JP5524752B2 - インバータ装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、インバータ装置に関する。
産業用のインバータ装置は、省エネや負荷装置を容易に可変速駆動することが可能な点などから広く利用されるようになっている。これに伴い、インバータ装置が設置される環境も多様化してきており、時にはインバータ装置が好ましくない環境に設置されることがある。例えば、インバータ装置は、駆動対象となる負荷装置や他の機器からの振動が伝達される場所に設置される可能性がある。インバータ装置に振動が伝達されると、インバータ装置およびその内部回路は、例えば接続部位に緩みが生じるなど故障又は損傷するおそれがある。あるいは、インバータ装置は、既設の機器との兼ね合いから、設計上想定していない向きに設置される可能性もある。インバータ装置の内部回路は、駆動時に発熱する部品が用いられていることが多い。そのため、インバータ装置は、筐体内の熱を自然対流又は強制対流により排熱するように設計されている。しかし、設計上想定した設置方向とは異なる向きに設置されると、インバータ装置は、筐体からの排熱が正しく行われずに誤動作や性能の劣化などを招くおそれがある。
さらに、そのような振動や設置方向の間違いなどにインバータ装置の使用者が気付かない可能性もある。その場合、インバータ装置は、長期間に渡って振動にさらされたり、内部に熱がこもった状態での使用が継続されたりすることになり、誤動作や故障などを引き起こす可能性がさらに高くなるおそれがある。
特開2009−165338号公報
そこで、設置される環境状態に応じて誤動作や故障などの発生を抑制するインバータ装置を提供する。
本実施形態のインバータ装置によれば、インバータと、筐体と、加速度取得手段と、制御手段とを備えている。インバータは、外部の負荷装置を駆動する駆動信号を出力する。筐体は、インバータを収容する。加速度取得手段は、インバータ及び筐体のうち少なくとも一方に加わる加速度を取得する。制御手段は、加速度取得手段により取得される加速度から制御データを算出し、その制御データに基づいてインバータの制御及び保守を行う。
第1実施形態によるインバータ装置の電気的構成を示す図 インバータ装置の外観を示す斜視図 発熱素子の取付位置を模式的に示す図 インバータ装置の斜視図で発熱素子の取付方向を模式的に示す図 インバータ装置の傾きを模式的に示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図 第2実施形態による図1相当図 図2相当図 第3実施形態による特定部品の振動モデルを示す図
以下、複数の実施形態によるインバータ装置を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態によるインバータ装置について、図1から図5に基づいて説明する。図1に示すように、インバータ装置1は、入力側において、配線用遮断器2および電磁接触器3を介して交流電源4と接続している。配線用遮断器2は、過負荷電流や短絡電流を検出したときに自動的に開放状態になり、インバータ装置1への主電源(交流電源からの交流電圧)の供給を停止する。また、インバータ装置1は、出力側において、負荷装置としての電動機5と接続している。本実施形態では、負荷装置として三相交流電動機を想定している。
インバータ装置1は、筐体10、整流回路11、インバータ主回路12、温度センサ13、操作パネル14、制御回路15、および加速度センサ16などから構成されている。これら整流回路11、インバータ主回路12、および制御回路15などがインバータを構成している。筐体10は、図2に示すように、例えば樹脂材料や金属材料などにより略直方体に形成されている。筐体10は、内部に整流回路11、インバータ主回路12、制御回路15などを収容している。筐体10は、後端側にねじ穴10aが設けられており、背面側の図示しない設置板などにねじ止めされる。あるいは、筐体10は、背面側に設けられている図示しない取付部により、図示しない取付レールなどに取付けられる。なお、筐体10には、図示しない空気孔や空気溝が設けられており、内部の熱を排出可能に形成されている。
整流回路11は、交流電源4から供給される3相の交流電圧を整流して直流電圧に変換する。整流回路11は、例えばダイオードなどの整流素子を直列に接続した直列回路を3相分並列に接続した周知の回路構成のものである。つまり、整流回路11は、図3に示すように、3相の交流電源4のそれぞれに対応して、整流器REC1、整流器REC2、整流器REC3から構成されている。なお、各整流器REC1〜3は、それぞれダイオードの直列回路を示している。これら各整流器REC1〜3は、ヒートシンク17に取付けられている。ヒートシンク17は、熱伝導性の良い、例えばアルミニウムなどの金属材料で形成されている。
