JP5538596B1 - タッチ入力装置、タッチ入力装置入力検出方法、およびコンピュータプログラム - Google Patents

タッチ入力装置、タッチ入力装置入力検出方法、およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】力センサを用いるパネルに対して複数のタッチ入力がされた場合に、複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を検出できるようにすること。
【解決手段】
パネル部100は、パネルの周囲に複数の力センサを配置している。各力センサは、パネルへのタッチに応じた信号を出力する。演算部200は、複数の力センサからの信号に基づいて所定の演算処理を行うことで、パネルにタッチ入力された各点での座標および押圧力を算出する。演算部200は、算出されたタッチ入力の座標および押圧力が予め設定される所定のパターン判別条件を満たすか判定し、所定のパターン判別条件を満たすと判定した場合は所定の演算処理を行うことで、パネルへの複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出することもできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、タッチ入力装置、タッチ入力装置入力検出方法、およびコンピュータプログラムに関する。
ディスプレイ表面をタッチすることによる入力を受け付けるタッチパネルのようなタッチ入力装置が知られている。タッチ入力装置においてタッチされた位置のXY座標を検出する方式として、抵抗膜方式、静電容量方式、力センサ方式等が知られている。力センサ方式のタッチ入力装置は、XY座標に加えて押し圧力を検出することができる。
特許文献1には、操作パネルであるガラス板と力センサとを用いてタッチ入力装置を実現することにより、抵抗膜方式や静電容量方式のように光損失を有する膜を必要としないため、光の透過率が高くなることが記載されている。
特許文献2には、いわゆるマルチタッチを検出可能なタブレット端末について記載されている。
特開2005−78194号公報 特開2012−173890号公報
力センサ方式のタッチ入力装置では、パネルに加わった圧力をパネル周囲の複数の力センサで測定し、各力センサの測定値からタッチされた箇所を算出する。このため、力センサ式のタッチ入力装置では、ほぼ同時に複数の箇所をタッチされた場合、それらの箇所を特定することが難しい。複数の箇所に加わった圧力の合成値が各力センサに分配されて測定されるためである。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、力センサを用いるタッチ入力装置において複数のタッチ入力を検出できるようにした技術を提供することにある。
本発明の一つの観点に係るタッチ入力装置は、パネルと、パネルの周囲に設けられ、力に応じた信号を出力する複数の力センサと、複数の力センサからの信号に基づいて所定の演算処理を行うことで、パネルへの複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出する演算部と、を備える。
演算部は、複数の力センサからの信号に基づいて、パネルにタッチ入力された座標および押圧力を算出し、算出されたタッチ入力の座標および押圧力が予め設定される所定のパターン判別条件を満たすか判定し、所定のパターン判別条件を満たすと判定した場合は所定の演算処理を行うことで、パネルへの複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出することができる。
所定のパターン判別条件には、パネルに対する複数のタッチ入力の間に所定の時間差がある第1パターンを判別するための第1パターン判別条件が含まれており、演算部は、第1パターン判別条件を満たす場合に、所定の演算処理に含まれる所定の第1演算処理を実行することで、所定の時間差のある複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出することができる。
所定のパターン判別条件には、パネルへの複数のタッチ入力が所定の時間内に行われる第2パターンを判別するための第2パターン判別条件が含まれており、演算部は、第2パターン判別条件を満たす場合に、所定の演算処理に含まれる所定の第2演算処理を実行することで、所定の時間内で行われる複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出することができる。
実施例1のタッチ入力装置の構成を示すブロック図。 (a)はパネル部100の構成を示す斜視図、(b)はパネル部100の構成を示す分解斜視図。 パネル部100表面の座標系を示す平面図。 実施例1の入力検出処理を示すフローチャート。 時間差マルチタッチの検出方法を示す説明図。 時間差マルチタッチ検出処理を示すフローチャート。 同時マルチタッチ時の重心の様子を示す説明図。 同時マルチタッチの検出方法を示す説明図。 同時マルチタッチの検出処理を示すフローチャート。 実施例2のタッチ入力装置の構成を示すブロック図。 検出方式の異なる複数のパネルを備えるタッチ入力装置でマルチタッチを検出する処理を示すフローチャート。 3点を同時にタッチされた場合の検出方法を示す説明図。 直線上に並ぶ3点が同時にタッチされた場合の検出方法を示す説明図。
本実施形態では、以下に詳述する通り、パネルの周囲に配置した力センサからの信号に基づいて、パネルに対してマルチタッチ操作が行われた場合に、それら複数の押下点の座標および圧力を検出する。
