JP5538263B2 - 導電パターン形成基板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
絶縁パターンの形成方法としては、例えば、特許文献1,2には、バインダ樹脂中に導電性繊維を含む透明導電膜にレーザ光を照射して絶縁部とする方法が開示されている。
本発明は、透明導電膜が導電性繊維を含むものであるにもかかわらず、引き回し配線の配線抵抗を小さくできる導電パターン形成基板を提供することを目的とする。
また、本発明は、透明導電膜が導電性繊維を含むものであるにもかかわらず、引き回し配線の配線抵抗を小さくでき、しかも導電パターンの寸法精度に優れる導電パターン形成基板を容易に製造できる導電パターン形成基板の製造方法を提供することを目的とする。
[1]透明絶縁基板と、該透明絶縁基板の少なくとも片面に設けられ、透明絶縁材料と該透明絶縁材料内に2次元ネットワーク状に配置された導電性繊維とを含む透明導電膜と、該透明導電膜の表面の周縁の一部に積層された金属膜とを備え、金属膜が積層されていない領域の少なくとも一部の領域である第1の領域に第1の導電パターンが設けられ、前記第1の領域以外の領域である第2の領域に第2の導電パターンが設けられ、第1の導電パターンは、前記透明導電膜の、透明絶縁材料内の導電性繊維が除去され、導電性繊維が存在していた部分に空隙が形成された第1の絶縁ラインにより構成された第1の絶縁パターンによって設けられ、第2の導電パターンは、前記第2の領域にて、透明導電膜と金属膜が除去されて形成された第2の絶縁ラインにより構成された第2の絶縁パターンによって設けられていることを特徴とする導電パターン形成基板。
[2]透明絶縁基板と、該透明絶縁基板の少なくとも片面に設けられ、透明絶縁材料と該透明絶縁材料内に2次元ネットワーク状に配置された導電性繊維とを含む透明導電膜と、該透明導電膜の表面の周縁の一部に設けられた金属膜を備える導電性基板に導電パターンを設ける導電パターン形成基板の製造方法であって、前記導電性基板の、金属膜が積層されていない領域の少なくとも一部の領域である第1の領域に、レーザ光を照射することにより第1の絶縁パターンを形成して第1の導電パターンを設ける第1の導電パターン作製工程と、前記第1の領域以外の領域である第2の領域に、レーザ光を照射することにより第2の絶縁パターンを形成して第2の導電パターンを設ける第2の導電パターン作製工程とを有し、第1の導電パターン作製工程における第1の絶縁パターンの形成では、レーザの照射により、前記透明導電膜の、透明絶縁材料内の導電性繊維を除去することにより、導電性繊維が存在していた部分に空隙を形成して第1の絶縁ラインを形成し、第2の導電パターン作製工程における第2の絶縁パターンの形成では、レーザ光の照射により、レーザ光照射部分の透明導電膜と金属膜を除去して第2の絶縁ラインを形成することを特徴とする導電パターン形成基板の製造方法。
[3]第2の導電パターン作製工程におけるレーザ光照射エネルギを、第1の導電パターン作製工程におけるレーザ光照射エネルギよりも大きくすることを特徴とする[2]に記載の導電パターン形成基板の製造方法。
[4]第1の絶縁ラインの端部と第2の絶縁ラインの端部とを交差させて接続することを特徴とする[2]または[3]に記載の導電パターン形成基板の製造方法。
[5]第1の導電パターン作製工程および第2の導電パターン作製工程では、同一のレーザ光照射装置を用いることを特徴とする[2]〜[4]のいずれか1項に記載の導電パターン形成基板の製造方法。
[6]前記導電性繊維が金属ナノワイヤであることを特徴とする[2]〜[5]のいずれか1項に記載の導電パターン形成基板の製造方法。
本発明の導電パターン形成基板の製造方法によれば、透明導電膜が導電性繊維を含むものであるにもかかわらず、引き回し配線の配線抵抗を小さくでき、しかも導電パターンの寸法精度に優れる導電パターン形成基板を容易に製造できる。
本発明の導電パターン形成基板の一実施形態について説明する。
本実施形態の導電パターン形成基板は、画像に重ねられて使用される矩形状の基板であって、図1,2,3に示すように、透明絶縁基板11と、透明絶縁基板11の片面に設けられた透明導電膜12と、透明導電膜12の表面の周縁の一部に積層された金属膜13とを備える。
なお、本発明において、「透明」とは、50%以上の光線透過率を有するものを指す。透明絶縁基板11と透明導電膜12とからなる導電パターン形成基板10は透明である。
