JP5534421B2 - シート材搬送装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

シート材搬送装置及びこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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本発明は、シート材を湾曲させてシート材搬送方向を変更する湾曲搬送箇所を通過させてシート材を搬送するシート材搬送装置、及び、これを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
近年、電子写真方式の画像形成装置、インクジェット記録装置、印刷機等の画像形成装置は、その装置全体の小型化を図るため、画像が形成されるシート状の記録媒体(シート材)の搬送機構の小型化が要求されている。特に、サイズや材質の異なる多様な種類の記録媒体への画像形成に対応した画像形成装置においては、複数種類の記録媒体を予め個別の記録媒体収容部に収容しておき、画像形成時にユーザが適宜選択した種類の記録媒体を供給するものが多い。このような画像形成装置では、記録媒体収容部による画像形成装置内の占有スペースが多いので、搬送機構の小型化がより強く要求される。このような要求に応えるため、従来の画像形成装置の中には、例えば特許文献1に記載の画像形成装置のように、記録媒体への画像形成を行う画像形成部の下方に記録媒体収容部を配置することで、画像形成装置における水平方向の小型化を図ったものが知られている。
このような画像形成装置においては、記録媒体収容部の水平方向一端部から略水平方向へ送り出される記録媒体を上方に向けて搬送することで、画像形成部に記録媒体を送り込む。このような記録媒体の搬送を、画像形成装置を水平方向へ大型化させないように実現するためには、記録媒体収容部から画像形成部までの搬送経路中、記録媒体収容部からの送り出された記録媒体の搬送方向を上方へ変更する箇所において、記録媒体の搬送方向を急激に変更する必要がある。
この箇所(湾曲搬送箇所)において記録媒体を通過させる場合、通常、その湾曲搬送箇所に対して記録媒体搬送方向上流側に位置する搬送ローラ等により記録媒体に搬送力を付与して、記録媒体の先端を当該湾曲搬送箇所に送り込む。これにより、その記録媒体の先端は、湾曲搬送箇所に突入し、当該湾曲搬送箇所の湾曲外側ガイド部材に衝突する。そして、その記録媒体の後端側部分が上記搬送ローラ等により更に送り出されることで、記録媒体の先端は、湾曲外側ガイド部材に摺動しながら記録媒体搬送方向下流側に向けて移動する。これにより、湾曲搬送箇所で記録媒体が湾曲して記録媒体の搬送方向が変更され、記録媒体が当該湾曲搬送箇所を通過する。
ところが、記録媒体の搬送方向を急激に変更する湾曲搬送箇所を記録媒体の先端が通過する際に大きな衝突音が発生し、耳障りな大きな騒音が生じるという問題があった。
従来は、記録媒体の先端が湾曲外側ガイド部材に衝突するときの衝突音さえ低減できれば、この騒音を抑制できると考えられていたが、本発明者による鋭意研究の結果、この衝突音を低減しても、その騒音抑制効果は不十分であることが判明した。そして、この騒音抑制効果が不十分である原因については検討したところ、記録媒体の先端が湾曲外側ガイド部材に衝突するときの衝突音だけでなく、湾曲搬送箇所に設けられた湾曲内側ガイド部材に記録媒体の湾曲内側面が衝突するときの衝突音も騒音の原因となることを突き止めた。
なお、記録媒体以外であっても、可撓性のシート材であれば、そのシート材の搬送方向を急激に変更する湾曲搬送箇所をシート材の先端が通過する際には、シート材の先端が湾曲外側ガイド部材に衝突するときの衝突音とは別に、シート材の湾曲内側面が湾曲内側ガイド部材に衝突するときの衝突音を発生して騒音を生じさせる。よって、記録媒体以外のシート材であっても、同様の問題が生じ得る。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、シート材の湾曲内側面が湾曲内側ガイド部材に衝突するときの衝突音を低減して、記録媒体等のシート材の先端が湾曲搬送箇所を通過する際の騒音を抑制することができるシート材搬送装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、シート材を湾曲させてシート材搬送方向を変更する湾曲搬送箇所に対し、シート材の後端側部分に搬送力を付与することで該シート材の先端を突入させ、該シート材の先端を該湾曲搬送箇所の湾曲外側ガイド部材に沿って移動させることでシート材搬送方向を変更させ、該湾曲搬送箇所に設けられた湾曲内側ガイド部材と湾曲外側ガイド部材とで該シート材を湾曲させた状態に規制しながら該シート材を搬送するシート材搬送装置において、上記シート材の先端が上記湾曲搬送箇所の湾曲外側ガイド部材に沿って移動することで該シート材の湾曲内側面が衝突する上記湾曲内側ガイド部材の衝突箇所に、その衝突時に該湾曲内側面から受ける力によって弾性変形する弾性変形部材を設け、上記弾性変形部材は、その表面がシート材搬送方向へ移動するように回転する回転体で構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のシート材搬送装置において、上記弾性変形部材は、上記衝突時にシート材の湾曲内側面から受ける力によって圧縮変形する圧縮変形部材であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2のシート材搬送装置において、上記圧縮変形部材は、スポンジ状部材であることを特徴とするものである
た、請求項の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、上記回転体を駆動源からの駆動力によって回転駆動させる回転駆動手段を有することを特徴とするものである
た、請求項の発明は、請求項1乃至のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、上記弾性変形部材は、シート材の湾曲内側面が衝突する部分がフッ素樹脂材でコーティングされていることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、上記弾性変形部材が上記シート材の湾曲内側面と衝突して弾性変形する衝突受け位置と、該弾性変形部材が該シート材の湾曲内側面に接触しない退避位置との間で、該弾性変形部材の位置を移動させる移動手段と、上記シート材の湾曲内側面が上記湾曲内側ガイド部材に衝突する時期には、上記弾性変形部材が上記衝突受け位置に位置し、かつ、該シート材の衝突後であって該シート材の後端が該衝突箇所を抜けるまでの間の少なくとも一部の期間には、該弾性変形部材が上記退避位置に位置するように、上記移動手段を制御して、弾性変形部材位置制御を行う位置制御手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、シート材を湾曲させてシート材搬送方向を変更する湾曲搬送箇所に対し、シート材の後端側部分に搬送力を付与することで該シート材の先端を突入させ、該シート材の先端を該湾曲搬送箇所の湾曲外側ガイド部材に沿って移動させることでシート材搬送方向を変更させ、該湾曲搬送箇所に設けられた湾曲内側ガイド部材と湾曲外側ガイド部材とで該シート材を湾曲させた状態に規制しながら該シート材を搬送するシート材搬送装置において、上記シート材の先端が上記湾曲搬送箇所の湾曲外側ガイド部材に沿って移動することで該シート材の湾曲内側面が衝突する上記湾曲内側ガイド部材の衝突箇所に、その衝突時に該湾曲内側面から受ける力によって弾性変形する弾性変形部材を設けるとともに、上記弾性変形部材が上記シート材の湾曲内側面と衝突して弾性変形する衝突受け位置と、該弾性変形部材が該シート材の湾曲内側面に接触しない退避位置との間で、該弾性変形部材の位置を移動させる移動手段と、上記シート材の湾曲内側面が上記湾曲内側ガイド部材に衝突する時期には、上記弾性変形部材が上記衝突受け位置に位置し、かつ、該シート材の衝突後であって該シート材の後端が該衝突箇所を抜けるまでの間の少なくとも一部の期間には、該弾性変形部材が上記退避位置に位置するように、上記移動手段を制御して、弾性変形部材位置制御を行う位置制御手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項6又は7のシート材搬送装置において、上記湾曲搬送箇所よりもシート材搬送方向上流側に位置する所定の検知箇所をシート材