JP5530095B2 - ディジタル処理装置、信号解析システムおよび信号解析方法 - Google Patents
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Undersamplingを利用する特許文献1の技術では、ADCに入力される信号の周波数が高いため、ADCの動作クロックに新たな課題が発生する。ADCの動作クロックの周期は完全に一定ではなく、必ずある大きさの時間変動を持つ。この時間変動はジッタと呼ばれ、ADCの変換周期に誤差を引き起こす原因となる。ディジタル論理回路は、ADCで変換されて出力されるディジタルデータの時間間隔が一定であると前提して作られているため、ジッタはディジタル化された信号に雑音として入り込むという問題がある。
その他の解決手段については、実施形態中に記載する。
次に、本実施形態の受信装置を含む分光計1(信号解析システム)の構成を、図1のブロック図を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る分光計の構成例を示すブロック図である。
分光計1は、制御装置200と、送信装置300と、アナログ受信装置400と、ディジタル受信装置100を有してなる。
制御装置200は、ユーザコンピュータ9と情報の授受を行ったり、照射DDS302、局部発振器301、数値制御発振器(Numerically Controlled Oscillator、以下、NCO107と記載)(図3)へ指示を送ったり、バッファ112(図3)からデータを受け取ったりする制御器201と、標準クロック202と、クロック合成器203とを有している。送信装置300は、局部発振器301と、照射DDS302と、照射ミキサ303と、照射フィルタ304と、照射増幅器305とを有している。アナログ受信装置400は、第1増幅器401と、受信ミキサ402と、受信フィルタ403と、第2増幅器404とを有している。各部201〜203,301〜305,401〜404の機能や、入出力関係は、図2を参照して後記する。また、ディジタル受信装置100の構成は、図3で後記する。
次に、図1を参照しつつ、図2に沿って分光計1の制御装置200、送信装置300およびアナログ受信装置400の処理を説明する。
図2は、本実施形態に係る分光計の処理手順を示すフローチャートである。
制御器201は、ユーザコンピュータ9の指令を受け、送信装置300の照射DDS302と、ディジタル受信装置100のNCO107に周波数設定を行う。標準クロック202は、10MHz〜100MHzの発振器であり、分光計1全体の時間標準となるため、温度安定性および時間安定性の高い発振器が用いられる。クロック合成器203が標準クロック202から取得したクロック情報を基に各部品の動作クロックを合成し、この動作クロックを各部品に供給する。特に、照射DDS302と、局部発振器301と、NCO107と、ADC101は信号送受信に関わるため、標準クロック202との同期が重要であり、これらの各部301,302,101,107は、クロック合成器203から動作クロックを受け取る。
送信装置300は、試料に照射する照射信号を生成するとともに、アナログ受信装置400に供給する局部信号を生成する。
局部発振器301は、制御器201から指示を受けると、クロック合成器203から出力される動作クロックを基に、周波数FLの局部信号を生成し、照射ミキサ303へ出力する(S101)。
照射DDS302は、制御器201から指示を受けると、制御器201で設定された周波数FTのアナログ信号を生成し、照射ミキサ303へ出力する。このアナログ信号の生成は、前記したように試料分子の共鳴周波数に合わせるための調節処理に用いるという目的がある。その周波数分解能は通常数mHz前後、出力周波数FTは数十MHzである。なお、局部発振器301は量子化雑音を回避するためアナログ発振器が用いられることが多く、周波数分解能は0.1mHz前後と照射DDS302に比べて優れている。従って、局部発振器301の出力周波数FLは数十〜数百MHzである。照射DDS302と局部発振器301の出力は照射ミキサ303で乗算される。照射ミキサ303の出力は式(1)の如く2つの周波数FL+FT,FL−FTを含む。
アナログ受信装置400は、試料から受信した受信信号を増幅し、局部信号と乗算することで受信信号の周波数を低い周波数に変換する機能を有する。
アナログ受信装置400は、試料から照射される受信信号を受信すると(S103)、以下の処理を行う。
