105aにおいて計算された、最も効率が良い経路として、自律移動装置1が右壁14に沿って移動する経路を第1候補の移動経路(<例1:人の行き先が明確なパターン>における移動予測経路の第1候補)22aを移動候補選択手段105bで選択し、環境マップ(<例1:人の行き先が明確なパターン>における第1候補移動予測経路のマップ)32a(環境データベース150から取得した環境マップ6であるが、ここでは、図17Aの状態の環境マップを参照符号32aとする。以下、同様に、対応する状態の環境マップ毎に参照符号を異ならせて表示する。)に移動候補選択手段105bで投影する。その後、時刻0から時刻Tmax(ただし、自律移動装置1と人7との距離が最接近となる時刻をTmaxとする。)までの、所定の時間間隔で、自律移動装置1の位置と左に曲がる人7の位置とを自己位置推定部100と人情報取得手段103とで推定する。時刻0から時刻Tmaxまでの推定位置から、自律移動装置1と人7とが最も接近しているとなる時刻Tmaxを人情報取得手段103で求める。その時刻における自律移動装置1の位置と人7の位置とで、斥力判定を斥力判定手段105cで行う。
図17Aで示すように、第1候補の移動経路22aに沿って移動する自律移動装置1のポテンシャル21によって、人7の進行方向と反対方向に、斥力判断用閾値より大きい斥力Frhを人7に与える。そのため、次に最も効率が良い左壁13に沿う経路として、自律移動装置1の第2候補の移動経路(<例1:人の行き先が明確なパターン>における移動予測経路の第2候補)22bを移動候補選択手段105bで選択し、環境マップ33bに移動候補選択手段105bで投影する(図17Bのマップ(<例1:人の行き先が明確なパターン>における第2候補移動予測経路のマップ)32bを参照)。この場合、ポテンシャル21の重みが小さい自律移動装置1の側面からのみ人7が斥力Frhを受けるため、斥力Frhの値が斥力判断用閾値よりも小さい。そのため、第2候補の移動経路22bを、人7に予測させたい自律移動装置1の移動経路(以下、移動予測経路と称す。)と誘導動作指示手段105dで決定する。
自律移動装置1の移動予測経路22bを示すために、その経路22bを塞ぐ動作が必要である。本事例の場合、自律移動装置1が移動しながら自律移動装置1が左側に回転し、自律移動装置1を図17Bの左壁13に近づける動作26の情報を誘導動作生成手段105で生成して、生成された誘導動作の情報に基づき、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御する(図17Cの矢印26を参照)。この結果、図17Cで示す場面において、自律移動装置1が左壁13に近づける誘導動作26によって、人7は右壁14側の空間が空くことを認識し、安心して右壁14に沿って歩くことができる(図17Dの矢印126の人が安心して歩くことができる経路を参照)。
<例2:人7の行き先が明確なパターン>
図18も、人7がセンシング境界20内の検知可能範囲に入って検知されたときに人7の行き先が明確な例である。図18において、人7がT字の通路15の交差点15aの付近で真っ直ぐ歩くのではなく、図18の上側の壁11に向かって歩いているため、人7が交差点15aで左に曲がることは考えにくい。そのため、人7の進行方向7pの角度αから人7が通路15を直進しようとすることが分かる。この場合、人7が直進すると判断するための角度αの閾値は、例えば、人7の進行方向7pが、上側の壁11の平行線に対して右方向の20度である。
図18も、人7がセンシング境界20内の検知可能範囲に入って検知されたときに人7の行き先が明確な例である。図18において、人7がT字の通路15の交差点15aの付近で真っ直ぐ歩くのではなく、図18の上側の壁11に向かって歩いているため、人7が交差点15aで左に曲がることは考えにくい。そのため、人7の進行方向7pの角度αから人7が通路15を直進しようとすることが分かる。この場合、人7が直進すると判断するための角度αの閾値は、例えば、人7の進行方向7pが、上側の壁11の平行線に対して右方向の20度である。
自律移動装置1が人7を検知した時点で、移動予測経路を誘導動作指示手段105dで決定する。
具体的には、図19Aで示すように、最も効率が良い経路として、右壁14に沿って移動してから角12aで右に回転し図19Aの下側の壁12に沿う経路の第1候補の移動経路(<例2:人の行き先が明確なパターン>における移動予測経路の第1候補)22cを移動候補選択手段105bで選択し、環境マップ(<例2:人の行き先が明確なパターン>における第1候補移動予測経路のマップ)32cに移動候補選択手段105bで投影する。その後、時刻0から時刻Tmaxまでの、所定の時間間隔で、自律移動装置1の位置と上側の壁11に沿って直進する人7の位置とを自己位置推定部100と人情報取得手段103とで推定する。時刻0から時刻Tmaxまでの推定位置から、自律移動装置1と人7とが最も接近しているとなる時刻Tmaxを人情報取得手段103で求める。その時刻Tmaxにおける自律移動装置1の位置と人7の位置とで、斥力判定を斥力判定手段105cで行う。
