JP5530202B2 - 植物由来成分からなる自動車用カーペット - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用の植物由来成分からなる自動車用カーペットに係わり、より詳細には、植物由来ポリエチレン繊維を含む表皮材層と植物由来の熱可塑性樹脂を含むバッキング材層からなる自動車用ニードルパンチカーペットに関する。
自動車用内装材として、生産性と加工性および製造コストの面から、ニードルパンチ不織布を使用したカーペットが自動車のフロアをはじめトランクマット、ドアトリムなどに使用されているが、従来はそのほとんどが石油系プラスチック短繊維を原料とした表皮材に、石油系プラスチック樹脂を原料としたバッキング材を組合したカーペットが製造されていた。
しかし、石油系プラスチックは難分解性であるため、ゴミ処理問題等、循環型社会を実践する上で大きな障害となっている。また、焼却時に発生する二酸化炭素は地球温暖化の原因となっている。加えて、原料が石油由来であるため化石資源の枯渇の問題が懸念されている。そのような状況の中、自動車内装材に使用される石油系プラスチック短繊維及び石油系プラスチック樹脂においても、その代替、使用量低減が求められている。
石油系プラスチック短繊維の代替繊維として、具体的には、トウモロコシなどの植物資源を原料とするポリ乳酸繊維の使用が検討されている。ところで、自動車内装材は安全上の観点から強度および耐久性を必要とするが、ポリ乳酸単体にて形成された繊維は、その強度や耐久性が従来の合成繊維よりも劣っている。このため、従来のポリ乳酸単体にて形成された繊維は、強度および耐久性が要求される自動車内装材での使用は限定されているのが現状である。
ポリ乳酸からなるニードルパンチ不織布の耐久性を上げるために、特許文献1では、複数の不織ウェブを積層一体化し、自動車内に露出する表層は、芳香族ポリエステルを含みかつポリ乳酸を含ませず、露出する表層以外の少なくとも1層の不織ウェブ層にポリ乳酸を含ませる技術が開示されている。しかしながら、この構成ではポリ乳酸からなる植物由来成分の含有比率を大きくすることは出来なかった。また、特許文献2には、ポリ乳酸と他の成分とからなる複合繊維として、ポリ乳酸が単繊維の表面の全部又は一部を形成し、他の成分としてのポリエチレンテレフタレート等のポリエステルを芯部に用いた複合繊維が提案されている。しかしながら、この繊維は、ポリ乳酸成分が繊維の外周部を占めポリ乳酸成分を接着成分とするバインダー繊維であるため、強度、耐久性が要求される自動車内装材の用途で好適に使用可能なものではなかった。
また、上記技術はニードルパンチカーペットを構成する表皮材における植物由来成分の含有比率を大きくすることが目的で、バッキング材においては言及しておらず、従来の石油系プラスチック樹脂を使用することで、製品全体での植物由来成分の含有比率は50%にも満たないものであった。
特開2008−248419号公報 特開平11−279841号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その課題は、自動車用カーペットにおいて、全重量に対して、植物由来成分を50重量%以上含ませることにより、石油由来のエネルギーや製品の消費を減らし、環境負荷を低減する地球環境に優しく、また、強度、耐久性が要求される自動車内装材の用途で好適に使用可能な自動車用カーペットを提供することを目的とする。
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意検討の結果、自動車用カーペットを構成するニードルパンチ不織布からなる表皮材層において、芯部がさとうきびから製造された植物由来ポリエチレンで構成され、鞘部が前記植物由来ポリエチレンよりも高融点のポリエステルで構成されている芯鞘型複合短繊維を使用し、さらに、成型及び保形のためのバッキング材層にも植物由来ポリエチレンを使用することにより、全重量に対して、植物由来成分を50重量%以上含み、強度、耐久性が要求される自動車内装材の用途で好適に使用可能な自動車用カーペットが提供できることを見出し本発明に到達した。前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]ニードルパンチ不織布からなる表皮材層と、繊維を固定するためのラテックス材層と、成型及び保形のためのバッキング材層からなる自動車用カーペットにおいて、全重量に対して、植物由来成分が50重量%以上含まれることを特徴とする自動車用カーペット。
