JP5512688B2 - 放射性フッ素化 - Google Patents

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Description

本発明は18F放射化学に関し、特に放射性フッ素化アミド及び放射性フッ素化アミンを合成するための方法に関する。本発明の方法は、各種の放射性フッ素化陽電子放出断層撮影(PET)トレーサーの放射合成において特に有用である。
フッ素−18は、陽電子放出断層撮影(PET)で使用するための理想的な陽電子放射体であると考えることができる。それは110分の半減期を有していて、数時間にわたる走査を可能にすると共に、高分解能の画像を与え得る低い陽電子放出エネルギーを有している。フッ化物イオンによる求核置換は、フッ素を有機化合物に導入するための最も魅力的な方法の1つと見なされている。
特にある種の大きい分子及び/又は複雑な分子に関しては、担体付加されていない[18F]−フッ化物又は単純な18F標識求電子前駆体による直接の求核放射性フッ素化は困難なことがある。この問題を克服するために通常使用される方策は、最初に18Fを前駆体上に導入し、次いでこれを用いて求核置換反応を実施するというものである。このタイプの放射性フッ素化のために使用される種類の補欠分子族には、18F標識アルキル化剤、18F標識アシル化剤及び18F標識フルオロアリール前駆体がある(例えば、“Handbook of Radiopharmaceuticals:Radiochemistry and Applications”2003;Wiley:Welch and Redvanly,Eds.の258〜261頁を参照されたい)。化合物の18F標識のためのこのようなアプローチはまた、各化合物に関して放射化学を最適化する必要性が回避される点でも魅力的である。
アルキルアミドは、18F標識のための良好な前駆体であることが知られている。しかし、これらの物質の直接標識は、下記のスキームに示すように、所望のフルオロアルキルアミドと違ってアミド基のカルボニル上へのアルキルトシレートの環化をもたらすことがある。
式中、OTsはトシレートを表し、Rは炭化水素置換基を表す。
Gilssen et al(J.Labelled Comp.Radiopharm.1998;XLI:491−502)は、[18F]フルオロエチルアミンを製造するための2種の方法を報告した。1つの方法はN−tert−ブチルオキシカルボニル(N−BOC)で保護された出発化合物からのものであって、放射化学収率は1%であった。第2の方法はN−フタルイミドで保護された出発基からのものであって、放射化学収率は30%であった。明らかに第2の方法が優れているが、それでも放射化学収率をさらに向上させる余地が存在している。
Jelinski et al(J.Labelled Comp.Radiopharm.2002;45:217−29)は、N−BOCアミノエチルトシレートを出発化合物として使用する[18F]フルオロエチルアミンの製法を報告した。
しかし、本発明者らによれば放射化学的に劣ることが判明した。本発明者らはアセトニトリル、メタノール及びDMSOを含む様々な溶媒を用いて複数回の反応を実施したが、3%を超える単離収率で所望の[18F]フルオロエチルアミンを得ることはできなかった。
したがって、18F標識アミド及び18F標識アミンの放射合成において有用な放射性フッ素化前駆体の合成法を改良する必要性が存在している。
本発明の方法は、アジドからアミンへの還元を利用することで、一定範囲の放射性フッ素化アミド及びアミン化合物の製造を容易にする。本発明者らは、本発明の方法が先行技術の方法に比べて放射化学的に優れていることを見出した。若干の態様では、本発明の方法は先行技術の方法より容易な自動化を可能にする。
図1は、9H−β−カルボリン−3−カルボン酸(2−[18F]フルオロエチル)アミドの分取HPLCクロマトグラムを示している(上部:放射能チャネル、下部:UVチャネル、254nm)。 図2は、単離されかつ再注入された9H−β−カルボリン−3−カルボン酸(2−[18F]フルオロエチル)アミドのHPLCクロマトグラムを示している(上部:放射能チャネル、下部:UVチャネル、254nm)。 図3は、製剤化された9H−β−カルボリン−3−カルボン酸(2−[18F]フルオロエチル)アミド及び共溶出された標準化合物のHPLCクロマトグラムを示している(上部:放射能チャネル、下部:UVチャネル、254nm)。 図4は、ワンポット法を用いた場合の9H−β−カルボリン−3−カルボン酸(2−[18F]フルオロエチル)アミドの分取HPLCクロマトグラムを示している(上部:放射能チャネル、下部:UVチャネル、254nm)。 図5は、(a)にはを5%TFA中において60℃で15分間処理した後の放射性HPLCクロマトグラムを示しており、(b)にはを塩化ベンゾイル/トリエチルアミンによって60℃で15分間処理した後の放射性HPLCクロマトグラムを示していて、UVチャネルにはに関する基準物質スパイクが7:09分の位置に示されている。 図5は、(a)にはを5%TFA中において60℃で15分間処理した後の放射性HPLCクロマトグラムを示しており、(b)にはを塩化ベンゾイル/トリエチルアミンによって60℃で15分間処理した後の放射性HPLCクロマトグラムを示していて、UVチャネルにはに関する基準物質スパイクが7:09分の位置に示されている。
一態様では、本発明は下記の段階(i)及び(ii)を含んでなる放射性フッ素化方法を提供する。
(i)次の式Iaのアジ化物を[18F]−フッ化物イオンの適当な供給源で放射性フッ素化して次の式Ibの放射性フッ素化アジ化物を得る段階であって、前記放射性フッ素化のために適した溶媒中で実施される段階、及び
(式中、
はC1−10アルキレン、C3−10シクロアルキレン、C4−20シクロアルキレン−アルキレン、C5−14アリーレン、C6−20アルキレン−アリーレン、C1−10ヘテロアルキレン、C2−10ヘテロシクロアルキレン、C3−13ヘテロアリーレン、C6−20ヘテロアルキレン−アリーレン、C6−20アルキレン−ヘテロアリーレン又はC6−20ヘテロアルキレン−ヘテロアリーレンであり、RはC1−4アルキル、C5−10アリール、アミノ、ヒドロキシ、ハロ及びニトロから選択される0〜3の置換基を有し、Rは任意には1以上の保護基を含み、
LGは適当な脱離基である。)
(ii)式Ibの放射性フッ素化アジ化物を還元して次の式Icの放射性フッ素化アミンを得る段階であって、前記還元のために適した溶媒中で実施される段階。
(式中、Rは段階(i)で定義した通りである。)