「複数のタッチ入力」の一例としてのマルチタッチとは、ユーザが指先などでパネルの複数箇所を同時にタッチすることを意味する。しかし、人間の操作であるから、ユーザ側から見れば「同時」といえる操作であっても、その操作が入力されるタッチ入力装置側から見れば、複数のタッチが比較的厳密な意味で同時刻になされることは少ない。そこで、本実施形態では、パネル上の離れた複数箇所が同時にタッチされるというマルチタッチを、時間差の大小に応じて複数のパターンに分けて対処している。
第1パターンでは、一方のタッチと他方のタッチとの間に所定の時間差がある。所定の時間差は、そのパネル操作がマルチタッチであるとタッチ入力装置認識されるべきマルチタッチ認識時間の範囲内で、比較的長く設定される。所定の時間差をマルチタッチ認識時間以上に設定すると、タッチ入力装置がマルチタッチであると認識できないためである。
第2パターンでは、一方のタッチと他方のタッチとが所定の時間内に行われる。所定の時間は比較的短く設定されている。
第1パターンも第2パターンも、広義では「パネルへの複数のタッチ入力が同時に行われる」場合であると解することができる。両パターンの相違を考察すると、第1パターンとは、パネルへの複数のタッチ入力が所定の時間差を許容する範囲内で同時に行われた場合であると定義することもできる。または、第1パターンとは、パネルへの複数のタッチ入力がほぼ同時に行われた場合であると定義することもできる。
本実施形態のタッチ入力装置は、携帯情報端末(例えば携帯電話、スマートフォン、カメラ、パーソナルコンピュータ、ゲーム機等を含む)、車両(カーナビゲーション装置等を含む)、キオスク端末、ATM(Automated Teller Machine)、自動販売機(自動券売機等を含む)等、タッチ面の押圧による操作を受け付けるシステムに適用されても良い。また、本実施形態のタッチ入力装置は、コンピュータに接続されて入出力を行うHMI(Human Machine Interface)装置に適用されても良い。さらに、本実施形態のタッチ入力装置は、ポインティングデバイスとして使用されるタッチパッドにも適用することができる。
図1〜図9を用いて実施例1を説明する。本実施例のタッチ入力装置は、力センサにより検出された力(押圧力)に基づいて座標を算出して出力する。
図1は、実施例1のタッチ入力装置の構成を示すブロック図である。本実施例のタッチ入力装置は、パネル部100と、信号変換部500と、演算部200と、アプリケーション実行部300と、表示制御部400とを有する。
パネル部100は、パネル部100の4箇所に加わる力をそれぞれ示す4個の出力信号を信号変換部500へ出力する。信号変換部500は、パネル部100から出力される4個の出力信号にそれぞれ対応する4個のA/D変換部510を有する。A/D変換部510は、A/D変換により所定のサンプル周期でアナログの出力信号をデジタルの出力値に変換する。
演算部200は、各A/D変換部510からの出力値に基づいてパネル部100への入力を検出し、検出された入力をアプリケーション実行部300へ出力する。
アプリケーション実行部300は、検出された入力に基づいてアプリケーションを実行し、実行結果に基づいて画面情報を生成し、画面情報を表示制御部400へ出力する。表示制御部400は更に、画面情報に基づいてパネル部100を制御するための表示信号を生成し、表示信号をパネル部100へ出力する。パネル部100は、表示信号に基づいて画面を表示する。
演算部200は、例えば、入力算出部210と、記憶部220と、マルチタッチ検出部230と、を有する。入力算出部210は、所定の測定周期で信号変換部500から出力値を取得し、出力値の変動をそれぞれ示す測定値を算出する。入力算出部210は、測定値に基づいて、押圧の力を示す押圧力を算出する。更に入力算出部210は、測定値および押圧力に基づいて、押下点の座標である押圧座標を算出する。記憶部220は、入力算出部210で算出される押圧力および押圧座標を記憶するためのバッファである。
マルチタッチ検出部230は、記憶部220に記憶された複数の、押圧力および押圧座標のデータの組に基づいて、マルチタッチされた各点(各押下点)での押圧力および押圧座標を検出する。
マルチタッチ検出部230は、時間差マルチタッチ検出部231と、同時マルチタッチ検出部232を備える。時間差マルチタッチ検出部231は、「所定の時間差のある複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出する」ための機能である。同時マルチタッチ検出部232は、「所定の時間内で行われる複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出する」ための機能である。各検出部231、232の詳細は後述する。
アプリケーション実行部300は、パネル部100へのタッチ入力を利用するアプリケーションプログラムを実行する。アプリケーションプログラムとしては、例えば、文書作成ソフトウェア、メール管理ソフトウェア、ウェブブラウザ、ゲームソフトウェア、画像管理ソフトウェア、音楽管理ソフトウェア、電子書籍閲覧ソフトウェア、地図閲覧ソフトウェアなどがある。
表示制御部400は、アプリケーション実行部300からの画面情報に基づいて、パネル部100の表示を制御するための表示信号を生成し、その表示信号をパネル部100へ出力する。
演算部200とアプリケーション実行部300と表示制御部400とは、例えばコンピュータにより実現される。このコンピュータは、プログラム及びデータを格納するメモリと、そのプログラムに従って演算部200とアプリケーション実行部300と表示制御部400との処理を実行するCPU(Central Processing Unit)等のマイクロプロセッサとを有する。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体に格納され、その媒体からコンピュータへ読み出されても良い。