受信信号の周波数は、照射信号の周波数FL−FTに、試料分子による変調周波数FMを加算した、FL−FT+FMである。周波数FMは試料分子内にける複数の核スピンの位置に対応して複数の周波数成分を持つ。周波数FMにおける複数の周波数成分が含まれる周波数帯域をNMR信号帯域幅FBと記載する。FBは試料分子により異なるが、数MHz以下の場合がほとんどである。第1増幅器401は、受信装置全体の雑音特性に支配的な影響を与えるため、通常、低雑音増幅器(Low Noise Amplifier)と呼ばれる増幅器が用いられる。受信ミキサ402は、前記した周波数FLの局部信号と、周波数FL−FT+FMの第1増幅器401の出力信号(増幅された受信信号)とを乗算することによって、受信ミキサ402は式(2)に示す2つの周波数成分を持つアナログ信号を、受信フィルタ403へ出力する(S104)。ここで、周波数FMは、実際には帯域幅FB内に複数の周波数を持つが、説明が煩雑になるのを避けるため、以下では別記がない限り1つの周波数として扱う。
そして、ディジタル受信装置100は、図4を参照して後記するディジタル受信処理を行う(S106)。以上のように局部信号を用いて周波数の変換を行う受信方式をヘテロダイン方式と呼ぶ。
図3は、本実施形態に係るディジタル受信装置の構成を示すブロック図である。
ディジタル受信装置100は、ADC101と、分岐回路102と、第1符号器103(符号器120)と、第2符号器104(符号器120)と、第1間引フィルタ105(間引フィルタ121)と、第2間引フィルタ106(間引フィルタ121)と、NCO107と、第1乗算器108(乗算器122)と、第2乗算器109(乗算器122)と、第1ディジタルフィルタ110(ディジタルフィルタ123)と、第2ディジタルフィルタ111(ディジタルフィルタ123)と、バッファ112とを有している。各部101〜112の機能や、入出力関係は、図4を参照して後記する。また、クロック合成器203や、制御器201との関係は、図1の説明で記載した通りである。
次に、図3を参照しつつ、図4に沿ってディジタル受信装置100(ディジタル処理装置)における処理を説明する。
図4は、本実施形態に係るディジタル受信装置の処理手順を示すフローチャートである。
ここで、ADC101はΔtの周期毎に入力信号をサンプリングしてBビットのディジタルデータを出力する。サンプリング周期Δtの逆数1/Δtをサンプリング周波数FSと呼ぶ。また、ディジタルデータを表すビット数Bをビット長と呼び、ADC101は入力信号を−2B−1〜2B−1−1の整数を用いて階段状のディジタルデータに変換する。なお、ADC101は、クロック合成器203(図1)で合成される動作クロックに従って作動している。
これにより、分岐回路102は、ADC101から出力されるディジタルデータを交互に出力する。つまり、ADC101から出力されるディジタルデータD(n)を時間順に(D(1),D(2),D(3),D(4),・・・)と表すと、分岐回路102は、(D(1),D(3),・・・)の奇数番目データを第1符号器103に、(D(2),D(4),・・・)の偶数番目データを第2符号器104に出力する。
これにより、第1符号器103と第2符号器104は、入力されたディジタルデータの符号を1つおきに反転させる。第1符号器103の場合、(D(1),D(3),D(5),D(7),・・・)の入力データに対し、出力データは(D(1),−D(3),D(5),−D(7),・・・)となる。第2符号器104の出力データも、同様に(D(2),−D(4),D(6),−D(8),・・・)となる。符号反転は乗算に比べてはるかに単純な処理であり、符号反転処理に必要な時間はクロック数に換算して乗算処理の1/3以下である。また、符号反転にかかる時間は、乗算処理と異なり、ディジタルデータのビット長に関わらずほぼ一定である。このため、各符号器120の動作速度がADC101のサンプリング周期Δtとビット長Bを制約することはない。
図5は、符号器における符号反転の効果を説明するための図であり、(a)は、サンプリング手順を示し、(b)は、符号反転処理手順を示す。
図5(a)はADC101のサンプリング周波数FSと、ADC101によりディジタル化されるディジタルデータの関係を示す。太い線502はADC101にアナログ受信装置400(図1)から入力される信号を、細い線501は周波数FSを持つサンプリングクロックを表す。ADC101は、太い線502で表した入力信号の振幅を、細い線501で表したサンプリングクロックの振幅が1に達した時にサンプリングして、ディジタルデータに変換して出力する。四角の点503が、サンプリングされるディジタルデータを表す。
