以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る携帯電子機器の一例である携帯電話装置1の外観斜視図を示す。なお、図1は、いわゆる折り畳み型の携帯電話装置の形態を示しているが、本発明に係る携帯電話装置の形態としては特にこれに限られない。例えば、両筐体を重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式(ターンタイプ)や、操作部と表示部とが一つの筐体に配置され、連結部を有さない形式(ストレートタイプ)でも良い。
携帯電話装置1は、操作部側筐体部2と、表示部側筐体部3と、を備えて構成される。操作部側筐体部2は、表面部10に、操作部11と、携帯電話装置1の使用者が通話時に発した音声が入力されるマイク12と、を備えて構成される。操作部11は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作ボタン13と、電話番号の数字やメール等の文字等を入力するための入力操作ボタン14と、各種操作における決定やスクロール等を行う決定操作ボタン15と、から構成されている。
また、表示部側筐体部3は、表面部20に、各種情報を表示するためのLCD(Liquid Crystal Display)表示部21と、通話の相手側の音声を出力するスピーカ22と、を備えて構成されている。
また、操作部側筐体部2の上端部と表示部側筐体部3の下端部とは、ヒンジ機構4を介して連結されている。また、携帯電話装置1は、ヒンジ機構4を介して連結された操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とを相対的に回転することにより、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが互いに開いた状態(開放状態)にしたり、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とを折り畳んだ状態(折畳み状態)にしたりできる。
また、図2は、携帯電話装置1を折畳んだ状態の斜視図を示している。操作部側筐体部2は、外平面部に、時計やメールの着信等が表示されるサブLCD表示部30が備えられている。
また、図3は、携帯電話装置1の機能を示す機能ブロック図である。携帯電話装置1は、図3に示すように、操作部11と、マイク12と、メインアンテナ40と、RF回路部41と、LCD制御部42と、音声処理部43と、メモリ44と、加速度センサ45と、発光部46と、電源制御回路部47と、開閉検出センサ48と、CPU49と、充電池50とが操作部側筐体部2に備えられ、LCD表示部21と、スピーカ22と、ドライバIC23と、サブLCD表示部30とが表示部側筐体部3に備えられている。
メインアンテナ40は、所定の使用周波数帯(例えば、800MHz)で外部装置と通信を行う。なお、本実施の形態では、所定の使用周波数帯として、800MHzとしたが、これ以外の周波数帯であっても良い。また、メインアンテナ40は、所定の使用周波数帯の他に、他の使用周波数帯(例えば、2GHz)に対応できる、いわゆるデュアルバンド対応型による構成であっても良い。
RF回路部41は、メインアンテナ40によって受信した信号を復調処理し、処理後の信号をCPU49に供給し、また、CPU49から供給された信号を変調処理し、メインアンテナ40を介して外部装置(基地局)に送信する。また、その一方で、メインアンテナ40によって受信している信号の強度をCPU49に通知を行う。
LCD制御部42は、CPU49の制御にしたがって、所定の画像処理を行い、処理後の画像データをドライバIC23に出力する。ドライバIC23は、LCD制御部42から供給された画像データをフレームメモリに蓄え、所定のタイミングでLCD表示部21又はサブLCD表示部30に出力する。
音声処理部43は、CPU49の制御にしたがって、RF回路部41から供給された信号に対して所定の音声処理を行い、処理後の信号をスピーカ22に出力する。スピーカ22は、音声処理部43から供給された信号を外部に出力する。
また、音声処理部43は、CPU49の制御にしたがって、マイク12から入力された信号を処理し、処理後の信号をRF回路部41に出力する。RF回路部41は、音声処理部43から供給された信号に所定の処理を行い、処理後の信号をメインアンテナ40に出力する。
メモリ44は、例えば、ワーキングメモリを含み、CPU49による演算処理に利用される。なお、メモリ44は、着脱可能な外部メモリを兼ねていても良い。
加速度センサ45は、携帯電話装置1に与えられた加速度を検出し、検出結果をCPU49に出力する。
