本発明に係る放射線画像撮影装置及び該放射線画像撮影装置を有する放射線画像撮影システムの好適な実施形態について、放射線画像撮影方法との関連で、図1〜図40を参照しながら以下詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る放射線画像撮影システム11を構成する放射線画像撮影装置10は、放射線12を出力する放射線源14を収容し、且つ、該放射線12を透過可能な材料からなる放射線源本体部16と、被写体18を透過した放射線12を放射線画像に変換する放射線検出器20(図3及び図4参照)を収容し、且つ、該放射線12を透過可能な材料からなるカセッテ本体部22と、USBケーブル24を介して放射線源本体部16と電気的に接続されると共に、USBケーブル26を介してカセッテ本体部22と電気的に接続され、さらには、所定の撮影領域28を撮影するウェブカメラ30を内蔵し、且つ、放射線画像撮影装置10の操作者32(図5参照)が操作可能な携帯情報端末(制御装置、PC)34とを有する。この場合、携帯情報端末34は、公衆回線等を利用したネットワーク36を介して無線通信により医師(又は放射線技師)38が所属する医療機関40(待機場所)との間で信号の送受信が可能である。
なお、操作者32とは、我が国の診療放射線技師法により定められた診療放射線技師の資格を有しない者、具体的には、被写体18に対する放射線12の照射の権限を有する医師又は歯科医師(以下、単に、医師という。)及び診療放射線技師(以下、単に、放射線技師という。)以外の者をいう。また、本実施形態において、被写体18は、災害現場や在宅看護の現場におり、一方で、医師(又は放射線技師)38は、被写体18を直視することができない(遠隔地の)医療機関40にいる(待機している)が、何らかの事情で災害現場や在宅看護の現場に直接出向くことができないため、操作者32が医師38に代わって前記災害現場や前記在宅看護の現場に出向く。以下の説明では、参照数字38は、医師として説明する。
図1〜図4及び図7に示すように、カセッテ本体部22において、放射線12を透過可能な材料からなる略矩形状の筐体42の放射線源本体部16側の表面は、放射線12が照射される照射面44とされている。この照射面44における放射線12の照射部分(照射野)には、撮影領域及び撮影位置の基準となるガイド線46が形成されている。ガイド線46の外枠部分(放射線12の照射野)は、図7に示すように、放射線検出器20に略対応している。また、筐体42の一つの側面48には、カセッテ本体部22を起動させるためのスイッチ50が配置されると共に、USBケーブル26のコネクタ52が接続されている。
図3及び図6に示すように、放射線源本体部16において、放射線12を透過可能な材料からなる略円筒状の筐体130内には、放射線源14に加え、照射光54を投光する照射野ランプ56も収容されている。照射野ランプ56は、放射線源14から放射線12が出力される前に照射光54を照射面44に投光することにより、放射線12の照射野を照射面44に表示する。
なお、後述する放射線源14の焦点160とガイド線46(図1、図2及び図7参照)の中心位置(十字状に交差するガイド線46の交点)とを結ぶ直線が照射面44に略直交しているときの焦点160と放射線検出器20との間の距離(撮影間距離)が線源受像画間距離(SID)に設定されている場合には、照射光54の投光により照射面44に表示された放射線12の照射野とガイド線46の外枠とが略一致する。また、筐体130における照射光54が通過する箇所は、例えば、該照射光54が透過可能な材質で構成されていることが望ましい。さらに、図1、図2及び図6に示すように、筐体130の側面には、USBケーブル24のコネクタ58が接続されている。
図1〜図4及び図16に示すように、携帯情報端末34は、ノート型のパーソナル・コンピュータであり、キーボード等の操作部60が本体部62の上面(蓋部66側)に配設され、一方で、ディスプレイ等の表示部64が蓋部66の底面(操作部60側)に配設されている。なお、本実施形態では、ノート型の携帯情報端末34について説明するが、該携帯情報端末34は、操作部60及び表示部64等の各種機能を具備する携帯端末であればよく、例えば、携帯電話機やPDA(個人情報端末)でもよいことは勿論である。
携帯情報端末34は、非使用時には、本体部62の一側面に設けられた軸部68と、該軸部68の両端部に連結された2つのヒンジ部70との作用によって、図16に示すように、本体部62と蓋部66とが折り畳まれた状態となる。なお、本体部62の上面に2つの突起72が形成され、一方で、蓋部66の底面に各突起72に対応して2つの凹部74が形成されているので、前記非使用時に本体部62の上面と蓋部66の底面とを接触させると、突起72と凹部74とが嵌合して、本体部62と蓋部66とを折り畳んだ状態に保持することができる。
また、携帯情報端末34は、使用時には、ヒンジ部70の作用下に、軸部68を中心に本体部62に対して蓋部66を回動させることにより、折り畳んだ状態から図1〜図4に示す状態に展開することができる。
本体部62の上面における操作部60の周囲には、携帯情報端末34を起動させるための電源スイッチ76、音声を出力可能なスピーカ(音声出力部)78、及び、被写体18や操作者32の音声を入力可能なマイクロフォン80がさらに配設されている。また、本体部62の側面には、USBケーブル24のコネクタ82と嵌合するUSB端子84と、USBケーブル26のコネクタ86と嵌合するUSB端子88と、外部機器との間で情報の送受信が可能なUSB端子90と、メモリカード92を装填するためのカードスロット94と、ACアダプタの入力端子96とが設けられている。
また、蓋部66の上面側には、光学カメラとしてのウェブカメラ(Webカメラ)30が配設されており、従って、ウェブカメラ30と携帯情報端末34とは一体的に構成されている。
なお、ウェブカメラ30と携帯情報端末34との一体的な構成とは、ウェブカメラ30が携帯情報端末34に内蔵される図1〜図4の構成に限定されず、少なくとも放射線画像撮影装置10の使用時にはウェブカメラ30と携帯情報端末34とが一体的に連結(接続)されている構成も含まれる。従って、(1)放射線画像撮影装置10に備え付けのケーブルを介してウェブカメラ30と携帯情報端末34とが接続される構成、(2)操作者32が別途用意したケーブルを介してウェブカメラ30と携帯情報端末34とが接続される構成、(3)使用時には、携帯情報端末34とウェブカメラ30とが連結される一方で、メンテナンス時や非使用時には、携帯情報端末34からウェブカメラ30を離間可能(分離可能)な構成も、ウェブカメラ30と携帯情報端末34との一体的な構成に包含される。
ここで、メンテナンス時や非使用時に携帯情報端末34からウェブカメラ30を離間可能とするためには、例えば、クリップ等の連結手段によってウェブカメラ30を携帯情報端末34に連結すればよい。これにより、使用時にのみ、ウェブカメラ30が連結手段を介して携帯情報端末34と連結されることになる。また、連結手段にボールジョイントを具備させて、携帯情報端末34に連結されたウェブカメラ30の向きを変更自在にしてもよい。なお、連結手段により連結する場合には、ウェブカメラ30と携帯情報端末34との間を有線(例えば、USBケーブル)又は無線により接続する必要があることは勿論である。
また、携帯情報端末34とウェブカメラ30とをケーブルで接続した構成は、該ケーブルの長さの範囲内であれば、ウェブカメラ30を所望の位置に自立した状態で配置することが可能であるため、携帯情報端末34にウェブカメラ30を内蔵させた構成と比較して、ウェブカメラ30のポジショニングの自由度が高い。
ウェブカメラ30は、本体部62に対して蓋部66が回動して、該蓋部66の上面がカセッテ本体部22、放射線源本体部16及び被写体18に向けられ、且つ、操作者32の操作により電源スイッチ76が投入されて、携帯情報端末34が起動している状態において、少なくとも放射線12の照射野(ガイド線46の範囲)を撮影領域28として撮影する。ウェブカメラ30は、より好ましくは、図1〜図4に示すように、放射線源本体部16とカセッテ本体部22との間に被写体18がいる状態で、放射線源本体部16、被写体18及びカセッテ本体部22を含む所定領域を撮影領域28として撮影する。
この場合、ウェブカメラ30は、撮影領域28を連続的に撮影し、連続的に撮影したカメラ画像(動画像)を出力する。また、ウェブカメラ30は、撮影領域28を所定時間間隔で(間欠的に)撮影し、間欠的に撮影したカメラ画像(静止画像)を出力するか、あるいは、所定時刻に撮影したカメラ画像(静止画像)を出力することも可能である。
図5は、操作者32が放射線画像撮影装置10を搬送する際の該放射線画像撮影装置10の状態を示している。
この場合、放射線源本体部16、カセッテ本体部22及び折り畳まれた状態の携帯情報端末34は、コネクタ52、58、82、86が取り外されてUSBケーブル24、26による電気的な接続が解除された状態で、アタッシュケース98の内部に収容されている。従って、操作者32は、取手100を把持した状態でアタッシュケース98を医療機関40から所望の場所、例えば、災害現場や在宅看護の現場に搬送し、搬送先の現場において、アタッシュケース98から放射線源本体部16、カセッテ本体部22及び折り畳まれた状態の携帯情報端末34を取り出して、図1〜図4に示す状態にまで組み立てることにより、災害現場の被災者に対して放射線画像の撮影前に行われる撮影準備、あるいは、在宅看護が必要とされる在宅者に対して放射線画像の撮影前に行われる撮影準備を遂行することができる。
従って、本実施形態に係る放射線画像撮影装置10は、ウェブカメラ30と携帯情報端末34とが一体的に構成された可搬型の放射線画像撮影装置である。なお、以下の説明では、放射線画像の撮影対象となる前記被災者又は前記在宅者を被写体18ともいう。
図1に戻り、医療機関40には、ネットワーク36を介して携帯情報端末34との間で無線通信による信号の送受信を行うためのアンテナ102を備えた通信部(待機場所通信部、無線通信部)104が配設され、この通信部104に対してコンソール106が電気的に接続されている。
コンソール106は、医療機関40内の放射線科において取り扱われる放射線画像やその他の情報を統括的に管理する、図示しない放射線科情報システム(RIS)に接続され、該RISは、医療機関内の医事情報を統括的に管理する医事情報システム(HIS)に接続されている。
この場合、コンソール106は、医療機関40内の医師38がいる部屋の机107に配置され、各種処理を実行する本体部108と、椅子110に着座した医師38に対して所定の表示内容を表示するディスプレイ等の表示部112と、医師38が操作するキーボード等の操作部114と、表示部112の上部に取り付けられ、医師38を撮影するウェブカメラ116と、音声を出力するスピーカ118と、放射線源14からの放射線12の出力の開始を医師38が指示するための曝射スイッチ120と、医師38の音声を入力可能なマイクロフォン122とを有する。
前述したように、携帯情報端末34と通信部104との間は、ネットワーク36を介した無線通信による信号の送受信が行われている。
そのため、携帯情報端末34は、ウェブカメラ30から出力されたカメラ画像、カセッテ本体部22(放射線検出器20)からUSBケーブル26を介して送信された放射線画像、及び、マイクロフォン80に入力された操作者32又は被写体18の音声に応じた音声信号を、ネットワーク36を介した無線通信により医療機関40のアンテナ102及び通信部104に送信することが可能である。
一方、通信部104は、ウェブカメラ116が撮影した医師38のカメラ画像(動画像、間欠的に撮影された静止画像又は所定時刻に撮影された静止画像)、医師38による曝射スイッチ120の投入に基づいて本体部108内で生成された曝射制御信号、及び、マイクロフォン122に入力された医師38の音声に応じた音声信号を、アンテナ102及びネットワーク36を介した無線通信により携帯情報端末34に送信することが可能である。
従って、携帯情報端末34において、表示部64は、ウェブカメラ30が撮影した撮影領域28内のカメラ画像、放射線検出器20からの放射線画像、及び/又は、ウェブカメラ116が撮影した医師38のカメラ画像を表示することが可能である。また、表示部64は、上記の各音声信号や曝射制御信号に対応する表示内容(文字情報)を表示することも可能である。さらに、スピーカ78は、医師38の音声や曝射制御信号に応じた音声(放射線源14からの放射線12の出力開始を告げる警告音)を出力することも可能である。
また、携帯情報端末34は、前記曝射制御信号に基づき生成した同期制御信号をUSBケーブル24、26を介して放射線源本体部16及びカセッテ本体部22にそれぞれ送信することにより、放射線源14からの放射線12の出力(の開始)と、放射線検出器20における放射線12の検出及び放射線画像への変換との同期を取ることができる。
