JP5509540B2 - マイクロポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、弾性を有するチューブをカムの回転により複数のフィンガーを押圧し、チューブを順次閉塞、開放して流体を流動するマイクロポンプの構造に関する。
従来、流体輸送装置として、湾曲した凹状の圧盤に沿ってチューブを配設し、カムを圧盤とチューブの近傍に配置し、このカムとチューブの間に複数のフィンガーが介設されており、カムの回転により、複数のフィンガーが、順次チューブの方向に押圧され、チューブを圧搾して流体を流動する蠕動ポンプが知られている。この流体輸送装置では、チューブは、圧盤を本体に装着することで、フィンガーと圧盤との間にチューブを装脱可能に介在させている(例えば、特許文献1参照)。
特表2001−515557号公報
このような特許文献1の蠕動ポンプでは、チューブを圧盤の凹部に挿着し、さらに圧盤を本体に挿着することで、蠕動ポンプを駆動可能な状態にする。しかしながら、このような蠕動ポンプでは、チューブを圧盤とフィンガーの間に介在した状態で、常時いくつかのフィンガーがチューブを閉塞または押圧している。このような蠕動ポンプを駆動開始する前、あるいは停止状態を継続するようなチューブの同じ位置を閉塞している期間が長くなる場合には、チューブが変形したままとなり流体の流動ができなくなったり、初期形状に復帰しないことにより所定の流動量が得られないというような課題を有している。
なお、チューブはポンプ本体に対して装脱可能であるが、駆動または停止の際にチューブの装脱をするための操作に煩わしさや、装脱時の人為的なミスも考えられる。また、蠕動ポンプを防水性を有する構造とする場合には、チューブの装脱操作を繰り返すことで、ポンプ内部の防水性を維持することが困難である。
さらに、このような蠕動ポンプでは、生体内等のチューブの装脱が困難な場所に設置する場合には、チューブはポンプ本体に装着したままになるため、上述したようなチューブの変形や劣化を回避することは困難である。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るマイクロポンプは、弾性を有するチューブと、該チューブを円弧状に装着するチューブ案内溝を有するチューブ枠と、前記チューブ案内溝の円弧の中心と回転中心が一致し、且つ正逆回転可能なモータに連動するカム駆動車と、前記カム駆動車の中心軸に軸止され外周部にフィンガー押圧部を有する第1カムと、前記カム駆動車の中心軸に回動可能に軸支され外周部にフィンガー押圧部を有する第2カムと、前記チューブと前記第1カム及び前記第2カムそれぞれのフィンガー押圧部との間に前記回転中心から放射状に介設される複数のフィンガーと、が備えられ、前記第1カムが順方向に回転するときに、前記第1カムが前記第2カムを同方向に押動回転して、前記第1カム及び前記第2カムそれぞれのフィンガー押圧部により前記複数のフィンガーを順次押圧し、前記複数のフィンガーにより前記チューブを液体の流入側から流出側に向かって順次閉塞、開放を繰り返し、液体を連続流動する第1の状態と、前記第1の状態から前記第2カムのフィンガー押圧部が前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置を検出した時点で前記第1カムのみを逆方向に回転させる第2の状態と、前記第2の状態から前記第1カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置を検出した時点で前記第1カムの回転を停止する第3の状態と、を有し、前記第3の状態から入力される駆動命令により前記第1の状態を継続することを特徴とする。
なお、第1の状態、第2の状態、及び第3の状態の動作サイクルは、マイクロポンプを長期間停止する場合に行われる。
このような構成によれば、長期間にわたってマイクロポンプを駆動しない場合にチューブを押圧しない第3の状態を維持するため、チューブを同じ位置で押圧し続けることによりチューブが変形したままとなり流体の流動ができなくなったり、初期形状に復帰しないことにより所定の流動量が得られないというような課題を解決し所定の流動量で液体を流動することができる。
また、チューブを押圧しない第3の状態をつくりだすために、チューブをマイクロポンプ本体から取り外す操作が不要であり、従来技術のようなチューブの装脱操作が不要であり、この操作に伴う装着ミスを排除し、このことから、ポンプ内部の防水性を維持することができる。
[適用例2]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記第1カムが回転位置検出マークを有し、前記第1の状態から前記第2カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置に前記回転位置検出マークが到達したことを検出する第1検出器と、前記第2の状態から前記第1カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置に前記回転位置検出マークが到達したことを検出する第2検出器と、が備えられていることが好ましい。
このような構成によれば、第1カムと第2カムとが順方向に回転して(第1の状態)、回転位置検出マークを第1検出器にて検出したところで第1カムのみを逆方向に回転させる(第2の状態)。この検出位置は、第2カムのフィンガー押圧部が複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置である。そして、逆回転する第1カムの回転位置検出マークを第2検出器で検出したところで第1カムの駆動を停止する(第3の状態)。この第1カムの停止位置は、第1カムがフィンガーによるチューブ閉塞押圧を開放する位置である。従って、第1カム及び第2カムの両方がチューブを閉塞しない状態を維持する。
このように、回転位置検出マークと第1検出器及び第2検出器により、第1カムと第2カムそれぞれの回転位置を正確に検出してチューブを閉塞しない第3の状態を維持するため、チューブを同じ位置で押圧し続けることによりチューブが変形したままとなり流体の流動ができなくなったり、初期形状に復帰しないことにより所定の流動量が得られないというような課題を解決し、所定の流動量で液体を流動することができる。
また、第1の状態〜第3の状態に至る動作サイクルは第1検出器及び第2検出器の検出により行うため、チューブをマイクロポンプ本体から取り外したり、チューブの押圧を開放するための煩わしい操作を必要としない。
[適用例3]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記第1カム及び前記第2カムそれぞれが回転位置検出マークを有し、前記第1の状態から前記第2カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置に前記第2カムの回転位置検出マークが到達したことを検出する第3検出器と、前記第2の状態から前記第1カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置に前記第1カムの回転位置検出マークが到達したことを検出する第2検出器と、が備えられていることが好ましい。
このような構成によれば、第2カムのフィンガー押圧部がフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置を、第2カムの回転位置検出マークと第3検出器にて検出することができる。第1カムが順方向に回転しているとき、第1カムの回転位置検出マークと第2カムの回転位置検出マークとの相対位置は、それぞれ設計上の形状で決定されている。従って、第1カムのみを逆方向に回転させ、第1カムの回転位置検出マークを第2検出器で検出して停止し、第1カム及び第2カムそれぞれがフィンガーによるチューブ閉塞を開放する第3の状態を維持することができる。
[適用例4]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記第1カムが回転位置検出マークを有し、前記第1の状態から前記第2カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放した位置に回転位置検出マークが到達したことを検出する第1検出器を備え、前記第2の状態から前記第1検出器にて検出した前記第1カムの位置から、前記第1カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置に前記第1カムが到達するまでに必要な駆動パルス数を前記モータに加え、前記モータを停止させることが好ましい。
このようにすれば、第2カムのフィンガー押圧部がフィンガーによるチューブ閉塞を開放した位置に到達したことを第1カムの回転位置検出マークと第1検出器で検出し、その後、第1カムのみを逆転させる。この際、第1カムのフィンガー押圧部がフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置に到達するまでの第1カムの移動量はモータの駆動パルス数で与えられる。従って、前述したような第2検出器、第3検出器が不要となり、構造を簡素化することができる。