[2]前記植物由来成分がさとうきびから製造されたポリエチレンであることを特徴とする前項1に記載の動車用カーペット。
[3]前記表皮材層を構成する繊維において、植物由来成分が40〜60重量%含むことを特徴とする前項1または2に記載の自動車用カーペット。
[4]前記バッキング材層において、植物由来成分からなる熱可塑性樹脂が80〜100重量%含むことを特徴とする前項1ないし3に記載の自動車用カーペット。
[5]前記表皮材層において、構成する繊維が芯鞘形状の繊維横断面を呈しており、芯部が植物由来ポリエチレンで構成され、鞘部が前記植物由来ポリエチレンよりも高融点のポリエステルで構成されている芯鞘型複合短繊維を用いていることを特徴とする前項1ないし4に記載の自動車用カーペット。
[1]の発明では、自動車用カーペットにおいて、全重量に対して、50重量%以上含まれている植物由来原料は、燃やしても、元々空気中にあったCO2を再び空気中に戻すだけである、いわゆるカーボンニュートラルであるから、地球温暖化の影響はなく、石油由来のエネルギーや製品の消費を減らし、環境負荷を低減する地球環境に優しい自動車用カーペットとすることができる。
[2]の発明では、前記植物由来成分の製造原料とするさとうきびは一年草で生長が早く、且つ単位面積あたりの生育量が多い為に、地球環境に大きな影響を与えることなく原料調達が容易である。また、製造されたポリエチレンは強度、耐久性に優れ、繊維或いはフィルム状のバッキング材として好適に用いることができる。
[3]の発明では、表皮材層おいて、植物由来成分が40〜60重量%含むことにより、植物化度の高い自動車用カーペットとすることができる。
[4]の発明では、バッキング材層において、植物由来成分からなる熱可塑性樹脂が80〜100重量%含むことにより、さらに植物化度の高い自動車用カーペットとすることができる。
[5]の発明では、表皮材層において、構成する繊維が芯鞘形状の繊維横断面を呈しており、芯部が植物由来ポリエチレンで構成されているために、植物資源の使用によって石油資源の使用量を低減することができ、また、鞘部が前記植物由来ポリエチレンよりも高融点のポリエステルで構成されているために、自動車内装材として必要な、耐湿熱分解性、強伸度、耐熱性、耐久性すなわち耐磨耗性を発揮することができる。さらに芯鞘型複合短繊維を用いたものであるため、ニードルパンチ加工において繊維の損傷が生じにくく、繊維の強度、耐磨耗性を保持した状態で繊維同士を強く絡ませることができ、このため特に強伸度、耐磨耗性に優れた表皮材層とすることができる。
この発明の自動車用カーペット(1)は、図1に示すように、ニードルパンチ不織布からなる表皮材層(2)と、繊維を固定するためのラテックス材層(3)と、成型及び保形のためのバッキング材層(4)が積層一体化されてなるものである。
本発明における前記表皮材層(2)としては、公知のニードルパンチ不織布の製造方法を用いて製造することができる。例えば、オープナーなどの開繊機にて短繊維を開繊し、開繊後の短繊維は、カード法を用いてカーディングによりウェブを成形する。
均一に成形されたウェブは、ニードルパンチ工程を用いて高速で上下するニードルで繰り返し突き刺し、ニードルに刻まれたバーブという突起により繊維を絡ませる方法により、繊維間を結合させる。繊維間をより絡ませ強固に結合させる際は、ニードルパンチ工程の後に熱風乾燥法を用いて成形する方法がより好ましい。
本発明では、熱風乾燥機の温度は80〜160℃であることが好ましい。温度が80℃以上であれば鞘部のポリエステルを軟化させ繊維同士を強固に結合することができ、160℃以下であれば植物由来ポリエチレンの劣化を防ぐことができる。
本発明における前記表皮材層(2)を構成する繊維としては芯鞘型複合短繊維を用いる。該芯鞘型複合短繊維は芯鞘形状の繊維横断面を呈しており、芯部が植物由来ポリエチレンで構成され、鞘部が前記植物由来ポリエチレンよりも高融点のポリエステルで構成されている。