インバータ主回路12は、図1に示すように、整流回路11から出力される直流電圧を制御回路15から出力される制御信号に基づいて変換し、電動機5に3相の交流電圧を出力する。インバータ主回路12は、複数のスイッチング素子を組み合わせた周知の回路により構成されている。本実施形態では、スイッチング素子としてIGBTを用いている。本実施形態ではIGBTが2回路入った素子を用いており、インバータ装置1は、U相用のIGBT1、V相用のIGBT2、W相用のIGBT3を有している。これらIGBT1〜3は、図3に示すように、整流回路11の各整流器REC1〜3とともに、ヒートシンク17に取付けられている。つまり、インバータ装置1において発熱量の大きい素子(以下、発熱素子と称する)であるIGBT1〜3、REC1〜3は、放熱を促すためにヒートシンク17に取り付けられている。
温度センサ13は、各IGBT1〜3および各整流器REC1〜3とともにヒートシンク17に取付けられている。このヒートシンク17は、略長方形に形成されており、図4に示すように、筐体10内に長手方向が鉛直になるように配置されている。温度センサ13は、各IGBT1〜3および各整流器REC1〜3などの発熱素子から生じ、ヒートシンクを介して移動した熱を検出する。以下、図4に示す状態をインバータ装置1が基準方向すなわち設計上想定した設置方向に設置されている状態とする。なお、図4では、操作パネル14や他の内部回路の図示を省略している。
操作パネル14(設定手段に相当)は、7セグメントLED表示器などで構成された表示部14a、複数の操作スイッチ類14bを備えている。操作パネル14は、筐体10の正面側に設けられており、操作スイッチ類14bから使用者の操作入力を受け付けるとともに、後述する制御データなどを表示部14aに表示する。なお、表示部14aは、液晶表示器などであってもよい。ファン18は、筐体10内の熱を筐体10の外へ排出する強制対流手段として機能する。
制御回路15(制御手段に相当)は、図示しないCPU、ROMおよびRAMなどで構成されたマイクロコンピュータ、およびEEPROM19を備えている。制御回路15のマイクロコンピュータは、例えばROMに記憶されているコンピュータプログラムに従って、また、操作パネル14からの操作入力に従って、インバータ装置1全体を制御する。以下、説明の簡略化のため、制御回路15のマイクロコンピュータにより行われる制御について、制御の主体を制御回路15として説明する。具体的には、制御回路15は、操作パネル14からの運転指令および周波数指令に基づいて、ドライブ信号すなわちインバータ主回路12をスイッチング動作させるための制御信号を生成する。制御回路15は、生成した制御信号をドライブ回路21を介してインバータ主回路12に出力する。この制御信号によってインバータ主回路12のIGBTがオン又はオフし、インバータ主回路12から3相交流電圧が電動機5に供給される。これにより、電動機5は、周波数指令に応じた速度で運転される。このとき、制御回路15は、電圧検出回路22で検出したインバータ主回路12への入力電圧、および電流検出回路23により検出したインバータ主回路12の出力電流に基づいて、例えばベクトル制御により電動機5の回転を制御する。制御電源回路24は、制御回路15などへ共有する直流電圧を生成する。
また、制御回路15は、電動機5の駆動を開始すると、電流検出回路23、電圧検出回路22、および温度センサ13などから取得される各種のデータに基づいて、そのデータを操作パネル14の表示部14aへ表示するとともに、記憶手段としてのEEPROM19へ時系列的に記憶する。制御回路15は、例えば、電流検出回路23において過電流を検出したとき、電圧検出回路22において過電圧を検出したときなど、異常を検知した場合に、その旨を操作パネル14の表示部14aに表示することにより使用者に警報を発する(アラーム出力を行う)。また、制御回路15は、温度センサ13により過度の温度上昇を検出したとき、キャリア周波数を自動的に低減するなどの過熱保護機能を有している。このとき、制御回路15は、インバータ装置1の異常であると判断した場合には、制御信号の生成および出力を停止するとともに、開閉回路20への励磁停止指令を出力することにより電磁接触器3を開放状態として主電源の供給も停止する。つまり、制御回路15は、インバータ装置1の異常と判断した場合、電動機5の駆動を停止する処置である異常トリップを行う。制御回路15は、異常トリップを行った場合には、その旨を表示部14aに表示するとともに、例えば図示しない外部機器に対して接点信号や通信により出力する。また、制御回路15は、異常トリップの発生を保守データとしてEEPROM19に記憶する。EEPROM19に記憶した保守データは、使用者が任意に読み出して表示部14aに表示したり、あるいは外部の記憶装置などに記憶したりすることが可能である。
