JP5528383B2 - 空調管理システム - Google Patents

Description

この発明は、工場、ビル施設等における空調設備を制御、監視する空調管理システムに関するものである。

工場、ビル施設等における建物内の空調設備を保守管理するオペレータは、中央管理室の管理装置に表示される空調設備の現在値データやトレンドグラフを見ながら、運転状態などを監視している。

例えば、特許文献１には、設備機器の運転状態、設定温度、異常発生の情報をＷＷＷサーバとして提供し、ブラウザ機能のあるソフトウェアを使用して、端末装置より監視可能とすると共に、端末装置より設備機器の運転状態、設定温度を制御可能とする監視装置が開示されている。この監視装置を建物内の空調設備を監視する装置に適用することにより、居住者は現在温度や体感状況に応じて、端末装置から任意に設定温度を変更することができる。

しかし、現在温度や体感温度に応じた自由な設定変更を許すと、省エネ意識のない居住者により安易に設定変更が行われてしまう。一方、省エネ意識のある居住者は、安易な設定変更は行わず、空調の設定条件のみに頼らず、個別に服装を調整するなどの対策を行っているが、これらの対策は個人レベルの実施のとどまり、他の居住者に情報共有されていない、というのが現状である。

特開２００３−２４０３１８号公報

しかしながら、従来の管理装置では、端末装置により設備機器の運転状態、設定温度を制御可能としている場合に、制御、監視する管理装置としては天気予報情報などにより運転パラメータを自動的に設定変更して最適化をはかるなど、省エネ効果の高い制御運転を行っているにもかかわらず、居住者の体感状況次第で端末装置から設備機器の運転状態や設定温度が変更されてしまうことがあるため、期待するほどの省エネ効果が高まらないという課題があった。また、居住者にとっては、実際にはどのような制御が行われているのか、自らが変更した設定内容がどのように反映されたのか、さらに、今後（将来）どのような制御が行われる予定であるのかなどを知ることができず、一向に省エネ意識が高まらないという課題があった。

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、居住者が操作する端末装置に対して、指定された空調設備の将来の予定運転情報を通知する空調管理システムを提供することを目的とする。

上記目的を達成するため、この発明は、予め設定されている設定情報に基づいて空調設備の運転を管理する管理装置と、前記管理装置と通信回線で接続され、前記空調設備の対象エリアに在席する居住者によって前記設定情報の変更を行うことが可能な操作端末とを備える空調管理システムにおいて、前記操作端末は、前記居住者によって対象エリアと将来の日付が指定されたことにより、当該対象エリアの空調設備に対して設定されている前記指定された将来の日付の前記設定情報を前記管理装置に要求する予定情報要求部を備え、前記管理装置は、前記操作端末の予定情報要求部から前記将来の日付の設定情報の要求を受け付けた場合、前記指定された対象エリアに対応する前記空調設備を特定し、前記指定された将来の日付の予報天気及び予想外気温とともに、当該特定した空調設備に対して前記指定された将来の日付に設定されている前記設定情報のうち少なくとも設定温度と制御モードとを含む情報を予定運転情報として前記操作端末に通知する設定情報管理部を備えることを特徴とする。

また、この発明は、前記操作端末は、前記居住者によって対象エリアが指定されたことにより、当該対象エリアの空調設備に対する現在の前記設定情報を前記管理装置に要求する現在情報要求部をさらに備え、前記管理装置は、前記操作端末の現在情報要求部から前記現在の設定情報の要求を受け付けた場合、前記指定された対象エリアに対応する前記空調設備を特定し、現在の天気及び外気温とともに、当該特定した空調設備の現在の運転状態と制御種別とを少なくとも含む情報を現在運転情報として前記操作端末に通知する運転情報管理部をさらに備えることを特徴とする。

また、この発明は、前記管理装置の設定情報管理部は、前記操作端末の予定情報要求部から前記将来の日付の設定情報の要求を受け付けて前記予定運転情報を前記操作端末に通知する際に、前記将来の日付の予定運転情報と過去の日付の設定情報とを比較して、前記予定運転情報に含まれている少なくとも一つの情報が一致する過去の日付の設定情報が存在する場合には、当該過去の日付の設定情報のうち少なくとも設定温度と制御モードとを含む情報を前記過去の日付の運転情報として前記将来の日付の予定運転情報に付加して通知することを特徴とする。