[適用例5]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記第2カムが回転位置検出マークを有し、前記第1の状態から前記第2カムのフィンガー押圧部が前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放した位置に回転位置検出マークが到達したことを検出する第3検出器を備え、前記第2の状態から前記第3検出器にて検出したときの前記第1カムの位置から、前記第1カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置に前記第1カムが到達するまでに必要な駆動パルス数を前記モータに加え、前記モータを停止させることが好ましい。
このようにすれば、第2カムのフィンガー押圧部がフィンガーによるチューブ閉塞を開放した位置に到達したことを第2カムの回転位置検出マークと第3検出器で検出し、その後、第1カムのみを逆転させる。この際、第1カムが複数のフィンガー全ての押圧を開放する位置に到達するまでの第1カムの移動量はモータの駆動パルス数で与えられる。従って、前述したような第1検出器、第2検出器が不要となり、構造を簡素化することができる。
[適用例6]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記第1カムまたは前記第2カムに設けられる回転位置検出マークが光透過孔または光反射部材であって、前記第1検出器または前記第2検出器または前記第3検出器のいずれかが、光検出素子であることが好ましい。
[適用例7]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記第1カムまたは前記第2カムに設けられる回転位置検出マークが導電性部材または導電性を有する弾性部材であって、前記第1検出器または前記第2検出器または前記第3検出器のいずれかが、導電性を有する弾性部材または導電性部材であって、前記導電性部材と前記弾性部材とが接続することにより前記第1カムまたは前記第2カムの回転位置を検出することが好ましい。
[適用例8]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記第1カムまたは前記第2カムに設けられる回転位置検出マークが磁石またはホール素子であって、前記第1検出器または前記第2検出器または前記第3検出器のいずれかが、ホール素子または磁石であることが好ましい。
上述した適用例6〜適用例8の構成では、いずれも構造が簡便であり、第1カム及び第2カムの回転位置を正確に検出することができる。しかも、それぞれが電気的な検出であることから、モータ駆動への検出のフィードバックがしやすいという利点がある。
[適用例9]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記マイクロポンプの停止状態が一定時間以上継続したことを検出し、前記第1の状態と前記第2の状態と前記第3の状態の動作を行い、前記第1カム及び前記第2カムそれぞれが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置で停止させることが好ましい。
マイクロポンプの駆動途中において第1の状態で停止し、一定時間(例えば、数時間)停止状態が継続した場合、その停止時間を検出して、前述した第1の状態〜第3の状態までの動作を行い、第1カム及び第2カムそれぞれがフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置に到達した時点で停止させる。このようにすれば、第1の状態〜第3の状態までの動作を行わせる特別の操作をせずに、第3の状態を維持することができる。
[適用例10]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記第1の状態から前記第1カムが1回転する時間を前記第1検出器、前記第2検出器、前記第3検出器のいずれかにて検出することが好ましい。
このようにすれば、第1カムが1回転する時間は、吐出速度や回転速度等の設定値で決まるため、実際に駆動している状態の回転速度を検出して設定値と比較することで、設定値どおりに駆動しているかを判定することができる。
[適用例11]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記第1カムが1回転する時間を検出し、その検出結果を出力する通信装置がさらに備えられていることが好ましい。
通信装置としては、例えば、無線装置または有線通信装置等を採用できる。
このようにすれば、マイクロポンプの駆動状態(回転速度)をマイクロポンプから離間した場所で確認することができ、異常が検出され場合には直ちに停止させることができ、信頼性を高めることができる。マイクロポンプを生体内に装着し薬液を投与する場合には特に有効である。
[適用例12]本適用例に係るマイクロポンプは、弾性を有するチューブと、該チューブを円弧状に装着するチューブ案内溝を有するチューブ枠と、前記チューブ案内溝の円弧の中心と回転中心が一致し、且つ正逆回転可能なモータに連動するカム駆動車と、前記カム駆動車の中心軸に軸止され外周部にフィンガー押圧部を有する第1カムと、前記カム駆動車の中心軸に回動可能に軸支され外周部にフィンガー押圧部を有する第2カムと、前記チューブと前記第1カム及び前記第2カムそれぞれのフィンガー押圧部との間に前記回転中心から放射状に介設される複数のフィンガーと、が備えられ、前記第1カムが順方向に回転するときに、前記第1カムが前記第2カムを同方向に押動回転して、前記第1カム及び前記第2カムそれぞれのフィンガー押圧部により前記複数のフィンガーを順次押圧し、前記複数のフィンガーにより前記チューブを液体の流入側から流出側に向かって順次閉塞、開放を繰り返し、液体を連続流動する第1の状態と、前記第1の状態から前記第2カムのフィンガー押圧部が前記複数のフィンガーの押圧を開放する位置を検出した時点で前記第1カムのみを逆方向に回転させる第2の状態と、前記第2の状態から前記第1カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置を検出した時点で前記第1カムの回転を停止する第3の状態と、を有するマイクロポンプであって、通信装置を備え、前記第2の状態及び前記第3の状態における位置を外部検出器にて検出し、前記通信装置を介して検出結果を入力し、前記第1の状態から前記第3の状態の動作をさせることを特徴とする。
このような構成によれば、マイクロポンプの駆動状態に対応して、外部から第1の状態〜第3の状態の動作を行わせることができる。このことによって、仮に、工場においてマイクロポンプの流量検査等を行った後に、ユーザーが使用開始するまでの間の期間、第3の状態に維持することができるという効果がある。
また、マイクロポンプに検出器を備えなくてもよく、構造を簡素化することができる。そのことから、マイクロポンプの低コスト化を実現でき、マイクロポンプを使い捨てとするような場合のユーザーの経済的効果を高めることができる。
[適用例13]本適用例に係るマイクロポンプは、弾性を有するチューブと、該チューブを円弧状に装着するチューブ案内溝を有するチューブ枠と、前記チューブ案内溝の円弧の中心と回転中心が一致し、且つ正逆回転可能なモータに連動するカム駆動車と、前記カム駆動車の中心軸に軸止され外周部にフィンガー押圧部を有する第1カムと、前記カム駆動車の中心軸に回動可能に軸支され外周部にフィンガー押圧部を有する第2カムと、前記チューブと前記第1カム及び前記第2カムそれぞれのフィンガー押圧部との間に前記回転中心から放射状に介設される複数のフィンガーと、が備えられ、前記第1カムが1回転するために要するモータのパルス数と第1カムが初期状態から前記第2カムに当接するために要するパルス数と、起動から停止まで駆動した総パルス数から、駆動停止時の前記第1カムと前記第2カムの位置、及び前記第1カムと前記第2カムとを前記初期状態にするために要するパルス数を算出し、前記モータを正転、逆転することにより前記初期状態を形成することを特徴とする。
本適用例によれば、マイクロポンプを組み立てる際に第1カム及び第2カムがチューブを開放している初期状態を構成し、第1カムが初期状態から前記第2カムに当接する位置、第2カムが初期状態に達し駆動停止する位置、駆動停止から第1カムが初期状態に復帰するまで、の各パルス数を算出してモータを正転(順方向)、逆転して初期状態まで駆動して停止させる。従って、各状態をモータの駆動パルス数で制御するため、回転位置検出マークや検出器を用いずにチューブを開放する初期状態を構成することができる。
[適用例14]上記適用例に係るマイクロポンプは、前記初期状態から前記チューブを液体の流入側から流出側に向かって順次閉塞、開放を繰り返して前記第1カムが所定の回転数に達するまで連続駆動した後、前記第2カムが前記初期状態に達するまでの駆動パルス数を追加入力し、その後、前記第1カムを逆回転させ前記初期状態の位置に達するために必要な駆動パルス数を入力して前記モータを停止することが好ましい。
このようにすれば、マイクロポンプを組み立てる際に初期状態を構成し、第1カムが所定の回転数に達したとき(所定の流量に達したとき)に、第2カムを初期状態に達するまでの必要な駆動パルス数を入力して駆動した後停止し、その後、第1カムを逆回転させて必要な駆動パルス数を入力して初期状態の位置まで移動させて停止する。従って、各状態に至る駆動パルス数によりモータを駆動することで、駆動後においてチューブを開放する初期状態を構成することができる。