が通過したことを検知するシート材通過検知手段を有し、上記移動制御手段は、該シート材通過検知手段の検知結果に基づいて上記弾性変形部材位置制御を行うことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項6乃至8のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、上記移動制御手段は、シート材の先端が上記衝突箇所を通過した後であって、該シート材の湾曲内側面が該衝突箇所に衝突する前のタイミングで、上記弾性変形部材が上記退避位置から上記衝突受け位置へ移動するように、上記弾性変形部材位置制御を行うことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項のシート材搬送装置において、上記移動制御手段は、上記シート材の湾曲内側面が上記衝突箇所に衝突した後であって、該シート材の後端が該衝突箇所を通過する前のタイミングで、上記弾性変形部材が上記衝突受け位置から上記退避位置へ移動するように、上記弾性変形部材位置制御を行うことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、シート材の種類情報を取得するシート種類取得手段と、該シート種類取得手段が取得した結果に基づいて、上記弾性変形部材が上記シート材の湾曲内側面と衝突して弾性変形する時に上記湾曲内側ガイド部材の衝突箇所から該弾性変形部材が突出する突出量を制御する突出量制御手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項11のシート材搬送装置において、上記突出量制御手段は、上記シート種類取得手段が取得したシート材の種類情報が予め決められた薄紙情報である場合には、上記突出量がゼロとなるように制御することを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項11のシート材搬送装置において、上記突出量制御手段は、少なくとも同じ材質のシート材については、シート厚が厚いシート材よりもシート厚が薄いシート材の方が少ない突出量となるように制御することを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項11乃至13のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、上記突出量制御手段は、坪量が208g/m2以上である紙シートについては、上記湾曲内側ガイド部材の衝突箇所から上記弾性変形部材が必ず突出した状態になるように制御することを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、搬送手段により画像記録シートを搬送するとともに、画像形成手段により該画像記録シート上に画像を形成する画像形成装置において、上記搬送手段として、請求項1乃至14のいずれか1項に記載のシート材搬送装置を用いることを特徴とするものである。
本発明者は、上述のように鋭意研究の結果、シート材の先端が湾曲搬送箇所を通過する際、シート材の湾曲内側面が内側ガイド部材に衝突するときの衝突音も騒音の原因になることを見出した。そこで、本発明においては、シート材の湾曲内側面が衝突する内側ガイド部材の衝突箇所に、その衝突時にそのシート材の湾曲内側面から受ける力によって弾性変形する弾性変形部材を設けた。これにより、衝突時の衝撃が弾性変形部材の変形によって吸収(緩和)され、その衝突音を軽減することができる。
なお、上記特許文献1に記載された画像形成装置においては、湾曲搬送箇所を通過する際にシート材の湾曲内側面が衝突する箇所に可動ガイド板が設けられている。この可動ガイド板は、その一端を支点にして回動可能に支持されており、スプリングの付勢力によって、シート材の湾曲内側面が衝突する他端がシート材の湾曲内側面との衝突時に受ける力に抗する回動方向へ付勢されている。一見すると、シート材の湾曲内側面の衝突時に可動部材が回動してスプリングによって衝突時の衝撃が吸収され、その衝突音が軽減されるとも考えられるが、実際にはその衝突音はほとんど軽減されない。その理由は次のように考えられる。
上記特許文献1に記載の構成において、シート材の湾曲内側面が衝突する部材である可動ガイド板は、その衝突時にシート材の湾曲内側面から受ける力では変形しない剛体である。そのため、その可動ガイド板それ自身には衝突力を吸収する効果がない。一方で、シート材の湾曲内側面の衝突時における衝突力がスプリングへ伝達されるまでには、(1)シート材の湾曲内側面が可動ガイド版に衝突、(2)その衝突力により可動ガイド板が回動することで衝突力がスプリングに伝達、(3)伝達された衝突力によってスプリングが縮んで衝突力が吸収、という過程を経ることになる。そのため、(1)の衝突時点から(3)のスプリングによる衝突力の吸収までに時間がかかり、衝突時点からその衝突力の吸収がなされるまでにタイムラグが生じる。衝突音は衝突時点とほぼ同時に発生することから、上記構成では、衝突力の吸収がなされる前に衝突音が発生してしまい、スプリングによる衝突力の吸収効果は衝突音の軽減にはつながらない。
本発明においては、シート材の湾曲内側面が衝突する部材である弾性変形部材それ自身が変形することで衝突力を吸収するので、上記のようなライムラグが生じず、その衝突音を軽減することができる。
以上、本発明によれば、シート材の先端が湾曲搬送箇所を通過する際の騒音の原因となる、シート材の湾曲内側面が内側ガイド部材に衝突するときの衝突音を軽減できるので、この衝突音に対する軽減方策がなされていない従来装置と比較して、騒音を抑制することができるという優れた効果が得られる。
実施形態に係る複写機の主要部の概略構成を示す説明図である。 同複写機における鉛直搬送路と斜め搬送路との連結箇所であるターン部を示す模式図である。 従来構成におけるターン部を転写紙が通過する間に生じる紙搬送音を測定した結果を示すグラフである。 従来構成におけるターン部を転写紙が通過する際、その転写紙の先端が外側ガイド部材に衝突して第1衝突音を発生させるときの様子を示す説明図である。 従来構成におけるターン部を転写紙が通過する際、その転写紙の湾曲内側面が内側ガイド部材のエッジ部に衝突して第2衝突音を発生させるときの様子を示す説明図である。 構成例1における弾性変形部材であるスポンジブロックを用いたターン部を示す模式図である。 構成例1において、転写紙がターン部を通過する間に生じる紙搬送音を測定した結果を示すグラフである。 構成例1におけるターン部を転写紙が通過する際、その転写紙の先端が外側ガイド部材に衝突したときの様子を示す説明図である。 構成例1におけるターン部を転写紙が通過する際、その転写紙の湾曲内側面が内側ガイド部材のエッジ部に設けられたスポンジブロックに衝突したときの様子を示す説明図である。 構成例1における転写紙幅方向のスポンジブロックの配置を示す説明図である。 スポンジブロックの他の配置例を示す説明図である。 スポンジブロックの更に他の配置例を示す説明図である。 構成例2における弾性変形部材を用いたターン部を示す模式図である。 構成例3における弾性変形部材であるスポンジローラを用いたターン部を示す模式図である。 構成例4における弾性変形部材であるスポンジローラを用いたターン部及びその駆動系を示す模式図である。 構成例5におけるターン部の構成を示す模式図である。 スポンジブロックに転写紙の先端が引っ掛かった様子を示す説明図である。 構成例6における弾性変形部材であるスポンジブロックを用いたターン部を、そのスポンジブロックの位置制御の構成とともに示した説明図である。 構成例6における位置制御の流れを示すフローチャートである。 構成例6において、紙先端検知センサからの検知信号を受信してからT1秒が経過したときの様子を示す説明図である。 構成例6において、転写紙の湾曲内側面が内側ガイド部材のエッジ部に衝突する直前にスポンジブロックが突出位置に移動したときの様子を示す説明図である。 構成例6において、転写紙の湾曲内側面がスポンジブロックに衝突した後にスポンジブロックが退避位置へ移動したときの様子を示す説明図である。 構成例6において、スポンジブロックに代えて、スポンジローラを用いた変形例を示す模式図である。 構成例6において、ターン部を、ガイド面がターン部の転写紙搬送方向に沿って湾曲した曲面である外側曲面ガイド及び内側曲面ガイドで構成した変形例を示す模式図である。 