JP5537375B2 - 配水池浄水供給システムの浄水供給量算出方法およびそのプログラム、配水池浄水供給システム - Google Patents
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Description
浄水場102で異物除去、消毒等され作られた水道水(以下、水と称す)は、配水池101に貯留され、配水池101を介して一般需要家へ供給される。
配水池101より供給される水の需要量は、一般需要家の水の消費量に伴って時間的に変化するものであり、水の消費量が多い朝方および夕方は多く、水の消費量が少ない深夜は少なくなるような日間変動を示すのが一般的である。
一方、浄水場102としては、設備の安定稼働のため浄水量を一定に保ち、時間に対する浄水場102からの送水量を一定にしたいという要求がある。
一方、浄水場102からの送水量(配水池101への流入量)は前記の安定稼働の理由から終日一定であることが望ましいため、最適流入量は図10に示す線分201となる。このとき、配水池101の貯水量は、流入量が図10の線分201であることから、図11の曲線203のように変動する。つまり、配水池101の貯水量を変動させることで、配水池101への流入量(浄水場102からの送水量)を一定にすることができることになる。
なお、本願に関わる先行技術としては、下記の特許文献1がある。
このように、当初は貯水量に充分な余裕を見て配水池101を建設したが、その後の人口の増加等による需要量の増加や変動量の増大により、図11に示す時間「A」でのような運用範囲を逸脱する現象の起こる地域が増えている。特に、大都市近郊ではその傾向が顕著になっている。この現象は配水池の増設や新設で解決することもできるが、近年の都市化の進行から増設や新設する土地の問題や建設費用の面からも容易ではない。
また、配水池流入弁103のような機械設備は、その動作回数が機械設備の消耗(損耗)に結びつくため、運転の変動回数を抑えるということがコスト面からも重要になっている。
QRS法についてその考え方を説明すると、以下の通りとなる。
水の需要量が図12(a)の曲線301となっているとき、水の需要量を時間的に累積(積算)すると図12(b)の曲線302のようになる。なお、図12(a)は、時間と水の配水池101からの流出量との関係を示す図であり、図12(b)は、時間と水の配水池101からの流出量の経過時間での積算値である累積流出量の関係を示す図である。
従って、図13(b)の折線401と折線402の間に挾まれた範囲に累積流入量が収まるような配水池101への流入量をとることにより、配水池101の貯水量を運用上・下限104、105の範囲に保持した運用が可能となる。
ある配水池101における累積流入量の上下限値は、配水池貯水量の運用上・下限104、105(図9(b)参照)より、それぞれ図14に示す通り下限値を折線501、上限値を折線502と表すことができる。図14は、従来の経過時刻に対する水の流入量の積算値である累積流入量の上限値、下限値を表したQRS法での折線探索の方法を示す図である。
図14の例では、初期貯水量a点を通る第1の線分としては初期貯水量a点と時刻14時のca点を通る線分が下限累積流入量の折線501と上限累積流入量の折線502に挾まれる範囲に存在する最も長い線分であるが、14時に上限の曲線502を超えてca点に達するため、1時間前に戻り13時のc点で折曲げるものとする。
この探索手順を繰り返し、時刻20時のe点から最終時刻の翌日の6時にba点に達する。しかし、最終時刻6時の目標貯水量はb点であるため、1時間前に戻り5時のf点でb点と結ぶように折曲げることで、最後にf点とb点を結び、折線503(a点−c点−d点−e点−f点−b点を線分で結ぶ折線)を決定する。
なお、理想の流入量は、一般的に“最適な”流入量と表現すると考えられるので、ここでは理想に近い流入量という意味で、“準最適”な流入量と表現している。
<実施形態1>
まず、本発明の実施形態1では、配水池101(図9参照)への水(浄水)の最適な流入量の設定値である流入量設定値の算出方法を説明する。
QRS法における流入量は、時間に対する累積流入量の折線の勾配として表されるので、流入量を変動させることは折線の勾配を変更することになる。従って、設定された許容変動幅を考慮した流入量の算出は、折線の各屈曲点において、折線の勾配の変更量を許容変動幅に制限して折線を探索することとなる。