一方、コンソール106において、表示部112は、表示部64と同様に、ウェブカメラ30が撮影した撮影領域28内のカメラ画像、放射線検出器20からの放射線画像、及び/又は、ウェブカメラ116が撮影した医師38のカメラ画像を表示することが可能である。また、表示部112は、上記の各音声信号や曝射制御信号に対応する表示内容(文字情報)も表示することが可能である。さらに、スピーカ118は、操作者32又は被写体18の音声や曝射制御信号に応じた音声を出力することも可能である。
次に、放射線源本体部16及びカセッテ本体部22の内部構成について、図6〜図9を参照しながら、より具体的に説明する。
放射線源本体部16の内部には、図6に示すように、放射線源14と、照射野ランプ56と、USBケーブル24のコネクタ58と嵌合するUSB端子132と、外部(例えば、携帯情報端末34)からUSBケーブル24、コネクタ58及びUSB端子132を介して充電可能であり、且つ、放射線源本体部16内の各部に電力を供給するバッテリ134と、通信部(放射線源通信部)136と、放射線源14を制御する線源制御部138と、放射線12を透過する材質からなるミラー144と、放射線12に対して非透過で且つ照射光54を透過する材質からなるコリメータ146とが配置されている。
放射線源14は、電界放出型の放射線源である。
すなわち、この放射線源14は、回転機構148により回転する回転シャフト150に円盤状の回転陽極152が取り付けられ、該回転陽極152の表面には、Mo等の金属元素を主成分とする環状のターゲット層154が形成されている。一方、回転陽極152に対向して陰極156が配置され、該陰極156には、ターゲット層154と対向するように電界放出型電子源158が配設されている。
線源制御部138は、携帯情報端末34(図1〜図5参照)からUSBケーブル24、コネクタ58、USB端子132及び通信部136を介して受信された、曝射制御信号に基づく同期制御信号に従って、放射線12を出力させるように放射線源14を制御する。
すなわち、放射線源14では、線源制御部138からの制御に従って、回転機構148が回転シャフト150を回転させることにより回転陽極152が回転し、電源部142がバッテリ134からの電力供給に基づいて電界放出型電子源158に電圧(負電圧)を印加し、且つ、電源部140がバッテリ134からの電力供給に基づいて回転陽極152と陰極156との間に電圧を印加すると(回転陽極152に正電圧を印加し、陰極156に負電圧を印加すると)、電界放出型電子源158から電子が放出され、放出された電子は、回転陽極152と陰極156との間に印加された電圧により加速されてターゲット層154に衝突する。ターゲット層154における電子の衝突面(焦点160)からは、該衝突した電子に応じた放射線12が出力される。そして、放射線12は、ミラー144を通過し、コリメータ146により照射範囲が絞られた状態で放射線源本体部16から外部に出力される。
また、線源制御部138は、携帯情報端末34から前記同期制御信号が供給されるまでは、照射光54を出力させるように照射野ランプ56を制御する。これにより、照射野ランプ56から出力された照射光54は、ミラー144でコリメータ146側に反射されて外部に出力される。
カセッテ本体部22の内部には、図3、図4及び図7に示すように、放射線源14から被写体18に放射線12を照射した際に、被写体18による放射線12の散乱線を除去するグリッド162、放射線検出器20、及び、放射線12のバック散乱線を吸収する鉛板164が、被写体18側の照射面44に対して順に配設される。なお、照射面44をグリッド162として構成してもよい。
この場合、放射線検出器20としては、例えば、被写体18を透過した放射線12をシンチレータにより可視光に一旦変換し、変換した前記可視光をアモルファスシリコン(a−Si)等の物質からなる固体検出素子(以下、画素ともいう。)により電気信号に変換する間接変換型の放射線検出器や、放射線12の線量をアモルファスセレン(a−Se)等の物質からなる固体検出素子により電気信号に直接変換する直接変換型の放射線検出器を採用することができる。
また、カセッテ本体部22の側面48には、前述したスイッチ50と、USBケーブル26のコネクタ52と嵌合するUSB端子172とが配設されている。
さらに、カセッテ本体部22の内部には、外部(例えば、携帯情報端末34)からUSBケーブル26、コネクタ52及びUSB端子172を介して充電可能であり、且つ、カセッテ本体部22の各部に電力を供給するバッテリ166と、バッテリ166から供給される電力により放射線検出器20を駆動制御するカセッテ制御部168と、放射線検出器20によって検出した放射線12の情報を含む信号をUSB端子172、コネクタ52及びUSBケーブル26を介して携帯情報端末34との間で送受信する通信部170とが収容されている。
なお、カセッテ制御部168及び通信部170には、放射線12が照射されることによる損傷を回避するため、カセッテ制御部168及び通信部170の照射面44側に鉛板等を配設しておくことが好ましい。また、バッテリ166は、カセッテ本体部22内の放射線検出器20、カセッテ制御部168及び通信部170に電力を供給する。
そして、図8において模式的に示すように、放射線検出器20は、多数の画素180が図示しない基板上に配列され、これらの画素180に対して制御信号を供給する多数のゲート線182と、多数の画素180から出力される電気信号を読み出す多数の信号線184とが配列されている。
次に、一例として、間接変換型の放射線検出器20を採用した場合のカセッテ本体部22の回路構成に関し、図9を参照しながら詳細に説明する。
放射線検出器20は、可視光を電気信号に変換するa−Si等の物質からなる各画素180が形成された光電変換層186を、行列状のTFT188のアレイの上に配置した構造を有する。この場合、バッテリ166からバイアス電圧Vbが供給される各画素180では、可視光を電気信号(アナログ信号)に変換することにより発生した電荷が蓄積され、各行毎にTFT188を順次オンにすることにより前記電荷を画像信号として読み出すことができる。
各画素180に接続されるTFT188には、行方向と平行に延びるゲート線182と、列方向と平行に延びる信号線184とが接続される。各ゲート線182は、ライン走査駆動部190に接続され、各信号線184は、マルチプレクサ192に接続される。ゲート線182には、行方向に配列されたTFT188をオンオフ制御する制御信号Von、Voffがライン走査駆動部190から供給される。この場合、ライン走査駆動部190は、ゲート線182を切り替える複数のスイッチSW1と、スイッチSW1の1つを選択する選択信号を出力するアドレスデコーダ194とを備える。アドレスデコーダ194には、カセッテ制御部168からアドレス信号が供給される。
また、信号線184には、列方向に配列されたTFT188を介して各画素180に保持されている電荷が流出する。この電荷は、増幅器196によって増幅される。増幅器196には、サンプルホールド回路198を介してマルチプレクサ192が接続される。マルチプレクサ192は、信号線184を切り替える複数のスイッチSW2と、スイッチSW2の1つを選択する選択信号を出力するアドレスデコーダ200とを備える。アドレスデコーダ200には、カセッテ制御部168からアドレス信号が供給される。マルチプレクサ192には、A/D変換器202が接続され、A/D変換器202によってデジタル信号に変換された放射線画像がカセッテ制御部168に供給される。
なお、スイッチング素子として機能するTFT188は、CMOS(Complementary Metal−Oxside Semiconductor)イメージセンサ等、他の撮像素子と組み合わせて実現してもよい。さらにまた、TFTで言うところのゲート信号に相当するシフトパルスにより電荷をシフトしながら転送するCCD(Charge−Coupled Device)イメージセンサに置き換えることも可能である。
図10は、放射線画像撮影装置10のブロック図であり、図11は、医療機関40のブロック図である。
なお、図10及び図11の説明では、図1〜図9において説明しなかった構成要素について説明すると共に、図1〜図9で説明した構成要素の一部について、より具体的に説明する。
カセッテ本体部22のカセッテ制御部168は、画像メモリ210と、アドレス信号発生部212と、カセッテIDメモリ214とを備える。
アドレス信号発生部212は、ライン走査駆動部190のアドレスデコーダ194及びマルチプレクサ192のアドレスデコーダ200に対してアドレス信号を供給する。画像メモリ210は、放射線検出器20によって検出された放射線画像を記憶する。カセッテIDメモリ214は、放射線画像撮影装置10(のカセッテ本体部22)を特定するためのカセッテID情報を記憶する。
この場合、カセッテ制御部168は、通信部170からUSB端子172及びUSBケーブル26を介して、カセッテIDメモリ214に記憶されたカセッテID情報と、画像メモリ210に記憶された放射線画像とを携帯情報端末34に送信する。
携帯情報端末34は、アンテナ216を介した無線通信による外部との間での信号の送受信や、USB端子84、88、90を介した有線通信による外部との間での信号の送受信や、カードスロット94に挿入されたメモリカード92との間での信号の送受信が可能な通信部(制御装置通信部、カメラ画像通信部)218と、携帯情報端末34の各部に電力を供給するバッテリ220と、各種の制御処理を行う制御処理部222と、カメラ画像や放射線画像等を記憶するメモリ224とをさらに有する。
バッテリ220は、操作者32による電源スイッチ76の投入に起因して、ウェブカメラ30、スピーカ78、マイクロフォン80、通信部218及び制御処理部222に電力を供給する。また、バッテリ220は、携帯情報端末34と放射線源本体部16及びカセッテ本体部22とがUSBケーブル24、26を介してそれぞれ電気的に接続されている状態において、該USBケーブル24、26を介してバッテリ134、166をそれぞれ充電することが可能である。さらに、バッテリ220は、外部から入力端子96を介して充電を受けることも可能である。
すなわち、上述のように、携帯情報端末34と放射線源本体部16との間をUSBケーブル24で電気的に接続することにより、携帯情報端末34と放射線源本体部16との間で、有線による電力供給と信号の送受信(信号の伝送)とが可能になる。また、携帯情報端末34とカセッテ本体部22との間をUSBケーブル26で電気的に接続することにより、携帯情報端末34とカセッテ本体部22との間で、有線による電力供給と信号の送受信(信号の伝送)とが可能になる。
制御処理部222は、携帯情報端末34のCPUにより構成され、メモリ224に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより各種の制御処理を行う。
具体的に、制御処理部222は、ウェブカメラ30が撮影したカメラ画像や、カセッテ本体部22からUSBケーブル26及び通信部218を介して受信した放射線画像及びカセッテID情報をメモリ224に記憶すると共に、前記カメラ画像及び/又は前記放射線画像を表示部64に表示させ、さらには、通信部218、アンテナ216及びネットワーク36を介して無線通信により医療機関40に、前記カメラ画像、及び/又は、前記放射線画像と前記カセッテID情報とを送信する。また、制御処理部222は、マイクロフォン80に入力された操作者32又は被写体18の音声を音声信号として、通信部218、アンテナ216及びネットワーク36を介して無線通信により医療機関40に送信する。
さらに、制御処理部222は、医療機関40からネットワーク36、アンテナ216及び通信部218を介して受信した、ウェブカメラ116の(医師38の)カメラ画像を表示部64に表示させ、一方で、医療機関40から受信した音声信号を医師38の音声としてスピーカ78から出力する。また、制御処理部222は、医療機関40から曝射制御信号を受信した場合に、該曝射制御信号に応じた同期制御信号を生成し、生成した同期制御信号をUSBケーブル24、26を介して放射線源本体部16及びカセッテ本体部22に送信することにより、放射線源14からの放射線12の出力と、放射線検出器20における放射線12の検出及び放射線画像への変換との同期を取る。
コンソール106は、メモリ228と、各種の制御処理を行う制御処理部226とをさらに有する。
制御処理部226は、本体部108のCPUにより構成され、メモリ228に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより各種の制御処理を行う。