ADC101のサンプリング周波数FSは固定されてもよいし、可変でもよい。
第1間引フィルタ105と第2間引フィルタ106から、第1乗算器108および第2乗算器109に入力されるディジタルデータの時間間隔は、間引処理により大幅に長くなる。従って、第1乗算器108および第2乗算器109の乗算処理間隔Δt’もADC101のサンプリング周期Δtより大幅に長くなる。
図6は、本実施形態に係る受信装置を含む分光計を用いるNMR装置の構成図である。
まず、NMR装置10の一般的な構成として、静磁場を作る磁石装置2に室温ボア3が設けられ、室温ボア3にプローブ4と試料6を、各々挿入する。磁石装置2の中心部に近いプローブ4の先端部にはプローブコイル5が配置され、試料が投入されている試料管はプローブコイル5を貫通して挿入される。プローブコイル5には同調整合回路7が接続されている。図6の例では、プローブコイル5が3つの端子を持つため、同調整合回路7との接続は3つの線で行われている。同調整合回路7は高周波信号ケーブル8により分光計1と接続される。分光計1は、受信信号を取得する際に、高周波信号ケーブル8を経由して高周波の交流磁場パターンをプローブコイル5に送信し、プローブコイル5から核スピンの応答信号を、高周波信号ケーブル8を経由して受信し、データ処理を行う。処理されたディジタルデータは、ユーザコンピュータ9から、ユーザに提供される。
次に、比較例として一般的に用いられているNMRに用いる分光計1aと、本実施形態に係る分光計1とを比較しつつ、本実施形態に係る分光計1の効果を説明する。
分光計1aが、図1の分光計1と異なる点は、送信装置300aと、ディジタル受信装置100aを有する点である。送信装置300aが、図1の送信装置300と異なる点は、局部DDS306と、局部ミキサ307と、局部フィルタ308を有している点である。また、ディジタル受信装置100aが、図1のディジタル受信装置100と異なる点は、第1符号器103、第2符号器104、第1間引フィルタ105および第2間引フィルタ106が備えられていない点である。また、ディジタル受信装置100aは、余弦波と正弦波を出力するNCO107aを有している。なお、制御装置200の標準クロック202およびクロック合成器203の仕様は、図1と同じであるため説明を省略するが、クロック合成器203で合成された動作クロックが、図1にはない局部DDS306へ送られている点が図1とは異なっている。
次に、図7を参照しつつ、図8に沿って比較例の分光計の処理を説明する。
図8は、比較例に係る分光計の処理手順を示すフローチャートである。なお、制御装置200の各部201〜203の処理は、動作クロックが、局部DDS306へ送られること以外は、図2で説明した処理と同様であるため説明を省略する。
送信装置300は、試料に照射する照射信号を生成するとともに、アナログ受信装置400に供給する局部信号を生成する。
照射DDS302、局部発振器301、照射ミキサ303、照射フィルタ304および照射増幅器305における処理は、図1および図2と同様であるため説明を省略する(S301,S302)。なお、照射ミキサ303が出力するアナログ信号は、前記した式(1)で示されるアナログ信号であり、照射フィルタ304から出力される信号周波数は、FL+FTまたはFL−FTである(ここでは、FL−FTを照射信号の周波数とする)。
ここで、第1乗算器108と第2乗算器109の出力は、各々、式(8)および式(9)の如く2つの周波数成分を持つ。
図9は、局部信号の位相雑音を測定した一例を示す図である。
図9は、横軸が周波数、縦軸が振幅を示している。
局部信号の出力周波数FL−FDを持つ大きいピークの両脇に見えるベースラインの盛り上がり(符号901)が位相雑音である。このような局部信号の位相雑音は、ヘテロダイン方式の受信装置において、NMR信号の雑音を増やす一原因である。
図10は、局部信号における位相雑音の影響を示す図であり、(a)は受信ミキサに入力される前のNMR信号と局部信号を表し、(b)は受信フィルタから出力されるNMR信号を表す。なお、図10において、横軸は周波数を示し、縦軸が振幅を示す。また、図10では、各信号の送受信時にのる白色雑音については、省略してある。