また、この発明は、前記操作端末は、前記居住者によって対象エリアと、当該対象エリアにおいて個別に実施された環境適応対策が入力されたことにより、その入力された日付と前記対象エリアと前記環境適応対策とを含む情報を個別対策情報として前記管理装置に送信する個別対策情報管理部をさらに備え、前記管理装置は、前記操作端末の個別対策情報管理部から前記個別対策情報を受信した場合、当該個別対策情報に含まれる対象エリアに対応する前記空調設備を特定し、当該個別対策情報を当該特定した空調設備に対応づけて記憶する個別対策情報記憶部をさらに備えており、前記設定情報管理部が、前記過去の日付の運転情報を前記操作端末に通知する際に、前記個別対策情報記憶部に記憶されている個別対策情報を検索し、前記過去の日付の前記対象エリアの空調設備の個別対策情報が存在する場合には、当該個別対策情報の環境適応対策を、前記過去の日付の運転情報にさらに付加して通知することを特徴とする。

この発明によれば、居住者が操作する操作端末に対して、指定された空調設備の将来の予定運転情報を通知することにより、居住者が空調設備に対する設定変更を行う前に、どのような制御運転が予定されているのかを確認することができるため、居住者が安易に設定変更をせずに個別対策を考えることができるので、空調管理システム全体としての省エネ効果を保持することができるとともに、居住者の省エネ意識を高めることができる。

この発明の実施の形態１における空調管理システムの機能ブロック及びシステム構成の概略を示す図である。 この発明の空調管理システムにおける制御モードの詳細制御内容を示すテーブルである。 この発明の実施の形態１における将来の日付の設定情報の表示画面例を示す図である。 この発明の実施の形態１における現在の設定情報の表示画面例を示す図である。 この発明の空調管理システムにおける現在の空調機の運転状態と制御種別を示すテーブルである。 この発明の実施の形態２における将来の日付の設定情報とそれに類似する過去の日付の設定情報の表示画面の一例を示す図である。 この発明の実施の形態３における空調管理システムの機能ブロック及びシステム構成の概略を示す図である。 この発明の実施の形態３における将来の日付の設定情報とそれに類似する過去の日付の設定情報の表示画面の一例を示す図である。

以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態１．
図１は、この発明の実施の形態１における空調管理システムの機能ブロック及びシステム構成の概略を示す図である。この空調管理システムは、管理装置１と、この管理装置１と通信回線で接続された操作端末２により構成されている。
管理装置１は、予め定められた複数の制御方法により、エリア内に設置されている空調設備の制御を行う制御装置（コントローラ）１０と通信回線で接続されており、通常は、予め設定されている設定情報に基づいて、複数の制御方法のいずれかにより制御運転されている。なお、複数の制御方法としては、「スケジュール制御」、「最適起動停止制御」、「節電運転制御」、「外気冷房制御」、「電力デマンド制御」などがあり、この中のいずれか、または複数の制御方法によって、空調設備の制御運転が行われている。

操作端末２は、居住者による操作、入力を可能とする端末入力操作部２１を備え、この端末入力操作部２１から空調設備と将来の日付が指定されたことにより、その空調設備に対して設定されている指定された将来の日付の設定情報を管理装置１に要求する予定情報要求部２２を備えている。また、端末入力操作部２１から現在の設定情報を管理装置１に要求する現在情報要求部２３と、各種情報などを表示する端末表示部２４も備えている。

管理装置１は、各空調設備について複数の制御方法に基づいて予め設定されている設定情報を記憶する設定情報記憶部１１と、操作端末２から将来の日付の設定情報の要求を受け付けた場合に、予定運転情報を操作端末２に通知する設定情報管理部１２と、操作端末２から現在の設定情報の要求を受け付けた場合に、現在運転情報を操作端末２に通知する運転情報管理部１３と、各空調設備の対象エリアを記憶する空調エリア情報記憶部１４を備えている。また、操作、入力を可能とする入力操作部１５と、監視画面や各種情報などを表示する表示部１６も備えている。