この場合、人7が受ける斥力Frhが斥力判断用閾値より小さいため、第1候補の移動経路22cを移動予測経路と誘導動作指示手段105dで決定する。第1候補の移動経路22cを塞ぐために、自律移動装置1は、少しずつ右壁14に近づけ、角12aで右に回転する動作26の情報を誘導動作生成手段105で生成して、生成された誘導動作の情報に基づき、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御する(図19Bを参照)。このとき、回転する際に右車輪3を角12aの付近で若干固定させ、左車輪2を大きく回転させるように、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御する。
<例3:人7の行き先が未だ不明なパターン>
図20は、人7がセンシング境界20内の検知可能範囲に入って検知されたときに人7の行き先がまだ不明な例である。自律移動装置1が人7を検知したときに人7がまだT字の通路15の交差点15aにまだ来ていないため、人7の進行方向7pがまだ真っ直ぐである。交差点15aで人7が直進するか又は左に曲がるかについて、自律移動装置1がまだ判断できない。このときも、自律移動装置1が人7を検知し、移動予測経路を誘導動作指示手段105dで決定する。
図20は、人7がセンシング境界20内の検知可能範囲に入って検知されたときに人7の行き先がまだ不明な例である。自律移動装置1が人7を検知したときに人7がまだT字の通路15の交差点15aにまだ来ていないため、人7の進行方向7pがまだ真っ直ぐである。交差点15aで人7が直進するか又は左に曲がるかについて、自律移動装置1がまだ判断できない。このときも、自律移動装置1が人7を検知し、移動予測経路を誘導動作指示手段105dで決定する。
図21Aで示すように、最も効率が良い経路として、右壁14に沿って移動してから角12aで右に回転し図21Aの下側の壁12に沿う経路のため、まず、その経路を移動経路の候補(<例3:人の行き先が未だ不明なパターン>における移動予測経路の第1候補)22dを移動候補選択手段105bで選択し、環境マップ(<例3:人の行き先が未だ不明なパターン>における第1候補予測移動経路のマップ)32dに移動候補選択手段105bで投影する。その後、時刻0から時刻Tmaxまでの、所定の時間間隔で、自律移動装置1の位置と人7の位置とを自己位置推定部100と人情報取得手段103とで推定する。時刻0から時刻Tmaxまでの推定位置から、自律移動装置1と人7が最も接近しているとなる時刻Tmaxを人情報取得手段103で求める。その時刻Tmaxにおける自律移動装置1の位置と人7の位置とで、斥力判定を斥力判定手段105cで行う。ここでは、自律移動装置1が人7を検知した際に、自律移動装置1と人7との距離が遠いため、最接近となる時刻がTmaxの時である。
この場合、人7はT字の通路15の交差点15aからはまだ遠いため、人7が受ける斥力Frhが斥力判断用閾値より小さい。そのため、この移動経路の候補22dを移動予測経路と誘導動作指示手段105dで決定する。人7に予測させたい自律移動装置1の移動経路22dを塞ぐために、少しずつ右壁14に近づけ、角12aで右に回転する動作26の情報を生成して、生成された誘導動作の情報に基づき、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御する(図21Bを参照)。このとき、回転する際に右車輪3を角12aの付近で若干固定させ、左車輪2を大きく回転させるように、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御する。
<例4:人7の行き先が未だ不明なパターン>
図22も、人7がセンシング境界20内の検知可能範囲に入って検知されたときに人7の行き先がまだ不明な例である。図20における場合と違って、この例では、人7が既にT字の通路15の交差点15aに来ている。自律移動装置1が人7を検知し、移動予測経路を誘導動作指示手段105dで決定する。最も効率が良い経路として、右壁14に沿って移動してから角12aで右に回転し図20の下側の壁12に沿う経路のため、まずその経路として、移動経路の候補(<例4:人の行き先が未だ不明なパターン>における移動予測経路の第1候補)22eを移動候補選択手段105bで選択し、環境マップ(<例4:人の行き先が未だ不明なパターン>における第1候補予測移動経路のマップ)32eに移動候補選択手段105bで投影する。
図22も、人7がセンシング境界20内の検知可能範囲に入って検知されたときに人7の行き先がまだ不明な例である。図20における場合と違って、この例では、人7が既にT字の通路15の交差点15aに来ている。自律移動装置1が人7を検知し、移動予測経路を誘導動作指示手段105dで決定する。最も効率が良い経路として、右壁14に沿って移動してから角12aで右に回転し図20の下側の壁12に沿う経路のため、まずその経路として、移動経路の候補(<例4:人の行き先が未だ不明なパターン>における移動予測経路の第1候補)22eを移動候補選択手段105bで選択し、環境マップ(<例4:人の行き先が未だ不明なパターン>における第1候補予測移動経路のマップ)32eに移動候補選択手段105bで投影する。