芯部を構成する植物由来ポリエチレンは、石油由来ではなく、植物のさとうきびから生産されるもので、さとうきびは一年草で生長が早く、一年で約2mから場合によっては5mもの高さまで成長し、且つ単位面積あたりの生育量が多い為、空気中炭酸ガス固定化量が非常に多い点から地球温暖化防止に寄与する植物として環境面から非常に注目を集めている植物である。
本発明で用いる植物由来ポリエチレンは、さとうきびから採れる糖分を発酵しバイオエタノールにし、さらに脱水反応によりバイオエタノールからバイオエチレンに変換し、これを重合することでポリエチレンとして製造したものである。従来の石油系と同じポリエチレンと同等の加工性・物性を有し、既存の加工設備・リサイクルシステムをそのまま活用できる特徴を持っている。
鞘部を構成するポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどのポリアルキレンテレフタレートを主体としたポリエステルが挙げられる。
前記鞘部を構成するポリエステルは、芯部の植物由来ポリエチレンよりも高融点であることが必要であるが、その融点差が大きすぎる
と、複合紡糸に際して紡糸操業性を阻害したり、植物由来ポリエチレンの熱分解を引き起こすことがある。このため、芳香族ポリエステルとしては融点が200〜255℃程度のものを用いることが好ましく、芯部の植物由来ポリエチレンとの融点差は60℃以下とすることが好ましい。
前記鞘部を構成するポリエステル中には、本発明の目的を損なわない範囲であれば、必要に応じて、熱安定剤、結晶核剤、艶消剤、顔料、耐光剤、耐候剤、滑剤、酸化防止剤、抗菌剤、香料、可塑剤、染料、界面活性剤、難燃剤、表面改質剤、各種無機および有機電解質、その他類似の添加剤を添加することができる。
本発明における前記表皮材層(2)を構成する複合短繊維は、横断面形状すなわち繊維の長さ方向に対して垂直に切断した断面の形状が、芯鞘形状を呈する芯鞘型複合短繊維であって、上記のようなポリエステルが鞘部に配され、かつ植物由来ポリエチレンが芯部に配されている。芯鞘形状としては、芯部が1つである同心芯鞘型や偏心芯鞘型、芯部が複数個である海島型等の複合形態が挙げられるが、耐磨耗性の面から同心芯鞘型が好ましい。前記同心芯鞘型における芯鞘複合比率は、植物化度、及び耐磨耗性の面から、重量比率で、(芯/鞘)=40/60〜60/40とすることが好ましい。前記比率により、前記ニードルパンチ不織布からなる表皮材を構成する繊維において、植物由来成分が40〜60重量%含むことになり、本発明における自動車用カーペット(1)の全重量に対して、植物由来成分が50重量%以上含む特徴に寄与する結果となる。
上記のような芯鞘型の複合形状とすることにより、自動車内装材としての自動車用カーペット(1)を構成する表皮材層(2)に用いる場合に、植物由来ポリエチレンが強度や耐熱分解性等に劣ることをポリエステルがカバーすることができる。このため、植物由来の原料を使用しながら、自動車内装材としての自動車用カーペット(1)として必要な強度や耐久性に優れたものとなる。
上記のような芯鞘型の複合形状を呈していれば、その断面形状は丸断面に限定されるものではなく、扁平断面、多角形、多葉形、ひょうたん形、アルファベット形(T型、Y型等)、井型等の各種の異形のものであってもよい。また、これらの形状において中空部を有するものでもよい。
単繊維繊度は1〜100dtex、繊維長は5〜150mm程度が好ましい。また、カーペット表面のカバリング性や嵩高性のために、単繊維に捲縮を付与する必要がある。捲縮とは、押し込み式クリンパーやスタフィングボックス等の捲縮付与装置により付与された形状をいい、これらの捲縮付与装置によると、通常、山部と谷部が連続して存在するジグザグ状の形状が付与される。捲縮付与装置により付与する捲縮数は5〜25個/25mmとすることが好ましく、捲縮率は5〜30%とすることが好ましい。
本発明における前記表皮材層(2)の目付量は200〜600g/mが好ましい。200g/m以上とすることでカーペット表面の好適なカバリング性や嵩高性が得られ、600g/m以下とすることで、自動車用カーペット(1)の基本性能である軽量性や通気性を保つことができる。
