本発明に係る共役ジエン系重合体は、共役ジエンに基づく単量体単位、下記式(1)で表される化合物に基づく単量体単位、及び、下記式(2)で表される化合物に基づく単量体単位を有し、下記化合物(G)によって共重合体の少なくとも一端が変性されている。
(式中、V
1は重合性炭素−炭素二重結合を有するヒドロカルビル基を表し、S
1は置換シリル基を表す。)
(式中、V
2は重合性炭素−炭素二重結合を有するヒドロカルビル基を表し、A
2は置換アミノ基、又は、含窒素複素環基を表す。)
化合物(G):置換基を有していてもよいアミノ基及びカルボニル基を有する化合物、並びに置換基を有していてもよいアミノ基及びチオカルボニル基を有する化合物からなる化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物。
本明細書では、ヒドロカルビル基は炭化水素残基を表す。ヒドロカルビレン基は、2価の炭化水素残基を表す。含窒素複素環基は、含窒素複素環を有する化合物の複素環の炭素原子から1つの水素原子を除いた基を表し、含窒素複素環は、環を構成するヘテロ原子として窒素原子を有する芳香族複素環を表す。
共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエンなどをあげることができ、これらは1種以上用いられる。共役ジエンとして好ましくは、1,3−ブタジエン、イソプレンである。
式(1)中のV1は、重合性炭素−炭素二重結合を有するヒドロカルビル基を表す。
V1としては、好ましくは下記式(1−V)で表される基である。
(式中、nは0又は1であり、R
11、R
13及びR
14は、それぞれ独立に水素原子又はヒドロカルビル基を表し、R
12はヒドロカルビレン基を表す。)
式(1−V)において、nは0又は1を表す。
R11、R13及びR14のヒドロカルビル基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基などをあげることができる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などをあげることができ、好ましくはメチル基である。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、1−メチルエテニル基などをあげることができ、好ましくはビニル基である。アリール基としては、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基などをあげることができ、好ましくはフェニル基である。
R11、R13及びR14として、好ましくは、水素原子、メチル基、ビニル基、フェニル基であり、より好ましくは水素原子である。
R12のヒドロカルビレン基としては、アルキレン基、アリレーン基、アリレーン基とアルキレン基とが結合した基などをあげることができる。
アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基などをあげることができる。好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。アリレーン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基などをあげることができる。好ましくはフェニレン基である。
アリレーン基とアルキレン基とが結合した基としては、フェニレン基とアルキレン基とが結合した基、ナフチレン基とアルキレン基とが結合した基、ビフェニレン基とアルキレン基とが結合した基をあげることができる。
また、アリレーン基とアルキレン基とが結合した基としては、式(1−V)のR11が結合している炭素原子に、当該基のアリレーン基の炭素原子が結合していることが好ましい。
フェニレン基とアルキレン基とが結合した基(フェニレン−アルキレン基(例えば、下記式(1−R)で表される基。))では、水素原子が除かれたベンゼン環上の炭素原子の位置と、アルキレン基が結合するベンゼン環上の炭素原子の位置とによって、パラ−フェニレン−アルキレン基(例えば、下記式(1−Ra)で表される基。)、メタ−フェニレン−アルキレン基(例えば、下記式(1−Rb)で表される基。)、オルト−フェニレン−アルキレン基(例えば、下記式(1−Rc)で表される基。)をあげることができる。
(式中、dは1〜10の整数を表し、(CH
2)
dはベンゼン環上の置換基である。)
(式中、e、f、gは、それぞれ、1〜10の整数を表す。)
アリレーン基とアルキレン基とが結合した基としては、好ましくは、フェニレン基とアルキレン基とが結合した基であり、より好ましくは、上記式(1−Ra)で表される基、上記式(1−Rb)で表される基であり、更に好ましくは、パラ−フェニレン−メチレン基(e=1である式(1−Ra)で表される基)、メタ−フェニレン−メチレン基(f=1である式(1−Rb)で表される基)、パラ−フェニレン−エチレン基(e=2である式(1−Ra)で表される基)、メタ−フェニレン−エチレン基(f=2である式(1−Rb)で表される基)である。
式(1−V)で表される基としては、次に示す基をあげることができる。
R11、R13及びR14が水素原子である基として、ビニル基、ビニルメチル基、ビニルエチル基、4−ビニルフェニル基、3−ビニルフェニル基、(4−ビニルフェニル)メチル基、2−(4−ビニルフェニル)エチル基、(3−ビニルフェニル)メチル基、2−(3−ビニルフェニル)エチル基などをあげることができる。
R11がメチル基であり、R13及びR14が水素原子である基として、イソプロペニル基、メタリル基、4−イソプロペニルフェニル基、3−イソプロペニルフェニル基、(4−イソプロペニルフェニル)メチル基、2−(4−イソプロペニルフェニル)エチル基、(3−イソプロペニルフェニル)メチル基、2−(3−イソプロペニルフェニル)エチル基などをあげることができる。
R11がビニル基であり、R13及びR14が水素原子である基として、1−メチレン−2−プロペニル基、2−メチレン−3−ブテニル基をあげることができる。
R11がフェニル基であり、R13及びR14が水素原子である基として、4−(1−フェニルビニル)フェニル基、3−(1−フェニルビニル)フェニル基、2−(1−フェニルビニル)フェニル基などをあげることができる。
R11が水素原子であり、R13がメチル基であり、R14が水素原子である基として、1−プロペニル基、クロチル基、4−(1−プロペニル)フェニル基、4−(1−プロペニル)フェニルメチル基、2−{4−(1−プロペニル)フェニル}エチル基、3−(1−プロペニル)フェニル基、3−(1−プロペニル)フェニルメチル基、2−{3−(1−プロペニル)フェニル}エチル基などをあげることができる。
式(1−V)で表される基としては、好ましくは下記式(1−V1)で表される基である。
(式中、R
11は水素原子又はヒドロカルビル基を表し、nは0又は1であり、R
12はヒドロカルビレン基を表す。)
式(1−V1)で表される基として好ましくは、R11が水素原子である基として、ビニル基、4−ビニルフェニル基、3−ビニルフェニル基、(4−ビニルフェニル)メチル基、2−(4−ビニルフェニル)エチル基、(3−ビニルフェニル)メチル基、2−(3−ビニルフェニル)エチル基;R11がメチル基である基として、4−イソプロペニルフェニル基、3−イソプロペニルフェニル基、(4−イソプロペニルフェニル)メチル基、2−(4−イソプロペニルフェニル)エチル基、(3−イソプロペニルフェニル)メチル基、2−(3−イソプロペニルフェニル)エチル基;R11がビニル基である基として、1−メチレン−2−プロペニル基、2−メチレン−3−ブテニル基;R11がフェニル基である基として、4−(1−フェニルビニル)フェニル基である。
式(1−V1)で表される基としてより好ましくはビニル基である。
式(1)中のS1は、置換シリル基を表す。
S1の表す置換シリル基としては、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基、ヒドロカルビルオキシ基、置換アミノ基などの置換基で、ケイ素原子に結合した水素原子が置換されたシリル基をあげることができる。ケイ素原子に結合している置換基は同一でも異なっていてもよい。
S
1の表す置換シリル基としては、好ましくは下記式(1−S)で表される基である。
(式中、X
1、X
2及びX
3は、それぞれ独立に、置換アミノ基、又は、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基を表し、X
1、X
2及びX
3の少なくとも1つが置換アミノ基である。)
X1、X2及びX3の置換基を有していてもよいヒドロカルビル基としては、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子からなる群より選択される少なくとも1種を有していてもよいヒドロカルビル基をあげることができる。
X1、X2及びX3のヒドロカルビル基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基をあげることができる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基をあげることができる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、1−メチルエテニル基をあげることができる。アルキニル基としては、エチニル基、プロパギル基をあげることができる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基をあげることができる。アラルキル基としては、ベンジル基をあげることができる。ヒドロカルビル基として、好ましくはアルキル基である。
X1、X2及びX3の酸素原子を有するヒドロカルビル基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基をあげることができる。
X1、X2及びX3の窒素原子を有するヒドロカルビル基としては、ジメチルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノメチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができる。
X1、X2及びX3のケイ素原子を有するヒドロカルビル基としては、トリメチルシリルメチル基、トリメチルシリルエチル基、トリエチルシリルメチル基、トリエチルシリルエチル基などのトリアルキルシリルアルキル基をあげることができる。
X1、X2及びX3の置換基を有していてもよいヒドロカルビル基の炭素原子数は、好ましくは1〜10であり、より好ましくは1〜4である。
X1、X2及びX3の置換基を有していてもよいヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基又はアルコキシアルキル基である。アルキル基としては、好ましくは炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。アルコキシアルキル基としては、好ましくは、炭素原子数2〜4のアルコキシアルキル基である。
X
1、X
2及びX
3の置換アミノ基として、好ましくは下記式(1−X)で表される基である。
(式中、R
15及びR
16は、それぞれ、ヒドロカルビル基、又は、トリヒドロカルビルシリル基、あるいは、R
15とR
16とが結合して、窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有していてもよいヒドロカルビレン基、又は、R
15とR
16は1つの基であって、窒素原子に二重結合で結合する基を表す。)
R15及びR16のヒドロカルビル基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基をあげることができる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基をあげることができる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、1−メチルエテニル基をあげることができる。アルキニル基としては、エチニル基、プロパギル基をあげることができる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基をあげることができる。アラルキル基としては、ベンジル基をあげることができる。
R15及びR16のヒドロカルビル基の炭素原子数は、好ましくは1〜10であり、より好ましくは1〜4であり、更に好ましくは1〜2である。
R15及びR16のヒドロカルビル基としては、好ましくはアルキル基であり、より好ましくは直鎖アルキル基である。
R15及びR16のトリヒドロカルビルシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基などのトリアルキルシリル基をあげることができる。
R15及びR16のトリヒドロカルビルシリル基としては、好ましくは、炭素原子数が3〜9のトリアルキルシリル基であり、より好ましくは、ケイ素原子に結合したアルキル基が炭素原子数1〜3のアルキル基であるトリアルキルシリル基であり、更に好ましくは、トリメチルシリル基である。
R15及びR16が結合した窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有していてもよいヒドロカルビレン基としては、ヒドロカルビレン基、窒素原子を有するヒドロカルビレン基、酸素原子を有するヒドロカルビレン基などをあげることができる。ヒドロカルビレン基としては、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基をあげることができる。窒素原子を有するヒドロカルビレン基としては、−CH2CH2−NH−CH2−で表される基、−CH2CH2−N=CH−で表される基、−CH=CH−N=CH−で表される基、−CH2CH2−NH−CH2CH2−で表される基をあげることができる。酸素原子を有するヒドロカルビレン基としては、−CH2CH2−O−CH2CH2−で表される基をあげることができる。
R15及びR16が結合した窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有していてもよいヒドロカルビレン基の炭素原子数は、好ましくは2〜20であり、より好ましくは2〜7であり、更に好ましくは4〜6である。
R15及びR16が結合した窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有していてもよいヒドロカルビレン基としては、好ましくはヒドロカルビレン基であり、より好ましくはアルキレン基であり、更に好ましくはポリメチレン基である。
R15及びR16が窒素原子に二重結合で結合する1つの基としては、エチリデン基、プロピリデン基、ブチリデン基、1−メチルエチリデン基、1−メチルプロピリデン基、1,3−ジメチルブチリデン基などのヒドロカルビリデン基をあげることができる。
R15及びR16が窒素原子に二重結合で結合する1つの基の炭素原子数は、好ましくは2〜20であり、より好ましくは2〜6である。
R15及びR16としては、好ましくは、アルキル基、トリアルキルシリル基、R15とR16とが結合したアルキレン基であり、より好ましくはアルキル基である。
式(1−X)で表される基としては、非環状アミノ基、環状アミノ基をあげることができる。
非環状アミノ基としては、ジアルキルアミノ基、ビス(トリアルキルシリル)アミノ基をあげることができる。ジアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジ(イソプロピル)アミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、エチルメチルアミノ基をあげることができる。ビス(トリアルキルシリル)アミノ基としては、ビス(トリメチルシリル)アミノ基、ビス(t−ブチルジメチルシリル)アミノ基をあげることができる。
また、非環状アミノ基としては、エチリデンアミノ基、1−メチルプロピリデンアミノ基、1,3−ジメチルブチリデンアミノ基、1−メチルエチリデンアミノ基、4−N,N−ジメチルアミノベンジリデンアミノ基をあげることもできる。
環状アミノ基としては、1−アジリジニル基、1−アゼチジニル基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基、1−ヘキサメチレンイミノ基、1−ヘプタメチレンイミノ基、1−オクタメチレンイミノ基、1−デカメチレンイミノ基、1−ドデカメチレンイミノ基などの1−ポリメチレンイミノ基があげられる。また、1−ピロリル基、1−ピラゾリジニル基、1−イミダゾリジニル基、1−ピラゾリル基、1−イミダゾリル基、4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基、1−ピペラジニル基、モルホリノ基があげられる。
式(1−X)で表される基としては、好ましくは、非環状アミノ基であり、より好ましくは、ジアルキルアミノ基である。ジアルキルアミノ基として、好ましくは、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基であり、より好ましくは、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基である。
式(1−S)中、X1、X2及びX3の少なくとも1つが置換アミノ基であり、好ましくは、X1、X2及びX3の2つ以上が、置換アミノ基であり、より好ましくは、X1、X2及びX3のうち2つが、置換アミノ基である。
式(1)で表される化合物としては、V1が式(1−V1)で表される基であり、S1が式(1−S)で表される基であり、式(1−V1)中のR11が水素原子であり、式(1−S)中のX1、X2及びX3のうち1つがジアルキルアミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(1−V1)中のnが0である化合物:
(ジメチルアミノ)ジメチルビニルシラン、
(ジエチルアミノ)ジメチルビニルシラン、
(ジ−n−プロピルアミノ)ジメチルビニルシラン、
(ジ−n−ブチルアミノ)ジメチルビニルシラン、
(ジメチルアミノ)ジエチルビニルシラン、
(ジエチルアミノ)ジエチルビニルシラン、
(ジ−n−プロピルアミノ)ジエチルビニルシラン、
(ジ−n−ブチルアミノ)ジエチルビニルシラン。
式(1−V1)中のnが1である化合物:
(ジメチルアミノ)ジメチル−4−ビニルフェニルシラン、
(ジメチルアミノ)ジメチル−3−ビニルフェニルシラン、
(ジエチルアミノ)ジメチル−4−ビニルフェニルシラン、
(ジエチルアミノ)ジメチル−3−ビニルフェニルシラン、
(ジ−n−プロピルアミノ)ジメチル−4−ビニルフェニルシラン、
(ジ−n−プロピルアミノ)ジメチル−3−ビニルフェニルシラン、
(ジ−n−ブチルアミノ)ジメチル−4−ビニルフェニルシラン、
(ジ−n−ブチルアミノ)ジメチル−3−ビニルフェニルシラン、
(ジメチルアミノ)ジエチル−4−ビニルフェニルシラン、
(ジメチルアミノ)ジエチル−3−ビニルフェニルシラン、
(ジエチルアミノ)ジエチル−4−ビニルフェニルシラン、
(ジエチルアミノ)ジエチル−3−ビニルフェニルシラン、
(ジ−n−プロピルアミノ)ジエチル−4−ビニルフェニルシラン、
(ジ−n−プロピルアミノ)ジエチル−3−ビニルフェニルシラン、
(ジ−n−ブチルアミノ)ジエチル−4−ビニルフェニルシラン、
(ジ−n−ブチルアミノ)ジエチル−3−ビニルフェニルシラン。
式(1)で表される化合物としては、V1が式(1−V1)で表される基であり、S1が式(1−S)で表される基であり、式(1−V1)中のR11が水素原子であり、式(1−S)中のX1、X2及びX3のうち2つがジアルキルアミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(1−V1)中のnが0である化合物:
ビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシラン、
ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)メチルビニルシラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)メチルビニルシラン、
ビス(ジメチルアミノ)エチルビニルシラン、
ビス(ジエチルアミノ)エチルビニルシラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)エチルビニルシラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)エチルビニルシラン。
式(1−V1)中のnが1である化合物:
ビス(ジメチルアミノ)メチル−4−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジメチルアミノ)メチル−3−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジエチルアミノ)メチル−4−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジエチルアミノ)メチル−3−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)メチル−4−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)メチル−3−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)メチル−4−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)メチル−3−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジメチルアミノ)エチル−4−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジメチルアミノ)エチル−3−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジエチルアミノ)エチル−4−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジエチルアミノ)エチル−3−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)エチル−4−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)エチル−3−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)エチル−4−ビニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)エチル−3−ビニルフェニルシラン。
式(1)で表される化合物としては、V1が式(1−V1)で表される基であり、S1が式(1−S)で表される基であり、式(1−V1)中のR11がメチル基であり、式(1−S)中のX1、X2及びX3のうち2つがジアルキルアミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(1−V1)中のnが1である化合物:
ビス(ジメチルアミノ)メチル−4−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジメチルアミノ)メチル−3−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジエチルアミノ)メチル−4−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジエチルアミノ)メチル−3−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)メチル−4−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)メチル−3−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)メチル−4−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)メチル−3−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジメチルアミノ)エチル−4−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジメチルアミノ)エチル−3−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジエチルアミノ)エチル−4−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジエチルアミノ)エチル−3−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)エチル−4−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)エチル−3−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)エチル−4−イソプロペニルフェニルシラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)エチル−3−イソプロペニルフェニルシラン。
式(1)で表される化合物としては、V1が式(1−V1)で表される基であり、S1が式(1−S)で表される基であり、式(1−V1)中のR11がビニル基であり、式(1−S)中のX1、X2及びX3のうち2つがジアルキルアミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(1−V1)中のnが0である化合物:
ビス(ジメチルアミノ)メチル(1−メチレン−2−プロペニル)シラン、
ビス(ジエチルアミノ)メチル(1−メチレン−2−プロペニル)シラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)メチル(1−メチレン−2−プロペニル)シラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)メチル(1−メチレン−2−プロペニル)シラン、
ビス(ジメチルアミノ)エチル(1−メチレン−2−プロペニル)シラン、
ビス(ジエチルアミノ)エチル(1−メチレン−2−プロペニル)シラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)エチル(1−メチレン−2−プロペニル)シラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)エチル(1−メチレン−2−プロペニル)シラン。
式(1)で表される化合物としては、V1が式(1−V1)で表される基であり、S1が式(1−S)で表される基であり、式(1−V1)中のR11がフェニル基であり、式(1−S)中のX1、X2及びX3のうち2つがジアルキルアミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(1−V1)中のnが1である化合物:
1−(4−ビス(ジメチルアミノ)メチルシリル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−ビス(ジエチルアミノ)メチルシリル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−ビス(ジ−n−プロピルアミノ)メチルシリル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−ビス(ジ−n−ブチルアミノ)メチルシリル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−ビス(ジメチルアミノ)エチルシリル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−ビス(ジエチルアミノ)エチルシリル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−ビス(ジ−n−プロピルアミノ)エチルシリル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−ビス(ジ−n−ブチルアミノ)エチルシリル)−1−フェニルエチレン。
式(1)で表される化合物としては、V1が式(1−V1)で表される基であり、S1が式(1−S)で表される基であり、式(1−V1)中のR11が水素原子であり、式(1−S)中のX1、X2及びX3の3つがジアルキルアミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(1−V1)中のnが0である化合物:
トリス(ジメチルアミノ)ビニルシラン、
トリス(ジエチルアミノ)ビニルシラン、
トリス(ジ−n−プロピルアミノ)ビニルシラン、
トリス(ジ−n−ブチルアミノ)ビニルシラン。
式(1−V1)中のnが1である化合物:
トリス(ジメチルアミノ)−4−ビニルフェニルシラン、
トリス(ジメチルアミノ)−3−ビニルフェニルシラン、
トリス(ジエチルアミノ)−4−ビニルフェニルシラン、
トリス(ジエチルアミノ)−3−ビニルフェニルシラン、
トリス(ジ−n−プロピルアミノ)−4−ビニルフェニルシラン、
トリス(ジ−n−プロピルアミノ)−3−ビニルフェニルシラン、
トリス(ジ−n−ブチルアミノ)−4−ビニルフェニルシラン、
トリス(ジ−n−ブチルアミノ)−3−ビニルフェニルシラン。
式(1)で表される化合物としては、V1が式(1−V1)で表される基であり、S1が式(1−S)で表される基であり、式(1−V1)中のR11がメチル基であり、式(1−S)中のX1、X2及びX3の3つがジアルキルアミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(1−V1)中のnが1である化合物:
トリス(ジメチルアミノ)−4−イソプロペニルフェニルシラン、
トリス(ジメチルアミノ)−3−イソプロペニルフェニルシラン、
トリス(ジエチルアミノ)−4−イソプロペニルフェニルシラン、
トリス(ジエチルアミノ)−3−イソプロペニルフェニルシラン、
トリス(ジ−n−プロピルアミノ)−4−イソプロペニルフェニルシラン、
トリス(ジ−n−プロピルアミノ)−3−イソプロペニルフェニルシラン、
トリス(ジ−n−ブチルアミノ)−4−イソプロペニルフェニルシラン、
トリス(ジ−n−ブチルアミノ)−3−イソプロペニルフェニルシラン。
式(1)で表される化合物としては、V1が式(1−V1)で表される基であり、S1が式(1−S)で表される基であり、式(1−V1)中のR11がビニル基であり、式(1−S)中のX1、X2及びX3の3つがジアルキルアミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(1−V1)中のnが0である化合物:
トリス(ジメチルアミノ)(1−メチレン−2−プロペニル)シラン、
トリス(ジエチルアミノ)(1−メチレン−2−プロペニル)シラン、
トリス(ジ−n−プロピルアミノ)(1−メチレン−2−プロペニル)シラン、
トリス(ジ−n−ブチルアミノ)(1−メチレン−2−プロペニル)シラン。
式(1)で表される化合物としては、V1が式(1−V1)で表される基であり、S1が式(1−S)で表される基であり、式(1−V1)中のR11がフェニル基であり、式(1−S)中のX1、X2及びX3のうち3つがジアルキルアミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(1−V1)中のnが1である化合物:
1−(4−トリス(ジメチルアミノ)シリル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−トリス(ジエチルアミノ)シリル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−トリス(ジ−n−プロピルアミノ)メチルシリル)−1−フェニルエチレン、1−(4−トリス(ジ−n−ブチルアミノ)メチルシリル)−1−フェニルエチレン。
式(1)で表される化合物としては、好ましくは、V1が式(1−V1)で表される基であり、S1が式(1−S)で表される基である化合物であり、より好ましくは、式(1−S)中のX1、X2及びX3のうち2つがジアルキルアミノ基である化合物であり、更に好ましくは、式(1−V1)中のR11が水素原子であり、式(1−V1)中のnが0である化合物である。特に好ましくは、X1、X2及びX3のうち残りの1つがアルキル基又はアルコキシアルキル基である化合物である。最も好ましくは、
ビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシラン、
ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)メチルビニルシラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)メチルビニルシラン、
ビス(ジメチルアミノ)エチルビニルシラン、
ビス(ジエチルアミノ)エチルビニルシラン、
ビス(ジ−n−プロピルアミノ)エチルビニルシラン、
ビス(ジ−n−ブチルアミノ)エチルビニルシランである。
式(2)中のV2は、重合性炭素−炭素二重結合を有するヒドロカルビル基を表す。
V2としては、好ましくは下記式(2−V)で表される基である。
(式中、mは0又は1であり、R
21、R
23及びR
24は、それぞれ独立に水素原子又はヒドロカルビル基を表し、R
22はヒドロカルビレン基を表す。)
式(2−V)において、mは0又は1を表す。
R21、R23及びR24のヒドロカルビル基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基などをあげることができる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などをあげることができ、好ましくはメチル基である。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、1−メチルエテニル基などをあげることができ、好ましくはビニル基である。アリール基としては、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基などをあげることができ、好ましくはフェニル基である。
R21、R23及びR24として、好ましくは、水素原子、メチル基、ビニル基、フェニル基であり、より好ましくは水素原子である。
R22のヒドロカルビレン基としては、アルキレン基、アリレーン基、アリレーン基とアルキレン基とが結合した基などをあげることができる。
アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基などをあげることができる。好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。アリレーン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基などをあげることができる。好ましくはフェニレン基である。より好ましくは、パラ−フェニレン基、メタ−フェニレン基である。
アリレーン基とアルキレン基とが結合した基としては、フェニレン基とアルキレン基とが結合した基、ナフチレン基とアルキレン基とが結合した基、ビフェニレン基とアルキレン基とが結合した基をあげることができる。
また、アリレーン基とアルキレン基とが結合した基としては、式(2−V)のR21が結合している炭素原子に、当該基のアリレーン基の炭素原子が結合していることが好ましい。
フェニレン基とアルキレン基とが結合した基(フェニレン−アルキレン基(例えば、下記式(2−R)で表される基。))では、水素原子が除かれたベンゼン環上の炭素原子の位置と、アルキレン基が結合するベンゼン環上の炭素原子の位置とによって、パラ−フェニレン−アルキレン基(例えば、下記式(2−Ra)で表される基。)、メタ−フェニレン−アルキレン基(例えば、下記式(2−Rb)で表される基。)、オルト−フェニレン−アルキレン基(例えば、下記式(2−Rc)で表される基。)をあげることができる。
(式中、hは1〜10の整数を表し、(CH
2)
hはベンゼン環上の置換基である。)
(式中、i、j、kは、それぞれ、1〜10の整数を表す。)
式(2−R)のh、式(2−Ra)のi、式(2−Rb)のj、式(2−Rc)のkは、好ましくは1〜5であり、より好ましくは1〜2であり、更に好ましくは1である。
アリレーン基とアルキレン基とが結合した基としては、好ましくは、フェニレン基とアルキレン基とが結合した基であり、より好ましくは、上記式(2−Ra)で表される基、上記式(2−Rb)で表される基であり、更に好ましくは、パラ−フェニレン−メチレン基(i=1である式(2−Ra)で表される基)、メタ−フェニレン−メチレン基(j=1である式(2−Rb)で表される基)、パラ−フェニレン−エチレン基(i=2である式(2−Ra)で表される基)、メタ−フェニレン−エチレン基(j=2である式(2−Rb)で表される基)であり、特に好ましくは、パラ−フェニレン−メチレン基(i=1である式(2−Ra)で表される基)、メタ−フェニレン−メチレン基(j=1である式(2−Rb)で表される基)である。
式(2−V)で表される基としては、次に示す基をあげることができる。
R21、R23及びR24が水素原子である基として、ビニル基、ビニルメチル基、ビニルエチル基、4−ビニルフェニル基、3−ビニルフェニル基、(4−ビニルフェニル)メチル基、2−(4−ビニルフェニル)エチル基、(3−ビニルフェニル)メチル基、2−(3−ビニルフェニル)エチル基などをあげることができる。
R21がメチル基であり、R23及びR24が水素原子である基として、イソプロペニル基、メタリル基、4−イソプロペニルフェニル基、3−イソプロペニルフェニル基、(4−イソプロペニルフェニル)メチル基、2−(4−イソプロペニルフェニル)エチル基、(3−イソプロペニルフェニル)メチル基、2−(3−イソプロペニルフェニル)エチル基などをあげることができる。
R21がビニル基であり、R23及びR24が水素原子である基として、1−メチレン−2−プロペニル基、2−メチレン−3−ブテニル基をあげることができる。
R21がフェニル基であり、R23及びR24が水素原子である基として、4−(1−フェニルビニル)フェニル基、3−(1−フェニルビニル)フェニル基、2−(1−フェニルビニル)フェニル基などをあげることができる。
R21が水素原子であり、R23がメチル基であり、R24が水素原子である基として、1−プロペニル基、クロチル基、4−(1−プロペニル)フェニル基、4−(1−プロペニル)フェニルメチル基、2−{4−(1−プロペニル)フェニル}エチル基、3−(1−プロペニル)フェニル基、3−(1−プロペニル)フェニルメチル基、2−{3−(1−プロペニル)フェニル}エチル基などをあげることができる。
式(2−V)で表される基としては、好ましくは下記式(2−V1)で表される基である。
(式中、R
21は水素原子又はヒドロカルビル基を表し、mは0又は1であり、R
22はヒドロカルビレン基を表す。)
式(2−V1)で表される基として好ましくは、R21が水素原子である基として、ビニル基、4−ビニルフェニル基、3−ビニルフェニル基、(4−ビニルフェニル)メチル基、2−(4−ビニルフェニル)エチル基、(3−ビニルフェニル)メチル基、2−(3−ビニルフェニル)エチル基;R21がメチル基である基として、4−イソプロペニルフェニル基、3−イソプロペニルフェニル基、(4−イソプロペニルフェニル)メチル基、2−(4−イソプロペニルフェニル)エチル基、(3−イソプロペニルフェニル)メチル基、2−(3−イソプロペニルフェニル)エチル基;R21がビニル基である基として、1−メチレン−2−プロペニル基、2−メチレン−3−ブテニル基;R21がフェニル基である基として、4−(1−フェニルビニル)フェニル基である。
式(2−V1)で表される基としてより好ましくは、R21が水素原子であるビニル基、(4−ビニルフェニル)エチル基、(3−ビニルフェニル)エチル基である。
式(2)中、A2は、置換アミノ基、又は、含窒素複素環基を表す。
A
2の置換アミノ基としては、好ましくは下記式(2−A)で表される基である。
(式中、R
25及びR
26は、それぞれ、ヒドロカルビル基、又は、トリヒドロカルビルシリル基、あるいは、R
25とR
26とが結合して、窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有していてもよいヒドロカルビレン基、又は、R
25とR
26は1つの基であって、窒素原子に二重結合で結合する基を表す。)
R25及びR26のヒドロカルビル基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基をあげることができる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基をあげることができる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、1−メチルエテニル基をあげることができる。アルキニル基としては、エチニル基、プロパギル基をあげることができる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基をあげることができる。アラルキル基としては、ベンジル基をあげることができる。
R25及びR26のヒドロカルビル基の炭素原子数は、好ましくは1〜10であり、より好ましくは1〜4であり、更に好ましくは1〜2である。
R25及びR26のヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基、アルケニル基であり、より好ましくは、アルキル基であり、更に好ましくは、直鎖アルキル基である。
R25及びR26のトリヒドロカルビルシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基などのトリアルキルシリル基をあげることができる。
R25及びR26のトリヒドロカルビルシリル基としては、好ましくは、炭素原子数が3〜9のトリアルキルシリル基であり、より好ましくは、ケイ素原子に結合したアルキル基が炭素原子数1〜4のアルキル基であるトリアルキルシリル基であり、更に好ましくは、トリメチルシリル基である。
R25及びR26が結合した窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有していてもよいヒドロカルビレン基としては、ヒドロカルビレン基、窒素原子を有するヒドロカルビレン基、酸素原子を有するヒドロカルビレン基などをあげることができる。ヒドロカルビレン基としては、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基をあげることができる。窒素原子を有するヒドロカルビレン基としては、−CH2CH2−NH−CH2−で表される基、−CH2CH2−N=CH−で表される基、−CH=CH−N=CH−で表される基、−CH2CH2−NH−CH2CH2−で表される基をあげることができる。酸素原子を有するヒドロカルビレン基としては、−CH2CH2−O−CH2CH2−で表される基をあげることができる。
R25及びR26が結合した窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有していてもよいヒドロカルビレン基の炭素原子数は、好ましくは2〜20であり、より好ましくは2〜7であり、更に好ましくは4〜6である。
R25及びR26が結合した窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有していてもよいヒドロカルビレン基としては、好ましくはヒドロカルビレン基であり、より好ましくはアルキレン基であり、更に好ましくはポリメチレン基である。
R25及びR26が窒素原子に二重結合で結合する1つの基としては、エチリデン基、プロピリデン基、ブチリデン基、1−メチルエチリデン基、1−メチルプロピリデン基、1,3−ジメチルブチリデン基などのヒドロカルビリデン基をあげることができる。
R25及びR26が窒素原子に二重結合で結合する1つの基の炭素原子数は、好ましくは2〜20であり、より好ましくは2〜6である。
R25及びR26としては、好ましくは、ヒドロカルビル基、トリヒドロカルビルシリル基、R25及びR26とが結合したヒドロカルビレン基である。
式(2−A)で表される基としては、非環状アミノ基、環状アミノ基をあげることができる。
非環状アミノ基としては、ジアルキルアミノ基、ビス(トリアルキルシリル)アミノ基をあげることができる。ジアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジ(イソプロピル)アミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、エチルメチルアミノ基をあげることができる。ビス(トリアルキルシリル)アミノ基としては、ビス(トリメチルシリル)アミノ基、ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノ基をあげることができる。
該非環状アミノ基としては、更に、エチリデンアミノ基、1−メチルプロピリデンアミノ基、1,3−ジメチルブチリデンアミノ基、1−メチルエチリデンアミノ基、4−N,N−ジメチルアミノベンジリデンアミノ基をあげることもできる。
環状アミノ基としては、1−アジリジニル基、1−アゼチジニル基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基、1−ヘキサメチレンイミノ基、1−イミダゾリル基、4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基、1−ピロリル基、1−ピラゾリル基、1−イミダゾリジニル基、1−ピペラジニル基、モルホリノ基をあげることができる。
式(2−A)で表される基としては、好ましくは、R25及びR26がヒドロカルビル基である基、R25及びR26がトリヒドロカルビルシリル基である基、R25及びR26が結合したヒドロカルビレン基である基である。より好ましくは、R25及びR26が直鎖アルキル基である基、R25及びR26がトリアルキルシリル基である基、R25及びR26が結合したポリメチレン基である基である。
式(2−A)で表される基としては、更に好ましくは、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基、ビス(トリメチルシリル)アミノ基、ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノ基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基、1−ヘキサメチレンイミノ基であり、特に好ましくは、1−ピロリジニル基である。
A2の含窒素複素環基としては、含窒素脂肪族複素環基、含窒素芳香族複素環基をあげることができる。本明細書では、含窒素脂肪族複素環基は、含窒素脂肪族複素環を有する化合物の複素環の炭素原子から1つの水素原子を除いた基を表し、含窒素脂肪族複素環は、環を構成するヘテロ原子として窒素原子を有する脂肪族複素環を表す。また、含窒素芳香族複素環基は、含窒素芳香族複素環を有する化合物の複素環の炭素原子から1つの水素原子を除いた基を表し、含窒素芳香族複素環は、環を構成するヘテロ原子として窒素原子を有する芳香族複素環を表す。