[適用例15]上記適用例に係るマイクロポンプは、前記初期状態から前記チューブを液体の流入側から流出側に向かって順次閉塞、開放を繰り返して前記第1カムが所定の回転数に達するまで連続駆動した後、前記第2カムが前記初期状態に達するまでの駆動パルス数を追加入力し、その後、前記モータを逆回転させて前記第2カムと流動方向末端のフィンガーとが係合してモータ負荷過大になり前記モータが回転できなくなったことを検出し、前記モータを停止して前記初期状態を形成することが好ましい。
このようにすれば、まず、初期状態から駆動して第2カムのみを初期状態位置にした後、その位置から第1カムを逆回転すると第2カムも押動されて逆回転するが、第2カムと流動方向末端のフィンガーとが係合してそれ以上回転できなくなる。するとモータに過大な負荷がかかることから、モータが回転するときに発生する逆誘起電流波形が乱れる。この逆誘起電流波形の差異を検出したところでモータへの駆動パルス入力を停止する。このように第1カムが停止した状態のとき、第1カム及び第2カムは初期状態位置となり、チューブの閉塞を開放した状態を維持することができる。
[適用例16]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記マイクロポンプの駆動途中で停止させたとき、または停止状態が一定時間以上継続したことを検出し、各前記駆動パルス数から前記モータを正転、逆転することにより前記初期状態を形成することが望ましい。
マイクロポンプの駆動途中においてモータを意図的に停止したとき、または一定時間(例えば、数時間)停止状態が継続した場合、その停止時間を検出して、特別な操作をすることなく第2カムを初期状態に自動的に復帰させることができ、第1カム及び第2カムそれぞれがフィンガーによるチューブ閉塞を開放する初期状態を維持し、チューブを同じ位置で押圧し続けることによりチューブが変形したままとなり流体の流動ができなくなったり、初期形状に復帰しないことにより所定の流動量が得られないというような課題を解決することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は実施形態1に係るマイクロポンプを示し、図6〜図8は実施形態2、図9,10は実施形態10に係るマイクロポンプを示している。
なお、以下の説明で参照する図は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るマイクロポンプの一部を示す平面図であり、図2は、図1のA−P−A’切断面を示す部分断面図、図3は、図1のB−B切断面を示す部分断面図である。なお、図1〜図3はマイクロポンプが定常駆動している第1の状態を表している。図1、図2を参照して、本実施形態のマイクロポンプの主たる構造について説明する。図1、図2において、本実施形態のマイクロポンプ10は、基本構成として、液体輸送機構101と、液体輸送機構101に駆動力を伝達する駆動伝達部102とからなる。液体輸送機構101は、液体を流動するチューブ50と、駆動伝達部102からの駆動力によって第1カム20と第2カム30とを回転してチューブ50を流体の流入側から流出側に順次閉塞、開放しながら流動する。
まず、駆動伝達部102の構造について図2を参照して説明する。図2は、図1のA−P−A’切断面を示す部分断面図である。図2において、駆動伝達部102は、駆動源としてのステップモータ65を備え、ステップモータ65のステップロータ70の回転を第1伝達車71、第2伝達車72、第3伝達車73、第4伝達車74を順次噛合させてカム駆動車76まで伝達する。ステップモータ65は、4極の永久磁石からなるステップロータ70とステータ、コイル(共に図示せず)から構成される正逆回転可能である。
これらのステップロータ70、第1伝達車71、第3伝達車73、第4伝達車74は、第1機枠11と第2機枠14によって回転可能に軸支されている。第1機枠11には、伝達車軸75が植立されており、筒部が上方(第1カム20、第2カム30が配設される方向)に突出されている。この伝達車軸75に開設されている貫通孔に第4伝達車74の筒部が挿通され、第4伝達車74に開設される貫通孔に第2伝達車72の軸部が挿通されている。
第2伝達車72は、一方の支持軸が第2機枠14に軸支され、他方の軸部が第4伝達車74の貫通孔によって軸支される。そして、第4伝達車74の回転は、図示しない第5伝達車を介してカム駆動車76に伝達される。
カム駆動車76は、中央に開設された貫通孔を伝達車軸75の筒部外周に挿通して軸支される。カム駆動車76は、軸部が、第1カム20及び第2カム30が配設される方向に突出している。カム駆動車76の軸部上方は、蓋体13に植立されるカム駆動車支持軸受78によって軸支される。蓋体13には、カム駆動車支持軸受78を軸支する穴が穿設されており、この穴は蓋体13を貫通せず、カム駆動車支持軸受78の端部は、蓋体13によって封止されている。そして、カム駆動車76は、ステップロータ70の回転を上述した各伝達車によって所定の回転速度まで減速される。
なお、カム駆動車76は、伝達車軸75とカム駆動車支持軸受78とによって軸支されているために、支持部間の距離が長くない、カム駆動車76の傾き量を抑制し、後述する第1カム20及び第2カム30の負荷トルクによって生ずるカム駆動車76の軸部にかかる側圧を減じている。
続いて、液体輸送機構101の断面構造について図2を参照して説明する。液体輸送機構101は、上述した駆動伝達部102に重ねて第1機枠11の上面側に配設されている。カム駆動車76の突出した軸部には、下方から第2カム30、第1カム20の順に挿着されている。ここで、第2カム30は、カム駆動車76に遊嵌の関係で軸支され、第1カム20はカム駆動車76と一体で回転するよう軸止されている。
第1カム20及び第2カム30の周囲にはチューブ枠12(図1、参照)が設けられている。チューブ枠12は、上述した蓋体13と第1機枠11との間に挟持されており、蓋体13、チューブ枠12、第1機枠11は図示しない螺子により重ねて螺合され、また、第1機枠11と第2機枠14も図示しない螺子により重ねて螺合され、それぞれの接続面は密着されている。従って、液体輸送機構101と駆動伝達部102の機構内部は蓋体13、チューブ枠12、第1機枠11、第2機枠14に囲まれ気密性が保持される。
続いて、本実施形態の液体輸送機構及び動作について図1を参照して説明する。
なお、図1は、マイクロポンプ10を定常駆動している第1の状態を示し、蓋体13を透視して表している。図1において、本実施形態の液体輸送機構101は、カム駆動車76に軸止または軸支された第1カム20と第2カム30と、液体を流動するチューブ50と、チューブ50と第1カム20及び第2カム30との間に、カム駆動車76の回転中心Pから放射状に介在された複数のフィンガー40〜46とから構成されている。フィンガー40〜46は、それぞれが等角度を有して配設されている。
第1カム20は、中心部がカム駆動車76の軸部に軸止され、外周部に3箇所の突出部を備え、これら突出部は3つのフィンガー押圧部21a〜21cを構成している。フィンガー押圧部21a〜21cは、回転中心Pから等距離の同心円上に形成される。フィンガー押圧部21aとフィンガー押圧部21b、及びフィンガー押圧部21bとフィンガー押圧部21cとの周方向ピッチと外形形状は等しく形成されている。また、フィンガー押圧部21aとフィンガー押圧部21cとの間は、フィンガー押圧部21a,21b、またはフィンガー押圧部21b,21cの周方向ピッチの2倍の間隔を有している。
フィンガー押圧部21a〜21cは、それぞれ、フィンガー押圧斜面22と、回転中心Pとを中心とする同心円上の円弧部23と、が連続して形成されている。この円弧部23は、フィンガー40〜46を押圧しない位置に設けられる。
また、フィンガー押圧部21a,21b,21cの一方の端部と円弧部23とは、回転中心Pから延長した直線部24で連続されている。第1カム20の下部には、第2カム30がカム駆動車76の軸部に軸支され、第2カム30はフィンガー押圧部21aに設けられる直線部24と第2カム押動部26の間で平面方向に回動可能である。
また、第1カム20のフィンガー押圧部21cの先端部近傍には、回転位置検出マークとしての貫通孔27が設けられている。そして、第1カム20の回転範囲下部のチューブ枠12には、回転中心Pに対して貫通孔27と同心円上に光検出素子80,90が配設されている(図1,2、参照)。本実施形態では、光検出素子80,90は発光素子と受光素子とからなり、光検出素子80または光検出素子90と貫通孔27が一致したときに発光素子から射出された光が貫通孔27を透過することで、受光素子は反射光を検出しないことから貫通孔27の回転位置、つまり第1カム20の回転位置を検出することができる。
第2カム30は、上述した第1カム20のフィンガー押圧部21a,21b,21cそれぞれと同形状のフィンガー押圧部32と、フィンガー押圧斜面22と、フィンガー押圧斜面31と、を備えている。