具体的に、制御処理部226は、ウェブカメラ116が撮影したカメラ画像をメモリ228に記憶すると共に、表示部112に表示させ、さらには、通信部104、アンテナ102及びネットワーク36を介して無線通信により携帯情報端末34に送信する。また、制御処理部226は、マイクロフォン122に入力された医師38の音声を音声信号として、通信部104、アンテナ102及びネットワーク36を介して無線通信により携帯情報端末34に送信する。
さらに、制御処理部226は、携帯情報端末34から無線通信を介して送信されてきたカメラ画像、及び/又は、放射線画像とカセッテID情報とをメモリ228に記憶すると共に、前記カメラ画像及び/又は前記放射線画像を表示部112に表示させる。また、制御処理部226は、携帯情報端末34から無線通信を介して送信されてきた音声信号を操作者32又は被写体18の音声としてスピーカ118から出力する。
また、放射線源14からの放射線12の出力前(撮影準備段階)において、表示部112に表示されたウェブカメラ30のカメラ画像中、ガイド線46の外枠内に被写体18の撮影部位が写りこんでいる場合(図14A、図14B参照)、医師38は、この状態で放射線12を被写体18に照射すれば、適切な前記撮影部位の放射線画像が得られるものと判断して、曝射スイッチ120を投入する。制御処理部226は、曝射スイッチ120の投入に基づいて、放射線源14からの放射線12の出力を開始させるための曝射制御信号を生成し、生成した曝射制御信号を通信部104、アンテナ102及びネットワーク36を介して無線通信により携帯情報端末34に送信する。
一方、放射線源14からの放射線12の出力前において、表示部112に表示されたウェブカメラ30のカメラ画像中、ガイド線46の外枠内に前記撮影部位が写りこんでいないか、あるいは、前記撮影部位の一部しか写り込んでいない場合(図14C参照)、医師38は、この状態で放射線12を被写体18に照射すれば、適切な前記撮影部位の放射線画像が得られないものと判断して、曝射スイッチ120の投入は行わず、ガイド線46の外枠内に前記撮影部位が写り込むように被写体18の位置や姿勢を変える指示内容をマイクロフォン122を介して音声により指示する。従って、制御処理部226は、マイクロフォン122から前記音声に応じた音声信号(指示信号)が入力される場合には、曝射制御信号の生成を行わない。
本実施形態に係る放射線画像撮影装置10及び放射線画像撮影システム11は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作(放射線画像撮影方法)について、図12及び図13のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1において、操作者32は、被写体18に対する放射線12の照射の権限を有する医師38の指示に従って、該被写体18を直視することができない医療機関40から災害現場や在宅看護の現場にアタッシュケース98を搬送する。
次に、災害現場や在宅看護の現場への到着後のステップS2において、操作者32は、アタッシュケース98から放射線源本体部16、カセッテ本体部22、携帯情報端末34及びUSBケーブル24、26を取り出し、携帯情報端末34と放射線源本体部16とをUSBケーブル24で連結すると共に、携帯情報端末34とカセッテ本体部22とをUSBケーブル26で連結する。これにより、携帯情報端末34と放射線源本体部16とがUSBケーブル24を介して電気的に接続されると共に、携帯情報端末34とカセッテ本体部22とがUSBケーブル26を介して電気的に接続される。なお、ステップS2において、操作者32は、図1〜図4に示す位置関係となるように、携帯情報端末34、放射線源本体部16及びカセッテ本体部22を配置する。
次のステップS3において、操作者32は、ヒンジ部70の作用下に、携帯情報端末34の軸部68を中心として、本体部62に対して蓋部66を回動させることにより、携帯情報端末34を折り畳んだ状態から図1〜図4に示す操作部60及び表示部64が外部から視認できる状態とし、その後、電源スイッチ76を投入して携帯情報端末34を起動させる。
これにより、バッテリ220は、電源スイッチ76の投入に起因して、ウェブカメラ30、表示部64、マイクロフォン80、通信部218及び制御処理部222への電力供給を開始すると共に、USB端子84、88からUSBケーブル24、26を介して放射線源本体部16のバッテリ134及びカセッテ本体部22のバッテリ166への充電を開始する。この結果、ウェブカメラ30は、バッテリ220からの電力供給により起動して撮影領域28の撮影を開始し、撮影したカメラ画像を制御処理部222に出力する(ステップS4)。
一方、制御処理部222は、バッテリ220からの電力供給に起因して、メモリ224からプログラムを読み出して実行することにより、ウェブカメラ30から入力されたカメラ画像をメモリ224に記憶すると共に、表示部64に表示させ、さらには、通信部218からアンテナ216を介して無線通信によりカメラ画像を外部に送信する。
ウェブカメラ30のカメラ画像は、ネットワーク36を介して無線通信により医療機関40に送信され、該医療機関40の通信部104は、アンテナ102を介して受信した前記カメラ画像を制御処理部226に出力する。制御処理部226は、メモリ228に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、入力されたウェブカメラ30のカメラ画像をメモリ228に記憶すると共に、表示部112に表示させる。医師38は、表示部112の表示内容を視認することにより、災害現場又は在宅看護の現場における放射線源本体部16、被写体18及びカセッテ本体部22の位置関係を明確に把握することができる。
次のステップS5において、操作者32は、被写体18の撮影部位(例えば、被写体18の胸部)の放射線画像を撮影するための撮影準備を行う。
図13は、ステップS5の撮影準備の詳細を説明するフローチャートであり、図14A〜図14Cは、前記撮影準備中に携帯情報端末34の表示部64やコンソール106の表示部112に表示される表示内容の一例を図示したものである。
ステップS51において、操作者32は、携帯情報端末34の操作部60を操作することにより、撮影対象である被写体18に関わる被写体情報等の撮影条件(例えば、放射線源14の管電圧や管電流、放射線12の曝射時間)を登録する。この場合、撮影部位や撮影方法が予め決まっている場合に、操作者32は、これらの撮影条件も予め登録しておく。制御処理部222は、入力された撮影条件をメモリ224に記憶(登録)する。
なお、搬送先の現場に出向く前に、撮影対象の被写体18が予め分かっている場合に、操作者32は、自己が所属する医療機関40で携帯情報端末34の操作部60を操作して前記撮影条件を登録することも可能である。
また、前述のように、携帯情報端末34と医療機関40との間は、ネットワーク36を介した無線通信による信号の送受信が可能であるため、例えば、医師38がコンソール106の操作部114を操作して上記の撮影条件を入力し、入力した撮影条件をネットワーク36を介して無線通信により携帯情報端末34に送信してもよい。あるいは、メモリ224に登録すべき撮影条件を医療機関40(医師38)からネットワーク36を介して無線通信により指示し、操作者32は、操作部60を操作することにより、無線通信により指示された撮影条件を登録することも可能である。
次のステップS52において、操作者32がカセッテ本体部22のスイッチ50を投入すると、バッテリ166は、放射線検出器20、カセッテ制御部168及び通信部170に電力を供給して、カセッテ本体部22全体を起動させる。これにより、カセッテ制御部168は、カセッテ本体部22が起動したことを通知するための起動通知信号を通信部170、USB端子172及びUSBケーブル26を介して携帯情報端末34に送信する。
制御処理部222は、USBケーブル26、USB端子88及び通信部218を介して受信した前記起動通知信号に基づいて、撮影準備を指示するための撮影準備指示信号と、メモリ224に登録されている撮影条件とを通信部218、USB端子84、88及びUSBケーブル24、26を介して放射線源本体部16及びカセッテ本体部22に送信する。
放射線源本体部16のバッテリ134は、通信部136及び線源制御部138に対する電力供給を常時行っているので、線源制御部138は、USBケーブル24、USB端子132及び通信部136を介して前記撮影準備指示信号及び前記撮影条件を受信すると、当該撮影条件を登録する一方で、照射野ランプ56に電力供給を行うようにバッテリ134を制御する。これにより、照射野ランプ56は、バッテリ134からの電力供給に起因して照射光54を出力する。照射光54は、ミラー144でコリメータ146側に反射して外部に出力され、カセッテ本体部22の照射面44に投光される(ステップS53)。
ここで、撮影間距離がSIDに調整されていれば、照射光54の投光により照射面44に表示された放射線12の照射野と、ガイド線46の外枠とが略一致する。従って、放射線12の照射野(照射光54の照射範囲)の位置とガイド線46の外枠の位置とが一致しない場合や、放射線12の照射野の大きさとガイド線46の外枠の大きさとが一致しない場合には、操作者32は、撮影間距離がSIDに一致するように、放射線源本体部16とカセッテ本体部22との位置関係を調整する。
なお、カセッテ本体部22にも撮影準備指示信号及び撮影条件が送信されることにより、カセッテ制御部168は、放射線画像撮影装置10が撮影準備段階に入ったことを把握すると共に、カセッテIDメモリ214に前記撮影条件を登録する。また、上記の説明では、スイッチ50の投入に起因して放射線検出器20が起動する場合について説明したが、これに代えて、カセッテ制御部168での撮影準備指示信号の受信に起因して、バッテリ166から放射線検出器20に電力(バイアス電圧Vb)を供給することにより、該放射線検出器20を起動させてもよい。
上記のように撮影間距離をSIDに調整して、放射線12の照射野とガイド線46の外枠とを一致させた後のステップS54において、操作者32は、カセッテ本体部22の照射面44側に被写体18を配置させて、被写体18の撮影部位がガイド線46の外枠に入るように、該被写体18の位置決め(ポジショニング)を行う。
この場合、ウェブカメラ30は、被写体18の撮影部位、放射線源本体部16及びカセッテ本体部22の照射面44側を含む撮影領域28を撮影し、携帯情報端末34の表示部64は、ウェブカメラ30が撮影したカメラ画像を表示する。従って、操作者32は、表示部64に表示されたカメラ画像を見ながら(モニタしながら)、被写体18に指示を出すことにより、前記カメラ画像中、ガイド線46の外枠内に前記撮影部位が写り込むように被写体18を位置決めすることが可能である。
また、ウェブカメラ30が撮影したカメラ画像は、制御処理部222から通信部218、アンテナ216及びネットワーク36を介して医療機関40にも送信(配信)され、医療機関40の通信部104は、アンテナ102を介して受信した前記カメラ画像をコンソール106に出力し、コンソール106の制御処理部226は、前記カメラ画像をメモリ228に記憶すると共に、表示部112に表示させる。
そこで、ステップS6において、医療機関40の医師38は、表示部112に表示されたウェブカメラ30のカメラ画像を視認して、被写体18の撮影準備が完了したか、すなわち、前記カメラ画像中、ガイド線46の外枠内に被写体18の撮影部位が写り込んでいるか否かを判断する。
例えば、表示部64、112に表示されたカメラ画像が、図14Aに示すように、被写体18の撮影部位(胸部)がガイド線46の外枠内に写り込んでいるような画像である場合に、医師38は、表示部64、112の画面上に現在表示されている前記撮影部位とガイド線46との位置関係で撮影を行えば、適切な被写体18の放射線画像が得られるものと判断し(ステップS6:YES)、マイクロフォン122を用いて音声により、あるいは、操作部114を操作することにより、撮影準備が完了したことを現場の操作者32に伝達する。
これにより、コンソール106の制御処理部226は、マイクロフォン122に入力された音声、あるいは、操作部114の操作内容に応じた信号を通信部104、アンテナ102及びネットワーク36を介して無線通信により携帯情報端末34に送信する。携帯情報端末34の制御処理部222は、アンテナ216及び通信部218を介して受信した前記信号に基づいて、図14Aに示すように、撮影準備が完了したことを示す「OKです」の表示内容を表示部64に表示させ、あるいは、スピーカ78から音声により出力する。従って、操作者32は、表示部64の表示内容を視認することにより、あるいは、スピーカ78からの音声を聞くことにより、撮影準備が完了したことを把握することができる。