A2の含窒素脂肪族複素環基としては、環を構成するヘテロ原子として窒素原子のみを有する基、環を構成するヘテロ原子として窒素原子と酸素原子を有する基、環を構成するヘテロ原子として窒素原子と硫黄原子を有する基などをあげることができる。
環を構成するヘテロ原子として窒素原子のみを有する含窒素脂肪族複素環基としては、アジリジン環を有する基、アゼチジン環を有する基、ピロリジン環を有する基、ピペリジン環を有する基、ヘキサメチレンイミン環を有する基、イミダゾリジン環を有する基、ピペラジン環を有する基、ピラゾリジン環を有する基などをあげることができる。
アジリジン環を有する基としては、N−アルキル−2−アジリジニル基をあげることができる。
アゼチジン環を有する基としては、N−アルキル−2−アゼチジニル基、N−アルキル−3−アゼチジニル基をあげることができる。
ピロリジン環を有する基としては、N−アルキル−2−ピロリジニル基、N−アルキル−3−ピロリジニル基をあげることができる。
ピペリジン環を有する基としては、N−アルキル−2−ピペリジニル基、N−アルキル−3−ピペリジニル基、N−アルキル−4−ピペリジニル基をあげることができる。
ヘキサメチレンイミン環を有する基としては、N−アルキル−2−ヘキサメチレンイミノ基、N−アルキル−3−ヘキサメチレンイミノ基、N−アルキル−4−ヘキサメチレンイミノ基をあげることができる。
イミダゾリジン環を有する基としては、1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジル基、1,3−ジアルキル−4−イミダゾリジル基をあげることができる。
ピペラジン環を有する基としては、1,4−ジアルキル−2−ピペラジニル基をあげることができる。
ピラゾリジン環を有する基としては、1,2−ジアルキル−3−ピラゾリジル基、1,2−ジアルキル−4−ピラゾリジル基をあげることができる。
環を構成するヘテロ原子として窒素原子と酸素原子を有する含窒素脂肪族複素環基としては、モルホリン環を有する基、イソオキサゾリジン環を有する基などをあげることができる。
モルホリン環を有する基としては、N−アルキル−2−モルホリノ基、N−アルキル−3−モルホリノ基をあげることができる。
イソオキサゾリジン環を有する基としては、N−アルキル−3−イソオキサゾリジニル基、N−アルキル−4−イソオキサゾリジニル基、N−アルキル−5−イソオキサゾリジニル基をあげることができる。
環を構成するヘテロ原子として窒素原子と硫黄原子を有する含窒素脂肪族複素環基としては、チオモルホリン環を有する基、イソチアゾリジン環を有する基をあげることができる。
チオモルホリン環を有する基としては、N−アルキル−2−チオモルホリノ基、N−アルキル−3−チオモルホリノ基をあげることができる。
イソチアゾリジン環を有する基としては、N−アルキル−3−イソチアゾリジニル基、N−アルキル−4−イソチアゾリジニル基、N−アルキル−5−イソチアゾリジニル基をあげることができる。
A2の含窒素脂肪族複素環基としては、好ましくは、環を構成するヘテロ原子として窒素原子のみを有する基である。また、含窒素脂肪族複素環基の炭素原子数は、好ましくは4〜10である。
A2の含窒素芳香族複素環基としては、環を構成するヘテロ原子として窒素原子のみを有する基、環を構成するヘテロ原子として窒素原子と酸素原子を有する基、環を構成するヘテロ原子として窒素原子と硫黄原子を有する基などをあげることができる。
環を構成するヘテロ原子として窒素原子のみを有する含窒素芳香族複素環基としては、ピロール環を有する基、イミダゾール環を有する基、ピラゾール環を有する基、ピリジン環を有する基、ピリダジン環を有する基、ピリミジン環を有する基、ピラジン環を有する基、キノリン環を有する基、イソキノリン環を有する基、シンノリン環を有する基、キナゾリン環を有する基、フタラジン環を有する基などをあげることができる。
ピロール環を有する基としては、2−ピロリル基、3−ピロリル基、2−(N−メチルピロリル)基、3−(N−メチルピロリル)基をあげることができる。
イミダゾール環を有する基としては、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、5−イミダゾリル基、2−(N−メチルイミダゾリル)基、4−(N−メチルイミダゾリル)基、5−(N−メチルイミダゾリル)基をあげることができる。
ピラゾール環を有する基としては、3−ピラゾリル基、4−ピラゾリル基、5−ピラゾリル基、3−(N−メチルピラゾリル)基、4−(N−メチルピラゾリル)基、5−(N−メチルピラゾリル)基をあげることができる。
ピリジン環を有する基としては、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基をあげることができる。
ピリダジン環を有する基としては、3−ピリダジル基、4−ピリダジル基をあげることができる。
ピリミジン環を有する基としては、2−ピリミジル基、4−ピリミジル基、5−ピリミジル基をあげることができる。
ピラジン環を有する基としては、2−ピラジル基をあげることができる。
キノリン環を有する基としては、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基をあげることができる。
イソキノリン環を有する基としては、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基をあげることができる。
シンノリン環を有する基としては、3−シンノリニル基、4−シンノリニル基、5−シンノリニル基、6−シンノリニル基、7−シンノリニル基、8−シンノリニル基をあげることができる。
キナゾリン環を有する基としては、2−キナゾリニル基、4−キナゾリニル基、5−キナゾリニル基、6−キナゾリニル基、7−キナゾリニル基、8−キナゾリニル基をあげることができる。
フタラジン環を有する基としては、1−フタラジニル基、5−フタラジニル基、6−フタラジニル基をあげることができる。
環を構成するヘテロ原子として窒素原子のみを有する含窒素芳香族複素環基としては、好ましくは、イミダゾール環を有する基、ピリジン環を有する基、キノリン環を有する基である。
環を構成するヘテロ原子として窒素原子と酸素原子を有する含窒素芳香族複素環基としては、オキサゾール環を有する基、イソオキサゾール環を有する基をあげることができる。
オキサゾール環を有する基としては、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基をあげることができる。
イソオキサゾール環を有する基としては、3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基をあげることができる。
環を構成するヘテロ原子として窒素原子と酸素原子を有する含窒素芳香族複素環基としては、好ましくは、オキサゾール環を有する基である。
環を構成するヘテロ原子として窒素原子と硫黄原子を有する含窒素芳香族複素環基としては、チアゾール環を有する基、イソチアゾール環を有する基などをあげることができる。
チアゾール環を有する基としては、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基をあげることができる。
イソチアゾール環を有する基としては、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基をあげることができる。
環を構成するヘテロ原子として窒素原子と硫黄原子を有する含窒素芳香族複素環基としては、好ましくは、チアゾール環を有する基である。
A2の含窒素芳香族複素環基としては、好ましくは、環を構成するヘテロ原子として窒素原子のみを有する含窒素芳香族複素環基であり、より好ましくは、イミダゾール環を有する基、ピリジン環を有する基、キノリン環を有する基であり、更に好ましくはピリジン環を有する基である。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21が水素原子であり、mが0であり、A2が置換アミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
1−ビニルピロリジン、
1−ビニルピペリジン、
1−ビニルヘキサメチレンイミン、
1−ビニルピペラジン、
1−ビニルピロール、
1−ビニルイミダゾール、
1−ビニルピラゾール、
1−ビニルキノリン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21が水素原子であり、mが1であり、R22がフェニレン基であり、A2が置換アミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
4−N,N−ジメチルアミノスチレン、
4−N,N−ジエチルアミノスチレン、
4−N,N−ジ−n−プロピルアミノスチレン、
4−N,N−ジ−n−ブチルアミノスチレン、
4−N,N−ジアリルアミノスチレン、
4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノスチレン、
4−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノスチレン、
4−(1−アジリジニル)スチレン、
4−(1−ピロリジニル)スチレン、
4−(1−ピペリジニル)スチレン、
4−(1−ヘキサメチレンイミノ)スチレン、
3−N,N−ジメチルアミノスチレン、
3−N,N−ジエチルアミノスチレン、
3−N,N−ジ−n−プロピルアミノスチレン、
3−N,N−ジ−n−ブチルアミノスチレン、
3−N,N−ジアリルアミノスチレン、
3−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノスチレン、
3−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノスチレン、
3−(1−アジリジニル)スチレン、
3−(1−ピロリジニル)スチレン、
3−(1−ピペリジニル)スチレン、
3−(1−ヘキサメチレンイミノ)スチレン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21が水素原子であり、mが1であり、R22が式(2−Ra)で表される基であり、A2が置換アミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(2−Ra)のiが1である化合物:
4−N,N−ジメチルアミノメチルスチレン、
4−N,N−ジエチルアミノメチルスチレン、
4−N,N−ジ−n−プロピルアミノメチルスチレン、
4−N,N−ジ−n−ブチルアミノメチルスチレン、
4−N,N−ジアリルアミノメチルスチレン、
4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノメチルスチレン、
4−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノメチルスチレン、
4−(1−アジリジニル)メチルスチレン、
4−(1−ピロリジニル)メチルスチレン、
4−(1−ピペリジニル)メチルスチレン、
4−(1−ヘキサメチレンイミノ)メチルスチレン。
式(2−Ra)のiが2である化合物:
4−N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、
4−N,N−ジエチルアミノエチルスチレン、
4−N,N−ジ−n−プロピルアミノエチルスチレン、
4−N,N−ジ−n−ブチルアミノエチルスチレン、
4−N,N−ジアリルアミノエチルスチレン、
4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルスチレン、
4−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノエチルスチレン、
4−(1−アジリジニル)エチルスチレン、
4−(1−ピペリジニル)エチルスチレン、
4−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチルスチレン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21が水素原子であり、mが1であり、R22が式(2−Rb)で表される基であり、A2が置換アミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(2−Rb)のjが1である化合物:
3−N,N−ジメチルアミノメチルスチレン、
3−N,N−ジエチルアミノメチルスチレン、
3−N,N−ジ−n−プロピルアミノメチルスチレン、
3−N,N−ジ−n−ブチルアミノメチルスチレン、
3−N,N−ジアリルアミノメチルスチレン、
3−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノメチルスチレン、
3−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノメチルスチレン、
3−(1−アジリジニル)メチルスチレン、
3−(1−ピロリジニル)メチルスチレン、
3−(1−ピペリジニル)メチルスチレン、
3−(1−ヘキサメチレンイミノ)メチルスチレン。
式(2−Rb)のjが2である化合物:
3−N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、
3−N,N−ジエチルアミノエチルスチレン、
3−N,N−ジ−n−プロピルアミノエチルスチレン、
3−N,N−ジ−n−ブチルアミノエチルスチレン、
3−N,N−ジアリルアミノエチルスチレン、
3−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルスチレン、
3−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノエチルスチレン、
3−(1−アジリジニル)エチルスチレン、
3−(1−ピペリジニル)エチルスチレン、
3−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチルスチレン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がメチル基であり、mが0であり、A2が置換アミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
1−イソプロペニルピロリジン、
1−イソプロペニルピペリジン、
1−イソプロペニルヘキサメチレンイミン、
1−イソプロペニルピペラジン、
1−イソプロペニルピロール、
1−イソプロペニルイミダゾール、
1−イソプロペニルピラゾール、
イソプロペニルキノリン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がメチル基であり、mが1であり、R22がフェニレン基であり、A2が置換アミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
4−N,N−ジメチルアミノイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ジエチルアミノイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ジ−n−プロピルアミノイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ジ−n−ブチルアミノイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ジアリルアミノイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノイソプロペニルベンゼン、4−(1−アジリジニル)イソプロペニルベンゼン、
4−(1−ピロリジニル)イソプロペニルベンゼン、
4−(1−ピペリジニル)イソプロペニルベンゼン、
4−(1−ヘキサメチレンイミノ)イソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ジメチルアミノイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ジエチルアミノイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ジ−n−プロピルアミノイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ジ−n−ブチルアミノイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ジアリルアミノイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノイソプロペニルベンゼン、3−(1−アジリジニル)イソプロペニルベンゼン、
3−(1−ピロリジニル)イソプロペニルベンゼン、
3−(1−ピペリジニル)イソプロペニルベンゼン、
3−(1−ヘキサメチレンイミノ)イソプロペニルベンゼン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がメチル基であり、mが1であり、R22が式(2−Ra)で表される基であり、A2が置換アミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(2−Ra)のiが1である化合物:
4−N,N−ジメチルアミノメチルイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ジエチルアミノメチルイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ジ−n−プロピルアミノメチルイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ジ−n−ブチルアミノメチルイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ジアリルアミノメチルイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノメチルイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノメチルイソプロペニルベンゼン、
4−(1−アジリジニル)メチルイソプロペニルベンゼン、
4−(1−ピロリジニル)メチルイソプロペニルベンゼン、
4−(1−ピペリジニル)メチルイソプロペニルベンゼン、
4−(1−ヘキサメチレンイミノ)メチルイソプロペニルベンゼン。
式(2−Ra)のiが2である化合物:
4−N,N−ジメチルアミノエチルイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ジエチルアミノエチルイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ジ−n−プロピルアミノエチルイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ジ−n−ブチルアミノエチルイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ジアリルアミノエチルイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルイソプロペニルベンゼン、
4−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノエチルイソプロペニルベンゼン、
4−(1−アジリジニル)エチルイソプロペニルベンゼン、
4−(1−ピロリジニル)エチルイソプロペニルベンゼン、
4−(1−ピペリジニル)エチルイソプロペニルベンゼン、
4−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチルイソプロペニルベンゼン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がメチル基であり、mが1であり、R22が式(2−Rb)で表される基であり、A2が置換アミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(2−Rb)のjが1である化合物:
3−N,N−ジメチルアミノメチルイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ジエチルアミノメチルイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ジ−n−プロピルアミノメチルイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ジ−n−ブチルアミノメチルイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ジアリルアミノメチルイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノメチルイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノメチルイソプロペニルベンゼン、
3−(1−アジリジニル)メチルイソプロペニルベンゼン、
3−(1−ピロリジニル)メチルイソプロペニルベンゼン、
3−(1−ピペリジニル)メチルイソプロペニルベンゼン、
3−(1−ヘキサメチレンイミノ)メチルイソプロペニルベンゼン。
式(2−Rb)のjが2である化合物:
3−N,N−ジメチルアミノエチルイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ジエチルアミノエチルイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ジ−n−プロピルアミノエチルイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ジ−n−ブチルアミノエチルイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ジアリルアミノエチルイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルイソプロペニルベンゼン、
3−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノエチルイソプロペニルベンゼン、
3−(1−アジリジニル)エチルイソプロペニルベンゼン、
3−(1−ピロリジニル)エチルイソプロペニルベンゼン、
3−(1−ピペリジニル)エチルイソプロペニルベンゼン、
3−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチルイソプロペニルベンゼン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がビニル基であり、mが0であり、A2が置換アミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
2−N,N−ジメチルアミノ−1,3−ブタジエン、
2−N,N−ジエチルアミノ−1,3−ブタジエン、
2−N,N−ジ−n−プロピルアミノ−1,3−ブタジエン、
2−N,N−ジ−n−ブチルアミノ−1,3−ブタジエン、
2−N,N−ジアリルアミノ−1,3−ブタジエン、
2−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ−1,3−ブタジエン、
2−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノ−1,3−ブタジエン、
2−(1−アジリジニル)−1,3−ブタジエン、
2−(1−ピロリジニル)−1,3−ブタジエン、
2−(1−ピペリジニル)−1,3−ブタジエン、
2−(1−ヘキサメチレンイミノ)−1,3−ブタジエン、