加速度センサ45は、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の加速度を検出する3軸(3次元)タイプであって、携帯電話装置1の外部から加わった力(F)と携帯電話装置1の質量(m)に基づいて、加速度(a)を測定する(加速度(a)=力(F)/質量(m))。
また、加速度センサ45は、例えば、圧電素子によって携帯電話装置1に加わる力を計測して軸ごとの加速度を求め、数値データ化してバッファリングする。そして、CPU49は、周期的にバッファリングされた加速度データを読み出す。なお、加速度センサ45は、圧電素子(圧電式)に限らず、ピエゾ抵抗型、静電容量型、熱検知型等によるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)式や、可動コイルを動かしてフィードバック電流によってもとに戻すサーボ式や、加速度によって生じる歪を歪ゲージによって測定する歪ゲージ式等により構成されても良い。
発光部46は、電源制御回路部47から供給される電圧に基づいて発光するように構成されており、例えば、LED(light emitting diode)により構成されている。なお、図3では、簡単のために、単一の発光部46を示すが、実際には複数の異なる発光部を有している。
また、図4は、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とを折り畳んだ状態(折畳み状態)を示しており、図4(A)は、表示部側筐体部3側から見たときの外観図を示し、図4(B)は、図4(A)とは異なる視点位置から見たときの外観図を示し、図4(C)は、操作部側筐体部2側から見たときの外観図を示す。
また、図5は、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とを開いた状態(開状態)を示しており、図5(A)は、LCD表示部21側から見たときの外観図を示し、図5(B)は、サブLCD表示部30側から見たときの外観図を示す。
また、本実施例においては、発光部46は、携帯電話装置1の全ての面(A面、B面、C面、D面、E面及びF面)における任意の場所に、1個又は複数個露出するように構成されているものとする。
電源制御回路部47は、充電池50が接続されており、充電池50から供給される電源電圧を所定の電源電圧に変換し、変換後の電源電圧を発光部46等に供給する。なお、電源制御回路部47は、他の電子部品や機能ブロック等にも電源供給することは勿論のことである。
開閉検出センサ48は、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが互いに開いた状態(開放状態)と、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが折り畳まれた状態(折畳み状態)とを検出し、検出結果をCPU49に供給する。したがって、CPU49は、開閉検出センサ48から供給される検出結果に基づいて、常に、携帯電話装置1の開閉状態を確認することができる。
具体的には、開閉検出センサ48は、携帯電話装置1が開状態の場合には、フラグを「1」にし、携帯電話装置1が閉状態の場合には、フラグを「0」にする。CPU49は、フラグの状態に基づいて、携帯電話装置1の開閉状態を確認する。
CPU49は、携帯電話装置1の全体を制御しており、特に、RF回路部41、LCD制御部42、音声処理部43及びカメラ(不図示)に対して所定の制御を行う。また、CPU49は、先に述べたメインアンテナ40による電波状態や充電池50の残量、不在着信及び未読メールの有無等の内部状態を監視しており、この結果に基づいて、発光部46の発光色を変更したり、LCD表示部21とサブLCD表示部30の表示内容を変更する制御も行う。
ここで、加速度センサ45とCPU49の動作について説明する。
加速度センサ45は、電源制御回路から一定の電源電圧が供給されており、携帯電話装置1の向きが変化する際に、その変化を加速度データとして検出している。そして、CPU49は、これを読み出す。また、CPU49は、読み出した加速度データに基づいて3軸ごとの傾斜量を求める所定の演算を行い、携帯電話装置1が大地を基準にして、どの面がどちらの方向に向いているのかを把握する。
また、加速度センサ45は、携帯電話装置1に対してある一定以上の力が加えられた場合、その加速度を検出する。CPU49は、3軸分の加速度データを読み出し、当該加速度データに基づいて、加えられた加速度(3軸の変動値から求められる合計ベクトルのスカラ量)が第1の閾値以上かどうかを判断し、第1の閾値以上の場合には、当該加速度の方向(合計ベクトルの方向)と大きさを算出し、かつ携帯電話装置1に対して力が加えられた面(加速度の方向とは反対側の面)を算出する。
