以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態(実施形態)について説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る印刷制御システム1の概略構成の一例を示す模式図である。
図1に示すように、印刷制御システム1は、文書管理サーバ100と、クライアントPC200(200−1及び200−2)と、プリンタ300と、ネットワーク400を有して構成されている。
文書管理サーバ100は、印刷処理に係る文書ファイル等を保存し管理するサーバである。この文書管理サーバ100は、管理者のみが操作することが通例である。なお、文書管理サーバ100は、文書ファイルとともに、文書のパス(保存場場所)、文書サイズ、最終更新日時等の文書マスタの情報と、印刷の実行に係る印刷ユーザ、印刷日時等のユーザ保管文書テーブルの情報を、当該文書管理サーバ100のデータベース101に保存して管理している。そして、文書管理サーバ100は、クライアントPC200−1或いは200−2からの要求等に応じて、データベース101上の文書マスタやユーザ保管文書テーブル等に対して、レコードの追加や、削除或いは検索を行うことができるように構成されている。
クライアントPC200−1及び200−2は、印刷命令を含む各種の命令を行うクライアント装置である。クライアントPC200−1及び200−2は、例えば、印刷開始時に、文書管理サーバ100と通信を行って印刷の実行に係る確認を行った後、印刷命令を、文書管理サーバ100を介して或いは直接、プリンタ300に送信する。このクライアントPC200−1及び200−2は、一般の利用者(ユーザ)が、例えば文書ファイルの作成や保存を行う際に使用される装置である。
なお、図1に示す印刷制御システム1では、クライアントPCが2つ設けられている例が示されているが、この形態に限定されるわけではなく、例えば、1つであっても、或いは、3つ以上の複数設けられている形態であってもよい。また、以下の説明では、クライアントPC200−1及び200−2について、特にどちらのクライアントPCに限定する必要がない場合には、代表して「クライアントPC200」として説明を行う。
プリンタ300は、クライアントPC200からの印刷命令に基づいて、文書ファイルの印刷を行う印刷装置である。このプリンタ300は、一般の利用者(ユーザ)が、例えば文書ファイルの印刷を行う際に使用される装置である。なお、図1に示す印刷制御システム1では、プリンタが1つ設けられている例が示されているが、この形態に限定されるわけではなく、例えば、2つ以上の複数設けられている形態であってもよい。
ネットワーク400は、例えばLAN等で構成されており、文書管理サーバ100、クライアントPC200(200−1及び200−2)、及び、プリンタ300を相互に通信可能に接続する。
図2は、本発明の第1の実施形態を示し、図1に示す文書管理サーバ100及びクライアントPC200のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
図2に示すように、文書管理サーバ100及びクライアントPC200は、CPU201と、RAM202と、ROM203と、システムバス204と、キーボード(以下、「KB」と称する)205a及びキーボードコントローラ(以下、「KBC」と称する)205と、ディスプレイ206a及びディスプレイコントローラ(以下、「DC」と称する)206と、ハードディスク(以下、「HD」と称する)207a及びメモリコントローラ(以下、「MC」と称する)207と、ネットワークインタフェース(以下、「NW_I/F」と称する)208のハードウェア構成を有して構成されている。また、ROM203には、フォントROM203a、プログラムROM203b、及び、データROM203cが設けられている。
CPU201は、ROM203内のプログラムROM203bに記憶されたプログラムに基づいてシステムバス204に接続された各デバイスを制御して、当該装置における動作を統括的に制御する。
RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM202にロードして、プログラムを実行することで各種の動作を実現する。
ROM203には、上述したように、フォントROM203a、プログラムROM203b、及び、データROM203cが設けられている。フォントROM203aには、文書における各種のフォントデータ等が記憶されている。プログラムROM203bには、CPU201が本実施形態に係る文書管理サーバ100或いはクライアントPC200の機能を実現するために必要な各種のプログラムが記憶されている。データROM203cには、例えばCPU201が各種の処理を行う際に必要な各種のデータ(各種の情報も含む)が記憶されている。
システムバス204は、CPU201、RAM202、ROM203、KBC205、DC206、MC207及びNW_I/F208を、相互に通信可能に接続する。
KBC205は、KB205aやマウス等のポインティングデバイス(不図示)からの入力を制御する。
DC206は、ディスプレイ206aへの表示を制御する。なお、ディスプレイ206aは、CRTであっても、LCD等のその他の表示装置であってもよい。
MC207は、HD207a、その他、不図示のフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM等の外部メモリへのアクセスを制御する。なお、文書管理サーバ100においては、図1に示すデータベース101は、例えば、HD207aに構成される。
NW_I/F208は、ネットワーク400を介して、外部装置との通信を制御する。
図3は、本発明の第1の実施形態を示し、図1に示す文書管理サーバ100及びクライアントPC200の機能構成の一例を示す模式図である。
クライアントPC200には、図3に示すように、文書登録処理部210及び印刷処理部220の機能構成が構成される。
ここで、文書登録処理部210及び印刷処理部220は、例えば、図2に示すクライアントPC200のCPU201がプログラムROM203bに記憶されているプログラムを実行することにより構成される。
文書登録処理部210は、利用者(ユーザ)から文書ファイルの文書登録指示があった際に、文書管理サーバ100の文書管理部110に対して、当該文書登録指示に基づく文書登録要求を行う。また、文書登録処理部210は、この文書登録要求の際、登録対象の文書ファイル、並びに、そのファイル属性情報(例えば、文書のパス(保存場所)、文書サイズおよび最終更新日時の情報等)及び複数の人が印刷する可能性の有無に係る情報を文書管理サーバ100の文書管理部110に送信する。
印刷処理部220は、利用者(ユーザ)から文書ファイルの印刷指示があった際に、当該印刷指示に基づく印刷処理を行う。
文書管理サーバ100には、図3に示すように、文書管理部110、他ユーザの印刷可能性判定部120、ユーザ保管文書追加部130、印刷済み判定部140、印刷ユーザ抽出部150、文書ファイル記憶部160、文書マスタ記憶部170及びユーザ保管文書テーブル記憶部180の機能構成が構成される。
ここで、文書管理部110、他ユーザの印刷可能性判定部120、ユーザ保管文書追加部130、印刷済み判定部140及び印刷ユーザ抽出部150は、例えば、図2に示す文書管理サーバ100のCPU201がプログラムROM203bに記憶されているプログラムを実行することにより構成される。また、文書ファイル記憶部160、文書マスタ記憶部170及びユーザ保管文書テーブル記憶部180は、例えば、図2に示す文書管理サーバ100のHD207a(更には、図1に示すデータベース101)に構成される。
