JP5523186B2 - データセンタの冷却システム - Google Patents

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この発明は、データ処理をおこなうとともに、その駆動にともなって発熱する多数の電気機器を備えたデータセンタを冷却する冷却システムに関するものである。
データセンタの冷却システムの一例として、チラーユニットによって温度を低下させた水などを冷却用媒体として使用し、データセンタに収容される多数の発熱する電子機器を冷却することが検討されている。これらの電子機器は、データ処理のために常時稼働させられるので、この種の冷却システムでは、このような電子機器を冷却するために必要な水量が膨大になり、また常時低温の冷却用媒体を確保する必要がある。したがって、冷却用媒体を冷却するチラーユニットが大型化したり、あるいはその冷却にともなういわゆる負荷やランニングコストが増大する。そのため、データセンタを冷却する装置の小型化やランニングコストの低減が望まれる。
ところで特許文献1には、地上建屋内または地下空間内に水を貯留する製氷ピットを設け、その水の熱をヒートパイプによって気中放熱することにより氷結させて冬季の冷熱を蓄冷するように構成された発明が記載されている。
特開昭60−207877号公報
上述した特許文献1に記載されているように、蓄冷熱によって低温倉庫内を冷却すれば、春季あるいは夏季において、庫内を冷却するチラーユニットのランニングコストを低減できる。しかしながら、特許文献1に記載された技術は、冬季あるいは寒冷期の冷熱をヒートパイプによって製氷ピットに貯留される水を氷結させることにより蓄冷するための技術である。このように従来では、チラーユニットに使用される冷却用媒体の温度を低下させ、それによってチラーユニットの負荷やランニングコストを低減させたりする機能がなく、未だ改良の余地があった。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、データセンタを冷却する冷却用媒体の温度を低下させ、これにより冷却システムの負荷やランニングコストを低減することのできるデータセンタの冷却システムを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、冷却器によって、データの処理をおこなう多数の電子機器を冷却するデータセンタの冷却システムにおいて、前記電子機器に熱伝達可能に接触させられるコールドプレートと、そのコールドプレートの熱を奪って温度が上昇する冷却用媒体と、前記冷却器で冷却される他の冷却用媒体と、それら冷却用媒体と他の冷却用媒体との間で熱交換をおこなう熱交換器と、前記熱交換器と前記冷却器との間で前記他の冷却用媒体を循環させる循環管路と、その循環管路を前記熱交換器から前記冷却器に向けて流動している前記他の冷却用媒体を冷却する補助冷却器とを備え、前記補助冷却器は、前記他の冷却用媒体を一時的に貯留する貯留槽と、その貯留槽内に設けられて前記貯留槽内に導入した前記他の冷却用媒体を一方向に流動させるフローチャンネルと、気密状態に密閉されたパイプ状のコンテナの内部に加熱されて蒸発し放熱して凝縮する作動流体を封入して構成されたヒートパイプとを有し、前記ヒートパイプの一方の端部が前記フローチャンネルに配置され、前記ヒートパイプの他方の端部が大気中に露出させられており、前記補助冷却器によって冷却された前記他の冷却用媒体が前記冷却器に導入されるように構成されていることを特徴とするものである。
またこの明における前記ヒートパイプは、密閉容器の内部に、蒸発および凝縮をともなって循環流動する作動流体が封入され、かつ重力によって液相の前記作動流体を前記密閉容器における前記蒸発部である下端部に還流させる熱サイフォンを含んでいてよい。