本発明の放射性フッ素化方法では、「 18 F]−フッ化物イオンの適当な供給源」という用語は、[18F]フッ素標識(「放射性フッ素化」ともいう)化合物を得るために式IaのLGを置換し得る形態の[18F]−フッ化物イオンを意味する。
前記放射性フッ素化のために適した溶媒」とは、好適には有機溶媒からなる。「有機溶媒」という用語は、非水性炭素系溶媒を表すために使用される。
単独で又は組み合わせて使用される「アルキレン」という用語は、規定された数の炭素原子を有する直鎖又は枝分れ鎖又は環状の二価炭化水素基をいう。アルキレン基は1〜10の炭素原子を有するものを包含する。本発明で使用されるアルキレンの例には、特に限定されないが、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレンなどがある。
単独で又は組み合わせて使用される「シクロアルキレン」という用語に関しては、3以上の炭素が存在しなければならない。かかる環状部分には、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン及びシクロヘプチレンがある。
シクロアルキレン−アルキレン」という用語は、上記に定義したシクロアルキレン部分が上記に定義したアルキレン部分に結合されたものをいう。
単独で又は組み合わせて使用される「アリーレン」という用語は、フェニレンのように単一の環を有し、或いはナフチレン又はアントリレンのように複数の縮合環を有する二価の不飽和芳香族カルボキシル基をいう。アリーレン基は5〜14の炭素原子を有するものを包含する。本発明で使用されるアリーレンの例には、特に限定されないが、ベンゼン−1,2−ジイル、ベンゼン−1,3−ジイル、ベンゼン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイルなどがある。
アルキレン−アリーレン」という用語は、上記に定義したアルキレン部分が上記に定義したアリーレン部分に結合されたものをいう。
本明細書に単独で又は組み合わせて使用される「ヘテロアルキレン」、「ヘテロシクロアルキレン」及び「ヘテロアリーレン」という用語は、それぞれ、上記に定義したアルキレン、シクロアルキレン及びアリーレンにおいて、鎖中又は環中の1以上の原子がN、S及びOから選択されるヘテロ原子であるものをいう。
ヘテロアルキレン−アリーレン」という用語は、上記に定義したヘテロアルキレン部分が上記に定義したアリーレン部分に結合されたものをいう。
アルキレン−ヘテロアリーレン」という用語は、上記に定義したアルキレン部分が上記に定義したヘテロアリーレン部分に結合されたものをいう。
ヘテロアルキレン−ヘテロアリーレン」という用語は、上記に定義したヘテロアルキレン部分が上記に定義したヘテロアリーレン部分に結合されたものをいう。
単独で又は別の基の一部として使用される「アルキル」は、本明細書では、任意の直鎖又は枝分れした飽和若しくは不飽和C2n+1基(式中、特記しない限りnは1〜10の整数である。)として定義される。アルキル基には、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、1−メチルプロピル、ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル及びオクチルがある。
アリール」は、本明細書では、1以上の芳香環を含むと共に、好ましくは各環中に5〜6の環構成員を含む任意の単環式、二環式又は三環式C5−14分子断片又は基として定義される。アリールという用語は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダン及びビフェニルのような純粋な芳香族基、並びに1以上のシクロアルキル環又はヘテロシクロアルキル環と融合した1以上の芳香環を含む基を包含する。
アミノ」という用語は−NH基を意味する。
ヒドロキシル」という用語は−OH基を意味する。
ニトロ」という用語は−NO基を意味する。
ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素から選択されるハロゲン置換基を意味する。
保護基」という用語は、望ましくない化学反応を阻止又は抑制するが、分子の残部を変質させない十分に温和な条件下で問題の官能基から脱離させ得るのに十分な反応性を有するように設計された基を意味する。脱保護後には所望の生成物が得られる。保護基は当業者にとって公知であり、アミン基に関してはBoc(ここでBocはtert−ブチルオキシカルボニルである。)、Fmoc(ここでFmocはフルオレニルメトキシカルボニルである。)、トリフルオロアセチル、アリルオキシカルボニル、Dde[即ち、1−(4,4−ジメチル−2,6−ジオキソシクロヘキシリデン)エチル]及びNpys(即ち、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル)から適宜に選択され、カルボキシル基に関してはメチルエステル、tert−ブチルエステル及びベンジルエステルから適宜に選択される。ヒドロキシル基に関しては、好適な保護基は、メチル、エチル又はtert−ブチル、アルコキシメチル又はアルコキシエチル、ベンジル、アセチル、ベンゾイル、トリチル(Trt)、又はテトラブチルジメチルシリルのようなトリアルキルシリルである。チオール基に関しては、好適な保護基はトリチル及び4−メトキシベンジルである。さらに他の保護基の使用は、‘Protective Groups in Organic Synthesis’,Theorodora W.Greene and Peter G.M.Wuts(Third Edition,John Wiley & Sons,1999)に記載されている。
脱離基」(LG)は、それと共に結合電子を取る[18F]−フッ化物によって置換される原子又は原子団である。
前記還元のために適した溶媒」の選択は、使用する還元剤に依存する。各種の好適な還元方法が以下に一層詳しく論議される。例えば、水素化リチウムアルミニウムが還元剤である場合には、テトラヒドロフラン(THF)のような無水非プロトン性溶媒が好適であろう。「非プロトン性溶媒」という用語は、それに溶解された物質とプロトンを交換しない有機溶媒であって、その例にはアセトン及びジクロロメタンがある。他方、水素化ホウ素ナトリウムが還元剤である場合にはプロトン性溶媒が好適である。「プロトン性溶媒」という用語は、プロトンを含有し又は放出でき、及び/又は水素結合を形成できる溶媒を意味する。プロトン性溶媒の例は、水及びアルコール(例えば、C1−6アルコール、好ましくはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール及びtert−ブタノール)並びにこれらの溶媒の2種以上の混合物である。好適な混合比は、当業者には容易に決定できる。