文書管理部110は、クライアントPC200から文書ファイルの文書登録要求があった際に、当該文書登録要求に係る文書ファイルを後述する文書ファイル記憶部160に文書ファイル161として記憶する。さらに、文書管理部110は、当該文書登録要求に係る文書ファイルのファイル属性情報(例えば、文書のパス(保存場所)、文書サイズおよび最終更新日時の情報等)を、クライアントPC200から送信された複数の人が印刷する可能性の有無に係る情報に基づく他ユーザによる印刷可能性に係る情報と関連付けて、後述する文書マスタ記憶部170の文書マスタ171に記憶して、文書ファイルの管理を行う。
他ユーザの印刷可能性判定部120は、クライアントPC200から文書ファイルの印刷要求があった際に、後述する文書マスタ171を参照して、当該印刷要求に係る文書ファイルが、後に他のユーザにより印刷される可能性があるか否かについて判定する。
ユーザ保管文書追加部130は、クライアントPC200から印刷要求のあった文書ファイルの印刷処理が行われた際に、印刷処理を行ったユーザを示す印刷ユーザの情報を含む印刷処理情報を、後述するユーザ保管文書テーブル181に追加する処理を行う。
印刷済み判定部140は、クライアントPC200から文書ファイルの印刷要求があった際に、後述するユーザ保管文書テーブル181を参照して、当該印刷要求に係る文書ファイルが既に印刷済みであるか否かを判定する処理を行う。
印刷ユーザ抽出部150は、クライアントPC200から文書ファイルの印刷要求があって、当該文書ファイルが印刷済み判定部140で既に印刷済みであると判定された場合に、後述するユーザ保管文書テーブル181から、印刷処理を行ったユーザ名等の情報を取得して、印刷処理を行ったユーザを抽出する処理を行う。
文書ファイル記憶部160は、クライアントPC200から文書登録要求のあった文書ファイル161を記憶するものである。
文書マスタ記憶部170は、文書ファイル記憶部160に記憶された文書ファイル161のファイル属性情報及び他ユーザによる印刷可能性に係る情報の一覧である文書マスタ171を記憶するものである。
図4は、本発明の第1の実施形態を示し、図3に示す文書マスタ171の情報の一例を示す模式図である。図4に示すように、文書マスタ171には、文書のパス(保存場所)、文書サイズ及び最終更新日時の情報を含むファイル属性情報と、他ユーザによる印刷可能性に係る情報が設定される。
ユーザ保管文書テーブル記憶部180は、印刷処理がなされた文書ファイル161の印刷処理情報の一覧を示すユーザ保管文書テーブル181を記憶する印刷処理情報記憶手段である。
図5は、本発明の第1の実施形態を示し、図3に示すユーザ保管文書テーブル181の情報の一例を示す模式図である。図5に示すように、ユーザ保管文書テーブル181には、文書のパス(保存場所)、文書サイズ及び最終更新日時のファイル属性情報、印刷ユーザの情報、印刷日時の情報を含む印刷処理情報が設定される。
次に、本発明の第1の実施形態に係る印刷制御システム1の動作について説明する。
図6−1は、本発明の第1の実施形態に係る印刷制御システム1の文書登録処理における処理手順の一例を示すフローチャートである。
クライアントPC200の利用者(ユーザ)がKB205a等を介して文書登録処理の開始を指示すると、ステップS101において、クライアントPC200の文書登録処理部210は、文書ファイルの保存場所(文書のパス)、及び、登録する文書ファイルを複数の人が印刷する可能性があるのかについての文書登録画面を、クライアントPC200のディスプレイ206aに出力(表示)する処理を行う。
図7は、本発明の第1の実施形態を示し、図6−1のステップS101の処理で表示される文書登録画面700の一例を示す模式図である。
図7に示す文書登録画面700において、利用者(ユーザ)は、参照ボタン701を操作することにより、登録する文書ファイルの保存場所を保存場所設定欄702に設定することができる。また、利用者(ユーザ)は、印刷可能性設定欄703におけるラジオボタンを操作することにより、登録する文書ファイルを複数の人が印刷する可能性があるのかについて設定することができる。
利用者(ユーザ)により、文書ファイルの保存場所の設定及び当該文書ファイルを複数の人が印刷する可能性があるのかについて設定がなされた後、OKボタン704が操作されると、クライアントPC200の文書登録処理部210は、文書管理サーバ100の文書管理部110に対して、図7に示す文書登録画面700に設定された内容に基づく文書管理処理を行わせる。なお、キャンセルボタン705が操作された場合には、図7に示す文書登録画面700に設定された内容がキャンセルされる。
図7のOKボタン704が操作されて文書登録画面700の内容が設定されると、続いて、ステップS102において、文書管理サーバ100の文書管理部110は、クライアントPC200の文書登録処理部210から指示された、図7に示す文書登録画面700に設定された内容に基づく文書管理処理を行う。このステップS102の詳細について、図6−2を用いて説明する。
図6−2は、本発明の第1の実施形態を示し、図6−1のステップS102における詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
具体的に、図6−2に示すフローチャートの処理は、文書管理サーバ100の文書管理部110が、クライアントPC200の文書登録処理部210から、登録する文書ファイル、及び、当該文書ファイルのファイル属性情報(具体的には、図7の保存場所設定欄702に設定された保存場所を示す文書のパス、更には、容量を示す文書サイズ、最終更新日時の各情報)、並びに、図7の印刷可能性設定欄703に設定された複数の人が印刷する可能性の有無に係る情報を受信した際に開始される。即ち、図6−2に示すフローチャートの処理は、クライアントPC200の文書登録処理部210から文書ファイルの文書登録要求があった際に開始される。
まず、図6−2のステップS1021において、文書管理部110は、文書登録処理部210から受信したファイル属性情報の文書のパスで指定された、文書ファイル記憶部160の保存場所に、文書登録処理部210から受信した文書ファイルを保存する処理を行う。ここで、本実施形態の文書ファイル記憶部160には、文書ファイルが階層構造(例えば、ディレクトリ)で保存・管理されており、本例では、文書のパスで指定された保存場所に文書ファイル161が保存される。
続いて、ステップS1022において、文書管理部110は、文書登録処理部210から受信した、複数の人が印刷する可能性の有無に係る情報に基づいて、複数の人が印刷する可能性があるか否かを判断する。
ステップS1022の判断の結果、複数の人が印刷する可能性がある場合には、ステップS1023に進む。
ステップS1023に進むと、文書管理部110は、文書登録処理部210から受信したファイル属性情報(具体的には、文書のパス、文書サイズ及び最終更新日時の情報)、及び、他ユーザによる印刷の可能性=YESの情報を、文書マスタ記憶部170に記憶されている文書マスタ171にレコードとして追加し記憶する。これにより、例えば、図4に示す文書マスタ171の1レコード目或いは3レコード目に示すような情報(他ユーザによる印刷の可能性がYESである情報)が記憶される。
一方、ステップS1022の判断の結果、複数の人が印刷する可能性がない場合には、ステップS1024に進む。
ステップS1024に進むと、文書管理部110は、文書登録処理部210から受信したファイル属性情報(具体的には、文書のパス、文書サイズ及び最終更新日時の情報)、並びに、他ユーザによる印刷の可能性=NOの情報を、文書マスタ記憶部170に記憶されている文書マスタ171にレコードとして追加し記憶する。これにより、例えば、図4に示す文書マスタ171の2レコード目或いは4レコード目に示すような情報(他ユーザによる印刷の可能性がNOである情報)が記憶される。
図6−2のステップS1023の処理が終了した場合、或いは、ステップS1024の処理が終了した場合には、図6−2に示すフローチャートの処理が終了し、図6−1に示すステップS102の処理が終了する。そして、図6−1のステップS102の処理が終了すると、図6−1に示す文書登録処理が終了する。
図8−1は、本発明の第1の実施形態に係る印刷制御システム1の印刷処理における処理手順の一例を示すフローチャートである。