構成例6において、スポンジブロックに代えてスポンジローラを用い、かつ、ガイド面がターン部の転写紙搬送方向に沿って湾曲した曲面である外側曲面ガイド及び内側曲面ガイドでターン部を構成した変形例を示す模式図である。 構成例7における弾性変形部材(スポンジブロック)を用いたターン部を、そのスポンジブロックの位置制御の構成とともに示した説明図である。 構成例7における位置制御の流れを示すフローチャートである。 構成例7において、紙先端検知センサからの検知信号を受信してからT1秒が経過したときの様子を示す説明図である。 構成例7において、転写紙の湾曲内側面が内側ガイド部材のエッジ部に衝突する直前にスポンジブロックが突出位置に移動したときの様子を示す説明図である。 構成例7において、転写紙の湾曲内側面がスポンジブロックに衝突した後にスポンジブロックが退避位置へ移動したときの様子を示す説明図である。 構成例7において、厚紙がターン部を通過する間に生じる紙搬送音を測定した結果を示すグラフである。 構成例7において、薄紙がターン部を通過する間に生じる紙搬送音を測定した結果を示すグラフである。 構成例8における位置制御の流れを示すフローチャートである。 構成例8において、ターン部を、ガイド面がターン部の転写紙搬送方向に沿って湾曲した曲面である外側曲面ガイド及び内側曲面ガイドで構成した変形例を示す模式図である。 参考例における弾性変形部材であるマイラーを用いたターン部について、転写紙の先端がターン部に進入する直前の様子を示す模式図である。 参考例における同ターン部について、転写紙の湾曲内側面がマイラーに衝突したときの様子を示す模式図である。
以下、本発明を、画像形成装置である電子写真方式の複写機(以下、単に「複写機」という。)に適用した一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る複写機の主要部の概略構成を示す説明図である。
複写機は、主に、画像読取部と、画像形成部と、給紙部と、搬送部とから構成される。本実施形態の複写機は、給紙部、搬送部、画像形成部、画像読取部の順に下方から積み挙げられた配置構成となっており、これにより水平方向のコンパクト化が図られている。
画像読取部は、公知の画像読取装置で構成され、原稿の画像情報を読み取って画像形成部へと受け渡す。
画像形成部は、画像読取部で読み取った画像情報あるいは外部装置から送信されてきた画像情報に基づいた画像を、シート材としての記録媒体である転写紙Pに形成する。
給紙部は、多数の転写紙Pをそれぞれ収容する給紙カセット20を複数備え、いずれかの給紙カセット20から1枚ずつ転写紙Pを送り出し、搬送部へと受け渡す。
搬送部は、給紙部から送り出された転写紙Pを画像形成部へと搬送し、画像形成部で画像が形成された転写紙Pを機外へ排紙する。
画像形成部は、図中時計回り方向に回転駆動する潜像担持体としての感光体1を備えている。感光体1の周囲には、帯電装置2、クリーニング装置3、現像装置4、転写装置5などが配置されている。また、感光体1の上方には、画像情報に応じたレーザビームLを感光体の表面に向けて照射するレーザ光学系を含む潜像形成手段としての光書込装置が設けられている。帯電装置2は、感光体の表面を所定電位に一様帯電させるもので、帯電ローラや帯電チャージャなどを用いた公知の帯電装置を広く利用することができる。光書込装置は、帯電装置2によって一様帯電された感光体表面に対して画像情報に応じたレーザビームLを照射して静電潜像を形成するものである。この光書込装置についても、公知のものを広く利用することができる。現像装置4は、現像剤担持体である現像ローラ4aの表面に現像剤を担持させて感光体1と対向する現像領域へ現像剤を搬送し、感光体上の静電潜像にトナーを静電的に付着させることで、静電潜像を現像する。現像装置4の上部には、現像により消費した分のトナーを現像装置4へ補給するためのトナー補給装置14が設けてある。現像装置4についても、公知のものを広く利用することができる。転写装置5は、現像装置4により現像されて感光体上に形成されたトナー像を転写紙Pに転写するものである。この転写装置5についても、公知のものを広く利用することができる。
コピー命令や画像印刷命令等の画像形成命令が入力されると、本複写機の図示しない制御部は、画像読取部で原稿の画像情報を読み取る動作を行ったり、外部装置から送信されてきた画像情報を受信したりすることで、画像情報を取得する。その後、制御部は、画像形成命令に係る種類の転写紙Pを収容した給紙カセット20の給紙ローラ9が回転駆動させる。これにより、その給紙カセット20内の最上位の転写紙Pは分離ローラ10によって重送を防止されながら送り出される。このようにして給紙された転写紙Pは、鉛直方向に沿って延びる鉛直搬送路を上方に向けて搬送され、搬送ローラ8からの搬送力を受けて、更に、画像形成部に向けて図中左斜め上方へ斜め搬送路内を搬送される。このとき、鉛直搬送路から斜め搬送路へ転写紙Pの搬送方向を切り替える必要があるため、鉛直搬送路の出口上方には、湾曲外側ガイド部材としての外側ガイド部材24が配置されている。この外側ガイド部材24に鉛直搬送路を搬送されてきた転写紙Pの先端が衝突し、その外側ガイド部材24のガイド面(下方を向いている面)に沿って摺動することで、転写紙Pの先端を斜め搬送路へと送り込み、転写紙Pの搬送方向が鉛直方向上向きから画像形成部に向かう斜め上向きへと変更される。そして、転写紙Pの先端がレジストローラ対6,7に到達した時点で、その転写紙Pの搬送が一時的に停止される。
一方、画像情報を取得した制御部は、感光体1等の駆動系を駆動し、帯電装置2によって一様帯電された感光体1の表面にレーザビームLを照射して当該画像情報に応じた静電潜像を形成する。そして、その静電潜像を現像装置4によって現像し、これにより得られるトナー像が感光体1の回転に伴って転写装置5へと搬送される。このトナー像の先端が転写装置5へ搬送されるタイミングに合わせて転写紙が転写装置5へと送り込まれるようにレジストローラ対6,7が回転駆動する。そして、転写紙は、感光体1上のトナー像を転写紙Pに転写する。このようにしてトナー像が転写された転写紙Pは、その後、加熱定着装置11へ搬送され、その加熱処理によって未定着トナーが転写紙Pに定着される。その後、トナー像が定着された転写紙Pは、排紙ローラ21によって排紙口22より排紙トレイ部105上に排出載置される。
図2は、鉛直搬送路と斜め搬送路との連結箇所であるターン部を示す模式図である。
本実施形態においては、鉛直搬送路から斜め搬送路へ転写紙Pの搬送方向を切り替える際、鉛直搬送路と斜め搬送路との連結箇所であるターン部(湾曲搬送箇所)において、転写紙Pが大きな曲率で湾曲することになる。このとき、そのターン部の湾曲内側に位置する湾曲内側ガイド部材としての内側ガイド部材23が存在しないと、その箇所で湾曲する転写紙Pの曲率が小さくなり、転写紙Pの搬送経路が斜め搬送路の下側を通るおそれがある。この場合、斜め搬送路の下側に存在する図示しない部材に転写紙Pが接触してしまい、転写紙が汚れたり、ジャムが発生したりするなどの不具合を引き起こすおそれがある。そのため、本実施形態では、ターン部を通過する転写紙Pが所望の大きな曲率で湾曲するように、内側ガイド部材23を設けている。これにより、転写紙Pの湾曲内側面は、内側ガイド部材23に規制されて、それ以上は湾曲内側へ変位できなくなるので、転写紙Pが当該ターン部を通過する間は大きな曲率が維持される。
ところが、このターン部においては、転写紙Pの先端が通過する際に大きな衝突音による騒音が発生する。本発明者は、この騒音の原因をつきとめるべく、転写紙Pがターン部を通過する間に生じる紙搬送音を測定した。その測定結果を、図3に示す。
図3は、転写紙Pがターン部を通過する間に生じる紙搬送音を測定した結果を示すグラフである。
このグラフは、横軸に時間をとり、縦軸に音圧レベルをとったものである。この測定結果から、このターン部を通過する際に発生する大きな紙搬送音は、図中符号A1で示す衝突音に、図中符号B1で示す衝突音が重畳していることが判明した。第1衝突音A1は、図4に示すように、外側ガイド部材24に転写紙Pの先端が衝突したときに発生する衝突音である。第2衝突音B1は、図5に示すように、内側ガイド部材23のエッジ部(衝突箇所)に、転写紙Pの湾曲内側面(図中左側の面)が衝突したときに発生する衝突音である。これらの衝突音の発生レベルは、第1衝突音A1よりも第2衝突音B1の方が大きいことも判明した。そこで、本実施形態では、この第2衝突音B1を低減させるため、内側ガイド部材23のエッジ部(衝突箇所)に弾性変形部材を設けている。
〔構成例1〕