また、算出開始時刻である6時の初期貯水量をa点とし、目標貯水量を達成する時刻である翌日6時の目標貯水量をb点とする。
従って、下限値の折線601および上限値の折線602のそれぞれの形状は、累積する水の予測需要量により決定される。
なお、本実施形態1を含む実施形態では、1時間毎に算出を行う場合を説明する。
まず、図1に示す算出開始時刻である初期時刻6時の初期貯水量a点を出発点として、下限値の折線601と上限値の折線602との範囲内で最も未来の時間(時刻)まで到達できる線分を考えると、初期時刻6時のa点および14時のca点を通る線分603であることが分る。この線分603の勾配が算出開始の初期時刻6時における水(浄水)の準最適な流入量である。また、ここで初期時刻6から7時の直前までにおける水の流入量(線分603の勾配)が確定する。なお、7時以後の流入量(線分の勾配)は次の過程で求める。このように一つの線分が確定することで、線分の始点から次の点前までの勾配(水の流入量)が決定することとする。つまり、線分603が確定することで、線分の始点の初期時刻6時のa点から7時の直前までの水の流入量(勾配)が決定する。
従って、7時から13時の何れかの時刻で1回だけ流入量変動がある場合、12時のc6点で流入量を線分603から線分607に変動させた時が、1回の流入量変動で最も未来の時間(時刻)まで運用上下限の範囲に収まる流入量を実現できることが分る。ここまでの探索手順で、7時から12時の直前までの流入量(線分603の勾配)と、12時から13時の直前までにおける流入量(線分607の勾配)が確定される。
図2では代表として16時のd1点を出発点として最も未来の時間(時刻)まで到達できる線分701を図示している。
ここまでの探索手順で、13時から17時の直前までの流入量である線分607の勾配と、17時から18時の直前までにおける流入量である線分702の勾配が確定される。
従って、図1から図3においては、図3に示すように、a点−c6点−d2点−e点−b点を通る折線(線分603−線分607−線分702−線分801)が準最適な累積流入量を表すことが分る。
実施形態1では初期時刻における流入量の値に制限を設けていない。しかし、実際には、配水池101の初期貯水量と同時に配水池101への初期流入量が与えられ、初期流入量を変更せずに継続することを求められるケースがある。このように初期流入量が予め与えられている場合には、その初期流入量を初期時刻における準最適な流入量とみなして折線探索を行うことにより、初期流入量を反映した準最適な累積流入量を求めることができる。
図4において、未来の水の予測需要量に対して図9(b)に示す運用下限105を保持する各時刻の流入量を積算した累積流入量の下限値を折線901とする。一方、未来の水の予測需要量に対して図9(b)に示す運用上限104を保持する各時刻の流入量を積算した累積流入量の上限値を折線902とする。従って、折線901および折線902の形状は累積する水の予測需要量により決定される。
ここでは、算出開始時刻である初期時刻6時の初期貯水量a1点を出発点として、予め与えられた初期流入量903に相当する勾配を持つ線分904を考える。線分904の勾配が初期時刻6時における準最適な流入量であり、初期時刻6時から7時の直前までにおける流入量(線分904の勾配)が確定する。
次に、7時から8時の各時刻における線分904上の各点を出発点として、流入量変動量が予め設定された量となる範囲内で、最も未来の時間(時刻)まで到達できる線分を探索する。図4より、時刻7時のc1点から最も未来の時間(時刻)まで到達できる線分は線分905であり、時刻8時のc2点から最も未来の時間(時刻)まで到達できる線分は線分906となる。ここで、7時のc1点からの線分905は、8時のc2点からの線分906より未来の時間(時刻)まで到達できる。
これにより、図5において、a1点−c1点−d点−e点−f点−b1点を通る折線(線分904−線分905−線分1001−線分1002−線分1003)が準最適な累積流入量を表すことが分る。
例えば、配水池101の初期貯水量のみが与えられた場合には、配水池101の初期貯水量(算出開始時刻である初期時刻の初期貯水量a1点)を与えられた初期貯水量に設定すればよい。また、配水池101への初期流入量のみが与えられた場合には、初期時刻の初期貯水量a1点を出発点として、予め与えられた初期流入量に相当する勾配を持つ線分904を設定すればよい。