第1の導電パターンP1は、金属膜13が積層されていない領域の一部の領域である第1の領域10aに、第1の絶縁ラインB1によって構成された第1の絶縁パターン14aによって設けられている。導電パターン形成基板10をタッチパネルに用いる場合には、第1の領域10aは、画像表示装置等の上に配置され、指等が接触する領域になる。
第2の導電パターンP2は、第1の領域10a以外の領域である第2の領域10bに、第2の絶縁ラインB2によって構成された第2の絶縁パターン14bによって設けられている。第2の領域10bには、第1の領域10aから離れるにつれて次第に幅が狭くなる中間領域10b1と、中間領域10b1に連続し、幅が一定の端子領域10b2とが設けられている。このような第2の導電パターンP2は、第1の導電パターンP1からの信号引き出し回路となる。なお、第2の領域10bの中間領域10b1および端子領域10b2以外の領域は周縁領域10b3となっている。
本実施形態において、第1の領域10aと第2の領域10bとにおける透明導電膜12は、各々、絶縁ラインB1,B2によって複数の導電部C,C・・・に分割されている。同一の列の導電部Cにおいては、第1の領域10aと第2の領域10bとで、電気的に導通している。
透明絶縁基板11の形状としては、板状のもの、可撓性を有するフィルム状のもの、立体的(3次元)に成形された成形品等を用いることができる。
透明絶縁材料としては、透明な熱可塑性樹脂(ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリメチルメタクリレート、ニトロセルロース、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン)、熱や活性エネルギ線(紫外線、電子線)で硬化した透明な硬化性樹脂(メラミンアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル変性シリケートなどのシリコーン樹脂)の硬化物が挙げられる。
透明絶縁材料は、透明絶縁基板11と互いに同一材料又は同一系統の樹脂材料からなることが好ましい。例えば、透明絶縁基板11がポリエチレンテレフタレートフィルムの場合、透明絶縁材料にはポリエステル系樹脂を使用することが好ましい。
また、導電性繊維として、シリコンナノワイヤやシリコンナノチューブ、金属酸化物ナノチューブ、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、グラファイトフィブリル等を用いることもできる。
上記導電性繊維の中でも、透明導電膜12を容易に形成できると共に、後述するレーザ光の照射によって容易に絶縁部を形成できる点で、金属ナノワイヤが好ましく、銀を主成分とする金属ナノワイヤ(銀ナノワイヤ)がより好ましい。
金属膜13を構成する金属としては、銀、銅、アルミニウム、鉄、ニッケルなどが挙げられる。
金属膜13のうち、端子領域における金属膜13の導電部Cは、外部引き回し配線との接続部になる。この接続部は、詳細には、第1の領域12aの周囲に設けられた低抵抗の部分である。金属膜13に接続される外部引き回し配線としては、公知の金属ワイヤやケーブル、基板上に印刷や蒸着等により設けられた金属層などが挙げられる。
第2の絶縁パターン14bは、第2の領域10bの第2の絶縁ラインB2によって構成されている。図3に示すように、第2の絶縁ラインB2は、透明導電膜12と金属膜13が溝状に除去されて形成されている。第2の絶縁ラインB2においても、電気的に絶縁状態になっているが、導電性繊維を含む導電部Cと外観(色、透明性)が異なるため、視認可能である。
本実施形態では、図5に示すように、第1の絶縁ラインB1と第2の絶縁ラインB2とは、それらの端部同士が交差して接続されている。図6に、第1の絶縁ラインB1と第2の絶縁ラインB2とが交差する部分およびその近傍の断面を模式的に示す。透明導電膜12には導電性繊維12eが含まれて導電性を有しているが、第1の絶縁ラインB1には空隙12dが形成され、第2の絶縁ラインB2は透明導電膜12が除去されて溝になっているため、絶縁性を有している。
本実施形態の導電パターン形成基板10の製造方法は、透明絶縁基板11と透明絶縁基板11の片面に設けられた透明導電膜aと透明導電膜aの表面の周縁の一部に設けられた金属膜bを備える導電性基板A(図7参照)に、レーザ光を走査しながら照射して、絶縁ラインから構成された絶縁パターンを形成することにより導電パターンを設ける方法である。
透明導電膜aの形成方法としては、透明絶縁基板11に、透明絶縁材料および導電性繊維を含む塗料を塗布し、乾燥させる方法が挙げられる。