なお、CPU49は、加速度センサ45から供給された加速度データに基づいて、所定の演算により、加速度の方向と大きさ、及び力が加えられた部分(面)を算出しても良いし、メモリ44に予め記憶されているテーブルを参照し、加速度センサ45から供給された加速度データに対応する加速度の方向と大きさ、及び力が加えられた部分(面)を算出しても良い。
CPU49は、携帯電話装置1に対して力が加えられた面に設けられている発光部46が点灯するように電源制御回路部47を制御する。また、CPU49は、携帯電話装置1に対して力が加えられた面にLCD表示部21やサブLCD表示部30が設けられていた場合には、LCD表示部21やサブLCD表示部30を駆動するように電源制御回路部47を制御する。なお、CPU49は、発光部46の発光色、LCD表示部21とサブLCD表示部30の表示内容については、内部状態の監視結果に基づいて特定する。
したがって、本発明に係る携帯電話装置1は、使用者が第1の閾値を超える程度の加速度を携帯電話装置1に加えた場合に、その叩いた面に設けられているLCD表示部21やサブLCD表示部30や発光部46を内部状態に基づいて点灯させるので、例えば、サブLCD表示部30により時計表示を行わせる際に、サブLCD表示部30が設けられている面のどこかを叩くことにより、サブLCD表示部30に時計表示を行わせることができる。また、サブLCD表示部30が設けられている面に、時計表示等を行うための押圧操作キーを別途設ける必要がなく、デザイン及び設計の自由度を図ることもできる。
ここで、加速度センサ45が反応する閾値の設定について説明する。
第1の閾値を低く設定すると、加速度センサ45の感度が敏感になり、少しの振動でLCD表示部21等の点灯動作が行われてしまい、充電池50が無駄に消耗されてしまう。一方で、第1の閾値を高く設定すると、加速度センサ45の感度が鈍感になり、使用者の意図に反してLCD表示部21等の点灯動作が行われにくくなってしまう。
したがって、加速度センサ45が反応する閾値は、ある一定の幅を有していることが好ましい。
そこで、加速度センサ45は、第1の閾値未満あるいは第2の閾値を超える加速度を検出した場合には、LCD表示部21、サブLCD表示部30又は発光部46を点灯させないように制御するような構成が好ましい。
このような構成によれば、一定値(第2の閾値)以上の大きな衝撃に対して、LCD表示部21等の点灯動作をさせないようにすることができるので、使用者が意図しないときにLCD表示部21等が誤って点灯動作しないように制御することができ、また、点灯表示を行うために加えられた動作と、そうでない動作とを識別し、充電池50の消耗を回避することができる。
また、CPU49は、第1の閾値を変更可能で有り、加速度センサ45にて第1の閾値以上の加速度を検出しない状態が所定時間継続すると、第1の閾値を低下させるような構成が好ましい。
例えば、携帯電話装置1が卓上に載置されているときには、携帯電話装置1に振動を加えても、大きな加速度を生じさせることが困難なため、携帯電話装置1が叩かれても、LCD表示部21等の点灯動作が行われなくなってしまう。
そこで、加速度センサ45が所定時間以上加速度を検出しないときには、卓上に載置されているものと推定し、第1の閾値の設定を低下させる。
このような構成によれば、加速度センサ45は、使用者により与えられた小さな振動を検出することができ、振動が加えられた面に設けられているLCD表示部21等の点灯動作を行わせることができる。
また、CPU49は、加速度センサ45が所定時間以上第1の閾値以上の加速度を検出しないときには、加速度センサ45の状態に基づいて鉛直方向を特定し、当該特定した鉛直方向の動きに起因する加速度のみを抽出することが好ましい。
このような構成によれば、加速度センサ45による加速度の検出方向を鉛直方向のみに限定することができ、使用者により与えられた小さな振動を検出し、振動が加えられた面に設けられているLCD表示部21等の点灯動作を確実に行わせることができる。
