JP5525252B2 - 電気コネクタ、電気コネクタ組立体 - Google Patents
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レバー付きのコネクタは、プラグコネクタに対し、レバーが回動自在に設けられている。レバーの先端側(支点から離れた側)を作業者が手で回動操作することで、レバーの支点近傍に設けられた作用点部から、リセプタクルコネクタとプラグコネクタとの間に、双方を互いに接近または離間させる方向の力(この力を倍力と称する。)を作用させる。このレバーの発する倍力により、リセプタクルコネクタとプラグコネクタとをより軽い力で挿抜できる。
そこで、従来より、特許文献1に記載の技術のように、プラグハウジングにリブを設けるとともに、レバーにスリットを設け、レバーとプラグハウジングとの間に配線を挟みこむのを防止する構成が提案されていた。
このようなレバーは、ハウジングを、嵌合対象となる他の電気コネクタのハウジングに嵌合させるときの嵌合力を、テコの原理により軽減するためのものである。そして、ハウジングに突条が設けられ、連結部および突出部に、突条に噛み合い、レバーの回動動作時に突条に常に噛み合う凹溝が形成されているので、レバーとハウジングの間に配線を挟み込むのを防止できる。特に、連結部において、延伸部から離間する側に突出する突出部にも凹溝を形成したので、レバーを従来以上に開いても、突出部において凹溝が突条に噛み合っている。
なおここで、凹溝が突条に噛み合う、とは、少なくとも凹溝内に突条が挿入されていれば良く、凹溝と突条が嵌合したり、機械的に拘束力を発揮するように係合する必要は無い。
また、ハウジングの下面端部に、レバーを倒したときに連結部と対向する顎部が突出形成される。これにより、作業者が顎部を保持することで、ハウジングを確実に保持することができ、レバーの操作性が向上する。
顎部には、レバーを倒したときに突出部を収容する凹部が形成されている。これにより、顎部を形成した場合であっても、突出部が顎部に突き当たるまで、レバーを倒すことができるので、レバーの回動角度を大きく確保することができる。
図1および図2に示すように、電気コネクタ組立体10は、プリント配線板側に固定されるリセプタクルコネクタ20と、このリセプタクルコネクタ20に嵌合可能なプラグコネクタ30とから構成される。
図4に示すように、レバー40の延伸部42において、プラグハウジング31の両側の側面に沿う部分に薄板状のサイドプレート42pが形成されている。そして、支軸41が、このサイドプレート42pに形成された孔に挿入されている。
一方、図3に示すように、リセプタクルハウジング21のフード26には、このカム突起55をガイドするカム溝56が形成されている。このカム溝56は、フード26の上端部から下方に向かって形成され、レバー40を回動させるとカム突起55がカム溝56に沿って移動する。このとき、レバー40を起こした状態でプラグハウジング31をリセプタクルハウジング21のフード26に挿入すると、カム突起55がカム溝56に入り込む。そして、レバー40の他端部40bを押してレバー40を倒していくと、カム突起55がカム溝56に沿って変位する。このときに、レバー40の他端部40bに入力される操作力が、テコの原理により、カム突起55とカム溝56との間に作用し、これによってプラグハウジング31がリセプタクルハウジング21に挿抜される。したがって、カム溝56は、プラグハウジング31をリセプタクルハウジング21に挿抜させるための倍力を発揮する適宜の形状に形成されている。
プラグハウジング31には、レバー40を回動させたときに上下方向に移動するストッパ部44が入り込む所定長のスリット45が形成されている。レバー40を起こしていったときにストッパ部44がスリット45の端部に当たり、それ以上の移動、つまりレバー40の引き起こし角度が規制される。
図8に示すように、アーム部60には、下方の支点部61aがレバー40に固定され、支点部61aから上方に向けて延びる弾性変形片61が設けられている。弾性変形片61は、アーム部60において、フード26の短手方向の一方に臨んで形成されている。弾性変形片61は、可撓性を有した樹脂材料から形成されており、弾性変形片61の上端部61bを押圧すると、板状あるいはビーム状のバネのように弾性変形し、支点部61a側を中心として上端部61b側が、フード26の短手方向に変位する。
弾性変形片61には、フード26の内周面と対向する位置に、係合爪63が設けられている。この係合爪63は、弾性変形片61の前記の方向への変位により、フード26の内周面に接近・離間する。
また、前記の弾性変形片61は、プラグハウジング31をリセプタクルハウジング21のフード26に挿入し、レバー40を倒した状態で押圧操作が可能となるよう、上端部61bが、フード26よりも上方に突出するよう形成されている。レバー40のロックを解除するには、弾性変形片61の上端部61bをフード26の短手方向に押圧する。すると、弾性変形片61の上端部61b側がフード26の内壁面から離間する方向に弾性変形し、アーム部60の係合爪63とフード26の係合凹部64との係合を解除できるので、そのままレバー40を起こせば良い。
仮係止状態において、レバー40の弾性変形片61の上端部61bを、プラグハウジング31側に押圧する。すると、支点部61aを中心として弾性変形片61が弾性変形し、これにともなって係止爪65aがプラグハウジング31の係合突起66から離間する。これにより、係止爪65aと係合突起66との係合が解除され、仮係止状態から解放されてレバー40は回動可能となる。
一方、プラグハウジング31において、係合プレート67に対向する面には、係合突起68が形成されている。
図4に示したように、このような係合プレート67は、レバー40の他端部40bを起こした状態で、下辺67aが係合突起68に係合するようになっている。これにより、レバー40が、引き起こされた状態でプラグハウジング31にロックされる。