ここで、第1カム20と第2カム30との関係について説明する。第1カム20は、カム駆動車76の軸部に軸止されているため、カム駆動車76の回転と共に矢印R方向に回転する。第2カム30は、カム駆動車76の軸部とは遊嵌の関係にあるため第1カム20に追従して回転しないが、第2カム30の端部に設けられている第1カム係合部38が、第1カム20のフィンガー押圧部21cの端部の第2カム押動部26と当接した状態で、第1カム20の回転力が第2カム押動部26から第1カム係合部38に伝達され、第1カム20と共に矢印R方向に回転する。この際、第2カム30の端部33と第1カム20の直線部24との間には十分な間隙が設けられる。
このような状態では、フィンガー押圧部21a,21b,21c,32とはそれぞれ同ピッチであり、フィンガー40〜46を押圧可能な状態となる。
第1の状態では、第1カム20と第2カム30とは、あたかも4箇所にフィンガー押圧部21a〜21c,32を備える1個のカムを構成した状態となる。
なお、図示は省略しているが、フィンガー押圧部21a〜21c,32とは、回転中心Pに対して同心円上に形成され、この同心円で形成されるフィンガー押圧領域に、隣接する2本のフィンガーが当接可能な寸法になるように設定されている。
これら第1カム20と第2カム30とは離間した外周方向に液体を流動するチューブ50が配設されている。チューブ50は弾性を有し、本実施形態ではシリコン系ゴムによって形成されている。チューブ50は、チューブ枠12に形成された円弧状のチューブ案内溝121内に装着され、一方の端部には液体が外部に流出される流出口53が設けられ、マイクロポンプ10の外部に突出している。他方の端部に設けられる液体が流入する流入口52には、接続管55が接続され、接続管55の端部が流体を収容する流体収容部60(図は省略する)に連通している。なお、チューブ案内溝121は、円弧の中心が回転中心Pと一致するよう形成されている。
チューブ50は、フィンガー40〜46によって押圧される範囲が、回転中心Pに対して同心円となるように形成されたチューブ案内溝121内に装着されている。チューブ50と第1カム20、第2カム30との間には、フィンガー40〜46が、回転中心Pから放射状に介設される。
フィンガー40〜46は、同じ形状で形成されているので、フィンガー44を例示して説明する。フィンガー44は、円柱状の軸部44aと、軸部44aの一方の端部に設けられる鍔部44cと、他方の端部が半球状に丸められた当接部44bと、によって構成されている。鍔部44cがチューブ50を押圧する押圧部であり、当接部44bが第1カム20または第2カム30によって押圧される押圧部である。これらフィンガー40〜46は、チューブ枠12に設けられる図示しないフィンガー案内溝内に装着され、蓋体13によって断面方向が保持される。
フィンガー40〜46は、フィンガー案内溝に沿って回転中心Pに向かって往復移動が可能であり、第1カム20及び第2カム30によって外側方向に押圧され、チューブ案内壁122との間でチューブ50を押圧して液体流動部51を閉塞する(図3も参照)。フィンガー40〜46の断面方向の中心位置は、チューブ50の中心とほぼ一致している。
続いて、本実施形態による液体の輸送に係る作用について、図1を参照して説明する。図1に図示した状態は、第1の状態のうちの一状態を表しており、第2カム30のフィンガー押圧部32でフィンガー44を押圧し、フィンガー45は、フィンガー押圧部32とフィンガー押圧斜面31との接合部に当接している。従って、フィンガー44,45はチューブ50を閉塞している。また、フィンガー46は、フィンガー押圧斜面31上でチューブ50を押圧しているが、フィンガー44,45の押圧量より小さく、チューブ50を完全には閉塞していない。
フィンガー41〜43は、第2カム30の円弧部36の範囲にあり、押圧されない初期位置にある。また、フィンガー40は、第1カム20のフィンガー押圧斜面22に当接しているが、この位置では、まだチューブ50を閉塞していない。
この位置から、さらに第1カム20と第2カム30とを矢印R方向に回転すると、第2カム30のフィンガー押圧部32によって、フィンガー45,46の順で押圧してチューブ50を閉塞していく。その際、フィンガー44は、フィンガー押圧部32から解除されチューブ50は開放される。チューブ50のフィンガーによる閉塞が開放される位置またはまだ閉塞されていない位置には、液体流動部51に流体が流入してくる。
第1カム20をさらに回転すると、フィンガー押圧斜面22が、フィンガー40,41,42,43の順に、順次押圧していき、フィンガー40,41,42,43の順にフィンガー押圧部21cが半球状に丸められた当接部に達したときに順次チューブ50を閉塞する。
このような動作を繰り返すことにより、液体を流入口52側から流出口53側に向けて流動し、流出口53から吐出する(矢印F方向)。
この際、第1カム20及び第2カム30のそれぞれのフィンガー押圧部には、フィンガーのうちの2本が当接し、次のフィンガーを押圧する位置に移動するときには、フィンガーのうちに1本を押圧する。このように、フィンガーを2本押圧する状態と、1本を押圧する状態と、を繰り返すことにより、少なくとも1本のフィンガーがチューブ50を常時閉塞している状態を形成する。このことにより、第1カム20及び第2カム30がフィンガーを順次押圧していくときに、フィンガーの押圧切換時においても、必ず1本のフィンガーを押圧してチューブ50を閉塞し、液体の逆流を防止すると共に、液体を連続流動することを可能にする。
続いて、フィンガーがチューブ50を閉塞する構造の詳細について図面を参照して説明する。なお、フィンガー44がチューブ50を閉塞する状態を例示して説明する。
図3は、図1のB−B切断面を示す部分断面図である。図3において、チューブ50は、チューブ枠12に設けられたチューブ案内溝121内に断面方向の大部分が挿入されて、その位置に保持されている(図中、二点鎖線で表す)。
フィンガー44は、チューブ枠12に設けられたフィンガー案内溝126内に軸方向に移動可能に装着される。このフィンガー案内溝126とチューブ案内溝121と接続する部分には、フィンガー44に設けられる鍔部44cが移動可能な凹部125が穿設されている。さらに、チューブ案内溝121に垂直に設けられるチューブ案内壁122の下部には、チューブ50が閉塞された際の変形可能な領域となる凹部が形成されている。
チューブ50の上方には、蓋体13が載置され、蓋体13には、チューブ案内溝121に対応する位置にチューブ50が装着可能な大きさの溝と、凹部125に対応する凹部131と、チューブ50が閉塞されて変形可能な領域となる凹部とが形成されている。チューブ50は、第1カム20または第2カム30それぞれのチューブ押圧部がフィンガーを押圧していないときには、液体流動部51は閉塞されていない(このときのフィンガー44の位置を二点鎖線で表す)。
図3は、第2カム30がフィンガー44を押圧している状態を示している。フィンガー44は、フィンガー押圧部32によって押圧されチューブ50を閉塞する。続いて、フィンガー44が後退してチューブ50の閉塞が開放されると液体流動部51の形状が初期の位置(二点鎖線で表す位置)まで確実に復帰する。
チューブ案内部123には、チューブ50の方向に斜面が形成され、チューブ50が初期位置まで復帰することを補助している。このチューブ案内部123は、図1に示すように、フィンガー40の外側近傍、フィンガー41,42の間、フィンガー44,45の間、フィンガー46の外側近傍の4箇所に設けられ、チューブ50が閉塞位置から開放位置への確実な復帰を促す。
次に、フィンガー40〜46及びチューブ50の組立方法について説明する。まず、フィンガー(フィンガー44を例示)を、チューブ枠12に穿設されるフィンガー案内溝126内に上方から挿着する。そして、チューブ50をチューブ案内溝121内に装着して蓋体13を載置することで組立てが終了する。
なお、フィンガー40〜46とチューブ50の組立順序は入れ替え可能である。
続いて、マイクロポンプ10の第2の状態から第3の状態に移行する動作について図面を参照して説明する。
マイクロポンプ10は、前述した第1の状態(図1、参照)から長期間停止させる場合、または駆動途中で停止し、一定期間停止状態が継続していることを検出した場合に、第2の状態及び第3の状態に移行する動作を自ら行う。
まず、第1の状態から第2の状態に移行する動作について説明する。
図4は、液体輸送機構101の第2の状態の一部を表す部分平面図である。第1の状態(図1、参照)から、さらに第1カム20を順方向(矢印R方向)に回転する。第2カム30は第1カム20に押動されて連動し、やがて、フィンガー押圧部32が液体の流出口側のフィンガー46の押圧を開放する位置まで、つまり、チューブ閉塞を開放する位置まで回転する。
この状態において、第1カム20に設けられた回転位置検出マークとしての貫通孔27の位置と、第1検出器としての光検出素子80の位置とが平面的に一致する。光検出素子80から射出される光は貫通孔27を透過するため反射光は検出されない。従って、光検出素子80は、貫通孔27と一致していることを検出することができる。
貫通孔27を検出すると、検出信号を駆動制御回路(図示せず)に出力し、ステップロータ70(図2、参照)を逆転させる。すると、ステップロータ70に連動するカム駆動車76に軸止されている第1カム20が逆方向に回転を始める。この際、第2カム30はカム駆動車76に対して回動可能に軸支されているため、フィンガー44〜46の押圧を開放する位置にとどまる。なお、第2カム30が摩擦等により逆方向に回転することもあるが、第2カム30の直線部35がフィンガー46に係合するため、それ以上は回転しない。