演算部200とアプリケーション実行部300と表示制御部400が、互いに異なるマイクロプロセッサにより実現されても良い。アプリケーション実行部300及び表示制御部400が一つのマイクロプロセッサにより実現されても良い。演算部200とアプリケーション実行部300と表示制御部400とのそれぞれに対応するプログラムが用意されても良い。演算部200とアプリケーション実行部300と表示制御部400との何れかが、専用の電子回路により実現されてもよい。アプリケーション実行部300及び表示制御部400の何れかが、タッチ入力装置の外部に設けられていても良い。この場合、演算部200は、通信インターフェースを有し、タッチ入力装置の外部との通信を行う。演算部200は、信号変換部500を含んでも良い。
図2を用いてパネル部100の構成を説明する。図2(a)は、パネル部100の斜視図を、図2(b)はパネル部100の分解斜視図を、示す。
パネル部100は、例えば、表示パネル110と、カバーパネル120と、4個の力センサ130と、基盤部150とを有する。基盤部150上には、表示パネル110が配置されている。表示パネル110は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等から構成される。本実施例では、表示パネル110の表示領域の形状を、長方形にする場合を説明するが、これに限らず、正方形、三角形または五角形以上の多角形、円形、楕円形などの形状でもよい。
基盤部150の上面側には、表示パネル110の周囲に位置して、複数の力センサ130が配置されている。例えば、4個の力センサ130が、表示パネル110の4個の頂点にそれぞれ対応して配置されている。
力センサ130としては、例えば、ピエゾ素子などの圧電素子、コンデンサ、歪みゲージなどがある。本実施例では、力センサ130の例として圧電素子を使用する。力センサ130の配置数は4個に限らず、例えば、5個以上の力センサ130を設けても良いし、または3個以下の力センサを用いる構成でもよい。
表示パネル110の表面に対向して、カバーパネル120が設けられている。タッチ面は、カバーパネル120の表面である。カバーパネル120の表面形状は、表示パネル110の表面形状と同様に、例えば、長方形に形成される。
4個の力センサ130は、カバーパネル120の裏面の4個の頂点の付近をそれぞれ支持している。これにより、カバーパネル120の裏面と表示パネル110の表面の間は、所定の間隔を有する。また、カバーパネル120は、表示パネル110による表示を透過させる。カバーパネル120は例えば、ガラスやプラスチックなどの可視光に対して透明な材料から形成される。
基盤部150の上面側には更に、信号変換部500が設けられている。信号変換部500は、4個の力センサ130と信号線を介して接続されている。信号変換部500は、力センサ130と接続されていればよく、必ずしも基盤部150上に配置されていなくても良い。基盤部150上には更に、演算部200やアプリケーション実行部300等が設けられていても良い。なお、4個の力センサ130が、表示パネル110の裏面の4個の頂点付近を支持し、表示パネル110の表面が、カバーパネル120の裏面に接していても良い。
微小な圧力による不安定な動作領域を除くため、カバーパネル120には、初期荷重として、基盤部150の方向へ若干の圧力を加えることが好ましい。初期荷重を加えるために、カバーパネル120と基盤部150の間に、ばね等の弾性体を設けても良い。
カバーパネル120は、表示パネル110の表面を覆い、表示パネル110の表面を保護する。更にカバーパネル120の表面は、ユーザによる押圧(タッチ)を受ける。4個の力センサ130は、カバーパネル120から受ける力に応じた出力信号を電気信号として信号変換部500へ出力する。各力センサ130は、ユーザのタッチによる力を連続して測定する。
演算部200は、所定の入力検出周期毎に、力センサ130からの出力に基づいて、入力を検出する入力検出処理を行う。
図3は、パネル部100表面の座標系を示す。本実施例では、表示パネル110の表示領域の中心を原点として、表示パネル110の表面をXY平面とする。4個の力センサ130のうち、XY平面の第一象限に配置された力センサ130をS1とし、第二象限に配置された力センサ130をS2とし、第三象限に配置された力センサ130をS3とし、第四象限に配置された力センサ130をS4とする。また、ここでは、力センサS1、S2、S3、S4からそれぞれ得られる測定値をF1、F2、F3、F4とする。
ここで、表示パネル110内のピクセルを単位とし、パネル部100表面上の距離を定義する。表示パネル110の表示領域のX方向の大きさをWdとし、表示領域のY方向の大きさをHdとする。
更に、X方向に隣接する二つの力センサ130の間の距離(S1及びS2の間の距離、S3及びS4の間の距離)をWsとし、Y方向に隣接する二つの力センサ130の間の距離(S1及びS4の間の距離、S2及びS3の間の距離)をHsとする。例えば、X方向のセンサ間ピクセル数Wsは422であり、Hsは266である。更に、原点から力センサ130までのX方向の距離をXsとするとXsはWs/2であり、原点から力センサ130までのY方向の距離をYsとするとYsはHs/2である。
押圧座標の算出方法において、入力算出部210は、Xs及びYsにより表される力センサS1、S2、S3、S4の座標と、測定値F1、F2、F3、F4と、押圧力Fsとから、次式を用いて押圧座標PX、PYを算出する。
Figure 0005538596
図4は、入力検出処理を示すフローチャートである。
入力算出部210は、4個の力センサ130にそれぞれ対応する初期荷重Fw1、Fw2、Fw3、Fw4を予め記憶する。入力検出処理が開始されると、入力算出部210は、4個の力センサ130にそれぞれ対応する出力値G1、G2、G3、G4を信号変換部500から取得する(S10)。入力算出部210は、出力値G1、G2、G3、G4から初期荷重Fw1、Fw2、Fw3、Fw4をそれぞれ減ずることにより、測定値F1、F2、F3、F4を算出する(S11)。これにより、出力値から初期荷重の影響を除去することができる。