図9、図10に示すように、解除爪69は、レバー40が引き起こされてロックされた状態のプラグハウジング31をリセプタクルハウジング21に挿入していったときに、係合プレート67が係合突起68に係合する箇所の近傍において、係合プレート67とプラグハウジング31との間に挿入される位置に形成されている。このような解除爪69は、いかなる形状であっても良いが、例えば、図3に示したように、フード26の内周面に直交して延出する支持部69aと、支持部69aの先端部からフード26の内周面に平行に延出する爪本体69bと、から形成することができる。そして、爪本体69bは、係合プレート67に対し、係合突起68と係合する箇所より先端部側において、係合プレート67とプラグハウジング31との間に挿入されるよう形成されている。
これにより、レバー40が引き起こされてロックされた状態のプラグハウジング31をリセプタクルハウジング21に挿入していったときに、図10(a)、(b)に示すように、解除爪69の爪本体69bが係合プレート67とプラグハウジング31との間に入り込んで係合プレート67をプラグハウジング31から離間する方向に弾性変形させる。これにより、係合プレート67と係合突起68との係合が解除され、レバー40がロック状態から解放される。この後は、前述の通り、レバー40の他端部40bを押してレバー40を倒していくことで、カム突起55とカム溝56との間に作用するテコの原理により、プラグハウジング31がリセプタクルハウジング21に挿入される。そして、アーム部60の係合爪63がフード26の係合凹部64に係合されることで、プラグハウジング31がリセプタクルハウジング21のフード26に嵌合された状態でロックされる。
一方、連結部70には、突条部71が挿入される凹溝72aを有した断面略U字状のガイド部72が形成されている。ガイド部72は、支軸41を中心としてレバー40を回動させたときに、突条部71が常に挿入された状態(凹溝72aと突状部71とが噛み合った状態)を維持する。また、ガイド部72は、連結部70に対して、延伸部42から離間する側に突出して形成された突出部72bを有している。この突出部72bは、連結部70から離間するに従い、その外形寸法が漸次縮小する。凹溝72aは、連結部70および突出部72bにおいて、プラグハウジング31に対向する側に連続して形成されている。
顎部75において、連結部70に対向する側には、突出部72bを収容できる凹部75aが形成されている。これにより、連結部70が顎部75に突き当たるまで、レバー40を倒すことができる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
Claims (3)
- ハウジングと、
前記ハウジングに保持されるコンタクトと、
前記ハウジングの一面側に設けられ、一端部が前記ハウジングに支軸を介して回動自在に連結されたレバーと、を備え、
前記レバーは、
前記ハウジングを挟んだ両側において、それぞれ、当該レバーの他端部に向けて前記ハウジングの長手方向に沿って延びる延伸部と、
前記レバーの他端部近傍に位置する前記延伸部のそれぞれから下方に向けて延びるアーム部と、
前記ハウジングを挟んだ両側の前記アーム部の間に掛け渡された連結部と、
前記連結部において、前記延伸部から離間する側に突出する突出部と、を備え、
前記ハウジングにおいて前記連結部と対向する位置に、前記レバーの前記支軸を中心とした回動軌跡に沿って連続する突条が設けられ、
前記連結部および前記突出部に、前記レバーの前記支軸を中心とした回動動作時に、前記突条に常に噛み合う凹溝が形成されているとともに、
前記ハウジングの下面端部に、前記レバーを倒したときに前記連結部と対向する顎部が突出形成されており、かつ、前記顎部に、前記レバーを倒したときに前記突出部を収容する凹部が形成されていることを特徴とする電気コネクタ。 - 前記ハウジングに保持された前記コンタクトに電気的に接続される電線は、前記レバーの他端側に配索されることを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。
- 電気コネクタ組立体であって、
第一のハウジングと、
前記第一のハウジングに嵌合する第二のハウジングと、
前記第一のハウジングに保持される第一のコンタクトと、
前記第二のハウジングに保持され、前記第一のコンタクトに接続される第二のコンタクトと、を備え、
前記第一のハウジングは、前記第二のハウジングを受容する空間を形成するフードを備え、
前記第二のハウジングの一面側に、前記フード内への前記第二のハウジングの挿入力を軽減するため、一端部が前記第二のハウジングに支軸を介して回動自在に連結されたレバーを備え、
前記レバーは、
前記第二のハウジングを挟んだ両側において、それぞれ、当該レバーの他端部に向けて前記第二のハウジングの長手方向に沿って延びる延伸部と、
前記レバーの他端部近傍に位置する前記延伸部のそれぞれから下方に向けて延びるアーム部と、
前記第二のハウジングを挟んだ両側の前記アーム部の間に掛け渡された連結部と、
前記連結部において、前記延伸部から離間する側に突出する突出部と、を備え、
前記第二のハウジングにおいて前記連結部と対向する位置に、前記レバーの前記支軸を中心とした回動軌跡に沿って連続する突条が設けられ、
前記連結部および前記突出部に、前記レバーの前記支軸を中心とした回動動作時に、前記突条に常に噛み合う凹溝が形成されているとともに、
前記第二のハウジングの下面端部に、前記レバーを倒したときに前記連結部と対向する顎部が突出形成されており、かつ、前記顎部に、前記レバーを倒したときに前記突出部を収容する凹部が形成されていることを特徴とする電気コネクタ組立体。
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