JP5505142B2 - ヒューズおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器等の配線回路基板などに搭載される、電気回路保護用のヒューズおよびその製造方法に関する。
各種の電子機器等においては、電気回路に過電流が流れたときにその回路を保護し、装置や部品の焼損を防ぐために、瞬時に断線する過電流溶断型のヒューズが用いられる。電子機器の小型化に伴い、回路基板上に省スペースで実装可能である、いわゆる、チップ型のヒューズが近年提案されている。
ヒューズには、大別して、端子部と配線形状のヒューズ溶断部とが別材料の構造のものと、端子部とヒューズ溶断部が同一材料の構造(一体型ヒューズ、あるいはヒューズ端子と称す)のものとがある。特に後者の一体型ヒューズは、端子部と配線状のパターンを有するヒューズ溶断部との接合は不要であり、小型化、チップ型化も比較的容易で、製造コストの面においても有利である。
このような一体型ヒューズでは、それに用いられる材料が、端子部に要求される特性とヒューズ溶断部に要求される特性の両方を兼ね備える必要がある。代表的な材料である銅あるいは銅合金を用いて、両用途に適した強度や導電率を備える材料を得ることができるが、溶断特性に関しては必要十分な特性を持つものが必ずしも得られない。そこで、溶融温度を低下させ、溶断時間を短縮するために、配線状に形成された銅材料(例えば、絶縁体表面上の銅薄膜)パターン上のヒューズ溶断部である一部領域にスズ(Sn)層をめっきによって積層形成する方法や、銅合金材料の配線状パターンの一部上部にスズチップを搭載する(あるいは、かしめる)方法などの提案がなされている。
特開平05−198245号公報 特開2001−52593号公報 特表2008−505466号公報 特開平01−315924号公報 特開2006−16439号公報 特開2008−169445号公報
図6に、典型的な、端子部・ヒューズ溶融部の一体構成部に銅や銅合金の薄膜を用いた、チップ型構造の一体型のヒューズ(これをチップ型薄膜ヒューズと称す)の断面模式図を示す。チップ型薄膜ヒューズ101は、矩形のチップ状の絶縁基板102の一方の表面上に、ヒューズ溶断部104と端子部105を有する母材となる薄膜形成された金属層103が配線状にパターン形成され、この金属層103のヒューズ溶断部104には、低融点金属層106が、通常、金属層103上にこれと同一ないしそれ以上の幅、任意の長さを持ってパターン形成される。また金属層103の両端の端子部105相当個所は、矩形チップ状の絶縁基板102の両端に形成された電極107と接続される。ヒューズ溶断部104を腐食・酸化、物理的な損傷から守り、さらに溶断時の金属材料などの飛散を防ぐため、ヒューズ溶断部104を含め、露出した金属層103表面を保護層108で保護する。
絶縁基板102は、例えば、電気絶縁性・耐熱性などを有する樹脂材料やセラミックス、金属層103は、例えば、銅(Cu)や銅合金からなり、低融点金属層106は、金属層より融点が低く、過電流状態の発熱時に、下層の金属層と直ちに互いに拡散し、金属間化合物を形成する、例えば、スズ(Sn)が用いられる。保護層108は、例えば、電気絶縁性・耐熱性が良く、塗布性に優れた樹脂材料が用いられる。
図7は、チップ型薄膜ヒューズのヒューズ溶断部104を中心とした主要部断面を模式的に示した図である。図において、金属層103は、過電流が流れた場合には瞬時に溶断させる必要から、例えば、厚さ1〜2μm程度に非常に薄いものが用いられる。このため、過電流状態でない通常の使用状態であっても、この金属層103を流れる電流密度が非常に高いことから、ヒューズ溶断部104の金属膜104を流れる電子流(−から+方向、図中Eで示す)により、銅(Cu)薄膜からなる金属膜104の金属粒子(Cu)がスズ(Sn)からなる低融点金属層106の金属(Sn)中に拡散(図中A1)し、さらに、低融点金属層104(Sn)中に拡散した金属粒子が電子流Eの方向に移動(図中A2)するといった、いわゆるエレクトロマイグレーション現象が生じる。