クライアントPC200の利用者(ユーザ)がKB205a等を介して印刷処理の開始を指示すると、クライアントPC200の印刷処理部220は、利用者(ユーザ)から、印刷処理を行う文書のパスを受け付けた後、クライアントPC200のディスプレイ206aに印刷設定画面を出力(表示)する処理を行う。
図9は、本発明の第1の実施形態を示し、クライアントPC200のディスプレイ206aに表示される印刷設定画面900の一例を示す模式図である。
図9に示す印刷設定画面900には、印刷を行うプリンタ300を選択するためのプリンタ選択欄901と、詳細設定ボタン902と、プリンタの検索ボタン903と、ページ範囲設定欄904と、印刷部数設定欄905と、印刷ボタン906と、キャンセルボタン907が設けられている。
具体的に、図8−1に示すフローチャートの処理は、文書管理サーバ100が、クライアントPC200の印刷処理部220から、印刷指示を行った利用者(ユーザ)のユーザ名の情報及び印刷処理を行う文書のパスの情報を受信した際に開始される。即ち、図8−1に示すフローチャートの処理は、クライアントPC200の印刷処理部220から文書ファイルの印刷要求があった際に開始される。
まず、図8−1のステップS201において、文書管理サーバ100の印刷済み判定部140は、ユーザ保管文書テーブル181を参照し、クライアントPC200の印刷処理部220から受信した文書のパスの情報に基づいて、印刷要求に係る文書ファイルが既に印刷処理されたものであるのか否かを判定する。
続いて、ステップS202において、文書管理サーバ100(例えば、印刷済み判定部140)は、ステップS201の判定の結果、印刷要求に係る文書ファイルが既に印刷済みであるか否かを判断する。
ステップS202の判断の結果、印刷要求に係る文書ファイルが既に印刷済みである場合には、ステップS203に進む。
ステップS203に進むと、文書管理サーバ100の印刷ユーザ抽出部150は、クライアントPC200の印刷処理部220から受信した文書のパスの情報に基づいて、ユーザ保管文書テーブル181から、印刷を行ったユーザ名と印刷日時の情報の一覧を取得する。その後、文書管理サーバ100の印刷ユーザ抽出部150は、ステップS203で取得した情報の一覧を、クライアントPC200の印刷処理部220に送信する。
続いて、ステップS204において、クライアントPC200の印刷処理部220は、文書管理サーバ100の印刷ユーザ抽出部150から取得した印刷ユーザのユーザ名と印刷日時の情報の一覧が示された印刷確認画面を、クライアントPC200のディスプレイ206aに出力(表示)する処理を行う。このステップS204の処理を行う印刷処理部220は、印刷ユーザ表示手段を構成する。
図10は、本発明の第1の実施形態を示し、図8−1のステップS204の処理で表示される印刷確認画面1000の一例を示す模式図である。
図10に示す印刷確認画面1000には、印刷を行ったユーザ名(山田太郎、海浜花子)と共に印刷日時が示されており、印刷要求のあった文書ファイルは既に他のユーザ等によって印刷され当該他のユーザ等から印刷文書を借りる旨のメッセージが示されている。また、図10に示す印刷確認画面1000には、印刷しないボタン1001及び印刷するボタン1002が設けられている。
続いて、ステップS205において、クライアントPC200の印刷処理部220は、印刷要求のあった文書ファイルを印刷するか否かを判断する。このステップS205の判断は、利用者(ユーザ)により、図10に示す印刷するボタン1002が操作されたか否かに応じて行われる。
ステップS205の判断の結果、印刷要求のあった文書ファイルを印刷する場合には、ステップS206に進む。一方、ステップS205の判断の結果、印刷要求のあった文書ファイルを印刷しない場合には、図8−1に示すフローチャートの処理を終了する。
また、ステップS202の判断の結果、印刷要求に係る文書ファイルが印刷済みでない(未印刷である)場合には、ステップS206に進む。
ステップS206に進むと、文書管理サーバ100の他ユーザの印刷可能性判定部120は、印刷要求に係る文書ファイルが、後に他のユーザにより印刷される可能性があるか否かを判定する印刷可能性判定処理を行う。具体的に、本実施形態のステップS206では、文書マスタ171の他ユーザによる印刷の可能性の情報に基づき判定を行う。その後、文書管理サーバ100の他ユーザの印刷可能性判定部120は、他ユーザによる印刷の可能性に係る判定結果の情報を、クライアントPC200の印刷処理部220に送信する。
続いて、ステップS207において、クライアントPC200の印刷処理部220は、他ユーザの印刷可能性判定部120から送信された他ユーザによる印刷の可能性に係る判定結果の情報に基づいて、他のユーザにより印刷される可能性があるか否かを判断する。
ステップS207の判断の結果、印刷要求に係る文書ファイルが他のユーザにより印刷される可能性がある場合には、ステップS208に進む。
ステップS208に進むと、クライアントPC200の印刷処理部220は、印刷文書を捨てずに保管を促す旨が示された印刷確認画面を、クライアントPC200のディスプレイ206aに出力(表示)する処理を行う。このステップS204の処理を行う印刷処理部220は、保管促進表示手段を構成する。
図11は、本発明の第1の実施形態を示し、図8−1のステップS208の処理で表示される印刷確認画面1100の一例を示す模式図である。
図11に示す印刷確認画面1100には、印刷文書を捨てないで保管を促す旨のメッセージが示されている。また、図11に示す印刷確認画面1100には、保管しますボタン1101及び保管できませんボタン1102が設けられている。
なお、本実施形態のステップS208では、印刷確認画面1100の表示処理を行うものであるが、例えば、その際、画面表示の他に、印刷した文書ファイルの1ページ目や、印刷用紙の隅に破棄しない旨のメッセージを印字することも可能である。その他、仕切り紙(例えば印刷した文書の前或いは後ろに挿入する1ページの仕切り用紙)に破棄しない旨のメッセージを印字することも可能である。
その後、利用者(ユーザ)により、図11に示す保管しますボタン1101又は保管できませんボタン1102が操作されると、クライアントPC200の印刷処理部220は、当該操作に係る保管有無情報を文書管理サーバ100のユーザ保管文書追加部130に送信し、ステップS209に進む。
ステップS209に進むと、クライアントPC200の印刷処理部220は、該当する文書ファイルの印刷を実行する。ここで、本実施形態においては、文書管理サーバ100の文書ファイル記憶部160に記憶されている該当する文書ファイルを印刷する方法はどのような方法を用いてもかまわない。例えば、印刷処理部220による印刷要求に基づき、文書管理サーバ100が該当する文書ファイルを文書ファイル記憶部160から直接読み込んでプリンタ300で印刷を行うようにしてもよい。また、文書管理サーバ100から該当する文書ファイルをクライアントPC200に転送した後、印刷処理部220が直接プリンタ300に対して印刷を行うようにしてもよい。
続いて、ステップS210において、文書管理サーバ100のユーザ保管文書追加部130は、クライアントPC200の印刷処理部220から送信された保管有無情報に基づいて、印刷履歴を追加するか否かを判断する。ここで、クライアントPC200の印刷処理部220から送信された保管有無情報が保管を行う旨の情報である場合に印刷履歴を追加する判断を行い、保管有無情報が保管不可能である旨の情報である場合に印刷履歴を追加しない判断を行う。
ステップS210の判断の結果、印刷履歴を追加する場合には、ステップS211に進む。
ステップS211に進むと、文書管理サーバ100のユーザ保管文書追加部130は、印刷を行った利用者(ユーザ)を示す印刷ユーザの情報を含む印刷処理情報を、ユーザ保管文書テーブル181に追加するユーザ保管文書追加処理を行う。
ステップS211の処理が終了した場合、或いは、ステップS210において印刷履歴を追加しないと判断された場合には、図8−1に示すフローチャートの処理を終了する。