この発明によれば、電子機器の熱を奪う熱交換機と冷却器との間に冷却用媒体を循環させる循環管路が形成されており、その循環管路における冷却器の流入口側に、冷却用媒体の熱を大気中に放熱するヒートパイプを備えた補助冷却器が設けられている。言い換えれば、冷却器に対して直列に補助冷却器が設けられている。すなわち、電子機器の熱を奪って温度が上昇した冷却用媒体は、その熱がヒートパイプによって大気中に放熱させられ、その温度が低下させられる。そして、その温度が低下した冷却用媒体が冷却器に導入される。その結果、補助冷却器によって冷却用媒体の温度が低下させられるので、補助冷却器を設ける前に比較して冷却器の負荷やランニングコストを低減できる。また、冷却器の負荷やランニングコストを低減できるので、従来に比較して冷却器を小型化できる。さらにまた、補助冷却器によって冷却用媒体の温度を予め定めた温度まで低下できた場合には、例えば、補助冷却器によって冷却器から電子機器に向けて供給する冷却用媒体の温度まで低下できた場合には、冷却器の運転を停止でき、冷却器の負荷やランニングコストを低減できる。そして、補助冷却器はヒートパイプによって冷却用媒体の熱を大気中に放出するように構成されているので、その補助冷却器は、冷却器などのように冷却用媒体を冷却するための凝縮器やこれを稼働させるための動力源などの機械装置類を必要としない。したがって、補助冷却器は、簡易な構成とすることができ、その維持管理を不要あるいは低減できる。
またこの発明によれば、補助冷却器は冷却用媒体を一時的に貯留する貯留槽を備え、ヒートパイプは、貯留槽に貯留される冷却用媒体にその蒸発部が浸漬され、その凝縮部が貯留槽の外部で上方の大気中に露出させられて配置されている。すなわち、冷却用媒体の熱は、ヒートパイプによって熱輸送され、大気中に放熱されることによりその温度が低下させられるようになっている。その結果、補助冷却器は、冷却器などのように冷却用媒体を冷却するための凝縮器やこれを稼働させるための動力源などの機械装置類を必要としないので、補助冷却器は、簡易な構成とすることができ、その維持管理を不要あるいは低減できる。
さらにこの発明によれば、ヒートパイプは、凝縮した作動流体を重力によって蒸発部に還流させる熱サイフォンを含む。この熱サイフォンは、その下端部の蒸発部が冷却用媒体に浸漬され、凝縮部が貯留槽の外部の大気中に露出されているので、その熱サイフォンを使用することにより、熱輸送方向を一方向に限定あるいは規制することができる。言い換えれば、熱サイフォンは、その熱輸送方向が一方向に限定された熱ダイオード特性により冷却用媒体の熱を蒸発部から凝縮部に向けて輸送するので、密閉容器の内部に封入される作動流体を加熱する部分と蒸気化した作動流体を凝縮する部分とを逆転させると、熱流を生じないようになっている。すなわち、トップヒートモードでは作動しないようになっている。その結果、熱サイフォンが外気の熱を取り込んだり、それにともなって貯留槽の内部の冷却用媒体の温度を上昇させたりすることがない。言い換えれば、熱のいわゆる逆流による冷却用媒体の温度上昇を防止もしくは抑制できる。そして、外気の温度が所定の温度以下になると、熱サイフォンは冷却用媒体の熱を大気中に放熱して冷却用媒体を冷却することができる。冷却用媒体の熱をいわゆる気中放熱により冷却することにより、このような熱サイフォンを備えた補助冷却器を設ける前に比較して冷却器の負荷を低減できる。また、冷却器のランニングコストを低減できる。さらにまた、冷却用媒体を所定温度以下まで冷却できた場合には、冷却器の運転を停止でき、そのランニングコストを低減できる。
この発明に係るデータセンタの冷却システムの一例を模式的に示す図である。
つぎにこの発明を図面を参照しながら具体的に説明する。図1に、この発明に係るデータセンタの冷却システムの一例を模式的に示してある。データセンタ1は、所定の建屋2を備え、その室内に少なくとも複数のサーバラック3が設けられている。この建屋2は、要は、サーバラック3を収容するためのものであり、したがって、例えば建設建物あるいは輸送用コンテナなど適宜のものであってよい。各サーバラック3には、多数のサーバが収容されている。各サーバは、その基板上にデータ処理にともなって発熱する多数の電子機器4が配設されている。その電子機器4には、一例としてCPU(中央演算処理装置)やメモリなどが挙げられる。各電子機器4は、熱交換によりこれらを直接的に冷却するコールドプレート5に熱伝達可能に接触されている。
このコールドプレート5は、例えば中空のプレート状に形成され、その中空の内部を冷却用媒体が流通するようになっている。このコールドプレート5は、その内部と外部との間で熱を伝達する必要があるので、熱伝導率の高い素材で構成されていることが好ましく、例えば銅あるいは銅合金などによって形成されていることが好ましい。このコールドプレート5は、熱交換機6に熱伝達可能に接続されており、より具体的には、コールドプレート5と熱交換機6との間で冷却用媒体を循環させる第一の循環管路が形成されている。