2−(1−ピロリル)−1,3−ブタジエン、
2−(1−イミダゾリル)−1,3−ブタジエン、
2−(1−ピラゾリル)−1,3−ブタジエン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がビニル基であり、mが1であり、R22がアルキレン基であり、A2が置換アミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
R22がメチレン基である化合物:
2−N,N−ジメチルアミノメチル−1,3−ブタジエン、
2−N,N−ジエチルアミノメチル−1,3−ブタジエン、
2−N,N−ジ−n−プロピルアミノメチル−1,3−ブタジエン、
2−N,N−ジ−n−ブチルアミノメチル−1,3−ブタジエン、
2−N,N−ジアリルアミノメチル−1,3−ブタジエン、
2−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノメチル−1,3−ブタジエン、
2−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノメチル−1,3−ブタジエン、
2−(1−アジリジニル)メチル−1,3−ブタジエン、
2−(1−ピロリジニル)メチル−1,3−ブタジエン、
2−(1−ピペリジニル)メチル−1,3−ブタジエン、
2−(1−ヘキサメチレンイミノ)メチル−1,3−ブタジエン、
1−(2−メチレン−3−ブテニル)ピロール、
1−(2−メチレン−3−ブテニル)イミダゾール、
1−(2−メチレン−3−ブテニル)ピラゾール。
R22がエチレン基である化合物:
5−N,N−ジメチルアミノ−3−メチレン−1−ペンテン、
5−N,N−ジエチルアミノ−3−メチレン−1−ペンテン、
5−N,N−ジ−n−プロピルアミノ−3−メチレン−1−ペンテン、
5−N,N−ジ−n−ブチルアミノ−3−メチレン−1−ペンテン、
5−N,N−ジアリルアミノ−3−メチレン−1−ペンテン、
5−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ−3−メチレン−1−ペンテン、
5−N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノ−3−メチレン−1−ペンテン、
5−(1−アジリジニル)−3−メチレン−1−ペンテン、
5−(1−ピロリジニル)−3−メチレン−1−ペンテン、
5−(1−ピペリジニル)−3−メチレン−1−ペンテン、
5−(1−ヘキサメチレンイミノ)−3−メチレン−1−ペンテン、
1−(3−メチレン−4−ペンテニル)ピロール、
1−(3−メチレン−4−ペンテニル)イミダゾール、
1−(3−メチレン−4−ペンテニル)ピラゾール。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がフェニル基であり、mが1であり、R22がフェニレン基であり、A2が置換アミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
1−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N,N−ジプロピルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N,N−ジイソプロピルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N,N−ジブチルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N,N−ジイソブチルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N,N−ジ(tert−ブチル)アミノフェニル)−1−フェニルエチレン、1−(4−N,N−ジフェニルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−(1−アジリジニル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−(1−ピロリジニル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−(1−ピペリジニル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−ヘキサメチレンイミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−モルホリノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−(N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−(N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノ)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−(N,N−ビス(トリイソプロピルシリル)アミノ)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジメチルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジエチルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジプロピルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジイソプロピルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジブチルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジイソブチルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジ(tert−ブチル)アミノフェニル)−1−フェニルエチレン、1−(3−N,N−ジフェニルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−(1−アジリジニル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−(1−ピロリジニル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−(1−ピペリジニル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−ヘキサメチレンイミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−モルホリノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−(N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−(N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−(N,N−ビス(トリイソプロピルシリル)アミノ)フェニル)−1−フェニルエチレン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がフェニル基であり、mが1であり、R22が式(2−Ra)で表される基であり、A2が置換アミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(2−Ra)のiが1である化合物:
1−(4−N,N−ジメチルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N,N−ジプロピルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N,N−ジイソプロピルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N,N−ジブチルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N,N−ジイソブチルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N,N−ジ(tert−ブチル)アミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N,N−ジフェニルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−(1−アジリジニルメチル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−(1−ピロリジニルメチル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−(1−ピペリジニルメチル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−ヘキサメチレンイミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−モルホリノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−(N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノメチル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−(N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノ)メチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−(N,N−ビス(トリイソプロピルシリル)アミノ)メチルフェニル)−1−フェニルエチレン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がフェニル基であり、mが1であり、R22が式(2−Rb)で表される基であり、A2が置換アミノ基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(2−Rb)のjが1である化合物:
1−(3−N,N−ジメチルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジプロピルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジイソプロピルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジブチルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジイソブチルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジ(tert−ブチル)アミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジフェニルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−(1−アジリジニルメチル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−(1−ピロリジニルメチル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−(1−ピペリジニルメチル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−ヘキサメチレンイミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−モルホリノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−(N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノメチル)フェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−(N,N−ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−(N,N−ビス(トリイソプロピルシリル)アミノ)メチルフェニル)−1−フェニルエチレン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21が水素原子であり、mが0であり、A2が含窒素脂肪族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
N−メチル−3−ビニルピロリジン、
N−メチル−4−ビニルピペリジン、
N−メチル−3−ビニルヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−ビニルヘキサメチレンイミン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21が水素原子であり、mが1であり、R22がフェニレン基であり、A2が含窒素脂肪族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
N−メチル−3−(4−ビニルフェニル)ピロリジン、
N−メチル−4−(4−ビニルフェニル)ピペリジン、
N−メチル−3−(4−ビニルフェニル)ヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−(4−ビニルフェニル)ヘキサメチレンイミン、
N−メチル−3−(3−ビニルフェニル)ピロリジン、
N−メチル−4−(3−ビニルフェニル)ピペリジン、
N−メチル−3−(3−ビニルフェニル)ヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−(3−ビニルフェニル)ヘキサメチレンイミン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21が水素原子であり、mが1であり、R22が式(2−Ra)で表される基であり、A2が含窒素脂肪族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(2−Ra)のiが1である化合物:
N−メチル−3−(4−ビニルフェニルメチル)ピロリジン、
N−メチル−4−(4−ビニルフェニルメチル)ピペリジン、
N−メチル−3−(4−ビニルフェニルメチル)ヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−(4−ビニルフェニルメチル)ヘキサメチレンイミン。
式(2−Ra)のiが2である化合物:
N−メチル−3−(4−ビニルフェニルエチル)ピロリジン、
N−メチル−4−(4−ビニルフェニルエチル)ピペリジン、
N−メチル−3−(4−ビニルフェニルエチル)ヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−(4−ビニルフェニルエチル)ヘキサメチレンイミン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21が水素原子であり、mが1であり、R22が式(2−Rb)で表される基であり、A2が含窒素脂肪族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(2−Rb)のjが1である化合物:
N−メチル−3−(3−ビニルフェニルメチル)ピロリジン、
N−メチル−4−(3−ビニルフェニルメチル)ピペリジン、
N−メチル−3−(3−ビニルフェニルメチル)ヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−(3−ビニルフェニルメチル)ヘキサメチレンイミン。
式(2−Rb)のjが2である化合物:
N−メチル−3−(3−ビニルフェニルエチル)ピロリジン、
N−メチル−4−(3−ビニルフェニルエチル)ピペリジン、
N−メチル−3−(3−ビニルフェニルエチル)ヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−(3−ビニルフェニルエチル)ヘキサメチレンイミン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がメチル基であり、mが0であり、A2が含窒素脂肪族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
N−メチル−3−イソプロペニルピロリジン、
N−メチル−4−イソプロペニルピペリジン、
N−メチル−3−イソプロペニルヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−イソプロペニルヘキサメチレンイミン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がメチル基であり、mが1であり、R22がフェニレン基であり、A2が含窒素脂肪族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
N−メチル−3−(4−イソプロペニルフェニル)ピロリジン、
N−メチル−4−(4−イソプロペニルフェニル)ピペリジン、
N−メチル−3−(4−イソプロペニルフェニル)ヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−(4−イソプロペニルフェニル)ヘキサメチレンイミン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がメチル基であり、mが1であり、R22が式(2−Ra)で表される基であり、A2が含窒素脂肪族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(2−Ra)のiが1である化合物:
N−メチル−3−(4−イソプロペニルフェニルメチル)ピロリジン、
N−メチル−4−(4−イソプロペニルフェニルメチル)ピペリジン、
N−メチル−3−(4−イソプロペニルフェニルメチル)ヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−(4−イソプロペニルフェニルメチル)ヘキサメチレンイミン。
式(2−Ra)のiが2である化合物:
N−メチル−3−(4−イソプロペニルフェニルエチル)ピロリジン、
N−メチル−4−(4−イソプロペニルフェニルエチル)ピペリジン、
N−メチル−3−(4−イソプロペニルフェニルエチル)ヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−(4−イソプロペニルフェニルエチル)ヘキサメチレンイミン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がビニル基であり、mが0であり、A2が含窒素脂肪族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
N−メチル−3−(1−メチレン−2−プロペニル)ピロリジン、
N−メチル−4−(1−メチレン−2−プロペニル)ピペリジン、
N−メチル−3−(1−メチレン−2−プロペニル)ヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−(1−メチレン−2−プロペニル)ヘキサメチレンイミン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がビニル基であり、mが1であり、R22がアルキレン基であり、A2が含窒素脂肪族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
R22がメチレン基である化合物:
N−メチル−3−(2−メチレン−3−ブテニル)ピロリジン、
N−メチル−4−(2−メチレン−3−ブテニル)ピペリジン、
N−メチル−3−(2−メチレン−3−ブテニル)ヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−(2−メチレン−3−ブテニル)ヘキサメチレンイミン。
R22がエチレン基である化合物:
N−メチル−3−(3−メチレン−4−ペンテニル)ピロリジン、
N−メチル−4−(3−メチレン−4−ペンテニル)ピペリジン、
N−メチル−3−(3−メチレン−4−ペンテニル)ヘキサメチレンイミン、
N−メチル−4−(3−メチレン−4−ペンテニル)ヘキサメチレンイミン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がフェニル基であり、mが1であり、R22がフェニレン基であり、A2が含窒素脂肪族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
1−(4−N−メチル−3−ピロリジノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N−メチル−3−ピペリジノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N−メチル−4−ピペリジノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N−メチル−3−ヘキサメチレンイミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N−メチル−4−ヘキサメチレンイミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N−メチル−3−ピロリジノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N−メチル−3−ピペリジノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N−メチル−4−ピペリジノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N−メチル−3−ヘキサメチレンイミノフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N−メチル−4−ヘキサメチレンイミノフェニル)−1−フェニルエチレン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がフェニル基であり、mが1であり、R22が式(2−Ra)で表される基であり、A2が含窒素脂肪族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(2−Ra)のiが1である化合物:
1−(4−N−メチル−3−ピロリジノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N−メチル−3−ピペリジノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N−メチル−4−ピペリジノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(4−N−メチル−3−ヘキサメチレンイミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がフェニル基であり、mが1であり、R22が式(2−Rb)で表される基であり、A2が含窒素脂肪族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
式(2−Rb)のjが1である化合物:
1−(3−N,N−ジメチルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジエチルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジプロピルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン、