次に、図8−1に示す各ステップの詳細について説明する。
図8−2は、本発明の第1の実施形態を示し、図8−1のステップS211における詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。具体的に、図8−2は、ユーザ保管文書追加部130で行われるユーザ保管文書追加処理のフローチャートである。
まず、ステップS2111において、ユーザ保管文書追加部130は、図8−1に示すフローチャートの開始の際に、印刷処理部220から指定された文書のパスの情報に基づいて、図4に示す文書マスタ171を検索する処理を行う。
続いて、ステップS2112において、ユーザ保管文書追加部130は、文書マスタ171に、指定された文書のパスと一致する文書のパスを有するレコードがあるか否かを判断する。このステップS2112では、前工程である、後述の図8−3におけるステップS201、後述の図8−5におけるステップS206においても同様の処理を行うため、原則として否定判断されることは無いが、例えば、印刷制御システム1のシステム障害等で該当するレコードが消滅した場合等では、否定判断されることになる。
ステップS2112の判断の結果、指定された文書のパスと一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードがない場合(即ち、否定判断された場合)には、図8−1に示す印刷処理を終了する。
一方、ステップS2112の判断の結果、指定された文書のパスと一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードがある場合(即ち、肯定判断された場合)には、ステップS2113に進む。
ステップS2113に進むと、ユーザ保管文書追加部130は、ステップS2111で検索された、一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードから、ファイル属性情報(図4に示す文書のパス、文書サイズ及び最終更新日時の情報)を取得する。そして、ユーザ保管文書追加部130は、取得したファイル属性情報に、図8−1に示すフローチャートの開始の際に印刷処理部220から受信したユーザ名の情報に基づく印刷ユーザの情報、及び、現在の日時情報に基づく印刷日時の情報を加えた印刷処理情報を、図5に示すユーザ保管文書テーブル181にレコードとして追加し記憶する。
以上の処理により、図8−1のステップS211の処理が行われる。
図8−3は、本発明の第1の実施形態を示し、図8−1のステップS201における詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。具体的に、図8−3は、印刷済み判定部140で行われる印刷済み判定処理のフローチャートである。
まず、ステップS2011において、印刷済み判定部140は、図8−1に示すフローチャートの開始の際に、印刷処理部220から指定された文書のパスの情報に基づいて、図4に示す文書マスタ171を検索する処理を行う。
続いて、ステップS2012において、印刷済み判定部140は、文書マスタ171に、指定された文書のパスと一致する文書のパスを有するレコードがあるか否かを判断する。
ステップS2012の判断の結果、指定された文書のパスと一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードがない場合には、図8−1に示す印刷処理を終了する。
一方、ステップS2012の判断の結果、指定された文書のパスと一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードがある場合には、ステップS2013に進む。
ステップS2013に進むと、印刷済み判定部140は、ステップS2011で検索された、一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードから、図4に示す文書サイズ及び最終更新日時の情報を取得する。
続いて、ステップS2014において、印刷済み判定部140は、指定された文書のパスの情報と、ステップS2013で取得した文書サイズ及び最終更新日時の情報を用いて、図5に示すユーザ保管文書テーブル181を検索する処理を行う。
続いて、ステップS2015において、印刷済み判定部140は、ステップS2014の検索の結果、ユーザ保管文書テーブル181に一致するレコードがあるか否かを判断する。
ステップS2015の判断の結果、ユーザ保管文書テーブル181に一致するレコードがある場合には、ステップS2016に進み、印刷済み判定部140は、印刷要求に係る文書ファイルが既に印刷済みと判定する。
一方、ステップS2015の判断の結果、ユーザ保管文書テーブル181に一致するレコードがない場合には、ステップS2017に進み、印刷済み判定部140は、印刷要求に係る文書ファイルが印刷済みでない(未印刷である)と判定する。
以上の処理により、図8−1のステップS201の処理が行われる。
図8−4は、本発明の第1の実施形態を示し、図8−1のステップS203における詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。具体的に、図8−4は、印刷ユーザ抽出部150で行われる印刷ユーザ抽出処理のフローチャートである。
まず、ステップS2031において、印刷ユーザ抽出部150は、図8−1に示すフローチャートの開始の際に、印刷処理部220から指定された文書のパスの情報に基づいて、図4に示す文書マスタ171を検索する処理を行う。
続いて、ステップS2032において、印刷ユーザ抽出部150は、文書マスタ171に、指定された文書のパスと一致する文書のパスを有するレコードがあるか否かを判断する。このステップS2032では、前工程である、図8−3におけるステップS201においても同様の処理を行うため、原則として否定判断されることは無いが、例えば、印刷制御システム1のシステム障害等で該当するレコードが消滅した場合等では、否定判断されることになる。
ステップS2032の判断の結果、指定された文書のパスと一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードがない場合(即ち、否定判断された場合)には、図8−1に示す印刷処理を終了する。
一方、ステップS2032の判断の結果、指定された文書のパスと一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードがある場合(即ち、肯定判断された場合)には、ステップS2033に進む。
ステップS2033に進むと、印刷ユーザ抽出部150は、ステップS2031で検索された、一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードから、図4に示す文書サイズ及び最終更新日時の情報を取得する。
続いて、ステップS2034において、印刷ユーザ抽出部150は、指定された文書のパスの情報と、ステップS2033で取得した文書サイズ及び最終更新日時の情報を用いて、図5に示すユーザ保管文書テーブル181を検索する処理を行う。そして、印刷ユーザ抽出部150は、図5に示すユーザ保管文書テーブル181から、全ての情報が一致するレコードの印刷ユーザ名と印刷日時の情報の一覧を取得する。この場合、文書ファイルの印刷処理は、例えば、図5に示すユーザ保管文書テーブル181の3レコード目及び4レコード目に示すように、複数の利用者(ユーザ)によって行われている場合もあり得るため、ステップS2034の処理では、複数の利用者(ユーザ)に係る印刷処理情報の一覧が取得され得る。
続いて、ステップS2035において、印刷ユーザ抽出部150は、ステップS2034で取得した印刷ユーザ名と印刷日時の情報の一覧を、印刷日時が新しい順にソートする。これは、最近印刷したユーザが印刷文書を保管している可能性が高いと仮定し、そのような順番でクライアントPC200側で表示を行えるようにするためのである。さらに、例えば、人事情報のシステムと組み合わせて、部署や席、フロアが近い順にソートすることや、勤怠管理システムと組み合わせて、出社していないユーザは取得した情報から取り除くなどの処理を行うことも可能である。
