JP5537723B1 - ワーク整列搬送方法とワーク整列搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明のワーク整列搬送方法は、容器(ボウル)内に不揃いの向きで供給されたワークを一定の姿勢に揃え、一列に整列させて搬送するワーク整列搬送方法において、ボウルを間欠回転(正回転)させてボウル内のワークを搬送し、間欠回転により一時停止したボウルの回転再開前にボウルを押し戻して一回の正回転ストロークよりも少ないストロークだけ逆回転させ、この正回転‐逆回転‐回転再開の繰返しによりボウル内のワークを同じ姿勢に揃え、一列に整列させて搬送する方法である。向きの揃っていない不整列ワークを、ワーク搬送中に整列ワークの上から排除して、整列ワークをボウルから排出することもできるようにしてもよい。
【選択図】図1
Description
本発明のワーク整列搬送方法は、ボウル内に不揃いの向きで供給されたワークを一定の姿勢に揃え、一列に整列させて搬送するワーク整列搬送方法において、一方向回転する原動体の回転力を回転力伝達部により従動体に伝達し、回転力伝達部が従動体と間欠的に連係して連係するたびにボウルを間欠回転させてボウル内のワークを搬送し、前記間欠回転により一時停止した従動体をボウルの正回転再開前に、前記回転力伝達部により押し戻してボウルを逆回転させ、前記逆回転後に前記回転力伝達部が従動体と連係してボウルの回転を再開させ、前記逆回転の戻しストロークは正回転ストロークよりも少ないストロークにし、前記ボウルの正回転‐逆回転‐回転再開の繰返しによりにボウル内のワーク同じ姿勢に揃えて一列に整列させて搬送する方法である。
本発明のワーク整列搬送装置は、ボウル内の多数のワークを一定の姿勢に揃え、一列に整列させて搬送するワーク整列搬送装置であり、回転する原動体と、その回転によって間欠回転する従動体と、ワークを投入できるボウルを備えている。原動体はその回転を従動体に伝達する回転力伝達部を備え、従動体は前記回転力伝達部と連係するスロットを備えて、そのスロットが回転力伝達部と連係するたびに間欠回転する。従動体はその間欠回転をボウルに伝達してボウルを正回転させることができるようにボウルと連係している。前記原動体の回転による従動体の間欠回転(正回転)、間欠回転による一時停止後の従動体の回転再開前の逆回転、逆回転後の従動体回転再開の繰返しにより、ボウルの正回転‐逆回転‐回転再開を繰り返して、ボウル内のワークは姿勢が揃えられ、一列に整列されるようにしてある。各回の戻しストロークは各回の正回転ストロークよりも短くして、正回転により搬送されたワークが戻り過ぎないようにする。
(1)ボウルの正回転‐逆回転‐回転再開の繰返しにより、ボウル内のワークの姿勢を揃えながら一列に整列させて搬送するので、振動式パーツフィーダのような振動音も、振動によるワーク同士の接触音も殆ど発生せず、静かに整列・搬送することができ、作業環境が改善され、作業者へ与える騒音の悪影響がほとんどない。
(2)ボウルを逆回転させるので、ワークの重なりが解消され、一列に整列しやすくなり、搬送中のワークの詰まりもほとんどない。
(1)連続回転する原動体と、その回転によって間欠回転する従動体と、ワークを投入できるボウルで構成されるので、構成が簡潔である。
(2)ワークを振動させないので、振動音、ワーク同士の接触音による騒音が殆ど発生しない。
(3)原動体の回転力伝達部が、従動体の一時停止後の回転再開時に従動体を押し戻してボウルを逆回転させるので、その逆回転で、ワークの重なりが解消され、ワークが一列に整列しやすくなり、搬送中のワークの詰まりもない。
本発明のワーク整列搬送方法で整列搬送させるワークWの形状、構造等はどのようなものであってもよいが、この実施形態ではネジ類の場合を一例として説明する。