ここで、管理装置１の設定情報記憶部１１、設定情報管理部１２、運転情報管理部１３のそれぞれの機能について、詳細に説明する。
設定情報記憶部１１には、少なくとも、日付、天気（予報）、外気温（予想）、空調設備の名称（またはエリア、番号など）及びその空調設備の設定状態（空調予定時間、設定温度、制御モードなど）が記憶されている。ここで制御モードとは、図２に示すように、複数の制御方法のうちどの制御方法によって制御運転するかを示すものである。
設定情報管理部１２は、操作端末２の予定情報要求部２２から将来の日付の設定情報の要求を受け付けた場合に、その指定された将来の日付の予報天気及び予想外気温とともに、指定された空調設備に対してその将来の日付に設定されている設定情報のうち、少なくとも設定温度と制御モードとを含む情報を予定運転情報として操作端末２に通知する。
運転情報管理部１３は、操作端末２の現在情報要求部２３から現在の設定情報の要求を受け付けた場合に、現在の天気及び外気温とともに、指定された空調設備の現在の運転状態と制御種別とを少なくとも含む情報を現在運転情報として操作端末２に通知する。

次に、この管理装置１と操作端末２による空調管理システムの具体的な処理について説明する。
例えば、空調設備の対象エリアに在席している居住者が、明日の任意の対象エリアにおける空調設備の設定内容を確認したいと思った場合など、操作端末２の端末入力操作部２１から、対象エリアと明日の日付を指定して管理装置１に設定情報を要求すると、管理装置１の設定情報管理部１２が、空調エリア情報記憶部１４から指定された対象エリアに対応する空調設備を特定し、設定情報記憶部１１からその特定した空調設備の明日の設定情報を取得し、操作端末２に通知する。そして、このようにして通知された結果は、操作端末２の端末表示部２４に表示される。

図３は、このようにして操作端末２に通知された将来の日付の設定情報の表示画面例である。図３（ａ）に示す画面には、明日（２０１１年４月１日）の予報天気、予想外気温とともに、「４階北東エリア」の空調設備についての、空調予定時間、設定温度、加湿情報、空調機の風量及び制御モードが含まれている。なお、図中［説明］や［詳細］と記載されている箇所をタッチ、クリック等することにより、その項目に関する説明や詳細情報が表示されるようになっている。ここで、制御モードについては、［詳細］をタッチ、クリック等することにより、図２に示す詳細制御内容のテーブルが表示されるようにしたり、図３（ｂ）に示すような画面が表示されるようにしてもよい。また、表示領域に余裕がある場合には、最初から図３（ｂ）に示す画面が表示されるようにしてもよい。なお、以降の表示画面例においては、［説明］や［詳細］の表示については省略する。

このように、図３に示すような情報が表示されることにより、居住者が、明日（将来の日付）の予報天気、予想外気温とともに、任意の対象エリアにおける空調設備の設定温度や制御モードなどの設定内容を確認することが可能となるため、各自で明日の服装を考える等の対策をとることができるので、空調管理システム全体としての省エネ効果を保持することができるとともに、居住者の省エネ意識を高めることができる。

また、居住者が、現在在席しているエリアの現在の空調設備の設定内容を確認したいと思った場合には、操作端末２の端末入力操作部２１から、対象エリアを指定して現在の空調設備の設定情報を管理装置１に要求すると、管理装置１の運転情報管理部１３が、空調エリア情報記憶部１４から指定された対象エリアに対応する空調設備を特定し、その特定した空調設備の現在の設定情報を操作端末２に通知する。
図４は、このようにして操作端末２に通知された現在の設定情報の表示画面例である。図４に示す画面には、現在の天気、外気温とともに、「４階北東エリア」の空調設備についての空調予定時間、設定温度、加湿情報、空調機の運転状態（起動（ＯＮ）しているか停止（ＯＦＦ）しているか）及び制御種別が含まれている。ここで制御種別とは、図５に示すように、現在の空調機の運転状態がどの制御方法または原因（手動、修理中、異常（トラブル）など）によるものかを示すものである。例えば、図４（ａ）によれば、「省エネ制御」（図２参照）によりＯＦＦされているということがわかり、図４（ｂ）によれば、省エネ制御のうち「節電制御」によりＯＦＦされているということがわかる。また、図４（ｃ）によれば、「手動」により設定温度を２４°ＣにしてＯＮされたということがわかる。

このように、図４に示すような情報が表示されることにより、空調設備の対象エリアに在席している居住者が、例えば、少し肌寒いと感じて設定温度を変更したいと思った場合や、停止している空調設備を起動（ＯＮ）させたいと思った場合などに、設定変更をする前に現在の設定温度や運転状態などを確認することが可能となるため、省エネ運転により空調設備が停止中だった場合など、居住者が安易に設定変更をせずに上着をはおる等の個別対策をとることができるので、空調管理システム全体としての省エネ効果を保持することができるとともに、居住者の省エネ意識を高めることができる。