広範囲のアジ化化合物を得るための方法は当技術分野で公知である。例えば、アジ化物は脂肪族求核置換によって製造できる。脱離基を有する適当なアルカンをアジ化物イオンで処理する。脱離基は、ハライド(Marti et al,Tetrahedron Lett.1989;30:1245)、ヒドロキシ(Viaud and Rollin,Synthesis 1990;130)、メシレート又はトシレート(Screiven and Turnbull,1988,Chem.Rev.;88:306)及びアセトキシ(Murahashi et al,Org.Chem.1989;54:3292)であり得る。さらにLGを含む式Iaのアジ化物を得るための容易な方法は、出発化合物に2つの脱離基を含め、その一方を求核置換後に残留させることである。
van Velzen et al(Synthesis 1995;989−997)によって記載された方法では、CHCl中において室温で2.5時間かけて2−フルオロエタノール、ピリジン及び塩化トシルから2−フルオロエチルトシレートを製造した。アジ化ナトリウムを添加すれば、Rがエチレンである式Iaのアジ化物(即ち、
2−フルオロエチルアジド)が得られる。この方法は、式Iaを有する多数の他の化合物を得るために応用できる。
別法として、一置換ヒドラジンを亜硝酸で処理することにより、脂肪族ジアゾ化合物の生成に類似した反応でアジ化物を得ることもできる(Patai,“The Chemistry of Diazonium and Diazo Groups”;Wiley:NY,1978,articles by Hegarty p511,and Schank p645)。
本発明の方法の放射性フッ素化段階(i)を実施するためには、[18F]−フッ化物イオンの最適反応性を確保するための様々な公知方策を使用することができる。
まず第一に、[18F]−フッ化物イオンの反応性を高めると共に加水分解を回避するため、反応に先立ってフッ化物から水を除去し、通例は溶媒が無水である条件下で放射性フッ素化反応を実施する(Aigbirhio et al,1995,J.Fluor.Chem.;70:279−87)。このようにフッ化物イオンから水を除去することは、フッ化物イオンを「裸」にするといい、フッ化物の反応性を高めると共に水の存在から生じる加水分解副生物を回避するために必要な段階と見なされる(Moughamir et al,1998,Tetr.Lett.;39:7305−6)。このような乾燥段階なしにフッ素化を実施できるという若干の証拠も存在している(国際公開第2005/097713号)。しかしながら、本発明に関しては、無水反応溶媒が放射性フッ素化段階(i)のために好ましい溶媒である。
放射性フッ素化反応に関して[18F]−フッ化物イオンの反応性を向上させるために使用される追加の段階は、水の除去に先立ってカチオン性対イオンを添加することである。対イオンは、無水反応溶媒中において、フッ化物イオンの溶解性を維持するのに十分な溶解性を有するべきである。したがって、使用されてきた対イオンには、ルビジウムやセシウムのような大きいが軟らかい金属イオン、Kryptofix(商標)のようなクリプタンドと錯体化されたカリウム、又はテトラアルキルアンモニウム塩がある。フッ素化反応にとって好ましい対イオンは、有機溶媒又は双極性非プロトン性溶媒中での溶解性が高く、フッ化物の反応性を向上させることから、Kryptofix(商標)のようなクリプタンドと錯体化されたカリウムである。
双極性非プロトン性溶媒」とは、上記に定義した有機溶媒のうちで特徴的な高い極性及び低い反応性を有するもの、即ち不安定な水素原子を供与して強い水素結合を形成することができないかなり大きな永久双極子モーメントを有する溶媒である。双極性非プロトン性溶媒の非限定的な例には、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド及びヘキサメチルホスホルアミドがある。
本発明の段階(i)における18Fでの標識は、式Iaの化合物のLGを求核置換することで達成される。好ましい脱離基LGの例には、Cl、Br、I、トシレート(OTs)、ノシレート(ONs)、ブロシレート(OBs)、メシレート(OMs)及びトリフレート(OTf)、好ましくはOTs、OMs及びOTfがある。特に好ましい脱離基はOTsである。
好ましい実施形態では、本発明の方法の段階(i)は下記のスキームで例示される。ここで。Rは本明細書に好適なもの及び好ましいものとして定義した通りである。
がエチレンであるこの反応は、Glaser and Årstad(Bioconjugate Chem.2007;18:989−993)によって記載されている。
が芳香環を含む場合、R−LGは求核フッ素化に向けて活性化された芳香環(例えば、アリールヨードニウム塩、アリールジアゾニウム塩、アリールトリアルキルアンモニウム塩又はニトロアリール誘導体)を含み得る。ヨードニウム塩の放射性フッ素化は、Pike et al(J.Chem.Soc.Chem.Comm.1995:2215−16)、Shah et al(J Chem Soc(Perkin Trans.1 1998:2043−6;Martin−Santamaria et al,Chem.Comm.2000:649−50)及びWuest et al(J.Labelled Cpd.Radiopharm.2001;44:S12−3)によって報告されている。国際公開第2005/061415号には、反応混合物にフリーラジカル捕捉剤を配合すればこれらの反応の再現性が向上することが報告されている。
本発明の方法の還元段階(ii)は、
(a)還元剤を用いて実施するか、
(b)電気化学的還元によって実施するか、
(c)ホスフィン、次いで加水分解を用いて実施するか、或いは
(d)酸の存在下で元素態銅によって触媒することができる。
「還元剤」という用語は、電子を供与することで他の化合物を還元するために使用され、したがってそれ自体は酸化される化合物を意味する。公知の還元剤には、水素化リチウムアルミニウム、シクロヘキサン又はギ酸を伴う炭素上パラジウム、発生期水素、ナトリウムアマルガム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、第一スズイオン、亜硫酸化合物、ヒドラジン、亜鉛−水銀アマルガム、水素化ジイソブチルアルミニウム、(水素源を伴う)リンドラー(Lindlar)触媒及びシュウ酸がある。アジドをアミンに還元するためには、水素化リチウムアルミニウムを使用することが一般に知られているが、この試薬はその反応性に関連する取扱い上の問題を有することが知られている。