しかし、人7の行き先がまだ不明であり、人7が交差点15aを直進する可能性と左に曲がる可能性との両方に対して、自律移動装置1は判断しなければならない。人7が直進すると仮定する際に、第1候補移動予測経路のマップ32eを図23Aで示す。人7が左に曲がると仮定する際に、第1候補移動予測経路のマップ32eを図23Bで示す。それぞれの場合において、時刻0から時刻Tmaxまでの、所定の時間間隔で、自律移動装置1の位置と人7の位置とを自己位置推定部100と人情報取得手段103とで推定する。時刻0から時刻Tmaxまでの推定位置から、自律移動装置1と人7とが最も接近しているとなる時刻Tmaxを人情報取得手段103で求める。その時刻Tmaxにおける自律移動装置1の位置と人7の位置とで、斥力判定を斥力判定手段105cで行う。図23Bで示すように、左に曲がる場合に、人7は進行方向とは反対方向に、斥力判断用閾値より大きい斥力Frhを受ける。そのため、次に最も効率が良い移動経路の候補(<例4:人の行き先が未だ不明なパターン>における移動予測経路の第2候補)22fを選択する。
ここで選択された経路はT字の通路15の交差点15aにおいて、一旦、自律移動装置1が真っ直ぐに上側の壁11の近くまで移動したのち、自律移動装置1が、上側の壁11に沿うように右に曲がる経路である。人7が直進すると仮定する際に、第2候補移動予測経路のマップ(<例4:人の行き先が未だ不明なパターン>における第2候補予測移動経路のマップ)32fを図24Aで示す。人7が左に曲がると仮定する際に、第2候補移動予測経路のマップ32fを図24Bで示す。図24Bで示すように、人7が左に曲がる場合に、人7は進行方向とは反対方向に、斥力判断用閾値より大きい斥力Frhを受ける。そのため、次に最も効率が良い移動経路の候補(<例4:人の行き先が未だ不明なパターン>における移動予測経路の第3候補)22gを選択する。
図25Aと図25Bは第3候補移動予測経路のマップ(<例4:人の行き先が未だ不明なパターン>における第3候補予測移動経路のマップ)32gを示す。ここで選択された経路の候補22gは、左壁13に沿って移動してから左側の角12bで左に回転し図25Aと図25Bの下側の壁12に沿って左方向(目的地とは反対方向)に移動する経路の候補22gである。この経路の候補22gは、目的地10と反対方向であり、従来法(特許文献1を参照)では生成できない経路である。この経路の候補22gは、あくまでも、自律移動装置1の移動予測経路を人7に予測させるため、一時的な経路である。人7が直進すると仮定する場合においても(図25Aを参照)、左に曲がると仮定する場合においても(図25Bを参照)、人7が受ける斥力Frhが斥力判断用閾値より小さいため、この移動経路の候補22gを移動予測経路として誘導動作指示手段105dで決定する。人7に予測させたい自律移動装置1の予測移動経路を塞ぐために、少しずつ左壁13に近づけ、角12bで左に回転する動作の情報を生成して、生成された誘導動作の情報に基づき、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御する(図26Aを参照)。回転する際に左車輪2を角の付近で若干固定させ、右車輪3を大きく回転させるように、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御する。
なお、移動予測経路を誘導動作指示手段105dで決定する(ステップS301〜ステップS309)処理をオフラインで行うことも可能である。特定な環境において、人7の移動情報(位置、速度、及び、進行方向)をパラメーターとすると、様々なパラメーターを変えて検証することで、生成する誘導動作の情報をパターン化することが可能である。
前記したように、移動速度及び回転速度制御手段107は、人7に予測させたい自律移動装置1の移動経路を示す誘導動作を再現するために、自律移動装置1の移動速度又は回転速度を制御する。具体的には、本体1aの下部の左右にそれぞれ配置された左右のモータ2M,3Mと、モータ2M,3Mの回転軸の回転数を検出するエンコーダ2E,3Eとを自律移動装置1に備えており、移動速度及び回転速度制御手段107は、エンコーダ2E,3Eからのモータ2M,3Mの回転軸の回転数の情報を基にモータ2M,3Mをそれぞれ独立して駆動制御して、自律移動装置1を前後に移動、左折、又は、右折可能としている。
自律移動装置1が急速に移動することによって、人7に不安感を抱かせないために、誘導動作を行うにあたって、誘導動作開始直後の所定期間は、それ以外の期間よりも、自律移動装置1の移動速度及び回転速度を低速にする。特に、図26Aで示す場合の経路があくまでも人7に予測させるためであり、一時的に進行方向とは反対方向に向かう経路である。そのため、速度を落とす必要がある。また、自律移動装置1が通路の交差点で曲がると、人7に予測させたい際には、自律移動装置1が移動している通路の両側の壁のうちのいずれか一方の壁に向けて、当該壁に近い側の車輪を固定して自律移動装置1を回転するように、移動速度及び回転速度を移動速度及び回転速度制御手段107で制御する必要がある。このとき、第1実施形態では、自律移動装置1の半径16が30cmとすると、その動きをさせるには、移動速度及び回転速度を、例えば、それぞれ0.1m/s、15度/sにする。