入力算出部210は、測定値F1、F2、F3、F4の合計である押圧力Fsを算出する(S12)。押圧力Fsは、カバーパネル120表面を押圧する力を示す。入力算出部210は、押圧力が所定の押圧力閾値Fth以上であるか判定する(S13)。入力算出部210は、押圧力Fsが押圧力閾値Fthより小さいと判定すると(S13:NO)、ステップS10に戻る。これにより、ノイズ的な力を押圧(タッチ)操作として検出しないため、タッチ入力の検出精度を高めることができる。
入力算出部210は、押圧力Fsが押圧力閾値Fth以上であると判定すると(S13:YES)、タッチされた点(押下点)の座標である押圧座標PX、PYを、数1で示したように算出する(S14)。入力算出部210は、算出した押圧座標と押圧力を記憶部220に記憶すると共にマルチタッチ検出部230に出力する(S15)。
図5は、時間差マルチタッチを検出する方法を示す説明図である。時間差マルチタッチとは、1点目のタッチと2点目のタッチの間に短い所定の時間差があるマルチタッチ操作を意味する。1回目のタッチと2回目のタッチとが所定の時間差以上に離れて操作された場合は、タッチが2箇所で行われたとして検出する。
時間差マルチタッチには、次のような特徴がある。第1の特徴は、検出される座標が1点目から2点目に向けて飛ぶようにして移動する点である。第2の特徴は、2点目をタッチしたときの押圧力Fsが1点目をタッチしたときの押圧力よりも大きい点である。第3の特徴は、1点目と2点目を結ぶ線上に重心が存在する点である。
図5(a)は、1点目がタッチされた瞬間を示す。1点目のタッチP1の座標は(P1X、P1Y)と検出され、押圧力はFs1と検出される。図中では、演算部200で検出された押下点に斜線を付し、検出されていない押下点を白抜きで示す。以下、1点目のタッチP1を一点目P1と略する場合がある。同様に、2点目のタッチP2を2点目P2と略する場合がある。
図5(b)は、1点目P1に続けて2点目をタッチした場合を示す。パネル部100上で2つの点P1、P2がほぼ同時にタッチされることで、押圧座標は、1点目P1から2点目P2に向けて移動する。力センサ130の検出周期と演算部200の演算周期の関係で、押圧座標は所定周期で算出される。押圧座標は1点目P1と2点目P2との重心点G付近で停止する。
重心点Gの座標を(PgX、PgY)と、その押圧力をFsgと示す。未だ検出されていない2点目P2の座標を(P2X、P2Y)と、その押圧力をFs2と示す。また、以下の説明では、重心点Gを重心Gと略記する場合がある。
図5(c)に示すように、パネル部100の2カ所P1、P2をタッチしたときの押圧座標は重心Gとなる。
図5(d)に示すように、2個の直角三角形を定義することで、2点目P2の座標および押圧力を幾何学的に算出する。1つめの三角形△GP1W1は、重心Gと、1点目P1と、重心Gから下ろす垂線と1点目P1を通るX軸と平行な線とが交差する点W1との、3つの点を頂点とする三角形である。他の三角形△P2GW2は、2点目P2と、重心Gと、重心Gから下ろす垂線と重心Gを通るX軸と平行な線とが交差する点W2との、3つの点を頂点とする三角形である。1点目P1から重心Gまでの長さをR1、重心Gから2点目P2までの長さをR2とする。
1点目P1から重心Gまでの線分R1がX軸との間に作る角度θは、下記数式2で求めることができる。
θ=atan(PgY-P1Y)/(PgX-P1X)*(180/π)・・・(数式2)
線分R1の長さは、下記数式3または数式4で求めることができる。
R1=(PgY-P1Y)/sinθ・・・(数式3)
R1=(Pgx-P1X)/cosθ・・・(数式4)
ここで、(PgY−P1Y)をDiffY1と、(Pgx−P1X)をDiffX1と置くと、数式2は数式5に、数式3は数式6に、数式4は数式7になる。
θ=atan(DiffY1)/(DiffX1)*(180/π)・・・(数式5)
R1=DiffY1/sinθ・・・(数式6)
R1=DiffX1/cosθ・・・(数式7)
ここで、図5(c)につりあいの法則を適用すると、数式8を得る。線分R2は、重心Gと2点目P2を結ぶ線である。数式8をR2について解くと、数式9を得る。数式9を用いることで、線分R2の長さを求めることができる。
重心Gでの押圧力Fsgは、1点目P1での押圧力Fs1と2点目P2での押圧力Fs2との合計として求められるので、2点目P2の押圧力Fs2は、(Fsg−Fs1)として表すことができる。なお、数式8、数式9では、重心Gの押圧力Fsgが1点目P1の押圧力Fs1よりも大きいことが前提条件である。
Fs1*R1=(Fsg-Fs1)*R2・・・(数式8)
R2=(Fs1*R1)/(Fsg-Fs1)・・・(数式9)
ここで、1点目P1と2点目P2とを結ぶ線上のどこかに重心Gが位置するため、2つの直角三角形△GP1W1、△P2GW2は共通の角度θを有する。2つの直角三角形△GP1W1、△P2GW2は、角度θと直角の2つの角度が等しいので相似である。従って、第1の直角三角形△GP1W1の、底辺の長さDiffX1および高さDiffY1がわかれば、第2の直角三角形△P2GW2の、底辺の長さDiffX2および高さDiffY2は、数式10、数式11からわかる。
DiffX2=(DiffX1*R2)/R1・・・(数式10)
DiffY2=(DiffY1*R2)/R1・・・(数式11)
重心GのX軸座標PgXに数式10で求めたDiffX2を加えれば、数式12に示すように2点目P2のX軸座標P2Xを得る。重心GのY軸座標PgYに数式11で求めたDiffY2を加えれば、数式13に示すように2点目P2のY軸座標P2Yを得る。