また、コンソール106のウェブカメラ116は、医師38を撮影し、制御処理部226は、ウェブカメラ116のカメラ画像も通信部104、アンテナ102及びネットワーク36を介して携帯情報端末34に送信している。そのため、制御処理部222は、図14Bに示すように、表示部64の画面上にウェブカメラ30のカメラ画像(被写体18のポジショニングを示す画像)とウェブカメラ116のカメラ画像(医師38の画像)との双方を並べて表示させ、ウェブカメラ116のカメラ画像に「OKです」の表示内容を併せて表示させてもよい。
このように、表示部64の画面上に医師38の画像が表示されているので、操作者32は、表示部64の表示内容を視認することにより、医師38がウェブカメラ30のカメラ画像を確認して、現在の被写体18の位置における撮影を承認してくれた(撮影準備の完了を指示してくれた)ものと、直ちに理解することができる。
また、図14A又は図14Bの画面表示に併せて、医師38がマイクロフォン122に入力した音声をスピーカ78から出力してもよい。さらに、表示部112に表示部64と同様の画面表示(図14A又は図14B)を行わせてもよい。
一方、ステップS6において、表示部112に表示されたウェブカメラ30のカメラ画像中、ガイド線46の外枠内に被写体18の撮影部位が写り込んでいないか(図14C参照)、あるいは、撮影部位の一部しか写り込んでいない場合、医師38は、表示部64、112の画面上に現在表示されている前記撮影部位とガイド線46との位置関係で撮影を行っても、所望の被写体18の放射線画像が得られないと判断し(ステップS6:NO)、マイクロフォン122を用いて音声により、あるいは、操作部114を操作することにより、前記撮影部位とガイド線46との位置関係が不適切であるので、撮影準備を再度行うことを現場の操作者32に伝達する。
これにより、コンソール106の制御処理部226は、マイクロフォン122に入力された音声、あるいは、操作部114の操作内容に応じた信号(指示信号)を通信部104、アンテナ102及びネットワーク36を介して無線通信により携帯情報端末34に送信し、携帯情報端末34の制御処理部222は、アンテナ216及び通信部218を介して受信した前記信号に基づいて、図14Cに示すように、撮影準備を再度行うことを指示する「患者様をカセッテに移動させて下さい」等の表示内容を表示部64に表示させ、あるいは、スピーカ78から音声により出力する。従って、操作者32は、表示部64の表示内容を視認することにより、あるいは、スピーカ78からの音声を聞くことにより、撮影準備を再度行う指示を受けたことを直ちに理解すると共に、指示内容に従って被写体18の位置決めを再度行う。
なお、ステップS5の撮影準備を再度行う場合、ステップS51〜S53の処理は既に行われているので、操作者32は、ステップS54の被写体18の位置決めのみ再度行う。
そして、ステップS7において、医師38は、撮影準備が完了(ステップS6:YES)したことを前提に、曝射スイッチ120を投入する。これにより、制御処理部226は、放射線源14からの放射線12の出力を開始させるための曝射制御信号を生成し、通信部104、アンテナ102及びネットワーク36を介して携帯情報端末34に送信する。
制御処理部222は、アンテナ216及び通信部218を介して前記曝射制御信号を受信すると、放射線源14からの放射線12の出力の開始と、放射線検出器20における放射線12の検出及び放射線画像への変換との同期を取ることにより、被写体18に対する放射線画像の撮影を実行するための同期制御信号を生成し、通信部218、USB端子84、88及びUSBケーブル24、26を介して放射線源本体部16及びカセッテ本体部22に送信する。
ステップS8において、線源制御部138は、USB端子132及び通信部136を介して前記同期制御信号を受信すると、バッテリ134から照射野ランプ56への電力供給を停止させることにより、該照射野ランプ56による照射光54の投光を停止させると共に、線源制御部138に登録された撮影条件に従って、所定の線量からなる放射線12を被写体18に照射するように放射線源14を制御する。
これにより、放射線源14内では、線源制御部138からの制御に従って、回転機構148が回転シャフト150及び回転陽極152を回転させ、一方で、電源部142がバッテリ134からの電力供給に基づいて電界放出型電子源158に負電圧を印加すると共に、電源部140がバッテリ134からの電力供給に基づいて回転陽極152と陰極156との間に電圧を印加するので、電界放出型電子源158から放出された電子は、回転陽極152と陰極156との間に印加された電圧により加速されてターゲット層154に衝突し、ターゲット層154の電子の衝突面(焦点160)からは、該衝突した電子に応じた放射線12が出力される。
放射線12は、ミラー144を通過してコリメータ146により照射範囲が絞られた状態で放射線源本体部16から外部に出力されて、被写体18に照射される。この場合、撮影条件に基づく所定の曝射時間だけ被写体18に放射線12が照射されると、該放射線12は、被写体18を透過してカセッテ本体部22内の放射線検出器20に至る。
ステップS9において、放射線検出器20が間接変換型の放射線検出器である場合に、該放射線検出器20を構成するシンチレータは、放射線12の強度に応じた強度の可視光を発光し、光電変換層186を構成する各画素180は、可視光を電気信号に変換し、電荷として蓄積する。次いで、各画素180に保持された被写体18の放射線画像である電荷情報は、カセッテ制御部168を構成するアドレス信号発生部212からライン走査駆動部190及びマルチプレクサ192に供給されるアドレス信号に従って読み出される。
すなわち、ライン走査駆動部190のアドレスデコーダ194は、アドレス信号発生部212から供給されるアドレス信号に従って選択信号を出力してスイッチSW1の1つを選択し、対応するゲート線182に接続されたTFT188のゲートに制御信号Vonを供給する。一方、マルチプレクサ192のアドレスデコーダ200は、アドレス信号発生部212から供給されるアドレス信号に従って選択信号を出力してスイッチSW2を順次切り替え、ライン走査駆動部190によって選択されたゲート線182に接続された各画素180に保持された電荷情報である放射線画像を信号線184を介して順次読み出す。
選択されたゲート線182に接続された各画素180から読み出された放射線画像は、各増幅器196によって増幅された後、各サンプルホールド回路198によってサンプリングされ、マルチプレクサ192を介してA/D変換器202に供給され、デジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された放射線画像は、カセッテ制御部168の画像メモリ210に一旦記憶される(ステップS10)。
同様にして、ライン走査駆動部190のアドレスデコーダ194は、アドレス信号発生部212から供給されるアドレス信号に従ってスイッチSW1を順次切り替え、各ゲート線182に接続されている各画素180に保持された電荷情報である放射線画像を信号線184を介して読み出し、マルチプレクサ192及びA/D変換器202を介してカセッテ制御部168の画像メモリ210に記憶させる(ステップS10)。
画像メモリ210に記憶された放射線画像は、カセッテIDメモリ214に記憶されたカセッテID情報と共に、通信部170、USB端子172及びUSBケーブル26を介して有線通信により携帯情報端末34に送信される。携帯情報端末34の制御処理部222は、USB端子88及び通信部218を介して受信した放射線画像及びカセッテID情報をメモリ224に記憶すると共に、前記放射線画像を表示部64に表示させる(ステップS11、図15A参照)。
また、制御処理部222は、放射線画像及びカセッテID情報を通信部218、アンテナ216及びネットワーク36を介して無線通信により医療機関40に送信する。これにより、医療機関40において、通信部104は、アンテナ102を介して受信した放射線画像及びカセッテID情報を制御処理部226に出力し、制御処理部226は、放射線画像及びカセッテID情報をメモリ228に記憶すると共に、前記放射線画像を表示部112に表示させる(図15A参照)。
ステップS12において、医師38は、表示部112に表示された放射線画像を視認して、適切な被写体18の放射線画像が得られたか否かを判断する。
例えば、表示部64、112に表示された放射線画像が、図15Aに示すように、被写体18の撮影部位(胸部)が含まれる画像である場合に、医師38は、当該撮影部位に対する放射線画像の撮影が完了したものと判断し(ステップS12:YES)、マイクロフォン122を用いて音声により、あるいは、操作部114を操作することにより、撮影が完了したことを現場の操作者32に伝達する。
これにより、コンソール106の制御処理部226は、マイクロフォン122に入力された音声、あるいは、操作部114の操作内容に応じた信号を通信部104、アンテナ102及びネットワーク36を介して無線通信により携帯情報端末34に送信する。携帯情報端末34の制御処理部222は、アンテナ216及び通信部218を介して受信した前記信号に基づいて、図15Aに示すように、撮影が完了したことを示す「撮影完了しました」の表示内容を表示部64に表示させ、あるいは、スピーカ78から音声により出力する。従って、操作者32は、表示部64の表示内容を視認することにより、あるいは、スピーカ78からの音声を聞くことにより、撮影が完了したことを把握することができる。
また、制御処理部222は、図14Bの場合と同様に、図15Bに示すように、表示部64の画面上に放射線画像とウェブカメラ116のカメラ画像(医師38の画像)との双方を並べて表示させ、ウェブカメラ116のカメラ画像に「撮影完了しました」の表示内容を併せて表示させてもよい。
表示部64の画面上に医師38の画像を併せて表示させることで、操作者32は、医師38が撮影の完了を指示してくれたことを直ちに理解することができる。
また、図15A又は図15Bの画面表示に併せて、医師38がマイクロフォン122に入力した音声をスピーカ78から出力してもよいし、あるいは、表示部112に表示部64と同様の画面表示(図15A又は図15B参照)を行わせてもよいことは勿論である。
一方、ステップS12において、表示部112に表示された放射線画像中、撮影部位が写り込んでいないか、あるいは、撮影部位の一部しか写り込んでいない(図15C参照)場合、医師38は、適切な放射線画像が得られなかったので、再撮影が必要と判断し(ステップS12:NO)、マイクロフォン122を用いて音声により、あるいは、操作部114を操作することにより、再撮影の実行を現場の操作者32に伝達する。
これにより、コンソール106の制御処理部226は、マイクロフォン122に入力された音声、あるいは、操作部114の操作内容に応じた信号を通信部104、アンテナ102及びネットワーク36を介して無線通信により携帯情報端末34に送信し、携帯情報端末34の制御処理部222は、アンテナ216及び通信部218を介して受信した前記信号に基づいて、図15Cに示すように、再撮影を指示する「撮影NGです 再撮影して下さい」等の表示内容を表示部64に表示させ、あるいは、スピーカ78から音声により出力する。従って、操作者32は、表示部64の表示内容を視認することにより、あるいは、スピーカ78からの音声を聞くことにより、撮影を再度実行すべきことを把握し、ステップS5に戻って指示内容に従い撮影準備を再度行う。
撮影完了後のステップS13において、操作者32は、操作部60を操作するか、あるいは、電源スイッチ76を押すことにより、携帯情報端末34を停止させる。これにより、バッテリ220から携帯情報端末34内の各部への電力供給が停止すると共に、該バッテリ220からUSBケーブル24、26を介したバッテリ134、166への充電も停止に至る。線源制御部138は、バッテリ134に対する充電の停止を検出して、バッテリ134から放射線源本体部16内の各部への電力供給を停止させる。さらに、操作者32は、スイッチ50を押すことにより、カセッテ本体部22を停止させる。これにより、バッテリ166からカセッテ本体部22内の各部への電力供給が停止する。
次に、操作者32は、ヒンジ部70の作用下に、携帯情報端末34の軸部68を中心として、蓋部66を本体部62側に回動させることにより、突起72と凹部74とを嵌合させて、携帯情報端末34を折り畳んだ状態にする。次に、操作者32は、放射線源本体部16、カセッテ本体部22及び携帯情報端末34からUSBケーブル24、26を取り外して、携帯情報端末34と放射線源本体部16との電気的な接続状態と、携帯情報端末34とカセッテ本体部22との電気的な接続状態とを解除した後、放射線源本体部16、カセッテ本体部22、携帯情報端末34及びUSBケーブル24、26をアタッシュケース98に収容する(ステップS14)。そして、操作者32は、自己が所属する医療機関40にアタッシュケース98を持ち帰る。