尚、第1実施形態の変形例として、図27で示すように、反応情報取得手段(反応情報取得部)の一例としての人反応確認手段(人反応確認部)108と、誘導動作維持手段(誘導動作維持部)109が、自律移動装置1とを制御部90にさらに備えるようにしても良い。
人反応確認手段108は、誘導動作に対して人7の反応情報を取得する。具体的には、誘導動作生成手段105で生成された誘導動作を移動速度及び回転速度制御手段107で実施した時刻以降に、所定時間毎に人情報取得手段103で人7の位置を取得して、人7の経路を取得し、取得された人7の経路を人反応確認手段108において人7の反応情報とする。
上記各事例において、誘導動作によって期待できる人7の反応を説明する。
図15で示す例1の場面において、自律移動装置1が左壁13に近づける誘導動作によって、人7は、右壁14側の空間が空くことを認識し、人7は、安心して右壁14に沿って経路126を歩くことができる(図17C及び図17Dの矢印126を参照)。
また、図18で示す例2の場面において、図18の上側の壁11側にいる人7は、自律移動装置1が図18の下側の壁12に沿って右に曲がろうとすることを認識し、人7は、安心して上側の壁11側に沿って歩き続けることができる(図19Cを参照)。
図20で示す例3の場面において、自律移動装置1との間にある程度の距離がある人7は、自律移動装置1が下側の壁12に沿って右に曲がろうとすることを認識する。ある程度距離がある他に、自律移動装置1が低速で角12aに対して回転しているため、人7は不安を感じずに、図20の上側の壁11側に避ける反応をする(図21Cを参照)。その後、人7は上側の壁11に沿って歩く。
図22で示す例4の場面において、まだ通路15の真中にいる人7は、自律移動装置1が下側の壁12に沿って左に曲がろうとすることを認識する。そのときの自律移動装置1が低速度で動作しているため、人7は、自律移動装置1の速度が自分より遅いと認識する。自律移動装置1が図22の下側の壁12側の空間を塞いでいるため、直進する人7は、上側の壁11側に避ける反応をする(図26Bの矢印127を参照)。自律移動装置1が低速で動作するため、人7は、不安感を感じずに避ける。左に曲がる人7は、自律移動装置1の動作に対して下側の壁12側に避ける反応をする(図26Cの矢印128を参照)。
最初は、人7の行き先が明確でなくても、自律移動装置1が誘導動作を行うことで、人7は自分の行き先を行動で示すようになる。人7が自律移動装置1で予期される反応をすれば、下記の誘導動作維持手段109による誘導動作維持動作を行う。人7の反応があって、その反応の結果、人7と自律移動装置1との衝突の可能性が高くなれば、後述する回避動作生成手段106による回避動作生成動作を行う。
誘導動作維持手段109は、人反応確認手段108で確認された人7の反応に応じて、そのときの自律移動装置1の動作の継続、すなわち、継続動作を決定して誘導動作を維持する。
最初は人7の行き先が明確ではなかったが、自律移動装置1の誘導動作に反応して人7が行き先を行動で示した後で、自律移動装置1がその行き先以外の空間に、継続動作を行う。図15で示す例1の場面において、人7は図15又は図28Aの上側の壁11側に避けるとしたら、自律移動装置1は小回りをし、図28Aの下側の壁12側に沿って右に進行する(図28Aを参照)。一方、人7は図15又は図28Bの下側の壁12に避けるとしたら、自律移動装置1は大回りをし、図28Bの上側の壁11側に沿って右に進行する(図28Bを参照)。
回避動作生成手段106は、人7ではない障害物の場合又は自律移動装置1の移動経路を人7に回避してもらう動作を誘発することが不可能な場合又は前記誘導動作を行っても人7の反応で衝突が起こり得る場合に、回避動作の情報を生成する。図29は、自律移動装置1が行っている回避動作の例を示す。自律移動装置1が回避動作を行う際に、従来法(特許文献1)を用いても良い。また、自律移動装置1が停止したり、後退したりすることも、回避動作に含まれる。自律移動装置1が回避動作を行った際に壁又は環境マップ6にある障害物8に、ぎりぎりまで近づいても良いが、環境マップ6に無い固定障害物9には、自律移動装置1は近づかない。自律移動装置1が環境マップ6に無い固定障害物9に近づかない理由は、その固定障害物9が、そのときに限って停止している状態であり、急にその固定障害物9の全体あるいは一部が動き出し、固定障害物9と自律移動装置1とが接触する可能性があるためである。
通常走行生成手段110は、そのときの自律移動装置1の走行を維持する通常走行生成処理を行う。通常走行生成処理で通常走行生成手段110により生成された通常走行動作の情報に基づき、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御して、そのときの自律移動装置1の走行を維持する。通常走行生成手段110は、未知の障害物が無い際の走行を行う。
図30は、第1実施形態の自律移動処理フローを示す。