例えば、初期時刻以外の時間で配水池101の貯水量が与えられた場合には、与えられた貯水量を、その時刻での目標累積流入量として計算すればよい。また、その他の方法を用いてもよい。
例えば、初期時刻以外の時間で配水池101への流入量が与えられた場合には、与えられた時間に設定する線分の勾配を与えられた流入量とすればよい。
実施形態1、2では全ての離散時刻(1時間毎の時刻)において流入量変動が可能である場合を考えたが、実際には予め指定した時刻以外での流入量変動を禁止として運用しているケースがある。このように流入量変動できる時刻が限られている場合には、最も未来の時間(時刻)まで到達できる線分の探索を、全ての離散時刻からでなく、流入量変動が許容された時刻のみから探索することにより、流入量変動可能時刻を反映した準最適な累積流入量を求めることができる。
図6において、未来の水の予測需要量に対して図9(b)に示す運用下限105を保持する流入量を積算した累積流入量の下限値を折線1101とする。一方、未来の水の予測需要量に対して図9(b)に示す運用上限104を保持する流入量を積算した上限値を折線1102とする。従って、下限値の折線1101および上限値の折線1102の形状は水の予測需要量を累積することにより決定される。
ここでは、流入量変動可能時刻が7時から3時間おき(すなわち、7時、10時、13時、16時、19時、22時、1時、4時)に限られる場合を考える。
次に、7時から13時の各時刻のうち流入量の変動が許されている時刻、すなわち、7時、10時、13時のそれぞれにおける線分1103上の各点を出発点として、流入量変動量が予め設定された量となる範囲内かつ下限値の折線1101と上限値の折線1102との範囲内で、最も未来の時間(時刻)まで到達できる線分を探索する。
10時のc2点を始点とする線分1104が、7時のc1点の線分1103および13時のc3点を始点とする線分1105より、より未来の時間(時刻)まで到達できる。
ここで、図7に示す最終の翌日時刻6時の目標貯水量b2点を通る線分1202は、流入量変動量が予め設定された量となる範囲内かつ下限値の折線1101と上限値の折線1102との範囲内で、目標貯水量b2点を通り、かつ、その前の線分1201の流入量の変動が少ない流入量をもつ線分が設定されることとなる。
これにより、図7において、a2点−c2点−d点−e点−b2点を通る折線(線分1103−線分1104−線分1201−線分1202)が準最適な累積流入量を表すことが分る。
本発明の具体例である一実施例を、配水池浄水供給システムSの概念的構成図の図8を用いて説明する。
配水池浄水供給システムSは、浄水場1320から配水池1319への適切な水供給量(流入量)を算出するためのシステムである。
ここで、適切な水供給量(流入量)とは、流入量の変動幅および流入量の変動回数が少ないことをいう。
配水池1319は、浄水場1320から供給(流入)され貯留した水を一般需要家に供給する設備であり、貯留した水の水位を測定する水位計1318が設置されている。
配水池浄水供給システムSを稼動させる計算機1301は、1日の水需要量を予測する水需要予測処理を行う水需要予測手段1302と、配水池1319への浄水場1320からの流入量の設定値を算出する流入量設定値算出処理を行う流入量設定値算出手段1304とを有している。
計算機1301は、例えば、コンピュータであり、水需要予測手段1302と流入量設定値算出手段1304は、CPU(Central Processing Unit)により、メモリに格納されたプログラムが実行されることにより、具現化される。
なお、計算機1301のインターフェースとして、図示しないA/D変換器、D/A変換器、増幅回路などのインターフェース回路が設けられている。
ユーザは、端末装置1305の入力装置1305nを用いて、浄水場1320からの配水池1319への流入量の許容変動幅を設定する。これにより、計算機1301のメモリに配水池1319への流入量の許容変動幅データ1306が格納される。なお、配水池1319への流入量の許容変動幅は、ユーザが入力するのに代えて、システムで配水池流入弁1316の情報などを取得して、自動的に設定するように構成してもよい。
なお、配水池1319における運用上・下限104、105の運用範囲(図9(b)参照)等の条件は、ユーザが入力するのに代えて、システムで配水池1319の容積などの情報を取得して、自動的に設定するように構成してもよい。