熱交換機6は、要は、相対的に高温の流体と相対的に低温の流体との間で熱の交換をおこなうものであり、プレート型熱交換機など適宜の熱交換機を使用することができる。また、冷却用媒体は、熱を輸送する流体であり、その一例を挙げると、水あるいは水に所定量かつ任意の防錆剤を溶解させた水溶液、エチレングリコールあるいは塩化カルシウムなどを主成分とし、凝固点が摂氏0℃以下になるように調整されたいわゆるブライン(不凍液と呼ばれることがある)あるいはR−134aなどの代替フロンなどを使用することができる。
電子機器4とコールドプレート5の内部を流動する冷却用媒体との熱交換により温度が上昇した冷却用媒体は、コールドプレート5から熱交換機6に向けて前述した第一の循環管路を流動し、熱交換機6において熱交換により冷却されるようになっている。熱交換機6において冷却された冷却用媒体は、熱交換機6からコールドプレート5に向けて前述した第一の循環管路を流動し、電子機器4を冷却するようになっている。
熱交換機6は、チラーユニット7に熱伝達可能に接続されている。より具体的に説明すると、熱交換機6とチラーユニット7との間には、冷却用媒体を循環させる第二の循環管路が形成されている。チラーユニット7は、要は、代替フロンなどの冷媒の圧縮・膨張にともなう潜熱によって熱を移動させるいわゆるヒートポンプである。チラーユニット7はその主要な構成として、冷媒を加圧して圧縮する圧縮機8と、その圧縮された冷媒の熱を外部に対して放熱させる凝縮器9と、放熱されて低温にされるとともに凝縮された冷媒を膨張させる膨張弁10と、膨張することにより低温になった冷媒に周囲の熱を吸熱させる蒸発器11とを備えている。
熱交換機6において熱交換され、その温度が上昇した冷却用媒体は、熱交換機6からチラーユニット7に向けて前述した第二の循環管路を流動し、チラーユニット7の蒸発器11においてその熱が冷媒に吸熱されることにより冷却されるようになっている。チラーユニット7において熱交換され、すなわち冷却されて低温になった冷却用媒体は、チラーユニット7から熱交換機6に向けて前述した第二の循環管路を流動し、熱交換機6において電子機器4の熱を奪った冷却用媒体と熱交換するようになっている。すなわち、チラーユニット7において冷却された冷却用媒体は、その冷熱が熱交換機6において電子機器4の熱を奪って温度が上昇した第一の循環管路を流動する冷却用媒体に伝達される。そして、熱交換機6において冷却された冷却用媒体は、第一の循環管路を流動して電子機器4を冷却するようになっている。
チラーユニット7の凝縮器9は、図1に示す例では、外部に設けられた冷却塔12に熱伝達可能に接続されている。これらの間を例えば冷却水が循環流動するようになっている。そして、前述したチラーユニット7の凝縮器9において、冷媒の熱を前述した冷却水に対して放熱するようになっている。冷却水に伝達された冷媒の熱は、すなわち電子機器4の熱は冷却塔12においてファン13などによって大気中に放熱されるようになっている。
また、冷却用媒体が熱交換機6からチラーユニット7に向けて流動する第二の循環管路の途中には、この発明における補助冷却器14が介装されている。補助冷却器14が熱交換機6に対して直列になるように第二の循環管路に設けられている。補助冷却器14は、前述した第二の循環管路を循環流動する冷却用媒体を一時的に貯留する貯留槽15と、その貯留槽15に一時的に貯留される冷却用媒体の熱を大気中に放熱するためのヒートパイプ16とを備えている。
この貯留槽15は、要は、中空の容器であり、その内部には熱交換機6において温度が上昇した冷却用媒体が導入され、一時的に貯留されるようになっている。貯留槽15は、冷却用媒体を一時的に貯留するものであるから、外部からその槽内に対する水の浸入あるいは浸透を防止するとともに、冷却用媒体の漏出を防止するためにいわゆる防水対策が施されていることが好ましい。また貯留槽は、その内部に熱交換機6においていわゆる冷熱源となる冷却用媒体を予冷却するために一時的に貯留するものであり、したがって外部に対して断熱あるいは熱伝導率の低い素材で構成されていることが好ましく、例えばコンクリートによって構成されていることが好ましい。この貯留槽15は、断熱の観点から地中に設けられていてもよい。貯留槽15を地中に設けている場合には、地表に設けられている場合に比較してその断熱効果を向上させることができる。