還元剤を用いて還元を実施するための好適な温度は、室温乃至120℃であり得る。
電気化学は、電極における不均一な電子移動と化学反応との組合せであり、有機合成において使用できる。電気化学的反応が起こるためには、基質が電極に拡散し、そこでの電子移動によって反応性中間体が生成され、これが低活性化エネルギーで反応して生成物を生じる。ニトロ化合物の電気化学的還元は、“Organic Electrochemistry”,Lund and Hammerich,Eds.の第9章に総説されている。アジドからアミン及び二窒素への電気化学的還元は、プロトン性溶媒中で達成できる(“Organic Electrochemistry”の403頁を参照されたい)。
本発明の方法の還元段階を実施するための別の広く知られた方法は、ホスフィンとの反応、次いで加水分解を行うものであって、これはスタウジンガー(Staudinger)反応という別称でも知られている(Staudinger and Meyer,1919,Helv.Chim.Acta;2:635)。「水性溶媒系」という用語は、溶媒が水である溶液をいう。スタウジンガー反応の難点の1つは、ホスフィンオキシド副生物を粗生成物から除去するのがしばしば困難なことである。また、工業的観点から見れば、ホスフィンの使用は費用がかかる上、環境問題も含んでいる。さらに、放射化学に関して言えば、スタウジンガー反応の逐次性は自動化を難しくすることがある。
好ましい実施形態では、還元方法(d)が使用される。即ち、酸の存在下で元素態銅によって触媒することが行われる。2−[18F]フルオロエチルアジドは銅及び希薄な5%v/vトリフルオロ酢酸(TFA)の存在下において室温で分解して18F−フッ化物になることが報告されている(Glaser and Årstad,Bioconjugate Chem.2007;18:989−993)。本発明者らがこの反応をさらに検討したところ、それは2−[18F]フルオロエチルアミンのクリーンな生成をもたらすこと(実施例4)、またこの反応は芳香族アジドから芳香族アミンを得るために適用できること(実施例5)が確認された。
TFAはこの還元方法で使用するために好ましい酸の1種であるが、別の好ましい酸も使用可能である。下記実施例1には、使用した酸がリン酸(HPO)、硫酸(HSO)又はメタンスルホン酸(CHSOH)である場合にアミンの優れた収率が得られたことが示されている。したがって、HPO、HSO及びCHSOHは還元方法(d)にとって別の好ましい酸である。
還元が酸の存在下で銅によって触媒される下記実験例の各々では、還元は高温(即ち、室温より高い温度)で実施される。好ましい実施形態では、還元方法(d)は60〜80℃の範囲内の温度、最も好ましくは60℃で実施される。
アジド還元のための方法(d)は、従来の方法よりわかり易くかつ苛酷でない。したがって、この還元方法は、取扱いの容易性、コストの削減及び容易な自動化の点から見て優れたアプローチを提供する。
元素態銅は粉末、削り屑、線又はナノ粒子の形態で存在し得るが、好ましくは銅線又は銅粉末である。別法として、反応物に還元剤を配合することによってイオン性銅をその元素態に還元することで元素態銅が生成される。この目的のために好ましい還元剤はアスコルビン酸ナトリウム及びアスコルビン酸である。
本発明の方法にとって好ましくは、RはC1−6アルキレン、C1−6ヘテロアルキレン、C3−10シクロアルキレン、C5−14アリーレン及びC3−13ヘテロアリーレンから選択され、最も好ましくはC1−6アルキレン及びC5−14アリーレンから選択され、最も特に好ましくはC1−3アルキレンから選択され、特にエチレンである。R上には置換基が存在しないことが好ましい。
本発明の好ましい実施形態では、放射性フッ素化方法はさらに下記の段階(iii)を含む。
(iii)式Icの放射性フッ素化アミンを次の式Idの化合物と反応させる段階であって、前記反応段階のために適した溶媒中で実施される段階。
式中、
はC1−10アルキル、C1−10ヘテロアルキル、C3−10シクロアルキル、C4−20シクロアルキル−アルキル、C5−14アリール、C3−13ヘテロアリール、C6−20アルキレン−アリール、C6−20ヘテロアルキレン−アリール、C6−20アルキレン−ヘテロアリール及びC6−20ヘテロアルキレン−ヘテロアリールから選択されるR基であって、Rは任意にはハロ、アミノ、ヒドロキシ及びニトロから選択される1以上の置換基で置換され、或いはRは生体分子又はナノ粒子であり、Rは任意には1以上の保護基を含み、
は適当な活性化基(AG)であって、次の式IIaの放射性フッ素化アミドを与えるか、
(式中、Rは上記段階(i)及び段階(ii)で定義した通りであり、Rは式Idに関して定義した通りである。)
或いは
はR基であって、次の式IIbの放射性フッ素化アミンを与える。
(式中、Rは上記段階(i)及び段階(ii)で定義した通りであり、Rは式Idに関して定義した通りである。)
アルキル」、「アリール」、「アミノ」、「ヒドロキシル」、「ハロ」、「ニトロ」及び「保護基」という用語は、前記に定義した通りである。
本明細書で使用される「ヘテロアルキル」という用語は、上記に定義したアルキル基において、鎖中の1以上の原子がN、S及びOから選択されるヘテロ原子であるものである。
シクロアルキル」という用語は、C2n+1のnが特記しない限り3〜10の整数である任意の環状アルキルである。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルがある。
シクロアルキレン−アルキル」という用語は、上記に定義したシクロアルキレンが上記に定義したアルキルに結合されたものをいう。
ヘテロアリール」という用語は、上記に定義したアリールにおいて、1以上のN、O又はS原子を環構成員として含むものをいう。ヘテロアリール基の例には、ピロリル、ピリジニル、ピリジルオキシ、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、インドリル、チオフェニル、フラニル、テトラゾリル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、ピロリンジニル、1,3−ジオキソラニル、2−イミダゾリニル、イミダゾリジニル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ピペリジニル、1,4−ジオキサニル、モルホリニル、1,4−ジチアニル、チオモルホリニル、ピラジニル、ピペラジニル、1,3,5−トリアジニル、1,3,5−トリチアニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾイル、キノリニル及びテトラアゾリルがある。