P2X=PgX+DiffX2・・・(数式12)
P2Y=PgY+DiffY2・・・(数式13)
このように上記3つの特徴に基づいて「時間差マルチタッチ」操作であることを検出し、1点目P1の座標および押圧力と重心Gの座標および押圧力を得れば、2点目P2の座標および押圧力も算出できる。1点目P1と2点目P2の座標および押圧力がわかれば、中心点Mの座標(PmX、PmY)および押圧力Fsmも求めることができる。
図6は、時間差マルチタッチ検出部231が実行する時間差マルチタッチ検出処理を示すフローチャートである。以下、検出部231と略記する場合がある。
入力算出部210は所定周期で演算しており、新たな演算結果が得られるたびに本処理が実行される。なお、時間差マルチタッチ検出処理と後述する同時マルチタッチ検出処理とは、新データが検出されるたびに繰り返し実行される。時間差マルチタッチ処理と同時マルチタッチ処理とは並行に実行される。排他制御により、時間差マルチタッチ検出処理と同時マルチタッチ検出処理のうち、いずれか早く出力した方の値が採用される。
検出部231は、入力算出部210で算出された新データ(押圧座標および押圧力)が記憶部220に格納されたか判定する(S20)。図4で述べたように、所定の閾値を越えた押圧力が検出された場合に、入力算出部210で算出された新データが記憶部220に記憶される。検出部231は、記憶部220に新データが格納されたと判定すると(S20:YES)、マルチタッチフラグがオンになっているか判定する(S21)。マルチタッチフラグとは、マルチタッチされたと判定したことを示す判定情報であり、後述するステップS25で設定される。検出部231は、マルチタッチフラグがオンである場合(S21:YES)、既にマルチタッチであると判定している場合なので、ステップS22〜S25をスキップしてステップS26に移動する。これに対し、検出部231は、マルチタッチフラグがオフの場合(S21:NO)、ステップS20で検出した最新データと過去のデータとの関係を解析する(S22)。ここでは、一回目の実行なので、ステップS21ではNOと判定されてステップS22に移る。
検出部231は、今回の算出された押圧力が前回の押圧力よりも所定値以上増加したか判定する(S23)。すなわち、検出部231は、データ解析の結果に、上述の第2の特徴を発見できたかを判定する。
さらに、検出部231は、今回算出された座標が前回の座標から一定方向に移動したか判定する(S24)。すなわち、検出部231は、データ解析の結果に、上述の第1の特徴を発見できたかを判定する。なお、ステップS23とステップS24の順番は特に問わない。
検出部231は、ステップS23およびステップS24のいずれの判定も満たす場合(S23:YES AND S24:YES)、マルチタッチフラグをオンに設定する(S25)。そして、検出部231は、所定の演算式を用いて演算することで、時間差のある複数のタッチの座標および押圧力をそれぞれ算出する(S26)。所定の演算式については、図5(c)で述べたので重複した説明を割愛する。
検出部231は、ステップS26の算出結果を記憶部220に記憶し(S27)、さらにアプリケーション実行部300に出力する(S28)。アプリケーション実行部300は、マルチタッチの各点の座標に基づいて、あるいは、座標および押圧力に基づいて、画面情報を生成し、表示制御部400に出力する。なお、検出部231は、新データが記憶部220に記憶されていないと判定すると(S20:NO)、マルチタッチフラグをオフにする(S29)。本処理の2回目の実行を簡単に説明する。1回目の実行の後で新データが続けて算出された場合(S20:YES)、マルチタッチフラグがオンに設定されているので(S21:YES)、検出部231は、ステップS22〜S25をスキップしてS26に移って所定の演算を実行する。その演算結果は記憶部220に記憶され(S27)、アプリケーション実行部300に出力される(S28)。そして、ユーザが指をパネルから離すなどして、新データが検出されなくなると(S20:NO)、マルチタッチフラグはリセットされ、オフになる(S29)。
図7は、同時マルチタッチ時の重心Gの変化を示す説明図である。同時マルチタッチとは、所定の短時間内に行われる複数のタッチであり、ほぼ同時に複数箇所(ここでは2カ所)がタッチされることである。同時マルチタッチでは、2カ所がほぼ同時にタッチされるため、時間の先後はないが、説明の便宜上、1点目のタッチP1(または1点目P1)、2点目のタッチP2(または2点目P2)として説明する。
図7(a)に示すように、ユーザが、その指先などで1点目P1と2点目P2とをほぼ同時にタッチすると、1点目P1と2点目P2とを結ぶ線上に重心Gが出現する。
図7(b)に示すように、重心Gは、タッチされた各点P1、P2を結ぶ線上を微少に移動する。ユーザが各点P1、P2を全く均等に押圧することは困難であり、各点P1、P2の押圧力は短時間でばらつくため、重心Gの座標および押圧力も変化する。
図7(c)は、同一線上を微少に変動する重心Gを拡大して示す。ここでは、便宜上、1点目P1から2点目P2に向かう順番で、重心Gに数字1〜5を添えている。しかし、G1、G2、G3、G4、G5の順に移動するわけではない。重心Gの微少変動は、各点P1、P2での力加減の変化等に依存し、例えば、G3からG1に、G1からG4に、G4からG2に、G2からG5に、のように往復移動することもある。
図8は、同時マルチタッチを検出する方法を示す説明図である。図8(a)は、実際にタッチされた点P1、P2と、同時マルチタッチ検出処理により検出される推定点P1a、P2aとの関係を示す。図8(b)は、一つの重心G3を基準にして推定点P1a、P2aを検出する様子を示す。