続いて、第2の状態から第3の状態に移行する動作について図面を参照して説明する。
図5は、液体輸送機構101の第3の状態の一部を表す部分平面図である。第2の状態(図4、参照)からさらに第1カム20のみを逆方向(矢印r方向)に回転し、貫通孔27が第2検出器としての光検出素子90と平面的に一致する位置まで到達する。光検出素子90から射出される光は貫通孔27を透過するため反射光は検出されない。従って、光検出素子90は、貫通孔27と一致していることを検出することができる。
貫通孔27を検出すると、検出信号を駆動制御回路(図示せず)に出力し、ステップロータ70を停止させる。光検出素子90は、第1カム20のフィンガー押圧部21cが流入口52側のフィンガー40のチューブ50の押圧を開放する位置に配設されている。従って、この状態では、第1カム20と第2カム30の両方が、全てのフィンガーによるチューブ閉塞を開放した状態で停止され、この状態が再駆動開始命令が入力されるまで維持される。この際、第2カム30の端部33と第1カム20の直線部24との間には、第1カム20と第2カム30の両方が、全てのフィンガーによるチューブ閉塞を開放した状態を維持するために必要な間隙が設けられている。
なお、光検出素子80,90として、発光素子をチューブ枠12に配設し、受光素子を蓋体13の発光素子と対向する位置に設け、貫通孔27を透過した光を受光素子で検出する構造としてもよい。
また、貫通孔27の位置に反射部材を配設して、発光素子と受光素子とからなる光検出素子で反射光を検出する構造としてもよい。このような構造では、第1カム20は、反射部材以外の部位は光を反射しない仕上げ状態、または材質とする。
従って、前述した実施形態1によれば、工場にてマイクロポンプ10を組み立てた後、ユーザーが使用するまでの期間、または、一旦駆動した後停止してその後一定期間停止させるような長期間にわたってマイクロポンプ10を駆動しない場合に、フィンガー40〜46によるチューブ50を閉塞しない第3の状態を維持するため、チューブ50を同じ位置で押圧し続けることによるチューブ50が変形したまま初期形状に復帰しないことや、復帰までに時間を要することやチューブの劣化を排除し、所定の流動量で液体を流動することができる。
また、チューブ50を閉塞しない第3の状態をつくりだすために、チューブ50をマイクロポンプ本体から取り外すことや、チューブ閉塞の開放を人為的に行うというような煩わしい操作が不要である。このことから、マイクロポンプ10の駆動部内部の防水性を維持することができる。
また、回転位置検出マークとしての貫通孔27と光検出素子80,90とにより、第1カム20と第2カム30それぞれの回転位置を正確に検出することができる。
また、第1の状態〜第3の状態に至る動作サイクルは第1検出器及び第2検出器の検出により行うため、チューブ50をマイクロポンプ本体から取り外したり、チューブの押圧を開放する煩わしい操作を必要としない。
(実施形態2)
続いて、本発明の実施形態2に係るマイクロポンプについて図面を参照して説明する。実施形態2は、回転位置検出マークを第2カム30にも設け、さらにこの回転位置検出マークを検出する第3検出器を設けたことに特徴を有している。他の構成及び作用については、前述した実施形態1と同じであるため説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る液体輸送機構101の第2の状態の一部を表す部分平面図、図7は図6の部分断面図である。図6,7において、第1カム20には、実施形態1と同じ位置に回転位置検出マークとしての貫通孔27が設けられている。また、第1カム20の回転範囲の下部のチューブ枠12には、回転中心Pに対して貫通孔27と同心円上に第2検出器としての光検出素子90が配設されている(図2、参照)。
また、第2カム30のフィンガー押圧部32の外周部近傍には、第2カム30の回転位置検出マークとしての貫通孔39が設けられ、第2カム30の回転範囲の下部のチューブ枠12には、回転中心Pに対して貫通孔39と同心円上に第3検出器としての光検出素子91が配設されている(図7、参照)。光検出素子91は、実施形態1に記載の光検出素子80,90と同型のものを採用できる。
第1の状態(図1、参照)からさらに第1カム20を順方向(矢印R方向)に回転する。第2カム30は第1カム20に押動されて連動し、やがて、フィンガー押圧部32が液体の流出口側のフィンガー46によるチューブ閉塞を開放する位置まで回転する。
この状態において、第2カム30に設けられた貫通孔39の位置と、光検出素子91の位置とが平面的に一致する。光検出素子91から射出される光は貫通孔39を透過するため反射光は検出されない。従って、光検出素子91は、貫通孔39と平面位置が一致していることを検出することができる。
貫通孔39を検出すると、検出信号を駆動制御回路(図示せず)に出力し、ステップロータ70を逆転させる。ステップロータ70に連動するカム駆動車76に軸止されている第1カム20が逆方向に回転を始める(第2の状態)。この際、第2カム30はカム駆動車76に対して回動可能に軸支されているため、フィンガー44〜46によるチューブ閉塞を開放する位置にとどまる。なお、摩擦等により、第2カム30が逆方向に回転することもあるが、フィンガー押圧部32の直線部35が、フィンガー46に係合するため、それ以上は回転しない。
続いて、第2の状態から第3の状態に移行する動作について図面を参照して説明する。
図8は、液体輸送機構101の第3の状態の一部を表す部分平面図である。第2の状態(図6、参照)からさらに第1カム20を逆方向(矢印r方向)に、貫通孔27が光検出素子90と平面的に一致する位置に到達するまで回転させる。光検出素子90から射出される光は貫通孔27を透過するため反射光は検出されない。従って、光検出素子90は、貫通孔27と一致していることを検出することができる。
貫通孔27を検出すると、検出信号を駆動制御回路(図示せず)に出力し、ステップロータ70を停止させる。光検出素子90は、第1カム20のフィンガー押圧部21cが流入口52側のフィンガー40によるチューブ閉塞を開放する位置に配設されている。従って、この状態では、第1カム20と第2カム30の両方が、全てのフィンガーによるチューブ閉塞を開放した状態で停止され、この状態が再駆動開始命令が入力されるまで維持される。
このような実施形態2の構成によれば、第2カム30のフィンガー押圧部32がフィンガー40〜46によるチューブ閉塞を開放する位置を第2カム30の回転位置検出マークとしての貫通孔39を第3検出器としての光検出素子91にて検出しその時点で回転を停止することができる。第1カム20の回転位置検出マークとしての貫通孔27と第2カム30の貫通孔39との相対位置は、第1カム20及び第2カム30それぞれの設計上の形状で決定されている。従って、第1カム20のみを逆方向に回転させ、第1カム20の貫通孔27を第2検出器としての光検出素子90で検出して停止し、第1カム20及び第2カム30がフィンガー40〜46によるチューブ50の押圧を開放する第3の状態を正確に維持することができる。
(実施形態3)
次に、実施形態3について説明する。実施形態3は、第2の状態から第3の状態に移行する際の、第1カムの駆動量をステップモータの駆動パルス数で制御することに特徴を有する。実施形態1を参考例示して説明する。本実施形態では、回転位置検出マークとしての貫通孔27と、第1検出器としての光検出素子80とが備えられている。実施形態1に対して第2検出器としての光検出素子90は必要としない。
まず、第1の状態から第2の状態への移行は、第1カム20を順方向に回転させ、貫通孔27が、光検出素子80の位置に達したときに第1カム20を停止させ(図4に表す第2の状態に相当する)、直ちに第1カム20を逆方向に回転させる。この際、第1カム20をフィンガー40〜46がチューブ50を開放する位置まで、つまり、実施形態1における光検出素子90に相当する位置に到達するために必要な駆動パルス数をステップモータ65に供給し、停止させる。
第2の状態で、第1カム20が停止する位置から、第3の状態で停止する位置までの回転角度は、第1カム20の設計上の形状寸法で決まっていることから、その移動角度に相当する分の駆動パルスを加えればよい。
このようにすれば、第1カム20がフィンガー40〜46の押圧を開放する位置に到達するまでの第1カム20の移動量はステップモータの駆動パルス数で与えられる。従って、前述したような第2検出器が不要となり、構造を簡素化することができる。
上述した構成は、実施形態2の構造にも適合することができる。この構成は、第2カム30に回転位置検出マークとしての貫通孔39を備え、また、第3検出器としては光検出素子91を備えている。第1カム20の貫通孔27及び光検出素子80,90は必要としない。
また、第1の状態から第2の状態への移行は、第1カム20に連動して第2カム30を順方向に回転させ、貫通孔39が光検出素子91の位置に達したときに第1カム20、第2カム30を停止させ、直ちに第1カム20を逆方向に回転させる。この際、第1カム20をフィンガー40〜46がチューブ50を開放する位置まで、つまり、実施形態1における光検出素子90に相当する位置に到達するために必要な駆動パルス数をステップモータに供給し、停止させる。