コントローラ1312に格納される流入量設定値データ1313は、計算機1301で算出された流入量設定値データ1310と同一情報であり、1日分の時間の配水池1319への流入量の目標値が格納されている。その流入量設定値データ1313の現在時刻に該当するデータを、配水池流入弁1316に対する現在の流入量設定値として使用する。
また、配水池への流入量の流入量変動幅が流入量に対して小さいなど、運用上の条件が厳しい場合において、従来のQRS法では準最適な流入量を導くのが困難であったケースにおいても、準最適な流入量を算出することができる。
また、従来の準最適な流入量の算出失敗とそれに伴う浄水場または配水池(場)のオペレータの経験やノウハウによる流入量制御に頼ること(機会)が解消し、計算された準最適流入量による配水池への流入量の制御をより安定した形で行うことができる。
102 浄水場
103 配水池流入弁(流入量調節手段)
104 配水池水位の運用上限(配水池の水位上限)
105 配水池水位の運用下限(配水池の水位下限)
601 下限値の折線(下限を表す折線)
602 上限値の折線(上限を表す折線)
603 線分(第1線分)
607 線分(第2線分)
702 線分(第3線分、最終時刻を通るように設定された線分)
801 線分(最終線分)
901 下限値の折線(下限を表す折線)
902 上限値の折線(上限を表す折線)
903 予め与えられた初期流入量
904 線分(第1線分)
905 線分(第2線分)
1001 線分(第3線分)
1002 線分(第3線分、最終時刻を通るように設定された線分)
1003 線分(最終線分)
1101 下限値の折線(下限を表す折線)
1102 上限値の折線(上限を表す折線)
1103 線分(第1線分)
1104 線分(第2線分)
1201 線分(第3線、最終時刻を通るように設定された線分)
1202 線分(最終線分)
1302 水需要予測手段(需要量予測手段)
1303 水需要予測量データ(浄水の需要量予測)
1304 流入量設定値算出手段(流入量設定演算手段)
1305 端末装置(変動幅設定手段、水位上下限設定手段)
1305n 入力装置(変動幅設定手段、水位上下限設定手段)
1306 許容変動幅データ(許容変動幅)
1307 配水池条件データ(水位上限、水位下限)
1310 流入量設定値データ(流入量設定)
1312 コントローラ
1313 流入量設定値データ(流入量設定)
1316 配水池流入弁(流入量調節手段)
1319 配水池
1320 浄水場
a、a2 初期時刻の初期貯水量(初期時刻における貯水量)
a1 初期貯水量(予め与えられた初期貯水量)
b、b1、b2 目標貯水量(目標累積流入量)
S 配水池浄水供給システム
Claims (11)
- 浄水場から配水池へ供給される浄水の流入量を調節する流入量調節手段と、該流入量調節手段を制御するためのコントローラと、該コントローラへ制御目標とする流入量設定値を与える流入量設定演算手段とを備えた配水池浄水供給システムにおいて、
前記配水池から需要側へ供給される未来の前記浄水の需要量を予測する需要量予測手段と、前記流入量の許容変動幅を設定する変動幅設定手段と、前記配水池の水位上限および水位下限を設定する水位上下限設定手段とを備え、
前記流入量設定演算手段は、
時間と前記流入量を時間経過で累積した累積流入量とを座標軸とする座標平面上において、算出開始の初期時刻における貯水量を出発点とし、算出終了の最終時刻における目標累積流入量を目標点として、
前記需要側への未来の需要量を前記需要量予測手段で予測した前記需要量とした場合、前記水位上下限設定手段により設定した前記配水池の水位上限および水位下限をそれぞれ保持する前記配水池への累積流入量の上限および下限を表すそれぞれの折線の間の範囲内に在る複数の前記出発点をもつ線分のうち、最も未来の時刻までを定義域とできる線分を第1線分に設定し、該第1線分上の任意のまたは既定の時刻に相当する複数の点を次の出発点として、前記変動幅設定手段により設定される前記流入量の許容変動幅の範囲内で、前記累積流入量の上下限の折線の間の範囲内に在る複数の線分のうちから、最も未来の時刻までを定義域とできる次の線分を設定して前の第1線分と接続することで一つの折線とする操作を繰り返すことにより後続する次の線分を接続して一つの折線とし、前記流入量の変動を表す折線を設定し、当該折線が示す累積流入量をもって前記配水池への流入量設定値の設定を行う