図6は、弾性変形部材を用いて第2衝突音B1を低減させるための一構成例(以下、本構成例を「構成例1」という。)を示す模式図である。
本実施形態においては、内側ガイド部材23のエッジ部には、弾性変形部材として、圧縮変形部材としてのスポンジ状部材であるスポンジブロック26が設けられている。このスポンジブロック26は、発泡ポリウレタンスポンジからなる。これにより、スポンジブロック26は、内側ガイド部材23のエッジ部よりも転写紙搬送路側に突出した状態となり、転写紙Pの湾曲内側面は、内側ガイド部材23のエッジ部よりも先に、スポンジブロック26に衝突することになる。
図7は、本構成例1において、転写紙Pがターン部を通過する間に生じる紙搬送音を測定した結果を示すグラフである。
本構成例1において、搬送ローラ8によって鉛直搬送路を搬送されてきた転写紙Pは、図8に示すように、その先端がターン部に進入して外側ガイド部材24に衝突する。続いて、搬送ローラ8により更に搬送力が付与されることで、その外側ガイド部材24のガイド面(下方を向いている面)に沿って図中左斜め上方に向けて摺動し、転写紙Pの先端が斜め搬送路を転写紙搬送方向下流側に向けて移動するとともに、転写紙Pが徐々に湾曲する。その結果、その転写紙Pの湾曲内側面が、図9に示すように、スポンジブロック26に衝突する。その後、搬送ローラ8により更に搬送力が付与されることで、転写紙Pは、その先端を外側ガイド部材24のガイド面に摺擦させながら、かつ、その湾曲内側面をスポンジブロック26に摺擦させながら、ターン部を通過する。
ここで、図7に示した本構成例1における紙搬送音の測定結果と、図3に示した従来構成(内側ガイド部材23のエッジ部に弾性変形部材が設けられていない構成)における紙搬送音の測定結果とを比較する。
図7において、符号A2で示す第1衝突音は、転写紙Pの先端が外側ガイド部材24に衝突したときに発生した衝突音であり、その音圧レベルは図3に示す従来構成の第1衝突音A1と同等である。これに対し、符号B2で示す第2衝突音は、転写紙Pの湾曲内側面がスポンジブロック26に衝突したときに発生した衝突音である。この第2衝突音B2の音圧レベルは、図3に示す従来構成の第2衝突音B1よりも大幅に低くなっている。
この結果から、本構成例1によれば、ターン部の内側ガイド部材23のエッジ部にスポンジブロック26を設けたことで、転写紙Pの湾曲内側面が当該エッジ部に衝突してしまう従来構成と比較して、最大の騒音原因である衝突音を大幅に低減できる。
なお、スポンジブロックの材質としては、発泡シリコーンスポンジ等の他の軟い材質であってもよい。
また、内側ガイド部材23のエッジ部(衝突箇所)に設ける弾性変形部材は、転写紙Pの湾曲内側面と衝突する表面部分が硬いと、その衝突時に衝突音が発生してしまうので、当該表面部分は柔らかい方が好ましい。
また、転写紙Pの湾曲内側面と衝突する弾性変形部材の表面部分は、発泡面が露出した状態のように、凹凸が形成された表面である方が、その衝突音の低減効果が高い。
図10は、本構成例1における転写紙幅方向(転写紙Pの搬送方向に対して直交する方向)のスポンジブロック26の配置を示す説明図である。
本構成例1においては、内側ガイド部材23のエッジ部に対し、3つのスポンジブロック26を、転写紙幅方向に所定間隔をあけて配置している。これにより、スポンジブロック26による第2衝突音の低減を実現しつつ、スポンジブロック26を設けることによる転写紙の搬送性低下の抑制、内側ガイド部材23の強度低下の抑制を実現できる。
すなわち、図11に示すように、転写紙Pの紙幅に対してスポンジブロック26’の幅が短い場合、転写紙Pがスポンジブロック26’に衝突した時に、スポンジブロック26’が設けられていない内側ガイド部材23のエッジ部に転写紙Pの湾曲内側面が衝突してしまうおそれがある。このときの第2衝突音は、図3に示した従来構成の第2衝突音B1よりも小さいものの、騒音の原因となり得る。
一方、図12に示すように、転写紙Pの紙幅の全域にわたってスポンジブロック26’’が接触し得る構成とした場合、搬送負荷が大きく、転写紙Pの搬送性を大きく低下させるおそれがある。すなわち、衝突後の転写紙Pは、その湾曲内側面をスポンジブロック26’’に摺動させながら搬送されるため、この摺動時の摩擦力が搬送負荷となって転写紙Pの搬送性を低下させる。この摩擦力は、転写紙Pの湾曲内側面とスポンジブロック26’’との接触面積に比例して大きくなるため、転写紙Pの紙幅の全域にわたってスポンジブロック26’’が接触し得る構成とすると、転写紙Pの搬送性が低下してジャム等の搬送不良を引き起こすおそれが高まる。
これに対し、本構成例1のように、内側ガイド部材23のエッジ部に対し、転写紙幅方向に所定間隔をあけて複数のスポンジブロック26を配置することで、スポンジブロック26による第2衝突音の低減を実現しつつ、スポンジブロック26を設けることによる転写紙の搬送性低下の抑制、内側ガイド部材23の強度低下の抑制を実現できる。
なお、スポンジブロック26の数は、3つに限定されるものではない。
また、内側ガイド部材23のエッジ部に対し、転写紙幅方向に所定間隔をあけて複数の弾性変形部材を配置する構成は、その弾性変形部材がスポンジブロック26である場合に限らず、他のあらゆる弾性変形部材においても有効である。
〔構成例2〕
次に、弾性変形部材を用いて第2衝突音を低減させるための他の構成例(以下、本構成例を「構成例2」という。)について説明する。
図13は、本構成例2における弾性変形部材を用いたターン部を示す模式図である。
本構成例2においては、内側ガイド部材23のエッジ部に設ける弾性変形部材として、スポンジブロック26の表面を、厚さ0.1mmのPTFEテープ27で被覆したものを用いている。
上記構成例1のように、スポンジブロック26が直接的に転写紙Pと接触する構成であると、衝突後の転写紙Pとスポンジブロック26とが摩擦し合い、その摩擦力が搬送負荷となって転写紙Pの搬送性を低下させる。また、この摩擦によってスポンジブロック26が摩耗し、スポンジブロック26の寿命が短くなる。
これに対し、本構成例2においては、スポンジブロック26の表面をPTFEテープ27で被覆しているので、上記構成例1よりも転写紙Pとの摩擦力が小さくなる。よって、スポンジブロック26を設けたことによる転写紙Pの搬送性低下を抑制できる。また、スポンジブロック26の摩耗も軽減されるので、スポンジブロック26の長寿命化を図ることもできる。
なお、この薄さのPTFEテープ27であれば、スポンジブロック26の弾性変形を妨げないので、上記構成例1と同程度の衝突音低減効果が得られる。この意味で、スポンジブロック26を被覆する被覆材は、できるだけ薄い方が良い。被覆材としては、PTFEのほか、PFA、FEP等の他のフッ素樹脂材料を良好に用いることができる。
また、本構成例2のように、弾性変形部材と転写紙Pとの摩擦力を低減するために弾性変形部材を被覆材で被覆する構成は、その弾性変形部材がスポンジブロック26である場合に限らず、他のあらゆる弾性変形部材においても有効である。
〔構成例3〕
次に、弾性変形部材を用いて第2衝突音を低減させるための更に他の構成例(以下、本構成例を「構成例3」という。)について説明する。
図14は、本構成例3における弾性変形部材を用いたターン部を示す模式図である。
本構成例3においては、内側ガイド部材23のエッジ部に設ける弾性変形部材として、回転自在に支持された回転体からなるスポンジローラ28を用いている。このスポンジローラ28は、回転軸上に発泡ポリウレタンスポンジからなる円筒部材を形成したもので、その回転軸は、複写機本体のフレームに回転自在に支持されている。もちろん、スポンジローラ28を発泡シリコーンスポンジ等の他の軟い材質で構成してもよい。
本構成例3によれば、衝突後の転写紙Pの搬送に伴ってスポンジローラ28が連れ回り回転する。したがって、スポンジローラ28と転写紙Pとの間で摺動摩擦が生じることがないので、上記スポンジブロック26を用いた構成と比較して、転写紙Pの搬送負荷が小さく、転写紙Pの搬送性低下をより有効に抑制できる。
〔構成例4〕
次に、弾性変形部材を用いて第2衝突音を低減させるための更に他の構成例(以下、本構成例を「構成例4」という。)について説明する。
図15は、本構成例4における弾性変形部材を用いたターン部を示す模式図である。
本構成例4においては、上記構成例3と同様に、内側ガイド部材23のエッジ部に設ける弾性変形部材として、回転体からなるスポンジローラ28を用いているが、本構成例4では、このスポンジローラ28を駆動源であるモータ29によって転写紙搬送方向に連れ回る方向へ回転駆動させる。