ヒューズを長時間通電し、ヒューズが劣化した状態においては、ヒューズのカソード側(−極)ではエレクトロマイグレーションによって金属層103が細線化(図中A3)が進み、アノード側(+極)では、拡散してきた金属層103材料(Cu)が、低融点金属層106材料(Sn)と化合物(Cu−Sn化合物)を形成した形で堆積する(図中A4)。このため、通常の正常使用状態においても、ヒューズの金属層の細線化の進行の結果、ヒューズが断線してしまうといった問題が、しばしば生じていた。
図8は、上記のエレクトロマイグレーションの具体的な観察例である。図8(1)は、図7のヒューズ溶断部104全体の断面をSIM(Scanning Ion Microscope、走査型イオン顕微鏡)を用いて得た観察像の図であり、紙面左側がカソード側(−極)、右側がアノード側(+極)にして長期間通電(この場合は、85℃、300mA、300時間通電)した後の状況の例である。図中、横に伸びた白線で表示された個所が銅(Cu)層(この場合、厚さ、約1.5μm)、その上のブロック状黒灰色の個所がスズ(Sn)層(この場合、厚さ、約10μm)を示し、スズ(Sn)層の横方向範囲内がヒューズ溶断部である。また図中に電子流の方向Eを矢印で示す。
図8(1)中、カソード側(−極)に近い白線四角で囲まれた個所を拡大表示したものが図8(2)(a)、アノード側(+極)に近い白線四角で囲まれた個所を拡大表示したものが図8(2)(b)である。図8(2)(a)において、スズ(Sn)層の左端部近傍の銅(Cu)層の厚みが、明らかに皆無状態ないし極めて細い状態となっていることがわかる。他方、図8(2)(b)において、スズ(Sn)層の右端部近傍に、銅(Cu)層とスズ(Sn)層間に白灰色に表示されたスズ−銅化合物(Sn−Cu Compound)の堆積物が観察される。
エレクトロマイグレーション現象による細線化に伴う断線を抑制するために、金属層(銅薄膜)の厚さをより厚くするなどして、通電方向の断面積を大きくし電流密度を小さくする方法があるが、これにより、例えば過電流発生時においてヒューズが短時間で(瞬時に)溶断する特性などのヒューズ溶断特性が劣化し、ヒューズに必要とされる特性を実現するためのヒューズ設計の自由度を制限することとなる。
そこで、本発明の課題は、ヒューズに必要とされる特性を維持するための設計要素、具体的には、ヒューズ溶断部での金属膜厚などは従来通りとしながらも、エレクトロマイグレーションによる金属層の細線化を抑制し、長寿命なヒューズとその製造方法を提供することにある。
本発明のヒューズは、
絶縁基板と、
前記絶縁基板上に形成された第1の電極部及び第2の電極部と、
前記第1の電極部と前記第2の電極部を接続する金属配線部と、
前記金属配線部の一部領域上に形成された低融点金属部と、
前記第1の電極、前記第2の電極、及び前記低融点金属部を含む前記金属配線部の表面を覆う保護膜とを備え、
前記低融点金属部の平均結晶粒径は、前記低融点金属部の厚さの二分の一以上を有することを特徴とする。
また、本発明のヒューズの製造方法は、
絶縁基板上に金属配線部を形成する工程と、
前記金属配線部の一部領域上に低融点金属部を形成する工程と、
前記低融点金属部の平均結晶粒径を前記低融点金属部の厚さの二分の一以上とする処理工程と、
を有することを特徴とする。
本発明の例えば、チップ型薄膜のヒューズにより、定常動作条件下で発生するエレクトロマイグレーションによる金属層の細線化また断線発生を、過電流による溶断特性は変わらず、またサイズなどの変更を加えることなく、大幅に抑制し、長寿命なヒューズを得ることができる。