ことを特徴とする配水池浄水供給システムの浄水供給量算出方法。 - 浄水場から配水池へ供給される浄水の流入量を調節する流入量調節手段と、該流入量調節手段を制御するためのコントローラと、該コントローラへ制御目標とする流入量設定値を与える流入量設定演算手段とを備えた配水池浄水供給システムにおいて、
前記配水池から需要側へ供給される未来の前記浄水の需要量を予測する需要量予測手段と、前記流入量の許容変動幅を設定する変動幅設定手段と、前記配水池の水位上限および水位下限を設定する水位上下限設定手段とを備え、
前記流入量設定演算手段は、
時間と前記流入量を時間経過で累積した累積流入量とを座標軸とする座標平面上において、算出開始の初期時刻における貯水量を出発点とし、算出終了の最終時刻における目標累積流入量を目標点として、
前記需要側への未来の需要量を前記需要量予測手段で予測した前記需要量とした場合、前記水位上下限設定手段により設定した前記配水池の水位上限および水位下限をそれぞれ保持する前記配水池への累積流入量の上限および下限を表すそれぞれの折線の間の範囲内に在る複数の前記出発点をもつ線分のうち、最も未来の時刻までを定義域とできる線分を第1線分に設定し、該第1線分上の任意のまたは既定の時刻に相当する複数の点を次の出発点として、前記変動幅設定手段により設定される前記流入量の許容変動幅の範囲内で、前記累積流入量の上下限の折線の間の範囲内に在る複数の線分のうち、最も未来の時刻までを定義域とできる次の線分を第2線分に設定して前記第1線分と前記第2線分とを接続することで一つの折線とする第1操作と
前記第2線分の後に続く第3線分を、前記第2線分をその前の前記第1線分に対して設定した方法と同様にして設定し、前記第2線分と前記第3線分とを接続することで一つの折線とする第2操作と
該第2操作を繰り返す第3操作とのうち、
前記第1操作または前記第1・第2操作または前記第1・第2・第3操作を行うことにより、前記流入量の変動を表す折線を設定し、当該折線が示す累積流入量をもって前記配水池への流入量設定値の設定を行う
ことを特徴とする配水池浄水供給システムの浄水供給量算出方法。 - 前記流入量設定演算手段は、
前記最終時刻における目標累積流入量の目標点から、前記最終時刻を通るように設定された前記線分に対して、前記流入量の許容変動幅の範囲内で前記累積流入量の上下限の折線の間の範囲内に在って、前記最終時刻を通るように設定された線分の流入量の変動が少なくなるような流入量をもつ線分を最終線分に設定して、当該最終線分と前記最終時刻を通るように設定された線分とを接続して前記折線とする
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配水池浄水供給システムの浄水供給量算出方法。 - 前記流入量設定演算手段は、
前記第1線分に、前記初期時刻における出発点の貯水量を予め与えられた初期貯水量に設定するか、または、予め与えられた初期流入量を勾配としてもつように設定するか、少なくとも何れかを行う
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の配水池浄水供給システムの浄水供給量算出方法。 - 前記流入量設定演算手段は、
前記複数の線分を、前記流入量の変動が許容された時刻から探索する
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の配水池浄水供給システムの浄水供給量算出方法。 - コンピュータに、請求項1から請求項5の何れか一項に記載の配水池浄水供給システムの浄水供給量算出方法を実行させるための配水池浄水供給システムのプログラム。
- 浄水場から配水池へ供給される浄水の流入量を調節する流入量調節手段と、該流入量調節手段を制御するためのコントローラと、該コントローラへ制御目標とする流入量設定値を与える流入量設定演算手段とを備えた配水池浄水供給システムであって、
前記配水池から需要側へ供給される未来の前記浄水の需要量を予測する需要量予測手段と、
前記流入量の許容変動幅を設定する変動幅設定手段と、
前記配水池の水位上限および水位下限を設定する水位上下限設定手段と、
時間と前記流入量を時間経過で累積した累積流入量とを座標軸とする座標平面上において、算出開始の初期時刻における貯水量を出発点とし、算出終了の最終時刻における目標累積流入量を目標点として、