本実施形態のインバータ装置1は、上記した構成に加えて、加速度取得手段としての加速度センサ16を備えている。加速度センサ16は、インバータ装置1の筐体10内に設けられ、インバータ装置1に加わる加速度を取得する。加速度センサ16は、3軸方向における加速度を取得可能な所謂3軸センサを用いている。なお、1軸センサを互いに直交する方向に3個設ける構成としてもよいし、加速度を検出すべき方向が1軸である場合には、1軸センサを1個設ける構成としてもよい。この加速度センサ16は、インバータ装置1の基準方向およびそれに直交する2方向の合計3方向に加わる加速度を取得する。
さて、上記したようにインバータ装置1の設置環境が多様化したことにより、可動部分に設置される場合や、設置場所付近に振動発生源が存在する場合などが起こり得る。その場合、インバータ装置1の設計上の許容振動値を超えてしまい、インバータ装置1を構成する部品の故障や、場合によってはインバータ装置1全体の故障につながるおそれがある。このとき、予め振動の存在やその大きさが分かっていれば、インバータ装置1内部にて事前に振動対策を行うことも可能である。しかし、使用者が振動の存在を認知していない場合や、設計時の想定以上の振動が発生してしまう場合もある。また、設置初期には問題ない振動レベルであったものの、長期間使用されたことにより設置条件が変化(取付部位の緩みなど)してしまい、振動レベルが増大してしまう場合もある。そのような場合、インバータ装置1に故障が発生して初めて振動の有無やその大きさの調査が行われることになるなど、事後的な対策となってしまうおそれがある。また、操業が停止してしまうことはもちろんのこと、インバータ装置1の修理や交換、あるいは振動の調査や抑制のために時間および費用を要するなど、使用者の不利益が大きくなるおそれがある。
そこで、本実施形態では、加速度センサ16を設け、加速度センサ16で取得される加速度から振動量を算出し、その制御データに基づいてインバータ装置1の制御および保守を行っている。
制御回路15は、加速度センサ16から取得した加速度に基づいて、制御データとしての振動量を算出する。そして、制御回路15は、インバータ装置1に加わる振動量が所定の値を超えたときに、アラーム出力又は異常トリップを行う。本実施形態では、アラーム出力を行うべき振動量のレベル(閾値)として、仕様上許容される振動量の最大値である許容最大振動量の約80%に相当するアラーム振動量を設定している。つまり、アラーム出力に対しては、アラーム振動量以下の範囲が許容データ範囲に相当する。このため、許容最大振動量の約80%より大きな振動が加わっている場合には、アラーム出力が行われることにより使用者に振動が加わっている旨を認識させることができる。
また、異常トリップを行うべき振動量のレベル(閾値)として、許容最大振動量に等しい異常トリップ振動量を設定している。つまり、異常トリップに対しては、異常トリップ振動量以下の範囲が許容データ範囲に相当する。インバータ装置1は、一般的に、仕様上の上限値(許容最大振動量)よりもある程度大きな振動が加わっても破損などが生じないように、所謂マージンを持って設計されている。つまり、振動量の仕様上の上限値と設計上の上限値とは、設計上の上限値のほうが高く設定されている。さらに、この設計上の上限に当たる振動値が加わった場合においても、即座に故障が発生するのではなく、長期の振動に起因する機械疲労による部品の破損が発生し、その結果、インバータ装置1の損傷に至るのである。そのため、異常トリップ振動量を許容最大振動量と等しい値に設定することにより、許容最大振動量を超える振動を検出した場合において即座に異常トリップすなわち非常停止を行う。これにより、インバータ装置1および内部部品の破損に対して十分余裕を持って停止することが可能となり、安全にインバータ装置1を停止させることができる。
ところで、インバータ装置1は、設置条件(取付スペース)の制約から、基準方向と異なる向きに取付ける必要がある場合や、インバータ装置1の設置箇所が可動であることにより運転状態においてインバータ装置1の取付け方向が変動する場合もある。インバータ装置1は、発熱素子が用いられていることから、ヒートシンク17やファン18などの冷却手段を内蔵している。また、インバータ装置1は、上記したように過熱保護機能を備えている。これらの冷却手段や過熱保護機能は、基準方向にて最適化されている。そのため、インバータ装置1が基準方向と異なる方向に取付けられている場合、十分な冷却効果が得られないとともに過熱保護機能が最適に機能しないことで、過熱によるインバータ装置1の故障につながるおそれもある。