本明細書で使用する「生体分子」という用語は、ペプチド、タンパク質、抗体、炭水化物、脂質又は核酸のような細胞の成分又は生成物を意味する。好ましい生体分子はペプチド、タンパク質及び抗体である。
ナノ粒子」とは、ナノメートルのオーダーの主粒子サイズ(粒径)を有する粒子である。即ち、ナノ粒子は約1〜約750ナノメートルの範囲内の粒径を有している。約2〜約750nmの範囲内の粒径を有するナノ粒子は経済的に製造できる。ナノ粒子の粒径分布の非限定的な例は、約2nmから約750nm未満までの範囲内のもの、別法として約2nmから約200nm未満までの範囲内のもの、別法として約2nmから約150nm未満までの範囲内のものである。好ましくは、本発明の方法のために適したナノ粒子は、開環メタセシス重合(ROMP)用のノルボルネンの誘導体、バクテリオファージのタンパク質殻、又はタンパク質被覆常磁性粒子(例えば、MnFe24で作られている
活性化基」(AG)は、活性化カルボン酸である式Idの化合物を与えるR基である。「活性化カルボン酸」とは、遊離カルボキシル基より求核性攻撃を受け易いカルボキシル基の誘導体である。
本発明のこの実施形態では、式Icの放射性フッ素化アミンはシントンとして使用される。本発明の文脈で「シントン」は、所望の式IIaのアミド又は式IIbのアミンの18F含有構造単位を含んでいる。前記シントンを式Idの直接放射性標識前駆体化合物と反応させれば、本発明の方法に従って前記所望の式IIaのアミド又は式IIbのアミンが得られる。
本発明の方法の段階(iii)に関しては、生成物が放射性フッ素化された小分子であるように、RはR基であることが好ましい。好ましいR基は、C1−10アルキル、C1−10ヘテロアルキル、C3−10シクロアルキル、C4−20シクロアルキル−アルキル、C5−14アリール、C3−13ヘテロアリール、C6−20アルキレン−アリール、C6−20ヘテロアルキレン−アリール、C6−20アルキレン−ヘテロアリール及びC6−20ヘテロアルキレン−ヘテロアリールである。Rに関する好ましい置換基は、アミノ、ヒドロキシ及びニトロである。
段階(iii)では、式IdのRが活性化剤(AG)である場合、式Icの放射性フッ素化アミンと反応させることで多数の式IIaの18F標識アミド化合物を合成できる。好ましくは、RがAGである段階(iii)は、溶媒が上記に定義した双極性非プロトン性溶媒である場合、塩基の存在下で実施される。使用し得る好適な塩基の例は、トリエチルアミン及びジイソプロピルアミンである。別法として、塩基の代わりにpH7〜9の緩衝剤が使用できる。かかる反応は25〜100℃で実施できる。
アミンをカルボン酸又はカルボン酸誘導体と反応させてアミドを生成することは、特にペプチドのような生体分子の合成においては公知の反応である(例えば、“The Peptides”Gross and Meienhofer,Eds.,Academic Press,New York,1979,vol.2,p.100のBarany and Merrifield“Solid Phase Peptide Synthesis”を参照されたい)。カルボン酸に対するアミンの単純な付加によって有機酸及び塩基の塩が得られるのを回避するため、カルボン酸を最初に活性化する必要がある。これは、対応するカルボン酸をSOClのような無機酸ハロゲン化物又は塩化チオニルで処理するか(Ansell in Patai“The Chemistry of Acyl Halides”;Wiley NY,1972,p35を参照されたい)、或いは活性エステルで処理すること(Itoh et al,1975,Synthesis;456−457;及びItoh et al,1974,Tet.Lett.;15(35):3089−3092)によって達成される。アミド生成段階における好ましいAGは、活性エステル基又は等価物である。「活性エステル」とは、その構造がアミンのような求核試薬で容易に置換されて安定な結合を形成するアルコールを用いて生成されたエステルである。活性化エステルに対する「等価物」とは、それ自体は活性化エステルでないが、同様にしてアミドの前駆体として作用し得る基である。例えば、チオフェニルエステルはエステルでなくチオエステルであり、したがって等価物である。好ましい実施形態では、活性化基はN−ヒドロキシスクシンイミジル、N−ヒドロキシアゾベンゾトリアゾリル、ペンタフルオロフェニル及びチオフェニルから選択される。
本発明の方法は、別法として、還元的アミノ化による放射性フッ素化アミン化合物の放射合成のために使用できる。この実施形態では、段階(iii)におけるR及びRの各々が上記に好適なもの及び好ましいものとして定義したR基である結果、式Idの化合物はアルデヒド又はケトンである。広範囲のかかるアルデヒド及びケトンは商業的に入手できる。
還元的アミノ化を実施するための溶媒は、上記に定義した有機溶媒又は水性溶媒であり得る。通例、メタノール又はエタノール中の水素化ホウ素ナトリウムが使用されるが、水を含め、上記に定義した任意のプロトン性溶媒が役立ち得る。アミノ化反応は、好ましくは25〜80℃の温度で実施される。
哺乳動物への投与に適したものにするため、式IIaの放射性フッ素化アミド又は式IIbの放射性フッ素化アミンは医薬組成物として製剤化される。「医薬組成物」は、本発明では、本明細書に好適なもの及び好ましいものとして定義した式IIaの放射性フッ素化アミド又は式IIbの放射性フッ素化アミンを、哺乳動物への投与に適した形態の生体適合性キャリヤーと共に含む配合物として定義される。
生体適合性キャリヤー」は、医薬組成物が生理学的に認容され得るようにして(即ち、毒性又は過度の不快感なしに哺乳動物体に投与できるようにして)本明細書に定義した放射性フッ素化アミド又は放射性フッ素化アミンを懸濁又は溶解するための流体(特に液体)である。生体適合性キャリヤー媒質は、好適には、無菌のパイロジェンフリー注射用水、(有利には注射用の最終生成物が等張性又は非低張性になるように平衡させ得る)食塩水のような水溶液、或いは1種以上の張度調整物質(例えば、血漿陽イオンと生体適合性対イオンとの塩)、糖(例えば、グルコース又はスクロース)、糖アルコール(例えば、ソルビトール又はマンニトール)、グリコール(例えば、グリセロール)又は他の非イオン性ポリオール物質(例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなど)の水溶液のような注射可能なキャリヤー液体である。生体適合性キャリヤー媒質はまた、エタノールのような生体適合性有機溶媒を含んでいてもよい。かかる有機溶媒は、親油性の高い化合物又は配合物を可溶化するために有用である。好ましくは、生体適合性キャリヤー媒質はパイロジェンフリー注射用水、等張食塩水又はエタノール水溶液である。静脈内注射用生体適合性キャリヤー媒質のpHは、好適には4.0〜10.5の範囲内にある。