本構成例4によれば、スポンジローラ28によって転写紙Pに搬送力を付与することができる。したがって、転写紙Pの搬送性を向上させることができる。
〔構成例5〕
次に、弾性変形部材を用いて第2衝突音を低減させるための更に他の構成例(以下、本構成例を「構成例5」という。)について説明する。
図16は、本構成例5における弾性変形部材を用いたターン部を示す模式図である。
本構成例5においては、ターン部に設けられる外側ガイド部材として、ガイド面が平面ではなく、ターン部の転写紙搬送方向に沿って湾曲した曲面である外側曲面ガイド31を用いている。また、本構成例5においては、ターン部に設けられる内側ガイド部材にも、そのガイド面がターン部の転写紙搬送方向に沿って湾曲した曲面である内側曲面ガイド30を用いている。本構成例5においては、上記構成例4と同様に、内側ガイド部材23のエッジ部に設ける弾性変形部材として、モータ29によって回転駆動するスポンジローラ28を用いているが、他の弾性変形部材を用いてもよい。いずれにしても、本構成例5のように、ガイド面が曲面である内側曲面ガイド30及び外側曲面ガイド31によって転写紙Pがガイドされるターン部でも、そのターン部を転写紙Pの先端が通過する際の騒音を低減することができる。
〔構成例6〕
次に、弾性変形部材を用いて第2衝突音を低減させるための更に他の構成例(以下、本構成例を「構成例6」という。)について説明する。
本実施形態のように内側ガイド部材23のエッジ部(衝突箇所)に弾性変形部材を設ける場合、図17に示すように、転写紙Pの先端が弾性変形部材であるスポンジブロック26に引っ掛かって、転写紙Pの先端が折れたり曲がったり、あるいは、転写紙Pがジャムしたりするなどの不具合を引き起こすおそれがある。
そこで、本構成例6においては、スポンジブロック26が転写紙Pの湾曲内側面と衝突して弾性変形する衝突受け位置(突出位置)と、スポンジブロック26が転写紙Pの湾曲内側面に接触しない退避位置との間で、スポンジブロック26の位置を移動させる移動手段を設けている。そして、位置制御手段としての制御装置によりこの移動手段を制御して、転写紙Pの湾曲内側面が内側ガイド部材23に衝突する時期には、スポンジブロック26が突出位置に位置し、かつ、転写紙Pの衝突後であって転写紙Pの後端が当該衝突箇所を抜けるまでの間の少なくとも一部の期間には、スポンジブロック26が退避位置に位置するように、スポンジブロック26の位置制御を行う。
図18は、本構成例6における弾性変形部材を用いたターン部を、その弾性変形部材の位置制御の構成とともに示した説明図である。
本構成例6において、弾性変形部材であるスポンジブロック26は、アーム33の一端部に取り付けられている。このアーム33は支点Aを中心に回動可能に支持されている。アーム33の他端部には、引っ張りばね34が取り付けられている。この引っ張りばね34は、支点Aを中心にアーム33を図中時計回り方向に付勢する。すなわち、引っ張りばね34は、スポンジブロック26を図18に示すような退避位置に保持させる方向へ付勢する。
また、アーム33の他端部には、ソレノイド35が取り付けられている。このソレノイド35は、位置制御手段としての制御装置36によって、進退軸の進退が制御されている。ソレノイド35の進退軸が前進位置に移動すると、アーム33は、引っ張りばね34の付勢力に抗して、支点Aを中心に図中反時計回り方向に回転する。これにより、スポンジブロック26は突出位置に移動し、その位置で保持される。一方、ソレノイド35の進退軸が後退位置に移動すると、アーム33は、引っ張りばね34の付勢力により、支点Aを中心に図中時計回り方向に回転する。これにより、スポンジブロック26は退避位置に移動し、その位置に保持される。
また、本構成例6においては、図18に示すように、スポンジブロック26が設けられるターン部の転写紙搬送経路上流側近傍に、転写紙Pの先端が通過したことを検知するシート材通過検知手段としての紙先端検知センサ32が設けられている。制御装置36は、紙先端検知センサ32からの検知信号を受け、ソレノイド35を制御してスポンジブロック26の位置制御を行う。
図19は、本構成例6における位置制御の流れを示すフローチャートである。
図18に示すように、転写紙Pの先端が紙先端検知センサ32にまだ検知されていない時点では、スポンジブロック26は、内側ガイド部材23のエッジ部よりも引っ込んだ退避位置に位置するように、位置制御されている。そして、搬送ローラ8によって鉛直搬送路を搬送されてきた転写紙Pの先端が紙先端検知センサ32に検知されると(S1)、その検知信号が制御装置36に送られる。制御装置36は、転写紙Pの先端が紙先端検知センサ32で検知されてから、その転写紙Pの湾曲内側面が内側ガイド部材23のエッジ部に衝突するまでに要する時間よりも、スポンジブロック26の位置制御タイムラグを考慮した時間だけ短い時間T1(秒)を予め保持している。制御装置36は、図20に示すように紙先端検知センサ32からの検知信号を受信してからT1秒が経過するのを待ってから(S2)、ソレノイド35を制御してスポンジブロック26を突出位置に位置させる(S3)。
このような位置制御を行うことにより、本構成例6においては、スポンジブロック26が設けられた内側ガイド部材23のエッジ部を転写紙Pの先端が通過するまでは、図20に示すように、スポンジブロック26は退避位置に位置する。これにより、転写紙Pの先端がスポンジブロック26に引っ掛かることがなく、転写紙Pの先端が折れたり曲がったり、あるいは、転写紙Pがジャムしたりするなどの不具合を引き起こすおそれが少なくなる。そして、本構成例6においては、転写紙Pの先端が当該エッジ部を通過した後であって、転写紙Pの湾曲内側面が当該エッジ部に衝突する前には、図21に示すように、スポンジブロック26は突出位置に位置することになる。よって、転写紙Pの湾曲内側面がターン部の内側ガイド部材23のエッジ部に衝突するときの衝突音をスポンジブロック26によって軽減することができる。
また、本構成例6において、制御装置36は、スポンジブロック26が退避位置に戻るタイミングも予め設定されている。退避位置に戻るタイミングを決める時間T2(秒)は、転写紙Pの先端が紙先端検知センサ32で検知されてから、その転写紙Pの湾曲内側面が内側ガイド部材23のエッジ部に衝突するまでに要する時間よりも僅かに長い時間に設定される。したがって、T2>T1の関係となる。時間T2を設定するにあたって、転写紙Pの湾曲内側面が内側ガイド部材23のエッジ部に衝突するまでに要する時間よりも、なるべく短い時間だけ長くするのが好ましい。なぜなら、スポンジブロック26が突出位置に位置したままの状態では、衝突後の転写紙Pは、その湾曲内側面をスポンジブロック26に摺動させながら搬送されることになるため、この摺動時の摩擦力が搬送負荷となって転写紙Pの搬送性を低下させるからである。スポンジブロック26が退避位置に位置させることで、転写紙Pの湾曲内側面は、図22に示すように、内側ガイド部材23のエッジ部と摺動することになるが、このエッジ部との摩擦力はスポンジブロック26との摩擦力よりも小さいので、スポンジブロック26が突出位置に位置したままの状態よりも、転写紙Pの搬送性が損なわれることはない。また、転写紙Pの湾曲内側面が衝突した後すぐにスポンジブロック26を退避位置へ移動させることで、スポンジブロック26の磨耗劣化も低減することができるので、スポンジブロック26の長寿命化にも有効である。
なお、本構成例6における弾性変形部材としては、上述したスポンジブロック26に代えて、図23に示すように、上記構成例3と同様、アーム33の一端部に回転自在に支持された回転体からなるスポンジローラ28を用いてもよい。
また、本構成例6におけるターン部を、図24に示すように、上記構成例5と同様、ガイド面がターン部の転写紙搬送方向に沿って湾曲した曲面である外側曲面ガイド31及び内側曲面ガイド30で構成してもよい。もちろん、この場合でも、弾性変形部材としては、スポンジブロック26に代えて、図25に示すように、アーム33の一端部に回転自在に支持された回転体からなるスポンジローラ28を用いてもよい。
〔構成例7〕
次に、弾性変形部材を用いて第2衝突音を低減させるための更に他の構成例(以下、本構成例を「構成例7」という。)について説明する。
本実施形態のように内側ガイド部材23のエッジ部(衝突箇所)に弾性変形部材を設ける場合、図17に示したように、転写紙Pの先端が弾性変形部材であるスポンジブロック26に引っ掛かって、転写紙Pの先端が折れたり曲がったり、あるいは、転写紙Pがジャムしたりするなどの不具合を引き起こすおそれがあることは、上記構成例6で述べたとおりである。ただし、このような不具合は、薄紙のようなコシの弱い種類の転写紙である場合に発生し、厚紙のようなコシの強い種類の転写紙ではほとんど生じない。