1−(3−N,N−ジイソプロピルアミノメチルフェニル)−1−フェニルエチレン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21が水素原子であり、mが0であり、A2が含窒素芳香族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
N−メチル−2−ビニルイミダゾール、
N−メチル−4−ビニルイミダゾール、
N−メチル−5−ビニルイミダゾール、
2−ビニルピリジン、
3−ビニルピリジン、
4−ビニルピリジン、
2−ビニルキノリン、
3−ビニルキノリン、
4−ビニルキノリン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がメチル基であり、mが0であり、A2が含窒素芳香族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
N−メチル−2−イソプロペニルイミダゾール、
N−メチル−4−イソプロペニルイミダゾール、
N−メチル−5−イソプロペニルイミダゾール、
2−イソプロペニルピリジン、
3−イソプロペニルピリジン、
4−イソプロペニルピリジン、
2−イソプロペニルキノリン、
3−イソプロペニルキノリン、
4−イソプロペニルキノリン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がビニル基であり、mが0であり、A2が含窒素芳香族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
N−メチル−2−(1−メチレン−2−プロペニル)イミダゾール、
N−メチル−4−(1−メチレン−2−プロペニル)イミダゾール、
N−メチル−5−(1−メチレン−2−プロペニル)イミダゾール、
2−(1−メチレン−2−プロペニル)ピリジン、
3−(1−メチレン−2−プロペニル)ピリジン、
4−(1−メチレン−2−プロペニル)ピリジン、
2−(1−メチレン−2−プロペニル)キノリン、
3−(1−メチレン−2−プロペニル)キノリン、
4−(1−メチレン−2−プロペニル)キノリン。
式(2)で表される化合物としては、V2が式(2−V1)で表される基であり、式(2−V1)中のR21がビニル基であり、mが1であり、R22がアルキレン基であり、A2が含窒素芳香族複素環基である化合物として、次の化合物をあげることができる。
R22がメチレン基である化合物:
N−メチル−2−(2−メチレン−3−ブテニル)イミダゾール、
N−メチル−4−(2−メチレン−3−ブテニル)イミダゾール、
N−メチル−5−(2−メチレン−3−ブテニル)イミダゾール、
2−(2−メチレン−3−ブテニル)ピリジン、
3−(2−メチレン−3−ブテニル)ピリジン、
4−(2−メチレン−3−ブテニル)ピリジン、
2−(2−メチレン−3−ブテニル)キノリン、
3−(2−メチレン−3−ブテニル)キノリン、
4−(2−メチレン−3−ブテニル)キノリン。
R22がエチレン基である化合物:
N−メチル−2−(3−メチレン−4−ペンテニル)イミダゾール、
N−メチル−4−(3−メチレン−4−ペンテニル)イミダゾール、
N−メチル−5−(3−メチレン−4−ペンテニル)イミダゾール、
2−(3−メチレン−4−ペンテニル)ピリジン、
3−(3−メチレン−4−ペンテニル)ピリジン、
4−(3−メチレン−4−ペンテニル)ピリジン、
2−(3−メチレン−4−ペンテニル)キノリン、
3−(3−メチレン−4−ペンテニル)キノリン、
4−(3−メチレン−4−ペンテニル)キノリン。
式(2)で表される化合物としては、好ましくは、V2で表される基が式(2−V1)で表され、式(2−V1)中のR21が水素原子である化合物である。
より好ましくは、R21が水素原子であり、mが1であり、R22が式(2−Ra)で表される基であり、A2が置換アミノ基である化合物である。
更に好ましくは、R21が水素原子であり、mが1であり、R22が式(2−Ra)で表される基であり、式(2−Ra)のiが1であり、A2が置換アミノ基である化合物である。
式(2)で表される化合物としては、特に好ましくは、
4−N,N−ジメチルアミノメチルスチレン、
4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノスチレン、
4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノメチルスチレン、
である。
化合物(G)としては、下記式(3)で表される化合物をあげることができる。
(式中、Eは、酸素原子又は硫黄原子を表し、Z
1及びZ
2は、置換アミノ基、水素原子、置換基を有していてもよいヒドロカルビル基、又は、置換基を有していてもよいヒドロカルビルオキシ基を表し、Z
1及びZ
2の少なくとも1つが置換アミノ基を有する基であるか、あるいは、Z
1とZ
2とが結合して、置換アミノ基を有する環構造をZ
1とZ
2とカルボニル炭素とで形成する基を表す。)
式(3)中、Eは、酸素原子又は硫黄原子を表す。好ましくは、酸素原子である。
式(3)中、Z1及びZ2の置換アミノ基としては、ヒドロカルビル基を置換基として有するアミノ基、置換アミノ基を有する基を置換基として有するアミノ基、ヒドロカルビルオキシ基を有する基を置換基として有するアミノ基があげられる。
ヒドロカルビル基を置換基として有するアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基などのジアルキルアミノ基があげられる。
置換アミノ基を有する基を置換基として有するアミノ基としては、(ジメチルアミノメチル)アミノ基、(ジメチルアミノエチル)アミノ基、(ジメチルアミノプロピル)アミノ基、(ジエチルアミノプロピル)アミノ基、(ジプロピルアミノプロピル)アミノ基などの(ジアルキルアミノアルキル)アミノ基;ビス(ジメチルアミノエチル)アミノ基、ビス(ジメチルアミノプロピル)アミノ基などのビス(ジアルキルアミノアルキル)アミノ基があげられる。
ヒドロカルビルオキシ基を有する基を置換基として有するアミノ基としては、(メトキシメチル)アミノ基、(メトキシエチル)アミノ基、(メトキシプロピル)アミノ基、(エトキシメチル)アミノ基などの(アルコキシアルキル)アミノ基;(フェノキシメチル)アミノ基、(フェノキシエチル)アミノ基などの(アリールオキシアルキル)アミノ基;(ベンジルオキシメチル)アミノ基、(ベンジルオキシエチル)アミノ基などの(アラルキルオキシアルキル)アミノ基があげられる。
Z1及びZ2の置換基を有していてもよいヒドロカルビル基としては、ヒドロカルビル基、置換アミノ基を置換基として有するヒドロカルビル基、ヒドロカルビルオキシ基を置換基として有するヒドロカルビル基があげられる。
ヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基などのアルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、クロチル基、イソクロチル基、メタリル基などのアルケニル基;プロパルギル基などのアルキニル基があげられる。
置換アミノ基を置換基として有するヒドロカルビル基としては、ヒドロカルビル置換アミノ基を置換基として有するヒドロカルビル基があげられる。ヒドロカルビル置換アミノ基を置換基として有するヒドロカルビル基としては、ジメチルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、ジメチルアミノプロピル基などのジアルキルアミノアルキル基;ジメチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基などのジアルキルアミノアリール基があげられる。
ヒドロカルビルオキシ基を置換基として有するヒドロカルビル基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシメチル基などのアルコキシアルキル基;フェノキシメチル基、フェノキシエチル基などのアリールオキシアルキル基;ベンジルオキシメチル基、ベンジルオキシエチル基などのアラルキルオキシアルキル基があげられる。
Z1及びZ2の置換基を有していてもよいヒドロカルビルオキシ基としては、ヒドロカルビルオキシ基、置換基としてヒドロカルビルオキシ基を有するヒドロカルビルオキシ基、置換アミノ基を置換基として有するヒドロカルビルオキシ基があげられる。
ヒドロカルビルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;フェノキシ基、メチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などがあげられる。
ヒドロカルビルオキシ基を置換基として有するヒドロカルビルオキシ基としては、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基、エトキシメトキシ基などのアルコキシアルコキシ基;フェノキシメトキシ基、フェノキシエトキシ基などのアリールオキシアルコキシ基;ベンジルオキシメトキシ基、ベンジルオキシエトキシ基などのアラルキルオキシアルコキシ基があげられる。
置換アミノ基を置換基として有するヒドロカルビルオキシ基としては、ヒドロカルビル置換アミノ基を置換基として有するヒドロカルビルオキシ基があげられる。ヒドロカルビル置換アミノ基を置換基として有するヒドロカルビルオキシ基としては、ジメチルアミノメトキシ基、ジメチルアミノエトキシ基、ジメチルアミノプロポキシキ基などのジアルキルアミノアルコキシ基があげられる。
置換アミノ基を有する基としては、好ましくは、下記式(3−Z)で表される基があげられる。
(式中、pは0又は1であり、Tは炭素原子数1〜10のヒドロカルビレン基、下記式(3−Ta)で表される基、又は、下記式(3−Tb)で表される基を表し、A
3は置換アミノ基を表す。)
(式中、R
31は炭素原子数1〜10のヒドロカルビレン基を表し、R
31がA
3と結合する。)
(式中、R
32は炭素原子数1〜10のヒドロカルビレン基を表し、R
33は水素原子又は炭素原子数1〜10のヒドロカルビル基を表し、R
32がA
3と結合する。)
式(3)のZ1が式(3−Z)で表される基であり、Z2がヒドロカルビル基である場合、Z1のA3とZ2のヒドロカルビル基とは結合していてもよい。また、式(3)のZ1及びZ2が式(3−Z)で表される基である場合、Z1のA3とZ2のA3とは結合していてもよい。
式(3−Z)において、pは0又は1を表す。
式(3−Z)中、Tは、炭素原子数1〜10のヒドロカルビレン基、式(3−Ta)で表される基、又は、式(3−Tb)で表される基を表す。
Tの炭素原子数1〜10のヒドロカルビレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基;フェニレン基、ナフチレン基などのアリレーン基などをあげることができる。
式(3−Ta)中、R31は炭素原子数1〜10のヒドロカルビレン基を表し、式(3−Tb)中、R32は炭素原子数1〜10のヒドロカルビレン基を表し、R33は水素原子又は炭素原子数1〜10のヒドロカルビル基を表す。
R31及びR32の炭素原子数1〜10のヒドロカルビレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基;フェニレン基、ナフチレン基などのアリレーン基などをあげることができる。好ましくは、エチレン基、トリメチレン基である。
R33の炭素原子数1〜10のヒドロカルビル基としては、アルキル基、アラルキル基、アリール基などをあげることができる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などをあげることができる。アラルキル基としては、ベンジル基などをあげることができる。アリール基としては、フェニル基などをあげることができる。好ましくは、炭素原子数が1〜10のアルキル基であり、より好ましくは、メチル基又はエチル基である。R33として、好ましくは、水素原子又は炭素原子数が1〜10のアルキル基であり、より好ましくは、水素原子、メチル基又はエチル基である。
式(3−Ta)で表される基としては、−O−CH2CH2−で表される基、−O−CH2CH2CH2−で表される基をあげることができる。
式(3−Tb)で表される基としては、−NH−CH2CH2−で表される基、−NH−CH2CH2CH2−で表される基をあげることができる。
式(3−Z)中のA
3で表される基としては、好ましくは下記式(3−A)で表される基があげられる。
(式中、R
34及びR
35は、それぞれ、窒素原子及び/又は酸素原子を有していてもよいヒドロカルビル基、又は、トリヒドロカルビルシリル基、あるいは、R
34とR
35とが結合して、窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有していてもよいヒドロカルビレン基、又は、R
34とR
35は1つの基であって、窒素原子に二重結合で結合する基を表す。)
R34及びR35のヒドロカルビル基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基をあげることができる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基をあげることができる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、1−メチルエテニル基をあげることができる。アルキニル基としては、エチニル基、プロパギル基をあげることができる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基をあげることができる。アラルキル基としては、ベンジル基をあげることができる。
R34及びR35のヒドロカルビル基の炭素原子数は、好ましくは1〜10であり、より好ましくは1〜4であり、更に好ましくは1〜2である。
R34及びR35のヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基、アルケニル基であり、より好ましくは、アルキル基であり、更に好ましくは、直鎖アルキル基である。
R34及びR35の窒素原子を有するヒドロカルビル基としては、ジメチルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、ジメチルアミノプロピル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基があげられる。R34及びR35の窒素原子を有するヒドロカルビル基の炭素原子数は、好ましくは3〜10であり、より好ましくは3〜6であり、更に好ましくは3〜4である。
R34及びR35の酸素原子を有するヒドロカルビル基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基;オキシラニル基、テトラヒドロフラニル基などのオキサシクロアルキル基;グリシジル基、テトラヒドロフルフリル基などのオキサシクロアルキルアルキル基があげられる。R34及びR35の酸素原子を有するヒドロカルビル基の炭素原子数は、好ましくは2〜10であり、より好ましくは2〜6であり、更に好ましくは2〜4である。
本明細書において、オキサシクロアルキル基は、シクロアルキル基の脂環上のCH2が酸素原子に置き換わった基を表し、オキサシクロアルキルアルキル基は、アルキル基の水素原子がオキサシクロアルキル基に置き換わった基を表す。
R34及びR35のトリヒドロカルビルシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基などのトリアルキルシリル基をあげることができる。
R34及びR35のトリヒドロカルビルシリル基としては、好ましくは、炭素原子数が3〜9のトリアルキルシリル基であり、より好ましくは、ケイ素原子に結合したアルキル基が炭素原子数1〜4のアルキル基であるトリアルキルシリル基であり、更に好ましくは、トリメチルシリル基である。
R34及びR35が結合した窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有していてもよいヒドロカルビレン基としては、ヒドロカルビレン基、窒素原子を有するヒドロカルビレン基、酸素原子を有するヒドロカルビレン基などをあげることができる。ヒドロカルビレン基としては、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基をあげることができる。窒素原子を有するヒドロカルビレン基としては、−CH2CH2−NH−CH2−で表される基、−CH2CH2−N=CH−で表される基、−CH=CH−N=CH−で表される基、−CH2CH2−NH−CH2CH2−で表される基をあげることができる。酸素原子を有するヒドロカルビレン基としては、−CH2CH2−O−CH2CH2−で表される基をあげることができる。
R34及びR35が結合した基の炭素原子数は、好ましくは2〜20であり、より好ましくは2〜7であり、更に好ましくは4〜6である。
R34及びR35が結合した窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有していてもよいヒドロカルビレン基としては、好ましくはヒドロカルビレン基であり、より好ましくはアルキレン基であり、更に好ましくはポリメチレン基である。
R34及びR35が窒素原子に二重結合で結合する1つの基としては、エチリデン基、プロピリデン基、ブチリデン基、1−メチルエチリデン基、1−メチルプロピリデン基、1,3−ジメチルブチリデン基などのヒドロカルビリデン基をあげることができる。
R34及びR35が窒素原子に二重結合で結合する1つの基の炭素原子数は、好ましくは2〜20であり、より好ましくは2〜6である。
R34及びR35としては、好ましくは、ヒドロカルビル基、トリヒドロカルビルシリル基、R34とR35とが結合したヒドロカルビレン基である。
式(3−A)で表される基としては、非環状アミノ基、環状アミノ基をあげることができる。
非環状アミノ基としては、ジアルキルアミノ基、ビス(トリアルキルシリル)アミノ基をあげることができる。ジアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジ(イソプロピル)アミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、エチルメチルアミノ基をあげることができる。ビス(トリアルキルシリル)アミノ基としては、ビス(トリメチルシリル)アミノ基、ビス(tert−ブチルジメチルシリル)アミノ基をあげることができる。
該非環状アミノ基としては、更に、エチリデンアミノ基、1−メチルプロピリデンアミノ基、1,3−ジメチルブチリデンアミノ基、1−メチルエチリデンアミノ基、4−N,N−ジメチルアミノベンジリデンアミノ基をあげることもできる。
環状アミノ基としては、1−アジリジニル基、1−アゼチジニル基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基、1−ヘキサメチレンイミノ基、1−イミダゾリル基、4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基、1−ピロリル基、1−ピラゾリル基、1−イミダゾリジニル基、1−ピペラジニル基、モルホリノ基をあげることができる。
式(3−A)で表される基としては、好ましくは、R34及びR35がヒドロカルビル基である基、R34及びR35がトリヒドロカルビルシリル基である基、R34及びR35がオキサシクロアルキルアルキル基である基、R34及びR35が結合したヒドロカルビレン基である基である。より好ましくは、R34及びR35が直鎖アルキル基である基、R34及びR35がトリアルキルシリル基である基、R34及びR35が結合したポリメチレン基である基である。
式(3−A)で表される基としては、更に好ましくは、ジアルキルアミノ基である。
p=0である式(3−Z)で表される基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのジヒドロカルビルアミノ基;1−アジリジニル基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基、1−ヘキサメチレンイミノ基、1−イミダゾリル基、4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基、1−イミダゾリジニル基、1−ピペラジニル基、モルホリノ基などの環状アミノ基;ジ(グリシジル)アミノ基、ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ基などのジ(オキサシクロアルキルアルキル)アミノ基;ビス(トリメチルシリル)アミノ基、ビス(トリエチルシリル)アミノ基、ビス(t−ブチルジメチルシリル)アミノ基、ビス(トリイソプロピルシリル)アミノ基などのビス(トリアルキルシリル)アミノ基などをあげることができる。
p=1、Tがヒドロカルビレン基である式(3−Z)で表される基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、ジメチルアミノプロピル基、ジエチルアミノプロピル基などのジヒドロカルビルアミノアルキル基;ジメチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基などのジヒドロカルビルアミノアリール基などをあげることができる。
p=1、Tが式(3−Ta)で表される基である式(3−Z)で表される基としては、−O−CH2CH2−N(CH3)2で表される基、−O−CH2CH2−N(CH2CH3)2で表される基、−O−CH2CH2CH2−N(CH3)2で表される基、−O−CH2CH2CH2−N(CH2CH3)2で表される基をあげることができる。
p=1、Tが式(3−Tb)で表される基である式(3−Z)で表される基としては、−NH−CH2CH2−N(CH3)2で表される基、−NH−CH2CH2−N(CH2CH3)2で表される基、−NH−CH2CH2CH2−N(CH3)2で表される基−NH−CH2CH2CH2−N(CH2CH3)2で表される基をあげることができる。
式(3)で表される化合物としては、例えば、カルボン酸アミド化合物、チオカルボン酸アミド化合物、カルボン酸エステル化合物、チオカルボン酸エステル化合物があげられる。
カルボン酸アミド化合物としては、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド化合物;
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、アミノアセトアミド、N,N−ジメチル−N’,N’−ジメチルアミノアセトアミド、N,N−ジメチルアミノアセトアミド、N,N−ジメチル−N’−エチルアミノアセトアミド、N,N−ジメチルアミノアセトアミド、N−フェニルジアセトアミドなどのアセトアミド化合物;
N,N−ジメチルプロピオンアミドなどのプロピオンアミド化合物;
N,N−ジメチルベンズアミド、N’,N’−(p−ジメチルアミノ)ベンズアミド、N’,N’−(p−ジエチルアミノ)ベンズアミド、N,N−ジメチル−N’,N’−(p−ジメチルアミノ)ベンズアミド、N,N−ジメチル−N’,N’−(p−ジエチルアミノ)ベンズアミドなどのベンズアミド化合物;
N,N−ジメチル−4−ピリジルアミドなどのピリジルアミド化合物;
N,N,N’,N’−テトラメチルフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラエチルフタルアミドなどのフタルアミド化合物があげられる。
チオカルボン酸アミド化合物としては、
N,N−ジメチルチオホルムアミド、N,N−ジエチルチオホルムアミドなどのチオホルムアミド化合物;