前記の如く、受信ミキサ402に入力されるNMR信号の周波数はFL−FT+FMであり、FMは試料分子内における複数の核スピンの位置に対応して複数の周波数成分を持つ。図10では、FMが2つの周波数成分FM1とFM2を含む場合を示す。各周波数成分の信号強度は対応する核スピンの数により大小の差があって、図10には大信号(符号1002)の周波数をFM1(図示せず)、小信号(符号1001)の周波数をFM2(図示せず)とした。一般に、NMRにおいて大信号は試料を溶かしている溶媒からの信号であることが多く、小信号が試料からの信号であることが多い。つまり、多くの場合、ユーザは、周波数FM2の小信号を検出したいことが多い。
1回の測定で検出する信号周波数成分間の強度比をダイナミックレンジと呼ぶ。位相雑音によるSNR低下は、ダイナミックレンジが大きい測定の場合に、特に深刻になる。例えば、水溶媒中のタンパク質から検出する水素核のNMR信号の場合、水溶媒中の水素核の数がタンパク質に含まれる水素核より1万倍も多いため、ダイナミックレンジが1万に達する場合も珍しくない。このような場合、位相雑音によるSNR低下は大きい。
本実施形態に係るディジタル受信装置は、ADC101の後段に設けた符号器120が擬似的に固定周波数の乗算器122と同等に機能し、その後段に間引フィルタ121を設けて符号器120で乗算された信号データから低い周波数成分を通過させると同時に間引きでデータレートを低下させ、更にその後段に設けた乗算器122で高い周波数分解能の周波数変換を行うため、局部信号の発振に局部DDS306を用いなくても、ディジタル受信装置100に高速で長いビット長のデータ間の乗算が要求されない利点がある。
結果として、局部DDS306を除いた構成とすることができ、DDSに由来する位相雑音を除去することができ、NMR信号のSNRを向上させることが可能となる。
また、高性能の乗算器122を備えなくてもよいので、ディジタル受信装置100のコストを下げることができ、局部DDS306も使用しないので送信装置300のコストも下げることができる。
2 磁石装置
3 室温ボア
4 プローブ
5 プローブコイル
6 試料
7 同調整合回路
8 高周波信号ケーブル
9 ユーザコンピュータ
10 NMR装置
100,100a ディジタル受信装置(ディジタル処理装置)
101 ADC
102 分岐回路
103 第1符号器
104 第2符号器
105 第1間引フィルタ
106 第2間引フィルタ
107 NCO
108 第1乗算器
109 第2乗算器
110 第1ディジタルフィルタ
111 第2ディジタルフィルタ
112 バッファ
120 符号器
121 間引フィルタ
122 乗算器
123 ディジタルフィルタ
200 制御装置
201 制御器
202 標準クロック
203 クロック合成器
300 送信装置
300a 送信装置
301 局部発振器
303 照射ミキサ303
304 照射フィルタ
305 照射増幅器
307 局部ミキサ
308 局部フィルタ
400 アナログ受信装置
401 第1増幅器
402 受信ミキサ
403 受信フィルタ
404 第2増幅器
302 照射DDS
306 局部DDS
Claims (8)
- NMRにおける試料から発信される信号をヘテロダイン方式で周波数変換したアナログ信号から、前記NMRにおける試料に特有の信号である目標信号をディジタルデータとして抽出するディジタル処理装置であって、
A/D変換器から出力されたディジタルデータにおける正負の符号を1つおきに反転させる符号器と、
前記符号器から出力されたディジタルデータから、周波数が低い成分を抽出し、前記抽出された周波数が低い成分のディジタルデータから所定のデータを間引く間引フィルタと、
前記間引フィルタからの出力に、特定の周波数のディジタルデータを出力する数値制御発振器からの出力を乗算する乗算器と、を有する
ことを特徴とするディジタル処理装置。 - 前記ディジタル処理装置は、
前記符号器として、第1の符号器と、第2の符号器とを有しており、
前記間引フィルタとして、第1の間引フィルタと、第2の間引フィルタとを有しており、
前記乗算器として、第1の乗算器と、第2の乗算器とを有しており、
前記第1の符号器の後段に、前記第1の間引フィルタを備え、前記第1の間引フィルタの後段に、前記第1の乗算器を備え、
前記第2の符号器の後段に、前記第2の間引フィルタを備え、前記第2の間引フィルタの後段に、前記第2の乗算器を備え、