また、携帯電話装置1は、平面載置時に、載置面に接している箇所を支点として、当該筐体を載置面に対して揺り動かすことが可能な形状であることが好ましい。例えば、携帯電話装置1の各面が、外側に膨張した円弧形状により形成されている。また、例えば、図5(A)に示すように、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが互いに開いた状態でLCD表示部21を上にして机の上等に載置すると、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3を連結するヒンジ機構4部分の段差により、いずれかの筐体が机の上に浮いた状態となる。この状態で、浮いた側の筐体を指で軽く叩くことにより、ヒンジ機構4部分を支点として携帯電話装置1を上下に揺り動かすことができる。そして、CPU49は、G面あるいはH面の発光部46、LCD表示部21を点灯させることとなり、加速度の生じにくい卓上載置時であっても、容易に加速度を検出することができる。
このような構成によれば、例えば、携帯電話装置1が卓上に載置されているときに、平面を叩いたとき、卓上平面に接している箇所を支点として、携帯電話装置1を卓上平面に対して上下方向に揺り動かすことができ、この動きを加速度センサ45に検出させ、叩かれた面に設けられているLCD表示部21等の点灯動作を行わせることができる。
なお、本構成は、上述した構成(CPU49により、加速度センサ45が所定時間以上加速度を検出しないときに、第1の閾値を低下させるような構成、又はCPU49により、加速度センサ45が所定時間以上加速度を検出しないときには、現在の筐体の軸方向に基づいて鉛直方向を特定し、当該特定した鉛直方向の動きに起因する加速度のみを抽出する構成)と組み合わせても良い。
また、CPU49は、加速度センサ45により第1の閾値以上の最初の加速度を検出すると、加速方向を特定し、さらに当該加速方向とは反対方向への加速を加速度センサ45により検出した場合には、LCD表示部21、サブLCD表示部30又は発光部46を点灯するように制御し、また、加速方向とは反対方向への加速を加速度センサ45により検出しなかった場合には、LCD表示部21、サブLCD表示部30又は発光部46を点灯しないように制御する構成であっても良い。
このような構成によれば、LCD表示部21等の点灯動作を限定することができ、使用者が意図しないときにLCD表示部21等が誤って点灯動作しないように制御することができ、また、点灯表示を行うために加えられた動作と、そうでない動作とを識別し、充電池50の消耗を回避することができる。すなわち、単に落下したような場合には点灯動作を行わないが(加速方向とは反対方向への加速が生じないため)、携帯電話装置1を手に持った状態において一の面を叩くと、保持した側の手による反動を逆方向の速度として検出して、点灯動作を行う。したがって、このような構成によれば、例えば、手で保持しているときにのみ点灯制御可能にする等の新たな発光条件を加えることができ、ユーザビリティの向上につながる。
また、携帯電話装置1の電源がOFFの状態であれば、加速度を加えても発光動作を行わないため、携帯電話装置1の電源がOFFの状態にあるか否かについて、使用者に簡易に確認させることができる。
また、本実施例では、携帯電子機器の一例である携帯電話装置1について説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、PHS(Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン等であっても良い。
<実施例1_一軸タイプ>
ここで、ヒンジ機構4が一軸タイプである場合の携帯電話装置1において、加速度センサ45により加速度を検出したときのCPU49の動作について図6に示すフローチャートを用いて説明する。なお、以下では、使用者により携帯電話装置1のいずれかの面が、第1の閾値以上の加速度が生じる程度の強さで叩かれたものとする。
また、携帯電話装置1の各面は、図4に示すように、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが閉状態の場合において、サブLCD表示部30が設けられている面をA面とし、A面の左側面をB面とし、A面の右側面をC面とし、A面の上面をD面とし、A面の下面をE面とし、A面の裏面をF面とし、また、図5に示すように、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが開状態の場合において、LCD表示部21が設けられている面をG面とし、操作部11が設けられている面をH面とする。
ステップS1において、加速度センサ45は、加速度の変化を検出する。加速度センサ45は、加速度データをCPU49により読み出される。
ステップS2において、CPU49は、加速度センサ45から供給された加速度データに基づいて、加速度の方向と大きさを算出し、叩かれた面を算出する。また、開閉検出センサ48は、検出結果(フラグの状態)をCPU49に供給する。