そこで、本実施形態では、上記した加速度センサ16により制御データとしての傾き量をも検出している。加速度センサ16は、重力による加速度(インバータ装置1が静止状態にあれば一定になる)と振動による加速度とが重畳された信号を出力する。そのため、それらを分離し、それぞれ3軸方向の成分を合成することで、各加速度の3次元における向きおよび大きさを取得することができる。このうち重力による加速度から、インバータ装置1の傾き量を取得することができる。そして、取得した傾き量が許容傾き量から外れた場合に調整やアラーム出力などを行うことにより、使用者にインバータ装置1が傾いていることを認識させ、対処を促すことができる。
例えば、図5(a)に示すように、インバータ装置1が左方向にθ度傾いて設置された場合を想定してみる。制御回路15は、通常、インバータ装置1が基準方向(θ=0度となる方向)に設置されている状態において温度センサ13で検出される温度がT0℃を越えた場合に過熱保護機能を働かせるように構成されている。そのため、図5(a)に示すように、インバータ装置1が左方向にθ度傾いている場合、すなわち、ヒートシンク17および整流器REC1〜3、IGBT1〜3が左方向に傾いている場合、制御回路15は、過熱保護機能を働かせる温度Tを以下の(1)式にて算出する。なお、係数Kはもちろん、関数自体についてもインバータ装置1の構造などに依存する熱特性よって異なることから、機種毎にそれぞれ準備すればよい。
T=T0−K・sinθ (1)
ただし、
θ:筐体10の背面縦方向の稜線と鉛直方向のなす角(常に正の値)
K:試験又はシミュレーションにより得られる係数
つまり、図4に示すように整流器REC1〜3およびIGBT1〜3の上部に温度センサ13の検出部を配置した場合、インバータ装置1の傾きが変化すると発熱素子の発熱および温度が同一であった場合においても、温度センサ13で取得される温度が変化することは容易に理解できる。換言すると、インバータ装置1が例えば左に傾いている場合、IGBT3から生じた熱が上部に逃げ、温度センサ13からの出力信号にIGBT3の発熱量が正確に反映されないことがある。さらには傾いていることで冷却効果が低下することも考慮して、インバータ装置1の傾き量(θ度)に応じて過熱保護機能を働かせる温度Tを変化させることにより、IGBT3の発熱も考慮した状態で過熱保護機能を働かせることができる。この場合、係数Kを傾き方向ごとに予め設定しておくことにより、例えば前後方向への傾きにも対応することができる。このように、加速度センサ16により取得した取付け方向の傾きすなわちインバータ装置1の傾きによって過熱保護レベルを調整することにより、インバータ装置1の性能を最大限に発揮することができる。なお、一方向だけでなく2方向に傾いている場合(例えば左方向に傾きつつ、前方にも傾いている場合)などには、(1)式において、T0からそれぞれの傾き方向に対する成分を減算することにより過熱保護機能を働かせる温度Tを算出してもよい。あるいは、(1)式において、θにそれぞれの傾き方向を合成した角度を代入し、過熱保護機能を働かせる温度Tを算出してもよい。
また、制御回路15は、インバータ装置1の傾き量が仕様上許容される許容傾き量θmax(図5(b)参照)を越えた場合、アラーム出力や異常トリップを行ってもよい。つまり、傾き量に対しては、θmax度以下の範囲が許容データ範囲に相当する。これにより、例えばインバータ装置1の上下がほぼ逆さまに設置されるなど、過熱保護レベルの調整だけでは内部の排熱が十分でないと推測されるような場合においても、インバータ装置1を確実に保護することができる。この場合、もちろん各軸方向においてそれぞれ異なる許容傾き量θmaxを設定してもよい。
さらに、インバータ装置1の傾き量が許容傾き量の範囲内ではあるものの、基準方向とは異なる場合に、予め傾き方向ごと検証してある内部温度の分布に従って設定されている保護仕様に基づいて、インバータ主回路12からの出力電流に関する保護、キャリア周波数の自動低減等の動作を行ってもよい。これにより、異常トリップを行うことが必要になる前に、インバータ装置1を保護することができる。
また、制御回路15は、アラーム出力や異常トリップを行った場合、EEPROM19にその旨を記憶する。このとき、制御回路15は、加速度センサ16で取得した加速度若しくはその加速度から算出した振動量、傾き量や傾き方向なども保守データをとして記憶する。これにより、インバータ装置1に振動が加わっていたか否かをアラーム出力や異常トリップの直後、あるいは後日操作パネルや外部の装置にて確認することができる。
また、EEPROM19に時系列的に振動量などを記憶することにより、アラーム出力や異常トリップが発生するほどではないにしろ、ある程度の振動が長期に渡ってインバータ装置1に加わっている場合には、インバータ装置1の調整や点検、又は設置環境の確認などの保守を効率良く行うことができる。また、使用者は運転開始以来の振動の状況を認知し、振動対策の必要性、内容の判断材料とすることができるようになる。