本発明のチップ型薄膜ヒューズの形状例を説明する図 形成したヒューズの断面のEBSP観察図形 熱処理条件と平均結晶粒径の関係を説明する図 エレクトロマイグレーション(EM)進行度の算出を説明する図 エレクトロマイグレーション(EM)進行度と平均結晶粒径の関係を示す図 従来のチップ型薄膜ヒューズの形状を説明する図 エレクトロマイグレーションの進行を説明する模式図 エレクトロマイグレーションの進行を説明するSIM観察図形
以下に、本発明の実施の形態を、添付図を参照しつつ説明する。
(実施例)
図1は、本発明に係る、例えばチップ型で金属薄膜を用いたヒューズ(チップ型薄膜ヒューズ)を説明するための図であり、図1(1)は、その断面模式図、図1(2)はその平面模式図である(この平面模式図には、後述の保護層は除外して示す)。チップ型薄膜ヒューズ1は、支持基材となる絶縁基板2上に、配線状のパターンを有する薄膜の金属層3が形成される。金属層3は、中央部のヒューズ溶断部4と両端の端子部5とを持ち、ヒューズ溶断部4の金属層3上には、低融点金属層6が形成される。金属層3の両端の端子部5は、絶縁基板2の両端部に形成された電極7とそれぞれ接続される。そしてヒューズ溶断部を含む表面には、腐食、酸化の防止、物理的損傷からの防御などのために保護層8を形成する。
絶縁基板2としては、例えば電気絶縁性や耐熱性に優れる、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、またこれらにガラスクロス等で補強し剛性を高めた素材、あるいはセラミックなどを適用できる。寸法は、所要のチップサイズによるが、例えば、長さ1.6mm×幅0.8mm×高さ0.3mm程度とする。
薄膜の金属層3は、電気抵抗に優れることなどから、銅(Cu)が使用されることが多い。絶縁基板2上に、無電解めっきや電解めっき、スパッタリング、またはこれらを組み合わせた方法で形成され、フォトリソグラフィ技術によりパターンエッチングされ、所定の形状に形成される。寸法は、ヒューズの定格容量や溶断特性などによるが、チップ型薄膜ヒューズとしては、例えば、幅100μm、厚さ1〜2μm程度の帯状ないし配線パターン状のものを用いる。
低融点金属層6は、その下層の金属層3よりも融点が低く、過電流状態発生による発熱時に金属層3と互いに短時間で拡散して金属間化合物を形成し、金属層3が断線しやすい金属材料から選択される。例えば、スズ(Sn)などが用いられる。スズは電解スズめっきなどにより所定のパターンに形成される。低融点金属層6のパターン寸法は、例えば、幅は金属層3の幅寸法ないしはそれ以上とし、厚さは過電流時に金属層3が低融点金属層6中に容易に拡散できるように金属層3の厚さより十分厚く形成する必要がある。寸法としては、例えば、長さ300μm×幅100μm×厚さ10μm程度とする。
電極7は、銅(Cu)または銅合金などを使用する。このチップ型ヒューズをプリント基板などの上に実装する際、はんだ濡れ性を向上するために、銅表面上にニッケル(Ni)やスズ(Sn)などをめっきしてもよい。
保護層8は、電気絶縁性や耐熱性に優れることから、エポキシ樹脂またはこれに無機フィラーなどを分散させた材料を用い、これによってヒューズ溶断部4を覆い、これを物理的・化学的な影響から保護し、かつ溶断時での金属の飛散などを防ぐ。
図2は、上記のような構成や材料でチップ型薄膜ヒューズを製造したときの、ヒューズ溶断部4における、特に銅(Cu)からなる金属層3上の低融点金属層であるスズ(Sn)の断面をEBSP(Electron BackScattering Pattern、電子後方散乱パターン)法を用いて得られた結晶方位観察像の例である。この測定方法でスズ断面を観察することで、製造されたスズ(Sn)膜内の結晶サイズや結晶方位の分布状態を知ることができる。