医療機関40では、操作者32が持ち帰った放射線画像撮影装置10のメモリ224内に記憶された放射線画像を、通信部218及びアンテナ216を介した無線通信により、あるいは、USB端子84、88、90を介した有線通信により院内ネットワークのRISやコンソール106に送信するか、あるいは、メモリカード92に前記放射線画像を保存し、保存後のメモリカード92をカードスロット94から取り出してRISやコンソール106に提供する。これにより、医療機関40において、放射線画像に対する詳細な読影診断を実施することが可能となる。
なお、前述したように、災害現場や在宅看護の現場に放射線画像撮影装置10が配置されている状態で、携帯情報端末34からネットワーク36を介して医療機関40に放射線画像等が送信されるので、医療機関40では、現場から送信されてきた放射線画像を用いて詳細な読影診断を実施してもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る放射線画像撮影装置10、放射線画像撮影システム11及び放射線画像撮影方法によれば、災害現場や在宅看護の現場において、携帯情報端末34と一体的に構成された(携帯情報端末34に内蔵された)ウェブカメラ30は、少なくともカセッテ本体部22(に収容された放射線検出器20に対応するガイド線46)を撮影し、通信部218は、ウェブカメラ30が撮影したカメラ画像を、ネットワーク36を介して医療機関40に設けられた通信部104に送信する。
これにより、被写体18を直視することができない(遠隔地の)医療機関40に待機している医師(又は放射線技師)38は、通信部104が受信したカメラ画像に基づき、災害現場や在宅看護の現場にいる放射線画像撮影装置10の操作者32に対して、リアルタイムで被写体18の撮影を指示することができる。従って、災害現場や在宅看護の現場に医師38が直接出向かなくても、すなわち、診療放射線技師の資格保有者ではない(被写体18に対する放射線12の照射の権限を有しない)操作者32に同行しなくても、被写体18に対する撮影を遂行することが可能となる。
この場合、ガイド線46の外枠は、撮影間距離がSIDに設定されたときの放射線12の照射野に対応し、ウェブカメラ30は、このガイド線46の外枠を撮影する。従って、医師38は、ウェブカメラ30のカメラ画像を見て、被写体18の撮影部位がガイド線46の外枠に納まっていれば(ガイド線46の内側に写り込んでいれば)、被写体18に対して放射線12を照射することにより、適切な放射線画像が得られると判断することができる。一方、被写体18の撮影部位がガイド線46から外れている場合や、撮影部位の一部しかガイド線46の内側に入っていない場合、医師38は、この状態で、被写体18に対して放射線12を照射すれば、所望の放射線画像が得られないと判断することができる。
このように、ウェブカメラ30がガイド線46を撮影し、医師38は、ウェブカメラ30のカメラ画像を見ながら(モニタしながら)、ガイド線46の外枠内に被写体18の撮影部位が納まっているか否かを判断することにより、適切な放射線画像が得られるか否かを判断することができる。この結果、医師38は、被写体18及び操作者32を直視することができない状態であっても、現場に出向いている操作者32に対して適切な撮影準備の指示を与えることが可能となる。
また、ウェブカメラ30は、前述のように、携帯情報端末34の蓋部66の上面側に内蔵されて、携帯情報端末34と一体的に構成されている。この場合、ウェブカメラ30は、図1〜図4に示す状態で、放射線源本体部16と、被写体18と、ガイド線46を含めたカセッテ本体部22とを撮影するので、ガイド線46を含むカメラ画像を確実に得ることができる。
また、操作者32が携帯情報端末34を操作しながら被写体18に指示を出して、ガイド線46に対する被写体18の位置決めを行うことにより、操作者32による携帯情報端末34の操作中に、放射線源14から被写体18に放射線12が照射されても、該操作者32の被曝を確実に回避することが可能となる。
さらに、ウェブカメラ30を内蔵する携帯情報端末34の通信部218は、アンテナ216及びネットワーク36を介して医療機関40にカメラ画像を送信するので、該カメラ画像を確実に医療機関40に送信することができる。
この場合、携帯情報端末34の制御処理部222は、放射線源14からの放射線12の出力と、放射線検出器20における放射線12から放射線画像への変換との同期を取るための同期制御信号を生成し、通信部218は、放射線源本体部16の通信部136及びカセッテ本体部22の通信部170に前記同期制御信号を送信するので、放射線画像の撮影時における放射線源14と放射線検出器20との時刻同期を確実に取ることができる。
また、携帯情報端末34と放射線源本体部16及びカセッテ本体部22との間は、USBケーブル24、26を介して電気的に接続されているので、携帯情報端末34のバッテリ220から放射線源本体部16のバッテリ134やカセッテ本体部22のバッテリ166を確実に充電することができると共に、信号の送受信も確実に行うことができる。すなわち、携帯情報端末34から放射線源本体部16及びカセッテ本体部22への同期制御信号や撮影条件の送信や、カセッテ本体部22から携帯情報端末34への放射線画像の送信を確実に行うことができる。
さらに、携帯情報端末34からネットワーク36を介して無線通信により医療機関40に前述したウェブカメラ30のカメラ画像や放射線画像が送信されるので、医療機関40にいる医師38は、コンソール106の表示部112に表示されたカメラ画像や放射線画像を視認することにより、現場にいる操作者32や被写体18に対して適切な指示を出すことが可能となる。
また、コンソール106には、放射線源14からの放射線12の出力を開始させるための曝射スイッチ120が設けられている。この場合、表示部112に表示されたカメラ画像に基づいて、医師38が曝射スイッチ120を投入すると、コンソール106の制御処理部226は、放射線源14からの放射線12の出力を開始させるための曝射制御信号を生成して、通信部104からネットワーク36を介して携帯情報端末34に送信する。これにより、携帯情報端末34の制御処理部222は、通信部218で受信した曝射制御信号に基づいて同期制御信号を生成し、放射線源本体部16及びカセッテ本体部22に送信する。
従って、医師38は、災害現場や在宅看護の現場に出向かなくても、被写体18を直視することができない医療機関40において、該被写体18をモニタしながら、リアルタイムで撮影行為を行うことができる。
具体的に、撮影準備が完了した段階で、医師38は、ウェブカメラ30のカメラ画像中、被写体18の撮影部位がガイド線46の外枠内に写り込んでいれば、曝射スイッチ120を投入して被写体18に対する放射線画像の撮影を開始させ、一方で、前記カメラ画像中、被写体18の撮影部位がガイド線46の外枠内に写り込んでいないか、あるいは、前記撮影部位の一部しか前記外枠内に写り込んでいなければ、曝射スイッチ120を投入せず、撮影準備のやり直しを操作者32に指示する。
これにより、医療機関40からの遠隔操作による撮影行為を、簡単に且つ確実に行うことが可能となる。
しかも、医師38から現場の操作者32に対する指示を表示部64の画面表示や、スピーカ78からの音声出力で行うことにより、現場の操作者32に対する指示を的確に且つ効率よく伝達することができる。
さらに、ウェブカメラ30から出力されるカメラ画像が、動画像や所定時間間隔で間欠的に撮影された静止画像であれば、医師38は、現場の操作者32に対してタイムリーに指示を出すことができる。勿論、撮影準備段階の所定時刻に撮影した静止画像のカメラ画像であっても、医師38は、撮影可能な状態にあるか否かを判断することができる。
また、ウェブカメラ30が光学カメラであることにより、医師38に対して、視認しやすいカメラ画像を表示することが可能となる。
なお、上記の説明では、表示部64による画面表示と、スピーカ78からの音声出力との双方により、医師38からの指示内容を操作者32に伝達する場合について説明したが、表示部64による画面表示のみ、あるいは、スピーカ78からの音声出力のみにより前記指示内容を伝達することも可能である。
また、上記の説明では、医師38から操作者32に対して指示内容を伝達し、操作者32が前記指示内容に従って被写体18の位置決めを行うようにしている。この場合、スピーカ78から出力される音声を被写体18も聞いているので、医師38から被写体18に指示内容を直接伝達して、該被写体18の位置決めを行わせるようにしてもよい。あるいは、被写体18は、位置決めの前に表示部64に表示される指示内容を自ら確認し、その後、前記指示内容に従って、ガイド線46に対する位置決めを行ってもよい。
さらに、上記の説明では、携帯情報端末34からUSBケーブル24、26を介して放射線源本体部16及びカセッテ本体部22に同期制御信号を送信する場合について説明したが、これに代えて、コンソール106の制御処理部226で同期制御信号を生成し、ネットワーク36、携帯情報端末34、USBケーブル24、26を介して放射線源本体部16及びカセッテ本体部22に同期制御信号を送信してもよい。
さらにまた、スイッチ50の投入によりカセッテ本体部22が起動する構成に代えて、操作者32による操作部60の操作や医師38による操作部114の操作に起因して、カセッテ本体部22が起動するようにしてもよい。
さらに、上記の説明では、携帯情報端末34がUSBケーブル24、26を介して放射線源本体部16及びカセッテ本体部22と電気的に接続されている状態で、バッテリ220がバッテリ134、166を充電する場合について説明したが、これに代えて、少なくとも被写体18の撮影枚数に応じた充電量だけバッテリ134、166を充電してもよい。これにより、撮影時に、前記撮影枚数分の撮影を確実に行うことができる。
あるいは、図12のステップS3〜S7の時間帯にのみバッテリ134、166を充電してもよい。これにより、撮影時、及び、撮影後の放射線画像の送信時にはバッテリ134、166が充電されることはないので、撮影中、電荷信号(アナログ信号)に充電に起因したノイズが重畳したり、又は、放射線画像の送信中に前記ノイズが当該放射線画像に重畳することを回避することができる。
また、上記の説明では、曝射スイッチ120の投入によって撮影が開始されるが、医師38の指示に従って撮影が開始されればよいので、例えば、タッチパネル式の表示部112の画面上に曝射ボタン(曝射スイッチ)を表示させ、医師38が前記曝射ボタンを押すことにより、撮影が開始されてもよいし、あるいは、操作部114の1つのボタンを曝射スイッチ専用とし、このボタンの投入によって撮影を開始してもよい。
さらに、カセッテ本体部22は、筐体の形状を有しているが、放射線検出器20等の箇所については、可撓性を有するシート状の形状としてもよい。シート状とすることでロール状に巻取可能となるので、カセッテ本体部22を含めた放射線画像撮影装置10全体のさらなる小型化及び軽量化を実現することができる。
また、撮影時の放射線源本体部16及びカセッテ本体部22は、図示しない保持部材によって所定位置に固定されるが、少なくとも撮影中、操作者32が放射線源本体部16を手で持つようにしてもよい。
さらに、上記の説明では、バッテリ220からバッテリ134、166を充電する場合について説明したが、3つのバッテリのうち、1つのバッテリを放射線画像撮影装置10全体の電源とみなし、この1つのバッテリから残り2つのバッテリを充電してもよい。
さらにまた、上記の説明では、ウェブカメラ30が撮影したカメラ画像を携帯情報端末34の通信部218からネットワーク36を介して医療機関40の通信部104に送信する場合について説明したが、本実施形態は、これに限定されるものではない。
例えば、放射線源本体部16の通信部136やカセッテ本体部22の通信部170に、ネットワーク36を介して通信部104と通信可能な機能を持たせて、これらの通信部136、170からカメラ画像を送信してもよい。
このような通信機能を通信部136、170に持たせることにより、通信部170からネットワーク36を介して通信部104に放射線画像を直接送信することや、通信部170から通信部136及びネットワーク36を介して通信部104に放射線画像を送信することも可能となる。
また、放射線画像撮影装置10と医療機関40との間での全ての信号の送受信を、通信部136と通信部104との間で行ったり、又は、通信部170と通信部104との間で行うことも可能となる。
さらに、上記の説明において、放射線画像撮影装置10と医療機関40との間では、ネットワーク36を介して無線通信により信号の送受信が行われているが、本実施形態は、これに限定されるものではなく、他の通信形態により信号の送受信を行ってもよいことは勿論である。