[ワーク整列搬送装置の概要]
本発明のワーク整列搬送装置1の一例を、図面を参照して説明する。この実施形態もワークWがネジ類の場合である。本発明のワーク整列搬送装置1はジェネバ機構(それに類した機構を含む。以下同じ。)を利用した整列搬送装置であり、連続回転する原動体2(図1、図2)と、その原動体2の回転で間欠回転する従動体3(図1、図2)と、従動体3の間欠回転により間欠回転するボウル4(図1)を備えている。
前記原動体2はモーターM1(図2)と当該モーターM1の回転数を変換するギアヘッド5と、当該ギアヘッド5の回転に伴って回転する回転力伝達部(アーム)6を備えている。図1のモーターM1はモータケース内に、ギアヘッド5はヘッドケース内に収容されている。モーターM1の電源をONにするとモータケース内のモーター軸‐ヘッドケース内のギアヘッド5‐アーム6の順に回転する。モーターM1には、例えばオリエンタルモーター株式会社のインジェクションモーター Kシリーズ 5IK40GN-Sをはじめとする各種メーカーの各種モーターを、ギアヘッド5には減速比40:1〜60:1を実現できるもの、例えば、同社の平光軸ギアヘッド 5GN50Kをはじめとする各種メーカーの各種ギアヘッドを用いることができる。
図2に示す従動体3は回転軸9とスロット8とで構成される。スロット8は原動体2のアーム6のカムロール7a、7bが進入する幅に形成されている。図1、図2では角棒状の係止体10を二本一組としてボウル4の底板11(図2)の裏面に放射状に取り付けて、各組の係止体10の間にスロット8を設けてある。この従動体3はアーム6の回転により、図4(a)〜(d)のように、一方のカムロール7aがスロット8内に進入すると、そのスロット8の横の係止体10がアーム6の回転方向に押されてボウル4が回転するようにしてある。アーム6及び係止体10が回転してカムロール7aがスロット8から外れると同時(殆ど同時を含む)に、次のカムロール7bが次のスロット8内に進入し、そのスロット8の横の係止体10がアーム6の回転方向に押されてボウル4が回転する。この繰返しにより従動体3及びボウル4が間欠回転(断続回転)するようにしてある。
図1、図5に示すボウル4は、図8に示すような支持機構17によって回転可能に支持されている。図8は図5のように円盤12を底板11に取り付けた場合の例である。
前記ボウル4(図1、図5)の出口付近の外周には、平板状の支持板28が設けられている。支持板28のボウル4側にはボウル4の外形と同形状(略同形状を含む)に凹湾する湾曲部28a(図1、図5)が設けられている。この湾曲部28aがボウル4の外周面に隙間をあけ対向配置されて、ボウル4の外周面と湾曲部28aとの間に送出路29が形成されている。送出路29の広さはワークの軸部W1は進入できるが、大径部W2は進入できない広さにして、ボウル4の通路15の出口から排出されるワークWが図1、図5、図9(c)のように、底板11と支持板28に跨って垂直に支持され、向きが揃って、一列に整列されて搬送されて出口から送り出される(排出される)ようにしてある。
周壁14の出口側の一部を切除して空間部30(図1、図5)を設け、この空間部30にワーク排除具31(図1)が配置されている。ワーク排除具31は不整列ワークW(例えば、搬送中に軸部W1が通路15に入らずに横向きになっているワークWや、通路15に入ったが十分に入りきれずに斜めになっているワークW、或いは一列に整列したワークWの上に重なっているワークW)を排除してボウル4の中央側に戻すものである。戻されたワークWはボウル4の回転により搬送されて次第に通路15内に入る。ワーク排除具31はモーターM2(図1)の軸部に連結され、当該モーターM2の駆動によって回転するようにしてある。ワーク排除具31は図3に示すようにボウル4の底板11の表面との間に間隔Sができるように、ボウル4から浮かして配置してある。間隔Sは、整列ワークWは通過できるが、不整列ワークWは通過できない広さとしてある。間隔Sをこのような広さとすることで、不整列ワークWを跳ね返し、整列ワークWのみが進行方向先方に通過できるようにしてある。ワーク排除具31はアジャスター33(図1、図5)で高さ調節できるようにしてもよい。