図8(a)に示すように、重心Gは1点目P1と2点目P2を結ぶ線上を移動する。つまり、重心Gは、X軸またはY軸に対し同一角度θで移動する。さらに換言すれば、重心Gの変位は、一次関数で示すことができる。従って、同一線上を微小変位する重心Gを発見した場合は、同時マルチタッチが行われた場合であると推定できる。そこで、同一線上で移動しているかを判定するための基準となる重心を定め、その重心との間の角度θを算出し、一致するか確認する。なお、角度θが厳密に一致する必要はなく、所定のマージン内で一致すればよい。さらに、基準となる重心を複数選択し、それぞれについて角度を算出して確認すれば、同時マルチタッチの検出精度を高めることができる。
同時マルチタッチ時に重心Gが同一線上を微小変動することまではわかっていても、図8(a)に白抜きの星印として示すように、1点目P1および2点目P2の座標を求めることはできない。各点P1、P2の座標を算出するために必要な情報が得られないためである。
そこで、本実施例では、図8(b)に示すように、重心Gは、1点目P1と2点目P2との中心点Mに一致するものとみなす。そして、重心Gでの押圧力から、1点目P1aおよび2点目P2aの、座標および押圧力を推定する。各点P1、P2の推定であるP1a、P2aを求めるため、時間差マルチタッチの検出に比べて検出精度は低くなるが、有る精度の位置でマルチタッチ操作が行われたことは検出できるため、その情報を利用してアプリケーションを動かすことができる。
具体的推定方法を説明する。数式14、数式15に示すように、推定される1点目P1aから重心Gまでの距離R1と、重心Gから推定される2点目P2までの距離R2とを算出する。
下記数式14、数式15において、QTは、押圧力を長さに変更するための変換係数であり、パネル部100の大きさなどに基づいて例えば0.8などの値に設定される。重心Gの押圧力Fsgから算出する距離が表示パネル110のサイズ内に収まるように、変換係数QTの値は例えばタッチ入力装置の製造時に設定される。なお、例えば、学習アルゴリズムなどで変換係数QTの値を自動的に設定変更する構成でもよい。
R1=(Fsg*QT)/2・・・(数式14)
R2=(Fsg*QT)/2・・・(数式15)
次に、重心Gと推定押下点P1a、P2aまでの、X軸方向の差分TempXおよびY軸方向の差分TempYを数式16、数式17に従って算出する。なお、R=R1=R2である。
TempX=R*cosθ・・・(数式16)
TempY=R*sinθ・・・(数式17)
数式16、数式17で得た、X軸方向の差分TempXおよびY軸方向の差分TempYから、1点目の推定座標P1a(P1aX、P1aY)および2点目の推定座標P2a(P2aX、P2aY)を数式18、数式19、数式20、数式21に従って推定する。
P1aX=PgX-TempX・・・(数式18)
P1aY=PgY-TempY・・・(数式19)
P2aX=PgX+TempX・・・(数式20)
P2aY=PgY+TempY・・・(数式21)
このようにして、パネル部100の2カ所をほぼ同時にタッチされた場合でも、マルチタッチが行われたことと、そのマルチタッチが行われたおよその領域とを検出することができる。
図9は、同時マルチタッチ検出部232が実行する同時マルチタッチ検出処理を示すフローチャートである。同時マルチタッチ処理は、上述の時間差マルチタッチ処理と同様に、新データが算出されるたびに繰り返し実行される。以下、検出部232と略記する場合がある。
入力算出部210は所定周期で演算しており、新たな演算結果が得られるたびに本処理が実行される。
検出部232は、入力算出部210で算出された新データ(押圧座標および押圧力)が記憶部220に格納されたか判定する(S30)。検出部232は、記憶部220に新データが格納されたと判定すると(S30:YES)、その最新データと過去のデータとの関係を解析する(S31)。
検出部232は、今回算出された重心位置(重心点Gの座標)が前回までの重心位置と所定のマージン内で同一の線上にあるか判定する(S32)。さらに、検出部232は、基準となる重心点を変えて、今回算出された重心位置と前回までの重心位置とが所定のマージン内で同一線上にあるか判定する(S33)。
検出部232は、複数の基準重心点から見ても、今回の重心位置が所定の線上にあると判定すると(S32:YES、かつS33:YES)、上述の数式14〜数式21に基づいて演算し、マルチタッチされた2つの押下点P1a、P2aの座標および押圧力を推定的に算出する(S34)。検出部232は、ステップS34の算出結果を記憶部220に記憶し(S35)、さらにアプリケーション実行部300に出力する(S36)。
このように構成される本実施例によれば、力センサ式のタッチ入力装置においても、複数の箇所をタッチするいわゆるマルチタッチ操作を比較的低コストに検出できる。従って、力センサ式タッチ入力装置の操作性を高め、力センサ式タッチ入力装置の可能性、応用範囲、適用分野を広げることができる。
図10〜図13を用いて実施例2を説明する。実施例2では、力検出用のパネル部100と位置検出用のパネル部101とを備える、いわゆるハイブリッド式タッチ入力装置を例に挙げて説明する。このハイブリッド式タッチ入力装置は、XY平面の座標を位置検出用パネル部101で直接的に検出し、さらに、Z軸方向の力(押圧力)を力センサ式パネル部100で検出する。つまり、実施例2では、ユーザのタッチ操作を3次元で測定可能なタッチ入力装置について説明する。
図10は、実施例2のタッチ入力装置の構成を示すブロック図である。ハイブリッド式パネル部10は、実施例1で述べた力センサ式パネル部100と、位置検出用パネル部101とを備えている。