N,N−ジメチルチオアセトアミド、N,N−ジエチルチオアセトアミド、アミノチオアセトアミド、N,N−ジメチル−N’,N’−ジメチルアミノチオアセトアミド、N,N−ジメチルアミノチオアセトアミド、N,N−ジメチル−N’−エチルアミノチオアセトアミド、N,N−ジメチルアミノチオアセトアミド、N−フェニルジチオアセトアミドなどのチオアセトアミド化合物;
N,N−ジメチルチオプロピオンアミドなどのチオプロピオンアミド化合物;
N,N−ジメチルチオベンズアミド、N’,N’−(p−ジメチルアミノ)チオベンズアミド、N’,N’−(p−ジエチルアミノ)チオベンズアミド、N,N−ジメチル−N’,N’−(p−ジメチルアミノチオベンズアミド、N,N−ジメチル−N’,N’−(p−ジエチルアミノ)チオベンズアミドなどのチオベンズアミド化合物;
N,N−ジメチル−4−ピリジルチオアミドなどのピリジルチオアミド化合物;
N,N,N’,N’−テトラメチルチオフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラエチルチオフタルアミドなどのチオフタルアミド化合物があげられる。
カルボン酸エステル化合物としては、
N,N−ジメチルアミノメチルアセテート、N,N−ジエチルアミノメチルアセテートなどのN,N−ジアルキルアミノメチルアセテート;
N,N−ジメチルアミノエチルアセテート、N,N−ジエチルアミノエチルアセテートなどのN,N−ジアルキルアミノエチルアセテート;
N,N−ジメチルアミノプロピルアセテート、N,N−ジエチルアミノプロピルアセテートなどのN,N−ジアルキルアミノプロピルアセテート;
N,N−ジメチルアミノエチルベンゾエート、N,N−ジエチルアミノエチルベンゾエートなどのN,N−ジアルキルアミノエチルベンゾエートがあげられる。
チオカルボン酸エステル化合物としては、
N,N−ジメチルアミノメチルチオアセテート、N,N−ジエチルアミノメチルチオアセテートなどのN,N−ジアルキルアミノメチルチオアセテート;
N,N−ジメチルアミノエチルチオアセテート、N,N−ジエチルアミノエチルチオアセテートなどのN,N−ジアルキルアミノエチルチオアセテート;
N,N−ジメチルアミノプロピルチオアセテート、N,N−ジエチルアミノプロピルチオアセテートなどのN,N−ジアルキルアミノプロピルチオアセテート;
N,N−ジメチルアミノエチルチオベンゾエート、N,N−ジエチルアミノエチルチオベンゾエートなどのN,N−ジアルキルアミノエチルチオベンゾエートがあげられる。
式(3)で表される好適な化合物として、Z
1が式(3−Z)で表される基であり、Z
2が置換基を有していてもよいヒドロカルビル基又は水素原子である化合物があげられる。
該化合物としては、式(3−Z)のpが1であり、Tがフェニレン基である下記式(3−1)で表される化合物、及び、下記式(3−2)で表される化合物があげられる。
(式中、Eは、酸素原子、又は、硫黄原子を表し、R
34R
35N−はベンゼン環上の置換基であり、R
34及びR
35は、それぞれ、窒素原子及び/又は酸素原子を有していてもよいヒドロカルビル基、又は、トリヒドロカルビルシリル基、あるいは、R
34とR
35とが結合して、窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有していてもよいヒドロカルビレン基、又は、R
34とR
35は1つの基であって、窒素原子に二重結合で結合する基を表し、R
36は、ヒドロカルビル基、又は、水素原子を表す。)
(式中、Eは、酸素原子、又は、硫黄原子を表し、rは0〜2の整数を表し、R
34R
35N−はベンゼン環上の置換基であり、R
34及びR
35は、それぞれ、窒素原子及び/又は酸素原子を有していてもよいヒドロカルビル基、又は、トリヒドロカルビルシリル基、あるいは、R
34とR
35とが結合して、窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有していてもよいヒドロカルビレン基、又は、R
34とR
35は1つの基であって、窒素原子に二重結合で結合する基を表す。)
式(3−1)及び式(3−2)のEは、酸素原子、又は、硫黄原子を表し、好ましくは、酸素原子である。
式(3−2)のrは0〜2の整数を表す。
式(3−1)及び式(3−2)のR34R35N−は、ベンゼン環上の置換基である。R34、及び、R35の定義、例示及び好ましい基は、式(3−A)のR34、及び、R35で記述した定義、例示及び好ましい基と同じである。
式(3−1)及び式(3−2)のR34R35N−としては、好ましくは、ジアルキルアミノ基である。該ジアルキルアミノ基のアルキル基としては、好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基である。
式(3−1)のR36は、水素原子又はヒドロカルビル基を表す。該ヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基;フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基があげられる。
式(3−1)で表される化合物としては、
4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジエチルアミノベンズアルデヒドなどのジアルキルアミノ置換ベンズアルデヒド化合物;
4−ジメチルアミノアセトフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノンなどのジアルキルアミノ置換アセトフェノン化合物;
4’−イミダゾール−1−イル−アセトフェノン、4’−(1−ピラゾリル)アセトフェノン、4−モルホリノアセトフェノンなどのヘテロ環基置換アセトフェノン化合物;
4−ジメチルアミノチオベンズアルデヒド、4−ジエチルアミノチオベンズアルデヒドなどのジアルキルアミノ置換チオベンズアルデヒド化合物;
4−ジメチルアミノチオアセトフェノン、4−ジエチルアミノチオアセトフェノンなどのジアルキルアミノ置換チオアセトフェノン化合物;
4’−イミダゾール−1−イル−チオアセトフェノン、4’−(1−ピラゾリル)チオアセトフェノン、4−モルホリノチオアセトフェノンなどのヘテロ環基置換チオアセトフェノン化合物、があげられる。
式(3−2)で表される化合物としては、
3−ジメチルアミノベンゾフェノン、3−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノンなどのジアルキルアミノ置換ベンゾフェノン化合物;
4’−(イミダゾール−1−イル)−ベンゾフェノン、4’−(1−ピラゾリル)ベンゾフェノン、4−モルホリノベンゾフェノンなどのヘテロ環基置換ベンゾフェノン化合物;
3−ジメチルアミノチオベンゾフェノン、3−ジエチルアミノチオベンゾフェノン、4−ジメチルアミノチオベンゾフェノン、4−ジエチルアミノチオベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−チオベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−チオベンゾフェノンなどのジアルキルアミノ置換チオベンゾフェノン化合物;
4’−(イミダゾール−1−イル)−チオベンゾフェノン、4’−(1−ピラゾリル)チオベンゾフェノン、4−モルホリノチオベンゾフェノンなどのヘテロ環基置換チオベンゾフェノン化合物があげられる。
式(3)で表される好適な化合物として、Eが酸素原子であり、Z
1が式(3−Z)で表される基であり、Z
2がヒドロカルビル基である下記式(3−3)で表される化合物があげられる。
(式中、sは0又は1であり、Tは炭素原子数1〜10のヒドロカルビレン基、式(3−Ta)で表される基、又は、式(3−Tb)で表される基を表し、R
35は、窒素原子及び/又は酸素原子を有していてもよいヒドロカルビル基、又は、トリヒドロカルビルシリル基を表し、R
37は、水素原子、又は、ヒドロカルビル基を表す。)
式(3−3)のTの定義、例示及び好ましい基は、式(3−Z)で記述した定義、例示及び好ましい基と同じである。
式(3−3)のR35の定義、例示及び好ましい基は、式(3−A)で記述した定義、例示及び好ましい基と同じである。
R37のヒドロカルビル基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基などをあげることができる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などをあげることができ、好ましくはメチル基である。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、1−メチルエテニル基などをあげることができ、好ましくはビニル基である。アリール基としては、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基などをあげることができ、好ましくはフェニル基である。
R37として、好ましくは、水素原子、メチル基、ビニル基、フェニル基であり、より好ましくは水素原子、メチル基である。
式(3−3)で表される化合物としては、sが0であり、R37が水素原子である次のアクリルアミド化合物を例示することができる。
N,N−ジメチルアクリルアミド、
N,N−ジエチルアクリルアミド、
N,N−ビストリメチルシリルアクリルアミド、
N,N−ジ(グリシジル)アクリルアミド、
N,N−ジ(テトラヒドロフルフリル)アクリルアミド、
モルホリノアクリルアミド。
式(3−3)で表される化合物としては、sが1であり、Tが式(3−Tb)で表される基であり、R37が水素原子である次のアクリルアミド化合物を例示することができる。
N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミド、
N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド、
N−(4−ジメチルアミノブチル)アクリルアミド、
N−(2−ジエチルアミノエチル)アクリルアミド、
N−(3−ジエチルアミノプロピル)アクリルアミド、
N−(4−ジエチルアミノブチル)アクリルアミド、
N−(3−ビストリメチルシリルアミノプロピル)アクリルアミド、
N−(3−ジ(グリシジル)アミノプロピル)アクリルアミド、
N−(3−ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノプロピル)アクリルアミド、
N−(3−モルホリノプロピル)アクリルアミド。
式(3−3)で表される化合物としては、sが0であり、R37がメチル基である次のメタクリルアミド化合物を例示することができる。
N,N−ジメチルメタクリルアミド、
N,N−ジエチルメタクリルアミド、
N,N−ビストリメチルシリルメタクリルアミド、
N,N−ジ(グリシジル)メタクリルアミド、
N,N−ジ(テトラヒドロフルフリル)メタクリルアミド、
モルホリノメタクリルアミド。
また、式(3−3)で表される化合物としては、sが1であり、Tが式(3−Tb)で表される基であり、R37がメチル基である次のメタクリルアミド化合物を例示することができる。
N−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリルアミド、
N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
N−(4−ジメチルアミノブチル)メタクリルアミド、
N−(2−ジエチルアミノエチル)メタクリルアミド、
N−(3−ジエチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
N−(4−ジエチルアミノブチル)メタクリルアミド、
N−(3−ビストリメチルシリルアミノプロピル)メタクリルアミド、
N−(3−ジ(グリシジル)アミノプロピル)メタクリルアミド、
N−(3−ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノプロピル)メタクリルアミド、
N−(3−モルホリノプロピル)メタクリルアミド。
式(3−3)で表される化合物としては、sが1であり、Tが式(3−Ta)で表される基であり、R37が水素原子である次のアクリレート化合物を例示することができる。
2−ジメチルアミノエチルアクリレート、
3−ジメチルアミノプロピルアクリレート、
4−ジメチルアミノブチルアクリレート、
2−ジエチルアミノエチルアクリレート、
3−ジエチルアミノプロピルアクリレート、
4−ジエチルアミノブチルアクリレート、
3−ビストリメチルシリルアミノプロピルアクリレート、
3−ジ(グリシジル)アミノプロピルアクリレート、
3−ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノプロピルアクリレート、
3−モルホリノプロピルアクリレート。
式(3−3)で表される化合物としては、sが1であり、Tが式(3−Ta)で表される基であり、R37がメチル基である次のメタクリレート化合物を例示することができる。
2−ジメチルアミノエチルメタクリレート、
3−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、
4−ジメチルアミノブチルメタクリレート、
2−ジエチルアミノエチルメタクリレート、
3−ジエチルアミノプロピルメタクリレート、
4−ジエチルアミノブチルメタクリレート、
3−ビストリメチルシリルアミノプロピルメタクリレート、
3−ジ(グリシジル)アミノプロピルメタクリレート、
3−ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノプロピルメタクリレート、
3−モルホリノプロピルメタクリレート。
式(3)で表される化合物として好ましくは、式(3−3)で表される化合物であり、より好ましくは、sが1であり、Tが式(3−Tb)であり、R37が水素原子又はメチル基であるアクリルアミド化合物、又はメタクリルアミド化合物である。
更に好ましくは、
N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド、
N−(3−ジエチルアミノプロピル)アクリルアミド、
N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
N−(3−ジエチルアミノプロピル)メタクリルアミドである。
式(3)で表される好適な化合物として、Z
1が式(3−Z)で表される基であり、Z
2がヒドロカルビレン基であり、Z
1のA
3とZ
2のヒドロカルビレン基が結合している化合物、Z
1及びZ
2が式(3−Z)で表される基であり、Z
1のA
3とZ
2のA
3が結合している化合物があげられる。該化合物としては、Eが酸素原子であり、pが0である下記式(3−4)で表される化合物、及び、下記式(3−5)で表される化合物があげられる。
(式中、tは0〜10の整数を表し、R
34は窒素原子及び/又は酸素原子を有していてもよいヒドロカルビル基、又は、トリヒドロカルビルシリル基を表す。)
(式中、uは0〜10の整数を表し、R
34は窒素原子及び/又は酸素原子を有していてもよいヒドロカルビル基、又は、トリヒドロカルビルシリル基を表す。)
式中、t及びuは、それぞれ0〜10の整数を表す。低燃費性を高める観点から、好ましくは2以上であり、製造時の経済性を高める観点から、好ましくは7以下である。
式中、R34の定義、例示及び好ましい基は、式(3−A)のR34で記述した定義、例示と同じである。
R34として好ましくは、ヒドロカルビル基、より好ましくは炭素原子数が1〜4のアルキル基、及び、炭素原子数6〜10のアリール基である。
式(3−4)で表される化合物としては、N−メチル−β−プロピオラクタム、N−(t−ブチル)−β−プロピオラクタム、N−フェニル−β−プロピオラクタムなどのβ−プロピオラクタム化合物;
1−メチル−2−ピロリドン、1−(t−ブチル)−2−ピロリドン、1−フェニル−2−ピロリドン、1−(p−メチルフェニル)−2−ピロリドン、1−(p−メトキシフェニル)−2−ピロリドン、1−ベンジル−2−ピロリドン、1−ナフチル−2−ピロリドン、1−フェニル−5−メチル−2−ピロリドン、1−(t−ブチル)−5−メチル−2−ピロリドン、1−(t−ブチル)−1,3−ジメチル−2−ピロリドンなどの2−ピロリドン化合物;
1−(t−ブチル)−2−ピペリドン、1−フェニル−2−ピペリドン、1−(p−メチルフェニル)−2−ピペリドン、1−(p−メトキシフェニル)−2−ピペリドン、1−ナフチル−2−ピペリドンなどの2−ピペリドン化合物;
N−メチル−ε−カプロラクタム、N−エチル−ε−カプロラクタム、N−(n−プロピル)−ε−カプロラクタム、N−フェニル−ε−カプロラクタム、N−(p−メトキシフェニル)−ε−カプロラクタム、N−ベンジル−ε−カプロラクタムなどのε−カプロラクタム化合物;
N−フェニル−ω−ラウリロラクタムなどのω−ラウリロラクタム化合物をあげることができる。
式(3−4)で表される化合物としては、好ましくは、2−ピロリドン化合物、ε−カプロラクタム化合物であり、より好ましくは、1−ヒドロカルビル置換−2−ピロリドン、N−ヒドロカルビル置換−ε−カプロラクタムであり、更に好ましくは、1−アルキル置換−2−ピロリドン、1−アリール置換−2−ピロリドン、N−アルキル置換−ε−カプロラクタム、N−アリール置換−ε−カプロラクタムであり、特に好ましくは1−フェニル−2−ピロリドン、N−メチル−ε−カプロラクタムである。
式(3−5)で表される化合物としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(t−ブチル)−2−イミダゾリジノン、1,3−ジフェニル−2−イミダゾリジノンなどの1,3−ヒドロカルビル置換−2−イミダゾリジノンをあげることができる。
式(3−5)で表される化合物としては、好ましくは、1,3−置換−2−イミダゾリジノンであり、より好ましくは、1,3−ヒドロカルビル置換−2−イミダゾリジノンであり、更に好ましくは、1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンである。1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンとしては、好ましくは、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダゾリジノンであり、より好ましくは、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンである。
式(1)で表される化合物に基づく単量体単位の含有量は、共役ジエン系重合体100質量%あたり、低燃費性を高めるために、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.02質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上である。経済性、耐摩耗性を高めるために、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下である。
なお、式(1)で表される化合物に基づく単量体単位において、X1、X2及びX3で表される基は、加水分解などにより、水酸基となっていてもよい。
式(2)で表される化合物に基づく単量体単位の含有量は、共役ジエン系重合体100質量%あたり、低燃費性、耐摩耗性を高めるために、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.02質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上である。経済性、耐摩耗性を高めるために、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下である。
本発明に係る共役ジエン系重合体は、耐摩耗性を高めるために、ビニル芳香族炭化水素に基づく構成単位(ビニル芳香族炭化水素単位)を有していてもよい。該ビニル芳香族炭化水素としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルナフタレンをあげることができる。好ましくは、スチレンである。
ビニル芳香族炭化水素単位の含有量としては、共役ジエン単位とビニル芳香族炭化水素単位との総量を100質量%として、0質量%以上(共役ジエン単位の含有量は100質量%以下)であり、好ましくは10質量%以上(共役ジエン単位の含有量は90質量%以下)であり、より好ましくは15質量%以上(共役ジエン単位の含有量は85質量%以下)である。また、低燃費性を高めるために、ビニル芳香族炭化水素単位の含有量は、好ましくは50質量%以下(共役ジエン単位の含有量は50質量%以上)であり、より好ましくは45質量%以下(共役ジエン単位の含有量は55質量%以上)である。
共役ジエン系重合体のムーニー粘度(ML1+4)は、耐摩耗性を高めるために、好ましくは10以上であり、より好ましくは20以上である。また、加工性を高めるために、好ましくは200以下であり、より好ましくは150以下である。該ムーニー粘度(ML1+4)は、JIS K 6300(1994)に従って、100℃にて測定される。
共役ジエン系重合体のビニル結合量は、共役ジエン単位の含有量を100モル%として、低燃費性を高めるために、好ましくは70モル%以下であり、より好ましくは60モル%以下である。また、ウェットグリップ性を高めるために、好ましくは20モル%以上であり、より好ましくは40モル%以上であり、更に好ましくは50モル%以上である。該ビニル結合量は、赤外分光分析法により、ビニル基の吸収ピークである910cm−1付近の吸収強度より求められる。
共役ジエン系重合体の分子量分布は、低燃費性を高めるために、好ましくは1〜5であり、より好ましくは1〜2である。分子量分布は、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)法により、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を測定し、MwをMnで除すことにより求められる。
共役ジエン系重合体の好適な製造方法としては、下記工程A及び工程Bを有する製造方法をあげることができる。
(工程A):炭化水素溶媒中で、アルカリ金属触媒により、共役ジエン、上記式(1)で表される化合物及び上記式(2)で表される化合物を含む単量体成分を重合させて、共役ジエンに基づく単量体単位、上記式(1)で表される化合物に基づく単量体単位及び上記式(2)で表される化合物に基づく単量体単位を有する重合体鎖の少なくとも一端に、アルカリ金属触媒由来のアルカリ金属を有する重合体を得る工程。
(工程B):工程Aで得られた重合体と上記化合物(G)とを反応させる工程。
工程Aで用いられるアルカリ金属触媒としては、アルカリ金属、有機アルカリ金属化合物、アルカリ金属と極性化合物との錯体、アルカリ金属を有するオリゴマーなどをあげることができる。該アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどをあげることができる。該有機アルカリ金属化合物としては、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、iso−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブチルフェニルリチウム、4−フェニルブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、4−シクロペンチルリチウム、ジメチルアミノプロピルリチウム、ジエチルアミノプロピルリチウム、t−ブチルジメチルシリロキシプロピルリチウム、N−モルホリノプロピルリチウム、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミド、1,4−ジリチオ−2−ブテン、ナトリウムナフタレニド、ナトリウムビフェニリド、カリウムナフタレニドなどをあげることができる。また、アルカリ金属と極性化合物との錯体としては、カリウム−テトラヒドロフラン錯体、カリウム−ジエトキシエタン錯体などをあげることができ、アルカリ金属を有するオリゴマーとしては、α−メチルスチレンテトラマーのナトリウム塩をあげることができる。好ましくは、有機リチウム化合物又は有機ナトリウム化合物であり、より好ましくは、炭素原子数が2〜20の有機リチウム化合物又は炭素原子数が2〜20の有機ナトリウム化合物である。