前記A/D変換器から出力されたディジタルデータを、前記第1の符号器および第2の符号器へ交互に出力する分岐回路を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のディジタル処理装置。 - 前記数値制御発振器は、特定の周波数の余弦波ディジタルデータを出力する
ことを特徴とする請求項1に記載のディジタル処理装置。 - 局部信号をアナログ受信装置へ送信するとともに、NMRにおける試料へ照射する信号である照射信号を送信する送信装置と、前記局部信号を基に、ヘテロダイン方式で前記NMRにおける試料から発信される信号である受信信号の周波数を、前記受信信号の周波数より低い周波数である中間周波数を有するアナログ信号へと変換する前記アナログ受信装置と、前記アナログ受信装置から送られたアナログ信号から、前記NMRにおける試料に特有の信号である目標信号をディジタルデータとして抽出するディジタル処理装置と、を有する信号解析システムであって、
前記送信装置は、
前記局部信号にDDSで生成された信号を乗算せず、
前記ディジタル処理装置は、
A/D変換器から出力されたディジタルデータにおける正負の符号を1つおきに反転させる符号器と、
前記符号器から出力されたディジタルデータから、周波数が低い成分を抽出し、前記抽出された周波数が低い成分のディジタルデータから所定のデータを間引く間引フィルタと、
前記間引フィルタからの出力に、特定の周波数のディジタルデータを出力する数値制御発振器からの出力を乗算する乗算器と、を有する
ことを特徴とする信号解析システム。 - 前記ディジタル処理装置は、
前記符号器として、第1の符号器と、第2の符号器とを有しており、
前記間引フィルタとして、第1の間引フィルタと、第2の間引フィルタとを有しており
、
前記乗算器として、第1の乗算器と、第2の乗算器とを有しており、
前記第1の符号器の後段に、前記第1の間引フィルタを備え、前記第1の間引フィルタの後段に、前記第1の乗算器を備え、
前記第2の符号器の後段に、前記第2の間引フィルタを備え、前記第2の間引フィルタの後段に、前記第2の乗算器を備え、
前記A/D変換器から出力されたディジタルデータを、前記第1の符号器および第2の符号器へ交互に出力する分岐回路を有する
ことを特徴とする請求項4に記載の信号解析システム。 - 前記数値制御発振器は、特定の周波数の余弦波ディジタルデータを出力する
ことを特徴とする請求項4に記載の信号解析システム。 - NMRにおける試料から発信される信号をヘテロダイン方式で周波数変換したアナログ信号から、前記NMRにおける試料に特有の信号である目標信号をディジタルデータとして抽出するディジタル処理装置による信号解析方法であって、
前記ディジタル処理装置が、
A/D変換器から出力されたディジタルデータにおける正負の符号を1つおきに反転させ、
前記正負の符号を1つおきに反転されたディジタルデータから、周波数が低い成分を抽出し、前記抽出された周波数が低い成分のディジタルデータから所定のデータを間引き、
前記所定のデータを間引かれたディジタルデータに、特定の周波数のディジタルデータを出力する数値制御発振器からの出力を乗算する
ことを特徴とする信号解析方法。 - 局部信号をアナログ受信装置へ送信するとともに、NMRにおける試料へ照射する信号である照射信号を送信する送信装置と、前記局部信号を基に、ヘテロダイン方式で前記NMRにおける試料から発信される信号である受信信号の周波数を、前記受信信号の周波数より低い周波数である中間周波数を有するアナログ信号へと変換する前記アナログ受信装置と、前記アナログ受信装置から送られたアナログ信号から、前記NMRにおける試料に特有の信号である目標信号をディジタルデータとして抽出するディジタル処理装置と、を有する信号解析システムによる信号解析方法であって、
前記送信装置が、
前記局部信号にDDSで生成された信号を乗算せず、
前記ディジタル処理装置が、
A/D変換器から出力されたディジタルデータにおける正負の符号を1つおきに反転させ、
前記正負の符号を1つおきに反転されたディジタルデータから、周波数が低い成分を抽出し、前記抽出された周波数が低い成分のディジタルデータから所定のデータを間引き、
前記所定のデータを間引かれたディジタルデータに、特定の周波数のディジタルデータを出力する数値制御発振器からの出力を乗算する
ことを特徴とする信号解析方法。
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