前記需要側への未来の需要量を前記需要量予測手段で予測した前記需要量とした場合、前記水位上下限設定手段により設定した前記配水池の水位上限および水位下限をそれぞれ保持する前記配水池への累積流入量の上限および下限を表すそれぞれの折線の間の範囲内に在る複数の前記出発点をもつ線分のうち、最も未来の時刻までを定義域とできる線分を第1線分に設定し、該第1線分上の任意のまたは既定の時刻に相当する複数の点を次の出発点として、前記変動幅設定手段により設定される前記流入量の許容変動幅の範囲内で、前記累積流入量の上下限の折線の間の範囲内に在る複数の線分のうちから、最も未来の時刻までを定義域とできる次の線分を設定して前の第1線分と接続することで一つの折線とする操作を繰り返すことにより後続する次の線分を接続して一つの折線とし、前記流入量の変動を表す折線を設定し、当該折線が示す累積流入量をもって前記配水池への流入量設定値の設定を行う流入量設定演算手段とを
備えることを特徴とする配水池浄水供給システム。 - 浄水場から配水池へ供給される浄水の流入量を調節する流入量調節手段と、該流入量調節手段を制御するためのコントローラと、該コントローラへ制御目標とする流入量設定値を与えるための配水池浄水供給システムであって、
前記配水池から需要側へ供給される未来の前記浄水の需要量を予測する需要量予測手段と、
前記流入量の許容変動幅を設定する変動幅設定手段と、
前記配水池の水位上限および水位下限を設定する水位上下限設定手段と、
時間と前記流入量を時間経過で累積した累積流入量とを座標軸とする座標平面上において、算出開始の初期時刻における貯水量を出発点とし、算出終了の最終時刻における目標累積流入量を目標点として、
前記需要側への未来の需要量を前記需要量予測手段で予測した前記需要量とした場合、前記水位上下限設定手段により設定した前記配水池の水位上限および水位下限をそれぞれ保持する前記配水池への累積流入量の上限および下限を表すそれぞれの折線の間の範囲内に在る複数の前記出発点をもつ線分のうち、最も未来の時刻までを定義域とできる線分を第1線分に設定し、該第1線分上の任意のまたは既定の時刻に相当する複数の点を次の出発点として、前記変動幅設定手段により設定される前記流入量の許容変動幅の範囲内で、前記累積流入量の上下限の折線の間の範囲内に在る複数の線分のうちから、最も未来の時刻までを定義域できる次の線分を第2線分に設定して前記第1線分と前記第2線分とを接続することで一つの折線とする第1操作と
前記第2線分の後に続く第3線分を、前記第2線分をその前の前記第1線分に対して設定した方法と同様にして設定し、前記第2線分と前記第3線分とを接続することで一つの折線とする第2操作と
該第2操作を繰り返す第3操作とのうち、
前記第1操作または前記第1・第2操作または前記第1・第2・第3操作を行うことにより、前記流入量の変動を表す折線を設定し、当該折線が示す累積流入量をもって前記配水池への流入量設定値の設定を行う流入量設定演算手段とを
備えることを特徴とする配水池浄水供給システム。 - 前記流入量設定演算手段は、
前記最終時刻における目標累積流入量の目標点から、前記最終時刻を通るように設定された前記線分に対して、前記流入量の許容変動幅の範囲内で前記累積流入量の上下限の折線の間の範囲内に在って、前記最終時刻を通るように設定された線分の流入量の変動が少なくなるような流入量をもつ線分を最終線分に設定して、当該最終線分と前記最終時刻を通るように設定された線分とを接続して前記折線とする
ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の配水池浄水供給システム。 - 前記流入量設定演算手段は、
前記第1線分に、前記初期時刻における出発点の貯水量を予め与えられた初期貯水量に設定するか、または、予め与えられた初期流入量を勾配としてもつように設定するか、少なくとも何れかを行う
ことを特徴とする請求項7から請求項9の何れか一項に記載の配水池浄水供給システム。 - 前記流入量設定演算手段は、
前記複数の線分を、前記流入量の変動が許容された時刻から探索する
ことを特徴とする請求項7から請求項10の何れか一項に記載の配水池浄水供給システム。
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JP2010225553A JP5537375B2 (ja) | 2010-10-05 | 2010-10-05 | 配水池浄水供給システムの浄水供給量算出方法およびそのプログラム、配水池浄水供給システム |
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