ステップS3において、CPU49は、ステップS2の工程により開閉検出センサ48から供給される検出結果から、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが、開状態であるか、又は閉状態であるかを判断(フォルダの状態を判断)する。開状態の場合には、ステップS4に進み、閉状態の場合には、ステップS7に進む。
ステップS4において、CPU49は、ステップS2の工程により加速度センサ45から供給された加速度データに基づいて、叩かれた面を判断する。叩かれた面がG面又はH面の場合、ステップS5に進む。また、叩かれた面がA面又はF面の場合には、ステップS6に進む。
ステップS5において、CPU49は、G面とH面とに設けられているサブLCD表示部30や発光部46が内部状態に応じて点灯動作するように電源制御回路部47を制御する。なお、CPU49は、G面が叩かれたときには、G面に設けられているサブLCD表示部30や発光部46を内部状態に応じて点灯動作し、H面が叩かれたときには、H面に設けられている発光部46を内部状態に応じて点灯動作するように電源制御回路部47を制御しても良い。
また、ステップS6において、CPU49は、A面とF面に設けられている発光部46が内部状態に応じて点灯動作するように電源制御回路部47を制御する。なお、CPU49は、A面が叩かれたときには、A面に設けられている発光部46を内部状態に応じて点灯動作し、F面が叩かれたときには、F面に設けられている発光部46を内部状態に応じて点灯動作するように電源制御回路部47を制御しても良い。
また、ステップS7において、CPU49は、ステップS2の工程により加速度センサ45から供給された加速度データに基づいて、叩かれた面を判断する。叩かれた面がA面場合、ステップS6に進む。また、叩かれた面がA面以外の面(B面乃至F面)の場合には、ステップS8に進む。
ステップS8において、CPU49は、叩かれた面(B乃至F面)に設けられている発光部46が内部状態に応じて点灯動作するように電源制御回路部47を制御する。
このようにして、本発明に係る携帯電話装置1は、使用者が携帯電話装置1を叩いた場合に、その叩いた面に設けられているLCD表示部21やサブLCD表示部30や発光部46を内部状態に応じて点灯させるので、例えば、サブLCD表示部30により時計表示を行わせる際に、サブLCD表示部30が設けられている面のどこかを叩くことにより、サブLCD表示部30に時計表示を行わせることができ、かつ、CPU49に大きな処理負担を与えることがない。また、サブLCD表示部30が設けられている面に、時計等の状態を確認するための押圧操作キーを設ける必要がなく、デザイン及び設計の自由度を図ることができる。また、筐体がどの方向を向いても、叩いた面に対応する発光部46が内部状態に基づいた色で発光するため、容易に内部状態を視認できる。
<実施例2_二軸タイプ>
ここで、ヒンジ機構4が二軸タイプである場合の携帯電話装置1において、加速度センサ45により加速度を検出したときのCPU49の動作について図7及び図8に示すフローチャートを用いて説明する。なお、以下では、使用者により携帯電話装置1のいずれかの面が、第1の閾値以上の加速度が生じる程度の強さで叩かれたものとする。
また、二軸タイプの携帯電話装置1は、携帯電話装置1を開状態及び閉状態に変形可能とすると共に、開状態及び閉状態それぞれにおいて表示部側筐体部3を表状態と裏状態とに切り替えることができる。また、携帯電話装置1は、表示部側筐体部3が表状態になっているか、又は裏状態になっているかを検出する状態検出センサを有している。CPU49は、状態検出センサから供給される状態検出結果によって、表示部側筐体部3の状態を把握することが可能となっている。
したがって、携帯電話装置1の各面は、図9に示すように、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが閉状態の場合であって、かつ表示部側筐体部3が裏状態の場合において、サブLCD表示部30が設けられている面をA面とし、A面の左側面をB面とし、A面の右側面をC面とし、A面の上面をD面とし、A面の下面をE面とし、A面の裏面をF面とし、また、図10に示すように、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが閉状態の場合であって、かつ表示部側筐体部3が表状態の場合において、LCD表示部21が設けられている面をG面とする。また、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが開状態の場合に露出される操作部11が設けられている面をH面とする。