まず、ステップS201において、LRFセンサー4を用いて、自律移動装置1が走行中の周辺の環境情報を観測して、環境情報取得手段101で環境情報を取得して、環境情報データベース101Dに記録する。LRFセンサー4で観測して環境情報取得手段101で取得した環境情報のデータと環境マップ6とを自己位置推定部100で照合し、自律移動装置1の自己位置推定を自己位置推定部100で行う。
次いで、ステップS202において、環境情報から、環境データベース150内の環境マップ6に無い障害物9を人情報取得手段103で検知する。このとき、もし環境マップ6に無い障害物9を検知しなければ、一連の処理を終了する。
次いで、ステップS203において、人情報取得手段103で検知された障害物に対して、自律移動装置1が接触する可能性がある否かを接触可能性判断手段104で判断する。検知された障害物に対して自律移動装置1が接触する可能性が無いと接触可能性判断手段104で判断した場合は、ステップS214に進む。ステップS214においては、そのときの自律移動装置1の走行を維持するための通常走行生成手段110で通常走行生成処理を行い、生成された通常走行動作の情報に基づき、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御して、そのときの自律移動装置1の走行を維持し、一連の処理を終了する。一方、検知された障害物に対して自律移動装置1が接触する可能性があると接触可能性判断手段104で判断した場合は、ステップS204に進む。
ステップS204においては、検知された障害物が人7であるか否かを人情報取得手段103で判断する。検知された障害物が人7では無いと人情報取得手段103で判断した場合には、ステップS213に進む。ステップS213においては、障害物に対して、回避動作の情報を回避動作生成手段106で生成したのち、生成した回避動作の情報に基づき、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御して、自律移動装置1に回避動作を行わせて、一連の処理を終了する。
一方、検知された障害物が人7であると人情報取得手段103で判断された場合は、ステップS205に進む。
ステップS205においては、人7に関する情報(位置、速度、及び、進行方向)を人情報取得手段103で取得する。
次いで、ステップS206において、人情報取得手段103からの人7の移動情報に基づいて、所定時間後の人7の位置を移動位置予測手段104b−1で予測する。
次いで、ステップS207において、前記自律移動装置1の移動経路を人7に回避してもらう動作を誘発する可能性を接触可能性判断手段104の即接触危険性判断手段104b−2で判断する。人7に回避してもらう動作を誘発する可能性が無いと即接触危険性判断手段104b−2で判断する場合は、ステップS213に進む。ステップS213においては、回避動作の情報を回避動作生成手段106で生成し、生成された回避動作の情報に基づき、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御して、自律移動装置1に回避動作を行わせて、一連の処理を終了する。
ステップS207において、人7に回避してもらう動作を誘発する可能性があると即接触危険性判断手段104b−2で判断する場合は、ステップS208に進む。
ステップS208において、人7の移動情報に基づいて人7に予測させたい自律移動装置1の移動経路を示す誘導動作26の情報を誘導動作生成手段105で生成する。
次いで、ステップS209において、人7に予測させたい自律移動装置1の移動経路を示す誘導動作26を再現するために、自律移動装置1の移動速度又は/及び回転速度を移動速度及び回転速度制御手段107で制御する。すなわち、生成された誘導動作26の情報に基づいて、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御する。
次いで、ステップS210において、誘導動作26に対して人7の反応情報を人反応確認手段108で取得する。
次いで、ステップS211において、人反応確認手段108で取得した人7の反応から、誘導動作26が継続可能か否かを誘導動作維持手段109で判断する。誘導動作26が継続不可能と誘導動作維持手段109で判断すれば、ステップS213に進む。ステップS213においては、回避動作の情報を回避動作生成手段106で生成したのち、生成した回避動作の情報に基づき、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御して、自律移動装置1に回避動作を行わせて、一連の処理を終了する。
誘導動作26が継続可能と誘導動作維持手段109で判断すれば、人7の反応に応じて継続動作を誘導動作維持手段109で決定して、ステップS212に進む。
ステップS212においては、誘導動作26を誘導動作維持手段109で維持する。誘導動作維持手段109での維持決定に基づき、そのときの自律移動装置1の動作を継続するように、移動速度及び回転速度制御手段107でモータ2M,3Mを動作制御して、自律移動装置1に回避動作を行わせて、一連の処理を終了する。
本発明の第1実施形態にかかる自律移動装置、自律移動方法、及び、自律移動装置用のプログラムによれば、人7とすれ違う際に、自律移動装置1の動作効率が低下することがなくかつ人7に不安感を抱かせることのないように、人7と自律移動装置1とがすれ違う動作が可能となる。