第2の状態で、第2カム30が停止する位置から、第1カム20が第3の状態で停止する位置までの回転角度は、第1カム20と第2カム30それぞれの設計上の形状寸法で決まっていることから、その移動角度に相当する分の駆動パルスを加えればよい。
このような構成によれば、第2の状態から第3の状態に到達するまでの第1カム20の移動量はステップモータの駆動パルス数で与えられる。従って、貫通孔27及び第1検出器、第2検出器が不要となり、構造を簡素化することができる。
なお、第3の状態にまで第1カム20を逆転駆動する手段として、駆動制御回路にタイマーを設けておき、所定の駆動時間だけ駆動する構成としてもよい。
(実施形態4)
続いて、実施形態4について説明する。実施形態4は、前述した実施形態1〜実施形態3の構成に対して、回転位置検出マーク及び検出器の構成が接触方式であることに特徴を有する。なお、図示は省略するが、図1〜図8を参照して説明する。
本実施形態では、第1カム20または第2カム30に設けられる回転位置検出マークが導電性部材で構成されている。また、第1検出器、第2検出器、第3検出器のそれぞれが、導電性を有する弾性部材で構成されている。導電性部材は前述した回転位置検出マークの位置に、弾性部材はマイクロポンプの非可動部(例えば、チューブ枠12)の配設されている。
そして、第2の状態及び第3の状態における第1カム20または第2カム30の検出は、導電性部材と弾性部材とが接触することで電気的に接続することで行われる。ここで、導電性部材は、第1カム及び第2カムが金属製であれば絶縁して配設され、絶縁性材料であればそのまま配設すればよい。導電性部材は、少なくと検出位置において駆動制御回路に接続する端子を備え、弾性部材はリード線等で駆動制御回路に接続されている。
なお、回転位置検出マークとして導電性を有する弾性部材を用い、第1検出器、第2検出器、第3検出器それぞれを導電性部材を用いる構造としてもよい。
(実施形態5)
続いて、実施形態5について説明する。実施形態5は、前述した実施形態1〜実施形態4の構成に対して、回転位置検出マーク及び検出器の構成が磁界検出方式であることに特徴を有する。なお、図示は省略するが、図1〜図8を参照して説明する。
本実施形態では、第1カム20または第2カム30に設けられる回転位置検出マークが永久磁石により構成されている。また、第1検出器、第2検出器、第3検出器のそれぞれがホール素子で構成されている。永久磁石は前述した回転位置検出マークの位置に、ホール素子はマイクロポンプの非可動部(例えば、チューブ枠12)に固定されている。
そして、第2の状態及び第3の状態における第1カム20または第2カム30の検出は、永久磁石の磁界をホール素子にて検出し、電圧に変換することで行われる。検出された電圧値のピーク位置が所望の検出位置である。ホール素子はリード線等で駆動制御回路に接続されている。なお、永久磁石は、ホール素子に対向する部分は小径にするか先鋭形状にすれば検出力を高めることができる。
ここで、永久磁石は、第1カム20及び第2カム30が金属製であれば絶縁し離間して配設され、絶縁性材料であればそのまま配設すればよい。
この際、回転位置検出マークとしてホール素子を用い、第1検出器、第2検出器、第3検出器それぞれを永久磁石を用いる構造としてもよい。このようにすれば、第1カム20及び第2カム30の材質は限定されない。
従って、上述した実施形態3〜実施形態5の構成は、いずれも構造が簡便であり、第1カム20及び第2カム30の回転位置を正確に検出することができる。しかもそれぞれが電気的な検出であることから、検出のフィードバックがしやすいという利点がある。特に、実施形態3の構造は低コストで実現でき、実施形態5では駆動時の消費電力を低減できる。
(実施形態6)
続いて、実施形態6について説明する。実施形態6は、マイクロポンプが一定期間停止状態を継続した場合に自動的に第3の状態まで動作させることを特徴としている。マイクロポンプの構造は、前述した実施形態1〜実施形態5に記載の構造に適合するため説明を省略するが、実施形態1の構造(図1〜5、参照)を例示して説明する。
本実施形態では、駆動制御回路にタイマーを備えている。このタイマーは、マイクロポンプ10が所定の時間駆動した後停止した時からの時間を計数する。この停止時間が一定の時間(例えば、数時間)経過した時に、マイクロポンプ10の駆動を開始させる。つまり、第1の状態に移行する。そして、第1カム20の貫通孔27が光検出素子の位置まで達したときに(第2の状態)、第1カム20のみを逆方向に光検出素子90の位置まで回転させて停止させる(第3の状態)。つまり、第1カム20及び第2カム30とが、フィンガー40〜46によるチューブ50を開放した状態で停止させる。
このマイクロポンプの停止状態から一定期間経過後に、第1の状態、第2の状態、第3の状態に移行する一連の動作を駆動制御回路により行う。従って、ユーザーが、この動作をさせるための特別な操作をしなくても、第3の状態を維持することができる。
(実施形態7)
続いて、実施形態7について説明する。実施形態7は、前述した回転位置検出機能を、マイクロポンプの駆動状態の検出に活用するものであり、マイクロポンプの構造は、前述した実施形態2〜実施形態5に記載の構造に適合するため説明を省略するが、実施形態2の構造を例示して説明する。
マイクロポンプ10が、定常駆動(液体を流動する第1の状態のとき)しているとき、第1カム20は所定の駆動パルスで回転している。そして、貫通孔27が回転し、光検出素子90の位置を通過することを検出する。マイクロポンプが定常駆動するときには、第1カム20は与えられた駆動条件で一定の回転速度で回転している。
なお、第2カム30に設けられる貫通孔39と、第1カム20に設けられる貫通孔27の回転中心Pからの距離は、互いに誤検出しない程度にずらしておく。
従って、第1カム20が1回転する時間、または、その間の駆動パルス数を計数して、駆動条件の回転速度と比較すれば、実駆動状態を判定することができる。例えば、チューブ50が詰まれば負荷が増加して回転速度が低下することが考えられる。また、駆動制御回路の不具合等で駆動パルス数が一定せず、回転速度が不安定になることも考えられる。このような異常な回転速度を検出したときには、ステップモータ65を直ちに停止する。このことにより、薬液投与等の場合における安全性を高めることができる。
(実施形態8)
次に、実施形態8について説明する。実施形態8は、マイクロポンプの外部に外部検出器を備え、外部から第1の状態〜第3の状態への移行動作をさせることを特徴としている。図示は省略するが、図1〜図5を参考例示して説明する。本実施形態において、マイクロポンプ10には通信装置が備えられ、通信装置は駆動制御回路に接続されている。本実施形態の1実施例としては、蓋体13は透明な材料で形成され、蓋体13の外部から第1カム20及び第2カム30、フィンガー40〜46が上面方向から視認できる。
なお、通信装置としては、無線通信装置または有線装置を採用できる。
マイクロポンプ10の上方には、第1カム20と第2カム30とフィンガー40〜46の平面形状及び相対位置が視認できる位置に外部検出器が配設されている。外部検出器としては、撮像素子と画像処理装置を含み、第1カム20と第2カム30とフィンガー40〜46を画像として認識し、第1カム20、第2カム30及びフィンガー40〜46の相対的な位置形状により、第1の状態、第2の状態、第3の状態を認識できる。
つまり、第2カム30がフィンガー46を解除したことを画像処理装置にて認識したときに(図4で表す状態)、通信装置を介して検出信号を駆動制御回路に入力し、直ちに第1カム20を逆方向に回転させる。そして、第1カム20が、フィンガー40をチューブが開放する位置まで到達したことを画像処理装置にて認識したときに(図5で表す状態)、通信装置を介して検出信号を駆動制御回路に入力し、直ちに停止させる。
このような構成によれば、マイクロポンプ10の駆動状態に対応して、外部検出器により、第1の状態〜第3の状態の検出と移行動作を行わせることができる。このことによって、仮に、工場においてマイクロポンプの流量検査等を行った後に、ユーザーが使用開始するまでの期間に、第3の状態に維持することができる。
また、マイクロポンプに検出器を備えなくてもよく、構造を簡素化することができる。そのことから、マイクロポンプの低コスト化を実現でき、マイクロポンプを使い捨てとするような場合のユーザーの経済的効果を高めることができる。
実施形態8の他の実施例としては、第1カム20または第2カム30に回転位置検出マークとして永久磁石を配設し、外部検出器にはホール素子を設ける構造とすることができる。このよう構造では、永久磁石とホール素子との距離を磁界検出に可能な距離とすれば、蓋体13の材質は金属材料でなければ限定されない。
また、他の実施例としては、第1カム20または第2カム30に回転位置検出マークとして反射部材を配設し、外部検出器には光検出素子を設ける構造とすることができる。このよう構造では、蓋体13の材質を光透過性の材料とし、光検出素子からの射出光を反射部材による反射光で検出する構造とすることができる。
(実施形態9)