実施の形態２．
この発明の実施の形態２における空調管理システムの機能ブロック及びシステム構成の概略については、実施の形態１における図１と同じである。この実施の形態２は、管理装置１の設定情報管理部１２の処理内容についてのみ実施の形態１とは異なるが、その他の機能及び構成については、実施の形態１と同じであるため、説明を省略する。なお、この実施の形態２における設定情報管理部は、設定情報管理部１２’として説明する。

設定情報管理部１２’は、操作端末２の予定情報要求部２２から将来の日付の設定情報の要求を受け付けた場合に、その指定された将来の日付の予報天気、予想外気温、設定温度、制御モード等の予定運転情報を操作端末２に通知する際に、設定情報記憶部１１に記憶されているその将来の日付の予定運転情報と過去の日付の設定情報とを比較して、少なくとも一つの情報が一致する過去の日付の設定情報が存在する場合には、その過去の日付の設定情報のうち少なくとも設定温度と制御モードとを含む情報を過去の日付の運転情報として、将来の日付の予定運転情報に付加して通知する。

例えば、居住者が２０１１年４月１日の「４階北東エリア」の空調設備の設定内容を確認したいと思った場合に、操作端末２の端末入力操作部２１から、対象エリア（４階北東エリア）と日付を指定して管理装置１に設定情報を要求すると、管理装置１の設定情報管理部１２’が、空調エリア情報記憶部１４から４階北東エリアに対応する空調設備を特定し、設定情報記憶部１１からその特定した空調設備の４月１日の設定情報を取得するとともに、その４月１日の予定運転情報のうち設定温度や制御モード等の少なくとも一つが一致する過去の日付（３月２９日、３月２５日、・・・）の設定情報を取得し、指定された４月１日の予定運転情報に３月２９日、３月２５日、・・・の設定情報のうち少なくとも設定温度と制御モードとを含む情報を付加した状態で、操作端末２に通知する。
図６は、このようにして操作端末２に通知された将来の日付の設定情報とそれに類似する過去の日付の設定情報の表示画面の一例を示す図である。

このように、図６に示すような情報が表示されることにより、居住者が、任意の対象エリアにおける空調設備の将来の日付の予定運転情報に加えて、過去の同じような設定が行われた日の情報が確認できるため、その類似する過去の日の状態を思い出して対処する等の個別対策をとることができるので、空調管理システム全体としての省エネ効果を保持することができるとともに、居住者の省エネ意識をより高めることができる。

実施の形態３．
図７は、この発明の実施の形態３における空調管理システムの機能ブロック及びシステム構成の概略を示す図である。この空調管理システムは、管理装置３と、この管理装置３と通信回線で接続された操作端末４により構成されている。
管理装置３は、実施の形態２における管理装置１に加え、個別対策情報記憶部３１を備えており、また、設定情報管理部３２の処理が実施の形態１の設定情報管理部１２や実施の形態２の設定情報管理部１２’とは異なるが、その他の機能及び構成については、実施の形態１または２と同じであるため、説明を省略する。
また、操作端末４は、実施の形態１または実施の形態２における操作端末２に加え、個別対策情報管理部４１を備えている点においてのみ、実施の形態１または２と異なるが、その他の機能及び構成については、実施の形態１または２と同じであるため、説明を省略する。

ここで、操作端末４の個別対策情報管理部４１は、居住者が上着をはおったり膝掛けを使用したり、また、会議室では肌寒かったなどの、個別に実施した情報や居住者が体感した情報が、対象エリアの環境適応対策として端末入力操作部２１から入力されたことにより、その入力された日付と対象エリアとその環境適応対策とを含む情報を、個別対策情報として管理装置３に送信する。