本発明の第1実施形態にかかる自律移動装置、自律移動方法、及び、自律移動装置用のプログラムによれば、人7とすれ違う際に、自律移動装置1の動作効率が低下することがなくかつ人7に不安感を抱かせることのないように、人7と自律移動装置1とがすれ違う動作が可能となる。
環境情報取得手段101と自己位置推定部100によれば、人7などの障害物の位置及び走行中に自律移動装置1の自己位置を推定し、人情報取得手段103によれば、観測した環境又は障害物から、人7を検知するとともに、検知された人7に関する位置、速度、及び、進行方向を取得することができる。
接触可能性判断手段104によれば、人7と自律移動装置1との位置関係から、どのような動作モード(例えば、通常走行動作、回避動作、誘導動作)を実行するかを選択することができる。人7と自律移動装置1とが衝突する可能性が無いと接触可能性判断手段104で判断すれば、通常走行生成手段110により、そのときの走行動作を維持する。人7と自律移動装置1とが衝突する可能性があると接触可能性判断手段104で判断すれば、人7を誘導できるか否かを判断する。人7を誘導できると接触可能性判断手段104で判断されれば、人に自律移動装置の経路から回避してもらうように、誘導動作の情報を誘導動作生成手段105で生成する。人7を誘導できないと接触可能性判断手段104で判断されれば、回避動作生成手段106により、回避動作の情報を生成する。
誘導動作生成手段105によれば、人7と自律移動装置1とのすれ違い動作をよりスムーズにすることができる。自律移動装置1が移動しながら誘導動作を行っているため、自律移動装置1の動作効率が低下しない。さらに、自律移動装置1の効率が最も良く、かつ人7に不安感を抱かせないように、誘導動作の情報を生成するため、すれ違いにおける人7の不安感が解消される。
移動速度及び回転速度制御手段107によれば、自律移動装置1が生成する動作(通常走行、誘導動作、回避動作)を示すために、移動速度と回転速度を制御することができる。
人反応確認手段108によれば、誘導動作に対して、人7がどのように反応するかを確認することができる。誘導動作維持手段109により、人7の反応に応じて、誘導動作を維持することができる。
第1実施形態では、図10Aに示すように、自律移動装置1が走行している通路15を2個の領域に分割して、それぞれの領域を、例えば、図10Bに示すように、自律移動装置1が走行する場合について説明している。本発明は、これに限られるものではなく、任意の個数に分割してもよい。例えば、図10Cに示すように、通路15を境界線50で三分割して、右側通路15d、中央通路15e、左側通路15fのいずれかを自律移動装置1が走行するようにしてもよい。要するに、自律移動装置1の幅と通路の幅との関係で適切に分割して、分割された領域のいずれかを自律移動装置1が走行し、空いている領域を人7が歩くようにすることにより、確実に、人7が歩く通路を確保することができるようにするのがよい。
なお、上記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
なお、本発明を第1実施形態及び変形例に基づいて説明してきたが、本発明は、前記の第1実施形態及び変形例に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
前記各自律移動装置の一部又は全部は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAM又はハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各部は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
例えば、ハードディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、前記実施形態又は変形例における自律移動装置を構成する要素の一部又は全部を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、移動経路に基づいて自律的に移動する自律移動装置の自律移動装置用のプログラムであって、
コンピュータを、
前記自律移動装置の周辺における、人あるいは物体の情報を含む環境情報を取得する環境情報取得部と、
前記環境情報取得部で取得された前記環境情報に基づいて、前記人を検知する人情報取得部と、
前記人情報取得部によって前記人を検知した時点において、前記環境情報に基づいて前記人と前記自律移動装置とが接触する可能性があるとき、前記人の回避動作を誘導する可能性の有無を判断する接触可能性判断部と、
前記人の回避動作を誘導する可能性が有るとき、前記人に対して前記自律移動装置の移動予測経路を示す誘導動作情報を生成する誘導動作生成部と、
前記誘導動作生成部からの前記誘導動作情報に基づいて、前記自律移動装置の移動を制御する移動速度及び回転速度制御部と、
前記誘導動作情報に基づき前記移動速度及び回転速度制御部で前記自律移動装置の移動を制御して行った誘導動作に対して、前記人の反応情報を取得する反応情報取得部と、