続いて、実施形態9に係るマイクロポンプについて説明する。実施形態9は、前述した実施形態1〜実施形態8が回転位置検出マークの位置を検出器で検出する構成に対し、モータの駆動パルス数を計数して第1カム及び第2カムの回転量及び停止位置を制御して初期状態を形成することに特徴としている。図1〜図6を参照して説明する。なお、本実施形態では、回転位置検出マーク及び検出器は必要としない。また、これら以外の構成は実施形態1(図1、参照)と同じなので説明を省略する。
まず、マイクロポンプ10を製造する際、図5に示すように第1カム20と第2カム30とが共にフィンガー40〜46を押圧せずにチューブ50を開放した初期状態になるよう組み立てられる。この初期状態からマイクロポンプの駆動を開始する。
マイクロポンプ10の駆動は、ステップモータ65に駆動パルスを入力することで行われる。駆動途中の1状態が図1に示されている。こうして液体が所定の流動速度で流出口53から吐出される。この際、第1カム20及び第2カム30の少なくと一方がフィンガー40〜46のいずれかを押動してチューブ50を閉塞している。
そして、駆動を継続している間は初期状態からの累積駆動パルス数を計数している。駆動パルス数の計数は、駆動制御回路(図示せず)に含まれるカウンタで行われる。第1カム20が所定の回転数(所定の流動量)に達したとき、或いはその直近において、初期状態からの累積駆動パルス数が第1カム20を1回転するために要する駆動パルス数の整数倍に達したとき、つまり、第1カム20が初期状態位置に達したときに、さらに第2カム30を初期状態に達するまで駆動パルス数を追加入力して第1カム20を回転し、停止する。このときの第1カム20及び第2カム30の相互位置が図4に示される状態である。
なお、初期状態からの累積駆動パルス数が第1カム20を1回転するために要する駆動パルス数の整数倍と、予め設計上設定される追加駆動パルス数の合算を加えてステップモータ65を駆動してもよい。
その後、第1カム20を逆回転させ初期状態の位置に達するために必要な駆動パルス数を入力してステップモータ65を停止する。この際、第1カム20のみが逆回転し、第2カム30はその位置にとどまるため、第1カム20及び第2カム30は共に図5に示すような初期状態となる。なお、第1カム20を逆回転させ初期状態の位置に達するために必要な駆動パルス数は、上述の追加入力される駆動パルス数と一致する。
本実施形態によれば、マイクロポンプ10を組み立てる際に初期状態を構成し、第1カム20が所定の回転数に達したとき(所定の流量に達したとき)に、第2カム30を初期状態に達するまでの必要な駆動パルス数を入力して駆動し、その後、第1カム20を逆回転させて必要な駆動パルス数を入力して初期状態の位置まで移動させて停止する。従って、回転位置検出マークや検出器を用いずにステップモータ65に必要な駆動パルス数を入力することで、チューブを開放する初期状態でマイクロポンプ10を停止しておくことができる。
(実施形態10)
続いて、実施形態10について図面を参照して説明する。実施形態10は、第2カム30が初期状態に達した後、ステップモータ65を逆回転させて第2カム30と流動方向末端のフィンガー46とが係合してモータ負荷過大になったことを検出し、ステップモータ65を停止し初期状態を形成することを特徴としている。なお、本実施形態では、回転位置検出マーク及び検出器は必要としない。
図9は、第1カム及び第2カムの初期状態を示す部分平面図、図10は第2カムのみが初期状態位置まで回転された状態を示す部分平面図である。図9に示すように、マイクロポンプ10を製造する際、第1カム20と第2カム30とが共にフィンガー40〜46を押圧せずにチューブ50を開放した初期状態になるよう組み立てられる。この初期状態からマイクロポンプの駆動を開始する。
マイクロポンプ10の駆動は、ステップモータ65に駆動パルスを入力することで行われる。駆動途中の1状態が図1に示されている。こうして液体が所定の流動速度で流出口53から吐出される。この際、第1カム20及び第2カム30の少なくと一方がフィンガー40〜46のいずれかを押動してチューブ50を閉塞している。
そして、駆動を継続している間は初期状態(起動)からの累積駆動パルス数を計数している。駆動パルス数の計数は、駆動制御回路(図示せず)に含まれるカウンタで行われる。第1カム20が所定の回転数(所定の流動量)に達したとき、或いはその直近において、初期状態からの累積駆動パルス数が第1カム20を1回転するために要する駆動パルス数の整数倍に達したとき、つまり、第1カム20が初期状態位置に達したときに、さらに第2カム30を少なくとも初期状態に達するまで駆動パルス数を追加入力して第1カム20を回転し、停止する。このときの第1カム20及び第2カム30の相互位置が図10に示される状態である。
その後、第1カム20を逆回転させる。この際、第2カム30は、第1カム20の直線部24によって端部33が押動されて逆回転(矢印r方向)に回転する。しかし、第2カム30の直線部35が液体の流動方向末端のフィンガー46の軸部46aとが係合するため、これ以上は逆回転することができない。この状態でなお駆動パルスを入力するとステップモータ65に過大な負荷がかかり正常な駆動が妨げられる。モータが回転するときには逆誘起電流が発生するが、ステップモータ65に過大な負荷が加えられ正常な駆動ができない場合には逆誘起電流波形が乱れる。この逆誘起電流波形の差異を検出したところでステップモータ65への駆動パルス入力を停止する。
なお、第1カム20は、どの回転位置においても逆回転可能になるような形状としている。具体的には、図9,10に示すように、フィンガー押圧部21b,21cそれぞれの頂部から円弧部23の接線となる斜面部25を形成している。この斜面部25を設けることにより、フィンガー40〜46の各軸部と係合することなく逆回転が可能となる。
また、第1カム20は、逆回転において第2カム30を押動し、第2カム30とフィンガー46の軸部とが係合した状態において、他のフィンガーを押動しない初期状態位置となるような形状に形成されている。
従って、初期状態から駆動開始して停止したいときに、第2カム30のみを初期状態位置にした後、その位置から第1カム20を逆回転すると第2カム30も押動されて逆回転するが、第2カム30と流動方向末端のフィンガー46とが係合してそれ以上回転できなくなる。するとステップモータ65に過大な負荷がかかることから、ステップモータ65が回転するときに発生する逆誘起電流波形が乱れる。この逆誘起電流波形の差異を検出したところでステップモータ65への駆動パルス入力を停止する。このようにして第1カム20が停止した状態とき、第1カム20及び第2カム30は初期状態位置となり、チューブ50の閉塞を開放した状態を維持することができる。
また、マイクロポンプの駆動途中で意図的に停止、または停止状態が一定時間以上継続したことを検出し、前述の実施形態9または実施形態10で記載したように第1カム20及び第2カム30を初期状態に復帰させることができる。
このようにすれば、特別な操作をすることなく第1カム20及び第2カム30を初期状態に自動的に復帰させることができ、第1カム20及び第2カム30それぞれがフィンガーによるチューブ閉塞を開放する初期状態を維持し、チューブ50を同じ位置で押圧し続けることによりチューブ50が変形したままとなり、流体の流動ができなくなったり、初期形状に復帰しないことにより所定の流動量が得られないというような課題を解決することができる。
本発明のマイクロポンプ10は、様々な機械装置において、装置内、または装置外に搭載し、水や食塩水、薬液、油類、芳香液、インク、気体等の流体の輸送に利用することができる。また、マイクロポンプ単独で、上述のような液体の流動、供給に利用することができる。
また、小型化が可能で、微量流量を安定して連続的に流動することができるため、特に生体内に装着し、新薬の開発、治療などの医療用に好適である。
実施形態1に係るマイクロポンプの一部を示す平面図。 図1のA−P−A’切断面を示す部分断面図。 図1のB−B切断面を示す部分断面図。 実施形態1に係る液体輸送機構の第2の状態の一部を表す部分平面図。 実施形態1に係る液体輸送機構の第3の状態の一部を表す部分平面図。 実施形態2に係る液体輸送機構の第2の状態の一部を表す部分平面図。 図6の部分断面図。 実施形態2に係る液体輸送機構の第3の状態の一部を表す部分平面図。 実施形態10に係る第1カム及び第2カムの初期状態を示す部分平面図。 実施形態10に係る第2カムのみが初期状態位置まで回転された状態を示す部分平面図。
符号の説明
10…マイクロポンプ、20…第1カム、27…回転位置検出マークとしての貫通孔、30…第2カム、40〜46…フィンガー、50…チューブ、80…第1検出器としての光検出素子、90…第2検出器としての光検出素子。

Claims (16)

  1. 弾性を有するチューブと、該チューブを円弧状に装着するチューブ案内溝を有するチューブ枠と、
    前記チューブ案内溝の円弧の中心と回転中心が一致し、且つ正逆回転可能なモータに連動するカム駆動車と、
    前記カム駆動車の中心軸に軸止され外周部にフィンガー押圧部を有する第1カムと、
    前記カム駆動車の中心軸に回動可能に軸支され外周部にフィンガー押圧部を有する第2カムと、
    前記チューブと前記第1カム及び前記第2カムそれぞれのフィンガー押圧部との間に前記回転中心から放射状に介設される複数のフィンガーと、を備え、