かかる医薬組成物は非経口的に(即ち、注射によって)投与でき、最も好ましくは水溶液である。かかる組成物は、緩衝剤、薬学的に許容される可溶化剤(例えば、シクロデキストリン或いはPluronic、Tween又はリン脂質のような界面活性剤)、薬学的に許容される安定剤又は酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸、ゲンチシン酸又はパラアミノ安息香酸)のような追加成分を任意に含み得る。
本発明の方法はさらに、下記の段階の1以上を任意の順序で含むことができる。
(iv)R〜Rのいずれかが1以上の保護基を含む場合、前記保護基を除去する段階、及び/又は
(v)例えばイオン交換クロマトグラフィーによって過剰の[18F]−フッ化物イオンを除去する段階、及び/又は
(vi)前記適した溶媒が有機溶媒である場合、前記溶媒を除去する段階、及び/又は
(vii)前記式IIaの放射性フッ素化アミド又は前記式IIbの放射性フッ素化アミンを生体適合性キャリヤーと共に製剤化する段階、及び/又は
(viii)段階(vii)の製剤を滅菌する段階。
好ましくは、本発明の方法によって得られる式IIaの放射性フッ素化アミド又は式IIbの放射性フッ素化アミンは、「PETトレーサー」、即ちインビボでの陽電子放出断層撮影(PET)イメージングによる哺乳動物被験体内の特定の生物学的標的の検出のために適したものである。最も好ましくは、前記PETトレーサーは医薬組成物として製剤化されるが、それの好適な態様及び好ましい態様は上記に記載した通りである。
本発明の方法を用いて得ることができる特定の放射性フッ素化PETトレーサーの非限定的な例には、下記のものがある。
1.18F−フルオロエタニダゾール(低酸素症イメージング用のFETA、T.J.Tewson,Nucl.Med.Biol.24,1997,755−760)、
2.(S)−[18F]フルオロエチルカラゾロール(β−アドレノセプター、P.H.Elsinga et al.,J.Lab.Cpd.Radiopharm.1999,S372−4)、
3.18F−フォルスコリン(アデニリルシクラーゼ、D.O.Kiesewetter et al.,J.Fluorine Chem.101,2000,297−304)、
4.18F−FNECA(アデノシンアゴニスト、S.Lehel et al.,J.Lab.Cpd.Radiopharm.43,2000,807−815)、及び
5.Gly−(2−[18F]フルオロエチル)NH)オキシトシン(M.Jelinski et al.,J.Lab.Cpd.Radiopharm.45,2002,217−229)。
好ましい態様では、本発明の方法は自動化される。現在、放射性フッ素化PETラジオトレーサーはしばしば自動化放射合成装置で簡便に製造されている。かかる装置には、Tracerlab MX(GE Healthcare社)及びTracerlab FX(GE Healthcare社)をはじめとするいくつかの市販例が存在している。好ましい実施形態では、本発明の方法が自動化される場合、還元段階は酸の存在下で元素態銅によって触媒される。ここで、元素態銅及び酸は本明細書に好適なもの及び好ましいものとして定義した通りである。このようにすれば、自動化方法は比較的温和であり、スタウジンガー反応の使用に関連する問題に出会うことはない。さらに、希酸のみが要求されるので、塩基の存在下での求核試薬の添加によってアミンの直接ワンポット官能化が可能となる。これはさらに、方法の実施に必要なバイアルの数を減少させることによって本発明の方法の自動化を容易にする。
本明細書に記載した本発明の方法のための反応体は、キット中に供給することができる。したがって、別の態様では、本発明はさらに本発明の方法を実施するためのキットを提供する。前記カセットは、
(i)本明細書に好適なもの及び好ましいものとして定義した式Iaのアジ化物を含む第1の容器、及び
(ii)本明細書に好適なもの及び好ましいものとして定義した本発明の方法の還元段階(ii)のために必要な試薬を含む第2の容器
を含んでいる。かかるキットはさらに、
(iii)本明細書に好適なもの及び好ましいものとして定義した[18F]−フッ化物イオンの適当な供給源を用いてフッ素化を行うための手段、及び任意には
(iv)不要の[18F]−フッ化物イオンを除去するためのカラム
を任意に含み得る。
本発明の方法が自動化合成装置上で実施される場合、放射化学を実施するための(しばしば使い捨ての)「カセット」が装置に取り付けられる。かかるカセットは、普通、カセットは流体通路、反応器、及び試薬バイアルを受け入れるためのポート並びに放射合成後の清掃段階で使用される固相抽出カートリッジを含んでいる。本発明のさらに別の態様では、本発明の自動化方法を実施するためのカセットが提供される。ここで、前記カセットは本発明のキットに関して上記に好適なもの及び好ましいものとして定義した構成要素を含んでいる。
次に、以下の非限定的な実施例によって本発明を例示する。
実施例の簡単な説明
実施例1は、元素態銅及び各種の酸の存在下で2−[18F]フルオロエチルアジドを2−[18F]フルオロエチルアミンに還元する本発明の方法の好ましい還元段階を記載している。
実施例2は、9H−β−カルボリン−3−カルボン酸(2−[18F]フルオロエチル)アミドのツーポット製法及びそれに続く製剤化を記載している。
実施例3は、9H−β−カルボリン−3−カルボン酸(2−[18F]フルオロエチル)アミドのワンポット製法を記載している。
実施例4は、2−[18F]N−フルオロエチルベンズアミドの合成法を記載している。
実施例5は、銅触媒反応を使用する本発明の段階(ii)に従ったベンジルアミンの非放射合成法を記載しており、本明細書に記載した方法によって式Icの芳香族アミンも得られることを実証している。
実施例で使用される略語のリスト
℃ 摂氏度
λ 波長
μCi マイクロキュリー
μl マイクロリットル
μm マイクロメートル
Bz ベンジル
DMF ジメチルホルムアミド
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