前記反応情報取得部で取得した前記反応情報に応じて前記誘導動作を維持する誘導動作維持部と、
として機能させるための自律移動装置用のプログラムである。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスク、磁気ディスク、又は、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
なお、本発明を第1実施形態及び変形例に基づいて説明してきたが、本発明は、前記の第1実施形態及び変形例に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
前記各自律移動装置の一部又は全部は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAM又はハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各部は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
例えば、ハードディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、前記実施形態又は変形例における自律移動装置を構成する要素の一部又は全部を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、移動経路に基づいて自律的に移動する自律移動装置の自律移動装置用のプログラムであって、
コンピュータを、
前記自律移動装置の周辺における、人あるいは物体の情報を含む環境情報を取得する環境情報取得部と、
前記環境情報取得部で取得された前記環境情報に基づいて、前記人を検知する人情報取得部と、
前記人情報取得部によって前記人を検知した時点において、前記環境情報に基づいて前記人と前記自律移動装置とが接触する可能性があるとき、前記人の回避動作を誘導する可能性の有無を判断する接触可能性判断部と、
前記人の回避動作を誘導する可能性が有るとき、前記人に対して前記自律移動装置の移動予測経路を示す誘導動作情報を生成する誘導動作生成部と、
前記誘導動作生成部からの前記誘導動作情報に基づいて、前記自律移動装置の移動を制御する移動速度及び回転速度制御部と、
前記誘導動作情報に基づき前記移動速度及び回転速度制御部で前記自律移動装置の移動を制御して行った誘導動作に対して、前記人の反応情報を取得する反応情報取得部と、
前記反応情報取得部で取得した前記反応情報に応じて前記誘導動作を維持する誘導動作維持部と、
として機能させるための自律移動装置用のプログラムである。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスク、磁気ディスク、又は、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明にかかる自律移動装置、自律移動方法、及び、自律移動装置用のプログラムは、誘導動作の機能を有し、病院における搬送ロボット、掃除ロボット等として有用である。また自動車椅子等の用途にも応用できる。
本発明は、添付図面を参照しながら実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形又は修正は明白である。そのような変形又は修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明は、添付図面を参照しながら実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形又は修正は明白である。そのような変形又は修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
Claims (15)
- 移動経路に基づいて自律的に移動する自律移動装置において、
前記自律移動装置の周辺における、人あるいは物体の情報を含む環境情報を取得する環境情報取得部と、
前記環境情報取得部で取得された前記環境情報に基づいて、前記人を検知する人情報取得部と、
前記人情報取得部によって前記人を検知した時点において、前記環境情報に基づいて前記人と前記自律移動装置とが接触する可能性があるとき、前記人の回避動作を誘導する可能性の有無を判断する接触可能性判断部と、
前記人の回避動作を誘導する可能性が有るとき、前記人に対して前記自律移動装置の移動予測経路を示す誘導動作情報を生成する誘導動作生成部と、
前記誘導動作生成部からの前記誘導動作情報に基づいて、前記自律移動装置の移動を制御する移動速度及び回転速度制御部と、
前記誘導動作情報に基づき前記移動速度及び回転速度制御部で前記自律移動装置の移動を制御して行った誘導動作に対して、前記人の反応情報を取得する反応情報取得部と、
前記反応情報取得部で取得した前記反応情報に応じて前記誘導動作を維持する誘導動作維持部と、
を備える制御部を備える、自律移動装置。 - 前記環境情報取得部で取得された前記環境情報内に、前記人ではない障害物が含まれている場合又は前記自律移動装置の移動経路を前記人に回避してもらう動作を誘発することが不可能な場合に、前記自律移動装置で行う回避動作を生成する回避動作生成部をさらに備える、請求項1に記載の自律移動装置。