また、貯留槽15の内部あるいは底部には、その槽内に導入した冷却用媒体を一方向に向けて流動させるためフローチャンネル17を設けてもよい。フローチャンネル17は、要は、冷却用媒体を一方向に流動させるためのいわゆる溝であり、したがってこれは、貯留槽15の内部に複数のリブ18を設けて形成してもよい。そして、冷却用媒体を流動させるフローチャンネル17に、互いに所定間隔を隔てて冷却用媒体の熱を熱輸送して大気中に放熱するためのヒートパイプ16が冷却用媒体の水平面に対して鉛直に設けられている。
ヒートパイプ16は、前述したように、貯留槽15に一時的に貯留される冷却用媒体の熱を大気中に放熱するためのものである。したがってヒートパイプ16の一方の端部16aは貯留槽15に一時的に貯留され、前述したフローチャンネルを流動する冷却用媒体に浸漬されて配置されている。ヒートパイプ16の他方の端部16bは、貯留槽15の外部であって大気中に露出させた状態で配置されている。また、ヒートパイプ16の他方の端部16bには放熱用の複数のフィン16cが設けられている。したがって、ヒートパイプ16の一方の端部が、その内部に封入される作動流体が加熱されて蒸発するいわゆる蒸発部16aになっており、他方の端部が蒸発した作動流体の潜熱を大気中に放熱させることにより作動流体を凝縮させる凝縮部16bになっている。図1に示す例では、ヒートパイプ16の長手方向が重力方向に対して平行になるように設けられている。すなわち、ヒートパイプ16は貯留槽15に一時的に貯留される冷却用媒体の水平面に対して鉛直あるいはほぼ鉛直に設けられている。
このヒートパイプ16は、熱輸送方向が一方向に限定あるいは規制されたいわゆる熱ダイオード特性を有するものであり、その一例を挙げると、熱サイフォン(サーモサイホン式ヒートパイプと呼ばれることがある)を使用することができる。熱サイフォン16は、例えば気密性のある所定の中空の容器(コンテナと呼ばれることがある。)の内部に空気などの非凝縮性ガスを脱気した状態で作動流体が封入されて構成されている。その容器は、例えば中空管であり、またその内部と外部との間で熱を伝達する必要があるので、その中空管は熱伝導率の高い素材で構成されていることが好ましく、例えば銅管を使用することが好ましい。作動流体は加熱されて蒸発し、かつ放熱して凝縮することにより、潜熱の形で熱を輸送する流体である。またこの熱サイフォン16は、その凝縮部16bにおいて凝縮した作動流体は、重力によって蒸発部16aに還流されるようになっており、したがって、いわゆるトップヒートモードでは作動しないようになっている。
この発明では、チラーユニット7で冷却される冷却用媒体を予め冷却したり、あるいはチラーユニット7に換えて冷却用媒体を十分に冷却したりする必要があるので、熱サイフォン16は例えば外気温が摂氏10℃以下の場合に作動するように構成することが好ましい。具体的には、熱サイフォン16の作動流体には、沸点が摂氏10℃以下のアンモニアあるいはR−134aなどの代替フロンなどを使用することが好ましい。また、この発明では、熱サイフォン16の内部に封入される作動流体の量は、その内容積の約20〜30vol%にすることが好ましい。
この熱サイフォン16は、外気の温度が所定の温度よりも低くなると、例えば外気温が摂氏10℃以下になると、蒸発部16aから凝縮部16bに向けて作動流体の潜熱の形で熱輸送し、冷却用媒体を冷却できるようになっている。したがって、例えば外気温が摂氏10℃以下であり、貯留槽15における冷却用媒体の温度が摂氏10℃以上の場合には、蒸発部16aにおいて加熱されて蒸発した作動流体が、相対的に低温・低圧力の凝縮部16bに移動し、凝縮部16bにおいて気中放熱することにより冷却用媒体が冷却されるようになっている。そして凝縮部16bにおける放熱にともなって凝縮した作動流体は重力によって蒸発部16aに還流するようになっている。また、これとは反対に、外気の温度が所定の温度よりも高くなると、熱サイフォン16は、前述したようにトップヒートモードでは作動しないので、熱サイフォン16が外気の熱を取り込んだり、それにともなって貯留槽15の内部の冷却用媒体の温度を上昇させたりすることがない。
また熱サイフォン16に、毛細管作用により凝縮した作動流体を還流させるいわゆるウィックを使用する場合には、熱サイフォン16が冷却用媒体に浸漬される長さあるいは深さに相当する長さのウィックを、蒸発部16aに、すなわち熱サイフォン16の下端部に配置する。このようにウィックの配置を限定することにより、ウィックが配置された部分をその全体に亘って蒸発部16aとすることができるとともに、ウィックを設けた熱サイフォン16であっても熱ダイオード特性を与えることができる。