工程Aで用いられる炭化水素溶媒は、有機アルカリ金属化合物触媒を失活させない溶媒であり、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環族炭化水素などをあげることができる。
該脂肪族炭化水素としては、プロパン、n−ブタン、iso−ブタン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、プロペン、1−ブテン、iso−ブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセンなどをあげることができる。また、該芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンをあげることができ、該脂環族炭化水素としては、シクロペンタン、シクロヘキサンなどがあげられる。これらは1種以上用いられ、また、炭化水素溶媒は、工業用ヘキサンのような各種成分の混合物でもかまわない。好ましくは、炭素原子数が2〜12の炭化水素である。
工程Aでは、炭化水素溶媒中で、アルカリ金属触媒により、共役ジエン、上記式(1)で表される化合物及び上記式(2)で表される化合物を含む単量体成分を重合させ、共役ジエンに基づく単量体単位、上記式(1)で表される化合物に基づく単量体単位及び上記式(2)で表される化合物に基づく単量体単位を有する重合体を製造する。該共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエンをあげることができる。これらは1種以上用いられる。好ましくは、1,3−ブタジエン、イソプレンである。
式(1)で表される化合物の使用量は、重合で使用した単量体成分の総使用量を100質量%として、低燃費性を高めるために、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.02質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上である。経済性、耐摩耗性を高めるために、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下であり、特に好ましくは0.5質量%以下である。
式(2)で表される化合物の使用量は、重合で使用した単量体成分の総使用量を100質量%として、低燃費性、耐摩耗性を高めるために、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.02質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上である。経済性、耐摩耗性を高めるために、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下であり、特に好ましくは0.5質量%以下である。
工程Aでは、共役ジエン、式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物に、ビニル芳香族炭化水素を組み合わせて重合を行ってもよく、ビニル芳香族炭化水素としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどをあげることができる。好ましくは、スチレンである。
ビニル芳香族炭化水素を用いる場合の使用量は、共役ジエンとビニル芳香族炭化水素との総使用量を100質量%として、強度を高めるために、好ましくは10質量%以上(共役ジエンの使用量は90質量%以下)であり、より好ましくは15質量%以上(共役ジエンの使用量は85質量%以下)である。また、低燃費性を高めるために、ビニル芳香族炭化水素の使用量は、好ましくは50質量%以下(共役ジエンの使用量は50質量%以上)であり、より好ましくは45質量%以下(共役ジエンの使用量は55質量%以上)である。
また、重合反応において、共役ジエンと式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物とビニル芳香族炭化水素との総使用量は、単量体成分の総使用量を100質量%として、強度を高めるために、好ましくは99.9質量%以上であり、より好ましくは99.95質量%以上であり、更に好ましくは100質量%である。
重合反応は、共役ジエン単位のビニル結合量を調整する剤、共役ジエン系重合体鎖中での共役ジエン単位と共役ジエン以外の単量体に基づく単量体単位の分布を調整する剤(以下、総称して「調整剤」と記す。)の存在下で行ってもよい。このような剤としては、エーテル化合物、第三級アミン、ホスフィン化合物などをあげることができる。該エーテル化合物としては、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサンなど環状のエーテル;ジエチルエーテル、ジブチルエーテルなどの脂肪族モノエーテル;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどの脂肪族ジエーテル;ジフェニルエーテル、アニソールなどの芳香族エーテルなどがあげられる。該第三級アミンとして、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、キノリンなどをあげることができる。また、該ホスフィン化合物として、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどをあげることができる。これらは1種類以上用いられる。
工程Aでの重合温度は、通常25〜100℃であり、好ましくは35〜90℃である。
より好ましくは50〜80℃である。重合時間は、通常10分〜5時間である。
工程Aは、多段工程であってもよい。例えば、下記工程a1、a2及びa3を有する工程であってもよい。
(工程a1):炭化水素溶媒中で、アルカリ金属触媒により、共役ジエン、式(1)で表される化合物及びビニル芳香族炭化水素を重合させ、該触媒由来のアルカリ金属を重合体鎖末端に有する共役ジエン系重合体を得る工程
(工程a2):工程a1で得られた炭化水素溶液に、式(2)で表される化合物を添加し、式(2)で表される化合物を該工程a1で得られた共役ジエン系重合体の重合体鎖末端に反応させて、式(2)で表される化合物に基づく単量体単位にアルカリ金属触媒由来のアルカリ金属が結合した構造を重合体鎖末端に有する共役ジエン系重合体を得る工程
(工程a3):工程a2で得られた炭化水素溶液に、共役ジエン及びビニル芳香族炭化水素を添加して、共役ジエン及びビニル芳香族炭化水素を該工程a2で得られた共役ジエン系重合体の重合体鎖末端に重合させる工程
工程Bにおいて、工程Aで調製された重合体に反応させる化合物(G)の量は、有機アルカリ金属触媒由来のアルカリ金属1モルあたり、通常、0.1〜3モルであり、好ましくは、0.5〜2モルであり、より好ましくは、0.7〜1.5モルである。
上記共役ジエン系重合体の製造方法においては、必要に応じて、アルカリ金属触媒による単量体の重合開始から重合停止までに、共役ジエン系重合体の炭化水素溶液にカップリング剤を添加してもよい。カップリング剤としては、下記式(4)で表される化合物をあげることができる。
R41 aML4−a(4)
(式中、R41はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基又はアリール基を表し、Mはケイ素原子又はスズ原子を表し、Lはハロゲン原子又はヒドロカルビルオキシ基を表し、aは0〜2の整数を表す。)
上記式(4)で表されるカップリング剤としては、四塩化珪素、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、四塩化スズ、メチルトリクロロスズ、ジメチルジクロロスズ、トリメチルクロロスズ、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ジメトキシジエチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、テトラエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ジエトキシジエチルシランなどをあげることができる。
カップリング剤の添加量は、共役ジエン系重合体の加工性を高めるために、アルカリ金属触媒由来のアルカリ金属1モル当たり、好ましくは0.03モル以上であり、より好ましくは0.05モル以上である。また、低燃費性を高めるために、好ましくは0.4モル以下であり、より好ましくは0.3モル以下である。
上記共役ジエン系重合体は、公知の回収方法、例えば、(1)共役ジエン系重合体の炭化水素溶液に凝固剤を添加する方法、(2)共役ジエン系重合体の炭化水素溶液にスチームを添加する方法によって、共役ジエン系重合体の炭化水素溶液から回収することができる。回収した共役ジエン系重合体は、バンドドライヤーや押出型ドライヤーなどの公知の乾燥機で乾燥してもよい。
共役ジエン系重合体は、ゴム成分として使用することができ、他のゴム成分や、シリカなどの添加剤を配合して、本発明のゴム組成物を得ることができる。
ゴム成分100質量%中の上記共役ジエン系重合体の含有量は、5質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上である。5質量%未満であると、低燃費性の改善効果が得られにくい傾向がある。また、上記共役ジエン系重合体の含有量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。90質量%を超えると、耐摩耗性が低下するとともに、高コストになる傾向がある。
上記共役ジエン系重合体以外に使用できるゴム成分としては限定されないが、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)などが挙げられる。これらのゴム成分は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。なかでも、低燃費性、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性をバランス良く示すことから、NR、BRが好ましい。
これらのゴム成分としては特に限定されず、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
ゴム成分100質量%中のNRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。5質量%未満であると、充分な低燃費性が得られない傾向がある。また、NRの含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。60質量%を超えると、加工性が悪化する傾向がある。
ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。5質量%未満であると、充分な耐摩耗性が得られない傾向がある。また、BRの含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。60質量%を超えると、低燃費性が悪化する傾向がある。
本発明のゴム組成物は、補強剤として、シリカを使用する。上記シリカとしては、乾式シリカ(無水ケイ酸)、湿式シリカ(含水ケイ酸)、コロイダルシリカ、沈降シリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなどをあげることができる。これらは1種以上用いることができる。シリカのBET比表面積は、好ましくは、50〜250m2/gである。該BET比表面積は、ASTM D1993−03に従って測定される。シリカの市販品としては、デグッサ社製 商品名 ウルトラシルVN3−G、東ソー・シリカ(株)製 商品名 VN3、AQ、ER、RS−150、Rhodia社製 商品名 Zeosil 1115MP、1165MPなどを用いることができる。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、5〜150質量部である。該含有量は、低燃費性を高めるために、好ましくは30質量部以上、より好ましくは50質量部以上である。また、耐摩耗性及び強度を高めるために、好ましくは120質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。
本発明のゴム組成物は、下記式(I)で表される化合物を含有する。
(式中、R
101は、水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基、又は水酸基を表す。R
102及びR
103は、同一若しくは異なって、水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基、分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基、又は下記式(II)で表される基を表し、該アルキル基、該アルケニル基、該アルキニル基、該アリール基が有する水素原子が水酸基又はカルボキシル基で置換されていてもよい。R
101とR
102、R
101とR
103、又はR
102とR
103とで環構造を形成してもよい。d
1は、0〜8の整数を表す。)
(式中、R
104は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基を表す。R
105は、水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基、又は水酸基を表す。d
2は、0〜10の整数を表す。)
R101の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜20、更に好ましくは炭素数15〜20)のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基等があげられる。
R101の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜20、更に好ましくは炭素数15〜20)のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、1−オクテニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、オクタデセニル基等があげられる。
R101の分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜10)のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基等があげられる。
R101としては、水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、水酸基(−OH)が好ましく、上記アルキル基がより好ましい。
R102及びR103の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜25、より好ましくは炭素数1〜20、更に好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜5)のアルキル基としては、例えば、上記R101の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基と同様の基を挙げることができる。
R102及びR103の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜25、より好ましくは炭素数2〜20、更に好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数2〜5)のアルケニル基としては、例えば、上記R101の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基と同様の基を挙げることができる。
R102及びR103の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜25、より好ましくは炭素数2〜20、更に好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数2〜5)のアルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、へプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基、ドデシニル基等があげられる。
R102及びR103の分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜10)のアリール基としては、例えば、上記R101の分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基と同様の基を挙げることができる。
R102及びR103としては、水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、水酸基若しくはカルボキシル基で置換された分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、水酸基若しくはカルボキシル基で置換された分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基、上記式(II)で表される基が好ましく、上記アルキル基、水酸基若しくはカルボキシル基で置換された上記アルキル基がより好ましく、上記アルキル基と、水酸基若しくはカルボキシル基で置換された上記アルキル基との組合せが更に好ましい。
d1は、0〜8の整数を表す。本発明の効果が良好に得られるという理由から、d1は0〜3であることが好ましく、0であることがより好ましい。
R104の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜15、より好ましくは炭素数1〜3)のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデシレン基等があげられる。
R105の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜20)のアルキル基としては、例えば、上記R101の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基と同様の基を挙げることができる。
R105の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜20)のアルケニル基としては、例えば、上記R101の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基と同様の基を挙げることができる。
R105の分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜10)のアリール基としては、例えば、上記R101の分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基と同様の基を挙げることができる。
R105としては、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基が好ましい。
d2は、0〜10の整数を表す。本発明の効果が良好に得られるという理由から、d2は0〜3であることが好ましく、0であることがより好ましい。
式(I)で表される化合物としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、オクタデカンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)オクタデカンアミド、ε−カプロラクタム、サルコシン、N−ラウロイルサルコシン、N−オクタデシルサルコシン、N,N’−エチレンビスオクタデカンアミド、N−(1−オキソオクタデシル)サルコシンなどがあげられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
式(I)で表される化合物の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上である。0.1質量部未満であると、式(I)で表される化合物による改善効果を充分に得られないおそれがある。また、該含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。20質量部を超えると、加硫後の硬度が低下し、操縦安定性が悪化するおそれがある。
本発明では、式(I)で表される化合物に加えて、更にアミノ酸誘導体を配合することが好ましい。これにより、シリカの分散性を向上させ、各性能の改善効果を高めることができる。
式(I)で表される化合物に加えて、更にアミノ酸誘導体を配合する場合には、式(I)で表される化合物とアミノ酸誘導体との混合物として市販されているSchill+Seilacher社製のHT254などを使用してもよい。
式(I)で表される化合物とアミノ酸誘導体の合計含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上である。0.1質量部未満であると、式(I)で表される化合物及びアミノ酸誘導体による改善効果を充分に得られないおそれがある。また、該合計含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。20質量部を超えると、加硫後の硬度が低下し、操縦安定性が悪化するおそれがある。
本発明のゴム組成物は、上述の薬品以外の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、公知のものを用いることができ、硫黄などの加硫剤;チアゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤などの加硫促進剤;ステアリン酸、酸化亜鉛などの加硫活性化剤;ジクミルパーオキシド、ジターシャリブチルパーオキシドなどの有機過酸化物;カーボンブラックなどの補強剤;炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、クレー、水酸化アルミニウム、マイカなどの充填剤;シランカップリング剤;伸展油;加工助剤;老化防止剤;滑剤を例示することができる。
上記硫黄としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄があげられる。硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜15質量部であり、より好ましくは0.3〜10質量部であり、更に好ましくは0.5〜5質量部である。
上記加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジサルファイド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等のチウラム系加硫促進剤;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N’−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤をあげることができる。加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部であり、より好ましくは0.2〜3質量部である。