また、アラーム振動量、異常トリップ振動量、許容傾き量θmaxなど、アラーム出力および異常トリップを行う閾値を使用者が設定可能に構成してもよい。これにより、使用者は、自身の使用環境に応じて適切な設定をすることが可能になる。したがって、インバータ装置1の利便性を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に第2実施形態のインバータ装置について図6および図7に基づいて説明する。第2実施形態では、外部の加速度取得手段により取得される加速度をも制御および保守に利用している点において第1実施形態と異なっている。
第2実施形態のインバータ装置1は、図6に示すように、第1実施形態の構成に加えて、筐体10の外部に設けられる外部加速度センサ30と、その外部加速度センサ30を接続するための接続端子31とを備えている。外部加速度センサ30は、インバータ装置1内の加速度センサ16と同様に、インバータ装置1に加わる加速度を取得する。この外部加速度センサ30は、例えば図7に示すように、インバータ装置1の筐体10の外部に取り付けられる。この場合、外部加速度センサ30は、例えば、筐体10に取付け用のねじ穴などを設け、筐体10に取付ける構成としてもよい。あるいは、外部加速度センサ30は、筐体10を取付ける図示しない設置板や取付レールに取り付ける構成としてもよい。すなわち、外部加速度センサ30は、インバータ装置1に加わる加速度を取得可能な位置に設ければよい。
このような構成の外部加速度センサ30は、インバータ装置1に接続ケーブル32により接続されている。制御回路15は、外部加速度センサ30により取得される加速度に基づいて、上記したアラーム出力や異常トリップなどの制御、および外部加速度センサ30で取得した加速度に基づいて算出される制御データおよび保守データをEEPROM19に記憶する保守を行う。これにより、インバータ装置1の保護や振動の発生を使用者にその旨を認知させることができるなど、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
さて、インバータ装置1の筐体10および設置板が十分な剛性を有している材料で形成されている場合、外部加速度センサ30により取得される加速度と、インバータ装置1内の加速度センサ16により取得される加速度とはほぼ同じになると考えられる。しかし、外部加速度センサ30の取付位置がインバータ装置1から離れている場合などには、外部加速度センサ30により取得される加速度と、インバータ装置1内の加速度センサ16により取得される加速度とが異なる値を示すことがある。そこで、本実施形態の制御回路15は、内部の加速度センサ16と外部加速度センサ30とに対して異なる許容範囲を設定している。例えば、第1実施形態では内部の加速度センサ16に対するアラーム振動量を許容最大振動量の約80%としたが、外部加速度センサ30に対するアラーム振動量をそれよりも低く設定するようなことが考えられる。なお、この設定値は一例であり、外部加速度センサ30の設置状態によっては、外部加速度センサ30に対するアラーム振動量を内部の加速度センサ16に対するアラーム振動量よりも高く設定することももちろん想定される。なお、異常トリップ振動量や許容傾き量の設定についても同様である。
また、外部加速度センサ30に対する設定値を使用者が設定可能なように構成するとよい。これにより、使用者は、自身の使用環境に応じて、適切な設定値を設定することが可能になる。さらには、外部加速度センサ30用の接続コネクタを複数設けてもよい。この場合、アラーム振動量、異常トリップ振動量は、それぞれインバータ内部の加速度センサ16用と外部加速度センサ30の数を合わせた数分を用意することとなるが、それらの全てもしくは一部を共通としてもよい。
(第3実施形態)
次に第3実施形態のインバータ装置を図8に基づいて説明する。第3実施形態では、インバータ装置内の特定回路部品に対して加わる加速度に基づいて、特定部品の取り付け部の消費エネルギーを算出している点において第1実施形態と異なっている。なお、インバータ装置の構成は第1実施形態と同様であるので、図1をも参照しながら説明する。
インバータ装置1内には、各種の回路素子が存在している。これらの回路素子のうち、例えばトランスのように自重がある程度大きいものについては、インバータ装置1に加わる振動により半田付け部位などの取り付け部において破損などが生じるおそれがある。そこで、本実施形態では、回路素子のうち、比較的振動に弱いとされる特定回路部品について、その取り付け部で消費される消費エネルギーを算出するとともに、消費エネルギーの履歴をEEPROM19に記憶するように構成している。