金属膜13の形成方法としては、金属ペーストを透明導電膜aに印刷し、乾燥させる方法、透明導電膜aに金属を蒸着させる方法などが挙げられる。
銀ペースト等の金属ペーストを印刷する場合には、金属の他にバインダ樹脂(例えば、ポリエステル、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等)が含まれる。また、印刷方法としては、容易に厚くできることから、スクリーン印刷法が好ましい。
アルミニウム等の金属を蒸着させる方法では、透明導電膜aの金属膜bを形成しない部分にマスクを重ねた状態で金属を蒸着させることにより、透明導電膜aの表面の一部のみに金属膜bを形成することができる。
レーザ光照射装置40は、レーザ光Lを発生させるレーザ光発生手段41と、レーザ光Lを集光する集光手段である凸レンズ等の集光レンズ42と、透明絶縁基板11および透明導電膜aからなる導電性基板Aが載置されるステージ43とを備えている。
このレーザ光照射装置40では、レーザ光発生手段41から集光レンズ42を介して透明導電膜aにレーザ光Lを照射する。
レーザ光Lの照射による導電パターンの形成では、露光、現像、エッチング等が不要であるため、簡便である。
次いで、レーザ光照射装置40のレーザ光発生手段41よりレーザ光Lを出射させ、レーザ光Lを集光レンズ42により集光すると共に、ガルバノミラーを用いることによって走査させながら、透明導電膜aに照射する。
レーザ光の照射によって、レーザ光照射前には透明導電膜aに含まれていた導電性繊維が除去され、導電性繊維の存在した部分が空隙となる。そのため、レーザ光を走査しながら照射した部分を絶縁ラインB1,B2とすることができる。
また、スポット径面積Sは、下記式により定義される。
S=S0×D/FL
S0:レンズで集光されるレーザのビーム面積
FL:レンズの焦点距離
D:透明導電膜aの表面(上面)と焦点との距離
上記第1の導電パターン作製工程では、上記レーザ光照射装置40を使用して第1の領域10aにレーザ光を走査しながら照射することにより、透明導電膜12の透明絶縁材料内の導電性繊維を蒸発、除去させ、導電性繊維が存在していた部分に空隙を形成して、第1の絶縁ラインB1により構成された第1の絶縁パターン14aを形成する。導電性繊維は2次元状のネットワークを形成しているため、少数の導電性繊維を除去することで確実に電気的絶縁状態を得ることができ、また、照射するレーザ光のエネルギを小さくすることができる。第1の絶縁ラインB1では、導電性繊維による導電ネットワークを断絶できるため、絶縁性が確保されている。
上記第2の導電パターン作製工程では、上記レーザ光照射装置40を使用してレーザ光を走査しながら照射することにより、レーザ光照射部分の透明導電膜aと金属膜13を除去して第2の絶縁ラインB2により第2の絶縁パターン14bを形成する。本実施形態では、第2の導電パターン作製工程においては、第1の導電パターン作製工程におけるレーザ光照射エネルギよりも大きくすることによって、透明導電膜aと金属膜13を蒸発させ、溝状に除去する。レーザ光照射装置40は、第1の導電パターン作製工程と同じものを使用し、照射条件のみ変更すればよい。
通常は、第1の導電パターン作製工程後に第2の導電パターン作製工程をおこなうが、第2の導電パターン作製工程後に第1の導電パターン作製工程をおこなってもよい。
エネルギ密度・照射エネルギが上記数値範囲よりも小さな値に設定された場合、第1の絶縁ラインB1の絶縁が不十分になるおそれがある。また、上記数値範囲よりも大きな値に設定された場合、加工痕が目立つようになり、タッチパネルや電磁波シールドなどの用途では不適当となる。
第2の導電パターン作製工程において、パルス幅が1〜100n秒のレーザ(YAGレーザ又はYVO4レーザ)を用いる場合、透明導電膜aに照射するレーザ光Lのエネルギ密度は1×1010〜1×1012W/m2、単位面積あたりの照射エネルギは1×104〜1×106J/m2が好ましい。
エネルギ密度・照射エネルギが上記数値範囲よりも小さな値に設定された場合、第2の絶縁ラインB2の絶縁が不十分になるおそれがある。また、上記数値範囲よりも大きな値は実用的でない。
また、得られた導電パターン形成基板10においては、導電性繊維を含む透明導電膜aの上に高導電性の金属膜13を設けるため、引き回し配線の配線抵抗を小さくできる。
さらに、導電性繊維を含む塗料の塗布・乾燥およびレーザ光の照射は簡便な工程であるため、上記製造方法によれば、導電パターン形成基板10を容易に製造できる。