- 前記環境情報取得部は、LRFセンサー、ミリ波センサー、超音波センサー、及び、ステレオカメラの少なくとも1つで構成される環境観測部により観測した前記環境情報を取得する、請求項1に記載の自律移動装置。
- 前記人情報取得部は、前記人の位置、速度、及び、進行方向を移動情報として取得する、請求項1に記載の自律移動装置。
- 前記誘導動作生成部は、前記自律移動装置のポテンシャルによって前記人が受ける斥力の大きさ及び方向を基に、優先順位の高い誘導経路の候補から1つの候補を選択して、前記人に対する前記自律移動装置の移動予測経路を生成する、請求項1に記載の自律移動装置。
- 前記誘導動作生成部は、前記人の移動情報に応じて、前記人に予測させたい前記自律移動装置の移動経路が前記自律移動装置の目的地とは反対方向に一時的に移動する経路である前記誘導動作を、生成する、請求項4に記載の自律移動装置。
- 前記誘導動作生成部は、前記人情報取得部で取得した前記人の前記移動情報によっても前記人の行き先が不明である場合に、前記人に行き先を行動で示してもらうための前記誘導動作を生成する、請求項4に記載の自律移動装置。
- 前記誘導動作生成部は、前記人に予測させたい前記自律移動装置の移動経路を、前記自律移動装置で塞ぐ動作を、前記誘導動作として生成する、請求項1に記載の自律移動装置。
- 前記誘導動作生成部は、前記人に予測させたい前記自律移動装置の移動経路を示すために移動しながら、前記移動経路の両側の壁のいずれか一方の壁に近づける動作を、前記誘導動作として生成する、請求項1に記載の自律移動装置。
- 前記移動速度及び回転速度制御部は、前記誘導動作の開始直後の所定期間は、それ以外の期間よりも前記自律移動装置の前記移動速度又は回転速度を低速にするとともに、
前記誘導動作の開始直後の所定期間に、前記反応情報取得部で、前記人の反応情報を取得する、請求項1に記載の自律移動装置。 - 前記移動速度及び回転速度制御部は、前記自律移動装置がT字形状の通路又は交差点で曲がると前記人に予測させたい際に、前記通路の両側の壁のうちのいずれか一方の壁の近くに前記自律移動装置を接近させるように前記移動速度及び回転速度を制御する、請求項1に記載の自律移動装置。
- 前記誘導動作維持部は、前記人情報取得部で取得した前記人の前記移動情報に基づき前記人の行き先を行動で示してもらったと判断した後で、その行き先以外の通路の空間に対して前記自律移動装置の動作を継続して行う、請求項7に記載の自律移動装置。
- 前記回避動作生成部は、前記誘導動作を行っても前記人の反応で前記自律移動装置との衝突が起こりうる場合に前記回避動作を生成する、請求項2に記載の自律移動装置。
- 移動経路に基づいて自律移動装置が自律的に移動する自律移動方法において、
前記自律移動装置の周辺における、人あるいは物体の情報を含む環境情報を環境情報取得部で取得し、
前記環境情報取得部で取得された前記環境情報に基づいて、前記人を人情報取得部で検知し、
前記人情報取得部によって前記人を検知した時点において、前記環境情報に基づいて前記人と前記自律移動装置とが接触する可能性があるとき、前記人の回避動作を誘導する可能性の有無を接触可能性判断部で判断し、
前記人の回避動作を誘導する可能性が有るとき、前記人に対して前記自律移動装置の移動予測経路を示す誘導動作情報を誘導動作生成部で生成し、
前記誘導動作生成部からの前記誘導動作情報に基づいて、前記自律移動装置の移動を移動速度及び回転速度制御部で制御する一方、
前記誘導動作情報に基づき前記移動速度及び回転速度制御部で前記自律移動装置の移動を制御して行った誘導動作に対して、前記人の反応情報を反応情報取得部で取得し、
前記反応情報取得部で取得した前記反応情報に応じて前記誘導動作を誘導動作維持部で維持する、
自律移動方法。 - 移動経路に基づいて自律的に移動する自律移動装置の自律移動装置用のプログラムにおいて、
コンピュータを、
前記自律移動装置の周辺における、人あるいは物体の情報を含む環境情報を取得する環境情報取得部と、
前記環境情報取得部で取得された前記環境情報に基づいて、前記人を検知する人情報取得部と、
前記人情報取得部によって前記人を検知した時点において、前記環境情報に基づいて前記人と前記自律移動装置とが接触する可能性があるとき、前記人の回避動作を誘導する可能性の有無を判断する接触可能性判断部と、
前記人の回避動作を誘導する可能性が有るとき、前記人に対して前記自律移動装置の移動予測経路を示す誘導動作情報を生成する誘導動作生成部と、
前記誘導動作生成部からの前記誘導動作情報に基づいて、前記自律移動装置の移動を制御する移動速度及び回転速度制御部と、
前記誘導動作情報に基づき前記移動速度及び回転速度制御部で前記自律移動装置の移動を制御して行った誘導動作に対して、前記人の反応情報を取得する反応情報取得部と、
前記反応情報取得部で取得した前記反応情報に応じて前記誘導動作を維持する誘導動作維持部と、
として機能させるための自律移動装置用のプログラム。
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