すなわち、放射線画像撮影装置10と医療機関40との間では、ネットワーク36を介して有線通信により信号の送受信を行ってもよい。
あるいは、ネットワーク36を介して有線通信及び無線通信により、信号の送受信を行ってもよい。具体的に、ネットワーク36中に中継器(中継装置)が存在すれば、前記中継器までは有線通信(又は無線通信)により信号の送受信を行い、前記中継器から先は、無線通信(又は有線通信)により信号の送受信を行う。
また、携帯情報端末34に携帯電話機等の他の携帯端末を電気的に接続し、該他の携帯端末の通信機能を利用して、医療機関40との間や、放射線源本体部16及びカセッテ本体部22との間で信号の送受信を行ってもよい。この場合、前記他の携帯端末の通信部が通信部218として機能する。
さらに、本実施形態は、光読出方式の放射線検出器を利用して放射線画像を取得する場合にも適用することが可能である。この光読出方式の放射線検出器では、各固体検出素子に放射線が入射すると、その線量に応じた静電潜像が固体検出素子に蓄積記録される。静電潜像を読み取る際には、放射線検出器に読取光を照射し、発生した電流の値を放射線画像として取得する。なお、放射線検出器は、消去光を放射線検出器に照射することで、残存する静電潜像である放射線画像を消去して再使用することができる(特開2000−105297号公報参照)。
さらにまた、放射線画像撮影装置10では、血液やその他の雑菌が付着するおそれを防止するために、例えば、装置全体を防水性、密閉性を有する構造とし、必要に応じて殺菌洗浄することにより、1つの放射線画像撮影装置10を繰り返し続けて使用することができる。
さらに、本実施形態では、医療機関40内の必要な箇所に、図16に示すように、各バッテリ134、166、220(図10参照)の充電を行うクレードル230を配置すると好適である。
この場合、携帯情報端末34とクレードル230との間をコネクタ236、238を有するUSBケーブル234で電気的に接続し、放射線源本体部16とクレードル230との間をUSBケーブル24で電気的に接続し、且つ、カセッテ本体部22とクレードル230との間をUSBケーブル26で電気的に接続する。
クレードル230は、バッテリ134、166、220の充電だけでなく、クレードル230の無線通信機能又は有線通信機能を用いて、医療機関40内のコンソール106やRISとの間で必要な情報の送受信を行うようにしてもよい。送受信する情報には、放射線画像撮影装置10に記録された放射線画像を含めることができる。
また、クレードル230に表示部232を配設し、この表示部232に対して、放射線画像撮影装置10の充電状態や、放射線画像撮影装置10から取得した放射線画像を含む必要な情報を表示させるようにしてもよい。
さらに、複数のクレードル230をネットワークに接続し、各クレードル230に接続されている放射線画像撮影装置10の充電状態をネットワークを介して収集し、使用可能な充電状態にある放射線画像撮影装置10の所在を確認できるように構成することもできる。
なお、上記の説明では、災害現場や在宅看護の現場における放射線画像の撮影について説明したが、本実施形態は、これらの現場における撮影に限定されることはなく、検診車に搭載して、健康診断における被写体の撮影に適用することや、医療機関40内での回診時における患者の撮影に適用することも可能である。あるいは、本実施形態は、このような医療関連の放射線画像の撮影に限定されるものではなく、例えば、各種の非破壊検査における放射線画像の撮影にも適用可能であることは勿論である。
次に、本実施形態の変形例(第1〜第13変形例)を図17〜図40を参照しながら説明する。
なお、これらの変形例において、図1〜図16と同じ構成要素については、同じ参照数字を付けて説明し、詳細な説明を省略する。また、図17〜図40では、ネットワーク36及び医療機関40の図示を省略する。
第1変形例に係る放射線画像撮影装置10A及び放射線画像撮影システム11Aは、図17に示すように、携帯情報端末34と放射線源本体部16及びカセッテ本体部22との間の信号の送受信を、無線通信により行う点で、図1〜図16の実施形態とは異なる。
この場合、同一のリンク内に携帯情報端末34と放射線源本体部16とカセッテ本体部22とが無線を介して接続され、信号を送受信するためのUSBケーブルが不要となるので、操作者32の作業に支障を来すおそれがない。従って、操作者32は、自己の作業を効率よく行うことが可能となる。また、USBケーブルを不要としたことにより、放射線画像撮影装置10Aの部品点数が削減されて、現場における組立作業が容易になる。
前述のように、同一のリンク内に携帯情報端末34、放射線源本体部16及びカセッテ本体部22が存在しているので、医療機関40の通信部104(図1参照)との間でのカメラ画像、放射線画像等の信号の送受信は、通信部136、170、218(図10参照)のうち、いずれか1つの通信部を介して行えばよい。
このように、第1変形例は、携帯情報端末34、放射線源本体部16及びカセッテ本体部22間での信号の送受信が無線通信である点以外は、図1〜図16の実施形態と同様であるため、前記信号の送受信以外の図1〜図16の各効果が容易に得られることは勿論である。なお、第1変形例では、無線通信に代えて、赤外線等を用いた光無線通信で信号の送受信を行ってもよい。
第2変形例に係る放射線画像撮影装置10B及び放射線画像撮影システム11Bは、図18に示すように、ウェブカメラ30が放射線源本体部16に収容され、該ウェブカメラ30は、ガイド線46を撮影領域28として撮影する点で、図1〜図17の実施形態とは異なる。
従って、第2変形例では、ウェブカメラ30と放射線源本体部16とが一体的に構成されている。この場合、ウェブカメラ30と放射線源本体部16との一体的な構成とは、ウェブカメラ30が放射線源本体部16に内蔵される図18の構成に限定されず、少なくとも放射線画像撮影装置10Bの使用時にはウェブカメラ30と放射線源本体部16とが一体的に連結(接続)されている構成も含まれる。従って、(1)放射線画像撮影装置10Bに備え付けのケーブルを介してウェブカメラ30と放射線源本体部16とが電気的に接続される構成、(2)操作者32が別途用意したケーブルを介してウェブカメラ30と放射線源本体部16とが接続される構成、(3)使用時には、放射線源本体部16とウェブカメラ30とが連結される一方で、メンテナンス時や非使用時に、放射線源本体部16からウェブカメラ30を離間可能(分離可能)な構成も、ウェブカメラ30と放射線源本体部16との一体的な構成に包含される。
この場合でも、メンテナンス時や非使用時に放射線源本体部16からウェブカメラ30を離間可能とするためには、例えば、クリップ等の連結手段によってウェブカメラ30を放射線源本体部16に連結すればよい。これにより、使用時にのみ、ウェブカメラ30が連結手段を介して放射線源本体部16と連結されることになる。また、連結手段にボールジョイントを具備させて、放射線源本体部16に連結されたウェブカメラ30の向きを変更自在にしてもよい。なお、連結手段により連結する場合には、ウェブカメラ30と放射線源本体部16との間を有線(例えば、USBケーブル)又は無線により接続する必要があることは勿論である。
さらに、放射線源本体部16とウェブカメラ30とをケーブルで接続した構成は、該ケーブルの長さの範囲内であれば、ウェブカメラ30を所望の位置に自立した状態で配置することが可能であるため、放射線源本体部16にウェブカメラ30を内蔵させた構成と比較して、ウェブカメラ30のポジショニングの自由度が高い。
また、第2変形例において、ウェブカメラ30のカメラ画像には、ガイド線46の箇所しか表示されないので、ウェブカメラ30からUSBケーブル24を介して携帯情報端末34に前記カメラ画像が送信され、携帯情報端末34の表示部64に前記カメラ画像が表示された場合、医師38は、被写体18の撮影部位がガイド線46の外枠内に納まっているか否かを容易に判断することができる。
このように、第2変形例は、ウェブカメラ30が放射線源本体部16に内蔵されている点以外は、図1〜図16の実施形態と同様であるため、放射線源本体部16にウェブカメラ30が内蔵されている点以外の図1〜図16の各効果が容易に得られることは勿論である。
第3変形例に係る放射線画像撮影装置10C及び放射線画像撮影システム11Cは、図19に示すように、別体のウェブカメラ30と携帯情報端末34とをコネクタ242、244を有するUSBケーブル240により電気的に接続して一体的に連結した点で、図1〜図18の実施形態とは異なる。
この場合、ウェブカメラ30は、バッテリ220からUSBケーブル240を介して電力供給され、一方で、USBケーブル240を介してカメラ画像を携帯情報端末34に送信する。従って、別体のウェブカメラ30と携帯情報端末34とを一体的に構成することで、放射線画像撮影装置10Cの部品点数は増加するが、図1〜図16の各効果を容易に得ることができる。また、USBケーブル240の長さの範囲内であれば、ウェブカメラ30を所望の位置に自立した状態で配置することが可能であるため、携帯情報端末34にウェブカメラ30を内蔵させた構成と比較して、ウェブカメラ30のポジショニングの自由度を高めることができる。なお、図19において、ウェブカメラ30には、通信部260が搭載されている。この場合、通信部260は、ネットワーク36(図1参照)を介して医療機関40の通信部104との間で、放射線画像やカメラ画像等の信号の送受信を直接行ってもよい。
第4変形例に係る放射線画像撮影装置10D及び放射線画像撮影システム11Dは、図20に示すように、携帯情報端末34の操作時における操作者32を撮影するウェブカメラ246が蓋部66にさらに設けられている点で、図1〜図16の実施形態とは異なる。
この場合、携帯情報端末34は、ネットワーク36を介して無線通信によりウェブカメラ246のカメラ画像(操作者32の画像)を医療機関40(図1参照)に送信するので、操作者32は、表示部64に表示される医師38の画像を見ながら撮影に関わる指示を仰ぐ一方で、医師38は、表示部112に表示される操作者32の画像を見ながら操作者32に対する指示を出す。従って、操作者32は、遠隔地の医療機関40にいる医師38を身近に感じることができる一方で、医師38は、現地にいる操作者32を身近に感じることができるので、安心して撮影準備等を遂行することができる。
また、第4変形例は、ウェブカメラ246が設けられている点以外は、図1〜図16の実施形態と同様であるため、図1〜図16の各効果も容易に得られることは勿論である。
第5変形例に係る放射線画像撮影装置10E及び放射線画像撮影システム11Eは、図21に示すように、放射線源本体部16が蓋部66に連結して一体化されている点で、図1〜図16及び図18〜図20の実施形態とは異なる。
この場合、USBケーブル24が不要になるので、現場における放射線画像撮影装置10Eの組み立て及び収容が一層容易なものとなる。また、放射線源本体部16と携帯情報端末34とが一体的に構成されているので、バッテリ134、通信部136及び線源制御部138が不要となる。すなわち、バッテリ220を放射線源本体部16のバッテリとして共用化し、制御処理部222を放射線源本体部16の線源制御部として共用化し、さらに、通信部218を放射線源本体部16の通信部として共用化することにより、放射線源本体部16を簡素化して、放射線画像撮影装置10Eを全体的に小型化することが可能となる。
さらにまた、放射線源本体部16と携帯情報端末34とが一体化されているので、操作者32は、表示部64を見ながら、あるいは、操作部60の操作中に、携帯情報端末34の位置及び向きを変えることで、カセッテ本体部22及び被写体18に対する放射線源本体部16の位置及び方向も同時に調整することができる。従って、第5変形例では、カセッテ本体部22及び被写体18に対する放射線源本体部16の位置及び方向の調整が一層容易なものとなる。
なお、図21では、ウェブカメラ30は、蓋部66に内蔵されているが、放射線源本体部16に内蔵してもよいことは勿論である。また、第5変形例は、放射線源本体部16と携帯情報端末34とが一体化されている点以外は、図1〜図16及び図18〜図20の実施形態と同様であるため、放射線源本体部16及び携帯情報端末34の一体化以外の図1〜図16及び図18〜図20の各効果も容易に得られることは勿論である。
第6変形例に係る放射線画像撮影装置10F及び放射線画像撮影システム11Fは、図22に示すように、放射線源14が従来の熱電子放出型の放射線源であり、放射線源14のフィラメントに通電するための高電圧電源252をさらに備える点で、図1〜図16の実施形態とは異なる。
この場合、放射線源14及び通信部136は、脚部248の上端部に装着された筐体250内に収容され、該筐体250と高電圧電源252との間は、USBケーブル24により電気的に接続されている。また、高電圧電源252と携帯情報端末34との間は、コネクタ256、258を有するUSBケーブル254により電気的に接続されている。従って、携帯情報端末34は、高電圧電源252を制御することにより、放射線源14から放射線12を出力させることが可能となる。