    前記第1カムが順方向に回転するときに、前記第1カムが前記第2カムを同方向に押動回転して、前記第1カム及び前記第2カムそれぞれのフィンガー押圧部により前記複数のフィンガーを順次押圧し、前記複数のフィンガーにより前記チューブを液体の流入側から流出側に向かって順次閉塞、開放を繰り返し、液体を連続流動する第1の状態と、
    前記第1の状態から前記第2カムのフィンガー押圧部が前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置を検出した時点で前記第1カムのみを逆方向に回転させる第2の状態と、
    前記第2の状態から前記第1カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置を検出した時点で前記第1カムの回転を停止する第3の状態と、
    を有し、
    前記第3の状態から入力される駆動命令により前記第1の状態を継続することを特徴とするマイクロポンプ。
  2. 請求項1に記載のマイクロポンプにおいて、
    前記第1カムが回転位置検出マークを有し、
    前記第1の状態から前記第2カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置に前記回転位置検出マークが到達したことを検出する第1検出器と、
    前記第2の状態から前記第1カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置に前記回転位置検出マークが到達したことを検出する第2検出器と、
    を備えていることを特徴とするマイクロポンプ。
  3. 請求項2に記載のマイクロポンプにおいて、
    前記第2のカムが回転位置検出マークを有し、
    前記第1の状態から前記第2カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置に前記第2カムの回転位置検出マークが到達したことを検出する第3検出器を、
    備えていることを特徴とするマイクロポンプ。
  4. 請求項2に記載のマイクロポンプにおいて、
    前記第2の状態から前記第1検出器にて検出した前記第1カムの位置から、前記第1カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置に前記第1カムが到達するまでに必要な駆動パルス数を前記モータに加え、前記モータを停止することを特徴とするマイクロポンプ。
  5. 請求項3に記載のマイクロポンプにおいて、
    前記第2の状態から前記第3検出器にて検出したときの前記第1カムの位置から、前記第1カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置に前記第1カムが到達するまでに必要な駆動パルス数を前記モータに加え、前記モータを停止することを特徴とするマイクロポンプ。
  6. 請求項3または5記載のマイクロポンプにおいて、
    前記第1カムまたは前記第2カムに設けられる回転位置検出マークが光透過孔または光反射部材であって、
    前記第1検出器または前記第2検出器または前記第3検出器のいずれかが、光検出素子であることを特徴とするマイクロポンプ。
  7. 請求項3に記載のマイクロポンプにおいて、
    前記第1カムまたは前記第2カムに設けられる回転位置検出マークが導電性部材または導電性を有する弾性部材であって、
    前記第1検出器または前記第2検出器または前記第3検出器のいずれかが、導電性を有する弾性部材または導電性部材であって、
    前記導電性部材と前記弾性部材とが接続することにより前記第1カムまたは前記第2カムの回転位置を検出することを特徴とするマイクロポンプ。
  8. 請求項3に記載のマイクロポンプにおいて、
    前記第1カムまたは前記第2カムに設けられる回転位置検出マークが磁石またはホール素子であって、
    前記第1検出器または前記第2検出器または前記第3検出器のいずれかが、ホール素子または磁石であることを特徴とするマイクロポンプ。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載のマイクロポンプにおいて、
    前記マイクロポンプの停止状態が一定時間以上継続したことを検出し、前記第1の状態と前記第2の状態と前記第3の状態の動作を行い、前記第1カム及び前記第2カムそれぞれが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置で停止することを特徴とするマイクロポンプ。
  10. 請求項3に記載のマイクロポンプにおいて、
    前記第1の状態から前記第1カムが1回転する時間を前記第1検出器、前記第2検出器、前記第3検出器のいずれかにて検出することを特徴とするマイクロポンプ。
  11. 請求項10に記載のマイクロポンプにおいて、
    前記第1カムが1回転する時間を検出し、その検出結果を出力する通信装置をさらに備えることを特徴とするマイクロポンプ。
  12. 弾性を有するチューブと、該チューブを円弧状に装着するチューブ案内溝を有するチューブ枠と、前記チューブ案内溝の円弧の中心と回転中心が一致し、且つ正逆回転可能なモータに連動するカム駆動車と、前記カム駆動車の中心軸に軸止され外周部にフィンガー押圧部を有する第1カムと、前記カム駆動車の中心軸に回動可能に軸支され外周部にフィンガー押圧部を有する第2カムと、前記チューブと前記第1カム及び前記第2カムそれぞれのフィンガー押圧部との間に前記回転中心から放射状に介設される複数のフィンガーと、を備え、前記第1カムが順方向に回転するときに、前記第1カムが前記第2カムを同方向に押動回転して、前記第1カム及び前記第2カムそれぞれのフィンガー押圧部により前記複数のフィンガーを順次押圧し、前記複数のフィンガーにより前記チューブを液体の流入側から流出側に向かって順次閉塞、開放を繰り返し、液体を連続流動する第1の状態と、前記第1の状態から前記第2カムのフィンガー押圧部が前記複数のフィンガーの押圧を開放する位置を検出した時点で前記第1カムのみを逆方向に回転させる第2の状態と、前記第2の状態から前記第1カムが前記複数のフィンガーによるチューブ閉塞を開放する位置を検出した時点で前記第1カムの回転を停止する第3の状態と、を有するマイクロポンプであって、
    通信装置を備え、
    前記第2の状態及び前記第3の状態における位置を外部検出器にて検出し、
    前記通信装置を介して検出結果を入力し、前記第1の状態から前記第3の状態の動作をすることを特徴とするマイクロポンプ。
  13. 弾性を有するチューブと、該チューブを円弧状に装着するチューブ案内溝を有するチューブ枠と、
    前記チューブ案内溝の円弧の中心と回転中心が一致し、且つ正逆回転可能なモータに連動するカム駆動車と、
    前記カム駆動車の中心軸に軸止され外周部にフィンガー押圧部を有する第1カムと、
    前記カム駆動車の中心軸に回動可能に軸支され外周部にフィンガー押圧部を有する第2カムと、
    前記チューブと前記第1カム及び前記第2カムそれぞれのフィンガー押圧部との間に前記回転中心から放射状に介設される複数のフィンガーと、を備え、
    前記第1カムが1回転するために要するモータのパルス数と、前記複数のフィンガーが前記チューブを押圧しない初期状態から第1カムが前記第2カムに当接するために要するパルス数と、起動から停止まで駆動した総パルス数から、駆動停止時の第1カム、第2カムの位置及び第1カム、第2カムを前記初期状態にするために要するパルス数を算出し、前記モータを正転、逆転することにより前記初期状態を形成することを特徴とするマイクロポンプ。
  14. 請求項13に記載のマイクロポンプにおいて、
    前記初期状態から前記チューブを液体の流入側から流出側に向かって順次閉塞、開放を繰り返して前記第1カムが所定の回転数に達するまで連続駆動した後、
    前記第2カムが前記初期状態に達するまでの駆動パルス数を追加入力し、その後、前記第1カムを逆回転させ前記初期状態の位置に達するために必要な駆動パルス数を入力して前記モータを停止することを特徴とするマイクロポンプ。
  15. 請求項13に記載のマイクロポンプにおいて、
    前記初期状態から前記チューブを液体の流入側から流出側に向かって順次閉塞、開放を繰り返して前記第1カムが所定の回転数に達するまで連続駆動した後、
    前記第2カムが前記初期状態に達するまでの駆動パルス数を追加入力し、その後、前記モータを逆回転させて前記第2カムと流動方向末端のフィンガーとが係合してモータ負荷過大になり前記モータが回転できなくなったことを検出し、前記モータを停止して前記初期状態を形成することを特徴とするマイクロポンプ。
  16. 請求項13ないし請求項15のいずれか一項に記載のマイクロポンプにおいて、
    前記マイクロポンプの駆動途中で停止させたとき、または停止状態が一定時間以上継続したことを検出し、各前記駆動パルス数から前記モータを正転、逆転することにより前記初期状態を形成することを特徴とするマイクロポンプ。
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