本発明のワーク整列搬送装置1の使用例について以下に説明する。ここでは、図1に示すワーク整列搬送装置1を一例として説明するが、図5に示すワーク整列搬送装置1も同様に使用することができる。
(2)ワークWはボウル4内に自動的に供給する。
(3)アーム6の回転によりカムロール7aがスロット8内に進入し、カムロール7aがスロット8の側方の係止体10を押してボウル4を回転させる。アーム6の回転が進行してカムロール7aがスロット8から外れると、係止体10の押しが解除されてボウル4の回転が停止する。その後もアーム6が回転し続けると他方のカムロール7bが次のスロット8に進入し、スロット8の側方の係止体10を押してボウル4を回転させる。アーム6の回転が進行してカムロール7bがスロット8から外れると、押しが解除されてボウルの回転が停止する。この繰返しにより、ボウル4が間欠回転する。
(4)ボウル4が前記のように一時停止して再回転する直前にカムロール7a又は7bが係止体10の入口角部10aに当たって、係止体10をその回転方向と逆方向に押し戻し、逆回転させる。この押戻しは、図6(a)(b)のように、アーム6の中心XがA点とB点の間に設定されているため、アーム6のカムロール7a又は7bがスロット8に入る前(直前)に、係止体10の入口角部10aに当たることにより、この逆回転と前記間欠回転が繰り返されて、ワークWがボウル4の受け板13の上を転がりながら、ワークWの軸部W1が徐々に通路15に入り込んで一列に整列される。
(5)前記(3)(4)の繰返しにより、ボウル4が一時的に押し戻されながら間欠回転して、ボウル4内の不揃いのワークWが搬送される。この搬送中にワークWの軸部W1が通路15に進入して次第に縦向きになって一定の向きに整列され、一列に揃えられて通路15からボウル4の外に送り出される。この間に一定の向きに揃わず、不整列ワークWは、ワーク排除具31で弾かれてボウル4の中央側に送られて、再度整列させられる。
2 原動体
3 従動体
4 容器(ボウル)
5 ギアヘッド
6 回転力伝達部(アーム)
7a、7b 係止具(カムロール)
8 スロット
8a (スロットの)開口部
9 回転軸
9a (回転軸の)上端部
10 係止体
10a 入口角部
11 底板
11a 受け部
12 円盤
13 受け板
14 周壁
14a 支持材
15 通路
15a (通路の)入口側
15b (通路の)出口側
16 保護材
17 支持機構
18 筒体
18a (筒体の内壁の)突出部
19 鍔(保持板)
20 上ベアリング
21 下ベアリング
22 スナップリング
23 ワッシャ
24 ナット
25 (底板の)凹部
26 貫通突出部
27 ネジキャップ
28 支持板
28a (支持板の)湾曲部
29 送出路
30 空間部
31 ワーク排除具
32 留め具(ネジ)
33 アジャスター
34 支持材
35 バー
35a 長軸側
35b 短軸側
36 鍔
B 座(ベース)
C1、C2 スロット中点
L1、L2 仮想線
M1 (原動体の)モーター
M2 (ワーク排除具の)モーター
P 仮想円弧線
Q 仮想直線
S 間隔
W ワーク
W1 (ワークの)軸部
W2 (ワークの)大径部
X (アームの)中心
Claims (8)
- ボウル内に不揃いの向きで供給されたワークを一定の姿勢に揃え、一列に整列させて搬送するワーク整列搬送方法において、