本図は、スズ(Sn)を電解めっきで約10μm厚に形成し、通電などを実施しない、形成直後のものの、断面のEBSP観察像図形である。本図から、この低融点金属層6のスズ(Sn)層は微細な結晶組織の集合体といった構造を有しており、多くの結晶粒界を含んでいることがわかる。この例の場合は、平均結晶粒径は2.49μmであった。
図3に、製造したチップ型薄膜ヒューズに対して、条件を変えて熱処理を行い、それぞれの場合におけるスズ層中の平均結晶粒径を、同様にEBSP法を用いて測定した結果を示す。熱処理は、設定温度の恒温槽中に、大気雰囲気、無通電状態で規定時間設置し、その後恒温槽外で室温放置冷却により実施した。その結果、例えば、200℃、60分間の熱処理では、平均結晶粒径は2.88μmと、熱処理前と殆ど変化は見られなかったが、加熱温度を225度に上げると、2分から5分間程度の熱処理で結晶粒径が急速に増大して、5.02μm、8.14μmとなる。しかし60分間としても11.54μmであった。最大となる結晶粒径は、スズの膜厚が約10μmであることにほぼ制限されている可能性がある。粒径サイズが大きく変化をする225℃は、スズの融点232℃に近い温度であり、この温度レベルになるとスズ結晶の再結晶化が急速に進み、短時間で結晶の大粒径化が進むものと思われる。
ところで、先述のように、通常の通電動作範囲で生じるヒューズの劣化・断線は、エレクトロマイグレーションにより、低融点金属層(スズ、Sn)のカソード側(−極)端部で金属層の金属(銅、Cu)が低融点金属層(スズ、Sn)中に拡散し、金属層が細線化することで生じる。拡散した金属(銅、Cu)は、低融点金属層(スズ、Sn)中を電子流方向に拡散しアノード側(+極)に堆積し、その結果、アノード側(+極)にスズ−銅化合物(Sn−Cu compound)の領域が形成・成長することとなる。このエレクトロマイグレーションによる銅(Cu)の移動量(=アノード側(+極)のスズ−銅化合物形成量)は、通電時間に比例して増加する。従って、アノード側に蓄積された銅の移動量が大きいほどエレクトロマイグレーションは進行し、ヒューズの劣化は進行していると判断できる。
図4は、通常の動作範囲時に生じるヒューズの劣化状況を定量化する方法を説明するための図である。図4(1)の(X)、(Y)は、一定通電時間(この場合は、前記形状のヒューズで、85℃、300mA,300時間通電の例)を経過したときの、ヒューズ溶断部の両端の一部断面をSIM(Scanning Ion Microscope、走査型イオン顕微鏡)で観察したときの図である。図4(2)の(X)、(Y)は、そのSIM観察図形を基にCu成分含有領域、すなわち、{スズ(Sn)−銅(Cu)化合物+銅(Cu)}層、のみを強調表示したときの図である。この図4においては、(X)側の2枚がアノード側(+極)で、(Y)側の2枚がカソード側(−極)各近傍の観察図形であり、銅(Cu)のエレクトロマイグレーション拡散方向は、図中電子流Eの矢印方向(すなわち、Y→X方向)である。
この図において、(Y)側のカソード側(−極)領域での観察図形において、観察視野面積(この場合30μm×30μm)に占める、Cu含有面積すなわち<(Sn−Cu comp)+Cu>面積の割合は、8.83%、他方、(X)側のアノード側(+極)領域における観察図形において、観察視野面積中に占める、<(Sn−Cu comp)+Cu>面積の割合は、19.54%であった。
これから、カソード側(−極)に対するアノード側(+極)におけるCu含有面積の増大比率(=Cuの移動量の目安=エレクトロマイグレーション(EM)進行度)は、{(19.54−8.33)/(19.54+8.33)}×100により、37.35%となる。