上記第1の導電パターン作製工程と第2の導電パターン作製工程では、同一のレーザ光照射装置を用いるため、導電パターン形成基板をより簡便に製造できる。
例えば、上記実施形態の導電パターン形成基板の製造方法では、ガルバノミラーを用いてレーザ光を走査させたが、これに代えて、ステージをXY方向に移動させることによって、レーザ光を走査させてもよい。
また、金属膜は、透明導電膜の表面の全周縁に設けられていてもよい。
また、透明導電膜は、透明絶縁基板11の両面に設けられていてもよい。
また、導電パターン形成基板の透明導電膜は、透明絶縁材料に導電性繊維を含むものでなくても、導電性高分子の膜であってもよいし、ワイヤグリッドを含むものであってもよい。
上記導電パターン形成基板は入力装置に使用することができる。入力装置は、導電パターン形成基板と、該導電パターン形成基板に電気的に接続された検出手段とを備える。検出手段としては、例えば、インターフェース回路を備えるものが挙げられる。
入力装置において、導電パターン形成基板は、タッチパネル等の入力装置の電極シートとして使用することができる。
例えば、2枚の上記導電パターン形成基板を所定形状に切り出したものを電極シートとし、これらを、スペーサを介して導電パターンが互いに対向するように積層することで、抵抗膜式タッチパネルの入力部材とすることができる。
また、2枚の上記導電パターン形成基板を所定形状に切り出したものを電極シートとし、これらを導電パターン同士が接触しないように積層することで、静電容量式タッチパネルの入力部材とすることができる。
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(ルミラーS10 #75、東レ株式会社製)に、Cambrios社のOhm(商品名)インク(線径50nm程度、長さ15μm程度の銀繊維(銀ナノワイヤ)を含む混合液)を塗布し、乾燥した後、紫外線硬化性のポリエステル樹脂インクを上塗りして、乾燥・紫外線処理を施した。これにより、PETフィルム上に銀繊維からなる導電性の2次元ネットワークを有する透明導電膜aを形成した。透明導電膜aの表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ポリエステル樹脂(透明絶縁材料12c)内に銀繊維(導電性繊維12e)からなる導電性の2次元ネットワークを有していることを確認した(図9参照)。
次いで、透明導電膜aの表面の、金属膜を形成させる一辺側以外の部分にマスクを重ねた後、アルミニウムを蒸着させて金属膜を形成した。これにより、導電性基板A(図8参照)を得た。
レーザ光照射装置として、ガルバノミラーを備えたYVO4基本波のレーザ加工機(キーエンス社製、MD−V9920)を使用した。
上記レーザ光照射装置には、照射パターンのデータをあらかじめ入力した。具体的には、図1に示すような、第1の絶縁ラインB1により構成された第1の絶縁パターン14aおよび第2の絶縁ラインB2により構成された第2の絶縁パターン14bを形成するように、照射パターンを入力した。
なお、各絶縁パターンの絶縁ラインの端部同士が接続する部分は、各絶縁ラインが交差するようにデータを作成した。これにより、レーザ加工機のレーザ照射タイミングによらず、確実に各絶縁パターン同士を連続的に接続させることができる。
焦点から導電性基板Aまでの距離:0mm
出力:30%
移動速度:600mm/秒
発振周波数:100kHz
これにより、第1の領域10aの透明導電膜aに、第1の絶縁ラインB1により構成された第1の絶縁パターン14aを形成した。
次いで、第2の領域に下記照射条件でパルス状レーザ光を照射した。
焦点から導電性基板Aまでの距離:0mm
出力:100%
移動速度:300mm/秒
発振周波数:100kHz
これにより、第2の領域10bの透明導電膜aおよび金属膜bに、第2の絶縁ラインB2により構成された第2の絶縁パターン14bを形成して、導電パターン形成基板を得た。形成された導電パターンにおいて、隣接する導電部C,C同士の電気抵抗は10Ω以上であり、絶縁状態になっていた。また、第1の絶縁ラインB1は視認不能であった。
上記の導電パターン形成基板は2枚作製した。