まず、図8に示すように、特定部品40(特定回路部品に相当)がばね41およびダンパ42により支持された状態とみなすばね振動系モデルを検討する。各変数および係数の定義は、以下の通りである。
1:加速度センサ16の取り付け位置の変位量。加速度センサ16で取得した加速度を二回積分することにより算出する。
2:特定部品40の通常位置に対する変位量。なお、通常位置とは、振動が加わっていない場合における特定部品40の位置を意味する。
m:特定部品40の質量。
k:特定部品40と加速度センサ16の取り付け位置との間のばね定数。
c:特定部品40と加速度センサ16の取り付け位置との間のダンパ定数。
これらの定義により、特定部品40に関する運動量保存の法則から、以下の(2)の運動方程式が成立する。
Figure 0005524752
この(2)式から、時間間隔hでの差分法を用いることにより、時刻t=i・h(但し、i>2)における特定部品40の変位量x2(i)は、x1(i)、x1(i−1)、x2(i−2)を用いて推定演算可能である。
ところで、特定部品40に対する運動方程式である(2)式において、
Figure 0005524752
の項の力が減衰力として働き、
Figure 0005524752
が特定部品40の取り付け部で単位時間あたりに消費される消費エネルギーになる。そして、この消費エネルギーの累積値が特定部品40の構造によって決まる一定値を超えると取り付け部の破断等が発生するものと推定できる。その場合、時刻t=i・hまでに特定部品40の取り付け部で消費される累積消費エネルギーE(i)は、上記した(2)式に基づいて、以下の(3)式のように導き出せる。
Figure 0005524752
制御回路15は、(3)式に基づいて、特定部品40の取り付け部における消費エネルギーを算出し、EEPROM19に保存する。つまり、EEPROM19には、上記したインバータ装置1に対する振動量や傾き量に加えて、個別の回路素子の取り付け部における消費エネルギーも保守データとして記憶される。これにより、故障発生時などにそれらの保守データを読み出すことにより、原因調査における判断材料とすることができる。この場合、恒常的な振動ではなく、一過性の振動や衝撃などが加わった場合でもそのデータが記憶されるので、インバータ装置1の故障の原因を早期に特定できる、さらには、振動が原因であると判定された場合には、今後同様の故障がおきないように対策を促すことも可能になる。
また、制御回路15は、特定部品40の取り付け部の消費エネルギーに対する上限値をEEPROM19に記憶している。そして、制御回路15は、特定部品40に加わる消費エネルギーが上限値を越えた場合、アラーム出力および異常トリップの少なくとも一方を行う。これにより、特定部品40の故障に起因するインバータ装置1の誤動作などを未然に防止することができる。なお、アラーム出力と異常トリップとに対して異なる上限値を設けてもよい。また、上限値として、(2)式で用いられる単位時間あたりの消費エネルギーに対する上限値を設定する構成としてもよいし、(3)式により算出される消費エネルギーの累積値に対する上限値を設定する構成としてもよい。
なお、上記の対応はインバータ装置1内部の最も振動に弱い部品のみに対して行ってよいし、複数の部品に対してそれぞれ行ってもよい。もちろん、傾き量を考慮したモデルを構築してもよい。また、インバータ装置1内の構造によっては図8とは異なるより複雑な振動モデルとなり、(2)式および(3)式の関数も異なる場合があるが、それぞれに対応するモデルにて同様の計算を行えばよい。また、特定部品40は、回路素子に限らず、例えばヒートシンク17やコネクタなどの機械部品も含んでもよい。
(他の実施形態)
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1はインバータ装置、10は筐体10、14は操作パネル(設定手段)、15は制御回路(制御手段)、16は加速度センサ(加速度取得手段)、30は外部加速度センサ(外部加速度取得手段)、31は接続端子(外部接続手段)、40は特定部品(特定回路部品)を示す。

Claims (12)

  1. 外部の負荷装置を駆動する駆動信号を出力するインバータと、
    前記インバータを収容する筐体と、
    前記インバータ及び前記筐体のうち少なくとも一方に加わる加速度を取得する加速度取得手段と、
    前記加速度取得手段により取得される加速度から制御データを算出し、その制御データに基づいて前記インバータの制御及び保守を行う制御手段と、
    を備え
    前記制御手段は、前記制御データとして、前記インバータ及び前記筐体のうち少なくとも一方に加わる振動量を算出することを特徴とするインバータ装置。
  2. 外部の負荷装置を駆動する駆動信号を出力するインバータと、
    前記インバータを収容する筐体と、
