JP5534753B2 - 変圧器の保護方式とその装置 - Google Patents
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Description
以下、電流平衡リレーによる変圧器の保護方式を説明する前に、電流平衡リレーの保護対象である変圧器の構成について簡単に述べる。変圧比を調整できる変圧器では、巻線にタップを設け、変圧比(巻線比)をある範囲内で、あるステップ電圧で変えられるようになっている(非特許文献2参照)。
次に調整変圧器の構成について述べる。図12は、位相調整器の3線結線図の一例である。図12に示すように、直列変圧器と調整変圧器とから構成されている。このような調整変圧器は、一次側と二次側が同一電圧階級となるループ系統に挿入され、一次側と二次側の電圧に位相差を作り、この位相差を調整することでループ系統の潮流を制御する。位相調整器は、ループ構成で運転される系統において各ルートの通過電力の按分を積極的に制御する場合などに用いており、送電損失の低減や送電線などの過負荷解消に寄与している(非特許文献3〜5参照)。
続いて、図13の機能ブロック図を参照して、従来の電流平衡リレーによる変圧器の保護方式について具体的に説明する。ここでは保護対象とする変圧器は、図12に示した位相調整器の調整変圧器とする。図13に示すように、電流平衡リレー10には、機能的なブロックとして、電流入力手段101および電流平衡リレー判定手段102が設けられている。
次に、電流平衡リレー判定手段102の判定基準となる電流平衡リレー特性について説明する。図14のグラフは、電流平衡リレーの特性の一例である。図14において、Kは調整巻線電流Ieとタップ巻線電流Itとの比率、K0は最小検出感度を示している。図14のグラフを式で表すと、下記の(1)式となる。
ところで、上記調整変圧器を構成する調整巻線3、タップ巻線4、安定巻線5では、アンペアターンの法則から各巻線の巻線数と電流値の積は、それぞれを足し合わせるとゼロになるという関係が成立している((3)式参照)。したがって、調整巻線電流Ieは、タップ巻線数Ntを含む(4)式によって表される。
(構成)
図1に示すように、第1の実施形態に係る電流平衡リレー20では、図13に示した電流平衡リレー10と同じく電流入力手段101を有しているが、それに加えて逆相電流算出手段103を備えると共に、電流平衡リレー判定手段102に代えて逆相電流平衡リレー判定手段104を備えている点に構成上の特徴がある。
上述したように従来の電流平衡リレー10では、各相電流での不平衡状態を検知して動作するので、タップ位置や負荷電流の影響を受けることになる。ただし、調整巻線3およびタップ巻線4の電流の関係は、巻線3、4に事故(外部事故や直列巻線事故など)が発生していなければ、アンペアターンの法則が成立し、正相分と逆相分の比例関係は同じである。
(構成)
続いて、第2の実施形態に係る電流平衡リレー21を図3に示す。電流平衡リレー21は、図13に示した電流平衡リレー10と、上記第1の実施形態における電流平衡リレー20とを組み合わせたものである。
このような第2の実施形態によれば、各相電流を入力とする従来の電流平衡リレー10が検出可能な事故と、逆相電流を入力とする電流平衡リレー20が検出可能な事故の両方を、検出することができる。そのため、より確実な事故検出が可能となり、検出精度を高めた変圧器の保護方式を提供することができる。
(構成)
図4に示す第3の実施形態に係る電流平衡リレー22は、上記第2の実施形態に係る電流平衡リレー21に時限手段105を付加したものである。すなわち、逆相電流平衡リレー判定手段104の出力側に時限手段105を設置している。時限手段105は、一定時限(タイマ)以上、逆相電流平衡リレー判定手段104による事故検出が継続したことを確認した場合にのみ、遮断器9へ遮断指令を出力するようになっている。
このような第3の実施形態によれば、変圧器の外部で発生した事故などにより瞬間的に逆相電流が発生した場合に、これを変圧器の事故として検出するといった誤動作を防止することが可能である。したがって、信頼性に優れた変圧器の保護方式を提供することができる。
なお、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、次のような実施形態も包含する。例えば、上記第1〜第3の実施形態において、逆相電流平衡リレー判定手段104の判定基準に関して、次のような判定条件を加えるようにしてもよい。
2…励磁巻線
3…調整巻線
4…タップ巻線
5…安定巻線
6〜8…電流計測器(CT)
9…遮断器
10、20、21、22…電流平衡リレー
101…電流入力手段
102…電流平衡リレー判定手段
103…逆相電流算出手段
104…逆相電流平衡リレー判定手段
105…時限手段
Claims (6)
- 電流平衡リレーによる変圧器の保護方式において、
前記変圧器は、第1の巻線と、第2の巻線とを有し、
前記第1の巻線が、位相調整器の調整巻線若しくは負荷時電圧調整器の励磁巻線であり、
前記第2の巻線が、前記位相調整器のタップ巻線若しくは前記負荷時電圧調整器のタップ巻線であり、
前記変圧器における前記第1の巻線の逆相電流と前記第2の巻線の逆相電流を算出する逆相電流算出ステップと、
前記第1及び第2の巻線の逆相電流に基づいて変圧器の事故を検出する逆相電流平衡リレー判定ステップと、を含むことを特徴とする変圧器の保護方式。 - 前記逆相電流平衡リレー判定ステップでは、前記第1の巻線の逆相電流が一定値以上の大きさにあるときにのみ変圧器の事故を検出することを特徴とする請求項1に記載の変圧器の保護方式。
- 前記逆相電流平衡リレー判定ステップでは、単位時間当たりの前記第1の巻線の逆相電流及び前記第2の巻線の逆相電流の変化分を用いて変圧器の事故を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の変圧器の保護方式。
- 変圧器における各相電流に基づいて変圧器の事故を検出する電流平衡リレー判定ステップを加えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の変圧器の保護方式。
- 前記逆相電流平衡リレー判定ステップでは、一定時限以上、事故検出が継続したことを確認した場合に限り、変圧器の事故を検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の変圧器の保護方式。
- 電流平衡リレーによる変圧器の保護装置において、
前記変圧器は、第1の巻線と、第2の巻線とを有し、
前記第1の巻線が、位相調整器の調整巻線若しくは負荷時電圧調整器の励磁巻線であり、
前記第2の巻線が、前記位相調整器のタップ巻線若しくは前記負荷時電圧調整器のタップ巻線であり、
前記変圧器における前記第1の巻線の逆相電流と前記第2の巻線の逆相電流を算出する逆相電流算出手段と、
前記第1及び第2の巻線の逆相電流に基づいて変圧器の事故を検出する逆相電流平衡リレー判定手段と、を備えたことを特徴とする変圧器の保護装置。
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