一方で、転写紙Pの湾曲内側面が内側ガイド部材23のエッジ部に衝突したときに生じる第2衝突音は、厚紙のようにコシが強い種類の転写紙ほど大きくなるので、コシが強い種類の転写紙ほどスポンジブロック26等の弾性変形部材による騒音低減効果が必要とされる。これに対し、薄紙のようにコシが弱い種類の転写紙は、第2衝突音が小さいので、コシが強い種類の転写紙ほどスポンジブロック26等の弾性変形部材による騒音低減効果が必要とされない。
したがって、騒音低減効果があまり必要とされないコシの弱い種類の転写紙(薄紙等)に対しては、スポンジブロック26等の弾性変形部材を用いずに、安定した搬送性を確保した方が望ましい場合がある。
そこで、本構成例7においては、ターン部を通過する転写紙Pが厚紙である場合には、弾性変形部材を用いて騒音低減効果を発揮させ、薄紙である場合には、弾性変形部材を用いずに騒音低減効果を発揮させない代わりに薄紙の搬送性を確保するように、弾性変形部材の位置制御を行う。
図26は、本構成例7における弾性変形部材を用いたターン部を、その弾性変形部材の位置制御の構成とともに示した説明図である。
本構成例7の構成は、上記構成例6の構成に対し、転写紙Pの種類情報を取得するシート種類取得手段としての紙厚検知センサ37を追加したものであるので、上記構成例6の構成と同じ構成部分についての説明は省略する。紙厚検知センサ37は、上記紙先端検知センサ32よりも更に転写紙搬送経路上流側に配置され、通過する転写紙Pの厚さに応じた検知信号を制御装置36に出力する。制御装置36は、紙厚検知センサ37と紙先端検知センサ32からの検知信号を受け、ソレノイド35を制御してスポンジブロック26の位置制御を行う。
図27は、本構成例7における位置制御の流れを示すフローチャートである。なお、上記構成例6の位置制御と同じ処理については、同じステップ番号を付してある。
図26に示すように、転写紙Pの先端が紙先端検知センサ32にまだ検知されていない時点では、スポンジブロック26は、内側ガイド部材23のエッジ部よりも引っ込んだ退避位置に位置するように、位置制御されている。そして、搬送ローラ8によって鉛直搬送路を搬送されてきた転写紙Pの先端が紙先端検知センサ32に検知されると(S1)、その検知信号が制御装置36に送られる。
このとき、本構成例7において、制御装置36は、紙厚検知センサ37の検知信号を取得し、当該転写紙Pの種類が厚紙か薄紙かを判断する(S10)。この判断において厚紙であると判断した場合、制御装置36は、図28に示すように紙先端検知センサ32からの検知信号を受信してからT1秒が経過するのを待ってから(S2)、ソレノイド35を制御してスポンジブロック26を突出位置に位置させる(S3)。このような位置制御を行うことにより、転写紙Pが第2衝突音が大きい厚紙の場合には、その転写紙Pの湾曲内側面が当該エッジ部に衝突する前に、図29に示すように、スポンジブロック26が突出位置に移動する。よって、転写紙Pの湾曲内側面がターン部の内側ガイド部材23のエッジ部に衝突するときの衝突音をスポンジブロック26によって軽減することができる。なお、その後、スポンジブロック26が退避位置へ移動する位置制御については(S4〜S5)、上記構成例6と同様である。
一方、転写紙Pの種類が薄紙である場合、制御装置36は、そのまま位置制御を終了する。よって、この場合、転写紙Pがターン部を通過する間は、スポンジブロック26が退避位置に位置したままとなる。したがって、図30に示すように内側ガイド部材23のエッジ部に衝突する際も、スポンジブロック26は退避位置に位置する。そのため、内側ガイド部材23のエッジ部に衝突したときに第2衝突音を生じさせることになるが、転写紙Pが薄紙であるため、その第2衝突音は厚紙の場合に比べて小さいものである。
ここで、転写紙Pが厚紙の場合と薄紙の場合とについて、その転写紙Pがターン部を通過する間に生じる紙搬送音を測定した結果を、図31及び図32に示す。
図31は、厚紙がターン部を通過する間に生じる紙搬送音を測定した結果を示すグラフである。
図32は、薄紙がターン部を通過する間に生じる紙搬送音を測定した結果を示すグラフである。
この測定では、坪量が208g/mの紙を厚紙とし、坪量が128g/mの紙を薄紙として、その転写紙を500mm/sで搬送した。図31中の符号B3で示す衝突音、及び、図32中の符号B4で示す衝突音は、いずれも、図3に示す第2衝突音B1と同様、転写紙Pの湾曲内側面が内側ガイド部材23に衝突して発生した衝突音である。図32に示すように坪量が128g/mである薄紙については第2衝突音B4が小さいが、図31に示すように坪量が208g/mである厚紙については第2衝突音B3が大きい。この結果を踏まえ、本構成例7においては、紙の坪量が208g/m以上である紙に相当する紙厚を紙厚検知センサ37が検知した場合には厚紙であると判断し、それよりも薄い紙厚を紙厚検知センサ37が検知した場合には薄紙であると判断するように制御してもよい。
なお、本構成例7においては、紙厚の違いによって転写紙の種類を判別してスポンジブロック26の位置制御を行う場合について説明したが、例えば、転写紙の種類を材質(例えば紙材とOHPシート材)の違いなどで判別し、材質の違いに応じてスポンジブロック26の位置制御を行うようにしてもよい。
また、本構成例7においては、紙厚の違いを紙厚検知センサ37の検知結果から取得する場合について説明したが、例えば、各給紙カセット20にセットされている転写紙の種類をユーザー等による操作パネル等への入力操作によって入力された情報に基づいて特定、保持しておき、画像形成時に使用する給紙カセット20の種類で転写紙の種類を判別するようにしてもよい。
〔構成例8〕
次に、弾性変形部材を用いて第2衝突音を低減させるための更に他の構成例(以下、本構成例を「構成例8」という。)について説明する。
本構成例8は、上記構成例7のように、転写紙の種類に応じて弾性変形部材であるスポンジブロック26の位置制御を行うが、判別する転写紙の種類が、厚紙と薄紙の2種類ではなく、厚紙と中厚紙と薄紙の3種類である。本構成例8においては、紙の坪量が208g/m以上である紙に相当する紙厚を紙厚検知センサ37が検知した場合には厚紙であると判断し、紙の坪量が128g/mよりも大きくかつ208g/m未満である紙に相当する紙厚を紙厚検知センサ37が検知した場合には中厚紙であると判断し、128g/m未満である紙に相当する紙厚を紙厚検知センサ37が検知した場合には薄紙であると判断する。
図33は、本構成例8における位置制御の流れを示すフローチャートである。なお、上記構成例6及び7の位置制御と同じ処理については、同じステップ番号を付してある。
転写紙Pの先端が紙先端検知センサ32にまだ検知されていない時点では、スポンジブロック26は、内側ガイド部材23のエッジ部よりも引っ込んだ退避位置に位置するように、位置制御されている。そして、搬送ローラ8によって鉛直搬送路を搬送されてきた転写紙Pの先端が紙先端検知センサ32に検知されると(S1)、その検知信号が制御装置36に送られる。このとき、本構成例8でも、上記構成例7と同様、制御装置36が紙厚検知センサ37の検知信号を取得するが、本構成例8では、該転写紙Pの種類が厚紙か薄紙かあるいは中厚紙であるかを判断することになる。この判断において、転写紙Pの種類が薄紙であると判断した場合、制御装置36は、上記構成例7と同様、そのまま位置制御を終了する。一方、薄紙でないと判断した場合(すなわち、厚紙又は中厚紙であると判断した場合)、制御装置36は、紙先端検知センサ32からの検知信号を受信してからT1秒が経過するのを待ってから(S2)、ソレノイド35を制御する。このとき、本構成例8においては、厚紙である場合には上記構成例7と同様にスポンジブロック26を突出位置に位置させるが(S3)、中厚紙である場合には、内側ガイド部材23のガイド面からのスポンジブロック26の突出量が厚紙時の半分である半突出位置にスポンジブロック26を位置させる(S21)。このような位置制御を行うことにより、転写紙Pが第2衝突音が比較的大きい厚紙や中厚紙の場合には、その転写紙Pの湾曲内側面が当該エッジ部に衝突する前にスポンジブロック26が突出して第2衝突音を軽減することができる。スポンジブロック26の突出量が多いほど、第2衝突音の軽減効果が高い反面、搬送性悪化のリスクが高まる傾向にある。中厚紙は、厚紙と比較すると、第2衝突音の大きさが小さいので、本構成例8においては、中厚紙の場合は、厚紙よりもスポンジブロック26の突出量を少なくすることで、ある程度の第2衝突音の軽減効果を得つつ、搬送性悪化のリスクを小さくしている。