管理装置３の個別対策情報記憶部３１は、個別対策情報に含まれる対象エリアに対応する空調設備を空調エリア情報記憶部１４から特定し、操作端末４の個別対策情報管理部４１から受信した個別対策情報を、その入力された日付と特定した空調設備とに対応づけて記憶する。
設定情報管理部３２は、実施の形態２における設定情報管理部１２’と同様、操作端末４の予定情報要求部２２から将来の日付の設定情報の要求を受け付けた場合に、その指定された将来の日付の予報天気、予想外気温、設定温度、制御モード等の予定運転情報を操作端末４に通知する際に、その将来の日付の予定運転情報と過去の日付の設定情報とを比較して、少なくとも一つの情報が一致する過去の日付の設定情報が存在する場合には、その過去の日付の設定情報のうち少なくとも設定温度と制御モードとを含む情報を過去の日付の運転情報として、将来の日付の予定運転情報に付加して通知するものである。そしてその通知の際に、個別対策情報記憶部３１に記憶されている個別対策情報を検索し、将来の日付の予定運転情報に付加して運転情報を通知する過去の日付の個別対策情報が存在する場合には、その個別対策情報の環境適応対策を、その過去の日付の運転情報にさらに付加して通知する。

例えば、実施の形態２における図６の表示画面例の説明と同様、居住者が２０１１年４月１日の「４階北東エリア」の空調設備の設定内容を確認したいと思った場合に、操作端末４の端末入力操作部２１から、対象エリア（４階北東エリア）と日付を指定して管理装置３に設定情報を要求すると、管理装置３の設定情報管理部３２が、空調エリア情報記憶部１４から４階北東エリアに対応する空調設備を特定し、設定情報記憶部１１からその特定した空調設備の４月１日の設定情報を取得するとともに、その４月１日の予定運転情報のうち設定温度や制御モード等の少なくとも一つが一致する過去の日付（３月２９日、３月２５日、・・・）の設定情報を取得し、指定された４月１日の予定運転情報に３月２９日、３月２５日、・・・の設定情報のうち少なくとも設定温度と制御モードとを含む情報を付加した状態で、操作端末４に通知する。この際、設定情報管理部３２は、個別対策情報記憶部３１に記憶されている個別対策情報を検索し、上記過去の日付（３月２９日、３月２５日、・・・）の個別対策情報が存在するか否かをチェックする。そして、３月２９日に個別対策情報が存在したため、この個別対策情報の環境適応対策をさらに付加した状態で、操作端末４に通知する。
図８は、このようにして操作端末４に通知された将来の日付の設定情報とそれに類似する過去の日付の設定情報の表示画面の一例を示す図である。

このように、図８に示すような情報が表示されることにより、空調設備の対象エリアに在席している居住者が、将来の日付の予定運転情報に加えて、過去の同じような設定が行われた日の情報が確認できるだけでなく、その過去の同じような設定が行われた日に個別に実施された環境適応対策も知ることができるため、居住者がその類似する過去の日に実際の行われた対策を参考にしてどのような対策をとれば快適に過ごすことができるかを各自で考えて対処することができるので、空調管理システム全体としての省エネ効果を保持することができるとともに、居住者の省エネ意識を一段と高めることができる。

なお、実施の形態１〜３において操作端末２，４に通知される情報の表示画面（図２，図４，図６，図８）を、ネットワークを介して、ポータルサイトなど空調管理システムとは別の情報提供システムや居住者のＰＣ等により閲覧できるようにしてもよい。
また、実施の形態２，３では、設定情報記憶部１１に記憶されているその将来の日付の予定運転情報と過去の日付の設定情報とを比較して、少なくとも一つの情報が一致する過去の日付の設定情報が存在する場合には、その過去の日付の設定情報のうち少なくとも設定温度と制御モードとを含む情報を過去の日付の運転情報として、将来の日付の予定運転情報に付加して通知する構成を示したが、情報が完全に一致する場合に限らず、外気温度や設定温度については所定の許容幅を設けて許容範囲内に含まれる場合は一致するとしてもよい。

以上のとおり、この発明によれば、空調設備に対する将来の設定情報（予定運転情報）や現在の設定情報（現在運転情報）を要求することにより、それらの情報を確認することができ、さらには、過去の同じような設定が行われた日の設定情報や個別に実施された環境適応対策も知ることができるため、空調設備の対象エリアに在席する居住者が、各自で明日の服装を考えたり、安易に設定変更をせずに上着をはおる等の個別対策をとったり、設定情報が類似する過去の日の状態や実際に行われた対策を参考にして個別対策をとったりする等、どのような対策をとれば快適に過ごせるかを各自で考えて対処することができるので、空調管理システム全体としての省エネ効果を保持することができるとともに、居住者の省エネ意識を高めることができる。