位置検出用パネル部101は、ユーザのタッチした位置を直接的に測定可能なパネル部であり、例えば、静電容量式タッチ入力装置、多層抵抗膜式タッチ入力装置のように構成することができる。位置検出用パネル部101は、位置を検出するためのセンサ機能を内蔵している。位置検出用パネル部101の信号は、信号処理部501を経由して演算部200に入力される。なお、信号処理部501を位置検出用パネル部101内に設ける構成でもよい。
実施例2の演算部200は、入力算出部210、記憶部220、マルチタッチ検出部230aのほかに、座標検出部240を備える。座標検出部240は、位置検出用パネル部101からの信号に基づいて押下点の座標を検出し、検出した座標を記憶部220に記憶すると共に、マルチタッチ検出部230aに送る。
実施例2のマルチタッチ検出部230aは、2つの押下点の座標を算出する必要はなく、各押下点での押圧力だけを算出するようになっている。
図11は、実施例2のタッチ入力装置でマルチタッチを検出する処理を示すフローチャートである。
演算部200の座標検出部240は、位置検出用パネル部101の信号からマルチタッチされた各点の座標を検出し、マルチタッチ検出部230aに出力する(S40)。演算部200の入力算出部210は、力センサ130からの信号に基づいてマルチタッチ時の押圧力を検出する(S41)。
マルチタッチ検出部230aは、ステップS40で検出されたマルチタッチの各点(各押下点)の座標と、ステップS41で検出されたマルチタッチ時の押圧力とから、所定の演算を行うことで、マルチタッチされた各点の押圧力を算出する(S42)。マルチタッチ検出部230aは、マルチタッチされた各点の座標および押圧力をアプリケーション実行部300に出力する(S43)。
本処理では、1点目P1の座標(P1X、P1Y)と2点目P2の座標(P2X、P2Y)は位置検出用パネル部101からの信号で検出でき(S40)、各点P1、P2の重心Gでの押圧力Fsgと重心Gの座標換算位置(PgX、PgY)とは力センサ130からの信号で検出できる(S41)。
従って、図5(d)で述べた場合と同様に、1点目P1から重心Gまでの線分R1がX軸との間に作る角度θは、数式2で求めることができる。線分R1の長さは、数式3または数式4で求めることができる。
重心Gでの押圧力Fsgは、1点目P1での押圧力Fs1と2点目P2での押圧力Fs2との合計として求められるので、2点目P2の押圧力Fs2は、(Fsg−Fs1)として表すことができる。従って、数式8から各点P1、P2での押圧力Fs1、Fs2を検出することができる。
図12は、ハイブリッド式タッチ入力装置で、3点P1、P2、P3が同時にタッチされた場合の座標および押圧力を検出する方法を示す。
1点目の押下点P1の座標を(P1X、P1Y)、2点目の押下点P2の座標を(P2X、P2Y)、3点目の押下点P3の座標を(P3X、P3Y)とする。これら各点の座標は、位置検出用パネル部101からの信号により直接的に測定される。
パネル部100に加わる総荷重Fsg(各点P1、P2、P3での押圧力の合計)と、その総荷重が現れる座標換算位置、つまり重心点Gの座標(PgX、PgY)とは、力センサ130の信号を解析することで検出できる。
これら既知の情報(P1X、P1Y)、(P2X、P2Y)、(P3X、P3Y)、Fsg、(PgX、PgY)に基づいて、所定の演算を行うことで、3つの押下点P1、P2、P3での押圧力を算出することができる。
図12(a)に示すように、点P1と点P3とを結ぶ線に対して点P2から垂直に下ろした線との交点CP1を算出する。具体的には、点P1と点P3から一次関数を求め、点P2と重心Gとからも一次関数を求め、それら一次関数から交点CP1を算出する。
点P1と交点CP1を結ぶ線の長さR1、交点CP1と点P2を結ぶ線の長さR2、点P2と重心Gを結ぶ線の長さR3、重心Gと交点CP1を結ぶ線の長さR4を、それぞれ算出する。各点P1、P2、P3、G、CP1の座標はわかっているので、線の長さR1、R2、R3、R4は求めることができる。
次に、数式22、数式23、数式24を連立方程式として解く。
Fsg=Fs1+Fs2+Fs3・・・(数式22)
R1:R2=Fs3:Fs1・・・(数式23)
R3:R4=(Fs1+Fs3):Fs2・・・(数式24)
上記の連立方程式を解けば、一直線上に並ばない3カ所の押下点P1、P2、P3それぞれの押圧力を算出することができる。
図12(b)に示すように、他の辺を利用して計算した場合でも、図12(a)で述べたと同様に、各点P1、P2、P3の押圧力を求めることができる。つまり、点P1と点P2を結ぶ線に対して点P3から下ろす垂線が交差する交点CP2を用いて計算してもよいし、あるいは、点P2と点P3を結ぶ線に対して点P1から下ろす垂線が公差する交点CP3を用いて計算してもよい。
図13は、ハイブリッド式タッチ入力装置に対し、一直線上に並ぶ3点P1、P2、P3で同時にタッチされた場合を示す。図12と同様に、(P1X、P1Y)、(P2X、P2Y)、(P3X、P3Y)、Fsg、(PgX、PgY)は既知である。
まず最初に、中間の点P3をいったん無視し、最も外側の点P1、P2と重心Gに基づいて、各点P1の押圧力Fs1と点P2での押圧力Fs2を算出する。この算出方法は図11で述べたので省略する。
次に、点P1、P3と重心Gとに着目し、先に算出した点P1の押圧力Fs1を、点P1だけの押圧力と点P3の押圧力とに分割する。これにより、一直線上に並ぶ3点P1、P2、P3での押圧力を算出することができる。
このように構成される本実施例も実施例1と同様の作用効果を奏する。さらに本実施例のハイブリッド式パネル部10は、位置検出用パネル部101と力センサ式パネル部100とを備えるため、マルチタッチされた各点の座標をより正確に検出でき、さらに、各点の圧力も検出することができる。これにより、入力操作の幅を広げて、タッチ入力装置の適用範囲、応用分野を拡大することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。
「表現1.