ステップS11において、加速度センサ45は、加速度の変化を検出する。加速度センサ45は、加速度データをCPU49により読み出される。
ステップS12において、CPU49は、加速度センサ45から供給された加速度データに基づいて、加速度の方向と大きさを算出し、叩かれた面を算出する。また、開閉検出センサ48は、検出結果(フラグの状態)をCPU49に供給する。
ステップS13において、CPU49は、ステップS12の工程により開閉検出センサ48から供給される検出結果から、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが、開状態であるか、又は閉状態であるかを判断(フォルダの状態を判断)する。開状態の場合には、ステップS14に進み、閉状態の場合には、ステップS20に進む。
ステップS14において、CPU49は、状態検出センサから供給される状態検出結果から、表示部側筐体部3が表状態か裏状態かを判断し、G面とH面とが同一面になっているか否かを判断する。G面とH面とが同一面になっている場合には、ステップS15に進み、G面とH面とが同一面になっていない場合には、ステップS18に進む。
ステップS15において、CPU49は、ステップS12の工程により加速度センサ45から供給された加速度データに基づいて、叩かれた面を判断する。叩かれた面がG面の場合には、ステップS16に進み、叩かれた面がA面の場合には、ステップS19に進み、叩かれた面がB面乃至F面及びH面の場合には、ステップS17に進む。
ステップS16において、CPU49は、G面に設けられているLCD表示部21が内部状態に応じて点灯動作するように電源制御回路部47を制御する。
ステップS17において、CPU49は、叩かれた面(B面乃至F面又はH面)に設けられている発光部46が内部状態に応じて点灯動作するように電源制御回路部47を制御する。
また、ステップS18において、CPU49は、ステップS12の工程により加速度センサ45から供給された加速度データに基づいて、叩かれた面を判断する。叩かれた面がF面の場合には、ステップS19に進み、叩かれた面がG面の場合には、ステップS16に進み、叩かれた面がB面乃至F面及びH面の場合には、ステップS17に進む。
ステップS19において、CPU49は、F面に設けられているサブLCD表示部30が内部状態に応じて点灯動作するように電源制御回路部47を制御する。
また、ステップS20において、CPU49は、状態検出センサから供給される状態検出結果から、表示部側筐体部3が表状態か裏状態かを判断し、G面が露出しているかどうかを判断する。表示部側筐体部3が表状態(G面が露出している状態)の場合には、ステップS21に進み、表示部側筐体部3が裏状態(G面が露出していない状態)の場合には、ステップS24に進む。
ステップS21において、CPU49は、ステップS12の工程により加速度センサ45から供給された加速度データに基づいて、叩かれた面を判断する。叩かれた面がG面の場合には、ステップS22に進み、叩かれた面がG面以外の面(B面乃至F面)の場合には、ステップS23に進む。
ステップS22において、CPU49は、G面に設けられているLCD表示部21が内部状態に応じて点灯動作するように電源制御回路部47を制御する。
ステップS23において、CPU49は、叩かれた面に設けられている発光部46が内部状態に応じて点灯動作するように電源制御回路部47を制御する。
また、ステップS24において、CPU49は、ステップS12の工程により加速度センサ45から供給された加速度データに基づいて、叩かれた面を判断する。叩かれた面がA面の場合には、ステップS25に進み、叩かれた面がA面以外の面(B面乃至F面)の場合には、ステップS23に進む。
ステップS25において、CPU49は、A面に設けられているサブLCD表示部30が内部状態に応じて点灯動作するように電源制御回路部47を制御する。
このようにして、本発明に係る携帯電話装置1は、使用者が携帯電話装置1を叩いた場合に、その叩いた面に設けられているLCD表示部21やサブLCD表示部30や発光部46を内部状態に応じて点灯させるので、例えば、サブLCD表示部30により時計表示を行わせる際に、サブLCD表示部30が設けられている面のどこかを叩くことにより、サブLCD表示部30に時計表示を行わせることができ、かつ、CPU49に大きな処理負担を与えることがない。また、サブLCD表示部30が設けられている面に、時計等の状態を確認するための押圧操作キーを設ける必要がなく、デザイン及び設計の自由度を図ることができる。また、筐体がどの方向を向いても、叩いた面に対応する発光部46が内部状態に基づいた色で発光するため、容易に内部状態を視認できる。