なお、居住者にとっては、個別対策情報を見直すことにより、この空調管理システムのビル管理者に、必要に応じて具体的な改善要求をすることができる、という効果もある。 一方、ビル管理者にとっては、居住者の状態を集約し、制御内容を見直して改善することができる、という効果や、居住者が空調制御を身近に感じることができるようになり、ビル全体で行う省エネ活動などが運用しやすくなる、という効果もある。また、居住者に対して快適環境を提供できるとともに、空調制御の行き届いたビルであることや、省エネルギーが図れているビルであることをアピールすることができ、居住者の満足度を上げることができる、という効果も期待できる。

なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。

１，３ 管理装置
２，４ 操作端末
１０ 制御装置（コントローラ）
１１ 設定情報記憶部
１２，１２’，３２ 設定情報管理部
１３ 運転情報管理部
１４ 空調エリア情報記憶部
１５ 入力操作部
１６ 表示部
２１ 端末入力操作部
２２ 予定情報要求部
２３ 現在情報要求部
３１ 個別対策情報記憶部
４１ 個別対策情報管理部

Claims (4)

1. 予め設定されている設定情報に基づいて空調設備の運転を管理する管理装置と、前記管理装置と通信回線で接続され、前記空調設備の対象エリアに在席する居住者によって前記設定情報の変更を行うことが可能な操作端末とを備える空調管理システムにおいて、
   前記操作端末は、
   前記居住者によって対象エリアと将来の日付が指定されたことにより、当該対象エリアの空調設備に対して設定されている前記指定された将来の日付の前記設定情報を前記管理装置に要求する予定情報要求部を備え、
   前記管理装置は、
   前記操作端末の予定情報要求部から前記将来の日付の設定情報の要求を受け付けた場合、前記指定された対象エリアに対応する前記空調設備を特定し、前記指定された将来の日付の予報天気及び予想外気温とともに、当該特定した空調設備に対して前記指定された将来の日付に設定されている前記設定情報のうち少なくとも設定温度と制御モードとを含む情報を予定運転情報として前記操作端末に通知する設定情報管理部を備える
   ことを特徴とする空調管理システム。
2. 請求項１記載の空調管理システムにおいて、
   前記操作端末は、
   前記居住者によって対象エリアが指定されたことにより、当該対象エリアの空調設備に対する現在の前記設定情報を前記管理装置に要求する現在情報要求部をさらに備え、
   前記管理装置は、
   前記操作端末の現在情報要求部から前記現在の設定情報の要求を受け付けた場合、前記指定された対象エリアに対応する前記空調設備を特定し、現在の天気及び外気温とともに、当該特定した空調設備の現在の運転状態と制御種別とを少なくとも含む情報を現在運転情報として前記操作端末に通知する運転情報管理部をさらに備える
   ことを特徴とする空調管理システム。
3. 請求項１または請求項２記載の空調管理システムにおいて、
   前記管理装置の設定情報管理部は、
   前記操作端末の予定情報要求部から前記将来の日付の設定情報の要求を受け付けて前記予定運転情報を前記操作端末に通知する際に、前記将来の日付の予定運転情報と過去の日付の設定情報とを比較して、前記予定運転情報に含まれている少なくとも一つの情報が一致する過去の日付の設定情報が存在する場合には、当該過去の日付の設定情報のうち少なくとも設定温度と制御モードとを含む情報を前記過去の日付の運転情報として前記将来の日付の予定運転情報に付加して通知する
   ことを特徴とする空調管理システム。
4. 請求項３記載の空調管理システムにおいて、
   前記操作端末は、
   前記居住者によって対象エリアと、当該対象エリアにおいて個別に実施された環境適応対策が入力されたことにより、その入力された日付と前記対象エリアと前記環境適応対策とを含む情報を個別対策情報として前記管理装置に送信する個別対策情報管理部をさらに備え、
   前記管理装置は、
   前記操作端末の個別対策情報管理部から前記個別対策情報を受信した場合、当該個別対策情報に含まれる対象エリアに対応する前記空調設備を特定し、当該個別対策情報を当該特定した空調設備に対応づけて記憶する個別対策情報記憶部をさらに備えており、
   前記設定情報管理部が、前記過去の日付の運転情報を前記操作端末に通知する際に、前記個別対策情報記憶部に記憶されている個別対策情報を検索し、前記過去の日付の前記対象エリアの空調設備の個別対策情報が存在する場合には、当該個別対策情報の環境適応対策を、前記過去の日付の運転情報にさらに付加して通知する
   ことを特徴とする空調管理システム。

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