図5に、先に述べた方法による製造条件で製造したチップ型薄膜ヒューズを、図3で述べたような、各種熱処理を実施して、その10μm厚の低融点金属層(Sn)中の平均結晶粒径を変化させ、それぞれに同一動作環境下で通電をし(85℃、300mA、300時間)、その後の、図4で述べた方法で、エレクトロマイグレーション(EM)進行度を測定した結果を示す。
この図5から明らかの様に、スズ(Sn)の平均結晶粒径が大きくなるほど、エレクトロマイグレーション(EM)進行度が低下する。平均結晶粒径が5μm程度、すなわち低融点金属層のスズ(Sn)の厚さ、10μmの半分程度の大きさになると、エレクトロマイグレーション(EM)進行は急速に低下し、この例では、七分の一以下になった。こうすることで、エレクトロマイグレーション(EM)を十分抑制できているレベルに達することができるものと思われる。さらにこれ以上大きい平均結晶粒径にしても、より顕著な効果が見られない。すなわち、低融点金属層の結晶粒径が、例えば熱処理、特に、融点以下で再結晶化温度における温度熱処理などによって、その厚さの二分の一以上の大きさの平均結晶粒径を有する膜にし、これを薄膜ヒューズに用いることで、めっき成長(やスパッタ)で形成したままの膜を用いてヒューズを形成した場合に比べ、エレクトロマイグレーション(EM)進行の進行を十分抑制でき、通常動作状態で長寿命のヒューズを得ることができる。また、こうした平均結晶粒径の拡大化によって、ヒューズが有する抵抗値や過電流溶断特性に関し、変化は見られなかった。
本実施例では、低融点金属層(Sn)の膜厚を典型的な10μmとして述べたが、これを5〜20μm程度と変化させた場合でも、熱処理などを行って、その低融点金属層厚さの二分の一以上の大きさの平均結晶粒径を有するようにすることによって、顕著なEMの抑制が得られることがわかった。また、本実施例では、チップ型薄膜ヒューズについての検討例を述べたが、上記の発明効果は、勿論、チップ型以外で、例えば基板上に形成したタイプのヒューズ、また例えば薄膜の範囲に入らない、金属板を用いたヒューズなどにおいても同様な発明効果が期待できると考えられる。
1、101 チップ型薄膜ヒューズ
2、102 絶縁基板
3、103 金属層
4、104 ヒューズ溶断部
5、105 端子部
6、106 低融点金属層
7、107 電極
8,108 保護層

Claims (5)

  1. 絶縁基板と、
    前記絶縁基板上に形成された第1の電極部及び第2の電極部と、
    前記第1の電極部と前記第2の電極部を接続する金属配線部と、
    前記金属配線部の一部領域上に形成された低融点金属部と、
    前記第1の電極、前記第2の電極、及び前記低融点金属部を含む前記金属配線部の表面を覆う保護膜とを備え、
    前記低融点金属部の平均結晶粒径は、前記低融点金属部の厚さの二分の一以上を有することを特徴とするヒューズ。
  2. 前記金属配線部は、銅(Cu)からなり、前記低融点金属部は、スズ(Sn)からなることを特徴とする請求項1記載のヒューズ。
  3. 絶縁基板上に金属配線部を形成する工程と、
    前記金属配線部の一部領域上に低融点金属部を形成する工程と、
    前記低融点金属部の平均結晶粒径を前記低融点金属部の厚さの二分の一以上とする処理工程と、
    を有することを特徴とするヒューズの製造方法。
  4. 前記処理工程は、前記低融点金属部の融点以下で再結晶化温度による熱処理工程であることを特徴とする請求項3記載のヒューズの製造方法。
  5. 前記金属配線部は、銅(Cu)からなり、前記低融点金属部は、スズ(Sn)からなることを特徴とする請求項3または4記載のヒューズの製造方法。
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