上記カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイトなどをあげることができる。カーボンブラックとしては、EPC、MPC及びCCのようなチャンネルカーボンブラック;SAF、ISAF、HAF、MAF、FEF、SRF、GPF、APF、FF、CF、SCF及びECFのようなファーネスカーボンブラック;FT及びMTのようなサーマルカーボンブラック;アセチレンカーボンブラックが例示される。これらは1種以上用いることができる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、好ましくは、5〜200m2/gであり、また、カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸収量は、好ましくは、5〜300ml/100gである。該窒素吸着比表面積は、ASTM D4820−93に従って測定され、該DBP吸収量は、ASTM D2414−93に従って測定される。市販品としては、三菱化学社製 商品名 ダイアブラックN339、東海カーボン社製 商品名 シースト6、シースト7HM、シーストKH、デグッサ社製 商品名 CK3、Special Black 4A等を用いることができる。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1〜50質量部である。また、該含有量は、耐摩耗性及び強度を高めるために、より好ましくは3質量部以上であり、更に好ましくは4質量部以上である。また、低燃費性を高めるために、より好ましくは30質量部以下であり、更に好ましくは10質量部以下である。
補強剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10〜150質量部である。また、該含有量は、耐摩耗性及び強度を高めるために、より好ましくは20質量部以上であり、更に好ましくは30質量部以上である。また、低燃費性を高めるために、より好ましくは120質量部以下であり、更に好ましくは100質量部以下である。
また、補強剤として用いるシリカの含有量とカーボンブラックの含有量との質量比(シリカの含有量:カーボンブラックの含有量)としては、2:1〜50:1であることが好ましい。該質量比は、低燃費性を高めるため、及び、補強性を高めるために、5:1〜20:1であることがより好ましい。
上記シランカップリング剤としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、γ−トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、γ−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィドなどをあげることができる。これらは1種以上用いられる。市販品としては、デグッサ社製 商品名 Si69、Si75等を用いることができる。
本発明の共役ジエン系重合体にシランカップリング剤を配合した共役ジエン系重合体組成物とする場合、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは1〜20質量部であり、より好ましくは2〜15質量部であり、更に好ましくは5〜10質量部である。
上記伸展油としては、アロマチック系鉱物油(粘度比重恒数(V.G.C.値)0.900〜1.049)、ナフテン系鉱物油(V.G.C.値0.850〜0.899)、パラフィン系鉱物油(V.G.C.値0.790〜0.849)などをあげることができる。伸展油の多環芳香族含有量は、好ましくは3質量%未満であり、より好ましくは1質量%未満である。該多環芳香族含有量は、英国石油学会346/92法に従って測定される。また、伸展油の芳香族化合物含有量(CA)は、好ましくは20質量%以上である。これらの伸展油は、1種以上用いられる。
本発明の共役ジエン系重合体に、他の重合体成分や添加剤などを配合して共役ジエン系重合体組成物を製造する方法としては、公知の方法、例えば、各成分をロールやバンバリーのような公知の混合機で混練する方法を用いることができる。
混練条件としては、加硫剤および加硫促進剤以外の添加剤を配合する場合、混練温度は、通常50〜200℃であり、好ましくは80〜190℃であり、混練時間は、通常30秒〜30分であり、好ましくは1分〜30分である。加硫剤、加硫促進剤を配合する場合、混練温度は、通常100℃以下であり、好ましくは室温〜80℃である。また、加硫剤、加硫促進剤を配合した組成物は、通常、プレス加硫などの加硫処理を行って用いられる。加硫温度としては、通常120〜200℃、好ましくは140〜180℃である。
本発明のゴム組成物は、加工性、低燃費性、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性が高次元でバランス良く得られる。
本発明のゴム組成物は、タイヤのトレッド(キャップトレッド)に使用される。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤのトレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧して、本発明の空気入りタイヤを製造できる。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤとして好適に用いることができる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
<共重合体1の作成>
内容積20リットルの撹拌装置付きステンレス製重合反応器を、洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換した。次に、工業用ヘキサン(密度680kg/m3)10.2kg、1,3−ブタジエン608g、スチレン192g、4−N,N−ジメチルアミノメチルスチレン2.06g、テトラヒドロフラン6.1ml、エチレングリコールジエチルエーテル4.0mlを重合反応器内に投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン2.74g、及び、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(n−ブチルリチウムの含有量15.90mmol)を重合反応器内に投入し、重合反応を開始した。
撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、1,3−ブタジエンとスチレンとを重合反応器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエン、スチレン、4−N,N−ジメチルアミノメチルスチレン、及びビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシランの共重合反応を3時間行った。1,3−ブタジエンの供給量は912g、スチレンの供給量は288gであった。重合反応器に投入・供給した単量体総量中、4−N,N−ジメチルアミノメチルスチレンの投入量は0.10質量%であり、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシランの投入量は0.14質量%であった。
次に、得られた重合反応溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド12.80mmolを添加し、15分間撹拌した。
重合体溶液にメタノール0.8mlを含むヘキサン溶液20mlを加え、重合体溶液を5分間撹拌した。次に、重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学社製、商品名:スミライザーGM)8.0g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学社製、商品名:スミライザーTP−D)4.0gを加え、次に、重合体溶液を、常温、24時間で蒸発させ、更に55℃で12時間減圧乾燥し、共重合体1を得た。
<共重合体2の作成>
内容積20リットルの撹拌装置付きステンレス製重合反応器を、洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換した。次に、工業用ヘキサン(密度680kg/m3)10.2kg、1,3−ブタジエン608g、スチレン192g、4−N,N−ジメチルアミノメチルスチレン2.04g、テトラヒドロフラン6.1ml、エチレングリコールジエチルエーテル4.1mlを重合反応器内に投入した。次に、n−ブチルリチウム15.89mmolをn−ヘキサン溶液として重合反応器内に投入し、重合反応を開始した。
撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、1,3−ブタジエンとスチレンとを重合反応器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエン、スチレン、及び、4−N,N−ジメチルアミノメチルスチレンの共重合反応を3時間行った。1,3−ブタジエンの供給量は912g、スチレンの供給量は288gであった。重合反応器に投入・供給した単量体総量中、4−N,N−ジメチルアミノメチルスチレンの投入量は0.10質量%であった。
重合体溶液にメタノール0.8mlを含むヘキサン溶液20mlを加え、重合体溶液を5分間撹拌した。次に、重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学社製、商品名:スミライザーGM)8.0g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学社製、商品名:スミライザーTP−D)4.0gを加え、次に、重合体溶液を、常温、24時間で蒸発させ、更に55℃で12時間減圧乾燥し、共重合体2を得た。
<共重合体3の作成>
内容積20リットルの撹拌装置付きステンレス製重合反応器を、洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換した。次に、工業用ヘキサン(密度680kg/m3)10.2kg、1,3−ブタジエン608g、スチレン192g、テトラヒドロフラン6.1ml、エチレングリコールジエチルエーテル4.4mlを重合反応器内に投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン2.63g、及び、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(n−ブチルリチウムの含有量14.68mmol)を重合反応器内に投入し、重合反応を開始した。
撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、1,3−ブタジエンとスチレンとを重合反応器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエン、スチレン、及び、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシランの共重合反応を3時間行った。1,3−ブタジエンの供給量は912g、スチレンの供給量は288gであった。重合反応器に投入・供給した単量体総量中、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシランの投入量は0.13質量%であった。
重合体溶液にメタノール0.8mlを含むヘキサン溶液20mlを加え、重合体溶液を5分間撹拌した。次に、重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学社製、商品名:スミライザーGM)8.0g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学社製、商品名:スミライザーTP−D)4.0gを加え、次に、重合体溶液を、常温、24時間で蒸発させ、更に55℃で12時間減圧乾燥し、共重合体3を得た。
<共重合体4の作成>
内容積20リットルのステンレス製重合反応器内を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換し、工業用ヘキサン(密度680kg/m3)10.2kg、1,3−ブタジエン547g、スチレン173g、テトラヒドロフラン6.07ml、エチレングリコールジエチルエーテル4.12mlを重合反応容器内に投入した。次に、n−ブチルリチウム13.31mmolをn−ヘキサン溶液として重合反応容器内に投入し、重合反応を開始した。
撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、1,3−ブタジエンとスチレンとを重合反応容器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエンとスチレンの共重合反応を3時間行った。1,3−ブタジエンの供給量は821g、スチレンの供給量は259gであった。
次に、得られた重合反応溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド11.25mmolを添加し、15分間撹拌した。
重合反応溶液にメタノール1.12mlを含むヘキサン溶液20mlを加えて、更に重合反応溶液を5分間撹拌した。
重合反応溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学社製、商品名:スミライザーGM)8.0g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学社製、商品名:スミライザーTP−D)4.0gを加え、次に、重合反応溶液を、常温、24時間で蒸発させ、更に55℃で12時間減圧乾燥し、共重合体4を得た。
<共重合体5の作成>
内容積20リットルの撹拌装置付きステンレス製重合反応器を、洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換した。次に、工業用ヘキサン(密度680kg/m3)10.2kg、1,3−ブタジエン608g、スチレン192g、4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノスチレン3.37g、テトラヒドロフラン6.1ml、エチレングリコールジエチルエーテル4.0mlを重合反応器内に投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン2.74g、及び、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(n−ブチルリチウムの含有量15.55mmol)を重合反応器内に投入し、重合反応を開始した。
撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、1,3−ブタジエンとスチレンとを重合反応器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエン、スチレン、4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノスチレン、及びビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシランの共重合反応を3時間行った。1,3−ブタジエンの供給量は912g、スチレンの供給量は288gであった。重合反応器に投入・供給した単量体総量中、4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノスチレンの投入量は0.17質量%であり、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシランの投入量は0.14質量%であった。
次に、得られた重合反応溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド12.80mmolを添加し、15分間撹拌した。
重合体溶液にメタノール0.8mlを含むヘキサン溶液20mlを加え、重合体溶液を5分間撹拌した。次に、重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学社製、商品名:スミライザーGM)8.0g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学社製、商品名:スミライザーTP−D)4.0gを加え、次に、重合体溶液を、常温、24時間で蒸発させ、更に55℃で12時間減圧乾燥し、共重合体5を得た。
<共重合体6の作成>
内容積5リットルの撹拌装置付きステンレス製重合反応器内を、洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換した。次に、工業用ヘキサン(密度680kg/m3)2.55kg、1,3−ブタジエン137g、スチレン43g、4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノスチレン0.70g、テトラヒドロフラン1.52ml、エチレングリコールジエチルエーテル1.18mlを重合反応器内に投入した。次に、n−ブチルリチウム3.81mmolをn−ヘキサン溶液として重合反応器内に投入し、重合反応を開始した。
撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、1,3−ブタジエンとスチレンとを重合反応器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエン、スチレン、及び、4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノスチレンの共重合反応を2時間行った。1,3−ブタジエンの供給量は205g、スチレンの供給量は65gであった。重合反応器に投入・供給した単量体総量中、4−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノスチレンの投入量は0.16質量%であった。
重合体溶液にメタノール0.5mlを含むヘキサン溶液10mlを加え、重合体溶液を5分間撹拌した。次に、重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学社製、商品名:スミライザーGM)1.8g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学社製、商品名:スミライザーTP−D)0.9gを加え、次に、重合体溶液を、常温、24時間で蒸発させ、更に55℃で12時間減圧乾燥し、共重合体6を得た。
得られた共重合体1〜6について、以下の方法により分析した。結果を表1に示す。
<ムーニー粘度(ML1+4)>
JIS K6300(1994)に従って、100℃にて共重合体のムーニー粘度を測定した。
<ビニル量(単位:モル%)>
赤外分光分析法により、ビニル基の吸収ピークである910cm−1付近の吸収強度より共重合体のビニル量を求めた。
<スチレン量(単位:質量%)>
JIS K6383(1995)に従って、屈折率から共重合体のスチレン量を求めた。
<分子量分布(Mw/Mn)>
下記の条件(1)〜(8)でゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)法により、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を測定し、共重合体の分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
(1)装置:東ソー社製HLC−8220
(2)分離カラム:東ソー社製HM−H(2本直列)
(3)測定温度:40℃
(4)キャリア:テトラヒドロフラン
(5)流量:0.6mL/分
(6)注入量:5μL
(7)検出器:示差屈折
(8)分子量標準:標準ポリスチレン
以下に、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
天然ゴム(NR):RSS#3
ブタジエンゴム(BR):宇部興産(株)製のウベポールBR150B
共重合体1〜6:上記製造例1〜6
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックN220(N2SA:111m2/g、DBP吸収量:115ml/100g)
シリカ:デグッサ社製のウルトラシルVN3(N2SA:175m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
化合物1:HT254(Schill+Seilacher製の脂肪族アミドとアミノ酸誘導体の混合物)
化合物2:東京化成工業(株)製のラウロイルサルコシン
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン3C
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
オイル:(株)ジャパンエナジー製のX−140
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸つばき
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤1:住友化学(株)製のソクシノールCZ
加硫促進剤2:住友化学(株)製のソクシノールD
<実施例及び比較例>
表2、3に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で20分間、0.5mm厚の金型でプレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、タイヤ成型機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃で12分間加硫し、試験用タイヤ(サイズ:195/65R15)を製造した。
得られた未加硫ゴム組成物、加硫ゴム組成物及び試験用タイヤについて、下記試験方法により評価を行った。それぞれの試験結果を表2、3に示す。
(転がり抵抗)
転がり抵抗試験機を用い、試験タイヤを、リム(15×6JJ)、内圧(230kPa)、荷重(3.43kN)、速度(80km/h)で走行させたときの転がり抵抗を測定し、比較例1、9を100とした時の指数で表示した。指数は大きい方が良好(低燃費性)である。
(ウェットグリップ性能)
各試験用タイヤを車両(国産FF2000cc)の全輪に装着して、湿潤アスファルト路面にて初速度100km/hからの制動距離を求めた。結果は指数で表し、数字が大きいほどウェットスキッド性能(ウェットグリップ性能)が良好である。指数は次の式で求めた。
ウェットスキッド性能=(比較例1又は9の制動距離)/(各実施例又は各比較例の制動距離)×100
(耐摩耗性)
LAT試験機(Laboratory Abrasion and Skid Tester)を用い、荷重50N、速度20km/h、スリップアングル5°の条件にて、各加硫ゴム組成物の容積損失量を測定した。表2、3の数値(LAT指数)は、比較例1、9の容積損失量を100としたときの相対値である。当該数値が大きいほど耐摩耗性に優れている。
(加工性)
未加硫ゴム組成物を押出し成形し、得られたゴムシートのシート形状を目視により以下の基準で評価した。シート形状が悪いほど、加工性が低いことを示す。
◎:シート形状非常に良好。
○:シート形状良好。
×:シート形状はボロボロ。
本発明における特定の単量体単位を有し、かつ末端が特定の化合物で変性された共役ジエン系重合体(共重合体1、5)と、式(I)で表される化合物を併用することにより、加工性、低燃費性、ウェットグリップ性能、耐摩耗性の性能バランスを顕著に改善でき、性能バランスを相乗的に改善できることが明らかとなった。