なお、その後、スポンジブロック26が退避位置へ移動する位置制御については(S4〜S5)、上記構成例6と同様である。
なお、本構成例8における弾性変形部材としては、上述したスポンジブロック26に代えて、上記構成例3と同様、アーム33の一端部に回転自在に支持された回転体からなるスポンジローラ28を用いてもよい。
また、本構成例8におけるターン部を、図34に示すように、上記構成例5と同様、ガイド面がターン部の転写紙搬送方向に沿って湾曲した曲面である外側曲面ガイド31及び内側曲面ガイド30で構成してもよい。
参考例
次に、弾性変形部材を用いて第2衝突音を低減させるための更に他の構成例(以下、本構成例を「参考例」という。)について説明する。
図35及び図36は、本参考例における弾性変形部材を用いたターン部を示す模式図である。
参考例においては、内側ガイド部材23のエッジ部に設ける弾性変形部材として、衝突時に転写紙Pの湾曲内側面から受ける力によって撓み変形する撓み変形部材としての可撓性シート部材であるマイラー38を用いている。このマイラー38は、図35に示すように、その自由端部がターン部に突出した状態で、内側ガイド部材23に取り付けられている。本参考例のマイラー38としては、その厚さが0.2〜0.5mmのものを好適に用いることができる。
参考例によれば、内側ガイド部材23のエッジ部よりも転写紙搬送路側に突出したマイラー38の自由端部が、転写紙Pの湾曲内側面と衝突することになる。この衝突時の衝撃は、図36に示すようにマイラー38の撓みによって吸収(緩和)され、弾性変形部材としてスポンジブロック26やスポンジローラ28を用いた場合と同様に、その衝突音は軽減される。
以上、本実施形態に係る複写機は、搬送手段としての搬送部によりシート材としての記録媒体である画像記録シート(転写紙P)を搬送するとともに、画像形成手段としての画像形成部により転写紙P上に画像を形成する画像形成装置である。この複写機に設けられる搬送部は、転写紙Pを湾曲させて転写紙搬送方向を変更する湾曲搬送箇所であるターン部に対し、転写紙Pの後端側部分に搬送ローラ8によって搬送力を付与することで転写紙Pの先端を突入させ、転写紙Pの先端をターン部の湾曲外側ガイド部材である外側ガイド部材24や外側曲面ガイド31に沿って移動させることで転写紙搬送方向を変更させるシート材搬送装置である。そして、搬送部には、ターン部に湾曲内側ガイド部材である内側ガイド部材23や内側曲面ガイド30を設けるとともに、転写紙Pの先端がターン部の外側ガイド部材24や外側曲面ガイド31に沿って移動することで転写紙Pの湾曲内側面が衝突する内側ガイド部材23や内側曲面ガイド30の衝突箇所に、その衝突時に湾曲内側面から受ける力によって弾性変形する弾性変形部材としてのスポンジブロック26、スポンジローラ28あるいはマイラー38が設けられている。これにより、これにより、衝突時の衝撃が弾性変形部材26,28,38の変形によって吸収(緩和)され、その衝突音(第2衝突音)を軽減することができる。
また、本実施形態(上記参考例を除く。)における弾性変形部材としてのスポンジブロック26やスポンジローラ28は、衝突時に転写紙Pの湾曲内側面から受ける力によって圧縮変形する圧縮変形部材であるため、簡易な構成で第2衝突音を軽減することが可能である。
特に、本実施形態(上記参考例を除く。)では、スポンジブロック26やスポンジローラ28がスポンジ状部材であるため、安価な構成で第2衝突音を軽減することが可能である。
また、上記構成例3は、その表面が転写紙搬送方向へ移動するように回転する回転体で構成されたスポンジローラ28を弾性変形部材として用いているので、スポンジローラ28と転写紙Pとの間の摺動摩擦による搬送負荷を低減し、搬送性の低下抑制に効果的である。
また、上記構成例4は、スポンジローラ28を駆動源であるモータ29からの駆動力によって回転駆動させるので、スポンジローラ28によって転写紙Pに搬送力を付与することができ、転写紙Pの搬送性を向上させることができる。
また、上記参考例は、衝突時に転写紙Pの湾曲内側面から受ける力によって撓み変形する撓み変形部材としてのマイラー38を弾性変形部材として用いている。これにより、より簡易な弾性変形部材を実現できる。
特に、マイラー38は可撓性シート部材であるため、より安価な弾性変形部材を実現できる。
また、上記構成例2で説明したように、弾性変形部材として、転写紙Pの湾曲内側面が衝突する部分がフッ素樹脂材でコーティングされているものを用いれば、転写紙Pとの摩擦力が小さくなり、転写紙Pの搬送性低下を抑制できるとともに、弾性変形部材26,28,38の摩耗も軽減されて弾性変形部材の長寿命化を図ることができる。
また、上記構成例6〜8は、弾性変形部材であるスポンジブロック26が転写紙Pの湾曲内側面と衝突して弾性変形する衝突受け位置(突出位置又は半突出位置)と、スポンジブロック26が転写紙Pの湾曲内側面に接触しない退避位置との間で、スポンジブロック26の位置を移動させる移動手段としての移動機構33,34,35と、転写紙Pの湾曲内側面が内側ガイド部材23や内側曲面ガイド30に衝突する時期には、スポンジブロック26が突出位置又は半突出位置に位置し、かつ、転写紙Pの衝突後であって転写紙Pの後端が衝突箇所を抜けるまでの間の少なくとも一部の期間には、スポンジブロック26が退避位置に位置するように、ソレノイド35を制御して、スポンジブロック26の位置制御を行う位置制御手段としての制御装置36とを備えている。これにより、スポンジブロック26が突出位置又は半突出位置に位置したままの場合と比較して、衝突後の転写紙Pの湾曲内側面とスポンジブロック26との摺擦時間を少なくできるので、その摺擦による搬送性の低下や寿命低下を抑制することができる。
また、上記構成例6〜8では、ターン部よりも転写紙搬送方向上流側に位置する所定の検知箇所を転写紙Pが通過したことを検知するシート材通過検知手段としての紙先端検知センサ32を設け、制御装置36が、紙先端検知センサ32の検知結果に基づいてスポンジブロック26の位置制御を行う。これにより、スポンジブロック26の移動を転写紙Pの搬送位置に合わせて高いタイミング精度で実行することができる。
また、上記構成例6〜8において、制御装置36は、転写紙Pの先端が上記衝突箇所を通過した後であって、転写紙Pの湾曲内側面が衝突箇所に衝突する前のタイミングで、スポンジブロック26が退避位置から突出位置又は半突出位置へ移動するようにスポンジブロック26が位置制御されるので、転写紙Pの先端がスポンジブロック26に引っ掛かって、転写紙Pの先端が折れたり曲がったり、あるいは、転写紙Pがジャムしたりするなどの不具合を引き起こすのを防止することができる。
また、上記構成例6〜8において、制御装置36は、転写紙Pの湾曲内側面が上記衝突箇所に衝突した後であって、転写紙Pの後端が衝突箇所を通過する前のタイミングで、スポンジブロック26が突出位置又は半突出位置から退避位置へ移動するようにスポンジブロック26が位置制御されるので、スポンジブロック26が突出位置又は半突出位置に位置したままの場合と比較して、衝突後の転写紙Pの湾曲内側面とスポンジブロック26との摺擦時間を少なくできるので、その摺擦による搬送性の低下や寿命低下を抑制することができる。
また、上記構成例7及び8においては、転写紙Pの種類情報である紙厚情報を取得するシート種類取得手段としての紙厚検知センサ37を有し、制御装置36は、紙厚検知センサ37が取得した結果に基づいて、スポンジブロック26が転写紙Pの湾曲内側面と衝突して弾性変形する時に内側ガイド部材23や内側曲面ガイド30の衝突箇所からスポンジブロック26が突出する突出量を制御する突出量制御手段として機能する。なお、ここでいう突出量はゼロを含む。すなわち、スポンジブロック26は退避位置に位置する場合、その突出量はゼロである。本構成によれば、転写紙Pの種類に応じてスポンジブロック26の突出量を変更することができるので、例えば次のような制御が可能となる。すなわち、衝突音が比較的小さい種類の転写紙については、一般にコシが弱いものであり、スポンジブロック26による搬送性悪化が懸念されるため、スポンジブロック26の突出量を少なくし又はゼロにし、搬送性悪化を抑制する。一方、衝突音が比較的大きい種類の転写紙については、一般にコシが強いものであり、スポンジブロック26による搬送性悪化の心配が少ないため、スポンジブロック26の突出量を大きくして、衝突音を効率よく低減させる。