また、第6変形例では、従来の熱電子放出型の放射線源14を用いているので、装置全体が大型化すると共に、部品点数も増えるが、この場合でも、熱電子放出型の放射線源14である点以外の図1〜図16の各効果が得られることは勿論である。
なお、図22に示すように、高電圧電源252には、通信部262が搭載されている。この場合、通信部262は、ネットワーク36(図1参照)を介して医療機関40の通信部104との間で、放射線画像やカメラ画像等の信号の送受信を行ってもよい。
第7変形例に係る放射線画像撮影装置10G及び放射線画像撮影システム11Gは、図23に示すように、携帯情報端末34が存在せず、別体のウェブカメラ30、放射線源本体部16及びカセッテ本体部22により放射線画像撮影装置10Gが構成され、これらの間では無線通信により信号の送受信が行われる点で、図1〜図22の実施形態とは異なる。
この場合、同一のリンク内に放射線源本体部16とカセッテ本体部22とウェブカメラ30とが無線を介して接続されているので、医療機関40の通信部104(図1参照)との間でのカメラ画像、放射線画像等の信号の送受信は、通信部136、170(図10参照)及びウェブカメラ30の通信部260のうち、いずれか1つの通信部を介して行えばよい。例えば、ウェブカメラ30は、通信部260からネットワーク36(図1参照)を介して医療機関40にカメラ画像を直接送信するか、あるいは、通信部260から放射線源本体部16の通信部136又はカセッテ本体部22の通信部170を介して医療機関40にカメラ画像を間接的に送信すればよい。
また、ウェブカメラ30が自立した状態で配置されているので、ウェブカメラ30を所望の位置に配置することが可能であり、従って、ウェブカメラ30のポジショニングの自由度をさらに高めることができる。
さらに、第7変形例において、同期制御信号は、放射線源本体部16の線源制御部138又はカセッテ本体部22のカセッテ制御部168で生成されるか、あるいは、コンソール106から通信部104、アンテナ102及びネットワーク36を介して供給される。
この場合でも、医師38は、ウェブカメラ30のカメラ画像を見ることが可能である。なお、ウェブカメラ30、放射線源本体部16又はカセッテ本体部22にスピーカ78及びマイクロフォン80を設けることにより、操作者32が医師38に対して撮影に関わる指示を仰ぐ一方で、医師38から操作者32に対して指示を出すことが可能になる。すなわち、第7変形例では、表示部64が設けられていないので、操作者32は、スピーカ78からの音声を聞くことにより、医師38からの指示に従って撮影準備作業等を行うことになる。
なお、第7変形例は、携帯情報端末34がなく、ウェブカメラ30、放射線源本体部16及びカセッテ本体部22間で無線通信により信号の送受信が行われる点以外は、図1〜図16の実施形態と同様であるため、携帯情報端末34がなく、前記無線通信による信号の送受信が行われる点以外の図1〜図16の各効果も得ることが可能である。
第8変形例に係る放射線画像撮影装置10H及び放射線画像撮影システム11Hは、図24に示すように、ウェブカメラ30を放射線源本体部16に内蔵させた点で、図23の第7変形例とは異なる。
この場合、図18の第2変形例と同様に、ウェブカメラ30は、ガイド線46を撮影領域28として撮影する。
また、第8変形例では、同一のリンク内に放射線源本体部16とカセッテ本体部22とが無線を介して接続されているので、医療機関40の通信部104(図1参照)との間でのカメラ画像、放射線画像等の信号の送受信は、通信部136、170(図10参照)のうち、いずれか1つの通信部を介して行えばよい。例えば、ウェブカメラ30は、通信部136からネットワーク36を介して医療機関40にカメラ画像を直接送信するか、あるいは、通信部136からカセッテ本体部22の通信部170を介して医療機関40にカメラ画像を間接的に送信すればよい。
さらに、第8変形例では、ウェブカメラ30を放射線源本体部16に内蔵させることで、部品点数をさらに削減することができる。なお、第8変形例は、ウェブカメラ30を放射線源本体部16に内蔵させた点以外は、図23の第7変形例と同様であるため、ウェブカメラ30と放射線源本体部16とを一体的に構成させた点以外の図23の効果を得ることが可能である。
第9変形例に係る放射線画像撮影装置10I及び放射線画像撮影システム11Iは、図25に示すように、医師38が待機する検診車300(待機場所)内にコンソール106と、放射線画像撮影装置10Iが収容された複数のアタッシュケース98とが搭載され、操作者32(図5参照)は、検診車300から少なくとも1つのアタッシュケース98を持ち出して現場まで搬送する点で、図1〜図24の場合とは異なる。従って、医師38が待機する検診車300の内部は、被写体18を直視することができない待機場所である。
この場合でも、現場まで搬送された放射線画像撮影装置10Iと、検診車300内の通信部104との間での無線による信号の送受信、例えば、放射線画像撮影装置10Iから通信部104への無線によるカメラ画像や放射線画像の送信が可能であるため、図1〜図24と同様の効果が得られる。なお、図25では、放射線画像撮影装置10Iと通信部104との間で無線による信号の送受信を直接行っている場合を図示しているが、ネットワーク36(図1参照)を介した無線通信であっても同様の効果が得られることは勿論である。
第10変形例に係る放射線画像撮影装置10J及び放射線画像撮影システム11Jは、図26A〜図30Bに模式的に示すように、放射線源本体部16から被写体18を介してカセッテ本体部22に、放射線12(図1参照)よりも照射範囲の狭い放射線12a〜12cを、同時に又は順次照射する点で、図1〜図25の場合とは異なる。
第10変形例は、災害現場や在宅看護の現場での放射線に対する安全対策(不用意な曝射による被曝の防止)上、放射線強度を弱く設定し且つ放射線源本体部16をカセッテ本体部22に近接させてSIDを短くした状態で、放射線12よりも狭い照射範囲の放射線12a〜12cにより被写体18の撮影を行う場合に効果的である。
先ず、図26A及び図26Bの場合、放射線源本体部16内に複数の放射線源14a〜14cが所定間隔で収容され、照射野ランプ56が照射光54を出力して照射面44(図1参照)に投光した後に、各放射線源14a〜14cから放射線12a〜12cが同時にカセッテ本体部22(の照射面44)に照射される。この場合、放射線12aの照射領域の一部と放射線12bの照射領域の一部、及び、放射線12bの照射領域の一部と放射線12cの照射領域の一部が重なりあうように、各放射線源14a〜14cから放射線12a〜12cを一斉に出力する。これにより、ガイド線46の外枠内の全領域に対して確実に且つ隙間なく各放射線12a〜12cを照射させることができ、この結果、放射線強度を弱く設定しても、被写体18に対する撮影を確実に遂行することが可能となる。
図27A〜図28Bの場合、放射線源本体部16内に該放射線源本体部16の長手方向に沿ってレール302が配設され、放射線源14は、レール302に沿って移動可能に構成されている。この場合、照射野ランプ56が照射光54を出力して照射面44(図1参照)に投光した後に、放射線源14は、レール302に沿った移動と、移動後の所定位置での放射線12a〜12cの照射とを繰り返し行う。その際、放射線源14は、放射線12aの照射領域の一部と放射線12bの照射領域の一部、及び、放射線12bの照射領域の一部と放射線12cの照射領域の一部が重なり合うように、図27B、図28A及び図28Bに示す位置に移動して、放射線12a〜12cを出力する。この場合でも、ガイド線46の外枠内の全領域に対して確実に且つ隙間なく各放射線12a〜12cが照射されるので、放射線強度を弱く設定しても、被写体18に対する撮影を確実に遂行することができる。
図29A〜図30Bの場合、照射野ランプ56が照射光54を出力して照射面44(図1参照)に投光した後に、放射線源14は、図示しない回動機構による回動と、回動後の所定角度での放射線12a〜12cの照射とを繰り返し行う。その際、放射線源14は、放射線12aの照射領域の一部と放射線12bの照射領域の一部、及び、放射線12bの照射領域の一部と放射線12cの照射領域の一部が重なりあうように、図29B、図30A及び図30Bに示す角度に回動して、放射線12a〜12cを出力する。この場合でも、ガイド線46の外枠内の全領域に対して確実に且つ隙間なく各放射線12a〜12cが照射されるので、放射線強度を弱く設定しても、被写体18に対する撮影を確実に遂行することができる。
なお、第10変形例において、放射線12a〜12cの照射により得られた放射線画像中、放射線12aと放射線12bとが重畳する箇所、及び、放射線12bと放射線12cとが重畳する箇所については、シェーディング補正等の公知の補正処理を施せばよい。また、図27A〜図30Bの例では、ガイド線46の外枠内の全領域に対して確実に且つ隙間なく各放射線12a〜12cが照射されればよいので、放射線源14a〜14cは少なくとも2つあればよく、一方で、放射線源14を移動又は回動させる順序、移動後の位置、回動後の角度についても、図27B〜図28B及び図29B〜図30Bの順番、位置、角度に限定されることはなく、適宜設定してもよいことは勿論である。さらに、第10変形例は、放射線12a〜12cを同時に又は順次照射する点以外は図1〜図25の実施形態と同様であるため、放射線12a〜12cを照射する点以外の図1〜図25の各効果が容易に得られることは勿論である。
図31A〜図33Bは、第2変形例又は第8変形例において、放射線源本体部16に内蔵されたウェブカメラ30を用いて被写体18の位置決めを行う場合と、ウェブカメラ30が撮影したカメラ画像に基づいて放射線源本体部16の位置ずれを検知する場合とを図示したものである。
図31Aに示すように、ウェブカメラ30の中心を通る水平軸304と、ガイド線46の中心位置とが略直交する場合、図31Bに示すように、携帯情報端末34の表示部64(図1参照)やコンソール106の表示部112に表示されるカメラ画像の中央には、被写体18の撮影部位及びカセッテ本体部22が表示される。図31Bにおいて、カメラ画像における十字線は、該カメラ画像の中心位置を示しており、水平軸304とガイド線46の中心位置とが略直交すれば、前記十字線とガイド線46の中心位置とが略一致する。
従って、操作者32は、撮影準備の際、カメラ画像を見ながら、前記十字線とガイド線46の中心位置とが略一致するように、被写体18に指示し、あるいは、放射線源本体部16の位置を調整することで、被写体18を直接視認しなくても、被写体18の位置決めを容易に行うことができる。なお、図31Bでは、図14A及び図14Bの場合と同様に、前記十字線とガイド線46の中心位置とが略一致したことにより、撮影準備が完了したことを示す「OKです」の表示内容が表示されている。
そして、図31A及び図31Bの状態で撮影を行うと、図33Aに示すように、所望の撮影部位の放射線画像を確実に得ることができる。図33Aは、撮影後の表示部64、112の表示内容であり、被写体18の撮影部位の放射線画像が大きく表示されると共に、撮影後の被写体18及びカセッテ本体部22のカメラ画像と、図15A及び図15Bの場合と同様に、撮影が完了したことを示す「撮影完了しました」の表示内容とが小さく表示されている。なお、撮影後、医師38による被写体18の放射線画像の読影診断が速やかに行われることが望ましいので、他の表示内容よりも放射線画像を大きく表示させることで、該読影診断を迅速に且つ効率よく行うことが可能となる。
これに対して、図32Aのように、水平軸304と、ガイド線46の中心位置とが直交せず、大きく外れている場合には、図32Bに示すように、カメラ画像における十字線と、ガイド線46の中心位置とが一致せず、カセッテ本体部22に対して放射線源本体部16の位置ずれが発生していることを容易に把握することができる。
従って、操作者32は、撮影準備の際、カメラ画像を見ながら、前記十字線とガイド線46の中心位置とが略一致するように(図31Bの表示内容となるように)、放射線源本体部16の位置を調整すればよいので、カセッテ本体部22に対する放射線源本体部16の位置ずれを操作者32に確実に報知することができる。なお、図32Bでは、図14Cの場合と同様に、カセッテ本体部22に対して放射線源本体部16の位置ずれが発生しているときに、撮影準備を再度行うことを指示する「線源をカセッテの中心に合わせて下さい」の表示内容が表示されている。