その後、印刷ユーザ抽出部150は、ステップS2035でソートした情報の一覧を、クライアントPC200の印刷処理部220に送信する。
以上の処理により、図8−1のステップS203の処理が行われる。
図8−5は、本発明の第1の実施形態を示し、図8−1のステップS206における詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。具体的に、図8−5は、他ユーザの印刷可能性判定部120で行われる印刷可能性判定処理のフローチャートである。
まず、ステップS2061において、他ユーザの印刷可能性判定部120は、図8−1に示すフローチャートの開始の際に、印刷処理部220から指定された文書のパスの情報に基づいて、図4に示す文書マスタ171を検索する処理を行う。
続いて、ステップS2062において、他ユーザの印刷可能性判定部120は、文書マスタ171に、指定された文書のパスと一致する文書のパスを有するレコードがあるか否かを判断する。このステップS2062では、前工程である、図8−3におけるステップS201においても同様の処理を行うため、原則として否定判断されることは無いが、例えば、印刷制御システム1のシステム障害等で該当するレコードが消滅した場合等では、否定判断されることになる。
ステップS2062の判断の結果、指定された文書のパスと一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードがない場合(即ち、否定判断された場合)には、図8−1に示す印刷処理を終了する。
一方、ステップS2062の判断の結果、指定された文書のパスと一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードがある場合(即ち、肯定判断された場合)には、ステップS2063に進む。
ステップS2063に進むと、他ユーザの印刷可能性判定部120は、ステップS2061で検索された、一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードから、図4に示す他ユーザによる印刷の可能性に係る情報を取得する。
続いて、ステップS2064において、他ユーザの印刷可能性判定部120は、ステップS2063で取得した他ユーザによる印刷の可能性に係る情報に基づいて、印刷の可能性があるか否かを判断する。具体的に、ステップS2064では、図4において、取得した他ユーザによる印刷の可能性に係る情報がYESである場合には印刷の可能性があると判断され、取得した他ユーザによる印刷の可能性に係る情報がNOである場合には印刷の可能性がなしと判断される。
ステップS2064の判断の結果、印刷の可能性がある場合には、ステップS2065に進み、他ユーザの印刷可能性判定部120は、印刷要求に係る文書ファイルが後に印刷される可能性があると判定する。
一方、ステップS2064の判断の結果、印刷の可能性がない場合には、ステップS2066に進み、他ユーザの印刷可能性判定部120は、印刷要求に係る文書ファイルが後に印刷される可能性がないと判定する。
以上の処理により、図8−1のステップS206の処理が行われる。
以上説明したように、本実施形態に係る印刷制御システム1では、以下に示す処理を行うようにしている。
文書管理サーバ100の文書管理部110では、クライアントPC200から文書ファイルの文書登録要求があった際に、当該文書ファイルを文書ファイル記憶部160(文書ファイル記憶手段)に記憶して管理するとともに、文書ファイル記憶部160に記憶した文書ファイルのファイル属性情報等を管理するようにしている(図6−1のS102、図6−2)。また、文書管理サーバ100では、印刷処理が行われた文書ファイルに係る情報であってファイル属性情報および印刷処理を行った印刷ユーザの情報を含む印刷処理情報をユーザ保管文書テーブル記憶部180(印刷処理情報記憶手段)にユーザ保管文書テーブル181として記憶するようにしている(図8−1のS211、図8−2)。
そして、文書管理サーバ100の印刷済み判定部140では、文書ファイルの印刷要求があった際にユーザ保管文書テーブル181を参照して、当該印刷要求に係る文書ファイルが既に印刷済みであるか否かを判定するようにしている(図8−1のS201、図8−3)。そして、文書管理サーバ100の印刷ユーザ抽出部150では、印刷済み判定部140において印刷要求に係る文書ファイルが既に印刷済みであると判定された場合に、当該文書ファイルのファイル属性情報に基づきユーザ保管文書テーブル記憶部180に記憶されているユーザ保管文書テーブル181を検索して、印刷ユーザ等を抽出する処理を行うようにしている(図8−1のS203、図8−4)。
そして、クライアントPC200の印刷処理部220は、印刷ユーザ抽出部150で抽出された印刷ユーザ等をディスプレイ206aに表示するようにしている(図8−1のS204:印刷ユーザ表示ステップ)。
かかる構成によれば、文書ファイルの印刷要求を行ったユーザが、ディスプレイ206aに表示された印刷ユーザを確認して当該印刷ユーザから当該文書ファイルの印刷文書を借りることにより、印刷文書の文字等を見づらくすること無く、印刷用紙の節約を実現することが可能になる。
さらに、本実施形態に係る印刷制御システム1では、文書管理サーバ100の文書管理部110において、前記ファイル属性情報を文書ファイルの他ユーザによる印刷可能性に係る情報と関連付けて文書マスタ171として管理するようにしている。
そして、文書管理サーバ100の他ユーザの印刷可能性判定部120では、この文書マスタ171で管理されている他ユーザによる印刷可能性に係る情報に基づいて、印刷要求に係る文書ファイルが他のユーザにより印刷される可能性があるか否かを判定するようにしている(図8−1のS206、図8−5)。
そして、クライアントPC200の印刷処理部220は、他ユーザの印刷可能性判定部120において他ユーザによる印刷可能性があると判定された場合に、印刷要求に係る文書ファイルの印刷文書を捨てずに保管を促す旨の表示を行うようにしている(図8−1のS208:保管促進表示ステップ)。
さらに、本実施形態に係る印刷制御システム1では、クライアントPC200の印刷処理部220において、印刷要求に係る文書ファイルの印刷処理を行うようにしている(図8−1のS209)。
そして、文書管理サーバ100のユーザ保管文書追加部130は、印刷処理部220により文書ファイルの印刷処理が行われた際に、当該文書ファイルの印刷処理情報をユーザ保管文書テーブル記憶部180のユーザ保管文書テーブル181に追加するようにしている(図8−1のS211、図8−2)。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
なお、以下に示す第2の実施形態の説明では、第1の実施形態と重複する部分については、その説明を省略する。
上述した第1の実施形態では、文書ファイルの印刷処理を行う際に、その印刷属性については、特に考慮するものではなかったが、第2の実施形態では、印刷属性を考慮した処理を行う。
図12は、本発明の第2の実施形態を示し、クライアントPC200のディスプレイ206aに表示される印刷詳細設定画面1200の一例を示す模式図である。ここで、この印刷詳細設定画面1200は、利用者(ユーザ)が図9に示す印刷設定画面900の詳細設定ボタン902を操作することにより表示される。
図12に示す印刷詳細設定画面1200には、文書ファイルにおける印刷属性情報を設定するための印刷属性情報設定欄1201、OKボタン1202、キャンセルボタン1203等が設けられている。そして、利用者(ユーザ)により、OKボタン1202が操作されると、図12に示す印刷詳細設定画面1200の内容で印刷詳細設定がなされ、一方、キャンセルボタン705が操作されると、図12に示す印刷詳細設定画面1200に設定された内容がキャンセルされる。