タッチされた位置での押圧力を複数の力センサで検出して出力する第1パネル部と、
前記第1パネル部に重ねて配置され、タッチされた位置の座標を検出して出力する第2パネル部と、
前記第1パネル部からの信号と前記第2パネル部からの信号とに基づき所定の演算処理を行うことで、複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出する演算部と、
を備える
タッチ入力装置。
表現2.
前記第1パネル部は、パネルと、該パネルの周囲に配置され、力に応じた信号を出力する複数の力センサを備えており、
前記演算部は、前記第2パネル部からの信号で前記複数のタッチ入力の各点の座標を検出し、検出した前記各点の座標と前記複数の力センサからの信号とに基づいて、前記所定の演算処理を行うことで、前記複数のタッチ入力の各点での押圧力を算出する、
表現1に記載のタッチ入力装置。
表現3.
複数のタッチ入力による重心位置での押圧力を力センサからの信号として取得し、
前記複数のタッチ入力における各点の座標を位置検出用センサからの信号として取得し、
前記各点の座標と前記重心位置での押圧力に基づいて所定の演算処理を行うことで、前記各点における押圧力を算出し、前記各点の座標および押圧力を対応付けて出力する、
タッチ入力装置の入力検出方法。」
100:パネル部、101:パネル部(位置検出用) 110:表示パネル、 120:カバーパネル、 130:力センサ、 150:基盤部、 200、200b:演算部、 210:入力算出部、220:記憶部、230、230a:マルチタッチ検出部、240:座標検出部、300:アプリケーション実行部、 400:表示制御部

Claims (8)

  1. パネルと、
    前記パネルの周囲に設けられ、力に応じた信号を出力する複数の力センサと、
    前記複数の力センサからの信号に基づいて所定の演算処理を行うことで、前記パネルへの複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出する演算部と、
    を備え、
    前記演算部は、
    前記複数の力センサからの信号に基づいて、前記パネルにタッチ入力された座標および押圧力を算出し、
    算出された前記タッチ入力の座標および押圧力が予め設定される所定のパターン判別条件を満たすか判定し、
    前記所定のパターン判別条件を満たすと判定した場合は所定の演算処理を行うことで、前記パネルへの複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出する
    ッチ入力装置。
  2. 前記所定のパターン判別条件には、前記パネルに対する複数のタッチ入力の間に所定の時間差がある第1パターンを判別するための第1パターン判別条件が含まれており、
    前記演算部は、前記第1パターン判別条件を満たす場合に、前記所定の演算処理に含まれる所定の第1演算処理を実行することで、前記所定の時間差のある複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出する、
    請求項に記載のタッチ入力装置。
  3. 前記所定のパターン判別条件には、前記パネルへの複数のタッチ入力が所定の時間内に行われる第2パターンを判別するための第2パターン判別条件が含まれており、
    前記演算部は、前記第2パターン判別条件を満たす場合に、前記所定の演算処理に含まれる所定の第2演算処理を実行することで、前記所定の時間内で行われる複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出する、
    請求項または請求項のいずれかに記載のタッチ入力装置。
  4. 前記第1パターン判別条件は、前回検出したタッチ入力の押圧力よりも今回検出したタッチ入力の押圧力の方が大きく、かつ、今回検出したタッチ入力の座標が、前回までに検出したタッチ入力の座標の変化から得られる所定方向に沿って移動している場合に、前記第1パターンであると判別するように規定されている、
    請求項に記載のタッチ入力装置。
  5. 前記第2パターン判別条件は、今回検出したタッチ入力の座標が、前回までに検出したタッチ入力の座標の変化から得られる所定の線上にある場合に、前記第2パターンであると判別するように規定されている、
    請求項に記載のタッチ入力装置。
  6. 前記第2パターン判別条件は、前回までに検出したタッチ入力の座標の中から異なる複数の座標を基準座標として選択し、前記複数の基準座標に基づいて前記所定の線をそれぞれ設定し、今回検出したタッチ入力の座標が前記複数の所定の線のいずれにも存在する場合に、前記第2パターンであると判別するように規定されている、
    請求項に記載のタッチ入力装置。
  7. パネルと、
    前記パネルの周囲に設けられ、力に応じた信号を出力する複数の力センサと、
    前記複数の力センサからの信号に基づいて所定の演算処理を行うことで、前記パネルへの複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出する演算部と、
    タッチ入力された座標を直接的に検出する位置検出用パネル部とを備え、
    前記演算部は、前記位置検出用パネル部で検出されたタッチ入力の座標を用いて、前記パネルへの複数のタッチ入力の各点での押圧力を算出する
    ッチ入力装置。
  8. パネルと該パネルの周囲に設けられた複数の力センサと該各力センサからの信号を受領して演算する演算部を備えるタッチ入力装置を用いて入力を検出する方法であって、
    前記演算部は、
    前記複数の力センサからの信号を取得し、
    前記複数の力センサから取得した信号に基づいて、前記パネルにタッチ入力された座標および押圧力を算出し、
    算出された前記タッチ入力の座標および押圧力が予め設定される所定のパターン判別条件を満たすか判定し、
    前記所定のパターン判別条件を満たすと判定した場合は所定の演算処理を行うことで、前記パネルへの複数のタッチ入力の各点での座標および押圧力を算出する
    ッチ入力装置の入力検出方法。
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