使用する繊維の単繊維繊度、繊維長、捲縮数、捲縮率、及び目付量をこの範囲とすることにより、ニードルパンチ不織布からなる表皮材層(2)としてのカーペット表面の好適なカバリング性や嵩高性が得られ、また汎用のカード機やニードルパンチ機で容易に生産が可能となる。
本発明における前記ラテックス材層(3)は樹脂やゴムのエマルジョンや溶液を塗布することによって形成された樹脂層からなり、前記表皮材層(2)の裏面に形成し、前記表皮材層(2)を構成する繊維の解れや抜けが生じない様に固定する。用いる樹脂やゴムとしてはSBR、NBR樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。このラテックス材層(3)における樹脂の付着量(乾燥状態)は30〜300g/mに設定されるのが好ましい。30g/m以上とすることで繊維の解れや抜けを防止することが出きると共に、300g/m以下とすることで、自動車用カーペット(1)の基本性能である軽量性や通気性を保つことができる。
従来、自動車のフロアパネル上には、装飾、外物によるフロアパネル破損の保護等の目的によって、フロアパネルの形状に沿って自動車用カーペット(1)を付設している。本発明におけるバッキング材層(4)は、加熱成型、冷却により、自動車用カーペット(1)に成形性及び保形性を付与するためのもので熱可塑性樹脂層からなり、公知のTダイス付押出機を用いて製造することができる。
本発明におけるバッキング材層(4)は、前記表皮材層(2)を構成する繊維の芯部と同様の植物由来ポリエチレンを用いることを特徴とする。従来の石油由来ポリエチレンと同様の熱特性を有するので、好適な成型及び保形が可能となる。
前記バッキング材層(4)を構成する植物由来ポリエチレン中には、本発明の目的を損なわない範囲であれば、必要に応じて、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、タルク等の充填剤、顔料、耐光剤、耐候剤、酸化防止剤、抗菌剤、難燃剤等を添加することができる。但し、植物由来ポリエチレンの含有量を80〜100重量%とすることが必要である。前記バッキング材層(4)を構成する樹脂において、植物由来成分が80〜100重量%含むことになり、前記表皮材層(2)を構成する繊維の芯部に用いる植物由来成分と相俟って、本発明における自動車用カーペット(1)の全重量に対して、植物由来成分が50重量%以上含む特徴に寄与する結果となる。
このバッキング材層(4)における樹脂の塗布量は100〜1000g/mに設定されるのが好ましい。100g/m以上とすることで好適な成形性及び保形性を発揮させることが出きると共に、1000g/m以下とすることで、自動車用カーペット(1)の基本性能である軽量性を保つことができる。
前記表皮材層(2)と、前記ラテックス材層(3)と、前記バッキング材層(4)が積層一体化された構成で、全重量に対して、植物由来成分が50重量%以上含み、強度、耐久性が要求される自動車内装材の用途で好適に使用可能な自動車用カーペットが提供できることになる。尚、前記バッキング材層(4)を積層せずに、前記表皮材層(2)と、前記ラテックス材層(3)のみの構成の布帛を、成型工程を必要としない、自動車のフロア以外の部位、例えば天井等に使用することもできる。但しこの場合は、製品全重量に対して植物由来成分が40〜60重量%含む結果となる。
以下、本発明の実施例について説明する。
本発明の自動車用カーペット(1)の植物化度及び摩耗減量率は、下記の方法により測定したものである。
[植物化度]植物由来成分の重量を全重量分における重量比率で表した。
[摩耗減量率]JIS―L―1096―8.17.3のテーバー摩耗試験法において、5500回の摩擦処理を施し、摩擦処理前後のサンプルの質量から下記式により求めた。摩耗減量率(%)=(W1−W2)/(P×A)×100W1:摩擦処理前のサンプルの質量。W2:摩擦処理後、脱落した繊維を全て払い落としたサンプルの質量P:繊維目付量A:摩擦処理後のサンプルにおいて、摩耗輪が接触した部分の面積