mg ミリグラム
ml ミリリットル
mm ミリメートル
min 分
nm ナノメートル
PTFE ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)(「テフロン」は登録商標)
s 秒
TFA トリフルオロ酢酸
保持時間
実施例1:2−[ 18 F]フルオロエチルアミンの製造
円錐ガラスバイアル(ホイートン(Wheaton)、2ml)に、銅線のプラグ(0.1mm、90〜110mg)、酸(100μl、水中20%)、及び2−[18F]フルオロエチルアジド(100μl、279〜313μCi、M.Glaser and E.Årstad,Bioconj.Chem.2007;18:989に記載されているようにして製造した)を添加した。バイアルを80℃で30分間加熱し、アリコートをHPLC(カラム:Luna C18,50×4.6mm,3μm、溶媒A:水(0.1%TFA)、溶媒B:アセトニトリル(0.1%TFA)、流量:1ml/分、勾配:15分で5〜80%溶媒B、λ=254nm)によって分析した。生成物ピークは溶媒フロントと共に溶出した(t=45秒)。
使用した酸が10%リン酸、10%硫酸又は10%メタンスルホン酸であった場合、2−[18F]フルオロエチルアミンは2−[18F]フルオロエチルアジド/銅(0)から良好な収率で製造された。それに比べて、酸が塩酸であった場合、収率は比較的低かった(表1)。

実施例2:9H−β−カルボリン−3−カルボン酸(2−[ 18 F]フルオロエチル)アミドのツーポット製法及びそれに続く製剤化
銅線のプラグ(0.1mm、114mg)を含む円錐バイアルに、アセトニトリル(35μl)中の2−[18F]フルオロエチルアジド(17mCi、M.Glaser and E.Årstad,Bioconj.Chem.2007;18:989−993に記載されているようにして製造した)を添加し、次いでTFAの水溶液(10%、45μmol、35μl)を添加した。80℃で30分間加熱した後、追加のアセトニトリル(50μl)を添加し、反応溶液を別のバイアルに移した。トリエチルアミン(27μl、27μl、227μmol)を添加し、次いで9H−β−カルボリン−3−カルボン酸ペンタフルオロフェニルエステル(4mg、10.6μmol、欧州特許出願公開第0030254号に記載された方法で得た対応カルボン酸のエステル化によって製造した)のDMF(50μl)溶液を添加した。混合物を80℃で15分間加熱し、(薄葉紙のプラグを有するエッペンドルフ(Eppendorf)ピペットチップで)濾過した。フィルターを追加のアセトニトリル(100μl)ですすいだ。合わせた濾液にHPLCの移動相(150μl)を添加した。分取HPLC(カラム:Phenomenex Onyx,100×10mm、溶媒A:水(0.1%TFA)、溶媒B:アセトニトリル(0.1%TFA)、流量:3ml/分、勾配:15分で5〜80%溶媒B、λ=254nm)によって粗反応混合物の精製を行った。単離されかつ崩壊補正された標記化合物の放射化学収率は、(出発化合物2−[18F]フルオロエチルアジドを基準にして)16%であった。図1は、9H−β−カルボリン−3−カルボン酸(2−[18F]フルオロエチル)アミドの分取HPLCクロマトグラムを示している(上部:放射能チャネル、下部:UVチャネル、254nm)。放射化学純度は>99%であった。
集めたHPLC生成物画分を水(1ml)で希釈し、エタノール(5ml)及び水(10ml)でコンディショニングしたSepPak−C18ライトカートリッジ上に装填した。カートリッジを水(5ml)でフラッシュした。生成物をエタノールで0.1mlずつの画分として溶出した。72μCi(ホッテスト画分:0.1ml中で50μCi)の放射能を有する総量0.3mlの製剤化標記化合物を得た。製剤化効率は91%であった。図2は、単離されかつ再注入された9H−β−カルボリン−3−カルボン酸(2−[18F]フルオロエチル)アミドのHPLCクロマトグラムを示している(上部:放射能チャネル、下部:UVチャネル、254nm)。図3は、製剤化された9H−β−カルボリン−3−カルボン酸(2−[18F]フルオロエチル)アミド及び共溶出された標準化合物のHPLCクロマトグラムを示している(上部:放射能チャネル、下部:UVチャネル、254nm)。
実施例3:9H−β−カルボリン−3−カルボン酸(2−[ 18 F]フルオロエチル)アミドのワンポット製法
ホイートンバイアル(1ml)に、銅線のプラグ(116mg、Goodfellow社、Cat.No.CU005240/1)、メタンスルホン酸水溶液(100μl、14.8mg、0.154mmol、10%v/v)、及び2−[18F]フルオロエチルアジド(100μlのアセトニトリル中12.4mCi、M.Glaser and E.Årstad,Bioconj.Chem.2007;18:989−993に記載されているようにして製造した)を仕込んだ。80℃で30分間加熱した後、トリエチルアミン(90μl、0.770mmol)を添加した。9H−β−カルボリン−3−カルボン酸ペンタフルオロフェニルエステル(4mg、10.6μmol)のDMF(50μl)溶液を添加した。混合物を80℃で15分間インキュベートし、続いてアセトニトリル(100μl)で希釈した。反応溶液を濾過し(PTFE Acrodisc、0.45μm)、分取HPLC上に注入した。図4は、ワンポット法を用いた場合の9H−β−カルボリン−3−カルボン酸(2−[18F]フルオロエチル)アミドの分取HPLCクロマトグラムを示している(上部:放射能チャネル、下部:UVチャネル、254nm)。2−[18F]フルオロエチルアジドを基準にした標記化合物の崩壊補正された放射化学収率は、43%(3mCi)であった。(実施例2に記載した)製剤化を含めた製造時間は163分であった。
実施例4:2−[ 18 F]N−フルオロエチルベンズアミドの合成
2−[18F]フルオロエチルアジド(50μlのアセトニトリル中0.8mCi、M.Glaser and E.Årstad,Bioconj.Chem.2007;18:989−993に記載されているようにして製造した)を、TFA(5vol%)及び銅粉末(200mg、200メッシュ)を含む水(50μl)と混合した。60℃で15分間加熱した後のHPLC分析は、溶媒フロントの位置にピーク(、98%)を示した。反応溶液のアリコート(50μl)にトリエチルアミン(12μl、86μmol)及び塩化ベンゾイル(2.7μl、23μmol)を添加した。60℃で15分間加熱した後に混合物を分析した。主生成物は2−[18F]N−フルオロエチルベンズアミド(76%)であった。反応生成物は、基準物質を共溶出することで確認された。図5は、(a)にはを5%TFA中において60℃で15分間処理した後の放射性HPLCクロマトグラムを示しており、(b)にはを塩化ベンゾイル/トリエチルアミンによって60℃で15分間処理した後の放射性HPLCクロマトグラムを示していて、UVチャネルにはに関する基準物質スパイクが7:09分の位置に示されている。