一方向回転する原動体の回転力を回転力伝達部により従動体に伝達し、回転力伝達部が従動体と間欠的に連係して連係するたびにボウルを間欠回転させてボウル内のワークを搬送し、
前記間欠回転により一時停止した従動体をボウルの正回転再開前に、前記回転力伝達部により押し戻してボウルを逆回転させ、
前記逆回転後に前記回転力伝達部が従動体と連係してボウルの回転を再開させ、
前記逆回転の戻しストロークは正回転ストロークよりも少ないストロークにし、
前記ボウルの正回転‐逆回転‐回転再開の繰返しによりにボウル内のワーク同じ姿勢に揃えて一列に整列させて搬送する、
ことを特徴とするワーク整列搬送方法。 - 請求項1記載のワーク整列搬送方法において、
ワーク搬送中に、ボウル内の通路からワークの軸部を突出させ、ワークの大径部をボウルの内側に係止してワークの姿勢を揃えながら、多数のワークを一列に整列させる、
ことを特徴とするワーク整列搬送方法。 - 請求項1又は請求項2記載のワーク整列搬送方法において、
整列ワークの上に重なっている不整列ワークをワーク搬送中にワーク搬送通路から排除して、整列ワークをボウルから排出する、
ことを特徴とするワーク整列搬送方法。 - ボウル内のワークを一定の姿勢に揃え、一列に整列させて搬送するワーク整列搬送装置において、
回転する原動体と、その回転によって間欠回転する従動体と、ワークを投入できるボウルを備え、
原動体はその回転力を従動体に伝達する回転力伝達部を備え、
従動体は前記回転力伝達部と連係するスロットを備え、当該スロットが回転力伝達部と連係するたびに間欠回転してボウルを間欠回転させることができ、
前記間欠回転により一時停止した従動体は、回転再開前に回転力伝達部により押し戻されて逆回転してボウルを押し戻し、逆回転後に前記回転力伝達部と連係して回転を再開し、
前記ボウルの正回転‐逆回転‐回転再開の繰返しにより、ボウル内のワークが、姿勢を揃えられ、一列に整列されるようにした、
ことを特徴とするワーク整列搬送装置。 - 請求項4記載のワーク整列搬送装置において、
各回の戻しストロークを各回の正回転ストロークよりも短くして、正回転により搬送されたワークが戻り過ぎないようにした、
ことを特徴とするワーク整列搬送装置。 - 請求項4又は請求項5に記載のワーク整列搬送装置において、
回転力伝達部は水平回転可能なアームであり、そのアームは係止具を備え、
従動体は前記係止具が進入可能なスロットを備え、
前記スロットはボウルの周方向に均等間隔で放射状に設けられ、
前記アームの係止具は所定の回転位置で前記スロット内に進入して従動体と連係して従動体を回転させて前記ボウルを回転させることができ、回転が進行するとスロットから離脱し、次のスロットに進入する前に従動体と接触して従動体を押し戻し、ボウルを逆回転させる、
ことを特徴とするワーク整列搬送装置。 - 請求項6記載のワーク整列搬送装置において、
アームの中心を、隣接するスロットの夫々の軸線の開口部側先端箇所を結ぶ外側膨らみの仮想円弧線よりも内側又は外側にずらした位置に設定して、アームの係止具がスロットに進入してスロットと連係する前に、アームの係止具が従動体と接触して、従動体を押し戻してボウルを逆回転させるようにした、
ことを特徴とするワーク整列搬送装置。 - 請求項6記載のワーク整列搬送装置において、
アームの中心を、隣接するスロットの夫々の軸線の開口部側先端を直線状に結ぶ仮想直線よりも外側であって、隣接する夫々のスロット中点から直角方向に引かれる仮想線同士が交差する交点よりも内側に配置することにより、アームがスロットに進入する前に従動体と接触して従動体を押し戻し、ボウルを逆回転させるようにした、
ことを特徴とするワーク整列搬送装置。
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