また、上記構成例7及び8において、制御装置36は、紙厚検知センサ37が取得した転写紙Pの種類情報が予め決められた薄紙情報である場合には突出量がゼロとなるように制御するので、スポンジブロック26によって搬送性が低下することがなく、薄紙についての安定した搬送性を実現できる。
また、上記構成例7及び8においては、少なくとも同じ材質の転写紙Pについて、紙厚が厚い転写紙Pよりも紙厚が薄い転写紙Pの方が少ない突出量となるように制御しているので、どのような紙厚のものでも衝突音の低減と搬送性低下の抑制とを両立できる。
また、上記構成例7及び8においては、坪量が208g/m2以上である厚紙については、内側ガイド部材23や内側曲面ガイド30の衝突箇所からスポンジブロック26が必ず突出した状態になるように制御するので、衝突音が大きい厚紙の搬送時における騒音を確実に防止できる。
1 感光体
2 帯電装置
3 クリーニング装置
4 現像装置
5 転写装置
8 搬送ローラ
11 加熱定着装置
20 給紙カセット
23 内側ガイド部材
24 外側ガイド部材
26 スポンジブロック(弾性変形部材)
28 スポンジローラ(弾性変形部材)
29 モータ
30 内側曲面ガイド
31 外側曲面ガイド
32 紙先端検知センサ
33 アーム
34 引っ張りばね
35 ソレノイド
36 制御装置
37 紙厚検知センサ
38 マイラー
特開2007−131455号公報

Claims (15)

  1. シート材を湾曲させてシート材搬送方向を変更する湾曲搬送箇所に対し、シート材の後端側部分に搬送力を付与することで該シート材の先端を突入させ、該シート材の先端を該湾曲搬送箇所の湾曲外側ガイド部材に沿って移動させることでシート材搬送方向を変更させ、該湾曲搬送箇所に設けられた湾曲内側ガイド部材と湾曲外側ガイド部材とで該シート材を湾曲させた状態に規制しながら該シート材を搬送するシート材搬送装置において、
    上記シート材の先端が上記湾曲搬送箇所の湾曲外側ガイド部材に沿って移動することで該シート材の湾曲内側面が衝突する上記湾曲内側ガイド部材の衝突箇所に、その衝突時に該湾曲内側面から受ける力によって弾性変形する弾性変形部材を設け
    上記弾性変形部材は、その表面がシート材搬送方向へ移動するように回転する回転体で構成されていることを特徴とするシート材搬送装置。
  2. 請求項1のシート材搬送装置において、
    上記弾性変形部材は、上記衝突時にシート材の湾曲内側面から受ける力によって圧縮変形する圧縮変形部材であることを特徴とするシート材搬送装置。
  3. 請求項2のシート材搬送装置において、
    上記圧縮変形部材は、スポンジ状部材であることを特徴とするシート材搬送装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、
    上記回転体を駆動源からの駆動力によって回転駆動させる回転駆動手段を有することを特徴とするシート材搬送装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、
    上記弾性変形部材は、シート材の湾曲内側面が衝突する部分がフッ素樹脂材でコーティングされていることを特徴とするシート材搬送装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、
    上記弾性変形部材が上記シート材の湾曲内側面と衝突して弾性変形する衝突受け位置と、該弾性変形部材が該シート材の湾曲内側面に接触しない退避位置との間で、該弾性変形部材の位置を移動させる移動手段と、
    上記シート材の湾曲内側面が上記湾曲内側ガイド部材に衝突する時期には、上記弾性変形部材が上記衝突受け位置に位置し、かつ、該シート材の衝突後であって該シート材の後端が該衝突箇所を抜けるまでの間の少なくとも一部の期間には、該弾性変形部材が上記退避位置に位置するように、上記移動手段を制御して、弾性変形部材位置制御を行う位置制御手段とを有することを特徴とするシート材搬送装置。
  7. シート材を湾曲させてシート材搬送方向を変更する湾曲搬送箇所に対し、シート材の後端側部分に搬送力を付与することで該シート材の先端を突入させ、該シート材の先端を該湾曲搬送箇所の湾曲外側ガイド部材に沿って移動させることでシート材搬送方向を変更させ、該湾曲搬送箇所に設けられた湾曲内側ガイド部材と湾曲外側ガイド部材とで該シート材を湾曲させた状態に規制しながら該シート材を搬送するシート材搬送装置において、
    上記シート材の先端が上記湾曲搬送箇所の湾曲外側ガイド部材に沿って移動することで該シート材の湾曲内側面が衝突する上記湾曲内側ガイド部材の衝突箇所に、その衝突時に該湾曲内側面から受ける力によって弾性変形する弾性変形部材を設けるとともに、
    上記弾性変形部材が上記シート材の湾曲内側面と衝突して弾性変形する衝突受け位置と、該弾性変形部材が該シート材の湾曲内側面に接触しない退避位置との間で、該弾性変形部材の位置を移動させる移動手段と、
    上記シート材の湾曲内側面が上記湾曲内側ガイド部材に衝突する時期には、上記弾性変形部材が上記衝突受け位置に位置し、かつ、該シート材の衝突後であって該シート材の後端が該衝突箇所を抜けるまでの間の少なくとも一部の期間には、該弾性変形部材が上記退避位置に位置するように、上記移動手段を制御して、弾性変形部材位置制御を行う位置制御手段とを有することを特徴とするシート材搬送装置。
  8. 請求項6又は7のシート材搬送装置において、
    上記湾曲搬送箇所よりもシート材搬送方向上流側に位置する所定の検知箇所をシート材が通過したことを検知するシート材通過検知手段を有し、
    上記移動制御手段は、該シート材通過検知手段の検知結果に基づいて上記弾性変形部材位置制御を行うことを特徴とするシート材搬送装置。
  9. 請求項6乃至8のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、
    上記移動制御手段は、シート材の先端が上記衝突箇所を通過した後であって、該シート材の湾曲内側面が該衝突箇所に衝突する前のタイミングで、上記弾性変形部材が上記退避位置から上記衝突受け位置へ移動するように、上記弾性変形部材位置制御を行うことを特徴とするシート材搬送装置。
  10. 請求項のシート材搬送装置において、
    上記移動制御手段は、上記シート材の湾曲内側面が上記衝突箇所に衝突した後であって、該シート材の後端が該衝突箇所を通過する前のタイミングで、上記弾性変形部材が上記衝突受け位置から上記退避位置へ移動するように、上記弾性変形部材位置制御を行うことを特徴とするシート材搬送装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、
    シート材の種類情報を取得するシート種類取得手段と、
    該シート種類取得手段が取得した結果に基づいて、上記弾性変形部材が上記シート材の湾曲内側面と衝突して弾性変形する時に上記湾曲内側ガイド部材の衝突箇所から該弾性変形部材が突出する突出量を制御する突出量制御手段とを有することを特徴とするシート材搬送装置。
  12. 請求項11のシート材搬送装置において、
    上記突出量制御手段は、上記シート種類取得手段が取得したシート材の種類情報が予め決められた薄紙情報である場合には、上記突出量がゼロとなるように制御することを特徴とするシート材搬送装置。
  13. 請求項11のシート材搬送装置において、
    上記突出量制御手段は、少なくとも同じ材質のシート材については、シート厚が厚いシート材よりもシート厚が薄いシート材の方が少ない突出量となるように制御することを特徴とするシート材搬送装置。
  14. 請求項11乃至13のいずれか1項に記載のシート材搬送装置において、
    上記突出量制御手段は、坪量が208g/m2以上である紙シートについては、上記湾曲内側ガイド部材の衝突箇所から上記弾性変形部材が必ず突出した状態になるように制御することを特徴とするシート材搬送装置。
  15. 搬送手段により画像記録シートを搬送するとともに、画像形成手段により該画像記録シート上に画像を形成する画像形成装置において、
    上記搬送手段として、請求項1乃至14のいずれか1項に記載のシート材搬送装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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