ところで、図32Bの表示内容にも関わらず撮影が実行された場合、あるいは、撮影時に放射線源本体部16の位置ずれが発生した場合には、図33Bに示すように、表示部64、112には、撮影が失敗した放射線画像と、撮影後の被写体18及びカセッテ本体部22のカメラ画像と、図15Cの場合と同様に、再撮影を指示する「撮影NGです 再撮影して下さい」の表示内容とがそれぞれ表示されている。従って、操作者32は、これらの表示内容を視認することで、撮影が失敗したので、再撮影が必要であることを容易に理解することができる。
このように、図31A〜図33Bの場合には、放射線源本体部16に内蔵されたウェブカメラ30を用いて被写体18の位置決めを行うと共に、該ウェブカメラ30が撮影したカメラ画像に基づいて放射線源本体部16の位置ずれを検知するので、撮影準備の際に、操作者32に対して該位置ずれを確実に報知することが可能となり、撮影準備を効率よく行うことができると共に、所望の放射線画像を確実に取得することが可能となる。また、万が一、撮影が失敗した場合であっても、再撮影の指示が確実に報知されるので、再撮影を速やかに遂行することも可能となる。
第11変形例に係る放射線画像撮影装置10K及び放射線画像撮影システム11Kは、図34〜図37Bに示すように、放射線源本体部16における放射線12の出力箇所とは反対側の箇所に、操作者32が把持する取手310を設けた点で、図1〜図33Bの実施形態とは異なる。
この場合、操作者32は、一方の手で取手310を把持しながら、ウェブカメラ30が内蔵された放射線源本体部16を被写体18及びカセッテ本体部22に向けると共に、表示部64を見ながら他方の手で携帯情報端末34を操作する。その際、ウェブカメラ30が撮影したカメラ画像は、表示部64に表示されるので、操作者32は、このカメラ画像を見ながら、放射線源本体部16を所望の位置に移動させつつ、被写体18のポジショニングを行うことができる。また、操作者32が取手310を把持している最中に放射線12が出力された場合でも、操作者32への放射線12の照射(操作者32の被曝)を確実に回避することができる。
特に、周囲に障害物が多く存在する災害現場では、第11変形例の適用は効果的である。すなわち、災害現場では、障害物が多数存在し、さらには、負傷等により被写体18の移動が困難であるため、所定の場所に放射線源本体部16及びカセッテ本体部22を固定して、放射線源本体部16とカセッテ本体部22との間に被写体18を案内することは現実的に難しい。従って、被写体18に合わせて放射線源本体部16及びカセッテ本体部22を配置せざるを得ない場合が多い。そのため、操作者32は、放射線源本体部16を被写体18に向けることは可能であっても、障害物の存在により被写体18を直視することが困難であり、従って、被写体18のポジショニングを行うことは容易ではない。
そこで、第11変形例では、災害現場において、操作者32が一方の手で取手310を把持しながら放射線源本体部16を被写体18及びカセッテ本体部22に向けると、ウェブカメラ30は、被写体18及びカセッテ本体部22を撮影し、そのカメラ画像は、表示部64に表示される。従って、操作者32は、表示部64に表示された当該カメラ画像を見ながら他方の手で携帯情報端末34を操作したり、あるいは、放射線源本体部16の位置調整及び被写体18のポジショニングを容易に行うことができる。
なお、取手310には、静電容量式又は抵抗膜式のタッチセンサ(把持状態検出センサ)312が設けられている(図35〜図36B参照)。操作者32が取手310を把持すると、タッチセンサ312を構成する図示しない電極に操作者32の手が接触し、該タッチセンサ312は、前記手と前記電極との接触に基づく検出信号を線源制御部138及び制御処理部222(図10参照)に出力する。線源制御部138又は制御処理部222は、前記検出信号に基づいて、放射線源本体部16を起動し、あるいは、カセッテ本体部22を動作させてもよい。
また、図37A及び図37Bに示すように、放射線源本体部16における放射線12の出力箇所とは反対側の箇所に凹部324を形成し、この凹部324に収納式の取手320を配設してもよい。前述のタッチセンサ312と同様の機能を有するタッチセンサ322を取手320に設けてもよい。ここで、操作者32が放射線源本体部16を持たない状態では、取手320は、図37Aに示すように凹部324に収納されている。一方、操作者32が取手320の基端部側を中心として該取手320を回動させると、取手320が凹部324から引き出された状態となるので、操作者32は、取手320を把持することが可能となる。この場合でも、前述した取手310及びタッチセンサ312による効果と同様の効果を得ることができる。
また、取手320の収納時(例えば、図5及び図37Aのような状態で放射線源本体部16を移動させるとき)には、タッチセンサ322の電極と操作者32の手とが接触することがないので、放射線源本体部16が起動した状態で、放射線源14から放射線12が誤って出力されることを回避することができる。
なお、第11変形例は、放射線源本体部16に取手310、320を設けた点以外は図1〜図33Bの実施形態と同様であるため、取手310、320を設けた点以外の図1〜図33Bの効果が容易に得られることは勿論である。
第12変形例に係る放射線画像撮影装置10L及び放射線画像撮影システム11Lは、図38に示すように、携帯情報端末34にウェブカメラ30を内蔵させて、携帯情報端末34とウェブカメラ30とを一体的に構成した点で、第11変形例(図34〜図37B参照)とは異なる。
この場合、ウェブカメラ30は、放射線源本体部16、被写体18及びカセッテ本体部22を撮影し、携帯情報端末34は、撮影したカメラ画像を表示部64に表示させる。従って、この第12変形例においても、第11変形例と同様の効果を得ることができる。
また、第12変形例では、図39に示すように、別体のウェブカメラ30と携帯情報端末34とをUSBケーブル240を介して電気的に接続し、ウェブカメラ30と携帯情報端末34と一体的に連結してもよい。この場合でも、ウェブカメラ30は、放射線源本体部16、被写体18及びカセッテ本体部22を撮影して、そのカメラ画像をUSBケーブル240を介して携帯情報端末34に送信するので、図38と同様の効果を得ることができる。また、第3変形例(図19参照)の場合と同様に、USBケーブル240の長さの範囲内であれば、ウェブカメラ30を所望の位置に自立した状態で配置することが可能であるため、この場合でも、ウェブカメラ30のポジショニングの自由度を高めることができる。
第13変形例に係る放射線画像撮影装置10M及び放射線画像撮影システム11Mは、図40に示すように、別体のウェブカメラ30と放射線源本体部16とをUSBケーブル240を介して電気的に接続し、ウェブカメラ30と放射線源本体部16とを一体的に連結した点で、第11変形例(図34〜図37B参照)及び第12変形例(図38及び図39参照)とは異なる。
この場合、ウェブカメラ30は、放射線源本体部16、被写体18及びカセッテ本体部22を撮影し、そのカメラ画像をUSBケーブル240を介して放射線源本体部16に送信し、放射線源本体部16は、前記カメラ画像を無線通信により携帯情報端末34に転送する。従って、携帯情報端末34は、転送された前記カメラ画像を表示部64に表示する。従って、この第13変形例においても、第11変形例及び第12変形例と同様の効果を得ることができる。また、第3変形例(図19参照)及び第12変形例(図39参照)の場合と同様に、USBケーブル240の長さの範囲内であれば、ウェブカメラ30を所望の位置に自立した状態で配置することが可能であるため、この場合でも、ウェブカメラ30のポジショニングの自由度を高めることができる。
なお、第13変形例では、ウェブカメラ30から無線通信を介して携帯情報端末34にカメラ画像を直接送信してもよいことは勿論である。
なお、本実施形態は、これまでの説明に限定されるものではないことは勿論である。
すなわち、本実施形態に係る放射線画像撮影装置10、10A〜10M及び放射線画像撮影システム11、11A〜11Mは、上述した各構成も含めて、以下に列挙する構成を採り得る。
(1)放射線源本体部16、カセッテ本体部22、ウェブカメラ30及び携帯情報端末34を有し、放射線源本体部16と携帯情報端末34とが別体に構成され、携帯情報端末34にウェブカメラ30が内蔵される構成(図1〜図17、図20、図22、図25及び図38参照)。
(2)放射線源本体部16、カセッテ本体部22、ウェブカメラ30及び携帯情報端末34を有し、放射線源本体部16と携帯情報端末34とが別体に構成され、放射線源本体部16にウェブカメラ30が内蔵される構成(図18及び図34参照)。
(3)放射線源本体部16、カセッテ本体部22、ウェブカメラ30及び携帯情報端末34を有し、放射線源本体部16と携帯情報端末34とが別体に構成され、携帯情報端末34とウェブカメラ30とがUSBケーブル240を介して一体的に連結される構成(図19及び図39参照)。
(4)放射線源本体部16、カセッテ本体部22、ウェブカメラ30及び携帯情報端末34を有し、放射線源本体部16と携帯情報端末34とが別体に構成され、放射線源本体部16とウェブカメラ30とがUSBケーブル240を介して一体的に連結される構成(図40参照)。
(5)放射線源本体部16、カセッテ本体部22、ウェブカメラ30及び携帯情報端末34を有し、放射線源本体部16と携帯情報端末34とが別体に構成され、ウェブカメラ30が放射線源本体部16、カセッテ本体部22及び携帯情報端末34とは別体になっている構成。
(6)放射線源本体部16、カセッテ本体部22、ウェブカメラ30及び携帯情報端末34を有し、放射線源本体部16と携帯情報端末34とが一体的に構成され、携帯情報端末34にウェブカメラ30が内蔵される構成(図21参照)。
(7)放射線源本体部16、カセッテ本体部22、ウェブカメラ30及び携帯情報端末34を有し、放射線源本体部16と携帯情報端末34とが一体的に構成され、放射線源本体部16にウェブカメラ30が内蔵される構成。
(8)放射線源本体部16、カセッテ本体部22、ウェブカメラ30及び携帯情報端末34を有し、放射線源本体部16と携帯情報端末34とが一体的に構成され、ウェブカメラ30が放射線源本体部16、カセッテ本体部22及び携帯情報端末34とは別体になっている構成。
(9)放射線源本体部16、カセッテ本体部22及びウェブカメラ30を有し、放射線源本体部16とウェブカメラ30とが別体になっている構成(図23参照)。
(10)放射線源本体部16、カセッテ本体部22及びウェブカメラ30を有し、放射線源本体部16とウェブカメラ30とが一体的となっている構成(図24、図31A及び図32A参照)。
そして、これら(1)〜(10)の構成において、ウェブカメラ30が撮影したカメラ画像は、放射線源本体部16の通信部136、カセッテ本体部22の通信部170、(携帯情報端末34の通信部218、高電圧電源252の通信部262)及び、ウェブカメラ30に通信部260が備わっている場合には該ウェブカメラ30の通信部260のうち、いずれか1つの通信部からネットワーク36を介して医療機関40の通信部104に送信される。つまり、前記いずれか1つの通信部は、カメラ画像を送信するカメラ画像通信部として機能する。
また、(1)〜(10)の構成において、放射線検出器20から出力された放射線画像についても、放射線源本体部16の通信部136、カセッテ本体部22の通信部170、(携帯情報端末34の通信部218、高電圧電源252の通信部262)及び、ウェブカメラ30に通信部260が備わっている場合には該ウェブカメラ30の通信部260のうち、いずれか1つの通信部からネットワーク36を介して医療機関40の通信部104に送信される。
従って、(1)〜(10)の構成において、放射線画像撮影装置10、10A〜10Mと医療機関40の通信部104との間でのネットワーク36を介した信号の送受信は、放射線源本体部16の通信部136、カセッテ本体部22の通信部170、(携帯情報端末34の通信部218、高電圧電源252の通信部262)及び、ウェブカメラ30に通信部260が備わっている場合には該ウェブカメラ30の通信部260のうち、いずれか1つの通信部と、通信部104との間で行われる。
さらに、本実施形態では、無線通信及び/又は有線通信による信号の送受信について説明したが、被写体18が放射線源本体部16とカセッテ本体部22とに接触して、SIDが短く設定されている場合には、放射線源本体部16とカセッテ本体部22との間の信号の送受信(例えば、同期制御信号の送受信)は、被写体18を介した人体通信であってもよい。また、第11〜第13変形例(図34〜図40)のように、操作者32が放射線源本体部16と携帯情報端末34との双方に接触している場合には、放射線源本体部16と携帯情報端末34との間の信号の送受信を、操作者32を介した人体通信で行ってもよい。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは勿論である。