図13は、本発明の第2の実施形態を示し、図3に示すユーザ保管文書テーブル181の情報の一例を示す模式図である。図13に示す第2の実施形態におけるユーザ保管文書テーブル181は、図5に示す第1の実施形態におけるユーザ保管文書テーブル181の情報に対して、印刷属性の情報を追加したものである。ここで、本例では、印刷属性情報として、片面印刷、両面印刷などの印刷面に係る情報が示されている。
具体的に、第2の実施形態では、図8−1に示すフローチャートの処理は、文書管理サーバ100が、クライアントPC200の印刷処理部220から、印刷指示を行った利用者(ユーザ)のユーザ名の情報及び印刷処理を行う文書のパスの情報に加えて、図12に示す印刷詳細設定画面1200で設定された印刷属性情報(本例では、印刷面に係る情報)を受信した際に開始されることになる。
そして、第2の実施形態では、図8−2に示すステップS2113において、ユーザ保管文書追加部130は、第1の実施形態と同様に、ステップS2111で検索された、一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードから、ファイル属性情報(図4に示す文書のパス、文書サイズ及び最終更新日時の情報)を取得する。そして、第2の実施形態では、ユーザ保管文書追加部130は、取得したファイル属性情報に、図8−1に示すフローチャートの開始の際に印刷処理部220から受信したユーザ名の情報に基づく印刷ユーザの情報及び印刷属性の情報、並びに、現在の日時情報に基づく印刷日時の情報を加えた印刷処理情報を、図13に示すユーザ保管文書テーブル181にレコードとして追加し記憶する。そして、第2の実施形態では、図8−3に示すステップS2014において、印刷済み判定部140は、指定された文書のパスの情報、ステップS2013で取得した文書サイズ及び最終更新日時の情報、更には、指定された印刷属性情報を用いて、図13に示すユーザ保管文書テーブル181を検索する処理を行う。その後、第1の実施形態と同様に、図8−3に示すステップS2015以降の処理が行われる。
また、第2の実施形態では、図8−4に示すステップS2034において、印刷ユーザ抽出部150は、指定された文書のパスの情報、ステップS2033で取得した文書サイズ及び最終更新日時の情報、更には、指定された印刷属性情報を用いて、図13に示すユーザ保管文書テーブル181を検索する処理を行う。そして、印刷ユーザ抽出部150は、図13に示すユーザ保管文書テーブル181から、全ての情報が一致するレコードの印刷ユーザ名と印刷日時の情報の一覧を取得する。その後、第1の実施形態と同様に、図8−4に示すステップS2035の処理が行われる。
図14は、本発明の第2の実施形態を示し、図8−1のステップS204の処理で表示される印刷確認画面1400の一例を示す模式図である。
図14に示すように、クライアントPC200のディスプレイ206aに、印刷属性情報を表示させるようにすることも可能である。この場合、上述した図8−4のステップS2034では、第1の実施形態と同様に、印刷属性情報の一致に係る検索については、行わない。即ち、この場合、図8−4のステップS2034では、指定された文書のパスの情報、ステップS2033で取得した文書サイズ及び最終更新日時の情報を用いて、すべての情報が一致するレコードを、図13に示すユーザ保管文書テーブル181から検索する処理が行われる。そして、この場合、印刷ユーザ抽出部150は、図13に示すユーザ保管文書テーブル181から、全ての情報が一致するレコードの印刷ユーザ名、印刷日時及び、印刷属性の情報の一覧を取得する形態となる。
なお、上述したように、図8−4のステップS2034において、印刷属性情報の一致に係る検索も行う場合であって、例えば、指定された印刷属性情報が片面である場合には、図14に示す印刷確認画面1400では海浜花子さんに関する情報のみが表示され、また、例えば、指定された印刷属性情報が両面である場合には、図14に示す印刷確認画面1400では山田太郎さんに関する情報のみが表示されることになる。
このように、第2の実施形態では、印刷属性を考慮した処理を行うため、第1の実施形態における効果に加えて、利用者(ユーザ)が欲しい印刷文書に関する情報を、当該利用者(ユーザ)に提示することが可能になる。
なお、第2の実施形態では、印刷属性情報として、片面印刷、両面印刷などの印刷面に係る情報の例を示したが、本実施形態においては、これに限定されるものではない。例えば、印刷属性情報として、1枚の印刷用紙に出力するページ数に係る情報(2in1、4in1など)や、カラー印刷、白黒印刷などの印刷色に係る情報、縮小印刷や拡大印刷などの印刷倍率に係る情報、ステープルの指定の有無に係る情報を適用することも可能である。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
なお、以下に示す第3の実施形態の説明では、第1の実施形態と重複する部分については、その説明を省略する。
上述した第1の実施形態では、印刷が行われた印刷文書の保存期間について、特に考慮するものではなかったが、第3の実施形態では、印刷文書の保存期間を考慮した処理を行う。
図15は、本発明の第3の実施形態を示し、図6−1のステップS101の処理で表示される文書登録画面1500の一例を示す模式図である。
この図15に示す文書登録画面1500は、図7に示す文書登録画面700に対して、印刷文書の保管期間設定欄1501を更に設けたものである。
このように、第3の実施形態では、図15に示す文書登録画面1500を用いることにより、印刷文書の保管期間を設定することができる。なお、本実施形態においては、図15に示す文書登録画面1500を用いて印刷文書の保管期間を設定する例について説明しているが、この形態に限らず、例えば、印刷制御システム1内で一意に設定するようにしてもよい。
第3の実施形態における文書マスタ171は、不図示ではあるが、図4に示す第1の実施形態における文書マスタ171の情報に対して、印刷文書の保管期間の情報を追加したものとなる。
そして、第3の実施形態では、図6−1に示すステップS101において、クライアントPC200の文書登録処理部210は、例えば、図15に示す文書登録画面1500を、クライアントPC200のディスプレイ206aに出力(表示)する処理を行う。そして、図15のOKボタン704が操作されて文書登録画面1500の内容が設定されると、続いて、ステップS102において、文書管理サーバ100の文書管理部110は、クライアントPC200の文書登録処理部210から指示された、図15に示す文書登録画面1500に設定された内容に基づく文書管理処理を行う。この際、文書管理部110は、クライアントPC200の文書登録処理部210から、登録する文書ファイル、当該文書ファイルのファイル属性情報(具体的には、図15の保存場所設定欄702に設定された保存場所を示す文書のパス、更には、容量を示す文書サイズ、最終更新日時の各情報)、図15の印刷可能性設定欄703に設定された複数の人が印刷する可能性の有無に係る情報、並びに、図15の保管期間設定欄1501に設定された保存期間に係る情報を受信する。
そして、この場合、図6−2のステップS1023において、文書管理部110は、文書登録処理部210から受信したファイル属性情報(具体的には、文書のパス、文書サイズ及び最終更新日時の情報)、及び、他ユーザによる印刷の可能性=YESの情報、更には、保存期間の情報を、文書マスタ記憶部170に記憶されている文書マスタ171にレコードとして追加し記憶する。
そして、第3の実施形態では、図8−2に示すステップS2113において、ユーザ保管文書追加部130は、ステップS2111で検索された、一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードから、ファイル属性情報(具体的には、文書のパス、文書サイズ及び最終更新日時の情報)に加えて、更に、保存期間に係る情報を取得する。そして、ユーザ保管文書追加部130は、取得したこれらの情報に、図8−1に示すフローチャートの開始の際に印刷処理部220から受信したユーザ名の情報に基づく印刷ユーザの情報、及び、現在の日時情報に基づく印刷日時の情報を加えた印刷処理情報を、ユーザ保管文書テーブル181にレコードとして追加し記憶する。