上記のようにして得た導電パターン形成基板を切り出して、導電パターン形成基板を得た。次いで、ドットスペーサを設けた導電パターン形成基板と、ドットスペーサを設けなかった導電パターン形成基板とを、導電パターンが互いに対向するように配置し、その状態で両面粘着テープにより固定した。また、端子領域10b2の金属膜13に外部引き回し配線を直接接続し、さらに外部引き回し配線を市販のインターフェース回路(検出手段)に接続して、タッチパネルを得た。得られたタッチパネルは動作不良を生じなかった。これは、本実施例の導電パターン形成基板の製造では、金属膜を予め形成した後に、レーザ光を照射して導電パターンを形成したので、熱による導電パターンの寸法変化が抑制され、位置精度が向上したため、と思われる。
透明絶縁基板の上に製造例1と同様に透明導電膜を形成した後に、透明導電膜に実施例1と同様の形状の導電パターンをパルス状レーザの照射により形成した。その後、導電パターン内の導電部上に、銀ペーストをスクリーン印刷し、乾燥させて金属端子を設けて、導電パターン形成基板を得た。その導電パターン形成基板を用いて、実施例1と同様にタッチパネルを作製したが、そのタッチパネルは動作不良を生じた。
これは銀ペースト印刷後の乾燥によって導電パターンの寸法が変化したためと推測される。
10a 第1の領域
10b 第2の領域
11 透明絶縁基板
12,a 透明導電膜
12c 透明絶縁材料
12d 空隙
12e 導電性繊維
13,b 金属膜
14a 第1の絶縁パターン
14b 第2の絶縁パターン
40 レーザ光照射装置
41 レーザ光発生手段
43 ステージ
A 導電性基板
B1 第1の絶縁ライン
B2 第2の絶縁ライン
C 導電部
P1 第1の導電パターン
P2 第2の導電パターン
Claims (6)
- 透明絶縁基板と、該透明絶縁基板の少なくとも片面に設けられ、透明絶縁材料と該透明絶縁材料内に2次元ネットワーク状に配置された導電性繊維とを含む透明導電膜と、該透明導電膜の表面の周縁の一部に積層された金属膜とを備え、
金属膜が積層されていない領域の少なくとも一部の領域である第1の領域に第1の導電パターンが設けられ、前記第1の領域以外の領域である第2の領域に第2の導電パターンが設けられ、
第1の導電パターンは、前記透明導電膜の、透明絶縁材料内の導電性繊維が除去され、導電性繊維が存在していた部分に空隙が形成された第1の絶縁ラインにより構成された第1の絶縁パターンによって設けられ、
第2の導電パターンは、前記第2の領域にて、透明導電膜と金属膜が除去されて形成された第2の絶縁ラインにより構成された第2の絶縁パターンによって設けられていることを特徴とする導電パターン形成基板。 - 透明絶縁基板と、該透明絶縁基板の少なくとも片面に設けられ、透明絶縁材料と該透明絶縁材料内に2次元ネットワーク状に配置された導電性繊維とを含む透明導電膜と、該透明導電膜の表面の周縁の一部に設けられた金属膜を備える導電性基板に導電パターンを設ける導電パターン形成基板の製造方法であって、
前記導電性基板の、金属膜が積層されていない領域の少なくとも一部の領域である第1の領域に、レーザ光を照射することにより第1の絶縁パターンを形成して第1の導電パターンを設ける第1の導電パターン作製工程と、前記第1の領域以外の領域である第2の領域に、レーザ光を照射することにより第2の絶縁パターンを形成して第2の導電パターンを設ける第2の導電パターン作製工程とを有し、
第1の導電パターン作製工程における第1の絶縁パターンの形成では、レーザの照射により、前記透明導電膜の、透明絶縁材料内の導電性繊維を除去することにより、導電性繊維が存在していた部分に空隙を形成して第1の絶縁ラインを形成し、
第2の導電パターン作製工程における第2の絶縁パターンの形成では、レーザ光の照射により、レーザ光照射部分の透明導電膜と金属膜を除去して第2の絶縁ラインを形成することを特徴とする導電パターン形成基板の製造方法。 - 第2の導電パターン作製工程におけるレーザ光照射エネルギを、第1の導電パターン作製工程におけるレーザ光照射エネルギよりも大きくすることを特徴とする請求項2に記載の導電パターン形成基板の製造方法。
- 第1の絶縁ラインの端部と第2の絶縁ラインの端部とを交差させて接続することを特徴とする請求項2または3に記載の導電パターン形成基板の製造方法。
- 第1の導電パターン作製工程および第2の導電パターン作製工程では、同一のレーザ光照射装置を用いることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の導電パターン形成基板の製造方法。
- 前記導電性繊維が金属ナノワイヤであることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の導電パターン形成基板の製造方法。
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