実施例5:銅触媒反応を使用するベンジルアジドからベンジルアミンの製法
ホイートンバイアルに、アセトニトリル(200μL)に溶解したベンジルアジド(21.2ml、160μmol)を仕込んだ。TFAの水溶液(10%v/v、200μL)を添加し、次いで銅粉末(200mg、−200メッシュ)を添加した。混合物を60℃で4.5時間撹拌した。ジエチルエーテル(1mL)及び塩酸(3M、1mL)で奪活した後、有機層を除去した。水性相をジエチルエーテル(1mL)で洗浄し、水酸化ナトリウム(3M、1mL)で中和した。生成物をジエチルエーテル(1mL)で抽出し、飽和重炭酸ナトリウム(0.5mL)及び飽和チオ硫酸ナトリウム(0.5mL)で洗浄した。有機層を分離し、ブライン(0.5mL)及び無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を窒素流下で除去した。
収量:9.4mg(55%)。
H NMR(300MHz,CDCl)δ=3.88(s,2H)、7.32(m,5H)。

Claims (12)

  1. 下記の段階(i)及び(ii)を含んでなる放射性フッ素化方法。
    (i)次の式Iaのアジ化物を[18F]−フッ化物イオンの適当な供給源で放射性フッ素化して次の式Ibの放射性フッ素化アジ化物を得る段階であって、有機溶媒中で実施される段階、及び
    (式中、
    1はC1-10アルキレン、C3-10シクロアルキレン5-14アリーレン1-10ヘテロアルキレン又は3-13ヘテロアリーレンであり
    LGは、Cl、Br、I、トシレート(OTs)、ノシレート(ONs)、ブロシレート(OBs)、メシレート(OMs)及びトリフレート(OTf)から選択される脱離基である。)
    (ii)式Ibの放射性フッ素化アジ化物を還元して次の式Icの放射性フッ素化アミンを得る段階であって、前記還元が、トリフルオロ酢酸(TFA)、リン酸(H 3 PO 4 )、硫酸(H 2 SO 4 )及びメタンスルホン酸(CH 3 SO 3 H)から選択される酸の存在下で元素態銅によって触媒される段階。
    (式中、R1は段階(i)で定義した通りである。)
  2. さらに下記の段階(iii)を含む、請求項1記載の方法。
    (iii)式Icの放射性フッ素化アミンを次の式Idの化合物と反応させる段階。
    (式中、
    2はC1-10アルキル、C1-10ヘテロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-20シクロアルキル−アルキル、C5-14アリール、C3-13ヘテロアリール、C6-20アルキレン−アリール、C6-20ヘテロアルキレン−アリール、C6-20アルキレン−ヘテロアリール及びC6-20ヘテロアルキレン−ヘテロアリールから選択されるR*基であって、R*は任意にはハロ、アミノ、ヒドロキシ及びニトロから選択される1以上の置換基で置換され、或いはR2、ペプチド、タンパク質、抗体、炭水化物、脂質及び核酸から選択される生体分子又は開環メタセシス重合(ROMP)用のノルボルネンの誘導体、バクテリオファージのタンパク質殻及びタンパク質被覆常磁性粒子から選択されるナノ粒子であり、R2は任意には1以上の保護基を含み、
    3活性エステルであって、次の式IIaの放射性フッ素化アミドを与えるか、
    (式中、R1は請求項1で定義した通りであり、R2は式Idに関して定義した通りである。)
    或いは
    3はR*基であって、次の式IIbの放射性フッ素化アミンを与える。
    (式中、R1は請求項1で定義した通りであり、R2は式Idに関して定義した通りである。))
  3. 段階(i)の[18F]−フッ化物イオンの前記適当な供給源が、ルビジウム、セシウム、クリプタンドと錯体化されたカリウム、及びテトラアルキルアンモニウム塩から選択されるカチオン性対イオンを含む[18F]−フッ化物イオン塩である、請求項1又は請求項記載の方法。
  4. 2がR*基である、請求項2又は請求項記載の方法。
  5. *基がC1-10アルキル、C1-10ヘテロアルキル、C3-10シクロアルキル、C4-20シクロアルキル−アルキル、C5-14アリール、C3-13ヘテロアリール、C6-20アルキレン−アリール、C6-20ヘテロアルキレン−アリール、C6-20アルキレン−ヘテロアリール及びC6-20ヘテロアルキレン−ヘテロアリールから選択される、請求項2乃至請求項のいずれか1項記載の方法。
  6. 生成物が式IIaのアミドであり、段階(iii)に関してはR3活性エステルである、請求項2乃至請求項のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記段階(iii)が塩基の存在下において双極性非プロトン性溶媒中で実施される、請求項記載の方法。
  8. 活性エステルがクロリド、N−ヒドロキシスクシンイミジル、N−ヒドロキシアゾベンゾトリアゾリル、ペンタフルオロフェニル及びチオフェニルから選択される、請求項又は請求項記載の方法。
  9. 生成物が式IIbのアミンであり、段階(iii)に関してはR3がR*基である、請求項2乃至請求項のいずれか1項記載の方法。
  10. 前記段階(iii)が非プロトン性溶媒中で実施される、請求項記載の方法。
  11. さらに下記の段階の1以上を任意の順序で含む、請求項2乃至請求項10のいずれか1項記載の方法。
    (iv)R1〜R3のいずれかが1以上の保護基を含む場合、前記保護基を除去する段階、及び/又は
    (v)剰の[18F]−フッ化物イオンを除去する段階、及び/又は
    (vi)前記反応段階(iii)のために適した溶媒が有機溶媒である場合、前記溶媒を除去する段階、及び/又は
    (vii)前記式IIaの放射性フッ素化アミド又は前記式IIbの放射性フッ素化アミンを生体適合性キャリヤーと共に製剤化する段階、及び/又は
    (viii)段階(vii)の製剤を滅菌する段階。
  12. 自動化合成装置で実施される、請求項1乃至請求項11のいずれか1項記載の方法。
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