図16は、本発明の第3の実施形態を示し、図3に示すユーザ保管文書テーブル181の情報の一例を示す模式図である。図16に示す第3の実施形態におけるユーザ保管文書テーブル181は、図5に示す第1の実施形態におけるユーザ保管文書テーブル181の情報に対して、保管期間に係る情報を追加したものである。
具体的に、第3の実施形態では、図8−2のステップS2113において、ユーザ保管文書追加部130は、ステップS2111で検索された、一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードから、ファイル属性情報(具体的には、文書のパス、文書サイズ及び最終更新日時の情報)、更には、保存期間に係る情報を取得する。そして、ユーザ保管文書追加部130は、取得したこれらの情報に、図8−1に示すフローチャートの開始の際に印刷処理部220から受信したユーザ名の情報に基づく印刷ユーザの情報、及び、現在の日時情報に基づく印刷日時の情報を加えた印刷処理情報を、図16に示すユーザ保管文書テーブル181にレコードとして追加し記憶する。
また、第3の実施形態では、図8−3のステップS2013において、印刷済み判定部140は、ステップS2011で検索された、一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードから、文書サイズ及び最終更新日時、更には、保存期間に係る情報を取得する。そして、図8−3のステップS2014において、印刷済み判定部140は、現在の日時が保管期間内となっており、かつ、指定された文書のパスの情報、当該ステップS2013で取得した文書サイズ及び最終更新日時の情報が一致するレコードを、図16に示すユーザ保管文書テーブル181から検索する処理を行う。その後、第1の実施形態と同様に、図8−3に示すステップS2015以降の処理が行われる。
また、第3の実施形態では、図8−4のステップS2033において、印刷ユーザ抽出部150は、ステップS2031で検索された、一致する文書のパスを有する文書マスタ171のレコードから、文書サイズ及び最終更新日時の情報、更には、保存期間に係る情報を取得する。
そして、図8−4に示すステップS2034において、印刷ユーザ抽出部150は、現在の日時が保管期間内となっており、かつ、指定された文書のパスの情報、当該ステップS2033で取得した文書サイズ及び最終更新日時の情報が一致するレコードを、図16に示すユーザ保管文書テーブル181から検索する処理を行う。そして、印刷ユーザ抽出部150は、図16に示すユーザ保管文書テーブル181から、当該一致するレコードの印刷ユーザ名と印刷日時の情報の一覧を取得する。その後、第1の実施形態と同様に、図8−4に示すステップS2035の処理が行われる。
また、第3の実施形態では、図8−1に示すステップS208において、クライアントPC200の印刷処理部220は、印刷文書を指定の保存期間まで捨てない旨が示された印刷確認画面を、クライアントPC200のディスプレイ206aに出力(表示)する処理を行う。
図17は、本発明の第3の実施形態を示し、図8−1のステップS208の処理で表示される印刷確認画面1700の一例を示す模式図である。
図17に示す印刷確認画面1700には、印刷文書を指定の保存期間まで(2008年10月20日まで)捨てないで保管を促す旨のメッセージが示されている。また、図17に示す印刷確認画面1700には、保管しますボタン1701及び保管できませんボタン1702が設けられている。
なお、本実施形態のステップS208では、印刷確認画面1700の表示処理を行うものであるが、例えば、その際、画面表示の他に、印刷した文書ファイルの1ページ目や、印刷用紙の隅に指定の保存期間まで破棄しない旨のメッセージを印字することも可能である。その他、仕切り紙(例えば印刷した文書の前或いは後ろに挿入する1ページの仕切り用紙)に指定の保存期間まで破棄しない旨のメッセージを印字することも可能である。その後、第1の実施形態と同様に、図8−1に示すステップS209以降の処理が行われる。
このように、第3の実施形態では、印刷文書の保存期間を明確にするようにしたので、第1の実施形態における効果に加えて、例えば、長期間の印刷文書の保管の手間を省くことができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
なお、以下に示す第4の実施形態の説明では、第1の実施形態と重複する部分については、その説明を省略する。
上述した第1の実施形態では、図4に示す文書マスタ171の他ユーザによる印刷の可能性に係る情報は、図7に示す文書登録画面700の印刷可能性設定欄703の設定に基づき(即ち、ユーザからの入力に基づき)設定されるものであったが、第4の実施形態では、利用者(ユーザ)による文書登録画面を用いた設定ではなく、文書管理サーバ100側で自動判定を行うものである。
−実施例1−
図18は、本発明の第4の実施形態における実施例1を示し、他ユーザによる印刷可能性の自動判定テーブル172−1の一例を示す模式図である。この他ユーザによる印刷可能性の自動判定テーブル172−1は、例えば図3に示す文書マスタ記憶部170に予め記憶されている。
第4の実施形態における実施例1では、文書管理部110が、クライアントPC200から文書登録要求がなされた際に送信される、文書ファイルの保存場所(文書のパス)に基づく保存ディレクトリに応じて、図18に示す他ユーザによる印刷可能性の自動判定テーブル172−1を参照して、図4に示す文書マスタ171の他ユーザによる印刷の可能性に係る情報を自動判定し、設定するものである。
例えば、図18に示す例では、文書登録要求において指定された保存ディレクトリが「C:¥DOC」である場合には他ユーザによる印刷の可能性が「NO」と判定され、また、指定された保存ディレクトリが「C:¥DOC¥PUBLIC」である場合には他ユーザによる印刷の可能性が「YES」と判定され、また、指定された保存ディレクトリが「C:¥DOC¥PRIVATE」である場合には他ユーザによる印刷の可能性が「NO」と判定されることになる。
本例では、指定された文書のパス(保存場所)が他人から参照可能な保存場所である場合(図18では、「C:¥DOC¥PUBLIC」の場合)に、複数の人が印刷する可能性があると自動判定ができるため、他ユーザによる印刷の可能性が「YES」と判定されることになる。そして、本例では、その他の保存場所である場合に、他ユーザによる印刷の可能性が「NO」と判定されることになる。
−実施例2−
図19は、本発明の第4の実施形態における実施例2を示し、他ユーザによる印刷可能性の自動判定テーブル172−2の一例を示す模式図である。この他ユーザによる印刷可能性の自動判定テーブル172−2は、例えば図3に示す文書マスタ記憶部170に予め記憶されている。また、他ユーザによる印刷可能性の自動判定テーブル172−2には、文書ファイルの保存ディレクトリと、当該保存ディレクトリに保存された文書ファイルを参照可能なユーザ(即ち、参照可能なアクセス権が与えられたユーザ)のユーザ名との関係が示されている。
第4の実施形態における実施例2では、実施例2と同様に、文書管理部110が、クライアントPC200から文書登録要求がなされた際に送信される、文書ファイルの保存場所(文書のパス)に基づく保存ディレクトリに応じて、図19に示す他ユーザによる印刷可能性の自動判定テーブル172−2を参照して、図4に示す文書マスタ171の他ユーザによる印刷の可能性に係る情報を自動判定し、設定するものである。
しかしながら、本例は、上述した実施例2とは、自動判定テーブルの内容が異なっている。本例では、参照可能なアクセス権を考慮して、他ユーザによる印刷の可能性に係る情報を自動判定するものである。