<実施例1>断面形状が丸断面で、芯鞘形状の繊維横断面を呈し、芯部が融点180℃の植物由来ポリエチレンで構成され、鞘部が融点210℃のポリエステルで構成されている芯鞘型複合短繊維、重量比率(芯/鞘)=50/50、単繊維繊度30dtex、繊維長は52mm、捲縮数18個/25mm、捲縮率17%を原料とし、公知のニードルパンチ不織布の製造機を用い目付量300g/mの表皮材層(2)を作成した。次に、該表皮材層(2)の裏面にラテックス材層(3)SBR80g/m(乾燥状態)を塗布し、さらに、公知のTダイス付押出機を用いて、前記ラテックス材層(3)の裏面にバッキング材層(4)として植物由来ポリエチレン100%、300g/mを塗布して自動車用カーペット(1)を製造した。植物化度が66%で、摩耗減量率は17.8%であった。
<実施例2>表皮材層(2)を構成する芯鞘型複合短繊維の重量比率(芯/鞘)=40/60としたこと以外は実施例1と全く同様にして自動車用カーペット(1)を得た。植物化度が61%で、摩耗減量率は15.3%であった。
<実施例3>バッキング材層(4)として植物由来ポリエチレン70重量%、炭酸カルシウム30重量%としたこと以外は実施例1と全く同様にして自動車用カーペット(1)を得た。植物化度が53%で、摩耗減量率は18.1%であった。
<比較例1>バッキング材層(4)として石油由来ポリエチレン100重量%としたこと以外は実施例1と全く同様にして自動車用カーペット(1)を得た。植物化度が22%で、摩耗減量率は17.5%であった。
<比較例2>表皮材層(2)を構成する繊維をポリエステル短繊維100重量%としたこと以外は実施例1と全く同様にして自動車用カーペット(1)を得た。植物化度が44%で、摩耗減量率は14.4%であった。
<参考例1>表皮材層(2)を構成する繊維を植物由来ポリエチレン100重量%としたこと以外は実施例1と全く同様にして自動車用カーペット(1)を得た。植物化度が88%で、摩耗減量率は86.7%であった。
実施例1〜3の自動車用カーペットは、いずれも植物化度が50%を超え、環境負荷を低減することが可能で、また、摩耗減量率も低く、十分に使用に耐えうる自動車用カーペット(1)を得た。
これに対し、比較例1、2の自動車用カーペット(1)は植物化度が50%を超えることができず、環境負荷を低減する自動車用カーペットにならなかった。また、参考例1は植物化度が50%を超えるものの、摩耗減量率が高く、十分に使用に耐えうる自動車用カーペット(1)にはならなかった。
本発明における一実施形態に係る自動車用カーペットの概略断面図である。 本発明における一実施形態に係る芯鞘型複合短繊維の概略断面図である。
1・・・自動車用カーペット 2・・・表皮材層 3・・・ラテックス材層 4・・・バッキング材層5・・・芯鞘型複合短繊維6・・・芯鞘型複合短繊維の芯部7・・・芯鞘型複合短繊維の鞘部

Claims (2)

  1. ニードルパンチ不織布からなる表皮材層と、繊維を固定するためのラテックス材層と、成型及び保形のためのバッキング材層からなる自動車用カーペットにおいて、全重量に対して、植物由来成分が50重量%以上含まれ
    前記表皮材層において、構成する繊維が芯鞘形状の繊維横断面を呈しており、芯部が植物由来ポリエチレンで構成され、鞘部が前記植物由来ポリエチレンよりも高融点のポリエステルで構成されている芯鞘型複合短繊維を用いており、
    前記表皮材層を構成する繊維において、植物由来成分を40〜60重量%含み、
    前記バッキング材層において、植物由来成分からなる熱可塑性樹脂を80〜100重量%含み、
    前記鞘部を構成する高融点のポリエステルとしては、融点が200〜255℃程度であり、前記芯部の植物由来ポリエチレンとの融点差が60℃以下であり、
    前記芯鞘形状としては、芯部が1つである同心芯鞘型とし、芯鞘複合比率を重量比率で、(芯/鞘)=40/60〜60/40とし、
    前記表皮材層の目付量を200〜600g/m 2 とし、
    前記ラテックス材層における樹脂の付着量(乾燥状態)を30〜300g/m 2 に設定することを特徴とする自動車用カーペット。
  2. 前記植物由来成分がさとうきびから製造されたポリエチレンであることを特徴とする請求項1に記載の自動車用カーペット。
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