    前記インバータ及び前記筐体のうち少なくとも一方に加わる加速度を取得する加速度取得手段と、
    前記加速度取得手段により取得される加速度から制御データを算出し、その制御データに基づいて前記インバータの制御及び保守を行う制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記制御データとして、前記インバータ及び前記筐体のうち少なくとも一方の傾き量を算出することを特徴とするインバータ装置。
  3. 外部の負荷装置を駆動する駆動信号を出力するインバータと、
    前記インバータを収容する筐体と、
    前記インバータ及び前記筐体のうち少なくとも一方に加わる加速度を取得する加速度取得手段と、
    前記加速度取得手段により取得される加速度から制御データを算出し、その制御データに基づいて前記インバータの制御及び保守を行う制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記制御データとして、前記インバータを構成する回路部品のうち特定回路部品の取り付け部で消費される消費エネルギーを算出することを特徴とするインバータ装置。
  4. 外部の負荷装置を駆動する駆動信号を出力するインバータと、
    前記インバータを収容する筐体と、
    前記インバータ及び前記筐体のうち少なくとも一方に加わる加速度を取得する加速度取得手段と、
    前記加速度取得手段により取得される加速度から制御データを算出し、その制御データに基づいて前記インバータの制御及び保守を行う制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記制御データに基づいて算出される前記筐体の取り付け方向に応じて前記インバータの出力に対する許容範囲である許容出力範囲の上限値、及び前記インバータの動作温度に関する許容範囲である許容温度範囲の上限値の少なくとも一方を低下させることを特徴とするインバータ装置。
  5. 前記制御手段は、前記制御データとして、前記インバータ及び前記筐体のうち少なくとも一方に加わる振動量を算出することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項記載のインバータ装置。
  6. 前記制御手段は、前記制御データとして、前記インバータ及び前記筐体のうち少なくとも一方の傾き量を算出することを特徴とする請求項1、3または4記載のいずれか一項記載のインバータ装置。
  7. 前記制御手段は、前記制御データとして、前記インバータを構成する回路部品のうち特定回路部品の取り付け部で消費される消費エネルギーを算出することを特徴とする請求項1、2または4のいずれか一項記載のインバータ装置。
  8. 前記制御手段は、前記制御データに基づいて算出される前記筐体の取り付け方向に応じて前記インバータの出力に対する許容範囲である許容出力範囲の上限値、及び前記インバータの動作温度に関する許容範囲である許容温度範囲の上限値の少なくとも一方を低下させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載のインバータ装置。
  9. 前記筐体の外部において加速度を取得する外部加速度取得手段を接続するための外部接続手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記外部接続手段に接続される前記外部加速度取得手段により取得される加速度に基づいて前記制御データを算出し、その制御データに基づいて前記インバータの制御及び保守を行うことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載のインバータ装置。
  10. 前記制御手段は、前記制御データが当該制御データに対して予め設定されている許容データ範囲を外れたとき、警報出力及び異常トリップのうち少なくとも一方を行うことにより前記インバータを制御することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項記載のインバータ装置。
  11. 前記許容データ範囲を設定するための設定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項記載のインバータ装置。
  12. 表示手段と、記憶手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記制御データを、前記表示手段に表示可能とするとともに、前記記憶手段に時系列的に記憶することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項記載のインバータ装置。
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