例えば、図19に示す例では、文書登録要求において指定された保存ディレクトリが「C:¥DOC」、「C:¥DOC¥PUBLIC」、或いは、「C:¥DOC¥PRIVATE」である場合には、参照可能ユーザ名が全員であるため、他ユーザによる印刷の可能性が「YES」と判定されることになる。その他、本例では、図19に示す図19に示す他ユーザによる印刷可能性の自動判定テーブル172−2において、登録要求に係る文書ファイルの保存ディレクトリの参照可能ユーザ名に、登録するユーザ以外のユーザ名がある場合には、複数の人が印刷する可能性があると自動判定ができるため、他ユーザによる印刷の可能性が「YES」と判定されることになる。
−実施例3−
図20は、本発明の第4の実施形態における実施例3を示し、他ユーザによる印刷可能性の自動判定テーブル172−3の一例を示す模式図である。この他ユーザによる印刷可能性の自動判定テーブル172−3は、例えば図3に示す文書マスタ記憶部170に予め記憶されている。
第4の実施形態における実施例3では、文書管理部110が、クライアントPC200から文書登録要求がなされた際に送信される、文書ファイルの種類に応じて、図20に示す他ユーザによる印刷可能性の自動判定テーブル172−3を参照して、図4に示す文書マスタ171の他ユーザによる印刷の可能性に係る情報を自動判定し、設定するものである。
例えば、図20に示す例では、文書登録要求がされた文書ファイルの種類(ファイルの拡張子)が、「.doc」或いは「.xls」である場合には、他ユーザによる印刷の可能性が「NO」と判定され、また、文書登録要求がされた文書ファイルの種類が、「.pdf」或いは「.xps」である場合には、他ユーザによる印刷の可能性が「YES」と判定されることになる。
本例では、編集が可能な文書ファイルよりも、編集が不可能な文書ファイルの方が参照(印刷)される可能性が高いとの観点で、他ユーザによる印刷の可能性を自動判定している。
次に、本発明の第4の実施形態に係る印刷制御システム1の動作について、第1の実施形態と異なる点について説明する。
図21−1は、本発明の第4の実施形態に係る印刷制御システム1の文書登録処理における処理手順の一例を示すフローチャートである。
クライアントPC200の利用者(ユーザ)がKB205a等を介して文書登録処理の開始を指示すると、ステップS301において、クライアントPC200の文書登録処理部210は、文書ファイルの保存場所(文書のパス)を設定するための文書登録画面を、クライアントPC200のディスプレイ206aに出力(表示)する処理を行う。
図22は、本発明の第4の実施形態を示し、図21−1のステップS301の処理で表示される文書登録画面2200の一例を示す模式図である。この図22は、図7に示す文書登録画面700に対して、印刷可能性設定欄703を削除したものである。
利用者(ユーザ)により、文書ファイルの保存場所の設定がなされた後、OKボタン704が操作されると、クライアントPC200の文書登録処理部210は、文書管理サーバ100の文書管理部110に対して、図22に示す文書登録画面2200に設定された内容に基づく文書管理処理を行わせる。
図22のOKボタン704が操作されて文書登録画面2200の内容が設定されると、続いて、ステップS302において、文書管理サーバ100の文書管理部110は、クライアントPC200の文書登録処理部210から指示された、図22に示す文書登録画面2200に設定された内容に基づく文書管理処理を行う。このステップS302の詳細について、図21−2を用いて説明する。
図21−2は、本発明の第4の実施形態を示し、図21−1のステップS302における詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
具体的に、図21−2に示すフローチャートの処理は、文書管理サーバ100の文書管理部110が、クライアントPC200の文書登録処理部210から、登録する文書ファイル、及び、当該文書ファイルのファイル属性情報(具体的には、図22の保存場所設定欄702に設定された保存場所を示す文書のパス、更には、容量を示す文書サイズ、最終更新日時の各情報)を受信した際に開始される。即ち、図21−2に示すフローチャートの処理は、クライアントPC200の文書登録処理部210から文書ファイルの文書登録要求があった際に開始される。
まず、図21−2のフローチャートの処理では、図6−2のステップS1021と同様の処理を行う。
続いて、ステップS3021において、文書管理部110は、文書マスタ記憶部170に記憶されている他ユーザによる印刷可能性の自動判定テーブル172(図18〜図20のいずれかの自動判定テーブル)を参照して、複数の人が印刷する可能性の有無について自動判定を行う。
続いて、ステップS3022において、文書管理部110は、ステップS3021の判定結果に基づいて、複数の人が印刷する可能性があるか否かを判断する。そして、ステップS3022の判断の結果、複数の人が印刷する可能性がある場合には、図6−2と同様のステップS1023の処理を行い、また、ステップS1022の判断の結果、複数の人が印刷する可能性がない場合には、図6−2と同様のステップS1024の処理を行う。
その他、第4の実施形態の変形例として、複数回の印刷要求があった文書ファイルについては、再度、印刷される可能性が高いため、この場合、他ユーザによる印刷の可能性を「YES」と判定することも考えられる。即ち、本変形例では、文書ファイルの印刷要求の回数に基づいて、他ユーザによる印刷可能性に係る情報を自動で設定するものである。この場合、図8−1のステップS211における詳細な処理手順は、図23に示すようになる。
図23は、本発明の第4の実施形態を示し、図8−1のステップS211における詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。この図23のフローチャートは、ユーザ保管文書追加部130で行われるユーザ保管文書追加処理のフローチャートであり、図8−2のフローチャートに対して、ステップS401を追加したものである。
まず、図23のフローチャートの処理では、図8−2のステップS2111〜ステップS2113と同様の処理を行う。
続いて、ステップS2114では、まず、ユーザ保管文書追加部130は、印刷処理部220から指定された文書のパスの情報に基づき、当該文書のパスに係るレコードが複数存在するかについて、ユーザ保管文書テーブル181の検索処理を行う。そして、ユーザ保管文書追加部130は、この検索結果を文書管理部110に通知する。そして、文書管理部110は、ユーザ保管文書追加部130からの検索結果に基づいて、ユーザ保管文書テーブル181に複数のレコードが存在する場合に、当該文書のパスにおける文書マスタ171の他ユーザによる印刷の可能性=YESに設定する。
このように、第4の実施形態では、他ユーザによる印刷の可能性について、文書管理サーバ100側で自動判定を行うようにしたので、利用者(ユーザ)は、他ユーザによる印刷の可能性の判断及びその操作設定を行う必要が無く、第1の実施形態における効果に加えて、利用者(ユーザ)の負担を更に軽減させることができる。
(本発明の他の実施形態)
前述した本発明の各実施形態に係る文書管理サーバ100及びクライアントPC200を構成する図3の各構成部、並びに、印刷制御方法を示す図6−1及び図6−2、図8−1〜図8−5、図21−1及び図21−2、並びに、図23の各ステップは、コンピュータのCPUがROMなどに記憶されたプログラムを実行することによって実現できる。このプログラム及び前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図6−1及び図6−2、図8−1〜図8−5、図21−1及び図21−2、並びに、図23に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
なお、前述した各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。