したがって、前述した構成では、電子機器4で発生した熱は、第一の循環管路を循環流動する冷却用媒体によって奪われる。そして、電子機器4の熱を奪うことによって温度が上昇した冷却用媒体は第一の循環管路を流動して熱交換機6に供給される。熱交換機6では、前述した温度が上昇した冷却用媒体とチラーユニット7で冷却され、第二の循環管路を流動して熱交換機6に供給された冷却用媒体との間で熱交換がおこなわれる。熱交換機6において、熱交換により冷却された冷却用媒体は第一の循環管路を流動して前述した電子機器4に供給される。一方、熱交換機6において熱交換により温度が上昇した冷却用媒体は、第二の循環管路を流動し、補助冷却器14に供給され、その貯留槽15に一時的に貯留される。
そして、外気温が所定温度以下の場合には、貯留槽15に一時的に貯留されている高温の冷却用媒体は、その熱が熱サイフォン16によって受動的に気中放熱されて冷却される。その結果、補助冷却器14において、いわゆる予冷却された冷却用媒体がチラーユニット7に供給される。したがって、補助冷却器14をチラーユニット7に対して直列に設ける前に比較してチラーユニット7の負荷やランニングコストを低減できる。具体的には、チラーユニット7が請け負う冷却用媒体の温度の低下幅を小さくできるとともに、チラーユニット7の運転時間を低減できる。このようなチラーユニット7の負荷が低減できることにより、二酸化炭素の排出量を低減できる。また、従来に比較して小さなチラーユニットを使用することができる。
また、補助冷却器14によって冷却用媒体の温度を予め定めた温度まで低下できた場合には、例えば、補助冷却器14によって熱交換機6からチラーユニット7に供給される冷却用媒体の温度を摂氏10℃前後まで冷却できた場合には、チラーユニット7の運転を停止できる。すなわち、チラーユニット7を稼働させずに、補助冷却器14の熱サイフォン16による気中放熱のみで冷却用媒体を十分に冷却でき、またその冷却された冷却用媒体によって電子機器4を冷却できる。その結果、チラーユニット7の負荷やランニングコストおよびいわゆる二酸化炭素の排出量を低減できる。また、従来に比較して小さなチラーユニットを使用できる。この補助冷却器14は、チラーユニット7などと比較して冷却用媒体を冷却するための凝縮器などの機械装置類を必要としないので、簡易な構成とすることができる。また、これによりその維持管理を不要あるいは低減した装置とすることができる。
1…データセンタ、 4…電子機器、 6…熱交換機、 7…チラーユニット、 14…補助冷却器、 16…熱サイフォン。

Claims (2)

  1. 冷却器によって、データの処理をおこなう多数の電子機器を冷却するデータセンタの冷却システムにおいて
    記電子機器に熱伝達可能に接触させられるコールドプレートと、
    そのコールドプレートの熱を奪って温度が上昇する冷却用媒体と、
    前記冷却器で冷却される他の冷却用媒体と、
    それら冷却用媒体と他の冷却用媒体との間で熱交換をおこなう熱交換器と、
    前記熱交換器と前記冷却器との間で前記他の冷却用媒体を循環させる循環管路と、
    その循環管路を前記熱交換器から前記冷却器に向けて流動している前記他の冷却用媒体を冷却する補助冷却器とを備え、
    前記補助冷却器は、前記他の冷却用媒体を一時的に貯留する貯留槽と、その貯留槽内に設けられて前記貯留槽内に導入した前記他の冷却用媒体を一方向に流動させるフローチャンネルと、気密状態に密閉されたパイプ状のコンテナの内部に加熱されて蒸発し放熱して凝縮する作動流体を封入して構成されたヒートパイプとを有し、前記ヒートパイプの一方の端部が前記フローチャンネルに配置され、前記ヒートパイプの他方の端部が大気中に露出させられており、
    前記補助冷却器によって冷却された前記他の冷却用媒体が前記冷却器に導入されるように構成されていることを特徴とするデータセンタの冷却システム。
  2. 前記ヒートパイプは、密閉容器の内部に、蒸発および凝縮をともなって循環流動する作動流体が封入され、かつ重力によって液相の前記作動流体を前記密閉容器における前記蒸発部である下端部に還流させる熱サイフォンを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータセンタの冷却システム。
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